JP4560789B2 - 磁気ディスク基板の研磨方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ハードディスク装置用の磁気記録媒体である磁気ディスクに用いるための情報記録媒体用ガラス基板の研磨方法に関する。
ハードディスクは、年々小型化、大容量化の一途をたどっている。そのため磁気記録媒体(以下磁気ディスクとも称する)の高密度化が進み、さらには磁気ヘッドの浮上量もますます小さくなってきている。このような現状から、磁気ディスク基板の表面精度の向上が求められている。磁気ディスク基板の表面精度を向上するには、磁気ディスク基板の研磨工程で、基板表面粗さの低減、基板の微少うねりの低減及びマイクロスクラッチ等の基板表面の欠陥の低減が求められる。また、砥粒や研磨カス等の残留のない基板が求められる。
磁気ディスク基板の表面精度を向上するには、研磨布(パッド)に、孔径がより小さいものが使われてきている。また硬い研磨パッドが用いられてきている。このような状況下では、研磨粒子や研磨カスが研磨パッドの孔に滞留および/または付着しやすく、連続的に研磨を行うと、パッドの汚れや目詰まりを引き起こす。これは、加工表面の粗さの品質にバラツキを引き起こす原因となるため、定期的にパッドドレッシングを行う必要がある。
しかしながら、パッドに付着した研磨粒子や研磨カスをパッドドレッシングで完全に除去するのは難しく、研磨粒子や研磨カスが研磨回数と共にパッド表面に堆積してしまう。研磨中、これらが基板表面と擦れ合うことにより、基板表面の品質を不安定化させる要因となっている。
例えば、Ni−Pめっきアルミニウム合金基板の研磨加工は2段階加工が行われており、研磨剤として1段階目にアルミナ、2段階目の仕上げにコロイダルシリカが使われている。ここで1段目のアルミナと粒を2段目の加工工程に持ち込まないようリンス方法およびリンス液が検討されている。特許文献1、2および3はその1例であり、最近になってもさらに優れたリンス剤が求められており、開発が進められている。
また、ガラス基板の仕上げ研磨に関しては、例えば特許文献4がある。この文献には、ガラス基板を研磨後に純水でリンスした後、ガラス基板表面上のコロイダルシリカを除去するためにpH12以下のアルカリ性水溶液で基板を洗浄すること、およびこの洗浄液に洗浄補助剤としてアニオン性またはノニオン性界面活性剤を添加することが開示されている。
さらに、特許文献5には、半導体ウェハの洗浄工程に使用しうる半導体ウェハの洗浄方法および洗浄装置が開示されている。特に、この文献には、半導体ウェハ上に頑強に付着している粒子を除去し、さらに洗浄後のセルフクリーニングを容易に行うことができる方法と装置が開示されている。さらにこの文献には、洗浄液として界面活性剤を使用することが開示されているが、この文献の洗浄工程は、研磨後のリンス工程またはブラシ洗浄によるスクラブ洗浄工程を経た後の洗浄工程に関する。
特開2000−144193号公報 特開平10−152674号公報 特開2004−182800号公報 特開2004−63062号公報 特開平8−71511号公報
上述のように研磨後の洗浄については種々の検討がなされているが、ガラス基板の仕上げ研磨の直後におけるリンス工程で、パッドの汚染に係わるガラス基板表面の品質の不安定化を防止するためのリンス方法に関しては、未だ十分な検討が行われていないのが現状である。
本発明は、リンス工程において、研磨で生じる研磨パッドの汚染および目詰まりを防止することにより、このような汚染および目詰まりの発生に起因する研磨された基板表面の粗さの品質のバラツキを防止し、製品の品質を向上できる研磨加工方法を提供することを目的とする。
本発明は、磁気ディスク用ガラス基板の研磨方法に関する。この方法は、磁気ディスク用ガラス基板の研磨方法であって、
磁気ディスク用ガラス基板を研磨する工程と、
研磨後に該ガラス基板をリンスする工程と
前記リンス工程の後に第二のリンス液で追加リンスをする追加リンス工程を少なくとも含み、
前記研磨工程がコロイダルシリカを研磨砥粒の主成分として用い、研磨パッドを前記磁気ディスク用ガラス基板に当接させて行われる仕上げ研磨工程を含み、
前記リンス工程が仕上げ研磨工程直後に、定盤を停止せずにリンス液を流しながら前記研磨パッドを前記磁気ディスク用ガラス基板に当接させて行われ、このリンス工程で用いられるリンス液が界面活性剤を含有した純水であり、さらにアルカリを添加してpHが8〜12に調整されたものであり、
前記追加リンス工程が前記リンス工程直後に、該リンス工程に続けて、定盤を停止せずに第二のリンス液を流しながら前記研磨パッドを前記磁気ディスク用ガラス基板に当接させて行われ、前記追加リンス工程の第二のリンス液が、純水にアルカリを添加してpH8から12に調整されたリンス液であることを特徴とする。
本発明の研磨方法は、前記仕上げ研磨工程の加工圧力が40〜120g/cm であり、前記リンス工程の加工圧力が10〜50g/cm である
本発明の研磨方法を用いることにより、表面粗さ(Ra)の安定した基板を得ることができ、さらにはパッドの交換頻度も低減できる、という効果が得られる。
本発明を以下に詳細に説明する。
本発明で使用しうるガラス基板は、例えば中心に円孔を有した円盤状をなす、磁気ディスク等の磁気情報記録媒体の基板として用いられるものである。この磁気記録媒体用ガラス基板の材料としては、特に限定されないが、ソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、結晶化ガラス等が挙げられる。これらのガラス基板は、例えばフロート法、ダウンドロー法、リドロー法またはプレス法などの従来の手順で製造することができる。
上述したように磁気記録媒体は、その表面と、この磁気記録媒体に情報を読み書きするためのヘッドとの距離を狭めることにより、高密度記録化が図られている。磁気記録媒体の表面とヘッドとの距離を狭める場合、磁気記録媒体用ガラス基板の表面に凹凸が存在すると基板上に形成される磁性膜からなる磁気記録部にも凹凸が形成さる。データを読み取るためにヘッドが移動中にこの凹凸に接触または干渉し、記録された情報が正確に読み取れなかったり、ヘッドが破損したり、磁気記録部が傷ついたりする場合があり、不具合を起こすおそれがある。このような不具合を防止するため、磁気記録媒体用ガラス基板を、高精度な研磨処理で研磨することにより、凹凸の発生を抑える試みがなされている。しかし、さらに品質の安定性を保持できる研磨方法が求められている。
本発明者らは、このような凹凸が形成される原因を検討し、ガラス基板表面に凹凸が形成される要因の1つは、リンス工程において、研磨工程で使用される砥粒が研磨パッドの汚染または目詰まりを引き起こし、連続的な研磨により、このような汚染または目詰まりした研磨パッドが、ガラス基板を傷つけることを見出した。このような汚染または目詰まりした研磨パッドから汚染を除去したり、目詰まりした砥粒を完全に取り除くことは困難である。また、汚染や目詰まりした研磨パッドを汚染または目詰まりするごとに新しいものと交換することはコストの増加に繋がる。
本発明者らは、このような不都合を防止することにより、汚染および目詰まりの発生に起因する研磨表面粗さの品質のバラツキを防止し、製品の品質を向上させる、研磨方法を見出した。本発明の研磨方法は、ガラス基板表面の研磨工程がコロイダルシリカを研磨砥粒の主成分として用いる仕上げ研磨工程を含み、この研磨工程直後のリンス工程が、定盤を停止せずにリンス液を流しながら行われ、このリンス液が界面活性剤を含有した純水であり、さらにアルカリを添加してpHが8〜12に調整されたものであることを特徴とする。
このような工程を含むことにより、本発明の方法は、仕上げ研磨工程で使用された砥粒(コロイダルシリカ)をガラス基板表面から除去すると同時に、研磨パッドへの砥粒の堆積を防止ができる。これにより、長時間連続的に仕上げ研磨を行った場合であっても研磨パッドの汚染または目詰まりを防止でき、研磨パッドの汚染または目詰まりに基づくガラス基板表面の品質のばらつきを防止することが可能となる。
本発明の研磨方法は、仕上げ研磨工程と、この直後のリンス工程を少なくとも含む。本発明では、ガラス基板は仕上げ研磨工程に先立って、ガラス基板の切り出し、切り出した基板の粗研磨加工等の従来の加工を施される。
本発明の研磨方法では、まず、シート状のガラス板から円盤状のガラス基板を切り出し、その外径寸法及び内径寸法を所定長さとした後、ガラス基板の表面に以下の研磨処理を施す。なお、研磨処理は、ガラス基板を一枚ずつ研磨する枚葉方式、複数枚のガラス基板を一度に研磨するバッチ方式のいずれの方式で行ってもよいが、生産性の観点から、一般にはバッチ方式が用いられている。
研磨処理では、まず、ガラス基板の表面にラップ加工が施される。このラップ加工は、ガラス基板の厚み、平面度、平行度を所定値にするとともに、大きなうねり、欠け(チッピング)、ひび(クラック)等の大きな欠陥等を取り除くために行われる。
ラップ加工の後に、一般には2段階の粗研磨加工がガラス基板の表面に施される。この粗研磨加工は、ラップ跡(マイクロクラック)を除去すると共に、表面状態を良好にするために行われ、従来の条件・方法を適用することができる。例えば、ガラス基板の表面を粗研磨するために1段目の加工は、硬質ポリッシャ(例えば、JIS K6253−1997に規定される硬度(タイプA)が75〜95)等が使用され、2段目の加工に軟質ポリッシャ(例えば硬度60〜75)が使用される。
粗研磨加工の研磨剤には、例えば1段目には、平均粒径1.2μm前後、2段目には、粒径数百nm以下の研磨材を溶媒としての水に分散させてスラリー状としたものが使用される。該研磨材としては、アルミナ砥粒、酸化セリウムや酸化ランタン等の希土類酸化物、酸化ジルコニウム、二酸化マンガン、酸化アルミニウム、コロイダルシリカ等が挙げられる。これらのうち、希土類酸化物は研磨効率が優れていることから好ましく、希土類酸化物のなかでも酸化セリウムがより好ましい。
この粗研磨加工でガラス基板は、その表面の表面粗さ(Ra)が0.5nm未満、好ましくはRaを0.3nm未満とすることが好ましい。
本発明では、例えば上記の砥粒を含むスラリーを流しながら、定盤上に保持されたガラス基板を回転させ、研磨パッドを当接させて基板表面上を擦ることにより粗研磨工程を行うことができる。
次に、ガラス基板の表面に仕上げ研磨加工が施される。この仕上げ研磨加工は、表面状態を平滑で高品質なものとするために行われる。
この仕上げ研磨工程ではガラス基板の表面を研磨するために、発泡ウレタン、不織布などの研磨パッドを使用することができる。
仕上げ研磨工程の研磨剤には、二酸化ケイ素(SiO)を主成分とし、平均粒径が150nm以下である粒子、好ましくはコロイダルシリカ、を溶媒に分散させて得られた懸濁液が使用される。研磨剤中における粒子の濃度は、3〜40質量%とすることが好ましい。
本発明では、例えば純水にコロイダルシリカを含むスラリーを流しながら、定盤上に保持されたガラス基板(粗研磨されたもの)を回転させ、研磨パッドを当接させて基板表面上を擦ることにより仕上げ研磨工程を行うことができる。
仕上げ研磨工程での研磨レート、研磨時間、加工圧力、定盤回転数、スラリ供給量などの諸条件は、従来のものを適用できるが、例えば、Speed FAM 9B両面研磨機(5キャリアタイプ)の場合、好ましくは以下の範囲である。
研磨レート:10〜100nm/min
研磨時間:1〜20分
加工圧力:40〜120g/cm
定盤回転数:上6〜15rpm、下20〜40rpm
スラリ供給量:50〜250cc/分
次に、仕上げ研磨工程の直後に、リンス工程を行う。このリンス工程は、ガラス基板の表面及び研磨パッドの中から残留する研磨剤を洗い流すこと、および、研磨パッド表面への研磨剤と研磨クズの堆積を防止するために行われる。
ガラス基板をリンスするためのリンス液としては、アルカリと界面活性剤を含む。特に本発明では、溶媒に水を用い、アルカリにより、pH8〜12の範囲内に調製されたリンス液を用いる。
界面活性剤は、アニオン系界面活性剤及びノニオン系界面活性剤からなる群から選ばれた少なくとも1種である。アニオン系界面活性剤は、好ましくは、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、燐酸エステル塩の低分子の化合物及び高分子型化合物からなる群から選ばれた少なくとも1種である。ノニオン系界面活性剤は、好ましくは、多価アルコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸酸化エチレン、ポリプロピレングリコール酸化エチレン、脂肪族アミンおよび脂肪族アミドの酸化エチレン化合物、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルからなる群から選ばれた少なくとも1種である。
アルカリは、好ましくは、NaOH、KOH、NaCO、NaSO、KCO、KSO、および有機アルカリ塩からなる群から選ばれた少なくとも1種である。このアルカリにより、本発明のリンス液のpHを調節する。
リンス液の界面活性剤の含有量は、界面活性剤の種類により異なるが、東邦化学工業のトーホークリンや花王のクリンスルーの場合には、0.05〜3重量%である。アルカリは、所望のpHとなる量を添加する。
本発明のリンス工程は、仕上げ研磨工程の直後に、このリンス工程は、研磨剤に代えて本発明のリンス液をを供給しながら研磨パッドにより表面を擦ることにより行われる。本発明では、上記リンス液を流しながら、定盤を停止せずに研磨パッドによりガラス表面を擦りながらリンス工程を行うことが好ましい。リンス時間、加工圧力、定盤回転数、スラリ供給量などの諸条件は、本発明の目的を達成する限り特に限定されないが、例えば、上述のSpeed FAM 9B両面研磨機(5キャリアタイプ)の場合、以下の範囲が好適である。
リンス時間:0.5〜5分
加工圧力:10〜50g/cm
定盤回転数:上3〜15rpm、下10〜40rpm
リンス液供給量:0.5〜2L/分
本発明のリンス工程では、研磨パッドは、予め決められた枚数の仕上げ研磨とリンスを行った後、ブラシキャリアなどによりドレッシングを施すことが好ましい。
本発明では、上記のリンス工程に続いて、後リンス工程を行うことが好ましい。これは、リンス後に界面活性剤が残留している研磨パッドで、次の研磨を実施すると、スラリ本来の研磨特性が得られず、レートの低下や研磨表面の微小うねりなどの悪影響が現れることがあるためである。このような減少を防止するために、本発明では、界面活性剤でのリンス直後に、続けてアルカリ水溶液で後リンスを実施することが好ましい。このアルカリ水溶液は、純水にNaOH、KOH、NaCO、NaSO、KCO、KSO、および有機アルカリ塩からなる群から選ばれた少なくとも1種を含み、pH値8〜12を有するものである。後リンスは、上記のリンス工程と同様な手順で行うことができる。
リンス工程後、基板は、必要に応じて、アルカリ洗剤を用いたスクラブ洗浄、純水中の超音波(例えば1000kHz)でのリンス、遠心乾燥などの通常の手順を施すことができる。
以上申し述べた通り、本発明の研磨方法は、1)研磨開始/基板設置、2)研磨(例えば粗研磨+仕上げ研磨)、3)界面活性剤含有アルカリリンス液でのリンス、4)研磨終了/基板取り出し、により示される一連の工程を少なくとも含む。さらに、本発明では、上記3)のリンスの後、3’)アルカリ水溶液でのリンスをさらに含むことができる。
本発明の方法により得られる磁気ディスク用ガラス基板は、表面粗さ(Ra)=0.08〜0.25nmを持つことができる。
以下、本発明の実施例を説明する。なお、以下の実施例は例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されない。
(実施例1)
平均粒径0.1μmのコロイダルシリカを約10重量%含み、pHが9.5に調整されたスラリを用いて、ガラス基板を表1の研磨条件で仕上げ研磨した。ここで、仕上げ研磨加工前の基板は、その前工程の粗研磨工程により、Ra=0.25nm程度になっている。
Figure 0004560789
仕上げ研磨が終了すると同時に、研磨剤(スラリー)の供給を停止してリンス液に切り替え、表2に示した条件でリンスを実施した。リンス液は、純水にリン酸系界面活性剤(花王社製洗浄剤)を約1重量%含むガラス基板用洗浄剤を2重量%の割合で添加し、さらにNaOHを使ってpHを10.5に調整した。研磨を4回連続で実施する毎に、ナイロン製のブラシキャリアでパッドドレッシングを実施した。
Figure 0004560789
研磨後の基板は、アルカリ洗剤を用いてスクラブ洗浄後、超音波(1000kHz)の純水でリンス後、遠心乾燥を実施した。
(比較例)
実施例のリンス液の代わりに、純水にNaOHを加えてpHを10.5にした水溶液を使用した。研磨条件、洗浄条件は、実施例1と同じ条件とした。
(実施例と比較例の比較評価)
実施例および比較例で研磨して洗浄した基板の表面をAFMで評価した結果を図1に示す。AFMの測定条件を以下に示す。
測定エリア:10μm×10μm
解像度:512×512
走査速度:1Hz
評価項目:面平均粗さ(Ra)
図1に示されるように、比較例は研磨バッチ数30回からRaが増加傾向を示している。このように表面粗さが大きくなるのは、パッド表面の顕微鏡およびSEM観察により、パッドの表面に堆積した研磨剤と研磨クズが原因であることが明らかとなっている。
本発明の実施例は、リンス工程において、基板表面の研磨剤および研磨クズが除去されると同時に、所定pHを有し、且つ界面活性剤を含んだリンス液を用いることにより、パッド表面への研磨剤と研磨クズの堆積を防止できる。このため、研磨バッチ数40回までの間、品質(Ra)の安定した基板の研磨加工ができることがわかる。
(リンス液の液性(pH))
リンス液のpHと、研磨/リンス能の関係を調査した。結果を表3に示した。界面活性剤を添加したリンス液は添加していない液に比べて、大きいパッドの洗浄効果が得られる。また、液性がpH8以下ではパッドの清浄性を保てず、基板自体にも残渣が残り易い傾向が有る。またpHが12を超えるとコロイダルシリカの分散状態が不安定になるため、研磨表面の粗さをコントロールできず、表面粗さのバラツキが大きくなる傾向がある。
Figure 0004560789
このように、リンス工程で用いるリンス液を、単にリンス液に界面活性剤を添加すること、あるいはリンス液のpHを所定のアルカリ性にすることのみでは、基板上の表面粗さのばらつきを制御することができない。しがたって研磨後のリンス液としては、界面活性剤を添加し、且つその液性をpH8〜12にコントロールしたものが適当である。また、本発明のリンス液は、仕上げ研磨工程にコロイダルシリカを用いる場合に特に有意な効果を示す。
(追加リンス)
本発明の研磨工程では、リンス工程後に研磨パッドに界面活性剤が残留するが、このようなパッドで、次の研磨を実施すると、スラリ本来の研磨特性が得られず、レートの低下や研磨表面の微小なうねりなどの悪影響が現れることがある。その対策として、界面活性剤でのリンス直後に、続けてアルカリ水溶液でリンスを実施することにより、パッドの残存界面活性剤濃度を減らし、研磨特性を安定に維持することができる。
実施例および比較例において研磨加工した基板の洗浄後の表面をAFMで評価した結果を示す図である。

Claims (2)

  1. 磁気ディスク用ガラス基板の研磨方法であって、
    磁気ディスク用ガラス基板を研磨する工程と、
    研磨後に該ガラス基板をリンスする工程と
    前記リンス工程の後に第二のリンス液で追加リンスをする追加リンス工程を少なくとも含み、
    前記研磨工程がコロイダルシリカを研磨砥粒の主成分として用い、研磨パッドを前記磁気ディスク用ガラス基板に当接させて行われる仕上げ研磨工程を含み、
    前記リンス工程が仕上げ研磨工程直後に、定盤を停止せずにリンス液を流しながら前記研磨パッドを前記磁気ディスク用ガラス基板に当接させて行われ、このリンス工程で用いられるリンス液が界面活性剤を含有した純水であり、さらにアルカリを添加してpHが8〜12に調整されたものであり、
    前記追加リンス工程が前記リンス工程直後に、該リンス工程に続けて、定盤を停止せずに第二のリンス液を流しながら前記研磨パッドを前記磁気ディスク用ガラス基板に当接させて行われ、前記追加リンス工程の第二のリンス液が、純水にアルカリを添加してpH8から12に調整されたリンス液であることを特徴とする研磨方法。
  2. 前記仕上げ研磨工程の加工圧力が40〜120g/cm であり、前記リンス工程の加工圧力が10〜50g/cm であることを特徴とする請求項1に記載の研磨方法。
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