JP2954648B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2954648B2
JP2954648B2 JP2102601A JP10260190A JP2954648B2 JP 2954648 B2 JP2954648 B2 JP 2954648B2 JP 2102601 A JP2102601 A JP 2102601A JP 10260190 A JP10260190 A JP 10260190A JP 2954648 B2 JP2954648 B2 JP 2954648B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、回転駆動されるトナー担持体にトナーを供
給し、該トナー担持体の表面に前記トナーを担持して搬
送し、潜像担持体と前記トナー担持体が互いに対向した
現像領域にて、トナー担持体表面の移動方向と順方向に
移動する当該潜像担持体に形成された静電潜像を、トナ
ー担持体に担持したトナーによって可視像化する現像装
置に関する。
〔従来の技術〕
潜像担持体に形成した静電潜像を可視像化して記録画
像を得る電子複写機、レーザプリンタ或いはファクシミ
リ等の画像形成装置において、必要に応じて補助剤を外
添したトナー、すなわち一成分系現像剤を用いる上記形
式の現像装置を採用することは従来より周知である。
この形式の現像装置は、キャリアを含む二成分系現像
剤を用いた現像装置に比べ、装置の維持管理を簡素化で
き、装置の構造を小型化できる利点が得られる。
ところで、一成分系現像剤を用いる現像装置におい
て、所定濃度の高品質な可視像を形成するには、充分に
帯電した多量のトナーを現像領域へ搬送し、かかるトナ
ーによって潜像を可視像化する必要がある。
ところが、従来のこの種の現像装置によっては、この
要求を満足させることが容易でなく、従来よりその改善
が望まれていた。すなわち従来の一成分系現像剤を用い
た現像装置においては、トナー担持体上に付着させるこ
とのできるトナーの量は、通常0.1乃至0.3mg/cm2程度で
あるのに対して、黒トナーの場合、転写紙上に0.4乃至
0.5mg/cm2程度のトナーを付着させる必要があるため、
トナー量が不足する。またカラートナーを用いた場合に
は、トナー担持体上に0.6乃至1.2mg/cm2程度のトナーを
付着させる必要があり、トナー量不足は一層著しくな
る。
そこで従来はトナー担持体の速度を高め、その表面の
線速を潜像担持体の表面の線速の3乃至4倍程度に設定
し、現像領域へ搬送されるトナー量を増大させ、可視像
の濃度低下を防止していた。
ところが、この構成によるとトナー担持体表面の線速
が高まるため、トナーが飛散しやすくなるばかりか、ト
ナーに作用するストレスが高まり、これが疲労しやすく
なる。しかもトナーが経時的にトナー担持体に薄い膜状
に固着するトナーフィルミングも発生しやすくなる。ま
た、特に接触現像を行った場合には、潜像担持体の横方
向のライン像が縦方向のライン像よりも細くなり、画質
が低下する恐れを免れない。さらに、高速画像形成装置
においては、潜像担持体の速度を高める必要があるが、
このようにすると、トナー担持体表面の線速を増々大き
なものにしなければならず、かかる画像形成装置に従来
の現像装置を採用することは困難であった。
トナー担持体の表面に凹凸を形成し、これらの凹凸に
トナーを充填させて担持し、現像領域へ搬送されるトナ
ーの量を増大させた現像装置も提案されているが、この
構成によると、搬送できるトナー量は増大するものの、
搬送されるトナー中には帯電不足のトナーが多量に含ま
れているため、これによって形成された可視像の画質が
低下する恐れがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、可視像の品質劣化を防止しつつ、上
述した従来の欠点を除去することの可能な現像装置を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達明するため、冒頭に記載した
形式の現像装置において、トナー担持体として、誘電体
の表面と、接地又はバイアス電圧の印加された導電面と
が表面に露出し、かつ該誘電体が、トナー担持体表面の
移動方向に対して30゜乃至60゜の角度をなして格子状に
延びていて、誘電体を帯電させることにより、該誘電体
の表面と前記導電面との間に微小閉電界を形成し、この
閉電界により帯電トナーを表面に担持するトナー担持体
を用い、 該トナー担持体の表面の線速をvd、潜像担持体の表面
の線速をvpとしたとき、 を満たすように、各線速を設定したことを特徴とする現
像装置を提案する。
また、本発明は、同じ目的を達成するため、冒頭に記
載した形式の現像装置において、トナー担持体として、
誘電体の表面と、接地又はバイアス電圧の印加された導
電面とが表面に露出し、かつ該誘電体が、トナー担持体
表面の移動方向に対して30゜乃至60゜の角度をなして格
子状に延びていて、誘電体を帯電させて該誘電体に第1
の極性の電荷を保持せしめると共に、当該電荷による静
電誘導によって前記誘導面が第1の極性と逆極性の第2
の極性に帯電し、第1の極性の電荷と第2の極性の電荷
の間に形成された微小閉電界により、表面に帯電トナー
を保持するトナー担持体を用い、 該トナー担持体の表面の線速をvd、潜像担持体の表面
の線速をvpとしたとき、 を満たすように、各線速を設定したことを特徴とする現
像装置を提案する。
その際、上記各構成において、トナー担持体として、
前記表面上に、さらに誘電層が積層されたトナー担持体
を用いることもできる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明す
る。
第1図は本発明に係る現像装置の一例を示す概略図で
あり、先ずその全体構成と作用を明らかにする。
第1図において、潜像担持体の一例であるベルト状の
感光体1は矢印A方向に駆動され、これに対向して現像
装置2が設けられている。現像装置2のトナー容器3内
には、必要に応じて補助剤が外添された非磁性トナー
4、すなわち非磁性の一成分系現像剤が収容されてい
る。トナーの体積固有抵抗率は例えば107〜1012Ωcm程
度である。トナー容器3の前後の側板には、該容器の開
口から一部を露出した状態で現像ローラ5が支持され、
該ローラ5は感光体1に対向して、図における反時計方
向に回転駆動される。現像ローラ5はトナー担持体の一
構成例をなすものであるが、かかるローラ5の代りにベ
ルト状のトナー担持体を用いることもできる。またトナ
ー容器3の前後の側板にはトナー供給部材の一例である
トナー供給ローラ6が支持され、該ローラ6は現像ロー
ラ5に接触しながら例えば約100mm/secの表面線速(ト
ナー供給ローラ表面における周速)で反時計方向に回転
駆動される。
トナー容器3内のトナー4は、時計方向に回転するア
ジテータ7により撹拌されつつ、トナー供給ローラ6に
運ばれ、次いでこのローラ6によって現像ローラ5に供
給される。この供給時にトナーは所定の極性、本例では
感光体1の静電潜像と逆極性の正極性に摩擦帯電され、
現像ローラ5の周面に静電的に付着し、現像ローラ5に
担持される。これに関連する構成と作用については後に
詳しく説明する。
上述のように現像ローラ5の周面に供給担持されたト
ナーは、該ローラ5の回転によって搬送され、層厚規制
部材の一例であるドクターブレード8によってならさ
れ、均一な厚さに規制される。次いでこのトナーは感光
体1と現像ローラ5の対向した現像領域9へ搬送され、
ここで、感光体1に形成された静電潜像に静電的に移行
し、該潜像を可視像化する。
現像に供されずに現像領域9を通過したトナーは、現
像ローラ5に担持されたままトナー供給ローラ6のとこ
ろに戻される。また感光体1上に形成された可視像は図
示していない転写紙に転写され、定着装置によって転写
紙上に定着される。
現像領域9における現像ローラ表面の移動方向と、感
光体表面の移動方向は順方向である。この順方向とは、
第1図から判るように現像領域9における感光体1と現
像ローラ5との最接近部において両者の移動方向が実質
的に同じ向きになることを意味する。これとは逆に、現
像ローラが反時計方向に回転し、感光体1が矢印Aと反
対方向に移動するとき、或いは現像ローラ5が時計方向
に、感光体が矢印A方向に移動するときは、両者の移動
方向は「逆方向」となる。このような関係は、感光体が
ドラムより成り、或いはトナー担持体がベルトより成る
ときも同様である。
以上のように、図示した現像装置2は、回転駆動され
るトナー担持体の一例である現像ローラ5にトナー4を
供給し、該トナー担持体の表面にトナーを担持して搬送
し、感光体1より成る潜像担持体とトナー担持体が互い
に対向した現像領域9にて、トナー担持体表面の移動方
向と順方向に移動する潜像担持体に形成された静電潜像
を、トナー担持体に担持したトナーによって可視像化す
るように構成されている。
上述した構成自体は従来の現像装置と変りはなく、か
かる従来の現像装置においては、充分に帯電した多量の
トナーを現像領域へ搬送することが難しく、このため、
現像ローラ表面の線速を感光体表面の線速の3乃至4倍
に設定していたが、これにより先に示した各種の不具合
が発生していた。
そこで図示した現像装置においては、その現像ローラ
5が第2図乃至第4図に模式的に拡大して示したよう
に、例えばアルミニウム等の導電性ローラ10より成る導
電性の基体と、該ローラ10の表面に形成された溝100に
埋設固定された誘電体11を具備し、現像ローラ5の表面
には導電性ローラ表面の導電面12と、溝100に埋設され
た誘電体11の表面が第3図に示すように規則的に(又は
不規則に)露出し、その表面は平滑に形成されている。
溝100の平面形状が、すなわち外部に露出した誘電体11
の面形状は適宜設定できるが、第3図及び第4図の例で
は、誘電体11が現像ローラ5の表面に格子状をなして延
びている。このような誘電体11、すなわち溝100のピッ
チPは、例えば0.1乃至1.0mm、好ましくは0.2乃至0.4mm
程度に設定され、現像ローラ5の全表面積に対する、導
電面12の全面積の比率は、例えば20乃至80%、好ましく
は30乃至60%程度である。このように、現像ローラ5の
表面には誘電体11の表面と、微小面積の導電面12が混在
している。
上に例示した各数値は、後述する閉電界の電界強度を
高め、現像ローラ5上に最適な量のトナーを付着させる
ことができるようにその都度適宜選択される。
また、現像ローラ5の導電性ローラ10に対しては、必
要に応じて直流、交流、直流重畳交流、パルスなどのバ
イアス電圧を印加し、可視像の画質を高めるようにして
もよいし、また導電性ローラ10を直に接地しておくよう
に構成することも可能である。トナー供給ローラ6に対
しても同様である。
本例では、誘電体11としてトナーの帯電極性と反対の
極性、すなわち負極性に摩擦帯電される材質のものが選
択されている。
一方、現像ローラ5に接するトナー供給ローラ6は、
現像ローラ5の誘電体11に接触して、これをトナーの帯
電極性と反対の極性(負極性)に摩擦帯電させ、かつト
ナーを正極性に摩擦帯電させる材料から構成されてい
る。第1図及び第2図に示した例では、トナー供給ロー
ラ6が、導体の芯部材14とそのまわりに積層された円筒
状の発泡体15より成り、この発泡体15が弾性変形しなが
ら現像ローラ5に圧接している。このようなトナー供給
ローラ6を用いた場合、発泡体15を、上述のように誘電
体11を負極性に摩擦帯電させる材料によって構成すれば
よい。発泡体15の代りに、例えばファーブラシ等、それ
自体公知のものを用いることもできる。
上記構成のより詳細な作用を説明すると以下の通りで
ある。
第1図を参照して先に説明したように、現像領域9を
通過した現像ローラ部分はトナー供給ローラ6のところ
に移動して該ローラ6に接触する。ここで現像ローラ5
上に担持されている、現像に供されなかったトナーはト
ナー供給ローラ6により機械的、電気的に掻き落され
る。同時に、現像ローラ5の誘電体11が、トナー供給ロ
ーラ6と接触し、その摩擦によってトナーの帯電極性と
反対の負極性に帯電される。その際、現像領域9を通過
した現像ローラ周面の誘電体11に、感光体1の静電潜像
の影響による静電的な残像が残っていても、トナー供給
ローラ6との摩擦により、誘電体11がほぼ飽和状態まで
帯電し、その電荷量が均一となるため、残像はなくな
り、現像ローラ5が初期化される。
一方、トナー供給ローラ6の周面に接触しながら現像
ローラ5に運ばれるトナー4は、第2図に模式的に示す
ように、トナー供給ローラ6との摩擦によって正極性に
摩擦帯電され、現像ローラ5に供給されるが、このとき
この現像ローラ5の誘電体11との摩擦によりさらに正極
性に強く摩擦帯電され、現像ローラ5の周面に静電的に
付着する。
このとき、現像ローラ5の誘電体11はトナー供給ロー
ラ6との摩擦によって負極性に帯電していて、この誘電
体11に隣接して微小面積の多数の誘電面12が存在し、該
誘電面12と誘電体11の表面が混在している。このような
状態で、現像ローラ5の表面の誘電体11のところに選択
的に負極性の電荷が保持された状態となっていて、その
電荷による静電誘導によって現像ローラ5の他の表面部
分、すなわち導電面12が正極性に帯電される。
このため、第5図に示すように各導電面12と誘電体11
の表面の間に大きな電位差ができ、これらの間に閉電界
が形成される。現像ローラ5の表面近傍には微小閉電界
(マイクロフィールド)が形成されるのである。より詳
しく説明すると、電界の状態を表わす電気力線を考えた
場合、現像ローラ5の表面近傍の空間には、第5図に円
弧状の多数の線で表わしたように電気力線Eが形成さ
れ、その電気力線は現像ローラ5から出て同一の現像ロ
ーラ5に戻り、該ローラ5の表面の近傍に閉電界が形成
される。このように電界傾度の大なる電界が現像ローラ
の表面近傍に形成されるのである。
誘電体11の表面と導電面12は微小面積で隣接している
ので、各微小閉電界は所謂エッジ効果ないしはフリンジ
ング効果(周辺電場効果)によってその強度が大変強く
なる。かかる閉電界によって、正に帯電したトナーは、
誘電体11の表面に強く引かれ現像ローラ5上に多量に離
れ難い状態で保持される。このときトナーはトナー供給
ローラ6と現像ローラ5との摩擦によって強く摩擦帯電
しており、しかも現像ローラ5の表面に強い微小閉電界
の作用で保持されるので、現像ローラ5上には高い電荷
を持った多量のトナーが担持される。
しかも、現像ローラ5に担持されトナーが例えばウレ
タンよりなるドクターブレード8によって層厚を規制さ
れるとき、帯電の充分なトナーは微小閉電界によって現
像ローラ5の表面に強く保持されるが、かかるトナーに
帯電量の小なるトナーが混在していても、これはドクタ
ーブレード8との接触圧によって除去され、結局、帯電
量の大なるトナーだけが、従来よりも多量に現像領域9
へ搬送され、前述の如く静電潜像を可視像化する。現像
領域9での現像ローラ5と感光体1との間の電界は、電
極効果が大きくなり、現像ローラ5上のトナーが感光体
1に付着しやすい状態となり、効率的に現像動作が行わ
れる。
トナー供給ローラ6を通過した現像ローラ5の表面近
傍には、第5図に模式的に示したようにその全体に亘っ
て微小閉電界だけが形成される場合と、閉電界でない電
界が閉電界に混在する場合とが考えられるが、いずれに
しても閉電界が存在するので、その強度が高められ、ト
ナーを多量に担持することができ、可視像の地汚れを防
止しかつそのシャープネスを高めるべく、8乃至15μc/
g程に帯電した0.6乃至2.0mg/cm2、好ましくは0.8乃至1.
2mg/cm2の多量のトナーを現像領域9に搬送できる。
このように、本例の現像装置においては、トナー担持
体として、その表面が選択的に帯電されて第1の極性の
電荷を保持すると共に、当該電荷による静電誘導によっ
て他の表面部分が第1の極性と逆極性の第2の極性に帯
電され、第1の極性の電荷と第2の極性の電荷の間に形
成された微小閉電界により、表面に帯電トナーを保持す
るトナー担持体が用いられている。より一般的に示す
と、トナー担持体として、その表面に選択的に電荷を保
持せしめることにより該トナー担持体表面の近傍に微小
閉電界を形成し、この閉電界により帯電トナーを吸引し
て該トナーを表面に担持するトナー担持体が用いられて
いる。
なお、第1図の例では現像領域9において接触現像を
行っているが、非接触現像方式により潜像を可視像化し
てもよい。また上述した例では、誘電体11をトナーと逆
極性に帯電させたが、トナーの帯電極性と同極性に誘電
体11を帯電させ、特に導電面12上に多量のトナーを付着
させることもできる。
上述のように現像ローラ5上に多量のトナーを担持し
て現像領域9へ搬送できるので、従来のように現像ロー
ラ表面の線速を速める必要がなくなる。すなわち、現像
ローラ5の表面の線速(現像ローラ表面における周速)
をvd、感光体1の表面の線速(感光体表面の速さ)をvp
としたとき、その比vd/vpを2.5以下に設定しても、先に
例示した如く充分に帯電した多量のトナーを現像領域9
へ搬送することができるので、トナー量不足は発生せ
ず、可視像の濃度不足を阻止できる。例えば、第1図に
示した装置において、感光体1の表面の線速を120mm/se
c、現像ローラ5の表面の線速を薬170mm/secに設定する
ことができるのである。このように、従来はvd/vpを3
乃至4程度に設定しなければならなかったが、本例の構
成ではこの比の値を2.5以下に抑えることができる。
vd/vpを2.5以下に設定することにより、従来発生して
いた各種の欠点、例えばトナーの飛散、トナーの早期の
疲労、現像ローラ上へのトナーフィルミング、横ライン
像の細化現像などを防止でき、かつ高束画像形成装置に
も支障なく本例の現像装置を採用することが可能とな
る。
上述のようにvd/vpを2.5以下に設定でき、この値を
1、すなわちvd=vpに設定しても現像領域におけるトナ
ー不足を阻止でき、可視像の濃度低下を防止できる。
ところが、両線速vdとvpとを等しくすると次のような
っ問題が発生する。
図示した実施例では、前述のように現像ローラ5の誘
電体11の表面に多量のトナーが付着する。誘電体11とト
ナー4を同極性に帯電させたときには導電面12にトナー
が多量に付着する。すなわち現像ローラ5上に完全に均
一にトナーを付着させることは難しいのである。このた
め、現像ローラ5を感光体1と同一の表面線速で回転さ
せつつ現像動作を行うと、感光体1上に形成された可視
像には、現像ローラ5のトナーの付着状態のむらに対応
した微小な「あと」ができる恐れがある。
このような不具合は、現像ローラ5表面に露出した誘
電体11と導電面12を不規則に配置すると、生じ難くなる
が、現像ローラ5の製造コストを下げ、部品精度を上げ
るには、導電性ローラ10の表面に例えばローレット加工
によって溝100を形成し、ここに誘電体11を埋め込むこ
とが望ましい。ところが、このような方法によって現像
ローラを製作すると、溝100、すなわち誘電体11が現像
ローラ5の表面に規則性をもって表われるため、現像ロ
ーラ5と感光体1の表面の線速比vd/vpを1に設定する
と、可視像の画像面に、極く微小ではあるがローレット
加工のパターンがそのまま「むら」として現われてしま
うのである。このように、誘電体11の表面や導電面12が
特に規則的に現われていると、可視像にそのあとが現わ
れやすいのである。
またvdとvpを等しくすると、感光体1上の地肌に地汚
れが発生しやすくなる。すなわち、現像ローラ5の表面
の線速vdを感光体1の表面の線速vpよりも大きくする
と、現像ローラ5上のトナーが感光体1の地肌部に対し
てスキャベンジング作用を及ぼし、これにより地汚れが
低減するのであるが、vdとvpを等しくすると、スキャベ
ンジング効果を期待できず、地汚れが発生しやすくな
る。
そこで本例の現像装置では、現像ローラ5と感光体1
の表面線速vd、vpの比vd/vpを1.2以上、好ましくは1.3
以上に設定した。
このようにvdをvpよりも大きくすれば、現像領域9に
おいて、現像ローラ表面の誘電体11と導電面12が感光体
1に対して等速で対向することはなくなり、両者間に相
対速度ができるので、誘電体11や導電面12のパターンが
可視像に「むら」ないしは「あと」とした現われる不具
合を阻止できる。
またvd/vp≧1.2とすることにより、感光体11の地肌部
に対するスキャベンジング効果が発揮され、地肌汚れを
抑制することができる。第8図は縦軸に地汚れランクを
とり、横軸にvd/vpの値をとって示したグラフであり、
ランクが3以上であれば明視距離で画像を見たとき、地
汚れは目立たず、実用上問題はない。このグラフからも
判るように、vd/vpを1.2以上、特に1.3以上に設定すれ
ば地汚れの問題は生じない。
ところが、vd/vpがあまり大きくなると、前述のよう
にトナー飛散などの各種の問題が発生し、先の説明から
明らかなようにvd/vpを2.5以下に抑えるべきである。そ
こで本例の現像装置ではvd/vpを2.5以下で1.2以上、好
ましくは1.3以上に設定し、いずれの欠点も阻止できる
ように構成した。トナー担持体の表面の線速をvd、潜像
担持体の表面の線速をvpとしたとき、 を満たすように、各線速を設定したのである。
上述の構成によって、トナーが黒トナーであるとき
も、またカラートナーであるときも、トナーの飛散やト
ナーフィルミングの発生などを抑えつつ、地汚れのない
所定濃度の高品質な可視像を得ることができる。
ところで、現像ローラ表面に現われる誘電体表面ない
しは導電面の形状は前にも説明したように適宜設定でき
るが、誘電体1が第3図に示した如く現像ローラ5の周
方向(ローラ5の表面の移動方向Y)に対して30゜乃至
60゜、好ましくは45゜の角度θをもって延びる格子状に
すると、誘電体11(又は導電面)に付着したトナーが、
現像領域9において現像ローラ5の軸線方向に亘って均
一にならされた状態で存在することになるので、誘電体
11や導電面12のパターンに対応した「むら」が可視像の
画像面中に現われる不具合をより確実に防止できる。
このように、トナー担持体として、誘電体の表面と、
接地又はバイアス電圧の印加された導電面とが表面に露
出し、かつ該誘電体が、トナー担持体表面の移動方向に
対して30゜乃至60゜の角度をなして格子状に延びてい
て、誘電体を帯電させることにより、該誘電体の表面と
誘電面との間に微小閉電界を形成し、この閉電界により
帯電トナーを表面に担持するトナー担持体が用いられて
いる。誘電体を帯電させて該誘電体に第1の極性の電荷
を保持せしめると共に、当該電荷による静電誘導によっ
て導電面が第1の極性と逆極性の第2の極性に帯電し、
第1の極性の電荷と第2の極性の電荷の間に形成された
微小閉電界により、表面に帯電トナーを保持するトナー
担持体を用いるのである。
上述のような現像ローラ5を含む現像装置のより具体
的な例を以下に示す。
(I)現像ローラ 第6図に示した現像ローラ5の径D1は25.4mmで、その
表面にローレット加工により溝100が形成され、該溝100
のピッチは0.4mm、深さD2(第4図)は0.1mm、溝幅W1
(第3図)は0.15mmで、格子状に延びる溝100、ないし
は誘電体11の現像ローラ移動方向Yに対する角度θは45
゜である。なお、第3図及び第5図における符号Xは現
像ローラ5の軸線方向を示している。
現像ローラ表面に露出した誘電体11の面積比率は61
%、誘電面は39%。導電面12の幅は0.15mmである。
(II)トナー供給ローラの発泡体 材料は発泡ポリウレタンカーボン処理したもので、そ
の外径は14mmであり、感光体1に対する食い込み量は1m
mである。そして発泡体15の表面抵抗107Ωである。
(III)ドクターブレード 厚さ0.1mmの燐青銅より成る弾性部材に、弗素系樹脂P
TFEシート(PTFE樹脂テープ200μ:ニチヤス(株)製)
を固定。
(IV)現像ローラへAC500V(P/P)、250Hz、DC−250V重
畳の電圧を印加。トナー供給部材へDC−250Vの電圧印
加。
(V)感光体 OPC感光体。
(VI)トナー 非磁性スチレンアクリル系プラス帯電トナー。極性制
御剤ニグロシン、外添剤SiO2微粉末0.5wt%。
次に現像ローラ5の作製方法について簡単に説明す
る。
(I)先ず第7図(a)に示すように表面に角溝加工し
た金属ローラ(導電性ローラ10)を作る。格子状の角溝
100は角溝ローレット加工で形成し、例えばそのピッチ
を0.2乃至1.0mm、深さDを0.1乃至0.5mmとし、現像ロー
ラの周方向に対して30゜乃至60゜、特に45゜の角度で延
ばす。
(II)次に第7図(b)に示す如く、例えば弗素系樹脂
(旭硝子製ルミフロンLF200など)の誘電体11を、角溝1
00を形成したローラ10の表面にコーティングし、100℃
で約30分乾燥する。塗布厚みは溝100が完全に埋まる状
態にする。
(III)さらに第7図(c)に示す如くローラの表面を
切削又は研磨加工して、導電面12と誘電体11の表面を混
在状態で露出させ、導電面12の面積が例えば20乃至80%
となるようにする。このようにして表面がほぼ平滑な現
像ローラ5が完成する。
なお、ベルト状のトナー担持体の場合には、第7図
(a),(b),(c)に示した導電性ローラ10の代り
に導電性のシートよりなる基体を用い、その表面に溝を
形成し、ここに誘電体を埋設固定すればよく、その製造
方法は第7図に示したところと実質的に異なるところは
ない。
他の各種の方法によっても、誘電体と導電面が表面に
露出した各種形態のトナー担持体を構成できることは明
らかである。
なお第7図(c)に示した如く製作した現像ローラ5
の誘電体11及び導電面12上に、さらに所定厚みの誘電層
を積層してもよい。トナー担持体として、前述の表面上
に、さらに誘電層が積層されたトナー担持体を用いるの
である。このような現像ローラを用いたときも、誘電体
11とその上の誘電層の厚みが、現像ローラの溝100に対
応して相違し、その静電容量が異なることになる。従っ
てトナー供給ローラ6によって表面の誘電層を帯電させ
れば、上記静電容量の相違に応じて現像ローラ表面に電
位差ができ、その表面近傍に多数の微小閉電界を形成で
きる。この構成によると、現像ローラに交流又は交流に
直流を重畳したバイアス電圧を印加したときも、現像ロ
ーラ5と感光体1との間の電荷のリークを防止でき、リ
ークによる静電潜像の乱れを防止できる。ベルト状のト
ナー担持体についても同様に構成できる。
また第1図および第2図に示した実施例では、誘電体
11又はその上に積層された誘電層を所定の極性に帯電さ
せることにより、トナー担持体表面の近傍に微小電界を
形成し、潜像の可視像化に用いられるトナーを閉電界に
よってトナー担持体に付着させる帯電手段として、トナ
ー供給ローラ6を用いたが、これ以外の独立した摩擦帯
電部材や、コロナ放電器や、トナー担持体に接して電荷
を注入する部材など、それ自体公知な適宜な帯電手段を
用いてもよい。
次に、参考としてトナーと現像装置の主要部材の材質
をさらに追加的に例示する。
トナーとしては、一般にポリエステル、BMA、ポリス
チレン、エポキシ、フェノールなどの樹脂が基本とな
り、トナーに内添又は外添する極性制御剤によりその帯
電極性及び帯電量を制御できる。なお、外添とは極性制
御剤などの補助剤をトナー粒子と混合することであり、
内添とは各トナー粒子自体に練り込んだ状態で一体化す
ることである。
また現像装置の各部材も、トナーの帯電極性、トナー
との離型性、耐久性などを考慮して、例えば次に例示す
る如きものが適宜使用される。
以上、特にカラー現像に最適な非磁性トナーの一成分
系現像剤を用いた現像装置を例示したが、本発明は必要
に応じて補助剤を外添した磁性トナーより成る一成分系
現像剤を用いる現像装置にも適用できるものである。
〔発明の効果〕
請求項1及び2に記載の構成によれば、従来のように
トナー担持体を高速で回転させることなく、充分に帯電
した多量のトナーを現像領域へ搬送でき、所望する濃度
の可視像を形成できると共に、トナー飛散などの、トナ
ー担持体を高速回転させることに伴う従来の欠点を抑
え、しかも可視像の画像面中にむらができる不具合と地
汚れの発生を効果的に抑制することができる。しかも誘
電体が、トナー担持体表面の移動方向に対して30゜乃至
60゜の角度をなして格子状に延びているので、トナー担
持体は低コストで製作でき、かつ可視像の画像面中にむ
らができる不具合をより効果的に抑制できる。
請求項3に記載の構成によれば、トナー担持体と潜像
担持体間の電荷のリークを阻止でき、高品質な可視像を
形成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は現像装置の一例を示す概略断面図、第2図は現
像ローラの誘電体と、トナー粒子を模式的に拡大して示
した説明図、第3図は現像ローラ表面の拡大平面図、第
4図は第3図のIV−IV線拡大断面図、第5図は現像ロー
ラ表面の近傍に形成される微小閉電界の電気力線を示し
た説明図、第6図は現像ローラの斜視図であって、その
溝の一部を拡大して模式的に示した図、第7図(a),
(b),(c)は現像ローラの製造方法の一例を示す模
式拡大断面図、第8図は地汚れと、現像ローラ及び感光
体の線速比との関係の一例を示すグラフである。 2……現像装置、4……トナー、9……現像領域 11……誘電体、12……導電面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 秀哉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 上野 祐一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭55−62469(JP,A) 実開 昭60−54150(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/08 - 15/09

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動されるトナー担持体にトナーを供
    給し、該トナー担持体の表面に前記トナーを担持して搬
    送し、潜像担持体と前記トナー担持体が互いに対向した
    現像領域にて、トナー担持体表面の移動方向と順方向に
    移動する当該潜像担持体に形成された静電潜像を、トナ
    ー担持体に担持したトナーによって可視像化する現像装
    置において、 前記トナー担持体として、誘電体の表面と、接地又はバ
    イアス電圧の印加された導電面とが表面に露出し、かつ
    該誘電体が、トナー担持体表面の移動方向に対して30゜
    乃至60゜の角度をなして格子状に延びていて、誘電体を
    帯電させることにより、該誘電体の表面と前記導電面と
    の間に微小閉電界を形成し、この閉電界により帯電トナ
    ーを表面に担持するトナー担持体を用い、 該トナー担持体の表面の線速をvd、潜像担持体の表面の
    線速をvpとしたとき、 を満たすように、各線速を設定したことを特徴とする現
    像装置。
  2. 【請求項2】回転駆動されるトナー担持体にトナーを供
    給し、該トナー担持体の表面に前記トナーを担持して搬
    送し、潜像担持体と前記トナー担持体が互いに対向した
    現像領域にて、トナー担持体表面の移動方向と順方向に
    移動する当該潜像担持体に形成された静電潜像を、トナ
    ー担持体に担持したトナーによって可視像化する現像装
    置において、 前記トナー担持体として、誘電体の表面と、接地又はバ
    イアス電圧の印加された導電面とが表面に露出し、かつ
    該誘電体が、トナー担持体表面の移動方向に対して30゜
    乃至60゜の角度をなして格子状に延びていて、誘電体を
    帯電させて該誘電体に第1の極性の電荷を保持せしめる
    と共に、当該電荷による静電誘導によって前記導電面が
    第1の極性と逆極性の第2の極性に帯電し、第1の極性
    の電荷と第2の極性の電荷の間に形成された微小閉電界
    により、表面に帯電トナーを保持するトナー担持体を用
    い、 該トナー担持体の表面の線速をvd、潜像担持体の表面の
    線速をvpとしたとき、 を満たすように、各線速を設定したことを特徴とする現
    像装置。
  3. 【請求項3】前記トナー担持体として、前記表面上に、
    さらに誘電層が積層されたトナー担持体を用いた請求項
    1又は2に記載の現像装置。
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