以下、図面を用いて、本発明の錠剤供給システム(図1)について説明する。
まず、図1について説明する。
図1は、包装装置5と錠剤供給装置10を含む錠剤供給システム(分包システム)を示す図である。
図1は、錠剤供給装置10、及び錠剤供給装置10から供給された錠剤を包装する包装装置5を含む錠剤供給システムを示す図である。
1は、錠剤取出ユニットであり、錠剤シートから錠剤を取り出すユニットである。
錠剤シートは、一般的にPTPシートと呼ばれており、錠剤シートのことをPTPシートとも言う。
錠剤供給装置10には複数の錠剤取出ユニット1が収納されている。錠剤取出ユニット1は、本発明の錠剤取出し装置の適用例である。錠剤取出ユニット1は、幅方向(左右方向)に6つが並べられ、この6つの錠剤取出ユニット1からなる組が上下に3段に配置されている。すなわち、錠剤取出ユニット1は、左右6列、上下3段に配列されている。
なお、錠剤取出ユニット(錠剤取出し装置)を、錠剤供給装置とも言う。
錠剤供給装置10は複数の錠剤取出ユニット1を備えているが、錠剤取出ユニット1の数は1でもよい。
5は、包装装置であり、錠剤供給装置10の錠剤取出ユニット1から供給された錠剤を包装する装置である。
103は、散薬投入部であり、分包される散薬が投入される部である。また、散薬投入部103に投入された散薬を投薬1回分に分けられて、分けられた1回分の散薬を後述するメインホッパー505に入れられ、1回分ずつに分包される。
10は、錠剤供給装置であり、1または複数の錠剤取出ユニット1と、錠剤取出ユニット1で取り出された錠剤を供給する錠剤供給ユニット400とを備えている。
錠剤供給装置10は、錠剤取出ユニット1により錠剤シート(PTPシート)から錠剤を取り出して、錠剤供給ユニット400の供給経路を経て、包装装置5に供給する。錠剤供給装置10は、図1に示す通り、複数の錠剤取出ユニット1を備えている。
錠剤供給装置10は、1又は複数の錠剤を、それぞれ錠剤収容部に封入された錠剤シート(PTPシート)から錠剤を取り出して供給する。
次に、図2を用いて、錠剤供給装置10について説明する。
図2は、錠剤供給装置10を示す図である。
図2は、錠剤供給装置10を正面側から見た図である。
203は、錠剤シートを錠剤取出ユニット1に投入する投入口である。
次に、図3を用いて、錠剤取出ユニット1の内部構造について説明する。
図3は、錠剤取出ユニット1の内部構造を示す図である。
図3は、錠剤取出ユニット1を正面側から見た図である。
なお、図3は、錠剤取出ユニット1が、2つ並んでいる図を示している。
錠剤取出ユニット1は、錠剤シート51を搬送する搬送機構と、搬送機構により搬送された錠剤シート51が載置される載置台と、載置台上の錠剤シート51の錠剤収容部を押圧して錠剤を取り出す押出し機構とを有している。
錠剤シート51は、錠剤を収容する錠剤収容部を有するシート本体の下面に、アルミニウム等からなる金属箔などを用いた封止シートを設けることによって錠剤が錠剤収容部に密封されたものである。
錠剤シート51は、シート部上に凸状の錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて2列に並んだ形態である。各列をなす複数の錠剤収容部は錠剤シート51の長さ方向に沿って並んでいる。
なお、錠剤シート51としては、シート部上に錠剤収容部が2列に並んだ形態のものに限らず、錠剤収容部が錠剤シート51の長さ方向に1列に並んだ形態や、錠剤収容部が幅方向に間隔をおいて3列以上の複数列に並んだ形態も可能である。
ここで、さらに、図4を用いて、錠剤取出ユニット1の内部構造について説明する。
図4は、錠剤取出ユニット1の内部構造(断面)を示す図である。
図4は、錠剤シートの投入口203にPTPシートをセットし、PTPシートを除包位置(錠剤の取出位置)まで搬送を行った際の図である。
錠剤取出ユニット1は、錠剤シートを搬送する錠剤シート搬送機構(搬送機構)と、錠剤シートが載置される載置台18と、錠剤シートから錠剤を取り出す錠剤取出機構(押出し機構)とを備えている。
39は、下部ローラである。
錠剤シート搬送機構は、錠剤シート51を進行方向に向け搬送するものであって、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた下部ローラ39と、進行方向に互いに間隔をおいて設けられた上部ローラとを備えている。
搬送機構は、錠剤収容部の押圧を継続する前に載置台18上の押圧される位置から所定の距離だけ錠剤シート51をさらに搬送し、押出し機構が、錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)する。
下部ローラ39は、駆動源により回転駆動可能であり、PTPシート部の下面に当接して錠剤シート51に進行方法への力を加えることができる。
上部ローラは、駆動源により回転駆動可能であり、PTPシート部の上面に当接して錠剤シート51に進行方向への力を加えることができる。
上部ローラの幅方向の位置は、2列の錠剤収容部の間に相当する位置であるため、上部ローラは錠剤収容部52に当接することはない。
下部ローラ39と上部ローラは、錠剤シート部を上下から挟み込んで錠剤シートを進行方向に搬送できる。さらに、下部ローラ39と上部ローラは錠剤シート部を上下から挟み込んで錠剤シート51を進行方向とは逆の方向にも搬送できる。
24は、導入シュートである。
導入シュート24は、載置台の下面側に設けられており、錠剤シート51から取り出された錠剤を、後述する錠剤導入路401に導くものである。すなわち、導入シュート24は、載置台の下面側に排出口を有しており、錠剤シート51から取り出された錠剤はその排出口を通り、後述する錠剤導入路401に落ちていく。
なお、この導入シュート24は、錠剤取出しホッパーとも言う。
錠剤取出ユニット1は、載置台18上の錠剤シート51の錠剤収容部を押圧する速度を変更させる変更機構をさらに有している。
押出し機構は、より高速に変更された速度で錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)する。
押出し機構は、錠剤収容部の中央付近を押圧する内側押圧体83と、中央付近よりも外側の部分を押圧する外側押圧体84とを含んでいる。
内側押圧体83と外側押圧体84とが独立して動作することでPTPシートの錠剤収容部を押圧して、PTPシートから錠剤を取り出す。
押出し機構は、内側押圧体83よりも先に外側押圧体84により錠剤収容部を押圧させる。
内側押圧体83の先端は、ほとんどの錠剤シート51の錠剤収容部よりも面積が狭いので、内側押圧体83は錠剤を取り出す場合(下降した場合)に、錠剤シートに開いた穴から先端が突き出る。
外側押圧体84の先端は、ほとんどの錠剤シート51の錠剤収容部よりも面積が広いので、錠剤を取り出す場合(下降した場合)に、錠剤シート51に開いた穴から先端が突き出ない。つまり、錠剤シート51の錠剤収容部を押し潰すためのものである。
錠剤取出機構(押出し機構)は、外側押圧体84を昇降させる第1昇降機構と、内側押圧体83を昇降させる第2昇降機構とを有する。
第1昇降機構は、外側押圧体84が取り付けられた第1昇降体93と、回転駆動して第1昇降体93を昇降させるカム94と、第1昇降体93を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
第1昇降体93は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に外側押圧体84が取り付けられている。カム94は、外側押圧体84の昇降動作を考慮して設計された形状の板状体であり、駆動機構によって回転駆動する軸部に固定されている。
カム94は、第1昇降体93の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第1昇降体93を押圧することによって高さ位置を調整し、これによって外側押圧体84の高さ位置を調整する(外側押圧体84の昇降動作を行う)ことができる。第1昇降機構は、カムの回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、外側押圧体84の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
第2昇降機構は、内側押圧体83が取り付けられた第2昇降体98と、回転駆動して第2昇降体98を昇降させるカム99と、第2昇降体98を上昇方向に付勢する付勢部材(ばね)とを備えている。
第2昇降体98は、前後方向にわたって延在する柱状体であり、前端部に内側押圧体83が取り付けられている。カム99は、第2昇降体98の上面側に設けられ、軸部の回転に伴って回転駆動し、第2昇降体98を押圧して高さ位置を調整し、これによって内側押圧体83の高さ位置を調整する(内側押圧体83の昇降動作を行う)ことができる。第2昇降機構は、カム99の回転動作のタイミング、カムの形状、軸部に対するカムの固定位置などの設定によって、内側押圧体83の昇降動作のタイミングや変位量を任意に設定できる。
このため、カム94とカム99は、それぞれ第1昇降体と第2昇降体に対して互いに独立に動作可能であり、内側押圧体83と外側押圧体84は、互いに独立に昇降動作させることができる。
錠剤取出機構における2つのカムの回転動作のタイミング等は、錠剤位置検出機構の検出部からの信号に基づいて定めることができる。具体的には、検出された錠剤収容部の位置に合わせて内側押圧体83と外側押圧体84を動作させることができる。
錠剤取出ユニット1は、PTPシートの錠剤収容部の押圧をする前に、押圧される錠剤収容部の長さを検出する検出機構17をさらに有している。
錠剤供給装置は、検出した錠剤収容部の長さに基づいて所定の距離を算出する算出手段をさらに有している。
検出機構17は、押圧される錠剤収容部の長さを検出するとともに押圧される錠剤収容部の位置をさらに検知する。
錠剤供給装置10は、検知されたPTPシートの錠剤収容部の位置に基づいて、押圧される位置までの搬送距離を算出する算出手段をさらに有する。
搬送機構(下部ローラ39、上部ローラ)は、搬送距離により載置台18上の錠剤収容部が押圧される位置まで錠剤シートを搬送する。
搬送機構は、所定の距離だけ前方または後方に錠剤シート51を搬送する。
次に、図5を用いて、錠剤供給装置10の内部構造について説明する。
図5は、錠剤供給装置10の内部構造を示す図である。
なお、図5は、錠剤供給装置10を背面側(裏側)から見た図である。
204は、光学センサ(ビームセンサ)であり、落下物を検知するものである。除包された錠剤が導入シュート24内を落下する際、除包された錠剤がビームセンサ上を通過し、ビームセンサを遮光する。このビームセンサが遮光された状態をON状態とし、遮光されていない状態をOFF状態とする。このON/OFF状態を用いて落下物の有無の判定を行う。錠剤落下検出機構は、光学センサ204と落下錠剤カウンタとを有する。
錠剤供給装置10は、押圧により錠剤収容部から錠剤が取り出されたか否かを判定するべく、取り出された錠剤を検知する検知機構(光学センサ204)を有している。
押出し機構は、取り出された錠剤が検知されない場合には錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)し、取り出された錠剤が検知された場合には錠剤収容部の押圧を継続(リトライ)しない。
401は、錠剤導入路である。
錠剤導入路401は、導入シュート24と導通しており、錠剤シートから取り出され落下した錠剤を導入シュート24から第1集積ホッパーに中継する。
次に、図6を用いて、錠剤供給ユニット400の内部構造について説明する。
図6は、錠剤供給ユニット400の内部構造を示す図である。
402は、第1集積ホッパーである。
第1集積ホッパー402は、錠剤取出ユニット1により、PTPシートから取り出された錠剤が導入シュート24を落下して通り、そして、導入シュート24から錠剤導入路401を通り、該錠剤が集積される部である。
すなわち、錠剤導入路401は、第1集積ホッパー402と直接、導通している。
501は、第2集積ホッパーである。第2集積ホッパー501は、第1集積ホッパー402で集積された錠剤をさらに集積する。
すなわち、第2集積ホッパー501は、第1集積ホッパー402と導通している。
そのため、第1集積ホッパー402に落ちてきた錠剤50は、第2集積ホッパー501に落ちて集積される。
502は、第1の送り出し機構である。第1の送り出し機構502は、第2集積ホッパーに集積された錠剤50を第3の集積ホッパーに移動させる。
503は、第3集積ホッパーである。第3集積ホッパー503は、第1の送り出し機構502により送り出(移動)された錠剤を集積する。
504は、第2の送り出し機構である。第2の送り出し機構504は、第3集積ホッパーに集積された錠剤をメインホッパー505に移動させる。
505は、メインホッパーである。メインホッパー505は、第2の送り出し機構504により送り出(移動)された錠剤(1回分)を集積し、包装シート(分包紙)の中に集積した錠剤を投入する。
ここで、第1集積ホッパーは、本発明の第1の供給部の適用例であり、第2集積ホッパーは、本発明の第2の供給部の適用例である。また、第1、第2、第3の集積ホッパーは、本発明の供給部の適用例である。また、供給部は、前記錠剤取出し装置から、重力方向に向けて配置されている。
次に、図7、図8を用いて、包装ユニット701の内部構造について説明する。
図7は、包装ユニット701の内部構造を示す図である。
図8は、図7に示す包装ユニット701の内部構造の一部(703、704、705)を拡大した図である。
包装ユニット701は、包装装置5内のユニットである。
702は、包装シートが連なるロール紙(分包紙がロール状になっている紙)を包装機構に送り出すロール紙送出機構である。
703は、メインホッパー505内に集積された錠剤(1回分の錠剤803)が包装シートの中に投入され、当該包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する(包装機構)。
704は、メインホッパー505内に集積された錠剤が包装シートの中に投入され、当該包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する(包装機構)。
すなわち、包装機構703と、包装機構704とで、包装シートを加熱し溶着することにより、包装シートの中に投入された錠剤を、包装シートの中に封入する。
705は、連なるロール紙を1包毎の包装シート(1つの包み802)に分断するための分断用ミシン目801を包装シートに形成する。(分断機構)
706はプリンタであり、包装シートに、日付、患者データ、エラー情報を印字する(印字機構)。
図7、図8に示すように、包装ユニットにより、投薬1回分の錠剤が分包される。
次に、図9を用いて、錠剤取出ユニット1の内部構造について説明する。
図9は、錠剤取出ユニット1の内部構造を示す図である。
901は、錠剤シートの投入口203のカバーである。
カバー901を開けることにより、錠剤シート51を投入口203に入れることが出来るようになる。
また、図9に示す24は、導入シュートであり、既に、図4などを用いて説明しているため、ここでは説明を省略する。
次に、図10を用いて、錠剤供給装置10について説明する。
図10は、錠剤供給装置10を正面から見た図である。
図10に示す1は、図1にも示している通り、錠剤取出ユニットである。
錠剤取出ユニット1で、PTPシートから取り出された錠剤は、導入シュート24を通り、そして、錠剤導入路401を通り、第1集積ホッパー402に落ちていく。
次に、図11を用いて、錠剤供給装置10の錠剤供給ユニット400が備える各構成について説明する。
図11は、錠剤供給装置10を横(正面から見て右側)から見た図である。
図10でも説明したが、錠剤取出ユニット1で、PTPシートから取り出された錠剤は、導入シュート24、錠剤導入路を通り、第1集積ホッパー402内に落ちてくる。
そして、第1集積ホッパー402を通った錠剤は、第2集積ホッパー501を通り、第1の送り出し機構502に送られる。第1の送り出し機構は、第1の中継ユニットである。
そして、第1の送り出し機構502は、錠剤を第3集積ホッパー503に送り、第3集積ホッパー503は、第2の送り出し機構504に錠剤を送る。第2の送り出し機構504は、第2の中継ユニットである。
第2の送り出し機構504は、第2の送り出し機構504に送られた錠剤を、メインホッパー505に送る。
次に、図12を用いて、錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤がどのように、導入シュート24、錠剤導入路401、第1集積ホッパー402を通るかについて説明する。
図12は、図10に示した錠剤供給装置10の一部を抜粋した図である。すなわち、図10に示す錠剤取出ユニット1を2段分削除した図が、図12である。
図12に示す点線の矢印1201は、錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤の移動経路を示している。
また、図12に示す通り、第1集積ホッパー402の左側の導管、及び真ん中の導管の幅は、直径が78mmである。
次に、図13を用いて、錠剤供給装置10の錠剤供給ユニット400が備える各構成について説明する。
図13は、錠剤供給装置10の内部を横(正面から見て右側)から見た図である。
図13に示す点線の矢印1201は、錠剤取出ユニット1から取り出された錠剤の移動経路を示している。
最上段の錠剤取出ユニット1の導入シュート24の出口から、第1の傾斜部1401までの距離は、約460mmであり、中段の錠剤取出ユニット1の導入シュート24の出口から、第1の傾斜部1401までの距離は、約265mmである。
また、第1集積ホッパー402の長さは、約362mmである。すなわち、最下段の錠剤取出ユニット1の導入シュート24の出口から、第2集積ホッパー501までの距離は、約362mmである。
各段の錠剤取出ユニット1で、PTPシートから錠剤が取り出されると、錠剤は、導入シュート24を通り、導入シュート24の出口から、錠剤導入路401を通り、そして、第1集積ホッパー402に入り、第2集積ホッパー501に集積される。
この時、錠剤供給装置10全体の分包時間を短縮させることを考慮すると、導入シュート24(錠剤取り出しホッパー)出口から、まっすぐ下に垂直落下させ、第2集積ホッパー下部に収めることが考えられる。
しかしながら、最上段の錠剤取出ユニット1で取り出された錠剤を、導入シュート24(錠剤取り出しホッパー)出口から、まっすぐ下に垂直落下させ、第2集積ホッパー下部に収めると、約876mmもあるため、錠剤が割れたり、欠けたりして破損してしまう可能性が高くなる。また、PTPシートから取り出される薬が、カプセルの場合は凹んだりして変形をしてしまう可能性が高くなる。
このように、本実施形態の錠剤供給装置10は、錠剤取出ユニット1が複数積み上げられて使用できるようになっているため、特に最上段の錠剤取出ユニット1から錠剤が落下する場合には、導入シュート24(錠剤取り出しホッパー)出口から第2集積ホッパーまでの距離が非常に長くなり、PTPシートから取り出される錠剤、又はカプセルが、破損してしまう可能性が高くなってしまう。
そこで、第1集積ホッパー402の上部に、分包時間を余りロスしない程度に錠剤をバウンドさせる第1の傾斜部1401を設ける。すなわち、第1集積ホッパー402の上部の一部をオフセットさせる。
本実施の形態では、重力方向から約32°の傾斜を有する第1の傾斜部1401としている。
また、第2集積ホッパー501においても、第1集積ホッパー402から第2集積ホッパー501の下部にダイレクトに錠剤が到達しないように、第2集積ホッパー501も分包時間を余りロスしない程度に錠剤をバウンドさせる第2の傾斜部1402を設けている。
本実施の形態においては、第2の傾斜部1402は、水平方向より約40°の傾斜としている。
ここで、第1の傾斜部1401、第2の傾斜部1402の角度は、例として、それぞれ、約32°、約40°としているが、落下してくる錠剤がバウントして(落下スピードを落として)、その後の経路に移動可能な角度(次の供給部に落下により供給可能な角度の傾斜)であれば、どのような角度であってもよい。
このように、第1集積ホッパー402に、第1の傾斜部1401を備え、第2集積ホッパー501に第2の傾斜部1402を備えることにより、錠剤取出ユニット1の導入シュート24(錠剤取り出しホッパー)出口から、第2集積ホッパー501の下部までダイレクトに錠剤を落下させず、錠剤の落下向きを変えつつ錠剤が破損、変形しない程度のクッションを与えることができる。その結果、落下してくる錠剤が第2集積ホッパー501の下部に到達した時の衝撃を和らげることができ、錠剤が破損、変形する可能性を低減させることが出来るようになる。
第1の傾斜部は、錠剤取出し装置から落下してきた錠剤が接触する位置に設けられており、第2の傾斜部は、第1の傾斜部に接触した錠剤がさらに落下して接触する位置に設けられている。
また、第1の傾斜部1401、第2の傾斜部1402に、ゴムなどの、衝撃を吸収する材料(衝撃吸収材)を更に設けることにより、錠剤の衝撃をさらに抑えることが可能となる。
次に、図14を用いて、錠剤シート51が歪曲している場合に、重送防止機構1502に引っかかってしまう場合を説明する。
なお、重送防止機構1502は、本発明の搬送ガイドの適用例であり、搬送ガイドは、前記錠剤シートが投入される投入口に設けられ、錠剤シートを錠剤取出し位置に搬送するために錠剤シートが通過するものである。
図14は、錠剤シートの投入口203を横(正面から見て右側)から見た図である。
図14に示す、搬送ローラ1501は、下部ローラ39であり最前面にあるものを示す。搬送ローラ1501は、錠剤シートの投入口203にセットした錠剤シート51を後方へ搬送するための物である。搬送ローラ1501の矢印は、錠剤シート51を後方へ搬送するための回転方向(搬送方向)を示している。なお、搬送ローラ1501は、本発明における、錠剤シートを前記投入口から前記錠剤取出し位置に搬送するための搬送手段であって、前記搬送ガイドを通過させるべく前記錠剤シートの傾きを変更するための傾き変更手段が設けられた搬送手段の一例である。また、本実施例では、搬送手段として、搬送ローラ1501を使用しているが、これに限らず、錠剤シートの投入口203にセットした錠剤シート51を後方へ搬送することができるものであればよい。
図14に示す、重送防止機構1502は、錠剤シート51の前方から見て中心付近のみ、(後方よりにあるセットブロックである)PTPセットブロック後1504との隙間を狭くし、複数枚の錠剤シート51が同時に搬送しないようにするための物である。
なお、重送防止機構1502は、本発明における、投入口に投入される錠剤シートを錠剤取出し位置に選択的に搬送するための搬送ガイドの一例である。
図14に示す、(前方よりにあるセットブロックである)PTPセットブロック前1503は、錠剤シート(PTPシート)51が前方のはみ出る長さの場合、錠剤シート51が落下するのを防ぐための物である。
図14に示す、PTPセットブロック後1504は、錠剤シート(PTPシート)51の奥側の支えである。
錠剤シートの投入口203にセットされた錠剤シート51は、搬送ローラ1501上にあり、搬送ローラ1501を回転させ、重送防止機構1502によって一枚ずつ後方へ搬送される。その際に、錠剤シート51の耳部の歪曲や、耳部が持ち上がっていたりすると、PTPセットブロック前1503と重送防止機構1502で支えられている状態になり、搬送ローラ1501と錠剤シート51が接触していてもスリップして搬送できなくなる場合がある。そのため錠剤シート51の耳部を、重送防止機構1502に引っかからないよう差し込む動作が必要になる。
ここで、さらに、図15を用いてPTPセットブロック前1503と重送防止機構1502で錠剤シート51がささえられている状態を示す。
図15は、錠剤シートの投入口203を横(正面から見て右側)から見た図である。
図15の搬送ローラ1501の円周(外周ともいう)上の突起1601は、図20の正面図20aに示すように、搬送ローラ1501の正面からみて中央に配置され(搬送手段に配置され)、図20の正面図20bに示すように、横(正面から見て右側)からみて90°ずつ4カ所にある。また、後述する図17の突起1701でもよい。突起1601や突起1701は、本発明における第1の実施例である。
また、第2の実施例として、後述する図22の傾斜付き突起2201でもよい。また、突起1601、突起1701や傾斜付き突起2201は、搬送手段(搬送ローラ1501)に所定の間隔で複数配置される。
なお、突起1601、突起1701や傾斜付き突起2201は、本発明における、搬送ガイドを通過させるべく錠剤シートの傾きを変更するための傾き変更手段の一例である。
なお、図20は、搬送ローラ1501を正面から見た図と、横(正面から見て右側)から見た図である。接触点1505、接触点1506、中間点1507については、図16の説明の際に、合わせて説明する。
図15に示すように錠剤シート51が搬送ローラ1501上にあり、突起1601がない部分と接触している場合、PTPセットブロック前1503と重送防止機構1502によって支えられ、錠剤シート51の耳部が、重送防止機構1502とPTPセットブロック後1504との隙間に入っていくことが出来ない。
次に、図16を用いて搬送ローラ1501の回転運動での錠剤シート51の動作を説明する。
図16は、錠剤シートの投入口203を横(正面から見て右側)から見た図である。
搬送ローラ1501が回転運動をして、錠剤シート51と突起1601が接すると、突起1601によって錠剤シート51の前方が持ち上がりながら搬送され、錠剤シート51の耳部が、重送防止機構1502とPTPセットブロック後1504の隙間に入り込む。また、突起1601があることにより、錠剤シート51とエッジ及び面で接触することにより、搬送ローラ1501の突起1601がない部分の面よりもグリップ力が増し搬送しやすくなる。
なお、図15に示すように、突起1601は、錠剤シート51とPTPセットブロック前1503とが接触している接触点1505から、錠剤シート51と重送防止機構1502とが接触している接触点1506までの長さの中間にあたる中間点1507よりも前方で錠剤シート51と接触することで、錠剤シート51の前方を持ちあげる。
次に、図17を用いて前述した、搬送ローラ1501に90°ずつ交互に配置した突起1701の説明をする。
図17は、搬送ローラ1501を正面からみた図と横(正面から見て右側)からみた図である。
図17の搬送ローラ1501上の突起1701は、側面図17bに示すように、円周上に90°ずつ4カ所あり、正面図17aに示すように、正面から見て搬送ローラ1501の幅のちょうど真ん中となるセンターライン1704より左側に2カ所、右側に2カ所交互に配置されている。(なお、センターライン1704は、説明の便宜上示したものであり、搬送ローラ1501に実際に記されているわけではない。)つまり、搬送手段に配置される突起は、錠剤シートの搬送方向に対して左側と、錠剤シートの搬送方向に対して右側とに交互に配置される。
次に、図18を用いて錠剤シート51の左右が歪曲している場合の状態を説明する。
図18は、錠剤シートの投入口203を正面から見た図である。
図18のPTPシートガイド1801は、左側と右側にあり、錠剤シート51の幅に合うよう移動するものである。錠剤シート51を(錠剤シート)投入口203の中心にセットするため、また錠剤シート51を上方向に複数枚重ねたときに崩れるのを防ぐものである。
錠剤シート51の反りにより、それぞれ左右方向の幅が異なる場合がある。反りがある錠剤シート51で、PTPシートガイド1801の幅を合わせると、反りのない錠剤シート51は、PTPシートガイド1801の幅に対して広く、反りのある錠剤シート51がなくなっても、PTPシートガイド1801に挟まれている状態になり自然落下しない。
また、錠剤シート51の左右の側面のどちらかが大きく反っている場合、前述した図15と同様に、錠剤シートの投入口203から搬送ローラ1501によって、重送防止機構1502によって一枚ずつ後方へ搬送される際に、PTPセットブロック前1503と重送防止機構1502で支えられている状態になり、搬送ローラ1501と錠剤シート51が接触していてもスリップして搬送できなくなる場合がある。そのため錠剤シート51の反っている側面を、重送防止機構1502に引っかからないよう差し込む動作が必要になる。
次に、図19を用いて錠剤シート(PTPシート)51を傾斜させ錠剤シート51がPTPシートガイド1801に挟まり、引っかかりが解消された図である。
図19は、錠剤シートの投入口203を正面から見た図である。
搬送ローラ1501が回転すると、突起1701によって錠剤シート51の片側を持ち上げることによって、錠剤シート51が傾く。錠剤シート51が傾くことにより、反りのない錠剤シート51がPTPシートガイド1801に挟まり引っかかる状態が解消され搬送することができる。
また、錠剤シート51が傾くことにより、反りがある錠剤シート51が重送防止機構1502に引っかかる状態が解消され搬送することもできる。
次に、図21を用いて錠剤シート51を進行方向とは逆の方向に搬送する場合の状態を説明する。
図21は、錠剤シートの投入口203を横(正面から見て右側)から見た図である。
上部ローラと下部ローラ39の回転速度は、錠剤シート51を1枚ずつ搬送するために、搬送ローラ1501の回転速度に対して速く設定されている。
錠剤シート51から錠剤を取り出すために、錠剤収容部を押圧位置まで搬送する。錠剤収容部が押圧位置まで来たら、錠剤取出機構により錠剤の取り出しを行うが、取り出せなかった場合に錠剤シート51を前後方向に移動させ錠剤収容部の押圧位置を変更し、再度取り出し動作を行う。錠剤シート51を前方に移動するためには、ローラと下部ローラ39を矢印の方向に回転させる。その際に、上部ローラと下部ローラ39の回転速度に対して、搬送ローラ1501の回転速度が遅いため、第1の実施例の場合、錠剤シートの投入口203にある錠剤シート51の前端が突起1601に引っかかり、進行方向とは逆の方向に搬送することの妨げとなる場合がある。
次に、第2の実施例として、図22a〜cを用いて錠剤シート51を進行方向とは逆の方向に搬送する場合に、妨げとならない搬送ローラを説明する。
図22aは、錠剤シートの投入口203と搬送ローラ1501を横(正面から見て右側)から見た図である。搬送ローラ1501は、傾斜付き突起2201を備えている。
図22bは、搬送ローラ1501を横(正面から見て右側)から見た図である。
図22cは、搬送ローラ1501上に配置される傾斜付き突起2201を横(正面から見て右側)から見た図である。
傾斜付き突起2201は、高さが約2mm、正面から見て奥側の面が、長さ約3.4mm傾斜が約30°の斜面になっている。また、傾斜付き突起2201は、上面に左右方向約15mm前後方向約1.5mmの平面を設けている。
図22a、図22b、図22cに示すように、第2の実施例としての突起である傾斜付き突起2201は、錠剤シートの搬送方向に傾斜している傾斜部を備えている。
錠剤シート51を進行方向とは逆の方向に搬送し、錠剤シート前端と高さ約2mmの傾斜付き突起2201が接触しても、正面から見て奥側の面(錠剤シートの傾きを変更する際に、前記錠剤取出し位置側となる面)を約30°の斜面にすることにより錠剤シート前端が上部へ逃げるようになり妨げとならない。また、傾斜付き突起2201の上面に左右方向約15mm前後方向約1.5mmの平面を設けることにより、進行方向への錠剤シート51の搬送は、エッジ及び面で接触する機能を有しているため突起1701と同等であり、搬送ローラ1501の突起2201がない部分の面よりもグリップ力が増し搬送しやすくなる。
次に、図23を用いて前後方向に短い錠剤シート51を搬送する場合の状態を説明する。
図23は、錠剤シートの投入口203を横(正面から見て右側)から見た図である。
錠剤シート51の長さが、重送防止機構1502から搬送ローラ1501の回転軸位置2301までの距離とおおよそ同じ場合に、錠剤シート51を、搬送ローラ1501を矢印の方向に回転させ進行方向に搬送すると、突起1601が一度錠剤シート51を持ち上げた後に、図23に示すように、錠剤シート51が、搬送ローラ1501と重送防止機構1502の間に落ちてしまう場合がある。
この場合、錠剤シート耳部が再び持ち上がり、錠剤シート51が、重送防止機構1502に引っかかってしまい突起1601によりつぶされてしまう場合がある。
このように、第1の実施例では、突起1601が錠剤シート前端に引っかかってしまい、錠剤シート51の前端を持ち上げながら搬送することができず、錠剤シート51の耳部を、重送防止機構1502とPTPセットブロック後1504の隙間を通すことができないおそれがある。(なお、回転軸位置2301の点線は、説明の便宜上示したものであり、搬送ローラ1501が実際に備えているものではない。)
このような課題を解消するための構成を、第2の実施例において、図24を用いて説明する。
次に、図24を用いて、第2の実施例において、前後方向に短い錠剤シート51を搬送する場合の状態を説明する。
図24は、錠剤シートの投入口203を横(正面から見て右側)から見た図である。
錠剤シート51の長さが、重送防止機構1502から搬送ローラ1501の回転軸位置2301までの距離とおおよそ同じ場合に、錠剤シート51を、搬送ローラ1501を矢印の方向に回転させ進行方向に搬送し、錠剤シート耳部が重送防止機構1502に引っかかった場合、傾斜付き突起2201では、傾斜により突起に錠剤シート前端が引っかかることなく上にスライドし錠剤シート51の前方を持ち上げながら搬送することができ、錠剤シート51の耳部を、重送防止機構1502とPTPセットブロック後1504の隙間を通すことができる。
<第3の実施形態>
図25は、錠剤シートの投入口203を横(正面から見て右側)から見た図である。
第3の実施形態では、搬送ローラ1501の回転軸2501を搬送ローラ1501の中心よりずらした位置に取り付ける。
なお、回転軸2501は、本発明における、ローラを回転させるための回転軸であって、当該ローラの中心からずれた位置に設けられた回転軸の一例であり、搬送ガイドを通過させるべく錠剤シートの傾きを変更するための傾き変更手段の一例である。
回転軸2501により、錠剤シート51の耳部が歪曲し重送防止機構1502に引っかかっていても、図25(b)のように搬送ローラ1501の回転軸2501までの距離が遠い部分(2502の部分)と、錠剤シート51が接触することで、錠剤シート51の後端を持ち上げることができる。つまり、錠剤シート51の歪曲した耳部を、重送防止機構1502の下部を通し、進行方向へ搬送することができる。
以上が、第3の実施形態の説明である。なお、本実施例では、搬送ローラ1501の回転軸2501を搬送ローラ1501の中心よりずらした位置に取り付けることで、錠剤シート51の後端を持ち上げるとしたが、他の実施例として、搬送ローラ1501の回転軸2501を搬送ローラ1501の中心に取り付けたままで、楕円形の搬送ローラ1501を使用することでも同様の効果を得ることは可能である(図30)。
なお、楕円形の搬送ローラ1501は、本発明における、搬送ガイドを通過させるべく錠剤シートの傾きを変更するための傾き変更手段の一例である。
<第4の実施形態>
図26は、錠剤シートの投入口203を横(正面から見て右側)から見た図である。
第4の実施形態では、搬送ローラ動作方向(錠剤シート51の搬送方向に対して、上下となる方向)に所定の時間間隔で搬送ローラ1501を繰り返し動かし、かつ搬送ローラ1501を回転させる。
それにより、錠剤シート51の耳部が歪曲し重送防止機構1502に引っかかっていても、錠剤シート51の搬送方向に対して上方向(以下、上方向と略す)に搬送ローラ1501が動いたとき(図26(b))に錠剤シート51の後端を持ち上げることができる。つまり、錠剤シート51の歪曲した耳部を、重送防止機構1502の下部を通すことができ、進行方向へ搬送することができる。
図28は錠剤シートの投入口203を横(正面から見て右側)から見た図である。
図28では、第4の実施形態における、錠剤シート51の搬送方向に対して上下方向に搬送ローラ1501を動かす機構の一例について説明する。
なお、図28(a)は、搬送ローラ1501が錠剤シート51の搬送方向に対して下方向(以下、下方向と略す)に動いた状態を示し、図28(b)は、搬送ローラ1501が上方向に動いた状態を示す。なお、図28(b)の点線は、搬送ローラ1501が上下方向に動いていない通常の状態の搬送ローラ1501の位置を表す。また、図28(a)の点線は、搬送ローラ1501が上方向に動いた状態の搬送ローラ1501の位置を表す。
搬送ローラ1501の回転軸は、フレームに固定されている軸ホルダ2801に収められており進行方向に対して前後方向の位置が固定されている。
モータ2802は、搬送動作のタイミングで、一定速度で一方向のみの回転をする。
なお、モータ2802は、本発明における、錠剤シートの搬送方向に対して上下に、前記搬送手段を動かす駆動部の一例であり、傾き変更手段の一例である。
リンク機構2804は、ローラ軸2805(回転軸ともいう)とモータ軸2803に接続されている。モータ2802が回転すると、リンク機構2804により搬送ローラ1501が上下運動する。
図29は搬送ローラ1501の上下の機構を前方(正面)から見た図である。
リンク機構2804と軸ホルダ2801は搬送ローラ1501の左右にあり、モータ2802は両軸のものを使用する。
タイミングプーリ2901は、錠剤シートを搬送するための駆動源に接続されておりローラ軸2805を回転させるものである。以上が、第4の実施形態の説明である。
図27は、錠剤シートの投入口203を正面から見た図である。
PTPシート幅センサ2701は、錠剤シートの投入口203の左側と右側にあり、搬送ローラ1501より、前後方向の後ろ側に配置されている。また、PTPシート幅センサ2701は、PTPシートガイド1801が錠剤シート51の幅に合うよう移動した際に、錠剤シート51の側面を検出するものである。また、錠剤シート51の左右が歪曲している場合に、錠剤シート51の幅を正しく検出できるように、PTPシート幅センサ2701は錠剤シート51の搬送方向に対して上方向に向かって幅が狭くなっている。
第1および第2の実施例のように搬送ローラ1501上に突起1601があると、搬送ローラ1501が停止した際に、突起1601が上方向にある場合と、搬送ローラ1501の面(突起1601がない面)が上方向にある場合の2つの場合が生じる。これら2つの場合のうち、突起1601が上方向にある場合に、左右が歪曲していない錠剤シート51を1枚セットして錠剤シート51の横幅の検出を実行すると、PTPシート幅センサ2701の錠剤シート51と接触する部分のうち湾曲して幅が狭くなっている部分と、錠剤シート51の左右とが接触してしまう可能性がある。
そうすると、PTPシート幅センサ2701の錠剤シート51と接触する部分のうち湾曲していない部分と、錠剤シート51の左右とが接触した場合よりも、錠剤シート51の幅を広く検出してしまう(錠剤シート51の左右が湾曲していないのに、左右が湾曲した錠剤シート51をセットして錠剤シート51の幅の検出を実行した場合と同様の幅で検出してしまう)。つまり、PTPシート幅センサ2701で本来の正しい錠剤シート51の幅を検出することができない。
そのため、突起1601の高さは、約2mm(PTPシート幅センサ2701の錠剤シート51と接触する部分のうち湾曲して幅が狭くなっている部分と、錠剤シート51が接触しない高さ)にするとよい。
また、第3の実施例においても、搬送ローラ1501の回転軸2501までの距離が遠い部分(2502)が上方向にある状態で搬送ローラ1501が停止すると、第1および第2の実施例と同様に、PTPシート幅センサ2701で正しい錠剤シート51の幅を検出することができなくなる可能性があるので、図25では、搬送ローラ1501の回転軸2501を搬送ローラ1501の中心より約1mm下方向に取り付けるとよい。
また、第4の実施例においても、錠剤シート51の搬送方向に対して上方向に動いた状態で搬送ローラ1501が停止すると、第1〜3の実施例と同様に、PTPシート幅センサ2701で正しい錠剤シート51の幅を検出することができなくなる可能性があるので、図26の搬送ローラ1501の上下方向の移動量も約2mmにするとよい。
なお、ここまで4つに分けて実施例を説明したが、4つの実施例の中からいくつかを組み合わせても良いし、全ての実施例を組み合わせても良い。例えば、搬送ローラ1501が突起を備え(実施例1または2)、かつ搬送ローラ1501を上下に動かしても良い(実施例3)。
本実施形態によれば、PTPシートが歪曲していても適切に搬送させることができる。