JP5680083B2 - 電子回路印刷用ロール機構 - Google Patents

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Description

関連出願の説明
本出願は、２００９年８月１０日に出願された、名称を「電子回路印刷用ロール機構(ROLL MECHANICS FOR ENABLING PRINTED ELECTRONICS)」とする、米国特許出願第１２/５３８５８９号の優先権を主張する。
本発明は全般的には印刷機システム及び素材(例えば、ガラス基板、プラスチックフィルム及びプラスチックフィルム／ガラス積層基板)上に電子回路を印刷するための方法に関する。応用例において、印刷機システムは、例えば、可撓液晶ディスプレイ、小売店頭購入サイン端末及びｅブック(電子書籍)を形成するために、素材上に電子回路を印刷することができる。
一個の素材上への形象が小さい電子回路の印刷を可能にするために、製造業者等は現行の印刷技術の性能を向上させる試みを続けている。特に、製造業者等は、一連の輪転印刷ステーションを用いる現行印刷技術を向上させて、層間目合せのために解像度をさらに高く、また精度をさらに高くすることができ、よって形象が小さい電子回路を素材上に効率よく印刷できるようにしたいであろう。例えば、輪転印刷ステーションを用いる現行印刷技術はほぼ±１２５μｍの層間目合せ精度で素材上に形象を印刷することができる。
すなわち、現行印刷技術のいかなる強化も、素材上への形象が小さい電子回路の印刷の向上に役立つことが望ましいであろう。
一態様において、本発明は素材上に電子回路の少なくとも一部分を印刷するための輪転印刷ステーションを提供する。輪転印刷ステーションは、
(ａ)ベース、
(ｂ)ベース上に配置された複数の可調マウント、
(ｃ)少なくとも１つのコンポーネントであって、それぞれ (例えば、ローラー支持プラットフォーム、ドクターブレードシステム)が１つ以上の可調マウント上に配置されるコンポーネント、
(ｄ)一対の軸受であって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置される軸受、
及び
(ｅ)軸受対の間に回転可能な態様で支持される輪転印刷胴、
を備え、
軸受対に付随する１つ以上の可調マウント及びそれぞれのコンポーネントに付随する１つ以上の可調マウントは、それぞれのコンポーネントが輪転印刷胴と実質的に位置合せされていることを保証するように、位置決めされている。さらに、輪転印刷ステーションは、圧胴、温度制御システム、圧力センサ、輪転印刷胴目合せセンサ及び素材目合せセンサを備えることができる。
別の態様において、本発明は素材上に電子回路を印刷するための印刷機システムを提供する。印刷機システムは、先頭輪転印刷ステーション及び少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションを動作可能な態様で制御する主制御システムを備える。先頭輪転印刷ステーション及び(１つまたは複数の)後続輪転印刷ステーションは、先頭輪転印刷ステーションから後続輪転印刷ステーションのそれぞれに、素材上に電子回路を印刷しながら、素材を輸送することができるように、次々に相互に位置合せされる。それぞれの輪転印刷ステーションは、
(ａ)ベース、
(ｂ)ベース上に配置された複数の可調マウント、
(ｃ)少なくとも１つのコンポーネントであって、それぞれ (例えば、ローラー支持プラットフォーム、ドクターブレードシステム)が１つ以上の可調マウント上に配置されるコンポーネント、
(ｄ)一対の軸受であって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置される軸受、
及び
(ｅ)軸受対の間に回転可能な態様で支持される輪転印刷胴、
を備え、
軸受対に付随する１つ以上の可調マウント及びそれぞれのコンポーネントに付随する１つ以上の可調マウントは、それぞれのコンポーネントが輪転印刷胴と実質的に位置合せされていることを保証するように、位置決めされている。さらに、それぞれの輪転印刷ステーションは、圧胴、温度制御システム、圧力センサ、輪転印刷胴目合せセンサ及び素材目合せセンサを備えることができる。
また別の態様において、本発明は素材上に電子回路を印刷するための方法を提供する。方法は、
(ａ)先頭輪転印刷ステーション及び少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションを配置する工程、及び
(ｂ)先頭輪転印刷ステーション及び(１つまたは複数の)後続輪転印刷ステーションを、先頭輪転印刷ステーションからそれぞれの後続輪転印刷ステーションに、素材上に電子回路を印刷しながら、素材を移動させることができるように、位置合せする工程、
を含む。それぞれの輪転印刷ステーションは、
(ａ)ベース、
(ｂ)ベース上に配置された複数の可調マウント、
(ｃ)少なくとも１つのコンポーネントであって、それぞれ (例えば、ローラー支持プラットフォーム、ドクターブレードシステム)が１つ以上の可調マウント上に配置されるコンポーネント、
(ｄ)一対の軸受であって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置される軸受、
及び
(ｅ)軸受対の間に回転可能な態様で支持される輪転印刷胴、
を備え、
軸受対に付随する１つ以上の可調マウント及びそれぞれのコンポーネントに付随する１つ以上の可調マウントは、それぞれのコンポーネントが輪転印刷胴と実質的に位置合せされていることを保証するように、位置決めされている。さらに、それぞれの輪転印刷ステーションは、圧胴、温度制御システム、圧力センサ、輪転印刷胴目合せセンサ及び素材目合せセンサを備えることができる。
本発明のさらなる態様は、ある程度は以降の詳細な説明並びに添付される図面及び特許請求の範囲に述べられ、ある程度は詳細な説明から導かれるであろうし、本発明の実施から習得され得る。上述の全般的説明及び以降の詳細な説明がいずれも例示に過ぎず、単なる説明であって、開示されるような本発明の限定ではないことは当然である。
本発明のさらに完全な理解は、以下の詳細な説明を添付図面と合わせて参照することによって得ることができる。
図１は、本発明の一実施形態にしたがう、素材上に電子回路を印刷するための印刷機システムの一例の斜視図である。 図２は図１に示される輪転印刷ステーションの内の１つの斜視図である。 図３は、輪転印刷胴、ドクターブレードシステム及び温度制御システムを示すために、素材、ローラー支持プラットフォーム、圧胴及び圧力(力)センサが取り外されている、図２に示される輪転印刷ステーションの斜視図である。 図４は、輪転印刷胴とキネティックマウントが１つ以上の位置合せインジケータを用いることによってどのように相互に位置合せされ得るかの説明に役立てるために用いられる、輪転印刷ステーションの一例の斜視図である。 図５は、図２〜３に示される輪転印刷ステーションに用いられる輪転印刷胴を彫刻するために用いられる、彫刻機の一例の斜視図である。
図１を参照すれば、本発明の一実施形態にしたがう、素材１０４上に電子回路１０２を印刷するための一例の印刷機システム１００の斜視図が示されている。本例の印刷機システム１００は、閉ループ主制御システム１０３，先頭輪転印刷ステーション１０６，及び１つ以上の(３基だけが示されている)後続輪転印刷ステーション１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃを備える。先頭輪転印刷ステーション１０６及び後続輪転印刷ステーション１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃは、素材１０４が先頭輪転印刷ステーション１０６から後続輪転印刷ステーション１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃのそれぞれに、それぞれの輪転印刷胴１１８が素材１０４上に電子回路１０２の少なくとも一部分を印刷している間に、送られ得るように、次々に相互に位置合せ(例えばレーザ位置合せ)されて配置される。この場合、電子回路１０２は素材１０４の裏面上に印刷される(本例において素材１０４は透明である)。
動作において、先頭輪転印刷ステーション１０６は未刷素材１０４の裏面上に電子回路１０２の一部分を印刷する。次いで、第１の後続輪転印刷ステーション１０８ａが電子回路１０２の第１の部分に重ねて、または隣接させて、電子回路１０２の別の部分を印刷する。次いで、第２の後続輪転印刷ステーション１０８ｂが電子回路の２つの既刷部分に重ねて、または隣接させて、電子回路１０２の別の部分を印刷する。第３の後続輪転印刷ステーション１０８ｃが３つの既刷部分に重ねて、または隣接させて、別の部分を印刷して電子回路１０２を形成する。本例において、電子回路１０２は、ガラス基板１０４，プラスチックフィルム１０４またはプラスチックフィルム／ガラス積層基板１０４とすることができる、素材１０４の裏面上に印刷される。簡明にするため、本明細書においては、例えば、張力システム、乾燥システム、検査システム、巻取システムのような、周知のコンポーネントに関する説明は論じられていない。
図２及び３を参照すれば、２枚の、印刷機システム１００に用いられる輪転印刷ステーション(例えば)１０８ａの一例の、斜視図が示されている。例示輪転印刷ステーション１０８ａは、ベース１１０，複数の可調マウント１１２(例えば、キネティックマウント１１２，精密拘束マウント構造１１２)，様々なコンポーネント１１４(例えば、ローラー支持プラットフォーム１１４ａ，ドクターブレードシステム１１４ｂ)，軸受１１６ａ及び１１６ｂ，輪転印刷胴１１８，圧胴１２０，温度制御システム１２２，圧力センサ１２４，輪転印刷胴目合せセンサ１２６及び素材目合せセンサ１２８を備える。図３は、輪転印刷胴１１８，ドクターブレードシステム１１４ｂ，温度制御システム１２２，輪転印刷胴センサ目合せセンサ１２６及び素材目合せセンサ１２８が見えるように、素材１０４，ローラー支持プラットフォーム１１４ａ，圧胴１２０及び圧力センサ１２４が取り外されている輪転印刷ステーション１０８ａを示す。
本例において、輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃはそれぞれ、複数のキネティックマウント１１２(例えば精密拘束マウント構造１１２)がその上に配置されている、それぞれ自身のベース１１０を有する。軸受１１６ａ及び１１６ｂはそれぞれ複数のキネティックマウント１１２の内の１つ以上の上に配置される。輪転印刷胴１１８は軸受１１６ａと１１６ｂの対の間に回転可能な態様で配置される。キネティックマウント１１２は、それぞれのコンポーネント１１４が輪転印刷胴１１８に実質的に位置合せされていることが保証されるように、調節され、位置決めされている。圧胴１２０は輪転印刷胴１１８の上に、素材１０４がそれぞれの間を引かれ、同時に素材１０４上に電子回路１０２の少なくとも一部分が印刷されるように、配置される。温度制御システム１２２は輪転印刷胴１１８の温度を制御するために輪転印刷胴１１８内で媒体を循環させるように適合される。圧力センサ１２４は、電子回路１０２の少なくとも一部分が素材１０４上に印刷されている間、輪転印刷胴１１８及び圧胴１２０によって素材１０４上に印加される力(ニップ力)をモニタするように適合される。輪転印刷胴目合せセンサ１２６は輪転印刷胴１１８上に彫り込まれた目合せ線１３０をそれぞれモニタするように適合された光センサとすることができる。素材目合せセンサ１２８は素材１０４上に印刷された目合せ線１３２及び目合せ台形１３３，１３７ａ，１３７ｂ(または斜辺を有するいずれかの形状)をモニタするように適合された光センサとすることができる。
本例において、先頭輪転印刷ステーション１０６の輪転印刷胴１１８は、素材１０４上にそれぞれ目合せ線１３２及び目合せ台形１３３を印刷する、彫込み目合せ線(図示せず)及び彫込み台形(図示せず)を有する(図１を見よ)。先頭輪転印刷ステーション１０６には素材目合せセンサ１２８が必要にならないであろう。後続輪転印刷ステーション１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃも目合せ線１３２が彫り込まれている輪転印刷胴１１８を有するが、素材上に印刷目合せ線を印刷する必要はないであろう。後続輪転印刷ステーション１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃは素材１０４上に特定の目合せ台形１３７ａまたは１３７ｂ(２つだけが示されている)を印刷する特定の彫込み台形１３５ａ(１つしか示されていない)をそれぞれが有する輪転印刷胴１１８を有するであろう(図１及び３を見よ)。この場合、彫込み台形１３５ａを有する輪転印刷胴１１８を備える輪転印刷ステーション１０８ａは素材１０４上に目合せ台形１３７ａを印刷するであろう。彫込み台形(図示せず)を有する輪転印刷胴１１８を備える輪転印刷ステーション１０８ｂは素材１０４上に目合せ台形１３７ｂを印刷するであろう。さらに、輪転印刷胴１１８には、素材１０４上に電子回路１０２の少なくとも一部分を印刷するために用いられる、それぞれ自体に固有の彫込み回路線１３９が配置されている(図３を見よ)。上述した例示の要素１１２，１１４ａ，１１４ｂ，１１６ａ，１１８，１２０，１２２，１２４，１２６，１２８，１３０，１３２，１３５及び１３７に関する詳細な議論が次に与えられる。
(例えば)輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃは、輪転印刷胴の軸受１１６ａ及び１１６ｂから始めて先に進む、以下の説明に述べられるように構成することができる。
輪転印刷胴軸受１１６ａ及び１１６ｂ
輪転印刷胴１１８は、輪転印刷胴１１８の最小心振れ及び最高性能を達成するために、一対の空気軸受または静圧軸受１１６ａ及び１１６ｂによって径方向に支持される。空気軸受または静圧軸受１１６ａ及び１１６ｂは、低グレード軸受に比較して、小さい心振れ及び高い剛性を提供し、この結果、高い性能を提供する。特に、心振れが小さくなることで、回路１０２の形象を素材１０４上にさらに正確に印刷することができ、素材１０４上の電子回路１０２の様々な層のさらに精度が良い層間目合せを輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃによって達成することができる。加えて、剛性が高くなることで、輪転印刷胴１１８から素材１０４への電子回路１０２用印刷画像の転写時に印加される力が輪転印刷胴１１８並びに軸受１１６ａ及び１１６ｂにかける衝撃が弱くなるであろう。空気軸受または静圧軸受１１６ａ及び１１６ｂを利用することによって、心振れは１０μｍから１μｍ未満まで改善することができ、剛性は１７５０００Ｎ/ｍｍから５２５０００Ｎ/ｍｍまで向上させることができると考えられる。望ましければ、圧胴１２０も一対の空気軸受または静圧軸受を用いて取り付けることができ、これは、輪転印刷胴１１８によるニップ力の一貫性の向上に役立ち、したがって素材１０４へのインクの転写の向上に役立つことができる。使用できる様々なインクのタイプのいくつかの例には、導電性インク(銀ベース導電体及び、ＰＥＤＯＴ：ＰＳＳのような、透明導電体)、誘電体インク(すなわち、ＰＶＰ，ＰＭＭＡ)及び半導電性インク(ｌｉｓｉｃｏｎ(商標))がある。
キネティックマウント１１２
キネティックマウント１１２は(軸受１１６ａ及び１１６ｂ上に配置された)輪転印刷胴１１８及び、例えばローラー支持プラットフォーム１１４ａ及びドクターブレードシステム１１４ｂを含む、様々なコンポーネント１１４を支持し、正確に位置を定めるために用いることができる。キネティックマウント１１２は、高水準の印刷確度を達成するため、輪転印刷胴１１８，ローラー支持プラットフォーム１１４ａ及びドクターブレードシステム１１４ｂの位置を定め、支持しているときに、性能再現性が高い精密水許容準位置合せを維持する。本例において、ローラー支持プラットフォーム１１４ａは、複数のタイプまたは様々なタイプのローラー１３４(例えば、圧ローラー、アニロックスローラー、グラビア印刷ローラー及びその他のローラー)，圧胴１２０，温度制御システム１２２，圧力センサ１２４，輪転印刷胴目合せセンサ１２６，素材目合せセンサ１２８及びその他の付帯デバイスを支持するために用いることができる(図２〜３を見よ)。したがって、キネティックマウント１１２のネットワークを構成することによって、ローラー支持プラットフォーム１１４ａ，ドクターブレードシステム１１４ｂ及び、コンベアローラー１３４，圧胴１２０，温度制御システム１２２，圧力センサ１２４，輪転印刷胴目合せセンサ１２６及び素材目合せセンサ１２８のような、その他のデバイスを輪転印刷胴１１８に対して位置合せすることができる。キネティックマウント１１２は再現性が高く、これはコンポーネント１１４ａ及び１１４ｂ並びにその他のデバイス１２０，１２２，１２４，１２６，１２８，１３４，等が、取り外されて再装着されたときに、元の位置合せされていた位置に戻るであろうことを意味する。コンポーネント１１４ａ及び１１４ｂ並びにデバイス１２０，１２２，１２４，１２６，１２８，１３４，等の配置再現性の２５μｍから１０μｍ未満への向上を可能にするであろうように、輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃを設計し、構成することができると考えられる。キネティックマウント１１２に例には、EROWA Technology Inc.及びPhysical Science Laboratory (PSL)で製造されたキネティックマウントがある。EROWA Technology Inc.で製造された例示キネティックマウントが図１〜３に示されている。これらのキネティックマウント１１２及びその他のタイプのキネティックマウント１１２または精密マウント１１２は当業者には周知であり、したがってキネティックマウント１１２の構成及び使用に関する詳細な議論は本明細書でなされていない。例えば、この特定の用途に用いることができるであろういくつかの異なるタイプのキネティックマウントが米国特許第４９２９０７３号及び第６３２５３５１号の明細書に説明されている。これらの明細書の内容は本明細書に参照として含まれる。
温度制御システム１２２
温度制御システム１２２は、印刷工程中のシステム内または個々のコンポーネント内の温度勾配あるいはシステム内または個々のコンポーネント内の温度変動による性能への影響の最小化及び、これによるシステムまたはコンポーネントの全体にわたる等温分布の維持及びプロセスを通しての一定の温度レベルの維持のための輪転印刷胴１１８，圧胴１２０及び／またはその他の付帯ローラー１３４の加熱または冷却による性能の最大化に役立たせるために用いることができる。例えば、温度制御システム１２２は、輪転印刷胴１１８，圧胴１２０及び／またはその他の付帯ローラー１３４に、冷媒または熱媒がそれぞれの中を循環して所望の温度プロファイルを達成するように付加することができる回転継手を利用することができる。温度制御システム１２２は、ローラー１３４を加熱するため、インクの乾燥または硬化に役立たせるためあるいは、ローラー１３４を冷却して印刷の前に素材１０４の温度を下げるため、ローラー１３４の温度を一様及び一定に保つために用いることもできる。さらに、温度制御システム１２２は静圧軸受１１６ａ及び１１６ｂ内の軸受媒体の一定温度の維持に役立たせるために用いることができる。主制御システム１０３は温度制御システム１２２を制御及び監視することができる。温度制御システム１２２は、例えば、(輪転印刷胴１１８の熱膨張係数(ＣＴＥ)に基づいて)Ａ４版の印刷パターン内の伸びを１μｍに抑えることができる、所望の印刷温度から約０.３℃以内に、輪転印刷胴１１８の温度を保つように設計し、構成することができると考えられる。加えて、温度制御システム１２２は、印刷プロセス中の素材１０４の温度変動を所望の印刷温度から約１.０℃以内に抑えることによって、複数の輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃを通過している間の素材１０４の温度変動を最小限に抑えるように、設計し、構成することができる。言い換えると、温度変動を約１.０℃以内に抑えることにより、Ａ４版ガラス基板の伸びはほぼ１μｍに抑えられるであろう。輪転印刷胴及び素材を一定で一様な温度に維持することで印刷の位置及び寸法の変動が最小限に抑えられ、より正確な回路の配置、寸法、形状及び目合せが与えられる。
圧力センサ１２４
圧力センサ１２４は、電子回路１０２の少なくとも一部分が素材１０４上に印刷されている間、輪転印刷胴１１８及び圧胴１２０によって素材１０４に印加される力を監視するために用いることができる。本用途において、圧力センサ１２４は輪転印刷胴１１８と圧胴１２０によって形成されるニップを通過している間の素材１０４に印加される力を測定するように装着されるであろう。したがって、主制御システム１０３は印刷プロセス中に素材１０４に印加される圧力及び力の大きさについての実フィードバックを受け取ることができる。主制御システム１０３は圧力測定値を用いて、一定のニップ力を維持するように、輪転印刷胴１１８と圧胴１２０の間の間隙を微調整することができる。例えば、主制御システム１０３は、輪転印刷胴１１８または圧胴１２０の一方のための軸受がその上に取り付けられている、ねじ廻し、油圧装置または圧空装置のような、機械装置(図示せず)を制御することによって。輪転印刷胴１１８と圧胴１２０の間のニップ力を調節することができる。このニップ力制御により、印刷圧(ニップ力)の変動によって生じる印刷寸法及び重量の変動が低減され、この結果、輪転印刷胴１１８から素材１０４への、より一貫していて、より一様な、インクの転写が得られる。主制御システム１０３及び圧力センサ１２４は所望のニップ／印刷力から１０グラム台の範囲内のレベルにニップ力を制御することができ、これは素材１０４上へのインク被着厚の一貫性の向上に役立つ。
閉ループ制御，目合せ線１３２及び目合せ台形１３３，１３７ａ及び１３７ｂ
強化された能動位置合せ能力を可能にするため、先頭輪転印刷胴１１８には、素材１０４の裏側に目合せ線１３２及び目合せ台形１３３をそれぞれ印刷するために用いられる、彫込み線(図示せず)及び彫込み台形(図示せず)が彫り込まれている。下流の輪転印刷ステーション１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃはそれぞれ自体の輪転印刷胴目合せセンサ１２６を用いてそれぞれ自体の輪転印刷胴１１８上の彫込み目合せ線１３０をモニタすることができる。さらに、下流の輪転印刷ステーション１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃはそれぞれ自体の素材目合せセンサ１２８を用いて素材１０４上の印刷された目合せ線１３２及び印刷された目合せ台形１３３，１３７ａ及び１３７ｂをモニタすることができる。次いで、主制御システム１０３はモニタされた目合せ線１３０，１３２及びモニタされた目合せ台形１３３，１３７ａ及び１３７ｂを用いて素材１０４の(ウエブ方向及びウエブ横断方向を含む)径方向及び直線方向の位置ずれを補償することができ、また輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃにおける速度制御も行うことができる。
制御方式の一例において、主制御システム１０３はモニタされた位置合せ線１３０及び１３２を用いて、移動しているウエブの方向の位置ずれを補償することができ、また輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃにおける速度制御も行うことができる。主制御システム１０３はモニタされた目合せ台形１３３，１３７ａ及び１３７ｂの斜辺を用いて、ウエブ横断方向における素材１０４の位置ずれを補償することができる。詳しくは、主制御システム１０３はモニタされた目合せ台形１３３，１３７ａ及び１３７ｂの前縁を用いて搬送方向における目合せを決定することができ、横断方向における目合せを決定するために、モニタされた目合せ台形１３３，１３７ａ及び１３７ｂの前縁から後縁までの距離が用いられる。このようにすれば、下流の輪転印刷胴１１８のそれぞれを、移動している素材に１０４に合わせるために、位置決めし、回転させることができる。実際上、台形または斜辺を有するいずれかの形状を移動している素材１０４上に印刷することができ、次いで下流の輪転印刷胴１１８を制御して移動している素材１０４に合わせるに役立たせるために、下流の輪転印刷ステーション１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃに撮像システムを実装することができる。あるいは、主制御システム１０３はモニタされた目合せ台形１３３，１３７ａ及び１３７ｂだけを用いて、速度を制御し、(台形１３３，１３７ａ及び１３７ｂの直辺を用いることにより)ウエブ方向における材料１０４の位置ずれを補償することができ、(台形１３３，１３７ａ及び１３７ｂの斜辺を用いることにより)ウエブ横断方向における材料１０４の位置ずれを補償することができる。このタイプの制御方式または同様の制御方式を実施することによって、輪転印刷胴１１８の能動位置合せを±２５０μｍから±５μｍに向上させることができ、輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃのそれぞれにおいて向上した電子回路配置精度及び輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃの間の向上した目合せを提供することができると考えられる。
すなわち、主制御システム１０３は様々な輪転印刷胴目合せセンサ１２６及び様々な素材目合せセンサ１２８と相互作用し、次いで、移動している素材１０４に合わせるため及び輪転印刷胴１１８を素材１０４上に既に印刷されている回路素子１０２と正確に一致させ／目合せするために、様々な輪転印刷胴１１８の位置合せ及び回転速度を制御することができる。一例において、主制御システム１０３は１つ以上のプロセッサ１３６及びプロセッサ実行可能命令を有する少なくとも１つのメモリ１３８(記憶装置１３８)を有し、１つ以上のプロセッサ１３６は、メモリ１３８とインターフェースし、プロセッサ実行可能命令を実行して、下流の輪転印刷胴１１８のそれぞれの位置及び回転速度が移動している素材１０４に合わせられていることを保証するために輪転印刷胴１１８に及びおそらくは圧胴１２０にも付帯する様々な機械装置(速度可変駆動モーター、位置合せ装置、等)とインターフェースし、それらの機械装置を制御するように、適合される。１つ以上のプロセッサ１３６及び少なくとも１つのメモリ１３８は、少なくとも一部を、ソフトウエア、ファームウエア、ハードウエアまたはハードコーデッドロジックとして、実装することができる。
図４を参照すれば、一例の輪転印刷ステーション１０８ａの斜視図が示されている。図４は、ローラーサポートプラットフォーム１１４ａ，圧胴１２０，圧力センサ１２４及びその他のデバイスが輪転印刷胴１１８に付加される前に、１つ以上の位置合せインジケータ４０２ａ及び４０２ｂ(２つが示されている)を用いることで輪転印刷胴１１８とキネティックマウント１１２をどのようにして相互に位置合せすることができるかの説明に役立たせるために用いられる。位置合せ作業を実施するため、輪転印刷胴１１８は径方向に支持され、それぞれが複数のキネティックマウント１１２上に取り付けられている、２つの軸受１１６ａ及び１１６ｂの間でバランスがとられる。加えて、位置合せインジケータ４０２ａ及び４０２ｂは、それぞれが複数のキネティックマウント１１２上に取り付けられている、位置合せ支持体４０４ａ及び４０４ｂ上にそれぞれ取り付けることができる。次いで、位置合せインジケータ４０２ａ及び４０２ｂが回転している輪転印刷胴１１８の長さに沿って移動している間、位置合せインジケータ４０２ａ及び４０２ｂが輪転印刷胴１１８と定常接触したままになるまで、キネティックマウント１１２の全てが調節される。その後、位置合せインジケータ４０２ａ及び４０２ｂとそれぞれの位置合せ支持体４０４ａ及び４０４ｂを取り外して、ローラーサポートプラットフォーム１１４ａ，ドクターブレードシステム１１４及びその他のデバイスを対応するキネティックマウント１１２上に高精度で取り付けることができる。
図５を参照すれば、本発明の一実施形態にしたがう、輪転印刷胴１１８を彫刻するために用いることができる一例の彫刻機５０２の斜視図が示されている。彫込み作業を実施するため、輪転印刷胴１１８は初め、(印刷プロセス中に用いられるものと同じ)軸受１１６ａ及び１１６ｂの間で径方向に支持され、２つの軸受１１６ａ及び１１６ｂが(印刷プロセス中に用いられるものと同じであり、本例においては圧胴支持ブロックに連結されたキネティックマウント１１２の上半分だけが同じであろう)複数のキネティックマウント１１２上に搭載されている状態で、バランスがとられる。バランスがとられた輪転印刷胴１１８は次いで、２つの軸受１１６ａ及び１１６ｂとそれぞれに対応するキネティックマウント１１２とともに彫刻機５０２内におかれる。彫刻機５０２は、輪転印刷胴１１８が２つの軸受１１６ａ及び１１６ｂの間に支持されて、軸受１１６ａ及び１１６ｂがキネティックマウント１１２に支持されている状態で、輪転印刷胴１１８上に所望の形状を彫り込む。彫り込まれた輪転印刷胴１１８，２つの軸受１１６ａ及び１１６ｂとそれぞれに対応するキネティックマウント１１２は、次いで彫刻機５０２からユニットとして取り出されて輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃのそれぞれのベース１１０上におかれる。その後、彫り込まれた輪転印刷胴１１８は、図４で上述したように、位置合せインジケータ４０２ａ及び４０２ｂを用いて他のキネティックマウント１１２と位置合せされる。最後に、彫り込まれた輪転印刷胴１１８は、図１で上述したように、素材１０４上に電子回路１０２の少なくとも一部分を印刷するために用いることができる。
輪転印刷胴１１８，軸受１１６ａ及び１１６ｂとそれぞれに対応するキネティックマウント１１２の全てがユニットとして彫刻機５０２内におかれ、次いでユニットとして輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃ内に移載される、この彫込みプロセスは、輪転印刷胴１１８それ自体だけを彫刻機内にあるベアリングと輪転印刷ステーション内にある別の軸受の間で移動させる従来の彫込みプロセスに優る顕著な改善である。特に、本彫込みプロセスは、輪転印刷胴１１８が印刷中に彫込み中とは異なる軸受及び異なるマウントに取り付けられることで生じる印刷作業において用いられている間の輪転印刷胴１１８の運動における振れの発生を防止することによる、彫込みプロセスと印刷機プロセスの間の最小の心振動を保証する。さらに、この彫込みプロセスは印刷解像度を最大化し、印刷プロセス中の位置合せ及び目合せ能力を最大化する。加えて、この彫込みプロセスでは、所望であれば、通常の、専用キネティックマウント１１２(例えば精密拘束マウント構造１１２)ではない、マウントを代わりに用いても、従来の彫込みプロセスに優る向上の恩恵が可能になる。彫込みプロセスに本変更を実施することで、最大振れを２５μｍから１μｍ未満に向上させ得ると考えられる。
上記の議論の観点から、当業者には、素材１０４(例えば、ガラス基板１０４，プラスチックフィルム１０４，プラスチックフィルム／ガラス積層基板１０４)上の連続態様での作成に高解像度が要求される電子回路１０２の印刷を可能にするための、現行印刷技術における性能の改善に対する要求に、印刷機システム１００並びに輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃが対処することは当然であろう。詳しくは、印刷機システム１００及び輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃは印刷解像度を向上させ、電子回路１０２の様々な層の層間目合せを±１２５μｍから、連続態様で素材１０４上に形象が小さい電子回路１０２を印刷する際に望ましい、±２５μｍに向上させることができる。この向上は以下の特徴の１つ以上によって可能になる。
プリント位置精度及び層間目合せ及び速度制御の向上に役立つ、輪転印刷胴の軸受１１６ａ及び１１０６ｂの剛性によって生じる輪転印刷胴１１８の機械的心振れの改善。
印刷線の重量、厚さ及び幅の変動の低減に役立つ、輪転印刷胴１１８と彫込みプロセスの間の関係の機械的振れの改善。
輪転印刷胴１１８と付帯デバイスのより正確でより迅速な位置合せを可能にするキネティックマウント１１２の使用。
輪転印刷胴１１８及び(望ましければ)付帯するインクシステムを比較的一様で安定な温度環境に維持するに役立つ温度制御システム１２２の使用。
印刷線の重量、厚さ及び幅の変動の低減するための、輪転印刷胴１１８及び圧胴１２０によって素材１０４に印加される実時間の圧力及び力の監視に役立つ、圧力センサ１２４の使用。
先頭輪転印刷胴１１８上への(必要に応じる)基準スケール及び台形(または斜辺を有するいずれかの形状)の彫込み並びに素材１０４上への(必要に応じる)基準スケール及び台形(または斜辺を有するいずれかの形状)の印刷、及び、下流輪転印刷胴１１８上への台形１３５ａ(または斜辺を有するいずれかの形状)の彫込み並びに素材１０４上への台形１３７ａ及び１３７ｂ(または斜辺を有するいずれかの形状)の印刷、さらに後続輪転印刷ステーション１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃのそれぞれ上への素材目合せセンサ１２８の配置、によって可能になる位置合せ及び速度制御の向上。
上述したように、輪転印刷ステーション１０６，１０８ａ，１０８ｂ及び１０８ｃは、以下の、輪転印刷胴の軸受１１６ａ及び１１６ｂ、輪転印刷胴１１８への彫込み、輪転印刷胴１１８及び付帯コンポーネントの位置合せ、輪転印刷胴１１８の温度制御、力測定並びに、素材１０４上に基準スケールを印刷し、層間位置合せのため及び移動している素材１０４に合わせるために下流の輪転印刷胴１１８を同期させるために、スケールを用いることができる能力のような、特徴の内の１つ以上を有することができる。応用例において、印刷機システム１００は、例えば、可撓液晶ディスプレイ、小売店頭購入サイン端末及びｅブックを形成するために、素材１０４(例えば、ガラス基板１０４，プラスチックフィルム１０４，プラスチックフィルム／ガラス積層基板１０４)上に電子回路１０２を印刷するために用いることができる。
したがって、本発明の非限定的態様及び／または実施形態は以下を含む。
Ｃ１．素材上に電子回路の少なくとも一部分を印刷するための輪転印刷ステーションであって、輪転印刷ステーションは、
ベース、
ベース上に配置された複数の可調マウント、
少なくとも１つのコンポーネントであって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置されているコンポーネント、
一対の軸受であって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置されている軸受、
及び
軸受対の間に回転可能な態様で支持されている輪転印刷胴、
を備え、
軸受対に付随する１つ以上の可調マウント及びそれぞれのコンポーネントに付随する１つ以上の可調マウントはそれぞれのコンポーネントが輪転印刷胴と実質的に位置合せされていることを保証するように位置決めされている。
Ｃ２．輪転印刷胴に付帯する圧胴をさらに備え、圧胴は素材が圧胴と輪転印刷胴の間に引き込まれ得るように配置されている、Ｃ１の輪転印刷ステーション。
Ｃ３．それぞれの輪転印刷胴が一対の静圧軸受または一対の空気軸受の間に回転可能な態様で支持されている、Ｃ１またはＣ２の輪転印刷ステーション。
Ｃ４．適用可能である場合に、輪転印刷胴及び圧胴によって素材に印加される力を測定されるように適合された圧力センサをさらに備え、測定された力が、電子回路の少なくとも一部分が素材上に印刷されている間の輪転印刷胴と圧胴の間のニップ力を制御するために用いられる、Ｃ１からＣ３のいずれかの輪転印刷ステーション。
Ｃ５．適用可能である場合に、それぞれの軸受が静圧軸受または空気軸受である、Ｃ１からＣ４のいずれかの輪転印刷ステーション。
Ｃ６．適用可能である場合に、少なくとも１つのコンポーネントがローラー支持ベース及びドクターブレードシステムを含む、Ｃ１からＣ５のいずれかの輪転印刷ステーション。
Ｃ７．適用可能である場合に、輪転印刷胴が一対の軸受の間に支持され、軸受対が１つ以上の可調マウントで支持されている状態において、輪転印刷胴に彫込みがなされている、Ｃ１からＣ６のいずれかの輪転印刷ステーション。
Ｃ８．適用可能である場合に、輪転印刷胴の温度を制御するために輪転印刷胴内で媒体を循環させるように適合された温度制御システムをさらに備える、Ｃ１からＣ７のいずれかの輪転印刷ステーション。
Ｃ９．適用可能である場合に、
素材上に印刷された目合せ線及び斜形構造の内の少なくとも１つをモニタするように適合された素材目合せセンサ、及び
輪転印刷胴に彫り込まれた目合せ線をモニタするように適合された輪転印刷センサ、
をさらに備え、
モニタされた、素材上に印刷された目合せ線及び斜形構造の内の少なくとも１つ及び、モニタされた、輪転印刷胴に彫り込まれた目合せ線が、移動している素材に合わせるために輪転印刷胴を調節するために用いられる、
Ｃ１からＣ７のいずれかの輪転印刷ステーション。
Ｃ１０．適用可能である場合に、素材が、ガラス基板、プラスチックフィルム、及びプラスチックフィルム／ガラス積層基板である、Ｃ１からＣ９のいずれかの輪転印刷ステーション。
Ｃ１１．それぞれの可調マウントがキネティックマウントである、Ｃ１からＣ１０のいずれかの輪転印刷ステーション。
Ｃ１２．素材上に電子回路を印刷するための印刷機システムであって、印刷機システムは、
主制御システム、
主制御システムによって動作可能な態様で制御される先頭輪転印刷ステーションであり、先頭輪転印刷ステーションは、
ベース、
ベース上に配置された複数の可調マウント、
少なくとも１つのコンポーネントであって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置されているコンポーネント、
一対の軸受であって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置されている軸受、
及び
軸受対の間に回転可能な態様で支持されている輪転印刷胴、
を備え、軸受対に付随する１つ以上の可調マウント及びそれぞれのコンポーネントに付随する１つ以上の可調マウントはそれぞれのコンポーネントが輪転印刷胴と実質的に位置合せされていることを保証するように位置決めされている、先頭輪転印刷ステーション、
及び
主制御システムによって動作可能な態様で制御されている少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションであり、それぞれの後続輪転印刷ステーションは、
ベース、
ベース上に配置された複数の可調マウント、
少なくとも１つのコンポーネントであって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置されているコンポーネント、
一対の軸受であって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置されている軸受、
及び
軸受対の間に回転可能な態様で支持されている輪転印刷胴、
を備え、軸受対に付随する１つ以上の可調マウント及びそれぞれのコンポーネントに付随する１つ以上の可調マウントはそれぞれのコンポーネントが輪転印刷胴と実質的に位置合せされていることを保証するように位置決めされている、後続輪転印刷ステーション、
を備え、
先頭輪転印刷ステーション及び少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションは、先頭輪転印刷ステーションからそれぞれの後続輪転印刷ステーションに、素材上に電子回路を印刷しながら、素材を輸送することができるように、次々に相互に位置合せされている。
Ｃ１３．Ｃ１２の印刷機のシステムであって、
先頭輪転印刷ステーションが輪転印刷胴に付帯する圧胴をさらに備え、圧胴は素材が圧胴と輪転印刷胴の間に引き込まれ得るように配置されている、及び
それぞれの後続輪転印刷ステーションが輪転印刷胴に付帯する圧胴をさらに備え、圧胴は素材が圧胴と輪転印刷胴の間に引き込まれ得るように配置されている、
印刷機システム。
Ｃ１４．先頭輪転印刷ステーション及び少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションの内の少なくとも１つが対応する輪転印刷胴及び対応する圧胴によって素材に印加される力を測定するように適合された力センサをさらに備え、測定された力が、電子回路の少なくとも一部が素材上に印刷されている間の、対応する輪転印刷胴と対応する圧胴の間のニップ力を制御するために用いられる、Ｃ１２またはＣ１３の印刷機システム。
Ｃ１５．適用可能である場合に、
先頭輪転印刷ステーションが、素材上に印刷目合せ線及び斜形構造をそれぞれ印刷する、輪転印刷胴上に形成された彫込み目合せ線及び彫込み斜形構造をさらに有し、
それぞれの後続輪転印刷ステーションが、素材上に斜形構造を印刷する、輪転印刷胴上に形成された彫込み斜形構造をさらに有し、
それぞれの後続輪転印刷ステーションが、素材上に印刷された目合せ線及び１つ以上の斜形構造をモニタするように適合された目合せセンサをさらに有し、
それぞれの後続輪転印刷ステーションが、対応する輪転印刷胴上に彫り込まれた目合せ線をモニタするように適合された輪転印刷胴目合せセンサをさらに有し、
主制御システムが、モニタされた、素材上に印刷された１つ以上の斜形構造及び、モニタされた、輪転印刷胴上に彫り込まれた目合せ線を用いて、移動している素材に合わせるために少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションに付帯する輪転印刷胴の内の少なくとも１つを調節する、
Ｃ１２からＣ１４のいずれかの印刷機システム。
Ｃ１６．適用可能である場合に、先頭輪転印刷ステーション及び少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションの内の少なくとも１つが対応する輪転印刷胴に取り付けられた温度制御システムをさらに備え、温度制御システムが対応する輪転印刷胴の温度を制御するために対応する輪転印刷胴内で媒体を循環させるように適合されている、Ｃ１２からＣ１５のいずれかの印刷機システム。
Ｃ１７．適用可能である場合に、先頭輪転印刷ステーション及び少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションが、電子回路が素材上に印刷される際に大きくとも約±２５μｍの層間目合せが得られるように配置され、位置合せされている、Ｃ１２からＣ１６のいずれかの印刷機システム。
Ｃ１８．適用可能である場合に、それぞれの可調マウントがキネティックマウントである、Ｃ１２からＣ１７のいずれかの印刷機システム。
Ｃ１９．素材上に電子回路を印刷するための方法であって、
先頭輪転印刷ステーション及び少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションを配置する工程であり、それぞれの輪転印刷ステーションは、
ベース、
ベース上に配置された複数の可調マウント、
少なくとも１つのコンポーネントであって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置されているコンポーネント、
一対の軸受であって、それぞれが１つ以上の可調マウント上に配置されている軸受、
及び
軸受対の間に回転可能な態様で支持されている輪転印刷胴、
を備え、軸受対に付随する１つ以上の可調マウント及びそれぞれのコンポーネントに付随する１つ以上の可調マウントはそれぞれのコンポーネントが輪転印刷胴と実質的に位置合せされていることを保証するように位置決めされている、工程、
及び
先頭輪転印刷ステーションからそれぞれの後続輪転印刷ステーションに、素材上に電子回路を印刷しながら、素材を移動させることができるように、先頭輪転印刷ステーション及び少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションを次々に相互に位置合せする工程、
を含む方法。
Ｃ２０．Ｃ１９の方法であって、
先頭輪転印刷ステーションが輪転印刷胴に付帯する圧胴をさらに備え、圧胴は素材が圧胴と輪転印刷胴の間に引き込まれ得るように配置されている、及び
それぞれの後続輪転印刷ステーションが輪転印刷胴に付帯する圧胴をさらに備え、圧胴は素材が圧胴と輪転印刷胴の間に引き込まれ得るように配置されている、
方法。
Ｃ２１．適用可能である場合に、素材上に輪転印刷胴の少なくとも１つ及び対応する圧胴によって印加される力を測定する工程をさらに含み、測定された力が、電子回路の少なくとも一部分が素材上に印刷されている間の輪転印刷胴と対応する圧胴の間のニップ力を調節するために用いられる、Ｃ１９またはＣ２０の方法。
Ｃ２２．適用可能である場合に、輪転印刷胴が軸受対の間に回転可能な態様で支持されていて、軸受対が１つ以上の可調マウントによって支持されている状態において、輪転印刷胴の内の少なくとも１つに彫刻機内で彫込みを行う工程をさらに含む、Ｃ１９からＣ２１のいずれかの方法。
Ｃ２３．適用可能である場合に、少なくとも１つのコンポーネントの内の１つに搭載されている位置合せインジケータを用いて輪転印刷胴の内の少なくとも１つを位置合せする工程をさらに含み、位置合せインジケータが、対応する、回転している輪転印刷胴の長さに沿って移動している間、位置合せインジケータが対応する輪転印刷胴と定常接触しているときに、少なくとも１つの輪転印刷胴は位置合せされている、Ｃ１９からＣ２２のいずれかの方法。
Ｃ２４．適用可能である場合に、
先頭輪転印刷ステーションを用いて、素材上に目合せ線及び斜形構造を印刷する工程、
それぞれの後続輪転印刷ステーションを用いて、素材上に斜形構造を印刷する工程、
それぞれの後続輪転印刷ステーションを用いて、素材上に印刷された目合せ線及び１つ以上の斜形構造をモニタする工程及び対応する輪転印刷胴上に彫り込まれている目合せ線をモニタする工程、及び
モニタされた、素材上に印刷された目合せ線及び、モニタされた、素材上に印刷された斜形構造、並びに、モニタされた、対応する輪転印刷胴上に彫り込まれている目合せ線を用いて、移動している素材に合わせるために少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションの内の少なくとも１つに付帯する少なくとも１つの輪転印刷胴を調節する工程、
をさらに含む、Ｃ１９からＣ２３のいずれかの方法。
Ｃ２５．適用可能である場合に、素材上に電子回路が印刷されている間、輪転印刷胴の内の少なくとも１つの温度を制御する工程をさらに含む、Ｃ２４の方法。
本発明の一実施形態を添付図面に示し、上記の詳細な説明で説明したが、開示された実施形態に本発明が限定されず、添付される特許請求の範囲に述べられ、定められるような本発明の精神を逸脱せずに、数多くの再構成、改変及び置換が可能であることは当然である。加えて、本明細書に用いられる「本発明」または「発明」への言及が例示実施形態に関していて、添付される特許請求の範囲に包含される全ての実施形態に関する必要はないことは当然である。
１００ 印刷機システム
１０２ 電子回路
１０３ 閉ループ主制御システム
１０４ 素材
１０６ 先頭輪転印刷ステーション
１０８ａ，１０８ｂ，１０８ｃ 後続輪転印刷ステーション
１１０ ベース
１１２ 可調(キネティック)マウント
１１４ コンポーネント
１１４ａ ローラー支持プラットフォーム
１１４ｂ ドクターブレードシステム
１１６ａ，１１６ｂ 軸受
１１８ 輪転印刷胴
１２０ 圧胴
１２２ 温度制御システム
１２４ 圧力センサ
１２６ 輪転印刷胴位置合わせセンサ
１２８ 素材目合せセンサ
１３２ 印刷線
１３４ ローラー

Claims (8)

  1. 素材上に電子回路を印刷するための印刷機システムにおいて、前記印刷システムが、
    主制御システム、
    前記主制御システムによって動作可能な態様で制御される先頭輪転印刷ステーションであり、前記先頭輪転印刷ステーションは、
    ベース、
    前記ベース上に配置された複数のキネティック可調マウント、
    少なくとも１つのコンポーネントであって、それぞれが１つ以上の前記可調マウント上に配置されているコンポーネント、
    一対の軸受であって、それぞれが１つ以上の前記可調マウント上に配置されている軸受、
    前記軸受対の間に回転可能な態様で支持されている輪転印刷胴、及び
    前記素材上に印刷目合せ線及び斜形構造をそれぞれ印刷する、前記輪転印刷胴上に形成された彫込み目合せ線及び彫込み斜形構造
    を備え、前記軸受対に付随する前記１つ以上の前記可調マウント及び前記それぞれのコンポーネントに付随する前記１つ以上の前記可調マウントは、前記それぞれのコンポーネントが前記輪転印刷胴と実質的に位置合せされていることを保証するように位置決めされている、先頭輪転印刷ステーション、
    及び
    前記主制御システムによって動作可能な態様で制御されている少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションであり、前記少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションのそれぞれは、
    ベース、
    ベース上に配置された複数のキネティック可調マウント、
    少なくとも１つのコンポーネントであって、それぞれが１つ以上の前記可調マウント上に配置されているコンポーネント、
    一対の軸受であって、それぞれが１つ以上の前記可調マウント上に配置されている軸受、
    前記軸受対の間に回転可能な態様で支持されている輪転印刷胴、
    前記素材上に斜形構造を印刷する、前記輪転印刷胴上に形成された彫込み斜形構造、
    前記素材上に印刷された前記目合せ線及び１つ以上の前記斜形構造をモニタするように適合された目合せセンサ、及び
    対応する前記輪転印刷胴上に彫り込まれた目合せ線をモニタするように適合された輪転印刷胴目合せセンサ
    を備え、前記軸受対に付随する前記１つ以上の前記可調マウント及び前記それぞれのコンポーネントに付随する前記１つ以上の前記可調マウントは、前記それぞれのコンポーネントが前記輪転印刷胴と実質的に位置合せされていることを保証するように位置決めされている、後続輪転印刷ステーション、
    を備え、
    前記先頭輪転印刷ステーション及び前記少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションは、前記電子回路が前記素材上に印刷されている間に、前記先頭輪転印刷ステーションから前記少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションのそれぞれに前記素材を移動させることができるように、次々に相互に位置合せされ、
    前記主制御システムが、前記モニタされた、前記素材上に印刷された１つ以上の斜形構造、及び前記モニタされた、前記輪転印刷胴上に彫り込まれた目合せ線を用いて、前記移動している素材に合わせるために前記少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションに付帯する前記輪転印刷胴の内の少なくとも１つを調節する、
    ことを特徴とする印刷機システム。
  2. 前記先頭輪転印刷ステーションが前記輪転印刷胴に付帯する圧胴をさらに備え、前記圧胴は前記素材が前記圧胴と前記輪転印刷胴の間を引かれ得るように配置されている、
    前記後続輪転印刷ステーションのそれぞれが前記輪転印刷胴に付帯する圧胴をさらに備え、前記圧胴は前記素材が前記圧胴と前記輪転印刷胴の間を引かれ得るように配置されている、及び
    前記先頭輪転印刷ステーション及び前記少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションの内の少なくとも１つが対応する前記輪転印刷胴及び対応する前記圧胴によって前記素材上に印加される力を測定するように適合された力センサをさらに備え、前記測定された力が、前記電子回路の少なくとも一部分が前記素材上に印刷されている間の、前記対応する輪転印刷胴と前記対応する圧胴の間のニップ圧力を制御するために用いられる、
    ことを特徴とする請求項１に記載の印刷機システム。
  3. 前記先頭輪転印刷ステーション及び前記少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションの内の少なくとも１つが、対応する前記輪転印刷胴に取り付けられた温度制御システムをさらに備え、前記温度制御システムが前記対応する輪転印刷胴の温度を制御するために前記対応する輪転印刷胴内で媒体を循環させるように適合されていることを特徴とする請求項１に記載の印刷機システム。
  4. 前記輪転印刷胴のそれぞれが一対の静圧軸受または一対の空気軸受の間に回転可能な態様で支持され、
    前記輪転印刷胴のそれぞれ及び対応する前記軸受対が、前記輪転印刷胴のそれぞれが前記対応する軸受対の間に回転可能な態様で支持されたまま、前記輪転印刷胴のそれぞれを彫刻するために前記対応する可調マウントから取り外され得る、
    ことを特徴とする請求項１に記載の印刷機システム。
  5. 素材上に電子回路を印刷するための方法において、前記方法が、
    先頭輪転印刷ステーション及び少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションを配置する工程であり、
    −前記輪転印刷ステーションのそれぞれは、
    ベース、
    前記ベース上に配置された複数の可調マウント、
    少なくとも１つのコンポーネントであって、それぞれが１つ以上の前記可調マウント上に配置されているコンポーネント、
    一対の軸受であって、それぞれが１つ以上の前記可調マウント上に配置されている軸受、及び
    前記軸受対の間に回転可能な態様で支持されている輪転印刷胴、
    を備え、−前記軸受対に付随する前記１つ以上の前記可調マウント及び前記それぞれのコンポーネントに付随する前記１つ以上の前記可調マウントは前記それぞれのコンポーネントが前記輪転印刷胴と実質的に位置合せされていることを保証するように位置決めされている、工程、
    前記先頭輪転印刷ステーションから前記少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションのそれぞれに、前記素材上に前記電子回路を印刷しながら、前記素材を移動させることができるように、前記先頭輪転印刷ステーション及び前記少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションを次々に相互に位置合せする工程、
    前記先頭輪転印刷ステーションを用いて、前記素材上に目合せ線及び斜形構造を印刷する工程、
    前記後続輪転印刷ステーションのそれぞれを用いて、前記素材上に斜形構造を印刷する工程、
    前記後続輪転印刷ステーションのそれぞれを用いて、前記素材上に印刷されている前記目合せ線及び１つ以上の前記斜形構造をモニタする工程及び前記対応する輪転印刷胴上に彫り込まれている目合せ線をモニタする工程、及び
    前記モニタされた、前記素材上に印刷されている目合せ線及び前記モニタされた、前記素材上に印刷されている斜形構造、並びに、前記モニタされた、前記対応する輪転印刷胴上に彫り込まれている目合せ線を用いて、前記移動している素材に合わせるために前記少なくとも１つの後続輪転印刷ステーションの内の少なくとも１つに付帯する少なくとも１つの輪転印刷胴を調節する工程、
    を含むことを特徴とする方法。
  6. 前記先頭輪転印刷ステーションが前記輪転印刷胴に付帯する圧胴をさらに備え、前記圧胴は前記素材が前記圧胴と前記輪転印刷胴の間を引かれ得るように配置され、
    前記後続輪転印刷ステーションのそれぞれが前記輪転印刷胴に付帯する圧胴をさらに備え、前記圧胴は前記素材が前記圧胴と前記輪転印刷胴の間を引かれ得るように配置され、
    前記素材上に前記輪転印刷胴の少なくとも１つ及び対応する前記圧胴によって印加される力を測定する工程をさらに含み、
    前記測定された力が、前記電子回路の少なくとも一部分が前記素材上に印刷されている間の前記輪転印刷胴と前記対応する圧胴の間のニップ圧力を調節するために用いられる、
    ことを特徴とする請求項５に記載の方法。
  7. 少なくとも１つの前記輪転印刷胴を、前記輪転印刷胴が前記対応する軸受対の間に回転可能な態様で支持され、前記軸受対が前記１つ以上の可調マウントによって支持されている状態において、彫刻機内で彫刻する工程をさらに含むことを特徴とする請求項５に記載の方法。
  8. 前記少なくとも１つのコンポーネントの内の１つに搭載されている位置合せインジケータを用いて前記輪転印刷胴の内の少なくとも１つを位置合せする工程をさらに含み、
    前記位置合せインジケータが、回転している、前記対応する輪転印刷胴の長さに沿って移動している間、前記位置合せインジケータが前記対応する輪転印刷胴と定常接触しているときに、前記少なくとも１つの輪転印刷胴は位置合せがなされている、
    ことを特徴とする請求項５に記載の方法。
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