以下、本発明の一実施形態を図1〜図11(B)に基づいて説明する。図1には、一実施形態に係るカラープリンタ2000の概略構成が示されている。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、給紙コロ2054、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、光学センサ2245、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、増幅回路、アナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの要求に応じて各部を制御するとともに、上位装置からの画像情報を光走査装置2010に送る。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図1における面内で矢印方向に回転する。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置2010は、プリンタ制御装置2090からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて色毎に変調された光で、対応する帯電された感光体ドラムの表面をそれぞれ走査する。これにより、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジ(図示省略)からのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされて多色のカラー画像が形成される。
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出す。該記録紙は、所定のタイミングで転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出される。これにより、転写ベルト2040上のトナー画像が記録紙に転写される。ここで転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。
定着装置2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。ここで定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次積み重ねられる。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
光学センサ2245は、給紙トレイ2060内に収容されている記録紙の銘柄を特定するのに用いられる。
この光学センサ2245は、一例として図2に示されるように、2つの光源(10、11)、コリメートレンズ12、3つの受光器(13、14、15)、偏光ビームスプリッタ16、及びこれらが収納される暗箱190などを有している。
暗箱190は、金属製の箱部材、例えば、アルミニウム製の箱部材であり、外乱光及び迷光の影響を低減するため、表面に黒アルマイト処理が施されている。
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、記録紙Mの表面に直交する方向をZ軸方向、記録紙Mの表面に平行な面をXY面として説明する。そして、光学センサ2245は、記録紙Mの+Z側に配置されているものとする。
光源10と光源11は、Y軸方向に関して近接し、XZ面に正射影すると一致する位置に配置されている。記録紙Mに対して、光源10はS偏光の直線偏光を射出し、光源11はP偏光の直線偏光を射出するように設定されている。各光源からの光の記録紙Mへの入射角θ(図3参照)は、80°である。なお、光源10と光源11は、非常に近い位置にあるので、以下では、便宜上、光源10と光源11は、同じ位置にあるものとして説明する。
光源10と光源11は、プリンタ制御装置2090によって個別に制御され、時間的に切り替えて点灯される。すなわち、光源10と光源11は、同時には点灯されない。
コリメートレンズ12は、光源10及び光源11から射出される光束の光路上に配置され、該光束を略平行光とする。これにより、各光源から射出される光束は、より正確な入射角で記録紙Mを照射することができる。
コリメートレンズ12を介した光束は、暗箱190に設けられている開口部を通過して記録紙Mを照明する。なお、以下では、記録紙Mの表面における照明領域の中心を「照明中心」と略述する。また、コリメートレンズ12を介した光束を「照射光」ともいう。
ところで、光が媒質の境界面に入射するとき、入射光線と入射点に立てた境界面の法線とを含む面は「入射面」と呼ばれている。そこで、入射光が複数の光線からなる場合は、光線毎に入射面が存在することとなるが、ここでは、便宜上、照明中心に入射する光線の入射面を、記録紙Mにおける入射面ということとする。すなわち、照明中心を含みXZ面に平行な面が記録紙Mにおける入射面である。
偏光ビームスプリッタ16は、照明中心の+Z側に配置されている。この偏光ビームスプリッタ16は、P偏光を透過させ、S偏光を反射する。
受光器14は、偏光ビームスプリッタ16の+Z側に配置され、偏光ビームスプリッタ16を透過した光を受光する。ここでは、図4に示されるように、照明中心と偏光ビームスプリッタ16及び受光器14の中心とを結ぶ線L1と、記録紙Mの表面とのなす角度ψ1は90°である。
受光器15は、偏光ビームスプリッタ16の−X側に配置され、偏光ビームスプリッタ16で反射された光を受光する。
受光器13は、X軸方向に関して、照明中心の+X側に配置されている。そして、図4に示されるように、照明中心と受光器13の中心とを結ぶ線L2と、記録紙Mの表面とのなす角度ψ2は170°である。
各光源の中心と照明中心と各受光器の中心とは、記録紙Mにおける前記入射面と同じ平面上に存在する。以下では、便宜上、該平面を「検出平面」ともいう。
ところで、記録紙Mからの反射光は、(A)記録紙Mの表面で反射された反射光と、(B)記録紙Mの内部で反射された反射光(以下では、「内部拡散反射光」ともいう。)と、に分けて考えることができる。さらに、上記(A)の記録紙Mの表面で反射された反射光は、(a)正反射された反射光(以下では、「正反射光」ともいう。)と、(b)1回の反射で拡散方向に反射された反射光(以下では、「拡散反射光」ともいう。)と、(c)表面の凹凸で複数回反射されてから拡散方向に反射された反射光(以下では、「多重拡散反射光」ともいう。)と、に分けて考えることができる(図5参照)。
記録紙Mが一般的な印刷用紙である場合、記録紙Mの内部では、光は繊維と空孔との界面などで反射を多数回繰り返すため、内部拡散反射光の反射方向は等方性があるとみなすことができる。そして、内部拡散反射光の光強度分布はランバート分布で近似することができる。
記録紙Mでの反射で偏光方向が回転するには、照射光がその光軸に対して回転の向きに傾斜した面で反射されなくてはならない。本実施形態では、光源の中心と照明中心と各受光器の中心とがほぼ同一平面(検出平面)上にあり、偏光方向が回転した拡散反射光は検出平面から外れるため、いずれの受光器でも受光されない。すなわち、受光器に向かう正反射光及び拡散反射光の偏光方向は、照射光の偏光方向と同じである。
一方、記録紙Mの表面で複数回反射され偏光方向が回転した多重拡散反射光や、記録紙Mの内部で複数回反射され偏光方向が回転した内部拡散反射光は、反射の途中で検出平面から外れても、その後の反射によって再度検出平面上に位置することがある。そこで、受光器に向かう多重拡散反射光及び内部拡散反射光は、照射光の偏光方向に直交する偏光成分を含んでいる。
偏光ビームスプリッタ16には、拡散反射光、多重拡散反射光及び内部拡散反射光が入射する(図6参照)。
光源10が点灯されたとき、拡散反射光は、偏光方向がS偏光であるため、偏光ビームスプリッタ16で反射される。多重拡散反射光及び内部拡散反射光は、P偏光成分が偏光ビームスプリッタ16を透過し、S偏光成分が偏光ビームスプリッタ16で反射される。そこで、光源10が点灯されたとき、受光器14では、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分が受光される(図7参照)。そして、受光器15では、拡散反射光と、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分とが受光される(図7参照)。
光源11が点灯されたとき、拡散反射光は、偏光方向がP偏光であるため、偏光ビームスプリッタ16を透過する。多重拡散反射光及び内部拡散反射光は、P偏光成分が偏光ビームスプリッタ16を透過し、S偏光成分が偏光ビームスプリッタ16で反射される。そこで、光源11が点灯されたとき、受光器14では、拡散反射光と、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分とが受光される(図8参照)。そして、受光器15では、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分が受光される(図8参照)。
受光器13では、光源10が点灯されたとき、正反射光(S偏光)と多重拡散反射光と内部拡散反射光とが受光される(図9(A)参照)。また、受光器13では、光源11が点灯されたとき、正反射光(P偏光)と多重拡散反射光と内部拡散反射光とが受光される(図9(B)参照)。
各受光器は、それぞれ受光光量に対応する電気信号(光電変換信号)をプリンタ制御装置2090に出力する。
特許文献2では、被印刷物からの反射光をS偏光成分とP偏光成分とに分離して、被印刷物の種類、有無もしくは表面などの状態を電気的に判別している。これは、S偏光の反射率Rsが次の(1)式で示され、P偏光の反射率Rpが次の(2)式で示され、反射率Rsと反射率Rpの比が、被印刷物の特性の1つである屈折率nに依存することを利用している。
上記(1)式及び(2)式において、nは対象物の屈折率、θは入射角、σは対象物の表面粗さの標準偏差、λは照射光の波長である。
上記反射率Rsは、S偏光の照射光量とS偏光の正反射光の光量とから求めることができ、反射率Rpは、P偏光の照射光量とP偏光の正反射光の光量とから求めることができる。
しかしながら、特許文献2では、検出される反射光に正反射光以外の反射光が含まれており、判別精度が低かった。
また、特許文献4の表面検査装置は、半導体ウエハのように正反射の比率が記録紙に比べて非常に大きいものを検査対象としており、多重拡散反射光や内部拡散反射光については全く考慮されていなかった。
本実施形態では、S偏光の正反射光の光量及びP偏光の正反射光の光量を従来よりも精度良く求めている。
ここで、光源10が点灯されたときの、受光器13の出力信号における信号レベルを「S01」、受光器14の出力信号における信号レベルを「S02」、受光器15の出力信号における信号レベルを「S03」とする。また、光源11が点灯されたときの、受光器13の出力信号における信号レベルを「S11」、受光器14の出力信号における信号レベルを「S12」、受光器15の出力信号における信号レベルを「S13」とする。
さらに、記録紙Mの位置に光を鏡面反射するミラーが配置され、光源10が点灯されたときの、受光器13の出力信号における信号レベルを「S00」、光源11が点灯されたときの受光器13の出力信号における信号レベルを「S10」とする。
S01は、S偏光の正反射光と多重拡散反射光と内部拡散反射光とが混在した反射光の光量情報を含んでいる。S02は、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分の光量情報を含んでいる。S03は、S偏光の拡散反射光と多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分とが混在した反射光の光量情報を含んでいる。S00は、S偏光の照射光量の情報を含んでいる。
S11は、P偏光の正反射光と多重拡散反射光と内部拡散反射光とが混在した反射光の光量情報を含んでいる。S12は、P偏光の拡散反射光と多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分とが混在した反射光の光量情報を含んでいる。S13は、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分の光量情報を含んでいる。S10は、P偏光の照射光量の情報を含んでいる。
多重拡散反射光及び内部拡散反射光では、S偏光成分とP偏光成分の比率が等しいとみなすことができる。
そこで、光源10が点灯されたときの、記録紙Mで+Z方向に反射された多重拡散反射光と内部拡散反射光の光量は、2×S02であり、光源11が点灯されたときの、記録紙Mで+Z方向に反射された多重拡散反射光と内部拡散反射光の光量は、2×S13である。
ところで、記録紙Mで+Z方向に反射された多重拡散反射光の光量は、記録紙Mで+Z方向に反射された内部拡散反射光の光量に対して非常に小さい。また、内部拡散反射光は、光強度分布がランバート分布で近似することができる。
そこで、光源10が点灯されたときの、記録紙Mで正反射方向に反射された内部拡散反射光の光量は、2×S02×sinθであり、光源11が点灯されたときの、記録紙Mで正反射方向に反射された内部拡散反射光の光量は、2×S13×sinθであるとみなすことができる。
従って、S偏光の正反射光の光量Ws1は次の(3)式から算出され、P偏光の正反射光の光量Wp1は次の(4)式から算出される。
Ws1=S01−2×S02×sinθ÷A ……(3)
Wp1=S11−2×S13×sinθ÷B ……(4)
上記(3)式におけるAは、受光光量を電気信号に変換する際の受光器13と受光器14での増幅率の違いを補正するための補正係数であり、上記(4)式におけるBは、受光光量を電気信号に変換する際の受光器13と受光器15での増幅率の違いを補正するための補正係数である。ここでは、A=B=200としている。
そして、S偏光の反射率Rs1を次の(5)式から求め、P偏光の反射率Rp1を次の(6)式から求める。
Rs1=Ws1÷S00 ……(5)
Rp1=Wp1÷S10 ……(6)
本実施形態では、多重拡散反射光及び内部拡散反射光を考慮しており、従来よりも精度良く、S偏光の正反射光の光量及びP偏光の正反射光の光量を求めることができる。そして、その結果、S偏光の反射率及びP偏光の反射率を従来よりも高い精度で求めることができる。各反射率は、上記(1)式及び(2)式からわかるように、記録紙Mの特性である屈折率及び表面粗さに依存するため、反射率Rs1と反射率Rp1とから、記録紙Mを従来よりも精度良く特定することができる。
ここでは、カラープリンタ2000が対応可能な複数銘柄の記録紙に関して、予め調整工程等の出荷前工程で記録紙の銘柄毎にRs1及びRp1の値を実測し、該実測結果を「記録紙判別テーブル」としてプリンタ制御装置2090のROMに格納している。
図10には、国内で販売されている複数銘柄の記録紙について、Rs1及びRp1の実測値が示されている。なお、図10における破線の枠は、同一銘柄のばらつき範囲が示されている。例えば、Rs1及びRp1の実測値が「◇」であれば、銘柄Dと特定される。また、Rs1及びRp1の実測値が「■」であれば、最も近い銘柄Aと特定される。また、Rs1及びRp1の実測値が「◆」であれば、銘柄Bあるいは銘柄Cのいずれかである。
このときは、例えば、銘柄Bでの平均値と実測値との差、及び銘柄Cでの平均値と実測値との差を演算し、その演算結果が小さいほうの銘柄に特定される。また、銘柄Bであると仮定して該実測値を含めてばらつきを再計算するとともに、銘柄Cであると仮定して該実測値を含めてばらつきを再計算し、再計算されたばらつきが小さいほうの銘柄を選択しても良い。
また、カラープリンタ2000が対応可能な複数銘柄の記録紙に関して、予め調整工程等の出荷前工程で記録紙の銘柄毎に各ステーションでの最適な現像条件及び転写条件を決定し、該決定結果を「現像・転写テーブル」としてプリンタ制御装置2090のROMに格納している。
プリンタ制御装置2090は、カラープリンタ2000の電源が入れられたとき、及び給紙トレイ2060に記録紙が供給されたときなどに、記録紙の紙種判別処理を行う。このプリンタ制御装置2090によって行われる紙種判別処理について以下に説明する。
(1)光学センサ2245の光源10を点灯させる。
(2)各受光器の出力信号を取得する。
(3)光学センサ2245の光源10を消灯させる。
(4)光学センサ2245の光源11を点灯させる。
(5)各受光器の出力信号を取得する。
(6)光学センサ2245の光源11を消灯させる。
(7)光源10を点灯させたときの各受光器の出力信号に基づいてRs1を算出する。
(8)光源11を点灯させたときの各受光器の出力信号に基づいてRp1を算出する。
(9)記録紙判別テーブルを参照し、得られたRs1及びRp1の値から記録紙の銘柄を特定する。
(10)特定された記録紙の銘柄をRAMに保存し、紙種判別処理を終了する。
そして、プリンタ制御装置2090は、ユーザからの印刷ジョブ要求を受け取ると、RAMに保存されている記録紙の銘柄を読み出し、該記録紙の銘柄に最適な現像条件及び転写条件を、現像・転写テーブルから求める。
そして、プリンタ制御装置2090は、最適な現像条件及び転写条件に応じて各ステーションの現像装置及び転写装置を制御する。例えば、転写電圧やトナー量を制御する。これにより、高い品質の画像が記録紙に形成される。
ところで、仮に、光源10と光源11を同時に点灯させると、受光器14では、拡散反射光に含まれるP偏光成分と、多重拡散反射光に含まれるP偏光成分と、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分とが受光される(図11(A)参照)。そして、受光器15では、拡散反射光に含まれるS偏光成分と、多重拡散反射光に含まれるS偏光成分と、内部拡散反射光に含まれるS偏光成分とが受光される(図11(A)参照)。
また、受光器13では、正反射光(S偏光成分+P偏光成分)と多重拡散反射光と内部拡散反射光とが受光される(図11(B)参照)。
この場合は、S偏光の正反射光の光量及びP偏光の正反射光の光量を精度良く求めることはできない。
以上説明したように、本実施形態に係る光学センサ2245は、2つの光源(10、11)、コリメートレンズ12、3つの受光器(13、14、15)、偏光ビームスプリッタ16、及び暗箱190などを有している。
記録紙Mに対して、光源10はS偏光の直線偏光を射出し、光源11はP偏光の直線偏光を射出する。偏光ビームスプリッタ16は、P偏光を透過させ、S偏光を反射する。光源10が点灯されると、受光器14は、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分を受光し、受光器15は、拡散反射光(S偏光)と、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分とを受光する。光源11が点灯されると、受光器14は、拡散反射光(P偏光)と、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分とを受光し、受光器15は、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分を受光する。受光器13は、光源10及び光源11のどちらが点灯されても、正反射光と多重拡散反射光と内部拡散反射光とが混在した反射光を受光する。
この場合は、上記(3)式に基づいてS偏光の正反射光の光量を精度良く求めることができ、上記(4)式に基づいてP偏光の正反射光の光量を精度良く求めることができる。そして、上記(5)式に基づいてS偏光の反射率を精度良く求めることができ、上記(6)式に基づいてP偏光の反射率を精度良く求めることができる。
そこで、高コスト化及び大型化を招くことなく、記録紙の銘柄を特定する精度を向上させることができる。
そして、本実施形態に係るカラープリンタ2000は、光学センサ2245を備えているため、結果として、高コスト化及び大型化を招くことなく、高品質の画像を形成することができる。さらに従来の手動で設定しなければならない煩わしさや設定ミスによる印刷の失敗を解消することができる。
なお、上記実施形態において、前記偏光ビームスプリッタ16に代えて、S偏光を透過させ、P偏光を反射する偏光ビームスプリッタ(「偏光ビームスプリッタ16’」という)を用いても良い。
この場合は、光源10が点灯されたとき、受光器14では、拡散反射光と、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分とが受光される(図12参照)。そして、受光器15では、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分が受光される(図12参照)。
また、光源11が点灯されたとき、受光器14では、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分が受光される(図13参照)。そして、受光器15では、拡散反射光と、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分とが受光される(図13参照)。
そこで、上記(3)及び(4)式に代えて、次の(7)式及び(8)式が用いられる。
Ws1=S01−2×S03×sinθ÷B ……(7)
Wp1=S11−2×S12×sinθ÷A ……(8)
また、上記実施形態において、図14に示されるように、前記偏光ビームスプリッタ16を照明中心と受光器13との間の光路上に配置するとともに、前記受光器15を偏光ビームスプリッタ16で反射された光の光路上に配置しても良い。なお、前記受光器14は不要である。
この場合、光源10が点灯されたとき、受光器13では、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分が受光される(図15参照)。そして、受光器15では、正反射光と、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分とが受光される(図15参照)。
また、光源11が点灯されたとき、受光器13では、拡散反射光と、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分とが受光される(図16参照)。そして、受光器15では、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分が受光される(図16参照)。
そこで、S偏光の正反射光の光量Ws1は、次の(9)式から算出され、P偏光の正反射光の光量Wp1は、次の(10)式から算出される。
Ws1=S03÷B−S01 ……(9)
Wp1=S11−S13÷B ……(10)
さらに、記録紙Mの位置に光を鏡面反射するミラーが配置され、光源10が点灯されると、その正反射光は受光器15で受光される。このときの、受光器15の出力信号における信号レベルを「S30」とすると、S偏光の反射率Rs1は次の(11)式から求められる。なお、P偏光の反射率Rp1は上記(6)式から求められる。
Rs1=Ws1÷(S30÷B) ……(11)
また、記録紙Mの位置に光を鏡面反射するミラーが配置され、光源11が点灯されると、その正反射光は受光器13で受光される。このときの、受光器13の出力信号における信号レベルは前記S10と同じであり、P偏光の反射率Rp1は上記(6)式から求められる。
また、上記実施形態では、入射角θが80°の場合について説明したが、これに限定されるものではない。但し、80°のような浅い入射角が好ましい。これは、S偏光及びP偏光は、フレネルの係数に従い浅い入射角では反射率が高く、各受光器の出力信号におけるS/Nを大きくすることができるためである。また、浅い入射角の場合は、屈折率及び表面粗さの違いが反射率の違いに大きく影響するため、判別の分解能を高くすることができる。
また、上記実施形態において、各受光器の前方に集光レンズが設けられても良い。この場合は、信号レベルの計測ばらつきを低減することができる。反射光量に基づいて記録紙を判別する光学センサにとって、測定の再現性は重要である。光学センサは、測定時に測定面と記録紙の表面とが同一平面にあることを前提に設置されている。しかしながら、記録紙は、たわみや振動等の理由から、測定面に対し表面が傾斜又は浮き上がってしまい、記録紙表面が測定面と同一平面にならないことがある。これは、反射光の光強度分布の変化を招来し、受光光量が変化し、詳細な判別を安定して行うのは難しい。そこで、受光器の前方に集光レンズを配置すると、反射光の光強度分布が変化しても受光光量を安定化させることができる。
また、受光器に受光領域が十分大きなフォトダイオード(PD)を用いたり、照射光のビーム径を狭めたりすることによっても、記録紙表面が測定面と同一平面にならない場合の不都合を解消することができる。
また、受光器に受光領域がアレイ化されたPDを用いて、全体として反射光強度分布のシフト量に対して十分大きな受光領域を有する構成としても良い。この場合、反射光の光強度分布がシフトしたとしても、各PDが検出した信号のうちの最大信号を利用すれば、受光器の出力レベルを安定化させることができる。また、複数のPDがアレイ化された場合に、個々のPDの受光領域を小さくすることにより、入射光と受光領域の中心のずれによる出力の変動も低減できるため、より正確な検出を行うことができる。
また、上記実施形態において、図17に示されるように、2つの受光器(17、18)、偏光ビームスプリッタ19を更に有していても良い。偏光ビームスプリッタ19は、偏光ビームスプリッタ16と同様に、P偏光を透過させ、S偏光を反射する。受光器17の中心と、受光器18の中心と、偏光ビームスプリッタ19の中心は、前記検出平面上に存在する。そして、照明中心と受光器17の中心とを結ぶ線L3と、記録紙Mの表面とのなす角度ψ3は一例として150°である。
この場合、光源10が点灯されたとき、拡散反射光は、偏光方向がS偏光であるため、偏光ビームスプリッタ19で反射される。多重拡散反射光及び内部拡散反射光は、P偏光成分が偏光ビームスプリッタ19を透過し、S偏光成分が偏光ビームスプリッタ19で反射される。そこで、光源10が点灯されたとき、受光器17では、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分が受光される。そして、受光器18では、拡散反射光と、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分とが受光される。
光源11が点灯されたとき、拡散反射光は、偏光方向がP偏光であるため、偏光ビームスプリッタ19を透過する。多重拡散反射光及び内部拡散反射光は、P偏光成分が偏光ビームスプリッタ19を透過し、S偏光成分が偏光ビームスプリッタ19で反射される。そこで、光源11が点灯されたとき、受光器17では、拡散反射光と、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるP偏光成分とが受光される。そして、受光器18では、多重拡散反射光及び内部拡散反射光に含まれるS偏光成分が受光される。
ここで、光源10が点灯されたときの、受光器17の出力信号における信号レベルを「S04」、受光器18の出力信号における信号レベルを「S05」とする。また、光源11が点灯されたときの、受光器17の出力信号における信号レベルを「S14」、受光器18の出力信号における信号レベルを「S15」とする。
S偏光の正反射光の光量Ws2は次の(12)式から算出され、P偏光の正反射光の光量Wp2は次の(13)式から算出される。
Ws2=S01−2×S02×sinθ÷A−2×S04×α÷C ……(12)
Wp2=S11−2×S13×sinθ÷B−2×S15×α÷D ……(13)
上記(12)式におけるCは、受光光量を電気信号に変換する際の受光器13と受光器17での増幅率の違いを補正するための補正係数であり、上記(13)式におけるDは、受光光量を電気信号に変換する際の受光器13と受光器18での増幅率の違いを補正するための補正係数である。
また、上記(12)式及び上記(13)式におけるαは、多重拡散反射光の方位分布を反映した値であり、受光器17及び受光器18の検出する方向(角度ψ3の方向)と記録紙M固有の値になるため、予め記録紙の銘柄毎に計測され、「記録紙M判別テーブル」に付加されている。
ところで、角度ψ3の方向では、多重拡散反射光の光量が内部拡散反射光の光量に対して非常に大きくなる。そこで、S偏光の正反射光の光量Ws2は、上記Ws1よりも精度が高く、P偏光の正反射光の光量Wp2は、上記Wp1よりも精度が高い。
また、図18に示されるように、更に受光器20を有していても良い。受光器20の中心は、前記検出平面上に存在する。そして、照明中心と受光器20の中心とを結ぶ線L4と、記録紙Mの表面とのなす角度ψ4は一例として120°である。
この場合、記録紙判別テーブルに受光器20の出力を付加しておくと、記録紙の銘柄を特定する際に、S偏光の反射率及びP偏光の反射率に、受光器20の出力を加味することにより、更に精度良く記録紙の銘柄を特定することができる。
また、上記実施形態において、光源10及び光源11が複数の発光部を有していても良い。例えば、各光源が垂直共振器型の面発光レーザアレイ(VCSELアレイ、図19参照)を有していても良い。この場合は、照射光を平行光にするための調整が容易になる。そこで、光学センサの小型化及び低コスト化を図ることが可能となる。
但し、この場合、複数の発光部から射出されたコヒーレント光が、記録紙の表面のような粗面の各点で乱反射され、互いに干渉しスペックルパターンを発生させるおそれがある。
スペックルパターンは光の照射部位によって異なるため、各受光器における受光光量のばらつきの原因となり検出精度の低下を招く。
発明者らは、複数の発光部が2次元配列された面発光レーザアレイを光源に用い、発光部数とスペックルパターンのコントラスト比との関係を求めた(図20参照)。ここでは、スペックルパターンの観測強度における最大値と最小値の差を規格化した値を、スペックルパターンのコントラスト比として定義する。なお、以下では、便宜上、スペックルパターンのコントラスト比を単に「コントラスト比」ともいう。
拡散方向にビームプロファイラを配置し、該ビームプロファイラによるスペックルパターンの観測結果からコントラスト比を算出した。試料には、互いに平滑度が異なる3種類の普通紙(普通紙A、普通紙B、普通紙C)と光沢紙とを用いた。普通紙Aは、王研式平滑度が33秒の普通紙であり、普通紙Bは、王研式平滑度が50秒の普通紙であり、普通紙Cは、王研式平滑度が100秒の普通紙である。
図20から、発光部数が増加するとコントラスト比が減少する傾向にあることがわかる。また、この傾向は紙種には依存しないことがわかる。
また、発明者らは、このコントラスト比を低減する効果が、総光量の増加によるものではなく、発光部数の増加によるものであることを確認するための実験も行った。
図21には、各発光部の光量は一定(1.66mW)で発光部の数を変えた場合と、発光部の数を30個に固定して各発光部の光量を変えた場合とについて、総光量とコントラスト比との関係が示されている。
発光部数を固定して各発光部の光量を変えた場合は、光量によらずコントラスト比が一定であるのに対し、各発光部の光量を固定して発光部数を変えた場合は、発光部数が少ないときにはコントラスト比が大きく、発光部数の増加とともにコントラスト比が減少している。このことから、コントラスト比の低減効果は、光量の増加によるものではなく発光部数の増加によるものであることが確認できる。
また、発明者らは、光源から射出される光の波長を時間的に変化させることでスペックルパターンを抑制することができるか否かの検討を行った。
面発光レーザでは、駆動電流によって射出光の波長を制御することができる。これは、駆動電流が変化すると面発光レーザ内部の温度変化によって屈折率が変化し、実効的な共振器長が変化するためである。
図22には、面発光レーザの駆動電流を変えて射出光量を1.4mW〜1.6mWに変化させたときのスペックルパターンをビームプロファイラで観測して得られた光強度分布が示されている。この図22から、駆動電流の変化に伴って、すなわち、面発光レーザから射出される光の波長の変化に伴って、光強度分布が変化することが確認できる。
図23には、面発光レーザの駆動電流を高速に変化させた場合の実効的な光強度分布が示されている。この光強度分布は、図22に示されている複数の駆動電流における光強度分布の平均値と同等であり、光強度の変動が抑制されている。このように駆動電流を高速に変化させた場合のコントラスト比は0.72となり、駆動電流を一定にした場合のコントラスト比0.96よりも低減されている。
つまり、照射光の波長を時間的に変化させることで、スペックルパターンが抑制されることがわかった。そこで、面発光レーザの駆動電流を、例えば三角波形状のように電流値が時間的に変化する駆動電流にすれば、コントラスト比を低減することが可能である。
すなわち、光源10及び光源11が面発光レーザアレイを有する場合は、プリンタ制御装置2090のCPUは、三角波形状の駆動電流を該面発光レーザアレイに供給する。これにより、スペックルパターンが抑制され、正確な反射光量の検出が可能になる。そして、記録紙の識別精度を高めることができる。
また、面発光レーザアレイの複数の発光部は、少なくとも一部の発光部間隔が、他の発光部間隔と異なっていても良い(図24参照)。つまり、隣り合う発光部の間隔が相違していても良い。これにより、スペックルパターンの規則性が乱され、コントラスト比を更に低減することが可能である。
また、面発光レーザアレイが、P偏光を射出する複数の発光部とS偏光を射出する複数の発光部とを有していても良い。この場合は、光源10と光源11を一体化させることができる。
ところで、内部拡散反射光の光量は、記録紙の厚みや密度に相関を持つことが発明者らによって確認されている。これは、内部拡散反射光の光量が、記録紙中を通過する際の経路長に依存するためである。そこで、S偏光の反射率Rs1とS02とから記録紙の銘柄を特定しても良い。この場合は、光源11はなくても良い。同様に、P偏光の反射率Rp1とS13とから記録紙の銘柄を特定しても良い。この場合は、光源10はなくても良い。
そして、光学センサ2245は、内部拡散反射光を含む反射光の光量(例えば、S02、S13)に基づいて、対象物(記録紙)の厚さ及び密度を求めることができる。そして、対象物(記録紙)の厚さ及び密度の少なくとも一方に応じて画像形成条件を調整しても良い。但し、内部拡散反射光を含む反射光の光量と対象物の厚さ及び密度との関係を示すデータを予め取得し、データベースとしてプリンタ制御装置2090のROMに格納しておく必要がある。従来の厚さセンサ及び密度センサは透過型の構成となっており、必ず対象物を挟んだ双方向に光学系をそれぞれ配置しなければならなかった。そのため、支持部材などが必要であった。一方、光学センサ2245では、反射光のみで厚さ及び密度を検出するため、対象物の一側にのみ光学系を配置すれば良い。そこで、部品点数を少なくすることができ、低コスト化及び小型化が可能となる。
また、上記(1)式のRsにRs1を代入し、上記(2)式のRpにRp1を代入し、上記(1)式及び上記(2)式における入射角θ及び照射光の波長λに具体的な値を代入することにより、対象物(記録紙)の屈折率及び表面粗さを求めることができる。そして、対象物(記録紙)の屈折率及び表面粗さの少なくとも一方に応じて画像形成条件を調整しても良い。
また、S偏光の正反射光の光量及びP偏光の正反射光の光量と対象物(記録紙)の平滑度との関係を予め求めて、データベースとしてプリンタ制御装置2090のROMに格納しておき、該データベースを参照して光学センサ2245の出力に基づいて対象物(記録紙)の平滑度を特定し、該特定された平滑度に応じて画像形成条件を調整しても良い。
また、上記実施形態において、光学センサ2245に処理装置を設け、プリンタ制御装置2090での処理の一部を該処理装置で行っても良い。
また、上記実施形態では、給紙トレイが1つの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、給紙トレイが複数あっても良い。この場合は、給紙トレイ毎に光学センサ2245を設けても良い。
また、上記実施形態において、搬送中に記録紙の銘柄を特定しても良い。この場合は、光学センサ2245は搬送路近傍に配置される。例えば、光学センサ2245を、前記給紙コロ2054と前記転写ローラ2042との間の搬送路近傍に配置しても良い。
また、光学センサ2245によって識別される対象物は、記録紙に限定されるものではない。
なお、上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、モノクロ画像を形成するレーザプリンタであっても良い。また、プリンタ以外の画像形成装置、例えば、複写機、ファクシミリ、又は、これらが集約された複合機であっても良い。
また、上記実施形態では、画像形成装置が4つの感光体ドラムを有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、5つの感光体ドラムを有するプリンタであっても良い。
また、上記実施形態では、トナー像が感光体ドラムから転写ベルトを介して記録紙に転写される画像形成装置について説明したが、これに限定されるものではなく、トナー像が感光体ドラムから記録紙に直接転写される画像形成装置であっても良い。
また、光学センサ2245は、記録紙にインクを吹き付けて画像を形成する画像形成装置にも適用可能である。