JP7286454B2 - 電子写真用部材、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents

電子写真用部材、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 Download PDF

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Description

本開示は、電子写真用部材、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関する。
複写機やレーザービームプリンタの如き電子写真画像形成装置の画像形成方法としては、非磁性一成分のトナーを用いた現像方法が知られている。具体的には、回転可能な静電潜像担持体である感光体を帯電ローラの如き帯電手段により帯電し、帯電した感光体の表面にレーザー光を露光して静電潜像を形成する。次に、画像形成装置の現像装置において、現像剤容器内のトナーが現像剤規制部材によって現像ローラ上に塗布され、感光体と現像ローラとの接触部でトナーによる静電潜像の現像が行われる。その後、感光体上のトナー像は、転写部において中間転写体を介して、または、介さずに記録材上に転写され、定着部において熱と圧力によりトナー像が記録材に定着され、定着画像を有する記録材が画像形成装置外へ排出される。
このような画像形成方法において、現像装置は、以下のような電子写真用部材から構成されている。
(1)現像剤容器内に存在し、現像ローラにトナーを供給する現像剤供給ローラ。
(2)現像ローラ上にトナー層を形成し、現像ローラ上のトナーを一定量にする現像剤規制部材。
(3)トナーを収納する現像剤容器の開口を閉塞し、かつ、一部を容器外に露出させ、この露出部分が感光体に対向するように配置され、感光体にトナーを現像する現像ローラ。
現像装置内では、これらの電子写真用部材が回転、摺擦することで画像形成を行っている。
近年、現像装置の更なる高速化、高画質化、高耐久化が求められている。該装置の高速化に対しては、現像ローラの回転速度の高速化が必要となる。しかしながら、現像ローラの回転速度が高速になると、現像剤供給ローラから現像ローラへトナーを供給するために必要な当接時間が短くなる。そのため、トナーに対して、摩擦による帯電性を付与するための十分な時間が得られず、その結果、現像ローラに形成されるトナーの搬送力が不足し均一な画像を得られないという課題があった。また、高耐久化に対しては、画像の印刷中に、現像ローラに形成されるトナー層の電荷量が不足しやすいという課題があった。
特許文献1には、現像ローラのトナー搬送力を向上させるために、表面に一定の大きさを持つ規則的な誘電部を設け、帯電させた誘電部にトナーを電気的に吸着させて、トナーの搬送力の確保と帯電量不足によるかぶりを抑制する現像ローラが開示されている。
特開2016-164654号公報
本発明者らの検討によれば、特許文献1に係る現像ローラを、例えば、プロセススピードが、より速い電子写真画像形成装置に適用したとき場合に、電子写真画像への「かぶり」の発生や、電子写真画像の濃度低下が認められることがあった。
本発明の一態様は、トナーの搬送力に優れるとともに、トナーに対する優れた帯電付与性を備えた現像部材として用い得る電子写真用部材の提供に向けたものである。
また、本発明の他の態様は、プロセススピードの速い電子写真画像形成プロセスに適用した場合にも、高品位な電子写真画像を提供し得る電子写真プロセスカートリッジの提供に向けたものである。
さらに、本発明の他の態様は、速いプロセススピードとした場合にも、安定して高品位な電子写真画像を形成することができる電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、導電性の基体と、該基体上の導電層と、複数の絶縁部と、を有する電子写真用部材であって、該電子写真用部材の表面は、複数個の互いに独立している電気絶縁性の第1領域と、導電性の第2領域とで構成され、該第1領域と該第2領域は互いに隣接しており、該電子写真用部材の外表面の、一辺の長さが300μmの正方形領域には、該第1領域が複数個含まれてなり、かつ、該正方形領域内の複数個の該第1領域の各々を包含する複数個のボロノイ多角形の各々の平面積をSVとし、該ボロノイ多角形の各々が含む該第1領域の平面積をS1としたとき、S1/SVの変動係数が、0.10~1.00である、電子写真用部材が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、電子写真画像形成装置に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジであって、現像ローラを有し、該現像ローラが上記の電子写真用部材である電子写真プロセスカートリッジが提供される。
また、本発明の更に他の態様によれば、現像ローラを有する電子写真画像形成装置であって、該現像ローラが上記の電子写真用部材である電子写真画像形成装置が提供される。
本発明に係る電子写真用部材の一例を示す概略断面図である。 本発明に係る電子写真用部材の表面の構成の一例を示す模式図である。 本発明に係る電子写真部材を製造するためのエレクトロスプレー装置の概略図である。 本発明に係る電子写真画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 本発明に係る電子写真プロセスカートリッジの一例を示す概略構成図である。 本発明で規定されるボロノイ多角形の一例を示す図である。
本発明者らの検討によれば、特許文献1に係る現像ローラを、プロセススピードが、より速い電子写真画像形成装置に適用したとき場合に、トナーの帯電量不足に起因する、電子写真画像への「かぶり」の発生や、電子写真画像の濃度低下が認められることがあった。その理由を発明者らは以下のように推測している。
すなわち、現像部材によるトナーへの電荷の付与は、現像部材とトナーとの間の生じる摩擦力によって行われる。
しかしながら、特許文献1に係る現像ローラにおける誘電部は、トナーに対する電荷付与には殆ど寄与しておらず、導電部におけるトナーとの摩擦がトナーの摩擦電荷の量を支配しているとの検討結果を得た。一方、特許文献1に係る現像ローラのごとく、表面に誘電部と、導電部とが存在する電子写真用部材においては、誘電部が帯電することにより、誘電部と導電部との間に電界が生じ、クーロン力やグラディエント力によってトナーを吸着搬送される。そして、トナーの吸着力は誘電部のサイズが大きいほど、また、数が多いほど大きくなる。その為、大きな搬送力を得ようとして、誘電部のサイズを大きくしたり、数を多くしたりすると、トナーに対する帯電付与能が小さくなる。
したがって、特許文献1に係る現像ローラを用いた場合に認められた電子写真画像への「かぶり」の発生や、電子写真画像の濃度低下は、当該現像ローラのトナーの搬送能力と、トナーに対する帯電付与能力のバランスが崩れたことに起因するものと考えられる。
そこで、発明者らは検討を重ねた結果、以下の構成を有する電子写真用部材が、プロセススピードの速い電子写真画像形成装置に現像部材として用いたときにも、トナー搬送能に優れ、かつ、トナーへの高い電荷付与能とを発揮し得ることを見出した。
すなわち、本開示に係る電子写真用部材は、導電性の基体および該基体上の導電層を有する。該電子写真用部材の表面は、複数個の互いに独立している電気絶縁性の第1領域と、導電性の第2領域とで構成されている。
該第1領域と該第2領域は互いに隣接しており、該電子写真用部材の外表面の、一辺の長さが300μmの正方形領域には、該第1領域が複数個含まれてなる。
さらに、該正方形領域内の複数個の該第1領域の各々を包含する複数個のボロノイ多角形の各々の平面積をSVとし、該ボロノイ多角形の各々が含む該第1領域の平面積をS1としたとき、S1/SVの変動係数が、0.10~1.00である。
まず、ボロノイ多角形について説明する。
ボロノイ多角形とは、ボロノイ分割により形成される多角形のことである。具体的にボロノイ分割は以下の手順で行う。
例えば、ある視野内に対象とする複数の領域が存在するとき、独立して隣り合う領域を全て直線で結び、隣り合う2つの領域を結ぶ直線の各々について垂直二等分線を作成する。隣り合う直線から伸びる垂直二等分線同士を連結すると、一つの領域が垂直二等分線によって囲まれる領域が生じる。この垂直二等分線によって囲まれる領域の外周は多角形となり、この多角形をボロノイ多角形と呼ぶ。
分割方法は、領域の重心を基準にした分割と、領域のエッジを基準とした分割があるが、本発明ではエッジを基準とした分割とする。エッジを基準とした分割では、隣り合う2つの第1領域の各エッジ部を結ぶ直線の中でも最短距離になる直線を選び、この直線に対する垂直二等分線によって囲まれて形成される多角形が、ボロノイ多角形となる。ボロノイ多角形の大きさ(平面積SV)は隣接する第1領域間の距離を表している。
ここでボロノイ多角形の平面積とは、電子写真用部材の外表面の観察領域である一辺が300μmの正方形領域の平面に対して、該ボロノイ多角形を投影したときの投影面積のうちの最小値をいう。
ボロノイ多角形の一例を図6を用いて示す。第1領域4に対し、破線で囲われた領域をボロノイ多角形13と定義する。
ボロノイ多角形の平面積をSV、およびボロノイ多角形が含む第1領域の平面積をS1とした時、S1/SVの大きさは各々の第1領域の周囲におけるグラディエント力の働く領域を表す指標となる。すなわち、S1/SVが大きい程、そのボロノイ多角形領域内では、第1領域の相対的なサイズが大きく、グラディエント力が強く働くため、周囲のトナーを吸着させやすく、トナーの搬送力は大きくなる。その反面、トナーが動きにくい傾向にあるため、摩擦による帯電が生じさせにくい。また、S1/SVが小さい程、ボロノイ多角形領域内での第1領域の相対的なサイズが小さく、グラディエント力が働きにくいため、トナーは転がりやすく、摩擦による帯電を生じさせやすい。その反面、トナーの搬送力は小さくなる。本発明においては、第1領域とそれを包含するボロノイ多角形の関係S1/SVを一辺の長さが300μmの正方形領域内で全て算出し、その算術平均値を(S1/SV)ave、標準偏差を(S1/SV)σとする。この場合、(S1/SV)σを(S1/SV)aveで除した値を、変動係数と定義した。
S1/SVの変動係数は0.10~1.00であり、好ましくは0.25~1.00である。また、本発明において、S1/SVの算術平均値は、0.05~0.60であることが好ましい。
S1/SVの変動係数を定義することにより、第1領域同士の距離の分布を表すことが可能となる。つまり、変動係数が大きいということは、第1領域の分布に疎密があることを表し、この範囲を好適に選択することによって、電子写真用部材がトナーへの帯電付与性と搬送力の両立させることができる。
<電子写真用部材>
電子写真用部材とは、現像剤担持体、転写部材、帯電部材、クリーニングブレード、現像剤層厚規制部材等の部材であり、具体例として、現像ローラ、転写ローラ、帯電ローラ等の導電性ローラ、クリーニングブレード、現像ブレード等が挙げられる。以下、必要に応じて、本発明に係る電子写真用部材を代表例である現像ローラによって説明するが、本発明はこれに限定されない。
電子写真用部材は、磁性一成分現像剤や非磁性一成分現像剤を用いた非接触型現像装置及び接触型現像装置や、二成分現像剤を用いた現像装置等いずれにも適用することができる。
〔導電性の基体〕
基体は、導電性を有し、その上に設けられる導電層を支持する機能を有する。材質としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、ニッケルの如き金属;これらの金属を含むステンレス鋼、ジュラルミン、真鍮、青銅及び快削鋼の如き合金等を挙げることができる。導電性の基体の表面には、導電性を損なわない範囲で、クロムやニッケルでメッキ処理を施すことができる。さらに、導電性の基体としては、樹脂製の基材の表面を金属で被覆して表面導電性としたものや、導電性樹脂組成物から製造されたものも使用可能である。導電性の基体の表面には、その外周面に設けられる複層との接着性を向上させる目的で、適宜公知の接着剤を塗布しても構わない。
〔導電層〕
導電層は、1層構造または2層以上の積層構造である。特に非磁性一成分接触現像系プロセスでは、現像ローラとして2層の導電層を有する電子写真用部材が好適に用いられる。
導電層は樹脂、及びゴム等の弾性材料を含有する。樹脂及びゴムとしては、具体的には、例えば以下のものが挙げられる。すなわち、ポリウレタン樹脂、ポリアミド、尿素樹脂、ポリイミド、メラミン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル、エチレン-プロピレン-ジエン共重合ゴム(EPDM)、アクリルニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、NBRの水素化物、ウレタンゴムなどである。この中でも、積層構造を有する場合、下層としてはシリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴムとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルトリフルオロプロピルシロキサン、ポリメチルビニルシロキサン、ポリフェニルビニルシロキサン、これらのシロキサンの共重合体を挙げることができる。これらの樹脂及びゴムは、必要に応じて1種単独で又は2種以上を組合せて用いることができる。また、最外層としては、ポリウレタン樹脂が、トナーへの摩擦帯電性能に優れ、且つ柔軟性に優れる為にトナーとの接触機会を得られやすく、且つ耐摩耗性を有するため好ましい。なお、樹脂及びゴムの材質は、導電層をフーリエ変換赤外可視分光光度計を用いて測定することにより同定することができる。
ポリウレタン樹脂としてはエーテル系ポリウレタン樹脂、エステル系ポリウレタン樹脂、アクリル系ポリウレタン樹脂、カーボネート系ポリウレタン樹脂が挙げられる。これらの中でも、トナーとの摩擦によってトナーに負極性の電荷を付与しやすく、且つ柔軟性が得られやすい、ポリエーテルポリウレタン樹脂が好ましい。
ポリエーテルポリウレタン樹脂は、公知のポリエーテルポリオールとイソシアネート化合物との反応により得ることができる。ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが挙げられる。また、これらのポリオール成分は、必要に応じて、予め2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)のようなイソシアネートにより鎖延長したプレポリマーとしてもよい。
これらのポリオール成分と反応させるイソシアネート化合物としては特に限定されないが、例えば以下が挙げられる。すなわち、エチレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(IPDI)、シクロヘキサン1,3-ジイソシアネート、シクロヘキサン1,4-ジイソシアネートの如き脂環族ポリイソシアネート;2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)の如き芳香族ポリイソシアネート;及びこれらの変性物や共重合物、そのブロック体などである。
導電層は導電性を得る為に、導電剤を含有することが好ましい。導電剤としては、イオン導電剤やカーボンブラックのような電子導電剤が挙げられるが、カーボンブラックが導電層の導電性と導電層のトナーに対する帯電性能とを制御することができるため好ましい。 上記カーボンブラックとしては、具体的には、「ケッチェンブラック」(商品名、ライオン(株)製)、アセチレンブラックの如き導電性カーボンブラック;SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボンブラックを挙げることができる。その他、酸化処理を施したカラーインク用カーボンブラック、熱分解カーボンブラックを用いることができる。
カーボンブラックの添加量は、樹脂またはゴム100質量部に対し5質量部以上50質量部以下であることが好ましい。導電層中におけるカーボンブラックの含有量は熱重量分析装置(TGA)を用いて測定することができる。
カーボンブラックの他、使用可能な導電剤としては、以下のものを挙げることができる。天然グラファイト、人造グラファイトの如きグラファイト;銅、ニッケル、鉄、アルミニウムの如き金属粉;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫の如き金属酸化物粉;ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレンの如き導電性高分子。これらは必要に応じて1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
導電層には、その他、上記樹脂もしくはゴム、及び導電剤の機能を阻害しない範囲で、荷電制御剤、潤滑剤、充填剤、酸化防止剤、老化防止剤等を含有させることができる。
導電層の厚さは、1μm以上、5mm以下であることが好ましい。導電層の厚さは、断面を光学顕微鏡で観察・測定することにより求めることができる。
電子写真用部材を現像ローラとして使用する際に表面粗度が必要な場合は、導電層中に粗さ制御用微粒子を含有させることができる。粗さ制御用微粒子の体積平均粒径は3μm以上、20μm以下であることが好ましい。また、導電層中に含有される該微粒子の量は、樹脂またはゴム100質量部に対し、1質量部以上50質量部以下であることが好ましい。
粗さ制御用微粒子としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の微粒子を用いることができる。
[第1領域および第2領域の確認]
該第1領域および第2領域が存在することは、まず、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡などを用い、電子写真用部材の外表面に2つ以上の領域が存在することを観察することで確認することができる。
さらに、該第1領域が電気絶縁性であること、および、該第2領域が該第1領域よりも高い導電性を有することは、該第1領域および第2領域を含む電子写真用部材の外表面を帯電させた後、その残留電位分布を測定することによって確認することができる。 該残留電位分布は、例えば、コロナ放電装置などの帯電装置を用いて電子写真用部材外表面を十分に帯電させた後、帯電させた電子写真用部材外表面の残留電位分布を静電気力顕微鏡(EFM)や表面電位顕微鏡(KFM)などを用いて測定することで確認することができる。
また、該第1領域の電気絶縁性や該第2領域の導電性は、体積抵抗率に加え、残留電位の電位減衰時定数(以下、「時定数」ということがある。)によっても評価することができる。残留電位の時定数とは、残留電位が初期値の1/eまで減衰するのにかかる時間として定義され、帯電した電位の保持のしやすさの指標となる。ここで、eは自然対数の底である。
第1領域の時定数が60.0秒以上であると、第1領域の帯電が速やかに行われ、且つ、帯電による電位を保持しやすいため好ましい。また、第2領域の時定数が6.0秒未満であると、第2領域の帯電が抑制され、帯電した第1領域との間に電位差を生じさせやすく、グラディエント力を発現させやすいため好ましい。なお、本発明における時定数の測定において、下記測定方法における測定開始の時点で残留電位が略0Vとなっていた場合、すなわち、測定開始の時点で電位が減衰しきっていた場合には、その測定点の時定数は6.0秒未満であったとみなす。該残留電位の時定数は、例えば、コロナ放電装置などの帯電装置を用いて電子写真用部材外表面を十分に帯電させた後、帯電させた電子写真用部材外表面の第1の領域および第2の領域の残留電位の時間推移を静電気力顕微鏡(EFM)を用いて測定することで求めることができる。
[電子写真用部材外表面の観察]
以下に電子写真用部材外表面の観察の一例を示す。
まず、電子写真用部材外表面を光学顕微鏡(VHX5000(製品名)、株式会社キーエンス製)を用いて観察し、該外表面に2つ以上の領域が存在することを確認した。次いで、クライオミクロトーム(UC-6(製品名)、ライカマイクロシステムズ社製)を用い、電子写真用部材から該電子写真用部材の外表面を含む薄片を切り出した。該薄片は、温度-150℃で、電子写真用部材外表面の大きさ50μm×50μm、導電層外表面を基準とした厚さ1μm、該電子写真用部材外表面上の2つ以上の領域を含むように切り出した。次いで、切り出した薄片上の電子写真用部材外表面を、該光学顕微鏡を用いて観察した。
[残留電位分布の測定]
以下に、残留電位分布の測定の一例を示す。
残留電位分布は、前記薄片上の電子写真用部材外表面をコロナ放電装置によってコロナ帯電させ、その外表面の残留電位を、該薄片を走査させながら表面電位顕微鏡(MFP-3D-Origin(製品名)、オックスフォード・インストゥルメンツ社製)によって測定することによって得た。
まず、該薄片を、該電子写真用部材外表面を含む面が上面となるように平滑なシリコンウエハ上に載せ、温度23℃、相対湿度50%の環境下に24時間放置した。
続いて、同環境内において該薄片を載せたシリコンウエハを高精度XYステージ上に設置した。コロナ放電装置は、ワイヤとグリッド電極間の距離が8mmのものを用いた。該コロナ放電装置を、該グリッド電極と該シリコンウエハ表面との距離が2mm、となる位置に配置した。次いで、該シリコンウエハを接地し、該ワイヤに-5kV、該グリッド電極に-0.5kVの電圧を、外部電源を用いて印加した。印加開始後に、該高精度XYステージを用い、該薄片がコロナ放電装置直下を通過するように、シリコンウエハ表面と平行に速度20mm/秒で走査させることで、該薄片上の現像ローラ外表面をコロナ帯電させた。
続いて、該薄片上の電子写真用部材外表面を含む面が測定面となる向きに、該薄片を該表面電位顕微鏡にセットし、残留電位分布を測定した。測定条件を以下に示す。
・測定環境:温度23℃、相対湿度50%;
・薄片がコロナ放電装置直下を通過してから測定を開始するまでの時間:20分;
・カンチレバー:オリンパス社製OMCL-AC250TM;
・測定面とカンチレバー先端とのギャップ:50nm;
・測定範囲:50μm×50μm;
・測定間隔:200nm×200nm(50μm/256)。
前記測定で得られた残留電位分布から、該薄片上に存在する2つ以上の領域の残留電位の有無を確認することで、各領域が電気絶縁性の第1領域であるか、該第1領域よりも高い導電性を有する第2領域であるかを確認した。具体的には、前記2つ以上の領域のうち、残留電位の絶対値が1V未満の箇所を含む領域を第2領域とし、該第2領域の残留電位の絶対値に対して、残留電位の絶対値が1V以上大きい個所を含む領域を第1領域とし、その存在を確認した。
なお、前記残留電位分布の測定方法は一例であり、電気絶縁性部や導電層のサイズ・間隔・時定数などに応じて、該2つ以上の領域の残留電位の有無の確認に適した装置、条件に変更してもよい。
[残留電位の時定数の測定]
以下に本残留電位の時定数の測定の一例を示す。
残留電位の時定数は、電子写真用部材の外表面をコロナ放電装置によってコロナ帯電させ、その外表面に存在する第1領域上または第2領域上の残留電位の時間推移を静電気力顕微鏡(MODEL 1100TN、トレック・ジャパン 株式会社製)によって測定し、下記式(1)にフィッティングすることで求めた。
ここで、電気絶縁性部の測定点は、前記残留電位分布の測定で確認した該第1領域のうち、残留電位の絶対値が最も大きかった点とした。また、導電層の測定点は、前記残留電位の測定で確認した該第2領域のうち、残留電位が略0Vとなった点とした。
まず、前記残留電位分布の測定に用いた薄片を、電子写真用部材外表面を含む面が上面となるように平滑なシリコンウエハ上に載せ、室温23℃相対湿度50%の環境下に24時間放置した。
続いて同環境内において、該薄片を載せたシリコンウエハを該静電気力顕微鏡に組み込んだ高精度XYステージ上に設置した。コロナ放電装置は、ワイヤとグリッド電極間の距離が8mmのものを用いた。該コロナ放電装置を、該グリッド電極と該シリコンウエハ表面との距離が2mm、となる位置に配置した。次いで、該シリコンウエハを接地し、該ワイヤに-5kV、該グリッド電極に-0.5kVの電圧を、外部電源を用いて印加した。印加開始後に、該高精度XYステージを用い、該薄片がコロナ放電装置直下を通過するように、シリコンウエハ表面と平行に速度20mm/秒で走査させることで、該薄片をコロナ帯電させた。
続いて、該高精度XYステージを用い、第1領域または第2領域の測定点を静電気力顕微鏡のカンチレバー直下へ移動させ、残留電位の時間推移を測定した。測定には静電気力顕微鏡を用いた。測定条件を以下に示す。
・測定環境:温度23℃、相対湿度50%;
・測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してから測定を開始するまでの時間:15秒;
・カンチレバー:Model 1100TN用カンチレバー(型番;Model 1100TNC-N、トレック・ジャパン 株式会社製);
・測定面とカンチレバー先端とのギャップ:10μm;
・測定周波数:6.25Hz;
・測定時間:1000秒。
前記測定で得られた残留電位の時間推移から、下記式(1)に最小二乗法でフィッティングすることによって、時定数τを求めた。
V0=V(t)×exp(-t/τ) (1)
t:測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してからの経過時間(秒)
V0:初期電位(t=0秒のときの電位)(V)
V(t):測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してからt秒後の残留電位(V)
τ:残留電位の時定数(秒)。
電子写真用部材外表面の長手方向3点×周方向3点の計9点において、残留電位の時定数τの測定を行い、その平均値を本発明に係る第1領域または第2領域の残留電位の時定数とした。なお、導電層の測定において、測定開始の時点、すなわち、コロナ帯電してから15秒後の時点で残留電位が略0Vとなっていた点を含む場合、その時定数は、残りの測定点の時定数の平均値未満、とした。また、全ての測定点の測定開始時の電位が略0Vであった場合、その時定数は測定下限未満、とした。
[第2領域のマルテンス硬度]
第2領域のマルテンス硬度は0.10N/mm~3.00N/mmが好ましい。マルテンス硬度を上記範囲内とすることで、導電層は適度な柔らかさになり、現像ローラとトナーとの接触機会が増加し、トナーへの帯電付与を十分に行うことが可能となる。また、第1領域とトナーの摺擦も効果的に行えるため、第1領域の帯電量が大きくなり、トナー搬送力を十分に得ることができる。マルテンス硬度が0.10N/mm未満であると、導電層が柔らかくなり過ぎてトナー層の厚みが大きくなり、トナーへの帯電付与が十分に行えないことがある。また、マルテンス硬度が3.00N/mmを超えると、導電層が硬くなり、電子写真用部材とトナーとの接触機会が減るため、トナーへの帯電付与が不十分になることがある。
[マルテンス硬度の測定方法]
導電性の第2領域のマルテンス硬度の測定は、電子写真用部材を用いて以下のように行われる。測定装置は、PICODENTORHM500(商品名、Fischer製)を用いる。測定圧子としてビッカース圧子を用いる。現像ローラを圧子に対して水平に設置し、現像ローラの表面であって第2領域の表面を顕微鏡で観察する。観察条件は、圧子侵入速度:1μm/秒、最大押し込み荷重0.1mN、押し込み時間:20秒間とする。マルテンス硬度は、「最大押し込み荷重/26.43×押し込み深さ」で表され、「押しこみ深さ」を検出することにより算出される。同様の操作を合計3か所について行い、マルテンス硬度の3点相加平均値を求めた。得られたマルテンス硬度の相加平均値を第1領域のマルテンス硬度とした。
〔電気絶縁性の第1領域〕
電子写真用部材の表面の一部の領域には、複数個の電気的に絶縁性を有する第1領域が存在する。
第1領域を構成する材料としては樹脂や金属酸化物が挙げられるが、樹脂が好ましい。樹脂としては、具体的には、例えば、以下のものがあげられる。すなわち、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂が挙げられる。中でも、アクリル樹脂が、好ましい。アクリル樹脂としては、具体的には、例えば以下のものが挙げられる。すなわち、メチルメタクリレート、4-tert-ブチルシクロヘキサノールアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、2-フェノキシエチルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボニルアクリレート、4-エトキシ化ノニルフェノールアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート等が挙げられる。
導電層上に第1領域を形成する方法としては、各種印刷方法が挙げられるが、導電層の表面上の一部の領域に複数個の第1領域を存在させるためには、エレクトロスプレー法やディップ法が好ましい。
[第1領域の面積]
複数の第1領域の各々が導電層と接触している部分の面積の平均値(以下、「平面積S1」とも称する)は、1μm以上、300μm以下が好ましい。ここで、第1領域の平面積とは、電子写真用部材の外表面の観察領域である一辺が300μmの正方形領域の平面に対して、第1領域を投影したときの投影面積のうちの最小値をいう。平面積S1を上記範囲内とすることで、電子写真用部材によるトナー搬送力を適正にすることが可能になるとともに、電子写真用部材とトナーとの間で摺擦を十分に行うことが可能となる。また、これによって電子写真用部材のトナーの搬送力が向上し、トナーに対する摩擦電荷付与性も向上する。
[凸状の第1領域]
ここで、図1を参照すると、図1(a)および(b)は、本発明に係る電子写真用部材の長手方向に直行する方向の断面を示す一例である。電子写真用部材は、例えば図1(a)に示すように、電子写真用部材1として導電性の基体2、該基体上の導電層3、及び該導電層の外表面上に絶縁部4が存在する構成となっている。この場合、前記第1領域が、前記導電層の前記基体に対向する側とは反対側の外表面の上に位置し、かつ、該絶縁部が前記電子写真用部材の外表面に凸部を形成している。該絶縁部が、第1領域を構成する。また、該導電層の該外表面の、該絶縁部が形成されていない部分が第2領域を構成する。 前記第2領域から、複数の絶縁部の凸部の高さの平均値は、0.3μm~5.0μmであることが好ましい。高さの平均値を0.5μm以上とすることで、トナー搬送力が得られやすくなる。また、高さの平均値を5.0μm以下とすることで、導電層とトナーとの摺擦が生じやすくなり、トナーへの帯電付与を行いやすくなる。
[凹状の第1領域]
また、図1(b)に示すように、導電層中に絶縁部4が存在し、該絶縁部4が外表面に露出するような構成であってもよい。この場合、導電層3の(絶縁部4に被覆されていない)表面に露出した部分が第2領域を構成する。絶縁部4の該電子写真用部材の外表面の一部を構成している表面が、第1領域を構成する。
[第1領域の平面積の測定方法および(n/N)×100の算出方法]
第1領域の平面積S1は、以下のように測定される。
レーザー顕微鏡(商品名:VK-X100、キーエンス社製)に、拡大倍率20倍の対物レンズを設置して、電子写真用部材の表面を観察する。次に、得られた観察像の傾き補正を行う。傾き補正は二次曲面補正モードで行う。画像内におさまっている第1領域について面積の測定を行う。電子写真用部材の10点について観察を行い、得られた値の相加平均値を本発明の平面積S1とする。その際、一辺300μmの正方形のエリア内から、この中に完全に含まれる第1領域の全部を測定対象とし、完全に含まれない第1領域は測定対象としない。
測定した第1領域の個数をNとし、平面積S1が、1μm~300μmの範囲にある該第1領域の個数をnとして、(n/N)×100を算出する。
そして、本発明においては、(n/N)×100が90以上であることが好ましい。
[第1領域の凸部の高さの平均値の測定方法]
第1領域の凸部の高さは以下のように測定される。レーザー顕微鏡(商品名:VK-8700、キーエンス社製)に、拡大倍率20倍の対物レンズを設置して、電子写真用部材の表面を観察する。次に、得られた観察像の傾き補正を行う。傾き補正は二次曲面補正モードで行う。得られた3次元観察像を用いて第1領域の最高点H2と第2領域の最高点高さH1の差分「H2-H1」を算出する。電子写真用部材の10箇所(長手方向を10等分割して得られる10領域の各領域の1箇所ずつ)において、それぞれ、一辺300μmの正方形のエリア内の観察を行い、各第1領域について「H2-H1」を測定し、得られた「H2-H1」の相加平均値を本発明の第1領域の高さの平均値Hmとする。その際、一辺300μmの正方形のエリア内から、この中に完全に含まれる第1領域の全部を測定対象とし、完全に含まれない第1領域は測定対象としない。
〔第1領域の形成方法〕
第1領域の形成方法は、特に限定されず、例えばディッピング塗布方法、スプレー塗布方法、エレクトロスプレー法等が挙げられる。
なお、エレクトロスプレー法については以下に詳しく述べるが、シリンジに入った材料溶液とコレクター電極間に高電圧を印加することでシリンジから押出された溶液が電荷を帯びて電界中に飛散して静電反発力により微細な液滴となってコレクターに付着させる塗布方法である。このエレクトロスプレー法は、電圧や押出速度などの吐出条件を適宜選択することで塗布位置を制御しやすいという特徴を持ち、本発明の第1領域を形成させる方法として好ましい。
該電子写真用部材を製造するための装置の一例である、エレクトロスプレー装置の概略図を図3に示す。
エレクトロスプレー法による第1領域の製造方法については、図3を用いて説明する。エレクトロスプレー法は、高圧電源35、材料溶液の貯蔵タンク31、吐出口36、および、アース34に接続されたコレクター33を用いて行われる。材料溶液は貯蔵タンク31から吐出口36まで一定の速度で押し出される。吐出口36では、1~50kVの電圧が印加されており、電気引力が材料溶液の表面張力を超える時、材料溶液のジェット32がコレクター33に向けて噴射される。
材料溶液の作製方法は特に限定されず、従来公知の方法を適宜用いることができる。溶媒の種類や溶液の濃度は、特に限定されず、エレクトロスプレー法に適切な条件であればよい。また、材料溶液でなく、融点以上に加熱した溶融材料を利用してもよい。
<電子写真画像形成装置>
図4は、本態様に係る電子写真用部材を現像ローラとして用いた電子写真装置の一例を示す断面図である。図4の電子写真装置には、現像ローラ1、トナー供給ローラ7、および現像ブレード8からなる現像装置9が脱着可能に装着されている。現像装置9は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色トナーに用意されており、カラー印刷を可能としている。
また、電子写真感光体5、廃トナー収容容器12、帯電ローラ11からなるプロセスカートリッジ(a)~(d)が脱着可能に装着されている。また、電子写真感光体5、廃トナー収容容器、帯電ローラ11は電子写真装置本体に配備されていても良い。
電子写真感光体5は矢印方向に回転し、電子写真感光体5を帯電処理するための帯電ローラ11によって一様に帯電され、電子写真感光体5に静電潜像を書き込む露光手段であるレーザー光43により、その表面に静電潜像が形成される。上記静電潜像は、電子写真感光体5に対して接触配置される現像装置9によってトナー6を付与されることにより現像され、トナー像として可視化される。
現像は露光部にトナー像を形成する所謂反転現像を行っている。各プロセスカートリッジの電子写真感光体5と対向するように、トナー像を担持する第2の像担持体としての、無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルト46が配置されている。中間転写ベルト46は、複数の張架ローラとしてのテンションローラ、駆動ローラ、及び二次転写対向ローラ47に掛け渡されて所定の張力で張架されている。中間転写ベルト46は、駆動ローラが回転駆動されることで、電子写真感光体5の周速度と同等の周速度(プロセススピード)で図4中矢印方向に回転(周回移動)する。中間転写ベルト46の内周面側には、各電子写真感光体5に対応して、一次転写手段としての一次転写ローラ42が配置されている。一次転写ローラ42は、中間転写ベルト46を介して電子写真感光体5に向けて押圧され、電子写真感光体5と中間転写ベルト46とが接触する一次転写部を形成する。上述のように電子写真感光体5上に形成されたトナー像は、一次転写部において、回転している中間転写ベルト46上に転写(一次転写)される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各電子写真感光体5に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト46上に重ね合わせるようにして順次転写される。
中間転写ベルト46の外周面側において、二次転写対向ローラ47と対向する位置には、二次転写手段としての二次転写ローラ51が配置されている。二次転写ローラ51は、中間転写ベルト46を介して二次転写対向ローラ47に向けて押圧され、中間転写ベルト46と二次転写ローラ51とが接触する二次転写部形成する。上述のように中間転写ベルト46上に形成されたトナー像は、二次転写部において、中間転写ベルト46と二次転写ローラ51とに挟持されて搬送される紙などの記録材50に転写(二次転写)される。この記録材50は、レジストローラ49によって、中間転写ベルト46上のトナー像とタイミングが合わされて二次転写部へと供給される。トナー像が転写された記録材50は、定着手段としての定着装置48へと搬送され、定着装置48によって定着処理され、装置外に排紙されプリント動作が終了する。一方、一次転写工程後に電子写真感光体5上に残留したトナー(一次転写残トナー)などの付着物は、感光体表面をクリーニングするためのクリーニング部材である、クリーニングブレードにより掻き取られ廃トナー収容容器に収納される。また、二次転写工程後に中間転写ベルト46上に残留したトナー(二次転写残トナー)などの付着物は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置45によって中間転写ベルト46上から除去されて回収される。
現像装置9は、一成分現像剤としてトナー6を収容した現像装置9と、現像装置9内の長手方向に延在する開口部に位置し電子写真感光体5と耐光設置された現像剤担持体としての現像ローラ1とを備えている。この現像装置9は電子写真感光体5上の静電潜像を現像して可視化するようになっている。
<電子写真プロセスカートリッジ>
本開示に係る電子写真プロセスカートリッジは、本態様に係る電子写真用部材を現像ローラとして有し、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている。本発明の電子写真プロセスカートリッジの一例を図5に示す。図5に示す電子写真プロセスカートリッジは、現像装置9、電子写真感光体5、クリーニング装置12を有し、これらが一体化されて電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に設けられる。現像装置9としては電子写真画像形成装置で説明した画像形成ユニットと同様のものを挙げることができる。本発明の電子写真プロセスカートリッジは、上記の他、電子写真感光体5上のトナー像を記録材50に転写する転写部材などを上記の部材と共に一体的に設けたものであってもよい。
また、本開示に係る電子写真プロセスカートリッジは、現像装置9のみが着脱可能に構成されていてもよい。
本開示の一態様によれば、トナーの搬送力に優れるとともに、トナーに対する優れた帯電付与性を備えた現像部材として用い得る電子写真用部材を得ることができる。また、本開示の他の態様によれば、プロセススピードの速い電子写真画像形成プロセスに適用した場合にも、高品位な電子写真画像を提供し得る電子写真プロセスカートリッジを得ることができる。さらに、本開示の他の態様によれば、速いプロセススピードとした場合にも、安定して高品位な電子写真画像を形成することができる電子写真画像形成装置を得ることができる。
以下、製造例及び実施例により、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔製造例1〕 導電性弾性ローラ1の製造
導電性の基体として、外径6mm、長さ270mmのステンレス鋼(SUS304)製の軸芯体にプライマー(商品名:DY35-051、東レダウコーニング社製)を厚み10μmに塗布し、150℃の熱風加硫炉中に15分間投入し、焼付けしたものを用意した。この基体を金型内に配置し、下記表1に示す材料を混合した付加型シリコーンゴム組成物を、金型内に形成されたキャビティに注入した。続いて、金型を加熱してシリコーンゴムを温度150℃で15分間加熱して硬化させ、脱型した後、さらに温度180℃で1時間加熱して硬化反応を完結させ、基体の外周に厚さ3mmの導電層を有する導電性弾性ローラ1を製造した。
Figure 0007286454000001
〔製造例2〕導電性弾性ローラ2の製造
製造例1と同様にして導電性の基体を得た。また、下記表2に示す材料を混練して、未加硫ゴム組成物を調製した。次に、基体の供給機構、未加硫ゴム組成物の排出機構を有するクロスヘッド押出機を用意した。クロスヘッドには内径12.1mmのダイスを取付け、押出機とクロスヘッドの温度を30℃に、基体の搬送速度を60mm/secに調整した。この条件で、押出機より未加硫ゴム組成物を供給して、クロスヘッド内にて基体の外周に未加硫ゴム組成物を弾性層として被覆し、未加硫ゴムローラ2を得た。次に、170℃の熱風加硫炉中に前記未加硫ゴムローラ2を投入し、15分間加熱することでゴムを加硫して、基体の外周に厚さ3mmの導電層を有する導電性弾性ローラ2を製造した。
Figure 0007286454000002
〔製造例3〕導電性弾性ローラ3の製造
下記表3の「成分1」の欄に示す2種類の材料を、メチルエチルケトン(MEK)200質量部中に添加して混合した。次いで、窒素雰囲気下、温度80℃にて4時間反応させて、ポリウレタンポリオールプレポリマーを得た。このポリウレタンポリオールプレポリマー100質量部と下記表3の「成分2」の欄に示す他の材料を、表3に示す配合比で、総固形分量が30質量%になるようにMEK400質量部中に添加して、ボールミルで攪拌分散し、分散液を得た。
Figure 0007286454000003
また、製造例1と同様にして、付加型シリコーンゴム組成物と金型を用いて導電性弾性ローラ3’を製造した。次いで、上記の分散液を塗工液として、導電性弾性ローラ3’に、ディッピング法で、膜厚10.0μmとなるように塗工した。ディッピング法では、導電性弾性ローラ3’の長手方向を鉛直方向にして、基体の上端部を把持して塗工液中に浸漬した。浸漬時間は9秒間、塗工液からの引き上げ速度は、初期速度:30mm/s、最終速度:20mm/s、及び、これらの間は、時間に対して直線的に速度を変化させた。得られた塗工物を、温度80℃のオーブン中で15分間乾燥後、温度140℃のオーブン中で2時間、硬化反応させて、導電性弾性ローラ3を製造した。導電性弾性ローラ3の導電層は、2層の積層構造を有する。
〔製造例4〕導電性弾性ローラ4の製造
下記表4に示す3種類の材料を、総固形分量が25質量%になるようにMEK465質量部中に添加して、ボールミルで攪拌分散し、分散液を得た。次いで、塗工時の膜厚が4.0μmとなるようにしたこと以外は、製造例3と同様にして導電性弾性ローラ4を製造した。
Figure 0007286454000004
〔製造例5〕導電性弾性ローラ5の製造
下記表5に示す3種類の材料を、総固形分量が30質量%になるようにMEK396質量部中に添加して、ボールミルで攪拌分散し、分散液を得た。次いで、製造例3と同様にして導電性弾性ローラ5を製造した。
Figure 0007286454000005
〔製造例6〕導電性弾性ローラ6の製造
下記表6に示す3種類の材料を、総固形分量が30質量%になるようにMEK396質量部中に添加して、ボールミルで攪拌分散し、分散液を得た。次いで、製造例3と同様にして導電性弾性ローラ6を製造した。
Figure 0007286454000006
〔製造例7〕導電性弾性ローラ7の製造
下記表7に示す2種類の材料を、総固形分量が15質量%になるようにMEK680質量部中に添加して、ボールミルで攪拌分散し、分散液を得た。次いで、塗工時の膜厚が3.0μmとなるようにしたこと以外は製造例3と同様にして、該分散液をディッピング法で塗工した。得られた塗工物を、温度100℃のオーブン中で15分間乾燥し、導電性弾性ローラ7を製造した。
Figure 0007286454000007
〔製造例8~15〕導電性弾性ローラ8~15の製造
分散液の調製に用いる材料を、それぞれ表3の「成分2」の欄に示すとおりに変更したこと以外は、製造例3と同様にして、導電性弾性ローラ8~15を製造した。
〔製造例16〕導電性弾性ローラ16の製造
下記表8に示す3種類の材料を、総固形分量が30質量%になるようにMEK336質量部中に添加して、ボールミルで攪拌分散し、分散液を得た。次いで、製造例3と同様にして導電性弾性ローラ16を製造した。
Figure 0007286454000008
〔製造例17〕導電性弾性ローラ17の製造
下記表9に示す3種類の材料を、総固形分量が30質量%になるようにMEK315質量部中に添加して、ボールミルで攪拌分散し、分散液を得た。次いで、製造例3と同様にして導電性弾性ローラ17を製造した。
Figure 0007286454000009
〔製造例18〕第1領域の原材料1の製造
エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(商品名:A-BPE-4、新中村化学社製)15質量部、イソボニルアクリレート(商品名:SR506NS、巴工業社製)85質量部、及び、光開始剤として1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:IRGACURE184、BASF社製)5質量部を混合し、第1領域の原材料1を得た。
〔製造例19~24〕第1領域の原材料2~7の製造
成分の種類及び使用量を表10に示すとおりに変更したこと以外は、製造例18と同様にして、第1領域の原材料2~7を得た。なお、表10中、各成分の数値は質量部を表す。
Figure 0007286454000010
[実施例1]
〔電子写真用部材1の製造〕
エレクトロスプレー装置(商品名:NANON、メック社製)のコレクターとして、導電性弾性ローラ3を備え付けた。次に、製造例18で得た原材料1をタンクに充填した。そして吐出口に8kVの電圧を印加しながら左右に50mm/secで移動させることで、原材料1を導電性弾性ローラ3に向けて、0.05ml/minで吐出した。その際、コレクターである導電性弾性ローラ3は1000rpmで回転させた。上記原材料1を90秒間吐出することにより、導電性弾性ローラの表面に電気的に絶縁性を有する第1領域が存在する電子写真用部材1を得た。
[実施例2~6、9~24]
〔電子写真用部材2~6、9~24の製造〕
導電性弾性ローラ及び第1領域の原材料の種類を表11に示すとおりに変更した以外は、電子写真用部材1と同様の方法で電子写真用部材2~6、9~24を製造した。
Figure 0007286454000011
[実施例7、8]
〔電子写真用部材7、8の製造〕
導電性弾性ローラ3’に塗布する分散液の材料を、それぞれ表12の「成分2」の欄に示すとおりに変更したこと以外は、製造例3と同様にしてローラを製造し、得られたローラの両端部をクランプし、500rpmの回転数で回転させた。この状態で、縦5センチメートル横25センチメートルのサイズに調整した0.3μmの粒度である酸化アルミナの研磨フィルムであるラッピングフィルムシート#15000(商品名:A3-0.3SHT、3M社製)をローラに対して長手方向に10Nの押し圧で当て、ローラの上部から下部にかけて研磨フィルムを30mm/secの速度で下降させる方式で研磨を行い、この研磨工程を100回繰り返し、電子写真用部材7および8を得た。
Figure 0007286454000012
[実施例25~34]
〔電子写真用部材25~34製造〕
印加電圧、吐出量、吐出時間を表13に示す通りに変更したこと以外は、電子写真用部材1と同様の方法で電子写真用部材25~34を製造した。
Figure 0007286454000013
[比較例1]
〔電子写真用部材C1の製造〕
圧電式のインクジェットヘッドを用いて、製造例19で得られた第1領域の原材料2を液滴量が15plになるように調整した後、製造例3で得られた導電性弾性ローラ3の周面上に塗布した。塗布は、導電性弾性ローラを回転させながら行い、第1領域の周方向及び長手方向の間隔が、それぞれ75μmになるように行った。その後、低圧水銀ランプを用いて、波長:254nm、積算光量:1500mJ/cmとなるよう紫外線を10分間照射することにより第1領域の原材料を硬化し、電子写真用部材C1を製造した。
[比較例2]
〔電子写真用部材C2の製造〕
印加電圧、吐出量、吐出時間を表13に示す通りに変更したこと以外は、電子写真用部材1と同様の方法で電子写真用部材C2を製造した。
得られた電子写真用部材1~34、C1およびC2について、本発明の方法に従って、S1/SVの算術平均値および変動係数、S1の面積、高さ、時定数の測定を行った。また、S2の導電層のマルテンス硬度、時定数の測定を行った。また、測定結果を表14、表15に示す。
Figure 0007286454000014
Figure 0007286454000015
[電子写真画像形成装置による評価]
電子写真画像形成装置(商品名:Color Laser Jet Pro M652dw、HP社製)用のイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用のプロセスカートリッジに現像ローラとして前記電子写真用部材1を装着し、電子写真画像形成装置に組み込み、温度35℃、相対湿度85%の高温高湿環境下に24時間放置した。
[1.トナー搬送量評価]
次に同環境下でA4サイズの紙80枚/分の速度で出力できるように上記電子写真画像形成装置を改造し、印字率0.2%の画像を20000枚出力した。その後、同じくA4用紙80枚/分の速度でベタ黒の画像を1枚出力中に出力動作を停止し、電子写真用部材1を取り外し、電子写真用部材1上に付着しているトナー量(トナー搬送量)を計測した。その際、計測した領域は出力動作停止時に電子写真感光体当接部とトナー規制部材当接部との間の領域とした。計測方法は、直径5mmの開口を有する吸引用ノズルを用いてトナーを吸引し、吸引したトナー質量と吸引した領域の面積を測定して、トナー搬送量(mg/cm)を求めた。
[2.トナー電荷量およびかぶり評価]
次に80枚/分の速度で白ベタ画像を5枚出力した後、白ベタ画像を1枚出力する途中でプリンタの運転を停止した。電子写真用部材1上に形成されたトナー層から、Φ5mmの開口を有する吸引用ノズルを用いてトナーを吸引し、吸引したトナーの電荷量とトナー質量を測定して、トナー電荷量(μC/g)を求めた。電荷量はデジタルエレクトロメーター(商品名:8252、エーディーシー社製)を用いて測定した。
また、感光体上に付着したトナーを透明テープ(商品名:ポリエステルテープNo.550、ニチバン(株)社製)で剥がしとり、白色の紙(商品名:Business Multipurpose 4200、XEROX社製)に貼り付けて、評価用サンプルを得た。次いで、反射濃度計(TC-6DS/A;東京電色社製)にて評価用サンプルの反射濃度R1を測定した。その際、フィルターにグリーンフィルターを使用した。一方、該透明テープのみを白色の紙に貼り付けた基準サンプルについて、同様にして反射濃度R0を測定した。基準サンプルに対する評価用サンプルの反射率の低下量「R0―R1」(%)をかぶり値(%)とした。
電子写真用部材1を電子写真用部材2~34(実施例2~34)および電子写真用部材C1、C2(比較例1、2)に変更した以外は、実施例1と同様の方法で物性測定及び画像評価を行った。測定結果を表16に示す。
Figure 0007286454000016
1:電子写真用部材
2:導電性の基体
3:導電層
4:絶縁部
5:電子写真感光体
6:トナー
7:トナー供給ローラ
8:現像ブレード
9:現像装置
11:帯電ローラ
12:クリーニング装置
13:ボロノイ多角形
31:貯蔵タンク
32:材料溶液のジェット
33:コレクター
34:アース
35:高圧電源
36:吐出口
42:一次転写ローラ
43:レーザー光
45:ベルトクリーニング装置
46:中間転写ベルト
47:二次転写対向ローラ
48:定着装置
49:レジストローラ
50:記録材
51:二次転写ローラ

Claims (13)

  1. 導電性の基体と、該基体上の導電層と、を有する電子写真用部材であって、
    該電子写真用部材の表面は、
    複数個の互いに独立している電気絶縁性の第1領域と、導電性の第2領域とで構成され、
    該第1領域と該第2領域は互いに隣接しており、
    該電子写真用部材の外表面の、一辺の長さが300μmの正方形領域には、該第1領域が複数個含まれてなり、かつ、
    該正方形領域内の複数個の該第1領域に対してボロノイ分割を行って、複数の第1領域の各々を含む複数個のボロノイ多角形を形成したとき、各々のボロノイ多角形の平面積をSVとし、該ボロノイ多角形の各々が含む該第1領域の平面積をS1としたとき、S1/SVの変動係数が、0.10~1.00である、ことを特徴とする電子写真用部材。
  2. 前記S1/SVの変動係数が、0.25~1.00である請求項1に記載の電子写真用部材。
  3. 前記S1/SVの算術平均値が、0.05~0.60である請求項1または2に記載の電子写真用部材。
  4. 前記正方形領域内の前記第1領域の個数をNとし、平面積S1が、1μm~300μmの範囲にある該第1領域の個数をnとしたとき、(n/N)×100が、90以上である請求項1~3のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  5. 前記電子写真用部材の外表面を構成する前記第1領域の表面の電位がV0(V)となるように帯電させたときに、該表面電位がV0×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が60.0秒以上であり、前記第2領域の電位減衰時定数が6.0秒未満である、請求項1~4のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  6. 前記第2領域の表面から、最大押し込み荷重0.1mNにて測定されるマルテンス硬度が、0.10N/mm~3.00N/mmである請求項1~5のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  7. 前記第1領域が、前記導電層の前記基体に対向する側とは反対側の外表面の上に位置し、かつ、前記電子写真用部材の外表面に凸部を形成している絶縁部で構成されており、前記第2領域が、該導電層の該外表面の、該絶縁部が形成されていない部分で構成されている請求項1~6のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  8. 前記第2領域から、前記絶縁部の凸部の高さの平均値が、0.3μm~5.0μmである請求項7に記載の電子写真用部材。
  9. 前記導電層が、前記導電層の、前記基体と対向する側とは反対側の外表面に少なくとも一部が露出する絶縁部を有し、該絶縁部の露出部が、前記第1領域を構成している請求項1~6のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  10. 前記絶縁部が、アクリル樹脂を含む請求項7~9のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  11. 前記導電層が、ウレタン樹脂とカーボンブラックとを含む請求項1~10のいずれか一項に記載の電子写真用部材。
  12. 電子写真画像形成装置に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジであって、少なくとも現像ローラを有し、該現像ローラが請求項1~11のいずれか一項に記載の電子写真用部材である電子写真プロセスカートリッジ。
  13. 現像ローラを有する電子写真画像形成装置であって、該現像ローラが請求項1~11のいずれか一項に記載の電子写真用部材である電子写真画像形成装置。
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