JP5170877B2 - ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気ディスク、光ディスク等の記録ディスク用のガラス基板の製造方法に関するものである。
従来より、半導体素子の基板、電界効果型のフラットパネルディスプレイに用いるスペーサ、あるいは磁気ディスク、光ディスク等の記録ディスク基板として、ガラス基板が用いられている。たとえば、磁気ディスク用のガラス基板は、薄く形成したガラス板をコアリングして、円板の中心部に孔を有するドーナツ状に成形したものが用いられる(特許文献1参照)。
上記の各用途に用いられるガラス基板には、表面の平滑性と面精度とが高いことが要求される。そこで、たとえば磁気ディスク用ガラス基板の製造工程においては、成形したガラス基板に対して、高い平滑性を得るために、鋳鉄などの剛性の高い研磨定盤によるラッピングを行う。
その後、硬質の研磨パッドと、粒径が1.0〜3.0μmの酸化セリウムからなる研磨砥粒を含む研磨液とを用いた粗研磨工程を行い、ガラス基板表面に形成されたラッピング痕を除去する。この粗研磨工程において、ガラス基板の外周端部において主表面が隆起または沈降するダブオフと呼ばれる状態が発生する。そこで、粗研磨工程のつぎに、軟質の研磨パッドと、粒径が0.5〜2.0μmの酸化セリウムからなる研磨砥粒を含む研磨液とを用いた第1精密研磨工程を行い、ダブオフを所望の規格値の範囲内、たとえば0〜9nmの範囲まで低減する。さらに、軟質の研磨パッドと、粒径が0.5μm以下のコロイダルシリカからなる研磨砥粒を含む研磨液とを用いた第2精密研磨工程行い、表面を鏡面に仕上げ、面精度を高めている(特許文献2参照)。
なお、厚さの薄いガラス板を製造する方法として、所望の厚さを有するとともに面精度の良好な母材ガラス板を加熱軟化させ、薄いガラス板に延伸することによってガラス板を製造するリドロー法が開示されている(特許文献3参照)。
特開平6−198530号公報 特開平10−241144号公報 特開平11−199255号公報
しかしながら、従来のガラス基板の製造方法は、ダブオフを低減するために研磨工程が3段階必要となる。その結果、工程数が多くなるとともに、各研磨工程間における準備作業に時間がかかるようになるので、ガラス基板を製造する際の生産性が低下するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ダブオフが小さいガラス基板を生産性高く製造できるガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るガラス基板の製造方法は、記録ディスク用のガラス基板の製造方法であって、ガラス板から円板状のガラス基板を成形するガラス基板成形工程と、粒径が0.1〜0.8μmの大径研磨砥粒を含む研磨液と硬質研磨パッドとを用いて前記成形したガラス基板を研磨する粗研磨工程と、粒径が0.01〜0.1μmの小径研磨砥粒を含む研磨液と軟質研磨パッドとを用いて前記研磨したガラス基板をさらに研磨する精密研磨工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法は、上記の発明において、前記硬質研磨パッドはウレタンからなり、前記軟質研磨パッドは発泡ウレタンからなることを特徴とする。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法は、上記の発明において、前記大径研磨砥粒は酸化セリウムからなり、前記小径研磨砥粒はコロイダルシリカからなることを特徴とする。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法は、上記の発明において、前記成形したガラス基板は、表面に形成された傷の深さが5μm以下のものであることを特徴とする。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法は、上記の発明において、前記ガラス板は、母材ガラス板を加熱して軟化し所望の厚さに延伸するリドロー法を用いて製造したものであることを特徴とする。
また、本発明に係るガラス基板の製造方法は、上記の発明において、前記精密研磨工程は、前記ガラス基板の外周端部のダブオフ値が0〜9nmになるように研磨することを特徴とする。
本発明によれば、粗研磨工程においてダブオフを抑制しながら研磨を行うことができるので、研磨工程を2段階にできるため、ダブオフが小さいガラス基板を生産性高く製造できるという効果を奏する。
以下に、図面を参照して本発明に係るガラス基板の製造方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るガラス基板の製造方法のフロー図である。本実施の形態に係るガラス基板の製造方法は、磁気ディスク基板等に用いられるドーナツ状のガラス基板の製造方法であって、図1に示すように、はじめに、原材料となるガラス板を製造する(ステップS101)。つぎに、ステップS101において製造したガラス板をコアリングして、このガラス板からドーナツ状のガラス基板を成形する(ステップS102)。つぎに、粒径が0.1〜0.8μmの大径研磨砥粒を含む研磨液と硬質研磨パッドとを用いて、ステップS102において成形したガラス基板を研磨する粗研磨工程を行う(ステップS103)。つぎに、粒径が0.01〜0.1μmの小径研磨砥粒を含む研磨液と軟質研磨パッドとを用いて、ステップS103において研磨したガラス基板をさらに研磨する精密研磨工程を行い(ステップS104)、製品となるガラス基板を製造する。
本実施の形態によれば、ドーナツ状に成形したガラス基板に対して、ステップS103の粗研磨工程において、ガラス基板のダブオフの発生を抑制しつつ、ガラス基板の表面の面精度および平坦度を向上させる研磨を行うことができる。その結果、その後にステップS104の精密研磨工程を1回だけ行うという少ない工程数で、所望の面精度およびダブオフを有するガラス基板を製造することができる。
すなわち、従来法では、粗研磨工程において、硬質の研磨パッドと、粒径が1.0μm〜3.0μmと大きい研磨砥粒を含む研磨液とを用いていたため、ガラス基板に大きなダブオフが発生してしまうので、このダブを低減するための精密研磨工程が必要であった。しかし、本実施の形態では、粗研磨工程において、硬質の研磨パッドと、従来よりも粒径が小さい0.1〜0.8μmの大径研磨砥粒を含む研磨液とを用いているため、ダブオフが抑制されるため、精密研磨工程を1段階に省略することができる。
以下、各工程について具体的に説明する。まず、ステップS101のガラス板の製造については、たとえば、特許文献3に開示されるような、フロート法等を用いて製造した母材ガラス板を加熱して軟化し、所望の厚さに延伸するリドロー法を用いれば、ガラス板の厚さを所望の範囲内に容易に調整でき、面精度も高いガラス板を製造できるので好ましい。なお、本実施の形態では、リドロー法を用いて、製品としてのガラス基板の厚さよりも5〜10μm程度だけ厚いガラス板を製造するため、ガラス板の厚さ調整のためのラッピング工程を省略できる。
ガラス板の材料としては、アモルファスガラスや結晶化ガラスなどのガラスセラミックスを用いることができる。なお、成形性や加工性の観点からアモルファスガラスを用いることが好ましく、たとえば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ソーダアルミノ珪酸ガラス、アルミノボロシリケートガラス、ボロシリケートガラス、風冷または液冷等の処理を施した物理強化ガラス、化学強化ガラスなどを用いることが好ましい。
つぎに、ステップS102のドーナツ状のガラス基板の成形については、たとえば特許文献1に開示された従来のコアリング工程によって実施することができる。その結果、図2に上面および側断面を示すような、主表面1aと外周端面1bとを有し、中央部に孔1cが形成されたドーナツ状のガラス基板1が成形される。なお、このガラス基板1は、表面の平坦度および面精度は製品規格の上限よりも大きいものとなっている。なお、必要に応じて内周および外周のエッジ部の斜面取りをしてもよい。
つぎに、ステップS103の粗研磨工程においては、たとえば図3、4に示す市販の両面同時研磨機を用いて実施することができる。ここで、図3は両面同時研磨機の側面の一部を示す概略図である。図3に示すように、この両面同時研磨機2は、鋳鉄製の上定盤3および下定盤4と、ガラス基板1を上定盤3と下定盤4との間に保持するキャリアー6と、上定盤3および下定盤4のガラス基板1との接触面に取り付けられた研磨パッド5、5とを備える。
そして、この両面同時研磨機2は、キャリアー6によって上定盤3と下定盤4との間にガラス基板1を保持し、上定盤3と下定盤4とによってガラス基板1を所定の加工圧力で挟圧し、研磨パッド5、5とガラス基板1との間に研磨液を所定の供給量で供給しながら、上定盤3と下定盤4とを軸Aを回転軸として互いに異なる向きに回転させる。これによって、ガラス基板1は研磨パッド5、5の表面を摺動し、両表面が同時に研磨される。
図4は、上定盤3を取り外した状態の両面同時研磨機2の平面概略図である。図4に示すように、キャリアー6は、最大で5つのガラス基板1を保持し、キャリアー6の外周部に設けられた歯車は、太陽車7の外周部に設けられた歯車とインターナルギア8とに噛合している。その結果、各キャリアー6はその中心を軸として回転しながら太陽車7の周囲を移動し、キャリアー6に保持されたガラス基板1は、両表面が一様に研磨される。
図5は、粗研磨工程を行ったガラス基板1の中心軸を含む断面において、外周端面1bの近傍を拡大して示した図である。図5に示すように、ガラス基板1の主表面1a上において、外周端面1bの近傍にダブオフが発生している。ここで、主表面1a上の任意の2点R1、R2を結んだ直線を基準面とし、その範囲内における基準線からの主表面1aの隆起または沈降の最大値をダブオフ値D1とする。また、ダブオフ値D1は、隆起の場合は正の値をとり、沈降の場合は負の値をとることとする。なお、点R1、R2の位置は、基板のサイズに応じて適宜選択される。たとえば、ガラス基板1の外径が65mmであれば、ガラス基板1の中心軸から径方向に向かってそれぞれ29.9mm、31.5mmだけ離れた位置に点R1、R2を選択する。
ここで、ステップS103の粗研磨工程では、研磨パッド5、5として、硬度(アスカーC)が85以上の硬質の材質、たとえばポリウレタンからなる硬質研磨パッドを用いている。なお、硬度(アスカーC)は日本ゴム協会標準規格(準拠規格:SRIS0101)に定める測定方法で測定した値である。以降、本明細書における硬度は、特に記載のない限りこれに準ずるものとする。また、用いる研磨液は、粒径が0.1〜0.8μmのたとえば酸化セリウムからなる研磨砥粒を含むものである。本実施の形態では、このような粒径の研磨砥粒と硬質研磨パッドとを組み合わせることによって、ダブオフ値D1を製品規格、たとえば0〜9nm程度に抑制しながら、基板の面精度および平坦度とを改善できる研磨を行うことができる。なお、研磨パッド5、5は、ポリウレタンに限らず、硬度が85以上の硬質の材質からなるものであればよい。さらに研磨中の表面欠陥の発生を考慮すれば、硬度95以下が好ましい。
つぎに、ステップS104の精密研磨工程については、両面同時研磨機2の研磨パッド5、5を、硬度が60〜80の材質、たとえば発泡ウレタンからなる軟質の研磨パッドに取り替え、粒径が0.01〜0.1μmのたとえばコロイダルシリカからなる研磨砥粒を含む研磨液を供給しながら、上記研磨パットを用いてガラス基板1を研磨する。ステップS103において、ダブオフを抑制しつつガラス基板1の研磨を行っているので、1回の精密研磨工程によって、ガラス基板1のダブオフ値を製品規格範囲内にすることができる。
ところで、従来の研磨方法では、粗研磨工程において一度大きく発生したダブオフを第1精密研磨工程において低減するようにしているため、ガラス基板の外周端面近傍にスキージャンプと呼ばれる隆起した部分が形成される場合がある。図6は、スキージャンプが形成されたガラス基板9の中心軸を含む断面において、外周端面9bの近傍を拡大して示した図である。図6に示すように、このガラス基板9の主表面9a上の外周端面9cの近傍には、スキージャンプ9dが形成されている。このようなスキージャンプ9dが形成されていると、主表面9a上でダブオフ値を規定すべき任意の2点R3、R4を選択した場合、ダブオフ値D2が負の値となる場合がある。このような場合、ダブオフ値D2が製品規格を満たさない場合があるとともに、その後に製品規格を満たすようにするのが困難である。しかしながら、本実施の形態によれば、粗研磨工程においてダブオフを抑制しつつ研磨を行うので、このようなスキージャンプが形成されるおそれが無い。また、スキージャンプが形成されると、主表面が変曲点を有するような複雑な曲面形状となるが、本実施の形態によれば、図5に示すような、より単調な形状の主表面を確実に実現できるので好ましい。
以上説明したように、本実施の形態に係るガラス基板の製造方法によれば、ダブオフが小さいガラス基板を生産性高く製造できる。
以下に、本発明の実施例及び比較例を示す。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
(実施例1)
リドロー法を用いてアルミノシリケートガラスからなるガラス板を製造し、このガラス板をコアリングして成形したドーナツ状のガラス基板に対して、図3、4に示す両面同時研磨機を用いて粗研磨工程および精密研磨工程を行い、実施例1に係るガラス基板を製造した。
本実施例1に係るガラス基板の粗研磨工程前の特性については、外径が65mm、孔の内径が20mm、孔の近傍の厚さが643μm、反りが4μm、平坦度が20μm、微少うねりが0.5nm、面精度を表わす平均表面粗さが0.4nmであり、ダブオフ値はほぼゼロであった。なお、ガラス基板の製品規格は、たとえば、平坦度が4μm以下、微少うねりが0.6nm以下、ダブオフ値が0〜9nm、平均表面粗さが0.3nm以下である。
また、平坦度は、ガラス基板を水平面上に置いた時、基板上で60mmだけ離れた二点での基板表面の垂直方向における最高点と最低点との差として定義し、表面性状測定機(Corning Tropel社製 Flat Master FM100XR)にて測定したものである。また、ダブオフ値は、上記表面性状測定機を用いて、ガラス基板の中心軸から径方向に向かってそれぞれ29.9mm、31.5mmだけ離れた位置を選択して測定したものである。また、微少うねりは、波長1.5〜5mmの表面の算術平均うねりであり、表面形状測定機(Phase Shift社製 Optiflat)で測定したものである。また、平均表面粗さは、JIS B0601:2001の粗さ曲線の算術平均高さによるものであり、原子間力顕微鏡(島津製作所製 SPM−9500J3)で測定したものである。
また、粗研磨工程においては、硬度が87のウレタン研磨パッド(浜井産業社製:HPC−90D)と、粒径が0.1〜0.4μmで平均粒径が0.19μmの酸化セリウム研磨砥粒に水を加えて遊離砥粒とした研磨液とを用いて、上述の特性を有するガラス基板を、孔の近傍の厚さが636μmになるまで研磨した。なお、粗研磨工程におけるその他の研磨条件としては、研磨定盤の回転数を25rpm、研磨液供給速度を1500cc/分、加工圧力を120g/cmとした。このとき、研磨時間は20分であり、研磨速度は0.32μm/minであった。なお、研磨速度は、研磨前後のガラス基板の重量差により片面あたりの研磨した厚さを求め、そこから研磨時間を用いて換算したものである。
また、精密研磨工程においては、研磨パッドを硬度が76の発泡ウレタン研磨パッドと、粒径が70〜90nmで平均粒径が80nmのコロイダルシリカに水を加えて遊離砥粒とした研磨液とを用いて、粗研磨したガラス基板を、片面あたり厚さ0.5μmだけ研磨した。なお、精密研磨工程におけるその他の研磨条件としては、研磨時間を8.5分、加工圧力を50〜120g/cmとした。
(実施例2)
実施例2として、実施例1と同様にガラス基板を製造した。ただし、実施例2は、粗研磨工程において、粒径が0.3〜0.8μmで平均粒径が0.5μmの酸化セリウム研磨砥粒に水を加えて遊離砥粒とした研磨液とを用いた点が実施例1とは異なる。なお、このとき、粗研磨工程における研磨時間は17分であり、研磨速度は0.36μm/minであった。
(比較例1)
比較例1として、実施例1と同様にガラス基板を製造した。ただし、比較例1は、粗研磨工程において、粒径が0.7〜2.5μmで平均粒径が1.7μmの酸化セリウム研磨砥粒に水を加えて遊離砥粒とした研磨液とを用いた点が実施例1とは異なる。なお、このとき、粗研磨工程における研磨時間は14分であり、研磨速度は0.45μm/minであった。
そして、上記製造した実施例1、2、比較例1に係るガラス基板の諸特性を測定した。図7は、実施例1、2、比較例1における粗研磨の研磨速度と、製造したガラス基板の諸特性を示す図である。なお、図7において、ダブオフ(スキージャンプ)とは、スキージャンプを伴うダブオフの発生の有無を示している。図7に示すように、実施例1、2に係るガラス基板は、平坦度が4μm以下、微少うねりが0.6nm以下、ダブオフ値が0〜9nm、平均表面粗さが0.3nm以下であり、製品規格を満たす良好なものであった。また、スキージャンプも発生していなかった。さらに、粗研磨工程と精密研磨工程を合わせた総研磨時間は30分以下であった。
一方、比較例1に係るガラス基板は、粗研磨工程における研磨砥粒の粒径が大きいため、研磨速度は比較的高速であったが、ダブオフ値が14.5nmと製品規格から大きく外れており、また微少うねりも製品規格から外れていた。したがって、比較例1の方法で製品規格を満たすダブオフ値を実現するためには、ダブオフを低減するような精密研磨工程を追加して行う必要がある。しかしながら、このような精密研磨工程を追加すると、工程数が増大するとともに、総研磨時間が増加するため、生産性が低下することとなる。
なお、上記実施の形態では、リドロー法を用いて製造したガラス板を用いる場合について説明したが、たとえば溶融ガラスを原料としたフロート法、フュージョン法、ダウンドロー法などの公知の方法を用いて製造したガラス板を用いることもできる。また、ガラス基板を成形した後に、ガラス基板の厚さを調整するラッピング工程を行ってもよい。この場合、粗研磨工程において、ガラス基板表面に形成されたラッピング痕を除去する必要があるが、ラッピング痕の深さが5μm以下であれば、研磨時間を過度に延長することなく、ラッピング痕を除去できるので好ましい。また、ラッピング痕に限らず、成形したガラス基板の表面の傷の深さは5μm以下であることが好ましい。なお、リドロー法を用いれば、表面の傷の深さが3μm以下であるガラス板をいっそう確実に製造できるので好ましい。
また、上記実施の形態は、磁気ディスク用のガラス基板の製造方法に係るものであったが、本発明はこれに限らず、光ディスク、光磁気ディスク等の他の記録ディスク用のガラス基板の製造にも適用できるものである。
本発明の実施の形態に係るガラス基板の製造方法のフロー図である。 成形したドーナツ状のガラス基板の上面および側断面を示す概略図である。 両面同時研磨機の側面の一部を示す概略図である。 上定盤を取り外した状態の両面同時研磨機の平面概略図である。 粗研磨工程を行ったガラス基板の中心軸を含む断面において、外周端面の近傍を拡大して示した図である。 スキージャンプが形成されたガラス基板の中心軸を含む断面において、外周端面の近傍を拡大して示した図である。 実施例1、2、比較例1における粗研磨の研磨速度と、製造したガラス基板の諸特性を示す図である。
符号の説明
1、9 ガラス基板
1a、9a 主表面
1b、9b 外周端面
1c 孔
2 両面同時研磨機
3 上定盤
4 下定盤
5 研磨パッド
6 キャリアー
7 太陽車
8 インターナルギア
D1、D2 ダブオフ値
R1〜R4 点

Claims (5)

  1. 記録ディスク用のガラス基板の製造方法であって、
    母材ガラス板を加熱して軟化し所望の厚さに延伸するリドロー法を用いて製造したガラス板から円板状のガラス基板を成形するガラス基板成形工程と、
    粒径が0.1〜0.8μmの酸化セリウムからなる大径研磨砥粒を含む研磨液と、硬度(アスカーC)が85以上の材質からなる硬質研磨パッドとを用いて前記成形したガラス基板の主表面を研磨する粗研磨工程と、
    粒径が0.01〜0.1μmのコロイダルシリカからなる小径研磨砥粒を含む研磨液と、硬度(アスカーC)が60〜80の材質からなる軟質研磨パッドとを用いて前記研磨したガラス基板の主表面をさらに研磨する精密研磨工程と、
    を含み、
    当該ガラス基板の主表面に対する加工は、前記粗研磨工程と前記精密研磨工程のみである
    ことを特徴とするガラス基板の製造方法。
  2. 前記硬質研磨パッドはウレタンからなり、前記軟質研磨パッドは発泡ウレタンからなることを特徴とする請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
  3. 前記ガラス板は、製品としての当該ガラス基板の厚さよりも5〜10μmだけ厚いことを特徴とする請求項1または2に記載のガラス基板の製造方法。
  4. 前記成形したガラス基板は、表面に形成された傷の深さが5μm以下のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のガラス基板の製造方法。
  5. 前記精密研磨工程は、前記ガラス基板の外周端部のダブオフ値が0〜9nmになるように研磨することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のガラス基板の製造方法。
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