JP2007102844A - 磁気ディスク用ガラス基板の洗浄方法、ならびに磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の洗浄方法の代表的な構成は、ガラス基板3を、酸性溶液を用いて洗浄した後に、さらに炭酸ガス溶液2で洗浄することを特徴とする。これにより、洗浄時間を短縮しながらもガラス基板に付着した塵埃を確実に除去することができる。
【選択図】図1
Description
以下に、本発明を適用した磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクの製造方法について実施例を説明する。
まず、溶融させたアルミノシリケートガラスを上型、下型、胴型を用いたダイレクトプレスによりディスク形状に成型し、アモルファスの板状ガラスを得た。なお、アルミノシリケートガラスとしては、化学強化用のガラスを使用した。得られたディスク状の板状ガラスは、直径が96mm、板厚が1.8mmであった。この場合、ダイレクトプレス以外に、ダウンドロー法やフロート法で形成したシートガラスから研削砥石で切り出して円盤状の磁気ディスク用ガラス基板を得てもよい。なお、アルミノシリケートガラスとしては、SiO2:58〜75重量%、Al2O3:5〜23重量%、Li2O:3〜10重量%、Na2O:4〜13重量%を主成分として含有する化学強化ガラスを使用した。
次に、ダイヤモンドカッタを用いてガラス母材を切断し、このガラス母材から、直径29mmのガラス基板を切り出した。ガラス母材の直径は96mmであり、1枚のガラス母材から、6枚のガラス基板を採取することができた。
次に、ガラス基板の端面について、ブラシ研磨方法により、鏡面研磨を行った。このとき、研磨砥粒としては、酸化セリウム砥粒を含むスラリー(遊離砥粒)を用いた。次に、内周側端面については、磁気研磨法により鏡面研磨を行った。そして、端面研磨工程を終えたガラス基板を水洗浄した。この端面研磨工程により、ガラス基板の端面は、パーティクル等の発塵を防止できる鏡面状態に加工された。これによりガラス基板の直径は27.4mmとなり、1インチ型磁気ディスクに用いる基板とすることができる。
次に、得られたガラス基板の両主表面について、第1ラッピング工程と同様に、第2ラッピング加工を行った。この第2ラッピング工程を行うことにより、前工程である切り出し工程や端面研磨工程において主表面に形成された微細な凹凸形状を予め除去しておくことができ、後続の主表面に対する研磨工程を短時間で完了させることができるようになる。
主表面研磨工程として、まず第1研磨工程を施した。この第1研磨工程は、前述のラッピング工程において主表面に残留したキズや歪みの除去を主たる目的とするものである。この第1研磨工程においては、遊星歯車機構を有する両面研磨装置により、硬質樹脂ポリッシャを用いて、主表面の研磨を行った。研磨剤としては、酸化セリウム砥粒を用いた。
次に、前述のラッピング工程および研磨工程を終えたガラス基板に、化学強化を施した。化学強化は、硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(40%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化溶液を400°Cに加熱しておくとともに、洗浄済みのガラス基板を300°Cに予熱し、化学強化溶液中に約3時間浸漬することによって行った。この浸漬の際には、ガラス基板の表面全体が化学強化されるようにするため、複数のガラス基板が端面で保持されるように、ホルダーに収納した状態で行った。
テープ式のテクスチャ装置を用いて、研磨、および円周状テクスチャ処理を施した。テクスチャ用テープには織物タイプのテープを、硬質研磨剤には平均粒径0.125μmの多結晶ダイヤモンドが分散剤・潤滑剤(グリセリン)に溶かしてあるスラリーを用いて行った。
次に、テクスチャを形成したガラスディスクの精密洗浄を行った。これはヘッドクラッシュやサーマルアスペリティ障害の原因となる研磨剤残渣や外来の鉄系塵埃などを除去し、表面が平滑で清浄なガラス基板を得るためのものである。この精密洗浄工程は以下の一連の洗浄工程を含む。
上述した工程を経て精密洗浄されたガラス基板の両面に、枚葉式のスパッタリング装置を用いて、シード層、Cr下地層、CrMo下地層、CoPtCrTa磁性層、水素化カーボン保護層を成膜し、ディップ法によりパーフルオロポリエーテル潤滑層を形成して磁気ディスクを作製した。
図4は、従来のように純水で洗浄した場合と本実施例のように炭酸ガス溶液で洗浄した場合とで、ガラス基板の主表面に残留する塵埃の個数を比較して示した図である。本実験に際しては、略5L/min(リットル/分)の純水または炭酸ガス溶液を洗浄液として使用し、この炭酸ガス溶液の炭酸ガス含有量は、略6.3cc/Lとした。図4において示す塵埃の残留個数は、それぞれ同時間(従来の洗浄時間よりも短縮したもの)における洗浄を複数回行って得た結果の平均値である。
2 …炭酸ガス溶液
3 …ガラス基板
4 …主表面
5 …スクラブブラシ
6 …(炭酸ガスの)流路
7 …ガスタンク
8 …(純水および炭酸ガス溶液の)流路
9、10、11、12 …バルブ
Claims (7)
- ガラス基板を、酸性溶液を用いて洗浄した後に、さらに炭酸ガスを溶解した液体で洗浄することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の洗浄方法。
- イオン交換によりガラス基板を化学強化した後に、該ガラス基板を酸性溶液を用いて洗浄し、さらに炭酸ガスを溶解した液体液で洗浄することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 前記酸性溶液は硫酸または濃硫酸であることを特徴とする請求項2記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 研磨によりガラス基板の表面にテクスチャを形成した後に、該ガラス基板を炭酸ガスを溶解した液体を用いて洗浄することを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- ガラス基板を洗浄する液体の流路に炭酸ガスを混入することにより、該液体に炭酸ガスを溶解させることを特徴とする請求項2または請求項4のいずれか1項記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 前記ガラス基板は、アルミノシリケートガラスからなることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
- 請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法により得られた磁気ディスク用ガラス基板の表面に、少なくとも磁性層を形成することを特徴とする磁気ディスクの製造方法。
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JP2005288282A JP2007102844A (ja) | 2005-09-30 | 2005-09-30 | 磁気ディスク用ガラス基板の洗浄方法、ならびに磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスクの製造方法 |
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JP2009245516A (ja) * | 2008-03-31 | 2009-10-22 | Hoya Corp | 磁気ディスクの製造方法 |
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2005
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