JP2673597B2 - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JP2673597B2
JP2673597B2 JP2116616A JP11661690A JP2673597B2 JP 2673597 B2 JP2673597 B2 JP 2673597B2 JP 2116616 A JP2116616 A JP 2116616A JP 11661690 A JP11661690 A JP 11661690A JP 2673597 B2 JP2673597 B2 JP 2673597B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、回転駆動されるトナー担持体にトナーを供
給し、該担持体の表面に前記トナーを担持して搬送し、
潜像担持体と前記トナー担持体が互いに対向した現像領
域にて、潜像担持体に形成された静電潜像を、トナー担
持体に担持したトナーによって可視像化する現像装置に
関する。
〔従来の技術〕 潜像担持体に形成された静電潜像を可視像化して記録
画像を得る電子複写機、レーザプリンタ或いはファクシ
ミリ等の画像形成装置において、必要に応じて補助剤を
外添したトナー、すなわち一成分系現像剤を用いる上記
形式の現像装置を採用することは従来より周知である。
この形式の現像装置は、キャリアを含む二成分系現像
剤を用いた現像装置に比べ、装置の維持管理を簡素化で
き、装置の構造を小型化できる利点が得られる。
一成分系現像剤を用いる現像装置において、所定濃度
の高品質な可視像を形成するには、充分に帯電した多量
のトナーを現像領域へ搬送し、かかるトナーによって潜
像を可視像化する必要がある。
ところが従来のこの種の現像装置によっては、この要
求を満足させることが容易でなかった。すなわち従来の
一成分系現像剤を用いた現像装置においては、トナー担
持体上に付着させることのできるトナーの量は、通常0.
1乃至0.3mg/cm2程度であるのに対し、黒トナーの場合、
転写紙上に0.4乃至0.5mg/cm2程度のトナーを付着させる
必要があるため、トナー量が不足する。またカラートナ
ーを用いた場合には、トナー担持体上に0.6乃至1.2mg/c
m2程度のトナーを付着させる必要があり、トナー量不足
は一層著しくなる。
そこで従来はトナー担持体の速度を高め、その表面の
線速を潜像担持体の表面の線速の3乃至4倍程度に設定
し、現像領域へ搬送されるトナー量を増大させ、可視像
の濃度低下を防止していた。
ところがこの構成によると、潜像担持体に形成された
ベタ画像の該担持体移動方向の後端側だけが、他の部分
に比べて濃度が異常に高くなる「後端トナー寄り」と称
せられている現象が発生し、その画質が低下する。この
後端トナー寄り現象は、カラー画像の場合、画像濃度が
異常に高くなった部分と他の部分とが色違いとなって現
われるため、カラー現像の場合は特に大きな問題とな
る。
トナー担持体の表面に凹凸を形成し、これらの凹凸に
トナーを充填させて担持し、現像領域へ搬送されるトナ
ーの量を増大させた現像装置も提案されているが、この
構成によると、搬送できるトナー量は増大するものの、
搬送されるトナー中には帯電不足のトナーが多量に含ま
れているため、これによって形成された可視像の画質が
低下する恐れがある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、上述した従来の欠点を除去し、しか
も中間調画像の再現性に優れた現像装置を提供すること
である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記目的を達成するため、冒頭に記載した形
式の現像装置において、トナー担持体として、導電性の
基体と、該基体の表面に形成された凹部に固定されてい
る誘電体とを具備し、かつ前記誘電体の表面と基体の導
電面とが表面に混在露出しているトナー担持体を用い、
該トナー担持体の誘電体表面と前記誘電面との間に微小
閉電界が形成されるように、トナー担持体表面に圧接し
て、その誘電体を所定の極性に摩擦帯電させる摩擦帯電
部材を設け、トナー担持体にパルスバイアス電圧を印加
し、その周波数を200Hz以上で700Hz以下、その最大電圧
値から最小電圧値を引いたピーク トゥ ピーク値を20
0V以上で500V以下、その高電位部時間と1サイクル時間
をそれぞれB,Tとしたとき、B/Tを0.5以上で0.9以下に設
定した構成を提案する。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に従って詳細に説明す
る。
第1図は本発明に係る現像装置の一例を示す概略図で
あり、先ずその全体構成と作用を明らかにする。
第1図において、潜像担持体の一例であるベルト状の
感光体1は矢印A方向に駆動され、これに対向して現像
装置2が設けられている。現像装置2のトナー容器3内
には、必要に応じて補助剤が混合された非磁性トナー
4、すなわち非磁性の一成分系現像剤が収容されてい
る。トナーの体積固有抵抗率は例えば107〜1012Ωcm程
度である。トナー容器3の前後の側板には、該容器の開
口から一部を露出した状態で現像ローラ5(第7図も参
照)が支持され、該ローラ5は感光体1に対向して第1
図における反時計方向に回転駆動される。現像ローラ5
はトナー担持体の一構成例をなすものであるが、かかる
ローラ5の代りにベルト状のトナー担持体を用いること
もできる。またトナー容器3の前後の側板にはトナー供
給部材の一例であるトナー供給ローラ6が支持され、該
ローラ6は現像ローラ5に接触しながら、その接触部に
おいて現像ローラ5と反対の方向に、例えば、現像ロー
ラ5の表面線速の0.5倍以上の表面線速で回転駆動され
る。
トナー容器3内のトナー4は、時計方向に回転するア
ジテータ7により撹拌されつつ、トナー供給ローラ6に
運ばれ、次いでこのローラ6によって現像ローラ5に供
給される。この供給時にトナーは所定の極性、本例では
感光体1の静電潜像と逆極性の正極性に摩擦帯電され、
現像ローラ5の周面に静電的に付着し、現像ローラ5に
担持される。これに関連する構成と作用については後に
詳しく説明する。
現像ローラ5の周面に供給担持されたトナーは、該ロ
ーラ5の回転によって搬送され、層厚規制部材の一例で
あるドクターブレード8によってならされ、厚さを規制
される。次いでこのトナーは感光体1と現像ローラ5の
対向した現像領域9へ搬送され、ここで、感光体1に形
成された静電潜像に静電的に移行し、該潜像を可視像化
する。
上述のように、本例の現像装置は、回転駆動される現
像ローラ5として構成されたトナー担持体にトナーを供
給し、そのトナー担持体の表面にトナーを担持して搬送
し、感光体1より成る潜像担持体と上記トナー担持体が
互いに対向した現像領域9にて、潜像担持体に形成され
た静電潜像を、トナー担持体に担持したトナーによって
可視像化する。
現像に供されずに現像領域9を通過したトナーは、現
像ローラ5に担持されたままトナー供給ローラ6のとこ
ろに戻される。また感光体1上に形成された可視像は図
示していない転写紙に転写され、定着装置によって転写
紙上に定着される。
上述した構成自体は従来の現像装置と変りはなく、か
かる従来の現像装置においては、充分に帯電した多量の
トナーを現像領域へ搬送することが難しく、このため、
現像ローラの表面の線速を感光体の表面の線速の3乃至
4倍に設定していたが、これにより先に示した不具合が
発生していた。
そこで図示した現像装置においては、現像ローラ5よ
り成るトナー担持体として、第2図乃至第4図に模式的
に拡大して示すように、例えばアルミニウム等の導電性
ローラ10より成る導電性の基体と、その基体の表面に形
成された溝100より成る凹部に埋設固定されている誘電
体11を具備し、現像ローラ5の表面には導電性ローラ表
面の導電面12と、溝100に埋設された誘電体11の表面が
第3図に示すように規則的に(又は不規則に)混在露出
し、その表面が平滑に形成されたトナー担持体が用いら
れている。溝100の平面形状、すなわち外部に露出した
誘電体11の面形状と導電面12の表面形状は適宜設定でき
るが、第3図及び第4図の例では、誘電体11が現像ロー
ラ5の表面に格子状をなして延びている。このような誘
電体11、すなわち溝100のピッチPは、例えば0.1乃至1.
0mm、好ましくは0.2乃至0.4mm程度に設定され、現像ロ
ーラ5の全表面積に対する、導電面12の全面積の比率
は、例えば20乃至80%、好ましくは30乃至60%程度であ
る。
上に例示した各数値は、後述する閉電界の電界強度を
高め、現像ローラ5上に最適な量のトナーを付着させる
ことができるように、その都度適宜選択される。
導電性ローラ10より成る基体の表面に、該ローラ10に
電気的に接続される多数の微小導体粒子を分散させて固
定することにより、該粒子を導電性ローラ10の一部と
し、これら粒子のまわりに誘電体を設け、該誘電体の表
面と導電性粒子表面の導電面を外部に露出させた現像ロ
ーラなどを用いることもできる。いずれにしても、現像
ローラ5の表面には、誘電体11の表面と基体の導電面12
の微小面積部分同士が互いに隣接して混在している。
また、現像ローラ5の導電性ローラ10に対しては、後
述するようにパルス、又は直流を重畳したパルスのバイ
アス電圧が印加されている。
本例では、誘電体11としてトナーの帯電極性と反対の
極性、すなわち負極性に摩擦帯電される材質のものが選
択されている。しかも、現像ローラ5に接するトナー供
給ローラ6は、現像ローラ5の誘電体11に接触して、こ
れをトナーの帯電極性と反対の極性(負極性)に摩擦帯
電させ、かつトナーを正極性に摩擦帯電させる材料から
構成されている。第1図及び第2図に示した例では、ト
ナー供給ローラ6が、導体の芯部材14とそのまわりに積
層された円筒状の発泡体15より成り、この発泡体15が弾
性変形しながら現像ローラ5に圧接している。このよう
なトナー供給ローラ6を用いた場合、発泡体15を、上述
のように誘電体11を負極性に摩擦帯電させる材料によっ
て構成すればよい。発泡体15の代りに、例えばファーブ
ラシ等、それ自体公知のものを用いることもできる。
上記構成のより詳細な作用を説明すると以下の通りで
ある。
第1図を参照して先に説明したように、現像領域9を
通過した現像ローラ部分はトナー供給ローラ6のところ
に移動して該ローラ6に接触する。ここで現像ローラ5
上に担持されている、現像に供されなかったトナーはト
ナー供給ローラ6により機械的、電気的に掻き落され
る。同時に現像ローラ5の誘電体11が、トナー供給ロー
ラ6と接触し、その摩擦によってトナーの帯電極性と反
対の負極性に帯電される。その際、現像領域9を通過し
た現像ローラ周面の誘電体11に、感光体1の静電潜像の
影響による静電的な残像が残っていても、トナー供給ロ
ーラ6との摩擦により、誘電体11がほぼ飽和状態まで帯
電し、その電荷量が均一となるため、残像はなくなり、
現像ローラ5が初期化される。
一方、トナー供給ローラ6の周面に接触しながら現像
ローラ5に運ばれるトナー4は、第2図に模式的に示す
ように、トナー供給ローラ6との摩擦によって正極性に
摩擦帯電され、現像ローラ5に供給されるが、このとき
この現像ローラ5の誘電体11との摩擦によりさらに正極
性に強く摩擦帯電され、現像ローラ5の周面に静電的に
付着する。
このとき、現像ローラ5の誘電体11はトナー供給ロー
ラ6との摩擦によって負極性に帯電していて、この誘電
体11に隣接して微小面積の多数の導電面12が存在し、該
導電面12と誘電体11の表面が混在している。このような
状態で、現像ローラ5の表面の誘電体11のところに負極
性の電荷が保持された状態となっている。
このため、第5図に示すように各導電面12と誘電体11
の表面の間に大きな電位差ができ、これらの間に閉電界
が形成される。すなわち、現像ローラ5の表面近傍に微
小閉電界(マイクロフィールド)が形成されるのであ
る。より詳しく説明すると、電界の状態を表わす電気力
線を考えた場合、現像ローラ5の表面近傍の空間には、
第5図に円弧状の線で表わしたように電気力線Eが形成
され、その電気力線は現像ローラ5から出て同一の現像
ローラ5に戻り、該ローラ5の表面の近傍に閉電界が形
成されるのである。このように電界傾度の大なる電界が
現像ローラの表面近傍に形成される。
誘電体11の表面と導電面12は微小面積で隣接している
ので、各微小閉電界は所謂エッジ効果ないしはフリンジ
ング効果(周辺電場効果)によってその強度が大変強く
なる。かかる閉電界によって、正に帯電したトナーは、
誘電体11の表面に強く引かれ現像ローラ5上に多量に離
れ難い状態で保持される。このときトナーはトナー供給
ローラ6と現像ローラ5との摩擦によって強く摩擦帯電
しており、しかも現像ローラ5の表面に強い微小電界の
作用で保持されるので、現像ローラ5上には高い電荷を
持った多量のトナーが担持される。しかも、現像ローラ
5に担持されたトナーが例えばウレタンよりなるドクタ
ーブレード8によって層厚を規制されるとき、帯電の充
分なトナーは微小閉電界によって現像ローラ5の表面に
強く保持されるが、かかるトナーに帯電量の小なるトナ
ーが混在していても、これはドクターブレード8との接
触圧によって除去され、結局、帯電量の大なるトナーだ
けが、従来よりも多量に現像領域9へ搬送され、前述の
如く静電潜像を可視像化する。現像領域9での現像ロー
ラ5と感光体1との間の電界は、電極効果が大きくな
り、現像ローラ5上のトナーが感光体1に付着しやすい
状態となり、効率的に現像動作が行われる。
トナー供給ローラ6を通過した現像ローラ5の表面近
傍には、第5図に模式的に示したようにその全体に亘っ
て微小閉電界だけが形成される場合と、閉電界でない電
界が閉電界に混在する場合とが考えられるが、いずれに
しても多数の微小閉電界が存在するので、その強度が高
められ、トナーを多量に担持することができる。例え
ば、可視像の地汚れを防止しかつそのシャープネスを高
めるべく、8乃至15μc/g程に帯電した0.6乃至2.0mg/cm
2、好ましくは0.8乃至1.2mg/cm2の多量のトナーを現像
領域9に搬送できる。
上述のように現像ローラ5上に充分に帯電した多量の
トナーを担持して現像領域9へ搬送できるので、現像ロ
ーラの表面線速を従来のように速めなくとも現像領域9
におけるトナー量不足を防止でき、前述の後端トナー寄
り現象の発生も実質的に阻止できる。
上述のように、本例の現像装置においては、トナー供
給ローラ6が、現像ローラ5より成るトナー担持体の誘
電体表面と導電面12との間に微小閉電界が形成されるよ
うに、トナー担持体表面に圧接して、その誘電体11を所
定の極性に摩擦帯電させる摩擦帯電部材を構成している
が、これ以外の独立した摩擦帯電部材を設けることもで
きる。
なお、第1図の例では現像領域9において接触現像を
行っているが、非接触現像方式により潜像を可視像化し
てもよい。また上述した例では、誘電体11をトナーと逆
極性に摩擦帯電させたが、トナーの帯電極性と同極性に
誘電体11を摩擦帯電させ、特に導電面12上に多量のトナ
ーを付着させることもできる。
上述の如く現像ローラ表面近傍に多数の微小閉電界を
形成し、その作用によりトナーを現像ローラ上に担持す
ることによって従来の欠点を防止できるのであるが、現
像ローラ5の表面に導電面12が露出していると、以下に
説明するように中間調画像の再現性が低下する恐れがあ
る。
第1図に示した感光体1には図示していない原稿画像
の光像が照射され、或いは原稿画像を読取って得た画信
号に対応するレーザ光が照射されて該感光体1の表面に
静電潜像が形成され、これが前述のように可視像化され
るのであるが、前者の光像照射は一般にアナログ方式、
後者のレーザ光照射はデジタル方式と呼ばれている。
第6図はアナログ方式を採用したときの原稿画像濃度
と、これにより得られた複写画像濃度の関係の一例を示
し、これらの関係を表わす曲線γ1は一般にγ曲線
と称せられている。ここで中間的画像濃度の原稿画像、
すなわち中間調画像を忠実に複写画像として再現するに
は、γ曲線の角度αが45゜、すなわち実線で示した曲線
γ又はこれに近い曲線の角度となるようにすることが
望ましい。ところが、第1図に示した現像ローラ5によ
うに表面に導電面12が露出していると、γ曲線が破線の
曲線γで示すように立上った状態となり、中間調画像
の再現性が低下する恐れがある。このようなことは、デ
ジタル方式の画像形成装置においては、画信号を電気的
に処理できるので、一般に大きな問題とならないが、ア
ナログ方式では、複写画像の画質低下を招き、これを無
視することはできない。
そこで、第1図に示した現像装置2においては、現像
ローラ5の導電性ローラ10に対して電源101によって、
第6a図に例示する如きパルスバイアス電圧を印加してい
る。このように現像ローラ5にパルスバイアス電圧を印
加すると、これを印加しないときに比べ、γ曲線をねか
し、第6図にγで示した特性、又はこれに近い特性で
現像を行うことが可能となり、中間調画像の再現性を高
めることができる。
上述のように、微小閉電界の形成される現像ローラ5
より成るトナー担持体にパルスバイアス電圧を印加する
ことによって、可視像の濃度低下を阻止し、かつ中間調
画像の再現性を向上させることができるが、パルスバイ
アス電圧の印加に伴って、新たな問題が発生する。すな
わち、表面に導電面12が露出した現像ローラ5に高いピ
ーク トゥ ピーク値のパルスバイアス電圧を印加した
とすると、現像領域9において、現像ローラ5と感光体
1との間で電荷のリークが発生し、これによって感光体
1上の静電潜像が乱され、可視像の画質が劣化する恐れ
を生じるのである。
そこで、本例の現像装置においては、このリーク現象
の発生も阻止すべく、現像ローラ5の導電性ローラ10に
印加するパルスバイアス電圧の周波数を200Hz以上で700
Hz以下の範囲の値とし、かつパルス電圧の最大電圧値か
ら最小電圧値を引いた値、すなわちピーク トゥ ピー
ク値(以下P−P値と記す)を200V以上で500V以下の範
囲の値に設定し、しかも第6a図に示すようにパルス電圧
の高電位部時間をB、1サイクル時間をTとしたとき、
B/T(デューティ比)を0.5以上で0.9以下の範囲に設定
した。
周波数とP−P値とデューティ比(B/T)をこのよう
な範囲の値に設定することにより、感光体1と現像ロー
ラ5との間に、感光体1上の静電潜像が乱されるような
電荷のリークが発生することを阻止でき、所定濃度で中
間調を正しく再現した高品質な可視像を形成できる。こ
れらの事実は多数の実験によって確認されている。また
現像ローラ5にパルスバイアス電圧を印加した場合、そ
のデューティ比(B/T)を自由に選択できる利点も得ら
れる。
なお、第1図に示した例では、第6a図からも判るよう
に現像ローラ5の導電性ローラ10に対して、パルスバイ
アス電圧だけでなく、直流電源102によって静電潜像と
同極性の直流バイアス電圧も印加され、可視像の地汚れ
発生を抑制している。同時にトナー供給ローラ6にも、
電源103によって直流電圧が印加されている。
ところで先にも説明したように、現像ローラ5上に多
量のトナーを担持できるので、該ローラの表面線速を下
げることができるのであるが、ここで現像ローラ5の表
面線速をvd、感光体1の表面線速をvpとしたとき、 特に、 に設定し、例えば現像ローラ5の表面線速を170mm/se
c、感光体1のそれを120mm/secに定めると、次のような
利点が得られる。
すなわち、vd/vpを1.5以下に抑えると、前述の後端ト
ナー寄りがほとんど目立たず、実質的にこの現象の発生
を阻止できるだけでなく、トナー飛散、トナーの早期疲
労、現像ローラ上へのトナーフィルミングの発生なども
効果的に抑制することができる。
またvd/vpを1.2、特に1.3以上に設定すると、導電面1
2よりも多量のトナーが付着する誘電体11が、第3図に
示したように現像ローラ5の表面にパターンをなして規
則的に現われているときも、このパターンが可視像の画
像面上に「あと」として現われず、その画質を高めるこ
とができる。またvd/vpを1.2ないしは1.3以上に設定す
ると、現像領域9において、現像ローラ5上のトナー
が、感光体1の地肌部に対してスキャベンジング作用を
及ぼし、地汚れの発生を低減できる利点も得られる。
次に、前述のような現像ローラ5を含む現像装置のよ
り具体的な例を以下に示す。
(I)現像ローラ 第7図に示した現像ローラ5の径D1は25.4mmで、その
表面にローレット加工により溝100が形成され、該溝100
のピッチは0.4mm、深さD2(第4図)は0.1mm、溝幅W1
(第3図)は0.15mmで、格子状に延びる溝100、ないし
は誘電体11の現像ローラ移動方向Yに対する角度θは45
゜である。なお、第3図及び第7図における符号Xは現
像ローラ5の軸線方向を示している。
現像ローラ表面に露出した誘電体11の面積比率は61
%、導電面は39%。導電面12の幅は0.15mmである。
(II)トナー供給ローラの発泡体 材料は発泡ポリウレタンカーボン処理したもので、そ
の外径は14mmであり、感光体1に対する食い込み量は1m
m、そして発泡体15の表面抵抗は107Ωである。
(III)ドクターブレード 厚さ0.1mmの燐青銅より成る弾性部材に、弗素系樹脂P
TFEシート(PTFE樹脂テープ200μ:ニチヤス(株)製)
を固定。
(IV)現像ローラへP−P値500V、周波数250Hz、デュ
ーティ比(B/T)0.7のパルス電圧にDC−250V重畳の電圧
を印加。トナー供給部材へDC−250Vの電圧印加。
(V)感光体 OPC感光体。
(VI)トナー 非磁性スチレンアクリル系プラス帯電トナー。極性制
御剤:ニグロシン、外添剤:SiO2微粉末0.5wt%。
次に現像ローラ5の作製方法について簡単に説明す
る。
(I)先ず第8図(a)に示すように表面に角溝加工し
た金属ローラ(導電性ローラ10)を作る。格子状の角溝
100は角溝ローレット加工で形成し、例えばそのピッチ
を0.2乃至1.0mm、深さDを0.1乃至0.5mmとし、現像ロー
ラの周方向に対して30゜乃至60゜、特に45゜の角度で延
ばす。このようなローレット加工法を採用すると、コス
トを低減でき、かつ部品精度を高めることが可能であ
る。
(II)次に第8図(b)に示す如く、例えば弗素系樹脂
(旭硝子製ルミフロンLF200など)の誘電体11を、角溝1
00を形成したローラ10の表面にコーティングし、100℃
で約30分乾燥する。塗布厚みは溝100が完全に埋まる状
態にする。
(III)さらに第8図(c)に示す如くローラの表面を
切削又は研磨加工して、導電面12と誘電体11の表面を混
在状態で露出させ、導電面12の面積が例えば20乃至80%
となるようにする。このようにして表面がほぼ平滑な現
像ローラ5が完成する。
なお、ベルト状のトナー担持体の場合には、第8図
(a),(b),(c)に示した導電性ローラ10の代り
に導電性のシートよりなる基体を用い、その表面に溝を
形成し、ここに誘電体を埋設固定すればよく、その製造
方法は第8図に示したところと実質的に異なるところは
ない。
他の各種の方法によっても、誘電体と導電面が表面に
露出した各種形態のトナー担持体を構成できることは明
らかである。
次に、参考としてトナーと現像装置の主要部材の材質
をさらに追加的に例示する。
トナーとしては、一般にポリエステル、BMA、ポリス
チレン、エポキシ、フェノールなどの樹脂が基本とな
り、トナーに内添又は外添する極性制御剤によりその帯
電極性及び帯電量を制御できる。なお、外添とは極性制
御剤などの補助剤をトナー粒子と混合することであり、
内添とは各トナー粒子自体に練り込んだ状態で一体化す
ることである。また現像装置の各部材も、トナーの帯電
極性、トナーとの離型性、耐久性などを考慮して、例え
ば次に例示する如きものが適宜使用される。
以上、特にカラー現像に最適な非磁性トナーの一成分
系現像剤を用いた現像装置を例示したが、本発明は必要
に応じて補助剤を外添した磁性トナーより成る一成分系
現像剤を用いる現像装置にも適用できるものである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、微小閉電界の作用によって、トナー
担持体表面にトナーを付着させて担持できるので、従来
のようにトナー担持体を高速で回転させることなく、充
分に帯電した必要量のトナーを現像領域へ搬送でき、所
望する濃度の可視像を形成できる。しかも、トナー担持
体の誘電体表面と導電面との間に微小閉電界を形成すべ
く、誘電体を帯電させるために、トナー担持体表面に圧
接する摩擦帯電部材を用いたので、現像装置全体の構成
を簡素化し、かつそのコストの上昇を抑えることができ
る。さらに、中間調画像の再現性を高め、かつトナー担
持体と潜像担持体との間の電荷のリークに基づく静電潜
像の乱れを防止し、高品質な可視像を形成できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は現像装置の一例を示す概略断面図、第2図は現
像ローラの誘電体と、トナー粒子を模式的に拡大して示
した説明図、第3図は現像ローラ表面の拡大平面図、第
4図は第3図のIV−IV線拡大断面図、第5図は現像ロー
ラ表面の近傍に形成される微小閉電界の電気力線を示し
た説明図、第6図はγ曲線を示したグラフ、第6a図は現
像ローラに印加するパルスバイアス電圧の一例を示した
図、第7図は現像ローラの斜視図であって、その溝の一
部を拡大して模式的に示した図、第8図(a),
(b),(c)は現像ローラの製造方法の一例を示す模
式拡大断面図である。 2……現像装置、4……トナー、9……現像領域 11……誘電体、12……導電面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 尚貴 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 上野 祐一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭57−178279(JP,A) 特開 昭57−2068(JP,A) 特開 昭61−239251(JP,A) 特開 昭61−239253(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転駆動されるトナー担持体にトナーを供
    給し、該担持体の表面に前記トナーを担持して搬送し、
    潜像担持体と前記トナー担持体が互いに対向した現像領
    域にて、潜像担持体に形成された静電潜像を、トナー担
    持体に担持したトナーによって可視像化する現像装置に
    おいて、 前記トナー担持体として、導電性の基体と、該基体の表
    面に形成された凹部に固定されている誘電体とを具備
    し、かつ前記誘電体の表面と基体の導電面とが表面に混
    在露出しているトナー担持体を用い、 該トナー担持体の誘電体表面と前記導電面との間に微小
    閉電界が形成されるように、トナー担持体表面に圧接し
    て、その誘電体を所定の極性に摩擦帯電させる摩擦帯電
    部材を設け、 トナー担持体にパルスバイアス電圧を印加し、その周波
    数を200Hz以上で700Hz以下、その最大電圧値から最小電
    圧値を引いたピーク トゥ ピーク値を200V以上で500V
    以下、その高電位部時間と1サイクル時間をそれぞれB,
    Tとしたとき、B/Tを0.5以上で0.9以下に設定したことを
    特徴とする現像装置。
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