JP3156265U - 研磨用ブラシ、ブラシ調整用治具、磁気ディスク用ガラス基板、および磁気ディスク - Google Patents
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Description
図1は繊維の毛先を細くした研磨用ブラシ(以下、調整ブラシ4という)を用いてガラス基板の端面を研磨する様子を説明する図である。なお、調整ブラシ4は、毛先を細くしたこと以外は従来例で説明した研磨用ブラシ2と同様の構成であって、直径0.2mmのナイロン製の繊維からなり、外形が略円柱状であり、かつ外周面が研磨面となっている。
調整ブラシ4の繊維40の先端を細くするための治具としては、製品としないガラス基板(ガラスダミー)を用いることも考えられる。しかしガラスダミーを用いた場合、調整ブラシ4の繊維40を所望の形状に研磨するために、10〜12時間を要した。また製品ともなるガラスを治具として用いるのは高価であり、摩耗が早いので調整可能回数も少なく、さらにガラス基板を重ねて円筒状にするための手間も要するという問題がある。そのため、もっと安価で効率よく毛先を調整することのできる治具が必要であった。
調整用治具5は、図8に示した端面研磨装置に、積層したガラス基板1に代えて調整用治具5を装着し、調整ブラシ4を調整することとした。従って調整ブラシ4と調整用治具5とは軸を平行にして相対的に回転し、その繊維40が研磨されることとなり、繊維40の毛先を摩耗させ、その径を毛先に向かって小さくさせることができる。これにより専用の装置を用いることなく調整を行うことができる。
この実施例においては、以下の工程を経て、磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクを製造した。
本実施例に係る磁気ディスク用ガラス基板は、以下のようにして製造することができる。まず、板状ガラスの表面をラッピング(研削)加工してガラス母材とし、このガラス母材を切断してガラスディスクを切り出す。板状ガラスとしては、様々な板状ガラスを用いることができる。この板状ガラスは、例えば、溶融ガラスを材料として、プレス法やフロート法、ダウンドロー法、リドロー法、フュージョン法など、公知の製造方法を用いて製造することができる。これらのうち、プレス法を用いれば、板状ガラスを廉価に製造することができる。板状ガラスの材質としては、アモルファスガラスやガラスセラミクス(結晶化ガラス)を利用できる。板状ガラスの材料としては、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス等を用いることができる。特にアモルファスガラスとしては、化学強化を施すことができ、また主表面の平坦性及び基板強度において優れた磁気ディスク用基板を供給することができるという点で、アルミノシリケートガラスを好ましく用いることができる。
次に、ダイヤモンドカッタを用いてガラス母材を切断し、このガラス母材から、直径29mmのガラス基板を切り出した。ガラス母材の直径は96mmであり、1枚のガラス母材から、6枚のガラス基板を採取することができた。
次に、ガラス基板の端面について、上記のブラシ研磨方法により、鏡面研磨を行った。このとき、研磨砥粒としては、酸化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒)を用いた。次に、内周側端面については、磁気研磨法により鏡面研磨を行った。そして、端面研磨工程を終えたガラス基板を水洗浄した。この端面研磨工程により、ガラス基板の端面は、パーティクル等の発塵を防止できる鏡面状態に加工された。これによりガラス基板の直径は27.4mmとなり、1インチ型磁気ディスクに用いる基板とすることができる。
端面研磨工程の後に、表面性状(鏡面研磨されているか否か)と、面取部角度(40°<α<50°の規格に入っているか否か)について確認した。図7は、従来の研磨用ブラシ2を用いた場合と本実施例に係る調整ブラシ4を用いた場合の表面性状とランク分けを説明する図である。
次に、得られたガラス基板の両主表面について、第1ラッピング工程と同様に、第2ラッピング加工を行った。この第2ラッピング工程を行うことにより、前工程である切り出し工程や端面研磨工程において主表面に形成された微細な凹凸形状を予め除去しておくことができ、後続の主表面に対する研磨工程を短時間で完了させることができるようになる。
主表面研磨工程として、まず第1研磨工程を施した。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程において主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とするものである。この第1研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、硬質樹脂ポリッシャを用いて、主表面の研磨を行った。研磨剤としては、酸化セリウム砥粒を用いた。
次に、前述のラッピング工程及び研磨工程を終えたガラス基板に、化学強化を施した。化学強化は、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を400°Cに加熱しておくとともに、洗浄済みのガラス基板を300°Cに予熱し、化学強化溶液中に約3時間浸漬することによって行った。この浸漬の際には、ガラス基板の表面全体が化学強化されるようにするため、複数のガラス基板が端面で保持されるように、ホルダーに収納した状態で行った。
テープ式のテクスチャー装置を用いて、研磨、及び円周状テクスチャー処理を施した。テープには織物タイプのテープを、硬質研磨剤には平均粒径0.1μmの多結晶ダイヤモンドが分散剤・潤滑剤(グリセリン)に溶かしてあるスラリーを用いて行った。このテクスチャー工程の後に、前記研磨剤のダイヤモンドスラリーと分散剤(潤滑剤)を洗い流すため、超純水シャワーによる前洗浄を5秒間行った。
次に、テクスチャーを形成したガラスディスクの精密洗浄を行った。これはヘッドクラッシュやサーマルアスペリティ障害の原因となる研磨剤残渣や外来の鉄系コンタミなどを除去し、表面が平滑で清浄なガラス基板を得るためのものである。この精密洗浄工程は以下の一連の洗浄工程を含む。
上述した工程を経てテクスチャーを施されたガラス基板の両面に、枚葉式のスパッタリング装置を用いて、シード層、Cr下地層、CrMo下地層、CoPtCrTa磁性層、水素化カーボン保護層を成膜し、ディップ法によりパーフルオロポリエーテル潤滑層を形成して磁気ディスクを作製した。
2 …研磨用ブラシ
3 …ノズル
4 …調整ブラシ
5 …調整用治具
10 …端面
11 …側壁部
12 …面取部
20、40 …繊維
50 …溝
Claims (13)
- 端面に面取部と側壁部とを形成したガラス基板を複数枚積層し、該端面を研磨するための研磨用ブラシであって、
外形が略円柱状であり、かつ外周面が研磨面であり、
ブラシを形成する繊維が、毛先に向かって径が小さくなる形状に形成されていることを特徴とする研磨用ブラシ。 - 前記繊維の毛先に向かって径が小さくなる部分の略三角形を成す断面の断面積の平均が、0.156mm2〜0.311mm2であることを特徴とする請求項1記載の研磨用ブラシ。
- 前記繊維の毛先に向かって径が小さくなる部分の断面の略三角形の底辺と高さの比が、7.780〜15.555であることを特徴とする請求項1記載の研磨用ブラシ。
- 前記繊維がナイロンからなることを特徴とする請求項1記載の研磨用ブラシ。
- 前記繊維の直径が約0.2mmであることを特徴とする請求項1記載の研磨用ブラシ。
- 前記磁気ディスク用ガラス基板は、アルミノシリケートガラスからなることを特徴とする請求項1に記載の研磨用ブラシ。
- 前記研磨用ブラシは、1インチ型ハードディスクドライブ、または、1インチ型ハードディスクドライブよりも小径の磁気ディスクを用いるハードディスクドライブに搭載する磁気ディスク用のガラス基板を研磨することを特徴とする請求項1記載の研磨用ブラシ。
- 請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の研磨用ブラシの毛先を調整するための治具であって、
前記治具は略円柱状であり、かつ外周面に円周方向の多数の溝を配列しており、
前記研磨用ブラシと軸を平行にして相対的に回転させて研磨することにより、該研磨用ブラシの繊維の毛先を摩耗させ、繊維の径を毛先に向かって小さくさせることを特徴とするブラシ調整用治具。 - 前記溝は断面が略V字型であって、ピッチが2mm、深さが1.73mm、開口角度が約60°であることを特徴とする請求項8記載のブラシ調整用治具。
- アルミニウムを主材料とすることを特徴とする請求項8記載のブラシ調整用治具。
- 端面に面取部と側壁部とを形成したガラス基板を複数枚積層し、
前記端面を、毛先に向かって径が小さくなる繊維からなる研磨用ブラシを用いて研磨したことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板。 - 前記ガラス基板は、アルミノシリケートガラスからなることを特徴とする請求項11に記載の磁気ディスク用ガラス基板。
- 請求項11または請求項12に記載の磁気ディスク用ガラス基板の表面に、少なくとも磁性層を形成したことを特徴とする磁気ディスク。
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JP2007245319A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-09-27 | Konica Minolta Opto Inc | ガラスディスクの加工方法 |
JP2017102411A (ja) * | 2015-12-04 | 2017-06-08 | 旭硝子株式会社 | マスクブランク用のガラス基板、マスクブランク、およびフォトマスク |
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2009
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