JP5726387B2 - システム構築支援装置 - Google Patents
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Description
本発明は、FAシステムの構築を支援するシステム構築支援装置に関する。
FAシステムには、プログラマブルコントローラ(PLC)を用いて構成されるものがある。このようなFAシステムを構築する際には、ユーザは、システム構築支援装置を利用することができる。システム構築支援装置によれば、ユーザは、FAシステムを構成する機器(PLC、表示器、PLCによる被制御装置)に対応する表示オブジェクトを画面上の所望の位置に配置し、表示オブジェクト間を互いに接続することによって、機器間の接続関係を示したシステム構成図を生成することができる。ユーザは、構築しようとするFAシステムを模擬したシステム構成図をシステム構築支援装置上で作成して、機器の選択や機器に対する設定情報について事前の検討を行うことができる。
ここで、PLCに設定される設定情報は、PLCの制御プログラムを含む。従来、ユーザは、デバイスと呼ばれる実アドレスをデバイス番号で直接指定する制御プログラムを作成していた。これに対し、近年、ラベルと呼ばれる変数を用いて制御プログラムを作成し、このラベルにデバイスを割り付けることで、制御プログラムの部品化を行うことが可能となってきている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、デバイス番号を用いて構築されたFAシステムをラベルに対応させようとすると、デバイスにラベルを登録する登録作業と、機器毎の設定情報内のデバイス番号をラベルへ置き換える作業とが各デバイスに対して必要であった。ラベルを登録する際には、ユーザは、独自の設計書またはデバイス番号が含まれるプロジェクト内から、デバイスに関連付いた文字列を探し出し、探し出した文字列がラベルとして用いることが出来そうであれば、当該文字列をラベルとして登録していた。また、ラベルを置き換える作業の際には、ユーザは、デバイス番号を、登録済みのラベルで1つずつ置き換える。このように手作業でラベルの登録やラベルの置き換えを実施すると、作業時に入力漏れや入力ミスが発生することがあった。また、FAシステムの規模が大きくなるほど、このラベルの登録や置き換えに工数がかかり、ユーザの負担が増大する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、可及的に簡単にラベルの登録を行うことができるシステム構築支援装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、機器を備えて構成されるFAシステムを模擬するシステム構成図の作成を支援するシステム構築支援装置であって、デバイス番号とデバイス番号に関連付けられた文字列とを含んで記述され、前記機器に設定された、または前記機器に関連付けられた機器情報を記憶する記憶部と、前記機器情報に含まれている文字列を、当該文字列が関連付けられているデバイス番号と対応付けて抽出し、前記抽出した文字列を個々の文字列に対応するデバイス番号に基づいてデバイス毎のエントリに整理して一覧表示する一覧表示部と、前記一覧表示された文字列のうちの1つを選択する入力をエントリ毎に受け付けて、前記選択された文字列を当該文字列に対応するデバイスのラベルとして登録するラベル登録部と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかるシステム構築支援装置によれば、設定情報からデバイス番号を1つずつ探し出すユーザの労力を軽減することができるので、ユーザは、ラベルの登録の作業を簡単に行うことができるようになる。
以下に、本発明にかかるシステム構築支援装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、本発明の実施の形態のシステム構築支援装置の構成例を説明する図である。システム構築支援装置1は、演算装置2、揮発性記憶装置3、不揮発性記憶装置4、入力装置5、および表示装置6を備えて構成される。演算装置2、揮発性記憶装置3、不揮発性記憶装置4、入力装置5、および表示装置6は、互いにバスで接続されている。
図1は、本発明の実施の形態のシステム構築支援装置の構成例を説明する図である。システム構築支援装置1は、演算装置2、揮発性記憶装置3、不揮発性記憶装置4、入力装置5、および表示装置6を備えて構成される。演算装置2、揮発性記憶装置3、不揮発性記憶装置4、入力装置5、および表示装置6は、互いにバスで接続されている。
入力装置5は、ユーザによるシステム構築支援装置1に対する操作入力を受け付けて、受け付けた操作入力を演算装置2に送る。入力装置5は、例えばマウスやキーボードで構成される。
表示装置6は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)により構成される表示画面を備える。表示装置6は、表示画面に演算装置2が生成した画像フレームを表示する。
演算装置2は、例えばCPU(Central Processing Unit)により構成される。揮発性記憶装置3は、例えばRAM(Random Access Memory)により構成される。不揮発性記憶装置4は、例えばROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)や、これらの組み合わせにより構成される。
揮発性記憶装置3には、プログラム展開領域やワークエリアが確保される。不揮発性記憶装置(記憶部)4は、システム構築支援プログラム41を予め記憶する。演算装置2は、入力装置5を介して入力される起動入力に従って、不揮発性記憶装置4に格納されているシステム構築支援プログラム41を揮発性記憶装置3のプログラム展開領域に展開する。そして、演算装置2は、プログラム展開領域に展開されたシステム構築支援プログラム41を実行することによって、構成図編集部21、名称候補一覧生成部(一覧表示部)22、およびラベル登録部23として機能する。
構成図編集部21は、FAシステムの構成図(システム構成図)を編集する入力を入力装置5を介して受け付けながら、入力された編集内容を編集中のシステム構成図に逐次反映させる。
図2は、構成図編集部21の操作により作成されたシステム構成図の一例を説明する図である。図2の例においては、システム構成図100には、PLC101および表示器102が接続線104で接続されて配置されている。接続線104は、FAシステムを構成する機器間の接続関係を記述した情報である。PLC101および表示器102は、夫々、システム構築支援装置1が備える固有のツールで作成されたプロジェクト(プロジェクト44a、44b)と呼ばれる、夫々の機器を動作せしめる設定情報を有している。
PLC101に設定されているプロジェクト44aには、自プロジェクト44aで用いられているデバイス番号毎にコメントが関連付けられて記録されている。なお、プロジェクト44aは、デバイス番号を用いて記述されている制御プログラムを含んで構成される。図2に示すプロジェクト44aは、当該制御プログラムのうちの一部の要素を抜粋して示すものである。図2に示すプロジェクト44aによれば、例えば、「M6410」というデバイス番号には、「GOTスイッチ」というコメントが関連付けられている。
また、表示器102に設定されているプロジェクト44bには、自プロジェクト44bにて用いられているデバイス番号毎に、表示器102の表示画面に表示される銘板名、機能名や、表示器102の表示画面に表示される表示オブジェクト(以降、単にオブジェクト)の名称が関連付けられて記録されている。なお、表示器102の表示画面は、プロジェクト44bに含まれている画面データに基づいて形成される。画面データには、オブジェクト名称(オブジェクト名)、表示画面上の配置位置、デバイス番号、および銘板(または機能名)が関連付けられて記述されている。オブジェクトとは、表示画面に表示される部品をいい、多様な表示様態に対応できるように多様な種類のオブジェクトが予め用意されている。例えば、オブジェクトには、スイッチ、ボタン、数値表示、グラフ表示などの種類があり、種類毎に名称が与えられている。例えばスイッチの形状を模したオブジェクトには「スイッチ」という名称が与えられている。図2に示すプロジェクト44bは、表示器102に設定されている画面データの一部の要素を抜粋して示すものである。図2に示すプロジェクト44bによれば、例えば、「(1)−M6410」というデバイス番号には、「スイッチ」というオブジェクト名称と「待機点」という銘板とが関連付けられている。
また、このシステム構成図100によれば、システム構築支援装置1に固有の設定ツールを持たない汎用機器103がシステム構成図100上に配置されている。汎用機器103は、接続線104により、PLC101および表示器102に接続されている。汎用機器103には、プロジェクト作成時に必要となる情報を集めた設計情報45bが関連付けられている場合がある。設計情報45bは、システム構築支援装置1とは異なるツールにより作成されたものであってよい。図2の設計情報45bによれば、汎用機器103にて使用されるデバイス番号毎にデバイス番号の割り当て先の機能の情報(対応機能)が関連付けられている。なお、PLC101も設計情報(設計情報45a)が設定される場合があってもよい。
構成図編集部21は、ユーザが所望するタイミングでシステム構成図100を不揮発性記憶装置4に構成情報42として記録する。構成情報42は、FAシステムを構成する機器間の接続関係を記述した接続情報43と、プロジェクト(プロジェクト44a、プロジェクト44b、etc)と、設計情報(設計情報45a、設計情報45b、etc)とを含む。接続情報43をグラフィカルに表示したものが接続線104に該当する。
なお、以降、プロジェクト44a、44bを総称してプロジェクト44と表記し、設計情報45a、45bを総称して設計情報45と表記することがある。そして、プロジェクト44および設計情報45は、本発明の課題を解決するための手段の機器情報に該当する。
名称候補一覧生成部22は、構成情報42に含まれているプロジェクト44、設計情報45から、デバイス番号に関連付けられた文字列をデバイス毎に抽出する。そして、名称候補一覧生成部22は、抽出した文字列をデバイス毎に列記した名称候補一覧表示(名称候補一覧表示110)を表示装置6に表示する。言い換えると、名称候補一覧生成部22は、抽出した文字列を個々の文字列に対応するデバイス番号に基づいてデバイス毎のエントリに整理して一覧表示する。
名称候補一覧生成部22が抽出対象とする文字列は、デバイスに関連付けられた文字列であればどのような文字列であってもよい。ここでは、プロジェクト44aにおいてデバイスに関連付けられたコメント、プロジェクト44bにおいてデバイスに関連付けられたオブジェクト名称、銘板、機能名、設計情報45bにおいてデバイスに関連付けられた対応機能がラベル名称の候補として抽出される。なお、デバイスを含むデータ(制御プログラム、画面データ)の名称や、対応するオブジェクトが配置される画面の名称や、プロジェクトの名称や、設計情報の名称なども抽出対象とするようにしてもよい。なお、以降、コメント、オブジェクト名称、銘板、機能名、対応機能、画面の名称、プロジェクトの名称、設計情報の名称を、文字列の種類ということとする。なお、如何なる種類の文字列を抽出対象とするかは、ユーザが任意に設定することができる。
また、名称候補一覧生成部22は、一つのデバイスについて複数の文字列を抽出した場合には、抽出した複数の文字列を予め定められた優先順位に従って配列して表示する。文字列の表示の優先順位は、ユーザが文字列の種類毎に任意に設定することが可能である。
ラベル登録部23は、名称候補一覧表示110に表示された文字列のうちの1つを選択する入力をエントリ毎に受け付けることができる。ユーザが1つのエントリについて文字列を1つ選択すると、ラベル登録部23は、選択された文字列を当該文字列に対応付けられたデバイスのラベル名称として登録する。なお、文字列の入力方法は上記に限定されない。例えば、ラベル登録部23は、複数のラベル名称候補を組み合わせて1つの文字列を作成する入力や、ラベル名称候補として表示されていない新しい文字列の入力を受け付けることができる。
また、ラベル登録部23は、ラベル名称の登録時には、同一のラベル名称が複数の異なるデバイスに重複して登録されていないことのチェックと、登録対象のラベル名称に禁止文字が含まれていないことのチェックを行うことができる。また、ラベル登録部23は、プロジェクト44に記述されているデバイス番号を、登録されたラベル名称に置き換えることができる。
なお、ラベル登録部23による置き換えは、例えば、デバイス番号を検索キーとしてプロジェクト44を検索し、ヒットしたデバイス番号をラベルで置き換えることで実現される。また、名称候補一覧生成部22が抽出元を特定する情報を記録しておき、ラベル登録部23は、当該抽出元の情報に基づいて置き換え対象のデバイス番号が記述されている位置を特定するようにしてもよい。
なお、ラベル名称を登録するとは、ここでは、ラベル名称情報(ラベル名称情報46)にデバイスとラベル名称とを対応付けて記録することをいう。ラベル名称情報46は、例えば不揮発性記憶装置4に格納される。プロジェクト44aに含まれる制御プログラムは、デバイスがラベル名称で置き換えられた後にコンパイルされて実行コードに変換され、ラベル名称情報46とともにPLC101にダウンロードされる。PLC101は、実行コードを実行する際に、ラベル名称情報46を参照することによって、実行コードに含まれているラベル名称に対応するデバイスを特定することができる。また、プロジェクト44aに含まれる制御プログラムは、ラベル名称情報46とともにコンパイルされて、デバイス番号を使用する実行コードに変換されるようにしてもよい。
また、プロジェクト44bに含まれる画面データは、デバイスがラベル名称で置き換えられた後にラベル名称情報46とともに表示器102にダウンロードされる。表示器102は、画面データに基づいて表示画面を作成する際に、ラベル名称情報46を参照することによって、画面データに含まれているラベル名称に対応するデバイスを特定することができる。プロジェクト44bに含まれる画面データは、表示器102にダウンロードされる前にラベル名称情報46に基づいてラベル名称がデバイス番号に変換されるようにしてもよい。
図3は、本発明の実施の形態のシステム構築支援装置1の動作を説明するフローチャートである。なお、ここでは、システム構成図100の編集が完了し、システム構成図100に対応する構成情報42が不揮発性記憶装置4に格納されているものとする。
まず、構成図編集部21は、システム構成図100を表示装置6の表示画面に表示する(ステップS1)。ユーザは、入力装置5を操作することによって、システム構成図100に表示されている機器(PLC101、表示器102、および汎用機器103)から、デバイスをラベル名称に変更する対象の機器を指定するとともに、ラベル名称を登録する処理(ラベル登録処理)を開始する入力を行うことができる。
名称候補一覧生成部22は、機器を指定する入力とラベル登録処理を開始する入力とを受け付けると(ステップS2)、ステップS3〜ステップS10のループ処理を実行して、プロジェクト44および設計情報45から文字列を抽出する。具体的には、名称候補一覧生成部22は、指定された機器のうちの一つを選択し、選択した機器にプロジェクト44が設定されているか否かを判定する(ステップS3)。選択した機器にプロジェクト44が設定されている場合には(ステップS3、Yes)、名称候補一覧生成部22は、選択した機器に設定されているプロジェクト44からデバイス番号と当該デバイス番号に関連付けられている文字列とをデバイス番号毎に抽出する(ステップS4)。ステップS4の処理によって抽出された文字列は、デバイス番号と対にして揮発性記憶装置3のワークエリアに格納される。
選択した機器にプロジェクト44が設定されていない場合には(ステップS3、No)、名称候補一覧生成部22は、ステップS4の処理をスキップする。
続いて、名称候補一覧生成部22は、選択した機器に設計情報45が設定されているか否かを判定する(ステップS5)。選択した機器に設計情報45が設定されている場合には(ステップS5、Yes)、名称候補一覧生成部22は、選択した機器に設定されている設計情報45からデバイス番号と当該デバイス番号に関連付けられている文字列とをデバイス番号毎に抽出する(ステップS6)。ステップS6の処理の際には、前述したように、名称候補一覧生成部22は、抽出した文字列の種類を記録しておく。ステップS6の処理によって抽出された文字列は、デバイス番号と対にして揮発性記憶装置3のワークエリアに格納される。選択した機器に設計情報45が設定されていない場合には(ステップS5、No)、名称候補一覧生成部22は、ステップS6の処理をスキップする。
続いて、名称候補一覧生成部22は、選択した機器から抽出した内容を整理する(ステップS7)。具体的には、名称候補一覧生成部22は、同一のデバイスについてデバイス番号と文字列との対応関係が2以上の数だけ抽出された場合に、これらの対応関係を1つのデバイスにかかるエントリにマージする。ステップS7の処理により、1つのデバイスにつき1以上の名称候補が1つのエントリに整理されて記憶される。なお、デバイス番号と文字列との対応関係毎に記録されている文字列の種類を記述した情報は、個々の文字列に紐付けられて記憶される。
続いて、名称候補一覧生成部22は、ステップS2の処理の後の最初のループ処理(ステップS3〜ステップS10)を実行中であるか否かを判定する(ステップS8)。最初のループ処理を実行中ではない場合には(ステップS8、No)、名称候補一覧生成部22は、以前に実行したループ処理により現在選択中の機器と異なる他の機器から抽出され、揮発性記憶装置3に格納されている内容と、現在実行中のループ処理内のステップS7の処理により整理されて揮発性記憶装置3に格納されている内容とを整理する(ステップS9)。具体的には、名称候補一覧生成部22は、夫々異なる機器から抽出された複数のエントリ番号が同一のデバイスに関するエントリであることが明らかである場合、同一のデバイスに関する複数のエントリを1つにマージする。名称候補一覧生成部22は、複数のデバイス番号が同一のデバイスを指しているか否かを、デバイス番号同士の比較と接続情報43とに基づいて判断することができる。
図2に示した例によれば、PLC101が参照する「M6410」と、表示器102が参照する「(1)−M6410」とは、デバイス種別を表す英文字「M]とその後の数字列「6210」とが完全に一致する。また、接続情報43(接続線104)によれば、PLC101と表示器102とは互いに接続されているので、同一のデバイス番号は同一のデバイスを指す。したがって、プロジェクト44aに記述されているデバイス番号「M6410」とプロジェクト44bに記述されているデバイス番号「(1)−M6410」とは、同一のデバイスを指すことは明らかである。この場合には、プロジェクト44aにおいて「M6410」に関連付けられているコメント「GOTスイッチ」とプロジェクト44bにおいて「(1)−M6410」に関連付けられているオブジェクト名称「スイッチ」および銘板「待機点」とは、一つのエントリとしてワークエリアに記憶される。「GOTスイッチ」、「スイッチ」、「待機点」は、整理の後、デバイス番号「M6410」に関連付けられて記憶されるようにしてもよいし、デバイス番号「(1)−M6410」に関連付けられて記憶されるようにしてもよい。
なお、名称候補一覧生成部22は、1つのエントリが複数の文字列を含む場合には、文字列に紐付けられた文字列の種類を記述した情報と、予め種類毎に設定された優先順位に基づいて、1つのエントリに含まれる複数の文字列を優先順位が高い順に配列する。
現在実行中のループ処理が最初のループ処理である場合には(ステップS8、Yes)、名称候補一覧生成部22は、ステップS9の処理をスキップする。
続いて、名称候補一覧生成部22は、指定された機器のうち未選択の機器があるか否かを判定する(ステップS10)。未選択の機器がある場合には(ステップS10、Yes)、名称候補一覧生成部22は、ステップS3の処理を再び実行する。未選択の機器がない場合には(ステップS10、No)、名称候補一覧生成部22は、ワークエリアに格納しておいたエントリの一覧を画像フレームに整形して名称候補一覧表示110として表示画面に表示する(ステップS11)。
図4は、名称候補一覧表示110の一例を説明する図である。図4の例は、図2に対応する。図示するように、名称候補一覧表示110によれば、デバイス番号が記述されるフィールド111とエントリ毎に1以上の名称候補が記述されるフィールド113とを有しており、名称候補がデバイスに対応付けられて列記されている。なお、図4に示すように、データ型が記述されるフィールド112のように、名称候補一覧表示110に、フィールド111、フィールド113の他にもフィールドを有していてもよい。
続いて、ユーザが名称候補一覧表示110に表示されている名称候補から文字列を選択する入力を行ったり、ラベル名称として登録を希望する文字列を新規に入力したりすると、ラベル登録部23は、これらの入力を受け付ける(ステップS12)。すると、ラベル登録部23は、入力された文字列と当該文字列に対応するデバイスとの対についてエラーチェックを行う(ステップS13)。具体的には、ラベル登録部23は、ステップS12の処理において、入力された文字列を、名称候補一覧表示110において当該入力された文字列に対応づけられているデバイスにかかるラベル名称の入力として受け付ける。ラベル登録部23は、ステップS13の処理において、当該入力されたラベル名称と同一のラベル名称が他の異なるデバイスに重複して登録されていないことのチェックと、ラベル名称に禁止文字が含まれていないことのチェックを行う。同一のラベル名称が他の異なるデバイスに重複して登録された場合や、登録対象のラベル名称に禁止文字が含まれている場合には、エラーチェックの結果はエラーとなる。エラーがあった場合には(ステップS13、エラーあり)、ラベル登録部23は、エラー処理として、名称候補一覧生成部22に再びステップS11の処理を実行せしめることで、ユーザに登録対象のラベル名称の選択/新規入力を促す。エラーチェックの結果がエラーなしであった場合(ステップS13、エラーなし)、ラベル登録部23は、登録対象のラベル名称とデバイスとの対応付けをラベル名称情報46に記録することで、ラベルの登録を行う(ステップS14)。
なお、エラー処理の内容は上記に限定されない。ラベル登録部23は、エラー処理として、ラベル名称が重複している旨を表示するようにしてもよい。
図5は、ラベル名称情報46の一例を説明する図である。図示するように、ラベル名称情報46は、デバイス番号が記述されるフィールド461とエントリ毎に1つのラベル名称が記述されるフィールド463とを有しており、この表示形態によりラベル名称とデバイスとが一対一に対応付けられている。ラベル名称情報46は、データ型が記述されるフィールド462のように、フィールド461、フィールド463の他にもフィールドを有していてもよい。
ステップS14の処理に続いて、ラベル登録部23は、プロジェクト44に含まれているデバイスを、登録済みのラベルで置き換えるか否かを判定する(ステップS15)。なお、ラベルの登録後に自動的にラベル置き換えを実行するか否かの設定が予めなされ、ラベル登録部23は、当該設定に基づいてステップS15の判定処理を実行してもよい。また、ラベル登録部23は、ラベル置き換えの実行を指示する入力を待ち受けて、当該入力の有無によりステップS15の判定処理を実行してもよい。
ラベル置き換えを実行すると判定した場合(ステップS15、Yes)、ラベル登録部23は、全てのプロジェクト44に含まれているデバイス番号の記述を、登録済みのラベルで置換する(ステップS16)。ラベル置き換えを実行しないと判定した場合(ステップS15、No)、ラベル登録部23は、ステップS16の処理をスキップする。
そして、ラベル登録部23は、登録結果を表示して(ステップS17)、本発明の実施の形態のシステム構築支援装置1の動作が終了となる。なお、ラベル登録部23は、登録結果としてラベル名称情報46を表示してよい。
図6−1は、デバイス番号を用いて記述された制御プログラムの一例を説明する図であり、図6−2は、ラベル名称に変換された後の制御プログラムの一例を説明する図である。図6−1に示すように、制御プログラム44a1は、デバイス番号の記述301を2つ含んでいる(「M6410」および「M10」)。そして、夫々の記述301の下部には、デバイス番号に対応するコメント302が記述されている。具体的には、デバイス番号「M6410」にはコメント「GOT スイッチ」が関連付けられており、デバイス番号「M10」にはコメント「原点復帰始動トリガ」が関連付けられている。この制御プログラム44a1は、ラベル登録部23によりラベル置き換えが実行されることにより、図6−2に示す制御プログラム44a2が生成される。制御プログラム44a2によれば、夫々のデバイス番号の記述301がラベルの記述303に置き換えられている。具体的には、デバイス番号「M6410」はラベル「待機点」に置き換えられ、デバイス番号「M10」はラベル「原点復帰始動トリガ」に置き換えられている。
図7−1は、プログラマブル表示器の表示画面例を説明する図であり、図7−2は、デバイス番号を用いて記述された画面データの一例を説明する図であり、図7−3は、ラベル名称に変換された後の画面データの一例を説明する図である。図7−1に示すように、表示画面500には、8つのスイッチのオブジェクトが配置されている。夫々のオブジェクトには、「リアルモードメイン」、「待機点」、「位置選択」、「間接指定」などの銘板が表示されている。図7−2に示す画面データ44b1は、表示画面500を表示するための画面データである。画面データ44b1は、デバイスの記述311をスイッチ毎に含んで記述されている。この画面データ44b1は、ラベル登録部23によりラベル置き換えが実行されることにより、図7−3に示す画面データ44b2が生成される。画面データ44b2によれば、夫々のデバイス番号の記述311がラベルの記述312に置き換えられている。
以上述べたように、本発明の実施の形態によれば、システム構築支援装置1は、デバイス番号とデバイス番号に関連付けられた文字列とを含んで記述される機器情報(プロジェクト44、設計情報45)を予め記憶する不揮発性記憶装置4と、機器情報に含まれている文字列を、当該文字列が関連付けられているデバイス番号と対応付けて抽出し、前記抽出した文字列を個々の文字列に対応するデバイス番号に基づいてデバイス毎のエントリに整理して一覧表示する名称候補一覧生成部22と、一覧表示された文字列のうちの1つを選択する入力をエントリ毎に受け付けて、選択された文字列を当該文字列に対応するデバイスのラベルとして登録するラベル登録部23と、を備えるように構成したので、プロジェクト44からデバイス番号を1つずつ探し出すユーザの労力を軽減することができる。即ち、ラベルの登録の作業を簡単に行うことができるようになる。また、全てのデバイス番号が一覧表示されるので、ユーザは、デバイス毎に固有のラベルを登録することができるようになる。
また、ラベル登録部23は、異なる複数のデバイスに同一のラベルが登録されているか否かをチェックして、異なる複数のデバイスに同一のラベルが登録された場合には、エラー処理を実行する、ように構成したので、ユーザは、異なる複数のデバイスの同一のラベルが登録されていないことのチェックを行う作業を行わなくて済む。即ち、ラベルの登録の作業を簡単に行うことができるようになる。
また、名称候補一覧生成部22は、夫々異なる機器にかかる2つの機器情報に夫々含まれている2つのデバイス番号が同一のデバイスを指すか否かを接続情報43に基づいて判定し、前記2つのデバイス番号が同一のデバイスを指す場合には、前記2つのデバイス番号の夫々に関連付けられている文字列を1つのエントリに整理する、ように構成したので、複数の機器のプロジェクト間で用いられる同一のデバイスには同一のラベルを矛盾なく割り当てることが出来るようになる。
また、ラベル登録部23は、ラベルの登録後、機器情報に含まれているデバイス番号を、当該デバイス番号が参照するデバイスに対応する登録済みのラベルに置換する、ように構成したので、プロジェクト44に含まれているデバイス番号をラベルに置き換える作業をユーザが行わなくて済むようになる。
以上のように、本発明にかかるシステム構築支援装置は、FAシステムの構築を支援するシステム構築支援装置に適用して好適である。
1 システム構築支援装置、2 演算装置、3 揮発性記憶装置、4 不揮発性記憶装置、5 入力装置、6 表示装置、21 構成図編集部、22 名称候補一覧生成部、23 ラベル登録部、41 システム構築支援プログラム、42 構成情報、43 接続情報、44,44a,44b プロジェクト、44a1,44a2 制御プログラム、44b1,44b2 画面データ、45,45a,45b 設計情報、46 ラベル名称情報、100 システム構成図、101 PLC、102 表示器、103 汎用機器、104 接続線、110 名称候補一覧表示、111,112,113,461,462,463 フィールド、301,303,311,312 記述、302 コメント、500 表示画面。
Claims (4)
- 機器を備えて構成されるFAシステムを模擬するシステム構成図の作成を支援するシステム構築支援装置であって、
デバイス番号とデバイス番号に関連付けられた文字列とを含んで記述され、前記機器に設定された、または前記機器に関連付けられた機器情報を記憶する記憶部と、
前記機器情報に含まれている文字列を、当該文字列が関連付けられているデバイス番号と対応付けて抽出し、前記抽出した文字列を個々の文字列に対応するデバイス番号に基づいてデバイス毎のエントリに整理して一覧表示する一覧表示部と、
前記一覧表示された文字列のうちの1つを選択する入力をエントリ毎に受け付けて、前記選択された文字列を当該文字列に対応するデバイスのラベルとして登録するラベル登録部と、
を備えることを特徴とするシステム構築支援装置。 - 前記ラベル登録部は、異なる複数のデバイスに同一のラベルが登録されているか否かをチェックして、異なる複数のデバイスに同一のラベルが登録された場合には、エラー処理を実行する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム構築支援装置。 - 前記FAシステムは複数の機器を備え、
前記記憶部は、機器間の接続関係を記述する接続情報を予め記憶し、
前記一覧表示部は、一の機器にかかる機器情報に含まれる第1のデバイス番号と他の機器にかかる機器情報に含まれる第2のデバイス番号とが同一のデバイスを指すか否かを前記接続情報に基づいて判定し、前記第1および第2のデバイス番号が同一のデバイスを指す場合には、前記第1および第2のデバイス番号の夫々に関連付けられている文字列を1つのエントリに整理する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシステム構築支援装置。 - 前記ラベル登録部は、ラベルの登録後、前記機器情報に含まれているデバイス番号を、当該デバイス番号が参照するデバイスに対応する登録済みのラベルに置換する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のシステム構築支援装置。
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