JP2010096274A - 歯車噛合式変速機の操作機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型・簡素な構成でギヤ抜けを確実に防止できる歯車噛合式変速機の操作機構を提供する。
【解決手段】変速機ケース10と、軸部11sおよびシフトヘッド部11hを有するシフトフォーク軸11と、操作入力に応じてシフトフォーク軸11を軸方向変位させる操作力伝達部材14とを備えた歯車噛合式変速機の操作機構において、シフトフォーク軸11の軸部11sから径方向に出没可能な係合爪31aおよび操作力伝達部材14に係合する操作用係合部31bを有するとともに、操作力伝達部材14からの操作力を受けるとき係合爪31aを軸部11sに没入させる可動係合部材31がシフトフォーク軸11に支持されており、操作力伝達部材14がシフトフォーク軸11を介して対応する選択噛合機構を駆動状態にさせたとき、係合爪31aを変速機ケース10側に係止させてシフトフォーク軸11の軸方向変位を規制するギヤ抜け防止機構30が構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、操作レバーのシフト方向の操作に応じてシフトフォーク軸をシフト動作させる歯車噛合式変速機の操作機構、特に変速用の選択噛合機構をシフトフォークにより操作する歯車噛合式変速機の操作機構に関する。
歯車噛合式変速機は、車両用の手動変速機に多用されており、例えば複数の動力伝達軸のうちいずれかの回転軸に回転自在に支持された歯車とその回転軸との間で、動力伝達可能な駆動状態と動力伝達経路を遮断する中立状態とを切り替えてその歯車に噛合する他の回転軸側の歯車に選択的に動力伝達をなすようにした変速用の選択噛合機構を複数備えている。また、そのような変速用の選択噛合機構は、内歯を有するスリーブをシフトフォークにより軸方向変位させて歯車側に選択的に噛合させるようになっており、そのスリーブがいわゆる同期噛合機構の一部となっている場合が多い。
従来のこの種の歯車噛合式変速機の操作機構としては、例えばスリーブがいずれかの歯車のギヤピースに噛合したときに、ロックボールをディテント溝に係合させてスリーブをその噛合位置に保持することにより、ギヤ向けを抑制するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、シフターに係合するピンを後退選択用の板状の作用部材に保持させ、後退選択時のシフター操作によりそのピンを固定壁側のくぼみに係合させるようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−154834号公報 特公昭61−42141号公報
しかしながら、ロックボールをディテント溝に係合させてスリーブをその噛合位置に保持する従来の歯車噛合式変速機の操作機構にあっては、ばねによるロックボールの押圧力を上回るギヤ抜け方向の力が選択噛合機構に生じると、ロックボールがディテント溝を乗り越えてしまう可能性があり、ギヤ抜けが発生する可能性があった。
具体的には、従来、例えば選択噛歯車のギヤピースとスリーブの係合外れが生じないように、両者の噛合スプライン歯にテーパ面を設ける等の対策を行っているが、噛合部に駆動力が作用した場合にはギヤ抜け方向に比較的大きな荷重が働き、両者の係合が外れてしまう場合がある。また、ギヤ入り荷重やギヤ抜け荷重は潤滑状態によって変化する各部の摩擦係数の影響を受けるため、ギヤ入り荷重をギヤ抜け荷重より確実に大きくするということは容易ではない。
また、板状の作用部材に保持させたピンをシフター操作により固定壁側のくぼみに係合させるようにした従来の歯車噛合式変速機の操作機構にあっては、変速機ケース側に固定される部位からギヤ抜け方向の力を生じる選択噛合機構までに複数の部品が介在し、変位の方向とそれを規制する力の方向も異なってくるので、ギヤ抜け防止機構が大掛かりで小型・軽量化が容易でなく、また、ギヤ抜け防止機構の調整や組み立て時のユニット化も容易でないという問題があった。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、小型・簡素な構成でギヤ抜けを確実に防止することのできる歯車噛合式変速機の操作機構を提供することを目的とする。
本発明に係る歯車噛合式変速機の操作機構は、上記目的達成のため、変速機ケースと、変速用の選択噛合機構を動力伝達可能な駆動状態と動力伝達経路を遮断する中立状態とに切り替え可能なシフトフォークと、前記シフトフォークを支持する軸部および操作力を入力するシフトヘッド部を有し、前記軸部が前記変速機ケースに軸方向に変位可能に支持されたシフトフォーク軸と、前記操作入力によって操作され、該操作入力に応じて前記シフトフォーク軸の前記シフトヘッド部を前記軸方向に変位させる操作力伝達部材と、を備えた歯車噛合式変速機の操作機構において、一部で前記シフトフォーク軸の前記軸部から径方向に出没可能であるように前記シフトフォーク軸に支持され、前記操作力伝達部材からの操作力を受けるとき前記一部を前記シフトフォーク軸の前記軸部に没入させる可動係合部材が設けられ、前記操作力伝達部材が前記シフトフォーク軸および前記シフトフォークを介して前記選択噛合機構を前記駆動状態にさせたとき、前記軸部から径方向に突出した前記可動係合部材の前記一部を前記変速機ケース側に係止して前記シフトフォーク軸の軸方向変位を規制するギヤ抜け防止機構が構成されているものである。
この構成により、操作力伝達部材がシフトフォーク軸およびシフトフォークを介して選択噛合機構を駆動状態にさせたとき、軸部から径方向に突出した可動係合部材の一部が変速機ケース側に係止されることで、シフトフォーク軸の軸方向変位が規制され、選択噛合機構のギヤ抜けが確実に防止されることになる。また、可動係合部材がシフトフォーク軸の軸部から出没する一部で変速機ケース側に係止されることから、選択噛合機構のギヤ抜け方向の力がシフトフォーク軸に軸力として作用しても、可動係合部材を介して変速機ケース側に係止されたシフトフォーク軸に逆向きの軸力として反力を生じることになるから、他の操作系に影響することがなく、ギヤ抜け防止機構が小型・軽量化の容易なものとなり、また、面倒な調整が不要で、ギヤ抜け防止機構の主要部をシフトフォーク軸のヘッド部に一体化したユニットを構成し、組み立てを容易化することも可能である。シフトフォーク軸のうちギヤ抜け防止が特に必要になる変速用の選択噛合機構にだけ本発明のギヤ抜け防止機構を採用することができるのは勿論である。
なお、前記ギヤ抜け防止機構は、前記シフトフォーク軸に回動可能に支持され、前記シフトフォーク軸の前記軸部から出没可能な係合爪および前記操作力伝達部材に係合可能な係合部を有する前記可動係合部材と、前記操作力伝達部材が前記シフトフォーク軸および前記シフトフォークを介して前記選択噛合機構を前記駆動状態にさせるときに、前記軸部から径方向に突出した前記可動係合部材を係止して前記シフトフォーク軸の軸方向変位を規制するよう前記変速機ケースに固定された係止部材とを有するのが好ましく、前記可動係合部材を前記一部が前記軸部から径方向に突出する方向に付勢する付勢手段を有するのがより好ましい。
また、前記シフトセレクト軸が、前記シフト方向への操作入力およびセレクト方向への操作入力によってそれぞれ軸方向および回動方向に操作されるシフトセレクト軸と、前記シフトセレクト軸に軸線と交差する方向に突出するよう固定され、前記シフトセレクト軸の回動方向の操作位置に応じて前記複数のシフトフォーク軸のうちいずれか1つのシフトヘッド部に係合するシフトセレクトレバー部材とによって構成されてもよい。
前記係止部材は、前記シフトフォーク軸の前記軸部を保持する前記変速機ケースの軸穴の内壁部分に係止用の凹部を形成するように、前記変速機ケースと一体に形成されてもよいし、前記軸穴の入口近傍で前記変速機ケースに固定されたフック状のものでもよい。
本発明によれば、操作力伝達部材がシフトフォーク軸およびシフトフォークを介して噛合機構を駆動状態にさせたとき、軸部から径方向に突出した可動係合部材の一部が変速機ケース側に係止されるようにして、シフトフォーク軸の軸方向変位を規制するようにしているので、小型・簡素な構成で選択噛合機構のギヤ抜けを確実に防止することのできる歯車噛合式変速機の操作機構を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る歯車噛合式変速機の操作機構の要部断面図であり、図2は、一実施形態に係る歯車噛合式変速機の操作機構におけるシフトフォーク軸を図1(b)のII矢視方向に見た一部断面を含む矢視図、図3は、一実施形態に係る歯車噛合式変速機の操作機構の要部の配置説明図である。なお、本実施形態は、本発明を車両用の手動変速機の操作機構に適用したものである。
まず、構成について説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係る歯車噛合式変速機の操作機構は、中間部にインターミディエイトプレート10pを有する変速機ケース10と、それぞれにシフトフォークF(図3中に1つのみ図示している)を支持する軸部11s、12s、13sおよび操作力を入力するシフトヘッド部11h、12h、13hを有し、それぞれの軸部11s〜13sが変速機ケース10に軸方向に変位可能に支持された複数の平行なシフトフォーク軸11、12、13と、図外のシフトレバーからの操作入力よって操作され、そのセレクト操作入力に応じてシフトフォーク軸11〜13のうちいずれか1つのシフトヘッド部11h、12hまたは13hに選択的に係合するとともに、そのシフト操作入力に応じて選択済みの1つのシフトヘッド部11h、12hまたは13hを軸方向に変位させる操作力伝達部材14(操作力伝達部材)と、を備えている。
シフトフォーク軸11〜13に支持された複数のシフトフォークFは、それぞれに対応する複数の変速用の選択噛合機構、例えば公知の同期噛合式の選択噛合機構M(図3中に1つのみ図示している)で構成されており、各選択噛合機構Mは、その外周部に切り替え操作用のスリーブ21を有している。
各選択噛合機構Mは、例えば動力伝達軸である回転軸と選択噛合式の歯車との間に設けられる特許文献1に記載のような同期機構として構成されており、スリーブ21の内周のスプラインがいずれかの歯車と一体回転するギヤピースに噛合したときに前記回転軸と歯車の間で動力伝達が可能な駆動状態となり、その噛合状態が解けたときに前記回転軸と歯車の間で動力伝達経路が遮断される中立状態となる。
また、各シフトフォークFは、対応する選択噛合機構Mのスリーブ21に形成された外周環状溝(詳細図示せず)に係合しており、シフトフォーク軸11〜13のうちいずれか1つがシフト操作入力に応じて軸方向に変位するとき、その1つのシフトフォーク軸11、12または13に支持されたシフトフォークFが対応する係合相手の1つのスリーブ21を軸方向に変位させることができる。
操作力伝達部材14は、図外のシフトレバーのシフト操作入力およびセレクト操作入力に応じてそれぞれ軸方向および回動方向に操作されるシフトセレクト軸14aと、シフトセレクト軸14aにその軸線と交差する方向(例えば図1に示すような軸直角方向)に突出するよう固定され、シフトセレクト軸14aの回動方向の操作位置に応じて複数のシフトフォーク軸11〜13のうちいずれか1つのシフトヘッド部11h〜13hに係合するシフトセレクトレバー14bとによって構成されている。
具体的には、複数のシフトフォーク軸11〜13のシフトヘッド部11h〜13hは、それぞれシフトセレクトレバー14bの先端部のシフト方向の幅w1よりわずかに広い溝幅w2を有するコの字形の溝部11hc、12hc、13hcを有している。
そして、シフトヘッド部11h〜13hがシフト方向で同一の位置にある状態で、シフトレバーのセレクト操作に応じてシフトセレクト軸14aが回動するとき、シフトセレクトレバー14bがコの字形の溝部11hc〜13hcの中を移動し、シフトヘッド部11h〜13hのうちセレクト操作に対応する1つのシフトヘッド部11h、12hまたは13hとシフト方向に係合可能な位置で停止する。すなわち、セレクト動作がなされる。
また、操作力伝達部材14のシフトセレクトレバー14bがシフトヘッド部11h〜13hのうちのいずれか1つにシフト方向に係合可能な位置で停止している状態で、シフトレバーのシフト操作に応じてシフトセレクト軸14aが軸方向に移動(変位)するとき、シフトセレクトレバー14bがその1つのシフトヘッド部11h、12hまたは13hと共にシフト方向に移動する。すなわち、シフト動作がなされる。
このシフト動作は、1つのシフトヘッド部11h、12hまたは13hと共にシフト方向に移動する1つのシフトフォーク軸11、12または13に、そこに支持するシフトフォークFを介して対応する選択噛合機構Mのスリーブ21を軸方向に変位させる動作を生じさせ、その選択噛合機構Mの駆動状態と中立状態とを切り替えさせる動作である。
なお、インターミディエイトプレート10p内に設けられた図示しない同時操作防止機構の作用によって、シフトフォーク軸11、12または13のうちいずれか1つ(例えばシフトフォーク軸11)がシフト操作されるときには、他のシフトフォーク軸(例えばシフトフォーク軸12、13)は同時に操作されないようになっている。
一方、本実施形態の歯車噛合式変速機の操作機構は、複数のうち任意の選択噛合機構Mについて、例えばシフトフォーク軸11に支持されたシフトフォークFが係合する特定の選択噛合機構Mについて、スリーブ21の不要な軸方向移動によってその駆動状態が解除されてしまうこと(いわゆるギヤ抜け)を防止するギヤ抜け防止機構30が設けられている。このギヤ抜け防止機構30は、シフト操作入力に応動する操作力伝達部材14がシフトフォーク軸11およびそれに支持されたシフトフォークFを介して対応する選択噛合機構Mを駆動状態にさせたときに、シフトフォーク軸11の軸方向変位を規制するようになっている。
具体的には、図1に示すように、ギヤ抜け防止機構30は、シフトフォーク軸11の軸方向に向かう長手方向の中央部でシフトヘッド部11hに図1中の上下方向に回動可能に支持された板金製の可動係合部材31を有している。
この可動係合部材31は、図1中で左端部となる係合爪31a(一部)と、図1中で右端部となる操作用係合部31bと、ピン32を介してシフトフォーク軸11のシフトヘッド部11hに回動可能に支持された中間部31cとを有し、係合爪31a(一部)を図中の上下方向に変位させるようにピン32を中心に回動することで、係合爪31a(一部)をシフトフォーク軸11の軸部11sから径方向に突出させたり軸部11s内に没入させたりすることができるようになっている。すなわち、可動係合部材31の係合爪31aは、シフトフォーク軸11の軸部11sから径方向に出没可能である。
可動係合部材31の操作用係合部31bは、図1中で中間部31cより上方側に突出しており、操作力伝達部材14のシフトセレクトレバー14bに係合可能になっている。また、可動係合部材31の操作用係合部31bとシフトフォーク軸11のシフトヘッド部11hとの間には、可動係合部材31を常時図1中の反時計回り方向に付勢する付勢手段33(例えば、引っ張りばね)が介装されている。
これにより、可動係合部材31は、操作力伝達部材14のシフトセレクトレバー14bが図1(b)に示すようにシフトヘッド部11hの溝部11hcの内方で最も前方側(同図中の左方側)に位置するとき、同図中で反時計回り方向に最も大きく回動した第1回動位置をとる。そして、図1(a)に示すように、係合爪31aの先端下面側に傾斜面31dを有する係合爪31aが変速機ケース10の軸穴入口壁部10jに係合した状態で、シフトフォーク軸11が図中左方側にシフト操作されるときには、可動係合部材31が引っ張りばね33の付勢力に抗して同図中で時計回り方向に回動し得る。
また、操作力伝達部材14のシフトセレクトレバー14bは、シフトフォーク軸11のシフトヘッド部11hの溝部11hcの溝幅w2よりもシフト方向の幅w1が小さくなっているので、操作力伝達部材14のシフトセレクトレバー14bとシフトフォーク軸11のシフトヘッド部11hとの間には隙間(w2−w1)が形成される。さらに、操作力伝達部材14のシフトセレクトレバー14bと可動係合部材31の操作用係合部31bとの係合点の位置は、可動係合部材31の回動中心となるピン32の中心軸線高さより十分に高く設定されている。したがって、可動係合部材31は、操作力伝達部材14のシフトセレクトレバー14bが図1中で右方側にシフト操作されるとき、引っ張りばね33の付勢力に抗して同図中で時計回り方向に回動できる。また、選択噛合機構Mを駆動状態から中立状態に戻すシフト操作時には、可動係合部材31がそのソフト操作力を隙間(w2−w1)内で最初に受け、係合爪31aを係止部材36から離脱させるように回動する。
一方、変速機ケース10の軸穴入口壁部10jの近傍、例えば軸穴10hの内方には、可動係合部材31の係合爪31aがシフトフォーク軸11の軸部11sから径方向に突出するのを許容する凹部10vが形成されており、その側壁により可動係合部材31の係合爪31aを係止可能なように変速機ケース10のインターミディエイトプレート10pに一体に固定された係止部材36が構成されている。
この係止部材36は、操作力伝達部材14がシフトフォーク軸11およびシフトフォークFを介して対応する選択噛合機構Mを駆動状態にさせるときに、シフトフォーク軸11の軸部11sから径方向に突出した可動係合部材31の係合爪31aを係止して、シフトフォーク軸11のギヤ抜け方向への変位を規制することができるようになっている。
また、凹部10vは、可動係合部材31の係合爪31aのシフト方向の幅w3より大きい幅w4と、可動係合部材31の板厚より大きいセレクト方向の幅寸法とを有している。
ところで、可動係合部材31をシフトフォーク軸11のシフトヘッド部11hに回動可能に支持させるために、シフトフォーク軸11のシフトヘッド部11hとその近傍の軸部11sにおいて、シフトフォーク軸11には、可動係合部材31の板厚よりわずかに幅広いスリット11uが形成されている。なお、このスリット11uは、可動係合部材31の可動範囲を考慮してそれより広い範囲に形成されていればよく、可動係合部材31の両側のシフトヘッド部11hを相互に連結する連結部分11rが図1および図2中では長方形断面となる形状で例示されているが、より広範囲としてもよい。また、図2においては、シフトフォーク軸11のシフトヘッド部11hを軸部11aとは別体の略U字形の部品としてピン32で一体に結合しているように示しているが、軸部11aの端部を取り囲む形状であってもよいし、軸部11aと一体に形成されてもよいことは勿論である。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態の車噛合式変速機の操作機構においては、シフト操作前には、可動係合部材31の係合爪31aがピン32に支持されており、図4(c)に示すように、可動係合部材31の操作用係合部31bが操作力伝達部材14のシフトセレクトレバー14bとシフトフォーク軸11のシフトヘッド部11hとの間の隙間(w2−w1)を詰めた状態となっている。
いま、シフトレバーの操作に応じてシフトセレクト軸14aがシフトヘッド部11hの溝部11hc内に位置しており、シフトヘッド部12h、13hはシフト方向でシフトヘッド部11hと同一のセレクト操作可能な位置にあるとする。
この状態で、シフトレバーがセレクト方向に操作されると、シフトセレクト軸14aが回動してシフトセレクトレバー14bがシフトヘッド部11h〜13hのうちセレクト操作に対応する1つのシフトヘッド部11h、12hまたは13hとシフト方向に係合可能な位置で停止する。
次いで、シフトレバーがシフト方向に操作されると、シフトセレクト軸14aが軸方向に移動してシフトセレクトレバー14bが選択済みの1つのシフトヘッド部11h、12hまたは13hと共にシフト方向に移動する。
このとき、例えば図1(a)に示すように選択噛合機構Mを切り換えるシフト方向、例えば中立状態から駆動状態にするシフト入り方向dmに移動していれば、次いで、係合爪31aが変速機ケース10の軸穴入口壁部10jに係合し、可動係合部材31が引っ張りばね33の付勢力に抗して同図中で時計回り方向に回動するとともに、係合爪31aが変速機ケース10の軸穴10h内に移動する。
シフト方向dmへの操作が更に進み、シフトフォーク軸11が対応する選択噛合機構Mの駆動状態への切り替えを完了する位置に達すると、図1(b)に示すように、可動係合部材31のフック状の係合爪31aが変速機ケース10の軸穴10hの内部で凹部10vに落ち込んで係止部材36により係止される。
このシフト完了状態においては、シフトフォーク軸11の軸部11sから径方向に突出した可動係合部材31の係合爪31aが変速機ケース10側の係止部材36に係止されることで、シフトフォーク軸11の軸方向変位が規制され、選択噛合機構Mのギヤ抜けが確実に防止される。
次いで、シフトレバーがシフト入り方向dmと反対の方向に操作されると、操作力伝達部材14のシフトセレクトレバー14bが図1(b)に示す状態から図中で右側に移動する。
このとき、そのシフトセレクトレバー14bの移動に応じ、可動係合部材31が引っ張りばね33の付勢力に抗して同図中で時計回り方向に回動して、図4(a)に示すように、可動係合部材31の係合爪31aが変速機ケース10側の係止部材36に係止された状態が解除される。この解除に要するシフトフォーク軸11の操作ストロークは、操作力伝達部材14のシフトセレクトレバー14bとシフトフォーク軸11のシフトヘッド部11hとの間の隙間(w2−w1)より小さい。
次いで、図4(b)に示すように、シフトフォーク軸11がシフト入り方向dmと反対の方向drにさらにシフト操作され、そのシフト操作が完了すると、図4(c)に示すように、シフトレバーはセレクト方向への操作が可能な初期の状態に戻る。
このように、本実施形態では、選択噛合機構Mを中立状態から駆動状態にするシフト操作時には、まず、係合爪31aが変速機ケース10の軸穴入口壁部10jに係合し、引っ張りばね33の付勢力に抗して同図中で時計回り方向に回動しながら変速機ケース10の軸穴10h内に入ることで、円滑なシフト操作ができ、その駆動状態への切り替え完了時には、係合爪31aが変速機ケース10側の係止部材36に係止されてシフトフォーク軸11の軸方向変位が規制され、選択噛合機構Mのギヤ抜けが確実に防止される。
しかも、選択噛合機構Mを駆動状態から中立状態に戻すシフト操作時には、そのソフト操作力を最初に受ける可動係合部材31の操作用係合部31bを介して可動係合部材31の係合爪31aが係止部材36から離脱するので、ギヤ抜け防止機構30によって阻害されることのない円滑なシフト操作ができる。
また、可動係合部材31がシフトフォーク軸11の軸部から出没する係合爪31aを変速機ケース10側に係止させることから、選択噛合機構Mのギヤ抜け方向の力がシフトフォーク軸11に軸力として作用しても、可動係合部材31を介して変速機ケース10側に係止されたシフトフォーク軸11に逆向きの軸力として反力を生じることになるから、他の操作系に影響することがなく、ギヤ抜け防止機構30が小型・軽量化の容易なものとなり、また、ギヤ抜け防止機構30に面倒な調整が必要でなく、例えばその主要部であるシフトヘッド部11hの近傍の部品を一体化したユニットを構成し、組み立てを容易化することもできる。
加えて、ギヤ抜け防止機構30は、可動係合部材31のみならず、操作力伝達部材14がシフトフォーク軸11およびシフトフォークFを介して対応する選択噛合機構Mを駆動状態にさせるときに、軸部11sから係合爪31aを径方向に突出させた可動係合部材31を係止してシフトフォーク軸11の軸方向変位を規制するよう変速機ケース10の軸穴入口壁部10jの近傍に変速機ケース10と一体の係止部材36を有するので、簡素な構成となる。
また、可動係合部材31の係合爪31aがシフトフォーク軸11の軸部11sから径方向に突出するように可動係合部材31を図1中の反時計回り方向に付勢する付勢手段33を備えているので、可動係合部材31の係合爪31aが振動によって変速機ケース10側の係止部材36から外れるということも有効に抑制される。
なお、係止部材36は、シフトフォーク軸11の軸部11aを保持する変速機ケース10の軸穴10hの内壁部分に係止用の凹部10vを形成するように、変速機ケース10と一体に形成されていたが、軸穴10hの入口近傍で変速機ケース10に固定されたフック状の係止部材としてもよい。また、シフトフォーク軸11のうちギヤ抜け防止が特に必要になる変速用の選択噛合機構Mにだけ本発明のギヤ抜け防止機構を採用することができるのは勿論であるが、任意の複数のシフトフォーク軸に本発明を適用できる。さらに、付勢手段をばねで例示したが、係合爪側の自重を操作用係合部側より大きくして係止方向に付勢することもできる。また、ばねは、コイルばねに主として曲げや捩りを生じさせるものでもよい。また、上述の実施形態では、操作力伝達部材14がシフト操作のみならずセレクト操作をも行うものとなっていたが、本発明においては、操作力伝達部材はシフト方向への操作入力によって軸方向にのみ操作されるものであってもよい。
以上説明したように、本発明に係る歯車噛合式変速機の操作機構は、操作力伝達部材がシフトフォーク軸およびシフトフォークを介して噛合機構を駆動状態にさせたとき、軸部から径方向に突出した可動係合部材の一部が変速機ケース側に係止されるようにして、シフトフォーク軸の軸方向変位を規制するようにしているので、小型・簡素な構成で選択噛合機構のギヤ抜けを確実に防止することのできる歯車噛合式変速機の操作機構を提供することができるという効果を奏するものであり、操作レバーのシフト方向の操作に応じてシフトフォーク軸をシフト動作させる歯車噛合式変速機の操作機構、特に変速用の選択噛合機構をシフトフォークにより操作する歯車噛合式変速機の操作機構全般に有用である。
本発明の一実施形態に係る歯車噛合式変速機の操作機構の要部断面図である。 本発明の一実施形態に係る歯車噛合式変速機の操作機構におけるシフトフォーク軸を図1(b)のII矢視方向に見た一部断面を含む矢視図である。 本発明の一実施形態に係る歯車噛合式変速機の操作機構の要部の配置説明図である。 本発明の一実施形態に係る歯車噛合式変速機の操作機構の要部断面図で、捜査対象の選択噛合機構を駆動状態から中立状態に切り替えるときのギヤ抜け防止機構の動作説明図である。
符号の説明
10 変速機ケース
10p インターミディエイトプレート
10h 軸穴
10j 軸穴入口壁部
10v 凹部
11、12、13 シフトフォーク軸
11a、12a、13a 軸部
11h、12h、13h シフトヘッド部
11hc、12hc、13hc 溝部
11r 連結部分
11s、12s、13s 軸部
11u スリット
14 操作力伝達部材
14a シフトセレクト軸
14b シフトセレクトレバー
21 スリーブ
30 ギヤ抜け防止機構
31 可動係合部材
31a 係合爪(一部)
31b 操作用係合部
31c 中間部
32 ピン(支持軸)
33 付勢手段
36 係止部材

Claims (1)

  1. 変速機ケースと、
    変速用の選択噛合機構を動力伝達可能な駆動状態と動力伝達経路を遮断する中立状態とに切り替え可能なシフトフォークと、
    前記シフトフォークを支持する軸部および操作力を入力するシフトヘッド部を有し、前記軸部が前記変速機ケースに軸方向に変位可能に支持されたシフトフォーク軸と、
    前記操作入力によって操作され、該操作入力に応じて前記シフトフォーク軸の前記シフトヘッド部を前記軸方向に変位させる操作力伝達部材と、を備えた歯車噛合式変速機の操作機構において、
    一部で前記シフトフォーク軸の前記軸部から径方向に出没可能であるように前記シフトフォーク軸に支持され、前記操作力伝達部材からの操作力を受けるとき前記一部を前記シフトフォーク軸の前記軸部に没入させる可動係合部材が設けられ、前記操作力伝達部材が前記シフトフォーク軸および前記シフトフォークを介して前記選択噛合機構を前記駆動状態にさせたとき、前記軸部から径方向に突出した前記可動係合部材の前記一部を前記変速機ケース側に係止して前記シフトフォーク軸の軸方向変位を規制するギヤ抜け防止機構が構成されていることを特徴とする歯車噛合式変速機の操作機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113864352A (zh) * 2021-10-21 2021-12-31 南昌航空大学 一种适用于短距离垂直起降飞机的离合器
CN113864352B (zh) * 2021-10-21 2023-10-24 南昌航空大学 一种适用于短距离垂直起降飞机的离合器

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