JP5700132B2 - 弾性波装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電体を伝搬する弾性波を利用した弾性波装置に関し、より詳細には、圧電体を伝搬する弾性波の主伝搬モードの振動分布が存在する媒質層を支持基板と圧電体との間に配置してなる弾性波装置に関する。
従来、共振子や帯域フィルタとして、弾性波装置が広く用いられている。近年、弾性波装置では、高周波化が強く求められている。
下記の特許文献1には、上記のような要求に応える弾性表面波装置が開示されている。特許文献1では、誘電体基板上に硬質の誘電体層が形成されている。硬質誘電体層上に圧電体薄膜が積層されている。また、圧電体薄膜上に、漏洩弾性表面波を励振させるための電極が設けられている。ここでは、漏洩弾性表面波の波長をλとし、圧電体薄膜の厚さをTpとしたとき、規格化膜厚khp=2πTp/λが約0.5〜1.5の範囲とされている。それによって、弾性表面波装置の高周波化を果し得るとされている。
特開2004−282232号公報
特許文献1に記載の弾性表面波装置では、誘電体基板と圧電体薄膜との間に硬質誘電体層が配置されており、それによって高音速化が図られている。しかしながら、そのような構成では、利用しようとする漏洩弾性表面波だけでなく、弾性表面波の高次モードが、圧電体薄膜表面と、圧電体薄膜と硬質誘電体層との境界とで反射しながら伝搬することとなる。そのため、高次モードによるスプリアスが現れ、特性が劣化するという問題があった。
また、従来の弾性表面波装置では、製造ばらつきにより圧電体薄膜の厚みがばらつくと、弾性表面波装置の特性がばらつくという問題があった。
本発明の目的は、高周波化を図ることができ、周波数ばらつきが小さく、しかも高次モードによるスプリアスを抑制することができ、良好な共振特性やフィルタ特性を得ることを可能とする弾性波装置を提供することにある。
本発明に係る弾性波装置は、支持基板と、支持基板上に積層された媒質層と、媒質層上に積層されており、バルク波が伝搬する圧電体と、圧電体の一方面に形成されているIDT電極とを備える。本発明では、媒質層が前記圧電体を伝搬する弾性波の音速よりも、前記弾性波の主成分であるバルク波と同じバルク波の伝搬速度が低速である低速媒質と、前記圧電体を伝搬する前記弾性波の音速よりも、前記弾性波の主成分であるバルク波と同じバルク波の伝搬速度が高速である高速媒質とを含んでおり、前記高速媒質で該媒質層を形成した場合の主振動モードの音速をV、前記低速媒質で該媒質層を形成した場合の主振動モードの音速をV、としたとき、前記媒質層が形成された弾性波装置における主振動モードの音速が、V<主振動モードの音速<V、となるように、前記媒質層が形成されている。
本発明に係る弾性波装置のある特定の局面では、前記媒質層が、低速媒質と高速媒質とを混合してなる複合媒質からなる。この場合には、高速媒質と低速媒質の混合比に応じて、高速媒質と低速媒質を伝搬するバルク波音速の間のバルク波音速をもつ中速媒質を容易に形成することができる。しかも、上記混合比を調整することにより、媒質層を伝搬するバルク波を高精度に制御することができる。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記媒質層が、前記低速媒質からなる低速媒質層と、前記高速媒質からなる高速媒質層とを有する積層体からなる。その場合には、低速媒質層の厚み及び高速媒質層の厚みを制御することにより、媒質層を伝搬するバルク波音速を容易に制御することができる。また、低速媒質層と高速媒質層とを積層するだけで、媒質層を容易に形成することができる。好ましくは、前記積層体は3層以上の積層された層からなる。
本発明に係る弾性波装置の他の特定の局面では、前記媒質層を伝搬し、かつ前記圧電体を伝搬する弾性波の主伝搬モードのバルク波と同じバルク波成分の音速が、前記高速媒質を伝搬する前記バルク波の音速と、前記低速媒質を伝搬するバルク波の音速との間の値である。この場合には、高次モードスプリアスをより効果的に抑制することができ、かつ製造ばらつきを抑制することができる。
本発明に係る弾性波装置では、好ましくは、媒質層の誘電率は、圧電体の誘電率よりも低くされている。この場合には、電気機械結合係数kを大きくすることができる。
本発明に係る弾性波装置のさらに別の特定の局面では、前記積層体からなる媒質層において、前記低速媒質層が前記高速質層よりも前記圧電体側に配置されている。この場合には、弾性波のエネルギーの集中性を高めることができる。従って、共振特性を改善することができる。
本発明に係る弾性波装置では、媒質層が上記低速媒質と高速媒質とを含むため、圧電体の厚みによる主伝搬モードの周波数ばらつきを抑制することができる。また、高次モードによるスプリアスを効果的に抑制することができる。従って、高周波化を図りつつ、良好な共振特性やフィルタ特性を得ることができる。
図1(a)は、本発明の一実施形態に係る弾性波装置の略図的正面断面図であり、図1(b)は、その電極構造を示す模式的平面図である。 図2は、SiONからなる複合媒質におけるN/(O+N)(%)と、縦波及び横波の音速との関係を示す図である。 図3は、42°YカットX伝搬のLiTaOにSiONからなる媒質層を積層した構造を有する弾性波装置におけるO/(N+O)(%)と、U2−1、U1−1及びU2−2モードの音速との関係を示す図である。 図4は、42°YカットX伝搬のLiTaOにSiONからなる媒質層を積層した構造を有する弾性波装置におけるO/(N+O)(%)と、U2−1、U1−1及びU2−2モードの電気機械結合係数kとの関係を示す図である。 図5は、42°YカットX伝搬のLiTaOにSiONからなる媒質層を積層した構造を有する弾性波装置におけるO/(N+O)(%)と、U2−1、U1−1及びU2−2モードの伝搬損失αとの関係を示す図である。 図6(a)は、SiONからなる媒質層を有しない比較例の弾性波装置のインピーダンス特性を示し、図6(b)は、SiONにおけるO/(N+O)が100%の場合のインピーダンス特性を示す図である。 図7(a)及び図7(b)は、SiONからなる媒質層におけるO/(N+O)の割合が80重量%及び60重量%である場合のインピーダンス特性を示す各図である。 図8(a)及び図8(b)は、SiONからなる媒質層におけるO/(N+O)の割合が40重量%及び20重量%である場合のインピーダンス特性を示す各図である。 図9は、SiONからなる媒質層におけるO/(N+O)が0%すなわちSiNである場合のインピーダンス特性を示す図である。 図10は、42°YカットX伝搬のLiTaOにおける基本モードのU1モード、U2モード及びU3モードのエネルギー分布を示す図である。 図11は、媒質層SiONにおいて、O/(N+O)が0%である場合の基本モードのU1モード、U2モード及びU3モードのエネルギー分布を示す図である。 図12は、媒質層SiONにおいて、O/(N+O)が0%である場合のスプリアスである高次モードのU1成分、U2成分及びU3成分のエネルギー分布を示す図である。 図13は、媒質層SiONにおいて、O/(N+O)が40%である場合の基本モードのU1モード、U2モード及びU3モードのエネルギー分布を示す図である。 図14は、媒質層SiONにおいて、O/(N+O)が40%である場合のスプリアスである高次モードのU1成分、U2成分及びU3成分のエネルギー分布を示す図である。 図15は、媒質層SiONにおいて、O/(N+O)が80%である場合の基本モードのU1モード、U2モード及びU3モードのエネルギー分布を示す図である。 図16は、媒質層SiONにおいて、O/(N+O)が80%である場合のスプリアスである高次モードのU1成分、U2成分及びU3成分のエネルギー分布を示す図である。 図17は、媒質層SiONにおいて、O/(N+O)が100%である場合の基本モードのU1モード、U2モード及びU3モードのエネルギー分布を示す図である。 図18は、媒質層SiONにおいて、O/(N+O)が100%である場合のスプリアスである高次モードのU1成分、U2成分及びU3成分のエネルギー分布を示す図である。 図19は、本発明の他の実施形態に係る弾性波装置の模式的正面断面図である。 図20は、本発明のさらに他の実施形態に係る弾性波装置の模式的正面断面図である。 図21は、本発明のさらに別の実施形態に係る弾性波装置の模式的正面断面図である。 図22は、SiONからなる媒質層と、SiOからなる低速媒質層とを積層した構造における積層数と、積層割合と、音速との関係を示す図である。 図23は、SiONからなる媒質層と、SiOからなる低速媒質層とを積層した構造における積層数と、積層割合と、インピーダンスとの関係を示す図である。 図24は、SiONからなる媒質層と、SiOからなる低速媒質層とを積層した構造における積層数と、積層割合と、比帯域幅(Fa−Fr)/Frとの関係を示す図である。 図25は、SiONからなる媒質層と、SiOからなる低速媒質層とを積層した構造における積層数と、積層割合と、インピーダンス最小値Zrとの関係を示す図である。 図26は、SiOからなる低速媒質層と、SiNからなる高速媒質層との積層体を用いた構成における積層体の積層数を変化させた場合のインピーダンス特性の変化を示す図である。 図27は、SiOからなる低速媒質層と、SiNからなる高速媒質層との積層体を用いた構成における積層体の積層数を変化させた場合の位相特性の変化を示す図である。 図28は、SiOからなる低速媒質層と、SiNからなる高速媒質層との積層体を用いた構成における積層体の積層数を変化させた場合のインピーダンス特性の変化を示す図である。 図29は、SiOからなる低速媒質層と、SiNからなる高速媒質層との積層体を用いた構成における積層体の積層数を変化させた場合の位相特性の変化を示す図である。 図30は、SiOからなる低速媒質層及びSiNからなる高速媒質層を積層した構造を用いた構成における、SiOの厚み比と、音速との関係を示す図である。 図31は、SiOからなる低速媒質層及びSiNからなる高速媒質層を積層した構造を用いた構成における、SiOの厚み比と、山谷比(Za/Zr)の関係を示す図である。 図32は、SiOからなる低速媒質層及びSiNからなる高速媒質層を積層した構造を用いた構成における、SiOの厚み比と、帯域幅(Fa−Fr)/(Fr)との関係を示す図である。 図33は、SiOからなる低速媒質層及びSiNからなる高速媒質層を積層した構造を用いた構成における、SiOの厚み比と、最小インピーダンスZrとの関係を示す図である。 図34(a)及び図34(b)は、本発明の弾性波装置の変形例を示す模式的正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
なお、本発明において、弾性波及び波の各成分の定義は以下の通りとする。
周知のように、弾性波は、弾性体の表面や固体間の界面に沿って伝搬する波である。弾性波には、弾性表面波、弾性境界波及び板波などが存在する。弾性波は、U1成分、U2及びU3成分の内、少なくとも1つの振動成分が弾性体表面や上記界面を介して結合しつつ伝搬する波である。ここで、U1は、弾性波の伝搬方向であり、U2は弾性体表面や界面の面方向かつ弾性波の伝搬方向に垂直な方向であり、U3は上記弾性体表面や界面に垂直な方向である。U1成分とは、U1方向の振動成分であり、P波成分とも称されている。また、U2成分は、U2方向の振動成分であり、SH波成分とも称されている。U3成分は、U3方向の振動成分であり、SV波成分とも称されている。
異方性の結晶であるLiTaOやLiNbOを伝搬する弾性波では、多くの結晶方位で上記U1成分〜U3成分が結合しつつ伝搬する。このうち、SV波成分とP波成分とが振動の主体となる伝搬モードが、弾性表面波ではレイリー波、弾性境界波ではストンリー波、板波の場合にはラム波と称されている。SH波成分が振動の主体となる弾性波伝搬モードとしては、SH型弾性表面波、SH型弾性境界波、SH型板波と称されている。P波成分が振動の主体となる弾性波としては、縦波型表面波が知られている。
例えば、SH型弾性表面波は、SH波が主振動成分であり、SH波に、SV波及びP波が結合しつつ、伝搬する。従って、SH型表面波を例にとると、上記SH波が主振動成分となる。
酸化ケイ素、窒化ケイ素または窒化アルミニウムのような等方性の弾性体中を伝搬するバルク波についても、伝搬方向に対して垂直な方向の変位を有する横波(S波)、及び伝搬方向に対して水平な方向の変位を有する縦波(P波)が存在する。また、単結晶や窒化アルミニウムなどの配向膜などの異方性を有する弾性体中を伝搬するバルク波では、横波は速い横波と遅い横波の2種類として伝搬する。また、これらのバルク波は、材料によって、固有の音速を有する。
本発明において、高速媒質とは、弾性波装置において利用する弾性波の主振動成分であるバルク波と同じバルク波の音速が、利用する弾性波の音速よりも速い弾性体をいうものとする。なお、前記主振動成分がSH波やSV波である場合、同じバルク波とは、ほぼ同方向の変位成分を有する横波を示す。低速媒質とは、弾性波装置で利用する弾性波の主振動成分と同じバルク波の音速が、利用する弾性波の音速よりも遅い弾性体をいうものとする。そして、前記高速媒質で該媒質層を形成した場合の主振動モードの音速をV、前記低速媒質で該媒質層を形成した場合の主振動モードの音速をV、としたとき、前記媒質層が形成された弾性波装置における主振動モードの音速が、V<主振動モードの音速<V、となるような主振動モードの音速を、中間音速と定義する。また、以下において、波長は、特に断らない限り、利用する弾性波すなわち主伝搬モードの波長をいうものとする。この波長は、IDT電極の電極指周期と等しい。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る模式的正面断面図である。
弾性波装置1は、支持基板2を有する。支持基板2上に媒質層3が積層されている。媒質層3上に圧電体4が積層されている。圧電体4上にIDT電極5を含む電極構造が形成されている。
支持基板2は、媒質層3及び圧電体4を支持し得る適宜の材料により形成することができる。このような材料としては、ガラス、アルミナなどの絶縁性セラミックス、LiNbOなどの結晶を用いることができる。なお、LiNbOなどの結晶を用いる場合、圧電体として利用するものではないため、低品位であり、かつ安価な結晶を用いることが望ましい。
圧電体4は、IDT電極5に交流電界を印加させた際に、弾性波を励振させるために設けられている。このような圧電体4については、特に限定されないが、LiTaO、LiNbO、水晶などの圧電体単結晶を好適に用いることができる。本実施形態では、圧電体4は、42°YカットX伝搬、オイラー角で(0°,132°,0°)のLiTaOを用いている。
IDT電極5は、Al、Cu、Au、Ag、Pt、W、Moなどの適宜の金属またはこれらの金属を主体とする合金により形成することができる。IDT電極5は、複数の金属膜を積層してなる積層金属膜により形成されていてもよい。本実施形態では、IDT電極5は、Alからなる。なお、上記電極構造は特に限定されず、例えば、図1(b)に示すように、IDT電極5の弾性波伝搬方向両側に反射器6,7を配置した構造を用いることができる。この場合には、本発明に従って弾性表面波共振子を構成することができる。
本実施形態の弾性波装置1の特徴は、上記媒質層3が圧電体4のIDT電極5が設けられている側とは反対側の面に積層されていることにある。すなわち、媒質層3は、支持基板2と圧電体4との間に積層されている。
媒質層3は、本実施形態では、低速媒質と高速媒質とを混合してなる複合媒質からなる。本実施形態では、媒質層3は、酸化ケイ素と、窒化ケイ素の混合材料からなる。窒化ケイ素が上記高速媒質に相当し、酸化ケイ素が低速媒質に相当する。そして、媒質層3を設けることにより、弾性波装置1では、前述した中間音速の主振動モードが伝搬する。
弾性波装置1では、上記媒質層3が設けられているため、圧電体4の膜厚がばらついていたとしても、弾性波装置1の周波数ばらつきを小さくすることができる。加えて、大きな電気機械結合係数kを得ることができる。これを、以下において詳細に説明する。
以下においては、複合媒質層の厚みは、3λとした。また、42°YカットX伝搬のLiTaOからなる圧電体4の厚みは、0.5λとした。AlからなるIDT電極5の厚みは、0.08λとした。このような構成における複合媒質層における酸化ケイ素と窒化ケイ素との混合比と、弾性表面波の音速Vm、電気機械結合係数k、伝搬損失α、パワーフロー角PFA振動変位、インピーダンス特性との関係をそれぞれ求めた。
なお、本実施形態の弾性波装置1では、SH波を主体とするSH型表面波の基本モードを利用するものである。従って、SH型表面波の高次モードやレイリー波はスプリアスとなる。
本実施形態で、複合媒質層からなる媒質層3は、前述したように、窒化ケイ素と酸化ケイ素との混合材料からなる。ここで、混合比N/(O+N)を変化させた場合の音速の変化を図2に示す。混合比N/(O+N)(%)は、窒化ケイ素と酸化ケイ素の合計に対する窒化ケイ素の割合(重量%)の略記である。
窒化ケイ素におけるS波の音速Vsは5973m/秒であり、酸化ケイ素におけるS波の音速Vsは3757m/秒である。また、窒化ケイ素におけるP波の音速Vpは10642m/秒であり、酸化ケイ素におけるP波の音速Vpは5960m/秒である。
図2から明らかなように、混合比N/(O+N)を変化させることにより、音速Vp及びVsを変化させ得ることがわかる。すなわち、酸化ケイ素と窒化ケイ素の混合物である酸窒化ケイ素SiO(x,yは整数)の音速は、酸化ケイ素の音速と、窒化ケイ素の音速の中間の値となる。そして、混合比N/(O+N)を調整することにより、縦波であるP波及び横波であるS波の音速を調整し得ることがわかる。特に、図2に示すように、上記混合比を高めることにより、P波の音速Vp及びS波の音速Vsを高め得ることがわかる。
また、上記酸窒化ケイ素SiOにおける組成と、弾性定数C11及びC12、密度ρ及び誘電率ε11との関係を下記の表1に示す。
Figure 0005700132
なお、酸窒化ケイ素SiO膜におけるx及びyは、酸化ケイ素SiOと、窒化ケイ素Siを基準に計算により求めることができる。表1において、Nが0%の場合には、酸化ケイ素SiOとなる。また、O(%)は、酸化ケイ素SiOの混合割合を示すこととなる。
上記複合媒質層からなる媒質層3を用いて、前述した条件を前提として、下記の計算方法により、弾性波装置1における表面波の音速Vm、電気機械結合係数k、伝搬損失αを求めた。
ここでは、文献(A method for estimating optimal cuts and
propagation directions for excitation and propagation directions for excitation
of piezoelectric surface waves」(J.J.Campbell and
W.R.Jones,IEEE Trans.Sonics and Ultrason.,Vol.SU-15(1968) pp.209-217)に開示されている方法に準じた。開放境界の場合には、IDT電極5と圧電体4との境界における変位点、電位点、電束密度の法線成分は生じないこととした。上下方向の応力は連続であり、媒質層3と支持基板2との界面での弾性波の反射は生じないこととした。IDT電極5としてのAlの比誘電率は1として、音速及び伝搬損失を求めた。短絡境界の場合には、IDT電極5と圧電体4との境界における電位は0として求めた。
電気機械結合係数kは、下記の式(1)により求めた。なお、式(1)におけるVfは開放境界における音速である。Vmはメタライズされた場合、すなわちIDT電極5を有する弾性波装置1における音速とした。
=2x|Vf−Vm|/Vf …(1)
図3は、このようにして求めた混合比O/(N+O)と弾性波装置1における各振動成分の音速との関係を示す図である。また、図4は、上記混合比と電気機械結合係数kとの関係を示し、図5は、上記混合比と伝搬損失αとの関係を示す図である。図3〜図5において、U1−1は、P波とSV波とが主体のレイリー波を示す。U2−1は、SH波のSH型表面波の基本モードを示し、弾性波装置1で用いる弾性波である。U2−2は、SH型表面波の高次モードを示す。前述したように、SH型表面波の基本モードを利用するため、すなわちU2−1を利用するため、U2―2及びU1−1はスプリアスとなるモードである。
図3から明らかなように、O/(N+O)が60%を超えると、横波の速度Vsよりも、U1−1モードの音速が高くなる。従って、混合比が60%以上であると、レイリー波が漏洩モードとなる。よって、好ましくは、混合比O/(N+O)は、60%以上であることが望ましい。
また、図5より、上記混合比O/(N+O)が60%以上であると、スプリアスとなるU1−1モード、すなわちレイリー波の伝搬損失αが大きくなる。従って、スプリアスとなるレイリー波の応答を小さくすることができる。
媒質層3を設けなかった場合、すなわち42°YカットX伝搬のLiTaOにおける電気機械結合係数kは、7.7%である。図4から明らかなように、上記混合比O/(N+O)が85%以下、並びに93%以上100%以下の範囲内では、媒質層3を設けたことにより、媒質層3を設けない場合に比べ、電気機械結合係数kを高め得ることがわかる。
図6(a),(b)〜図9は、上記弾性波装置1における混合比を変化させた場合のインピーダンス特性を示す図である。
図6(a)は、媒質層3を有しない42°YカットX伝搬のLiTaOのインピーダンス特性を示す。図6(b)、図7(a),(b)、図8(a),(b)は、それぞれ、上記混合比が100、80、60、40及び20(%)の場合の結果を示し、図9は上記混合比が0、すなわち媒質層が窒化ケイ素からなる場合の結果を示す。
図7(b)、図8(a),(b)及び図9では、矢印B1〜B4で示す大きなスプリアスが現れている。このスプリアスは、U2−2あるいはU1−1によるものである。
すなわち、混合比O/(N+O)が例えば20%や40%である場合、図3に示したように横波の音速VsよりもスプリアスとなるU1−1及びU2−2モードの音速が低い。従って、SH型表面波の高次モードやレイリー波が漏洩モード化しない。また、図5から明らかなように、U1−1モードすなわちレイリー波の伝搬損失やSH型表面波の高次モードの伝搬損失も小さい。加えて、図4から明らかなように、スプリアスとなるU1−1モード及びU2−2モードの電気機械結合係数もそれぞれ、2%程度または0.3〜0.8%程度である。そのため、図8(a)及び図8(b)に示すように、これらのモードによるスプリアスB2,B3が現れている。
これに対して、SH型表面波の音速が、酸窒化ケイ素のS波の音速と近接すると、図7(a)に示すように、スプリアスとなる高次モードの応答も小さくなる。
なお、高速媒質である窒化ケイ素を用いた場合には、図9に示すように、高次モードスプリアスが大きくなる。なお、上記高次モードは、LiTaOからなる圧電体表面と、LiTaOからなる圧電体4と媒質層3との界面の間にエネルギーが集中して伝搬するモードである。これを、図10〜図18を参照して説明する。
なお、図10は、媒質層を有しない42°YカットX伝搬のLiTaOにおけるU1成分、U2成分及びU3成分のエネルギー分布を示す図である。
図10〜図18における縦軸は、弾性波装置の上下方向位置を示し、図10における0はLiTaOの上面の位置を示す。また、図11〜図18においては、0は圧電体と媒質層との間の界面の位置を示す。従って、+0.5λの位置が、圧電体表面の位置に相当する。また、図10、図11、図13、図15及び図17は、利用する弾性波すなわちSH型表面波の基本モードのU1成分〜U3成分のエネルギー分布を示す。他方、図12,図14、図16及び図18は、スプリアスであるSH型表面波の高次モードのU1成分、U2成分及びU3成分の分布を示す。図11、図13、図15及び図17は、それぞれ、上記混合比が0%、40%、80%及び100%の場合の結果を示す。同様に、図12、図14、図16及び図18も、上記混合比が0%、40%、80%及び100%の場合の結果を示す。
図12、図14、図16及び図18から明らかなように、上記スプリアスとなる高次モードは、LiTaOの表面と、LiTaOと媒質層との界面との間にエネルギーを集中して伝搬するモードである。
また、図11、図13、図15及び図17から明らかなように、SH型表面波の基本モードの振動は、LiTaOだけでなく、媒質層側にも分布している。上記弾性波装置1では、媒質層3の厚みが、振動エネルギーが分布する厚みよりも厚くなっている。そのため、利用するSH型表面波の基本モードは、媒質層3の下方に配置されている支持基板2の影響を受けない。よって、支持基板2として安価な基板を用いたとしても、SH型表面波の基本モードの特性は劣化し難い。図11、図13、図15及び図17から明らかなように、上記媒質層3の厚みは、1λ程度であればよいことがわかる。すなわち、媒質層の厚みを1λ以上とすることにより、SH型表面波の基本モードは、支持基板2による影響を受け難い。
なお、42°YカットX伝搬のLiTaOにおけるSH型表面波の基本モードの音速は4036m/秒である。従って、上記弾性波装置1において伝搬するSH型表面波の基本モードの音速に近い。媒質層3に上記SH型表面波の基本モードの振動エネルギーは分布している。しかしながら、酸窒化ケイ素からなる媒質層3におけるSH型表面波の基本モードの音速が42°YカットX伝搬LiTaOを伝搬するSH型表面波の基本モードの音速に近いので、LiTaOの厚みを、0.5λから、例えば0.2λまたは0.8λなどの厚みに変更したとしても、主伝搬モードであるSH型表面波の基本モードの音速の変動は、小さい。すなわち、LiTaOに、高速媒質のみからなる媒質層を接した構造に比べ、媒質層3を有するため、SH型表面波の基本モードの音速の変動は小さくなる。従って、本実施形態によれば、LiTaOからなる圧電体4の厚みが製造時にばらついていたとしても、周波数ばらつきを小さくすることができる。
従来の42°YカットX伝搬のLiTaOを用いた場合、SH型表面波の電気機械結合係数kは前述の通り7.7%である。これに対して、図4に示したように、本実施形態の弾性波装置1では、電気機械結合係数は、前述したように、混合比O/(N+O)が85%以下、及び93%以上の広い範囲にわたり、8〜9%と高くなる。これは、誘電率が低い酸化ケイ素及び窒化ケイ素を含む媒質層3がSH型表面波の基本モードの振動エネルギーが分布するほど近接配置されていることによる。すなわち、それによって寄生容量が減少し、かつ駆動力となる電界強度は誘電率が高いLiTaO側に集中する。よって、振動エネルギーも、図11、図13及び図15に示すように、LiTaO側に集中することとなる。そのため、電気機械結合係数kに比例する駆動力が高くなり、電気機械結合係数kと反比例する寄生容量が減少することになり、電気機械結合係数kが高くなっているものと考えられる。
図19は、本発明の第2の実施形態に係る弾性波装置を示す模式的正面断面図である。
図19に示す弾性波装置11では、支持基板12上に、媒質層13及び圧電体4及びIDT電極5が積層されている。圧電体4及びIDT電極5は、第1の実施形態と同様である。すなわち、圧電体4は42°YカットX伝搬のLiTaOからなり、その厚みは0.5λである。IDT電極5は、Alからなり、厚みは0.08λ、デューティは0.5である。
本実施形態では、媒質層13は、低速媒質からなる低速媒質層13a,13cと、高速媒質からなる高速媒質層13b,13dとを積層してなる積層体からなる。このように、本発明における媒質層は、高速媒質層と低速媒質層とを積層した積層体であってもよく、この場合にも、媒質層13は、低速媒質と高速媒質とを含むものとなる。第2の実施形態においても、媒質層13を設けることにより、弾性波装置11では、前述した中間音速の主振動モードが伝搬する。
このように、高速媒質と低速媒質を積層した構造により媒質層を形成した場合、以下のような利点がある。
a)媒質層が、低速媒質/高速媒質/低速媒質の構造の場合、
支持基板に低速な材料や弾性波を散乱するような粗い材料、樹脂のような吸音する材料を用いた場合、低速媒質層まで主振動のエネルギーが分布すると、主振動が減衰する。よって、主振動は高速媒質層にとどめるのが望ましい。ここで、支持基板に高速で弾性波の減衰の小さい材料を用いた場合、最下層の低速媒質層と接するように、高音速基板を配すれば、主振動の減衰は避けられる。
この場合、低速媒質/高速媒質のような2層構造に比べると、低速媒質/高速媒質/低速媒質の方が細かな音速調整ができるため、より望ましい。
b)媒質層が、高速媒質/低速媒質/高速媒質の構造の場合、
低速媒質/高速媒質と高速媒質/低速媒質/高速媒質を比べると、最下層の高速媒質層まで主振動のエネルギーを分布させた場合、その上層の高速媒質/低速媒質/高速媒質の方が、低速媒質/高速媒質より細かな音速調整ができるため、より望ましい。加えて、圧電膜裏面に高速媒質/低速媒質/高速媒質層を形成した後に支持基板を接合する工法では、主振動のエネルギーが分布している領域に接合界面が存在しないので、接合状態によらず安定する利点がある。
従って、高速媒質と低速媒質を積層した構造とする場合は、3層以上積層する構造がより好ましい。
図20は、第2の実施形態の変形例に係る弾性波装置21を示す。第2の実施形態と異なるところは、IDT電極5が、圧電体4の下面に積層されていることにある。このように、本発明においては、IDT電極5は、圧電体4と接する限り、下面側に形成されていてもよい。
図21は、第2の実施形態の他の変形例に係る弾性波装置を示す。図21に示す弾性波装置31では、IDT電極5が、積層体からなる媒質層13の上面に形成されている。このIDT電極5を覆うように圧電体4が配置されている。このようにIDT電極5は、積層体からなる媒質層13の上面に形成されていてもよい。
なお、前述した第1の実施形態の弾性波装置1においても、同様にIDT電極5は圧電体4の下面に形成されていてもよく、また複合媒質層からなる媒質層3の上面に形成されていてもよい。
図22〜図25は、上記第2の実施形態に係る弾性波装置11における媒質層13の積層数と利用するSH型表面波の基本モードの特性との関係を示す各図である。また、図22〜図25においては、積層体からなる媒質層において、窒化ケイ素からなる高速媒質層の厚みと、酸化ケイ素からなる低速媒質層の厚みとの比率を変化させた場合の結果を示す。図22〜図25中におけるN/Oは、この厚みの比を示し、例えばN/O=1/9は、窒化ケイ素の厚み割合が10%、酸化ケイ素の厚みの割合が90%であることを示す。
図22は、上記のようにして積層体の構成を変化させた場合のSH型表面波の音速の変化を示す。また、図23は、インピーダンスZの変化を示す。図24は、比帯域(Fa−Fr)/Fr(%)の変化を示す。ここで、Faは、反共振周波数、Frは共振周波数を示す。また、図25は、最小インピーダンス値Zrの絶対値の変化を示す。
上記図22〜図25の結果は、「周期構造圧電性導波路の有限要素法解析」(電子通信学会論文誌 Vol.J68−C No1,1985/1,pp.21−27)において提案されている有限要素法を拡張することにより求めた。すなわち、半波長区間に1本のストリップを2区間配置した。また、電気的に1Vとした電極指と0Vとした電極指とのインピーダンスや容量を導出した。それによって、共振周波数Fr、反共振周波数Fa、インピーダンスの最小値Zr、最大値Zaにより、インピーダンス比│Z│=│Za/Zr│や比帯域幅(Fa−Fr)/Frを求めた。共振周波数Frにおける弾性表面波の音速は、IDTの周期λより、Fr×λ(m/秒)で求めることができる。
弾性表面波の振動エネルギーは、IDT電極と圧電体の間の界面から1λの深さまでの領域に大半のエネルギーが集中している。従って、IDT電極と圧電体との界面の上下方向±4λ、すなわち8λの厚みの範囲を検討した。支持基板下面の境界条件は、弾性的に固定とした。
なお、図22〜図25では、酸化ケイ素からなる低速媒質層と窒化ケイ素からなる高速媒質層の厚みの比は、1:9、3:7、5:5、7:3及び9:1とした。上記厚みの比が2:8などの中間値は、プロットされていない。しかしながら、例えば、2:8の前後の1:9と3:7の結果から補完して得られる値と、2:8の場合の結果はほぼ一致することが確かめられている。
積層体における積層数は、高速媒質層1層及び低速媒質層1層を積層した構成から、両者を合計で128層積層した場合まで検討した。例えば、図22の積層数1におけるN/O=1/9とは、窒化ケイ素からなる高速媒質層1層に対し、酸化ケイ素からなる速媒質層を9層積層した場合を示す。
また、図22〜図25においては、圧電体4側に、低速媒質層を配置した場合と、圧電体4側に高速媒質層を配置した場合の双方の結果を示す。図中、N/Oと記載されている内容は、高速媒質層である窒化ケイ素がLiTaOからなる圧電体4に近接しており、O/Nと記載している内容が、低速媒質層である酸化ケイ素がLiTaO側に近接している場合の結果である。
なお、上記積層体を窒化ケイ素のみにより構成した場合には、Fr×λは4065m/秒となる。また、上記媒質層を酸化ケイ素のみからなる積層体で構成した場合、3785m/秒となる。
図26〜図29は、図22〜図25と同様にして構成した各弾性波装置におけるインピーダンス特性及び位相特性を示す図である。図26及び図27は、それぞれ、低速媒質層である酸化ケイ素をLiTaO側に配置した場合の弾性波装置のインピーダンス特性及び位相特性を示す。
図28は、高速媒質層である窒化ケイ素をLiTaO側に配置した場合のインピーダンス特性を示し、図29は位相特性を示す。
図30〜図33は、SiOからなる低速媒質層及びSiNからなる高速媒質層を積層した構造を用いた構成における、SiOの厚み比と、音速Fr×λ、山谷比(Za/Zr)、帯域幅(Fa−Fr)/(Fr)及び最小インピーダンスZrとの関係をそれぞれ示す図である。図30〜図33において、LAY1は1層であること、LAY3は3層であることを示す。
なお、図22〜図25、図26〜図29及び図30〜図33においては、積層体の厚みは1λと一定としている。
図22から明らかなように、積層体からなる媒質層の厚みが一定である場合、積層数が増加するにつれて、酸化ケイ素がLiTaO側にある場合には、積層数の増加に伴って音速が高くなっている。逆に、高速媒質層である窒化ケイ素がLiTaO側にある場合には、積層数が増加するにつれて、音速が低下している。もっとも、いずれの場合であっても、積層数が100を超えていくと、厚み比率に応じた音速に収束している。そして、収束した音速値は、窒化ケイ素の音速及び酸化ケイ素の音速の中間の値となっている。従って、上記高速媒質層と低速媒質層とを積層してなる積層体を伝搬するバルク波の音速は、第1の実施形態の混合材料からなる媒質層3の場合と同様に、窒化ケイ素と酸化ケイ素の厚みの比に応じた中間の値となると考えられる。
また、高速媒質層である窒化ケイ素がLiTaO側に位置している場合には、積層数が少なく、窒化ケイ素層の合計厚みが厚くなると、インピーダンス比│Z│や共振抵抗Zrが著しく劣化する。例えば、図23から明らかなように、N/O=1/9では、積層数が1層の場合、インピーダンス比│Z│は30dBと悪化している。これに対して、低速媒質層を構成している酸化ケイ素がLiTaOに近接している場合には、インピーダンス比│Z│は劣化しない。これは、高速媒質層が圧電体に近接していると、LiTaOの表面に利用するSH型表面波の基本モードのエネルギーが集中せず、漏洩するためと考えられる。
従って、低速媒質層が圧電体側に配置されている構成が好ましい。その場合には、高速媒質層1層と低速媒質層の1層のみを積層した積層体であっても、伝搬損失を抑制することができ、その結果、インピーダンス比│Z│が70dBよりも大きくなり、かつインピーダンスの最小値の絶対値を1.2Ωよりも小さくすることができる。すなわち、良好な共振特性を得ることができる。
もっとも、高速媒質層はLiTaO側に位置されていてもよい。その場合には、高速媒質層及び低速媒質層を少なくとも2層ずつ積層することにより、あるいはN/O比を3/7以上とすればよい。それによって積層体全体が比較的高い音速を実現することができ、それによって、インピーダンス比│Z│を50dB以上とすることができる。
また、図30〜図33より、積層数が1層〜3層と少ない場合には、低速媒質層が圧電体側に位置する方が帯域幅(Fa−Fr)/(Fr)が大きくなり、電気機械結合係数kを高め得ることがわかる。同様に、積層数が1層〜3層と少ない場合、圧電体側の音速の影響が大きいことがわかる。
なお、上述した第1,第2の実施形態及び変形例では、弾性表面波を用いたが、本発明は、弾性表面波だけでなく、弾性境界波を用いてもよい。このような本発明の媒質層を有する弾性境界波装置を図34(a)及び図34(b)に模式的に示す。
図34(a)に示す弾性境界波装置41では、支持基板2上に媒質層3、圧電体4及びIDT電極5を含む電極構造がこの順序で積層されている。ここまでは、第1の実施形態の弾性波装置1と同様である。本実施形態では、弾性境界波を利用するため、IDT電極5を覆うように、誘電体層42が積層されている。誘電体層42は、酸化ケイ素、窒化ケイ素または窒化アルミニウムなどの適宜の誘電体より形成され得る。
また、図34(b)に示す弾性境界波装置43では、第1の誘電体層44がIDT電極5を覆うように形成されており、第1の誘電体層44上に第2の誘電体層45が積層されている。第1の誘電体層44は、伝搬する遅い横波音速が、第2の誘電体層45を構成している誘電体よりも遅い適宜の誘電体材料からなる。このような誘電体材料の組み合わせの例としては、酸化ケイ素からなる第1の誘電体層44と、窒化ケイ素または窒化アルミニウムからなる第2の誘電体層45との組み合わせなどを例示することができる。
なお、弾性境界波装置41,43において、支持基板2、媒質層3、圧電体4及びIDT電極5は、第1の実施形態と同様の材料により構成することができる。
1…弾性波装置
2…支持基板
3…媒質層
4…圧電体
5…IDT電極
6,7…反射器
11…弾性波装置
12…支持基板
13…媒質層
13a,13c…低速媒質層
13b,13d…高速媒質層
21,31…弾性波装置

Claims (7)

  1. 支持基板と、
    前記支持基板上に積層された媒質層と、
    前記媒質層上に積層されており、バルク波が伝搬する圧電体と、前記圧電体の一方面に形成されているIDT電極とを備え、
    前記媒質層が、前記圧電体を伝搬する弾性波の音速よりも、前記弾性波の主成分であるバルク波と同じバルク波の伝搬速度が低速である低速媒質と、前記圧電体を伝搬する前記弾性波の音速よりも、前記弾性波の主成分であるバルク波と同じバルク波の伝搬速度が高速である高速媒質とを含んでおり、
    前記高速媒質で該媒質層を形成した場合の主振動モードの音速をV、前記低速媒質で該媒質層を形成した場合の主振動モードの音速をV、としたとき、前記媒質層が形成された弾性波装置における主振動モードの音速が、V<主振動モードの音速<V、となるように、前記媒質層が形成されている、弾性波装置。
  2. 前記媒質層が、低速媒質と高速媒質とを混合してなる複合媒質からなる、請求項1に記載の弾性波装置。
  3. 前記媒質層が、前記低速媒質からなる低速媒質層と、前記高速媒質からなる高速媒質層とを有する積層体からなる、請求項1に記載の弾性波装置。
  4. 前記積層体が3層以上の積層された層からなる、請求項3に記載の弾性波装置。
  5. 前記媒質層を伝搬し、かつ前記圧電体を伝搬する弾性波の主伝搬モードのバルク波と同じバルク波成分の音速が、前記高速媒質を伝搬する前記バルク波の音速と、前記低速媒質を伝搬するバルク波の音速との間の値である、請求項1または2に記載の弾性波装置。
  6. 前記媒質層の誘電率が、前記圧電体の誘電率よりも小さい、請求項1〜5のいずれか一項に記載の弾性波装置。
  7. 前記積層体からなる媒質層において、前記低速媒質層が前記高速媒質層よりも前記圧電体側に配置されている、請求項3に記載の弾性波装置。
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