以下、図面を用いて、錠剤供給システム(図1)について説明する。
まず、図1について説明する。
図1は、錠剤取出しユニット1、包装装置5、錠剤供給装置10、コンピュータ6、バーコードリーダ7を含む錠剤供給システムを示す図である。包装装置5は分包機の適用例である。
錠剤供給システムは、本発明の分包システムの適用例である。
また、錠剤取出しユニット1、コンピュータ6、バーコードリーダ7を含むシステムは、本発明の錠剤取出しシステムである。
図1は、錠剤供給装置10、及び錠剤供給装置10から供給された錠剤を包装する包装装置5を含む錠剤供給システムを示す図である。
1は、錠剤取出ユニットであり、錠剤シートから錠剤を取り出すユニットである。
錠剤取出しユニット1は、本発明の錠剤取出し装置の適用例である。
錠剤シートは、一般的にPTPシートと呼ばれており、錠剤シートのことをPTPシートとも言う。
錠剤供給装置10には複数の錠剤取出ユニット1が収納されている。錠剤取出ユニット1は、本発明の錠剤取出し装置の適用例である。錠剤取出ユニット1は、幅方向(左右方向)に6つが並べられ、この6つの錠剤取出ユニット1からなる組が上下に3段に配置されている。すなわち、錠剤取出ユニット1は、左右6列、上下3段に配列されている。
錠剤供給装置10は複数の錠剤取出ユニット1を備えているが、錠剤取出ユニット1の数は1でもよい。
5は、包装装置であり、錠剤供給装置10の錠剤取出ユニット1から供給された錠剤を包装する装置である。
103は、散薬投入部であり、分包される散薬が投入される部である。また、散薬投入部103に投入された散薬を投薬1回分に分けられて、分けられた1回分の散薬を後述するメインホッパー505に入れられ、1回分ずつに分包される。
10は、錠剤供給装置であり、1または複数の錠剤取出ユニット1と、錠剤取出ユニット1で取り出された錠剤を供給する錠剤供給ユニット400とを備えている。
6は包装装置5、及び錠剤供給装置10を制御するコンピュータ(情報処理装置)である。
7は錠剤シート裏面のバーコードを読み取るバーコードリーダである。
8は包装装置5、及び錠剤供給装置10とコンピュータ6を通信する為のケーブルである。
9はバーコードリーダ7とコンピュータ6を通信する為のケーブルである。
錠剤供給装置10は、錠剤取出ユニット1により錠剤シート(PTPシート)から錠剤を取り出して、錠剤供給ユニット400の供給経路を経て、包装装置5に供給する。錠剤供給装置10は、図1に示す通り、複数の錠剤取出ユニット1を備えている。
錠剤供給装置10は、1又は複数の錠剤を、それぞれ錠剤収容部に封入された錠剤シート(PTPシート)から錠剤を取り出して供給する。
錠剤が収容(封入)された錠剤収容部のことを単に収容部とも言う。
次に、図2を用いて、錠剤供給装置10について説明する。
図2は、錠剤供給装置10を示す図(正面図)である。
203は、錠剤シートを錠剤取出ユニット1に投入する投入口である。
投入口203は、錠剤を収容する収容部を1又は複数有する錠剤シートの投入口である。
次に、図3、図9を用いて、錠剤取出ユニット1の内部構造について説明する。
図3、図9は、錠剤取出ユニット1の内部構造を示す図である。
図3は、錠剤取出ユニット1の正面図である。
図9は、錠剤取出ユニット1の斜視図である。
なお、図3は、錠剤取出ユニット1が、2つ並んでいる図を示している。
錠剤取出ユニット1は、錠剤シート51を搬送する搬送機構と、搬送機構により搬送された錠剤シート51が載置される載置台と、載置台上の錠剤シート51の錠剤収容部を押圧して錠剤を取り出す押出し機構とを有している。
錠剤シート51は、錠剤を収容する錠剤収容部を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤が錠剤収容部に密封されたものである。
図3に示す錠剤シート51は、シート部上に凸状の錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて3列に並んだ形態である。各列をなす複数の錠剤収容部は錠剤シート51の長さ方向に沿って並んでいる。
錠剤取出しユニット1に投入口に投入してセットする錠剤シート51としては、シート部上に錠剤収容部が3列に並んだ形態のものに限らず、錠剤収容部が錠剤シート51の長さ方向に1列に並んだ形態や2列に並んだ形態、錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて3列以上の複数列に並んだ形態も可能である。
ここで、さらに、図4を用いて、錠剤取出ユニット1の内部構造について説明する。
図4は、錠剤取出ユニット1の後方の錠剤取出部位(押出し機構)付近の内部構造(断面)を示す図である。
図4は、錠剤シートの投入口203にPTPシートをセットし、PTPシートを除包位置(錠剤の取出位置)まで搬送を行った際の錠剤取出し装置の断面図である。
錠剤取出ユニット1は、錠剤シートを搬送する錠剤シート搬送機構(搬送機構)と、錠剤シートが載置される載置台18と、錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出機構(押出し機構)とを備えている。
39は、下部ローラである。
錠剤シート搬送機構は、錠剤シート51を進行方向に向け搬送するものであって、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた下部ローラ39を備えている。
搬送機構は、錠剤収容部の押圧を継続する前に載置台18上の押圧される位置から所定の距離だけ錠剤シート51をさらに搬送し、押出し機構が、錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)する。
下部ローラ39は、駆動源により回転駆動可能であり、PTPシート部の下面に当接して錠剤シート51に進行方法への力を加えることができる。
下部ローラ39は錠剤シート51を進行方向とは逆の方向にも搬送できる。
24は、導入シュートである。
導入シュート24は、載置台の下面側に設けられており、錠剤シート51から取り出された錠剤を、後述する錠剤導入路401に導くものである。すなわち、導入シュート24は、載置台の下面側に排出口を有しており、錠剤シート51から取り出された錠剤はその排出口を通り、後述する錠剤導入路401に落ちていく。
なお、この導入シュート24は、錠剤取出しホッパーとも言う。
錠剤取出ユニット1は、載置台18上の錠剤シート51の錠剤収容部を押圧する速度を変更させる変更機構をさらに有している。
押出し機構は、より高速に変更された速度で錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)する。
押出し機構は、錠剤収容部の中央付近を押圧する内側押圧体83と、中央付近よりも外側の部分を押圧する外側押圧体84とを含んでいる。
内側押圧体83と外側押圧体84とが独立して動作することでPTPシートの錠剤収容部を押圧して、PTPシートから錠剤を取り出す。
押出し機構は、内側押圧体83よりも先に外側押圧体84により錠剤収容部を押圧させる。
内側押圧体83の先端は、ほとんどの錠剤シート51の錠剤収容部よりも面積が狭いので、内側押圧体83は錠剤を取り出す場合(下降した場合)に、錠剤シートに開いた穴から先端が突き出る。
外側押圧体84の先端は、ほとんどの錠剤シート51の錠剤収容部よりも面積が広いので、錠剤を取り出す場合(下降した場合)に、錠剤シート51に開いた穴から先端が突き出ない。つまり、錠剤シート51の錠剤収容部を押し潰すためのものである。
錠剤取出機構(押出し機構)は、外側押圧体84を昇降させる第1昇降機構と、内側押圧体83を昇降させる第2昇降機構とを有する。
第1昇降機構は、外側押圧体84が取り付けられた第1昇降体93と、回転駆動して第1昇降体93を昇降させるカム94と、第1昇降体93を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
第1昇降体93は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に外側押圧体84が取り付けられている。カム94は、外側押圧体84の昇降動作を考慮して設計された形状の板状体であり、駆動機構によって回転駆動する軸部に固定されている。
カム94は、第1昇降体93の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第1昇降体93を押圧することによって高さ位置を調整し、これによって外側押圧体84の高さ位置を調整する(外側押圧体84の昇降動作を行う)ことができる。第1昇降機構は、カムの回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、外側押圧体84の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
第2昇降機構は、内側押圧体83が取り付けられた第2昇降体98と、回転駆動して第2昇降体98を昇降させるカム99と、第2昇降体98を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
第2昇降体98は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に内側押圧体83が取り付けられている。カム99は、第2昇降体98の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第2昇降体98を押圧して高さ位置を調整し、これによって内側押圧体83の高さ位置を調整する(内側押圧体83の昇降動作を行う)ことができる。第2昇降機構は、カム99の回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、内側押圧体83の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
このため、カム94とカム99は、それぞれ第1昇降体と第2昇降体に対して互いに独立に動作可能であり、内側押圧体83と外側押圧体84は、互いに独立に昇降動作させることができる。
錠剤取出機構における2つのカムの回転動作のタイミング等は、錠剤位置検出機構の検出部からの信号に基づいて定めることができる。具体的には、検出された錠剤収容部の位置に合わせて内側押圧体83と外側押圧体84を動作させることができる。
錠剤取出ユニット1は、PTPシートの錠剤収容部の押圧をする前に、押圧される錠剤収容部の長さを検出する検出機構17をさらに有している。
錠剤供給装置は、検出した錠剤収容部の長さに基づいて所定の距離を算出する算出手段をさらに有している。
検出機構17は、押圧される錠剤収容部の長さを検出するとともに押圧される錠剤収容部の位置をさらに検知する。
錠剤供給装置10は、検知されたPTPシートの錠剤収容部の位置に基づいて、押圧される位置までの搬送距離を算出する算出手段をさらに有する。
搬送機構(下部ローラ39、上部ローラ)は、搬送距離により載置台18上の錠剤収容部が押圧される位置まで錠剤シートを搬送する。
搬送機構は、所定の距離だけ前方または後方に錠剤シート51を搬送する。
次に、図5を用いて、錠剤供給装置10の内部構造について説明する。
図5は、錠剤供給装置10の内部構造を示す図である。
なお、図5は、錠剤供給装置10を背面側(裏側)から見た図である。
204は、光学センサ(ビームセンサ)であり、落下物を検知するものである。除包された錠剤が導入シュート24内を落下する際、除包された錠剤がビームセンサ上を通過し、ビームセンサを遮光する。このビームセンサが遮光された状態をON状態とし、遮光されていない状態をOFF状態とする。このON/OFF状態を用いて落下物の有無の判定を行う。錠剤落下検出機構は、光学センサ204と落下錠剤カウンタとを有する。
錠剤供給装置10は、押圧により錠剤収容部から錠剤が取り出されたか否かを判定するべく、取り出された錠剤を検知する検知機構(光学センサ204)を有している。
押出し機構は、取り出された錠剤が検知されない場合には錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)し、取り出された錠剤が検知された場合には錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)しない。
401は、錠剤導入路である。
錠剤導入路401は、導入シュート24と導通しており、錠剤シートから取り出され落下した錠剤を導入シュート24から第1集積ホッパーに中継する。
次に、図6を用いて、錠剤供給ユニット400の内部構造について説明する。
図6は、錠剤供給ユニット400の内部構造を示す図である。
402は、第1集積ホッパーである。
第1集積ホッパー402は、錠剤取出ユニット1により、PTPシートから取り出された錠剤が導入シュート24を落下して通り、そして、導入シュート24から錠剤導入路401を通り、該錠剤が集積される部である。
すなわち、錠剤導入路401は、第1集積ホッパー402と直接、導通している。
501は、第2集積ホッパーである。第2集積ホッパー501は、第1集積ホッパー402で集積された錠剤をさらに集積する。
すなわち、第2集積ホッパー501は、第1集積ホッパー402と導通している。
そのため、第1集積ホッパー402に落ちてきた錠剤50は、第2集積ホッパー501に落ちて集積される。
502は、第1の送り出し機構である。第1の送り出し機構502は、第2集積ホッパーに集積された錠剤50を第3集積ホッパーに移動させる。
503は、第3集積ホッパーである。第3集積ホッパー503は、第1の送り出し機構502により送り出(移動)された錠剤を集積する。
504は、第2の送り出し機構である。第2の送り出し機構504は、第3集積ホッパーに集積された錠剤をメインホッパー505に移動させる。
505は、メインホッパーである。メインホッパー505は、第2の送り出し機構504により送り出(移動)された錠剤(1回分)を集積し、包装シート(分包紙)の中に集積した錠剤を投入する。
次に、図7、図8を用いて、包装ユニット701の内部構造について説明する。
図7は、包装ユニット701の内部構造を示す図である。
図8は、図7に示す包装ユニット701の内部構造の一部(703、704、705)を拡大した図である。
包装ユニット701は、包装装置5内のユニットである。
702は、包装シートが連なるロール紙(分包紙がロール状になっている紙)を包装機構に送り出すロール紙送出機構である。
703は、メインホッパー505内に集積された錠剤(1回分の錠剤803)が包装シートの中に投入され、当該包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する(包装機構)。
704は、メインホッパー505内に集積された錠剤が包装シートの中に投入され、当該包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する(包装機構)。
すなわち、包装機構703と、包装機構704とで、包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する。
705は、連なるロール紙を1包毎の包装シート(1つの包み802)に分断するための分断用ミシン目801を包装シートに形成する。(分断機構)
706はプリンタであり、包装シートに、日付、患者データ、エラー情報を印字する(印字機構)。
図7、図8に示すように、包装ユニットにより、投薬1回分の錠剤が分包される。
次に、図10を用いて、錠剤供給装置10について説明する。
図10は、錠剤供給装置10を正面から見た図である。
図10に示す1は、図1にも示している通り、錠剤取出ユニットである。
901は、錠剤シートの投入口203のカバーである。
カバー901を開けることにより、錠剤シート51を投入口203に入れることが出来るようになる。
錠剤取出ユニット1で、PTPシートから取り出された錠剤は、導入シュート24を通り、そして、錠剤導入路401を通り、第1集積ホッパー402に落ちていく。
次に、図11を用いて、錠剤供給装置10の錠剤供給ユニット400が備える各構成について説明する。
図11は、錠剤供給装置10を横(正面から見て右側)から見た図である。
図10でも説明したが、錠剤取出ユニット1で、PTPシートから取り出された錠剤は、導入シュート24、錠剤導入路を通り、第1集積ホッパー402内に落ちてくる。
そして、第1集積ホッパー402を通った錠剤は、第2集積ホッパー501を通り、第1の送り出し機構502に送られる。第1の送り出し機構は、第1の中継ユニットである。
そして、第1の送り出し機構502は、錠剤を第3集積ホッパー503に送り、第3集積ホッパー503は、第2の送り出し機構504に錠剤を送る。第2の送り出し機構504は、第2の中継ユニットである。
第2の送り出し機構504は、第2の送り出し機構504に送られた錠剤を、メインホッパー505に送る。
次に、図12を用いて、錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤がどのように、導入シュート24、錠剤導入路401、第1集積ホッパー402を通るかについて説明する。
図12は、図10に示した錠剤供給装置10の一部を抜粋した図である。すなわち、図10に示す錠剤取出ユニット1を2段分削除した図が、図12である。
図12に示す点線の矢印1201は、錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤の移動経路を示している。
また、図12に示す通り、第1集積ホッパー402の左側の導管、及び真ん中の導管の幅は、直径が78mmである。
次に、図13を用いて、錠剤供給装置10の錠剤供給ユニット400が備える各構成について説明する。
図13は、錠剤供給装置10の内部を横(正面から見て右側)から見た図である。
図13に示す点線の矢印1201は、錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤の移動経路を示している。
最上段の錠剤取出ユニット1の導入シュート24の出口から、第1の傾斜部1401までの距離は、約460mmであり、中段の錠剤取出ユニット1の導入シュート24の出口から、第1の傾斜部1401までの距離は、約265mmである。
また、第1集積ホッパー402の長さは、約362mmである。すなわち、最下段の錠剤取出ユニット1の導入シュート24の出口から、第2集積ホッパー501までの距離は、約362mmである。
各段の錠剤取出ユニット1で、PTPシートから錠剤が取り出されると、錠剤は、導入シュート24を通り、導入シュート24の出口から、錠剤導入路401を通り、そして、第1集積ホッパー402に入り、第2集積ホッパー501に集積される。
この時、錠剤供給装置10全体の分包時間を短縮させることを考慮すると、導入シュート24(錠剤取り出しホッパー)出口から、まっすぐ下に垂直落下させ、第2集積ホッパー下部に収めることが考えられる。
しかしながら、最上段の錠剤取出ユニット1で取り出された錠剤を、導入シュート24(錠剤取り出しホッパー)出口から、まっすぐ下に垂直落下させ、第2集積ホッパー下部に収めると、約876mmもあるため、錠剤が割れたり、欠けたりして破損してしまう可能性が高くなる。また、PTPシートから取り出される薬が、カプセルの場合は凹んだりして変形をしてしまう可能性が高くなる。
このように、本実施形態の錠剤供給装置10は、錠剤取出ユニット1が複数積み上げられて使用できるようになっているため、特に最上段の錠剤取出ユニット1から錠剤が落下する場合には、導入シュート24(錠剤取り出しホッパー)出口から第2集積ホッパーまでの距離が非常に長くなり、PTPシートから取り出される錠剤、又はカプセルが、破損してしまう可能性が高くなってしまう。
そこで、第1集積ホッパー402の上部に、分包時間を余りロスしない程度に錠剤をバウンドさせる第1の傾斜部1401を設ける。すなわち、第1集積ホッパー402の上部の一部をオフセットさせる。
本実施の形態では、重力方向から約32°の傾斜を有する第1の傾斜部1401としている。
また、第2集積ホッパー501においても、第1集積ホッパー402から第2集積ホッパー501の下部にダイレクトに錠剤が到達しないように、第2集積ホッパー501も分包時間を余りロスしない程度に錠剤をバウンドさせる第2の傾斜部1402を設けている。
本実施の形態においては、第2の傾斜部1402は、水平方向より約40°の傾斜としている。
ここで、第1の傾斜部1401、第2の傾斜部1402の角度は、例として、それぞれ、約32°、約40°としているが、落下してくる錠剤がバウントして(落下スピードを落として)、その後の経路に移動可能な角度(次の供給部に落下により供給可能な角度の傾斜)であれば、どのような角度であってもよい。
このように、第1集積ホッパー402に、第1の傾斜部1401を備え、第2集積ホッパー501に第2の傾斜部1402を備えることにより、錠剤取出ユニット1の導入シュート24(錠剤取り出しホッパー)出口から、第2集積ホッパー501の下部までダイレクトに錠剤を落下させず、錠剤の落下向きを変えつつ錠剤が破損、変形しない程度のクッションを与えることができる。その結果、落下してくる錠剤が第2集積ホッパー501の下部に到達した時の衝撃を和らげることができ、錠剤が破損、変形する可能性を低減させることが出来るようになる。
第1の傾斜部は、錠剤取出し装置から落下してきた錠剤が接触する位置に設けられており、第2の傾斜部は、第1の傾斜部に接触した錠剤がさらに落下して接触する位置に設けられている。
また、第1の傾斜部1401、第2の傾斜部1402に、ゴムなどの、衝撃を吸収する材料(衝撃吸収材)を更に設けることにより、錠剤の衝撃をさらに抑えることが可能となる。
ここで、錠剤シートの配列例について説明する。
図14は錠剤シートの一例である。
図14の1402は、錠剤が、錠剤シートの長さ方向に、単列で配置されている錠剤シート(単列シート)である。
図15は錠剤シートの一例である。
図15の1501は、錠剤が、錠剤シートの長さ方向に、2列で配置されているシート(2列シート)である。
図16は錠剤シートの一例である。
図16の1601は、錠剤が、錠剤シートの長さ方向に、3列で配置されているシート(3列シート)である。
ここから、錠剤が錠剤シートの幅方向に2列以上に配列されている錠剤シートが、錠剤取出ユニットにおいて、錠剤シートの投入口にセットされてから搬送機構により、錠剤収容部を押圧して錠剤を取り出す載置台へ搬送される過程で、単列に切断される工程について説明する。
ここでは3列シート1601の場合で説明する。
図17は錠剤シート51を裏面から見た図である。
図17の1701は錠剤シート51の裏面に印刷されているバーコードである。
まず、コンピュータ6は、錠剤シートを錠剤取出ユニットの錠剤シート投入口にセットする前に、バーコードリーダでこのバーコードを読み取る。
バーコードリーダ7は、本発明の検出手段の適用例である。
すなわち、バーコードリーダ7は、投入口に投入される錠剤シートに付されたシートデータであって、投入口に投入される錠剤シートを特定するための錠剤シート特定情報を含むシートデータを検出する。そして、バーコードリーダ7は、検出されたシートデータをコンピュータ6に送信し、当該シートデータをコンピュータ6が受信する。
コンピュータ6は、当該シートデータを受信すると、当該シートデータを設定する(シートデータ設定手段)。このシートデータは、投入口に投入される錠剤シートを切断カッターで切断するかを判定するためのデータである。ここでは、コンピュータ6が設定する例について説明したが、このシートデータを錠剤取出し装置が受信する場合には、錠剤取出し装置がこのシートデータを設定することとなる。
ここで、錠剤シートの裏面に印刷されている(付されている)バーコードは、シートデータの適用例である。
このバーコードは、投入口に投入される錠剤シートを特定するための薬品コード等の錠剤シート特定情報を含んでいる。
コンピュータ6のメモリには、錠剤シートの裏面に印刷されているバーコード(錠剤シート特定情報)と薬品名(錠剤シートの種類)とが関連づけられて記憶されている。また、そのバーコード、及び/又は薬品名(錠剤シートの種類)に対応付けて、薬品名、錠剤シートの幅の長さ、錠剤の配列数、錠剤の配列間の長さ、カット数(切断すべき切断数)、錠剤シート切断後のシートの幅の長さ等の情報も記憶している。
すなわち、コンピュータ6のメモリなどの記憶部(形状情報記憶手段)には、錠剤シートに対して当該錠剤シートの形状情報を記憶している。
ここで、形状情報記憶手段に記憶されている錠剤シートの形状情報を含むシート切断テーブルを、図22を用いて説明する。
図22は、シート切断テーブルの一例を示す図である。
図22に示すシート切断テーブルには、バーコード(JANコード)と、シート名(薬品名)と、シート幅寸法と、配列数と、配列間距離と、端から錠剤までの寸法(距離)と、カット数と、切断後のシート幅寸法と、切断要否とをそれぞれ関連付けて形状情報記憶手段に記憶している。
ここで、図22に示すバーコード(JANコード)が、バーコードリーダ7から読み取られた場合、当該読み取られたバーコードに関連付けられてシート切断テーブル(図22)に記憶されているシート名(薬品名)を特定する。
そして、図22は、そのシート名(薬品名)は、それぞれ関連付けられた、配列数と、配列間距離と、端から錠剤までの寸法(距離)と、カット数と、切断後のシート幅寸法と、切断要否とを有していることを示している。
図22に示すシート幅寸法は、PTPシートの幅の距離を示す値である。また、図22に示す配列数は、PTPシートに配列されている錠剤の数を示す値である。また、図22に示す配列間距離は、PTPシートに配列されている錠剤間の距離を示す値である。また、図22に示す端から錠剤までの寸法(距離)は、PTPシートの端から錠剤が収容されているポケットまでの距離を示す値である。また、図22に示すカット数は、切断カッター1806でPTPシートを切断する数を示す値である。また、図22に示す切断後のシート幅寸法は、切断カッター1806でPTPシートが切断された後のPTPシートの幅を示す値である。また、図22に示す切断要否は、PTPシートを切断する必要があるか否かを示す情報が記憶されている。図22の例では、PTPシートを切断する必要があるものについては、「切断する」が記憶されており、PTPシートを切断する必要がないものについては、「切断しない」が記憶されている。
上述の形状情報は、切断カッター1806による切断前の錠剤シートの形状情報(例えば、図22の、配列数、配列間距離、端から錠剤までの寸法(距離)、カット数)、及び/又は切断カッター1806による切断後の錠剤シートの形状情報(例えば、図22の切断後のシート幅寸法)を含んでいる。
切断カッター1806による切断前の錠剤シートの形状情報は、切断カッター1806による切断前の錠剤シートの幅の長さ(シート幅寸法)、当該錠剤シートの収容部の配列数、当該錠剤シートの収容部の配列間の長さ(配列間距離)を含んでいる。
また、切断カッター1806による切断後の錠剤シートの形状情報は、切断カッター1806による切断後の錠剤シートの幅の長さ(切断後のシート幅寸法)を含み、更に、当該錠剤シートの収容部の配列数、当該錠剤シートの収容部の配列間の長さを含むこともできる。
また、コンピュータ6のメモリなどの記憶部(記憶手段)には、錠剤シートに対して当該錠剤シートの切断位置を記憶し、これを参照し、バーコードリーダ7により読込まれたバーコードにより特定される錠剤シートの切断位置を決定して、当該決定された切断位置で切断することができる。
具体的には、コンピュータ6は、バーコードリーダ7からシートデータを受信すると、当該シートデータをメモリに記憶して設定する。そして、コンピュータ6は、バーコード(錠剤シート特定情報)と薬品名(錠剤シートの種類)とが関連づけられて記憶されているメモリを参照して、当該設定されたシートデータに含まれる錠剤シート特定情報に従って、投入口に投入される錠剤シート(薬品名(錠剤シートの種類)など)を特定する(特定手段)。
そして、当該特定された錠剤シートに対して形状情報記憶手段に記憶された形状情報に従って、投入口に投入される錠剤シートの切断位置を決定する(決定手段)。
例えば、当該特定された錠剤シートに対して形状情報記憶手段に記憶された形状情報が、錠剤シートの幅の長さが3cmで、当該錠剤シートの収容部の配列数が3列の場合、1cmごとに錠剤シートを切断するようにして、錠剤シートの切断位置を決定する。
コンピュータから包装装置5、及び錠剤供給装置10に、投入口にセットされるシートの薬品名や、シート配列数、シート幅寸法、錠剤配置の間隔寸法等の情報が送信される。
図18は錠剤取出ユニットを上面から見た図である。
図18の1801は第1シートセット部で、錠剤シート投入口から投入される錠剤シートの一時置き場である。
図18の1802は第2シートセット部で、単列に切断された錠剤シートの一時置き場である。
図18の1803は第1シート幅ガイドで、錠剤シート投入口から投入される錠剤シートが錠剤取出ユニット内での搬送時に蛇行しないようにガイドする為の物である。シートの幅に合わせられるように、左右に移動可能となっている。
図18の1804は第2シート幅ガイドで、単列に切断された錠剤シートが錠剤取出ユニット内での搬送時に蛇行しないようにガイドする為の物である。シートの幅に合わせられるように、左右に移動可能となっている。
図18の1805はシート中央寄せガイドで、複数列シートから単列に切断されたシートを第2シートセット部に集める為のガイドである。
このシート中央寄せガイドは第2シート幅ガイドと接合されており、第2シート幅ガイドがシート幅に合わせて左右に移動すると、それに合わせて左右に移動出来るようになっている。
図18の1806は切断カッターであり、複数列シートを単列に切断するものである。
切断カッター1806は、本発明の切断手段の適用例であり、投入口203に投入された錠剤シートを切断する。
図18の1807はカッター駆動カムであり、切断カッターを動作させるカムである。
図18の1808はシート切断部であり、錠剤取出ユニット内のこの範囲で複数列の錠剤シートを単列に切断する部位である。
図18の1809はシート中央寄せ部であり、錠剤取出ユニット内のこの範囲で単列に切断されたシートを第2シートセット部へ収まるように、第2シートセット部中央に向けてシートを搬送させながら寄せる部位である。このようにして、ローラ等の搬送手段が、切断カッター1806による切断により得られる複数の錠剤シートを錠剤シート毎に錠剤取出部に搬送する。
図18の1810は錠剤取出部(錠剤取出し機構)であり、内部押圧体や外部押圧体等を含み、錠剤をPTPシートから取り出す部位である。
錠剤取出部1810は、本発明の錠剤取出し手段の適用例であり、切断カッター1806による切断により得られる錠剤シートから錠剤を取り出す手段である。
第1シート幅ガイド、第2シート幅ガイドは左右方向に移動可能となっているので、コンピュータから包装装置5、及び錠剤供給装置10に送り込まれた情報を元に、錠剤取出ユニットのシートセット部の第1シート幅ガイドの幅が、セットされる錠剤シートの幅に設定される。そして、第2シート幅ガイドの幅が、そのシートが1列に切断された時のシート幅に設定される。
錠剤シートのバーコードをバーコードリーダで読み取らせ、錠剤取出ユニットの第1のシートセット部の第1シート幅ガイドの幅が、セットされる錠剤シートの幅に設定されたら、錠剤取出ユニットの錠剤シート投入口に錠剤を投入する。
また、コンピュータから送信された情報より、切断カッターはシート幅方向(左右)へ移動可能となっているので、切断カッターの位置がシートの進行方向に向かって左側から1列目の錠剤列と左から2列目の錠剤列の中間へ移動する。(本実施例ではボールネジ機構にて移動させる。)
図19は錠剤取出ユニットの断面図である。
錠剤シートが第1シートセット部からシート切断部へ搬送ローラとコンベア機構により搬送され、搬送が一時停止されると、カッター駆動カムが回転し、切断カッターがシート方向へ降りてくる。そして、シートの進行方向に向かって左側から1列目の錠剤列と左から2列目の錠剤列の中間を切断する。
図20は錠剤シートの切断位置を示す図である。
図20の2001は切断位置である。この場合、錠剤シートの左側から1列目の錠剤列と左から2列目の錠剤列の中間を切断する。
錠剤取出し装置は、シートの左側から1列目の錠剤列と左から2列目の錠剤列の中間を切断した後、コンピュータから送信された情報を元に、切断カッターの位置がシートの進行方向に向かって左側から2列目の錠剤列と左から3列目の錠剤列の中間へ移動する。そして、カッター駆動カムが回転し、切断カッターがシート方向へ降りてくる。そして、切断カッターがシートの左側から2列目の錠剤列と左から3列目の錠剤列の中間を切断する。
図21は錠剤シートの切断位置を示す図である。
図21の2001は切断位置である。この場合、錠剤シートの左側から2列目の錠剤列と左から3列目の錠剤列の中間を切断する。
3列シートが2か所の切断位置で、3つの単列シートに切断されると、切断されたシートは搬送ローラとコンベア機構により、シート切断部からシート中央寄せ部を経て、第2シートセット部へ搬送される。このシート中央寄せ部にはシート中央寄せガイドが備えられており、中央寄せガイドでガイドされながら進み、第2シート幅ガイドに収まるようになっている。シート中央寄せガイドと第2シート幅ガイドは接合されており、第2シート幅ガイドがシート幅に合わせる為に左右方向に移動する時、同時に移動可能となっている。
第2シートセット部に収まった単列シートは、そこから錠剤取出部に1枚ずつ送り込まれる。そして錠剤取出部でシートから錠剤が取り出される。
シート中央寄せ部と第2シートセット部には段差が設けられており、カットされたシートが、シート中央寄せ部から第2シートセット部に落とされて、重なるようになっている。
取り出された錠剤は薬剤分包機に送り込まれ、分包紙に包装されて装置外へ排出される。
ここでは3列シートを例に説明したが、2列シートの場合は、2列に並んだ錠剤列の中間を1か所切断して単列シートにし、錠剤を取り出す。
4列シートの場合は、各錠剤列の中間3カ所を切断して単列シートにし、錠剤を取り出す。
次に錠剤取出ユニットに投入される錠剤シートが単列の場合について説明する。
錠剤シートを錠剤取出ユニットの錠剤シート投入口にセットする前に、バーコードリーダで錠剤シート裏面のバーコードを読み取らせる。
コンピュータから包装装置5、及び錠剤供給装置10に、セットされるシートの薬品名、単列シートであることやシート幅寸法等の情報が送り込まれる。
コンピュータから包装装置5、及び錠剤供給装置10に送り込まれた情報を元に、錠剤取出ユニットのシートセット部の第1シート幅ガイドの幅が、セットされる錠剤シートの幅に設定される。そしてこの場合は、単列シートであるので、第2シート幅ガイドの幅も、セットされる錠剤シートの幅に設定される。
錠剤シートのバーコードをバーコードリーダで読み取らせ、錠剤取出ユニットのシートセット部の第1シート幅ガイドの幅が、セットされる錠剤シートの幅に設定されたら、錠剤取出ユニットの錠剤シート投入口に錠剤を投入する。
錠剤シートが第1シートセット部から錠剤取出部へ向け搬送を開始されるが、単列シートはシートを切断される必要が無いので、シートは第1シートセット部から第2シートセット部へ切断されることなくそのまま搬送される。そして、そこから錠剤取出部に送り込まれ、シートから錠剤が取り出される。取り出された錠剤は薬剤分包機に送り込まれ、分包紙に包装されて装置外へ排出される。
ここで、図23、図24を用いて、錠剤シートを切断して錠剤を取り出す動作処理について、説明する。
図23、図24は、錠剤シートを切断して錠剤を取り出す動作処理の一例を示すフローチャートである。
まず、図23を用いて説明する。
コンピュータ6のCPUは、投入口203に投入される錠剤シートに付されたバーコードを読み取り、当該バーコードに従って当該錠剤シートの種類を特定し、当該特定された錠剤シートを、錠剤取出し装置が切断する(ステップS2301)。
ステップS2301の詳細処理については、図24を用いて詳細に説明する。
そして、錠剤取出し装置が、当該切断された錠剤シートから錠剤を取り出して(ステップS2302)、1包分の錠剤を取り出すことができるまで、ステップS2302で錠剤取出し動作を行う。1包分の錠剤を取り出すことが出来たと判定された場合には(ステップS2303)、錠剤取出し動作を終了して、当該取り出された錠剤の包装を行う。
ここで、ステップS2303での判定は、処方データに設定された所定数を光学センサ204で検出できたか否かを判定することにより行う。
次に、図24を用いて、ステップS2301の詳細処理について説明する。
図24は、ステップS2301の詳細処理の一例を示すフローチャートである。
まず、コンピュータ6のCPUは、コンピュータ6に接続されたバーコードリーダ7から、錠剤シートに付されたバーコードが読み取られた結果(バーコード(JANコード))を入力する。
そして、コンピュータ6のCPUは、入力されたバーコード(JANコード)に関連付けられて、シート切断テーブル(図22)に記憶されているシート名(薬品名)を特定する。
そして、コンピュータ6のCPUは、当該特定されたシート名(薬品名)に関連付けられて、シート切断テーブル(図22)に記憶されている配列数が1列であるか否かを判定する(ステップS2402)。ステップS2402では、投入口に投入される錠剤シートを切断カッター1806で切断するか否かを判定しており、切断しないと判定されたことを条件に、処理をステップS2403に移行する。一方、切断すると判定されたことを条件に、処理をステップS2407に移行する。
そして、コンピュータ6のCPUは、配列数が1列であると判定された場合には(ステップS2402:Yes)、処理をステップS2403に移行する。一方、配列数が1列ではないと判定された場合には(ステップS2402:No)、処理をステップS2407に移行する。
また、ステップS2402では、他の判定方法として、次の2つの方法もあるため、ここで説明する。
・コンピュータ6のCPUは、入力されたバーコード(JANコード)に関連付けられて、シート切断テーブル(図22)に記憶されている「切断要否」が、「切断する」であるか、それとも「切断しない」であるかを判定し、「切断する」であると判定された場合には、処理をステップS2407に移行し、「切断しない」であると判定された場合には、処理をステップS2403に移行する。
・コンピュータ6のCPUは、入力されたバーコード(JANコード)に関連付けられて、シート切断テーブル(図22)に記憶されているカット数が1以上であるか、それとも0であるかを判定し、カット数が1以上であると判定された場合には、処理をステップS2407に移行し、カット数が0であると判定された場合には、処理をステップS2403に移行する。
次に、コンピュータ6のCPUは、入力されたバーコード(JANコード)から特定されたシート名(薬品名)の、シート切断テーブル(図22)のレコード内の情報を錠剤取出し装置に送信する。
そして、当該錠剤取出し装置のCPUは、コンピュータ6のCPUから、シート切断テーブル(図22)のレコード内の情報を受信する。
そして、錠剤取出し装置のCPUは、第1シート幅ガイド1803間の幅が、当該受信した情報に含まれる「シート幅寸法」になるように、第1シート幅ガイド1803を移動する(ステップS2403)。
そして、錠剤取出し装置のCPUは、第2シート幅ガイド1804間の幅が、当該受信した情報に含まれる「切断後のシート幅寸法」になるように、第2シート幅ガイド1804を移動する(ステップS2404)。
そして、ユーザが、錠剤シートを投入口203に投入して、包装動作の開始指示を行う。
ここで、包装動作の開始指示は、コンピュータ6に対して行うことも出来るし、包装装置5に対して行うことも可能である。
ここでは、コンピュータ6に対して行う例について説明する。
コンピュータ6のCPUは、ユーザによる包装動作の開始指示を受け付けると、錠剤取出し装置に対して、包装動作の開始指示を送信する。
そして、当該開始指示を受信した錠剤取出し装置は、投入口203に投入された錠剤シートを搬送機構により第2シートセット部1802まで搬送する(ステップS2406)。
そして、錠剤取出し装置は、当該第2シートセット部1802まで搬送された錠剤シートを、更に錠剤取出部1810まで搬送して、ステップS2302で錠剤シートから錠剤が取り出す。
次に、錠剤シートを切断して錠剤を取り出す処理について説明する。
ステップS2402で錠剤の配列が1列ではない(NO)と判定された場合、コンピュータ6のCPUは、入力されたバーコード(JANコード)から特定されたシート名(薬品名)の、シート切断テーブル(図22)のレコード内の情報を錠剤取出し装置に送信する。
そして、当該錠剤取出し装置のCPUは、コンピュータ6のCPUから、シート切断テーブル(図22)のレコード内の情報を受信する。
そして、錠剤取出し装置のCPUは、第1シート幅ガイド1803間の幅が、当該受信した情報に含まれる「シート幅寸法」になるように、第1シート幅ガイド1803を移動する(ステップS2407)。
そして、錠剤取出し装置のCPUは、第2シート幅ガイド1804間の幅が、当該受信した情報に含まれる「切断後のシート幅寸法」になるように、第2シート幅ガイド1804を移動する(ステップS2408)。
また、錠剤取出し装置のCPUは、切断カッター1806を、切断位置に移動させる(ステップS2409)。
そして、ユーザが、錠剤シートを投入口203に投入して、包装動作の開始指示を行う。
ここで、包装動作の開始指示は、コンピュータ6に対して行うことも出来るし、包装装置5に対して行うことも可能である。
ここでは、コンピュータ6に対して行う例について説明する。
コンピュータ6のCPUは、ユーザによる包装動作の開始指示を受け付けると、錠剤取出し装置に対して、包装動作の開始指示を送信する。
そして、当該開始指示を受信した錠剤取出し装置は、投入口203に投入された錠剤シートを搬送機構によりシート切断部1808まで搬送する(ステップS2411)。
そして、錠剤取出し装置は、シート切断部1808まで搬送された錠剤シートを、切断カッター1806を用いて切断する(ステップS2412)。
そして、錠剤取出し装置は、当該切断された錠剤シートを、コンピュータ6から受信した情報に含まれるカット数(必要回数)分切断したか否かを判定する(ステップS2413)。ここで、ステップS2402での判定処理で用いられた配列数から1を引くことにより得られる値を、カット数(切断数)として決定することも可能である。
そして、錠剤取出し装置は、カット数分切断したと判定された場合には(Yes)、処理をステップS2406に移行して、当該カットされて得られる錠剤シートを第2シートセット部まで搬送する。一方、カット数分切断していないと判定された場合には(No)、次の切断位置に切断カッター1806を移動し(ステップS2414)、錠剤シートをさらに切断する(ステップS2412)。
ここで、ステップS2409、ステップS2414の切断カッター1806の移動位置について、簡単に説明する。
ステップS2409、ステップS2414では、移動後の第1シート幅ガイド1803の左右のどちらか一方から、シート切断テーブル(図22)の「切断後のシート幅寸法」の位置に、切断カッター1806を移動する。
ステップS2414では、この処理を、シート切断テーブル(図22)の「カット数」分だけ繰り返し行うこととなる。
図23、図24に示すフローチャートでは、コンピュータ6のCPU、及び錠剤取出し装置のCPUが実行するようにしたが、その全ての処理を錠剤取出し装置のCPUが実行するようにすることも可能である。また、その場合は、図22に示す錠剤シート切断テーブルは、錠剤取出し装置の記憶部に記憶され、バーコードリーダ7は、錠剤取出し装置に設けられているものとする。
以上、本発明によれば、配列数がそれぞれ異なる複数種の錠剤シートから錠剤を取り出すことができる。
すなわち、1つの錠剤取出し装置で、錠剤シートの幅方向に、一列から複数列、錠剤が並んでいるシートからでも柔軟に錠剤を取り出すことが出来る。
錠剤取出し装置の錠剤取出しユニットの錠剤取出部に送り込まれてくる錠剤シートは、元は複数列の配列の錠剤シートであっても、錠剤シートの長さ方向に、錠剤の配列が一列に切断されているので、錠剤の錠剤取出部位は錠剤取出ユニット1ユニットにつき1セットで良くなる。
また、錠剤の錠剤取出部位は錠剤取出ユニット1ユニットにつき1セットで良いので、部品点数が少なく済みコストダウンが可能になる。
また、錠剤取出部位は錠剤取出ユニット1ユニットにつき1セットで良く、錠剤取出部位をシート幅方向に2セット以上複数並べる必要が無いので、装置の横方向への寸法拡大を防げる。
部品点数の増大と装置寸法の拡大を防ぎつつも、単列から複数列に配列されている錠剤シートまで対応して、錠剤シートから錠剤を取り出すことが出来る。
本錠剤取出装置は、複数の錠剤取出しユニットを備えることを特徴としているので、一つのユニットの部品点数が抑えられ、寸法も抑えられるとコスト増大の抑制効果、寸法拡大の抑制効果が大きい。
上述した本発明の実施形態を構成する各手段及び各ステップは、コンピュータのRAMやROM等に記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。装置が読み取り実行可能なこのプログラム及び前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施形態も可能であり、具体的には、一又は複数の機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム又は装置に直接、又は遠隔から供給する。そして、そのシステム又は装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。更に、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS等が、実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
更に、その他の方法として、まず記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そして、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。