JP2004063062A - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法で製造された情報記録媒体用ガラス基板 - Google Patents

情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法で製造された情報記録媒体用ガラス基板 Download PDF

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Abstract

【課題】品質を高く維持しつつ、生産量の向上を図ることができる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法で製造された情報記録媒体用ガラス基板を提供する。
【解決手段】情報記録媒体用ガラス基板は、シート状をなすガラス板から円盤状のガラス基板を切り抜いた後、同ガラス基板の表面に複数の段階に分けて研磨処理を行うことで製造される。当該研磨処理において、少なくとも最終段階の研磨処理では、二酸化ケイ素(SiO)を主成分とし、平均粒径(D50)が100nm以下である粒子の懸濁液が研磨剤として使用される。また、同研磨処理は、pH4以下とした研磨剤でガラス基板を研磨する前研磨工程と、pH8.5以上とした研磨剤でガラス基板を研磨する後研磨工程との2工程に分けて行われる。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばハードディスク等のような情報記録装置の磁気記録媒体である磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク等といった情報記録媒体に用いるための情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法で製造された情報記録媒体用ガラス基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような情報記録媒体の1つである磁気ディスクは、ハードディスク装置等に内装されて使用されている。同磁気ディスクは、情報記録媒体用ガラス基板の表面に磁性層等を積層することによって製造される。また、磁気ディスクに記録された磁気記録情報を読み取るための磁気ヘッド(以下、単にヘッドとも記載する)は、磁気ディスクに対してその表面から浮上した状態で移動するように構成されている。
【0003】
当該ヘッドが移動するときに磁気ディスクの表面に凹凸が存在すると、これら凹凸とヘッドとが衝突し、ヘッドの損傷、磁気ディスクの傷つき等のような不具合を生じるおそれがある。さらに、近年の磁気ディスクには記録密度を高めることによる記録容量の増大が求められており、これに応えるには磁気ディスクの表面とヘッドとの距離を極力狭める必要がある。そこで、磁気ディスクに使用される情報記録媒体用ガラス基板は、その材料となるガラス基板の表面に高精度な研磨処理を施すことによって作製されており、その表面の平滑度を向上させて表面凹凸の発生を抑える試みがなされている。
【0004】
このような高精度な研磨処理の1つとして、アルミニウム、ガラス等よりなる基板材を含むディスクを有する磁気ディスク装置を製造する方法が特許文献1で提案されている。すなわち、当該方法で前記ディスクの製造については、化学的腐食剤を使用して基板材の一部分を軟化させるステップと、コロイド粒子を使用して軟化された基板材の一部分を除去するステップとを含んでいる。そして、基板材の一部分を除去するステップでは、酸性になるようにpH調整されたコロイド粒子溶液を基板材に塗布するステップをさらに含んでいる。この他に、シリカ基板を最終研磨する方法が特許文献2で提案されている。すなわち、当該最終研磨では、粒子径が50nm以下であるコロイダルシリカを含むアルカリ性の水溶液を用い、表面粗さRaを5Å(0.5nm)以下となるように基板の表面を研磨している。
【0005】
また、研磨処理に使用する研磨剤として、シリカゾルを用いた研磨用組成物が特許文献3で提案されている。当該研磨用組成物は、ガラスハードディスクの研磨ではアルカリ性のゾルとしてそのまま使用できるが、陽イオン交換処理する又は塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、燐酸等の水溶性酸性物質を添加して酸性にしたゾルとして使用することも可能である。他に、研磨液組成物として、シリカ粒子と水とポリアミノカルボン酸のFe塩及び/又はAl塩を含有し、さらに無機酸及び/又は有機酸を含有するものが特許文献4で提案されている。
【0006】
さらに、特許文献5では、次に示すような情報記録媒体用ガラス基板及びその製造方法が提案されている。すなわち、情報記録媒体用ガラス基板は、主表面の表面粗さが、Rmaxが15nm以下、Raが1nm、Rqが1.5nm以下(但し、Rqは二乗平均平方根粗さ(RMS))である。また、主表面の表面粗さは、Rmaxが10nm以下、Raが0.5nm、Rqが0.7nm以下であり、さらにRmaxが5nm以下、Raが0.3nm、Rqが0.4nm以下である。
【0007】
一方、情報記録媒体用ガラス基板の製造方法は、円盤状ガラス基板をラッピングする工程と、その工程後にガラス基板の表面を鏡面研磨する工程とを有するものである。鏡面研磨されたガラス基板の表面粗さは、Rmaxが15nm以下、Raが1nm、Rqが1.5nm以下である。鏡面研磨では、Rmax、Ra及びRqがこのような値となるように、予め選定された粒径の研磨砥粒を含む研磨液が用いられる。また、鏡面研磨する工程は、粒径1〜3μmの研磨砥粒を含む研磨液を用いる第1研磨工程と、粒径0.5〜2μmの研磨砥粒を含む研磨液を用いる第2研磨工程と、第3研磨工程とを有している。さらに、第3研磨工程で使用する研磨液は、研磨砥粒として粒径0.2μm以下のコロイダルシリカ砥粒を含むものである。
【0008】
【特許文献1】
特開平7−240025号公報
【特許文献2】
特開2001−77065号公報
【特許文献3】
特開2001−11433号公報
【特許文献4】
特開2001−288455号公報
【特許文献5】
特開平10−241144号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の研磨処理では、酸化セリウム、二酸化ケイ素等を主成分とした粒子を溶媒としての水に分散させ、スラリー状とした懸濁液が研磨剤として使用されている。これは、酸化セリウム、二酸化ケイ素等の粒子は、粒径が小さく、ガラス基板に対する研磨効率に優れ、研磨面の平滑度をより高めることが可能であるためである。しかし、近年はパソコン等の情報機器の普及に伴い、より多くの磁気ディスクを供給する必要があり、単位時間当たりの生産量を向上させる必要がある。単に生産量を向上させることのみを求めるのであれば、ガラス基板の研磨装置を大型化したり、粒子の粒径を大きくしたり等することにより、可能ではある。だが、この場合、品質が低下したり、歩留まりが低下したり等するため、品質を維持しつつ、生産量を向上させる必要があった。
【0010】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、品質を高く維持しつつ、生産量の向上を図ることができる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法及びその製造方法で製造された情報記録媒体用ガラス基板を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、円盤状をなすガラス基板の表面に複数の段階に分けて研磨処理を行うことで製造される情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、前記研磨処理は前段階から順番に、粗研磨加工、精密研磨加工及び超精密研磨加工の3段階に分けて行われ、少なくとも最終段階の研磨処理となる超精密研磨加工では、二酸化ケイ素(SiO)を主成分とし、平均粒径(D50)が100nm以下である粒子を溶媒に分散させて得られた懸濁液を研磨剤として使用するとともに、同超精密研磨加工では、溶媒に酸性水溶液を用いることによりpH4以下とした研磨剤でガラス基板を研磨する前研磨工程と、溶媒にアルカリ性水溶液を用いることによりpH8.5以上とした研磨剤でガラス基板を研磨する後研磨工程とを順番に施すことを要旨とする。
【0012】
請求項2に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ガラス基板には化学強化処理を、研磨処理よりも前に又は、研磨処理中であって粗研磨加工と精密研磨加工との間又は精密研磨加工と超精密研磨加工との間で施すことを要旨とする。
【0013】
請求項3に記載の情報記録媒体用ガラス基板の発明は、請求項1に記載の製造方法で製造された情報記録媒体用ガラス基板であって、JIS B0601−1994に規定されるガラス基板の表面の算術平均粗さ(Ra)が0.4nm以下であり、最大山高さ(Rp)が2nm以下であることを要旨とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
情報記録媒体用ガラス基板は、中心に円孔を有した円盤状をなし、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク等の情報記録媒体の基板として用いられている。この情報記録媒体用ガラス基板を形成する材料としてはフロート法、ダウンドロー法、リドロー法又はプレス法で製造されたソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、結晶化ガラス等が挙げられる。そして、情報記録媒体用ガラス基板の表面に磁性膜等を積層することにより、情報記録媒体が構成されるとともに、磁性膜等が積層された状態の表面が情報記録媒体の情報記録部とされる。この情報記録媒体の情報記録部のうち、例えばヘッドが接触する領域(ランディングゾーン)、外周縁及び内周縁に形成された面取り部(チャンファー部)等を除いた部分が情報記録媒体に情報を記録するためのデータ領域として使用されている。
【0015】
上記の情報記録媒体は、情報記録部、つまり情報記録媒体の表面と情報記録媒体に記録された情報を読み取るためのヘッドとの距離を狭めることにより、高密度記録化が図られている。情報記録部とヘッドとの距離を狭める場合、情報記録媒体用ガラス基板の表面に凹凸が存在すると情報記録部にも凹凸が形成されてしまう。すると、この凹凸にデータ領域を移動中のヘッドが接触又は干渉し、記録された情報を正確に読み取ることができなかったり、ヘッドが破損したり、情報記録部が傷ついたり等のような不具合を起こすおそれがある。そこで、情報記録媒体用ガラス基板は、高精度な研磨処理を行い、その材料であるガラス基板の表面を研磨し、同表面を情報記録部とすることにより、凹凸の発生が抑えられている。
【0016】
ここで、このガラス基板の表面の凹凸は、主としてJIS B0601−1994に規定される算術平均粗さ(Ra)及び最大高さ(Ry)で表される。これらのうち、最大高さ(Ry)は、算術平均粗さ(Ra)を測定するときに求められる粗さ曲線の平均線を基準とし、同平均線からの最大山高さ(Rp)と最大谷深さ(Rv)との和で求められる。一方、前記ヘッドは、情報記録部から若干浮上した状態で移動するように構成されている。従って、ヘッドは、表面の凹凸のうち、若干大きくとも凹部分ならばこれを飛び越すことが可能であるが、凸部分を飛び越すことは不可能である。このため、本発明者らは前述した不具合の発生を抑えるには、特に凸部分の発生を抑える必要があるとの結論に至り、算術平均粗さ(Ra)及び最大山高さ(Rp)を適正な範囲内とすることを重要課題とした。
【0017】
当該ガラス基板において、Raは0.4nm以下である。Raが0.4nmより大きいと、多数の凹凸が発生し、表面が荒れ、ヘッドの移動が不安定となり、前に挙げたような不具合を起こしてしまう。また、Raが0.4nm以下であればガラス基板は十分に高品質であるが、さらなる高密度記録化を図るにはRaがより小さいものが好ましい。このことから、Raは、好ましくは0.2nm未満である。
【0018】
同ガラス基板において、Rpは2nm以下である。Rpが2nmより高いと、表面の少なくとも一部に大きな凸が形成され、このような凸にヘッドが衝突し、前に挙げたような不具合を起こしてしまう。また、さらなる高密度記録化を図るにはRpをより低く抑える必要があることから、Rpは、好ましくは1.5nm以下である。なお、Rpは、より小さいものが好ましいことからその下限は特に規定されない。
【0019】
当該ガラス基板において、Raを0.2nm未満とした場合、Raに対するRpの比(Rp/Ra)は、好ましくは10未満である。Rp/Raが10よりも高いと、Raは改善されるが、Rpが改善されずにガラス基板の表面に大きな凸が存在し、このような凸にヘッドが衝突するため、ガラス基板の表面とヘッドとの距離を狭めることができず、高密度記録化を図ることができなくなるおそれがある。また、Ryは、好ましくは3nm未満である。このRyが3nm以上である場合、表面の少なくとも一部が大きく荒れるおそれがあり、高密度記録化を図りにくくなる。また、Ryの下限は特に規定されないが、一般にRyを2nm未満とすることは難しく、却って製造効率が低下するおそれがある。
【0020】
そして、Ra、Rp及びRyのそれぞれの値が上記の範囲を満たすよう構成された情報記録媒体用ガラス基板は、その表面からのヘッドの浮上高さ(以後、HTOと略称する)が、好ましくは4.5nm以下である。HTOが4.5nmより高いと高記録密度化を図りにくくなる。HTOの下限は特に規定されないが、HTOはより低いものが好ましいことから0nm以上である。
【0021】
次いで、前記情報記録媒体用ガラス基板の製造方法について説明する。
実施形態の情報記録媒体用ガラス基板は、シート状のガラス板から円盤状のガラス基板を切り出し、その外径寸法及び内径寸法を所定長さとした後、ガラス基板の表面に3段階に分けて研磨処理を行うことで製造される。なお、研磨処理は、ガラス基板を一枚ずつ研磨する枚葉方式、複数枚のガラス基板を一度に研磨するバッチ方式のいずれの方式で行ってもよい。
【0022】
まず、1段階目の研磨処理でガラス基板は、その表面に粗研磨加工を施される。この粗研磨加工は、ガラス基板の厚みを所定値にするとともに、大きなうねり、欠け(チッピング)、ひび(クラック)等の大きな欠陥等を取り除き、表面状態をある程度良好なものとするために行われる。
【0023】
この粗研磨加工では、ガラス基板の表面を粗研磨するために硬質ポリッシャが使用される。同硬質ポリッシャは、JIS K6253−1997に規定される硬度(タイプA)が65〜85、圧縮弾性率が60〜65%の発泡樹脂よりなり、圧縮率が2〜4%となるようにして用いられる。硬度が65未満、圧縮弾性率が65%より高い又は圧縮率が4%より高い場合、研磨時に硬質ポリッシャが変形し、ガラス基板の表面にうねりが形成されてしまうおそれがある。また、硬度(タイプA)が85より大きい、圧縮弾性率が60%未満又は圧縮率が2%未満の場合、同硬質ポリッシャによりガラス基板の表面が傷つき、却って表面状態が荒れてしまうおそれがある。
【0024】
また、粗研磨加工の研磨剤には、平均粒径1.2μm前後の研磨材を溶媒としての水に分散させてスラリー状としたものが使用される。該研磨材としては、アルミナ砥粒、酸化セリウムや酸化ランタン等の希土類酸化物、酸化ジルコニウム、二酸化マンガン、酸化アルミニウム、コロイダルシリカ等が挙げられる。これらのうち、希土類酸化物は研磨効率が優れていることから好ましく、希土類酸化物のなかでも酸化セリウムがより好ましい。
【0025】
この粗研磨加工での研磨量は、好ましくは15〜40μmである。研磨量が15μm未満では表面状態を良好なものとすることができなくなる可能性がある。一方、40μmを超えて研磨してもそれ以上表面状態を良好なものとすることはできず、却って研磨時間が長くなることで生産効率の低下を招くおそれがある。
【0026】
次に、2段階目の研磨処理でガラス基板は、その表面に精密研磨加工を施される。この精密研磨加工は、粗研磨加工で取り除くことのできなかったうねり、欠陥等の他、粗研磨加工後にガラス基板の表面に残留する研磨応力、粗研磨加工で形成された研磨痕等を取り除き、表面状態を良好なものとするために行われる。
【0027】
この精密研磨加工ではガラス基板の表面を研磨するために軟質ポリッシャが使用される。同軟質ポリッシャは、SRIS−0101に規定される硬度(アスカーC)が58〜78、圧縮弾性率が58〜78%のスウェード製のパッドよりなり、圧縮率が1〜5%となるようにして用いられる。硬度(アスカーC)が58未満、圧縮弾性率が78%より高い又は圧縮率が5%より高い場合、研磨時に軟質ポリッシャが変形し、ガラス基板の表面に微小なうねりが形成されてしまうおそれがある。また、硬度が78より大きい、圧縮弾性率が58%未満又は圧縮率が1%未満の場合、同軟質ポリッシャによりガラス基板の表面が傷つき、却って表面状態が荒れてしまうおそれがある。
【0028】
また、精密研磨加工の研磨剤には、平均粒径0.8μm前後の研磨材を溶媒としての水に分散させてスラリー状にしたものが用いられる。該研磨材としては、酸化セリウムや酸化ランタン等の希土類酸化物、酸化ジルコニウム、二酸化マンガン、酸化アルミニウム、コロイダルシリカ等が挙げられる。これらのうち、希土類酸化物は研磨効率が優れていることから好ましく、希土類酸化物のなかでも酸化セリウムがより好ましい。
【0029】
この精密研磨加工における研磨量は好ましくは2〜10μmである。研磨量が2μm未満ではうねり、微小うねり、研磨応力、研磨痕等を十分に取り除くことができず、これに加えて、表面状態を良好なものとすることができなくなるおそれがある。一方、10μmを超えて研磨してもそれ以上表面状態は良好なものとならず、却って研磨時間が長くなることで生産効率の低下を招くおそれがある。
【0030】
この2段階目までの研磨処理でガラス基板は、その表面のRaが0.3〜1.0nmとされ、Rpが3〜7nmとされることが好ましい。2段階目までの研磨処理で表面のRaが1.0nmより大きく、Rpが7nmより高いと、これより後の段階の研磨処理で表面状態の品質を高めることができなかったり、後の段階の研磨処理に要する時間が長くなる等のおそれがある。また、2段階目までの研磨処理でRaを0.3nm未満、Rpを3nm未満とすることは、この段階までの研磨処理に要する時間が長くなり、生産効率の低下を招くおそれがある。
【0031】
次いで、精密研磨加工が施されたガラス基板は、情報記録媒体として要求される耐衝撃性、耐振動性、耐熱性等を向上させるため、化学強化処理を施すことによってその表面を化学強化することが好ましい。
【0032】
この化学強化処理とは、ガラス基板の組成中に含まれるリチウムイオンやナトリウムイオン等の一価の金属イオンを、これと比較してそのイオン半径が大きなナトリウムイオンやカリウムイオン等の一価の金属イオンにイオン交換することをいう。そして、ガラス基板の表面に圧縮応力を作用させて化学強化する方法である。この化学強化処理は、化学強化塩を加熱溶融した化学強化処理液にガラス基板を所定時間浸漬することによって行われる。化学強化塩の具体例としては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸銀等をそれぞれ単独、あるいは少なくとも2種を混合したものが挙げられる。
【0033】
化学強化処理液の温度は、ガラス基板に用いた材料の歪点よりも好ましくは50〜150℃程度低い温度であり、より好ましくは化学強化処理液自身の温度が350〜400℃程度である。ガラス基板の材料の歪点よりも150℃程度低い温度未満では、ガラス基板を十分に化学強化処理することができない。一方、ガラス基板の材料の歪点よりも50℃程度低い温度を超えると、ガラス基板に化学強化処理を施すときに、ガラス基板に歪みが発生するおそれがある。
【0034】
そして、化学強化処理が施されたガラス基板の表面には、最終段階である3段階目の研磨処理で超精密研磨加工が施される。ここで、超精密研磨加工について説明する。近年、コンピューターの性能は飛躍的に向上しており、これに合わせるように磁気ディスク等の情報記録媒体に要求される記録容量も1年で2〜4倍という極めて速いペースで増大している。また一方、近年の情報記録媒体にはサイズの小型化も要求されており、このサイズの小型化という要求にこのまま応えたならば、当然記録容量は低減してしまう。従って、情報記録媒体は、記録容量を増大しつつもサイズを小型化するという、相反する要求に応えなくてはならない。そこで、これら相反する要求に応えるためには、記録密度の増加を図ることが必須となる。
【0035】
記録密度の増加を図る1つの方法として、情報記録媒体の表面とヘッドとの距離を極力狭める方法があり、その距離は長くとも5nm程度、理想として5nm未満である。このように情報記録媒体の表面とヘッドとの距離を極端に短くした場合、情報記録媒体の表面に存在する極僅かな凹凸であってもヘッドの移動に影響を与えることとなる。実際、外見上は平滑な情報記録媒体であっても、表面状態を詳細に測定した場合、その表面には研磨によって形成された痕、微小なうねり等の凹凸が存在している。そして、ヘッドの移動に影響を与える凹凸として、近年では前に挙げた精密研磨加工では修正できないほど極微小なものが問題視されるようになった。そこで、ガラス基板の表面を平滑化を超えてさらに平滑化、つまり超平滑化する必要があり、精密研磨加工等で形成された痕、欠陥等を取り除き、特に、これまでの研磨では修正不可能な微小なうねりを修正し、Rpを低くするため、超精密研磨加工が行われる。
【0036】
一方、前記化学強化処理は、情報記録媒体のサイズを小型化すれば耐衝撃性、耐熱性等も低減しやすくなることから、サイズの小さなものほど施すことが好ましい対応となる。しかし、前に挙げたように化学強化処理は加熱溶融した化学強化塩への浸漬によって行われるものであり、ガラス基板の表面に熱又は圧縮応力による歪み、化学強化塩中に浮遊する鉄粉等の異物の付着等を原因とした凹凸を発生させやすい。つまり、化学強化処理は平滑化したガラス基板の表面を荒らす処理であるともいえ、ガラス基板の表面の超平滑化を図るうえで問題となる。
【0037】
そこで、超精密研磨加工は、化学強化処理による表面の荒れをも修正し、ガラス基板の表面を超平滑とし、表面状態を高品質なものとするためにも行われる。従って、化学強化処理は、当該超精密研磨加工よりも前に施すことが好ましい。これは、当該超精密研磨加工でガラス基板の表面の一部を研磨し、除去することで、化学強化処理による表面の荒れ等をも修正するためである。さらに、当該超精密研磨加工は、粗研磨処理及び精密研磨処理に比べてトータルの研磨量が少なく、化学強化処理によってガラス基板の表面に形成された強化層を全て除去してしまう可能性が低い。このため、化学強化処理は、研磨処理中であって、精密研磨加工と超精密研磨加工との間に施すことがより好ましい。
【0038】
この超精密研磨加工ではガラス基板の表面を研磨するために軟質ポリッシャが使用される。同軟質ポリッシャは、硬度(アスカーC)が58〜78、圧縮弾性率が58〜85%のスウェード製のパッドよりなり、圧縮率が1〜5%となるようにして用いられる。硬度が58未満、圧縮弾性率が78%より高い又は圧縮率が5%より高い場合、研磨時に軟質ポリッシャが変形し、微小なうねり等が形成されてしまうおそれがある。また、硬度が78より大きい、圧縮弾性率が58%未満又は圧縮率が1%未満の場合、同軟質ポリッシャにより表面が傷つき、却って表面状態が荒れてしまうおそれがある。
【0039】
超精密研磨加工の研磨剤には、二酸化ケイ素(SiO)を主成分とし、平均粒径(D50)が100nm以下である粒子を溶媒に分散させて得られた懸濁液が使用される。粒子の平均粒径が100nmを越えた場合、表面に研磨材による研磨痕が形成され、同研磨痕が基となって欠陥が発生し、表面状態が荒れてしまう。また、研磨剤中における粒子の濃度は、5〜40質量%とすることが好ましい。粒子の濃度が5質量%未満の場合、研磨効率の低下を招くとともに、表面を超平滑とすることができなくなるおそれがある。粒子の濃度が40質量%を越える場合、表面に粒子による研磨痕が形成されるおそれがあり、品質が低下してしまうおそれがある。
【0040】
SiOを粒子の主成分とするものとしては、焼成法により粒子を製造したヒュームドシリカと、小粒子から大粒子を成長させて製造したコロイダルシリカとが挙げられる。また、コロイダルシリカには、オストワルド成長により粒子を長時間かけて成長させて製造した水ガラスタイプのものと、ゾルゲル法により粒子を短時間で成長させて製造したゾルゲルタイプのものとが挙げられる。これらのなかでも、特にゾルゲルタイプのコロイダルシリカは、アルカリ性水溶液に溶解しやすく、超精密研磨加工よりも後の洗浄処理工程で除去しやすいため好ましい。
【0041】
さらに、この超精密研磨加工は、研磨処理が前研磨工程と、後研磨工程との2つの工程に分けて行われており、それぞれの工程では溶媒が異なる研磨剤が使用される。ここで、超精密研磨加工を2段階に分けて行う理由について説明する。前述のように、当該超精密研磨加工は、ガラス基板の表面を平滑化を超えた超平滑化するために行われるものである。この超平滑化を図ることを目的とした当該研磨処理では、平滑化を図ることを目的とした精密研磨までの従来の研磨処理に比べ、超精密研磨加工を行う工程が増し、その分だけ研磨処理に要する時間も長くなる。そして、当該研磨処理によるガラス基板の生産量を従来の研磨処理に比べて遜色ないものとするためには、超精密研磨加工に係る時間を出来る限り短くする必要がある。但し、超精密研磨加工に係る時間を単純に短くしても、ガラス基板の表面を超平滑とし、表面状態を高品質のものとするという目的に沿わなければ、研磨処理に係る工程を増やしてまで超精密研磨加工を行う意味はない。そこで、当該研磨処理では、超精密研磨加工を前研磨工程と、後研磨工程との2つの工程に分け、前研磨工程では作業時間の短縮化を、後研磨工程では表面状態の高品質化を図ることを主な目的とした。
【0042】
前研磨工程は、溶媒に酸性水溶液を用い、ガラス基板の表面を溶かしながら全体的に研磨することにより、単位時間あたりの研磨量を示す研磨レートを向上させつつ、特にRaを小さくするために行われる。この酸性水溶液としては、硫酸、スルファミン酸、塩酸、硝酸、リン酸、フッ酸等が挙げられる。なかでも、硫酸は入手が容易であり、使用者、環境等への影響が少ないため好ましい。そして、前研磨工程の研磨剤は溶媒に酸性水溶液を用いることにより、そのpHを4以下とされる。pHが4を超える研磨剤を使用した場合、研磨レートを向上させることができなくなる。
【0043】
前研磨工程での研磨量は、好ましくは0.1μm以上である。研磨量が0.1μm未満の場合、Raを小さくすることができず、表面を超平滑とすることができなくなるおそれがある。また、前研磨工程での研磨量の上限は特に規定されない。但し、過剰に研磨しても、それ以上は微小なうねり、痕、欠陥等を取り除いてガラス基板の表面の品質を向上させることはできず、却って研磨時間が長くなることで生産効率の低下をまねいてしまう。従って、ガラス基板の表面の品質を向上させつつ、生産効率の維持又は向上を図ることを目的とするのであれば、研磨量の上限は2μmである。
【0044】
前研磨工程での研磨レートは、好ましくは30〜600nm/minであり、より好ましくは30〜500nm/minである。研磨レートが30nm/min未満の場合、前研磨工程の所要時間が長くなり、生産効率の低下を招くおそれがある。生産効率の向上を目的とするのであれば、研磨レートは高いものほど好ましい。しかし、研磨レートが高すぎると、却って表面が荒れ、ガラス基板の表面のRaが大きくなり、歩留まりが低下してしまうおそれがある。従って、生産効率を向上させつつ、ガラス基板の表面の品質を維持するには、研磨レートの上限を600nm/minとすることが好ましく、さらに表面の品質の向上を図るのであれば上限を500nm/minとすることがより好ましい。
【0045】
後研磨工程は、溶媒にアルカリ性水溶液を用い、主にRpを低くするために行われる。つまり、研磨剤に二酸化ケイ素を主成分とする粒子が含まれる場合には、同粒子がガラス基板の表面に凝集し、固着する等して大きな凸部が形成される可能性がある。特に前研磨工程では溶媒に酸性水溶液を用いることから、ガラス基板と粒子との間に発生する静電反発力が小さくなり、粒子の凝集によって大きな凸部が形成されやすい状態となることが推定される。従って、研磨剤の溶媒にアルカリ性水溶液を用いることにより、ガラス基板と粒子との間に発生する静電反発力が大きくなり、後研磨工程での粒子の凝集を抑制しながら前研磨工程で粒子の凝集により形成されると推定される凸部を研磨して取り除くことにより、Rpを低くすることができる。
【0046】
溶媒に用いるアルカリ性水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア、テトラメチル水酸化物等が挙げられる。なかでも、水酸化カリウムは入手が容易であり、使用者、環境等への影響が少ないため好ましい。そして、後研磨工程の研磨剤はpH8.5以上とされる。pH8.5未満の研磨剤を使用した場合、Rpを低くすることができず、ガラス基板の歩留まりが低下する。
【0047】
後研磨工程での研磨量は、好ましくは0.01μm以上であり、より好ましくは0.01〜0.07μmであり、さらに好ましくは0.01〜0.05μmである。研磨量が0.01μm未満の場合、ガラス基板の表面を十分に研磨することができず、Rpを低くすることができなくなるおそれがある。ガラス基板の表面の品質の向上を目的とするのであれば、研磨量が多いものほど表面から凹凸が除去されるため好ましい。しかし、研磨量は、実際には所定量以上としてもガラス基板の表面の品質はそれほど向上せず、却って研磨量を多くした分、研磨時間が長くなって生産効率が低下してしまう。従って、ガラス基板の表面の品質の向上と生産効率の維持とを目的とするのであれば、研磨量の上限を0.07μmとすることがより好ましく、さらに生産効率の向上を目的とするのであれば、研磨量の上限を0.05μmとすることがさらに好ましい。
【0048】
後研磨工程での研磨レートは、好ましくは10〜500nm/minであり、より好ましくは10〜200nm/minである。研磨レートが10nm/min未満の場合、所要時間が長くなり、生産効率の低下を招くおそれがある。前述の前研磨工程で記載したように、研磨レートは高いものほど生産効率が向上するため好ましいが、高すぎると表面が荒れてガラス基板の歩留まりが低下してしまうおそれがある。従って、生産効率を向上させつつ、ガラス基板の表面の品質を維持するには、研磨レートの上限を500nm/minとすることが好ましく、さらに表面の品質の向上を図るのであれば上限を200nm/minとすることがより好ましい。
【0049】
また、超精密研磨加工において、前研磨工程と後研磨工程との間にリンス工程を行ってもよい。同リンス工程は、研磨剤に代えて水、純水、温水等を供給しながらポリッシャにより表面を擦ることにより施される。そして、このリンス工程は、ガラス基板の表面及びポリッシャ中から残留する研磨剤を洗い流すために行われる。
【0050】
最後に、3段階の研磨処理が行われたガラス基板は、洗浄処理が施されることにより、その表面に付着した研磨粉、研磨剤、粉塵等の付着物が除去される。ガラス基板を洗浄するための洗浄液としては、有機溶液、酸性溶液、アルカリ性溶液、水、湯等が挙げられる。この有機溶液としてはイソプロピルアルコール(IPA)、メタノール、エタノール、ブタノール等が挙げられる。酸性溶液としてはフッ酸、硫酸、スルファミン酸、塩酸、硝酸、リン酸等が挙げられる。アルカリ性溶液としては水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア、テトラメチル水酸化物等が挙げられる。また、これらの洗浄液にカチオン性、アニオン性又はノニオン性界面活性剤やキレート剤等この種の洗浄に一般に用いられる洗浄補助剤(ビルダー)を添加してもよい。
【0051】
また、超精密研磨加工でコロイダルシリカを使用した場合、コロイダルシリカを凝集させずに効率よく除去することができることから、水、湯及びpH12以下のアルカリ性水溶液から選ばれる少なくとも1種で洗浄することが好ましい。さらに洗浄度を高めるならば、これらによる洗浄の後、pH12を越える強アルカリ性水溶液、酸性水溶液、有機溶液を用いて洗浄を行ってもよい。
【0052】
前記実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 実施形態の情報記録媒体用ガラス基板は、その材料であるガラス基板に1段階目及び2段階目の研磨処理を施した後、3段階目の研磨処理でさらに、前研磨工程及び後研磨工程の2工程に分けて研磨処理を施して製造される。この前研磨工程でガラス基板は、pH4以下の酸性の研磨剤で研磨され、後研磨工程でpH8.5以上のアルカリ性の研磨剤で研磨される。そして、前研磨工程では酸性の研磨剤を用いることにより、研磨レートの向上とRaの低下が図られ、後研磨工程ではアルカリ性の研磨剤を用いることにより、前研磨工程で形成された凸部を除去することによるRpの低下が図られている。従って、ガラス基板は、Ra及びRpが低く、高品質なものとなるとともに、3段階の研磨処理を施しているにもかかわらず、短時間で製造される。このため、ガラス基板の品質を高く維持しつつ、生産量の向上を図ることができる。
【0053】
・ また、化学強化処理は、研磨処理中であって精密研磨加工と超精密研磨加工との間に施されている。超精密研磨加工は、ガラス基板の表面の極僅かな部分を研磨によって除去し、当該表面を超平滑化する加工である。このため、表面の極僅かな部分を除去するときに化学強化処理によって発生した表面の荒れも修正することができ、ガラス基板の表面状態をさらに高品質なものとすることができる。加えて、超精密研磨加工でのトータルの研磨量は、精密研磨加工等の他の段階の研磨処理に比べて少ない。従って、粗研磨加工よりも前に又は粗研磨加工と精密研磨加工との間に化学強化処理を施す場合に比べ、ガラス基板の表面に形成された強化層が除去される量も極僅かである。このため、表面状態の高品質化を図りつつ、耐衝撃性等も向上させることができる。
【0054】
・ また、実施形態の製造方法により得られた情報記録媒体用ガラス基板は、表面のRaが0.4nm以下、Rpが2nm以下となる。従って、得られたガラス基板の表面が超平滑となり、高密度記録化に対応可能なガラス基板を歩留まりよく、確実に生産することができる。
【0055】
【実施例】
以下、前記実施形態をさらに具体化した実施例及び比較例について説明する。
(研磨剤のpHと研磨レートとの相関の検証)
コロイダルシリカを粒子として含む研磨剤のpHを変化させながら、同研磨剤のガラス基板に対する研磨レートを測定した。このとき、コロイダルシリカにはフジミインコーポレーテッド製のCOMPOL−EM(D50=40nm)を使用した。ガラス基板には、材料にアルミノシリケートガラスを用い、その直径が65mm(2.5インチ)、厚みが0.635mmとなるように成形したものを使用した。また、アルミノシリケートガラスの主な組成としては、SiO 65mol%、Al 16mol%、LiO 4.0mol%、NaO 9.0mol%、MgO 2.0mol%、CaO 4.0mol%であった。そして、研磨剤のpHと研磨レートとの関係を図1のグラフに示した。
【0056】
この結果から、pHが低くなるほど、研磨レートが向上することが示された。特に、研磨剤がpH4以下となったとき、研磨レートが急激に向上することが示された。また、研磨剤がpH8.5以上となったとき、研磨レートにほとんど変化がないことが示された。
【0057】
(実施例1)
ガラス基板に対し、酸化セリウム(三井金属鉱業製のミレーク801)を粒子の主成分として含む研磨剤を用い、研磨機を使用して粗研磨加工を施した。次いで、粗研磨加工を施した後のガラス基板に対し、酸化セリウム(三井金属鉱業製のミレークS0−s)を粒子の主成分として含む研磨剤を用い、研磨機を使用して精密研磨加工を施した。このとき、粗研磨加工及び精密研磨加工での研磨機には9B両面研磨機を使用した。そして、精密研磨加工を施した後のガラス基板は、Raが0.5nmであり、Rpが5nmとなった。
【0058】
次に、精密研磨加工を施した後のガラス基板に対し、超精密研磨加工の前研磨工程として、pH3に調製した研磨剤を用い、9B両面研磨機を使用してその表面を研磨した。このとき、軟質ポリッシャには、硬度(アスカーC)が77、圧縮弾性率が80%のスウェード製のパッドを圧縮率が2%となるようにして使用した。研磨剤には、コロイダルシリカ(フジミインコーポレーテッド製のCOMPOL−EM、D50=40nm)を主成分として含む粒子を、溶媒としての硫酸水溶液に分散させることによって得た懸濁液を使用した。前研磨工程における軟質ポリッシャのガラス基板への荷重は30g/cmであり、研磨時間は5分であった。
【0059】
続いて、前研磨工程を施した後のガラス基板に対し、超精密研磨加工の後研磨工程として、pH9.5の研磨剤を用い、前研磨工程と同一の軟質ポリッシャ及び9B両面研磨機を使用してその表面を研磨した。このとき、研磨剤には、前研磨工程で使用したものと同一のコロイダルシリカを主成分として含む粒子を、溶媒としての水酸化カリウム水溶液(KOH)に分散させることによって得た懸濁液を使用した。後研磨工程における軟質ポリッシャのガラス基板への荷重は30g/cmであり、研磨時間は1分であった。このようにして、実施例1の試料であるガラス基板を得た。
【0060】
実施例1のガラス基板には、アルミノシリケートガラス製で直径が65mm(2.5インチ)であり、超精密研磨加工の前で厚みが0.635mmのものを使用した。また、前研磨工程での研磨量は0.3μmであり、後研磨工程での研磨量は0.03μmであった。そして、実施例1のガラス基板の表面を、原子間力顕微鏡(AFM)を使用し、1辺10μmの正方形の範囲を1視野として、4視野測定した。その結果、各視野で測定されたRaがそれぞれ0.36nm前後であり、Rpがそれぞれ1.5nm前後であった。
【0061】
(実施例2)
アルミノシリケートガラス製で直径が65mm(2.5インチ)のガラス基板に対し、実施例1と同様に粗研磨加工及び精密研磨加工を順番に施し、その後で実施例1と同様に超精密研磨加工の前研磨工程及び後研磨工程を施して実施例2の試料であるガラス基板を得た。このとき、超精密研磨加工の研磨剤には、粒子にコロイダルシリカ(フジミインコーポレーテッド製のCOMPOL−20、D50=20nm)を使用し、前研磨工程では溶媒に硫酸水溶液を使用してpH3に調製したものを、後研磨工程では溶媒にKOHを使用してpH9.5に調製したものを使用した。また、超精密研磨加工の前研磨工程での研磨量は0.2μmであり、後研磨工程での研磨量は0.02μmであった。そして、実施例2のガラス基板の表面を、実施例1と同様にAFMで測定した結果、各視野で測定されたRaがそれぞれ0.23nm前後であり、Rpがそれぞれ1nm前後であった。
【0062】
(比較例1)
アルミノシリケートガラス製で直径が65mm(2.5インチ)のガラス基板に対し、実施例1と同様に粗研磨加工及び精密研磨加工を順番に施した。その後、実施例1と同じコロイダルシリカの粒子を溶媒である硫酸水溶液に分散させることによりpH3に調製した研磨剤を使用し、超精密研磨加工を施して比較例1の試料であるガラス基板を得た。このとき、超精密研磨加工における軟質ポリッシャのガラス基板への荷重は30g/cmであり、研磨時間は5分であって、研磨量は0.3μmであった。そして、比較例1のガラス基板の表面を、実施例1と同様にAFMで測定した結果、各視野で測定されたRaがそれぞれ0.42nm前後であり、Rpがそれぞれ2nm前後であった。
【0063】
(比較例2)
アルミノシリケートガラス製で直径が65mm(2.5インチ)のガラス基板に対し、比較例1と同様に粗研磨加工、精密研磨加工及び超精密研磨加工を順番に施し、比較例2の試料であるガラス基板を得た。このとき、超精密研磨加工では、実施例2と同じコロイダルシリカの粒子を溶媒である硫酸水溶液に分散させることにより、pH3に調製した研磨剤を使用した。また、超精密研磨加工における軟質ポリッシャのガラス基板への荷重及び研磨時間は、比較例1と同様とし、研磨量は0.2μmであった。そして、比較例2のガラス基板の表面を、実施例1と同様にAFMで測定した結果、各視野で測定されたRaが最小で0.2nm、最大で0.25nmであり、Rpが最小で1nm、最大で5nmであった。
【0064】
実施例1及び2の結果より、酸性の研磨剤を使用した後、アルカリ性の研磨剤を使用することにより、Raが0.4nm以下、Rpが2nm以下の高品質なガラス基板が得られることが示された。
【0065】
一方、比較例1の結果より、平均粒径が40nmのコロイダルシリカを粒子に用いた酸性の研磨剤のみで超精密研磨加工を施した場合、各視野でのRpはそれぞれ2nm前後となり、特に大きな凸部が形成されることはなかった。しかし、実施例1のRpが1.5nm前後であり、実施例2のRpが1nm前後であることと比較した場合、比較例1のRpは明らかに大きくなっている。また、各視野でのRaはそれぞれ0.42nm前後であり、実施例1のRaが0.36nm前後であり、実施例2のRaが0.23nm前後であることと比較した場合、比較例1のガラス基板は表面が荒れており、低品質なものであることが示された。
【0066】
比較例2の結果より、平均粒径が20nmと比較例1よりも粒子の小さな酸性の研磨剤のみで超精密研磨加工を施した場合、Raは0.2〜0.25nmとなり、比較例1よりも向上し、さらには実施例1及び2と比較しても遜色ないものであることが示された。しかし、Rpは1〜5nmであり、各視野での最小値と最大値との差が大きく、ガラス基板の表面に特に大きく突出した凸部が形成されていることが示された。また、精密研磨加工を施した後のガラス基板のRpが5nmであることから、粒子を小さくした酸性の研磨剤を使用しても、大きな凸部を取り除くことができない可能性があることが示された。
【0067】
つまり、比較例1及び2の結果より、酸性の研磨剤のみで研磨加工を施した場合、Raが0.4nm、Rpが2nmを超える可能性があり、ガラス基板の表面が荒れたり、大きく突出した凸部が残留する等して、却って品質が低下する可能性が高いことが示された。そして、実施例1及び2の結果より、酸性の研磨剤を使用した後、アルカリ性の研磨剤を使用することにより、表面の荒れ、大きな凸等のような欠陥を取り除くことが可能であり、高品質なガラス基板が得られることが示された。
【0068】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 1段階目の研磨処理でガラス基板の表面のRaを0.3〜1.0nm、Rpを3〜7nmとすることが可能であれば、2段階目の研磨処理で超精密研磨加工を施し、研磨処理を2段階で終了させてもよい。あるいは、研磨処理を4段階以上施してもよい。
【0069】
・ 例えば、ガラス基板に化学強化処理を施した後、研磨処理を行ってもよい。あるいは、1段階目の研磨処理(粗研磨加工)と2段階目の研磨処理(精密研磨加工)との間で化学強化処理を施してもよい。このように構成した場合、実施形態と比較して超精密研磨加工が施しやすく、さらに研磨後のガラス基板の表面が化学強化処理で荒れることをも抑制することができる。このため、生産効率の向上を図りつつ、高品質のガラス基板を得ることができる。
【0070】
・ 情報記録媒体として要求される耐衝撃性、耐振動性、耐熱性等を満たすことが可能であれば、化学強化処理を省略してガラス基板を製造してもよい。このように化学強化処理を省略する場合、ガラス基板を切断、研削、研磨等して加工するときに発生するチッピング、クラック等の欠陥を溶融したり、削り取ったり等して埋めたり、取り除いたりすることにより、ガラス基板の強度維持を図ることが好ましい。
【0071】
・ 各段階の研磨処理の間で前に挙げた洗浄液を使用し、ガラス基板を洗浄してもよい。このように構成した場合、製造されるガラス基板の品質を向上させることができる。
【0072】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前研磨工程における研磨量が0.1μm以上であり、後研磨工程における研磨量が0.01〜0.03μmであることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。このように構成した場合、品質を高く維持しつつ、研磨効率の向上を図ることができる。
【0073】
・ 前記粒子はコロイダルシリカであり、同コロイダルシリカの懸濁液を研磨剤として使用したとき、単位時間あたりの研磨量を示す研磨レートは、前研磨工程で30〜600nm/minであり、後研磨工程で10〜500nm/minであることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。このように構成した場合、品質を高く維持しつつ、研磨時間の短縮化を図ることができる。
【0074】
・ 前記研磨剤中の酸性水溶液の濃度が2〜95質量%であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。このように構成した場合、品質を高く維持しつつ、研磨効率の向上を図ることができる。
【0075】
・ 前記研磨剤中の粒子の濃度が5〜40質量%であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。このように構成した場合、品質を高く維持しつつ、研磨効率の向上を図ることができる。
【0076】
・ 最終段階の研磨処理よりも前段階の研磨処理で表面の算術平均粗さ(Ra)を0.3〜1.0nmとし、最大山高さ(Rp)を3〜7nmとすることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。このように構成した場合、研磨効率が向上し、生産時間を短縮化することができる。
【0077】
・ 最大高さ(Ry)が3nm未満であることを特徴とする請求項2に記載の情報記録媒体用ガラス基板。このように構成した場合、ガラス基板の品質をより高いものとすることができる。
【0078】
・ 算術平均粗さ(Ra)が0.2nm未満であり、かつRaに対するRpの比(Rp/Ra)が10未満であることを特徴とする請求項2に記載の情報記録媒体用ガラス基板。このように構成した場合、ガラス基板の品質をより高いものとすることができる。
【0079】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、品質を高く維持しつつ、生産量の向上を図ることができる。
【0080】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、研磨後のガラス基板の表面が化学強化処理で荒れることを抑制することができ、当該ガラス基板の表面状態を超平滑で高品質なものとすることができる。
【0081】
請求項3に記載の発明によれば、表面が超平滑であり、高密度記録化に対応可能な情報記録媒体用ガラス基板を歩留まりよく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】研磨剤のpHと研磨レートとの関係を示すグラフ。

Claims (3)

  1. 円盤状をなすガラス基板の表面に複数の段階に分けて研磨処理を行うことで製造される情報記録媒体用ガラス基板の製造方法であって、
    前記研磨処理は前から順番に、粗研磨加工、精密研磨加工及び超精密研磨加工の3段階に分けて行われ、少なくとも最終段階の研磨処理となる超精密研磨加工では、二酸化ケイ素(SiO)を主成分とし、平均粒径(D50)が100nm以下である粒子を溶媒に分散させて得られた懸濁液を研磨剤として使用するとともに、同超精密研磨加工では、溶媒に酸性水溶液を用いることによりpH4以下とした研磨剤でガラス基板を研磨する前研磨工程と、溶媒にアルカリ性水溶液を用いることによりpH8.5以上とした研磨剤でガラス基板を研磨する後研磨工程とを順番に施すことを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記ガラス基板には化学強化処理を、研磨処理よりも前に又は、研磨処理中であって粗研磨加工と精密研磨加工との間又は精密研磨加工と超精密研磨加工との間で施すことを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  3. 請求項1に記載の製造方法で製造された情報記録媒体用ガラス基板であって、JIS B0601−1994に規定されるガラス基板の表面の算術平均粗さ(Ra)が0.4nm以下であり、最大山高さ(Rp)が2nm以下であることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板。
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