JP2010102765A - 磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気ディスク装置に組み込んだ際の耐衝撃強度が高い磁気ディスク用ガラス基板およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】主表面と、前記主表面の中央部に形成された円孔と、前記円孔の内周に形成されたチャンファ面と、を有し、前記主表面は、内周端部において凸部が形成されており、前記内周端部において、スキージャンプ値が0μm以下であり、前記主表面と前記チャンファ面との境界から前記主表面側へ1.6mmだけ離れた点とを結ぶ直線を基準線分としたとき、前記基準線分からの前記凸部の最大高さが0.2〜9nmであり、前記主表面と前記チャンファ面との境界から前記凸部の高さが最大となる位置までの離隔距離が0.7mm以下である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置に用いられる磁気ディスク用ガラス基板および磁気ディスク用ガラス基板の製造方法に関するものである。
従来より、ハードディスク装置等の磁気ディスク装置に用いられる磁気ディスク用のガラス基板として、円板の主表面の中央部に円孔が形成されたドーナツ状のガラス基板が用いられている。このガラス基板は、たとえば以下のように製造される。すなわち、はじめに薄く形成したガラス板をコアリングして、ドーナツ状に成形したガラス基板を準備する。つぎに、このガラス基板の内外周端面に面取り加工を施して、面取り面(チャンファ面)を形成する。さらに、チャンファ面を形成したガラス基板の内外周端面を研磨した後、主表面を研磨して所望の表面形状に仕上げる。
このような磁気ディスク用のガラス基板の表面形状については、様々な形状のものが開示されている。たとえば、特許文献1には、記録エリアの拡大等のために、主表面の外周端部に形成される隆起部(スキージャンプ)のスキージャンプ値が0.35μm未満であることが開示されている。また、特許文献2には、磁気ヘッドの浮上量を小さくするために、主表面の外周端部のダブオフ値が0〜12nmであることが開示されている。また、特許文献3には、製造工程における発塵防止等のために、主表面の外周端部のダブオフ値が0〜12nmであり、スキージャンプ値が0μm以下であることが開示されている。また、特許文献4、5には、磁気ヘッドのクラッシュ防止等のために、特に外周端部におけるダブオフ値が±10nmであることが開示されている。
ところで、上述したガラス基板は、磁気ディスク装置に組み込まれる際には、その中央部の円孔によって金属等からなるフランジに嵌め込み、金属等からなる固定部材によって上から締め付けてスピンドルに固定される。ここで、ガラス基板の耐衝撃強度を高めるために、少なくとも内周端部から固定部材が接触する部分にわたって、化学処理等によってガラス強度を強化する技術が開示されている(たとえば特許文献6参照)。
特開平5−89459号公報 特開2006−99949号公報 特開2006−92722号公報 特開2007−250166号公報 特開2007−257811号公報 特開2006−59463号公報
しかしながら、上述したようなガラス強化プロセスを追加で行なう方法は、製造プロセスにおいて工程数が増加するため、製造時間が長くなったり、製造コストが増加したりする等の問題があった。そのため、ガラス強化プロセスを行なわずにガラス基板の耐衝撃強度を高める方法が求められていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、磁気ディスク装置に組み込んだ際の耐衝撃強度が高い磁気ディスク用ガラス基板およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板は、主表面と、前記主表面の中央部に形成された円孔と、前記円孔の内周に形成されたチャンファ面と、を有し、前記主表面は、内周端部において凸部が形成されており、前記内周端部において、スキージャンプ値が0μm以下であり、前記主表面と前記チャンファ面との境界から前記主表面側へ1.6mmだけ離れた点とを結ぶ直線を基準線分としたとき、前記基準線分からの前記凸部の最大高さが0.2〜9nmであり、前記主表面と前記チャンファ面との境界から前記凸部の高さが最大となる位置までの離隔距離が0.7mm以下であることを特徴とする。
また、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、上記発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、ガラス板からドーナツ状のガラス基板を成形するガラス基板成形工程と、粒径が0.1〜1.0μmの大径研磨砥粒を含む研磨液と研磨パッドとを用いて前記成形したガラス基板を研磨する粗研磨工程と、粒径が0.01〜0.1μmの小径研磨砥粒を含む研磨液と軟質研磨パッドとを用いて前記研磨したガラス基板をさらに研磨する精密研磨工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、上記発明において、前記粗研磨工程における片面あたりの粗研磨量を8〜10μmとし、前記精密研磨工程における片面あたりの精密研磨量を0.3〜0.7μmとすることを特徴とする。
また、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、上記発明において、前記研磨パッドはウレタンまたは発泡ウレタンからなり、前記軟質研磨パッドは発泡ウレタンからなることを特徴とする。
また、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、上記発明において、前記大径研磨砥粒は酸化セリウムからなり、前記小径研磨砥粒はコロイダルシリカからなることを特徴とする。
また、本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板の製造方法は、上記発明において、前記ガラス板は、母材ガラス板を加熱して軟化し所望の厚さに延伸するリドロー法を用いて製造したものであることを特徴とする。
本発明によれば、磁気ディスク装置に組み込んだ際の耐衝撃強度が高い磁気ディスク用ガラス基板を実現できるという効果を奏する。
以下に、図面を参照して本発明に係る磁気ディスク用ガラス基板およびその製造方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るガラス基板の上面および側断面を模式的に示した図である。図1に示すように、本実施の形態に係るガラス基板1は、主表面1aと、外周端面1bと、主表面1aの中央部に形成された円孔1cと、円孔1cの内周に形成された内周端面1dと、外周および円孔1cの内周に形成されたチャンファ面1eとを有し、ドーナツ状の形状を有している。ガラス基板1の大きさは所定の製品規格を満たすように形成されており、たとえば外径が2.5インチ(65mm)、内径が約20mm、厚さが635μm±10μmである。なお、ガラス基板1は、主表面1aの裏側にも他の主表面を有するが、2つの主表面は同一の形状であるので、以下では主表面1aについてのみ説明する。
図2は、ガラス基板1の側断面の内周側の一部を拡大して示した図である。なお、図2において、主表面1aとチャンファ面1eとの境界を点P1としている。図2に示すように、主表面1aは、径方向に沿って外周側から内周側に向かって見た場合に、平坦な面が所定の位置から沈み込み、つぎに内周端部において隆起して凸部が形成された後に、点P1に到るような形状をしている。
ここで、ガラス基板1の円孔1cの内周側における主表面1aの表面形状を表す特性として、特許文献3と同様にスキージャンプ値を定義する。すなわち、スキージャンプ値とは、主表面1aの平坦面と一致する基準面L1を基準とした、内周端部において主表面1aが最も高い位置の高さと定義する。図2においては符号sが内周端部におけるスキージャンプ値を示している。
また、凸部の最大高さを以下のように定義する。凸部の最大高さとは、主表面1aとチャンファ面1eとの境界の点P1よりも主表面1a側へ1.6mmだけ離れた点P2を設定し、点P1と点P2とを結ぶ直線を基準線分L2とした場合に、基準線分L2内での主表面1aの変位の最大値と定義する。図2においては符号Dが点P1と点P2との離隔距離を示し、符号dが凸部の最大高さを示している。また、符号Xは、点P1から凸部Cの高さが最大となる位置までの離隔距離を示している。
このガラス基板1は、主表面1aの内周端部に凸部Cが形成されており、内周端部においてスキージャンプ値が0μm以下であり、凸部の最大高さが0.2〜9nmであり、主表面1aとチャンファ面1eとの境界の点P1から凸部Cの高さが最大となる位置までの離隔距離Xが0.7mm以下であることによって、磁気ディスク装置に組み込んだ際の耐衝撃強度が高いものとなる。
その理由は、以下のように考えられる。すなわち、一般に、磁気ディスク装置に組み込む際には、ガラス基板を固定部材で締め付けるようにして固定するが、主表面の内周端部に正値のスキージャンプが存在すると、スキージャンプに締め付け応力が集中すると考えられる。その結果、ガラス基板は破損しやすくなるため、強化処理が必要となる。また、スキージャンプが存在せず、主表面が内周側に向かって単調に沈み込んでいるような場合であっても、締め付け応力は、たとえば主表面の沈み込みが始まる位置の近傍における表面粗さ程度の大きさの微少な凸部の1点に集中するか、または不定な多点に不規則に掛かると考えられるので、やはりガラス基板は破損しやすくなる。
一方、図3は、ガラス基板1を磁気ディスク装置に組み込んだ状態において、ガラス基板1の側断面の内周側の一部を拡大して示した図である。なお、符号2は、金属等からなる固定部材である。固定部材2のガラス基板1との接触面は平坦であるものの、ミクロに見れば細かい凹凸が存在している。図3に示すように、このガラス基板1の場合は、ミクロに見れば、凸部Cの頂点P4と、これと距離が1mm以上程度離れた位置P3との2箇所の接点で、ガラス基板1と固定部材2とが弾性変形して接することとなる。その結果、ガラス基板1と固定部材2との弾性率の違いによる歪が、2点P3、P4間の自由な伸縮で吸収され、ガラス基板1への応力集中がなくなると考えられる。その結果、ガラス基板1は、強化処理をしなくても耐衝撃強度が十分に高いものとなる。なお、図3は任意の径方向の側断面を示すものであるが、凸部Cはガラス基板1の内周に沿って形成されているので、ガラス基板1と固定部材2とはそれぞれが点P3、P4を含む2つの接線で接することとなり、ガラス基板1の全周にわたって歪が吸収されることとなる。
つぎに、本実施の形態に係るガラス基板1の製造方法の一例について説明する。図4は、本実施の形態に係るガラス基板の製造方法の一例のフロー図である。図4に示すように、本製造方法は、はじめに、原材料となるガラス板を製造する(ステップS101)。つぎに、ステップS101において製造したガラス板をコアリングして、このガラス板からドーナツ状のガラス基板を成形する(ステップS102)。ステップS102において成形したガラス基板の内外周端面にチャンファ面を形成する(ステップS103)。つぎに、ステップS103においてチャンファ面を形成したガラス基板の内外周端面を研磨した後、粒径が0.1〜1.0μmの大径研磨砥粒を含む研磨液と硬質または軟質の研磨パッドとを用いて、主表面を研磨する粗研磨工程を行う(ステップS104)。つぎに、粒径が0.01〜0.1μmの小径研磨砥粒を含む研磨液と軟質研磨パッドとを用いて、ステップS104において研磨したガラス基板の主表面をさらに研磨する精密研磨工程を行い(ステップS105)、製品となるガラス基板を製造する。
以下、各工程について具体的に説明する。まず、ステップS101のガラス板の製造については、たとえば、フロート法等を用いて製造した母材ガラス板を加熱して軟化し、所望の厚さに延伸する公知のリドロー法を用いれば、ガラス板の厚さを所望の範囲内に容易に調整でき、面精度も高いガラス板を製造できるので好ましい。なお、本製造方法では、リドロー法を用いて、製品としてのガラス基板の厚さよりも5〜10μm程度だけ厚いガラス板を製造するため、ガラス板の厚さ調整のためのラッピング工程を省略できる。
ガラス板の材料としては、アモルファスガラスや結晶化ガラスなどのガラスセラミックスを用いることができる。なお、成形性や加工性の観点からアモルファスガラスを用いることが好ましく、たとえば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノ珪酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラスなどを用いることが好ましい。
つぎに、ステップS102、S103のドーナツ状ガラス基板の成形およびチャンファ面の形成については、公知のコアリング工程、チャンファ加工工程によって実施することができる。
つぎに、ステップS104の粗研磨工程においては、たとえば図5、6に示す市販の両面同時研磨機を用いて実施することができる。ここで、図5は、両面同時研磨機の側面の一部を示す模式図である。図5に示すように、この両面同時研磨機10は、鋳鉄製の上定盤3および下定盤4と、チャンファ面を形成したガラス基板9を上定盤3と下定盤4との間に保持するキャリアー6と、上定盤3および下定盤4のガラス基板9との接触面に取り付けられた研磨パッド5、5とを備える。
そして、この両面同時研磨機10は、キャリアー6によって上定盤3と下定盤4との間にガラス基板9を保持し、上定盤3と下定盤4とによってガラス基板9を所定の加工圧力で挟圧し、研磨パッド5、5とガラス基板9との間に研磨液を所定の供給量で供給しながら、上定盤3と下定盤4とを軸Aを回転軸として互いに異なる向きに回転させる。これによって、ガラス基板9は研磨パッド5、5の表面を摺動し、両表面が同時に研磨される。
図6は、上定盤3を取り外した状態の両面同時研磨機10の模式的な平面図である。図6に示すように、キャリアー6は、最大で5つのガラス基板9を保持し、キャリアー6の外周部に設けられた歯車は、太陽車7の外周部に設けられた歯車とインターナルギア8とに噛合している。その結果、各キャリアー6はその中心を軸として回転しながら太陽車7の周囲を移動し、キャリアー6に保持されたガラス基板9は、両表面が一様に研磨される。
ここで、ステップS104の粗研磨工程では、研磨パッド5、5として、硬度(アスカーC)が85以上の硬質の材質、たとえばポリウレタンからなる硬質研磨パッドを用いている。なお、硬度(アスカーC)は日本ゴム協会標準規格(準拠規格:SRIS0101)に定める測定方法で測定した値である。以降、本明細書における硬度は、特に記載のない限りこれに準ずるものとする。また、用いる研磨液は、粒径が0.1〜1.0μmのたとえば酸化セリウムからなる研磨砥粒を含むものである。なお、研磨パッド5、5としては、硬度が60〜80の材質、たとえば発泡ウレタンからなる軟質のものでもよい。
また、この粗研磨工程において、粗研磨量を増加するとガラス基板9の主表面に形成される凸部が高くなるので、粗研磨量の調整により凸部の高さを調整することができ、本製造方法では、片面あたりの粗研磨量をたとえば9μmとして、内周端部に形成される凸部が所望の高さになるようにしている。なお、粗研磨量を4μmとすると、凸部はほとんど形成されなくなる。
つぎに、ステップS105の精密研磨工程については、両面同時研磨機10の研磨パッド5、5を、硬度が60〜80の材質、たとえば発泡ウレタンからなる軟質の研磨パッドに取り替え、粒径が0.01〜0.1μmのたとえばコロイダルシリカからなる研磨砥粒を含む研磨液を供給しながら、上記研磨パッドを用いてガラス基板9を研磨する。
ここで、この精密研磨工程において、片面あたりの研磨量を0.3〜0.7μmと少なくする。その結果、ガラス基板9の主表面を所望の面精度に仕上げることができるとともに、端部の面ダレを少し起こす傾向になり、内周端部のスキージャンプ値が負となり、凸部の最大高さが0.2〜9nmに小さくなるとともに、主表面とチャンファ面との境界から凸部の高さが最大となる位置までの離隔距離が適度に離れる。その結果、本実施の形態に係るガラス基板1を製造できる。
以下に、本発明の実施例及び比較例を示す。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
(実施例1〜6)
実施例1〜6として、リドロー法を用いてアルミノシリケートガラスからなるガラス板を製造し、このガラス板をコアリングしてドーナツ状のガラス基板を成形し、さらに内外周にチャンファ面を形成し、外径が65mm、円孔の内径が20mm、円孔の近傍の厚さが643μmのガラス基板を製造した。
つぎに、これらのガラス基板に対して、図5、6に示すような両面同時研磨機を用いて、上述した製造方法に従った粗研磨工程および精密研磨工程を行った。
ここで、粗研磨工程においては、硬度が87のウレタン研磨パッド(浜井産業社製:HPC−90D)と、粒径が0.1〜0.4μmで平均粒径が0.19μmの酸化セリウム研磨砥粒に水を加えて遊離砥粒とした研磨液とを用いて、上述の特性を有するガラス基板を、片面あたりの粗研磨量が9μmになるように研磨した。なお、粗研磨工程におけるその他の研磨条件としては、研磨定盤の回転数を25rpm、研磨液供給速度を1500cc/分、加工圧力を120g/cmとした。このとき、研磨時間は20分であり、研磨速度は0.32μm/minであった。なお、研磨速度は、研磨前後のガラス基板の重量差により片面あたりの研磨した厚さを求め、そこから研磨時間を用いて換算したものである。
また、精密研磨工程においては、硬度が76の発泡ウレタン研磨パッドと、粒径が70〜90nmで平均粒径が80nmのコロイダルシリカに水を加えて遊離砥粒とした研磨液とを用いて、粗研磨したガラス基板を、片面あたり厚さ0.3〜0.7μmだけ研磨した。なお、精密研磨工程におけるその他の研磨条件としては、研磨時間を8.5分、加工圧力を50〜120g/cmとした。
(比較例1、2)
一方、比較例1、2として、実施例1〜6とほぼ同様の方法でガラス基板を製造した。ただし、比較例1に係るガラス基板を製造する際には、凸部の最大高さが大きくなるように、精密研磨工程における精密研磨量を調整した。また、比較例2に係るガラス基板を製造する際には、凸部が形成されないように粗研磨工程における粗研磨量を調整するとともに、精密研磨工程後に化学強化プロセスを行ない、ガラス基板を強化処理した。
つぎに、各実施例および比較例に係るガラス基板をそれぞれ100枚用意し、表面性状測定機(Corning Tropel社製 Flat Master FM100XR)にて凸部の最大高さとスキージャンプ値を測定した後、磁気ディスク装置に組み込み、10000rpm以上の回転速度での回転および加減速試験を行った。
図7は、各実施例および比較例に係るガラス基板の表面形状の特性と回転および加減速試験によるガラス基板の破損確率を示した図である。なお、図7において、「X」は図2に示した離隔距離Xを意味している。図7に示すように、実施例1〜6に係るガラス基板は、回転および加減速試験による破損確率が0%または2%であり、耐衝撃強度が高いことが確認された。一方、比較例1、2に係るガラス基板は、破損確率が5%または7%であり、実施例1〜6よりも高い値であった。
なお、上記実施の形態では、ガラス基板は外径が65mmのものであったが、ガラス基板のサイズは特に限定されない。また、上記した製造方法では、リドロー法を用いて製造したガラス板を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、たとえば溶融ガラスを原料としたフロート法、フュージョン法、ダウンドロー法などの公知の方法を用いて製造したガラス板を用いることもできる。
実施の形態に係るガラス基板の上面および側断面を模式的に示した図である。 図1に示すガラス基板の側断面の内周側の一部を拡大して示した図である。 図1に示すガラス基板を磁気ディスク装置に組み込んだ状態において、ガラス基板の側断面の内周側の一部を拡大して示した図である。 実施の形態に係るガラス基板の製造方法の一例のフロー図である。 両面同時研磨機の側面の一部を示す模式図である。 上定盤を取り外した状態の両面同時研磨機の模式的な平面図である。 各実施例および比較例に係るガラス基板の表面形状の特性と回転および加減速試験によるガラス基板の破損確率を示した図である。
符号の説明
1、9 ガラス基板
1a 主表面
1b 外周端面
1c 円孔
1d 内周端面
1e チャンファ面
2 固定部材
3 上定盤
4 下定盤
5 研磨パッド
6 キャリアー
7 太陽車
8 インターナルギア
10 両面同時研磨機
C 凸部
D、X 離隔距離
d 凸部の最大高さ
L1 基準面
L2 基準線分
P1〜P4 点
s スキージャンプ
S101〜S105 ステップ

Claims (6)

  1. 主表面と、
    前記主表面の中央部に形成された円孔と、
    前記円孔の内周に形成されたチャンファ面と、
    を有し、前記主表面は、内周端部において凸部が形成されており、前記内周端部において、スキージャンプ値が0μm以下であり、前記主表面と前記チャンファ面との境界から前記主表面側へ1.6mmだけ離れた点とを結ぶ直線を基準線分としたとき、前記基準線分からの前記凸部の最大高さが0.2〜9nmであり、前記主表面と前記チャンファ面との境界から前記凸部の高さが最大となる位置までの離隔距離が0.7mm以下であることを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板。
  2. 請求項1に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    ガラス板からドーナツ状のガラス基板を成形するガラス基板成形工程と、
    粒径が0.1〜1.0μmの大径研磨砥粒を含む研磨液と研磨パッドとを用いて前記成形したガラス基板を研磨する粗研磨工程と、
    粒径が0.01〜0.1μmの小径研磨砥粒を含む研磨液と軟質研磨パッドとを用いて前記研磨したガラス基板をさらに研磨する精密研磨工程と、
    を含むことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記粗研磨工程における片面あたりの粗研磨量を8〜10μmとし、前記精密研磨工程における片面あたりの精密研磨量を0.3〜0.7μmとすることを特徴とする請求項2に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  4. 前記研磨パッドはウレタンまたは発泡ウレタンからなり、前記軟質研磨パッドは発泡ウレタンからなることを特徴とする請求項2または3に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  5. 前記大径研磨砥粒は酸化セリウムからなり、前記小径研磨砥粒はコロイダルシリカからなることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  6. 前記ガラス板は、母材ガラス板を加熱して軟化し所望の厚さに延伸するリドロー法を用いて製造したものであることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1つに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
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