JP5726035B2 - 結晶育成装置 - Google Patents
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Description
本発明に係る結晶育成装置の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。結晶育成装置1は、主に保持部材2、接着材3、種結晶4および融液5によって構成されている。以下に、図1を参照しつつ、結晶育成装置1の概略を説明する。
接着材3には、沸点が炭化珪素の融点よりも低い材料(以下、気化材料という)を含んでいてもよい。ここで「炭化珪素の融点」としては、炭化珪素の融液5内に例えばチタンまたはクロムなどを含んでいる場合には、例えば融液5の温度を用いればよい。炭化珪素の融液5にチタンまたはクロムを含ませることにより、融液5に含まれる炭素の比率を大きくすることができ、種結晶4の下面4Bに成長させる炭化珪素の結晶の成長速度を向上させることができる。
保持部材2は、図3に示すように、下端面2Aが、上下方向に垂直な水平面L1に対して傾斜している。下端面2Aと水平面L1とのなす角D1は、例えば0.5°以上45°以下
となるように設定することができる。このように下端面2Aを、水平面L1から傾斜させる方法としては、例えば保持部材2の下端面2Aを傾斜させた状態で、粗面化する方法などを挙げることができる。粗面化する方法としては、例えば後述するように研磨法などを用いることができる。
下端面2Aの端部は、図4に示すように、種結晶4の上面4Aと当接するように位置していてもよい。すなわち、下端面2Aの粗面の一部は、種結晶4の上面4Aと接するように配置されている。このように配置されていることから、種結晶4からの熱を保持部材2から抜けやすくすることができ、種結晶4の上面4Aから接着材3に伝わる熱を緩和することができる。その結果、接着材3で発生する気泡を少なくすることができる。
保持部材2は、図5に示すように、下端面2Aを含む部分が、炭化珪素からなる多結晶2’で構成されていてもよい。このように下端面2Aを含む部分が、炭化珪素からなる多結晶2’で構成されていることから、種結晶4と似た熱膨張係数を持つことになり、保持部材2の多結晶2’の部分と、種結晶4との間で熱膨張係数の差が小さくすることができる。その結果、接着材3に、多結晶2’と種結晶4との熱膨張係数の差に起因する応力の発生を抑制することができ、接着強度を維持することができる。
接着材3は、シリコンをさらに含んでいてもよい。接着材3にシリコンを含有させることによって、種結晶4との間で熱膨張係数の差を小さくすることができ、両者の間で発生する応力を抑制することができる。その結果、種結晶4が保持部材2から剥離されにくくすることができる。
接着材3は、図6に示すように、保持部材2の下端面2Aの一部と、種結晶4の上面4Aの一部と固定する複数の接着体3’からなっていてもよい。このように接着体3’が複数の島状に、保持部材2の下端面2Aの一部と、種結晶4の上面4Aの一部とが固定されていることによって、接着体3’同士の間に空間を有するようになる。
接着材3は、図7に示すように、保持部材2の下端面2Aと種結晶4の上面4Aとの間に位置する、炭化珪素からなる多結晶質の緩衝層17を有していてもよい。
保持部材2は、図8に示すように、粗面となった下端面2Aの一部に、種結晶4と接触する接触部分2”を有していてもよい。接触部分2”は、種結晶4の上面4Aと接触するように設定されている。そのため、接触部分2”は、粗面となった下端面2Aよりも種結晶4側に高くなっている。すなわち、接触部分2”は、保持部材2において、最下端面となっている。なお、接触部分2”は、保持部材2の下端面2Aが接触部分2”の外周を取り囲むように設けられていればよい。
保持部材2は、図9に示すように、下端面2Aの粗面が、同心円状となるように設けられていてもよい。この場合でも、保持部材2の下端面2Aの粗面は、図9(b)に示すように、高さThが、例えば5μm以上30μm以下となるように設定することができる。
本発明の実施形態に係る結晶の育成方法について説明する。本実施形態の結晶の育成方法は、保持部材2の下端面2Aに固定された種結晶4の下面4Bを、坩堝6内にある炭化珪素の融液5に接触させて、保持部材2の上方に引き上げることによって、種結晶4の下面4Bに融液5から炭化珪素の結晶の育成を行なう。
保持部材2の下端面2Aを粗面とする工程を有する。保持部材2の下端面2Aを所定の粗面とする方法としては、例えば、化学機械研磨法、または研磨布紙を用いる方法などを用いることができる。所定の粗面とするには、例えば所定の粒径の研磨砂を用いて研磨する方法などがある。この場合、研磨砂の粒径としては、算術平均粗さRaよりも大きいものを用いることができ、例えば7μm以上60μm以下のものを用いることができる。保持部材2の下端面2Aは、算術平均粗さRaが5μm以上30μm以下の粗面となるように設定することができる。
下端面2Aを粗面とする工程の後、粗面とされた下端面2Aに、接着材3を塗布する工程を有する。接着材3は、保持部材2の下端面2Aの全面に塗布される。種結晶4と保持部材2の下端面2Aとの間に、複数の接着体3’を有するようにする場合(結晶育成装置の変形例4の場合)には、例えば接着材3を保持部材2の下端面14の一部に塗布することによって形成してもよい。
接着材3を塗布する工程の後、種結晶4を接着材3に接触させることによって、種結晶4を保持部材2の下端面2Aに接着材3を介して固定する。種結晶4は、下端面2Aに塗布された接着材3に接触させる。
2 保持部材
2A 下端面
2’ 多結晶
2” 接触部分
3 接着材
3a 粒子
4 種結晶
4A 上面
4B 下面
5 融液
6 坩堝
7 坩堝容器
8 保温材
9 凹部
10 加熱機構
11 コイル
12 交流電源
13 搬送機構
14 動力源
15 制御部
17 緩衝層
Claims (6)
- 坩堝内にある炭化珪素の融液に、保持部材の下端面に接着材を介して固定した炭化珪素からなる種結晶の下面を接触させて、該下面に前記融液から炭化珪素の結晶を成長させる結晶育成装置において、
前記保持部材は炭素からなるとともに、前記接着材は、沸点が前記炭化珪素の融点よりも低い材料と炭素の粒子とを含み、
前記保持部材の前記下端面は、算術平均粗さRaが5μm以上30μm以下の粗面であり、上下方向に垂直な水平面に対して傾斜している結晶育成装置。 - 前記保持部材は、前記下端面が全体に渡って前記粗面となっている請求項1に記載の結晶育成装置。
- 前記保持部材は、前記下端面を含む部分が、炭化珪素からなる多結晶で構成されている請求項1または2に記載の結晶育成装置。
- 前記接着材は、シリコンをさらに含んでいる請求項1〜3のいずれかに記載の結晶育成装置。
- 前記接着材は、前記保持部材の前記下端面の一部と、前記種結晶の上面の一部とを固定する複数の接着体からなる請求項1〜4のいずれかに記載の結晶育成装置。
- 前記接着材は、前記保持部材の前記下端面と前記種結晶の上面との間に位置する、炭化珪素からなる多結晶質の緩衝層を有している請求項1〜5のいずれかに記載の結晶育成装置。
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