JP2944708B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2944708B2
JP2944708B2 JP2150564A JP15056490A JP2944708B2 JP 2944708 B2 JP2944708 B2 JP 2944708B2 JP 2150564 A JP2150564 A JP 2150564A JP 15056490 A JP15056490 A JP 15056490A JP 2944708 B2 JP2944708 B2 JP 2944708B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、回転駆動されるトナー担持体の表面にトナ
ーを担持して搬送し、該トナーの層厚をトナー層厚規制
部材によって規制した後、潜像担持体と前記トナー担持
体が互いに対向した現像領域にて、潜像担持体に形成さ
れた静電潜像を、トナー担持体に担持されたトナーによ
って可視像化する現像装置に関する。
〔従来の技術〕
潜像担持体に形成された静電潜像を可視像化して記録
画像を得る電子複写機、レーザプリンタ或いはファクシ
ミリ等の画像形成装置において、必要に応じて補助剤を
外添したトナー、すなわち一成分系現像剤を用いる上記
形式の現像装置を採用することは従来より周知である。
この形式の現像装置は、キャリアを含む二成分系現像
剤を用いた現像装置に比べ、装置の維持管理を簡素化で
き、装置の構造を小型化できる利点が得られる。
ところで、一成分系現像剤を用いる現像装置におい
て、所定濃度の高品質な可視像を形成するには、必要な
程度まで充分に帯電したトナーを必要量現像領域へ搬送
し、かかるトナーによって潜像を可視像化する必要があ
る。
ところが、従来のこの種の現像装置によっては、この
要求を満足させることが容易でなかった。従来の一成分
系現像剤を用いた現像装置においては、トナー担持体上
に付着させて現像領域へ搬送できるトナーの量は、通常
0.1乃至0.3mg/cm2程度であるのに対し、黒トナーの場
合、転写紙上に0.4乃至0.5mg/cm2程度のトナーを付着さ
せる必要があるため、トナー量が不足する。またカラー
トナーを用いた場合には、トナー担持体上に0.6乃至1.2
mg/cm2程度のトナーを付着させてこれを現像領域へ搬送
する必要があり、トナー量不足は一層著しくなる。
そこで従来は、トナー担持体の速度を高め、トナー担
持体の表面線速を潜像担持体の表面線速の3乃至4倍程
度に設定し、現像領域へ搬送されるトナー量を増大さ
せ、可視像の濃度低下を防止していた。
ところがこの構成によると、潜像担持体に形成された
ベタ画像の該担持体移動方向の後端側だけが、他の部分
に比べて濃度が異常に高くなる「後端トナー寄り」と称
せられている現象が発生し、その画質が低下する。この
後端トナー寄り現象は、カラー画像の場合、画像濃度が
異常に高くなった部分と他の部分とが色違いとなって現
われるため、カラー現像の場合は特に大きな問題とな
る。
トナー担持体の表面に凹凸を形成し、これらの凹凸に
トナーを充填させて担持し、現像領域へ搬送されるトナ
ーの量を増大させた現像装置も提案されているが、この
構成によると、搬送できるトナー量は増大するものの、
搬送されるトナー中には帯電不足のトナーが多量に含ま
れているため、これによって形成された可視像の画質が
低下する恐れがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、可視像の品質劣化を防止しつつ、上
述した従来の欠点を除去することの可能な現像装置を提
供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上述目的を達成するため、冒頭に記載した
形式の現像装置において、トナー担持体として、その表
面の近傍に微小閉電界が形成され、該閉電界により帯電
トナーを表面に保持するトナー担持体を用いると共に、
前記トナー層厚規制部材に対して振動を与える振動発生
手段を設けたことを特徴とする現像装置を提案する。
同じく、本発明は、上記目的を達成するため、冒頭に
記載した形式の現像装置において、トナー担持体とし
て、その表面が選択的に帯電されて第1の極性の電荷を
保持すると共に、当該電荷による静電誘導によって他の
表面部分が第1の極性と逆極性の第2の極性に帯電さ
れ、第1の極性の電荷と第2の極性の電荷の間に形成さ
れた微小閉電界により、表面に帯電トナーを保持するト
ナー担持体を用い、前記トナー層厚規制部材に対して振
動を与える振動発生手段を設けたことを特徴とする現像
装置を提案する。
その際、上記各構成において、前記トナー担持体の表
面に規則性のある電荷パターンが形成され、該パターン
によって微小閉電界が形成され、トナー担持体の表面線
速をVd(mm/sec)、トナー層厚規制部材の振動周波数を
f(Hz)、トナー担持体の回転方向における前記電荷パ
ターンのピッチをP(mm)としたとき、 の関係を満たすように構成すると有利である。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明す
る。
第1図は本発明に係る現像装置の一例を示す概略図で
あり、先ずその全体構成と作用を明らかにする。
第1図において、潜像担持体の一例であるドラム状の
感光体1は矢印A方向に駆動され、これに対向して現像
装置2が設けられている。現像装置2のトナー容器3内
には、必要に応じて補助剤が外添された粉体状の非磁性
トナー4、すなわち非磁性の一成分系現像剤が収容され
ている。トナーの体積固有抵抗率は例えば107〜1012Ωc
m程度である。トナー容器3の前後の側板には、該容器
の開口から一部を露出した状態で現像ローラ5が支持さ
れ、該ローラ5は感光体1に対向して、図における反時
計方向(矢印Y方向)に回転駆動される。現像ローラ5
はトナー担持体の一構成例をなすものであるが、かかる
ローラ5の代りにベルト状のトナー担持体を用いること
もできる。またトナー容器3の前後の側板にはトナー供
給部材の一例であるトナー供給ローラ6が支持され、該
ローラ6は現像ローラ5に接触しながら例えば反時計方
向に回転駆動される。
トナー容器3内のトナー4は、時計方向に回転するア
ジテータ7により撹拌されつつ、トナー供給ローラ6に
運ばれ、次いでこのローラ6によって現像ローラ5に供
給される。この供給時にトナーは正又は負の所定の極性
(本例では負極性)に摩擦帯電され、現像ローラ5の周
面に静電的に付着し、現像ローラ5に担持される。これ
に関連する構成と作用については後に詳しく説明する。
上述のように現像ローラ5の周面に供給担持されたト
ナーは、その現像ローラ5の回転によって搬送され、ト
ナー層厚規制部材の一例であるドクターブレード8によ
ってならされ、厚さを規制される。次いでこのトナーは
感光体1と現像ローラ5の対向した現像領域9へ搬送さ
れ、ここで、感光体1に形成された静電潜像に静電的に
移行し、該潜像を可視像化する。現像領域9における感
光体1と現像ローラ5との最接近部の両者の移動方向は
同じ向きの順方向となっている。
現像に供されずに現像領域9を通過したトナーは、現
像ローラ5に担持されたままトナー供給ローラ6のとこ
ろに戻される。また感光体1上に形成された可視像は図
示していない転写紙に転写され、定着装置によって転写
紙上に定着される。
上述のように、本例の現像装置2は、回転駆動される
トナー担持体の一例である現像ローラ5の表面にトナー
を担持して搬送し、該トナーの層厚をトナー層厚規制部
材の一例であるドクターブレード8によって規制した
後、感光体1より成る潜像担持体とトナー担持体が互い
に対向した現像領域9にて、潜像担持体に形成された静
電潜像を、トナー担持体に担持されたトナーによって可
視像化するように構成されている。
上述した構成自体は従来の現像装置と変りはなく、か
かる従来の現像装置においては、充分に帯電した多量の
トナーを現像領域へ搬送することが難しかった。
そこで図示した現像装置においては、その現像ローラ
5が第2図乃至第4図に模式的に拡大して示したよう
に、例えばアルミニウム等の導電性ローラ10より成る導
電性の基体と、該ローラ10の表面に形成された溝100に
埋設固定された誘電体11を具備し、現像ローラ5の表面
には導電性ローラ表面の導電面12と、溝100に埋設され
た誘電体11の表面が第3図に示すように規則的に露出
し、その表面は平滑に形成されている(第6図も参
照)。溝100の平面形状、すなわち外部に露出した誘電
体11の面形状は後にも説明するように適宜設定できる
が、第3図及び第4図の例では誘電体11が現像ローラ5
の表面にアヤメ状をなして矢印Z,W方向に延びている
(第3図におけるXは現像ローラの軸線方向、Yは現像
ローラ5の回転方向、即ち周方向を示している)。この
ような誘電体11と誘電面12の幅W1,W2は、例えば30乃至5
00μm程度の微小なものであり、現像ローラ5の全表面
積に対する、全導電面12の面積比率は、例えば20乃至80
%、特に30乃至60%程度である。このように、現像ロー
ラ5の表面には誘電体11の表面と、微小面積の導電面12
が混在している。誘電体11の表面と誘電面12を不規則状
態で現像ローラ5の表面に露出させてもよい。
なお、第3図においては、誘電体11の表面と誘電面12
とを識別しやすくするため、誘電体11に対して横線を付
してある(第7図及び第8図においても同じ)。
上に例示した各数値は、トナーの粒径や、後述する微
小閉電界の電界強度などを考慮してその都度適宜選択さ
れるものであり、上に示した値はあくまでも一例であ
る。
また、現像ローラ5の導電性ローラ10に対して必要に
応じて直流電圧、交番電圧(交流、パルス電圧など)、
又は両者の重畳電圧を印加し、可視像の画質を高めるよ
うにしてもよい、また導電性ローラ10を直に接地してお
くように構成することも可能であるが、第1図の例では
電源50によって直流と交番電圧の重畳電圧が印加されて
いる。トナー供給ローラ6に対しても同様である。
本例では、誘電体11としてトナーの帯電極性と反対の
極性、すなわち正極性に摩擦帯電される材質のものが選
択されている。
一方、現像ローラ5に接するトナー供給ローラ6は、
現像ローラ5の誘電体11に接触して、これをトナーの帯
電極性と反対の極性(正極性)に摩擦帯電させ、かつト
ナーを負極正に摩擦帯電させる材料から構成されてい
る。第1図及び第2図に示した例では、トナー供給ロー
ラ6が導体の芯部材14とそのまわりに積層された円筒状
の発泡体15より成り、この発泡体15が弾性変形しながら
現像ローラ5に圧接している。このようなトナー供給ロ
ーラ6を用いた場合、発泡体15を、上述のように誘電体
11を負極性に摩擦帯電させる材料によって構成さればよ
い。発泡体15の代りに、例えばファーブラシ等、それ自
体公知のものを用いることもできる。
上記構成のより詳細な作用を説明すると以下の通りで
ある。
第1図を参照して先に説明したように、現像領域9を
通過した現像ローラ部分はトナー供給ローラ6のところ
に移動して該ローラ6に接触する。ここで現像ローラ5
上に担持されている、現像に供されなかったトナーはト
ナー供給ローラ6により機械的、電気的に掻き落され
る。同時に、現像ローラ5の誘電体11が、トナー供給ロ
ーラ6と接触し、その摩擦によってトナーの帯電極性と
反対の正極性に帯電される。その際、現像領域9を通過
した現像ローラ周面の誘電体11に、感光体1の静電潜像
の影響による静電的な残像が残っていても、トナー供給
ローラ6との摩擦により、誘電体11をほぼ飽和状態まで
帯電させ、その電荷量を均一にして残骸をなくし、現像
ローラ5を初期化することが可能である。
一方、トナー供給ローラ6の周面に接触しながら現像
ローラ5に運ばれるトナー4は、第2図に模式的に示す
ように、トナー供給ローラ6との摩擦によって負極性に
摩擦帯電され、現像ローラ5に供給されるが、このとき
この現像ローラ5の誘電体11との摩擦によりさらに負極
性に強く摩擦帯電される。
このとき、現像ローラ5の誘電体11はトナー供給ロー
ラ6との摩擦によって正極性に帯電していて、この誘電
体11に隣接して微小面積の多数の導電面12が存在し、該
導電面12と誘電体11の表面が混在している。この状態で
現像ローラ5の表面の誘電体11のところに選択的に正極
性の電荷が保持された状態となっていて、その電荷によ
る静電誘導によって、現像ローラ5の他の表面部分、す
なわち導電面12が負極性に帯電される。現像ローラ5の
表面に、誘電体11の表面形状に対応した電荷パターンが
形成されるのである。
このため、第5図に示すように各導電面12と誘電体11
の表面の間に大きな電位差ができ、これらの間に閉電界
が形成される。現像ローラ5の表面近傍には、上述の電
荷パターンによって微小閉電界(マイクロフィールド)
が形成されるのである。より詳しく説明すると、電界の
状態を表わす電気力線を考えた場合、現像ローラ5の表
面近傍の空間には、第5図に円弧状の多数の線で表わし
たように電気力線Eが形成され、その電気力線は現像ロ
ーラ5から出て同一の現像ローラ5に戻り、該ローラ5
の表面の近傍に閉電界が形成される。このように電界傾
度の大なる電界が現像ローラの表面近傍に形成される。
誘電体11の表面と導電面12は微小面積で隣接している
ので、各微小閉電界は所謂エッジ効果ないしはフリンジ
ング効果(周辺電場効果)によってその強度が大変強く
なる。かかる閉電界によって、負に帯電したトナーは、
誘電体11の表面に強く引かれ現像ローラ5上に多量に離
れ難い状態で保持される。このときトナーはトナー供給
ローラ6と現像ローラ5との摩擦によって強く摩擦帯電
しており、しかも現像ローラ5の表面に強い微小閉電界
の作用で保持されるので、現像ローラ5上には高い電荷
を持った多量のトナーが担持される。
しかも、現像ローラ5に担持されたトナーがドクター
ブレード8によって層厚を規制されるとき、帯電の充分
なトナーは微小閉電界によって現像ローラ5の表面に強
く保持されるが、かかるトナーに帯電量の小なるトナー
が混在していても、これはドクターブレード8との接触
圧によって除去され、結局、帯電量の大なるトナーだけ
が、従来よりも多量に現像領域9へ搬送され、前述の如
く静電潜像を可視像化する。現像領域9での現像ローラ
5と感光体1との間の電界は、電極効果が大きくなり、
現像ローラ5上のトナーが感光体1に付着しやすい状態
となり、効率的に現像動作が行われる。
トナー供給ローラ6を通過した現像ローラ5の表面近
傍には、第5図に模式的に示したようにその全体に亘っ
て微小閉電界だけが形成される場合と、閉電界でない電
界が閉電界に混在する場合とが考えられるが、いずれに
しても閉電界が存在するので、その強度が高められ、ト
ナーを多量に担持することができる。一例を示すと、可
視像の地汚れを防止しかつそのシャープネスを高めるべ
く、8乃至15μc/g程に帯電した0.6乃至2.0mg/cm2,好ま
しくは0.8乃至1.2mg/cm2の多量のトナーを現像領域9に
搬送できる。
このように本例の現像装置においては、トナー担持体
として、その表面の近傍に微小閉電界が形成され、該閉
電界により帯電トナーを表面に保持するトナー担持体が
用いられている。より一般的に示すと、トナー担持体と
して、その表面が選択的に帯電されて第1の極性の電荷
を保持すると共に、当該電荷による静電誘導によって他
の表面部分が第1の極性と逆極性の第2の極性に帯電さ
れ、第1の極性の電荷と第2の極性の電荷の間に形成さ
れた微小閉電界により、表面に帯電トナーを保持するト
ナー担持体が用いられている。
なお、第1図の例では現像領域9において接触現像を
行っているが、非接触現像方式により潜像を可視像化し
てもよく、いずれの方式においても現像ローラ5に前述
の如く直流電圧と交番電圧(例えばパルス電圧)のバイ
アスを印加することより、トナーを感光体1の静電潜像
に向けて良好に転移させることができる。また上述した
例では誘導体11をトナーと逆極性に帯電させたが、トナ
ーの帯電極性と同極性に誘電体11を帯電させ、特に導電
面12上に多量のトナーを付着させることもできる。
上述のように現像ローラ5上に充分に帯電した多量の
トナーを担持して現像領域9へ搬送できるので、従来の
ように現像ローラの線速を速める必要がなくなり、現像
ローラ5の表面の線速を感光体1の表面の線速に近づ
け、或いはこれらを等しく設定しても、現像領域9へ搬
送されるトナーの量が不足せず、可視像の濃度不足を阻
止できる。感光体1と現像ローラ5の表面線速をこのよ
うに設定すれば、前述の後端トナー寄りを抑制ないしは
防止することができ、可視像の品質を一層高めることが
できる。
なお、現像ローラの表面に露出する誘電体11の形態
は、第3図のアヤメ状以外にも適宜形成でき、例えば第
7図に示すように、各誘電体11を現像ローラ5の軸線方
向Xに平行に延ばし、これらの間に誘電面12を配置して
ストライプ状に形成したり、第8図に示すように各誘電
体11を現像ローラ5の回転方向(周方向)Yと、軸線方
向Xに延ばして格子状に形成することもでき、これらの
実施例においても、これらの各パターンに応じた電荷パ
ターンが現像ローラの表面に形成され、これによって微
小閉電界を形成される。勿論、その他にも各形態の誘電
体11と導電面12とのパターンを現像ローラ表面に形成す
ることができ、要は多量のトナーを担持する微小閉電界
を形成できればよいのである。
ところで、前述のように現像ローラ5の表面線速を感
光体1の表面線速に近づけ、又はこれらを等しく設定す
ると、後端トナー寄り現象を防止できる利点が得られる
が、その反面次のような新たな問題が発生する恐れがあ
る。
第2図に示した例では、前述のように現像ローラ5の
誘電体11の表面に多量のトナーが付着し、また誘電体11
とトナー4を同極性に帯電させたときは導電面12にトナ
ーが多量に付着する。すなわち現像ローラ5上に完全に
均一にトナーを付着させることは難しく、トナーが現像
ローラ表面の電荷パターン対応したむらをもって付着す
るのである。このため、現像ローラ5を感光体1と同一
線速又は感光体1の表面線速に近い線速で回転させつつ
現像動作を行うと、感光体1上に形成された可視像に
は、現像ローラ5上のトナーの付着状態のむらに対応し
た極く微小な「あと」ができる恐れがある。
このような不具合は、現像ローラ5表面に露出した誘
電体11と導電面12を不規則に配置すると生じ難くなる
が、現像ローラ5の製造コストを下げ、部品精度を上げ
るには、導電性ローラ10の表面に例えばローレット加工
によって溝100を形成し、ここに誘電体11を埋め込むこ
とが望ましい。ところがこのような方法によって現像ロ
ーラを製作すると、第3図、第7図及び第8図に示した
ように、溝100、すなわち誘電体11が現像ローラ5の表
面に規則性をもって現われるため、可視像のベタ画像面
に、極く微小なローレット加工に対応する電荷パターン
がそのまま「むら」として現われてしまうのである。こ
のように、誘電体11の表面や誘電面12が規則的に現われ
ていると、特に可視像にそのあとが現われやすい。
そこで図示した実施例では、前述のドクターブレード
8が、現像領域9にて現像に供給される前のトナーの層
厚を規制するものであるとする点に着目し、このブレー
ド8によって現像ローラ5上のトナーをならし、前述の
可視像のむらを防止するように構成されている。より具
体的に説明すると、ドクターブレード8は第1図及び第
9図に示すように、その基端がトナー容器3に固定さ
れ、自由端が現像ローラ5の表面にトナーを介して圧接
していて、アルミニウムや、ステンレススチールなどの
導電性で弾性を有する板材から構成されている。このよ
うなブレード8に電源50が接続され、該電源50によって
交番電圧が印加されている。この例では電源50は現像ロ
ーラ5に対してもバイアス電圧を印加する働きを有して
いるため、ドクターブレーオ8には、交番電圧(例えば
パルス電圧)の他に直流電圧も印加され、ブレード8と
現像ローラ5の導電性ローラ10が同電位となる。
上述のようにドクターブレード8に交番電圧、すなわ
ち周期的に変化するバイアスを印加することにより、該
ブレード8は微小な振幅で振動する。このような微小振
動が確実に発生するようにブレード8の厚みを0.5mm以
下に設定することが望ましい。
ドクターブレード8は、現像ローラ上に過剰に付着し
たトナーを掃き落とすことによってその層厚を規制し、
現像に必要なトナー層を現像ローラ上に形成するもので
あるが、この動作時に、ブレード8が上述の如く振動す
ることにより、現像ローラ上のトナーを効率的にならす
ことができる。すなわち、誘電体11(又は導電面12)に
多量に付着していたトナーを、現像ローラ5の表面全体
に拡げ、その付着状態を均一化することができるのであ
る。
このように均一化されたトナーが現像領域9に運ばれ
て静電潜像を可視像化するので、前述の電荷パターンに
対応するむらが可視像のベタ画像面中に現われることは
ない。このように支障なく現像ローラ5の表面線速を感
光体1の表面線速に近づけ、又はこれらを同一線速に設
定し、高品質な可視像を得ることができる。
ブレード8を振動させることにより、トナーの固着も
防止でき、長期に亘って良好な画像を安定して得ること
ができる。
トナー層厚規制部材としては、第1図及び第9図に示
した如きドクターブレード8のほかにも各種採用でき、
例えば第10図に示すように金属などの導体よりなる弾性
を備えた支持部材8aの先端に例えば合成樹脂より成る規
制部8bを設けたドクターブレード108や、第11図に示す
如く現像ローラ5の周面に沿って湾曲した金属製の弾性
板よりなるドクターブレード208や、第12図に示す如く
適宜な方向に回転しながら現像ローラ5に当接するロー
ラ308より成るトナー層規制部材を適宜用いることがで
き、この場合にも、支持部材8a、ブレード208、ローラ3
08に交番電圧を印加してこれらを振動させることが可能
である。
上述のように、トナー層厚規制部材に対して振動を与
える振動発生手段が現像装置2に設けられ、前述の例で
は、この振動発生手段として、これに交番電圧を印加す
る電源50を用いたが、電磁石などの磁気発生装置や、カ
ムなどの機械的な装置を用いてもよく、これらの振動発
生手段は第12図に示したローラ308に対しても確実に振
動を付与することができる。
ところで、特に第9図、第10図及び第12図に示したト
ナー層厚規制部材は、現像ローラ5に対してトナーを介
してほぼ線状に接触するが、このような規制部材を現像
ローラ5の法線方向に振動させたとすると、その振動の
周波数の設定仕方によっては、トナーを均一にならすこ
とが困難となることがある。
すなわち、第3図、第7図及び第8図に示したように
現像ローラ5の表面線速をVd(mm/sec)、導電面12と誘
電体11により形成されるパターンに対応する前述の電荷
パターンの、現像ローラ回転方向YにおけるピッチをP
(mm)、トナー層厚規制部材8,108,308が現像ローラ法
線方向に振動するときの周波数(電源50を用いたとき
は、その交番電圧の周波数)をf(Hz)としたとき、f
<Vd/Pに設定すると、トナー層厚規制部材8,108,308の
振動周期よりも、現像ローラ上の1つのパターンがトナ
ー層厚規制部材を通過する時間の方が短かくなり、現像
ローラ上の電荷パターンに応じて付着しているトナーを
均一にならすことができない。このため、可視像のベタ
部に現像ローラ表面のパターンが現われてしまうのであ
る。
そこで、このような場合には、f≧Vd/Pに設定し、ト
ナー層厚規制部材の振動周期を短かくするとよい。トナ
ー担持体の表面に規則性のある電荷パターンが形成さ
れ、該パターンによって微小閉電界が形成される場合、
トナー担持体の表面線速をVd(mm/sec)、トナー層厚規
制部材の振動周波数をf(Hz)、トナー担持体の回転方
向における前記電荷パターンのピッチをP(mm)とした
とき、 の関係を満たすように現像装置を構成するのである。こ
のようにすると、現像ローラ上の1つの電荷パターンが
トナー層形成部を通過する間に、規制部材8,108,308が
1回以上微小振動することになるため、現像ローラ上の
トナーの付着むらを確実になくすことができる。
次に、第1図に示した装置のより具体的な実施例を説
明する。
ドラム状の感光体1として有機感光体を用い、その裏
面に負極性の電荷のネガ潜像を形成し、これを負に帯電
したトナーによってネガ−ポジ現像を行うものとする。
現像ローラ5と感光体1の間隙を0.12mm、両者の表面
線速を共に150mm/secとする。
現像ローラ5とトナー供給ローラ6とドクターブレー
ド8には、電源50によって直流重畳パルスバイアス電圧
が印加され、その波形は+100Vの電圧部分と、−700Vの
電圧部分から成る。
現像ローラ5の導電製ローラ10はアルミニウムパイプ
より成り、その表面に溝幅0.15mm、深さ0.1mmの溝100を
角溝ローレット加工により0.3mmのピッチで第3図のよ
うにアヤメ状に形成し、角溝100と現像ローラ5の軸線
方向とのなす角度θ(第3図)を45゜とした。その上に
フッ樹脂を塗布した後、表面を切削加工して導電面12と
誘電体11の表面を露出させた。このときの現像ローラ5
の回転方向のパターンピッチPは0.42mmであるので、Vd
/Pは約357(Hz)である。
ドクターブレード8としては、厚さ0.1mmのステンレ
ススチール製のブレードを用いた。これに印加するパル
スバイアスの周波数を360Hz以上とすれば、ドクターブ
レード通過後のトナー層を均一で滑らかな多層にするこ
とができるが、このバイアスとして、500Hz以上、800Hz
以下が好ましい。この状態で可視像のベタ部に現像ロー
ラの電荷パターンに対応するむらが現われず、後端トナ
ー寄りもない高品質な可視像が得られる。
なお現像ローラ5として、その表面にさらに所定厚み
の誘電層を積層したものを用いてもよく、かかる現像ロ
ーラを用いたときも、誘電体11とその上の誘電層の厚み
が、誘電層だけの部分の厚みと相違し、その静電容量が
異なることになり、従ってトナー供給ローラ6によって
表面の誘電層を帯電させれば、上記静電容量の相違に応
じて現像ローラ表面に電位差ができ、その表面近傍に多
数の微小閉電界を形成できる。
また前述の実施例では、誘電体11又はその上に積層さ
れた誘電層を所定の極性に帯電させる帯電手段としてト
ナー供給ローラ6を用いたが、これ以外の独立した摩擦
帯電部材や、コロナ放電器や、トナー担持体に接して電
荷を注入する部材など、それ自体公知な適宜な帯電手段
を用いてもよい。
トナー担持体がベルトより成るときも、前述した現像
ローラの各構成と同様に構成することができる。
また以上の実施例では、特にカラー現像に最適な非磁
性トナーの一成分系現像剤を用いた現像装置を示した
が、本発明は必要に応じて補助剤を外添した磁性トナー
より成る一成分系現像剤を用いる現像装置にも適用でき
るものである。
〔発明の効果〕
請求項1及び2に記載の構成によれば、充分に帯電し
たトナーを必要量現像領域へ搬送でき、所望する濃度の
可視像を形成できる。しかもトナー担持体表面の電荷パ
ターンに対応するむらが可視像に形成される不具合を防
止できる。
請求項3に記載の構成によれば、可視像にむらができ
る不具合をより確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は現像装置の一例を示す概略断面図、第2図は現
像ローラの誘電体と、トナー粒子を模式的に拡大して示
した説明図、第3図は現像ローラ表面の拡大平面図、第
4図は第3図のIV−IV線拡大断面図、第5図は現像ロー
ラ表面の近傍に形成される微小閉電界の電気力線を示し
た説明図、第6図は現像ローラの斜視図であって、その
表面に現われる誘電体と導電面の一部を拡大して模式的
に示した図、第7図及び第8図は誘電体の形態の他の例
を示す、第3図と同様な平面図、第9図は現像ローラに
圧接したドクターブレードの拡大図であって、誘電体を
模式的に示した図、第10図乃至第12図はトナー層規制部
材の他の例を示す、第9図と同様な図である。 2……現像装置、4……トナー、9……現像領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 秀哉 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 木村 則幸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平4−43377(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動されるトナー担持体の表面にトナ
    ーを担持して搬送し、該トナーの層厚をトナー層厚規制
    部材によって規制した後、潜像担持体と前記トナー担持
    体が互いに対向した現像領域にて、潜像担持体に形成さ
    れた静電潜像を、トナー担持体に担持されたトナーによ
    って可視像化する現像装置において、 前記トナー担持体として、その表面の近傍に微小閉電界
    が形成され、該閉電界により帯電トナーを表面に保持す
    るトナー担持体を用いると共に、前記トナー層厚規制部
    材に対して振動を与える振動発生手段を設けたことを特
    徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】回転駆動されるトナー担持体の表面にトナ
    ーを担持して搬送し、該トナーの層厚をトナー層厚規制
    部材によって規制した後、潜像担持体と前記トナー担持
    体が互いに対向した現像領域にて、潜像担持体に形成さ
    れた静電潜像を、トナー担持体に担持されたトナーによ
    って可視像化する現像装置において、 前記トナー担持体として、その表面が選択的に帯電され
    て第1の極性の電荷を保持すると共に、当該電荷による
    静電誘導によって他の表面部分が第1の極性と逆極性の
    第2の極性に帯電され、第1の極性の電荷と第2の極性
    の電荷の間に形成された微小閉電界により、表面に帯電
    トナーを保持するトナー担持体を用い、前記トナー層厚
    規制部材に対して振動を与える振動発生手段を設けたこ
    とを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】前記トナー担持体の表面に規則性のある電
    荷パターンが形成され、該パターンによって微小閉電界
    が形成され、 トナー担持体の表面線速をVd(mm/sec)、トナー層厚規
    制部材の振動周波数をf(Hz)、トナー担持体の回転方
    向における前記電荷パターンのピッチをP(mm)とした
    とき、 の関係を満たす請求項1又は2に記載の現像装置。
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