JP2009269762A - ガラス素材およびその成形用金型ならびに磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

ガラス素材およびその成形用金型ならびに磁気ディスク用ガラス基板の製造方法 Download PDF

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Kunio Hibino
邦男 日比野
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Abstract

【課題】プレス成形されたガラス板をスクライブ法にて切断する場合、切り筋からガラス板の内部に貫入する亀裂の方向がばらついてしまう。
【解決手段】中心孔が形成された円環状をなす本発明による磁気ディスク用ガラス基板13の製造方法は、円板状のガラス素材17の一方の表面に中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある第1の切断領域を中心孔の径に対応して形成するステップと、円板状のガラス素材17の一方の表面の外周縁部に中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある第2の切断領域を第1の切断領域と同心円状に形成するステップと、第1および第2の切断領域に切り筋22を画成するステップと、切り筋22に沿ってガラス素材17を切断し、ガラス素材17の中心部および外周端縁を除去するステップとを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガラスカッタにより切れ筋が画成され、この切れ筋に沿って切断されるガラス素材およびその成形用金型ならびに磁気ディスク用ガラス基板の製造方法に関する。
コンピュータなどで用いられる磁気ディスク記憶媒体の基板材料として、一般的にはアルミニウムまたはガラスの何れかが用いられる。特に、小型化ならびに耐衝撃性の両立が求められるラップトップ型パソコンの如き携帯用途の基板材料としては、剛性の高いガラスを用いることが多い。
表裏両面が平行な板状をなすガラスは、フロート法やダウンドロー法などによって製造することが可能であるが、溶融状態にあるガラスを所定の大きさに切断したゴブをプレス成形することによっても得ることができる。前者の方法は、平滑な厚さの均一なガラス板を大量に製造することが可能であり、建築用や大型ディスプレイなどの大面積のガラス板を生産する場合に適している。これに対し、後者の方法は、特に小面積のガラス板の製造に適しているため、一般的にはこの方法が磁気ディスク記憶媒体用のガラス基板の製造方法として広く採用されている。後者の方法にてプレス成形されたガラス板は略円板形状である。このため、このガラス板を磁気ディスク用ガラス基板に加工するためには、ガラス板を所定寸法の環状に切り出し、その内外周縁部の整形加工および磁性層が形成される表面(主表面)のラッピング加工などを行う必要がある。
プレス成形されたガラス板を所定寸法の環状に切り出す場合、ガラスカッタを用いたスクライブ法や、ダイヤモンドコアドリルを用いた研削法が採用される。前者のスクライブ法は、ガラスカッタによってガラス板の表面に切り筋を入れ、この切り筋からガラス板の内部に入る亀裂を拡大させて切断する方法である。この方法は、切断面も鋭利でチッピングの発生も無く、切断部の寸法精度の高いガラス基板を製造することが可能である。しかしながら、スクライブ法によりガラス板の中心部を円形に切り抜いて端材を除去する場合、切り筋からガラス板の内部に貫入する亀裂(切断面)がガラス板の中心に対して点対称状態で形成されない可能性がある。このような場合、ガラス板の中心部の端材を除去することが極めて困難となり、欠損などが環状のガラス基板に発生して歩留まりの低下を招来する。
そこで、切り筋からガラス板の内部に貫入する亀裂(切断面)がガラス板の中心に対して点対称状態で形成されるように、切り筋の方向を制御する技術が特許文献1や特許文献2にて提案されている。
特開平7−223828号公報 特開2000−219527号公報
特許文献1,2に開示された技術は、フロート法やダウンドロー法などによって製造されたガラス板に対して有効である。しかしながら、この技術をプレス成形されたガラス板に適用した場合、切り筋からガラス板の内部に貫入する亀裂が意図した方向に形成されないことが多い。その理由は、プレス成形されたガラス板の表面は梨地状となっているため、亀裂の方向がばらついてしまうためであると考えられる。
そこで、ガラス板の表面を平滑にプレス成形するため、成形用金型の成形面の表面粗さをフロート法やダウンドロー法などによって製造されるガラス板の表面粗さと同程度にまで平滑に仕上げることが試みられた。しかしながら、金型の成形面をフロート法やダウンドロー法などによって製造されるガラス板の表面粗さと同程度にまで平滑に仕上げると、成形時に溶融したガラスゴブが金型の成形面に融着してしまうことが判明した。この結果、成形されたガラス板を金型から離型させることが困難となってしまうという新たな問題が生ずる。
この点に関し、先のコアドリルを用いた研削法は、ガラス板の表面粗さの影響を全く受けず、プレス成形されたガラス板であっても安定した加工が可能である。その反面、コアドリルの消耗が激しく、スクライブ法に比べて生産効率が低く、製造コストが高くなってしまう問題があった。しかも、研削加工部分にてチッピングが発生するため、上述したスクライブ法よりも加工代を大きく設定する必要があり、次工程での仕上げ加工に要する時間が長くなってしまう上、そのための加工砥石の消耗も多くなる。
本発明の目的は、プレス成形されたガラス板からスクライブ法によって磁気ディスク用ガラス基板を容易かつ安価に製造し得る方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、このような磁気ディスク用ガラス基板となり得るようなガラス素材およびその形成用金型を提供することにある。
本発明の第1の形態は、所定の切り筋に沿って切断される板状をなすガラス素材であって、このガラス素材の一方の表面の切り筋が画成される部分の中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にあることを特徴とするものである。中心線平均粗さRaが0.1nm未満の場合、そのための研磨加工に手間が掛かって実用的ではなくなる。逆に、中心線平均粗さRaが50nmを越えると、ここに切り筋を画成した場合、ここからガラス素材の内部に貫入する亀裂の向きを意図した方向に制御することが困難となる。
本発明において、ガラス素材の一方の表面の中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある部分に切り筋を画成すると、ガラス素材の一方の表面に対するガラスカッタの加圧方向に応じてガラス素材の内部に貫入する亀裂の方向が変化する。つまり、ガラス素材の一方の表面に対するガラスカッタの加圧方向に応じてガラス素材の一方の表面に対する切断面の傾きが制御されることとなる。
本発明の第1の形態によるガラス素材において、ガラス素材の一方の表面の切り筋が画成される部分以外の中心線平均粗さRaが100nm以上であってよい。切り筋が閉曲線にて画成されているものであってもよい。
本発明の第2の形態は、上述した本発明の第1の形態によるガラス素材の形成用金型であって、前記ガラス素材の一方の表面の切り筋が画成される部分に対応する成形面の部分の中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にあり、それ以外の成形面の部分の中心線平均粗さRaが100nm以上であることを特徴とするものである。
本発明においては、金型の成形面に対応した形状がガラス素材に転写される。すなわち、ガラス素材の一方の表面には、中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある領域と、それ以外の中心線平均粗さRaが100nm以上の領域とが形成される。離型性の悪化を招く中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある領域は限られており、中心線平均粗さRaが100nm以上の領域によって金型の成形面に対する離型性を確保している。
本発明の第2の形態によるガラス素材の成形用金型において、中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある領域は、切り筋が画成される部分を中心として1から10mmの範囲の幅を有することが好ましい。中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある領域の幅が1mmに満たない場合、ガラス素材に切り筋を画成する際のカッタの位置決めが困難となる。逆に、中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある領域の幅が10mmを越えると、この領域に対して成形されたガラス素材の離型性が低下する。
本発明の第3の形態は、中心孔が形成された円環状をなす磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、円板状のガラス素材の一方の表面に中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある中心切断領域を中心孔の径に対応して形成するステップと、前記中心切断領域に切り筋を画成するステップと、前記切り筋に沿って前記ガラス素材を切断し、前記ガラス素材の中心部を除去するステップとを具えたことを特徴とするものである。
本発明の第3の形態による磁気ディスク用ガラス基板の製造方法において、中心切断領域に切り筋を画成するステップは、切り筋からガラス素材の内部に続く亀裂がガラス素材の一方の表面側か、あるいはその反対側に頂点がある円錐面の一部を画成するように形成されるステップを含むものであってよい。
円板状のガラス素材の一方の表面の外周縁部に中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある外周切断領域を中心切断領域と同心円状に形成するステップと、外周切断領域に切り筋を画成するステップと、切り筋に沿ってガラス素材を切断し、ガラス素材の外周端縁を除去するステップとをさらに具えることができる。この場合、中心切断領域および外周切断領域に切り筋を画成するステップは、切り筋からガラス素材の内部に続く亀裂がガラス素材の一方の表面側か、あるいはその反対側に頂点がある円錐面の一部を画成するように形成されるステップを含み、中心切断領域に画成される切り筋からガラス素材の内面に続く亀裂によって画成される円錐面の向きが、外周切断領域に画成される切り筋からガラス素材の内面に続く亀裂によって画成される円錐面の向きに対して逆向きであることが好ましい。
円板状のガラス素材の一方の表面に前記切断領域を形成するステップに先立ち、一方の表面の中心線平均粗さRaが100nm以上の円板状のガラス素材を用意するステップをさらに具えることができる。
円板状のガラス素材の一方の表面に切断領域を形成するステップは、ガラスゴブから切断領域を有する円板状のガラス素材をプレス成形するステップを含むものであってよい。この場合、プレス成形された円板状のガラス素材の切断領域以外の中心線平均粗さRaが100nm以上であることが好ましい。
所定の切り筋に沿って切断される板状をなす本発明のガラス素材は、その一方の表面の切り筋が画成される部分の中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある。このため、ここに画成された切り筋からガラス素材の内部への亀裂の貫入方向を正確に規定することが可能であり、チッピングなどの欠陥の少ない切断面を形成することができる。
ガラス素材の一方の表面の切り筋が画成される部分以外の中心線平均粗さRaが100nm以上の場合、ガラス素材の切り筋が画成される部分のみ、その中心線平均粗さRaを高精度に仕上げるだけで済む。この部分を研磨加工する場合の手間を最小限に抑えることができる。
本発明によるガラス素材の形成用金型によると、ガラス素材の一方の表面の切り筋が画成される部分に対応する成形面の部分の中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にあり、それ以外の成形面の部分の中心線平均粗さRaが100nm以上であるので、切り筋が画成される部分の中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にあるガラス素材を効率よくプレス成形することができる。
中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある領域は、切り筋が画成される部分を中心として1から10mmの範囲の幅を有する場合、金型の成形面に対する離型性の低下を伴うことなく、金型の成形面が正確に転写されたガラス素材を得ることができる。
中心孔が形成された円環状をなす本発明による磁気ディスク用ガラス基板の製造方法によると、円板状のガラス素材の一方の表面に中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある中心切断領域を中心孔の径に対応して形成し、中心切断領域に切り筋を画成し、切り筋に沿ってガラス素材を切断し、ガラス素材の中心部を除去するようにしたので、チッピングなどの欠陥の少ない切断面を持った円環状の磁気ディスク用ガラス基板を得ることができる。
中心切断領域に画成される切り筋からガラス素材の内部に続く亀裂がガラス素材の一方の表面側か、あるいはその反対側に頂点がある円錐面の一部を画成する場合、不要部分を抜き外すような状態でガラス素材を切断することができる。
円板状のガラス素材の一方の表面の外周縁部に中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある外周切断領域を中心切断領域と同心円状に形成し、外周切断領域に切り筋を画成し、切り筋に沿ってガラス素材を切断し、ガラス素材の外周端縁を除去するようにした場合、チッピングなどの欠陥の少ない切断面を持った円環状の磁気ディスク用ガラス基板を得ることができる。特に、中心切断領域に画成される切り筋からガラス素材の内面に続く亀裂によって画成される円錐面の向きが、外周切断領域に画成される切り筋からガラス素材の内面に続く亀裂によって画成される円錐面の向きに対して逆向きの場合、中心および外周切断領域を同時に切断することができる。これにより、切断作業の効率を高めることが可能である。
円板状のガラス素材の一方の表面に切断領域を形成するのに先立ち、一方の表面の中心線平均粗さRaが100nm以上の円板状のガラス素材を用意するようにした場合、ガラス素材の切り筋が画成される部分のみ、その中心線平均粗さRaを高精度に仕上げるだけで済み、この部分を研磨加工する場合の手間を最小限に抑えることができる。
円板状のガラス素材の一方の表面に切断領域を形成するステップが、ガラスゴブから切断領域を有する円板状のガラス素材をプレス成形するステップを含む場合、研磨加工などを省略して効率よくガラス素材を生産することが可能である。特に、プレス成形された円板状のガラス素材の切断領域以外の中心線平均粗さRaが100nm以上の場合、金型の成形面に対して成形されたガラス素材の離型性を良好に保つことができる。
本発明を磁気ディスク用ガラス基板の製造方法に応用した実施形態について、図1〜図7を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明はこのような実施形態のみに限らず、本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも応用することができる。特に、プレス成形されたガラス板から閉曲面で囲まれた領域を切り抜くような場合に、本発明は好適であろう。
本発明の対象となる磁気ディスク媒体の外観を図1に示す。図1に示した磁気ディスク媒体10は、固定型の磁気ディスク装置に内蔵されるものを意図しているが、これに限定されるわけではない。一般的には、外径が65mm,中心穴11の径が20mm,板厚が0.635mmのいわゆる2.5インチタイプのものと、外径が48mm,中心穴11の径が12mm,板厚が0.508mmのいわゆる1.8インチタイプのものが知られている。この磁気ディスク媒体10の一方の表面、つまり主表面12は、運転時における図示しない磁気ヘッドの浮上を保障するため、中心線平均粗さRaが0.5nm以下となるように鏡面研磨されている。
この磁気ディスク媒体10は、垂直磁気記録方式のものであり、本発明によるガラス基板13の表面に非磁性シード層14と磁気記録層15と保護層16とが順に積層されている。
非磁性シード層14は、磁気記録層15の結晶配向や結晶粒径などを良好に制御するためのものである。例えば、磁気記録層15がCoCr系合金からなる垂直磁化膜の場合、非磁性シード層14としてはCoCr系合金やTi、あるいはTi系合金、Ruなどを採用することができる。磁気記録層15がCo系合金などとPtまたはPdなどとを積層した、いわゆる積層型垂直磁化膜の場合、非磁性シード層14としてはPtやPdなどを用いることができるが、これらに限定されるわけではない。この非磁性シード層14とガラス基板13との間にプレシード層14を形成したり、非磁性シード層14と磁気記録層15との間に中問層を形成したりすることも可能である。
磁気記録層15としては、垂直磁気記録媒体としての記録再生を担う材料を用いることができる。すなわち、上述のCoCr系合金や、Co系合金などとPtまたはPdなどとを積層した垂直磁化膜を用いることができる。この他、軟磁性のCoZrNbアモルファス合金や、FeTaC合金などを用いることも可能である。
保護層16としては、例えばカーボンを主体とする薄膜が用いられる。また保護層16の表面に例えばパーフルオロポリエーテルなどの液体潤滑剤層をさらに塗布形成することも可能である。
これら非磁性シード層14,磁気記録層15,保護層16は、スパッタリング法,CVD法,真空蒸着法,めっき法など、周知の薄膜形成技術を用いて形成することができる。
このような磁気ディスク媒体10のガラス基板13となるガラス素材17の一方の表面の外観を図2に模式的に示し、そのIII−III矢視断面構造を図3に模式的に示す。このガラス素材17は、中心切断領域18および外周切断領域19とそれ以外の領域との2種類の表面粗さの領域を持つ第1の表面20と、その反対側の一様な表面粗さを持つ第2の表面21とを有する円板状をなす。図2中、二点鎖線で示すガラス基板13の中心穴11および外径に対応した切り筋22が刻設される中心切断領域18および外周切断領域19は、同心円の環状をなし、1〜10mmの範囲の幅をそれぞれ有する。この場合、切り筋22を基準として±0.5〜±5mmの径となるように、中心切断領域18および外周切断領域19の位置が設定される。中心切断領域18および外周切断領域19は、このガラス素材17をプレス成形する場合、後述するように、金型に対する離型性を損なう領域である。従って、可能な限りその幅を狭くすることが好ましいけれども、切り筋22を形成する際にこれが切断領域から外れないように、切り筋22を形成する際の加工誤差を考慮して1mm以上にすることが好ましいと言えよう。
第1の表面20の中心切断領域18および外周切断領域19以外の領域の表面粗さと、第2の表面21の表面粗さとは同じでよく、このガラス素材17をプレス成形する場合に金型に対する離型性を損なわないようにすることが必要である。ただし、後に続く仕上げ研磨工程をできるだけ短くすることができるように、可能な限り小さくすることが好ましいと言える。これに対し、中心切断領域18および外周切断領域19の表面粗さは、ここに切り筋22を刻設した場合に亀裂の貫入方向が意図した方向に形成されるような表面粗さであり、上述したこれ以外の領域および第2の表面21の表面粗さよりも小さく設定される。より具体的には、第1の表面20の中心切断領域18および外周切断領域19を除く領域および第2の表面21の中心線平均粗さRaは100nm以上、好ましくは300nmから500nmの範囲に設定される。これに対し、中心切断領域18および外周切断領域19の中心線平均粗さRaは50nm以下、実際には加工限界があるので0.1nmから50nmの範囲に設定される。
なお、ガラス基板13の外径とほぼ近似した外径のガラス素材17を得ることができる場合、ガラス素材17には中心切断領域18のみ形成すればよく、外周切断領域19を形成する必要がなくなることに注意されたい。
このようなガラス素材17をプレス成形するための形成用金型の概略構造を図4に模式的に示す。本実施形態における金型23は、溶融状態のガラスゴブ24を円板状のガラス素材17に成形する上型25と下型26とからなる。これらは、プレス成形されるガラスよりも高い軟化点および融点を有する材料、例えば超硬合金(タングステンカーバイト)や耐熱性ステンレス鋼にて形成され、これらの成形面27,28がガラスに対する離型性を高めるために白金やイリジウムなどの耐食性金属やダイヤモンド状炭素などで表面処理されている。本実施形態における上型25の成形面27は、ガラス素材17の第1の表面20に対応し、下型26の成形面28はガラス素材17の第2の表面21に対応する。従って、これらの形成面の形状および表面粗さは、上述したガラス素材17の第1の表面20および第2の表面21の形状および表面粗さを完全に反転したものである。上型25の成形面27は、ガラス素材17の第1の表面20の中心切断領域18および外周切断領域19に対応する領域29,30と、それ以外の領域に対応する領域とを有する。下型26の成形面28は、ガラス素材17の第2の表面21に対応した領域を有する。
上型25を製造する場合、まず1000番〜2500番程度のダイヤモンド砥石を用いて上型25の成形面27となる領域全体を均一に研磨し、ガラス素材17の第1の表面20の中心切断領域18および外周切断領域19以外の領域に対応した領域の加工を仕上げる。この作業は、下型26の成形面28を加工する場合にも同様に行うことができる。次に、図5に示すようなカップ形の回転研磨工具31と、0.5μm以下の粒径のダイヤモンド遊離砥粒とを用いてラップ研磨を行う。図5に示す研磨工具31は、上型25の成形面27に当接する部分にウレタン製のパッド32などが接合されたものであり、中心切断領域18および外周切断領域19の形状に対応した2種類の寸法のものが用いられる。このような研磨工具31を用いることにより、上型25の成形面27の一部にガラス素材17の第1の表面20の中心切断領域18および外周切断領域19に対応する領域29,30を形成することができる。しかしながら、放電加工や電解研磨などの他の周知の方法を用い、ガラス素材17の第1の表面20の中心切断領域18および外周切断領域19に対応する同心円状の環状領域29,30を上型25の成形面27に形成することも可能である。
上述した上型25および下型26の成形面27,28の平行状態を保ったまま、これらの間に供給される溶融状態のガラスゴブ24を所定圧にてプレス成形し、図2および図3に示すようなガラス素材17を得る。このような溶融状態のガラスゴブ24に代えて予め円板状に整形したガラス材料をその軟化点程度にまで加熱してプレス成形することも可能である。このようにしてプレス成形されたガラス素材17には、金型23に形成された成形面27,28の形状がほぼ正確に転写されており、ガラス基板13の中心穴11および外周に対応する部分の表面粗さが他の部分よりも平坦化された状態となっている。
次に、刃先稜線33に対して左右の刃先角θR,θLが異なる図6に示すような円板状をなすガラスカッティングホイール34をガラス素材17の中心切断領域18および外周切断領域19に所定圧力、例えば0.5〜10kg/cm2にて押し付ける。そして、この押圧状態を保ったまま、ガラスカッティングホイール34に中心切断領域18および外周切断領域19に沿った円形軌跡の送りを与え、これらにそれぞれ円形の切り筋22を付ける。このような切り筋22が刻設されることにより、ガラス素材17の第1の表面20からその内部に貫入する亀裂35が第1の表面20(切断領域の表面)に対して傾斜した状態で形成される。より具体的には、切り筋22からガラス素材17の内部に続く亀裂35がガラス素材17の第1の表面20側か、あるいはその反対側に頂点がある円錐面の一部を画成するように形成されることとなる。この場合、中心切断領域18に形成される亀裂35の方向と、外周切断領域19に形成される亀裂35の方向とが逆向きとなるように、ガラスカッティングホイール34の向きを逆にして切り筋22を刻設することが好ましい。このような加工技術に関しては、特許文献1に開示されている。同様な加工方法が特許文献2に開示されており、この特許文献2に開示されているようなガラスカッティングホイールを用いてガラス素材17の切断領域に切り筋22を形成することも可能である。
このようにして切り筋22およびこれに続く亀裂35が形成されたガラス素材17に対し、中心切断領域18よりも内周側および外周切断領域19よりも外周側の不要となる部分36,37を冷却する。同時に、図7に示すように中心部および外周部の不要部分36,37が亀裂35の部分から分離されるように、ガラス素材17の軸線と平行な方向に沿ってガラス基板13になる部分と不要部分36,37とに逆方向の力を矢印で示すように加える。これにより、ガラス基板13となる部分から不要部分36,37が分断される。
このようにして環状に切り出されたガラス基板13の中心穴11の内周面およびガラス基板13の外周面の寸法がダイヤモンド砥石を用いて整えられると同時に面取り加工がここに施される。しかるのち、回転するナイロンブラシを中心穴11の内周面およびガラス基板13の外周面に押し当てながらこれらの間に酸化セリウムを供給し、ダイヤモンド砥石によって研削された端面の鏡面研磨を行う。ガラス基板13に対してダイヤモンド砥石を用いた研削により、ガラス基板13に形成される可能性がある微細なクラックや欠損を除去し、中心穴11の機械的強度の低下を防止する。
次に、ガラス基板13を規定の厚みに仕上げると共に磁気ディスク媒体10の主表面12となるガラス基板13の第1の表面20を所定の平坦度に仕上げるため、鋳鉄定盤が装着された両面ラップ盤を用い、アルミナ,ジルコン,炭化ケイ素などのスラリーを供給してラップ加工を行い、さらに主表面12上を磁気ヘッドが十数nmの微小間隔で浮上させることができるように、その鏡面研磨を行う。この鏡面研磨は、酸化セリウムを用いた遊離砥粒と酸化セリウムを含浸させたウレタン発泡パッドとを用いるのが一般的である。しかしながら、中心線平均粗さRaを1nm以下にすることができるのであれば、他の研磨方法を採用することも可能である。このような中心線平均粗さRaは、原子間力顕微鏡(AFM)などを用いて一辺が5μmの矩形領域を測定することによって得られる。
このガラス基板13を高密度垂直磁気ディスク媒体10に供する場合、ウレタン発泡パッドと、粒径が100nm以下のコロイダルシリカなどの遊離砥粒とを用いてさらなるラップ加工を行う。これによって、中心線平均粗さRaが0.5nm以下となるように主表面12を仕上げ研磨することが一般的である。
このようにして、主表面12が所定の表面粗さとなった時点で研磨加工を終了し、例えばアルカリ洗浄液によるガラス基板13の洗浄、比抵抗18MΩ以上の脱イオン水によるすすぎ、IPAべーパによる乾燥を順次行って磁気ディスク媒体10用のガラス基板13とする。このガラス基板13の主表面12に前述の磁気記録層15や保護層16などを順次形成して磁気ディスク媒体10とする。
このようにして得られた磁気ディスク媒体10をハードディスクドライブに組み込んだ場合、最も負荷の掛かる内周部分に機械的欠陥がないので、超高速回転に耐え得る非常に高い強度信頼性を有するものである。
直径が80mmで厚みが30mmの超硬合金(WC)製の円板状をなす金型材料を2枚用意し、成形面となるこれらの表面をダイヤモンドスラリーと錫定盤とを用いて中心線平均粗さRaが300nm,平坦度(PV)が3μm以下にそれぞれ研磨した。次に、上型となる一方の金型材料に対し、カップ形の2000番のレジンボンドダイヤモンド砥石を用い、成形面の中心からの距離が10±1mmおよび32.5±1mmの部分をそれぞれ環状に研磨して中心切断領域および外周切断領域を形成した。触針式粗さ計を用いたこれらの中心線平均粗さRaは、45nmであった。その後、これら2枚の金型材料の成形面に1μmの膜厚のイリジウム製保護層をスパッタ法にて形成し、一対のガラス成形用金型とした。
次に、この金型を成形機にセットし、ガラス素材の成形を行った。成形機は、成形部が密閉チャンバになっており、酸素濃度が0.1%以下になるように窒素パージを行った。下型の成形面にSiO2が65モル%,Al23が12モル%,Liが7モル%,Na2Oが10モル%,ZnO2が2モル%,残りがアルミノシリケートからなる硝材を1450℃で溶融させたガラスゴブを12.7g滴下し、150kg/cm2の圧力を加えてプレス成形を行い、直径が約80mmの円形の板状をなすガラス素材を得た。これを100枚用意した。各ガラス素材の第1の表面には、中心からの距離が10±1mm,32.5±1mmの位置に金型の成形面に対応した中心切断領域と外周切断領域とが形成されている。その中心線平均粗さRaは1.4nmであり、金型の成形面が良好に転写されていることを確認できた。
次に、焼結ダイヤモンド製ガラスカッティングホイールを装着した円切りスクライブコンパスを用い、中心からの距離が19mm,66mmの位置に円周スクライブを行った。使用したカッティングホイールは、刃先稜線に対して左右の刃先角がそれぞれ60°,40°に設定され、直径が3mmで刃厚が1mmのものである。図7に示すような亀裂が形成されるように、カッティングホイールの向きを設定した。
切り筋を形成した後、製品となる部分を保持する図示しない分断ステージ上にガラス素材を載置し、中央部および外周部を冷却スプレーにて冷やしながら中央部と外周部を分断ステージ側に押圧し、端材を分断した。100枚のガラス素材全てが分断に成功し、切断部分の端面のチッピングを全数観察したところ、5μmの幅のものが最大であった。
直径が80mmで厚みが30mmのWC製の円板状をなす金型材料を2枚用意し、実施例1と同様にして成形面となるこれらの表面の中心線平均粗さRaを300nm,PVが3μm以下にそれぞれ研磨した。次に上型となる一方の金型材料に対し、図5に示すような回転研磨工具と250nmの平均粒径のダイヤモンドスラリーとを用い、成形面の中心からの距離が10±2.5mm,32.5±2.5mmの領域を研磨し、さらに同様の回転研磨工具と80nmのコロイダルシリカとを用いて研磨し、中心線平均粗さRaを0.2nmにした。その後、実施例1と同様に成形面にIr製保護層を形成してガラス成形用金型を得た。
次に実施例1と同様に、同様のガラスゴブを用いてプレス成形を行い、直径が約80mmの円板状をなすガラス材料を全部で100枚得た。各ガラス素材の第1の表面には、中心からの距離が10±2.5mm,32.5±2.5mmの領域に切断領域が形成されている。その中心線平均粗さRaは0.2nmであり、金型の成形面が良好に転写されていることを確認できた。
次に、実施例1と同様にして中心からの距離が19mm,66mmの位置に円周スクライブを行って不要部分の分断を行った。
100枚のガラス素材全てが分断に成功し、切断部分の端面のチッピングを全数観察したところ、4.5μmの幅のものが最大であった。
このように、プレス成形されるガラス素材の切断領域に対応する金型の成形面の中心線平均粗さRaを50nmまたは0.2nmに仕上げ、それ以外の成形面の中心線平均粗さRaを300nmに設定した金型を用いてプレス成形されたガラス素材は、切り筋を形成する際にガラス素材の内部に貫入する亀裂の方向を安定させることができ、特に中央穴を画成する端材を容易に分断することが可能であり、欠陥の非常に少ない切り口が得られることを確認できた。
[比較例1]
直径が80mmで厚みが30mmのWC製の円板状をなす金型材料を2枚用意し、実施例1と同様にして成形面となるこれらの表面の中心線平均粗さRaを300nm,PVが3μm以下にそれぞれ研磨し、これらの成形面に実施例1と同様なIr製保護層を形成してガラス成形用金型を得た。
次に、実施例1と同様なガラスゴブを用いてプレス成形を行い、直径が約80mmの円板状をなすガラス素材を全部で100枚得た。
ガラス素材の表面は一様であり、触針式粗さ計による中心線平均粗さRaは280nmであった。
次に、実施例1と同様にして中心からの距離が19mm,66mmの位置に円周クライブを行って不要部分の分断を試みた。
切り筋に伴う亀裂を全てのガラス素材に形成することができたけれども、分断工程にて100枚中、81枚のガラス基板に破損が生じてしまった。破損が生じないガラス基板においては、0.5〜1mmに達するチッピングが観察された。
このように、金型の成形面全体の中心線平均粗さRaを300nmにすると、切り筋によって形成される亀裂の方向が安定せず、不要な端材の分断が非常に難しく、分断できたとしても、0.5〜1mmものチッピングがある欠陥の多い切断面となることが理解できよう。
[比較例2]
直径が80mmで厚みが30mmのWC製の円板状をなす金型材料を2枚用意し、平均粒径が12μmのダイヤモンドスラリーを用いて中心線平均粗さRaが86nm,PVが3μm以下にそれぞれ研磨し、これらの成形面に実施例1と同様なIr製保護層を形成してガラス成形用金型を得た。
次に実施例1と同様なガラスゴブを用いてプレス成形を行ったが、金型の成形面からガラス素材が離型せず、正常なガラス素材を得ることができなかった。
このように、金型の成形面全域の中心線平均粗さRaを42nmにした場合、プレス成形時に金型の成形面からガラス素材を離型させることができなくなることも理解できよう。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
本発明の対象となった磁気ディスク媒体の外観を表す立体投影図であり、その一部を抽出拡大して示してある。 図1に示した磁気ディスク媒体のガラス基板となるガラス素材の一例を模式的に表す正面図である。 図2中のIII−III矢視断面図であるが、ガラス素材の表面形状は誇張して描かれている。 図2および図3に示したガラス素材をプレス成形するための本発明による金型の一実施形態の構造を模式的に表す断面図である。 図4に示した金型の上型の成形面を加工するための研磨工具の一例の外観を表す立体投影図である。 ガラスカッタによる亀裂の形成状態を模式的に表す加工概念図である。 図2に示すガラス素材を切り筋に沿って切断することによりガラス基板を得る手順を模式的に表す加工概念図である。
符号の説明
10 磁気ディスク媒体
11 中心穴
12 主表面
13 ガラス基板
14 非磁性シード層
15 磁気記録層
16 保護層
17 ガラス素材
18 中心切断領域
19 外周切断領域
20 第1の表面
21 第2の表面
22 切り筋
23 金型
24 ガラスゴブ
25 上型
26 下型
27,28 成形面
29,30 中心切断領域および外周切断領域に対応する領域
31 回転研磨工具
32 パッド
33 刃先稜線
34 ガラスカッティングホイール
35 亀裂
36,37 不要部分
θR,θL 刃先角

Claims (11)

  1. 所定の切り筋に沿って切断される板状をなすガラス素材であって、
    このガラス素材の一方の表面の切り筋が画成される部分の中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にあることを特徴とするガラス素材。
  2. 前記ガラス素材の一方の表面の前記切り筋が画成される部分以外の中心線平均粗さRaが100nm以上であることを特徴とする請求項1に記載のガラス素材。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガラス素材の形成用金型であって、前記ガラス素材の一方の表面の切り筋が画成される部分に対応する成形面の部分の中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にあり、それ以外の成形面の部分の中心線平均粗さRaが100nm以上であることを特徴とするガラス成形用金型。
  4. 中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある領域は、前記切り筋が画成される部分を中心として1から10mmの範囲の幅を有することを特徴とする請求項3に記載のガラス成形用金型。
  5. 中心孔が形成された円環状をなす磁気ディスク用ガラス基板の製造方法であって、
    円板状のガラス素材の一方の表面に中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある中心切断領域を中心孔の径に対応して形成するステップと、
    前記中心切断領域に切り筋を画成するステップと、
    前記切り筋に沿って前記ガラス素材を切断し、前記ガラス素材の中心部を除去するステップと
    を具えたことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  6. 前記中心切断領域に切り筋を画成するステップは、切り筋からガラス素材の内部に続く亀裂がガラス素材の一方の表面側か、あるいはその反対側に頂点がある円錐面の一部を画成するように形成されるステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  7. 前記円板状のガラス素材の一方の表面の外周縁部に中心線平均粗さRaが0.1nmから50nmの範囲にある外周切断領域を前記中心切断領域と同心円状に形成するステップと、
    前記外周切断領域に切り筋を画成するステップと、
    前記切り筋に沿って前記ガラス素材を切断し、前記ガラス素材の外周端縁を除去するステップと
    をさらに具えたことを特徴とする請求項5に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  8. 前記中心切断領域および外周切断領域に切り筋を画成するステップは、切り筋からガラス素材の内部に続く亀裂がガラス素材の一方の表面側か、あるいはその反対側に頂点がある円錐面の一部を画成するように形成されるステップを含み、前記中心切断領域に画成される切り筋から前記ガラス素材の内面に続く亀裂によって画成される前記円錐面の向きが、前記外周切断領域に画成される切り筋から前記ガラス素材の内面に続く亀裂によって画成される前記円錐面の向きに対して逆向きであることを特徴とする請求項7に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  9. 円板状のガラス素材の一方の表面に前記切断領域を形成するステップに先立ち、一方の表面の中心線平均粗さRaが100nm以上の円板状のガラス素材を用意するステップをさらに具えたことを特徴とする請求項5から請求項8の何れかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  10. 円板状のガラス素材の一方の表面に前記切断領域を形成するステップは、ガラスゴブから前記切断領域を有する円板状のガラス素材をプレス成形するステップを含むことを特徴とする請求項5から請求項9の何れかに記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
  11. プレス成形された前記円板状のガラス素材の前記切断領域以外の中心線平均粗さRaが100nm以上であることを特徴とする請求項10に記載の磁気ディスク用ガラス基板の製造方法。
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