JP5719833B2 - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は情報記録媒体用ガラス基板の製造方法に関する。
昨今、磁気ハードディスクドライブに代表される情報記録用媒体の基材(サブストレート)として、ガラス基板の需要が高まっている。
情報記録用媒体の高記録密度化を実現するため、サブストレートとしてのガラス基板は、粗研磨工程、精密研磨工程等、高精度に複数回の研磨が行われる。かかる研磨工程において、ガラス素材は高い平滑性、高い清潔度が要請され、しかも、生産性を向上することも要請される。
高い平滑性を達成する方法としては、シリカ系砥粒を最終研磨に使用する方法が知られているが、同時に生産性を向上させる手段としてはそのシリカ系砥粒を循環させて使うことが知られている(特許文献1)。なお、この最終研磨では、スラリ(シリカ系砥粒が分散されている研磨液)の凝集およびゲル化を防ぐために、ゲル化抑制剤が添加されるスラリを使用して研磨を行うことが知られている(特許文献2)。
特開2008−246645号公報 特開2008−101132号公報
本発明の目的はガラス素材を精密研磨加工する際に、コロイダルシリカを研磨材として循環使用するに当たり、コロイダルシリカがゲル化することを防止して循環使用できる回数が制限されることを防ぎ、もって生産性を高めることのできる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供することである。
すなわち、本発明の第一の主題は、表面に付着している鉄分が0.5ng/cm以下であって、表面粗さRaが1nm以下であるガラス素材にコロイダルシリカを含む研磨材を用いて、酸性条件下で精密研磨する精密研磨工程を備えることを特徴とする。
また、本発明の第二の主題は、上記製造方法によって製造された情報記録媒体用ガラス基板である。
情報記録媒体用のガラス基板に要求される平滑性の実現は、現時点では、コロイダルシリカによる精密研磨によってしか達成することができない。現在の精密研磨に使用されるコロイダルシリカは、その粒径が20nm〜80nmのものが主流であり、これらは、分散剤等によって分散されながら研磨に用いられている。しかしながら、ガラス素材から溶解した鉄(Fe)、特に三価の鉄イオン(Fe3+)が研磨スラリにあると、コロイダルシリカがこのFeやFe3+によってゲル化することが分かっている。このため、コロイダルシリカを研磨材として使用して循環させた場合、時間経過を経ることにコロイダルシリカがゲル状に凝集してしまうため研磨材として使えなくなる問題があった。
この問題を解決する技術として、凝集したコロイダルシリカをフィルタにて除去する技術がある。しかしながら、この技術では、凝集したコロイダルシリカがフィルタよりも小さい場合、コロイダルシリカがフィルタを通過してしまうため、効果が出ないという問題があった。特に最近では、20nm程度のコロイダルシリカが使用されることが多いため、凝集したコロイダルシリカがフィルタを通過してしまい、効果的ではない。他方、フィルタの目が小さいと、凝集したコロイダルシリカが目詰まりを起こすため加工ができない。このようなことから、研磨材を循環使用することができる回数は、3回程度が限度であり、その結果、生産効率が悪くなるという問題があった。
他方、特許文献2に開示されているようなゲル化抑制剤を採用しても、実際に加工を行うとゲル化は抑制できない。よって、コロイダルシリカのゲル化を抑える手段がなく、循環使用回数は制限され、生産性の悪化が生じていた。
本件発明者は、鋭意研究の結果、ガラス素材にFeが付着している場合、また、FeからFe3+が溶解している場合、前記のコロイダルシリカがゲル化してしまうことをつきとめた。ガラス素材に付着しているFeは、コロイダルシリカに接触しながら溶解していくため、キレートされる前にFe3+とコロイダルシリカとが接触し、ゲル化してしまうと考えられる。これらの傾向は、コロイダルシリカの粒径が小さいほど如実に表れる。これは、粒径が小さいほどガラス素材と点接触する回数が増えるため、コロイダルシリカとFe3+とが接触する回数が増え、結果としてゲル化を誘発するからであると考えられる。
他方、研磨レートを上昇し、生産性を向上するために酸性条件下で精密研磨工程を行うことが好ましい。中性条件下では、研磨材が分散しないため平滑性が悪化するからである。また、アルカリ条件下では、分散力が高すぎるため基板と研磨材とが接触せず、研磨力が低下するからである。しかしながら、酸性条件下での研磨環境ではコロイダルシリカを使用する場合には、鉄の溶解も促進されるので、上記問題が一層顕著になる。
本発明は、かかる知見に基づき、上記課題に鑑みてなされたものである。
以下、本発明の好ましい実施の形態並びに実施例について説明する。しかしながら、本発明は、以下に説明する実施形態や実施例の製造方法に限られているわけではない。
本実施形態に係る情報記録媒体用のガラス基板は、例えば、情報記憶媒体としての磁気ハードディスクに好適な環状の基材(サブストレート)となるものである。ガラス基板の製造過程は、プレス加工や孔ぐり加工で環状ディスク状のガラス素材を成形し、ラッピング工程、ポリッシュ工程、ポリッシュ後洗浄工程、並びに精密研磨工程を含み、さらに、洗浄工程を経て製造されるものである。
ガラス素材としては、LiOが3.6質量%、NaOが11.2質量%、KOが0.4質量%、MgOが0.6質量%、CaOが1.6質量%、Alが14.9質量%、SiOが64.5質量%、ZrOが2.0質量%、CeOが0.5質量%、SnOが0.7質量%のものが好適である。
[ラッピング工程]
プレス法で成形した環状のガラス素材は、比較的粗いダイヤモンド砥石で研削加工する。このラッピング工程は、1回でもよく、好ましくは、2回実行する。また、ラッピング工程を複数回実行する場合、間に粗研磨工程を施して、ラッピング工程で残留した傷や歪みを除去することが好ましい。
[ポリッシュ工程]
(粗研磨工程)
ラッピング工程を終えたガラス素材は、両面研磨機で酸化セリウムによって、研磨される。上記両面研磨機は、全面をDLCコーティング加工しているものが好ましい。DLCとは、ダイヤモンドライクカーボンの略称であり、加工機の表面を保護し、鉄分の付着を可及的に完全に防ぐことが可能となるものである。
(ポリッシュ後洗浄工程)
ポリッシュ工程後のガラス素材は、洗浄されることが好ましい。このポリッシュ後洗浄工程では、鉄分の侵入を防止するために、ポリ塩化ビニール(PVC)製の洗浄槽を使用する。
本発明のポリッシュ後洗浄工程の例としては、pH13のアルカリ洗剤で洗浄し、リンスを行うことが好ましい。続いて、pH0の酸系洗剤(硝酸)で洗浄、リンスし最後にHF(0.1%液)による洗浄を行うことが好ましい。
なお、酸化セリウムに関してはアルカリ洗浄、酸洗浄、HFの順で洗浄を行うことが最も効率的である。このことは、まずアルカリ洗剤で研磨材を分散除去し、続いて酸洗剤で研磨材を溶解除去、最後にHFによってガラスをエッチングし深く刺さっている研磨材を除去できるからである。また各洗剤は、脱気されたものを使用し、超音波を印加しながら洗浄を行う。脱気を行うことにより強力に付着している酸化セリウムを除去できるようになる。また、超音波を使用することによりキャビテーションの効果が増し、アルカリ洗剤による分散効果が増す。印加条件としては、アルカリ洗剤では40kHz、酸洗剤では80kHz、HF洗剤では170kHzである。特に、酸洗剤で80kHzの超音波を印加することにより、小さい付着に対する溶解性が向上する。最後にHFでは、170kHzの超音波を印可することが好ましい。その場合には、さらに細かい酸化セリウムが除去できる。
(精密研磨工程)
次に、精密研磨工程は、上記粗研磨工程で使用したものと同様の研磨装置を用い、研磨パッドを硬質研磨パッドから軟質研磨パッドに替えて実施される。この精密研磨工程で行う処理は、上述した粗研磨工程で得られた平坦平滑な主表面を維持しつつ、例えば主表面の表面粗さの最大高さ(Rmax)が6nm程度以下である平滑な鏡面に仕上げるような鏡面研磨処理である。研磨材としては、粗研磨工程のセリウム系研磨材より粒子径が低い、平均粒子径は20nmの、コロイダルシリカを含む研磨材を用いることが好ましい。かかる研磨材を含む研磨液(スラリー)をガラス素材に供給し、研磨パッドとガラス素材とを相対的に摺動させて、ガラス素材の表面を鏡面研磨する。
精密研磨は、pH0.8〜pH2.0で行うことが好ましい。このようなpHの範囲で精密研磨を行うことで、ζ電位を好適に付与することができる。
すなわち、研磨材の分散性を高めるためには、ζ電位を付与する必要がある。一般的に、酸性条件であればある程(pHが低いほど)、またはアルカリ条件であればあるほど(pHが高いほど)ζ電位を付与できる。他方、pHが低すぎると機械からの錆が増えたり、基板にダメージが残ったりするので好ましくない。
[最終洗浄工程]
上記精密研磨工程を終えたガラス素材の最終洗浄工程は下記の通りに行われる。
まず、精密研磨工程を終えたガラス素材を乾燥させることなく、水中で保管し、湿潤状態のまま次の洗浄工程へ搬送する。研磨残渣が残った状態のままガラス素材を乾燥させてしまうと、この最終洗浄工程により研磨材(コロイダルシリカ)を除去することが困難になる場合があるからである。
したがって、鏡面仕上げされたガラス素材の表面は、荒らされることなく、研磨材を除去する必要がある。例えば、ガラス素材に対してエッチング作用やリーチング作用を施すような洗浄液である場合、鏡面仕上げしたガラス表面が上記洗浄液によって荒らされてしまい、梨子地状の仕上げ表面となってしまう。このような梨子地状の仕上げ表面では、磁気ヘッドの浮上量を十分に低減させることができない。したがって、洗浄液はガラス素材に対して、エッチング作用やリーチング作用を施すものではなく、コロイダルシリカに対して選択的溶解性能を備える洗浄液として組成されることが好ましい。すなわち、ガラスをエッチングする要因であるフッ化水素酸(HF)やケイフッ酸(HSiF)等を含まない組成を洗浄液として選定することが好ましい。洗浄工程を経て、ガラス基板が製造される。
次に、本発明の実施例について説明し、比較例と対比する。なお、以下の説明において、表面粗さRaとは、洗浄処理を終えたガラス基板の主表面の縦5μm、横5μmの正方形領域の算術平均粗さであり、原子間力顕微鏡(AFM)で10枚のガラス基板を観察したものである。
(ガラス組成)
ガラス素材の組成として、以下のものを用意した。
Figure 0005719833
(実施例1)
ラッピング終了後のガラス素板を0.1質量%のフッ化水素酸(HF)溶液で洗浄した後、両面研磨機で酸化セリウムによってポリッシュ工程を行った。この時ポリッシュ工程で使用する両面研磨機は、全面をDLCコーティング加工しているものを使用した。
上記ポリッシュ工程後に洗浄を行った。洗浄槽はPVC製のものを使用し、中性洗剤、純水、純水、IPAの順で洗浄を行った。洗浄後の表面粗さRaは、0.4nmであった。
その後コロイダルシリカ平均粒径20nmのコロイダルシリカをスラリとし、全面をDLCコーティング加工した両面研磨機で加工を行った。このときのpHは、1.0とした。この際使用したスラリが何回循環できるかを確認するため、循環使用し続けた際の表面粗さRaが変化しないかどうかを確認した。20回循環使用後のpHは1.9であった。
(実施例2)
実施例1の工程をポリッシュ工程まで同じように終了し、ポリッシュ後洗浄工程を0.1質量%のHF溶液、中性洗剤、純水、純水、IPAの順で施した。洗浄後の表面粗さRaは0.6nmであった。その後、コロイダルシリカ平均粒径20nmのコロイダルシリカをスラリとし、両面研磨機で加工を行った。このときのpHは、0.8とした。この際使用したスラリが何回循環できるかを確認するため、循環使用し続けた際の表面粗さRaが変化しないかどうかを確認した。20回循環使用後のpHは1.8であった。
(実施例3)
実施例1の工程をポリッシュ工程まで同じように終了し、ポリッシュ後洗浄工程を0.1質量%のHF溶液、硫酸、アルカリ洗剤、純水、IPAの順で施した。洗浄後の表面粗さRaは0.9nmであった。その後コロイダルシリカ平均粒径20nmのコロイダルシリカをスラリとし、両面研磨機で加工を行った。このときのpHは、1.0とした。この際使用したスラリが何回循環できるかを確認するため、循環使用し続けた際の表面粗さRaが変化しないかどうかを確認した。20回循環使用後のpHは1.9であった。
(実施例4)
実施例1の工程をポリッシュ工程まで同じように終了し、ポリッシュ後洗浄工程を0.1質量%のHF溶液、中性洗剤、純水、純水、IPAの順で施した。洗浄後の表面粗さRaは0.6nmであった。その後コロイダルシリカ平均粒径20nmのコロイダルシリカをスラリとし、両面研磨機で加工を行った。このときのpHは、1.0とした。この際使用したスラリが何回循環できるかを確認するため、循環使用し続けた際の表面粗さRaが変化しないかどうかを確認した。20回循環使用後のpHは1.9であった。
(実施例5)
実施例1の工程をポリッシュ工程まで同じように終了し、ポリッシュ後洗浄を0.1質量%のHF溶液、中性洗剤、純水、純水、IPAの順で施した。洗浄後の表面粗さRaは0.9nmであった。その後、コロイダルシリカ平均粒径20nmのコロイダルシリカをスラリとし、両面研磨機で加工を行った。このときのpHは、1.0とした。この際使用したスラリが何回循環できるかを確認するため、循環使用し続けた際の表面粗さRaが変化しないかどうかを確認した。20回循環使用後のpHは1.9であった。
(比較例1)
ラッピング工程終了後、一般の酸洗剤で洗浄し、DLCコーティングをしていない両面研磨機で加工、中性洗剤、純水、純水、IPAで洗浄を行った。洗浄後の表面粗さRaは0.4nmであった。その後コロイダルシリカ平均粒径20nmのコロイダルシリカをスラリとし、両面研磨機で加工を行った。このときのpHは、1.0とした。この際使用したスラリが何回循環できるかを確認するため、循環使用し続けた際の表面粗さRaが変化しないかどうかを確認した。20回循環使用後のpHは1.9であった。
(比較例2)
実施例1の工程をポリッシュ工程まで同じように終了し、ポリッシュ後洗浄工程を2.0質量%のHF溶液、硫酸(5N)、アルカリ系洗剤、純水、IPAの順で施した。表面粗さRaは1.2nmであった。その後コロイダルシリカ平均粒径20nmのコロイダルシリカをスラリとし、両面研磨機で加工を行った。このときのpHは、1.0とした。この際使用したスラリが何回循環できるかを確認するため、循環使用し続けた際の表面粗さRaが変化しないかどうかを確認した。20回循環使用後のpHは1.9であった。
(評価方法)
各実施例1〜5、比較例1、2において、精密研磨工程での循環使用回数の可否をFe量や表面粗さRaで評価した。
Fe量を検査する方法としては、得られたガラス基板表面のFe付着量(Q)ng/cmを一般的な高周波誘導結合プラズマ質量分析装置(ICP−MS)(アジレントテクノロジー株式会社製の7700シリーズ)で計測し、10枚分の平均値を演算した。
また、精密研磨工程でのスラリの循環使用を15回実行し、5回目、7回目、15回目のときの良否を◎、○、△、×の四段階で評価した。評価は、各循環回数(5回目、7回目、15回目)での表面粗さRaで行う。表面粗さRaは、Veecco社製の原子間力顕微鏡(AFM)で10枚のガラス基板を観察し、下記のように評価した。
◎:表面粗さRaの平均が0.03nm以上0.1nm未満である。
○:表面粗さRaの平均が0.1nm以上0.15nm未満である。
△:表面粗さRaの平均が0.15nm以上0.2nm未満である。
×:表面粗さRaの平均が0.2nm以上である。
Figure 0005719833
表2から明らかなように、表面に付着している鉄分が0.5ng/cm以下であって、表面粗さRaが1nm以下であるガラス素材に、コロイダルシリカを含む研磨材で酸性条件下にて精密研磨した実施例1〜5は、精密研磨工程でのスラリの循環使用を20回にしても優れた評価結果を示した。一方で、表面に付着している鉄分が1.3ng/cmであった比較例1は、いずれのスラリ使用回数時にも評価に劣る結果となった。そして、表面に付着している鉄分が0.5ng/cm以下であっても、精密研磨工程前のガラス基板表面の表面粗さが1.2nmであった比較例2は、上記実施例1〜5に比べて評価にやや劣る結果となった。
なお、上述した実施の形態は、本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は、上述した実施例に限定されない。
以上により、表面に付着している鉄分(Fe、Fe3+)が0.5ng/cm以下のガラス素材にコロイダルシリカを含む研磨材を用いて、酸性条件下で精密研磨する精密研磨工程、或いは、遅くとも精密研磨工程の前にガラス素材の表面に付着している鉄分(Fe、Fe3+)が0.5ng/cm以下になるように、精密研磨工程に用いられるガラス素材の鉄分を排除している製造方法は、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
本明細書は、上記のように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
本発明は、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、表面に付着している鉄分が0.5ng/cm2以下のガラス素材にコロイダルシリカを含む研磨材を用いて、酸性条件下で精密研磨する精密研磨工程を備え、上記ガラス素材は、最終研磨を行う前の表面粗さRaが1nm以下であることを特徴とする。
この態様では、精密研磨工程に用いられるガラス素材表面のFe量(鉄、鉄イオン)が極めて微小であることから、コロイダルシリカのゲル化を可及的に抑制することが可能になる。従って、粒径の小さなコロイダルシリカを用いて、循環使用の回数を増加し、生産性を向上することが可能となる。また、ガラス素材に鉄が多く付着していると、付着しているFeが研磨機(コロイダルシリカ)によって深く突き刺さってしまう。そのため、その後の洗浄等で除去しきれなくなってしまう。これに対し、本発明では、精密研磨工程に用いられるガラス素材表面のFe量が極めて微小であることから、研磨後のガラス素材に付着しているFe量も減少し、ガラス基板の清潔性や平滑性を高めることができるという利点がある。また、本発明では、精密研磨工程に用いられるガラス素材表面のFe量が極めて微小であることから、比較的強い酸性条件下で研磨をすることができる。さらに、ζ電位を好適に付与して研磨材の分散性を高め、きめの細かい研磨面を得ることが可能になる。
また、本発明では、精密研磨工程に用いられるガラス素材表面のFe量が極めて微小である。このことから、精密研磨の際に、コロイダルシリカを含む研磨材を酸性条件下で循環使用しても、その循環使用回数を多く維持することができ、生産性を格段に向上させることができるという顕著な効果を奏する。
好ましい態様において、上記精密研磨工程は、pH0.8〜pH2.0で行う。この態様では、ζ電位を好適に付与することができる。
別の好ましい態様において、上記精密研磨工程に使用するコロイダルシリカの粒径が80nm以下であり、実質的には、10nmから80nmの範囲内である。
さらに別の好ましい態様において、上記製造方法は、少なくとも2種類の研磨材を使用し、それぞれ別の両面研磨機を使用する。
本発明の情報記録媒体用ガラス基板は前記情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によって製造されたものである。
この出願は、2010年3月29日に出願された日本国特許出願特願2010−75325を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。

Claims (3)

  1. 表面に付着している鉄分が0.5ng/cm以下であって、表面粗さRaが1nm以下である、粗研磨工程及びポリッシュ後洗浄工程後のガラス素材に、循環使用したコロイダルシリカを含む研磨材を用いて、酸性条件下で精密研磨する精密研磨工程を備え
    上記精密研磨工程に使用するコロイダルシリカの粒径が80nm以下であることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 請求項1記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、
    上記精密研磨工程は、pH0.8〜pH2.0で行うことを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法において、
    上記製造方法は、少なくとも2種類の研磨材を使用し、それぞれ別の両面研磨機を使用することを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
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