JPH04218079A - 現像装置及びその現像剤担持体の製造方法 - Google Patents

現像装置及びその現像剤担持体の製造方法

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JPH04218079A
JPH04218079A JP3080847A JP8084791A JPH04218079A JP H04218079 A JPH04218079 A JP H04218079A JP 3080847 A JP3080847 A JP 3080847A JP 8084791 A JP8084791 A JP 8084791A JP H04218079 A JPH04218079 A JP H04218079A
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高嶋 洋志
Shigekazu Enoki
繁和 榎木
Hiroharu Suzuki
弘治 鈴木
Naotaka Iwata
尚貴 岩田
Yuichi Ueno
祐一 上野
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、潜像担持体と現像剤担
持体が互いに対向した現像領域にて、潜像担持体に担持
された静電潜像を現像剤担持体に担持された現像剤によ
って可視像化する現像装置、その現像剤担持体、並びに
該担持体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】潜像担持体に形成された静電潜像を可視
像化して記録画像を得る電子複写機、レーザプリンタ或
いはファクシミリなどの画像形成装置に採用される上記
形式の現像装置においては、一般にトナーとキャリアを
有する二成分系現像剤、又はキャリアを含まない一成分
系現像剤が用いられ、後者の一成分系現像剤としてはト
ナー粒子のみから成るものと、これに補助剤を外添した
ものが公知である。
【0003】このような現像剤を用いて静電潜像を可視
像化する際、所望する濃度の高品質な可視像を形成する
には、充分に帯電した必要とされる量の現像剤を現像領
域へ搬送する必要がある。
【0004】ところが従来の現像装置においては、特に
一成分系現像剤を用いた場合、上述の要求を満たすこと
が容易でなく、可視像の画像濃度の低下を招くおそれが
あった。
【0005】その対策として、現像剤担持体の表面に帯
電電荷を保持する電荷保持層を形成し、これに対して、
例えばファーブラシローラやスポンジローラなどから成
る帯電部材を圧接させ、両者を互いに異極性に摩擦帯電
させると共に、現像剤担持体表面の電荷保持層と逆極性
に帯電させた現像剤を該保持層に静電的に付着させ、こ
れを現像領域に搬送する構成が提案されている(特開昭
61−43767号公報)。ところがこの構成によって
も、電荷保持層表面の近傍に形成される電界の強さを充
分に高めることができないため、現像剤担持体表面に多
量の現像剤を担持させることは難しく、この構成によっ
ては、高濃度の可視像を形成することは困難であった。
【0006】また、特開昭60−53976号公報に示
されている如く、現像剤担持体の表面に凹凸を形成し、
これらの凹凸に現像剤を充填させて担持し、現像領域へ
搬送される現像剤の量を増大させた現像装置も提案され
ている。ところがこの構成によると、搬送できる現像剤
量は増大するものの、搬送される現像剤中には帯電不足
のものが多量に含まれているため、これによって形成さ
れた可視像の画質が低下する恐れがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した点に
鑑みなされたものであって、充分に帯電した必要量の現
像剤を現像剤担持体に担持し、かかる現像剤によって高
品質な可視像を形成できる現像装置を提供することを目
的とする。
【0008】本発明の他の目的は、充分に帯電した現像
剤を必要量担持できる現像剤担持体を提供することであ
る。
【0009】本発明のさらに他の目的は、充分に帯電し
た現像剤を必要量担持できる現像剤担持体の製造方法を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第1の目的
を達成するため、静電潜像を担持する潜像担持体と現像
剤を担持した現像剤担持体とを現像領域において対向さ
せ、静電潜像を現像剤担持体上の現像剤で可視像化する
現像装置において、帯電性の異なる複数種類の物質が規
則的または不規則に混在露出した現像剤担持体を用いる
とともに、少なくともその1種の物質を現像剤の極性と
逆極性または同極性に帯電することにより現像剤担持体
表面の近傍に多数の微小閉電界を形成し、前記閉電界に
より現像剤担持体表面に現像剤を担持することを特徴と
する現像装置を提案する。
【0011】同じ目的を達成するため、静電潜像を担持
する潜像担持体と現像剤を担持した現像剤担持体とを現
像領域において対向させ、静電潜像を現像剤担持体上の
現像剤で可視像化する現像装置において、帯電性の異な
る複数種類の物質が規則的または不規則に混在露出した
現像剤担持体を用いるとともに、前記複数種類の物質が
互いに異なる極性に帯電することにより現像剤担持体表
面の近傍に多数の微小閉電界を形成し、前記閉電界によ
り現像剤担持体表面に現像剤を担持することを特徴とす
る現像装置を提案する。
【0012】同様に、静電潜像を担持する潜像担持体と
現像剤を担持した現像剤担持体とを現像領域において対
向させ、静電潜像を現像剤担持体上の現像剤で可視像化
する現像装置において、帯電性の異なる複数種類の物質
が規則的または不規則に混在露出した現像剤担持体を用
いるとともに、前記複数種類の物質が互いに同極性の異
なる電位に帯電することにより現像剤担持体表面の近傍
に多数の微小閉電界を形成し、前記閉電界により現像剤
担持体表面に現像剤を担持することを特徴とする現像装
置を提案する。
【0013】同じく、静電潜像を担持する潜像担持体と
現像剤を担持した現像剤担持体とを現像領域において対
向させ、静電潜像を現像剤担持体上の現像剤で可視像化
する現像装置において、帯電性の異なる複数種類の物質
が規則的または不規則に混在露出してなり、かつ少なく
ともその1種の物質を帯電することにより多数の微小閉
電界が形成される電荷保持層を表面に有する現像剤担持
体と、前記電荷保持層の少なくとも1種の物質に電荷を
付与する帯電手段とで構成されることを特徴とする現像
装置を提案する。
【0014】同様に、静電潜像を担持する潜像担持体と
現像剤を担持した現像剤担持体とを現像領域において対
向させ、静電潜像を現像剤担持体上の現像剤で可視像化
する現像装置において、帯電性の異なる複数種類の物質
が規則的または不規則に混在露出した現像剤担持体を用
いるとともに、少なくともその2種の物質を帯電手段に
より帯電することにより現像剤担持体表面の近傍に多数
の微小閉電界を形成し、前記閉電界により現像剤担持体
表面に現像剤を吸着する部分と反発する部分を形成した
ことを特徴とする現像装置を提案する。
【0015】その際、現像剤担持体表面のうち現像剤を
反発する部分の担持体表面に占める割合が面積比で10
乃至60%であると有利である。
【0016】また同じ目的を達成するため、静電潜像を
担持する潜像担持体と現像剤を担持した現像剤担持体と
を現像領域において対向させ、静電潜像を現像剤担持体
上の現像剤で可視像化する現像装置において、帯電性の
異なる複数種類の物質が規則的または不規則に混在露出
した現像剤担持体を用いるとともに、少なくともその1
種の物質を帯電手段により帯電することにより現像剤担
持体表面の近傍に多数の微小閉電界を形成し、前記閉電
界により現像剤担持体表面に現像剤を吸着する強さを前
記物質の種類により異ならせたことを特徴とする現像装
置を提案する。
【0017】また、現像剤担持体の少なくとも1種の物
質を帯電させる手段が、現像剤担持体の表面に当接し、
現像剤担持体の表面に露出する少なくとも1種の物質を
摩擦帯電させるとともに、現像剤担持体に現像剤を供給
する現像剤供給部材であるように構成することができる
【0018】また前記帯電手段を構成する物質が、現像
剤担持体の表面を構成する複数種類の物質に対し帯電系
列上中間に位置するように構成することもできる。
【0019】さらに前記帯電手段を構成する物質が、現
像剤担持体の表面を構成する複数種類の物質のうちの1
つに対し帯電系列上同一または略同一であることも有利
である。
【0020】また前記帯電手段を構成する物質が、現像
剤担持体の表面を構成する複数種類の物質に対し帯電系
列上反対極性側に位置し、かつ複数種類の物質が摩擦帯
電系列上充分離れているように構成することもできる。
【0021】その際、前記帯電手段が導電性を有してい
ると有利である。
【0022】また前記帯電手段が現像剤担持体の表面に
接触し、該表面に電荷を付与するための電圧を帯電手段
に印加する手段を設けることも有利である。
【0023】さらに前記帯電手段が、少なくとも2種類
の摩擦帯電性の異なる物質より成ると有利である。
【0024】また、帯電性の異なる複数種類の物質の1
種の物質がフッ素系樹脂であり、該フッ素系樹脂中にこ
れと帯電性の異なる物質が分散され、両物質が現像剤担
持体の表面に露出し、プラス又はマイナスに帯電した現
像剤を現像剤担持体上に吸着させることができる。
【0025】同様に、帯電性の異なる複数種類の物質が
、フッ素系樹脂と、該フッ素系樹脂中に分散されたポリ
カーボネートより成り、これらの物質が現像剤担持体表
面に露出し、帯電手段を構成する物質がポリスチレン又
はポリウレタンより成り、プラスに帯電した現像剤を現
像剤担持体表面に吸着させることもできる。
【0026】さらに、帯電性の異なる複数種類の物質が
、ポリカーボネートと、該ポリカーボネート中に分散さ
れたフッ素系樹脂より成り、これらの物質が現像剤担持
体表面に露出し、帯電手段を構成する物質がポリスチレ
ン又はポリウレタンより成り、マイナスに帯電した現像
剤を現像剤担持体表面に吸着させるように構成すること
もできる。
【0027】また、帯電性の異なる複数種類の物質が、
ポリスチレンと、該ポリスチレン中に分散されたフッ素
系樹脂より成り、これらの物質が現像剤担持体表面に露
出し、帯電手段を構成する物質がポリスチレンより成り
、プラスに帯電した現像剤を現像剤担持体表面に吸着さ
せるように構成することもできる。
【0028】また、帯電性の異なる複数種類の物質が、
ポリスチレンと、該ポリスチレン中に分散されたポリカ
ーボネートより成り、これらの物質が現像剤担持体表面
に露出し、帯電手段を構成する物質がポリスチレンより
成り、マイナスに帯電した現像剤を現像剤担持体表面に
吸着させるように構成することもできる。
【0029】また本発明は、第2の目的を達成するため
、導電性基体の表面に帯電性の異なる複数種類の物質が
規則的または不規則に混在露出していることを特徴とす
る現像剤担持体を提案する。
【0030】同じく、導電性基体の表面に第1の物質を
層状に形成し、該第1の物質と帯電性の異なる第2の物
質を規則的または不規則に分散露出させたことを特徴と
する現像剤担持体を提案する。
【0031】本発明は、第3の目的を達成するため、基
体の表面に感光性を有する第1の物質を塗布し、これに
対して、該物質に光架橋を生ぜしめる光をコンタクトス
クリンを介して照射し、光架橋が行われない第1の物質
部分を洗い落した後、その上から第2の物質を塗布し、
その硬化後、表面を研削することにより、互いに帯電性
の異なる複数種類の物質を表面に露出させることを特徴
とする現像剤担持体の製造方法を提案する。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に
説明する。
【0033】第1図は本発明に係る現像装置の一例を示
す概略断面図であり、先ずその全体の構成と作用を明ら
かにする。
【0034】図1において、潜像担持体の一例であるド
ラム状の感光体1は矢印A方向に駆動され、これに対向
して現像装置2が設けられている。現像装置2の現像剤
容器3内には現像剤が収容され、本例ではこの現像剤と
して、必要に応じて補助剤が混合されている非磁性トナ
ー4、すなわち非磁性の一成分系現像剤が用いられてい
る。トナーの体積固有抵抗率は例えば107〜1012
Ω・cm程度である。現像剤容器3の前後の側板には、
該容器の開口から一部を露出した状態で現像ローラ5が
支持され、該ローラ5は感光体1に対向して、図におけ
る反時計方向に回転駆動される。現像ローラ5は現像剤
担持体の一構成例をなすものであるが、かかるローラ5
の代りにベルト状の現像剤担持体を用いることもできる
。また現像剤容器3の前後の側板には現像剤供給部材の
一例であるトナー供給ローラ6が支持され、該ローラ6
は現像ローラ5に接触しながら例えば反時計方向に回転
駆動される。
【0035】現像剤容器3内のトナー4は、時計方向に
回転するアジテータ7により撹拌されつつ、トナー供給
ローラ6に運ばれ、次いでこのローラ6によって現像ロ
ーラ5に供給される。この供給時にトナーはプラス又は
マイナスの所定の極性に摩擦帯電され、現像ローラ5の
周面に静電的に付着し、現像ローラ5に担持される。こ
れに関連する構成と作用については後に詳しく説明する
【0036】上述のように現像ローラ5の周面に供給担
持されたトナーは、該ローラ5の回転によって搬送され
、現像ローラ5に圧接した層厚規制部材の一例であるド
クターブレード8によって弾性的に押圧されてならされ
、均一な厚さに規制される。ドクターブレード8は例え
ばステンレススチールの薄板などから成る支持部材8a
に支持されている。
【0037】次いでこのトナーは感光体1と現像ローラ
5が対向した現像領域9へ搬送され、ここで、感光体1
に形成された静電潜像に静電的に移行し、該潜像を可視
像化する。このとき、本例では現像領域9において、現
像ローラ5と感光体1が所定の微小間隙をもって対向し
、所謂、非接触現像が行われるが、現像ローラ5と感光
体1をトナーを介して当接させ、所謂接触現像を行うよ
うにしてもよい(図15参照)。
【0038】現像に供されずに現像領域9を通過したト
ナーは、現像ローラ5に担持されたままトナー供給ロー
ラ6のところに戻される。また感光体1上に形成された
可視像は、図示していない転写紙に転写され、同じく図
示していない定着装置によって転写紙上に定着される。
【0039】上述のように、図1に示した現像装置2は
、静電潜像を担持する感光体1に対して、トナーを担持
した現像ローラ5が、現像領域9において対向し、現像
ローラ5上のトナーによって静電潜像を可視像化するが
、このような構成は従来の現像装置と変りはない。とこ
ろが従来の現像装置においては、充分に帯電した多量の
トナーを現像領域へ搬送することが難しく、特に非磁性
トナーの一成分系現像剤を用いた現像装置においては、
磁力でトナーを現像ローラ上に担持できないため、現像
領域へ搬送できるトナーの量が不足し、可視像の画像濃
度が低下する不具合を免れなかった。特にカラートナー
を用いた現像装置では所定濃度の可視像を得るために、
多量のトナーを現像ローラに担持させて現像を行う必要
があるため、従来の現像装置によっては高濃度のカラー
可視像を得ることが困難であった。
【0040】そこで図示した本発明に係る現像装置にお
いては、その現像ローラ5として、導電性の基体上に、
帯電性の異なる複数種類の物質が規則的又は不規則に混
在露出した電荷保持層を設けた現像ローラを用い、少な
くともその1種の物質を、帯電手段によってトナーの帯
電極性と逆極性又は同極性に帯電させることにより、現
像ローラ5の表面、すなわち電荷保持層の表面近傍に多
数の微小閉電界を形成し、かかる閉電界により、現像ロ
ーラ表面に多量のトナーを担持できるように構成されて
いる。
【0041】上述した構成は次のように大きく3つに大
別できる。■  帯電性の異なる複数種類の物質を互い
に異なる極性に帯電させる。■  複数種類の物質のう
ち少なくとも1種類の物質を帯電させ、かつ他の少なく
とも1種類の物質を実質的に帯電させない。■  複数
種類の物質を同極性の異なる電位に帯電される。
【0042】ここでは上記■を第1の構成例、■を第2
の構成例、そして■を第3の構成例とし、そのそれぞれ
のより具体的な実施例を以下に説明する。
【0043】先ず第1の構成例から明らかにすると、図
2に模式的に拡大して例示したように、現像ローラ5は
例えばアルミニウムパイプや、銅、軟鉄、鋳鉄、ステレ
ンレススチール或いはフェライトなどの磁性又は非磁性
の適宜な材料よりなる導電性ローラ10の基体を有し、
その表面には、図3にも示すように互いに摩擦帯電性の
異なる第1及び第2の物質11と12が固定され、これ
らが現像ローラ5の表面に規則的又は不規則状態で混在
露出している(図4)。ここで、帯電性の異なる「物質
」とは、これを後述するように帯電させたとき、その電
荷を現像領域9まで保持できる物質を意味し、一般に誘
電体と称せられるものがここに言う物質11,12に相
当する。すなわち、電荷の保持性を確保するため、好ま
しくは108Ω・cm以上、特に1012Ω・cm以上
の体積固有抵抗率を持った誘電体物質が、ここに言う「
物質」であり、その摩擦帯電性や耐久性などを考慮して
後述するような適宜な物質が使用される。なお、以下の
説明では便宜上、物質11,12を誘電体と記すことも
あり、このような誘電体11,12が導電性ローラ10
の表面に積層され、これが一定厚さの電荷保持層13を
形成している。
【0044】ここで、第1の構成例においては、現像ロ
ーラ5の表面に混在露出した第1の誘電体11と第2の
誘電体12が、これらを摩擦帯電させたとき、互いに逆
極性に帯電する物質から成る。例えば、第1の誘電体1
1としてはテフロン(商品名)などのフッ素系樹脂が用
いられ、第2の誘電体12としてはフッ素系樹脂よりも
摩擦帯電序列上プラス側のポリカーボネートが使用され
ている。このように本例では、現像ローラ5の表面に互
いに帯電性の異なる2種類の物質11,12が積層され
ているが、このような帯電性の互なる物質を3種以上現
像ローラ5の表面に積層してもよく、これは後述する全
ての実施例においても同様である。
【0045】上述した現像ローラ5は、例えば、導電性
ローラ10の表面に、スプレーによって、第2の誘電体
12を構成する物質を表面に微小な凹凸ができるように
塗布し、その乾燥後、その上から第1の誘電体11を構
成する物質、すなわちフッ素系樹脂を塗布し、その硬化
後に表面を円柱状に研削することにより製造することが
できる。このようにして、図3及び図4に示した如くフ
ッ素系樹脂より成る第1の誘電体11中に、これと帯電
性の異なる第2の誘電体12が分散して露出した現像ロ
ーラ5が得られるが、このとき表面に露出している各第
2の誘電体12の径は、例えば30乃至2000μm、
好ましくは50乃至500μm程度である。また分散し
て表面に露出した第2の誘電体12の現像ローラ表面の
全面積に占める割合は、面積比で例えば10乃至60%
であり、従って第1の誘電体11の表面が現像ローラの
全表面積に占める割合は40乃至90%である。因みに
トナー粒子の径は、例えば5乃至20μm程度である。
【0046】上に例示した各数値は、後に詳しく説明す
る微小閉電界の電界強度を高め、この電界に沿ってトナ
ーがむらなく現像ローラ5の表面に均一に層をなして付
着するように適宜選択される。また現像ローラ表面の誘
電体として、上に例示した如くフッ素系樹脂を用いると
、その非粘着性効果によって、現像ローラ5の表面にト
ナーが薄い膜状に固着するトナーフィルミングの発生を
抑えることができ、現像ローラ5の長期の使用が可能と
なる。
【0047】一方、本例では現像ローラ5の表面の第1
及び第2の誘電体11,12を帯電させる手段として、
前述のトナー供給ローラ6より成る現像剤供給部材が用
いられている。すなわち現像ローラ5の表面に接するト
ナー供給ローラ6が、導体の芯部材14と、そのまわり
に積層され、現像ローラに弾性変形しながら圧接する円
筒状の発泡体15より成り、この発泡体15が第1の誘
電体11をマイナス極性に摩擦帯電させ、しかも第2の
誘電体12をプラス極性に摩擦帯電させ得る物質から構
成されている。トナー供給ローラ6の発泡体15を構成
する物質が、現像ローラ5の表面を構成する第1の誘電
体11と第2の誘電体12に対し、摩擦帯電系列上、中
間に位置する物質、この例では発泡ポリウレタンから成
り、この発泡ポリウレタンに帯電制御剤を加えてもよい
。また発泡体15の代りに、芯部材14に多数のファー
ブラシを植設してトナー供給部材6を構成し、かかるフ
ァーブラシを現像ローラ5の表面に当接させてもよく(
図9参照)、この場合もファーブラシをポリウレタン、
或いはポリエチレンないしはポリスチレンから構成する
。その際、発泡体15又はファーブラシに導電処理を施
しておくこともできる。ファーブラシローラを用いると
、トナー供給ローラ6が現像ローラ5から受ける力を低
減でき、該ローラ6を低トルクで回転させることができ
る。
【0048】上記構成のより詳細な作用を説明すると以
下の通りである。図1を参照して先に説明したように、
現像領域9を通過した現像ローラ部分はトナー供給ロー
ラ6のところに移動して該ローラ6に接触する。ここで
現像ローラ5上に担持されている、現像に供されなかっ
たトナーはトナー供給ローラ6から受けるスキャベンジ
ング力によって掻き落される。同時に、現像ローラ5の
第2の誘電体12は、トナー供給ローラ6との摩擦によ
ってプラスの極性に帯電される。すなわち、誘電体12
はトナー供給ローラ6と帯電系列において差があるため
、プラス極性に強く帯電するのである。
【0049】これに対し、第1の誘電体11もトナー供
給ローラ6と接触し、該誘電体11は第2の誘電体12
と逆極性のマイナスに帯電する。
【0050】一方、トナー供給ローラ6に接触しながら
現像ローラ5に供給されるトナー4は、この供給ローラ
6との摩擦によって所定の極性に摩擦帯電され、さらに
現像ローラ5との摩擦によっても所定の極性にさらに強
く摩擦帯電される。このときのトナーの帯電極性は、こ
れを構成する物質と、トナー供給ローラ6及び現像ロー
ラ表面を構成する物質との摩擦帯電系列上の位置関係に
よって相違するが、ここではトナー4がプラスに帯電す
るものとする。
【0051】前述のように、現像ローラ5の表面の第1
の誘電体11はマイナスに、第2の誘電体12はプラス
にそれぞれ帯電するので、両者の間には図5に示すよう
に大きな電位差を生じる。しかも両誘電体11,12は
現像ローラ5の表面において互いに隣接しているので、
図6に電気力線Eで示すように閉電界が形成される。そ
の際両誘電体11,12の表面は微小面積で隣接してい
るので、現像ローラ5の表面近傍空間には無数と言える
程の多数の微小閉電界(マイクロフィールド)が形成さ
れる。各電気力線は現像ローラ5から出て同一の現像ロ
ーラ5に戻る。
【0052】第1の誘電体11と第2の誘電体12の表
面は微小面積で隣接しているので、各微小閉電界は所謂
エッジ効果ないしはフリンジング効果(周辺電場効果)
によってその強度が大変強くなる。このため、このよう
な閉電界によって、プラスに帯電したトナー4は、マイ
ナスに帯電した第1の誘電体11の表面に強く引かれ、
現像ローラ5上に多量に離れ難い状態で吸着保持される
。このようにして、均一な厚さの誘電体を積層して成る
従来の現像ローラに比べて、多量のトナー4を現像ロー
ラ5の表面に付着させ、多層のトナー4を担持させるこ
とができる。トナー4はトナー供給ローラ6と現像ロー
ラ5との摩擦によって強く摩擦帯電しており、しかも現
像ローラ5の表面に強い微小閉電界の作用で保持される
ので、現像ローラ5上には高い電荷を持った多量のトナ
ーが担持される。しかも、現像ローラ5に担持されたト
ナーが、例えばウレタンより成るドクターブレード8に
よって層厚を規制されるとき、帯電の充分なトナーは微
小閉電界によって現像ローラ5の表面に強く保持される
が、かかるトナーに帯電量の小なるトナーが混在してい
ても、これはドクターブレード8との接触圧によって除
去され、結局、帯電量の大なるトナーだけが、従来より
も多量に現像領域9へ搬送され、前述の如く静電潜像を
可視像化する。各誘電体11,12の電荷は、これらが
現像領域9へ移動したときも各誘電体11,12に保持
されていることは前述の通りである。
【0053】現像領域9においては、感光体1上の静電
潜像からの電気力線が、特に現像ローラ5の第1及び第
2の誘電体11,12のエッジ部に集まり、解像度の良
い可視像を得ることができる。
【0054】なお、トナー供給ローラ6により摩擦帯電
された直後の現像ローラ5の表面近傍には、図6に模式
的に示したようにその全体に亘って微小閉電界だけが形
成される場合と、閉電界でない電界が閉電界に混在する
場合とが考えられるが、いずれにしても強度の大なる閉
電界が存在するので、現像ローラ5上にトナーを多量に
担持することができる。
【0055】上述のように、第1の構成例においては、
帯電性の異なる複数種類の誘電体11,12が互いに異
なる極性に帯電することにより、現像ローラ5の表面近
傍に多数の微小閉電界を形成し、かかる閉電界によって
現像ローラ5の表面に多数のトナーを担持させるもので
あるが、その際、トナー4の帯電極性と逆の極性に帯電
した第1の誘電体11の表面にはトナーが積極的に強く
吸着される。これに対してトナーと同極性に帯電した第
2の誘電体12の表面はトナーを反発するが、現像ロー
ラ表面のファンデルファールス力などによって、第2の
誘電体12の表面にも、多少のトナー4が付着する。
【0056】ここで先にも説明したように、本例では第
2の誘電体12の表面、すなわちトナーを反発する部分
が現像ローラの全表面に占める割合を、面積比で10乃
至60%に設定し、トナーが吸着される方の第1の誘電
体11の表面積を、現像ローラ全表面の40乃至90%
に設定してある。このように、トナーを吸着保持する部
分の面積を比較的大きく設定してあるため、現像ローラ
表面に特に多量のトナーをむらなく分散させて均一に担
持することができる。また、表面に露出した個々の第2
の誘電体12の面積を前述のように30μm乃至200
0μm、特に50μm乃至500μmに設定し、他の現
像ローラ表面を第1の誘電体11の表面が占めるように
構成することによって、粒径が5μm乃至20μm程度
のトナーを現像ローラ5上にほぼ均一に付着させること
ができる。
【0057】従来公知の現像装置においては、ドクター
ブレードを通過した後の現像ローラの表面に約0.1〜
0.3mg/cm2のトナーを付着できる程度であった
ため、特にカラートナーを用いた場合、現像ローラ上の
トナーの付着量が不足していた。そこで従来は、現像ロ
ーラの回転速度を高め、その線速を感光体の線速の3乃
至4倍程度に設定し、これによって現像領域へ搬送され
るトナー量を増大させ、可視像の濃度低下を防止する方
法も採用されていたが、このように両者の線速を設定す
ると、感光体上に形成されたベタ画像の感光体移動方向
後端側だけが他の部分に比べて濃度が異常に高くなる「
後端トナー寄り」と称せられる現象が発生し、その画質
が劣化する。特にカラー画像の場合には、「後端トナー
寄り」を生じると画像後端部に色違いとなって現われる
ため、画像品質の劣化が著しい。
【0058】この不具合を除去するには、現像ローラの
線速を感光体の線速と等しくするか、又はこれに近づけ
る必要があるが、このようにすると、現像ローラ上に、
例えば0.3mg/cm2より多量の、特にカラートナ
ーの場合には0.8〜1.2mg/cm2程のトナーを
付着させなければならず、従来公知の現像装置ではこれ
に対応することはできなかった。ところが、上述した本
発明に係る現像装置では、可視像の地汚れを防止でき、
かつそのシャープネスを高めるべく、5〜20(好まし
くは8〜15)μc/g程に帯電した多量のトナー(例
えば0.3mg/cm2よりも多量、特に0.8〜1.
2mg/cm2以上)を現像領域9に搬送できる。よっ
て現像ローラ5の線速を感光体1の線速と等しくし、又
はこれに近づけても充分な画像濃度が得られ、「後端ト
ナー寄り」も防止でき、画像の解像度を高めることがで
き、カラー画像の品質も高めることができる。
【0059】上述の如き現像ローラ5を用いると、網点
画像を原稿として用いたときも良好な再現性が得られる
【0060】なお、それ自体公知のように、現像開始時
に電源20(図1)によって、現像ローラ5の導電性ロ
ーラ10に、可視像の地汚れを防止すべく、例えば静電
潜像と同極性の直流もしくはこれに交番電圧(交流、パ
ルス電圧など)を重畳したバイアス電圧を印加し、現像
ローラ5に対して接触又は非接触の静電潜像に向けてト
ナーを移行させることもできる。例えば、図1に示した
装置において、現像ローラ5に対して、電流電圧に加え
、矩形波のパルス電圧を周波数300乃至2000Hz
、好ましくは500乃至1500Hzに設定して印加す
ると鮮明度の高い可視像が得られる。
【0061】また現像ローラ5に上述のような電圧を印
加しないときは、その基体を導電性ローラ10とせずに
、絶縁性の基体ローラとしてもよい。
【0062】上述のように現像ローラ5に対して、パル
ス電圧を含めた交番電圧、特にピークトゥピーク値の大
なる交番電圧を印加すると、従来の現像装置においては
、その現像ローラと感光体との間に電荷のリークを生じ
、静電潜像が乱され、可視像に白抜けを生じる恐れがあ
ったが、図示した実施例では、現像ローラの表面部分が
、誘電体11,12により構成され、導電性ローラ10
が現像ローラ5の表面に露出していないので、現像ロー
ラ5と感光体1との間に交番電圧又は交番と直流の重畳
バイアス電圧を印加しても、該ローラ5と感光体1との
間に放電が起こらず、潜像を乱す恐れを防止し、斑点状
画像白抜けなどの発生を阻止できる。よって、充分に高
いバイアス電圧を現像ローラ5に印加することが可能で
ある。
【0063】以上説明した実施例ではトナーをプラスに
帯電させ、これをマイナスに帯電した第1の誘電体11
の表面に静電的に吸着保持させたが、図7に示すように
トナー4をマイナスに帯電させ、これをプラスに帯電し
た第2の誘電体12に吸着させて担持搬送してもよいこ
とは当然である。この場合には、現像ローラ表面の第1
の誘電体11がトナーを静電的に反発させる部分となる
ので、第1の誘電体11の全表面が現像ローラ5の全表
面に占める割合を、面積比で10乃至60%とし、トナ
ー4が吸着される方の第2の誘電体12の表面積の割合
を高め、ここに多量のトナーを付着させるようにするこ
とが望ましい。
【0064】以上説明した実施例においては、現像ロー
ラ表面の電荷保持層13を構成する第1の誘電体11と
してテフロンなどのフッ素系樹脂を用い、第2の誘電体
12としてポリカーボネートを用いると共に、これらを
摩擦帯電させるトナー供給ローラ6をポリウレタン、ポ
リエチレン又はポリスチレンにより構成したが、これら
を他の適宜な物質によって構成することもできる。
【0065】例えば、図8に示すように、帯電性の異な
る複数種類の物質を構成する第1の誘電体11をポリカ
ーボネートとすると共に、第2の誘電体12をテフロン
などのフッ素系樹脂とし、かかるテフロンをポリカーボ
ネートに分散させ、これらの物質を表面に露出させた電
荷保持層13を導電性ローラ10上に積層して現像ロー
ラ5を構成してもよい。この場合、帯電手段としてのト
ナー供給ローラ6をポリスチレン、ポリエチレン又はポ
リウレタンにより構成し、かかるトナー供給ローラ6に
よって、現像ローラ5の表面のポリカーボネートより成
る第1の誘電体11をプラスに帯電させ、テフロンより
成る第2の誘電体12をマイナスに帯電させ、例えばマ
イナスに帯電した多量のトナー4を第1の誘電体11の
表面に吸着させ、少量のトナー4を第2の誘電体12の
表面に保持させることができる。この場合は、テフロン
より成る第2の誘電体12の部分がトナーを反発する部
分となるので、その全表面積が現像ローラ5の全長面積
の10乃至60%となるようにする。
【0066】このような現像ローラ5も、その導電性ロ
ーラ10の表面にテフロンをスプレーで凹凸をもって塗
布した後、ポリカーボネートを塗布し、その硬化後にこ
れらを研削して両誘電体11,12を現像ローラ表面に
露出させることによって製造でき、表面に露出している
各第2の誘電体12のテフロンの径を、例えば30乃至
2000μm、好ましくは50μm乃至500μmの範
囲に設定し、他の現像ローラ表面部分に第1の誘電体1
1が露出するようにし、粒径が5μm乃至20μm程の
マイナスの電荷を持ったトナーを第1の誘電体11のポ
リカーボネートの表面に強く吸着させ、第2の誘電体の
テフロンの表面では反発させ、ここに少量のトナーが保
持されるようにする。
【0067】図8に示した実施例の他の構成は、図1乃
至図6に関連して先に説明した実施例と変りはない。
【0068】その他、現像ローラの導電性ローラ10上
に積層される電荷保持層13の各誘電体11,12とし
て、シリコーン樹脂とテフロンを用いると共に、発泡ウ
レタンより成るトナー供給部材6によって、上記シリコ
ーン樹脂をプラスに、またテフロンをマイナスに帯電さ
せ、例えばマイナスに帯電させたトナーをシリコーン樹
脂の誘電体表面に吸着させることもできるし、各誘電体
11,12をシリコーン樹脂とポリスチレンによってそ
れぞれ構成し、発泡ウレタンより成るトナー供給ローラ
6によってシリコーン樹脂をプラスに、ポリスチレンを
マイナスに帯電させ、例えばマイナスに帯電させたトナ
ーをシリコーン樹脂の誘電体の表面に吸着させることも
できる。これらの例においても、トナーを反発する誘電
体の表面積を、現像ローラ5の全表面積の10乃至60
%に設定することが望ましい。このように各誘電体を各
種の物質によって構成することができる。
【0069】上述した各実施例においては、トナー供給
ローラ6の発泡体15の全体を同一物質によって構成し
、現像ローラ5の複数種類の誘電体11,12を互いに
逆極性に摩擦帯電させたが、帯電手段を構成するトナー
供給ローラ6を、少なくとも2種類の摩擦帯電性の異な
る物質により構成することもできる。
【0070】図9はその一例を示し、ここに示した現像
ローラ5は、図6に示した現像ローラ5と全く変りはな
く、第1の誘電体11がフッ素系樹脂のテフロンより成
り、第2の誘電体12がテフロンより摩擦帯電系列上プ
ラス側のポリカーボネートより成る。図9の第2の誘電
体12をポリエチレン或いはポリスチレンから構成して
もよい。
【0071】一方、現像ローラ5に接するトナー供給ロ
ーラ6は、芯部材14に多数のファーブラシ115の基
端側を固着したものから成り、このファーブラシ115
として、互いに摩擦帯電性の異なる2種の繊維、例えば
ナイロンとテフロンが用いられ、これらを混ぜ合せた状
態にしてその基端側が芯部材14に植設され、該ブラシ
115が現像ローラ5の表面に当接している。図10に
は、上述のように構成されたファーブラシローラより成
るトナー供給ローラ6を概念的に示してあり、符号11
5aで示す部分が例えばナイロンより成るファーブラシ
、また符号115bを付し、かつ、斜線を付加した部分
が例えばテフロンのファーブラシであることを表わして
いる。他の構成は先の実施例と変りはない。
【0072】現像ローラ5の表面は回転するトナー供給
ローラ6に接触し、このとき現像ローラ表面の第1の誘
電体11と第2の誘電体12がトナー供給ローラ6との
摩擦によってマイナス極性とプラス極性にそれぞれ帯電
される。すなわち、ファーブラシ115のうちの例えば
ナイロンより成るブラシ115aと現像ローラ表面の、
例えばフッ素系樹脂より成る第1の誘電体11との摩擦
により、該誘電体11が図10に示す如く第2の誘電体
12よりも多くのマイナスの電荷を持つように摩擦帯電
し、逆にファーブラシ115のうちの例えばテフロンよ
り成るブラシ115bと、現像ローラ5の第2の誘電体
12との摩擦によって、第2の誘電体12はプラスに摩
擦帯電する。このように仕事関数序列の最も離れた物質
同士が接触して摩擦帯電される。これによって先の実施
例と同じく、現像ローラ表面近傍に多数の微小閉電界E
が形成される。
【0073】一方、トナー供給ローラ6に接触しながら
現像ローラ5に供給されるトナー4はトナー供給ローラ
6と現像ローラ5との摩擦によってマスナスに帯電され
、かかるトナーが微小閉電界の作用によって、第2の誘
電体の表面に強く引かれ、現像ローラ上に多量のトナー
が吸着される。これにより高品質の可視像を形成できる
【0074】上記実施例では、トナー供給ローラ6が摩
擦帯電性の異なる2種類の物質より成り、そのそれぞれ
が現像ローラ5の電荷保持層13を構成する各誘電体1
1,12をプラスとマイナスにそれぞれ積極的に摩擦帯
電させるので、各誘電体の電位差を高め、トナーの付着
量を効果的に増大させることができる。
【0075】トナー供給ローラ6のファーブラシ115
を、例えばポリスチレン1種類の物質で構成し、これを
現像ローラ表面の第1及び第2の誘電体11,12に摺
接させ、各誘電体を帯電させると両誘電体11,12の
電位差は、摩擦帯電性の異なる2種類の物質より成るト
ナー供給ローラ6を用いた場合よりも小さくなり、トナ
ーを吸着保持する力がやや弱くなる。
【0076】図9及び図10においてはトナーをマイナ
スに帯電させたが、これをプラスに摩擦帯電させ、これ
と逆極性に帯電した現像ローラ上の誘電体部分に多量に
付着させるようにしてもよい。いずれの場合も、トナー
を反発する方の誘電体の面積を現像ローラ5の全表面積
の10乃至60%に設定することが望ましい。また現像
ローラ表面部分を摩擦帯電性の異なる3種類以上の誘電
体により構成した場合、これに対応してトナー供給ロー
ラ6を3種類以上の摩擦帯電性の異なる誘電体によって
構成することができる。トナー供給ローラ6として、図
1のように発泡体ローラを用いるときは、この発泡体1
5(図1)として、少なくとも2種類の摩擦帯電性の異
なる誘電体を混在させたものを用いればよい。
【0077】以上、第1の構成例の各実施例を説明した
が、かかる構成例に関する実験例を以下に示す。
【0078】実験例1   潜像担持体としてドラム状有機感光体1を用い、マ
イナスの電荷を持ったトナーによってネガ−ポジ現像を
行った。その際、現像ローラ5と感光体1の間隙を10
0μmとし現像ローラ5と感光体1の線速度を150m
m/secとした。現像ローラ5には直流重畳パルスバ
イアスを印加した。パルスバイアスの型としては−50
Vの電圧部分と−800Vの電圧部分からなり、周波数
は750Hzである。用いた現像ローラ5はアルミニウ
ムパイプの上にポリカーボネートをスプレーで平均高さ
100μmの凹凸を持って塗布した後に、フッ素系樹脂
を塗布し、誘電膜層が50μmの厚さになるまで研削し
たものである。ポリカーボネート部分の現像ローラ表面
に占める割合は面積比で65%である。トナー供給ロー
ラ6として導電処理を施した発泡ポリウレタンゴムを用
い、ドクターブレード8としてウレタンゴムブレードを
面当てにしたものを用いた。このような条件で現像動作
を行ったところ、現像ローラ5上に単位面積当り質量が
1.1mg/cm2、単位質量当り電荷量が−12μc
/gの均一なトナー層を形成でき、階調性に優れ、かつ
ライン部の鮮明な画像を得ることができた。
【0079】実験例2   潜像担持体としてドラム状有機感光体を用い、プラ
スの電荷を持ったトナーによってポジ−ポジ現像を行っ
た。現像ローラ5と感光体1の間隙を100μmとし現
像ローラ5と感光体1の線速度を150mm/secと
した。現像ローラ5には直流重畳パルスバイアスを印加
した。パルスバイアスの型としては+150Vの電圧部
分と−700Vの電圧部分からなり、周波数は750H
zである。用いた現像ローラ5はアルミニウムパイプの
上にポリカーボネートをスプレーで平均高さ100μm
の凹凸を持って塗布した後に、テフロンを塗布し、誘電
膜層が50μmの厚さになるまで研削したものである。 ポリカーボネート部分の現像ローラ表面に占める割合は
面積比で25%である。トナー供給ローラ6としてポリ
スチレンブラシを選び、ドクターブレード8としてウレ
タンゴムブレードを面当てにしたものを用いた。その結
果、現像ローラ5上に単位面積当り質量が1.0mg/
cm2、単位質量当り電荷量が+14μc/gの均一な
トナー層を形成できた。そして現像を行ったところ、階
調性に優れ、かつライン部の鮮明な画像を得ることがで
きた。
【0080】実験例3   潜像担持体としてドラム状有機感光体を用い、マイ
ナスの電荷を持ったトナーによってネガ−ポジ現像を行
った。現像ローラ5と感光体1の間隙を100μmとし
現像ローラ5と感光体1の線速度を150mm/sec
とした。現像ローラ5には直流重畳パルスバイアスを印
加した。パルスバイアスの型としては−50Vの電圧部
分と−800Vの電圧部分からなり、周波数は750H
zである。用いた現像ローラ5はアルミニウムパイプの
上にテフロンをスプレーで平均高さ100μmの凹凸を
持って塗布された後に、ポリカーボネートを塗布し、誘
電膜層が50μmの厚さになるまで研削したものである
。テフロン部分の現像ローラ表面に占める割合は面積比
で25%である。トナー供給ローラ6としてポリスチレ
ンブラシを選び、ドクターブレード8としてウレタンゴ
ムブレードを面当てにしたものを用いたところ、ローラ
上に単位面積当り質量が1.0mg/cm2、単位質量
当り電荷量が−14μc/gの均一なトナー層を形成で
きた。そして現像を行ったところ、階調性に優れ、かつ
ライン部の鮮明な画像を得ることができた。
【0081】実験例4   潜像担持体として、ドラム状の有機感光体1を用い
、その表面を負極性に一様に帯電し、ここにレーザビー
ムを照射して部分的にその電荷を落して静電潜像を形成
した。現像ローラ5上にマイナスの電荷を持ったトナー
を担持し、かかるトナーによってネガ−ポジ現像を行っ
た。現像ローラ5と感光体1の間の間隙を100μmと
し、これらの線速を150mm/secとした。現像ロ
ーラ5には直流重畳パルスバイアス電圧を印加し、その
印加電圧の形態としては−50Vのピーク電圧と−80
0Vのピーク電圧から成るものとし、周波数を750H
zとした。用いた現像ローラ5は、アルミニウムのパイ
プより成る導電性ローラ10の上にポリカーボネートを
スプレーで平均高さ100μmの凹凸をもって塗布した
後に、フッ素系樹脂を塗布し、誘電体膜厚が50μmに
なるまで研削したものを用いた。ポリカーボネート部分
(第2の誘電体12)の現像ローラ表面に占める割合は
65%であった。トナー供給部材としては、繊維状のテ
フロンとナイロンがほぼ1:1の割合で混合したファー
ブラシ115を有するファーブラシローラ6を用い、ト
ナー層規制部材としては、ウレタンゴムよりなるドクタ
ーブレード8を現像ローラ5に対して面当てしたものを
用いた。その結果、現像ローラ5上に、単位面積当りの
質量が1.2mg/cm2、単位面積当りの電荷量が−
15μc/gの均一なトナー層を形成でき、これによっ
て階調性に優れ、かつライン部の鮮明な可視像を得るこ
とができた。
【0082】以上説明した第1の構成例は、現像ローラ
5に付設された帯電性の異なる複数種類の物質(誘電体
)の少なくとも2種の物質を互いに異なる極性に帯電さ
せ、トナーが吸着される現像ローラ部分と反発される現
像ローラ部分を形成し、これにより現像ローラ表面の近
傍に生じる多数の微小閉電界により多量のトナーを現像
ローラ5上に担持させるものである。これに対し次に説
明する第2の構成例は、現像ローラ表面に規則的又は不
規則に混在露出した帯電性の異なる複数種類の物質(誘
電体)の少なくとも1種の物質を帯電手段によって帯電
して現像ローラ表面の近傍に多数の微小閉電界を形成し
、該閉電界により現像ローラ表面にトナーを吸着する強
さを、上記物質によって異ならせるようにしたものであ
る。
【0083】図11は、この構成例を示す模式図であり
、現像ローラ5の導電性ローラ10上に積層され、帯電
性の異なる複数種類の物質により成る電荷保持層13が
、第1の誘電体11を構成するポリスチレンと、かかる
第1の誘電体11中に分散され、第2の誘電体12を構
成するフッ素系樹脂としてのテフロンとから構成され、
これらの誘電体11,12が表面に規則的又は不規則に
表面に分散露出している。この現像ローラ5も、導電性
ローラ10上にテフロンをスプレーによって凹凸をもっ
て塗布した後、ポリスチレンを塗布し、これら研削して
、両誘電体を表面に露出させることによって製造される
【0084】一方、帯電手段を構成するトナー供給ロー
ラ6の発泡体15(又はファーブラシ)は、第1の誘電
体11を構成するポリスチレンと摩擦帯電系列上同一又
は略同一な発泡ポリウレタン又はポリスチレンより成る
【0085】他の構成は先の実施例と変りはない。また
表面に露出している第2の誘電体(テフロン)の径は、
例えば30μmから2000μm、好ましくは50μm
から500μmの範囲に設定され、例えば粒径5μmか
ら20μm程度のトナーが用いられる。かかるトナー4
はトナー供給ローラ6及び現像ローラ5との接触によっ
てプラス極性に帯電する。
【0086】この実施例においては、回転する現像ロー
ラ5の表面に接しながら回転するトナー供給ローラ6(
図1参照)によって、現像ローラ表面の第2の誘電体(
テフロン)12は強くマイナスに帯電される。これに対
し、第1の誘電体11は、帯電系列上トナー供給ローラ
6と同一又はほぼ同一であるため、実質的に摩擦帯電さ
れることはない。ところが、かかる第1の誘電体11に
隣接して、マイナスに帯電した第2の誘電体12が存在
するので、第1の誘電体11の表面には、図11に示す
ように、プラスの電荷が誘起される。このようにして図
に符号Eで示すように、第1の誘電体11と第2の誘電
体12との間には、電界が形成される。すなわち先の実
施例と同様に現像ローラ表面近傍に多数の微小閉電界が
形成されるのである。
【0087】このようにして、プラスに帯電したトナー
4は、テフロンより成るマイナスに摩擦帯電した第2の
誘電体12の表面に静電的に強く引かれて吸着し、摩擦
帯電していない第1の誘電体11の表面には静電的に引
かれることはなく、現像ローラ5の表面にはトナーを吸
着する強さが誘電体11,12の種類によって互いに異
なった部分が形成される。
【0088】この実施例においても、微小閉電界によっ
てトナーを現像ローラ5に吸着させるので、充分に帯電
した多量のトナーを現像ローラ5上に担持でき、かかる
トナーによって高画質な可視像を形成できる。また第1
の誘電体11の表面にも、そのファンデルファールス力
によって、トナーを多少担持できる。トナーを吸着する
第2の誘電体12の表面積を、現像ローラ5の全表面積
の40乃至90%に設定し、多量のトナーを担持できる
ようにすることが望ましいことも先の実施例と変りはな
い。またこの実施例によっても、先の実施例で示した各
種の利点を得ることができる。
【0089】第1の誘電体11の表面に誘起される電荷
は、通常、図11に示したように第2の誘電体12の近
傍に生じるが、各誘電体11,12の表面の形状やサイ
ズなどによっては、図12に示すように、第1の誘電体
11の中央領域にも生じる。
【0090】上記構成の実験例を以下に示す。 実験例5   潜像担持体としてドラム状有機感光体1を用い、プ
ラスの電荷を持ったトナーによってポジ−ポジ現像を行
った。現像ローラ5と感光体1の間隙を100μmとし
現像ローラ5と感光体1の線速度を150mm/sec
とした。現像ローラ5には直流重畳パルスバイアスを印
加した。パルスバイアスの型としては+150Vの電圧
部分と−700Vの電圧部分からなり、周波数は750
Hzである。用いた現像ローラ5はアルミニウムパイプ
の上にテフロンをスプレーで平均高さ100μmの凹凸
を持って塗布した後に、ポリスチレンを塗布し、誘電膜
層が50μmの厚さになるまで研削したものである。テ
フロン部分の現像ローラ表面に占める割合は面積比で6
5%である。トナー供給ローラ6としてポリスチレンブ
ラシのファーブラシローラを用い、ドクターブレード8
としてウレタンゴムブレードを面当てにしたものを用い
た。 その結果、現像ローラ5上に単位面積当り質量が1.1
mg/cm2、単位質量当り電荷量が+13μc/gの
均一なトナー層を形成できた。かかるトナーで現像を行
ったところ、階調性に優れ、かつライン部の鮮明な画像
を得ることができた。
【0091】図11及び図12に示した現像ローラ5の
各誘電体11,12の物質を変え、図13に示すように
、第1の誘電体11としてポリカーボネートを使用し、
第2の誘電体12として、ポリカーボネートとは摩擦帯
電系列上大きく離れたポリスチレンを使用し、帯電手段
としてトナー供給ローラ6の発泡体15(又はファーブ
ラシ)を帯電系列上、第2の誘電体12と同一又はほぼ
同一のポリスチレン又は発泡ポリウレタンによって構成
し、該トナー供給ローラ6によって、第1の誘電体(ポ
リカーボネート)をプラスに摩擦帯電させ、第2の誘電
体(ポリスチレン)を実質的に摩擦帯電させないように
構成してもよい。この場合には、トナー4はトナー供給
ローラ6及び現像ローラ5との摩擦によってマイナスに
帯電される。
【0092】この構成によっても、第2の誘電体12の
表面にマイナスの電荷が誘起され、現像ローラ5の表面
近傍に多数の微小閉電界が形成され、プラスに帯電した
第1の誘電体11の表面にマイナスに帯電した多量のト
ナー4が吸着し、第2の誘電体12の表面にはファンデ
ルファールス力によって少量のトナー4が保持される。 このようにして、図13に示した現像ローラ5によって
も、図11及び図12の現像ローラ5と全く同じ作用効
果が得られる。
【0093】図13に示した現像ローラ5も、導電性ロ
ーラ10の表面にポリカーボネートをスプレーにより凹
凸をもって塗布した後、ポリスチレンを塗布して研削す
ることによって製造でき、ポリスチレン中にポリカーボ
ネートが分散して露出している現像ローラを得ることが
できる。この場合も、表面に露出している各第1の誘電
体(ポリカーボネート)11の径が、例えば30μm乃
至2000μm、好ましくは50μm乃至500μmに
設定され、5μm乃至20μm程の粒径のマイナス帯電
トナーが第1の誘電体11に吸着される。トナーの付着
量の少ない方の第2の誘電体12の表面積は、現像ロー
ラ5の全表面積の10乃至60%に設定される。
【0094】上記構成による実験例6は以下の通りであ
る。 実験例6   潜像担持体としてドラム状有機感光体1を用い、マ
イナスの電荷を持ったトナー4によってネガ−ポジ現像
を行った。現像ローラ5と感光体1の間隙を100μm
とし現像ローラ5と感光体1の線速度を150mm/s
ecとした。現像ローラ5には直流重畳パルスバイアス
を印加した。パルスバイアスの型としては−50Vの電
圧部分と−800Vの電圧部分からなり、周波数は75
0Hzである。用いた現像ローラ5はアルミニウムパイ
プの上にポリカーボネートをスプレーで平均高さ100
μmの凹凸を持って塗布した後に、ポリスチレンを塗布
し、誘電膜層が50μmの厚さになるまで研削したもの
である。ポリカーボネート部分のローラ表面に占める割
合は面積比で65%である。トナー供給ローラ6として
ポリスチレンブラシを選び、ドクターブレード8として
ウレタンゴムブレードを面当てにしたものを用いた。そ
の結果、現像ローラ5上に単位面積当り質量が1.1m
g/cm2、単位質量当り電荷量が−12μc/gの均
一なトナー層を形成でき、階調性に優れ、かつライン部
の鮮明な画像を得ることができた。
【0095】電荷保持層13を構成する一方の誘電体と
してシリコーン樹脂を、他方の誘電体としてテフロンを
用い、トナー供給ローラ6を構成するファーブラシをテ
フロンによって構成し、現像ローラ5の表面のシリコー
ン樹脂をプラスに帯電すると共に、テフロンの方を実質
的に帯電させずに、マイナスの電荷を誘起させ、マイナ
スに帯電したトナーを現像ローラ表面のシリコーン樹脂
に強く吸着させ、テフロンの方に少量保持させるように
しても、図11乃至図13に示した実施例と同様な作用
効果が得られる。
【0096】以上が第2の構成例であるが、次に説明す
る第3の構成例においては、帯電性の異なる複数種類の
誘電体が規則的又は不規則に露出した電荷保持層を、導
電性ローラ上に積層して成る現像ローラを用い、その際
上記複数の誘電体を、帯電手段によって同極性の異なる
電位に帯電させ、これによって現像ローラ表面の近傍に
多数の微小閉電界を形成し、該表面に、トナーを吸着す
る強さが上記誘電体の種類によって異なるように構成さ
れている。
【0097】図14はその一具体例を示す模式図である
。現像ローラ5の導電性ローラ10上に積層された電荷
保持層13は、ここでも第1の誘電体11と第2の誘電
体12より成り、これらが現像ローラ表面に分散して露
出していることなどは先の各実施例と変りはない。異な
るところは、帯電性の異なる複数の物質11,12を摩
擦帯電させるトナー供給ローラ6の発泡体15(又はフ
ァーブラシ)を構成する物質が、上記複数種類の物質1
1,12に対し、帯電系列上、反対極性側に位置し、複
数物質11,12が摩擦帯電系列上充分に離れている点
である。例えば、第1の誘電体11はポリプロピレンよ
り成り、第2の誘電体12はポリスチレンより成り、ト
ナー供給ローラ6はこれらよりも帯電系列上プラス側の
例えば発泡ポリウレタンより成る。
【0098】このような構成により、トナー供給ローラ
6と摩擦接触する第1の誘電体(ポリプロピレン)と第
2の誘電体(ポリスチレン)は共にマイナスに摩擦帯電
するが、前者の方が強くマイナスに帯電し、その表面電
位がマイナス側に強くなる。このため、第1及び第2の
誘電体11,12の表面に電位差ができ、これによって
多数の微小閉電界Eが形成される。
【0099】一方、トナー4は、トナー供給ローラ6や
現像ローラ5との摩擦によってプラスに帯電され、上記
微小閉電界によって、強く帯電した第1の誘電体11に
静電的に強く引かれて吸着する。このように本例におい
ても、現像ローラ5の表面に、トナーを吸着する強さが
異なる部分ができ、強く引かれる第1の誘電体11に多
量のトナーが吸着され、第2の誘電体12にはファンデ
ルファールス力により小量のトナーが保持され、その結
果充分に帯電した多量のトナーを現像領域9(図1)に
搬送し、高品質な可視像を形成することができる。
【0100】第1及び第2の誘電体11,12を共にプ
ラスに帯電させ、その表面電位に差をもたせ、その微小
閉電界によって、マイナスに帯電したトナーを現像ロー
ラ5の表面に担持させてもよいことは当然である。この
場合には、トナー供給ローラ6の物質が、両誘電体11
,12よりも帯電系列上、マイナス側となる。
【0101】以上説明した各実施例では、トナーと逆極
性に帯電した現像ローラ部分にトナーを吸着させるよう
に構成したが、図11乃至図14に示した第1及び第2
の構成例においては、トナーを、その帯電極性と同極性
に帯電した現像ローラ表面の誘電体に対して反発させ、
その誘電体以外の誘電体面にトナーを吸着させるように
構成することもできる。
【0102】以上、第1乃至第3の構成例の代表的な各
実施例を説明したが、図15乃至図17は第1乃至第3
のいずれの構成例にも適用可能な現像装置の他の形態例
を示す。
【0103】図15においては、潜像担持体としてベル
ト状の感光体1が使用され、これが矢印A方向に駆動さ
れる。また現像ローラ5は図17に示したように導電性
ローラ10より成る導電性の基体の表面に第1の誘電体
11が層状に一定の厚さで形成され、この誘電体11に
、これと摩擦帯電性の異なる第2の誘電体12が埋設さ
れ、これが第1の誘電体11の表面に多数にわたり、微
小面積で規則的に又は不規則的に分散露出している。 かかる誘電体11,12によって電荷保持層13が形成
されている。
【0104】図16は現像ローラ5の表面を外部から見
た拡大図であり、この例では、第2の誘電体12が正方
形状を成し、それらが規則的に所定のピッチで配列され
ている。各誘電体11,12と、現像ローラ5の表面に
接するトナー供給ローラ6の発泡体(又はファーブラシ
)の材質は、先に説明した各実施例と全く同じく、或い
は同様の考えに従って適宜設定される。例えば、第1の
誘電体11と第2の誘電体12を摩擦帯電系列上におい
て十分に離れたシリコーン樹脂とテフロンとした場合、
シリコーン樹脂を導電性基体10の上に500μm程度
の厚さに塗布した上、この表面に、テフロンより成る第
2の誘電体12を、例えば一辺の長さ30μm乃至20
00μm、好ましくは50μm乃至500μm、厚さ5
0μm程度にして熱融着して現像ローラ5を作製するこ
とができる。その際、現像ローラ5に接するトナー供給
ローラ6の発泡体15(又はファーブラシ)を例えばシ
リコーン樹脂により構成し、テフロンより成る第2の誘
電体12をマイナスに摩擦帯電させ、シリコーン樹脂よ
り成る第1の誘電体11に対しては、これを実質的に帯
電させないようにし、これによって図18に示すように
現像ローラ表面の近傍に多数の微小閉電界を形成し、例
えばプラスに帯電した多量のトナーを現像ローラ表面に
担持させることができる。これにより高品質な可視像を
形成することができる。また第1の誘電体11をポリエ
ステルにより構成し、第2誘電体をナイロンにより構成
すると共に、トナー供給ローラ6の発泡体15(又はフ
ァーブラシ)をナイロンにより構成することにより、第
1の誘電体11をマイナスに帯電させ、第2の誘電体を
実質的に帯電させずに多数の微小閉電界を形成し、例え
ばプラスに帯電したトナーを現像ローラ5上に多量に担
持することができる。
【0105】或いは第1の誘電体11をポリエステルに
より構成し、第2の誘電体12とトナー供給ローラ6を
ポリスチレンにより構成し、第1の誘電体11をプラス
に帯電させ、第2の誘電体12を実質的に帯電させず、
トナーをマイナスに帯電させてこれを第1の誘電体11
に多量に吸着させることもできる。このように各誘電体
は適宜な材料により構成できる。またいずれの材料を用
いたときも、トナーを強く吸着する方の誘電体の全表面
積を現像ローラ5の全表面積の40乃至90%に設定す
ることが有利である。
【0106】図15における他の構成は図1と基本的に
変りはないが、次の構成が付加されている点で相違する
【0107】すなわち、帯電手段を構成するトナー供給
ローラ6の発泡体15(又はファーブラシ)の、現像ロ
ーラ5に接する部分に対して導電処理を施し、これに導
電性を持たせることができることは先の実施例において
も示したが、その際、図15に示したように電源50よ
り成る電圧印加手段によって、現像ローラ表面に接する
トナー供給ローラ6にバイアス電圧を印加し、現像ロー
ラ5の表面に対し電荷注入ないしは放電によって電荷を
付与するように構成すると、現像ローラ表面の近傍に形
成される微小閉電界の電界強度を制御できる。これによ
り現像ローラ5上に担持して現像領域9へ搬送できるト
ナーの量を自由に制御することができ、所望する画質の
可視像を形成することが可能となる。
【0108】例えば、現像ローラ5に接するトナー供給
ローラ6のファーブラシをポリエチレン繊維により構成
した場合、この繊維に対して予め導電処理を施し、その
体積固有抵抗率を例えば104乃至105Ω・cm程度
としてこれを導電性とし、これに電源50によってバイ
アス電圧を印加するのである。このバイアス電圧として
は、直流又はこれに交流を重畳したものなどを採用でき
る。 直流の極性は現像ローラ表面の摩擦帯電極性と同極性又
は異極性のいずれにすることもでき、かかる極性やその
電圧値は、所望する微小閉電界の電界強さを得るべく適
宜定めることができる。
【0109】次に、現像ローラ5などとして構成される
現像剤担持体を低コストで簡単に得ることのできる製造
方法を説明する。
【0110】先ず図19に示すようにローラ状(又はベ
ルト状)の導電性基体10の全周面に感光性(光架橋性
)を有する第1の誘電物質11a、例えば不飽和ポリエ
ステルを塗布する。次いで図20に示す如く、第1の誘
電物質11aの表面に透明なフィルム51を挟んで、例
えばスクリン線100線のコンタクトスクリン52を圧
着させる。コンタクトスクリン52は、第2の誘電体1
2の形態に対応する多数の光透過部51aを網目状に有
するシートである。コンタクトスクリン52と第1の誘
電物質11aの間に透明フィルム51を介在させるのは
、流動性を有する第1の誘電物質11aがコンタクトス
クリン52に付着することを防止するためである。
【0111】次に第1の誘電物質11aに対して、これ
に光架橋を生ぜしめる光、この例では紫外線Lをコンタ
クトスクリン52を介して照射する。これにより、コン
タクトスクリン52の各光透過部51aを通った紫外線
Lが第1の誘電物質11aを露光し、この物質部分では
光架橋が行われて硬化する。一方、光透過部51a以外
のコンタクトスクリン部分では紫外線が遮断され、この
部分に対応する第1の誘電物質11aの部分には紫外線
が照射されることはない。従ってこの誘電物質部分では
光架橋は行われず、流動性を維持する。図20では、紫
外線の当てられた第1の誘電物質11aの部分に点々を
付して紫外線の当てられない誘電物質部分と識別した。
【0112】上述の如く第1の誘電物質11aを露光し
た後、これを水洗いする。このとき、光架橋していない
第1の誘電物質11aの部分、すなわち紫外線の当てら
れなかった部分は流動性を有しているため、水洗いによ
って流れ出し、洗い落される。これにより、図21に示
す如く、第1の誘電物質11aには、洗い落された部分
に相当する多数の網目状の穴53が形成される。
【0113】次いで、図22に示す如く、上述の第1の
誘電物質11aの上から第2の誘電物質12a(例えば
ナイロン)を塗布し、その硬化後に、その表面を研削す
る。このようにして図23に示す如く、第1の誘電物質
11aより成る第1の誘電体11と、第2の誘電物質1
2aより成る第2の誘電体12が表面に露出した現像ロ
ーラ5が完成する。このとき、ナイロンより成る第2の
誘電体12がポリエステルより成る第1の誘電体11中
に規則的に現われている。
【0114】穴53のサイズ、すなわち第2の誘電体1
2のサイズや形状、或いは第1及び第2の誘電体11,
12の面積比率は、コンタクトスクリン52の線数、そ
の各光透過部51aの形態、及びその密度を選択するこ
とにより自由に変えることができ、現像動作時に所望す
る形態の電荷パターンを現像ローラ上に形成することが
可能である。
【0115】上述した製造方法によると、導電性の基体
表面にスプレーによりランダムな凹凸を作って第1の誘
電物質を塗布した後、第2の誘電物質を塗布して研削を
施した場合よりも、表面に露出した第2の誘電体のサイ
ズを一定に揃え、また第1及び第2の誘電体の面積率を
一定にすることも容易であり、製造上のむらを生じさせ
ない利点が得られる。
【0116】各誘電体が上に例示したもの以外の材料よ
り成るときも、同様にして現像剤担持体を製造できる。
【0117】次に上記製造方法に関連する実験例を説明
する。 実験例7   潜像担持体としてドラム状の有機感光体を用い、マ
イナスに帯電したトナーによってネガ−ポジ現像を行う
ものとし、現像ローラと感光体の間隙を100μm、現
像ローラと感光体の表面線速を共に150mm/sec
とする。現像ローラには直流重畳パルスバイアス電圧が
印加され、このパルスバイアスは、−50Vの電圧部分
と−800Vの電圧部分から成り、その周波数は750
Hzである。現像ローラとしては、アルミニウムパイプ
の基体上に不飽和ポリエステルを100μmの厚みに塗
布した後、紫外線露光で部分的に光架橋させ、次いで光
架橋の行われない不飽和ポリエステル部分を洗い落し、
その上からポリスチレンを塗布し、次いで誘電膜厚が5
0μmとなるまで表面を研削したものを用いた。ポリエ
ステル部分の現像ローラ表面に占める割合は、面積比で
65%である。帯電部材を兼ねるトナー供給ローラとし
ては、ポリスチレンのファーブラシを有するものを用い
た。またウレタンゴムより成るドクターブレードを用い
、これを現像ローラ表面に面当てにしたところ、現像ロ
ーラ上に単位当り質量が1.1mg/cm2、単位質量
当り電荷量が−12μc/gの均一なトナーを形成でき
、かかるトナーにより現像を行ったところが、階調性に
優れ、かつライン部の鮮明な可視像を得ることができた
【0118】以上説明した各実施例では、トナー供給ロ
ーラを帯電手段として用いたため、構成を簡素化できる
が、これらを別々に構成してもよい。
【0119】またベルト状の現像剤担持体を用いるとき
は、そのベルト状の導電性基体上に、摩擦帯電性の異な
る少なくとも2種類の物質を積層したものを用いればよ
い。
【0120】また本発明は、必要に応じて補助剤を外添
した磁性トナーより成る一成分系現像剤などの各種の現
像剤を用いる現像装置にも適用でき、磁性現像剤を用い
たときも現像剤担持体に内設した磁石によって現像剤を
現像剤担持体に担持する必要はないので、磁石を省略す
ることもでき、構成を簡素化できる。また実施例のよう
に非磁性トナーを用いた場合、従来問題となっていたト
ナーの飛散を抑えることも可能である。
【0121】
【発明の効果】請求項1乃至21に記載の構成によれば
、現像剤担持体表面に近傍に多数の微小閉電界を形成し
、これによって多量の現像剤を現像剤担持体上に担持で
き、高品質な可視像を形成できる。
【0122】特に請求項6に記載の構成によれば、現像
剤担持体上に担持できる現像剤の量をより効果的に高め
ることができる。
【0123】また特に請求項8に記載の構成によれば、
帯電手段が現像剤供給部材により構成されているため、
現像装置の構成を支障なく簡素化できる。
【0124】同様に請求項13に記載の構成によれば、
微小閉電界の強さを制御できるため、現像剤担持体に担
持される現像剤の量を容易に制御することが可能である
【0125】同じく請求項16,17及び18に記載の
構成によれば、現像剤担持体の表面電位を高め、しかも
現像剤担持体表面のフッ素系樹脂により、該担持体表面
にトナーフィルミングが形成されることを防止すること
ができる。
【0126】同じく請求項14に記載の構成によれば、
現像剤担持体上の複数種類の物質を効果的に帯電させる
ことができる。
【0127】請求項22に記載の構成によれば、高品質
な可視像を形成できる現像剤担持体を簡単かつ低コスト
で製造でき、しかも摩擦帯電性の異なる物質の露出する
面積や、その形態、サイズを自由に設定できる効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る現像装置の一例を示す断面図であ
る。
【図2】現像ローラの第1及び第2の誘電体とトナー粒
子を模式的に拡大して示した図1の部分拡大断面図であ
る。
【図3】現像ローラ表面の拡大平面図である。
【図4】現像ローラの斜視図である。
【図5】第1及び第2の誘電体の表面電位を示した説明
図である。
【図6】現像ローラ表面近傍に形成された微小閉電界と
、これによって吸着されるトナーの様子を示す模式説明
図である。
【図7】現像ローラ表面近傍に形成された微小閉電界と
、これによって吸着されるトナーの様子を示す模式説明
図である。
【図8】現像ローラ表面近傍に形成された微小閉電界と
、これによって吸着されるトナーの様子を示す模式説明
図である。
【図9】図2とは異なる実施例を示す、図2と同様な拡
大断面図である。
【図10】現像ローラ表面近傍に形成された微小閉電界
と、これによって吸着されるトナーの様子を示す模式説
明図である。
【図11】現像ローラ表面近傍に形成された微小閉電界
と、これによって吸着されるトナーの様子を示す模式説
明図である。
【図12】現像ローラ表面の電気力線を示す説明図であ
る。
【図13】現像ローラ表面近傍に形成された微小閉電界
と、これによって吸着されるトナーの様子を示す模式説
明図である。
【図14】現像ローラ表面近傍に形成された微小閉電界
と、これによって吸着されるトナーの様子を示す模式説
明図である。
【図15】図1と異なる実施例を示す断面図である。
【図16】現像ローラ表面の拡大平面図である。
【図17】図2とは異なる実施例を示す、図2と同様な
拡大断面図である。
【図18】現像ローラ表面の電気力線を示す説明図であ
る。
【図19】現像ローラの製造方法を示す説明図である。
【図20】現像ローラの製造方法を示す説明図である。
【図21】現像ローラの製造方法を示す説明図である。
【図22】現像ローラの製造方法を示す説明図である。
【図23】現像ローラの製造方法を示す説明図である。
【符号の説明】
2  現像装置 9  現像領域 10  基体 11  物質 11a  第1の物質 12  物質 12a  第2の物質 13  電荷保持層 52  コンタクトスクリン

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  静電潜像を担持する潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像領域において対向さ
    せ、静電潜像を現像剤担持体上の現像剤で可視像化する
    現像装置において、帯電性の異なる複数種類の物質が規
    則的または不規則に混在露出した現像剤担持体を用いる
    とともに、少なくともその1種の物質を現像剤の極性と
    逆極性または同極性に帯電することにより現像剤担持体
    表面の近傍に多数の微小閉電界を形成し、前記閉電界に
    より現像剤担持体表面に現像剤を担持することを特徴と
    する現像装置。
  2. 【請求項2】  静電潜像を担持する潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像領域において対向さ
    せ、静電潜像を現像剤担持体上の現像剤で可視像化する
    現像装置において、帯電性の異なる複数種類の物質が規
    則的または不規則に混在露出した現像剤担持体を用いる
    とともに、前記複数種類の物質が互いに異なる極性に帯
    電することにより現像剤担持体表面の近傍に多数の微小
    閉電界を形成し、前記閉電界により現像剤担持体表面に
    現像剤を担持することを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】  静電潜像を担持する潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像領域において対向さ
    せ、静電潜像を現像剤担持体上の現像剤で可視像化する
    現像装置において、帯電性の異なる複数種類の物質が規
    則的または不規則に混在露出した現像剤担持体を用いる
    とともに、前記複数種類の物質が互いに同極性の異なる
    電位に帯電することにより現像剤担持体表面の近傍に多
    数の微小閉電界を形成し、前記閉電界により現像剤担持
    体表面に現像剤を担持することを特徴とする現像装置。
  4. 【請求項4】  静電潜像を担持する潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像領域において対向さ
    せ、静電潜像を現像剤担持体上の現像剤で可視像化する
    現像装置において、帯電性の異なる複数種類の物質が規
    則的または不規則に混在露出してなり、かつ少なくとも
    その1種の物質を帯電することにより多数の微小閉電界
    が形成される電荷保持層を表面に有する現像剤担持体と
    、前記電荷保持層の少なくとも1種の物質に電荷を付与
    する帯電手段とで構成されることを特徴とする現像装置
  5. 【請求項5】  静電潜像を担持する潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像領域において対向さ
    せ、静電潜像を現像剤担持体上の現像剤で可視像化する
    現像装置において、帯電性の異なる複数種類の物質が規
    則的または不規則に混在露出した現像剤担持体を用いる
    とともに、少なくともその2種の物質を帯電手段により
    帯電することにより現像剤担持体表面の近傍に多数の微
    小閉電界を形成し、前記閉電界により現像剤担持体表面
    に現像剤を吸着する部分と反発する部分を形成したこと
    を特徴とする現像装置。
  6. 【請求項6】  現像剤担持体表面のうち現像剤を反発
    する部分の担持体表面に占める割合が面積比で10乃至
    60%であることを特徴とする請求項5記載の現像装置
  7. 【請求項7】  静電潜像を担持する潜像担持体と現像
    剤を担持した現像剤担持体とを現像領域において対向さ
    せ、静電潜像を現像剤担持体上の現像剤で可視像化する
    現像装置において、帯電性の異なる複数種類の物質が規
    則的または不規則に混在露出した現像剤担持体を用いる
    とともに、少なくともその1種の物質を帯電手段により
    帯電することにより現像剤担持体表面の近傍に多数の微
    小閉電界を形成し、前記閉電界により現像剤担持体表面
    に現像剤を吸着する強さを前記物質の種類により異なら
    せたことを特徴とする現像装置。
  8. 【請求項8】  現像剤担持体の少なくとも1種の物質
    を帯電させる手段が、現像剤担持体の表面に当接し、現
    像剤担持体の表面に露出する少なくとも1種の物質を摩
    擦帯電させるとともに、現像剤担持体に現像剤を供給す
    る現像剤供給部材であることを特徴とする請求項1ない
    し7のいずれか記載の現像装置。
  9. 【請求項9】  前記帯電手段を構成する物質が、現像
    剤担持体の表面を構成する複数種類の物質に対し帯電系
    列上中間に位置することを特徴とする請求項8記載の現
    像装置。
  10. 【請求項10】  前記帯電手段を構成する物質が、現
    像剤担持体の表面を構成する複数種類の物質のうちの1
    つに対し帯電系列上同一または略同一であることを特徴
    とする請求項8記載の現像装置。
  11. 【請求項11】  前記帯電手段を構成する物質が、現
    像剤担持体の表面を構成する複数種類の物質に対し帯電
    系列上反対極性側に位置し、かつ複数種類の物質が摩擦
    帯電系列上充分離れていることを特徴とする請求項8記
    載の現像装置。
  12. 【請求項12】  前記帯電手段が導電性を有すること
    を特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか記載の
    現像装置。
  13. 【請求項13】  前記帯電手段が現像剤担持体の表面
    に接触し、該表面に電荷を付与するための電圧を帯電手
    段に印加する手段を設けたことを特徴とする請求項12
    記載の現像装置。
  14. 【請求項14】  前記帯電手段が、少なくとも2種類
    の摩擦帯電性の異なる物質より成ることを特徴とする請
    求項8記載の現像装置。
  15. 【請求項15】  帯電性の異なる複数種類の物質の1
    種の物質がフッ素系樹脂であり、該フッ素系樹脂中にこ
    れと帯電性の異なる物質が分散され、両物質が現像剤担
    持体の表面に露出し、プラス又はマイナスに帯電した現
    像剤を現像剤担持体上に吸着させることを特徴とする請
    求項9記載の現像装置。
  16. 【請求項16】  帯電性の異なる複数種類の物質が、
    フッ素系樹脂と、該フッ素系樹脂中に分散されたポリカ
    ーボネートより成り、これらの物質が現像剤担持体表面
    に露出し、帯電手段を構成する物質がポリスチレン又は
    ポリウレタンより成り、プラスに帯電した現像剤を現像
    剤担持体表面に吸着させることを特徴とする請求項9記
    載の現像装置。
  17. 【請求項17】  帯電性の異なる複数種類の物質が、
    ポリカーボネートと、該ポリカーボネート中に分散され
    たフッ素系樹脂より成り、これらの物質が現像剤担持体
    表面に露出し、帯電手段を構成する物質がポリスチレン
    又はポリウレタンより成り、マイナスに帯電した現像剤
    を現像剤担持体表面に吸着させる請求項9記載の現像装
    置。
  18. 【請求項18】  帯電性の異なる複数種類の物質が、
    ポリスチレンと、該ポリスチレン中に分散されたフッ素
    系樹脂より成り、これらの物質が現像剤担持体表面に露
    出し、帯電手段を構成する物質がポリスチレンより成り
    、プラスに帯電した現像剤を現像剤担持体表面に吸着さ
    せることを特徴とする請求項10記載の現像装置。
  19. 【請求項19】  帯電性の異なる複数種類の物質が、
    ポリスチレンと、該ポリスチレン中に分散されたポリカ
    ーボネートより成り、これらの物質が現像剤担持体表面
    に露出し、帯電手段を構成する物質がポリスチレンより
    成り、マイナスに帯電した現像剤を現像剤担持体表面に
    吸着させることを特徴とする請求項10記載の現像装置
  20. 【請求項20】  導電性基体の表面に帯電性の異なる
    複数種類の物質が規則的または不規則に混在露出してい
    ることを特徴とする現像剤担持体。
  21. 【請求項21】  導電性基体の表面に第1の物質を層
    状に形成し、該第1の物質と帯電性の異なる第2の物質
    を規則的または不規則に分散露出させたことを特徴とす
    る現像剤担持体。
  22. 【請求項22】  基体の表面に感光性を有する第1の
    物質を塗布し、これに対して、該物質に光架橋を生ぜし
    める光をコンタクトスクリンを介して照射し、光架橋が
    行われない第1の物質部分を洗い落した後、その上から
    第2の物質を塗布し、その硬化後、表面を研削すること
    により、互いに帯電性の異なる複数種類の物質を表面に
    露出させることを特徴とする現像剤担持体の製造方法。
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JP2020067577A (ja) * 2018-10-25 2020-04-30 キヤノン株式会社 現像装置、現像剤担持体、プロセスカートリッジおよび画像形成装置
JP2020067578A (ja) * 2018-10-25 2020-04-30 キヤノン株式会社 現像剤担持体、現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置

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