JP5670898B2 - 印刷用塗工紙 - Google Patents

印刷用塗工紙

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Description

本発明は、印刷用塗工紙に関する。詳しくは、オフセット印刷適性を損なうことなく、インクジェット印刷においても良好な適性を有するA2マットコート紙に近い質感の印刷用塗工紙に関する。
インクジェット記録方式の技術が急速に進歩し、インクジェット記録方式を利用するプリンターによって、紙やフィルムなど記録用の媒体にカラーでかつ高画質に画像を形成できるようになった。このようなインクジェット記録方式を利用するプリンターには、家庭用の小型プリンターから印刷業者などが使用する大判プリンターがある。基本的には1枚単位で印刷を実行するために、主に少部数の印刷現場でこれらプリンターは利用されていた。
近年、さらなる技術の進歩により、インクジェット記録方式を利用する商業印刷(以下、「インクジェット印刷」と記載する)の応用が始まっている。商業印刷分野は印刷部数が多く、生産性および印刷コストの兼ね合いから印刷速度が重視される。インクを吐出するヘッドが用紙の搬送方向に直行する幅方向全体に固定されたラインヘッドを備える印刷機(以下、「インクジェット印刷機」と記載する)によって、インクジェット印刷に適した印刷速度は達成される(例えば、特許文献1参照)。また最近では、印刷速度が15m/分以上、より高速では60m/分以上、さらに高速では120m/分を超える輪転方式のインクジェット印刷機も開発されている。
可変情報を取り扱うことができるため、インクジェット印刷機は特にオンデマンド印刷に応用される。固定情報をオフセット印刷機で印刷し、可変情報をインクジェット印刷機で印刷する形態が商業印刷では好ましい。
しかしながら、従来のオフセット印刷用塗工紙をインクジェット印刷機に採用すると、インクジェットインクのインク定着性やインク吸収性が悪いために、上記の印刷速度では印刷後の取り扱いで印刷画像が擦れて汚れ、またインクの吸収ムラや滲みが発生するなど問題があった。
インクジェット印刷におけるインク定着性やインク吸収性を改良するために単純に塗工層のバインダーを減量したり、あるいは塗工層に多孔性顔料を多用した場合、塗工層の塗層強度が失われブランパイリングが発生するなど、印刷用塗工紙のオフセット印刷適性は損なわれる。従って、オフセット印刷適性を損なうことなく、十分なインク定着性やインク吸収性のインクジェット印刷適性を有することが印刷用塗工紙に要求される。
耐候性の観点から、インクジェットインクに顔料インクを採用するインクジェット印刷機が増加する傾向である。顔料インクの問題点としては、ドットの拡散不良と耐擦過性不良が挙げられる。ドットの拡散不良とは、印刷用塗工紙にインクジェットインクが衝突・吸収される過程でインクの面方向の拡がりが不足する現象である。ドットの拡散不良によって印刷画像にインクの重なり合いが不足した筋状の領域、すなわち白筋が生じる。故に、ドットの拡散不良を抑制することが必要となる。耐擦過性不良とは、印刷用塗工紙の印刷部分が何かと擦れることによって顔料インクが脱離する現象である。耐擦過性不良によって印刷画像に汚れが発生する。故に、耐擦過性を向上することが求められる。
原紙上にBET比表面積の高い多孔性顔料を塗布したインクジェット記録方式の専用紙(例えば、特許文献2および特許文献3参照)は、インクジェット印刷におけるインク定着性やインク吸収性に優れる。しかしながらこれらインクジェット記録方式の専用紙は、白筋が発生し易く、またオフセット印刷適性に劣る。
顔料インクに対する優れたインク吸収性を有するインクジェット記録方式の専用紙として、平均粒子径が2.5μm未満と2.5μm以上5μm未満の無機粒子を含有する塗工層を有するインクジェット記録方式の専用紙(例えば、特許文献4参照)、第1の成分に平均一次粒子径が異なる少なくとも2種のコロイダルシリカを有するインクジェット記録方式の専用紙(例えば、特許文献5参照)がある。しかしながら、これらインクジェット記録方式の専用紙は、オフセット印刷に使用できない。またインクジェット印刷においてもインク定着性に乏しく、ドットの拡散不良が発生する。
接触角や液滴吸収時間を特定した記録紙として、純水2μlの滴下5秒後の吸収量が0.15μl以上で接触角が50°以上のインクジェット記録方式の専用紙(例えば、特許文献6参照)、水に対する0.04秒後の接触角が40°以上80°以下であるインクジェット記録方式の専用紙(例えば、特許文献7参照)、イオン交換水に対する0.5秒後の接触角が10°以上30°以下であるインクジェット記録方式の専用紙(例えば、特許文献8参照)、表面張力40mN/mの液体5μlの吸収時間が60秒以下で同液との0.1秒後の接触角が50°以上80°以下であるインクジェット記録方式の専用紙(例えば、特許文献9参照)がある。しかしながら、これらの方法で接触角や液体吸収時間を特定したインクジェット記録方式の専用紙は、1枚単位で印刷を実行するプリンター向けであり、商業印刷分野で求められ得るインクジェット印刷適性を十分に有しない。
特開2009−23292号公報 特開平3−43290号公報 特開平5−254239号公報 特開2006−247863号公報 特開2006−297781号公報 特開2007−185780号公報 特開2005−88482号公報 特開2005−153221号公報 特開2002−347328号公報
オフセット印刷適性を損なうことなく、インクジェット印刷適性を満足する印刷用塗工紙は得られていない。特にオフセット印刷適性を損なうことなく、顔料インクを採用するインクジェット印刷機に適する印刷用塗工紙は得られていない。
すなわち、本発明の目的は、印刷用塗工紙において次の課題を満足させることである。(1)オフセット印刷適性が良いこと。(2)インクジェット印刷においても十分なインク定着性やインク吸収性を有すること。(3)顔料インクを採用するインクジェット印刷機において、ドットの拡散不良を防止すること。(4)顔料インクを採用するインクジェット印刷において印刷部分の耐擦過性に優れること。
上記の課題は、原紙の少なくとも一方の面に顔料およびバインダーを主成分とする塗工層を設けた印刷用塗工紙において、原紙がカチオン性化合物を含有し、塗工層が顔料として重質炭酸カルシウムを塗工層中の総顔料100質量部に対して50質量部以上含有し、塗工層の塗工量が片面あたり2.0g/m以上7.0g/m以下である印刷用塗工紙によって解決することができる。
また本発明において、カチオン性化合物がカチオン性樹脂であることで、良好なインク定着性やインク吸収性を得ることができる。
また本発明において、カチオン性化合物が多価陽イオン塩であることで、良好なインク定着性やインク吸収性を得ることができる。
また本発明において、塗工層中の顔料として含有される重質炭酸カルシウムが粒子径2μm以下の累積頻度が70%以下である粒度分布を有することで、ドットの拡散不良を抑制することができる。
また本発明において、原紙の灰分量が10質量%以上であることで、良好なインク吸収性を得ることができる。
本発明において、別の好ましい態様として、原紙の少なくとも一方の面に顔料およびバインダーを主成分とする塗工層を設けた印刷用塗工紙において、イオン交換水とグリセリンとの混合溶液(イオン交換水/グリセリン=8/2)に対する塗工層表面の接触角が混合溶液と接触0.1秒後では85°以上110°以下、接触1.5秒後では65°以上90°以下であり、塗工層表面は、JIS Z8741で規定する75°光沢度が40%未満である光沢度を有する印刷用塗工紙によって課題は解決することができる。
上記の接触角を有する印刷用塗工紙において、イオン交換水とグリセリンとの混合溶液(イオン交換水/グリセリン=8/2)の液滴1μlを塗工層表面に滴下した場合の滴下1.5秒後の残存液滴体積率が85%以上100%以下、滴下10秒後の残存液滴体積率が70%以上90%以下であることで、良好なインク定着性を得ることができ、またドットの拡散不良を抑制することができる。
本発明の別の態様として、インクジェット印刷機での印刷方法であって、上記印刷用塗工紙を得る工程、および印刷用塗工紙の塗工層上に、顔料インクを用いたインクジェット印刷を印刷速度50m/分以上で行って印刷画像を形成する工程を含む方法を提供する。また本発明は、優れた印刷画像を形成する方法であって、上記印刷用塗工紙を得る工程、および印刷用塗工紙の塗工層上に、オフセット印刷機および/またはインクジェット印刷機を用いて印刷画像を形成する工程を含む方法を提供する。
本発明により、オフセット印刷適性が良好であり、かつインクジェット印刷においても良好なインク定着性とインク吸収性を有する印刷用塗工紙を得ることができる。また、顔料インクを搭載するインクジェット印刷機でもドットが適度に拡散し、白筋の発生を防止することができ、さらに印刷部分の耐擦過性に優れる印刷用塗工紙を得ることができる。
以下、本発明の印刷用塗工紙について詳細に説明する。
本発明の印刷用塗工紙に用いられる原紙としては、LBKP、NBKPなどの化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGPなどの機械パルプ、およびDIPなどの古紙パルプに、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリンなどの各種填料、サイズ剤、定着剤、歩留まり剤、カチオン化性化合物、紙力剤などの必要に応じて各種添加剤を配合した紙料から、酸性、中性、アルカリ性などで抄造した紙を使用できる。
本発明において、その他の添加剤として顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などを本発明の所望の効果を損なわない範囲で紙料に適宜含有することもできる。
本発明において、原紙のサイズ度は本発明の所望の効果を損なわない限りいずれのサイズ度でもよく、内添サイズ剤の量、原紙に塗布する表面サイズ剤の塗布量によって調整することができる。内添サイズ剤は例えば、酸性紙であればロジン系サイズ剤、中性紙であればアルケニル無水コハク酸、アルキルケテンダイマー、中性ロジン系サイズ剤またはカチオン性スチレン−アクリル系サイズ剤などである。また表面サイズ剤は例えば、スチレン−アクリル系サイズ剤、オレフィン系サイズ剤、スチレン−マレイン系サイズ剤などである。特に、後述するカチオン性化合物と一緒に塗布する場合には、カチオン系かノニオン系の表面サイズ剤が好ましい。原紙中のサイズ剤の含有量は、内添サイズ剤の場合、パルプ質量に対して好ましくは0.01〜1.0質量%、より好ましくは0.03〜0.8質量%である。表面サイズ剤の場合、原紙に塗布する表面サイズ剤の塗布量は、好ましくは0.01g/m〜1.0g/m、より好ましくは0.02g/m〜0.5g/mである。
またインクジェットインクのインク吸収性の観点から、原紙中の灰分量は、好ましくは10質量%以上である。灰分量が10質量%未満ではインクの吸収ムラが発生する場合がある。灰分量が25質量%を超えると原紙の強度不足に起因するオフセット印刷時のピックや断紙などのトラブルが発生する場合がある。
ここでいう灰分量とは、原紙を500℃で1時間燃焼処理を行った後の不燃物の質量と、燃焼処理前の原紙の絶乾質量との比率(質量%)である。灰分量は、原紙中の填料などの含有量により、調整することができる。
本発明において、原紙はカチオン性化合物を含有する。カチオン性化合物を含有することによって、印刷用塗工紙はインクジェット印刷に適したインク定着性やインク吸収性を有することができる。理由は定かではないが、原紙上に塗工層を設ける際に原紙と塗工液との界面近傍で塗工液の緩い凝集が発生し、塗工層の原紙近傍がポーラスな構造になるためと考えられる。
本発明において、カチオン性化合物は、カチオン性樹脂または多価陽イオン塩である。カチオン性樹脂は、一般的に使用されているカチオン性ポリマーまたはカチオン性オリゴマーであり、その種類は特に限定されない。好ましいカチオン性樹脂は、プロトンが配位し易く、水に溶解したとき離解してカチオン性を呈する1級〜3級アミンまたは4級アンモニウム塩を含有するポリマーまたはオリゴマーである。具体例としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、ポリアミンスルホン、ポリジアルキルアミノエチルメタクリレート、ポリジアルキルアミノエチルアクリレート、ポリジアルキルアミノエチルメタクリルアミド、ポリジアルキルアミノエチルアクリルアミド、ポリエポキシアミン、ポリアミドアミン、ジシアンジアミド−ホルマリン縮合物、ジシアンジアミドポリアルキル−ポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン等の化合物及びこれらの塩酸塩、更にポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド及びジアリルジメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミド等との共重合物、ポリジアリルメチルアミン塩酸塩、ポリメタクリル酸エステルメチルクロライド4級塩、ジメチルアミン−アンモニア−エピクロルヒドリン縮合物、ジメチルアミン−エピクロルヒドリン縮合物等を挙げることができるが、これらに限定されない。本発明において、カチオン性樹脂の平均分子量は特に限定されないが、好ましくは500以上20,000以下、より好ましくは1,000以上10,000以下である。
本明細書で使用される場合、多価陽イオン塩とは、水溶性多価陽イオンを含む塩であり、好ましくは、20℃の水に1質量%以上溶解することができる多価陽イオンを含む塩をいう。多価陽イオンの例としては、例えば、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ニッケル、亜鉛、銅、鉄、コバルト、スズ、マンガンなどの二価陽イオン、アルミニウムイオン、鉄、クロムなどの三価陽イオン、またはチタン、ジルコニウムなどの四価陽イオン、並びにそれらの錯イオンである。多価陽イオンと塩を形成する陰イオンとしては、無機酸および有機酸のいずれでもよく、特に限定されない。無機酸としては、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、ホウ酸、フッ化水素酸などが挙げられるが、これらに限定されない。有機酸としては、ギ酸、酢酸、乳酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、有機スルホン酸などが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい多価陽イオン塩としては、塩化マグネシウム、塩化カルシウムなどが挙げられる。
原紙に含有させるカチオン性化合物の量は、固形分付着量で1.0g/m以上3.0g/m以下の範囲が好ましい。この範囲より少ないと十分なインク定着性やインク吸収性が得られない場合がある。この範囲より多くてもそれ以上のインク定着性やインク吸収性の向上効果は得られず、コストの点から好ましくない。
カチオン性化合物を原紙に含有させる方法としては、原紙の紙料中にカチオン性化合物を含有させてから抄紙する方法、原紙にカチオン性化合物を塗工または含浸させる方法などがある。塗工層の原紙近傍がポーラスな構造を形成する点から、原紙にカチオン性化合物を塗工または含浸させる方法が好ましい。塗工方法としては、サイズプレス、ゲートロールコーター、フィルムトランスファーコーターの他に、ブレードコーター、ロッドコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーターなど各種塗工機で塗工する方法も可能である。製造コストの観点から、抄紙機に設置されているサイズプレス、ゲートロールコーター、フィルムトランスファーコーターなどオンマシンで塗工する方法が好ましい。
インクジェット記録方式の専用紙で実施されているが如くカチオン性化合物を塗工層に含有させる手法も考えられる。しかしながら、カチオン性化合物を塗工層に含有するだけでは、高速で行われるインクジェット印刷に対して十分なインク定着性やインク吸収性を得ることができない。カチオン性化合物を原紙が含有することによって、高速で行われるインクジェット印刷に対して良好なインク定着性やインク吸収性を印刷用塗工紙は得ることができる。なお、原紙がカチオン性化合物を含有していれば、必要に応じて塗工層にもカチオン性化合物を含有していてもよい。
本発明の原紙の厚さは特に限定されないが、50〜300μm、好ましくは80〜250μmである。
本発明の印刷用塗工紙は、原紙上に顔料およびバインダーを主成分とする塗工層を有する。塗工層を設けることによって、印刷品質および外観の点で上質紙と差別化することができる。
インクジェット記録方式の専用紙の塗工層に用いられる合成シリカ等の多孔性顔料は、インクジェットインクを吸収することができる。しかしながら、一般の印刷用塗工紙の塗工層に用いられるカオリンや炭酸カルシウムは、粒子自体が多孔性を有しないためにインクジェットインクをほとんど吸収しない。
本発明において、塗工層は顔料として重質炭酸カルシウムを含有する。塗工層中の重質炭酸カルシウムの含有量は、塗工層中の総顔料100質量部に対して50質量部以上であり、好ましくは60質量部以上95質量部以下である。重質炭酸カルシウムの粒子自体にはインクジェットインクを吸収する性質はない。しかし、無定形の重質炭酸カルシウム粒子に起因する粒子間に形成される空隙によって、インクジェットインクを吸収することができる。そして、塗工層が重質炭酸カルシウムを塗工層中の総顔料100質量部中50質量部以上を含有することによって、オフセット印刷適性を損なわず、インクジェット印刷適性を有することができる。塗工層中の重質炭酸カルシウムの含有量が50質量部未満の場合には塗工層の空隙の形成が不十分となり、インクジェット印刷適性が得られない。
本発明において、重質炭酸カルシウムは、粒子径2μm以下の累積頻度が70%以下である粒度分布を有することが好ましい。重質炭酸カルシウムが、粒子径2μm以下の累積頻度が70%以下である粒度分布を有することによって、塗工層中に適度な空隙が形成され、その結果、ドットの拡散不良による白筋の発生がなくなり、より良好な印字品位が得られる。このような粒度分布を有する重質炭酸カルシウムは、一般的な粉砕操作と分粒操作によって得ることができ、また市販されている。
本明細書中で使用される場合、粒度分布とは、原則として、レーザー回折・散乱式粒度分析計で測定した体積を基準とした粒度分布をいう。本発明の一実施態様において、レーザー回折・散乱式粒度分析計として、日機装社製レーザー回折・散乱式粒度分布測定器Microtrac MT3000IIを使用する。印刷用塗工紙から重質炭酸カルシウムの粒度分布を算出する場合は、例えば、走査型電子顕微鏡を用いて印刷用塗工紙表面の電子顕微鏡写真を撮影し、得られた画像から粒子を面積の近似する球形と見なし、粒子径を測定することによって求められる粒度分布から算出することができる。
さらに、印刷用塗工紙の外観とインク定着性について検討した結果、印刷用塗工紙の塗工層の塗工量を片面あたり2.0g/m以上7.0g/m以下とすることによって、オフセット印刷適性とインクジェット印刷適性の両方を得ることができる。本明細書で使用される場合、塗工層の塗工量とは、固形分換算の塗工量を示す。
塗工層の塗工量が2.0g/m未満の場合はインク定着性は良好であるが、面感が悪化して一般の上質紙に近くなる。塗工層の塗工量が7.0g/mを超えると面感は良好であるが、インク定着性が低下する。
本発明の塗工層には、前記重質炭酸カルシウム以外の顔料として、従来公知の顔料が用いられる。このような顔料としては、例えば、カオリン、軽質炭酸カルシウム、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂などの有機顔料などが挙げられる。
但し、合成シリカに代表されるような吸油度の高い多孔性顔料を多用した場合、ドットの拡散不良が発生または塗層強度が低下する場合がある。塗層強度が低下するとオフセット印刷でのブランパイリングの発生などトラブルを引き起こすため、塗工層中に使用される顔料の平均吸油量は、100g/100g顔料以下とすることが好ましい。
また本発明において、塗工層の塗工量が片面あたり2.0g/m以上7.0g/m以下と少ないために、幾分光沢感を上げる場合は光沢発現能力の高いプラスチックピグメントを適宜使用して光沢感を調整することができる。
本発明の別の実施態様において、印刷用塗工紙の塗工層に用いられる顔料の平均粒子径は、0.1μm以上5μm以下の範囲から選ばれることが好ましい。さらに好ましくは、顔料が、平均粒子径が異なる2種以上の顔料を含み、ここで、大きい方の顔料の平均粒子径に対する小さい方の顔料の平均粒子径が順次下記の関係式(1)を満足する。ここで「2種以上」とは、平均粒子径が異なる同種の顔料も含む。
R(a)=0.4・R(A)〜0.7・R(A) 式(1)
R(A):大きい方の顔料の平均粒子径
R(a):小さい方の顔料の平均粒子径
上記の範囲より大きい平均粒子径の顔料は、ドットの拡散不良が抑制されるが、インク定着性やインク吸収性が得られ難い場合がある。一方、上記の範囲より小さい平均粒子径の顔料は、インク定着性やインク吸収性は良好であるが、ドットの拡散不良が発生し、また塗工層の強度が得られ難い場合がある。また、顔料が、平均粒子径が異なる2種以上の顔料を含み、かつその2種以上の顔料が上記関係式(1)を満たすことによって、優れたインク定着性、インク吸収性およびドットの拡散不良抑制を得ることができる。
例えば、顔料が平均粒子径が異なる3種の顔料を含む場合、最大の平均粒子径を有する第1顔料と二番目に大きい平均粒子径を有する第2顔料が上記関係式(1)を満たし、二番目に大きい平均粒子径を有する第2顔料と三番目の大きさの平均粒子径を有する第3顔料が上記関係式(1)を満たす。
上記式(1)を満足する最も大きい平均粒子径を有する顔料としては、カオリンが好ましい。カオリンにすることによって、より良好なインク吸収性を得ることができる。上記関係式(1)は、無機の顔料の粒子間で成立することが好ましい。
本発明の一実施態様において、塗工層に用いられる顔料の平均粒子径は、日機装社製レーザー回折・散乱式粒度分布測定器Microtrac MT3000IIを用いて測定される顔料の粒度分布から算出する。粒度分布の測定結果から、顔料の粒子径に関する累積頻度曲線を求め、累積頻度50%における粒子径を平均粒子径とする。
平均粒子径0.1μm以上5μm以下の範囲の顔料は、白石カルシウム社、兵庫クレー社、ファイマテック社、奥多摩工業社、エンゲルハード社、ヒューバー社、イメリス社、トクヤマ社、水澤化学工業社、東ソー・シリカ社、グレース社、塩野義製薬社などから市販品として購入することができる。また、平均粒子径が比較的大きい顔料から、機械的手段の強い力によって細分化する方法により、適宜目的の平均粒子径を得ることができる。機械的手段としては、超音波ホモジナイザー、圧力式ホモジナイザー、液流衝突式ホモジナイザー、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動媒体ミル、媒体攪拌ミル、ジェットミル、乳鉢、擂解機(鉢状容器中の被粉砕物を、杵状攪拌棒で磨砕混練する装置)、サンドグラインダーなどが挙げられる。粒子径を小さくするために、分級と繰り返し粉砕を行うことができる。
上記式(1)を満足する最も大きい平均粒子径を有する第1顔料の塗工層中における含有量は、塗工層中の総顔料100質量部に対して50質量部未満であり、好ましくは5質量部以上45質量部以下である。最も大きい平均粒子径を有する第1顔料の含有量を上記範囲にすることによって、インク定着性、インク吸収性およびドットの拡散不良抑制をより良好にすることができる。
本発明おいて、塗工層は、バインダーとして従来公知の水分散性バインダーおよび/または水溶性バインダーを含有する。水分散性バインダーとしては、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体またはアクリロニトリル−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの重合体あるいはメチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス、ポリウレタン樹脂ラテックス、アルキド樹脂ラテックス、不飽和ポリエステル樹脂ラテックス、またはこれらの各種共重合体のカルボキシル基などの官能基含有単量体による官能基変性共重合体ラテックス、あるいはメラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。水溶性バインダーとしては、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコールまたはシラノール変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール誘導体、カゼイン、ゼラチンまたはそれらの変性物、大豆蛋白、プルラン、アラビアゴム、カラヤゴム、アルブミンなどの天然高分子樹脂またはこれらの誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドンなどのビニルポリマー、アルギン酸ソーダ、ポリエチレンイミン、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、無水マレイン酸またはその共重合体などが挙げられるが、これらに限定されない。
これらの水分散性バインダーおよび/または水溶性バインダーは、単独または2種以上を混合して用いることができる。特に水分散性バインダーであるラテックスバインダーは、塗工層に用いると塗層強度に優れるので、本発明における塗工層はバインダーとしてラテックスバインダーを主に含有することが好ましい。ここで、「バインダーとしてラテックスバインダーを主に含有する」とは、塗工層中の総バインダー量の50質量%以上を含有すること、好ましくは60質量%以上を含有することをいう。
塗工層におけるバインダーの総含有量は、塗工層の強度、インク吸収性の観点から、塗工層中の顔料の総和100質量部に対して5〜50質量部、好ましくは10〜30質量部である。
本発明において、塗工層を原紙上に塗工する方法としては、通常使用される塗工方法を用いることができ、特に限定されない。例えば、ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、ショートドウェルコーター、カーテンコーターなどの各種塗工装置を用いることができる。
塗工された印刷用塗工紙はそのままでも使用できるが、必要に応じてマシンカレンダー、ソフトニップカレンダー、スーパーカレンダー、多段カレンダー、マルチニップカレンダー等により表面を平滑化することもできる。
但し、平滑化のため過度のカレンダー処理を行うと、印刷用塗工紙の空隙を潰すこととなり、結果として、インクジェット印字でのインク吸収性を悪化させ、ドットの拡散不良が発生するため、軽度のカレンダー処理が好ましい。
本発明の他の実施態様において、塗工層の表面は、JIS Z8741で規定する75°光沢度が40%未満の光沢度を有する。75°光沢度を40%未満にすることによって、所謂A2マットコート紙の商業印刷用紙の光沢感が得られるために好ましい。
本発明の一実施態様において、塗工層の表面がJIS Z8741で規定する75°光沢度が40%未満である光沢度を有する場合、混合溶液(イオン交換水/グリセリン=8/2)に対する塗工層表面の接触角が、混合溶液と接触0.1秒後では85°以上110°以下であり、接触1.5秒後では65°以上90°以下であることが好ましい。
接触角をこの範囲にすることによって、塗工層は、インクジェット印刷機に対し優れたインク定着性、インク吸収性や印刷部分の耐擦過性、あるいはドット拡散不良の抑制を得ることができる。接触角が上記の範囲から外れると、これらインクジェット印刷適性のいずれかにおいて本発明の効果が得られない。
本発明において、接触角測定に用いるイオン交換水とグリセリンの混合溶液は、質量による混合比がイオン交換水/グリセリン=8/2である。また、イオン交換水とグリセリンの混合溶液の表面張力は、アニオン性のフッ素系界面活性剤を添加することにより20mN/m以上30mN/m以下の範囲に調整される。インクジェットインクは水を媒体として色材を含有する水溶液であり、一般的にグリセリンなどの乾燥防止剤を含有する。従って、本発明で使用されるイオン交換水とグリセリンの混合溶液(イオン交換水/グリセリン=8/2)は、インクジェット印刷機に用いられるインクジェットインクに近い溶液である。
本発明において、接触角は、塗工層上に混合溶液(イオン交換水/グリセリン=8/2)の液滴1μlを滴下し、各所定の接触時間において、市販の接触角測定装置を用いた画像データ解析により求められる。画像データ解析は、液滴の形状を真球あるいは楕円体の一部と仮定して計算されるカーブフィッティング法により行う。このような接触角測定装置には、例えば自動接触角計CA−VP300(協和界面科学株式会社製)がある。本願において、液滴1μlとしては、1μ±20%の範囲であればよく、この範囲であれば測定に支障はない。
本明細書で使用される場合、残存液滴体積率とは、下記式(2)に示されるとおり、所定の液滴を塗工層に滴下したときの特定の時間範囲で塗工層表面に残存する液滴体積の、滴下した液滴体積に対する百分率をいう。
式(2) 残存液滴体積率(%)={(滴下t秒経過後の塗工層表面の残存液滴体積V)/(滴下した液滴体積)}×100
本発明において、残存液滴体積率は、塗工層上に前記混合溶液(イオン交換水/グリセリン=8/2)の液滴1μlを滴下したときの所定時間後に吸収されずに塗工層上に残存する液滴体積を滴下液滴体積で除した値の百分率である。ここで、残存液滴体積は、市販の接触角測定装置を用いた画像解析データから測定される液滴半径および液滴高さから、下記式(3)により算出することができる。本願において液滴1μlとしては、1μ±20%の範囲であればよく、この範囲であれば測定に支障はない。
式(3) V=π×(r×r×h/2+h×h×h/6)
:滴下t秒経過後の塗工層表面の残存液滴体積(μl)
π:円周率
:測定する滴下t秒経過後の塗工層表面の液滴半径(μm)
:測定する滴下t秒経過後の塗工層表面の液滴高さ(μm)
このような接触角測定装置には、例えば自動接触角計CA−VP300(協和界面科学株式会社製)がある。
本発明の印刷用塗工紙において、混合溶液(イオン交換水/グリセリン=8/2)の液滴1μlを塗工層表面に滴下した場合の滴下1.5秒後の残存液滴体積率が85%以上100%以下、滴下10秒後の残存液滴体積率が70%以上90%以下であることが好ましい。残存液滴体積率をこの範囲にすることによって、インクジェット印刷機に対し、より優れたインク定着性、印刷部分の耐擦過性、ドットの拡散不良抑制を得ることができる。残存液滴体積率が本発明の範囲から外れると、これらインクジェット印刷適性のいずれかにおいて本発明の効果が得られない。
本発明において、塗工層の接触角または残存液滴体積率を前記の範囲に調整する方法としては、塗工量、顔料の種類、顔料の平均粒子径、顔料の粒度分布、顔料の形状、顔料の吸油度、バインダーの種類、分子量または重合度、水分散性バインダーと水溶性バインダーの混合比率、顔料とバインダーの含有比率などの各条件を組み合わせることによって達成することができる。
塗工層の接触角または残存液滴体積率を前記の範囲に調整する方法としては、より具体的には、(1)平板状あるいは球状の顔料と無定形の顔料を組み合わせる、(2)最も含有比率の高い顔料の平均粒子径を0.8μm以上3.5μm以下の範囲にする、(3)無定形の顔料の含有比率を高くする、(4)顔料100質量部に対しバインダーを6質量部以上25質量部以下とする、(5)塗工層中の総バインダーにおける水分散性バインダーの含有比率を高くする、(6)定形を有する顔料の平均粒子径を5μm以下とするなどの方法を挙げることができる。前記の範囲を満たす接触角または残存液滴体積率は、これらの方法を各々単独で使用して、あるいはこれら方法を組み合わせることによって達成されるが、これらの方法に限定されない。なお、本発明の一実施態様において、顔料の平均粒子径は、レーザー回折・散乱法あるいは動的光散乱法に基づく平均粒子径である。顔料の平均粒子径が3μm以上の場合は、コールターカウンター法に基づく平均粒子径である。
本発明において、塗工層表面のJIS Z8741で規定する75°光沢度は、塗工層に用いる顔料の種類や平均粒子径によって調整することができる。また、塗工層表面の光沢度は、塗工層をカレンダー処理する方法により調整することもできる。塗工層の接触角または残存液滴体積率が前記の範囲であり、JIS Z8741で規定する75°光沢度が40%未満であるための顔料の種類としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、カオリン、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカから選択されることがより好ましい。顔料の平均粒子径としては0.1μm以上5μm以下がより好ましい。
本発明の印刷用塗工紙において、塗工層を原紙の両面に設けることができる。両面に設けることで、印刷機によっては両面に印刷できるために好ましい。
最終的に得られた印刷用塗工紙は、用途に合わせて大小のシート判またはロール状に加工されて製品となる。保存の際は、吸湿を避けるために防湿の包装を施すのが好ましい。製品の坪量は特に限定されるものではないが、40〜300g/m程度が好ましい。
本発明の印刷用塗工紙は、オフセット印刷にも、インクジェット印刷にも用いることができ、優れた画像品質および耐久性を有する印刷画像を得ることができる。本発明の印刷用塗工紙は、顔料インクを採用するインクジェット印刷機にも好ましく使用することができ、優れた画像品質および耐久性を有する印刷画像を得ることができる。本発明の印刷用塗工紙は、印刷速度が15m/分以上、より高速では60m/分以上、さらに高速では120m/分を超える輪転方式のインクジェット印刷機にも好ましく使用することができ、優れた画像品質および耐久性を有する印刷画像を得ることができる。
また本発明の印刷用塗工紙は、オフセット印刷のみならずグラビア印刷や他の印刷方式に用いることも可能であり、何ら制限しない。さらには、輪転方式のインクジェット印刷機の他、市販のインクジェットプリンターなどに用いることも可能である。
本発明の別の態様として、インクジェット印刷機で印刷される印刷画像の画像品質および耐久性を向上させる方法であって、上記印刷用塗工紙を得る工程、および印刷用塗工紙の塗工層上に、顔料インクを用いたインクジェット印刷を印刷速度50m/分以上で行って印刷画像を形成する工程を含む方法を提供する。また本発明は、インクジェット印刷により、擦れ、汚れ、インクの吸収ムラや滲み、白筋の発生がない印刷画像を形成する方法であって、上記印刷用塗工紙を得る工程、および印刷用塗工紙の塗工層上に、顔料インクを用いたインクジェット印刷を印刷速度50m/分以上で行って印刷画像を形成する工程を含む方法を提供する。また本発明は、優れた印刷画像を形成する方法であって、上記印刷用塗工紙を得る工程、および印刷用塗工紙の塗工層上に、オフセット印刷機および/またはインクジェット印刷機を用いて印刷画像を形成する工程を含む方法を提供する。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその主旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」および「%」は、特に明示しない限り乾燥固形分あるいは実質成分の質量部および質量%を示す。また、塗工量も固形分換算の塗工量を示す。
(原紙の作製1)
<原紙1の作製>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸カルシウム12部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、アルキルケテンダイマー型(以下、「AKD」と記載する。)サイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.10部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置で酸化澱粉を乾燥付着量で3.0g/m、カチオン性樹脂としてジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を乾燥付着量で2.5g/m付着させ、マシンカレンダー処理をして坪量54g/mの原紙1を作製した。原紙1の灰分量は8.5%であった。
<原紙2の作製>
原紙1のAKDサイズ剤の配合量を0.08部とした以外は原紙1と同様にして、原紙2を作製した。原紙2の灰分量は8.3%であった。
<原紙3の作製>
原紙1の軽質炭酸カルシウムの配合量を15部とした以外は原紙1と同様にして、原紙3を作製した。原紙3の灰分量は10.3%であった。
<原紙4の作製>
原紙1の軽質炭酸カルシウムの配合量を23部とした以外は原紙1と同様にして、原紙4を作製した。原紙4の灰分量は15.0%であった。
<原紙5の作製>
原紙1の軽質炭酸カルシウムの配合量を29部とした以外は原紙1と同様にして、原紙5を作製した。原紙5の灰分量は20.7%であった。
<原紙6の作製>
原紙1のサイズプレスにおいて、カチオン性樹脂を未使用とした以外は原紙1と同様にして、原紙6を作製した。原紙6の灰分量は8.6%であった。
(印刷用塗工紙の作製1)
(実施例1)
1級カオリン(平均粒子径2.2μm)40部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90、備北粉化工業社製、平均粒子径0.8μm)50部、プラスチックピグメント(ローペイクHP91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)10部からなる顔料に対し、ラテックスバインダーとしてスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(JSR−2605G、ガラス転移温度:−19℃、JSR社製)10部、水溶性バインダーとしてリン酸エステル化澱粉4部を配合した塗工液を、片面塗工量2.0g/mとなるよう原紙1上にブレードコーターで両面塗工を行い、軽度のスーパーカレンダー処理をして実施例1の印刷用塗工紙とした。
(実施例2)
実施例1の塗工量を5.0g/mとした以外は実施例1と同様にして、実施例2の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例3)
実施例1の塗工量を7.0g/mとした以外は実施例1と同様にして、実施例3の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例4)
実施例1の原紙1を原紙2に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例4の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例5)
実施例2の原紙1を原紙2に代えた以外は実施例2と同様にして、実施例5の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例6)
実施例2の塗工液中の顔料比を1級カオリン(平均粒子径2.2μm)30部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90、備北粉化工業社製、平均粒子径0.8μm)60部、プラスチックピグメント(ローペイクHP91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)10部に代えた以外は実施例2と同様にして、実施例6の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例7)
実施例2の塗工液中の顔料比を1級カオリン(平均粒子径2.2μm)20部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90、備北粉化工業社製、平均粒子径0.8μm)70部、プラスチックピグメント(ローペイクHP91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)10部に代えた以外は実施例2と同様にして、実施例7の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例8)
実施例5の塗工液中の顔料比を1級カオリン(平均粒子径2.2μm)40部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90、備北粉化工業社製、平均粒子径0.8μm)35部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ60、備北粉化工業社製、平均粒子径1.2μm)15部、プラスチックピグメント(ローペイクHP91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)10部に代えた以外は実施例5と同様にして、実施例8の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例9)
実施例5の塗工液中の顔料比を1級カオリン(平均粒子径2.2μm)40部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90、備北粉化工業社製、平均粒子径0.8μm)15部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ60、備北粉化工業社製、平均粒子径1.2μm)35部、プラスチックピグメント(ローペイクHP91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)10部に代えた以外は実施例5と同様にして、実施例9の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例10)
1級カオリン(平均粒子径2.2μm)40部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ60、備北粉化工業社製、平均粒子径1.2μm)50部、プラスチックピグメント(ローペイクHP91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)10部からなる顔料に対し、ラテックスバインダーとしてスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:JSR−2605G、ガラス転移温度:−19℃、JSR社製)10部、水溶性バインダーとしてリン酸エステル化澱粉4部を配合した塗工液を、片面塗工量2.0g/mとなるよう原紙2上にブレードコーターで両面塗工を行い、軽度のスーパーカレンダー処理をして実施例10の印刷用塗工紙とした。
(実施例11)
実施例10の塗工量を5.0g/mとした以外は実施例10と同様にして、実施例11の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例12)
実施例10の塗工量を7.0g/mとした以外は実施例10と同様にして、実施例12の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例13)
実施例1の原紙1を原紙3に代えた以外は実施例1と同様にして、実施例13の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例14)
実施例2の原紙1を原紙3に代えた以外は実施例2と同様にして、実施例14の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例15)
実施例3の原紙1を原紙3に代えた以外は実施例3と同様にして、実施例15の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例16)
実施例2の原紙1を原紙4に代えた以外は実施例2と同様にして、実施例16の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例17)
実施例2の原紙1を原紙5に代えた以外は実施例2と同様にして、実施例17の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例18)
1級カオリン(平均粒子径2.2μm)40部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ60、備北粉化工業社製、平均粒子径1.2μm)50部、プラスチックピグメント(ローペイクHP91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)10部からなる顔料に対し、ラテックスバインダーとしてスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス(商品名:JSR−2605G、ガラス転移温度:−19℃、JSR社製)10部、水溶性バインダーとしてリン酸エステル化澱粉4部を配合した塗工液を、片面塗工量2.0g/mとなるよう原紙3上にブレードコーターで両面塗工を行い、軽度のスーパーカレンダー処理をして、実施例18の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例19)
実施例18の塗工量を5.0g/mとした以外は実施例18と同様にして、実施例19の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例20)
実施例18の塗工量を7.0g/mとした以外は実施例18と同様にして、実施例20の印刷用塗工紙を作製した。
(比較例1)
実施例1の塗工量を8.0g/mとした以外は実施例1と同様にして、比較例1の印刷用塗工紙を作製した。
(比較例2)
実施例1の塗工量を1.0g/mとした以外は実施例1と同様にして、比較例2の印刷用塗工紙を作製した。
(比較例3)
実施例2の塗工液中の顔料比を1級カオリン(平均粒子径2.2μm)50部、重質炭酸カルシウム(ハイドロカーブ90、備北粉化工業社製、平均粒子径0.8μm)40部、プラスチックピグメント(ローペイクHP91、ロームアンドハース社製、平均粒子径1.0μm)10部に代えた以外は実施例2と同様にして、比較例3の印刷用塗工紙を作製した。
(比較例4)
実施例2の原紙1を原紙6に代えた以外は実施例2と同様にして、比較例4の印刷用塗工紙を作製した。
(印刷用塗工紙の評価1)
実施例1〜20および比較例1〜4の印刷用塗工紙について、次に記載した方法で白紙面感、オフセット印刷適性、インク定着性、ドットの拡散不良抑制および耐擦過性について評価を行った。その結果を表1に示す。また、上記実施例1〜20および比較例1〜4の印刷用塗工紙作製時に使用した塗工液を配合する際に用いた重質炭酸カルシウムについて、以下に記載した方法で粒度分布を測定した。その結果を表1に示す。
<重質炭酸カルシウムの粒度分布の測定>
塗工層に配合した重質炭酸カルシウムの単独あるいは混合物の粒度分布は、日機装社製粒度分布測定器Microtrac MT3000IIを用い、以下の測定条件で測定を行った。
溶媒 :水
粒子屈折率:1.49
粒子形状 :非球形
粒度分布測定結果から、顔料の粒子径に関する体積を基準とした累積頻度曲線を作成し、測定器に付属する解析手段によって、粒子径2.0μm以下の累積頻度を算出した。
<白紙面感の評価>
白紙の面感について目視判定を行った。評価基準は以下の指標に従った。
4:面が均一であり、塗工紙としての面感に優れる。
3:マット調の塗工紙と同等の面感である。
2:非塗工紙とは異なる面感で、塗工されていることが認識できる。
1:非塗工紙と同等の面感である。
非塗工紙と明らかに異なり、白紙面感の点で優れているのは「2」以上である。
<オフセット印刷適性の評価>
ミヤコシ社製オフセットフォーム輪転機で、印刷速度:150m/分、使用インク:T&K TOKA UVベストキュア墨および金赤、UV照射量:8kW2基の条件で6000mの印刷を行い、印刷後ブランパイリングの状況、印刷サンプルの状態について目視判定を行った。評価基準は以下の指標に従った。
3:特性が良好。
2:実用上問題ない範囲。
1:特性が不良。
オフセット印刷適性の点で優れているのは「2」以上である。
<インク定着性の評価>
ミヤコシ社製インクジェット印刷機MJP−600を用い、顔料インクにて評価画像を印刷速度50m/分で印字し、200%ベタ画像部のインクの転写汚れ具合の目視判定を行った。評価基準は以下の指標に従った。
5:転写汚れがまったくなく特性が良好。
4:転写汚れがごく薄く発生しているが、特性は概ね良好。
3:転写汚れが僅かに発生しているが実用上問題ない範囲。
2:転写汚れの発生が顕著であり実用上問題あり。
1:転写汚れが酷く特性不良。
インク定着性の点で優れているのは「3」以上である。
<ドットの拡散不良抑制の評価>
ミヤコシ社製インクジェット印刷機MJP−600を用い、顔料インクにて評価画像を印刷速度50m/分で印字し、ブラックインクおよびマゼンタインクで発生する白筋の状況の目視判定を行った。評価基準は以下の指標に従った。
5:白筋がまったくなく特性が良好。
4:色によってはごく僅かに白筋が認識されるが、特性は概ね良好。
3:白筋が僅かに発生しているが実用上問題ない範囲。
2:白筋の発生が顕著であり実用上問題あり。
1:白筋の発生が酷く特性不良。
ドットの拡散不良抑制の点で優れているのは「3」以上である。
<印刷部分の耐擦過性の評価>
ミヤコシ社製インクジェット印刷機MJP−600を用い、顔料インクにて評価画像を印刷速度50m/分で印字し、18cm×18cm画サイズのブラックインクによるベタ画像部を、印刷してから1時間後に500gまたは300gの荷重で木綿のガーゼを押し付けて25回摩擦試験を行った。評価基準は以下の指標に従った。下記基準に従って目視にて評価した。3〜5の評価であれば、実用上に問題はない。
5:500g荷重のとき、ほとんど傷が認められない。
4:500g荷重のとき、僅かに傷が認められるが、許容レベルである。
3:300g荷重のとき、僅かに傷が認められるが、許容レベルである。
2:300g荷重のとき、多少の傷が認められる。
1:300g荷重のとき、著しく傷が認められる。
耐擦過性の点で優れているのは「3」以上である。
Figure 0005670898
<比較評価1>
実施例1〜3と比較例1〜2を比較することで、カチオン性樹脂を含有した原紙の上に塗工層を片面あたり2.0g/m以上7.0g/m以下の塗工量範囲で設けることにより、面感に優れると共に、各特性のバランスに優れた印刷用塗工紙が得られることが分かる。
実施例2と比較例4を比較することで、本発明の塗工紙の原紙として、カチオン性樹脂を含有した原紙を用いることで、インク定着性、ドットの拡散不良抑制、耐擦過性に優れた印刷用塗工紙が得られることが分かる。
実施例2、6、7と比較例3を比較することで、本発明の印刷用塗工紙の塗工層が重質炭酸カルシウムを塗工層中の総顔料100部に対して50部以上含有することにより、インク定着性、ドットの拡散不良抑制、耐擦過性に優れた印刷用塗工紙を得られることが分かる。
実施例5、8、9、11を比較することで、本発明の印刷用塗工紙の塗工層が粒子径2μm以下の累積頻度が70%以下である粒度分布を有する重質炭酸カルシウムを塗工層中の総顔料100部に対して50部以上含有することで、特にドットの拡散不良抑制がより改良されることが分かる。
実施例1〜3と実施例13〜17を比較することで、原紙の灰分量を10%以上にすることで、インク定着性、ドットの拡散不良抑制、耐擦過性のバランスに優れた印刷用塗工紙が得られることが分かる。
(印刷用塗工紙の作製2)
(実施例21)
実施例1に使用している原紙1のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例1と同様にして、実施例21の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例22)
実施例2に使用している原紙1のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例2と同様にして、実施例22の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例23)
実施例3に使用している原紙1のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例3と同様にして、実施例23の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例24)
実施例4に使用している原紙2のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例4と同様にして、実施例24の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例25)
実施例5に使用している原紙2のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例5と同様にして、実施例25の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例26)
実施例6に使用している原紙1のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例6と同様にして、実施例26の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例27)
実施例7に使用している原紙1のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例7と同様にして、実施例27の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例28)
実施例8に使用している原紙2のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例8と同様にして、実施例28の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例29)
実施例9に使用している原紙2のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例9と同様にして、実施例29の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例30)
実施例10に使用している原紙2のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例10と同様にして、実施例30の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例31)
実施例11に使用している原紙2のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例11と同様にして、実施例31の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例32)
実施例12に使用している原紙2のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例12と同様にして、実施例32の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例33)
実施例13に使用している原紙3のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例13と同様にして、実施例33の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例34)
実施例14に使用している原紙3のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例14と同様にして、実施例34の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例35)
実施例15に使用している原紙3のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例15と同様にして、実施例35の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例36)
実施例16に使用している原紙4のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例16と同様にして、実施例36の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例37)
実施例17に使用している原紙5のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例17と同様にして、実施例37の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例38)
実施例18に使用している原紙3のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例18と同様にして、実施例38の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例39)
実施例19に使用している原紙3のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例19と同様にして、実施例39の印刷用塗工紙を作製した。
(実施例40)
実施例20に使用している原紙3のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は実施例20と同様にして、実施例40の印刷用塗工紙を作製した。
(比較例5)
比較例1に使用している原紙1のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は比較例1と同様にして、比較例5の印刷用塗工紙を作製した。
(比較例6)
比較例2に使用している原紙1のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は比較例2と同様にして、比較例6の印刷用塗工紙を作製した。
(比較例7)
比較例3に使用している原紙1のジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を多価陽イオン塩として塩化マグネシウムに代えた以外は比較例3と同様にして、比較例7の印刷用塗工紙を作製した。
(印刷用塗工紙の評価2)
上記実施例21〜40および比較例4〜7の印刷用塗工紙について、実施例1〜20および比較例1〜4の印刷用塗工紙について行った評価1と同様の方法で評価を行った。その結果を表2に示す。但し、インク定着性、ドットの拡散不良抑制、耐擦過性の評価方法については、上記評価1においてミヤコシ社製インクジェット印刷機MJP−600を用い評価画像を印刷速度50m/分で印字したことに代えて、大日本スクリーン製造社製インクジェットプリンティングシステムTruepressJet520を用い、評価画像を印刷速度64m/分で印字して、評価を行った。
Figure 0005670898
<比較評価2>
実施例21〜23と比較例5〜6を比較することで、多価金属イオン塩を含有した原紙の上に塗工層を片面あたり2.0g/m以上7.0g/m以下の塗工量範囲で設けることにより、面感に優れると共に、各特性のバランスに優れた印刷用塗工紙が得られることが分かる。
実施例22と比較例4を比較することで、本発明の印刷用塗工紙の原紙として、多価陽イオン塩を含有した原紙を用いることで、インク定着性、ドットの拡散不良抑制、耐擦過性に優れた印刷用塗工紙が得られることが分かる。
実施例22、26、27と比較例7を比較することで、本発明の塗工紙の塗工層が重質炭酸カルシウムを塗工層中の総顔料100部に対して50部以上含有することにより、インク定着性、ドットの拡散不良抑制、耐擦過性に優れた印刷用塗工紙を得られることが分かる。
実施例25、28、29、31を比較することで、本発明の塗工紙の塗工層が粒子径2μm以下の累積頻度が70%以下である粒度分布を有する重質炭酸カルシウムを塗工層中の総顔料100部に対して50部以上含有することで、特にドットの拡散不良抑制がより改良されることが分かる。
実施例21〜23と実施例33〜37を比較することで、原紙の灰分量を10%以上にすることで、インク定着性、ドットの拡散不良抑制、耐擦過性のバランスに優れた印刷用塗工紙が得られることが分かる。
本発明における、別の好ましい様態について、以下に実施例を記載して説明する。
以下の内容に従って印刷用塗工紙を作製した。
(原紙の作製2)
<原紙7の作製>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸カルシウム15部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、AKDサイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.03部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置でリン酸エステル化澱粉を乾燥付着量で3g/m付着させ、マシンカレンダー処理をして、坪量93g/mの原紙7を得た。
<原紙8の作製>
濾水度400mlcsfのLBKP100部からなるパルプスラリーに、填料として軽質炭酸カルシウム15部、両性澱粉0.8部、硫酸バンド0.8部、AKDサイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)0.03部を添加して、長網抄紙機で抄造し、サイズプレス装置でリン酸エステル化澱粉およびカチオン性樹脂としてジメチルアミン−エピクロルヒドリン重縮合物(ジェットフィックス5052、里田化工社製)を乾燥付着量で各々3g/m、2.0g/m付着させ、マシンカレンダー処理をして、坪量93g/mの原紙7を得た。
<原紙9の作製>
原紙8のAKDサイズ剤(サイズパインK903、荒川化学工業社製)の添加量を0.10部とした以外は原紙8と同様にして、原紙9を作製した。
(印刷用塗工紙の作製3)
実施例41〜44および比較例8〜10の印刷用塗工紙について、以下の手順により作製した。
<塗工層塗工液の調製>
顔料 配合部数は表3に記載
バインダー 配合部数は表3に記載
上記のように顔料およびバインダーを配合し、pH9.5となるようにアンモニア水で調整し、B型粘度が200〜600mPa・sになるように水で調整し、良く攪拌して塗工層塗工液とした。
Figure 0005670898
表3中に記載する顔料およびバインダーは、具体的には以下の通りである。
顔料A:重質炭酸カルシウム(平均粒子径1.4μm)
顔料B:ポリスチレン系有機中空顔料(平均粒子径1μm、空隙率55体積%)
顔料C:カオリン(平均粒子径2.2μm)
顔料D:非晶質合成シリカ(平均粒子径3.3μm)
バインダーA:スチレン−ブタジエン共重合体(ガラス転移温度:−19℃)
バインダーB:リン酸エステル化澱粉
バインダーC:ポリビニルアルコール(ケン化度98%、平均重合度500)
<印刷用塗工紙の作製>
原紙に、塗工層塗工液をエアーナイフコーターにて片面塗工し、乾燥させた後、軽度のスーパーカレンダー処理をして印刷用塗工紙を得た。比較例8の塗工量は1g/mとし、それ以外は塗工量を5g/mとした。
表3中に記載するマット系オフセット印刷用紙はA2マットコート紙「ニューVマット、坪量104.7g/m(三菱製紙社製)」であり、また、マット系インクジェット専用紙は「jetscript ML9084(三菱製紙社製)」である。
印刷用塗工紙の評価は、下記の方法によって実施した。
<接触角ならびに残存液滴体積率の測定>
接触角の測定ならびに残存液滴体積率の測定は、印刷用塗工紙の塗工層上に混合溶液(イオン交換水/グリセリン=8/2)1μlを滴下し、各所定の接触時間において、自動接触角計CA−VP300(協和界面科学社製)および画像解析ソフトFAMAS(協和界面科学社製)を用いた画像データ解析により行った。画像データ解析は、カーブフィッティング法により行った。また測定に用いた混合溶液(イオン交換水/グリセリン=8/2)は、質量比としてイオン交換水/グリセリン=8/2の割合で混合し、さらにアニオン性のフッ素系界面活性剤(AGCセイミケミカル社製、サーフロンS−111n)を加えて表面張力27.5mN/mに調整した。
<75°光沢度の測定>
インクジェット用記録紙の白紙光沢度は、JIS Z8741に準拠し、デジタル光沢計GM−26D型(村上色彩技術研究所社製)を用い、入反射角度75°で測定した。A2マットコート紙の商業印刷用紙の光沢感を有する印刷用塗工紙として、光沢度が40%未満であればよい。
<インク定着性の評価2>
輪転タイプの大日本スクリーン製造社製インクジェット印刷機TruepressJet520を用い、評価画像を印刷速度128m/分で印刷した。印刷機の排紙部に排出された印刷用塗工紙の印刷面を観察し、インクの擦れ跡およびインクの剥離の度合いを目視評価で判定した。インク定着性に優れているのは「3」以上の評価である。
5:インクの擦れ跡、インクの剥離が認められない。
4:インクの擦れ跡、インクの剥離がともにほとんど認められない。
3:インクの擦れ跡がかすかにあり、インクの剥離が極僅かに認められる。
2:インクの擦れ跡があり、部分的に印刷物が汚れたように見える。
1:印刷部分の全体的に、インクの擦れ跡やインクの剥離が発生している。
<印刷部分の耐擦過性の評価2>
輪転タイプの大日本スクリーン製造社製インクジェット印刷機TruepressJet520を用い、インクジェット用記録紙に18cm×18cm画サイズのブラックインクによるベタ画像を印刷速度128m/分で印刷した。印刷してから1時間後に、印刷用塗工紙の印刷面に500gまたは300gの荷重で木綿のガーゼを押し付けて25回摩擦試験を行い、下記基準に従って目視にて評価した。印刷部分の耐擦過性に優れているのは「3」以上の評価である。
5:500g荷重のとき、ほとんど傷が認められない。
4:500g荷重のとき、僅かに傷が認められるが、許容レベルである。
3:300g荷重のとき、僅かに傷が認められるが、許容レベルである。
2:300g荷重のとき、多少の傷が認められる。
1:300g荷重のとき、著しく傷が認められる。
<インクの接着強度の評価>
輪転タイプの大日本スクリーン製造社製インクジェット印刷機TruepressJet520を用い、評価画像を印刷速度128m/分で印刷してから1時間後に、印刷用塗工紙の印刷表面を爪で擦過し、インクの接着性強度を官能評価により、下記の5段階で評価した。インクの接着強度に優れているのは「3」以上の評価である。
5:剥離がない。
4:剥離がほとんどない。
3:若干剥離があるが、実用上問題ない。
2:剥離があり、使用できない。
1:容易に剥離し、使用できない。
<ドットの拡散不良抑制の評価2>
輪転タイプの大日本スクリーン製造社製インクジェット印刷機TruepressJet520を用い、印刷用塗工紙に18cm×18cm画サイズのブラックインクによるベタ画像を、印刷速度64m/分で印刷した。インク滴のドットの広がり不足による白筋発生の度合いを目視評価で判定した。ドットの拡散不良抑制に優れているのは「3」以上の評価である。
5:白筋が確認できない。
4:白筋は確認できないが、濃淡が確認できる。
3:白筋は確認できないが、淡い筋ムラが確認できる。
2:薄い白筋が、確認できる。
1:白筋が、はっきり確認できる。
<インク吸収性の評価>
輪転タイプの大日本スクリーン製造社製インクジェット印刷機TruepressJet520を用い、印刷用塗工紙にブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各単色および、ブラックインクを除く他の3色インクでの2重色(レッド、グリーン、ブルー)の計7色のベタパターンを、2cm×2cm四方で横一列に隙間なく並べて印刷するという方法で、印刷速度128m/分でベタ印刷を行った。印刷部の各色ベタ部および境界部について目視評価で判定した。インク吸収性に優れているのは「3」以上の評価である。
5:色の境界部に滲みがない。
4:色の境界部にほとんど滲みがない。
3:色の境界部に滲みはあるものの、境界部がはっきり識別できる。
2:色の境界部が、はっきりせず、隣接する色が境界部を越えて若干移動している。
1:各色の境界がわからず、隣接する色への滲み出しが大きい。
これらの接触角および残存液滴体積率の測定結果、ならびに各評価結果を表4に示す。
Figure 0005670898
<比較評価3>
塗工層の接触角値および残存液滴体積率が本願発明の範囲である実施例41〜44は、インクジェット印刷において優れた適性を有する。
一方、塗工層の接触角値や残存液滴体積率が本発明の範囲にない比較例8〜10では本発明の効果を得られない。また比較例11および12から、市販のマット系のオフセット印刷用紙やインクジェット専用紙も、接触角値や残存液滴体積率が本発明の範囲になく、本発明の効果を得られない。

Claims (4)

  1. 原紙の少なくとも一方の面に顔料およびバインダーを主成分とする塗工層を設けた印刷用塗工紙において、
    原紙がカチオン性化合物を含有し、
    塗工層が顔料として重質炭酸カルシウムを塗工層中の総顔料100質量部に対して50質量部以上含有し、
    前記重質炭酸カルシウムが、粒度分布において粒子径2μm以下の累積頻度が70%以下であり、
    塗工層に含まれる各種顔料のそれぞれの平均粒子径が0.8μm以上2.2μm以下の範囲から選ばれ、
    塗工層の塗工量が片面あたり2.0g/m以上7.0g/m以下であることを特徴とする印刷用塗工紙。
  2. 前記カチオン性化合物が、カチオン性樹脂である請求項1に記載の印刷用塗工紙。
  3. 前記カチオン性化合物が、多価陽イオン塩である請求項1に記載の印刷用塗工紙。
  4. 原紙の灰分量が、10質量%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷用塗工紙。
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