JP4115722B2 - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク等の情報記録媒体に用いられるガラス基板の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、ガラス基板の基板表面における平滑度及び清浄度をより優れたものとすることができる情報記録媒体用ガラス基板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような情報記録媒体の1つである磁気ディスクは、ハードディスク装置等に内装されて使用されている。同磁気ディスクは、情報記録媒体用ガラス基板(以下、単にガラス基板とも記載する)の基板表面に磁性層等を積層することによって製造される。また、磁気ディスクに記録された磁気記録情報を読み取るための磁気ヘッド(以下、単にヘッドとも記載する)は、磁気ディスクに対してその表面から浮上した状態で移動するように構成されている。
【0003】
当該ヘッドが移動するときに磁気ディスクの表面に凹凸が存在すると、これら凹凸とヘッドとが衝突し、ヘッドの損傷、磁気ディスクの傷つき等のような不具合を生じるおそれがある。さらに、近年の磁気ディスクには記録密度を高めることによる記録容量の増大が求められており、これに応えるには磁気ディスクの表面とヘッドとの距離を極力狭める必要がある。そこで、磁気ディスクに使用されるガラス基板には高精度な研磨処理が施されており、基板表面の平滑度を向上させて表面凹凸の発生を抑える試みがなされている。
【0004】
同研磨処理で使用する研磨材には、ガラス基板に対する研磨効率に優れ、粒径が小さく研磨面の平滑度をより高めることが可能であることから、その粒子の主成分として酸化セリウム、二酸化ケイ素等を含むものが使用されていた。しかし、このような研磨材で研磨処理を施した場合、ガラス基板の基板表面で研磨材の粒子が凝集し、この凝集した粒子が固着して、却って基板表面の清浄度が低下してしまう可能性があった。
【0005】
このように基板表面の清浄度が低下すると固着した研磨材の粒子により表面凹凸が発生し、当該表面凹凸により磁気記録情報の読み取りエラー、ヘッドのグライドエラー等が引き起こされて磁気ディスクの品質が著しく低下してしまう。そこで、同研磨材による研磨処理の後、フッ化水素酸、ケイフッ酸等のようなガラス材料に対してエッチング能を有する洗浄薬液を用い、ガラス基板に洗浄処理を施す方法が提案されていた。そして、同洗浄処理によれば、基板表面を洗浄薬液でエッチングして固着した研磨材の粒子を取り除くことにより、基板表面の清浄度の向上を図ることが可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような洗浄薬液を用いた場合、洗浄処理時に基板表面の平滑度が低下してしまうおそれがあった。これは、固着した研磨材の粒子を確実に取り除くために基板表面が過度にエッチングされると、研磨応力等によって基板表面に潜在する研磨傷、つまり潜傷が顕在化し、同潜傷がエッチング斑、突起等を形成して表面凹凸を発生させるためである。そして、基板表面の平滑度を低下させることなく清浄度の向上を図るには、適度な洗浄力を維持する洗浄薬液によりガラス基板の洗浄を行う必要があった。
【0007】
この発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、研磨後の基板表面の平滑度を維持しつつ、清浄度の向上を図ることができ、高密度記録化に対応することが可能な高品質の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、円盤状に成形されたガラス基板に対し、二酸化ケイ素(SiO2)を粒子の主成分とする懸濁液を研磨剤又は洗浄液として用いて研磨処理又はスクラブ洗浄を施した後、当該ガラス基板を形成するガラス材料に対してエッチング能を有し、かつ液中に存在する全てのイオンのモル濃度を合計した値であるイオン強度が1×10-5〜1mol/Lの洗浄薬液を使用して洗浄処理を施すことを特徴とするものである。
【0009】
請求項2に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項1に記載の発明において、前記洗浄薬液がアルカリ性水溶液であることを特徴とするものである。
【0010】
請求項3に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記洗浄処理では、ガラス基板をイオン強度が1×10-5〜1mol/Lの洗浄薬液を使用して洗浄した後、水酸化物イオン濃度が1×10-4〜10mol/Lの洗浄薬液を使用して洗浄することを特徴とするものである。
【0011】
請求項4に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明において、前記洗浄処理は、超音波洗浄法又はスクラブ洗浄法によって施されることを特徴とするものである。
【0012】
請求項5に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項4に記載の発明において、前記洗浄処理は超音波洗浄法によって施され、同超音波洗浄法で使用する洗浄薬液には、水素、アルゴン、窒素及び酸素のうち少なくとも一種をその濃度が0.1〜1.5ppmとなるように溶解させたものを使用することを特徴とするものである。
【0013】
請求項6に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明において、前記二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする粒子は、水酸化カリウム水溶液(KOH)を溶媒として同溶媒の濃度が5wt%、当該粒子の濃度が1wt%となるように測定溶液を調製し、同測定溶液の温度を50℃に保持した状態で粒子の投入直後から測定溶液が目視で透明になるまでの時間を該粒子の溶解時間として測定した場合、その溶解時間が500秒以下であることを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態における情報記録媒体用ガラス基板は、中心に円孔を有する円盤状をなし、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク等の情報記録媒体の基板として使用されるものである。同ガラス基板を形成するガラス材料としてはフロート法、ダウンドロー法、リドロー法又はプレス法で製造されたソーダライムガラス、アルミノシリケートガラス、ボロシリケートガラス、結晶化ガラス等が挙げられる。そして、このガラス基板の基板表面に磁性膜等を積層することにより、情報記録媒体が構成されるとともに、磁性膜等が積層された状態の基板表面が情報記録媒体の情報記録部とされる。
【0015】
当該ガラス基板は、円盤加工工程、1次研磨工程、2次研磨工程、化学強化工程、3次研磨工程及び洗浄処理工程を経て製造される。前記円盤加工工程においては、シート状のガラス素板に円盤加工を施し、同ガラス素板を超硬合金又はダイヤモンド製のカッターを用いて切断することにより、ガラス基板がその中心に円孔を有する円盤状に形成される。また、同円盤加工工程でガラス基板は、その外径寸法及び内径寸法が所定長さとなるように内外周端面が研削加工されるとともに、内外周端面の角部が研磨加工されて面取りされる。
【0016】
前記1次研磨工程においては、研磨装置を使用することによって円盤加工が施されたガラス基板に粗研磨加工が施される。当該研磨装置は互いに平行となるように上下に配設された円盤状をなす一対の定盤を有しており、ガラス基板はキャリア内に収容された状態で両定盤にそれぞれ接触されながら、それらの間に挟み込まれるようにして配設される。そして、各定盤とガラス基板との間に研磨剤を供給し、両定盤の間でキャリアを自転させながら公転させることにより、情報記録媒体を構成したときに情報記録部とされる基板表面が研磨される。
【0017】
当該粗研磨加工において、研磨装置は、各定盤のガラス基板との接触面に発泡樹脂製の硬質ポリッシャが貼付されて使用される。研磨剤には平均粒径1.2μm前後の研磨材を溶媒としての水に分散させてスラリー状とした懸濁液が用いられる。該研磨材としては、アルミナ砥粒、酸化セリウムや酸化ランタン等の希土類酸化物、酸化ジルコニウム、二酸化マンガン、酸化アルミニウム、コロイダルシリカ等が挙げられる。これらのうち、希土類酸化物はガラス材料に対して高い研磨力を有していることから好ましく、希土類酸化物のなかでも酸化セリウムがより好ましい。そして、粗研磨加工を施されたガラス基板は、その厚みが所定値とされるとともに、反り、うねり、欠け(チッピング)、ひび(クラック)等の大きな欠陥を取り除かれ、基板表面が平坦面とされる。
【0018】
前記2次研磨工程においては、1次研磨工程で使用したものと同一構成の研磨装置を使用することにより、ガラス基板に精密研磨加工が施される。当該精密研磨加工において、研磨装置は各定盤のガラス基板との接触面にスウェード製の軟質ポリッシャが貼付されて使用される。研磨剤には平均粒径0.8μm前後の研磨材を溶媒としての水に分散させてスラリー状とした懸濁液が用いられる。該研磨材としては、酸化セリウムや酸化ランタン等の希土類酸化物、酸化ジルコニウム、二酸化マンガン、酸化アルミニウム、コロイダルシリカ等が挙げられる。これらのうち、希土類酸化物はガラス材料に対して高い研磨力を有していることから好ましく、希土類酸化物のなかでも酸化セリウムがより好ましい。
【0019】
そして、2次研磨工程において、精密研磨加工を施されたガラス基板は、1次研磨工程で取り除くことのできなかったうねり、欠陥の他、1次研磨工程で基板表面に残留した研磨応力、研磨痕等を取り除かれ、基板表面が平滑面とされる。また、同2次研磨工程において、ガラス基板は精密研磨後の表面粗さ(Ra)が情報記録媒体の基板として要求される表面粗さとほぼ同程度となるまで研磨される。この2次研磨工程を経た後、ガラス基板は洗浄され、同2次研磨工程までに基板表面に残留する研磨材を除去される。
【0020】
次に、前記化学強化工程においては、情報記録媒体の基板として要求される耐衝撃性、耐振動性、耐熱性等を向上させるため、ガラス基板に化学強化処理が施される。同化学強化処理とは、ガラス基板の組成中に含まれるリチウムイオンやナトリウムイオン等の一価の金属イオンを、これと比較してそのイオン半径が大きなナトリウムイオンやカリウムイオン等の一価の金属イオンにイオン交換することをいう。そして、化学強化処理されたガラス基板は、基板表面に圧縮応力層が形成されることによって化学強化される。
【0021】
当該化学強化処理は、化学強化塩を加熱溶融した化学強化処理液にガラス基板を所定時間浸漬することによって行われる。化学強化塩の具体例としては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸銀等をそれぞれ単独、あるいは少なくとも2種を混合したものが挙げられる。化学強化処理液の温度は、ガラス基板に用いたガラス材料の歪点よりも好ましくは50〜150℃程度低い温度であり、より好ましくは化学強化処理液自身の温度が350〜400℃程度である。ガラス材料の歪点よりも150℃程度低い温度未満ではガラス基板を十分に化学強化処理することができない。一方、ガラス材料の歪点よりも50℃程度低い温度を超えると、ガラス基板に化学強化処理を施すとき、ガラス基板に歪みが発生しやすい。
【0022】
次いで、3次研磨工程においては、前記1次研磨工程で使用したものと同一構成の研磨装置を使用することにより、ガラス基板に超精密研磨加工が施され、同ガラス基板の基板表面が超精密研磨される。同3次研磨工程は、基板表面に発生した特に微小な荒れ、うねり、3次研磨工程よりも前の行程で形成された痕、欠陥等といった微小な欠陥を取り除くことにより、基板表面の平滑度をさらに向上させ、超平滑面とするために行われる。
【0023】
当該超精密研磨加工において、研磨装置は各定盤のガラス基板との接触面にスウェード製のポリッシャが貼付されて使用される。同ポリッシャには、前記2次研磨工程で使用した軟質ポリッシャか、又は軟質ポリッシャよりも軟らかい超軟質ポリッシャを使用することが好ましい。この超軟質ポリッシャとは、具体的には2次研磨工程で使用した軟質ポリッシャと比較して硬度が低い又は圧縮弾性率及び圧縮率が高いものを指す。
【0024】
超精密研磨加工の研磨剤には、粒径が小さく、基板表面が過剰に研磨されることを抑制することが可能であることから、二酸化ケイ素(SiO2)を粒子の主成分とした研磨材を溶媒としての水に分散させてスラリー状とした懸濁液が用いられる。SiO2を粒子の主成分とする研磨材としては、焼成法により粒子を製造したヒュームドシリカと、小粒子から大粒子を成長させて製造したコロイダルシリカとが挙げられる。また、コロイダルシリカには、オストワルド成長により粒子を長時間かけて成長させて製造した水ガラスタイプのものと、ゾルゲル法により粒子を短時間で成長させて製造したゾルゲルタイプのものとが挙げられる。これら研磨材のなかでも、特にゾルゲルタイプのコロイダルシリカは、アルカリ性水溶液に溶解しやすく、3次研磨工程よりも後の洗浄処理工程で除去しやすいため、研磨材として好ましい。
【0025】
また、研磨材はその平均粒径(D50)が10〜150nmのものを用いることが好ましい。平均粒径を10nm未満とした場合、研磨効率の低下を招くとともに、微小な欠陥を十分取り除くことができなくなるおそれがある。平均粒径が150nmを越えた場合、基板表面に研磨材による研磨痕が形成され、同研磨痕が基となって微小なうねり又は微小な凹凸が発生するおそれがある。研磨剤中における研磨材の濃度は、5〜40重量%とすることが好ましい。研磨材の濃度が5重量%未満の場合、研磨効率の低下を招くとともに、微小なうねりを十分取り除くことができなくなるおそれがある。40重量%を越える場合、基板表面に研磨材による研磨痕が形成され、同研磨痕が基となって微小なうねり又は微小な凹凸が発生するおそれがある。
【0026】
この超精密研磨加工では基板表面から深さ0.1〜1μmの部分を平滑化するように、研磨量を0.1〜1μmとすることが好ましい。研磨量が0.1μm未満では微小なうねりを十分に取り除くことができないおそれがある。一方、1μmを超えて研磨しても、それ以上微小な欠陥を取り除くことはできず、却って研磨時間が長くなることで生産効率の低下を招く。
【0027】
上記のSiO2を粒子の主成分とする研磨材による3次研磨工程の後、洗浄処理工程においては、ガラス基板に洗浄処理が施される。同洗浄処理は、基板表面に残留する研磨材、ガラス粉、微細な塵埃等の異物をガラス基板の基板表面から洗浄薬液を使用して除去し、清浄度の向上を図るために施される。
【0028】
前記異物のうち、基板表面に食い込んだ研磨材、極微細な欠片、ガラスの変質部等をエッチングにより除去するため、洗浄処理で使用する洗浄薬液にはエッチング能を有するものが使用される。この洗浄薬液は、ガラス基板を形成するガラス材料に対してエッチング能を有しているものであれば特に限定はされず、主なものとしてはアルカリ性水溶液及び酸性水溶液が挙げられる。アルカリ性水溶液としては、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)に代表されるテトラメチル水酸化物等のような有機アルカリ水溶液及び水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アンモニア等の無機アルカリ水溶液が挙げられる。酸性水溶液としてはフッ化水素酸、ケイフッ化水素酸、硫酸、スルファミン酸、塩酸、硝酸、リン酸等が挙げられる。また、必要に応じて洗浄薬液にカチオン性、アニオン性又はノニオン性界面活性剤、緩衝剤(バッファー)、pH調整剤、キレート剤等のようなガラスの洗浄で一般的に用いられる洗浄補助剤(ビルダー)を添加してもよい。
【0029】
一例として、アルカリ性水溶液にキレート剤を添加する場合を挙げる。この場合、キレート剤にはニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のアミノカルボン酸、シュウ酸等の多価カルボン酸、トリポリリン酸ナトリウム(STPP)等のリン酸塩等が使用される。そして、添加されたキレート剤によりガラス材料中に含まれるカルシウム(Ca)等のアルカリ土類金属成分が選択的に捕捉され、基板表面の分子骨格を脆くすることにより、アルカリ性水溶液のエッチング能が適度に向上する。その他の例として、フッ化水素酸、フッ化水素アンモニウム水溶液、ケイフッ化水素酸等の酸性水溶液にpH調整剤を添加する場合を挙げる。この場合、pH調整剤にはフッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化アンモニウム、ホウフッ化アンモニウム、ケイフッ化アンモニウム等が使用される。そして、添加されたpH調整剤でpHを2〜7に調整して酸性水溶液中の水素イオン濃度を増加させ、ガラス材料中に含まれるアルカリ成分が選択的に溶解されること抑制することにより、酸性水溶液のエッチング能が適度に抑えられる。
【0030】
前記基板表面に残留した異物のうち、研磨材のSiO2を主成分とする粒子は基板表面で凝集し、基板表面に固着しようとする。このSiO2を主成分とする粒子の凝集を抑制するため、洗浄薬液にはそのイオン強度が1×10-5〜1mol/Lとなるように調製されたものが使用される。ここでいうイオン強度とは、洗浄液中の全てのプラスイオンとマイナスイオンのモル濃度を合計して算出される値と定義する。例えば、濃度が1mol/Lの水酸化カリウム(KOH)水溶液の場合、洗浄液中には1mol/Lのカリウムイオン(K+)と1mol/Lの水酸化物イオン(OH-)が存在するため、イオン強度は、2mol/Lとなる。
【0031】
イオン強度を1mol/Lより高くした場合、凝集の抑制能が低下し、基板表面の清浄度が低下してしまう。これは、電気二重層厚み(Debye長::1/κ)が低下することにより、粒子同士又は粒子と基板との間に発生する反発力のポテンシャルエネルギー(VR)が小さくなって粒子の凝集が起こると推察される。また、イオン強度を1×10-5mol/L未満とした場合、凝集の抑制能、エッチング能等を総合して評価されるガラス基板への洗浄薬液の洗浄能が低下し、基板表面の平滑度及び清浄度の両方の向上を図ることが不可能となる。
【0032】
また、アルカリ性水溶液と酸性水溶液とを比較した場合、単純に洗浄能のみを評価すれば酸性水溶液の方が洗浄能は高いが、ガラス基板の洗浄薬液として評価した場合にはアルカリ性水溶液の方が好ましい。この理由について説明する。ガラス基板と研磨材のSiO2を主成分とする粒子とは、水溶液中で通常はそれぞれ負極性に帯電する。そして、水溶液をアルカリ性とした場合、帯電の指標となるゼータ(ζ)電位の絶対値がそれぞれ大きくなる。従って、アルカリ性水溶液中では、ゼータ(ζ)電位の絶対値が大きくなった状態でガラス基板と粒子とがそれぞれ負極性に帯電することから、これらの間に発生する静電反発力が大きくなる。このため、研磨材の粒子がガラス基板の基板表面から遊離しやすく、また粒子同士も凝集しにくくなる。なお、水溶液を酸性とした場合、ゼータ(ζ)電位の絶対値はそれぞれ小さくなり、静電反発力が小さくなって粒子同士が凝集しやすくなるおそれがある。
【0033】
当該洗浄処理工程においては、ガラス基板への洗浄処理を複数段階に分けて施してもよい。この場合、洗浄薬液として、前に挙げたもの以外、つまりエッチング能を有する及びイオン強度が1×10-5〜1mol/Lのうち少なくとも一方の条件を満たさないアルカリ性水溶液及び酸性水溶液、水、湯、有機溶液等を用いてもよい。この有機溶液としてはイソプロピルアルコール(IPA)、メタノール、エタノール、ブタノール等が挙げられる。
【0034】
洗浄処理を複数段階に分ける際、洗浄薬液としてアルカリ性水溶液及び酸性水溶液の両方を使用する場合には、前に挙げた静電反発力による効果を十分に得るため、アルカリ性水溶液よる洗浄処理も前段階で酸性水溶液による洗浄処理を施すことが好ましい。また、アルカリ性水溶液よる洗浄処理の後には、純水でリンス(濯ぎ)を行い、その後で乾燥することが好ましい。このガラス基板へのリンスの方法としては、静置条件下又は超音波照射条件下でガラス基板を純水に浸漬する方法、ガラス基板に純水をシャワーする方法等が挙げられる。また、ガラス基板を乾燥する方法としては、イソプロピルアルコール(IPA)による乾燥法、スピン乾燥法等が挙げられる。
【0035】
さらに、洗浄処理を複数段階とする場合、イオン強度が1×10-5〜1mol/Lの洗浄薬液によりガラス基板を洗浄処理したすぐ後の段階の洗浄処理で水酸化物イオン濃度が1×10-4〜10mol/Lの洗浄薬液によりガラス基板を洗浄することが好ましい。これは、水酸化物イオン濃度が高い洗浄薬液は、基板表面に化学的に付着したSiO2を主成分とする粒子、特にコロイダルシリカに対するエッチング能が高いためである。従って、前段階の洗浄処理で粒子の凝集を抑制した状態とし、後段階の洗浄処理で凝集を抑制された粒子及びガラス基板を効率よく良好に除去することが可能となる。水酸化物イオン濃度が1×10-4mol/L未満の洗浄薬液を使用した場合、粒子及びガラス基板に対する十分なエッチング能を得られず、清浄度を向上させることができなくなるおそれがある。水酸化物イオン濃度が10mol/Lより高い洗浄薬液を使用した場合、ガラス基板に対するエッチング能が過剰に高くなって潜傷等が発生しやすくなり、平滑度が低下するおそれがある。
【0036】
ガラス基板に洗浄処理を施す際、洗浄方法としては、浸漬洗浄法、シャワー洗浄法、ブラシ洗浄法、超音波洗浄法、スクラブ洗浄法等が挙げられ、これらのうち少なくとも一種又は二種以上が組み合わされて実施される。浸漬洗浄法とはガラス基板を洗浄薬液に浸漬し、静置して基板表面を洗浄する方法である。シャワー洗浄法とはガラス基板に洗浄薬液を所定圧力で噴射して基板表面を洗浄する方法である。ブラシ洗浄法とはガラス基板の基板表面の異物をブラシで擦り落として洗浄する方法である。超音波洗浄法とは洗浄薬液に浸漬されたガラス基板に超音波を照射し、キャビテーション効果等の物理的な力を利用して基板表面を洗浄する方法である。スクラブ洗浄法とはポリビニルアルコール(PVA)、ポリウレタン(PU)等の発泡樹脂、スウェード等よりなるスクラブ材をガラス基板の基板表面に擦り付けて異物を除去する方法である。これらのなかでも、特に超音波洗浄法及びスクラブ洗浄法は、ガラス基板の基板表面を傷付けにくく、物理的に異物を除去するため、平滑度を維持しながら清浄度を高めやすく、洗浄方法として好ましい方法である。
【0037】
超音波洗浄法により洗浄を行う場合、照射される超音波の周波数は20〜1500kHzとすることが好ましく、脱気した洗浄薬液を用いるならば、高いキャビテーション効果を得られることから周波数を20〜600kHzとすることがより好ましい。また、周波数を600〜1500kHzとしてもキャビテーション効果は低減するが超音波により発生する水流が強くなるため、この周波数でも十分な洗浄能は得られる。
【0038】
また、超音波洗浄法により洗浄を行う場合、水素、アルゴン、窒素及び酸素のうち少なくとも一種をその濃度が0.1〜1.5ppmとなるように溶解させることが好ましい。これは、水素、アルゴン、窒素又は酸素を溶解させた状態で超音波を照射すると、洗浄液中にHラジカル、OHラジカルが発生し、これらが珪素と酸素の結合(Si−O結合)を攻撃して切断し、SiO2を主成分とする粒子の分解又は溶解が促進されるためと推察される。濃度を0.1ppm未満としてもこの粒子の分解又は溶解を促進させる効果は十分に得られず、濃度を1.5ppmより高くしても、これ以上粒子の分解又は溶解を促進させる効果は向上せず、却って製造コストが嵩んでしまう。
【0039】
【実施例】
以下、前記実施形態をさらに具体化した実施例及び比較例について説明する。
(洗浄薬液のイオン強度と基板表面の清浄度との相関の検証)
SiO2を粒子の主成分とする研磨材を使用して研磨された複数枚のガラス基板をそれぞれ所定のイオン強度(mol/L)となるように調製した洗浄薬液で洗浄し、実施例1〜5及び比較例1〜9の試料を作成した。洗浄は、ガラス基板を50℃の洗浄薬液に浸漬し、80kHzの超音波を照射しながら5分間行った。次いで、実施例1〜5及び比較例1〜9の試料の基板表面を光学顕微鏡を用い、ハロゲン光源にて200倍で暗視野観察した際、輝点として観察される異物、凹凸等による基板表面の欠点の個数を1mm×1mmの1視野内で測定した。その後、20視野分を測定した輝点の個数の平均から光顕輝点数(個/mm2)を算出した。この光顕輝点数は所定面積内における基板表面の欠点数を表す数値であるため、基板表面の清浄度を評価するための指標となり、光顕輝点数が少ないほど清浄度の高いガラス基板となる。
【0040】
このとき、研磨材にはゾルゲルタイプのコロイダルシリカ(フジミインコーポレーテッド製の製品名PLANERITE)を使用した。実施例1〜5及び比較例1〜9で使用された各洗浄薬液にはアルカリ性水溶液である水酸化カリウム(KOH)水溶液と、キレート剤であるNTAと、中性塩である塩化カリウム(KCl)とをそれぞれ表1に示すモル濃度(mol/L)で混合したものを使用した。そして、各洗浄液中におけるKOH、NTA及びKClの全てのモル濃度を合計した値を2倍することで各洗浄薬液のイオン強度を算出した。このイオン強度と前記光顕輝点数を表1にまとめて示す。なお、表1を含むこれ以降の全ての表中では「a×10-b」を「aE−b」として記載する。
【0041】
【表1】
Figure 0004115722
表1に示した光顕輝点数と洗浄薬液のイオン強度及び光顕輝点数と洗浄薬液中のKOH、NTA及びKClのそれぞれのモル濃度との関係を図1(a)〜(d)のグラフに示した。図1(a)のグラフで示したイオン強度については、光顕輝点数との間に正の相関が示された。これに対し、図1(b)〜(d)のグラフで示したKOH、NTA及びKClのそれぞれのモル濃度については、光顕輝点数との間で相関が示されなかった。この結果より、洗浄薬液のイオン強度に依存して光顕輝点数が変化することが示された。
【0042】
一方、表1の結果から、イオン強度が1×10-5〜1mol/Lの洗浄薬液で洗浄した実施例1〜5は、全て光顕輝点数が1未満と非常に少なく、清浄度の高いガラス基板であることが示された。これに対し、イオン強度が1mol/Lよりも高い洗浄薬液で洗浄した比較例1〜9は、光顕輝点数が最も少ない比較例1でも3.5個/mm2であり、清浄度の低いガラス基板であることが示された。従って、洗浄薬液のイオン強度を1×10-5〜1mol/Lとすることにより、洗浄薬液の洗浄能を高め、ガラス基板の清浄度を向上させることが可能であることが示された。
【0043】
(アルカリ性水溶液と酸性水溶液とによる清浄度の評価)
実施例1〜5と同様に、研磨された複数枚のガラス基板を洗浄薬液で洗浄し、実施例6〜9の試料を作成した。このとき、実施例6及び7はアルカリ性水溶液よりなる洗浄薬液で洗浄し、実施例8及び9は酸性水溶液よりなる洗浄薬液で洗浄した。なお、実施例6の洗浄薬液にはKOHのみ、実施例7の洗浄薬液にはKOHにキレート剤としてNTAを添加したものを使用した。また、実施例8及び9の洗浄薬液には、酸性水溶液であるフッ化水素(HF)に緩衝剤としてフッ化アンモニウム(NH4F)を添加したバッファ−ドフッ酸を使用した。そして、実施例6〜9の試料について光顕輝点数を測定した。その結果を、洗浄薬液のモル濃度、イオン強度及びpH値とあわせて表2に示す。
【0044】
【表2】
Figure 0004115722
表2の結果より、実施例6〜9は、全て光顕輝点数が1未満で清浄度の高いガラス基板であった。このため、イオン強度を1mol/L以下とすることで、酸性又はアルカリ性といった性状及びpH値にかかわらず、洗浄薬液の洗浄能が向上することが示された。さらに、実施例7と実施例9を比較すると、イオン強度が同じ値の場合には、アルカリ性水溶液で洗浄した実施例7の方がガラス基板の清浄度が高いことが示された。従って、清浄度をさらに向上させるには洗浄薬液としてアルカリ性水溶液を使用することが好ましいことが示された。
【0045】
(2段階の洗浄処理による清浄度の評価)
実施例10〜15は、実施例1〜5と同様に研磨されたガラス基板に1段階目の洗浄処理ではイオン強度が1×10-5〜1mol/LのKOHを使用し、2段階目の洗浄処理では水酸化物イオン濃度が1×10-4〜10mol/Lのアルカリ性水溶液を洗浄薬液として使用し、ガラス基板を作成した。また、2段階目のアルカリ性水溶液にはKOHを使用するとともに、実施例によっては、1段階目及び2段階目のうち少なくとも一方の洗浄薬液にキレート剤としてNTAを添加した。洗浄は、1段階目及び2段階目ともに、ガラス基板を50℃の洗浄薬液に浸漬し、80kHzの超音波を照射しながら5分間行った。その結果を表3に示す。
【0046】
【表3】
Figure 0004115722
表3の結果より、実施例10〜15は、全て光顕輝点数が0.1未満であり、非常に清浄度の高いガラス基板であることが示された。特に、実施例10〜12は光顕輝点数が0.05であり、ほとんど欠点のない品質の非常に高度なガラス基板であることが示された。これは、1段階目の洗浄処理では凝集が抑制された状態で大半のコロイダルシリカが除去され、2段階目の洗浄処理では基板表面に化学的に付着したコロイダルシリカがエッチングによって除去されるためと考察される。従って、より清浄度の高いガラス基板を得るには、イオン強度が1×10-5〜1mol/Lの洗浄薬液で洗浄を行った後、水酸化物イオン濃度が1×10-4〜10mol/Lの洗浄薬液で洗浄を行うことが好ましいことが示された。
【0047】
(洗浄方法による清浄度の評価)
実施例16〜27は、実施例1〜5と同様に研磨されたガラス基板に洗浄薬液を使用し、浸漬洗浄法、シャワー洗浄法、ブラシ洗浄法、超音波洗浄法及びスクラブ洗浄法のうち少なくとも一種を実施して洗浄を行った。このとき、洗浄薬液には1×10-3mol/LのKOHに1×10-3mol/LのNTAを添加し、イオン強度を4×10-3mol/Lとしたものを使用した。そして、光顕輝点数を測定した。その結果を表4に示す。なお、表中において○はその洗浄法を実施したことを示す。超音波洗浄法については実施したときの超音波の周波数を記載した。また、スクラブ洗浄法については実施したときのスクラブ材を記載した。
【0048】
【表4】
Figure 0004115722
表4の結果より、周波数が400kHz以下の超音波を使用した実施例16〜18は光顕輝点数が0.3以下であり、清浄度の高いガラス基板が得られた。これと比較して、周波数が960kHzの超音波を使用した実施例19及び21は、清浄度が若干低下した。また、周波数が960kHzの超音波を使用した実施例20は光顕輝点数が0.3であり、実施例19及び21と比較してスクラブ洗浄法を組み合わせることにより清浄度が向上するという結果が得られた。
【0049】
スクラブ洗浄法のみを実施した実施例22〜24をそれぞれ比較した場合、スクラブ材としてスウェードを使用した実施例24が光顕輝点数が最も少なく、PVAスポンジ及びポリウレタン(PU)スポンジを使用した実施例22及び23はこれよりも若干清浄度で劣るという結果が得られた。浸漬洗浄法のみを実施した実施例26及びブラシ洗浄法のみを実施した実施例27は、光顕輝点数が1弱であり、他のものより清浄度がかなり劣るという結果が得られた。
【0050】
以上の結果より、洗浄法としては超音波洗浄法及びスクラブ洗浄法が好ましく、これらを組み合わせることがさらに好ましいことが示された。また、超音波洗浄法を実施する場合には周波数が400kHz以下の超音波を使用することが好ましいことが示された。スクラブ洗浄法を実施する場合、スウェードよりなるスクラブ材を使用することが好ましいことが示された。
【0051】
さらに、超音波洗浄法を実施する場合に、洗浄液中の溶存気体が洗浄能に与える影響について、実施例28〜35で評価した。このとき、洗浄は、ガラス基板を50℃の洗浄薬液に浸漬し、960kHzの超音波を照射しながら5分間行った。その結果を表5に示す。
【0052】
【表5】
Figure 0004115722
表5の結果より、実施例28〜35を前記実施例19と比較すると、いずれも清浄度が向上していることが示された。さらに、実施例29及び30より、溶存気体を水素とし、その濃度を0.8〜1.5ppmとした場合、清浄度がより向上することが示された。
【0053】
(研磨材による光顕輝点数への影響の評価)
(実施例36及び37)
ゾルゲルタイプのコロイダルシリカ(フジミインコ−ポレ−テッド製のPLANERITE)を研磨材として使用し、実施例1〜5と同様にガラス基板の研磨を行った。このとき、実施例36では研磨材の平均粒径(D50)を60nmとし、実施例37では100nmとした。その後、1×10-3mol/LのKOHに1×10-3mol/LのNTAを添加し、イオン強度を4×10-3mol/Lとした洗浄薬液を用い、80kHzの超音波を照射しながら50℃の洗浄薬液に5分間浸漬してガラス基板の洗浄を行った。これを実施例36及び37の試料とした。
【0054】
(実施例38〜40)
ゾルゲルタイプのコロイダルシリカとして日本触媒製のSEAHOSTERを使用した。D50は実施例38〜40の順番に110nm、300nm、500nmとした。これら以外は実施例36及び37と同様に試料を作成した。
【0055】
(実施例41〜44)
研磨材として水ガラスタイプのコロイダルシリカ(フジミインコ−ポレ−テッド製のCOMPOL)を使用した。D50は実施例41〜44の順番に50nm、80nm、120nm、20〜120nmとした。これら以外は実施例36及び37と同様に試料を作成した。
【0056】
(実施例45及び46)
実施例45は水ガラスタイプのコロイダルシリカとしてデュポン社製のCYTONを、実施例46は水ガラスタイプのコロイダルシリカとしてデュポン社製のMAZINを使用した。D50は実施例45及び46ともに10〜150nmとした。これら以外は実施例36及び37と同様に試料を作成した。
【0057】
(実施例47)
研磨材としてヒュームドシリカ(日本アエロジル社製のAEROSIL)を使用した。D50は3〜100nmとした。これら以外は実施例36及び37と同様に試料を作成した。
【0058】
上記のように作成した実施例36〜47について光顕輝点数を測定した。その結果を表6に示す。
【0059】
【表6】
Figure 0004115722
表6の結果より、実施例36〜40は光顕輝点数が0.3未満であり、いずれも清浄度が高いガラス基板であることが示された。これと比較して実施例41〜47は光顕輝点数が0.6以上であり、実施例36〜40よりも清浄度が劣ることが示された。特に、実施例47は光顕輝点数が0.9であり、これらの内で最も清浄度が低かった。以上より、研磨材にゾルゲルタイプのコロイダルシリカを使用した場合、水ガラスタイプのコロイダルシリカ及びヒュームドシリカを使用した場合と比較して清浄度が向上するという結果が得られた。
【0060】
(研磨材の溶解性の評価)
上記の評価の結果より、ゾルゲルタイプのコロイダルシリカは、水ガラスタイプのコロイダルシリカ及びヒュームドシリカと比較して洗浄薬液に対する溶解性が高いことが予測された。そこで、洗浄薬液として使用したKOHへの実施例36〜47で使用した研磨材の溶解時間(sec)を測定した。なお、溶解時間は、濃度が1wt%となるように研磨材の粒子をKOHへ投入してから目視で透明になるまでの時間とした。そして、KOH濃度(wt%)と各研磨材の溶解時間との関係を図2のグラフに示した。
【0061】
図2のグラフより、ゾルゲルタイプのコロイダルシリカは、水ガラスタイプのコロイダルシリカ及びヒュームドシリカと比較して溶解時間が著しく短いことが示された。さらに、水ガラスタイプのコロイダルシリカ及びヒュームドシリカでは溶解時間が粒径にも影響されるが、ゾルゲルタイプのコロイダルシリカは粒径に影響されることなく溶解時間はほぼ同じである。従って、洗浄薬液への溶解性が高く、また用途に応じて様々な粒径のものを任意に混合しても溶解時間が変化しないという利点が得られることから、研磨材としてはゾルゲルタイプのコロイダルシリカを使用することが好ましいという結論が得られる。
【0062】
なお、ゾルゲルタイプのコロイダルシリカが粒径に影響されることなくKOHへ溶解されやすいことの理由について、本発明者は次のように考察している。すなわち、二酸化ケイ素を主成分とする粒子は、その製法の違いと構造の違いによってコロイダルシリカとヒュ−ムドシリカに大別され、さらにコロイダルシリカは、水ガラスタイプとゾルゲルタイプに分けられる。前記ヒュ−ムドシリカは焼成工程を経て製造され、珪素(Si)原子と酸素(O)原子とが強固な結合(≡Si−O−)を形成し、緻密な分子構造を有している。また、水ガラスタイプのコロイダルシリカは、一般にオストワルド成長法と呼ばれる製造方法により、長時間かけて微小な粒子を大きな粒子へと成長させて製造されるため、強固なSi−O結合を有する緻密な分子構造を有している。
【0063】
一方、ゾルゲルタイプのコロイダルシリカは、短時間で粒子を成長させて製造されるため、その内部にシラノール基(≡Si−OH)が存在する脆い分子構造を有している。この分子構造の違いがKOHへの溶解時間の差として顕著に表れると考えられる。
【0064】
そして、研磨材として使用することが好ましい二酸化ケイ素を主成分とする粒子は、図2のグラフより、次のように溶解時間で規定することが可能である。すなわち、KOHの濃度が5wt%、研磨材の粒子の濃度が1wt%となるように測定溶液を調製したとき、同測定溶液の温度を50℃に保持し、粒子の投入直後から測定溶液が目視で透明になるまでの時間が500sec(秒)以下のものである。そして、溶解時間が500秒以下の研磨材の粒子は、基板表面に付着してもその後の洗浄処理で溶解除去することが可能である。
【0065】
この測定溶液の温度を50℃以外としても、このとき測定された溶解時間から研磨材の溶解性を算出することが可能である。これは溶解時間の温度依存性により説明する説明することができる。図3のグラフは、濃度が5wt%のKOHへゾルゲルタイプのコロイダルシリカを溶解させたときの溶解時間の温度依存性(アレニウスプロット)を示すものである。そして、図3のグラフに示されるように、対数表示された溶解時間と、温度の逆数(K―1)との間には比例関係が成立している。従って、測定溶液の温度を50℃以外としても、このとき測定された溶解時間から温度を50℃としたときの溶解時間を容易に算出可能であり、算出された溶解時間が500秒以下であるかを判断すればよい。
【0066】
前記実施形態及び実施例によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ ガラス基板は、二酸化ケイ素(SiO2)を粒子の主成分とする研磨材で研磨された後、ガラス材料に対してエッチング能を有し、かつイオン強度が1×10-5〜1mol/Lの洗浄薬液を使用して洗浄され、製造される。同洗浄薬液は、イオン強度が1×10-5〜1mol/Lとされることにより、基板表面におけるSiO2粒子の凝集を抑制する機能を有しており、基板表面へのSiO2粒子の固着が防止されている。従って、研磨後の基板表面の平滑度を維持しつつ、清浄度の向上を図ることができ、高密度記録化に対応することが可能なガラス基板を製造することができる。
【0067】
・ また、洗浄薬液にはアルカリ性水溶液が使用されている。同アルカリ性水溶液は、基板表面とSiO2粒子との間及びSiO2粒子同士の間に発生する静電反発力を大きくする機能を有している。従って、研磨材の粒子がガラス基板の基板表面から遊離しやすく、また粒子同士も凝集しにくくなるため、基板表面への異物の付着を抑制することができ、清浄度をさらに向上させることができる。
【0068】
・ また、ガラス基板は、イオン強度が1×10-5〜1mol/Lの洗浄薬液で洗浄された後、水酸化物イオン濃度が1×10-4〜10mol/Lの洗浄薬液で洗浄されている。このため、基板表面へのSiO2粒子の凝集を抑制し、その大半を除去した後、基板表面に僅かに残留するSiO2粒子をエッチングによってほぼ確実に除去することができる。従って、基板表面の清浄度を飛躍的に向上させることができる。
【0069】
・ また、ガラス基板の洗浄は、超音波洗浄法及びスクラブ洗浄法のうち少なくとも一方で行われる。従って、基板表面に付着したSiO2粒子を物理的に除去することができる。
【0070】
・ また、超音波洗浄法でガラス基板を洗浄するときには、洗浄薬液に水素、アルゴン、窒素及び酸素のうち少なくとも一種がその濃度が0.1〜1.5ppmとなるように溶解されている。従って、基板表面に付着したSiO2粒子を超音波の照射により物理的に除去するとともに、溶存気体の影響により化学的に除去することができ、清浄度を効果的に向上させることができる。
【0071】
・ また、SiO2粒子には、濃度が5wt%の水酸化カリウム溶液に対してその濃度が1wt%となるように溶解させたとき、温度を50℃に保持した状態で溶解時間が500秒以下のものが選択される。この選択基準により選択された、SiO2粒子は、基板表面に付着した後でも水酸化カリウム溶液等のアルカリ性水溶液に溶解させて除去することができる。従って、基板表面に付着したSiO2粒子を容易かつ確実に除去することができる。
【0072】
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 本実施形態及び実施例ではSiO2粒子の懸濁液を研磨剤として使用し、研磨にのみ使用したが、これに限らず、例えばスクラブ洗浄法によりガラス基板を洗浄するとき、当該SiO2粒子の懸濁液を洗浄液として利用してもよい。このようにSiO2粒子の懸濁液を洗浄液として利用しても、これより後の洗浄処理において洗浄薬液で容易に除去することができるため、研磨後の基板表面の平滑度を維持しつつ、清浄度の向上を図ることができ、高密度記録化に対応することが可能なガラス基板を製造することができる。
【0073】
・ 例えば、ガラス基板に超精密研磨加工を施した後で化学強化処理を施してもよい。このように構成した場合、超精密研磨加工を行うときに素板表面に硬質の強化層が形成されていないため、超精密研磨を容易かつ短時間で行うことができる。
【0074】
・ また、ガラス基板に円盤加工処理を施した後、化学強化処理を施し、その後で順番に1次研磨処理、2次研磨処理及び3次研磨処理を施してもよい。このように構成した場合、化学強化処理を施した後に3次研磨処理を施す場合と比較して、基板表面の超精密研磨を行いやすく、さらには精密研磨後の基板表面が化学強化処理で荒れることをも抑制することができる。このため、生産効率の向上を図りつつ、高品質のガラス基板を得ることができる。
【0075】
・ 加えて、1次研磨処理と、2次研磨処理との間で化学強化処理を施してもよい。
・ 情報記録媒体として要求される耐衝撃性、耐振動性、耐熱性等を満たすことが可能であれば、化学強化処理を省略してガラス基板を製造してもよい。このように化学強化処理を省略する場合、ガラス基板を切断、研削、研磨等して加工するときに発生するチッピング、クラック等の欠陥を溶融したり、削り取ったり等して埋めたり、取り除いたりすることにより、ガラス基板の強度維持を図ることが好ましい。
【0076】
・ ガラス基板に発生したうねり、歪み、反り、撓み等が非常に大きい場合には、1次研磨処理を施す前にガラス基板にラップ研磨加工を施してもよい。このラップ研磨加工は、1次〜3次研磨工程で使用されたものと同一構成の研磨装置を使用して行う。また、ラップ研磨加工では各定盤の表面をガラス基板の表面に直接的に接触させてラップ研磨を行う。加えて、同ラップ研磨加工では1次〜3次研磨工程と比較して粒径の大きな研磨材が使用される。そして、ラップ研磨加工における研磨量は70〜300μmとすることが好ましい。このように構成した場合、1次研磨工程では取り除きにくい非常に大きなうねり、歪み、反り、撓み等も取り除くことができる。
【0077】
・ また、2次研磨工程までの各工程で必要十分な平滑度を得ることが可能であるならば、3次研磨工程を省略してもよい。この場合、2次研磨工程で使用する研磨材に二酸化ケイ素を主成分とする粒子を使用することが好ましい。このように構成した場合、製造工程を簡略なものとし、生産量の増加を図ることができる。
【0078】
・ 1次〜3次研磨工程の各工程の間で前に挙げた洗浄液を使用し、ガラス基板を洗浄してもよい。このように構成した場合、製造されるガラス基板の品質を向上させることができる。
【0079】
・ SiO2粒子はゾルゲルタイプのコロイダルシリカに特に限定はされない。但し、洗浄薬液への溶解除去が容易なことから、濃度5wt%の水酸化カリウム溶液に濃度1wt%となるように溶解させたとき、温度を50℃に保持した状態で溶解時間が500秒以下のものを選択することが好ましい。
【0080】
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記研磨処理を複数の段階に分けて施すとともに、最終段階の研磨処理で二酸化ケイ素(SiO2)を粒子の主成分とする懸濁液を研磨剤として使用することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。このように構成した場合、研磨処理を複数の段階に分けることにより、ガラス基板の平滑度の向上を図ることができる。
【0081】
・ 前記粒子は、内部にシラノール基が存在する分子構造を有するゾルゲルタイプのコロイダルシリカであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。このように構成した場合、シラノール基の存在によりコロイダルシリカは洗浄薬液に溶解しやすく、異物として同コロイダルシリカが基板表面へ付着しても、洗浄薬液へ溶解させて除去することができる。
【0082】
・ 請求項1から請求項6のいずれかに記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法により製造された情報記録媒体用ガラス基板であって、光学顕微鏡を用いて200倍で基板表面を観察したとき、1mm2の面積内に観察される欠点数が1個以下であることを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板。このように構成した場合、高記録密度化に確実に対応することができる。
【0083】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によれば、研磨後の基板表面の平滑度を維持しつつ、清浄度の向上を図ることができ、高密度記録化に対応することが可能な高品質のガラス基板を製造することができる。
【0084】
請求項2に記載の発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、基板表面への異物の付着を抑制することができ、清浄度をさらに向上させることができる。
【0085】
請求項3に記載の発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、基板表面の清浄度を飛躍的に向上させることができる。
【0086】
請求項4に記載の発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によれば、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、基板表面に付着した異物を物理的に除去することができる。
【0087】
請求項5に記載の発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、基板表面に付着した異物を物理的のみならず、化学的にも除去することができる。
【0088】
請求項6に記載の発明の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法によれば、請求項1から請求項5のいずれかに記載の発明の効果に加えて、粒子が基板表面に付着してもこれを洗浄薬液に容易に溶解させて確実に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)はイオン強度と光顕輝点数との関係を示すグラフ、(b)は洗浄薬液中のKOHのモル濃度と光顕輝点数との関係を示すグラフ、(c)は洗浄薬液中のNTAのモル濃度と光顕輝点数との関係を示すグラフ、(d)は洗浄薬液中のKClのモル濃度と光顕輝点数との関係を示すグラフ。
【図2】 KOHの重量濃度と粒子の溶解時間との関係を示すグラフ。
【図3】 コロイダルシリカの溶解時間の温度依存性を示すグラフ。

Claims (6)

  1. 円盤状に成形されたガラス基板に対し、二酸化ケイ素(SiO2)を粒子の主成分とする懸濁液を研磨剤又は洗浄液として用いて研磨処理又はスクラブ洗浄を施した後、当該ガラス基板を形成するガラス材料に対してエッチング能を有し、かつ液中に存在する全てのイオンのモル濃度を合計した値であるイオン強度が1×10-5〜1mol/Lの洗浄薬液を使用して洗浄処理を施すことを特徴とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  2. 前記洗浄薬液がアルカリ性水溶液であることを特徴とする請求項1に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  3. 前記洗浄処理では、ガラス基板をイオン強度が1×10-5〜1mol/Lの洗浄薬液を使用して洗浄した後、水酸化物イオン濃度が1×10-4〜10mol/Lの洗浄薬液を使用して洗浄することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  4. 前記洗浄処理は、超音波洗浄法又はスクラブ洗浄法によって施されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  5. 前記洗浄処理は超音波洗浄法によって施され、同超音波洗浄法で使用する洗浄薬液には、水素、アルゴン、窒素及び酸素のうち少なくとも一種をその濃度が0.1〜1.5ppmとなるように溶解させたものを使用することを特徴とする請求項4に記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  6. 前記二酸化ケイ素(SiO2)を主成分とする粒子は、水酸化カリウム水溶液(KOH)を溶媒として同溶媒の濃度が5wt%、当該粒子の濃度が1wt%となるように測定溶液を調製し、同測定溶液の温度を50℃に保持した状態で粒子の投入直後から測定溶液が目視で透明になるまでの時間を該粒子の溶解時間として測定した場合、その溶解時間が500秒以下であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
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