JP7293049B2 - 現像部材、電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Description
(1)トナー容器内に存在し、現像部材にトナーを供給し、現像部材の現像後トナーを剥ぎ取る、トナー供給ローラ。
(2)現像部材上にトナー層を形成し、現像部材上のトナーを一定量にするトナー規制部材。
(3)トナーを収納するトナー容器の開口を閉塞し、且つ、一部を容器外に露出させ、この露出部分が感光体に対向するように配置され、感光体にトナーを現像する現像部材。
これらの電子写真用部材が回転し、又は摺擦することで現像が行われる。
特許文献2には、表面に誘電体部と導電体部とが混在して分布した現像剤担持体と現像剤帯電手段との構成により、トナー供給ローラをなくしても所望の付着量及び帯電量のトナー層を現像剤担持体(現像部材)の表面に形成して像担持体上に供給できる現像装置が開示されている。
導電性の外表面を有する基体と、該基体の外表面上に絶縁性樹脂層を介して設けられた、複数個の電気絶縁性のドメイン(以下、「絶縁性ドメイン」とも称する。)とを具備する電子写真用の現像部材であって、
該現像部材の外表面は、該絶縁性樹脂層の表面と、該ドメインの表面とを含み、
該ドメインの各々を該基体の表面に正投影させたときに、該ドメインの投影像の各々の面積をSとし、
該ドメインの投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、
少なくとも1つのドメインは、式(1)で示される関係を満たし、
式(1)
0.05≦S/H≦0.80
該現像部材の外表面を構成している該ドメインの表面の電位をV0(V)に帯電させたのち、該電位がV0×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が、60.0秒以上であり、かつ、
該現像部材の外表面を構成している該絶縁性樹脂層の表面の電位をV0(V)となるように帯電させたのち、V0×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が6.0秒未満である、ことを特徴とする現像部材が提供される。
金属を含む外表面を具備する基体と、該外表面上に直接設けられてなる、複数個の電気絶縁性のドメインとを具備する電子写真用の現像部材であって、
該現像部材の外表面が、該基体の外表面と、該ドメインの表面とを含み、
該ドメインの各々を該基体の外表面に正投影させたときに、該ドメインの投影像の各々の面積をSとし、
該ドメインの投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、
少なくとも1つのドメインは、式(1)で示される関係を満たし、
式(1)
0.05≦S/H≦0.80
該現像部材の外表面を構成する該ドメインの表面の電位をV0(V)に帯電させたときに、該表面の電位がV0×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が、60.0秒以上であることを特徴とする現像部材が提供される。
電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジにおいて、トナーを含むトナー容器と、該トナーを搬送する現像手段とを少なくとも具備し、現像手段が上述の現像部材を有する電子写真プロセスカートリッジが提供される。
電子写真感光体、電子写真感光体を帯電可能に配置された帯電手段、および電子写真感光体に対してトナーを供給する現像手段を少なくとも有する電子写真画像形成装置において、現像手段が上述の現像部材を有する電子写真画像形成装置が提供される。
導電性の外表面を有する基体と、該基体の外表面上に絶縁性樹脂層を介して設けられた、複数個の電気絶縁性のドメインとを具備する電子写真用の現像部材であって、
該現像部材の外表面は、該絶縁性樹脂層の表面と、該ドメインの表面とを含み、
該ドメインの各々を該基体の表面に正投影させたときに、
該ドメインの投影像の各々の面積をSとし、
該ドメインの投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、
少なくとも1つのドメインは、式(1)で示される関係を満たし、
式(1)
0.05≦S/H≦0.80
該現像部材の外表面を構成している該ドメインの表面の電位をV0(V)に帯電させたのち、該電位がV0×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が、60.0秒以上であり、かつ、
該現像部材の外表面を構成している該絶縁性樹脂層の表面の電位をV0(V)となるように帯電させたのち、V0×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が6.0秒未満である。
金属を含む外表面を具備する基体と、該外表面上に直接設けられてなる、複数個の電気絶縁性のドメインとを具備する電子写真用の現像部材であって、
該現像部材の外表面が、該基体の外表面と、該ドメインの表面とを含み、
該ドメインの各々を該基体の外表面に正投影させたときに、
該ドメインの投影像の各々の面積をSとし、
該ドメインの投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、
少なくとも1つのドメインは、式(1)で示される関係を満たし、
式(1)
0.05≦S/H≦0.80
該現像部材の外表面を構成する該ドメインの表面の電位をV0(V)に帯電させたときに、
該表面の電位がV0×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が、60.0秒以上である。
<現像部材の構成>
図1(a)は、本発明の第一の態様に係る現像部材の長手方向に直交する方向の断面図である。本態様に係る現像部材は、導電性の外表面を有する基体上に、絶縁性樹脂層を介して絶縁性ドメインを設けた構成である。
図2は、本発明の一態様に係る現像部材の表面の部分拡大図である。図2中、現像部材の表面は、以下により構成される:
(i)複数個の互いに独立してなる電気絶縁性のドメイン4、
(ii)該絶縁性ドメイン4で被覆されていない、該絶縁性ドメイン非被覆部6。
ドメインの体積抵抗率としては、例えば、1.0×1013Ω・cm以上、1.0×1018Ω・cm以下である。また、導電部の体積抵抗率は、例えば、1.0×1012Ω・cm以下、特には、1.0×1011Ω・cm以下である。
図3(a)は、1個のドメイン4の正投影像を示す。図3(b)は、当該ドメインの凸包絡領域5を示す。そして、ドメイン4の面積をS、凸包絡領域5の面積をHとしたとき、本態様に係るドメインは、S/Hが、0.05以上、0.80以下である。以下、「S/H」を、「面積包絡度」とも称する。
現像部材の外表面に絶縁性ドメイン被覆部および絶縁性ドメイン非被覆部が存在することは、まず、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡などを用い、現像部材外表面に2つ以上の領域が存在することを観察することで確認することができる。
ドメインの形成方法としては、ドメイン形成用の材料を、インクジェット法やスクリーン印刷法の如き印刷方法を用いて基体の表面上に適用して形成する方法、また、絶縁性樹脂層を介する場合にあっては、該絶縁性樹脂層上にドメイン形成用の材料(塗料)を、スプレー法、ディップ法の如き塗布方法によって湿式塗布する方法が挙げられる。
なお、ディップ法は、スプレー法に対して、一般に、比較的高粘度・高固形分で調製された塗料でも塗布可能であり、本発明に好適なドメインの形成に用いることができる。
中でも、ドメインの構成材料の溶解性や溶液の粘度の観点から、アセトン、MEK、MIBKが好適に用いられる。
上記樹脂の具体例を以下に挙げる。アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂。
中でも、アクリル樹脂は、該ドメインの体積抵抗率を上記の範囲内に容易に調整し得るため、好ましい。アクリル樹脂としては、具体的には、例えば以下の単量体を原料とする重合体及び共重合体が挙げられる。メチルメタクリレート、4-tert-ブチルシクロヘキサノールアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、2-フェノキシエチルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、4-エトキシ化ノニルフェノールアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート。
本発明の他の態様に係る現像部材の例として、現像ブレードについて説明する。現像ブレード部材は、例えば、外周面に連続した成形用溝を形成した成形ドラムと該成形ドラムの外周面に当接されたエンドレスベルトとにより形成される成型キャビティを用いて、原材料を混合攪拌する工程、混合攪拌した材料を注入する工程、該成形ドラムと該エンドレスベルトの挟み込み部によって加熱硬化する工程、加熱硬化後の成形体を該成形ドラムと該エンドレスベルトから離型する工程、該成形体を所定寸法に切断する工程を経て製造される。
上記原材料としては、ウレタン樹脂を形成するポリイソシアネートとポリオールとを挙げることができる。好ましくは、
(A)ポリイソシアネート
(B)数平均分子量が1000~4000のアジペート系ポリエステルポリオール
(C)分子量200以下の鎖延長剤
(D)イソシアヌレート化触媒20ppm以上、500ppm以下とウレタン化触媒200ppm以上、1500ppm以下
を使用することが好ましい。
以下、本発明に使用される現像ブレードの製造方法の実施の形態を製造装置と併せて図面に基づいて説明する。図6は電子写真装置用現像ブレード部材の製造装置の一例を示す概略図である。
初めに、ポリウレタン組成物を計量、混合攪拌して混合物を調製する。図6に示すようにポリウレタン組成物を混合攪拌する装置は、少なくとも2台のタンク10及び11を備える。また、各タンク出口から計量ポンプ12及び13を介してミキシングヘッド16に接続され、吐出・循環用配管14及び15によってミキシングヘッド16とタンク10及び11を接続している。さらにミキシングヘッド16は液状物の導入口と吐出口を備えたチャンバー内に攪拌用回転子を備えた公知の構造からなり、ポリウレタン組成物を高精度に吐出できる。このような定量混合機を用い、計量ポンプにより一定量ミキシングヘッドに供給し、均一に混合攪拌を行う。
次に、図7に示すように、成形装置は、外周面に回転方向に現像ブレード部材の原型体の連続した成形用溝の側面18gおよび底面18bを有した成形ドラム18と、成形ドラム18の外周面の一部に成形用溝の側面18gを覆うように配置されたエンドレスベルト19を配設する構成をしている。また、成形ドラム18に内蔵または近接した位置、或いは、成形ドラム18とエンドレスベルト19の圧接された部分のエンドレスベルト19側に密接または近接に配置された加熱手段を備える。加熱手段により、図7に示す成形ドラム18上の成形用溝の側面18gおよび成形用溝の底面18bとエンドレスベルト19とに囲まれた成型キャビティ部23内で、成形用溝の側面18gおよび成形用溝の底面18bに注液されたポリウレタン組成物を加熱硬化することができる。
前記加熱手段の加熱方法としては、成形ドラム18の外部または内部からの加熱方法があるが、外部からでは、外乱(室温など)に影響を受けたりするために、成形ドラム18を直接加熱する内部加熱が好ましい。内部加熱を行う手段としては、ヒータ、オイル、水などの手段があるが、省スペース、温度管理の面から、ヒータが最適である。成形品への外観異常等を考慮しながら、所定温度±5度以内にすることが望ましい。
注入工程におけるポリウレタン組成物の配置位置は、成形ドラム18とエンドレスベルト19が初めに接触する部分からエンドレスベルトの移動方向に対して上流側のエンドレスベルト上の成形用溝に対向する位置にあり、該位置を配置位置とする。
また、ポリウレタン組成物の配置位置は、成形ドラム18とエンドレスベルト19が初めに接触する部分からエンドレスベルト19の移動方向に対して上流側50mm以上、350mm以内のエンドレスベルト19上であって、前記成形用溝に対向する位置であることが好ましい(図9中、aで示す)。上記位置が50mm未満であると吐出されたポリウレタン組成物は、注入時の気泡混入や注入ムラが発生してしまうため所望の現像ブレード部材が得られない場合がある。また、350mmより大きいと、吐出されたポリウレタン組成物が上記空間部の成形用溝の幅を超えて流れ広がってしまい、所望の現像ブレード部材の大きさ(厚み)が得られない場合がある。本発明の配置位置は、エンドレスベルト19上の成形用溝に対向する位置に調整し、調整方法はシリンダー、NC、メカストッパー等、公知技術の中から選択すれば良い。
ここで、定量混合機のミキシングヘッド16の吐出口位置(吐出位置)28はポリウレタン組成物配置位置から垂直方向上方に3mm以上、30mm以内のエンドレスベルト19上空に配置することが好ましい(図9中、bで示す)。3mm未満であると吐出口が吐出されたポリウレタン組成物と接触しやすくなり、吐出口が汚れてしまう場合があり、その結果、注入したポリウレタン組成物に異物が混入し、高品質な電子写真装置用現像ブレード部材が得られなくなってしまう可能性がある。30mmより高い位置から吐出すると、吐出口周辺の空気の流れ等、周囲環境の影響を受けやすく、吐出液の揺らぎ等が生じる。このため、成形用溝に対応するエンドレスベルト19上の適正位置にポリウレタン組成物がずれて配置されたり、ポリウレタン組成物への気泡の混入が発生してしまう場合がある。
次に図10にポリウレタン組成物が注入されたエンドレスベルトと成形ドラムの成形用溝に挟み込まれた状態を示すが、該状態で移動しながら所定の時間で加熱硬化する。これにより、ポリウレタン組成物のウレタン重合反応が成形ドラム18とエンドレスベルト19から離型可能な程度まで完了し、必要な幅と厚みおよび表面性を備えた電子写真装置用現像ブレード部材の原型体が連続的に形成される。なお、図6に示す製造装置を用いた本実施形態においては、加熱温度は80~200℃程度が好ましく、ウレタン重合反応の進行により、ポリウレタン組成物が成形ドラム18とエンドレスベルト19から離型可能な程度までかかる時間は28秒から35秒である。しかし、成形ドラム18とエンドレスベルト19から離型可能な程度までに硬化が終了していれば、離型を行うことが可能であるため、加熱温度、加熱時間はポリウレタン組成物の組成、製造装置の構成に合わせて適宜選択することができる。
こうして加熱硬化終了したポリウレタン樹脂を、成形ドラム18とエンドレスベルト19から離型手段24により離型される。成形ドラム18は少なくともポリウレタン組成物が接触する部分、例えば、成形用溝の側面18gに離型処理を施すことが望ましい。離型処理は、離型剤処理装置等を用い、型表面に離型剤を塗布する方法、成形ドラム18の表面にPTFE、フッ素含有メッキ等のメッキ処理を行う方法、フッ素、シリコーン等離型性のある樹脂をコーティングする方法等が挙げられ、フッ素系の離型剤としてはフロロサーフ FG-5093SH-0.5、フロロサーフ FG-5093TH-0.5、フロロサーフ FG-5093F130-0.5(いずれも株式会社フロロテクノロジー製)が挙げられる。しかし、ウレタン樹脂の離型が可能であれば適したものを選択すれば良い。
離型されたポリウレタン樹脂の帯状の成型体29を、搬送機構25により搬送し、刃物を有する切断装置26により所定の長手寸法に切断され、現像ブレード部材30(図11)が得られる。
本発明に用いられる現像ブレードは、複写機、レーザービームプリンタ、LEDプリンタ、電子写真製版システム等の電子写真技術を応用した電子写真装置用の現像剤量規制ブレードとして用いられる。電子写真装置用の現像剤量規制ブレードは、前述の現像ブレード部材製造方法により製造された現像ブレード部材30と、支持部材32とが接合された構成を有する(図12)。支持部材32及び現像ブレード部材30の形状は、特に限定されず、使用目的に適した形状とすることができる。
本発明の一態様に係る電子写真プロセスカートリッジは、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されており、トナーを含むトナー容器と、該トナーを搬送する現像手段と、を少なくとも具備し、該現像手段が、上記の現像部材を有する、ことを特徴とする。
[原材料の調製]
[プレポリマー]
4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)32.0質量部と、分子量2000のポリブチレンアジペートポリエステルポリオール(PBA)61.0質量部を80℃窒素雰囲気下3時間反応させ、イソシアネート基含有量8.8質量%のプレポリマーを得た。使用したMDIは、ミリオネートMT(東ソー株式会社製)、PBAは、ニッポラン4010(東ソー株式会社製)である。
PBAの分子量は、下記式により算出した。また、式中の水酸基価は、JIS-K1557-1に準じて算出した。
(式2)
分子量=(1000/水酸基価)×官能基数×56.11
1,4-ブタンジオール(14BG)(三菱ケミカル株式会社製)3.9質量部、トリメチロールプロパン(TMP)(三菱ガス化学株式会社製)3.2質量部及び硬化用触媒を混合し、硬化剤を得た。
イソシアヌレート化触媒として、酢酸カリウムのエチレングリコール(EG)溶液(polycat46:エボニックジャパン社製)を、ポリウレタン組成物に対し配合量が80ppmとなるように、用意した。また、ウレタン化触媒として、トリエチレンジアミン(DABCO crystal:エボニックジャパン社製)を、ポリウレタン組成物に対し配合量が340ppmになるように用意した。
上記原材料を用い、図6に示す現像ブレードの製造装置により、現像ブレード部材を調製した。成形ドラム18は、SK3炭素鋼で作成されており、外周部はフッ素含有メッキ処理を施されて、幅12.5mm、深さ0.9mmの連続した成型用溝を有し、0.93rpmで駆動回転させた。エンドレスベルト19は金属製であり、成型キャビティを成形する部分は、フッ素含有メッキ処理を施し、成形ドラムの周速と同速度で走行させた。また、成形ドラム18の成形用溝の底面18bは、サンドブラスト処理によって粗面化されており、該底面の十点粗さ平均(Rz)は、5.43μmであった。
エンドレスベルトは、40℃に、成型キャビティは135℃に調整した。
得られたプレポリマーと硬化剤とをそれぞれタンク10、11に投入し、ポリウレタン組成物の吐出位置は、成型キャビティの始点より上流側に5mm、エンドレスベルト上方5mmとし、加熱硬化時間を33秒に調整した。硬化によって得られたポリウレタン組成物の成形体を、切断装置26により所定の長さに裁断した。
得られた厚さ1mmの現像ブレード部材の粗面化処理された成形溝の底面18b側に接していた成形面の十点粗さ平均(Rz)は、5.23μmであり、成形溝の底面18bの先端18cに接していた成形物の先端30aの形状は、半径230μmの円弧の形状を有していた。該現像ブレード部材は、図11に示す30aを先端方向に向けて30bで示す面を、接着剤として湿気硬化型ウレタンプレポリマーであるTECHNOMELT PUR 4663(ヘンケル株式会社製)を用いて、支持部材と接着することにより図12で示す電子写真装置用の現像ブレードを得た。
<基体の調製>
〔基体K-1〕
アルミニウム製円筒管を切削油(商品名:ダイカトールV-25;大同化学工業社製)を用いて研削加工し、メチルエチルケトン(MEK)拭きして仕上げた外径14mmの中空の軸芯体に、#180(粒径90~100μm)のガラスビーズを用いてブラスト処理を行い、Raが1.08の基体K-1を得た。
上記基体K-1と同様にして、ブラスト処理の条件を調整し、表1に示すRaを付与した基体K-2およびK-3を得た。なお、基体K-4については、上記のようにして仕上げた中空の基体をそのまま用いた。
外径14mmの塩化ビニル製円柱体を用意し、プロセスカートリッジに格納できるよう端部を加工したものを、基体KK-1とした。
〔絶縁性ドメイン形成用塗料No.Z1の調整〕
次に、表2に示す絶縁性ドメイン用樹脂及び配合量にてメチルエチルケトン(MEK)100質量部と混合して、絶縁性ドメイン形成用塗料No.Z1を得た。
下記表2に示す絶縁性ドメイン用樹脂、配合量、及び溶媒にした以外は、絶縁性ドメイン形成用塗料No.Z1と同様にして、絶縁性ドメイン形成用塗料No.Z2~Z16を調製した。
〔現像部材1-1の作製〕(実施例用サンプル:スプレー法)
基体K-1の表面に、プライマ(商品名:ハマタイトNo.40;横浜ゴム工業社製)にポリエーテル変性シリコーンオイル(商品名:TSF4440;モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)を1質量部添加した塗液を塗布し、温度150℃で10分間の焼き付け処理を行い、基体K′-1を得た。
基体、絶縁性ドメイン形成用塗料を表3の組み合わせに変更した以外は、現像部材1-1と同様にして接触角の測定を行った。結果を表3に示す。また、基体、絶縁性ドメイン形成用塗料を表3の組み合わせに変更した以外は、現像部材1-1と同様にして現像部材1-2~1-14を作製した。現像部材1-1と同様に、表面に、複数個の、互いに独立した電気絶縁性のドメインを有する現像部材1-2~1-14を得た。
基体K-1の表面に、シリンジを用いて50~80μLの絶縁性ドメイン形成用塗料No.Z1を滴下し、滴下から500ms後における基体K-1の表面における絶縁性ドメイン形成用塗料No.Z1の液滴がなす接触角を測定した。接触角の測定は、接触角計DM-501(協和界面科学社製)を用いて行い、測定環境は温度23℃、相対湿度50%の大気圧下とし、周辺の風速を0.1m/sec以下とした。結果を表3に示す。
基体、絶縁性ドメイン形成用塗料を表3の組み合わせに変更した以外は、現像部材2-1と同様にして接触角測定を行った。結果を表3に示す。また、基体、絶縁性形成用塗料を表3の組み合わせに変更した以外は、現像部材2-1と同様にして現像部材2-2~2-8を作製した。現像部材1-1と同様に、表面に、複数個の、互いに独立した電気絶縁性のドメインを有する現像部材2-2~2-8を得た。
まず、現像部材1-1および2-1と同様にして、基体K´-1及び基体K-1について、絶縁性ドメイン形成用塗料No.Z13を用いて接触角を測定した。結果を表3に示す。
絶縁性ドメイン形成用塗料を表3の組み合わせに変更した以外は、現像部材1-1と同様にして接触角測定を行った。結果を表3に示す。また、絶縁性形成用塗料を表3の組み合わせに変更した以外は、現像部材1-1と同様にして現像部材3を作製した。現像部材1-1と同様に、表面に、複数個の、互いに独立した電気絶縁性のドメインを有する現像部材3を得た。
基体K-1の表面に、プラズマ照射による親水化処理を行ったことと、絶縁性形成用塗料を表3の組み合わせに変更した以外は、現像部材1-1と同様にして接触角測定を行った。結果を表3に示す。また、基体K-1の表面に、プラズマ照射による親水化処理を行ったことと、絶縁性形成用塗料を表3の組み合わせに変更した以外は、現像部材1-1と同様にして現像部材4を作製した。基体K′-1の表面上に絶縁性ドメインで均一に被覆された膜を有する現像部材4を得た。
基体としてKK-1を用いた以外は、現像部材1-1と同様にして接触角測定を行った。結果を表3に示す。また、絶縁性形成用塗料を表3の組み合わせに変更した以外は、現像部材1-1と同様にして現像部材3を作製した。現像部材1-1と同様に、表面に、複数個の、互いに独立した電気絶縁性のドメインを有する現像部材5を得た。
絶縁性ドメイン形成用塗料No.Z1に対して、電気抵抗を調整するため、0.1質量部のイオン導電剤(商品名:N,N,N-トリメチル-N-プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド;東京化成工業社製)を添加した塗料を用いた以外は、現像部材1-1と同様にして接触角測定を行った。結果を表3に示す。また、絶縁性形成用塗料を表3の組み合わせに変更した以外は、現像部材1-1と同様にして現像部材6を作製した。現像部材1-1と同様に、表面に、複数個の、互いに独立した電気絶縁性のドメインを有する現像部材6を得た。
<<評価1:絶縁性ドメインの面積包絡度S/H>>
ステージ左右方向を現像部材の長手となるように固定された現像部材1-1に対して表面法線方向からビデオマイクロスコープ(商品名:DIGITAL MICROSCOPE VHX-5000、株式会社キーエンス社製)、及びズームレンズ(使用レンズ商品名:スイングヘッドズームレンズ VH-ZST)を用いて観察倍率100倍で観察した。その際、観察光に本ズームレンズ付属のリング照明を用いることで、現像部材表面の観察像の中で、絶縁性ドメインのみを暗くすることが出来る。
得られた画像の中央において現像部材1-1の長手3mm、周方向1mmの長方形を観察エリアとし、画像解析ソフトウェアImage J ver.1.45(開発元:Wayne Rasband、National Institutes of Health、NIH)を用い、背景輝度分布をSubtract Backgroundメニューから平坦化半径40ピクセルで除去した後、輝度閾値128で絶縁性ドメインを2値化処理した。また、観察エリア内に完全に含まれる絶縁性ドメインのみを測定対象とした。
現像部材の任意の50点に対して観察および測定し、絶縁性ドメインのS/Hが0.05以上0.80以下になる個数割合、及びS/Hの算術平均値を求めた。
現像部材1-1の外表面に、絶縁性ドメイン被覆部および該ドメイン非被覆部が存在することは、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡で、現像部材1-1の外表面を観察することにより確認した。
以下に本発明における現像部材外表面の観察の一例を示す。
まず、現像部材外表面を光学顕微鏡(VHX5000(製品名)、キーエンス社製)を用いて観察し、外表面に導電部と絶縁部の2つ以上の領域が存在することを確認した。次いで、クライオミクロトーム(UC-6(製品名)、ライカマイクロシステムズ社製)を用い、現像部材から現像部材の外表面を含む薄片を、基体ごと切り出した。薄片は、温度-150℃で、現像部材外表面の大きさ100μm×100μm、基体外表面を基準とした厚さ1μm、現像部材外表面上の2つ以上の領域を含むように切り出した。次いで、切り出した薄片上の現像部材外表面を、光学顕微鏡を用いて観察した。
残留電位分布は、薄片上の現像部材外表面をコロナ放電装置によってコロナ帯電させ、その外表面の残留電位を、薄片を走査させながら静電気力顕微鏡(MODEL 1100TN、トレック・ジャパン 株式会社製)によって測定することによって得た。
測定環境:温度23℃、相対湿度50%
測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してから測定を開始するまでの時間:1min
カンチレバー:Model 1100TN用カンチレバー(型番;Model 1100TNC-N、トレック・ジャパン 株式会社製)
測定面とカンチレバー先端とのギャップ:10μm
測定範囲:99μm×99μm
測定間隔:3μm×3μm
現像部材の外表面をコロナ放電装置によってコロナ帯電させ、その外表面に存在する電気絶縁性のドメイン上または導電層上の残留電位の時間推移を静電気力顕微鏡(MODEL 1100TN、トレック・ジャパン 株式会社製)によって測定し、計算式(1)にフィッティングすることで求めた。ここで、絶縁性ドメイン被覆部の測定点は、前記残留電位分布の測定で確認した絶縁性ドメイン被覆部のうち、残留電位の絶対値が最も大きかった点とした。また、絶縁性ドメイン非被覆部の測定点は、残留電位の測定で確認した絶縁性ドメイン非被覆部のうち、残留電位が略0Vとなった点とした。
続いて同環境内において、薄片を載せたシリコンウエハを静電気力顕微鏡に組み込んだ高精度XYステージ上に設置した。コロナ放電装置は、ワイヤとグリッド電極間の距離が8mmのものを用いた。コロナ放電装置を、グリッド電極該シリコンウエハ表面との距離が2mm、となる位置に配置した。次いで、シリコンウエハを接地し、ワイヤに-5kV、該グリッド電極に-0.5kVの電圧を、外部電源を用いて印加した。印加開始後に、該高精度XYステージを用い、該薄片がコロナ放電放置直下を通過するように、シリコンウエハ表面と平行に速度20mm/sで走査させることで、薄片をコロナ帯電させた。
・測定環境:温度23℃、相対湿度50%
・測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してから測定を開始するまでの時間:15sec
・カンチレバー:Model 1100TN用カンチレバー(型番;Model 1100TNC-N、トレック・ジャパン社製)
・測定面とカンチレバー先端とのギャップ:10μm
・測定周波数:6.25Hz
・測定時間:1000sec
V0=V(t)×exp(-t/τ) 計算式(1)
上記計算式(1)中、t、V0、V(t)、及びτは、以下のように定義される。
t:測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してからの経過時間(秒);
V0:初期電位(t=0秒のときの電位)(V);
V(t):測定箇所がコロナ放電装置直下を通過してからt秒後の残留電位(V);
τ:残留電位の時定数(秒)。
絶縁性ドメインの面積Sを求めた。前記S/Hの測定において測定対象とした絶縁性ドメインのみを測定対象とした。絶縁性ドメインの面積Sが300μm2以上、100000μm2以下になる個数割合、及び面積Sの算術平均値を求めた。
絶縁性ドメインの水平フェレ径を求めた。前記S/Hの測定において測定対象とした絶縁性ドメインのみを測定対象とした。絶縁性ドメインに外接する長方形の一辺が現像部材の長手方向に対して平行になるように描き、その辺の長さを水平フェレ径R’とした。水平フェレ径の算術平均値を求めた。
絶縁性ドメインの被覆率を求めた。前記S/Hの測定において得られた50点の観察画像を用い、観察視野のエリア内に存在する絶縁性ドメインの面積の総和をS’とし、観察視野に対する総和S’の割合を絶縁性ドメインの被覆率A’とした。上記の観察画像50点に対して同じ測定を行い、得られた値の算術平均値を被覆率Aとした。
絶縁性ドメインの厚みを求めた。現像部材1の表面と垂直になるようにカミソリ刃を入れ、現像部材1の断面を切り出す。この断面を走査電子顕微鏡(商品名:JSM-7800FPRIME ショットキー電界放出形走査電子顕微鏡、日本電子社製)により観察する。現像部材表面の法線方向における絶縁性ドメインの厚みの最大値をL’とする。この測定を、現像部材表面の任意の20箇所で行い、得られた値の算術平均値を絶縁性ドメインの厚みLとした。
上記の評価方法により、絶縁性ドメインの面積包絡度S/H、面積S、水平フェレ径、被覆率、厚みを求めた。結果を表4に示す。
現像部材3および4については、S/Hの値が、0.05~0.80の範囲内にあるドメインの個数割合が0%であった。
現像部材4については、絶縁性ドメインが独立して存在せず、均一な膜として形成されていた。その為、S/Hの値が、0.05~0.80の範囲内にあるドメインの個数割合が0%であった。
[S/Hの異なる絶縁性ドメイン]
S/Hが、0.05~0.80の範囲内および範囲外であるドメインの各々について、高温高湿環境下における電荷保持性およびトナー付着量を評価した。
まず、現像部材1-1、1-2、1-4および3の各々から、面積包絡度S/Hの値が異なるドメインを8個選出した。各ドメインを、ドメインNo.1~8とする。各ドメインの面積包絡度S/H、面積、水平フェレ径の値を表5に示す。
[評価7-1:絶縁性ドメインの帯電評価]
電子写真画像形成装置(商品名、HP LaserJet Enterprise M609dn、ヒューレット・パッカード社製)および、トナー供給ローラを取り外したプロセスカートリッジ37Y(ヒューレット・パッカード社製)に現像部材1-1を組み込み、温度30℃、湿度80%RH環境下で24時間放置した。次に同環境下でA4用紙30枚/分の速度でベタ黒画像を20枚連続で出力し、現像部材1上のドメインNo.1を帯電させた。
次に、トナーをエアーにより吹き飛ばし除去し、同環境内に設置したElectrostatic Force Microscope(トレック・ジャパン社製)に設置し、現像部材1-1の表面上のドメインNo.1の表面電位を測定した。条件は、カンチレバーのプローブ先端とドメインの表面との距離を10μmとなるようにして、1mm四方の範囲で2μmピッチで測定を行った。得られた絶縁性ドメイン上の表面電位を相加平均した値を、ドメインNo.1の表面電位とした。本測定は先に行った帯電完了から5分後に測定を開始した。
結果を表5に示す。
電子写真画像形成装置(商品名、HP LaserJet Enterprise M609dn、HP社製)用のプロセスカートリッジ37Y(ヒューレット・パッカード社製)からトナーを取り外し、1000mLのポリプロピレン製のメスシリンダー(全高:285mm、内径:Φ70mm)に800ml充填した。現像部材1をこのメスシリンダー内に投入し引き揚げることによりドメインNo.1にトナーを付着させた。
[評価8-1:現像部材の30℃/80%RHにおける帯電評価]
まず、低トルク化の目的で、電子写真画像形成装置(商品名、HP LaserJet Enterprise M609dn、ヒューレット・パッカード社製)用のプロセスカートリッジ37Y(ヒューレット・パッカード社製)からトナー供給ローラを取り外した。これにより低トルクとなる一方で、現像部材へのトナー供給量が減少する。次にこのプロセスカートリッジの現像部材として前記現像部材1-1を装着し、温度30℃、湿度80%RH環境下で24時間放置した。次に同環境下でA4用紙30枚/分の速度でベタ黒画像を20枚連続で出力した後、現像部材1-1を取り外し、トナーをエアーにより吹き飛ばし除去したのち現像部材1-1の表面電位を計測した。その際、計測した領域は出力動作停止時の電子写真感光体と現像剤量規制部材との間の領域とし、計測方法は、現像部材1の軸芯体をアースに落とし、現像部材1表面の電位を表面電位計(商品名:MODEL344、トレック社製)に表面電位プローブ(商品名:MODEL6000B-8)を接続し、現像部材表面から6mm離れた値を測定して求めた。
次に同環境下でA4用紙30枚/分の速度でベタ黒の画像を10枚連続で出力した後、ベタ黒の画像を1枚出力中に出力動作を停止し、現像部材1-1を取り外し、現像部材1-1上に付着しているトナー量(トナー搬送量)を計測した。その際、計測した領域は出力動作停止時に電子写真感光体当接部とトナー規制部材当接部との間の領域とした。計測方法は、直径5mmの開口を有する吸引用ノズルを用いてトナーを吸引し、吸引したトナー質量と吸引した領域の面積を測定して、トナー搬送量(mg/cm2)を求め、下記の基準で評価した。
ランクA:1.20mg/cm2以上。
ランクB:0.80mg/cm2以上1.20mg/cm2未満。
ランクC:0.40mg/cm2以上0.80mg/cm2未満。
ランクD:0.40mg/cm2未満。
次に、A4用紙30枚/分の速度で黒ベタ画像を1枚出力し、得られた黒ベタ画像の画像濃度を分光濃度計(商品名:508、Xrite社製)を用いて計測し、画像の先端と後端の濃度差を求め、下記の基準で評価した。
ランクA:0.05未満。
ランクB:0.05以上0.10未満。
ランクC:0.10以上0.20未満。
ランクD:0.20以上。
上記評価に用いた、電子写真画像形成装置および、トナー供給ローラを取り外したプロセスカートリッジを、温度15℃、湿度10%RH環境下で24時間放置した。次に同環境下でA4用紙30枚/分の速度でベタ白画像を50枚連続で出力した後、ベタ白の画像を1枚出力中に出力動作を停止し、現像部材1-1を取り外し、トナーをエアーにより吹き飛ばし除去したのち現像部材1-1の表面電位を計測した。その際、計測した領域は出力動作停止時の電子写真感光体と現像剤量規制部材との間の領域とし、計測方法は、現像部材1-1の軸芯体をアースに落とし、現像部材1-1表面の電位を表面電位計(商品名:MODEL344、トレック社製)に表面電位プローブ(商品名:MODEL6000B-8)を接続し、現像部材表面から6mm離れた値を測定して求めた。その結果を下記の基準で評価した。
ランクA:-15V未満。
ランクB:-15V以上-25V未満。
ランクC:-25V以上-35V未満。
ランクD:-35V以上。
次に、A4用紙30枚/分の速度で、ベタ黒に対して25%のハーフトーン画像を1枚、ベタ白画像48枚、ベタ黒に対して25%のハーフトーン画像を1枚の順で連続して出力した。得られた1枚目と50枚目のハーフトーン画像の濃度を分光濃度計(商品名:508、Xrite社製)を用いて計測し、1枚目と50枚目の濃度差を求めた。画像濃度差の評価基準は以下の通りである。
ランクA:0.05未満。
ランクB:0.05以上0.10未満。
ランクC:0.10以上0.20未満。
ランクD:0.20以上。
その他の実施例および比較例に係る現像部材も、評価8-1~8-5に供した。その結果を表6に示す。
2:導電性の外表面を有する基体
2′:金属を含む該表面を具備する基体
3:絶縁性樹脂層
4:絶縁性ドメイン被覆部/絶縁性ドメインの正投影像
5:絶縁性ドメインの正投影像の凸包絡領域
6:絶縁性ドメイン非被覆部
10、11:タンク
12、13:計量ポンプ
14、15:吐出・循環用配管
16:ミキシングへッド
17:成形ドラム駆動回転軸
18:成形ドラム
18g:成型用溝の側面
18b:成形用溝の底面
18c:成形用溝の底面の先端
19:エンドレスベルト
20:ベルト駆動ロール
21:ガイドロール
22:テンションロール
23:空間部(成型キャビティ部)
23s:成型キャビティの始点
23e:成型キャビティの終点
24:成形ドラムからの離型機構
25:搬送機構
26:切断装置
28:吐出口(吐出位置)
29:帯状の成形体
30:現像ブレード部材
30a:現像ブレードの成形溝の底面18bの先端18cに接していた成形物の先端部分
30b:現像ブレード部材の成形溝の底面18bに接していた成形面
31:ポリウレタンの混合原材料
32:支持部材
Claims (9)
- 導電性の外表面を有する基体と、該基体の外表面上に絶縁性樹脂層を介して設けられた、複数個の電気絶縁性のドメインとを具備する電子写真用の現像部材であって、
該現像部材の外表面は、該絶縁性樹脂層の表面と、該ドメインの表面とを含み、
該ドメインの各々を該基体の表面に正投影させたときに、
該ドメインの投影像の各々の面積をSとし、
該ドメインの投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、
少なくとも1つのドメインは、式(1)で示される関係を満たし、
式(1)
0.05≦S/H≦0.80
該現像部材の外表面を構成している該ドメインの表面の電位をV0(V)に帯電させたのち、該電位がV0×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が、60.0秒以上であり、かつ、
該現像部材の外表面を構成している該絶縁性樹脂層の表面の電位をV0(V)となるように帯電させたのち、V0×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が6.0秒未満である、ことを特徴とする現像部材。 - 金属を含む外表面を具備する基体と、該外表面上に直接設けられてなる、複数個の電気絶縁性のドメインとを具備する電子写真用の現像部材であって、
該現像部材の外表面が、該基体の外表面と、該ドメインの表面とを含み、
該ドメインの各々を該基体の外表面に正投影させたときに、
該ドメインの投影像の各々の面積をSとし、
該ドメインの投影像の凸包絡の各々の面積をHとしたとき、
少なくとも1つのドメインは、式(1)で示される関係を満たし、
式(1)
0.05≦S/H≦0.80
該現像部材の外表面を構成する該ドメインの表面の電位をV0(V)に帯電させたときに、
該表面の電位がV0×(1/e)まで減衰するのに要する時間として定義される電位減衰時定数が、60.0秒以上であることを特徴とする現像部材。 - 前記ドメインの20個数%以上のドメインが、式(1)で示される関係を満たすことを特徴とする、請求項1または2に記載の現像部材。
- 前記ドメインのうち、前記面積Sが300μm2以上、100000μm2以下の範囲にあるドメインが、80個数%以上である請求項3に記載の現像部材。
- 前記ドメインの水平フェレ径が100μm以上、2000μm以下である請求項3または4に記載の現像部材。
- 前記現像部材の外表面における長手方向の辺3.0mm、周方向の辺1.0mmの長方形の領域に位置している前記ドメインの面積Sの総和が、該領域の面積に対して15%以上、50%以下である請求項3~5のいずれか一項に記載の現像部材。
- 電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジであって、
トナーを含むトナー容器と、該トナーを搬送する現像手段と、を少なくとも具備し、
該現像手段が、請求項1~6のいずれか一項に記載の現像部材を有する、ことを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ。 - 電子写真感光体、
該電子写真感光体を帯電可能に配置された帯電手段、および
該電子写真感光体に対してトナーを供給する現像手段を少なくとも有する電子写真画像形成装置であって、
該現像手段が、請求項1~6のいずれか一項に記載の現像部材を有する、ことを特徴とする電子写真画像形成装置。 - 電子写真感光体、
該電子写真感光体を帯電可能に配置された帯電手段、および
該電子写真感光体に対してトナーを供給する現像手段を少なくとも有する電子写真画像形成装置であって、
該現像部材に、交流バイアス電圧を印加するためのバイアス印加手段を有し、
該現像手段が、請求項1~6のいずれか一項に記載の現像部材を有する、ことを特徴とする電子写真画像形成装置。
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