JP5630578B2 - 車両用手動変速機の操作機構 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用手動変速機の操作機構に関し、特に、最高速段からの斜め操作における操作性を向上させるための改良に関する。
変速操作レバーのセレクト操作及びシフト操作に連動して、選択されたシフトフォークを軸心方向に移動させて選択された変速段を成立させる車両用手動変速機の操作機構が知られている。また、斯かる手動変速機の操作機構に関して、変速操作レバーの操作性を向上させるための技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載された手動変速機がそれである。この技術によれば、シフトレバーからのシフト抜き操作力を受けてスリーブがストッパ側に向けて移動する際、そのスリーブが略中立位置に達したときに、そのスリーブに対してストッパ側に向けての移動を制限して上記略中立位置に保持するための保持力を付与する構成を備えることで、シフト抜き操作の後にセレクト操作に移行する際、その操作方向に引っ掛かりが生じるのを好適に抑制することができる。
特開2010−101429号公報 実開平5−42824号公報
ところで、前記手動変速機における変速段を変更するための前記変速操作レバーの操作において、セレクト位置が互いに異なり且つシフト方向も互いに異なる変速段同士の間の変速操作は一般に斜め操作と呼ばれ、例えば最高速段である第5速から第4速へのダウンシフトを行うための変速操作がその斜め操作に相当する態様が考えられる。ここで、斯かる最高速段からの斜め操作に係るセレクト操作時に、シフトストッパ機構においてインナレバーと係合させられたシフトヘッドが5速抜き方向に若干移動し過ぎるオーバーシュートが発生した場合、インターロック部材が5速シフトヘッドを押し分ける力と、インナレバーが5速シフトヘッドを押し分ける力とによりセレクト方向に引っ掛かりが生じて操作性が悪化するおそれがあった。前記従来の技術では十分にその操作性の悪化を抑制することができなかった。このため、最高速段からの斜め操作における操作性を向上させる車両用手動変速機の操作機構の開発が求められていた。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、最高速段からの斜め操作における操作性を向上させる車両用手動変速機の操作機構を提供することにある。
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、最高速段がn速である手動変速機に備えられ、変速操作レバーの斜め操作によりその手動変速機における前記n速段からn−1速段へのダウンシフトが行われる車両用手動変速機の操作機構であって、前記変速操作レバーと作動的に連動して少なくとも2つのセレクト位置に操作されるセレクトレバーと、前記変速操作レバーと作動的に連動してニュートラル位置とそれを挟む2つのセレクト位置に操作されるシフトレバーと、シフトフォーク及びシフトヘッドを一体的に備え、そのシフトヘッドがシフトセレクト軸まわりの周方向に連ねられた状態でそのシフトセレクト軸と平行に且つ軸心方向の移動可能に配設された複数本のシフトフォーク軸と、前記シフトセレクト軸に固定され、前記シフトレバーのシフト操作に連動して軸心方向に移動させられることにより前記シフトフォーク軸を軸心方向に移動させるインナレバーと、前記シフトセレクト軸に軸心方向の相対移動可能且つ軸心まわりの回動可能に支持され、前記セレクトレバーのセレクト位置への操作に連動して回動させられることにより前記複数本のシフトフォーク軸にそれぞれ備えられたシフトヘッドの何れか1つに係合する回動位置に前記インナレバーを選択的に位置決めすると共にそのインナレバーの軸心方向の移動を許容し、且つそのインナレバーに非係合のシフトヘッドをニュートラル位置に拘束するインターロック部材とを、備え、前記手動変速機における前記n速段に対応するセレクト位置において、そのn速段選択時に押動されるシフトヘッド及び前記インターロック部材それぞれの一部が、そのインターロック部材の回動方向に重なり合うように構成されたことを特徴とするものである。
このようにすれば、前記手動変速機における前記n速段に対応するセレクト位置において、そのn速段選択時に押動されるシフトヘッド及び前記インターロック部材それぞれの一部が、そのインターロック部材の回動方向に重なり合うように構成されたものであることから、前記n速段からの抜き操作時に前記シフトヘッドが前記インターロック部材との重なり合い部分により前記ニュートラル位置に留められ、インナレバーと係合させられたシフトヘッドの5速抜き方向のオーバーシュートを抑制してそのオーバーシュート位置からのセレクト操作における引っ掛かりの発生を好適に防止できる。すなわち、最高速段からの斜め操作における操作性を向上させる車両用手動変速機の操作機構を提供することができる。
本発明が好適に適用される車両用手動変速機の操作機構の一例を説明するための全体図である。 図1の手動変速機の操作機構におけるインナレバー周辺の構造を斜め方向からみた斜視図である。 図2のインナレバー及びインターロック部材をシフトセレクト軸の軸心と平行な方向からみた矢視図である。 図1の手動変速機を軸心と平行な方向からみた側面図である。 図1の手動変速機の変速段を選択するためのシフト切換装置におけるシフトゲートの形状を概略的に示す図である。 図1の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時における係合部等の状態を示す図である。 図1の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時における係合部等の状態を示す図である。 図1の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時における係合部等の状態を示す図である。 図1の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時における係合部等の状態を示す図である。 図1の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時における係合部等の状態を示す図である。 図1の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時における係合部等の状態を示す図である。 従来の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時におけるオーバーシュートに起因する操作性の悪化について説明する図である。 従来の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時におけるオーバーシュートに起因する操作性の悪化について説明する図である。 図1の手動変速機の操作機構における従来技術との相違を説明するために、従来技術の第3シフトフォーク軸の構成を説明する斜視図である。 図14に示す従来技術の第3シフトフォーク軸との比較において、本実施例の手動変速機の操作機構における構成を説明する斜視図である。 本実施例の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時におけるオーバーシュートの防止延いては操作性悪化の抑制について説明する図である。 本実施例の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時におけるオーバーシュートの防止延いては操作性悪化の抑制について説明する図である。 本実施例の手動変速機の操作機構において、第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時におけるオーバーシュートの防止延いては操作性悪化の抑制について説明する図である。
本発明は、換言すれば、最高速段がn速である手動変速機に備えられ、変速操作レバーの斜め操作によりその手動変速機における前記n速段からn−1速段へのダウンシフトが行われる車両用手動変速機の操作機構において、前記n速段選択時(n速段への切替時)にインナレバーにより押動されるシフトヘッドの、前記インターロック部材の回動方向の寸法(厚み寸法)が、そのインターロック部材に形成された前記インナレバーの軸心方向の移動を許容する間隙の幅寸法よりも厚く構成されたものである。このようにすれば、前記n速段からの抜き操作時に前記シフトヘッドが前記インターロック部材との重なり合い部分により前記ニュートラル位置に留められ、そのシフトヘッドがストッパ部材として機能することで前記インナレバーと係合させられたシフトヘッドの5速抜き方向のオーバーシュートを抑制してそのオーバーシュート位置からのセレクト操作における引っ掛かりの発生を好適に防止できる。
前記手動変速機における前記n速段に対応するセレクト位置において、前記インターロック部材と回動方向に重なり合うように構成された前記シフトヘッドの一部は、好適には、シフト操作部分すなわち前記インナレバーとシフトヘッドとの当接部分の近傍に、そのシフトヘッドと一体に形成されたものである。すなわち、各部の製造ばらつきを抑制するため、前記n速段選択時に押動されるシフトヘッドそのものが、そのn速段に対応するセレクト位置において、前記インターロック部材と回動方向に重なり合うように構成されたものであるが、前記シフトヘッドとは別の部材が連結(固定)されること等により、他の部材を介して間接的に前記インターロック部材と回動方向に重なり合うように構成されたものであってもよい。
前記手動変速機は、好適には、前進5速、後進1変速段のマニュアルトランスミッションであり、最高速段のn速段である第5変速段からn−1速段である第4変速段へのダウンシフトが変速操作レバーの斜め操作により行われるものであるが、例えばセレクト位置が4位置である前進7速、後進1変速段の手動変速機等、他の形式の手動変速機等にも本発明は好適に適用される。
前記手動変速機の操作機構としては、好適には、変速操作レバーが運転席近傍のフロア(床上)に設けられたダイレクトコントロール方式が採用されるが、リモートコントロール方式や、コラムシフト式など他の操作機構に本発明を適用することができる。
前記手動変速機の操作機構に備えられたインターロック部材は、好適には、シフトセレクト軸に対して回転可能且つ軸心方向に移動可能に支持されるものであるが、そのシフトセレクト軸とインターロック部材とがスプライン嵌合等で回転不能に支持されても、軸心方向に移動可能であれば本発明は実施することができる。
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明が好適に適用される車両用手動変速機10の操作機構の一例を説明するための全体図である。この図1に示す手動変速機10は、図示しないトランスミッションケース内にシフトセレクト軸12と、第1シフトフォーク軸14、第2シフトフォーク軸16、及び第3シフトフォーク軸18の3本のシフトフォーク軸とを、備えている。
上記シフトセレクト軸12は、図示しない軸受け等によって回転可能且つ軸心X1方向の移動可能に支持されている。また、このシフトセレクト軸12には、ニュートラル位置とそれを挟む2つのセレクト位置に操作されるシフトレバー20と、複数のセレクト位置に操作されるセレクトレバー22とが、設けられている。これらシフトレバー20及びセレクトレバー22は、運転者によって変速操作される変速操作レバー52(図5を参照)と作動的に連動しており、上記シフトレバー20は、上記変速操作レバー52のシフト方向の操作に関連して伝達されるシフト操作力に従って、上記シフトセレクト軸12を軸心X1方向に移動させる。また、上記セレクトレバー22は、上記変速操作レバー52のセレクト方向の操作に関連して伝達されるセレクト操作力に従って、上記シフトセレクト軸12を軸心X1回りに回転させる。
前記第1シフトフォーク軸14は、前記シフトセレクト軸12に平行に、且つ軸心X2方向の移動可能に支持されている。また、前記第1シフトフォーク軸14には、第1変速段及び第2変速段の間に設けられ、第1変速段のギヤ及び第2変速段のギヤに選択的に動力を伝達する図示しないシンクロ機構のスリーブに嵌合された第1シフトフォーク24が接続されており、前記第1シフトフォーク軸14が軸心X2方向に移動させられるとその第1シフトフォーク24も連動して軸心方向に移動させられ、第1変速段又は第2変速段が選択的に成立させられるようになっている。
前記第2シフトフォーク軸16は、前記シフトセレクト軸12に平行に、且つ軸心X3方向の移動可能に支持されている。また、前記第2シフトフォーク軸16には、第3変速段及び第4変速段の間に設けられ、第3変速段のギヤ及び第4変速段のギヤに選択的に動力を伝達する図示しないシンクロ機構のスリーブに嵌合された第2シフトフォーク26が接続されており、前記第2シフトフォーク軸16が軸心X3方向に移動させられるとその第2シフトフォーク26も連動して軸心方向に移動させられ、第3変速段又は第4変速段が選択的に成立させられるようになっている。
前記第3シフトフォーク軸18は、前記シフトセレクト軸12に平行に、且つ軸心X4方向の移動可能に支持されている。また、前記第3シフトフォーク軸18には、第5変速段に対応して設けられ、第5変速段のギヤに動力を伝達する図示しないシンクロ機構のスリーブに嵌合された第3シフトフォーク28が接続されており、前記第3シフトフォーク軸18が軸心X4方向に移動させられるとその第3シフトフォーク28も連動して軸心方向に移動させられ、第5変速段が成立させられるようになっている。なお、前記第1シフトフォーク軸14、第2シフトフォーク軸16、及び第3シフトフォーク軸18には、好適には、それぞれシフトフォーク軸に溝が設けられ、その溝にボールがスプリングの付勢力で押し付けられることによって、シフト時の節度感をもたらすと共に、ギヤ抜けを防止するシフトチェック機構が設けられている。また、後述する図6〜図11に示すように、前記手動変速機10の操作機構には、その手動変速機10において所定の変速段に対応するギアが噛み合っている間は他の変速段に対応するギヤが噛み合うのを防止するシフトストッパ機構30が備えられている。
前記シフトセレクト軸12には、前記第1シフトフォーク軸14、第2シフトフォーク軸16、及び第3シフトフォーク軸18の何れかを選択的に軸心方向に移動させるためのインナレバー32が設けられている。図2は、図1の手動変速機10の操作機構におけるインナレバー32周辺の構造を斜め方向からみた斜視図である。この図2に示さすように、上記インナレバー32は、前記シフトセレクト軸12に相対回転不能且つ軸心X1方向に相対移動不能に接続されている。また、上記インナレバー32は、前記シフトセレクト軸12の外周面に嵌め着けられている円筒形状の円筒部32aと、その円筒部32aの外周面から軸心X1方向に長手状の断面を有して径方向に突設された根元部32bとを、備えると共に、更にその根元部32bの外縁(外周側端部)から上記根元部32bよりも円周方向の厚みが薄くなった係合部32cがその根元部32bと同様に軸心X1方向に長手状に突設されている。
上記根元部32bの円周方向の両側には、インターロック部材34が摺接させられている。このインターロック部材34は、前記シフトセレクト軸12に対し軸心X1まわりの回転可能且つ軸心X1方向の移動可能に支持されている円筒部34aと、その円筒部34aの外周面の両端から対向するように互いに平行に伸びる一対の回転伝達部34bと、上記円筒部34aから軸心方向に伸びると共に上記インナレバー32の根元部32bの周方向両側と摺接させられる摺接部34cと、その摺接部34cの両側から径方向外側に伸びると共に周方向へ円弧状に伸びる一対のガイド部34dとを、備えている。このガイド部34dの軸心方向の長さ寸法は、上記インナレバー32の係合部32cの軸心X1方向の長さ寸法と略等しくなっている。また、上記インナレバー32の円筒部32aとインターロック部材34の円筒部34aとの軸心X1方向の間隙は、そのインナレバー32が軸心X1方向の両側に移動できるように設けられている。
図3は、図2のインナレバー32及びインターロック部材34を前記シフトセレクト軸12の軸心X1と平行な矢印Aの方向からみた矢視図である。この図3に示すように、上記インターロック部材34の互いに対向する一対の回転伝達部34bの間には、前記セレクトレバー22に設けられているセレクトインナレバー22aが介挿(介在)されている。前記セレクトレバー22のセレクト操作力に従って、上記セレクトインナレバー22aが前記回転伝達部34bの当接面35に対し垂直な方向に押圧させられると、上記インタロック部材34は、前記シフトセレクト軸12を回動の中心として回動させられる。また、上記摺接部34cにおける前記インナレバー32の根元部32bの周方向両側に摺接して相対向する面は、前記セレクトレバー22のセレクト操作による回転を前記インナレバー32に伝達する一対の案内面36となっている。また、前記インナレバー32の係合部32cの円周方向の厚み寸法は、上記根元部32bの厚み寸法に比べて薄くなっており、そのインナレバー32の係合部32cを挟み込んでいるガイド部34dの間隙34eは、対向する案内面36の間隙に比べて大きくなっている。
図4は、図1の手動変速機10を軸心X1と平行に矢印Bの方向からみた側面図である。この図4に示すように、前記第1シフトフォーク24、第2シフトフォーク26、及び第3シフトフォーク28それぞれの内周面は、図示しないスリーブに嵌合できるように円弧状の形状となっている。また、前記第1シフトフォーク軸14から第1連結部材38を介して第1シフトヘッド40が連結されている。同様に、前記第2シフトフォーク軸16から第2連結部材42を介して第2シフトヘッド44が連結され、前記第3シフトフォーク軸18から第3連結部材46を介して第3シフトヘッド48が連結されている。また、前記第1シフトヘッド40、第2シフトヘッド44、及び第3シフトヘッド48の各シフトヘッドは、前記シフトセレクト軸12のまわりを周方向に連ねられた状態で配置されている。
図1に示すように、上記第1シフトヘッド40には、前記インナレバー32の係合部32cの軸心方向の両端に係合させられるように、上記第1シフトヘッド40がその係合部32cを受け入れることが可能な溝幅を備えた係合凹溝50が形成されている。同様に、図1においては図示しないが、上記第2シフトヘッド44及び第3シフトヘッド48にも、上記第1シフトヘッド40に設けられた係合凹溝50と同様の構成及び機能を有する係合凹溝50が形成されている。また、後述する図6〜図13等に示すように、上記第1シフトヘッド40、第2シフトヘッド44、及び第3シフトヘッド48それぞれにおける上記係合凹溝50に対応する部分、前記インナレバー32の係合部32c、及び前記インターロック部材34のガイド部34dには面取りが形成されており、上記第1シフトヘッド40、第2シフトヘッド44、及び第3シフトヘッド48それぞれが前記インナレバー32の係合部32c及びインターロック部材34のガイド部34dをスムーズに受け入れられるように構成されている。
図5は、前記手動変速機10の変速段を選択するために運転席近傍のフロア(床上)に設けられるシフト切換装置54におけるシフトゲートの形状を概略的に示す図である。この図5に示すように、前記手動変速機10に備えられたシフト切換装置54におけるシフトゲートは、図5に破線で示す変速操作レバー52がそのシフトゲート内を案内されることにより、図5にX軸で示す方向のセレクト操作と、そのセレクト操作方向に直交するY軸で示す方向のシフト操作とを行い得るように構成されている。
図5に示すシフト切換装置54において、前記変速操作レバー52が位置P1に操作されることにより、前記手動変速機10において最低速段(変速比が最も大きい変速段)である第1変速段が選択される。また、前記変速操作レバー52が位置P2に操作されることにより、前記手動変速機10において第1変速段よりも変速比が小さい第2変速段が選択される。また、前記変速操作レバー52が位置P3に操作されることにより、前記手動変速機10において第2変速段よりも変速比が小さい第3変速段が選択される。また、前記変速操作レバー52が位置P4に操作されることにより、前記手動変速機10において第3変速段よりも変速比が小さい第4変速段が選択される。また、前記変速操作レバー52が位置P5に操作されることにより、前記手動変速機10において最高速段(変速比が最も小さい変速段)である第5変速段が選択される。また、前記変速操作レバー52が位置PRに操作されることにより、前記手動変速機10において後進変速段が選択される。
以上のように構成された前記手動変速機10において、前記変速操作レバー52が位置P3又はP4に操作されて第3変速段又は第4変速段が選択されると、前記セレクトレバー22のセレクト操作によって、前記インターロック部材34が前記シフトセレクト軸12を回動の中心として回動させられ、その回転が前記インターロック部材34の案内面36を介して前記インナレバー32に連動して伝達される。ここで、第3変速段及び第4変速段においては、図4に示されるように、前記インナレバー32の係合部32cと前記第2シフトフォーク軸16の第2シフトヘッド44とが軸心方向に重複する位置、すなわちその係合部32cが前記第2シフトヘッド44に係合する位置にまで回動し位置決めされる。前述のように、前記係合部32cと第2シフトヘッド44とが係合させられ、前記シフトレバー20のシフト操作に連動して前記インナレバー32が軸心X1方向に移動させられると、前記係合部32cに係合させられている前記第2シフトヘッド44も同様に軸心X3方向に移動させられる。この第2シフトヘッド44の移動に連動し、前記第2シフトフォーク軸16及びその第2シフトフォーク軸16に一体的に備えられた第2シフトフォーク26が軸心X3方向に移動させられると、図示しないシンクロ機構のスリーブが移動させられて第3変速段又は第4変速段が成立させられる。
また、前記変速操作レバー52が位置P1又はP2に操作されて第1変速段又は第2変速段が選択されると、前記セレクトレバー22のセレクト操作によって、前記インターロック部材34が前記シフトセレクト軸12を回動の中心として回動させられ、その回転が前記インターロック部材34の案内面36を介して、前記インナレバー32に連動して伝達される。ここで、第1変速段及び第2変速段においては、前記インナレバー32の係合部32cと前記第1シフトフォーク軸14の第1シフトヘッド40とが軸心方向に重複する位置、すなわち前記係合部32cが第1シフトヘッド40に係合する位置にまで回動し位置決めされる。前述のように、前記係合部32cと第1シフトヘッド40とが係合させられ、前記シフトレバー20のシフト操作に連動して前記インナレバー32が軸心X1方向に移動させられると、前記係合部32cに係合させられている前記第1シフトヘッド40も同様に軸心X2方向に移動させられる。この第1シフトヘッド40の移動に連動し、前記第1シフトフォーク軸14及びその第1シフトフォーク軸14に一体的に備えられた前記第1シフトフォーク24が軸心X2方向に移動させられると、図示しないシンクロ機構のスリーブが移動させられて第1変速段又は第2変速段が成立させられる。
また、前記変速操作レバー52が位置P5に操作されて第5変速段が選択されると、前記セレクトレバー22のセレクト操作によって、前記インターロック部材34が前記シフトセレクト軸12を回動の中心として回動させられ、その回転が前記インターロック部材34の案内面36を介して、前記インナレバー32に連動して伝達される。ここで、第5変速段においては、前記インナレバー32の係合部32cと前記第3シフトフォーク軸18の第3シフトヘッド48とが軸心方向に重複する位置、すなわち前記係合部32cが第3シフトヘッド48に係合する位置にまで回動し位置決めされる。前述のように、前記係合部32cと第3シフトヘッド48とが係合させられ、前記シフトレバー20のシフト操作に連動して前記インナレバー32が軸心X1方向に移動させられると、前記係合部32cに係合させられている前記第3シフトヘッド48も同様に軸心X4方向に移動させられる。この第3シフトヘッド48の移動に連動し、前記第3シフトフォーク軸18及びその第3シフトフォーク軸18に一体的に備えられた前記第3シフトフォーク28がX4方向に移動させられると、図示しないシンクロ機構のスリーブが移動させられて第5変速段が成立させられる。
なお、前記変速操作レバー52が位置PRに操作されて後進変速段が選択されると、前記セレクトレバー22のセレクト操作によって、前記インナレバー32と同様に前記シフトセレクト軸12から径方向に突設された図示しない後進用レバーが、図示しない後進用フォーク軸に係合され、後進用フォーク軸が軸心X1に平行な方向に移動させられると、後進用フォーク軸に設けられているシフトフォークが前記手動変速機10の図示しない後進用スリーブを移動させ、後進変速段が成立させられる。
続いて、前述した図1〜図4に示すように構成された手動変速機10の操作機構における、その手動変速機10の最高速段である第5変速段から第4変速段へのダウンシフトに際しての前記インナレバー32の係合部32c、第2シフトヘッド44、第3シフトヘッド48、及びインターロック部材34のガイド部34dの作動について説明する。なお、以下に詳述する図6〜図13においては、本発明との比較のために従来技術の構成を示して各部の作動を説明するが、図16〜図18を用いて後述する本実施例の構成においても、基本的には同様の作動により第5変速段から第4変速段へのダウンシフトが行われるため、相互に共通する部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
図6〜図13は、図4の手動変速機10の操作機構を軸心X1まわりの円筒面で切断した切断面を矢印Gの方向からみた展開図であり、その手動変速機10における第5変速段から第4変速段へのダウンシフトに際しての前記インナレバー32の係合部32c、第2シフトヘッド44、第3シフトヘッド48、及びインターロック部材34のガイド部34d(以下、単に係合部32c等という)の作動を順次説明する図である。また、図6〜図13及び後述する図16〜図18においては、運転者による前記変速操作レバー52の第5変速段に対応する位置P5から第4変速段に対応する位置P4への斜め操作に伴い前記係合部32c等に働く力を太い矢印で示している。
図6は、第5変速段が成立している場合における係合部32c等の状態を示している。この図6に示すように、第5変速段が成立している状態においては、前記係合部32aは第3シフトヘッド48に係合させられており、その第3シフトヘッド48は第5変速段に対応する位置に移動させられている。すなわち、ニュートラル時における位置に対して、前記第3シフトヘッド48における一対のヘッド部48a、48bのうち第5速シフトヘッドに相当するヘッド部48a側に相対的に移動させられている。また、ガイド部34dは、前記第2シフトヘッド44及び図示しない第1シフトヘッド40の係合凹溝50に嵌め入れられることで、それぞれのシフトヘッドを何れの変速段も選択されないニュートラル位置に拘束させている。すなわち、前記インナレバー32、インターロック部材34、第1シフトヘッド40、第2シフトヘッド44、及び第3シフトヘッド48は、前記手動変速機10において所定の変速段に対応するギアが噛み合っている間は他の変速段に対応するギヤが噛み合うのを防止するシフトストッパ機構(インターロック機構、二重噛み合い防止装置)30に相当する。
第5変速段から第4変速段への切り替えにおいては、先ず、前記係合部32c及びその係合部32cが係合させられた第3シフトヘッド48がシフト操作方向の移動によりニュートラル位置に戻される。すなわち、図5に示す前記変速操作レバー52の第5変速段に対応する位置P5からニュートラル位置(図5に示すX軸上の位置)への操作に応じて、図7に示すように、前記ガイド部34d(インターロック部材34)は位置固定のまま、前記係合部32cが上記ヘッド部48a側からヘッド部48b側へ中心軸D上を前記ガイド部34dに対して相対的に移動させられ、その係合部32cの移動に伴う上記ヘッド部48bの押動により、前記第3シフトヘッド48が上記中心軸D上を前記ガイド部34dに対して上記ヘッド部48a側からヘッド部48b側(第5変速段から抜く側)へ相対的に移動させられる。なお、ニュートラル位置から第5変速段への切り替えにおいては、前記係合部32cが上記ヘッド部48b側からヘッド部48a側へ中心軸D上を前記ガイド部34dに対して相対的に移動させられ、その係合部32cの移動に伴う上記ヘッド部48a(第5速シフトヘッド)の押動により、前記第3シフトヘッド48が上記中心軸D上を前記ガイド部34dに対して上記ヘッド部48b側からヘッド部48a側(第5変速段に入れる側)へ相対的に移動させられる。
図8に示すように、前記係合部32cの厚手方向(幅方向)の中心が前記ガイド部34d(インターロック部材34)の中心線Cと重なる位置に配置させられたニュートラル時においては、その係合部32cに係合させられた前記第3シフトヘッド48が何れの変速段も選択されないニュートラル位置に位置させられる。この状態においては、前記ガイド部34dの前記シフトヘッド44、48等に対する中心軸C方向の相対移動(回動)が許容され、図5に示す前記変速操作レバー52のセレクト操作方向(X軸で示す方向)の操作に応じて、図9に示すように、前記ガイド部34dが前記シフトヘッド44、48等に対して上記中心軸C上を第3シフトヘッド48側から第2シフトヘッド44側へ移動(回動)させられる。また、このガイド部34dの移動に伴い、前記係合部32cが前記第3シフトヘッド48の係合凹溝50に対応する位置から前記第2シフトヘッド44(或いは第1シフトヘッド40)の係合凹溝50に対応する位置へ移動させられる。
図10に示すように、前記係合部32cが前記第2シフトヘッド44の係合凹溝50に対応する位置(係合部32cの薄手方向の中心が第2シフトヘッド44の中心線Eと重なる位置)に移動させられると、前記ガイド部34dに対するその第2シフトヘッド44の中心軸E方向の相対移動が許容される状態となる。一方、この状態において、前記ガイド部34dは、前記第3シフトヘッド48及び図示しない第1シフトヘッド40の係合凹溝50に嵌め入れられて、それぞれのシフトヘッドを何れの変速段も選択されないニュートラル位置に拘束する。そして、図5に示す前記変速操作レバー52のニュートラル位置から第4変速段に対応する位置P4への操作に応じて、図11に示すように、前記ガイド部34d(インターロック部材34)は位置固定のまま、前記係合部32cが中心軸E上をそのガイド部34dに対して前記第2シフトヘッド44における一対のヘッド部44a、44bのうち第4速シフトヘッドに相当するヘッド部44b側に相対的に移動させられ、その係合部32cの移動に伴う上記ヘッド部44bの押動により、前記第2シフトヘッド44が上記中心軸E上を前記ガイド部34dに対して上記ヘッド部44a側からヘッド部44b側(第4変速段へ入れる側)へ相対的に移動させられる。以上のようにして、前記手動変速機10の操作機構において第5変速段から第4変速段への切り替えが行われる。
ここで、図5に示すようなシフト切換装置54を備えた手動変速機の操作機構において、セレクト位置が互いに異なり且つシフト方向も互いに異なる変速段同士の間の変速操作は一般に斜め操作と呼ばれる。すなわち、前記変速操作レバー52の操作として、シフト操作方向の操作により前の変速段から抜いてニュートラルとした後、セレクト操作方向の操作によりセレクト位置を切り替え、更にシフト操作方向の操作により次の変速段に入れる操作が斜め操作に相当し、本実施例の手動変速機10の操作機構において、例えば、最高速段である第5変速段から第4変速段へのダウンシフトは、前記変速操作レバー52の斜め操作により行われる。
図6〜図11を用いて前述したような構成の手動変速機10の操作機構では、前記変速操作レバー52の斜め操作による第5変速段から第4変速段へのダウンシフトにおいて操作性に問題が生じる場合がある。すなわち、第5変速段が成立した状態からのシフト抜き操作(第5シフト抜き操作)において、前記変速操作レバー52の操作の仕方によっては図12に示すように前記インナレバー32(係合部32c)と係合させられた第3シフトヘッド48が5速抜き方向(第5変速段の係合位置からニュートラル位置へ戻す方向)に例えば若干の寸法dLだけ移動し過ぎる所謂オーバーシュートが発生するおそれがある。このようなオーバーシュートが発生した場合、前記斜め操作に対応して各部に働く力により、前記インターロック部材34のセレクト操作方向への移動(係合部32cを第2シフトヘッド44に係合させる方向への移動)が阻害されるおそれがある。
すなわち、前述のように前記第2シフトヘッド44及び第3シフトヘッド48における係合凹溝50に対応する部分に面取りが形成されていること等から、上記第5変速段からの抜き操作に続くセレクト操作(係合部32cを第2シフトヘッド44に係合させるためのセレクト操作方向の移動操作)において、図13に示すように前記インターロック部材34のガイド部34cに形成された面取りと前記第3シフトヘッド48(ヘッド部48a)に形成された面取りとが当接させられると共に、前記インナレバー32の係合部32cに形成された面取りと前記第2シフトヘッド44(ヘッド部44b)に形成された面取りとが当接させられる。ここで、前記斜め操作においては、セレクト操作方向の力が生じた段階においてもシフト操作方向(第5速抜き方向)の力が残っていることが考えられ、それにより前記インターロック部材34が5速シフトヘッドすなわち第3シフトヘッド48(ヘッド部48a)を押し分ける力と、前記インナレバー32が前記第3シフトヘッド48(ヘッド部48b)を押し分ける力とによりセレクト方向に引っ掛かりが生じる。これにより、前記インターロック部材34のセレクト操作方向への移動が阻害され、操作性が悪化するおそれがある。
以上のような従来技術の不具合を解消するために、本実施例の手動変速機10の操作機構においては、前記第5変速段からのシフト抜き操作におけるオーバーシュートの発生を抑制するための構成が備えられている。図14及び図15は、本実施例の手動変速機10の操作機構における従来技術との相違を説明するために、前記第3シフトフォーク軸28の構成を説明する斜視図であり、図14が従来技術の構成に、図15が本実施例の構成にそれぞれ対応する。
図15に示すように、本実施例の手動変速機10の操作機構においては、図14に示す従来技術の構成に比べて、第5速シフトヘッドすなわち第5速段選択時に押動されるシフトヘッドに対応する第3シフトヘッド48のヘッド部48aの、前記第3シフトフォーク軸28の回動方向(インターロック部材に対する相対的な回動方向)の寸法が大きく構成され、前記第5変速段からのシフト抜き操作におけるオーバーシュートの発生を抑制するストッパ部56とされている。このストッパ部56は、後述する図16〜図18に示すように、前記第5速段選択時に押動される第3シフトヘッド48(ヘッド部48a)の、前記インターロック部材34に対する相対的な回動方向の寸法(厚み寸法)が、そのインターロック部材34に形成された前記インナレバー32の軸心方向の移動を許容する間隙34eの幅寸法よりも厚く構成されたものである。また、上記ストッパ部56は、好適には、各部の製造ばらつきを抑制するため、シフト操作部分すなわち前記インナレバー32(係合部32c)と第3シフトヘッド48との当接部分の近傍に、その第3シフトヘッド48と一体に(第3シフトヘッド48そのものの形状が上記のように構成されることで)形成されたものである。
上記ストッパ部56は、換言すれば、前記手動変速機10における前記第5変速段に対応するセレクト位置において、その第5変速段選択時に押動される前記第3シフトヘッド48(ヘッド部48a)及び前記インターロック部材34(ガイド部34d)それぞれの一部が、そのインターロック部材34の回動方向に重なり合うように構成されたものである。すなわち、前記第5変速段選択時に押動されるヘッド部48aが、その第5変速段に対応するセレクト位置において、前記インターロック部材34のガイド部34dにおけるシフト方向側面とセレクト操作方向に重なり合う(オーバーラップする)ように構成されたものである。
上述のように、第5速シフトヘッドに対応する前記第3シフトヘッド48におけるヘッド部48aをその第5変速段に対応するセレクト位置において、前記インターロック部材34のガイド部34dにおけるシフト方向側面とセレクト操作方向に重なり合うように構成してストッパ部56とすることで、第5変速段からのシフト抜き時における前記第3シフトヘッド48のオーバーシュートすなわち前記インターロック部材34への入り込みを好適に防止できる。すなわち、本実施例の操作機構では、第5変速段からのシフト抜き時において前記係合部32cの厚手方向(幅方向)の中心が前記ガイド部34d(インターロック部材34)の中心線Cと重なる位置に配置させられた場合、図16に示すように、前記第5速シフトヘッドであるストッパ部56が前記インターロック部材34(ガイド部34d)におけるそのストッパ部56側の側面34fと当接させられることにより、前記第3シフトヘッド48のインターロック部材34側への入り込みすなわちオーバーシュートが防止される。従って、図12及び図13を用いて前述した、従来技術における第5変速段から第4変速段へのダウンシフト時の引っ掛かりの発生が抑制され、延いては図17乃至図18に示すように、シフト抜きからセレクト方向への操作をスムーズに行うことができる。これにより、セレクト位置が互いに異なり且つシフト方向も互いに異なる斜め操作である第5変速段から第4変速段へのダウンシフトにおいて、引っ掛かりの発生を抑制してその操作性を向上させることができる。
このように、本実施例によれば、前記手動変速機10における最高速段のn速段すなわち第5変速段に対応するセレクト位置において、その第5変速段選択時に押動される前記第3シフトヘッド48及び前記インターロック部材34それぞれの一部が、そのインターロック部材34の回動方向に重なり合うように構成されたものであることから、第5変速段からの抜き操作時に前記第3シフトヘッド48が前記インターロック部材34との重なり合い部分により前記ニュートラル位置に留められ、インナレバー32と係合させられた第3シフトヘッド48の5速抜き方向のオーバーシュートを抑制してそのオーバーシュート位置からのセレクト操作における引っ掛かりの発生を好適に防止できる。すなわち、最高速段からの斜め操作における操作性を向上させる車両用手動変速機10の操作機構を提供することができる。
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
10:車両用手動変速機、12:シフトセレクト軸、14:第1シフトフォーク軸、16:第2シフトフォーク軸、18:第3シフトフォーク軸、20:シフトレバー、22:セレクトレバー、22a:セレクトインナレバー、24:第1シフトフォーク、26:第2シフトフォーク、28:第3シフトフォーク、30:シフトストッパ機構、32:インナレバー、32a:円筒部、32b:根元部、32c:係合部、34:インターロック部材、34a:円筒部、34b:回転伝達部、34c:摺接部、34d:ガイド部、34e:間隙、35:当接面、36:案内面、38:第1連結部材、40:第1シフトヘッド、42:第2連結部材、44:第2シフトヘッド、44a、44b:ヘッド部、46:第3連結部材、48:第3シフトヘッド、48a、48b:ヘッド部、50:係合凹溝、52:変速操作レバー、54:シフト切換装置、56:ストッパ部、P1〜P5、PR:位置

Claims (1)

  1. 最高速段がn速である手動変速機に備えられ、変速操作レバーの斜め操作により該手動変速機における前記n速段からn−1速段へのダウンシフトが行われる車両用手動変速機の操作機構であって、
    前記変速操作レバーと作動的に連動して少なくとも2つのセレクト位置に操作されるセレクトレバーと、
    前記変速操作レバーと作動的に連動してニュートラル位置とそれを挟む2つのセレクト位置に操作されるシフトレバーと、
    シフトフォーク及びシフトヘッドを一体的に備え、該シフトヘッドがシフトセレクト軸まわりの周方向に連ねられた状態で該シフトセレクト軸と平行に且つ軸心方向の移動可能に配設された複数本のシフトフォーク軸と、
    前記シフトセレクト軸に固定され、前記シフトレバーのシフト操作に連動して軸心方向に移動させられることにより前記シフトフォーク軸を軸心方向に移動させるインナレバーと、
    前記シフトセレクト軸に軸心方向の相対移動可能且つ軸心まわりの回動可能に支持され、前記セレクトレバーのセレクト位置への操作に連動して回動させられることにより前記複数本のシフトフォーク軸にそれぞれ備えられたシフトヘッドの何れか1つに係合する回動位置に前記インナレバーを選択的に位置決めすると共に該インナレバーの軸心方向の移動を許容し、且つ該インナレバーに非係合のシフトヘッドをニュートラル位置に拘束するインターロック部材と
    を、備え、
    前記手動変速機における前記n速段に対応するセレクト位置において、該n速段選択時に押動されるシフトヘッド及び前記インターロック部材それぞれの一部が、該インターロック部材の回動方向に重なり合うように構成されたものであることを特徴とする車両用手動変速機の操作機構。
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