JP4935587B2 - 現像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真画像形成装置に装填して用いる現像装置に関する。
近年、複写機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成技術の発達は著しく、中でも電子写真方式に基づいた画像形成装置が多く用いられている。また、パーソナルコンピュータ等関連技術の性能向上に伴い、カラーの画像形成が可能な装置や小型、軽量、低価格の画像形成装置を要望する声が高くなり、さらなる改良、性能アップが望まれている。
画像形成装置に用いられる電子写真用現像剤としては、トナーとキャリアとからなる二成分現像剤と非磁性又は磁性のトナーからなる一成分現像剤とがある。一成分現像剤を用いる現像装置は、キャリアを使用する必要が無いため、キャリアとトナーを混合する攪拌装置やトナーとキャリアの混合比を一定にするための制御を必要としないという利点がある。
また、非磁性一成分トナーを用いる非磁性一成分現像方式は現像ローラに磁石を使用しなくて済むため、より小型で低価額が求められるプリンターに好ましく用いられている。
また、非磁性一成分現像方式のなかでも、感光体と現像ローラを離設して現像を行う非接触現像方式は高画質化とカラー化に対して有利である。
また、低価格プリンターの普及に伴って、現像カートリッジに現像ローラを内蔵して現像装置の機能を持たせて小型化、低価格化するという技術の開発が進み、トナーカートリッジを交換するタイプの画像形成装置が注目されてきている。
更に、最近の環境への配慮の高まりより、カートリッジを交換するタイプから、現像ローラを内蔵した現像装置にトナーを補給して、現像装置を複数回使用するトナー補給方式の現像カートリッジも開発されている。これに伴い、メンテナンスが簡便である(カートリッジ寿命が長い)ことに対する要望も強く、繰り返し使用時の劣化に対する耐性が求められている。
また、最近になって、現像ローラのコスト抑制や軽量小型化をはかるため導電性弾性層を設けずに、基体の表面をブラスト加工等の表面加工を施した現像ローラや基体の表面に薄い機能層のみを設けた現像ローラを用いた現像装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特開2001−66876号公報 特開2002−14535号公報
基体の外周面に導電性弾性層を設けずに被覆層を設けた現像ローラを用いた現像装置は、コスト抑制や軽量小型化に対しては有効である。
しかしながら、この現像ローラは表面に柔らかい導電性弾性層を有さないので、トナーの薄層を規制部材により形成するときトナーに機械的ストレスを与え、トナーの劣化を促進させ、多数枚プリントするとプリント画像にカブリや濃度むらが発生し、現像装置の耐久性を低下させるという問題があった。
本発明は、基体の外周面に導電性弾性層を設けずに被覆層を設けた現像ローラを用いて多数枚プリントしても、使用環境による影響が少なく、機内汚れが発生せず、継続してカブリや画像むらがない高品質のプリント画質が得られる現像装置を提供することにある。
上記課題は、下記の記載の構成により解消されるものである。
1.基体の外周面に導電性弾性層を設けずに被覆層を設けた現像ローラと除電部材を有する現像装置において、
前記除電部材は、少なくとも、シート部材と該シート部材を固定するホルダーを有していて、前記ホルダーに固定された側の反対側のシート部材またはシート部材端部を前記現像ローラへ当接させるものであり、
前記除電部材を構成する前記シート部材の応力緩和時間(τ)が1〜100msecで、
前記現像ローラに当接する前記除電部材の押圧力(P)が0.5〜50kPaである
ことを特徴とする現像装置。
2.前記除電部材が、前記シート部材と前記ホルダーと押圧力均一化部材から構成されていることを特徴とする前記1に記載の現像装置。
本発明の現像装置は、基体の外周面に導電性弾性層を設けずに被覆層を設けた現像ローラを用いて多数枚プリントしても、使用環境による影響が少なく、機内汚れが発生せず、継続してカブリや画像むらがない高品質のプリント画質を得ることができる優れた効果を有する。
プリンター市場では、小型、低価格でありながら高品質のプリント画像が継続して得られるプリンターが要望されている。
この要望に答えるため、小型、低価格でありながら高画質が継続して得られやすい非磁性一成分トナーを用いた非接触現像方式が検討されている。
非接触現像方式に用いる現像装置では、一般に基体の外周面に柔らかい導電性弾性層を設けその上に被覆層を設けた現像ローラが用いられている。
最近、小型化と低コストの要望をより満足させるため、柔らかい導電性弾性層を設けず、基体の表面に直接被覆層を設けた現像ローラが提案されている。
ところが、柔らかい導電性弾性層を有さない現像ローラでは、規制部材を用いてトナーの薄層を現像ローラ表面に形成する際に、規制部材によりトナーが直接外圧(ストレス)を受けることになる。トナーは外圧を受けると、トナー母体表面に固着していた外添剤がトナー母体内部に外圧により埋没する。外添剤がトナー母体内部に埋没するとトナーは一定の帯電量を維持することができなくなり帯電量が低下し、プリント画像にカブリや濃度むらが発生し高品質のプリント画像が得られなくなる。
本発明者は、基体の外周面に導電性弾性層を設けずに被覆層を設けた現像ローラを用いる非接触非磁性一成分現像方式で、高温高湿(例えば、30℃、80%RH)環境や低温低湿(例えば、10℃、15%RH)環境で多数枚プリントしても、機内汚れが発生せず、継続してカブリや濃度むらのない高品質のプリント画像を得ることができる現像装置について種々検討を行った。
種々検討の結果、応力緩和時間が特定の値を有する除電部材を用い、該除電部材を現像ローラに特定の押圧力で当接するように設定した現像装置を用いると上記問題を解決することができることが確認できた。
応力緩和時間(τ)が1〜100msecの除電部材を用い、該除電部材を現像ローラに押圧力P0.5kPa≦P≦50kPaで当接するように設定した現像装置に、非磁性一成分トナーを搭載し、感光体に非接触で画像形成すると、現像に寄与しなかったトナーの除電が現像ローラ表面の各位置で均一に行われる。
除電されたトナーは次の工程(掻き取り工程及び供給工程)で新しいトナーに入れ替えが行われる。トナーの入れ替えは次の工程で100%行われるわけではない。
現像に寄与しなかったトナー(残留トナー)の除電量が均一であれば、再度トナーが帯電工程へ搬送された時もほとんどのトナーが所望の帯電量を得ることができる。
残留トナーの新しいトナーの入れ替えは、残留トナーの除電量に左右されるため、トナーの除電量を一定にすることで、再度トナーが帯電工程へ搬送された時に所望の帯電量が維持でき、継続して高品質のプリント画像を得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
《現像装置》
先ず、本発明の現像装置について説明する。
図1は、本発明の現像装置の一例を示す概要断面図である。
図1において、10は感光体、30は現像器、32は本発明におけるトナー担持体に相当する現像ローラ、34は供給ローラ、35はトナー規制部材、50は除電部材、36はアジテータ、37はバイアス電源、38はホッパー、39は本体ケースを示す。現像器30は、本体ケース39内に現像ローラ32、供給ローラ34、トナー規制部材35、除電部材50、アジテータ36等の部材を所定位置に配設して構成したものであり、この現像器30を電子写真記録装置内の所定位置に設置したとき、現像ローラ32は感光体10に所定の間隙で対向するか、または当接する。
現像器30内の新規トナーTはアジテータ36によって撹拌され、供給ローラ34によって現像ローラ32に運ばれる。現像ローラ32は導電性の基体で構成され、その表面は樹脂コーティングされている。そのため、現像ローラ32の表面にはトナーTが吸着し、トナー層Tsが形成される。このトナー層Tsはトナー規制部材35によって薄層化されるとともに摩擦帯電される。そして、摩擦帯電した現像ローラ32表面のトナーTが感光体10表面の静電潜像に電気的に転移付着することにより、静電潜像が現像される。現像後に現像ローラ32上に残留したトナーは、除電部材50に当接されて通過し、除電される。
トナー規制部材35と現像ローラ32との当接圧力は、スリーブ母線方向の線圧として、3〜250N/mが好ましく、5〜30N/mが特に好ましい。当接圧力を3〜250N/mとすることにより、トナーの搬送量を規定し、且つトナーの帯電量分布がシャープとなりカブリや飛散の発生を回避することができる。
トナー規制部材35は、弾性ブレード、弾性ローラ等で、所望の極性にトナーを帯電するのに適した摩擦帯電系列の材質のものを用いることが好ましい。本発明においては、SUS、りん青銅等の金属板、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴムなどが好適である。さらに、ポリアミド、ポリイミド、ナイロン、メラミン、メラミン架橋ナイロン、フェノール樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、スチレン系樹脂等の有機樹脂層を設けても良い。また導電性ゴム、導電性樹脂等を使用、または、金属酸化物、カーボンブラック、無機ウイスカー、無機繊維等のフィラーや荷電制御剤をブレードのゴム中、樹脂中に分散するなども適度の誘電性、帯電付与性を与え、トナーを適度に帯電させることができて好ましい。
次に、本発明の現像装置で用いられる除電部材について説明する。
《除電部材》
本発明で用いる除電部材の構成は、前述の押圧力が確保できれば、任意の構成を選択できる。
図2は、除電部材の構成の一例を示す模式図である。
図2において、50は除電部材、52はシート部材、53は押圧力均一化部材、51はホルダーを示す。
図2の(a)はシート部材をホルダーに固定し反固定側を現像ローラに接触当接する構成の除電部材を示す。(b)はシート部材の裏面に押圧力均一化部材を設けたシート部材をホルダーに固定し、反固定側を現像ローラに当接接触する構成を示す。(c)はシート部材の片側をホルダーに固定し、反固定側の平面或いは曲面を現像ローラに接触当接する構成を示す。
これらの中では、(b)のシート部材の裏面に押圧力均一化部材を設けたシート部材をホルダーに固定し、反固定の平面或いは局面を現像ローラに当接接触する構成が前述の押圧力を確保しやすく好ましい。
シート部材の材質としては、ナイロン、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル、塩化ビニル、シリコーン樹脂、フッ素樹脂(PTFE)等が挙げられる。
具体的には、前述の応力緩和時間を確保するためフッ素樹脂(PTFE)にカーボンブラック等の導電剤を練りこんだものが好ましく挙げられる。
シート部材の厚さは、20〜500μmが好ましく、50〜200μmがより好ましい。シート部材の表面粗さは、中心線平均粗さ(Ra)0.05〜2.0μmが好ましく、0.1〜1.0μmがより好ましい。シート部材の電気抵抗率は104〜109Ω・cmが好ましく、105〜107Ω・cmがより好ましい。
押圧力均一化部材の材質としては、特に限定しないが、EPDM、ウレタン、ナイロン、シリコーン、PET、PTFE、PVDF、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、モルトプレンおよびポリノルボルネンゴム等が挙げられる。これらの中ではモルトプレンが好ましい。
押圧力均一化部材の硬度は、JIS K 6253 タイプE硬度で30〜70°が好ましく、40〜60°がより好ましい。
尚、平均粗さRa、電気抵抗率及びE硬度は一般に用いられている測定装置を用いて測定した値である。
《応力緩和時間》
本発明において、応力緩和時間(τ)は、1〜100msec、好ましくは〜80msecである。応力緩和時間(τ)を1msec以上にすることでトナーへの過度なストレスをかけることが無くなり、多数枚プリントしても継続して高品質の画像が得られる。また、応力緩和時間(τ)を100msec以下にすることで、押圧力の均一性が高くなり、トナー帯電量、搬送量にむらが無くなり多数枚プリントしても継続して高品質の画像が得られるようになる。
本発明でいう除電部材の応力緩和時間(τ)とは、一定深さ測定圧子を押込んだ時の、初期応力をF0、応力の時間tを変数とした曲線をFとし、下記式(1)で定義した係数を意味する。
式(1)
F=F0exp(−t/τ)
具体的には、−log(F/F0)をx軸に、時間tをy軸にとった時のグラフの一次近似で得られる直線の傾きから緩和時間τが導かれる。
以下に測定方法を示す。
測定装置と測定条件
測定装置:ダイナミック超微小硬度計DUH−W201S(島津製作所社製)
測定環境:23℃、60%RH
測定圧子:Φ500μm平面圧子
測定モード:一定押込み試験
押込み深さ:10μm
負荷速度:10μm/sec
保持時間:5sec
《押圧力》
除電部材が現像ローラに当接する押圧力は0.5〜50kPa、好ましくは5〜30kPaである。押圧力を0.5kPa以上とすることで、除電能力が不足することがなく、現像ローラ上のトナー薄層の増大が発生したり、トナーこぼれ等による機内汚れが発生することがない。また、押圧力を50kPa以下とすることで、トナーへのストレスが過剰とならず、トナー割れ、外添剤の埋没等によるトナー帯電量低下が引き起こされず、トナー飛散等による機内汚れが発生しない。
本発明において、除電部材を現像ロールに当接する押圧力は、上記シート部材の材質、厚さ、表面粗さ、押圧力均一化部材の材質、硬度、除電部材の現像ローラへの押し込み量、擦過幅等でコントロールできる。具体的には、シート部材の材質はトナーとの帯電序列から除電性能を優先させるため、主に押圧力均一化部材の硬度と押し込み量、ニップ幅で押圧力を調整することが好ましい。
除電部材が現像ローラに当接する押圧力は、現像ローラと除電部材の当接部に、幅1cm、厚さ100μmのポリエステルフィルムをはさみ、引っ張り試験器で該ポリエステルフィルムを引っ張り試験で引っ張り、その引っ張り力をF(N)とした時、当接圧(P)=F×10(kPa)として押圧力(P)を算出する。
図3は、除電部材が現像ローラに当接する押圧力を測定する装置の模式図である。
図3において、50は除電部材、32は現像ロール、60はポリエステルフィルム、100は引っ張り試験器を示す。
測定条件
測定装置(引っ張り試験器):HEIDON表面性試験機TYPE18L(新東科学社製)
引っ張り速度:300mm/min
測定レンジ:0.9805N/Volt(50%フルスケール)
フィルター:10Hz
測定環境:23℃、60%RH
測定手順
現像ローラの画像形成幅を10等分し、11カ所について押圧力を測定する。
得られた測定値の平均値を押圧力とする。
除電部材が現像ローラに当接する押圧力は、現像ローラと除電部材の当接部に、幅1cm、厚さ100μmのポリエステルフィルムをはさみ、引っ張り試験器で該ポリエステルフィルムを引っ張り試験で引っ張り、その引っ張り力をF(N)とした時、当接圧(P)=F×10(kPa)として押圧力(P)を算出する。
除電部材が現像ローラに当接する押圧力は0.5〜50kPa、好ましくは5〜30kPaである。押圧力を0.5kPa以上とすることで、除電能力が不足することがなく、現像ローラ上のトナー薄層の増大が発生したり、トナーこぼれ等による機内汚れが発生することがない。また、押圧力を50kPa以下とすることで、トナーへのストレスが過剰とならず、トナー割れ、外添剤の埋没等によるトナー帯電量低下が引き起こされず、トナー飛散等による機内汚れが発生しない。
次に、現像ローラについて説明する。
《現像ローラ》
図4は、本発明で用いられる現像ローラの構成の一例を示す概略図である。
図4においいて、11は基体、22は被覆層、23は表面層、20は塗膜を示す。
図4の(a)は基体の上に被覆層を形成した構成の現像ローラを示す。図4の(b)は基体の上に被覆層を形成し、その上に表面層を形成した構成の現像ローラを示す。
図4(a)の現像ローラは構成が単純で小型化が可能で、且つ安価にできる。図4の(b)は表面層を設けることで現像ローラの耐久性が向上する。
図5は、本発明で比較例となる導電性弾性層を有する現像ローラの模式図である。
図5において、11は導電性基体、22は被覆層、21は導電性弾性層、20は塗膜を示す。
導電性弾性層は通常500μm〜6.0mm程度の膜厚を有する。図5の比較例の現像ローラは、小型化が難しく、コスト的にも高くなり不利である。
(基体)
基体は、現像ローラの軸芯となるもので、例えば、金属製の棒状体あるいは中空円筒体が用いられる。その材質としては、金属ではアルミニウム、ステンレス、表面をメッキ処理してなる鉄等があげられる。そのほか導電性樹脂棒等も用いることができる。基体の外径は、5〜30mmが好ましく、10〜20mmがより好ましい。基体は、現像ローラ表面に蓄積される電荷をリークさせる部材も兼ねるため、比抵抗が1×104Ω・cm以下にすることが好ましい。具体的には、基体を軽量化するため中空のアルミニウム合金製スリーブ(肉厚は0.8〜2.0mm程度)の両端にフランジを装着したものが好ましい。尚、比抵抗は公知の方法により測定することができる。
(被覆層)
被覆層は、樹脂成分と導電剤(電子導電剤やイオン導電剤)、必要に応じ非導電性充填剤を適宜配合して調製した塗布液を基体の外周面に塗布しこれを乾燥し、所望の場合にはこれを加熱し硬化させて形成することができる。
(表面層)
表面層は、被覆層同様、樹脂成分と導電剤(電子導電剤やイオン導電剤)、必要に応じ非導電性充填剤を適宜配合して調製した塗布液を基体の外周面に塗布しこれを乾燥し、所望の場合にはこれを加熱し硬化させて形成することができる。
(樹脂成分)
樹脂成分としては、特に限定されるものではないが、具体的には、シロキサン変性ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール変性・シリコーン変性等の変性アルキッド樹脂、オイルフリーアルキッド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ウレタン樹脂等を挙げることができる。この内、自己膜補強性、トナー帯電性等の観点から、シロキサン変性ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂等が好ましく用いられる。中でも、良好な耐磨耗性が得られる点から、シロキサン変性ポリウレタン樹脂を用いることが特に好ましい。
ウレタン樹脂とは、ポリヒドロキシ化合物とイソシアネート化合物を含むウレタン原料を反応させて得られたたもので、例えば、プレポリマーを架橋反応させる方法で得られたものや、ポリオールをワン・ショット法にてポリイソシアネートと反応させる方法で得られたものなどが挙げられる。
この場合、ウレタン樹脂を得る際に用いられるポリヒドロキシル化合物としては、一般の軟質ポリウレタンフォームやウレタンエラストマーの製造に用いられるポリオール、例えば、末端にポリヒドロキシル基を有するポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリエステルポリオールが挙げられるほか、ポリブタジエンポリオールやポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール、ポリオール中でエチレン性不飽和単量体を重合させて得られるいわゆるポリマーポリオール等の一般的なポリオールを使用することができる。また、イソシアネート化合物としては、同様に一般的な軟質ポリウレタンフォームやウレタンエラストマーの製造に使用されるポリイソシアネート、即ち、トリレンジイソシアネート(TDIと表すことがある)、粗製TDI、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDIと表すことがある)、粗製MDI、炭素数2〜18の脂肪族ポリイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート及びこれらポリイソシアネートの混合物や変性物、例えば部分的にポリオール類と反応させて得られるプレポリマー等を用いることができる。特に被覆層をユニバーサル硬さを低くする目的でポリイソシアネートの混合比率を低くしてもよい。
また、ウレタン樹脂は、ポリヒドロキシル化合物及びポリイソシアネートを含む、1液型や2液型のウレタン原料を用いて調製してもよいし、必要に応じてエポキシ樹脂やメラミン樹脂を架橋剤として用いても良い。
ポリアミド樹脂とは、ナイロン6、6・6、6・10、6・12、11、12、12・12及びそれらのポリアミドの異種モノマー間の重縮合から得られるポリアミドなどで、作業性の面からアルコール可溶性のものが好んで用いられている。例えばポリアミドの3元共重合体や4元共重合体の分子量を調整したもの、またはナイロン6やナイロン12をメトキシメチル化し、アルコールや水に可溶性としたものが挙げられる。
また、アクリル樹脂とは、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルエタクリレート、これらの側鎖末端をヒドロキシアルキル基等で置換したもの、及び、これらの共重合体などである。
アクリル樹脂を構成するモノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
本発明で用いられる樹脂としては、シリコーン共重合ポリウレタン樹脂がより好ましい。シリコーン共重合ポリウレタン樹脂は、2官能以上の多価イソシアネート及び2官能以上の水酸基を持つシリコーン骨格を分子中に有する化合物から合成することができる。
このシリコーン共重合ポリウレタン樹脂は特に限定されるものではないが、特公平7−33427号等に開示されるものを使用することができる。
シロキサン変性ポリウレタン樹脂としては、例えばポリオールとイソシアネートと鎖伸長剤から得られ、且つエポキシ基と反応性を持つ官能基を有するポリウレタン樹脂(1)と、1分子中に1つの水酸基を持つエポキシ化合物(A)(以下、単にエポキシ化合物(A)と略す。)とアルコキシシラン部分縮合物(B)との脱アルコール反応によって得られるエポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)とを反応させてなるアルコキシ基含有シロキサン変性ポリウレタン樹脂を用いることができるがこれに限定されるものではない。
ポリウレタン樹脂(1)におけるエポキシ基と反応性を有する官能基は、ポリウレタン樹脂(1)の末端、主鎖のいずれに存在していてもよい。かかる官能基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基などの酸性基、アミノ基、水酸基、メルカプト基などがあげることができる。エポキシ基との反応性や、官能基付与容易性の点から酸性基、アミノ基が好ましい。ポリウレタン樹脂(1)に酸性基を付与する方法は特に限定されないが、例えば前記の鎖伸長剤や重合停止剤として前述の官能基を有する化合物を使用することで、官能基を付与することができる。
(電子導電剤)
電子導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅、錫、ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化チタン、酸化錫一酸化アンチモン固溶体、酸化錫一酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物、これらの導電性材料で被膜された絶縁性物質などの微粉末を用いることができる。この内、カーボンブラックが、比較的容易に入手でき良好な帯電性が得られるので好ましく用いられる。
カーボンブラックは、その種類には、特に制限はなく、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等の従来公知の種々のカーボンブラックを使用することができる。カーボンブラックの配合量は、使用するカーボンブラックの種類によって異なるために特に限定されないが、通常、樹脂成分100質量部に対して5〜50質量部とするのが好ましく、10〜40質量部がより好ましい。
(イオン導電剤)
イオン導電剤としては、従来から無機イオン塩や有機イオン塩として公知のものが、何れも適宜に選択使用できる。具体的には、Li、LiCl、NaI、NaBr、KI等のアルカリ金属ハライド、LiClO4、KCllO4、CuCl2Mg(ClO42等の過塩素酸塩、LiSCN、NaSCN、CsSCN等のチオシアン酸塩等のごとき無機イオン塩や、脂肪族スルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、高級アルコールリン酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加硫酸エステル塩、高級アルコールエチレンオキサイド付加リン酸エステル塩、4級アンモニウム塩、ベタイン等の有機イオン塩を挙げることができる。これらの中で特に好ましいものとして、トリメチルオクタデシルアンモニウムパークロレート、テトラメチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を挙げることができる。このイオン導電剤は、1種類で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
イオン導電剤の配合量は、特に制限はなく各種状況に応じて適宜選定されるが、被覆層を形成する樹脂成分100質量部に対し0.001〜5質量部が好ましく、0.05〜2質量部がより好ましい。
これにより、1×104〜1×1010Ω・cmの抵抗領域で、電気抵抗の位置ばらつきが少なく、且つ電気抵抗の電圧依存性が少ない上、温湿度の環境変化に対する電気抵抗の変動が少ない導電性を有する被覆層が得られる。
次に、現像ローラの作製について説明する。
(被覆層の作製)
被覆層を基体の外周面に直接被覆層を形成するする手段としては、上記構成材料(樹脂と導電剤、必要に応じ非導電性充填剤)を有機溶剤に溶解、分散した塗布液を基体上に塗布する方法が好ましい。この塗布液の樹脂成分濃度は特に制限はなく、必要とする層厚に応じ、適宜調整すればよいが、塗布液中の固形物の分散性や安定性から、樹脂成分濃度は10質量%以上であることが好ましい。
塗布液の樹脂成分濃度を調製するために用いる溶剤は、上記樹脂成分を溶解することができるものであれば特に限定されず、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、メチルエチルケトンなどのケトン類、シクロヘキサン、トルエン、キシレンなどが好ましく用いられる。
被覆層の塗布液は、主成分となる材料を形成する各成分を適当な分散機(ボールミル、サンドミル、ホモミキサー等)を用いて分散し、さらに有機溶媒等を加えて撹拌して調製することができる。
被覆層の膜厚は、3〜30μmが好ましく、5〜25μmがより好ましい。被覆層の厚みは、現像ローラより被覆層を含む断面試料を採取し、断面試料の顕微鏡写真より測定する。被覆層の膜厚は3μm以上あれば、磨耗や傷に十分耐えられる。また、被覆層の膜厚を30μm以下にすることで、トナーの搬送量や帯電量を確保することができる。
(表面層の作製)
表面層を被覆層の外周面に形成するする手段としては、上記構成材料(樹脂と導電剤、必要に応じ非導電性充填剤)を有機溶剤に溶解、分散した塗布液を基体上に塗布する方法が好ましい。表面層の膜厚は、2〜10μmが好ましい。
塗布液を塗布する方法としては、ディップ塗布、ロール塗布、スプレー塗布、リング塗布等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
《トナー》
本発明では、現像装置の軽量小型化に適した非磁性1成分トナーが好ましく用いられる。非磁性1成分トナーは、樹脂と着色剤を有するトナー母体に流動性や帯電量を確保するため酸化チタンや樹脂微粒子等の外添剤をトナー母体表面に固着して作製されたものである。
非磁性1成分トナーの体積基準におけるメディアン径(D50)径は、高品質のトナー画像を得るという観点から3〜9μmのものが好ましい。
非磁性1成分トナーを構成する樹脂の具体例としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂を挙げることができる。
非磁性1成分トナーの製造方法は特に限定されず、公知の重合法や粉砕法により作製することができる。具体的には、トナー母体を作製した後、酸化チタンや樹脂微粒子等の外添剤を添加し、トナー母体に外添剤を固着させて製造される。
次に、本発明に使用される画像形成装置について説明する。
《画像形成装置》
図6は、本発明の現像装置が搭載可能なフルカラー画像形成装置の一例を示す構成断面図である。
図6に示すフルカラー画像形成装置には、回転駆動される感光体10の周囲に、感光体10表面を所定電位に均一に帯電させる帯電ブラシ11や、感光体10上に残留したトナーを掻き落すクリーナ12が設けられている。
また、帯電ブラシ11により帯電された感光体10をレーザビームで走査露光するレーザ走査光学系20が設けられ、レーザ走査光学系20はレーザダイオード、ポリゴンミラー、fθ光学素子を内蔵する。ホストコンピュータよりレーザ走査光学系20の制御部にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色毎の印字データが転送され、レーザ走査光学系20は各色毎の印字データに基づいてレーザビームを出力して、感光体10上に各色毎の静電潜像を形成する。
静電潜像が形成された感光体10に各色のトナーを供給してフルカラーの現像を行う現像装置30は、支軸33の周囲にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各非磁性1成分トナーを収容した4つの色別の現像器30C、30M、30Y、30Bkが設けられている。各現像器30C、30M、30Y、30Bkは、支軸33を中心にして感光体10と対向する位置に導かれる。
また、各現像器30C、30M、30Y、30Bkには、回転してトナーを搬送するトナー担持体(現像ローラ)32の外周面にトナー規制部材35が圧接され、トナー規制部材35により、現像ローラ32により搬送されるトナー量を規制するとともに、トナーを帯電させる。なお、現像装置30は、現像ローラ32により搬送されるトナー量の規制と帯電を適切に行うために、トナー規制部材を2つ設けることも可能である。
そして、レーザ走査光学系20により感光体10上に各色の静電潜像が形成される度に、現像装置30は支軸33を中心に回転させて、対応する色のトナーを収容する現像器30C、30M、30Y、30Bkを感光体10と対向する位置に順々に導く。そして、各現像器に設けられた現像ローラ32を感光体10に接触させ、各色の静電潜像が形成された感光体10上に帯電された各色のトナーを供給することにより現像を行う。
また、現像装置30より感光体10の回転方向下流側に、中間転写体40として回転駆動する無端状の中間転写ベルト40が設けられ、中間転写ベルト40は感光体10と同期して回転駆動する。中間転写ベルト40は、回転可能な1次転写ローラ41により押圧されて感光体10に接触する。中間転写ベルト40を支持する支持ローラ42の部分に2次転写ローラ43が回転可能に設けられ、2次転写ローラ43により記録紙等の転写シートSが中間転写ベルト40に押圧される。
さらに、前記現像装置30と中間転写ベルト40との間に設けられたスペースには、中間転写ベルト40上に残留したトナーを掻き取るクリーナ50が中間転写ベルト40に対して接離可能に設けられている。
また、普通紙等の記録材Sを中間転写ベルト40に導く給紙手段60は、転写シートSを収容させる給紙トレイ61、給紙トレイ61に収容された転写シートSを1枚ずつ給紙する給紙ローラ62、中間転写ベルト40上に形成された画像と同期して給紙された転写シートSを中間転写ベルト40と2次転写ローラ43との間に送るタイミングローラ63とで構成される。このようにして中間転写ベルト40と2次転写ローラ43との間に搬送された転写シートSを2次転写ローラ43により中間転写ベルト40に押圧させ、中間転写ベルト40からトナー画像を転写シートSに押圧転写させる。
トナー画像が押圧転写された転写シートSは、エアーサクションベルト等で構成された搬送手段66により定着装置70に搬送され、定着装置70で転写されたトナー画像が転写シートS上に定着される。定着処理後の転写シートSは垂直搬送路80を搬送されて装置本体1の上面に排出される。
次に、図6に示すフルカラー画像形成装置で行われるフルカラーの画像形成動作を具体的に説明する。先ず、感光体10と中間転写ベルト40を同じ周速度でそれぞれの方向に回転駆動させ、感光体10を帯電ブラシ11により所定電位に帯電させる。
このように帯電された感光体10上にレーザ走査光学系20によりシアン画像の露光を行って感光体10上にシアン画像の静電潜像を形成する。静電潜像形成後、シアントナーを収容した現像器30Cよりトナー規制部材で帯電されたシアントナーを供給して感光体10にシアンのトナー画像を形成する。そして、シアンのトナー画像を形成した感光体10に中間転写ベルト40を1次転写ローラ41を用いて押圧させ、感光体10に形成されたシアンのトナー画像を中間転写ベルト40上に1次転写させる。
シアンのトナー画像を中間転写ベルト40上に転写後、現像装置30を支軸33を中心に回転させて、マゼンタトナーを収容した現像器30Mを感光体10との対向位置に導き、感光体10上にレーザ走査光学系20によりマゼンタ画像の静電潜像を形成する。そして、形成されたマゼンタの静電潜像を現像器30Mによりマゼンタトナーで現像し、現像されたマゼンタのトナー画像を感光体10から中間転写ベルト40上に1次転写させる。さらに、同様の手順でイエロー画像と黒色画像の露光、現像及び1次転写を順次行い、中間転写ベルト40上にシアン、マゼンタ、イエロー、黒色のトナー画像を重ねてフルカラーのトナー画像を形成する。
中間転写ベルト40上に黒色のトナー画像が1次転写されると、転写シートSがタイミングローラ63により2次転写ローラ43と中間転写ベルト40との間に搬送され、2次転写ローラ43により転写シートSを中間転写ベルト40に押圧して、中間転写ベルト40上に形成されたフルカラーのトナー画像を転写シートS上に2次転写する。
このように、転写シートS上にフルカラーのトナー画像が2次転写されると、転写シートSを搬送手段66により定着装置70に搬送し、定着装置70により転写されたフルカラーのトナー画像を転写シート上に定着させる。その後、画像形成が行われた転写シートSを垂直搬送路80を経由して装置本体1の上面に排出される。
以下、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれに限定されるものではない。
《現像ローラの作製》
下記のようにして現像ローラを作製した。
〈被覆層形成用材料の調製〉
(シロキサン変性ポリウレタン樹脂の調製)
撹拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応装置に、ポリカーボネートジオール(プラクセルCD220(ダイセル化学社製、数平均分子量2000))1000質量部とイソホロンジイソシアネート278質量部を投入し、窒素気流下にて100℃で6時間反応させて、遊離イソシアネート価3.44%のプレポリマーを形成した。これにメチルエチルケトン548質量部を添加してウレタンプレポリマーの溶液とした。
次いで、イソホロンジイソシアミン1.8質量部、ジ−n−ブチルアミン4.0質量部、メチルエチルケトン906質量部及びイソプロピルアルコール603質量部からなる混合物の存在下に上記ウレタンプレポリマー溶液1000質量部を添加し、50℃で3時間反応させた。得られたポリウレタン樹脂溶液(以下、ポリウレタン樹脂1Aという)は、樹脂固形分濃度が30%、アミン価が1.2KOH(mg/g)であった。
次に、同様の反応装置に、上記ポリウレタン樹脂1A500質量部を50℃に加温した後、下記エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2A)10.95質量部を添加し、窒素気流下、60℃で4時間反応させ、「シロキサン変性ポリウレタン樹脂」を得た。
なお、エポキシ基含有アルコキシシラン部分縮合物(2A)のエポキシ基の等量/ポリウレタン樹脂(1A)のアミノ基の等量(等量比)が2、シロキサン変性ポリウレタン樹脂中の固形残分中のSi含有量がシリカ質量換算で3.3%であった。
(シリコーン共重合ポリウレタン樹脂の調製)
撹拌機、温度計、窒素ガス導入管、及び還流冷却器を備えた反応器にε−カプロラクトン310質量部及びアルコール変性シロキサンオイル150質量部及びテトラブチルチタネート0.05質量部を装入し、窒素気流下で180℃の温度で10時間反応させ、水酸基価37、酸価0.40、数平均分子量3,030のポリシロキサン−ポリエステル共重合体を得た。
上記共重合体150質量部及び1,4−ブタンジオール27質量部を、200質量部のメチルエチルケトンと100質量部のジメチルホルムアミドとの混合溶媒中に溶解し、60℃でよく撹拌しながら91質量部の水添化ジフェニルメタンジイソシアネート(水添化MDI又はH12MDIと略記することあり)を188質量部のジメチルホルムアミドに溶解したものを徐徐に滴下し、滴下終了後80℃で6時間反応させて「シリコーン共重合ポリウレタン樹脂」を得た。
〈現像ローラ1の作製〉
メチルエチルケトン 100質量部
ウレタン樹脂(ニッポラン5199、日本ポリウレタン社製) 20質量部
架橋アクリル樹脂粒子(粒径15μm) 6質量部
ケッチェンブラック 6質量部
を混合し、サンドミルで2時間分散させ、被覆層塗布液1を作製した。
次に、直径16mmのSUS303製のセンタレス研磨中空円筒状基体を用意して、その表面に、上記被覆層塗布液1を浸漬法にて塗布した後、120℃で60分乾燥を行い、膜厚15μmの被覆層を有する「現像ローラ1」を作製した。
〈現像ローラ2の作製〉
n−ブチルアルコール 20質量部
エタノール 80質量部
シロキサン変性ポリウレタン樹脂 20質量部
架橋アクリル樹脂粒子(粒径17μm) 7質量部
ケッチェンブラック 8質量部
を混合し、サンドミルで2時間分散させ、被覆層塗布液2を作製した。
次に、直径16mmのSUS303製のセンタレス研磨中空円筒状基体を用意して、その表面に、上記被覆層塗布液2を浸漬法にて塗布した後、120℃で60分乾燥を行い、膜厚20μmの被覆層を有する「現像ローラ2」を作製した。
〈現像ローラ3の作製〉
シクロヘキサノン 10質量部
テトラヒドロフラン 90質量部
ポリアミド樹脂(アミランCM8000、東レ社製) 16質量部
架橋アクリル樹脂粒子(粒径20μm) 5質量部
ケッチェンブラック 7質量部
を混合し、サンドミルで2時間分散させ、被覆層塗布液3を作製した。
次に、直径16mmのSUS303製のセンタレス研磨中空円筒状基体を用意して、その表面に、上記被覆層塗布液3を浸漬法にて塗布した後、120℃で60分乾燥を行い、膜厚25μmの被覆層を有する「現像ローラ3」を作製した。
〈現像ローラ4の作製〉
n−ブチルアルコール 20質量部
エタノール 80質量部
シロキサン変性ポリウレタン樹脂1 20質量部
架橋アクリル樹脂粒子(粒径15μm) 3質量部
ケッチェンブラック 8質量部
を混合し、サンドミルで2時間分散させ、被覆層塗布液4を作製した。
次に、直径16mmのSUS303製のセンタレス研磨中空円筒状基体を用意して、その表面に、上記被覆層塗布液4を浸漬法にて塗布した後、120℃で30分乾燥を行い、膜厚15μmの被覆層を形成した。
次いで、
テトラヒドロフラン 90質量部
トルエン 10質量部
シリコーン共重合ポリウレタン樹脂 15質量部
ケッチェンブラック(カーボンブラック) 5質量部
を混合し、サンドミルで3時間分散させ、表面層塗布液4を作製した。
上記被覆層上に表面層塗布液4をリング塗布にて塗布した後、120℃で60分乾燥を行い、膜厚3μmの表面層を形成し、トータル18μmの塗膜を有する「現像ローラ4」を作製した。
表1に、上記で作製した現像ローラの層構成と膜厚を示す。
《除電部材の作製》
以下のようにして除電部材を作製した。
〈除電部材1の作製〉
押圧力均一化部材として厚さ6mm、JIS K 6253 タイプE硬度(以下E硬度という)45°のモルトプレンをホルダーに両面テープにて固定した。その上にシート部材として膜厚50μmの導電性テフロン(登録商標)シートをかぶせてホルダーに両面テープにて固定し「除電部材1」を作製した。
〈除電部材2の作製〉
除電部材1の作製において、押圧力均一化部材を厚さを2mm、E硬度を20°のモルトプレンに、シート部材を膜厚75μmの絶縁性PETシートに変更した以外は同様にして「除電部材2」を作製した。
〈除電部材3の作製〉
除電部材1の作製において、押圧力均一化部材を厚さ12mm、E硬度75°のウレタンフォームに、シート部材を膜厚100μmの絶縁性ウレタンシートに変更した以外は同様にして「除電部材3」を作製した。
〈除電部材4に作製〉
押圧力均一化部材を用いず、膜厚100μmの導電性テフロン(登録商標)シートの端部をホルダーに両面テープにて固定して「除電部材4」を作製した。
表2に、除電部材の作製で用いたシート部材と均一化部材の特性を示す。
尚、応力緩和時間、E硬度は前記の方法で測定して求めた値である。
《現像装置の調製》
評価用に準備した画像形成装置の現像装置に、上記で作製した現像ローラと除電部材を組み込み、「現像装置1〜9」を調製した。
表3に、各現像装置の押し込み量、押圧力を示す。
押圧力(P)は前記の方法で測定して求めた値である。押し込み量は実測して求めた値である。
《評価》
現像装置の評価装置としては、画像形成装置としてカラーレーザプリンター「Magicolor2430DL(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)」を準備した。この画像形成装置に上記で準備した現像装置を順次装着し、高温高湿(30℃、80%RH)と低温低湿(10℃、15%RH)環境でプリントして行った。
現像装置初期の評価は、画素率20%(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色5%のフルカラーモード)の原稿(A4サイズ)を上質紙(坪量64g/m2)に10枚プリントした。
その後、画像率2%(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色0.5%のフルカラーモード)の原稿(A4サイズ)を5000枚プリントした。
5000枚プリント後の評価は、初期の評価と同じ画素率20%(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色5%のフルカラーモード)の原稿(A4サイズ)を上質紙(坪量64g/m2)に10枚プリントした。尚、評価は◎、○を合格とし、×を不合格とする。
(濃度むら)
濃度むらは、低温低湿(10℃、15%RH)環境で5000枚プリント修了後、画像濃度0.5の黒のハーフトーン画像をプリントした。得られたハーフトーン画像の濃度むらを目視で評価した。
評価基準
◎:ハーフトーン画像に、画像むらの無い画像
○:ハーフトーン画像に、スジ状の薄い濃度むらが存在するが実用上問題ないレベル
×:ハーフトーン画像に、スジ状の濃度むらが存在し実用上問題となるレベル。
(カブリ)
カブリは、低温低湿(10℃、15%RH)環境5000枚プリント終了後、白地原稿をプリントし評価した。本発明でいうカブリはトナーがプリント画像面で集合せず広い領域にわたり散らばって、うっすらと地肌が汚れる現象であり、いくつかの集合したトナーによって点状の画像欠陥となるトナーこぼれと区別できる。尚カブリは、白地部分の相対濃度を画像濃度測定機「RD−918型」(マクベス社製)にて任意の10点を測定して平均値を求めカブリ濃度を求めた。
評価基準
◎:カブリ濃度が、0.005未満で良好
○:カブリ濃度が、0.005以上、0.01未満で実用上問題ないレベル
×:カブリ濃度が、0.01以上で実用上問題となるレベル。
(機内汚れ)
機内汚れは、高温高湿(30℃、80%RH)環境で5000枚プリント修了後、現像装置周辺を目視観察し、現像装置周辺のトナーによる機内汚れ状態を目視で観察し評価した。
評価基準
◎:機内汚れが、観察されず良好
○:機内汚れが、若干観察されるが実用上問題ないレベル
×:機内汚れが、明らかに観察され実用上問題となるレベル。
表4に、評価結果を示す。
表4の評価結果から、実施例1〜の「現像装置1〜」は全ての評価項目で良好な結果が得られ、本発明の効果を発現することが確認された。一方、比較例1、2の「現像装置1、2」は、評価項目の何れかで満足な結果が得られず、本発明の効果を発現しないことが確認された。
本発明の現像装置の一例を示す概要断面図である。 除電部材の構成の一例を示す模式図である。 除電部材が現像ローラに当接する押圧力を測定する装置の模式図である。 本発明で用いられる現像ローラの構成の一例を示す概略図である。 本発明で比較例となる導電性弾性層を有する現像ローラの模式図である。 本発明の現像装置が搭載可能なフルカラー画像形成装置の一例を示す構成断面図である。
符号の説明
10感光体
30 現像器
32 現像ローラ
34 供給ローラ
35 トナー規制部材
50 除電部材
36 アジテータ
37 バイアス電源
38 ホッパー
39 本体ケース

Claims (2)

  1. 基体の外周面に導電性弾性層を設けずに被覆層を設けた現像ローラと除電部材を有する現像装置において、
    前記除電部材は、少なくとも、シート部材と該シート部材を固定するホルダーを有していて、前記ホルダーに固定された側の反対側のシート部材またはシート部材端部を前記現像ローラへ当接させるものであり、
    前記除電部材を構成する前記シート部材の応力緩和時間(τ)が1〜100msecで、
    前記現像ローラに当接する前記除電部材の押圧力(P)が0.5〜50kPaである
    ことを特徴とする現像装置。
  2. 前記除電部材が、前記シート部材と前記ホルダーと押圧力均一化部材から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
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