JP5708181B2 - 回転電機のロータ - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車両や電気自動車等の車両等に用いられる回転電機のロータに関する。
従来、円環状のロータコアに複数の永久磁石が周方向に埋め込まれたロータを有する回転電機として、特許文献1に記載のモータが知られている。この種のモータ10は、図9に示すように、円環状の複数の鋼板を軸方向に積層して形成され回転軸11の外周に嵌合固定されたロータコア12と、ロータコア12の内部に円周方向に所定距離を隔てて埋設された複数の永久磁石13とを有してなるロータ14を備えると共に、周方向に複数のスロット(図示せず)を有して円環状に形成されロータ14の外周面に対して所定の間隙を介して同軸状に配置されたステータコア17と、ステータコア17のスロットに巻装されたステータコイル16とを有してなるステータ18を備えて構成されている。
図10は、ロータを周方向に複数極に分割した内の1磁極部分のロータを示す部分平面図である。図10に示すように、ロータコア12の外周部には、円周方向に沿って所定距離を隔てて複数の磁石保持孔12aが設けられており、各磁石保持孔12aにそれぞれ永久磁石13が埋め込まれている。1つの磁極を形成する一対の永久磁石13は、磁極中心を通る周方向の中心線C1に対して所定角度の傾斜で線対称となる状態(ハの字状)に配設されている。また、ロータコア12は、円環状部分に埋設された一対の永久磁石13の中央部分から中心線C1に沿って細長く回転軸11まで延びる柱部12bを有する形状となっている。
このように永久磁石13をロータコア12に埋め込むことによって、ロータコア12の磁気抵抗の異方性によるリラクタンストルクを活用することが出来る。言い換えれば、ステータ18の回転磁界による極とロータ14の突極との吸引力のみにより生じるリラクタンストルクを活用することが出来る。
特開2006−254599号公報
ところが、上述した従来のロータ14のロータコア12は、一対の永久磁石13の中央部分から中心線C1に沿って細長く延びる柱部12bを有する形状であるため、矢印Y1で示すように、永久磁石13の磁束が回転軸11の方向に漏れてしまい、リラクタンストルクが低下してしまう。
そこで、図11に示すロータ24のように、ロータコア22の一対の永久磁石23の磁極中央部分の内周側に一対の永久磁石23と略同じ周方向幅を有し軸方向に貫通する大きな開口部22cを設けることによって、磁極中央部分での磁気抵抗を大きくしてリラクタンストルクを増加させることが可能となる。しかし、この構造では、ロータ24が回転した際に、複数の磁極毎に大きな開口部22cがあるため、開口部22cの外周側に位置する外側梁部22dが遠心力で外周方向に膨らんでしまい、ステータ18との間隙を所定寸法とできず、このため所定の磁気効果を得ることが出来なくなる。
これを解決するために、図12に示すように、開口部22cの周方向中央に、開口部22cの内周側に位置する内側梁部22dと外周側に位置する外側梁部22eとを接続する柱部22fを設けて、遠心力に耐える強度とするロータ24の構造が考えられる。しかし、この構造では、図10に示した柱部12bを有する構造と同じで、磁束が柱部22fを通り回転軸11の方向に漏れてしまいリラクタンストルクが低下してしまう。また、開口部22cに配設される柱部22fを磁束漏れが減少するように細くすることも考えられるが、この構造では遠心力に耐えることが出来なくなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、磁気抵抗を大きくして大きなリラクタンストルクを確保しつつ、ロータ回転時に外側梁部が遠心力で膨らむことのない十分な強度を確保し得るようにした回転電機のロータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、円環状の複数の鋼板を軸方向に積層して形成されたロータコアと、前記ロータコアの内部に円周方向に所定距離を隔てて埋設されてそれぞれ一対の永久磁石により1つの磁極を形成する複数対の永久磁石と、前記ロータコアを軸方向に貫通する複数の開口部と、を有する回転電機のロータにおいて、1つの磁極を形成する前記一対の永久磁石は、磁極中心を通り径方向に延びる中心線に対して傾斜したハの字状に配置され、前記開口部は、各前記一対の永久磁石の径方向内方側に、前記中心線に対し線対称に配置され、前記開口部には、前記開口部の内周側に位置する内側梁部と外周側に位置する外側梁部とを接続する2本以上の柱部が、前記中心線に対して線対称に且つ平行に配設されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ロータコアを軸方向に貫通する複数の開口部が、各一対の永久磁石の径方向内方側に、前記中心線に対し線対称に配置されているので、磁極の周方向中央部分での磁気抵抗を大きくして、大きなリラクタンストルクを確保することができる。また、開口部には、開口部の内周側に位置する内側梁部と外周側に位置する外側梁部とを接続する2本以上の柱部が、前記中心線に対して線対称に且つ平行に配設されているので、ロータが回転した際に、外側梁部が遠心力で膨らむことのない十分な強度を確保することができる。さらに、2本以上の柱部が、前記中心線に対して線対称に且つ平行に配設されていることから、柱部のバランスが良くなるのでロータをスムーズに回転させることができる。
なお、本発明では、柱部が2本以上とされていることから、柱部が1本の場合よりも、それぞれの柱部の太さを細くする(断面積を小さくする)ことができるので、開口部に柱部を設けたことによるリラクタンストルクの低減を抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、前記中心線に対して線対称に2本の前記柱部が配設されている場合に、前記外側梁部のブリッジ根元から前記中心線までの距離をLとしたとき、前記ブリッジ根元から前記ブリッジ根元側に位置する一方の前記柱部までの距離L1 は、下記の(式1)
(2−√2)L≦L1 <L ……(式1)
の範囲に設定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、ブリッジ根元からブリッジ根元側に位置する一方の柱部までの距離Lは、外側梁部のブリッジ根元での曲げモーメントMaが0となる距離(2−√2)Lを下限とし、外側梁部のブリッジ根元での反力Ra、及び柱部の付根での反力Rbが最小となる距離Lを上限とする範囲に設定されている。これにより、ロータの回転時に遠心力による応力が最も掛からない最適な位置に柱部を設けることができる。
請求項3に記載の発明は、前記2本以上の柱部は、前記中心線に対して周方向の両側にそれぞれ1本以上が配設されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、前記中心線に対して周方向の両側にそれぞれ1本以上の柱部が配設されているので、ロータが回転した際の遠心力に対する強度を1本の場合よりも強くすることができる。
請求項4に記載の発明は、前記2本以上の柱部は、前記中心線に対して周方向の両側にそれぞれ同じ本数が配設されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、前記中心線の両側に線対称に同数本の柱部が配設されるので、ロータ回転時の遠心力に対するバランスが向上し、その分、遠心力に対する強度をより強くすることができる。
請求項5に記載の発明は、前記2本以上の柱部の周方向の断面積の合計は、前記開口部に配設される柱部が1本のみであって当該1本の柱部にリラクタンストルクが所定以下に低減するような磁束漏れが生じる場合の当該1本の柱部の断面積よりも小さいことを特徴とする。
前記の検討例(図12)のように、開口部に配設される柱部が1本のみの場合には、磁束が1本のみの柱部を通って回転軸の方向に漏れてしまい、リラクタンストルクが所定以下に低減するが、請求項5に記載の発明によれば、2本以上の柱部の周方向の断面積の合計が、上記の1本のみの柱部の断面積よりも小さいので、それら2本以上の柱部を通る漏れ磁束が、上記の1本のみの柱部を通る漏れ磁束よりも少なくなる。この結果、リラクタンストルクの低減が少なくなるように抑制することができる。
本発明の実施形態に係る回転電機の構造を示す回転軸方向の断面図である。 本発明の実施形態に係るロータの1磁極部分を示す部分平面図である。 図2に示すロータの一点鎖線枠で囲む部分をモデル化した構成図である。 本発明の実施形態に係るロータにおけるブリッジ根元での曲げモーメントと、ブリッジ根元と柱部間の距離との関係を示す線図である。 本発明の実施形態に係るロータにおけるブリッジ根元での反力とブリッジ根元及び柱部間の距離との関係を示す線図である。 検討例のロータの回転時におけるブリッジ根元及び1本の柱部の付根に働く応力を示す線図である。 本発明の実施形態に係るロータの回転時におけるブリッジ根元に働く応力を示す線図である。 本発明の実施形態に係るロータの回転時における2本の柱部の付根に働く応力を示す線図である。 従来の回転電機の構造を示す回転軸方向の断面図である。 従来のロータの1磁極部分を示す部分平面図である。 検討例のロータの1磁極部分を示す部分平面図である。 検討例のロータの1磁極部分を示す部分平面図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る回転電機の構造を示す回転軸方向の断面図である。図2は、本実施形態に係るロータの1磁極部分を示す部分平面図である。
本実施形態の回転電機30は、例えば、車両用のモータとして使用されるものであって、図1に示すように、電機子として働くステータ18と、界磁として働くロータ34と、ステータ18及びロータ34を収容し、締結ボルト(図示せず)よって連結、固定されたフロントハウジング10a及びリアハウジング10b等を含んで構成されている。
ステータ18は、円環状に形成されて周方向に複数のスロット(図示せず)を有するステータコア17と、ステータコア17のスロットに巻装され電力変換用のインバータ(図示せず)に接続された三相のステータコイル16とを有する。このステータ18は、フロントハウジング10a及びリアハウジング10b間で挟持されることにより固定されており、ロータ34の外周側に所定の隙間を介して配置されている。
ロータ34は、フロントハウジング10a及びリアハウジング10bに軸受け10cを介して回転自在に支承された回転軸11と一体になって回転するもので、円環状の複数の鋼板を軸方向に積層して形成されたロータコア32を有する。このロータコア32の、ステータ18の内周側と向き合う外周側には、軸方向に貫通する複数の磁石保持孔32aが円周方向に所定距離を隔てて設けられており、各磁石保持孔32aにそれぞれ永久磁石33が埋め込まれている。本実施形態の場合、ハの字状に配置された一対の永久磁石33により1つの磁極が形成されており、複数対の永久磁石33によって周方向に極性が交互に異なる複数の磁極(本実施形態では8極(N極:4、S極:4))が形成されている。なお、図2に示すように、1つの磁極を形成する一対の永久磁石33は、磁極中心を通る周方向の中心線C1に対して所定角度の傾斜で線対称となる状態(ハの字状)に配設されている。
ロータコア34に配設された各一対の永久磁石33の径方向内方側には、軸方向に貫通し一対の永久磁石33と略同じ周方向幅を有する大きな開口部32cが設けられている。この開口部32cは、ロータコア34に配設された一対の永久磁石33の周方向の磁極中心に対し線対称に配置されている。この開口部32cには、開口部32cの内周側に位置する内側梁部32dと外周側に位置する外側梁部32eとを接続する2本の柱部32f,32gが設けられている。2本の柱部32f,32gは、開口部32cの周方向の中心線C1に対して線対称に配設されている。即ち、2本の柱部32f,32gは、中心線C1に対して周方向の両側にそれぞれ1本ずつ配設され、それぞれ同じ本数とされている。
また、2本の柱部32f,32gは、それぞれの周方向の断面積の合計が、検討例(図12)において開口部22cに1本のみ配設された場合の柱部22fの周方向の断面積よりも小さい(細い)形状にされている。これにより、検討例(図12)の場合に比べて、磁束漏れが少なくなり、リラクタンストルクの低減を少なくすることができる。
この2本の柱部32f,32gは、外側梁部32eの周方向両端にあるブリッジ根元35から中心線C1までのそれぞれの距離をLとし、ブリッジ根元35から当該ブリッジ根元35に近い側に位置する一方の柱部32f又は32gまでのそれぞれの距離をLとした場合に、前記の(2−√2)L≦L<L …(1)を満たす範囲に設定されている。即ち、外側梁部32aのブリッジ根元35から当該ブリッジ根元35に近い側に位置する一方の柱部32f又は32gまでのそれぞれの距離Lは、ブリッジ根元35での曲げモーメントMaが0となる距離(2−√2)Lを下限とし、外側梁部32eのブリッジ根元35での反力Ra、及び柱部32f,32gの付根での反力Rbが最小となる距離Lを上限とする範囲に設定されている。これにより、2本の柱部32f,32gは、ロータ34の回転時に遠心力による応力が最も掛からない最適な位置に設けられている。
以下、その理由を、図2の一点鎖線枠F1で囲む部分をモデル化した図3を参照して説明する。なお、図3は、一方の柱部32fのみを例示するものであるが、中心線C1に対して線対称に配設される他方の柱部32gの場合にも、一方の柱部32fと同様となる。
図3において、外側梁部32eの周方向先端部(図3の左側端部)をブリッジ根元35と称する。柱部32fは、ブリッジ根元35から距離L離れており、また、中心線C1で示す磁極重心は、ブリッジ根元35から距離Lよりも長い距離L離れている。この構造のロータ34が回転すると遠心力が働くが、この遠心力荷重を等分布荷重qで模擬的に示す。この等分布荷重qで示される遠心力が働くと、ブリッジ根元35では、曲げモーメントMaが働き、更に回転軸11の方向に向かう反力Raが働く。
そのブリッジ根元35での曲げモーメントMaと、ブリッジ根元35から柱部32fまでの距離Lとの関係を図4に示す。但し、図4では、横軸に示される距離Lを、0からLまでの範囲で表しており、横軸の0の位置がブリッジ根元35の位置であり、横軸のLの位置が磁極重心(中心線C1)の位置である。
この図4において、線分jは、荷重無しラインであり、これはモーメントが0となって強度が最も強い部分を示す。線分kは、下記の式(2)で表される曲げモーメントMaのラインを示す。
Ma=(−q/8)×(L −4LL+2L) ……(2)
また、ブリッジ根元35での反力Raと、距離Lとの関係を図5に示す。この図5において、線分mが、下記の式(3)で表される反力Raのラインである。
Ra=(−q/8)×{L+6(L/L)+4L} ……(3)
また、柱部32fでの反力Rbと、距離Lとの関係を図6に示す。この図6において線分nが、下記の式(4)で表される反力Rbのラインである。
Rb=(−q/8)×{L+6(L/L)+4L} ……(4)
ここで、曲げモーメントMaが最小となる為には、Ma=0となるのが良く、これを満たすのは、式(2)よりL=(2±√2)Lとなるが、L=(2+√2)Lは物理的に成立しないので、L=(2−√2)Lとなる。図4において、L=(2−√2)Lの位置は、荷重無しラインjと曲げモーメントラインkとが交差する位置であり、曲げモーメントが0となるので、ブリッジ根元35と柱部32fとの間の距離Lを、その交差位置の(2−√2)Lの長さとすれば、柱部32fに遠心力による応力が最も掛からないようにすることができる。この際、柱部32fに掛かる応力は0とはならないが、この理由は、図6に示すように、その位置(2−√2)Lに反力(=せん断力)Rbが働くためである。
一方、ブリッジ根元35での反力Raが最小となる距離Lは、式(3)よりL=±√6・Lとなるが、この距離Lは物理的に存在し得ないので、距離Lは大きければ大きい程、反力Raは小さくなる。したがって、ブリッジ根元35と柱部32fとの間の距離Lを、ブリッジ根元35から中心線C1までの距離Lの長さに限りなく近づければ、ブリッジ根元35での反力Raを限りなく小さくすることができる。
なお、柱部32fでの反力Rbが最小となる距離Lは、式(4)より、ブリッジ根元35での反力Raの場合と同様の結果が得られる。即ち、ブリッジ根元35と柱部32fとの間の距離Lを、ブリッジ根元35から中心線C1までの距離Lの長さに限りなく近づければ、柱部32fでの反力Rbを限りなく小さくすることができる。
以上のことから、ブリッジ根元35と柱部32fとの間の距離Lは、前記式(1)に示されるように、(2−√2)L≦L<Lの範囲に設定することにより、ロータ34の回転時に遠心力による応力が最も掛からない最適な位置に柱部32fを設けることができる。
また、強度に最も影響を与える曲げモーメントMaに着目して、2本の柱部32f,32gを中心線C1に対して線対称に配置し、且つ、ブリッジ根元35から柱部32fまでの間の距離Lを曲げモーメントMaが最小となる(2−√2)Lの長さとした構造と、検討例構造(図12)とを比較した場合の結果を、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、図12に示した検討例の1磁極部分のロータ24の構造を示し、このロータ24を回転させた際に、破線丸R1,R4で示すブリッジ根元35、及び1本の柱部22fの破線丸R2,R3で示す内周側及び外周側の付根に働く応力を示す。
検討例(図12)のロータ24においては、図面上左側のブリッジ根元R1に働く応力が270MPa、右側のブリッジ根元R4に働く応力が280MPaであり、1本の柱部22fの外周側の付根R2に働く応力が217MPa、内周側の付根R2に働く応力が227MPaであった。
これに対して、図7に示す本実施形態の2本の柱部32f,32gが配設されたロータコア32に働く応力は、左側のブリッジ根元R11に働く応力が259MPa、右側のブリッジ根元R16に働く応力が239MPaであり、左側の柱部32fの外側梁部32e側の付根R12に働く応力が155MPa、内側梁部32d側の付根R13に働く応力が156MPaであり、右側の柱部32gの外側梁部32e側の付根R14に働く応力が133MPa、内側梁部32dの付根R15に働く応力が171MPaであった。この結果から、検討例(図12)のロータ24に比べ、本実施形態のロータ34のブリッジ根元35、及び柱部32f,32gに働く応力が減少していることが実証された。
以上のように構成された本実施形態のロータ34によれば、ロータコア32を軸方向に貫通する複数の開口部32cが、ロータコア32の内部に配設されたそれぞれ一対の永久磁石33の径方向内方側に配置されているので、磁極の周方向中央部分での磁気抵抗を大きくして、大きなリラクタンストルクを確保することができる。
また、開口部32cには、開口部32cの内周側に位置する内側梁部32dと外周側に位置する外側梁部32eとを接続する2本以上の柱部32f,32gが、開口部32cの周方向の中心線C1に対して線対称に配設されているので、ロータ34が回転した際に、外側梁部32eが遠心力で膨らむことのない十分な強度を確保することができる。これにより、ロータ34とステータ18との間隙を所定寸法に維持することができ、これによって所定の磁気効果を得ることができる。
さらに、2本以上の柱部32f,32gが、開口部32cの周方向の中心線C1に対して線対称に配設されていることから、柱部32f,32gのバランスが良くなるのでロータ34をスムーズに回転させることができる。
また、本実施形態では、2本の柱部32f,32gは、外側梁部32eのブリッジ根元35から中心線C1までの距離をLとし、ブリッジ根元35からブリッジ根元35側に位置する一方の柱部32f,32gまでの距離をLとした場合に、前記の式(1)即ち、(2−√2)L≦L<Lを満たす範囲に設定されている。これにより、2本の柱部32f,32gを、ロータ34の回転時に遠心力による応力が最も掛からない最適な位置に設けることができる。
また、2本の柱部32f,32gは、開口部32cの周方向の中心線C1に対して周方向の両側にそれぞれ1本以上が配設されているので、ロータ34が回転した際の遠心力に対する強度を1本の場合よりも強くすることができる。さらに、中心線C1に対して、周方向の両側にそれぞれ同じ本数の柱部32f,32gが配設されているので、ロータ34の回転時の遠心力に対するバランスが向上し、遠心力に対する強度をより強くすることができる。
また、本実施形態では、開口部32cに配設された2本の柱部32f,32gの周方向の断面積の合計は、検討例(図12)において開口部22cに1本のみ配設された場合の柱部22fの周方向の断面積よりも小さい(細い)形状にされている。そのため、検討例(図12)のように、開口部22cに配設される柱部22fが1本のみの場合には、磁束が1本のみの柱部22fを通って回転軸11の方向に漏れてしまい、リラクタンストルクが所定以下に低減するが、本実施形態の場合には、2本の柱部32f,32gの周方向の断面積の合計が、1本のみの柱部22fの断面積よりも小さいので、それら2本の柱部32f,32gを通る漏れ磁束が、上記の1本のみの柱部22fを通る漏れ磁束よりも少なくなる。これにより、本実施形態の場合には、検討例(図12)の場合に比べて、磁束漏れが少なくなり、リラクタンストルクの低減を少なくすることができる。
〔他の実施形態〕
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
例えば、上記の実施形態では、ロータコア32に、1極当り一対の永久磁石33を配設していたが、1極当たり1つの永久磁石33を配設するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、各開口部32cに2本ずつ柱部32f,32gを配設するようにしていたが、各々の周方向の断面積の合計が、検討例(図12)の柱部22fの周方向の断面積よりも小さい形状であれば3本以上でもよい。但し、中心線C1に対して線対称となる本数であることがより好ましい。
また、上記の実施形態では、開口32cの周方向の中心線C1に対して、周方向の両側にそれぞれ1本ずつ柱部32f,32gが配設されていたが、それぞれ2本以上配設するようにしてもよい。このようにすれば、ロータ34が回転した際の遠心力に対する強度を強くすることができる。
10,30…回転電機、 11…回転軸、 12,32…ロータコア、 12a,32a…磁石保持孔、 13,33…永久磁石、 14,34…ロータ、 16…ステータコイル、 17…ステータコア、 18…ステータ、 32c…開口部、 22d,32d…内側梁部、 22e,32e…外側梁部、 22f,32f,32g…柱部、 35…ブリッジ根元、 j…荷重無しライン、 k…曲げモーメントMaライン、 m…反力Raライン、 n…反力Rbライン。

Claims (5)

  1. 円環状の複数の鋼板を軸方向に積層して形成されたロータコアと、
    前記ロータコアの内部に円周方向に所定距離を隔てて埋設されてそれぞれ一対の永久磁石により1つの磁極を形成する複数対の永久磁石と、
    前記ロータコアを軸方向に貫通する複数の開口部と、を有する回転電機のロータにおいて、
    1つの磁極を形成する前記一対の永久磁石は、磁極中心を通り径方向に延びる中心線に対して傾斜したハの字状に配置され、
    前記開口部は、各前記一対の永久磁石の径方向内方側に、前記中心線に対し線対称に配置され、
    前記開口部には、前記開口部の内周側に位置する内側梁部と外周側に位置する外側梁部とを接続する2本以上の柱部が、前記中心線に対して線対称に且つ平行に配設されていることを特徴とする回転電機のロータ。
  2. 記中心線に対して線対称に2本の前記柱部が配設されている場合に、前記外側梁部のブリッジ根元から前記中心線までの距離をLとしたとき、前記ブリッジ根元から前記ブリッジ根元側に位置する一方の前記柱部までの距離L1 は、下記の(式1)
    (2−√2)L≦L1 <L ……(式1)
    の範囲に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機のロータ。
  3. 前記2本以上の柱部は、前記中心線に対して周方向の両側にそれぞれ1本以上が配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転電機のロータ。
  4. 前記2本以上の柱部は、前記中心線に対して周方向の両側にそれぞれ同じ本数が配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転電機のロータ。
  5. 前記2本以上の柱部の周方向の断面積の合計は、前記開口部に配設される柱部が1本のみであって当該1本の柱部にリラクタンストルクが所定以下に低減するような磁束漏れが生じる場合の当該1本の柱部の断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の回転電機のロータ。
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