JP5738462B2 - 電子写真用の導電性部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真用の導電性部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
電子写真方式を採用した画像形成装置である電子写真装置には、導電性部材が様々な用途で使用されている。例えば、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラが挙げられる。この電子写真装置に使用される導電性部材は、電気抵抗値を10〜1010Ωに制御する必要がある。そのために、カーボンブラックに代表される電子導電剤や、第四級アンモニウム塩化合物等のイオン導電剤が添加されている。
カーボンブラック等の電子導電剤は、電気抵抗値が温度や湿度等の使用環境に左右されないため、さまざまな導電性部材の導電剤として使用されている。しかし、カーボンブラック等の電子導電剤を用いて導電性部材に導電性を付与した場合、電子導電剤の分散ムラによって電気抵抗値のムラが生じる可能性があることが知られている。特に、電子導電剤が凝集してできる局所的に電気抵抗値が低い箇所の発生を防ぐことは非常に難しい。
一方で、イオン導電剤が添加された導電性部材は、イオン導電剤が分子サイズのレベルで分散されるため、電子導電剤を使用した場合に比べて電気抵抗値のムラを低減できる。しかし、このような導電性部材は、使用環境の温度及び湿度によって、導電性部材の電気抵抗値が大きく変化するという欠点を有する。特に温度15℃、相対湿度10%の低温低湿環境下(以下、「L/L環境下」という場合がある。)では導電性部材の乾燥により電気抵抗値が高くなる場合がある。
特許文献1においては、導電性基体上に電子共役性ポリマーを付与した導電性繊維絡合体を設けた帯電部材が提案されている。電気抵抗の不均一化がなく、安定した導電性を示し、被帯電体である電子写真感光体の均一な帯電を可能としている。
特開平08−272187号公報
電子写真装置において感光体ドラムに当接して配置され、当該感光体ドラムをDC電圧によって帯電させる帯電ローラは、カーボンブラック等の電子導電剤によって電気抵抗値を制御する場合が多い。しかし、電子導電剤を使用した場合、当該電子導電剤の凝集に起因する電気抵抗値が低い箇所から過剰な放電電荷量を有する異常放電が生じ、この異常放電に由来する白抜け画像が生じる場合があった。
また、L/L環境下においては、帯電ローラが乾燥して電気抵抗値が高くなることが原因で断続的な微弱放電が生じやすくなり、横スジ状の画像不良が発生する場合があった。特に、イオン導電剤を使用した場合、帯電ローラの含水量によって電気抵抗値が大きく変化するため、L/L環境下において横スジ状の画像不良が発生する可能性が高いことが知られている。
導電性部材の別の一例として、転写ローラの場合も帯電ローラと同様に、導電剤の分散ムラにより局所的に電気抵抗値の低い箇所が発生したり、電気抵抗値が使用環境によって適正な領域から外れたりすることにより、転写画像に異常が生じる場合があった。
以上のように、帯電ローラ、転写ローラ等のような電子写真用の導電性部材は、導電剤の分散ムラに起因する電気抵抗値の不均一化の是正と、使用環境に起因する導電性部材の電気抵抗値の変化の抑制とを両立させる必要がある。しかしながら、電子写真装置の高速化、長寿命化が求められている現状では、これらを両立可能な電気抵抗値の適正領域、或いは使用できる導電剤の種類が限定される傾向にある。さらに、将来的には、導電性部材の電気抵抗値の制御だけでは画像不良を抑制できる導電性部材の提供が困難になる可能性がある。
一般的に、導電性部材の放電特性には、導電性部材の電気抵抗値だけではなく、導電性部材の表面形状も大きく影響する。即ち、導電性部材の電気抵抗値の制御だけでは達成が難しい部材構成であっても、導電性部材の表面形状を制御することにより、所望の放電特性を実現可能であることが知られている。
特許文献1の帯電部材は電気抵抗値の不均一化がなく、安定した導電性を示し、電子写真感光体の均一な帯電を可能としている。しかし、高速、高画質化した電子写真画像形成装置においては、更なる改善が望まれる。
本発明に係る電子写真用の導電性部材は、導電性支持層と、該導電性支持層の上に形成された表面層とを有する電子写真用の導電性部材であって、該表面層は、導電性繊維で形成された網目状構造を有し、該導電性繊維は、イオン導電性を有し、SEM測定画像の任意の100箇所において測定した繊維径の上位10%の算術平均値dU10が0.2μm以上、15.0μm以下であり、該表面層は、下記(1)および(2)の条件を満たすものである。
(1)該表面層に正対したときに、該表面層の表面における1辺が1.0mmの正方形の領域内に該導電性繊維の交差が1つ以上観察される。
(2)該表面層の厚み方向の断面に露出する該導電性繊維を母点としてボロノイ分割を行い、得られるボロノイ多角形の各々の面積Sと、該ボロノイ多角形の各々の母点の導電性繊維の該断面における断面積Sとの比「S/S」を算出したとき、それらの各比の上位10%の算術平均値kU10が40以上、160以下である。
また本発明は、電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、前記導電性部材を具備していることを特徴とするプロセスカートリッジである。
更に本発明は、前記導電性部材と電子写真感光体とを具備していることを特徴とする電子写真装置である。
本発明によれば、導電性部材の表面形状を制御することにより、高精細な画像を長期間に亘って高速で出力できる放電特性或いは電気特性を有する導電性部材を得ることができる。また、本発明によれば、高品位な電子写真画像の安定的な形成に資するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を得ることができる。
本発明に係る導電性部材の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る導電性部材の他の例を示す概略断面図である。 エレクトロスピニング法の装置の概略図である。 本発明に係る導電性部材を用いたプロセスカートリッジの概略図である。 本発明に係る導電性部材を用いた電子写真画像形成装置の概略図である。 表面層の網目状構造を構成する繊維の断面の2値化画像の一例である。 ボロノイ分割後の繊維の断面の画像の一例である。
本発明に係る電子写真用の導電性部材は、導電性支持層の外周面上または表面上に導電性繊維で形成された網目状構造を有する表面層を有する。該導電性繊維は、イオン導電性を有し、SEM(走査型電子顕微鏡)測定の画像から任意の100箇所において測定した繊維径の上位10%の算術平均値dU10が0.2μm以上、15.0μm以下である。また、該表面層は下記(1)及び(2)の条件を満たす。
(1)該表面層に正対したときに、該表面層の表面における1辺が1.0mmの正方形の領域内に該導電性繊維の交差が1つ以上観察される。
(2)該表面層の厚み方向の断面に露出する該導電性繊維を母点としてボロノイ分割を行い、得られるボロノイ多角形の各々の面積と、該ボロノイ多角形の各々の母点の導電性繊維の該断面における断面積との比Sとの比「S/S」を算出したとき、それらの各比の上位10%の算術平均値kU10が40以上、160以下である。
本発明の導電性部材は、複写機、レーザープリンタ等の電子写真プロセス(電子写真方式)を採用した画像形成装置(電子写真装置)に搭載される導電性部材として使用することができる。具体的には、帯電部材、現像部材、転写部材、除電部材や、給紙ローラ等の搬送部材として使用可能である。また、帯電ブレードや転写パッド等の定常的に通電を行う導電性部材に好適である。
導電性部材の形状は適宜選択することができ、例えば、ローラ形状やベルト形状とすることができる。なお、以下、ローラ形状の導電性部材(導電性ローラ)、特には、導電性ローラの代表例である帯電ローラに着目して本発明を説明する場合があるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、本発明の導電性部材が、ローラ形状の導電性部材である場合、x軸方向、y軸方向、及びz軸方向は、それぞれ以下の方向を意味する。x軸方向は、ローラの長手方向である。y軸方向は、x軸に直交するローラの横断面(即ち、円形断面)における接線方向である。z軸方向は、x軸に直交するローラの横断面における直径方向である。
また「xy平面」とは、z軸に直交する平面を意味し、「yz断面」とは、x軸に直交する断面を意味する。表面層の表面の微小領域は、実質的にz軸に直交する平面と看做すことができるので、「表面層の表面における1辺が1.0mmの正方形」とは、「xy平面」における正方形であって、x軸方向に1.0mm、y軸方向に1.0mmの正方形を意味する。
導電性部材の「厚み方向」及び表面層の「厚み方向」とは、特に指定しない限り、z軸方向を意味する。
図1に、本発明に係るローラ形状の導電性部材の横断面(yz断面)における概略図を示す。本発明の導電性部材は、図1に示すように、導電性の基体である導電性支持層101と、その外周に設けられた表面層102とからなることができる。この場合、表面層102は本発明の網目状構造を有する表面層である。また、導電性部材は、図2に示すように、導電性支持層を201及び202の2層とし、その外周に表面層203を設けることもできる。このように、本発明の導電性部材は、導電性支持層を多層構成とすることができる。
<導電性支持層>
〔導電性の軸芯体〕
導電性支持層は、導電性の部材の表面層に給電するために導電性を有する。導電性の部材がローラ形状である場合には、例えば、導電性の軸芯体が挙げられる。導電性を有する導電性支持層は、例えば、炭素鋼合金の表面に5μm程度の厚さのニッケルメッキを施した円柱である。導電性支持層を構成する他の材料として、以下のものが挙げられる。鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケルの如き金属;これらの金属を含むステンレス鋼、ジュラルミン、真鍮及び青銅の如き合金;カーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料。剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。また、形状としては円柱形状の他に、中心部分を空洞とした円筒形状とすることもできる。
〔導電性樹脂層〕
さらに、導電性支持層を図2のように多層化することができる。例えば、前述した導電性の軸芯体上にゴム材料、樹脂材料等の弾性材を用いた導電性樹脂層を形成することが可能である。ゴム材料としては、特に限定されるものではなく、電子写真用の導電性部材の分野において公知のゴムを用いることができ、具体的には以下のものが挙げられる。エピクロルヒドリンホモポリマー、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の水素添加物、シリコーンゴム、アクリルゴム及びウレタンゴム等。樹脂材料としても、電子写真用の導電性部材の分野において公知の樹脂を用いることができ、具体的には以下のものが挙げられる。アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等。上記導電性樹脂層を形成するゴムに対して、電気抵抗値の調整のため、必要に応じて以下のものを添加することができる。電子導電性を示すカーボンブラック;グラファイト;酸化錫等の酸化物;銅、銀等の金属;酸化物や金属を粒子表面に被覆して導電性を付与した導電性粒子;または、イオン導電性を示す第四級アンモニウム塩、スルホン酸塩等のイオン交換性能を有するイオン導電剤。また、本発明の効果を損なわない範囲で、樹脂の配合剤として一般的に用いられている充填剤、軟化剤、加工助剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分散剤、発泡剤、粗し粒子等を添加することができる。
本発明に係る導電性支持層の体積抵抗率の目安は、1×10Ω・cm以上、1×10Ω・cm以下である。なお、本発明に係る網目状構造を有する表面層によって、過剰な放電電荷量を有する異常放電に起因する画像弊害を抑制できることを確認している。その効果は、導電性支持層の電気抵抗値が十分に低い場合、例えば電子導電剤を分散させた系においても確認されている。従って、使用環境による電気抵抗値の依存性を考慮すると、電子導電性を示す導電性樹脂層を用いることが好ましい。
<表面層>
本発明に係る導電性部材の表面層は、導電性支持層の外周面上または表面上に形成された層であって、導電性繊維で形成された網目状構造を有する。
〔導電性繊維〕
本発明の導電性繊維を構成する材料は、イオン導電性を有し、網目状構造を形成できる限りにおいていかなる材料であってもよい。例えば、イオン導電性を有しない樹脂材料、無機材料、或いは、前記有機材料と無機材料をハイブリッドさせた材料に対して、イオン導電性を示す第四級アンモニウム塩、スルホン酸塩等のイオン導電剤等を混合したものが挙げられる。また、イオン導電剤等を混合することなくイオン導電性を有する樹脂材料、無機材料、或いは、前記有機材料と無機材料をハイブリッドさせた材料を用いることも可能である。
[樹脂材料]
本発明の導電性繊維を構成する樹脂材料としては、例えば以下のものが挙げられる。ポリエチレン、ポリプロピレンの如きポリオレフィン系ポリマー;ポリスチレン;ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド;ポリパラフェニレンオキサイド、ポリ(2、6−ジメチルフェニレンオキサイド)、ポリパラフェニレンスルフィドの如きポリアリーレン類(芳香族系ポリマー);ポリオレフィン系ポリマー、ポリスチレン、ポリイミド;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンの如き含フッ素系のポリマー;ポリブダジエン系化合物;エラストマーやゲルの如きポリウレタン系化合物;シリコーン系化合物;ポリ塩化ビニル;ポリエチレンテレフタレート;ナイロン;ポリアリレート。なおこれらは一種類を単独であるいは複数種類を組み合わせて用いてもよく、またポリマー鎖中に特定の官能基が導入されたものであってもよく、これらのポリマーの原料となる単量体の2種以上の組み合わせから製造される共重合体であってもよい。
[イオン導電剤]
これらの樹脂材料がイオン導電性を有さない場合は、イオン導電剤を混合することができる。イオン導電剤は、公知のものが使用可能であり、例えば以下のものが挙げられる。過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸カルシウム等の無機イオン物質;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、トリオクチルプロピルアンモニウムブロミド、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート等の陽イオン性界面活性剤;ラウリルベタイン、ステアリルべタイン、ジメチルアルキルラウリルベタイン等の両性イオン界面活性剤;過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、過塩素酸トリメチルオクタデシルアンモニウム等の第四級アンモニウム塩;トリフルオロメタンスルホン酸リチウム等の有機酸リチウム塩。イオン導電剤の使用量は樹脂材料100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましい。
また、これらのイオン導電剤は樹脂材料と化学的に結合していることが好ましい。イオン導電剤が樹脂材料と化学的に結合していないと、被帯電体である電子写真感光体を帯電する能力が向上し、より少ない帯電量で電子写真感光体を所望の電位することが可能である。しかし、イオン導電剤が樹脂材料と化学的に結合していないと、イオン導電剤が過度に染み出す場合がある。これに対して、イオン導電剤が樹脂材料と化学的に結合していることにより、イオン導電剤の過度の染み出しを防ぐことが可能となる。好ましい例として、例えば、樹脂材料に四級アンモニウム塩またはスルホン酸塩を化学的に結合させたものが挙げられる。四級アンモニウム塩およびスルホン酸塩は、導電性繊維の電気抵抗値を所望の範囲に設定できるので非常に好ましい。
四級アンモニウム塩またはスルホン酸塩を形成する、四級アンモニウム基またはスルホン酸基のカウンターイオンとしては、それぞれ、以下のものが挙げられる。即ち、四級アンモニウム基のカウンターイオン(陰イオン)としては、フッ素、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオン等が挙げられ、特に式(1)〜(5)で示される構造を有するイオン種が好ましい。また、スルホン酸基のカウンターイオン(陽イオン)としては、プロトン、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオンが挙げられ、特に式(6)〜(10)で示される構造を有するイオン種が好ましい。
Figure 0005738462
式(1)で示されるイオンとして、具体的には例えば、シクロ‐ヘキサフルオロプロパン−1,3‐ビス(スルホニル)イミドが挙げられる。
Figure 0005738462
式(2)中、nは1〜4の整数を表す。式(2)で示されるイオンとして、具体的には例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド、ビス(ヘプタフルオロプロピルスルホニル)イミド、ビス(ノナフルオロブチルスルホニル)イミドが挙げられる。
Figure 0005738462
式(3)で示されるイオンとして、具体的には例えば六フッ化リンが挙げられる。
Figure 0005738462
式(4)で示されるイオンとして、具体的には例えば四フッ化ホウ素が挙げられる。
Figure 0005738462
式(5)中、Rは、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。式(5)で示されるイオンを含む化合物として、具体的には例えば以下のものが挙げられる。メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸、ヘキサンスルホン酸、ヘプタンスルホン酸、オクタンスルホン酸、ノナンスルホン酸、デカンスルホン酸等。
Figure 0005738462
式(6)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素、或いは、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。式(6)で示されるイオンとして、具体的には例えば以下のものが挙げられる。1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−ブチルイミダゾリウム、1−オクチルイミダゾリウム、1−デシルイミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−プロピル−3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウム、1−オクチル−3メチルイミダゾリウム、1−デシル−3−メチルイミダゾリウム、1、3−ジエチルイミダゾリウム、1−プロピル−3−エチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−エチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−3−エチルイミダゾリウム、1−オクチル−3エチルイミダゾリウム、1−デシル−3−エチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−プロピル−2,3−メチルイミダゾリウム、1−ブチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−オクチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−デシル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ブチル−3−エチルイミダゾリウム等。
Figure 0005738462
式(7)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素、或いは、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。式(7)で示されるイオンとして、具体的には例えば以下のものが挙げられる。N−メチルピリジニウム、N−エチルピリジニウム、N−ブチルピリジニウム、N−ヘキシルピリジニウム、N−オクチルピリジニウム、N−デシルピリジニウム、N−メチル−3−メチルピリジニウム、N−エチル−3−メチルピリジニウム、N−ブチル−3−メチルピリジニウム、N−ヘキシル−3−メチルピリジニウム、N−オクチル−3−メチルピリジニウム、N−デシル−3−メチルピリジニウム、N−メチル−4−メチルピリジニウム、N−エチル−4−メチルピリジニウム、N−ブチル−4−メチルピリジニウム、N−ヘキシル−4−メチルピリジニウム、N−オクチル−4−メチルピリジニウム、N−デシル−4−メチルピリジニウム、N−メチル−3,4−ジメチルピリジニウム、N−エチル−3,4−ジメチルピリジニウム、N−ブチル−3,4−ジメチルピリジニウム、N−ヘキシル−3,4−ジメチルピリジニウム、N−オクチル−3,4−ジメチルピリジニウム、N−デシル−3,4−ジメチルピリジニウム、N−メチル−3,5−ジメチルピリジニウム、N−エチル−3,5−ジメチルピリジニウム、N−ブチル−3,5−ジメチルピリジニウム、N−ヘキシル−3,5−ジメチルピリジニウム、N−オクチル−3,5−ジメチルピリジニウム、N−デシル−3,5−ジメチルピリジニウム等。
Figure 0005738462
式(8)中、R及びR10は、それぞれ独立に、水素、或いは、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。式(8)で示されるイオンとして、具体的には例えば以下のものが挙げられる。1,1−ジメチルピロリジニウム、1−エチル−1−メチルピロリジニウム、1−ブチル−1−メチルピロリジニウム、1−ヘキシル−1−メチルピロリジニウム、1−オクチル−1−メチルピロリジニウム、1−デシル−1−メチルピロリジニウム、1,1−ジエチルピロリジニウム、1−ブチル−1−エチルピロリジニウム、1−ヘキシル−1−エチルピロリジニウム、1−オクチル−1−エチルピロリジニウム、1−デシル−1−エチルピロリジニウム、1,1−ジブチルピロリジニウム等。
Figure 0005738462
式(9)中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。式(9)で示されるイオンとして、具体的には例えば以下のものが挙げられる。トリブチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチルトリオクチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラへプチルアンモニウム、テトラペンチルアンモニウム、テトラヘキシルアンモニウム等。
Figure 0005738462
式(10)中、R15、R16、R17及びR18は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。式(10)で示されるイオンとして、具体的には例えば以下のものが挙げられる。テトラブチルホスホニウム、トリメチルヘキシルホスホニウム、トリエチルペンチルホスホニウム、トリエチルオクチルホスホニウム、トリブチルメチルホスホニウム、トリブチルオクチルホスホニウム等。なお、上述の式(1)〜(10)で示される各カウンターイオンは複数種を併用することも可能である。
式(1)〜(10)で示されるカウンターイオンは、前述した樹脂材料との親和性が高いため、樹脂材料中において均一に分散し、分散ムラに起因する電気抵抗値のムラをより低減できる点においても好適である。さらに、式(1)〜(10)で示されるカウンターイオンは、イオン液体の性質を示すため、水分量が少ない状態においても液体として存在し、樹脂材料中を移動できる。即ち、低湿環境下における電気抵抗値の低下を改善できる点においても好適である。ここで、イオン液体とは、融点が100度以下の溶融塩である。
式(1)〜(10)で示されるカウンターイオンの中でも式(1)、(2)、(6)、(7)及び(8)で示されるものがより好ましい。これは、これらのカウンターイオンのサイズが非常に大きいためである。これにより、必要以上に移動速度が速くなることがない。また、これらの式(1)、(2)、(6)、(7)及び(8)で示されるカウンターイオンは、他のサイズが大きいカウンターイオンである式(9)及び(10)で示されるものに比べ、樹脂材料の分子鎖にからみにくい構造であるため、移動する際の抵抗が小さい。そのため、電気抵抗値の上昇を抑えることができる。
式(1)〜(10)で示されるカウンターイオンの存在は、イオン交換反応を利用したイオンの抽出により検証できる。導電性部材の表面層からはぎ取った導電性繊維を塩酸、或いは水酸化ナトリウムの希薄水溶液中で攪拌し、導電性繊維中のカウンターイオンを水溶液中に抽出する。抽出後の水溶液を乾燥し、抽出物を回収後、飛行時間型質量分析装置(TOF−MS)にて質量分析を行うことでカウンターイオンの同定は可能である。なお、抽出物中のカウンターイオンは、カチオン或いはアニオンであるため、そのイオン質量が高い場合においても、TOF−MS測定において分解させることなく分析できる。さらに、抽出物の誘導結合プラズマ(ICP)発光分析により元素分析を行い、その結果を前記質量分析の結果と組み合わせることで、カウンターイオンの同定はより容易となる。
また、導電性繊維中には、本発明の効果を損なわない範囲で、樹脂の配合剤として一般的に用いられている充填剤、軟化剤、加工助剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分散剤等を添加することができる。
導電性繊維で形成された網目状構造を有する表面層の電気特性は、体積抵抗率で1×10Ωcm以上、1×10Ωcm以下であることが好ましい。表面層の体積抵抗率が1×10Ωcm以下であると網目状構造を嵩高くしても、導電性部材の電気抵抗値の上昇を抑えることができる。網目状構造を嵩高くできることは、異常放電を抑制する能力が向上するので好ましい。表面層の体積抵抗率が1×10Ωcm以上であると網目状構造からの過剰な放電を抑制でき、白ぬけ画像の発生を抑えることができる。
なお、網目状構造を有する表面層を形成する導電性繊維の体積抵抗率は、以下の方法で測定可能である。まず、導電性支持層から網目状構造を有する表面層をピンセット等で回収する。続いて、繊維1本に対して走査型プローブ顕微鏡(SPM)のカンチレバーを接触させ、カンチレバーと導電性基板との間に繊維1本を挟むことで体積抵抗率を測定することができる。また、同様に、導電性支持層から網目状構造を有する表面層を回収し加熱、或いは溶剤を用いて溶融し、シート化した後に、体積抵抗率を測定することができる。
[繊維の形状]
本発明の表面層の網目状構造を形成する導電性繊維は、繊維径に対して100倍以上の長さを有するものである。繊維径及び繊維長は、表面層の網目状構造を光学顕微鏡等で観察することによって確認できる。繊維の断面形状は特に限定されず、円形、楕円形、四角形、多角形,半円形、または、任意の断面形状を有することができる。尚、本発明において繊維径とは、繊維の横断面形状が円形である場合は、その円の直径を意味し、繊維の横断面形状が円形でない場合は、その断面の重心を通る最長直線の長さを意味する。
[繊維径]
本発明の表面層の網目状構造を形成する導電性繊維は、その繊維径の上位10%の算術平均値dU10が0.2μm以上、15.0μm以下である。dU10が15.0μm以下であることで、繊維由来の帯電不足による画像ムラの発生を抑えることができる。またdU10が0.2μm以上であることで、放電量が過剰な異常放電を、均一な微弱な放電に分断することができる。繊維由来の画像ムラの抑制と放電量が過剰な異常放電の抑制の効果をバランスよく高めるためには、dU10は0.5μm以上、2μm以下であることが好ましい。
尚、算術平均値「dU10」は、以下の方法にて求められる繊維径である。先ず、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて導電性部材の表面層をその表面を正対する方向から観察し、SEM測定の画像から任意の100箇所において繊維径を測定する。次いで、得られた100点の繊維径から、繊維径の太い上位10%に相当する10点の繊維径を選び、それらの平均値を算出する。
尚、SEM測定画像における繊維径の測定箇所は任意であるが、測定箇所が偏らないように、例えば、SEM観察画面を縦方向に5〜20等分割、かつ横方向に20〜5等分割して得られる100領域において、円形状に近い断面形状を有する繊維を1点ずつ任意選択し、その繊維径を測定する方法が挙げられる。
[表面層の網目密度]
本発明に係る導電性部材の表面層は、該表面層に正対したときに、該表面層の表面(xy平面)における1辺が1.0mmの正方形の領域内に該導電性繊維同士の交差の数(以下、「網目密度」という場合がある。)が1つ以上観察されることが必要である。表面層における導電性繊維同士の交差の数は、当該表面層の表面に対して垂直方向(z軸方向)から、光学顕微鏡、或いはレーザー顕微鏡等を用いて観察することができる。観察の範囲は、xy平面における任意の1.0mm四方の正方形領域100箇所である。100箇所の全てにおいて、導電性繊維同士の交差が1個以上確認できれば、巨大な放電を分断し細分化できることを、本発明者等は確認している。その際、観察される像は、表面層の層厚方向(z軸方向)の情報をすべて積算した情報になるが、放電サイズの細分化に対しては、層厚の情報を含んだ網目状構造の網目間距離が影響するため、本発明の判断方法が適切であると考えている。
過剰な放電電荷量を有する異常放電を細分化させる観点から、網目密度は1(個/mm)以上である。また、L/L環境における横スジ状の画像不良を抑制する観点から、100箇所における網目密度の平均値は100(個/mm)以上であることが好ましい。
尚、網目密度の測定箇所は任意であるが、測定箇所が偏らないように、例えば、導電性部材の表面層を長手方向に5〜25等分割し、周方向に20〜4等分割し、得られた100領域の各領域における任意の1箇所(合計100箇所)を測定箇所とする方法が挙げられる。
[表面層の3次元構造]
本発明に係る導電性部材の表面層においては、繊維が3次元的に配置されており、空孔率の非常に大きい構造であると考えられる。また、前記のように過剰な放電電荷量を有する異常放電の細分化効果や、微弱放電の進展の阻害効果が発現されるためには、当該表面層内の空間が、繊維群によって区切られている状態が重要であると考えられる。したがって、表面層内の繊維群と、当該繊維群によって形成される表面層内の分割された空間を定量化することが好ましい。
そこで本発明者らは、表面層の構造を、各々の繊維と当該繊維が占有する空間という観点から、以下のように定義した。先ず、導電性部材から表面層を切り出し、X線CTによって当該表面層の横断面(yz断面、xz断面のいずれか)の断面画像を取得する。得られた断面画像を2値化して該繊維の断面画像を抽出し、当該断面画像中の繊維断面画像群に対してボロノイ分割を行い、それぞれの繊維の断面が占有する表面層内の空間を定義した。
ここで、ボロノイ分割とは、平面上の任意の位置に配置された複数個の点(母点)に対して、同一距離空間上の他の点がどの母点に近いかによって領域分けすることである。特に二次元ユークリッド平面の場合、隣り合う母点の重心を結ぶ直線に垂直二等分線を引き、この垂直二等分線によって各繊維の最近隣領域を分割する手法である。そしてボロノイ分割を行って得られる各母点の最近隣領域をボロノイ多角形と呼ぶ。ボロノイ分割を用いる理由は、各々の隣り合う母点の垂直二等分線が一義的に決定されるため、ボロノイ多角形も一義的に決定されるからである。
本発明者らは、実際にボロノイ分割を行う際には、以下のようにして行った。図7にその概略を示す。まず、z軸と直交し、当該繊維断面(yz断面)画像中の最上端と最下端にある繊維断面の重心を通過する2平面と、当該繊維断面(yz断面)との2交線に含まれ、当該繊維断面画像の幅と同じ長さの2本の直線701を、当該繊維断面画像内に含まれるよう描画した。ここで、当該繊維断面画像中の最上端、最下端とは、繊維の断面画像のみを切り出す前の断面像内において、当該繊維断面像群中で導電性支持層との最短距離が最も大きいものを最上端、最短距離が最も小さいものを最下端とした。そしてこの2直線を「表面層の占有領域の境界線」、当該2直線の同じ側の端部を直線で結んでできる長方形を「当該表面層の占有領域」と定義した。次に、当該領域内においてボロノイ分割702を行った。このような手順を取った理由は次のとおりである。断面画像中の最上部及び最下部にある繊維断面は、導電性部材の表面と平行な方向(y軸方向)においては隣り合う繊維間と領域分割線を定義できるが、導電性部材の表面に対して垂直な方向(z軸方向)においては母点703が不足し、領域分割線を形成できないからである。また、表面層の層厚が小さい場合も同様に、その断面画像において導電性部材の表面に対して垂直な方向に繊維断面が複数点存在する状態にならず、ボロノイ多角形を定義できない欠点を有するからである。
本発明者らは鋭意検討の結果、上述の方法により得られるyz断面におけるボロノイ多角形の各々の面積Sと、該ボロノイ多角形の各々の母点の繊維の該断面における断面積Sとの比「S/S」(以下、「面積比k」という場合がある。)の最適化が重要であることを見出した。本発明において面積比kの上位10%の算術平均値kU10が40以上、160以下であることが好ましい。即ち、kU10が160以下であることで、表面層中の各繊維に対してボロノイ多角形が大きくなりすぎず、細分化効果が大きくなり、異常放電や微弱放電を抑制できる。一方で、kU10が40以上であることで表面層中の各繊維に対してボロノイ多角形が小さくなりすぎず、空孔率が適度な大きさとなる。そのため、感光体ドラムの表面上で十分な放電を受けることができない部位が発生することがなくなり、画像不良が発生し難くなる。異常放電の抑制と感光体ドラムに十分な放電を行うという点から、kU10の範囲は60以上、120以下であることがより好ましい。
[表面層の厚さ]
前述したように、異常放電を抑制する効果を発現させるために、網目状構造を有する表面層は、導電性部材と感光体ドラムとの間の放電空間に存在することが重要である。異常放電は、導電性部材の表面に対して垂直方向に発生するため、網目状構造を有する表面層の厚さが重要であり、当該表面層の平均厚さtが10μm以上、400μm以下であることが好ましい。平均厚さが10μm以上であれば、放電がより微細化し、より安定化する効果が得られる。一方、平均厚さが400μm以下であれば、導電性部材の絶縁化による帯電不良を防ぐことができる。
本発明においては、長期間に亘る使用によって、導電性繊維で形成された網目状構造を有する表面層が摩耗或いは損耗しても、安定した放電特性を維持させることに鑑み、表面層の平均厚さは50μm以上、400μm以下であることが好ましい。
なお、「表面層の厚さ」とは、導電性支持層の表面から、表面に対して垂直方向(z軸方向)に網目状構造を有する表面層を形成する導電性繊維が存在する位置までの長さを意味する。また「平均厚さ」とは、任意の10箇所における表面層の厚さの測定値の平均値を意味する。この平均厚さは、導電性部材から、導電性支持層及び網目状構造を含む切片を切り出し、X線CT測定を行うことで測定することができる。
尚、表面層の厚さの測定箇所は任意であるが、測定箇所が偏らないように、例えば、導電性部材の表面層の長手方向を10等分割し、得られた10領域の各領域における任意の1箇所(合計10箇所)を測定箇所とする方法が挙げられる。
〔表面層の形成方法〕
本発明の網目状構造を有する表面層の作製方法は、特に限定されず、例えば以下の方法が挙げられる。エレクトロスピニング法(電界紡糸法・静電紡糸法)、複合紡糸法、ポリマーブレンド紡糸法、メルトブロー紡糸法、フラッシュ紡糸法等によって、原材料を繊維状に形成し、これを導電性支持層の表面に積層する方法。これらの方法によって得られる繊維状物は、すべて繊維径に対して十分な長さを有する。
なお、エレクトロスピニング法とは,シリンジに入った材料溶液とコレクター電極間に高電圧を印加することで,シリンジから押出された溶液が電荷を帯びて電界中に飛散して細線化し,繊維となってコレクターに付着する繊維の製造方法である。上記微細繊維の作製方法の中では、エレクトロスピニング法が好ましい。
エレクトロスピニング法による網目状構造の製造方法については、図3を用いて説明する。エレクトロスピニング法は、高圧電源305、材料溶液の貯蔵タンク301、紡糸口306、および、アース304されたコレクター303を用いて行なわれる。材料溶液はタンク301から紡糸口306まで一定の速度で押し出される。紡糸口306では、1〜50kVの電圧が印加されており、電気引力が材料溶液の表面張力を超える時、材料溶液のジェット302がコレクター303に向けて噴射される。この時、ジェット中の溶媒は徐々に揮発し、コレクターに到達する際には、ジェット302のサイズがナノレベルまで減少する。材料溶液の作製方法は特に限定されず、従来公知の方法を適宜用いることができる。溶媒の種類や溶液の濃度は、特に限定されず、エレクトロスピニングに最適な条件であればよい。また、材料溶液でなく、融点以上に加熱した溶融材料を利用してもよい。
本発明に係る網目状構造は、網目状構造を構成する繊維の繊維径、網目状構造の網目密度及び層厚を制御することによって得ることができる。そして、繊維の繊維径、網目状構造の網目密度及び層厚は、以下のようにして制御することが可能である。
まず、繊維の繊維径は、主に材料の固形分濃度で制御が可能であり、固形分濃度を下げることで繊維径の細径化が可能となる。その他の手段として、スピニングの際の印加電圧を大きくする、或いは、ジェット302の体積を下げ、電気引力を増大させることにより細径化が可能となる。また、網目密度は主に印加電圧によって制御することが可能である。具体的には、印加電圧を上げることにより、電気引力を増大させ高密度化させることができる。印加電圧以外にも、紡糸(スピニング)の時間を長くする、吐出速度を上げることにより高密度化が可能となる。さらに、網目状構造の層厚は、紡糸(スピニング)の時間に比例する。そのため、紡糸時間を長くすることで、網目状構造の層厚を増加させることができる。
本発明では、導電性支持層をコレクターとして使用することによって、導電性支持層の外周面上に網目状構造の層が被覆された導電性部材を直接的に作製することが可能である。この場合、網目状構造の層はシームレスとなる。尚、網目状構造の層の製造方法によっては、継ぎ目ができる可能性がある。例えば、一旦、網目状構造の膜を作製した後に、この膜によって導電性支持層を被覆する方法では、網目状構造の層に継ぎ目ができる。継ぎ目部分の層厚は他の部位と比較して厚くなるため、継ぎ目部分において画像不良が発生する場合がある。よって、網目状構造の層はシームレスであることが好ましい。
また、導電性支持層と網目状構造を有する表面層は、直接積層させてもよく、また、接着剤(粘着剤)を用いて積層接合してもよく、従来公知の手法を適宜使用可能である。接着剤を使用して積層接合させた場合、導電性支持層と網目状構造を有する表面層の密着性を容易に向上させることができ、より耐久性の優れた導電性部材が得られる。
<剛体構造体>
本発明の効果は、本発明に係る網目状構造を有する表面層が存在することで、発現する。つまり、この網目状構造の構造が変化すると、放電特性も変化する可能性がある。従って、特に長期間に亘る使用を目的とした場合、表面層の網目状構造を保護する剛体構造体を導入することで、感光体ドラムの表面と表面層の網目状構造との摩擦、摩耗を低減し、網目状構造の構造変化を抑制することが好ましい。ここで、「剛体構造体」とは、感光体ドラムとの当接によって生じる当該剛体構造体の変形量が1μm以下である構造体のことを指す。
当該剛体構造体を設ける方法は、本発明の効果を妨げない限りにおいて制限はなく、例えば、導電性部材に離間部材を導入する方法等が挙げられる。当該離間部材は、感光体ドラムと網目状構造を有する表面層を離間でき、かつ、本発明の効果を妨げない限りにおいて制限はなく、例えばリング、スペーサ等が挙げられる。
当該離間部材を導入する方法の一例としては、導電性部材がローラ形状の場合は、導電性部材よりも外径が大きく、かつ、感光体ドラムと網目状構造を有する表面層との空隙を保持できる硬度を有するリングを導入する方法が挙げられる。また別の離間部材を導入する方法の一例としては、導電性部材がブレード形状である場合は、網目状構造を有する表面層と感光体ドラムとが摩擦、摩耗しないように、両者を離間できるようなスペーサを導入する方法が挙げられる。
当該離間部材を構成する材料は、本発明の効果を妨げない範囲で制限はなく、かつ、当該離間部材を介した通電を防ぐために、非導電性の公知の材料を適宜使用すればよい。例えばポリアセタール樹脂、高分子量ポリエチレン樹脂、ナイロン樹脂等の摺動性に優れた高分子材料、酸化チタン、酸化アルミニウム等の金属酸化物材料が挙げられる。
<プロセスカートリッジ>
図4は、本発明に係る導電性部材を帯電ローラ等として用いたプロセスカートリッジの概略図である。このプロセスカートリッジは、画像形成に必要な現像装置と帯電装置を一体化し、電子写真装置の本体に着脱可能に設計されたものである。現像装置は、電子写真感光体上にトナー像を現像する現像ローラ403、現像ローラにトナーを供給するRSローラ404、現像ローラ上のトナーを均一に規制する現像ブレード408を有する。さらに、トナー409、トナーを撹拌する撹拌羽410、トナーを収納するトナー容器406からなる。帯電装置は、電子写真感光体401を帯電する帯電ローラ402、電子写真感光体401上の残トナーなどを除去するクリーニングブレード405、回収したトナー等を収納する廃トナー容器407からなる。
<電子写真装置>
図5は、本発明に係る導電性部材を帯電ローラ等として用いた電子写真装置の概略図である。この電子写真装置は、四色のプロセスカートリッジ501〜504と、中間転写ベルト508に感光体上のトナー像を転写する一次転写ローラ505、転写材512に転写する二次転写ローラ509、トナー像を定着する定着装置511などから構成される。
前述したプロセスカートリッジ501〜504で現像されたトナー像は、テンションローラ506と中間転写ベルト駆動ローラ507に支持、駆動される中間転写ベルト508上に、一次転写ローラ505により転写される。さらに、中間転写ベルト508上に転写されたトナー像は、二次転写ローラ509により普通紙などの転写材512に転写される。尚、転写材512は、搬送部材を有する給紙システム(不図示)により搬送される。定着装置511は、加熱されたロール等で構成され、転写されたトナー像を転写材512に定着し、機外に排出される。なお、転写されずに中間転写ベルト上に残存したトナーもクリーニング装置(中間転写ベルトクリーナー)510により掻き取られる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。はじめに、網目状構造(表面層)の形成に用いる塗工液1〜19の調製方法を、下記製造例1〜19にて説明する。
<製造例>
〔製造例1;塗工液1の調製〕
ポリエチレンオキサイド(分子量:900000)5gに、脱イオン水を加え、粘度が300mPa・sになるように調整した。さらに、前記ポリエチレンオキサイド100質量部に対して、イオン導電剤としてテトラメチルアンモニウムクロライドを2質量部加えて撹拌した。このようにして塗工液1を作製した。
〔製造例2;塗工液2の調製〕
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド共重合体水溶液(商品名:PAS−H10L、ニットーボーメディカル株式会社製、濃度28%)20gに脱イオン水を加え、粘度が300mPa・sになるように調整して、塗工液2を作製した。
〔製造例3;塗工液3の調製〕
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム水溶液(商品名:ポリナスPS−100、東ソー有機化学株式会社製、濃度21%)25gに脱イオン水を加え、粘度が300mPa・sになるように調整して、塗工液3を作製した。
〔製造例4;塗工液4の調製〕
ジアリルジメチルアンモニウムクロリド共重合体水溶液(商品名:PAS−H10L、ニットーボーメディカル株式会社製、濃度28%)20g、及びシクロヘキサフルオロプロパン−1,3ビス(スルホニル)イミドリチウム15gを用意した。上記の二種を混合しジアリルジメチルアンモニウムクロリドの塩素イオンをシクロヘキサフルオロプロパン−1,3ビス(スルホニル)イミドイオンに交換した。さらに脱イオン水を加え、粘度が300mPa・sになるように調整して、塗工液4を作製した。
〔製造例5〜10;塗工液5〜10の調製〕
シクロヘキサフルオロプロパン−1,3ビス(スルホニル)イミドリチウムの代わりに、それぞれ、以下の種類と量の化合物を用いたこと以外は、製造例4と同様にして、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドの塩素イオンを各化合物中の陰イオンに交換した。このようにして塗工液5〜10を調製した。
ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドカリウム15g(製造例5)、
ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミドカリウム17g(製造例6)、
ビス(ノナフルオロブチルスルホニル)イミドカリウム27g(製造例7)、
ヘキサフルオロリン酸カリウム9g(製造例8)、
テトラフルオロホウ酸リチウム5g(製造例9)、
ブタンスルホン酸ナトリウム7g(製造例10)。
Figure 0005738462
〔製造例11;塗工液11の調製〕
ポリスチレンスルホン酸ナトリウム水溶液(商品名:ポリナスPS−100、東ソー有機化学株式会社製、濃度21%)25g、及び1−エチル−3‐メチルイミダゾリウムクロリド5gを用意した。上記の二種を混合して、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムのナトリウムイオンを1−エチル−3‐メチルイミダゾリウムイオンに交換した。さらに脱イオン水を加え、粘度が300mPa・sになるように調整して、塗工液11を作製した。
〔製造例12〜18;塗工液12〜18の調製〕
1−エチル−3‐メチルイミダゾリウムクロリドの代わりに、それぞれ、以下の種類と量の化合物を用いたこと以外は、製造例4と同様にして、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドの塩素イオンを各化合物中の陰イオンに交換した。このようにして塗工液12〜18を調製した。
1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムクロリド7g(製造例12)、
1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロリド5g(製造例13)、
1−エチル−3−メチルピリジニウムクロリド5g(製造例14)、
1−ブチル−1−メチルピロリジニウム5g(製造例15)、
テトラブチルアンモニウム8g(製造例16)、
メチルトリオクチルアンモニウム11g(製造例17)、
テトラブチルホスホニウム80%水溶液10g(製造例18)。
Figure 0005738462
〔製造例19;塗工液19の調製〕
ブチラール樹脂水溶液(商品名:KW−1 積水化学株式会社製、濃度26.5%)5gに脱イオン水を加え、粘度が300mPa・sになるように調整して、塗工液19を作製した。
<実施例1>
〔1.未加硫ゴム組成物の調製〕
下記の表3に示す種類と量の各材料を加圧式ニーダーで混合してA練りゴム組成物を得た。さらに、前記A練りゴム組成物166質量部と下記表4に示す種類と量の各材料をオープンロールにて混合し未加硫ゴム組成物を調製した。
Figure 0005738462
Figure 0005738462
〔2.導電性支持層の作製〕
快削鋼の表面に無電解ニッケルメッキ処理を施した全長252mm、外径6mmの丸棒を用意した。次にロールコータ―を用いて、前記丸棒の両端部11mmずつを除く230mmの範囲に全周にわたって、接着剤としてメタロックU−20(商品名、(株)東洋化学研究所製)を塗布した。本実施例において、前記接着剤を塗布した丸棒を導電性の軸芯体として使用した。
次に、導電性の軸芯体の供給機構、未加硫ゴムローラの排出機構を有するクロスヘッド押出機の先端に内径12.5mmのダイスを取付け、押出機とクロスヘッドの温度を80℃に、導電性の軸芯体の搬送速度を60mm/secに調整した。この条件で、押出機より未加硫ゴム組成物を供給して、クロスヘッド内にて導電性の軸芯体の外周部を未加硫ゴム組成物で被覆し、未加硫ゴムローラを得た。次に、170℃の熱風加硫炉中に前記未加硫ゴムローラを投入し、60分間加熱することでゴム組成物を加硫し、軸芯体の外周部に弾性層が形成されたローラを得た。その後、弾性層の両端部を各11mm切除して除去し、弾性層部の長手方向の長さを230mmとした。最後に、弾性層の表面を回転砥石で研磨した。これによって、中央部から両端部側へ各90mmの位置における各直径が8.4mm、中央部直径が8.5mmの導電性弾性ローラ1Aを得た。本実施例においては、この導電性弾性ローラを導電性支持層として使用した。
〔3.導電性部材の製造〕
次にエレクトロスピニング法により、上記塗工液1を噴射し、生成した微細繊維を、コレクターとして取り付けた上記の導電性支持層に直接巻きとることで、導電性支持層の外周面上に網目状構造の層を形成し、本発明の導電性部材を作製した。
すなわち、まずエレクトロスピニング装置(商品名:Nanon、メック社製)のコレクターとして、前記導電性弾性ローラ1を備え付けた。次に、塗工液1をタンクに充填した。そして紡糸口に25kVの電圧を印加しながら左右に50mm/secで移動させることで、塗工液1を導電性弾性ローラ1Aに向けて噴射した。噴射量は5ml/hとした。その際、コレクターである導電性弾性ローラ1Aを1000rpmで回転させた。上記塗工液1を180秒間噴射することにより、網目状構造の層を有する導電性部材1を得た。
〔4.表面層の網目状構造の評価〕
導電性部材1について、以下の方法で表面層の網目状構造の評価を行った。評価結果を表6に示す。
[4−1.算術平均値dU10の測定]
網目状構造を形成する繊維径の測定には、走査型電子顕微鏡(SEM)(商品名:S−4800、(株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて2000倍で観察した。SEMを用いて導電性部材の表面層をその表面を正対する方向から観察し、SEM測定画像を得た。該SEM測定画像を縦方向に10分割、かつ横方向に10分割して得られる100領域において、焦点の合っている繊維を1箇所ずつ選択し、その繊維径を測定した。次いで、得られた100点の繊維径から、繊維径の太い上位10%に相当する10点の繊維径を選び、それらの平均値を算出し、上位10%の算術平均値dU10とした。
[4−2.表面層の網目密度の測定]
レーザー顕微鏡(商品名:LSM5・PASCAL、カール・ツァイス社製)を用いて、以下の測定箇所において、表面層に正対する方向(z軸方向)から導電性部材1を観察した。その際、表面層を長手方向(x軸方向)に25等分割、周方向に4等分割し、得られた100領域において、それぞれ任意の1箇所を測定箇所とした。これらの各測定箇所(合計100箇所)において、表面(xy平面)の1.0mm四方の正方形の領域を観察し、各領域内における繊維の交差の数を測定した。100箇所における交差の数の算術平均値を求め、以下の基準で評価した。
ランクA:交差の数が1以上10未満である。
ランクB:交差の数が10以上100未満である。
ランクC:交差の数が100以上1000未満である。
ランクD:交差の数が1000以上10000未満である。
ランクE:交差の数が10000以上である。
ランクF:交差の数が1未満の領域があったもの。
[4−3.ボロノイ分割による面積比の測定]
先ず、導電性部材1の表面層に対して剃刀を当てて、x軸方向及びy軸方向に各250μmの長さ、z軸方向には、導電性支持層であるゴムローラを含む700μmの深さで切片を切り出した。次に、X線CT検査装置(商品名:TOHKEN−Sky Scan 2011、Sky Scan社製)(線源 TX−300、(株)東研製)を用い、切り出した切片に対して、3次元再構築を行った。撮像条件は、管電圧を20kVし、焦点サイズ0.4μmとし、試料を8秒間で、0.3°ずつ360°回転させた。撮影した画像は、1280×1024pixelである。得られた3次元像から、z軸に対して間隔1μmで2次元のスライス画像(xy平面と平行)を20枚切り出した。
次に、これらのスライス像に対してボロノイ分割を行った。先ず、画像処理ソフト「Imageproplus ver.6.3」(Media Cybernetics社製)を使用し、当該スライス画像の明るさとコントラストを繊維断面像のサイズが変化しない範囲で変更し、繊維断面像群と導電性支持層が黒く示されるように2値化処理を行い、2値化画像を得た。実際の当該2値化画像の一例が図6であり、符号601が導電性支持層、符号602が繊維断面像群である。
次に、マイクロソフト社製の「ウィンドウズ7」に付属のペイントアプリケーションを用いて、当該2値化画像から該繊維の断面画像のみを切り出し、繊維断面画像を得た。さらに、当該繊維断面(yz断面)画像中の繊維断面の重心群を直交座標上に転写し、最小2乗法によって得られる当該重心群の分布の近似直線を得た。そして、当該近似直線に平行で、当該繊維断面画像中の最上端と最下端にある繊維断面を除いて最上端と最下端にある繊維断面を通過し、長さが1mmの2直線(y軸方向)を描画した。ここで、当該繊維断面画像中の最上端、最下端とは、当該繊維断面像群中で導電性支持層との最短距離が最も大きいものを最上端、最短距離が最も小さいものを最下端のことをいう。そして当該2直線の両端を直線で結んでできる長方形を当該網目状構造の占有領域と定義した。
次いで、前記画像処理ソフトを使用し、上記占有領域内で、繊維断面群(yz断面)を母点としたプルーニング処理によってyz断面においてボロノイ分割を行った。ボロノイ分割を行った後の図の一例が図7である。図7中、符号701は占有領域を定義する平行な2直線、符号702はボロノイ多角形の境界線、符号703は繊維断面群である。そして、得られるボロノイ多角形の各々の面積Sと、該ボロノイ多角形の各々の母点の繊維の該断面における断面積Sとの面積比kを算出し、この面積比kの上位10%の算術平均値kU10を求めた。
〔5.画像評価〕
導電性部材1を帯電部材として、電子写真装置に組み込み、以下の方法で画像評価を行った。評価結果を表6に示す。
[5−1.横スジ状の画像欠陥の評価]
この評価は導電性部材の放電安定化の効果を確認するためのものである。電子写真装置として、電子写真式のレーザープリンタ(商品名:Laserjet CP4525dn HP社製)を用意した。但し、A4サイズの紙の出力枚数が、50枚/分となるように、すなわち、紙の出力スピードが、300mm/秒となるように改造した。また、このレーザープリンタの画像解像度は1200dpiである。
導電性部材1を帯電部材として、上記レーザープリンタ用のカートリッジに組み込み、このカートリッジを上記レーザープリンタに装填した。そして、このレーザープリンタを用いて、L/L環境下(温度15℃、相対湿度10%の環境下)で、ハーフトーン画像を出力した。なお、ここで、ハーフトーン画像とは、感光体の回転方向と垂直方向に幅1ドット、間隔2ドットの横線を描く画像である。得られたハーフトーン画像を、目視で観察し、以下の基準で評価した。
ランクA:横スジ状画像が無い。
ランクB:印字エリアの10%未満に軽微な横スジ状の白い線が見られる。
ランクC:印字エリアの10%以上30%未満に軽微な横スジ状の白い線が見られる。
ランクD:印字エリアの30%以上に軽微な横スジ状の白い線が見られる。
ランクE:印字エリアの30%以上に重度の横スジ状の白い線が見られ、目立つ。
[5−2.白抜け状の画像欠陥の評価]
この評価は導電性部材1の放電安定化の効果を確認するためのものである。前記[5−1]における評価の場合と同様にしてハーフトーン画像を出力し、得られた画像を目視で観察し、以下の基準で評価した。
ランクA:白抜け状画像が無い。
ランクB:印字エリアの1%未満に白抜けが見られる。
ランクC:印字エリアの1%以上3%未満に白抜けが見られる。
ランクD:印字エリアの3%以上に白抜けが見られる。
[5−3.ベタ白画像の評価]
この評価は導電性部材の放電安定化の効果を確認するためのものである。前記[5−1]での評価で用いた、改造されたレーザープリンタを用いた。導電性部材1を帯電部材として、上記レーザープリンタ用のカートリッジに組み込み、このカートリッジを上記レーザープリンタに装填した。このレーザープリンタを用いて、ベタ白画像の出力を行った。その際、帯電部材に印加する電圧を変更した。
すなわち、本評価は、本評価に供する帯電部材が、実用上問題のないベタ白画像を形成可能な印加電圧Vの範囲を測定するものである。そして、本発明に係る網目状構造の層を有しない、導電性支持層のみからなる帯電部材を用いたときに、実用上問題のないベタ白画像を形成可能な標準的な印加電圧Vを「−1100V」として、「V−V」で表される印加電圧の差によって、導電性部材1の性能を評価した。測定は全て、温度23℃、相対湿度50%の環境下で行い、以下の基準で評価した。ここで、「V−V」の値が大きいほど、本評価に供した帯電部材は、実用上問題のないベタ白画像を形成可能な印加電圧の範囲が広い、すなわち、印加電圧の許容範囲が広い、ということができる。
ランクA:VがVより75V以上100V未満で、実用上の問題がないベタ白画像を形成できる。
ランクB:VがVより50V以上75V未満で、実用上の問題がないベタ白画像を形成できる。
ランクC:VがVより25V以上50V未満で、実用上の問題がないベタ白画像を形成できる。
ランクD:VがVより25V未満で、実用上の問題がないベタ白画像を形成できる。
[5−4.耐久試験後の横スジ状の画像欠陥の評価]
次に、本発明の導電性部材が、多数枚の画像を出力した後でも、横スジ画像の発生を抑制し得る効果を有することを確認するために本評価を行った。
前記[5−1]で用意したレーザープリンタを用いて、2枚の画像を出力した後、感光体ドラムの回転を完全に約3秒間停止させ、画像出力を再開するという間欠的な画像形成動作を繰り返して10000枚の電子写真画像を出力した。ここで出力する画像は、サイズが4ポイントのアルファベットの「E」の文字が、A4サイズの紙の面積に対し被覆率が4%となるように印字されるような画像(以下、「E文字画像」ともいう)とした。
そして、E文字画像を、10000枚出力した後、ハーフトーン画像を1枚出力し、このハーフトーン画像を目視で観察して、下記の基準で評価した。なお、画像出力は、前記[5−1]と同様に、L/L環境下で行った。
ランクA:横スジ状画像が無い。
ランクB:印字エリアの10%未満に軽微な横スジ状の白い線が見られる。
ランクC:印字エリアの10%以上30%未満に軽微な横スジ状の白い線が見られる。
ランクD:印字エリアの30%以上に軽微な横スジ状の白い線が見られる。
ランクE:印字エリアの30%以上に重度の横スジ状の白い線が見られ、目立つ。
<実施例2〜18>
網目状構造用の塗工液及び導電性部材の製造条件を表5に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして導電性部材2〜18を製造し、評価した。評価結果を表6または表7に示す。
<実施例19>
実施例1の弾性層の長手方向の外側に、ポリオキシメチレン製の外径8.6mm、内径6.0mm、幅2mmのリング(離間部材)を取り付け、芯金に連れまわるように接着剤で接着したこと以外は実施例1と同様にして導電性部材19を製造し、評価した。評価結果を表6及び表7に示す。本実施例においては、離間部材を導入することで、離間部材が感光体ドラムと接触し、平均して50μm程度の空隙が導電性部材と感光体ドラムとの間に形成された。
<比較例1〜4>
網目状構造用の塗工液及び導電性部材の製造条件を表5に示すように変更したこと以外は、実施例1と同様にして導電性部材C1〜C4を製造し、評価した。評価結果を表7に示す。
Figure 0005738462
Figure 0005738462
Figure 0005738462
101:導電性支持層
102:表面層
201:導電性支持層
202:導電性支持層
203:表面層

Claims (10)

  1. 導電性支持層と、該導電性支持層の上に形成された表面層と、を有する電子写真用の導電性部材であって、
    該表面層は、導電性繊維で形成された網目状構造を有し、
    該導電性繊維は、イオン導電性を有し、SEM測定画像の任意の100箇所において測定した繊維径の上位10%の算術平均値dU10が0.2μm以上、15.0μm以下であり、
    該表面層は、下記(1)および(2)の条件を満たすものであることを特徴とする電子写真用の導電性部材:
    (1)該表面層に正対したときに、該表面層の表面における1辺が1.0mmの正方形の領域内に該導電性繊維の交差が1つ以上観察されること、及び、
    (2)該表面層の厚み方向の断面に露出する該導電性繊維を母点としてボロノイ分割を行い、得られるボロノイ多角形の各々の面積Sと、該ボロノイ多角形の各々の母点の導電性繊維の該断面における断面積Sとの比「S/S」を算出したとき、それらの各比の上位10%の算術平均値kU10が40以上、160以下であること。
  2. 前記導電性繊維は、樹脂とイオン導電剤とを含み、該イオン導電剤が該樹脂に化学的に結合してなるものである請求項1に記載の電子写真用の導電性部材。
  3. 前記導電性繊維は、樹脂とイオン導電剤とを含み、該イオン導電剤が、第四級アンモニウム基と、下記式(1)〜(5)で示される群から選択される少なくとも1つのイオン種を含む請求項1または2に記載の電子写真用の導電性部材:
    Figure 0005738462
    Figure 0005738462
    [式(2)において、nは1〜4の整数を表す。]、
    Figure 0005738462
    Figure 0005738462
    Figure 0005738462
    [式(5)において、Rは、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。]。
  4. 前記導電性繊維は、樹脂とイオン導電剤とを含み、該イオン導電剤がスルホン酸基と、下記式(6)〜(10)で示される群から選択される少なくとも1つのイオン種を含む請求項1または2に記載の電子写真用の導電性部材:
    Figure 0005738462
    [式(6)において、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素、或いは、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。]、
    Figure 0005738462
    [式(7)において、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素、或いは、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。]、
    Figure 0005738462
    [式(8)において、R及びR10は、それぞれ独立に、水素、或いは、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。]、
    Figure 0005738462
    [式(9)において、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。]、
    Figure 0005738462
    [式(10)において、R15、R16、R17及びR18は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の炭化水素基を表し、ヘテロ原子を含んでもよい。]。
  5. 前記導電性部材が前記網目状構造を有する表面層を保護する剛体構造体を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかの一項に記載の電子写真用の導電性部材。
  6. 前記導電性部材が、帯電部材である請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電性部材。
  7. 電子写真装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、請求項1〜6のいずれかの一項に記載の導電性部材を具備していることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  8. 前記プロセスカートリッジが、電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させるための帯電部材とを備え、該帯電部材が、前記導電性部材である請求項7に記載のプロセスカートリッジ。
  9. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の導電性部材と電子写真感光体とを具備していることを特徴とする電子写真装置。
  10. 前記電子写真装置が、電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させるための帯電部材とを備え、該帯電部材が、前記導電性部材である請求項9に記載の電子写真装置。
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