JP3272056B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP3272056B2
JP3272056B2 JP30289692A JP30289692A JP3272056B2 JP 3272056 B2 JP3272056 B2 JP 3272056B2 JP 30289692 A JP30289692 A JP 30289692A JP 30289692 A JP30289692 A JP 30289692A JP 3272056 B2 JP3272056 B2 JP 3272056B2
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弘治 鈴木
信夫 岩田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンター等の画像形成装置に用いる現像装置に係
り、詳しくは、現像剤を貯溜する現像剤貯溜手段と、表
面に誘電体部と接地された導電体部とが規則的又は不規
則に混在して分布するように構成された現像剤担持体
と、該誘電体部に電荷を付与する電荷付与手段と、現像
剤貯溜手段内の現像剤を該現像剤担持体側に搬送する現
像剤搬送手段と、該現像剤担持体上に担持された該現像
剤の厚さを規制する現像剤規制部材と、該現像剤担持体
上に担持された該現像剤を所定の帯電量まで帯電する現
像剤帯電手段とを備えた現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】静電潜像を潜像像担持体上に形成し、こ
れを現像剤によって可視化する画像形成装置において、
現像装置の小型化、低コスト化、高信頼性等の点から、
一成分系現像剤を用いた現像装置が有利である。特にカ
ラー化を行うには、透明度が高い非磁性一成分系現像剤
を用いることが有利である。一成分系現像剤を用いる現
像装置としては、表面に該現像剤を担持し、現像領域を
含む所定の循環経路に沿って搬送する現像剤担持体と、
該現像剤を貯溜する現像剤貯溜手段と、該現像剤担持体
に接触し、該現像剤貯溜手段に貯溜されている該現像剤
を該現像剤担持体に供給する現像剤供給部材とを有する
ものが知られている(例えば、特開昭60−22905
7号公報、特開昭61−42672号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、例えば非磁性
一成分現像剤(以下、トナーという)を用いる現像方式
における、現像剤担持体上のトナーの最適な付着量及び
帯電量について説明する。現像剤担持体上のトナー付着
量は、像担持体上で0.6〜1.0mg/cm2程度、転写紙
上で0.5〜0.7mg/cm2程度得られるものであること
が望ましい。また、この像担持体上及び転写紙上のトナ
ー付着量は、現像剤担持体上のトナー付着量のみなら
ず、現像領域における像担持体と現像剤担持体との周速
差によっても左右される。
【0004】ところが、従来実用化されているこの種の
現像装置においては、現像剤担持体上のトナー層が1層
であり、現像剤担持体上でのトナー付着量は0.2〜
0.5mg/cm2と少なかった。このため、像担持体上及び
転写紙上での上記所望のトナー付着量を得るためには、
現像剤担持体の周速を像担持体の周速の2〜4倍に設定
する必要があった。このように現像剤担持体上でのトナ
ー付着量不足をカバーするために、現像剤担持体の回転
を高く設定する場合には、画像形成スピードの高速化が
困難であるばかりでなく、ベタ部を現像したときに後端
部の濃度が高くなる“トナー後端より”という現象も発
生する。この現象は白黒画像では大きな問題ではない
が、カラー画像ではトナーを透過して色を視覚するた
め、後端部で濃度が濃くなり、特に重ね画像の場合は色
違いになってしまう。また、白抜き文字の回りの濃度に
ムラが発生し、なめらかさの欠けた画像になってしまう
等多くの不具合が発生する。
【0005】このような“トナー後端より”という現象
を発生させずに、かつ、像担持体上及び転写紙上で上記
所望のトナー付着量を得るためには、現像剤担持体の周
速を像担持体の周速に近づける、つまり、等速現像に近
づけるとともに、現像剤担持体上でのトナー付着量を従
来より多くすることが必要である。具体的には、像担持
体上及び転写紙上での充分なトナー付着量を、ほぼ等速
現像で確保するためには、現像剤担持体上のトナー付着
量を、現像効率の良い接触現像法で少なくとも0.8mg
/cm2以上、現像効率の悪い非接触現像法で少なくとも
1.0mg/cm2以上にする必要がある。このような現像剤
担持体上のトナー付着量を得るためには、2層以上のト
ナー層厚にしなければならない。
【0006】しかも、現像領域に搬送される現像剤担持
体上のトナー層に、無帯電トナーや逆帯電トナーが含ま
れていると、現像転移の悪化、地肌汚れ、解像度劣化等
の原因にもなるので、トナー帯電量は平均帯電量で5〜
10μc/g が望ましい。また、低帯電トナーの存在する
と、シャープ性及び解像度の低下や地汚れを生じさせる
ので、低帯電トナーが少ない安定したトナー帯電量分布
であることが望ましい。
【0007】このように、無帯電トナーや逆帯電トナー
を含まない安定したトナー帯電量分布で、平均帯電量5
〜10μc/gの二層以上の多層のトナー層を現像剤担持
体上に形成すれば、画像形成スピードの高速化や“トナ
ー後端より”防止のための等速現像が可能となる。
【0008】なお、本出願人は先に、現像剤担持体上に
帯電量の安定したトナーを所望量だけ付着させる手段と
して、図2に示すように、現像剤担持体として表面が規
則的または不規則的に微小面積で分布した誘電体部と接
地された導電体部とからなる現像ローラ4を用い、現像
ローラ4面に接触する位置で回転する現像剤供給部材と
してトナー供給ローラ5を設け、現像ローラ4とトナー
供給ローラ5との圧接部においてトナー7を摩擦帯電
し、かつ、該誘電体部をトナー供給ローラ5及びトナー
7により摩擦帯電して現像ローラ4面近傍に多数の微小
閉電界を形成し、摩擦帯電されたトナー7を、該微小閉
電界により現像ローラ4上に多層に担持させる現像装置
について出願を行なった(例えば、特願平2−1511
0号参照)。かかる先願発明の現像装置によれば、現像
ローラ4上に帯電量の安定した多層のトナー層を形成す
ることが可能になる。本件発明は、かかる先願発明の現
像装置についての更なる研究によってなされたものであ
る。
【0009】本発明の目的とするところは、より簡単な
構成で、逆帯電トナーや無帯電トナーが少なく所望の付
着量及び帯電量トナー層を現像剤担持体上に形成して像
担持体上に供給できる現像装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の現像装置は、現像剤を貯溜する現像剤
貯溜手段と、表面に誘電体部と接地された導電体部とが
規則的又は不規則に混在して分布するように構成された
現像剤担持体と、該誘電体部に電荷を付与する電荷付与
手段と、現像剤貯溜手段内の現像剤を該現像剤担持体側
に搬送する現像剤搬送手段と、該現像剤担持体上の該現
像剤の厚さを規制する現像剤規制部材と、該現像剤担持
体上の該現像剤を所定の帯電量まで帯電する現像剤帯電
手段とを備えた現像装置において、現像剤規制部材が摩
擦帯電系列上該現像剤と該誘電体部との間に位置するよ
うに該現像剤、該現像剤規制部材及び該誘電体部の各材
料を構成することにより、該現像剤規制部材を該電荷付
与手段及び該現像剤帯電手段として兼用し、該現像剤搬
送手段を、該現像剤規制部材で電荷が付与された該誘電
体部上に形成された電界による静電的な力をうける領域
に該現像剤を搬送するように構成しことを特徴とする
ものである。
【0011】また、請求項2の現像装置は、現像剤を貯
溜する現像剤貯溜手段と、表面に誘電体部と接地された
導電体部とが規則的又は不規則に混在して分布するよう
に構成された現像剤担持体と、該誘電体部に電荷を付与
する電荷付与手段と、現像剤貯溜手段内の現像剤を該現
像剤担持体側に搬送する現像剤搬送手段と、該現像剤担
持体上の該現像剤の厚さを規制する現像剤規制部材と、
該現像剤担持体上の該現像剤を所定の帯電量まで帯電す
る現像剤帯電手段とを備えた現像装置において、現像剤
規制部材が摩擦帯電系列上該現像剤と該誘電体部との間
に位置するように該現像剤、該現像剤規制部材及び該誘
電体部の各材料を構成することにより、該現像剤規制部
材を該電荷付与手段及び該現像剤帯電手段として兼用
し、該現像剤搬送手段を、電荷が付与された該誘電体部
と該導電体部との隣接部上に形成された微小閉電界によ
るグラディエント力をうける領域に該現像剤を搬送する
ように構成しことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項3の現像装置は、請求項1又
は2の現像装置において、上記現像剤を撹拌し、上記現
像剤担持体上に接触させるように搬送する少なくとも一
つの現像剤撹拌手段を設け、該現像剤として、凝集度が
5%以上、かつ、30%以下の現像剤を用いたことを特
徴とするものである。ここで、該現像剤の凝集度は、パ
ウダーテスター(ホソカワミクロン社製,粉体特性総合
測定装置,TYPEPT−E:商標)を測定されたもの
である。
【0013】また、請求項4の現像装置は、請求項1又
は2の現像装置において、上記現像剤担持体の上記導電
体部が、摩擦帯電系列上、上記現像剤と該現像剤担持体
の上記誘電体部との間に位置するように、該現像剤、該
導電体部及び該誘電体部の各材料を構成したことを特徴
とするものである。
【0014】また、請求項5の現像装置は、請求項1、
2又は4の現像装置において、上記現像剤規制部材の抵
抗率が1×10Ωcm以下であることを特徴とするもの
である。
【0015】また、請求項6の現像装置は、請求項1又
は2の現像装置において、上記現像剤担持体の上記導電
体部が、摩擦帯電系列上、上記現像剤と上記現像剤規制
部材及び該現像剤担持体の上記誘電体部との間に位置す
るように、該現像剤、該導電体部、該現像剤規制部材、
該導電体部、及び該誘電体部の各材料を構成したことを
特徴とするものである。
【0016】また、請求項7の現像装置は、請求項1
2、3、4、5又は6の現像装置において、上記現像剤
として、抵抗率が1×10Ωcm以上、かつ、1×10
12Ωcm未満の範囲内の現像剤を用いたことを特徴とす
るものである。ここで、該現像剤の抵抗率は、粉体状の
該現像剤を電動プレス機(MAEKAWA TESTING MACHINECo.
製,TYPE M:商標)により、荷重6トンで1分間
加圧して、直径40mm,厚さ3mmの錠剤状の試料形状に
成型し、その試料の抵抗値を交流抵抗計(AC5V,1
kHz)で測定して、求めたものである。
【0017】また、請求項8の現像装置は、請求項1
2、3、4、5又は7の現像装置において、上記現像剤
と同極性で、上記現像剤担持体面との間に所定の電位差
を形成するような電圧を、上記現像剤規制部材に印加す
る電圧印加手段を設け、上記現像剤規制部材を、該現像
剤担持体との間の電位差によってリーク電流が生じない
抵抗率を有する材料で構成したことを特徴とするもので
ある。
【0018】
【作用】請求項1又は2の現像装置においては、表面に
誘電体部と接地された導電体部とが規則的又は不規則に
混在して分布するように上記現像剤担持体を構成してい
る。この現像剤担持体の表面に、上記現像剤規制部材が
直接、又は上記現像剤を介して摺擦されることにより、
該現像剤担持体面の上記誘電体部に所定の電荷が付与さ
れる。そして、電荷が付与された該誘電体部上に電界が
発生する。特に該誘電体部と接地された上記導電体部と
の隣接部上には微小閉電界が発生し、該現像剤担持体上
の全体では、多数の該微小閉電界が形成される。例え
ば、現像剤担持体の表面部を図3(a)及び(b)に示
すように誘電体部41及び導電体部42で構成し、現像
剤規制部材8の現像剤担持体4面への直接の摺擦によ
り、誘電体部41に正極性の電荷を付与すると、図3
(b)に示すように誘電体部41から導電体部42へ円
弧状に伸びる微小閉電界Eが多数形成される。一方、上
記現像剤搬送手段により、上記現像剤貯溜手段内の無帯
電、又は低帯電等の帯電量が不安定な現像剤が、該現像
剤担持体上の多数の該微小閉電界等の電界の発生領域に
搬送される。搬送された該現像剤は、該電界によって生
じる静電的な力、特に無帯電の現像剤の場合は該微小閉
電界によって生じる後述のグラディエント力(Gradient
Force)をうけて、該現像剤担持体面に吸引され担持さ
れる。ここで、図4に基づいて、上記グラディエント力
を説明する。図4(a)及び(b)は電界中の誘電体粒
子(現像剤粒子)の運動を示している。図4(a)に示
すように、帯電した誘電体粒子(現像剤粒子)71が外
部から与えられた電界の中にあるときは、その帯電電荷
の極性の正負に応じて、該電界の方向と同一方向、又は
逆方向の静電的な力をうける。また、図4(b)に示す
ように、場所的に大きさが異なる不平等電界が形成され
ている場合には、そこにある無帯電誘電体粒子(現像剤
粒子)72は、たとえ電荷を持たなくとも電界の強い領
域(図4(b)では右の方向)に向かう力をうける。こ
の力をグラディエント力という(上田他著「静電気の基
礎」,p.15,昭和46年朝倉書店発行)。ところ
で、上記現像剤担持体上に担持された現像剤は、上記現
像剤規制部材によってならされて所定の厚さに規制され
るとともに、該現像剤規制部材が該現像剤を介して該現
像剤担持体の表面を摺擦することにより、該現像剤と、
該現像剤規制部材の表面、該現像剤担持体の該誘電体部
及び該導電体部との間に摩擦現象が生じ、それぞれの材
料の摩擦帯電系列上の位置に応じた極性で、現像に必要
な所定の帯電量に帯電される。本現像装置では、上記現
像剤規制部材が、摩擦帯電系列上、上記現像剤と上記現
像剤担持体の上記誘電体部との間に位置するように、該
現像剤、該現像剤規制部材、及び該誘電体部の各材料を
構成している。例えば、該現像剤の帯電極性が負極性の
場合には、摩擦帯電系列上、図5(a)に示すように
(−)現像剤<現像剤規制部材<誘電体部(+)になる
ように構成できる。この材料の組み合わせで、図6
(a)に示すように該現像剤が十分に付着した該現像剤
担持体面を該現像剤規制部材が摺擦する場合には、該現
像剤と該誘電体部及び該現像剤規制部材との摩擦によっ
て、該現像剤に負極性の電荷が付与され、該誘電体部及
び該現像剤規制部材に正極性の電荷が付与される。ま
た、図6(b)に示すように該現像剤の付着が少ない、
又は該現像剤が付着する前の該現像剤担持体面を該現像
剤規制部材が直接摺擦する場合には、該誘電体部と該現
像剤規制部材との摩擦によって、該誘電体部に正極性の
電荷が付与され、該現像剤規制部材に負極性の電荷が付
与される。以上の作用により、上記現像剤担持体上には
所定の付着量及び帯電量の多層の現像剤が安定して担持
される。
【0019】請求項3の現像装置においては、上記現像
剤として、凝集度が5%以上、かつ、30%以下の範囲
内の現像剤を用いている。この範囲内の凝集度を有する
該現像剤を用いる理由は、例えば、現像剤の凝集度が5
%より低い場合には、上記現像剤担持体上から該現像剤
が飛散したり、画像にかぶりが発生しやすくなり、一
方、現像剤の凝集度が30%より高い場合には、上記静
電的な力、特に上記グラディエント力による多層化が困
難となり、また現像効率(該現像剤担持体上の該現像剤
が該像担持体上に現像される割合)も低下し、画像濃度
の低下や画像濃度のムラが発生しやすくなるからであ
る。また、上記現像剤担持体の近傍に搬送された、無帯
電、又は低帯電等の帯電量が不安定な上記現像剤を、上
記撹拌手段によって撹拌することにより、さらに該現像
剤をほぐしてさらさらな状態にしながら、該現像剤担持
体上に接触するように搬送しているので、該現像剤担持
体面に該現像剤を吸着させる上記静電的な力、特に上記
グラディエント力が該現像剤に効率的に作用するように
している。
【0020】請求項4の現像装置においては、上記現像
剤規制部材とともに上記現像剤担持体の上記導電体部
が、摩擦帯電系列上、上記現像剤と該現像剤担持体の上
記誘電体部との間に位置するように、該現像剤、該現像
剤規制部材、該導電体部、及び該誘電体部の各材料を構
成している。例えば、該現像剤の帯電極性が負極性の場
合には、摩擦帯電系列上、図5(b)に示すように
(−)現像剤<現像剤規制部材,導電体部<誘電体部
(+)になるように構成できる。この材料の組み合わせ
で、図6(a)に示すように該現像剤が十分に付着した
該現像剤担持体面を該現像剤規制部材が摺擦する場合に
は、該現像剤と該導電体部、該誘電体部、及び該現像剤
規制部材との摩擦によって、該現像剤に負極性の電荷が
付与され、該導電体部、該誘電体部、及び該現像剤規制
部材に正極性の電荷が付与される。また、図6(b)に
示すように該現像剤の付着が少ない、又は該現像剤が付
着する前の該現像剤担持体面を該現像剤規制部材が直接
摺擦する場合には、該誘電体部と該現像剤規制部材との
摩擦によって、該誘電体部に正極性の電荷が付与され、
該現像剤規制部材に負極性の電荷が付与される。
【0021】請求項5の現像装置においては、上記摩擦
帯電において、該現像剤規制部材には正と負の両極性の
電荷が発生するが、該現像剤規制部材に抵抗率1×10
Ωcm以下の導電性材料を用いているので、該現像剤規
制部材に発生した該両極性の電荷が中和され、又は該現
像剤規制部材がアースに接続されていればアースに放電
され、該現像剤規制部材の負極性に帯電した部分と該現
像剤との摩擦や、該現像剤規制部材の正極性に帯電した
部分と該誘電体部との摩擦がなくなり、該現像剤及び該
誘電体部の摩擦帯電がさらに効率的に行なわれるように
なる。
【0022】請求項6の現像装置においては、上記現像
剤担持体の上記導電体部が、摩擦帯電系列上、上記現像
剤と上記現像剤規制部材及び該現像剤担持体の上記誘電
体部との間に位置するように、該現像剤、該導電体部、
該現像剤規制部材、該導電体部、及び該誘電体部の各材
料を構成している。例えば、該現像剤の帯電極性が負極
性の場合には、摩擦帯電系列上、図5(c)に示すよう
に(−)現像剤<導電体部<現像剤規制部材,誘電体部
(+)になるように構成できる。この材料の組み合わせ
で、図6(a)に示すように該現像剤が十分に付着した
該現像剤担持体面を該現像剤規制部材が摺擦する場合に
は、該現像剤と該導電体部、該誘電体部、及び該現像剤
規制部材との摩擦によって、該現像剤に負極性の電荷が
付与され、該導電体部、該誘電体部、及び該現像剤規制
部材に正極性の電荷が付与される。また、図6(b)に
示すように該現像剤の付着が少ない、又は該現像剤が付
着する前の該現像剤担持体面を該現像剤規制部材が直接
摺擦する場合には、該導電体部と該現像剤規制部材との
摩擦によって、該該導電体部には負極性の電荷が付与さ
れるが、摩擦帯電系列上の位置が略同じである該誘電体
部と該現像剤規制部材との摩擦による摩擦電荷の発生は
ほとんどない。
【0023】請求項7の現像装置においては、上記現像
剤の抵抗率が1×108Ωcm以上なので、転写不良が発
生することがない。また、該現像剤の抵抗率が1×10
12Ωcm未満なので、該現像剤を短時間の摩擦帯電によ
り、所定の帯電量まで帯電される。
【0024】請求項8の現像装置においては、上記電圧
印加手段により、上記現像剤と同極性で、上記現像剤担
持体面との間に所定の電位差を形成するような電圧を上
記現像剤規制部材に印加する。例えば、反転現像の場合
には、該現像剤と同極性で、該現像剤担持体に印加する
現像バイアス電圧より絶対値で大きい電圧を該現像剤規
制部材に印加する。これにより、該現像剤規制部材から
該現像剤へ電荷が注入される。また、上記現像剤規制部
材を、該現像剤担持体との間の電位差によるリーク電流
が生じない抵抗率を有する材料で構成することにより、
上記電荷の注入が、さらに効率的に安定して行なわれ
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を電子写真複写機(以下、複写
機という)に用いる現像装置に適用した実施例について
説明する。 〔実施例1〕図1は、本実施例に係る現像装置2の概略
構成図である。像担持体としての感光体ドラム1は例え
ば周速120mm/secで、矢印時計方向に回転駆動され
る。感光体ドラム1の右側方に現像装置2が配設されて
いる。感光体ドラム1の周囲には、電子写真プロセスを
実施するために、周知の帯電装置、露光ランプ等の露光
光学系、転写分離装置、クリーニング装置、除電装置
(いずれも不図示)等が配設されている。
【0026】本実施例の現像装置2は、図1に示すよう
に、感光体ドラム1表面に向けた開口を備えた筐体であ
るケーシング3と、該開口から一部が露出して所定の周
速で矢印反時計方向に回転駆動される現像剤担持体とし
ての現像ローラ4と、ケーシング3内の右側方部に構成
された現像剤貯溜手段としてのホッパー部に収容されて
いる非磁性一成分系現像剤(以下、トナーという)7を
現像ローラ5表面に供給するとともに、矢印時計方向に
回転しながらホッパー部内のトナー7を撹拌する撹拌手
段としてのアジテータ6と、現像ローラ4の回転で感光
体ドラム1との対向部である現像領域Aに搬送される現
像ローラ4上のトナー層の厚みを均一にならす現像剤規
制部材としての弾性ブレード8とを有している。また、
弾性ブレード8は、後述するように、現像ローラ4上の
誘電体部41に所定の電荷を付与する電荷付与手段、及
びトナー7に所定の電荷を付与する現像剤帯電手段とし
ての機能も有している。
【0027】上記現像ローラ4は、現像領域Aで感光体
ドラム1表面と所定間隙をおいて対向して非接触現像を
行うように配置しても良いし、現像ローラ4上のトナー
層が感光体ドラム1表面に接触するように配置して接触
現像を行うようにしても良い。なお、非接触現像及び接
触現像のいずれの場合においても、いわゆる”後端トナ
ー寄り”の現象を防止するためには、現像ローラ4の回
転を、現像領域Aにおける表面移動方向が感光体ドラム
1と同方向で、かつ、その周速が感光体ドラム1の周速
とほぼ等速、即ちこの例の場合には約120mm/secに
なるようにする。但し、接触現像においては、まったく
の等速現像であると、感光体ドラム1表面と現像ローラ
4表面との間に速度差がないために、感光体ドラム1表
面の電位に拘らず物理的なトナー付着がおこる恐れがあ
る。これを防止するためには、現像ローラ4の周速の方
が少し速くなるように設定する。例えば周速比(感光体
ドラム1周速:現像ローラ4周速)で1:1.05〜1.
1が好ましい。この程度の周速比であれば前述した後端
トナー寄りは目だたない。
【0028】また、上記現像ローラ4には、適当な現像
バイアス電圧、例えば直流、交流、直流重畳の交流、パ
ルス電圧などを印加する。特に非接触現像の場合には、
飛翔条件の良い交番成分を有する電圧(交流、直流重畳
の交流、又はパルス電圧等)を印加することが望まし
い。
【0029】ところで、従来の一成分系現像剤を用いる
現像装置用の現像ローラの代表的なものとしては、導電
ローラ(金属、ゴム等)、半導電ローラ(ソフト、ハー
ドの両タイプ有り)、絶縁層コートローラ、フロート電
極ローラがある。表面が導電体部のみの金属ローラの場
合は、たとえ帯電付与手段を設けたとしても帯電はせ
ず、バイアス電圧を印加しても現像ローラ上に不平等電
界が発生せず、グラディエント力によってトナーを付着
させることができない。また、半導電ローラや誘電体の
単層のみを形成した絶縁層コートローラでは、帯電付与
手段で帯電するものの、現像ローラ表面での電界は並行
電界に近く、グラディエント力は発生しない。このた
め、帯電しているトナーであれば、一層のトナー付着は
摩擦帯電で付着するが、無帯電トナーや不安定帯電トナ
ーの多層付着は困難となる。また、特開昭58−211
769号公報等で提案されているフロート電極を有した
現像ローラでも同じような電界が形成されることは考え
られるが、電極がフロートであるため、トナーとの摩擦
による鏡像や電荷、弾性ブレードとの摩擦電荷が蓄積し
導電体部とその周りの誘電体部との間にはグラディエン
ト力は発生せず、無帯電や不安定な帯電のトナーを吸着
する力は小さく、現像電極としての効果を狙ったもので
思想や構成のまったく異なるものである。
【0030】そこで、本実施例における現像ローラ4と
しては、表面に電荷を保持できる誘電体部と接地された
導電体部とが微小面積で混在露出するように構成された
現像ローラを用いた。この誘電体部の大きさは、例えば
径が50〜200μm程度になるようにする。このよう
な誘電体部がランダムに、又はある規則に従って分散し
ているようにする。両部の面積比としては、例えば誘電
体部の面積が全体の40〜70%の範囲になるようにす
るのが好ましい。図は、本実施例で用いた現像ローラ
4の構成例の一つであるローレット型現像ローラ4aを
示している。図(a)は、ローレット型現像ローラ4
aの表面の平面図、図(b)は図(a)のa−a切
断線で切断した場合の断面図である。図示のような表層
部を形成するには、例えば、芯金ローラの表面をローレ
ット加工して所定の溝を形成した後、絶縁性の例えば樹
脂をコートし、その後に表面を切削加工して芯金部が導
電体部42として、溝内の樹脂が誘電体部41として、
それぞれ表面に露出するようにすることによって形成で
きる。
【0031】上記弾性ブレード8は、非接触現像の場合
には10〜20g/cm程度の軽い当接圧で、接触現像の
場合には30g/cm程度の当接圧で、現像ローラ4に当
接するように配置する。接触現像の場合に当接圧を比較
的高く設定するのは、接触現像の場合には感光体ドラム
1側への現像転移率が比較的高いために、現像ローラ4
上の適正トナー付着量が、例えば0.8乃至1.0mg/cm2
程度と比較的少ないからである。
【0032】上記トナー7に使用される結着樹脂として
は、従来からトナー用結着剤として使用されてきたもの
の全てが適用できる。具体的には、ポリスチレン、スチ
レン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共
重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体などのスチレン系樹脂をはじめ、飽和ポ
リエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、クマロン酸樹
脂、塩素化パラフィン、キシレン樹脂、塩化ビニル系樹
脂、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが例示できる。
これら結着樹脂の二種以上が適宜混合されて用いられて
よいことは言うまでもない。本実施例に係るトナー7と
しては、これらのうちでもポリスチレン系樹脂、スチレ
ン系樹脂、及びエポキシ系樹脂の使用が有利である。
【0033】また、トナー7には着色剤が含有される。
トナー7で用いられる着色剤としては、従来からトナー
用着色剤として使用されてきた顔料及び染料の全てが適
用される。具体的には、カーボンブラック、ランプブラ
ック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、
カルコオイルブルー、デュポンオイルレッド、キノリン
イエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブ
ルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ロ
ーダミン6Cレーキ、クロムイエロー、キナクリドン、
ベンジジンイエロー、マラカイトグリーン、マラカイト
グリーンヘキサレート、オイルブラック、アゾオイルブ
ラック、ローズベンガル、モノアゾ系染顔料、トリスア
ゾ系染顔料及びこれらの混合物などが挙げられる。
【0034】また、トナー7には、必要に応じて、荷電
制御剤、流動化剤、又は離型剤を含有させることもでき
る。荷電制御剤としては、トナー7に正極性の電荷を付
与するものとして、ニグロシン系染料、第四アンモニウ
ム塩、塩基性染料、アミノ酸含有のポリマーなどがあ
り、また、本実施例のように負極性の電荷を付与するも
のとして、含クロムモノアゾ染料、含クロル有機染料、
サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。流動化剤
としては、例えば表面を疎水化処理したSiO2、Ti
2等の無機酸化物、SiO等の無機微粒子、ステアリ
ン酸亜鉛等の金属石鹸などが挙げられる。離型剤として
は、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレンなどの合
成ワックス類の他、キャンデリラワックス、カルナウバ
ワックス、ライスワックス、水ろう、ホボバ油などの植
物系ワックス類;みつろう、ラノリン、鯨ろうなどの動
物系ワックス類;モンタンワックス、オゾケライトなど
の鉱物系ワックス;硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリ
ン酸、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの
油脂系ワックス類などが挙げられる。
【0035】また、トナー7には、上記成分の他に必要
に応じて、トナー7の熱特性、電気特性、物理特性など
を調整する目的で各種の可塑剤(フタル酸ジブチル、フ
タル酸ジオクチルなど)、抵抗調整剤(カーボンブラッ
ク、酸化スズ、酸化鉛、酸化アンチモンなど)等の助剤
を添加することも可能である。
【0036】次に、本実施例の特徴部の構成について説
明する。従来のこの種の現像装置では、図2に示すよう
に、現像ローラ4上にトナー7を供給し、トナー7及び
現像ローラ4上の誘電体部41を摩擦帯電するために、
トナー供給ローラ5を設けているが、本実施例では、こ
のトナー供給ローラ5の代わりに、トナー7を帯電する
現像剤帯電手段、及び該誘電体部41を帯電する電荷付
与手段として上記弾性ブレード8を利用している。
【0037】また、本実施例では、現像ローラ4上に形
成された微小閉電界による上記静電的な力をうける領域
へ、ホッパー部内のトナー7を搬送するように構成して
いる。具体的には、ホッパー部内のトナー7を撹拌する
上記アジテータ6を用いて、ホッパー部内の収容トナー
7を現像ローラ4の表面に搬送するように構成できる。
なお、ホッパー部の形状やトナー7の流動性により、ト
ナー7の自重で現像ローラ4表面への搬送が可能である
場合等には、このアジテータ6は省略しても良い。
【0038】また、本実施例では、上記現像ローラ4上
に形成された電界、特に微小閉電界からうける上記グラ
ディエント力等の静電的な力によって、現像ローラ4上
に無帯電及び低帯電のトナー7を吸引及び担持している
が、トナー7が効率よくグラディエント力等の静電的な
力をうけるためには、所定の凝集度を有するトナー7を
用いるとともに現像ローラ4近傍のトナー7の凝集を防
止する必要がある。そこで、本実施例では、現像ローラ
4の表面近傍に搬送されたトナー7の凝集を防止し、現
像ローラ4上に接触するように搬送するための現像剤撹
拌手段として、ミニアジテータ9を設けている。また、
トナー7として、凝集度が5%以上、かつ、30%以
範囲内にあるものを用いている。凝集度の値が5%よ
りも低い場合は、現像ローラ4上からトナー7が飛散し
たり、画像にカブリを発生しやすくなる。また、30%
よりも大の場合には、上記グラディエント力による多層
化が困難となり、また現像効率(現像ローラ上のトナー
が感光体に現像される割合)も低下し、画像濃度の低下
や画像濃度のムラが発生しやすくなる。
【0039】なお、トナー7の凝集度は次のように測定
した。測定装置としては、パウダーテスター(ホソカワ
ミクロン社製,粉体特性総合測定装置TYPE PT−
E:商標)を使用した。まず、付属部品をバイブロシ
ュート、パッキン、スペースリング、フルイ(3
種類:上段、中段、下段)、オサエバーの順序でセッ
トする。次に、ノブナットで固定し、下記の条件で振動
台を作動させる。 (1)フルイ目開き(上段):75μm (2)フルイ目開き(中段):45μm (3)フルイ目開き(下段):22μm (4)振巾目盛: 1mm (5)試料採取量: 10g (6)振動時間: 30秒 上記振動台の作動後、各フルイに残った粉体重量を測定
し、次の計算式から凝集度を求める。 (以下、余白) 凝集度(%)は、上記3つの計算値(a)、(b)及び
(c)を合計して求める。
【0040】また、本実施例におけるトナー7として
は、短時間の摩擦帯電によって所定の帯電量に帯電する
必要があるので、抵抗率の小さなトナーが適するが、あ
まり抵抗率が小さすぎても転写不良が発生するため、1
×108Ωcm以上、かつ、1×1012Ωcm未満の抵抗率
を有するトナー7を用いた。トナー7の抵抗率を調整す
る抵抗調整剤としては、上記のようにカーボンブラック
の他、酸化錫、酸化鉛、酸化アンチモン等があるが、樹
脂抵抗、外添剤、及び離型剤の選択も含めて、トナー7
の抵抗率が調整される。
【0041】また、本実施例では、抵抗率1×106Ωc
m以下の導電性の弾性ブレード8、及び負帯電のトナー
7を用いており、図5(a)に示すように、トナー7、
弾性ブレード8及び現像ローラ4の誘電体部41の摩擦
帯電系列上の位置関係が、(−)トナー7<弾性ブレー
ド8<誘電体部41(+)になるように各材料を選んで
いる。また、図5(b)に示すように、トナー7、弾性
ブレード8、現像ローラ4の導電体部42及び誘電体部
41が、摩擦帯電系列上、(−)トナー7<弾性ブレー
ド8,導電体部42<誘電体部41(+)の位置関係に
なるように各材料を選んでもよい。
【0042】なお、弾性ブレード8が導電性でない場合
には、図5(c)に示すように、トナー7、弾性ブレー
ド8、現像ローラ4の導電体部42及び誘電体部41
が、摩擦帯電系列上、(−)トナー7<導電体部42<
弾性ブレード8,誘電体部41(+)の位置関係になる
ように各材料を選ぶ。また、図5(d)に示すように、
トナー7、弾性ブレード8、及び現像ローラ4の誘電体
部41が、摩擦帯電系列上、(−)トナー7<弾性ブレ
ード8,誘電体部41(+)の位置関係になるように各
材料を選んでもよい。
【0043】また、本実施例のように、弾性ブレード8
を導電性の材料で構成した場合には、現像ローラ4に印
加された現像バイアス電圧が、現像ローラ4に摺擦して
いる導電性の弾性ブレード8を介してリークしてしまう
おそれがあるので、このリークを簡単に防止するため
に、弾性ブレード8に上記現像バイアス電圧と同じ電圧
を印加した方が望ましい。
【0044】また、現像ローラ4の表面粗さがトナー7
の粒径より大きいと、トナー7が現像ローラ4上を動け
ず、摩擦効率が悪い悪くなる。さらに、現像ローラ4の
表面粗さが粗すぎると、トナー7が現像ローラ4や弾性
ブレード8の表面に固着してフィルミングとなり、耐久
性劣化の原因となる。そこで、本実施例では、トナー7
が現像ローラ4及び弾性ブレード8となるべく数多く接
触し、効率の良いトナー7の摩擦帯電を行なうために、
現像ローラ4及び弾性ブレード8の接触部における表面
粗さを、トナー7の粒径の1/2以下にしている。
【0045】以上、本実施例においては、図1の領域C
において、弾性ブレード8が現像ローラ4の表面にトナ
ー7を介し、又は直接摺擦することにより、現像ローラ
4上の誘電体部41に、所望のトナー帯電極性と逆極性
の帯電(正規現像(P/P)においては感光体電荷と同
極性の帯電であり、反転現像(N/P)においては感光
体電荷と逆極性の帯電である)を所定の電荷を付与され
る。本実施例では、負極性トナー7を用い、反転現像方
式を採用しているので、誘電体部41には正極性の電荷
が付与される。そして、現像ローラ4上の上記電荷が付
与された誘電体部41に電界が形成され、特に、該誘電
体部41と接地された導電体部42との隣接部上には、
図4(b)で電気力線Eで示すように微小閉電界(マイ
クロフィールド)が形成され、現像ローラ4上の全体で
は、多数の微小閉電界が分布している。一方、現像ロー
ラ4近傍の領域Bには、アジテータ6によってホッパー
部内のトナー7が供給される。この領域Bにおいて、現
像ローラ4上に形成された電界による静電的な力、特に
上記微小閉電界による上記グラディエント力で、無帯電
又は低帯電のトナー7が吸引され、現像ローラ4表面に
多層に付着する。そして、トナー7の付着した現像ロー
ラ4はさらに回転して、弾性ブレード8との接触部であ
る領域Cに達する。そして、領域Cを通過した現像ロー
ラ4上のトナー層は、現像ローラ4上に接触している弾
性ブレード8で厚みが均一な薄層にされ、かつ、現像ロ
ーラ4の表面及び弾性ブレード8との摩擦により、現像
に必要な帯電量に帯電され、現像ローラ4の回転で現像
領域Aに搬送される。そして、現像領域Aでは、接触又
は非接触現像法で最適な現像バイアスが印加された現像
ローラ4の表面と感光体ドラム1表面とがほぼ等速で移
動しながら現像が行われる。以上のように、本実施例に
よれば、従来のトナー供給ローラ等の現像剤供給部材を
用いることなく、より簡単な構成で、現像ローラ4上に
所望の帯電量の多層のトナー層を安定して形成すること
ができる。
【0046】また、本実施例によれば、凝集度が5%以
上、かつ、30%以下のトナー7を用いているので、ト
ナー7が上記静電的な力、特に上記グラディエント力を
効率的にうけるようになり、凝集度が低すぎる場合に発
生するトナーの飛散による画像上のかぶりも防止でき、
また、凝集度が高すぎる場合に発生する現像効率(現像
ローラ4上のトナー7が感光体ドラム1上に現像される
割合)の低下による画像濃度の低下や画像濃度のムラも
防止することができる。また、現像ローラ4の表面近傍
に搬送された、無帯電、又は低帯電等の不安定なトナー
7を、ミニアジテータ9による撹拌でほぐし、さらさら
な状態にしながら、現像ローラ4上に接触するように搬
送しているので、トナー7が上記静電的な力、特に上記
グラディエント力をさらに効率的にうけるようになる。
【0047】また、本実施例においては、図5(a)に
示すように、トナー7、弾性ブレード8及び現像ローラ
4の誘電体部41の摩擦帯電系列上の位置関係が、
(−)トナー7<弾性ブレード8<誘電体部41(+)
になるように各材料を選んでいるので、トナー7と弾性
ブレード8及び誘電体部41との摩擦により、トナー7
に負極性の電荷を、弾性ブレード8及び誘電体部41に
正極性の電荷を付与することができ、弾性ブレード8と
誘電体部41との直接摩擦により、弾性ブレード8に負
極性の電荷を、誘電体部41に正極性の電荷を付与する
ことができる。また、弾性ブレード8が抵抗率1×10
6Ωcm以下の導電性材料で構成されているので、上記摩
擦帯電において弾性ブレード8に正と負の両極性の電荷
が発生しても、該両極性の電荷が中和され、又は弾性ブ
レード8がアースに接続されていればアースに該電荷が
放電され、弾性ブレード8の負帯電部とトナー7との摩
擦帯電や弾性ブレード8と正帯電部との摩擦帯電がなく
なり、トナー7及び誘電体部41の摩擦帯電がさらに効
率的に行なわれるようになる。また、図5(b)乃至
(d)に示す摩擦帯電系列上の位置関係の変形例におい
ても、上記図5(a)の場合と同様に、トナー7には負
極性の電荷を、誘電体部41には正極性の電荷を付与す
ることができる。
【0048】以上のように、本実施例によれば、摩擦帯
電系列上、上記所定の位置関係を有するように、トナー
7、弾性ブレード8、現像ローラ4の誘電体部41の材
料を選んでいるので、トナー7には現像に十分な負極性
の電荷を付与することができ、現像ローラ4の誘電体部
41には、所定の上記微小閉電界の発生に十分な正極性
の電荷を付与することができる。
【0049】また、本実施例によれば、トナー7の抵抗
率が1×108Ωcm以上なので、転写不良を防止でき、
また、トナー7の抵抗率が1×1012Ωcm未満なので、
トナー7を短時間の摩擦帯電により、所定の帯電量まで
帯電することができる。
【0050】以下、本実施例のより具体的な態様を具体
例として記載する。 (1)現像ローラ4 ・径が20mmのAl芯金ローラ表面に、ローレット加工
により、深さ0.15mm、溝巾0.08mmのU字溝を、
ピッチ0.25mmでアヤメ状に形成した。 ・この芯金ローラの表面に、エポキシ変性シリコーン樹
脂(東レ,SR2115:商標)をコーティングし、1
00℃で約30分乾燥させて誘電層コートを施した。 ・このローラの表面を切削加工して、芯金部を導電体部
42として表面に露出させ、ローレット加工の溝に充填
されて残っている樹脂部を誘電体部41とした。このと
きの導電体部42の総面積が全体の50%(従って誘電
体部41の総面積は全体の50%)になるようにした。 (2)弾性ブレード8 ・厚さ2mm、JIS硬度50〜70度の弾性板を、現像
ローラ4に対して10〜20g/cmの接触圧で接触配置し
た。 ・この弾性板としては、導電剤としてカーボンブラッ
ク、アルカリ金属等を内添及び分散させて型成型した、
抵抗率が103〜106Ωcmのウレタンゴムを用いた。 (3)現像バイアス21、現像ギャップ ・非接触現像用として、現像ローラ4に直流−500V
を重畳したピーク・ツウ・ピーク1000V、1000
HZの交流バイアスを印加した(これに代え、−800V
の直流バイアスを印加しても良い)。 ・現像ギャップを150〜200±30μmに設定し
た。 (4)感光体1 ・OPC(ハードタイプ) ・N/P現像用のネガ潜像が地肌部で−850V、書き
込み部(画像部)で−150Vになるように一様帯電を
施した。 (5)トナー7 ・非磁性スチレンアクリル系+ポリエステル系樹脂使用
の負帯電トナーを用いた。 ・外添剤としてSiO2微粉末0.7wt%を外添し
た。 (6)評価 以上の条件で、現像ローラ4上に付着して担持されたト
ナー層の付着量等を測定したところ、付着量1.0〜
1.6mg/cm2、平均帯電量−5〜−15μc/gの、逆帯
電トナー、無帯電トナーの少ない帯電量分布のトナー層
を形成することができた。得られた画像は、地肌汚れが
なくベタ画像、ライン画像の良好なものであった。
【0051】〔実施例2〕次に、本発明の他の実施例に
ついて説明する。本実施例に係る現像装置2では、上記
実施例1のローレット型現像ローラ4の代わりに、図7
(a)乃至(c)に示すような樹脂分散型現像ローラ4
aを用いている。現像ローラ4a以外の装置は、図1に
示す実施例1の現像装置2と同様な各装置を用いてお
り、それらについての説明は省略する。
【0052】この樹脂分散型現像ローラ4aは、金属ロ
ーラ43上の導電性樹脂42aに誘電粒子41aを分散
させた構成になっている。この現像ローラ4aの誘電粒
子41aの大きさは粒径(d2)で50μm以上あり、
この誘電粒子41aを帯電すれば十分な微小閉電界が得
られる。誘電粒子41aの粒径(d2)の上限は、画像
やローラ工法からの制約をうけ、平面上の大きさとして
は200μm程度が限度となる。誘電粒子41aが大き
くなると現像ローラ4a上の微小閉電界によるグラディ
エント力の空間分布が粗くなり、まばらなトナー付着と
なってムラの多い画像となることが上げられる。また、
誘電粒子41aの深さ方向の寸法は、特にローラ工法か
らの制約をうけ、100μm程度が限度となる。
【0053】上記樹脂分散型現像ローラ4aに用いる材
料は、負帯電トナー用の導電性樹脂42aとして、ビニ
ル系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリスチ
レン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などにカーボンブラッ
クやアルカリ金属塩を混合分散したもの等を用いること
ができ、負帯電トナー用の誘電粒子41aとして、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン
樹脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、ポリエチレ
ン樹脂等を用いることができる。また、その他多くの樹
脂を用いることができ、トナー7の極性により、導電性
樹脂42a及び誘電粒子41aの種類が異なることは当
然のことである。
【0054】以上、本実施例によれば、図7(c)に示
すように、上記実施例1と同様に、トナー供給ローラ等
を用いることなく、より簡単な構成で、現像ローラ4a
上に所望の帯電量の多層のトナー層を安定して形成する
ことができ、良好な画像が得られた。
【0055】また、本実施例によれば、樹脂分散型現像
ローラ4aを用いているので、グラディエント力等によ
り現像ローラ4a上に付着したトナー7に、弾性ブレー
ド8との摺擦で電荷を与え易くなり、この摩擦帯電は導
電性樹脂42aとの間で容易であり、特に帯電し易いよ
うに導電性樹脂42aに帯電制御剤をいれることが可能
である。この帯電制御剤は、トナー7に負極性の電荷を
付与するものとして、ニグロシン系染料、第四アンモニ
ウム塩、塩基性染料、アミノ酸含有のポリマー等が挙げ
られ、また、トナー7に正極性の電荷を付与するものと
して、含クロムモノアゾ染料、含クロル有機染料、サリ
チル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。
【0056】以下、本実施例のより具体的な態様を具体
例として記載する。なお、現像ローラ4a以外の態様は
上記実施例1の具体例と同様にした。 (1)現像ローラ4a ・アクリル系導電性塗料(日本アチソン社 Electrodag4
40:商標)100部、PMMA樹脂粒子(平均粒径80
μm)50部に、希釈剤200部(日本アチソン社 SB
−1:商標)を混合して塗工液を作製した。 ・上記処方の塗工液を、径が18mmのSUS製の芯金ロ
ーラ53bにスプレーコーティングにより塗工し、80
℃で1時間乾燥させた後、研磨し、径が20mmの現像ロ
ーラ4aを作成した。このときの現像ローラ4a上の導
電部体部42aの面積は全体の約50%(従って、誘電
体部41aの総面積は全体の50%)となるようにし
た。 (2)評価 ・上記樹脂分散型現像ローラ4aを用い、他の条件は実
施例と同様な条件で、現像ローラ4a上に付着して担持
されたトナー層の付着量等を測定したところ、上記実施
例1の場合と同様に、付着量1.0〜1.6mg/cm2、平
均帯電量−5〜−15μc/gの、逆帯電トナー、無帯電
トナーの少ない帯電量分布のトナー層を形成することが
できた。得られた画像は、地肌汚れがなくベタ画像、ラ
イン画像の良好なものであった。
【0057】〔実施例3〕次に、本発明のさらに他の実
施例について説明する。図8に本実施例に係る現像装置
2を示している。基本的な構成は、図1に示す実施例1
の現像装置2の構成と同様であり、それらについての説
明は省略する。本実施例の実施例1と異なる点は、トナ
ー7の帯電電荷と同極性で、現像ローラ4面の電位の絶
対値より大きな電圧を、弾性ブレード8に印加する電圧
手段を設けた点である。該電圧印加手段として、図8に
示すように、現像バイアス電源21(直流電圧:−50
0V,交流電圧:1000Vp-p,1000Hz)と現像
ローラ4との間に、安定して所定の電圧を維持すること
ができるツェナーダイオード211(ツェナー電圧:2
00〜300V)を用いた回路を接続し、その接続点D
を弾性ブレード8に電気的に接続した。なお、該弾性ブ
レード8の抵抗率は、現像ローラ4aとの間の電位差に
よるリーク電流が生じない程度の値が必要であり、1×
107Ωcm以上、かつ1×1010Ωcm未満の範囲内が望
ましい。
【0058】以上、本実施例によれば、上記電圧印加手
段により、弾性ブレード8には、現像バイアス電圧21
により、直流電圧−500Vが重畳された1000Vp-
p,1000Hzの交流バイアス電圧が印加され、一方、
現像ローラ4には、直流電圧−200〜−300Vが重
畳された1000Vp-p,1000Hzの交流バイアス電
圧が印加された状態で、図6(a)に示すように、弾性
ブレード8はトナー7を挾んで現像ローラ4面を摺擦す
るので、弾性ブレード8側からトナー7へ負極性の電荷
が注入され、さらにトナー7の帯電が十分に、かつ安定
して行なわれるようになる。また、上記弾性ブレード8
は上記所定の抵抗率を有する材料で構成されているの
で、弾性ブレード8と現像ローラ4との間の電位差(2
00〜300V)によるリーク電流を防止でき、上記電
荷の注入がさらに効率的に、安定して行なわれる。以上
の結果、本実施例において、現像ローラ4上に付着して
担持されたトナー層の付着量等を測定したところ、付着
量1.0〜1.8mg/cm2、平均帯電量−5〜−20μc/
gの、逆帯電トナー、無帯電トナーの少ない帯電量分布
のトナー層を形成することができた。得られた画像は、
地肌汚れがなくベタ画像、ライン画像の良好なものであ
った。
【0059】なお、上記実施例1乃至実施例3では、反
転現像方式のものであるが、正規現像方式のものにも適
用できる。この正規現像方式の場合、現像ローラ4の誘
電部41の材料としては、テフロン樹脂、ポリエチレン
樹脂、弾性ブレード8の材料としては、ポリウレタン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、トナー7の材料としては、
ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂などが使用できる。そ
して適当な現像バイアス21として例えばー200Vを
用いる。
【0060】また、上記実施例1乃至実施例3では、像
担持体として感光体ドラム1を用いているが、ベルト状
の感光体を用いても構わない。
【0061】また、上記実施例2では、現像ローラ4の
芯金ローラ部53に金属性材料を用いているが、その代
わりに低抵抗のゴムローラを用い、さらに樹脂分散層も
ゴム系の樹脂を用いて、ソフトローラ化することもでき
る。
【0062】また、上記実施例3では、上記現像バイア
ス電源21を、現像ローラ4にバイアス電圧を印加する
だけではなく、弾性ブレード8にバイアス電圧を印加す
るためにも用いているが、弾性ブレード8に上記所定の
バイアス電圧を印加するための電源を別に設けてもよ
い。また、正規現像においては、現像ローラ4へ印加す
る現像バイアス電圧の極性とは逆極性の電圧が弾性ブレ
ード8に印加されることになる。
【0063】
【発明の効果】請求項1又は2の現像装置によれば、上
記現像剤担持体の表面に、上記現像剤規制部材が直接、
又は上記現像剤を介して摺擦されることにより、該現像
剤担持体面の上記誘電体部に所定の電荷が付与される。
そして、該電荷が付与された該誘電体部上の電界が発生
した領域、特に該誘電体部と接地された上記導電体部と
の隣接部上の微小閉電界が発生した領域に、上記現像剤
搬送手段によって搬送された無帯電、又は低帯電等の帯
電量が不安定な現像剤が、該電界によって生じた静電的
な力、特に無帯電の現像剤の場合は該微小閉電界によっ
て生じた上記グラディエント力をうけて、該現像剤担持
体面に吸引され担持される。そして、該現像剤担持体上
に担持された現像剤は、該現像剤規制部材によってなら
されて所定の厚さに規制されるとともに、該現像剤規制
部材が該現像剤を介して該現像剤担持体の表面を摺擦す
ることにより、該現像剤と、該現像剤規制部材の表面、
該現像剤担持体の該誘電体部及び該導電体部との間に摩
擦現象が生じ、それぞれの材料の摩擦帯電系列上の位置
に応じた極性で、現像に必要な所定の帯電量に帯電され
る。以上のように、従来の現像剤供給部材等を用いるこ
となく、より簡単な構成で、該現像剤担持体上に所望の
帯電量の多層の現像剤層を安定して形成することがで
き、良好な画像が得られるという効果がある。
【0064】請求項3の現像装置によれば、凝集度が5
以上、かつ、30%以下の上記現像剤を用いているの
で、該現像剤が上記静電的な力、特に上記グラディエン
ト力を効率的にうけるようになり、凝集度が低すぎる場
合に発生するトナーの飛散による画像上のかぶりも防止
でき、また、凝集度が高すぎる場合に発生する現像効率
の低下による画像濃度の低下や画像濃度のムラも防止す
ることができる。また、上記現像剤担持体の表面近傍に
搬送された、無帯電、又は低帯電等の不安定な該現像剤
を、上記現像剤撹拌手段による撹拌でほぐし、さらさら
な状態にしながら、該現像剤担持体上に接触するように
搬送しているので、該現像剤が上記静電的な力、特に上
記グラディエント力をさらに効率的にうけるようになる
という効果がある。
【0065】請求項4及び6の現像装置によれば、摩擦
帯電系列上、上記位置関係を有するように、上記現像
剤、上記現像剤規制部材、上記現像剤担持体の誘電体部
及び導電体部の材料を選んで構成しているので、該現像
剤には現像に十分な所定極性の電荷を付与することがで
き、該現像剤担持体の該誘電体部には、所定の上記微小
閉電界の発生に十分な所定極性の電荷を付与することが
できるという効果がある。また、請求項5の現像装置に
よれば、該現像剤規制部材が抵抗率1×106Ωcm以下
の導電性材料で構成されているので、該現像剤及び該現
像剤担持体面との摩擦帯電において該現像剤規制部材に
正と負の両極性の電荷が発生した場合でも、該両極性の
電荷が中和され、又は該現像規制部材がアースに接続さ
れていればアースに放電され、該現像剤及び該誘電体部
の摩擦帯電がさらに効率的に行なわれるようになるとい
う効果がある。
【0066】請求項7の現像装置によれば、抵抗率が1
×108Ωcm以上、かつ、1×1012Ωcm未満の上記現
像剤を用いているので、該現像剤を短時間の摩擦帯電に
より所定の帯電量まで帯電することができ、さらに転写
不良も防止できるという効果がある。
【0067】請求項8の現像装置によれば、上記電圧印
加手段により、上記現像剤と同極性で、上記現像剤担持
体面との間に所定の電位差を形成するような電圧を上記
現像剤規制部材に印加することにより、該現像剤規制部
材から該現像剤へ電荷が注入されるので、さらに該現像
剤の帯電が十分に、かつ安定して行なわれるという効果
がある。また、上記現像剤規制部材を、該現像剤担持体
との間の電位差によるリーク電流が生じない抵抗率を有
する材料で構成しているので、上記電荷の注入がさらに
効率的に安定して行なわれるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る現像装置の概略構成図。
【図2】従来例に係る現像装置の概略構成図。
【図3】(a)は平等電界中の帯電粒子の運動を示す説
明図、(b)は不平等電界中の無帯電粒子の運動を示す
説明図。
【図4】(a)は本実施例に係る現像装置に用いるロー
レット型現像ローラの表面の一部を示す平面図、(b)
は同現像ローラの断面図。
【図5】(a)は本実施例に係るトナー、層厚ならし
板、現像ローラの誘電体部及び導電体部の摩擦帯電系列
の一構成例を示す説明図、(b)は同摩擦帯電系列の他
の構成例を示す説明図、(c)は同摩擦帯電系列の他の
構成例を示す説明図、(d)は同摩擦帯電系列の他の構
成例を示す説明図。
【図6】(a)はトナーが十分に付着した現像ローラ上
への層厚ならし板の摺擦状態を示す説明図、(b)はト
ナー付着が少ない、又はトナー付着前の現像ローラ上へ
の層厚ならし板の摺擦状態を示す説明図。
【図7】(a)は本実施例に係る現像装置に用いる樹脂
分散型現像ローラの表面の一部を示す平面図、(b)は
同現像ローラの断面図、(c)は同現像ローラ上に発生
した微小閉電界の説明図。
【図8】他の実施例に係る現像装置の概略構成図。
【符号の説明】
2 現像装置 4 現像ローラ 4a 樹脂分散型現像ローラ 5 トナー供給ローラ 7 トナー 8 弾性ブレード 9 ミニアジテータ 21 現像ローラバイアス電源 41 誘電体部 41a 誘電粒子 42 導電体部 42a 導電性樹脂 71 帯電誘電体粒子 72 無帯電誘電体粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−212173(JP,A) 特開 平4−240659(JP,A) 特開 平2−311870(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/08 - 13/095 G03G 15/08 - 15/095

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】現像剤を貯溜する現像剤貯溜手段と、表面
    に誘電体部と接地された導電体部とが規則的又は不規則
    に混在して分布するように構成された現像剤担持体と、
    該誘電体部に電荷を付与する電荷付与手段と、現像剤貯
    溜手段内の現像剤を該現像剤担持体側に搬送する現像剤
    搬送手段と、該現像剤担持体上の該現像剤の厚さを規制
    する現像剤規制部材と、該現像剤担持体上の該現像剤を
    所定の帯電量まで帯電する現像剤帯電手段とを備えた現
    像装置において、 該現像剤規制部材が摩擦帯電系列上該現像剤と該誘電体
    部との間に位置するように該現像剤、該現像剤規制部材
    及び該誘電体部の各材料を構成することにより、該現像
    剤規制部材を該電荷付与手段及び該現像剤帯電手段とし
    て兼用し、 該現像剤搬送手段を、該現像剤規制部材で電荷が付与さ
    れた該誘電体部上に形成された電界による静電的な力を
    うける領域に該現像剤を搬送するように構成したことを
    特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】現像剤を貯溜する現像剤貯溜手段と、表面
    に誘電体部と接地された導電体部とが規則的又は不規則
    に混在して分布するように構成された現像剤担持体と、
    該誘電体部に電荷を付与する電荷付与手段と、現像剤貯
    溜手段内の現像剤を該現像剤担持体側に搬送する現像剤
    搬送手段と、該現像剤担持体上の該現像剤の厚さを規制
    する現像剤規制部材と、該現像剤担持体上の該現像剤を
    所定の帯電量まで帯電する現像剤帯電手段とを備えた現
    像装置において、 該現像剤規制部材が摩擦帯電系列上該現像剤と該誘電体
    部との間に位置するように該現像剤、該現像剤規制部材
    及び該誘電体部の各材料を構成することにより、該現像
    剤規制部材を該電荷付与手段及び該現像剤帯電手段とし
    て兼用し、 該現像剤搬送手段を、該現像剤規制部材で電荷が付与さ
    れた該誘電体部と該導電体部との隣接部上に形成された
    微小閉電界によるグラディエント力をうける領域に該現
    像剤を搬送するように構成したことを特徴とする現像装
    置。
  3. 【請求項3】上記現像剤を撹拌し、上記現像剤担持体上
    に接触させるように搬送する少なくとも一つの現像剤撹
    拌手段を設け、該現像剤として、凝集度が5%以上、か
    つ、30%以下の現像剤を用いたことを特徴とする請求
    項1又は2の現像装置。
  4. 【請求項4】上記現像剤担持体の上記導電体部が、摩擦
    帯電系列上、上記現像剤と該現像剤担持体の上記誘電体
    部との間に位置するように、該現像剤、該導電体部及び
    該誘電体部の各材料を構成したことを特徴とする請求項
    1又は2の現像装置。
  5. 【請求項5】上記現像剤規制部材の抵抗率が1×10
    Ωcm以下であることを特徴とする請求項1、2又は4の
    現像装置。
  6. 【請求項6】上記現像剤担持体の上記導電体部が、摩擦
    帯電系列上、上記現像剤と上記現像剤規制部材及び該現
    像剤担持体の上記誘電体部との間に位置するように、該
    現像剤、該導電体部、該現像剤規制部材、該導電体部、
    及び該誘電体部の各材料を構成したことを特徴とする請
    求項1又は2の現像装置。
  7. 【請求項7】上記現像剤として、抵抗率が1×10Ω
    cm以上、かつ、1×1012Ωcm未満の範囲内の現像剤
    を用いたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又
    6の現像装置。
  8. 【請求項8】上記現像剤と同極性で、上記現像剤担持体
    面との間に所定の電位差を形成するような電圧を、上記
    現像剤規制部材に印加する電圧印加手段を設け、 上記現像剤規制部材を、該現像剤担持体との間の電位差
    によってリーク電流が生じない抵抗率を有する材料で構
    成したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は
    7の現像装置。
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