JP5592266B2 - 表面反応沈殿炭酸カルシウム、その作製方法、およびその使用方法 - Google Patents

表面反応沈殿炭酸カルシウム、その作製方法、およびその使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、合成炭酸カルシウムとしても知られる沈殿炭酸カルシウム(PCC)に基づく高BET比表面積無機充填剤の技術分野に関する。
そのような充填剤は、多くの領域において、例えば紙において、すなわち充填剤またはコーティング顔料として、ティッシュペーパーにおいて、塗料において、プラスチックにおいて、水処理において、および特にピッチおよび内分泌攪乱化合物(EDC)を除去する手段として、適用される。
炭酸カルシウム無機物は、以下の2つのクラス:重質(または天然)炭酸カルシウム(GCC)および沈殿炭酸カルシウム(PCC)によって一般に区別される。
GCCは、石灰岩もしくはチョークなどの堆積岩、または変成大理石岩(metamorphic marble rock)から採掘される炭酸カルシウムの天然形態であると理解される。GCCはほぼ排他的に方解石多形であり、方解石多形は三方晶系-菱面体晶系であるといわれ、かつ最も安定な炭酸カルシウム多形を代表するものである。
対照的に、PCC型の炭酸カルシウム多形は多くの場合、方解石に加えて、斜方晶系で針状の結晶形を有するアラレ石型、およびアラレ石より一層低い安定性を有する六方晶系のファーテライト型の、より不安定な多形を含む。この異なるPCC形態は、その特徴的x線粉末回折(XRD)ピークに従って同定することができる。
PCC合成は合成沈殿反応によって最も一般的に行われ、合成沈殿反応は、二酸化炭素と水酸化カルシウム溶液とを接触させる工程を含み、後者は最も多くの場合、生石灰としても知られる酸化カルシウムの水性懸濁液の形成の際に供給され、その懸濁液は石灰乳として一般的に知られている。反応条件に応じて、このPCCは安定な多形と不安定な多形との両方を含む各種の形態で現れ得る。実際、PCCは多くの場合、熱力学的に不安定な炭酸カルシウム材料を代表するものである。
本発明の文脈で言及する場合、PCCは、水酸化カルシウムのスラリーの炭酸塩化により得られる合成炭酸カルシウム製造物を意味すると理解されるものとし、このスラリーは、水中の微粉化酸化カルシウム粒子から誘導される場合に石灰スラリーまたは石灰乳と当技術分野で一般的に呼ばれる。
実際、以下で理解されるように、そのような一般的プロセスにより得られるPCCを本発明が実行することは、本発明の著しい利点である。石灰スラリーの炭酸塩化によりそのようなPCCを形成する場合、さらなる添加剤、沈殿条件、またはこの沈殿の前もしくは前後の工程を実行可能であることを、当業者は無論理解すると考えられるが、純粋な石灰スラリーを単純に炭酸塩化することにより得られる非常に基本的なPCCを含む任意のそのようなPCCについて本発明の方法を実行可能であることの利点を、当業者は直ちに認識すると考えられる。
炭酸カルシウムのGCCおよびPCC形態は、場合によってかつ予測不能に、異なる化学的性質を提示することが観察され、かつPCCと同一の用途でGCCを使用することは多くの場合不可能であり、逆もまた真である。
例えば、「懸濁液のレオロジーを安定化させる分散剤ポリマーを含有し得る、1つまたは複数の顔料、充填剤または無機物の水性懸濁液であって、
(a) 天然炭酸塩、ならびに該炭酸塩とガス状CO2との反応生成物、および該炭酸塩と1つまたは複数の中強度〜強度のH3O+イオン供給体との反応生成物を含有し、
(b) 20℃で測定される7.5を超えるpHを有する
ことを特徴とする水性懸濁液」に関する欧州特許第1149136号(特許文献1)に記載の技術がPCCには移転不可能であることが発見された。
欧州特許第1149136号(特許文献1)の技術においてGCC(ここでGCCは「天然炭酸塩」として働く)の代わりにPCCを実行する場合、特に、H3O+イオン供給体の連続的添加によりCO2を生成する際に欧州特許第1149136号(特許文献1)の技術を再現する場合に、得られるPCC系製造物の比表面積が十分に拡大されないことが発見された。
実際、欧州特許第1149136号(特許文献1)の技術が特に関心の対象となるのは、GCC出発材料の表面を構造化しかつ比表面積を少なくとも部分的に結晶性のカルシウム塩をその上に制御された堆積によって著しく増加させる手段であり、この堆積材料のカルシウム源がGCC無機物それ自体であるような手段を、それが提供しているためである。
そのような高表面積材料を得ることを切望するが、PCC系出発材料が例えば利用可能性と特定の物理的性質とに応じてGCCを上回るある利点を示し得るので、この材料を使用する選択肢を有することを望む当業者は、そのため上記技術を実行するための解決策を依然として期待している。
先行技術では、いくつかの文献がPCC形成プロセス中の特定の添加剤の導入に重点を置いているが、このPCCを表面反応させるプロセスにおける付加体としての完全に形成されたPCCの使用に関する任意の教示をほとんどの文献が提供していないことが注目される。
米国特許第4,367,207号(特許文献2)では、PCCを調製する特定の方法が記載されている。十分な量の有機または無機多塩基酸、すなわちクエン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、フタル酸、酒石酸、ホウ酸、リン酸、亜硫酸または硫酸の添加などにより、炭酸塩化スラリー中に依然として存在する任意の未反応水酸化カルシウムを中和することに注意することが述べられている。
国際公開公報第2005/123593号(特許文献3)は、クエン酸を水酸化カルシウムスラリーと混合し、スラリーを炭酸塩化してPCCのスラリーを製造し、その後これを脱水して高固形分PCC組成物を製造する方法に関する。製造した高固形分PCC組成物に対する分散剤の添加と同時にまたはそれに続いてクエン酸を加えてもよいと述べられているが、この選択肢はさらに説明されても例証されてもいない。さらに、リン酸をPCCスラリーに、PCCの重量に対して0.8重量%を決して超えない所与の制限濃度で加えることで、このPCCの表面積を維持できることが示されている。
国際公開公報第2005/102931号(特許文献4)では、第1の量のオルガノフォスフェート(organophosphate)を水酸化カルシウムスラリーに加えた後、硫酸アルミニウム、その後CO2を加えてPCCを形成する方法が記載されている。次に第2の量のオルガノフォスフェートをPCCスラリーに加えた後、このスラリーをスクリーニングおよび脱水して濃縮PCC組成物を形成する。上記のように、PCCの重量に対して1.5重量%を決して超えない制限量のリン酸をPCCスラリーと混合することで、PCCの表面積を安定化および維持できることが示されている。
欧州特許第0406662号(特許文献5)では、合成炭酸塩を生産するための方法であって、アラレ石形態のCaCO3と石灰とでプレミックスを作製し、このスラリーにリン酸もしくはその塩または各種フォスフェートなどの「リン酸誘導体」を加え、最後にCO2を導入して慣行的な炭酸塩化を生じさせる方法が記載されている。具体的には、この特許の目的は特定の針状結晶形を有するPCCを得ることにあり、その工業的生産はこれまで不可能であった。欧州特許第0406662号(特許文献5)では、所要の結晶形のための新規の核形成シードを提供する未同定の「リン酸カルシウム」を経てアラレ石形態を具体的に製造するためにリン酸を使用する。
欧州特許第0406662号(特許文献5)の方法において塩基(石灰)を介したカルシウムイオンの添加が所望の表面反応PCCにはつながらないことを、本出願人は発見した。
実際、可溶化カルシウムイオン源が水酸化カルシウムである欧州特許第0406662号(特許文献5)に記載の方法を、特にそれに記載の高水酸化カルシウムレベルで実行することを本出願人が試みた際に、任意の少なくとも部分的に結晶性の材料を表面に形成するカルシウムがPCC出発材料に由来するのではなくむしろ添加された水酸化カルシウムに由来する材料が得られたことを、本出願人は発見した。
米国特許第5,043,017号(特許文献6)では、ヘキサメタリン酸カルシウムなどのカルシウムキレート化剤と、弱酸(リン酸、クエン酸、ホウ酸、酢酸など)のアルカリ金属塩であり得る共役結合塩基との作用による炭酸カルシウム、特にPCCの酸安定化が記載されている。実際、米国特許第5,043,017号の目標は、PCC表面上における表面積生成結晶の形成に必要な可溶化カルシウムイオンを生成するためにPCCの酸反応性を維持するという本発明の要求に完全に反している。
米国特許第4,244,933号(特許文献7)では、水酸化カルシウムの水性懸濁液を反応器中にその上部から、反応器を上方に通過する二酸化炭素ガスに対して向流の関係で噴霧することで水酸化カルシウムの一部を炭酸カルシウムに変換する第1の工程、それに続く、得られる混合物を別の反応器中にその上部から、反応器を上方に通過する二酸化炭素ガスに対して向流の関係で噴霧することで水酸化カルシウムの炭酸塩化を促進する第2の工程、および炭酸塩化を完了させる第3の同様の工程により調製される、コアおよびその上の突起を含む炭酸カルシウム粒子が記載されており、ここで第1または第2の工程はリン酸およびその水溶性塩を実行する。これらの水溶性塩はリン酸のナトリウム塩、カリウム塩、亜鉛塩および同様の塩であると言われている。
最後に、欧州特許第1769035号(特許文献8)では、炭酸カルシウムと:
・該炭酸塩と1つまたは複数の中強度〜強度のH3O+イオン供与体との反応の生成物;
・該炭酸塩とインサイチューで形成されかつ/または外部供給源に由来するガス状CO2との反応の生成物;
・式R-Xの1つまたは複数の化合物
との間の多段反応によりインサイチューで形成される製造物を含有することを特徴とする乾燥無機顔料が開示されている。しかし、高比表面積の表面反応沈殿炭酸カルシウムを得るためのさらなる教示は本文献において提供されていない。
要するに、先行技術は:
・既に形成されたPCCと特定の添加剤との接触よりも、PCCのBET比表面積を増加させるために、PCC形成中に使用する付加体の最適化に大きく重点を置いており;
・PCCを、可溶性の酸または酸性塩の形態でありかつ不溶性の対応するカルシウム塩を有するリン酸などのアニオンと組み合わせる場合、必要な可溶化カルシウムイオンを供給するさらなる手段に対する言及がなく、このアニオンがPCCのBET比表面積を維持するためにのみ働き、それを著しく拡大するためには働かないということを開示しており;
・PCCを、可溶性の酸または酸性塩の形態でありかつ不溶性の対応するカルシウム塩を有するリン酸などのアニオンと組み合わせ、かつカルシウムイオンを供給する場合、所望の表面反応PCCにつながらないことを本出願人が見出した形態で、これらのカルシウムイオンが供給されるということを開示している。
欧州特許第1149136号 米国特許第4,367,207号 国際公開公報第2005/123593号 国際公開公報第2005/102931号 欧州特許第0406662号 米国特許第5,043,017号 米国特許第4,244,933号 欧州特許第1769035号
まったく驚くべきことに、本出願人は、以下で定義する方法中の特定のパラメータの制御、特に本方法の1つまたは複数の具体的な点において利用可能な可溶化カルシウムイオンの制御が、高比表面積の表面反応沈殿炭酸カルシウムの形成の成功の鍵であることを発見した。
すなわち、本出願人は、表面反応沈殿炭酸カルシウム(PCC)を含む顔料の調製のための方法であって、過剰の可溶化カルシウムイオンが工程(d)の際に供給されることを特徴とする、以下の工程を含む方法を開発した:
(a) 少なくとも1つの沈殿炭酸カルシウム(PCC)含有顔料を供給する工程;
(b) H3O+イオンを供給する工程;
(c) 水性媒体に可溶化され水不溶性カルシウム塩を形成可能である少なくとも1つのアニオンを供給する工程;
(d)表面反応PCCが、工程(a)において供給されるPCCの少なくとも一部の表面上に形成される該アニオンの不溶性で少なくとも部分的に結晶性のカルシウム塩を含む、該表面反応PCC含有顔料のスラリーを形成するために、該PCC含有顔料と該H3O+イオンおよび該可溶化アニオンとを水性媒体中で接触させる工程。
[請求項1001]
表面反応沈殿炭酸カルシウム(PCC)を含む顔料の調製のための方法であって、
過剰の可溶化カルシウムイオンが工程(d)の際に供給されることを特徴とする、以下の工程を含む方法:
(a) 少なくとも1つの沈殿炭酸カルシウム(PCC)含有顔料を供給する工程;
(b) H 3 O + イオンを供給する工程;
(c) 水性媒体に可溶化され水不溶性カルシウム塩を形成可能である少なくとも1つのアニオンを供給する工程;
(d)表面反応PCCが、工程(a)において供給されるPCCの少なくとも一部の表面上に形成される該アニオンの不溶性で少なくとも部分的に結晶性のカルシウム塩を含む、該表面反応PCC含有顔料のスラリーを形成するために該PCC含有顔料と該H 3 O + イオンおよび該可溶化アニオンとを水性媒体中で接触させる工程。
[請求項1002]
工程(a)の前記PCC含有顔料が親水性であることを特徴とする、請求項1001記載の方法。
[請求項1003]
工程(a)の前記PCC含有顔料が、少なくとも1つの微粉砕工程を包含するプロセスから生じることを特徴とする、請求項1001または1002のいずれか一項記載の方法。
[請求項1004]
微粉砕工程が湿式粉砕工程であることを特徴とする、請求項1003記載の方法。
[請求項1005]
PCC含有顔料の湿式粉砕スラリーのpHが、PCCが方解石GCCで完全に置き換えられた対応するスラリーの粉砕時に観察されるよりも大きい程度まで上昇することが観察されることを特徴とする、請求項1004記載の方法。
[請求項1006]
工程(a)の前記PCC含有顔料の湿式粉砕時に、湿式粉砕スラリーのpHが2を超えて上昇することが観察されることを特徴とする、請求項1004または1005のいずれか一項記載の方法。
[請求項1007]
工程(a)の前記PCC含有顔料が0.01〜10μm、より好ましくは0.5〜2μmの重量中央径を有することを特徴とする、請求項1001〜1006のいずれか一項記載の方法。
[請求項1008]
工程(a)の前記PCC含有顔料がまた、タルク、粘土、プラスチック中空球顔料、または二酸化チタンのうち1つまたは複数を含むことを特徴とする、請求項1001〜1007のいずれか一項記載の方法。
[請求項1009]
工程(a)の前記PCC含有顔料がPCCのみからなることを特徴とする、請求項1001〜1007のいずれか一項記載の方法。
[請求項1010]
工程(a)の前記PCC含有顔料が水性スラリーの形態で供給されることを特徴とする、請求項1001〜1009のいずれか一項記載の方法。
[請求項1011]
前記スラリーが工程(c)の前に11未満、好ましくは10.5未満のpHを有することを特徴とする、請求項1010記載の方法。
[請求項1012]
PCC含有顔料が分散していることを特徴とする、請求項1010または1011記載の方法。
[請求項1013]
工程(b)の前記H 3 O + イオンが以下の経路のうち1つまたは複数を経て供給されることを特徴とする、請求項1001〜1012のいずれか一項記載の方法:
・経路IB: 前記アニオンの酸または酸性塩の添加;
・経路IIB: 前記過剰の可溶化カルシウムイオンの全部または一部を供給するよう同時に働く、すなわち可溶性カルシウムイオンを直接加えることによる、および/またはカルシウムイオンを遊離させるためにPCC出発材料を溶解させることによる、酸または酸性塩の添加。
[請求項1014]
経路IIBの場合、前記過剰の可溶化カルシウムイオンの全部または一部を供給するよう同時に働く前記酸または酸性塩が、好ましくは硫酸などの硫黄含有酸、塩酸、過塩素酸、ギ酸、乳酸、酢酸、硝酸、およびその可溶性カルシウム酸性塩などのその酸性塩を含む群より選択され、より好ましくは硫酸などの硫黄含有酸、塩酸、酢酸、およびその可溶性カルシウム酸性塩などのその酸性塩を含む群より選択されることを特徴とする、請求項1013記載の方法。
[請求項1015]
スラリーに対する前記H 3 O + イオンの添加後に、このスラリーのpHが6.0未満の値に一時的に低下することを特徴とする、請求項1001〜1014のいずれか一項記載の方法。
[請求項1016]
工程(c)の前記アニオンを可溶性の中性塩もしくは酸性塩の形態または酸の形態で加えるが、但し工程(d)の前および/または工程(d)の際にそれを可溶化させることを特徴とする、請求項1001〜1015のいずれか一項記載の方法。
[請求項1017]
工程(c)の前記アニオンが、PO 4 3- およびHPO 4 2- などのリン酸含有アニオン、シュウ酸アニオン(C 2 O 4 2- )、CO 3 2- の形態での炭酸含有アニオン、ホスホン酸アニオン、コハク酸アニオン、またはフッ化物アニオンのうち1つまたは複数より選択され、好ましくはPO 4 3- およびHPO 4 2- などのリン酸含有アニオン、シュウ酸アニオン(C 2 O 4 2- )、ホスホン酸アニオン、コハク酸アニオン、またはフッ化物アニオンのうち1つまたは複数より選択され、最も好ましくはPO 4 3- およびHPO 4 2- などのリン酸含有アニオンのうち1つまたは複数より選択されることを特徴とする、請求項1001〜1016のいずれか一項記載の方法。
[請求項1018]
前記アニオンが炭酸含有アニオンである場合、スラリーに対するガス状CO 2 の導入を経て該炭酸含有アニオンをインサイチューで生成することを特徴とする、請求項1001〜1017のいずれか一項記載の方法。
[請求項1019]
工程(a)において供給されるPCCの重量に基づいた5〜50重量%、好ましくは15〜30重量%に対応する量で前記アニオンを加えることを特徴とする、請求項1001〜1018のいずれか一項記載の方法。
[請求項1020]
前記PCCと前記H 3 O + イオンとを接触させた後に前記アニオンと該PCCとを接触させることを特徴とする、請求項1001〜1019のいずれか一項記載の方法。
[請求項1021]
工程(d)の際に供給される前記過剰の可溶化カルシウムイオンが、以下の経路のうち1つまたは複数を経て供給されることを特徴とする、請求項1001〜1020のいずれか一項記載の方法:
・経路IA: 可溶性の中性または酸性カルシウム塩の添加;
・経路IIA: インサイチューで可溶性の中性または酸性カルシウム塩を生成する酸または中性もしくは酸性非カルシウム塩の添加。
[請求項1022]
経路IAを経て前記過剰の可溶化カルシウムイオンが供給される場合、それがCaCl 2 またはCa(NO 3 ) 2 のうち1つまたは複数より選択されることを特徴とする、請求項1021記載の方法。
[請求項1023]
工程(a)において供給されるPCCの重量に基づいた3重量%またはそれ以上、好ましくは5重量%またはそれ以上に対応する量で可溶化カルシウムイオンが供給されることを特徴とする、請求項1001〜1022のいずれか一項記載の方法。
[請求項1024]
50℃を超える、好ましくは60℃を超える温度で工程(d)を行うことを特徴とする、請求項1001〜1023のいずれか一項記載の方法。
[請求項1025]
工程(d)において層流を発生させるようにスラリーを混合することを特徴とする、請求項1001〜1024のいずれか一項記載の方法。
[請求項1026]
工程(d)がシリケート、シリカ、アルカリ土類金属アルミネート、またはその混合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物の存在下で行われることを特徴とする、請求項1001〜1025のいずれか一項記載の方法。
[請求項1027]
前記シリケートが、ケイ酸アルミニウムまたはアルカリ土類金属シリケートより選択されることを特徴とする、請求項1026記載の方法。
[請求項1028]
スラリーにバブリングされる(bublle)不活性ガスの存在下で工程(d)が行われることを特徴とする、請求項1001〜1027のいずれか一項記載の方法。
[請求項1029]
不活性非カルシウム塩などの、スラリーのイオン強度を増加させる添加剤の存在下で工程(d)が行われることを特徴とする、請求項1001〜1028のいずれか一項記載の方法。
[請求項1030]
前記添加剤がNaClもしくはKNO 3 、またはその混合物より選択されることを特徴とする、請求項1029記載の方法。
[請求項1031]
前記表面反応PCCスラリーの水相を脱イオン水で置き換えることを特徴とする、請求項1001〜1030のいずれか一項記載の方法。
[請求項1032]
除去した水相を方法におけるカルシウムイオン源として再導入することを特徴とする、請求項1031記載の方法。
[請求項1033]
連続的プロセスであることを特徴とする、請求項1001〜1032のいずれか一項記載の方法。
[請求項1034]
工程(d)の表面反応PCCの前記スラリーを濃縮することを特徴とする、請求項1001〜1033のいずれか一項記載の方法。
[請求項1035]
工程(d)において形成される前記スラリーに分散剤を加えることを特徴とする、請求項1001〜1034のいずれか一項記載の方法。
[請求項1036]
乾燥表面反応PCC製造物を得るために工程(d)の表面反応PCCの前記スラリーを乾燥させることを特徴とする、請求項1001〜1035のいずれか一項記載の方法。
[請求項1037]
前記乾燥製造物を脂肪酸でさらに処理することを特徴とする、請求項1036記載の方法。
[請求項1038]
前記乾燥製造物を水で洗浄することを特徴とする、請求項1036または1037記載の方法。
[請求項1039]
請求項1001〜1035のいずれか一項記載の方法によって得られることを特徴とする、表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1040]
表面反応PCCが前記アニオンの不溶性で少なくとも部分的に結晶性のカルシウム塩を含むことを特徴とする、請求項1039記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1041]
前記アニオンの前記カルシウム塩が工程(a)において供給される前記PCC含有顔料のPCCの少なくとも一部の表面から広がることを特徴とする、請求項1040記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1042]
前記塩がリン酸八カルシウム(OCP)、ヒドロキシアパタイト(HAP)またはリン酸三カルシウム(TCP)のうち1つまたは複数を含むことを特徴とする、請求項1039〜1041のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1043]
表面反応PCCが5:95〜95:5、好ましくは20:80〜60:40、より好ましくは25:75〜50:50のアニオンのカルシウム塩:炭酸カルシウム含有量質量比を有することを特徴とする、請求項1039〜1042のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1044]
表面反応PCCが、
・H 3 O + イオンが前記アニオンの添加のみを経て供給されるように、すなわち、該アニオンのイオン電荷を理論上平衡させるために必要なモル量またはそれ未満のモル量で該H 3 O + イオンが供給されるように;かつ
・経路IAも経路IBも実行されないように、
工程(a)において供給される同一のPCCと工程(b)の同一の可溶化アニオンおよび該H 3 O + イオンとを同時にまたは別個の工程において接触させた後で得られるBET比表面積よりも大きいBET比表面積を有することを特徴とする、
請求項1039〜1043のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1045]
工程(a)において供給されるPCC含有顔料中のPCCのBET比表面積よりも少なくとも3倍、より好ましくは7倍大きいBET比表面積を表面反応PCCが有することを特徴とする、請求項1039〜1044のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1046]
表面反応PCCが20〜120m 2 /g、好ましくは55〜115m 2 /g、より好ましくは60〜100m 2 /gのBET比表面積を有することを特徴とする、請求項1039〜1045のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1047]
表面反応PCCを含むスラリーが最大25重量%、好ましくは5〜20重量%の固形分を有することを特徴とする、請求項1039〜1046のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1048]
表面反応PCC含有顔料の湿式粉砕時に、湿式粉砕スラリーのpHが湿式粉砕プロセス中に少なくとも2上昇することが観察されることを特徴とする、請求項1039〜1047のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1049]
表面反応PCCが1〜2.2cm 3 /gの細孔容積を有することを特徴とする、請求項1039〜1048のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
[請求項1050]
請求項1036〜1038のいずれか一項記載の方法による請求項1039〜1049のいずれか一項記載のスラリーから得られることを特徴とする、乾燥表面反応PCC含有顔料。
[請求項1051]
紙、ティッシュペーパー、プラスチック、塗料、または水処理における、請求項1050記載の表面反応PCCまたは請求項1039〜1049のいずれか一項記載の表面反応PCCスラリーの使用。
本出願の意図に関して、不溶性材料は、脱イオン水と混合し、20℃で濾過して濾液を回収する場合、該濾液100gの95〜100℃での蒸発後に0.1g未満または0.1gの回収固体材料を提供するものとして定義される。可溶性(または可溶化)材料は、該濾液100gの95〜100℃での蒸発後に0.1gを超える回収固体材料の回収を導く材料として定義される。
本出願の意図に関して、前記過剰の可溶化カルシウムイオンは、H3O+イオンによるPCCの溶解時に自然に生成される可溶化カルシウムイオンに対して過剰の可溶化カルシウムイオンに対応するものとし、ここで該H3O+イオンは、アニオンに対する対イオンの形態で、すなわち酸または非カルシウム酸性塩の形態でのアニオンの添加を経てかつ任意のさらなるカルシウムイオンまたはカルシウムイオン生成源の非存在下でのみ供給される。
工程(d)の際に供給される前記過剰の可溶化カルシウムイオンが、以下の経路のうち1つまたは複数を経て供給されることが好ましい:
経路IA: 可溶性の中性または酸性カルシウム塩の添加;
経路IIA: インサイチューで可溶性の中性または酸性カルシウム塩を生成する酸または中性もしくは酸性非カルシウム塩の添加。
前記H3O+イオンが、以下の経路のうち1つまたは複数を経て供給されることができる:
経路IB: 前記アニオンの酸または酸性塩の添加;
経路IIB: 前記過剰の可溶化カルシウムイオンの全部または一部を供給するよう同時に働く酸または酸性塩の添加。
本発明の意図に関して、「酸」はブレンステッド・ローリー酸として定義され、すなわちそれはH3O+イオン供給体である。「酸性塩」は、陽性元素により部分中和されているH3O+イオン供給体として定義される。「塩」は、アニオンおよびカチオンから形成される電気的に中性のイオン化合物として定義される。「部分的に結晶性の塩」は、XRD分析時に本質的に離散的な回折図を提示する塩として定義される。
本発明の意図に関して、表面反応PCCは、PCC、および前記可溶化アニオンの不溶性で少なくとも部分的に結晶性のカルシウム塩を含む材料である。
好ましい一態様では、不溶性カルシウム塩はPCCの少なくとも一部の表面から広がる。
前記アニオンの前記少なくとも部分的に結晶性のカルシウム塩を形成するカルシウムイオンは、大部分が出発PCC材料に由来する。
任意の理論により拘束されることは望まないが、前記アニオンの不溶性で少なくとも部分的に結晶性のカルシウム塩を形成するカルシウムイオンの大部分が炭酸カルシウム出発材料により供給される、高比表面積の表面反応炭酸カルシウムを形成するには、この炭酸カルシウムからこれらのカルシウムイオンを遊離させるだけでなく、該カルシウムイオンを、それが導き出される炭酸カルシウム表面上ではなくむしろ炭酸カルシウム表面から広がる任意の既に形成されたカルシウムアニオン結晶上に優先的に沈殿するよう十分に可動性に維持するような条件下でそれを行い、これによって、該結晶が炭酸塩表面から外側に成長しかつ未溶解の炭酸塩を覆わないようにした後で、十分なカルシウムイオンをそこから放出することで所望の比表面積を実現するために必要な結晶表面を生成することが必要であると、本出願人は考える。
任意の理論により拘束されることは望まないが、石灰スラリーの炭酸塩化を経て合成したPCCが、PCC表面に沿った位置に移動するPCCコア中に捕捉される未反応水酸化カルシウムを含有すると、本出願人は考える。PCC表面にある(または、PCC表面が例えば酸の添加によりエッチングされている場合は表面に運ばれる)この水酸化カルシウムが、この表面において層を形成し、その中において、遊離したカルシウムイオンおよび水酸化物イオンとPCC表面に依然として結合している水酸化カルシウムとの間の平衡が確立されると、本出願人は理論づける。H3PO4が実行される欧州特許第1149136号の最も一般的な場合と同様に、アニオン源としても働く化合物を経て中強度〜強度のH3O+イオン供給体(以下、酸と呼ぶ)を単純に加える際に、PCC表面において水酸化物イオンに遭遇すると同時にこの酸が中和され、かつ上記のPCC表面層内のカルシウムイオンおよび水酸化物イオンと表面結合水酸化カルシウムとの間の場所の平衡にこの中和が影響を与え、これによって、過剰のカルシウムイオンがPCC表面で生成されることでこのカルシウムが急速に沈殿し、したがって、少なくとも部分的に結晶性の材料の外方向に表面を生成する成長が所望のようにこの表面層の限界を超えて続くというのではなく、むしろ少なくとも部分的に結晶性の材料が直近のPCC表面上に形成されることでこのPCCを本質的に包囲しかつさらなる酸付加に対してそれを非反応性にすると、本出願人は理論づける。
本出願人は、前記層内の場所の平衡に作用することで層内の遊離ヒドロキシル基の濃度を制限することによりこの現象に対処することが必要であり、そうでなければ、PCCからカルシウムを遊離させるために必要なH3O+イオンが中和され、それにより表面積の生成が防止されると考えている。本出願人は、可溶化カルシウムイオン濃度を増加させることにより、すなわちアニオンの酸性塩(acidic salt)または酸性塩(acid salt)の形態単独で生成されるよりも多くの可溶化カルシウムイオンを供給することによりこれを実現できることを見い出した。これらのさらに供給される可溶化カルシウムイオンが、所望の少なくとも部分的に結晶性の材料を直接形成するようには働かないが、PCC表面での平衡によってPCCから必要なカルシウムイオンを得ることを継続できることを確実にするように作用するということが注目される。
PCC表面に存在しかつ平衡層を生成する水酸化カルシウムの量は、PCC合成条件に応じて変動する。したがって、さらに供給される可溶化カルシウムイオンの量を、比表面積を生成するように適応させなければならない。
工程(a)の特徴づけ: PCC含有顔料の出発材料
本発明の方法の工程(a)によれば、(a) 沈殿炭酸カルシウム(PCC)を含む少なくとも1つの顔料が供給される。
本出願人の利点としては、カルシウム源が本質的にPCC出発材料、すなわち工程(a)の顔料中で供給されるPCCである、カルシウム結晶の形成を経てPCC含有顔料とアニオンおよびH3O+イオンとを接触させる際に表面積の生成を可能にする具体的な反応条件を、本出願人が同定したことが挙げられる。さらに、偏三角面体晶系(scalenohedral)もしくは菱面体晶系の方解石、または準安定性のファーテライトおよびアラレ石などの方解石多形を含む、顔料出発材料中の任意の形態のPCCを使用する場合にこのプロセスが機能するような条件を、本出願人は同定した。
実際、工程(a)の前記PCC含有顔料中のPCCは、EDTAまたは他のキレート化剤などの結晶改質剤の存在下で合成してもよい。
好ましくは、以下の条件下で前記PCC含有顔料を湿式粉砕すると、湿式粉砕スラリーのpHが、前記PCCが方解石GCCで完全に置き換えられた対応するスラリーの粉砕時に観察されるよりも大きい程度まで上昇することが観察され、このことは前記PCCからの未反応水酸化物の放出を証明する。
(1) スラリーの水相を脱イオン水で置き換えることで、以下の実施例の節に示す測定方法に従って測定される15重量%の固形分を特徴とするスラリーを形成すること;
(2) 工程(1)のスラリーを粉砕室中で、粉砕室の容積の約80%を満たす量で加える1.0〜1.6mmの直径を有する酸化アルミニウム粉砕ビーズを使用して、700ml/分のスラリー再循環速度下、粉砕速度2500rpm、24℃で180分間粉砕すること。
すなわち、以下の実施例の節に示す測定方法に従って測定されるpHは、この粉砕中に2を超えて上昇することが観察される。
好ましい一態様では、以下の実施例の節に示す測定方法に従って決定されるように、工程(a)の前記PCC含有顔料のPCCは親水性である。
好ましい一態様では、工程(a)の前記PCC含有顔料のPCCは、少なくとも1つの微粉砕工程を包含するプロセスから生じる。微粉砕工程は、当初の粒度を低減させる機械加工工程として定義される。そのような微粉砕工程は、例えば精錬が第2の物体との衝突により主に生じる条件下で、すなわちボールミル、ロッドミル、振動ミル、ロールクラッシャー、遠心衝撃ミル、アトリションミル、ピンミル、ハンマーミル、微粉砕機(pulveriser)、解砕機、デクランパー(de-clumper)、ナイフカッター、または当業者に公知の他のそのような設備のうち1つまたは複数の内部で行うことができ、あるいは自生粉砕が行われるような条件下で行うこともできる。
好ましい一態様では、工程(a)の前記PCC含有顔料のPCCは、以下の実施例の節に示す測定方法に従って測定される0.01〜10μm、より好ましくは0.5〜2μmの重量中央径を有する。
任意の一態様では、工程(a)の前記PCC含有顔料はまた、タルク、粘土、プラスチック中空球顔料、または二酸化チタンのうち1つまたは複数を含む。
別の態様では、工程(a)の前記PCC含有顔料はPCCのみからなる。
好ましい一態様では、工程(a)の前記PCC含有顔料が水性スラリーの形態で供給される。
この好ましい態様では、前記スラリーは工程(c)の前に、以下の実施例の節に記載の測定方法に従って測定される11未満、好ましくは10.5未満のpHを有することが好ましい。
この好ましい態様では、PCC含有顔料は分散していてもよい。当業者に公知の慣行的な分散剤を使用できる。分散剤はアニオン性でもカチオン性でもよい。好ましい分散剤はポリアクリル酸に基づくものである。そのような分散剤は、前記PCC含有顔料の重量の0.35重量%を占めるように添加することが好ましい。
工程(b)の特徴づけ: H 3 O + イオン源
本発明の方法の工程(b)によれば、H3O+イオンが供給される。前記H3O+イオンは、PCCを部分的に溶解させて、PCC表面でアニオンの不溶性で少なくとも部分的に結晶性のカルシウム塩を引き続き沈殿させるためにカルシウムイオンを生成するよう働く。
前記H3O+イオンが、以下の経路のうち1つまたは複数を経て供給されることができる:
経路IB: 前記アニオンの酸または酸性塩の添加;
経路IIB: 前記過剰の可溶化カルシウムイオンの全部または一部を供給するよう同時に働く、すなわち可溶性カルシウムイオンを直接加えることによる、および/またはカルシウムイオンを遊離させるためにPCC出発材料を溶解させることによる、酸または酸性塩の添加。
経路IIBの場合、前記過剰の可溶化カルシウムイオンの全部または一部を供給するよう同時に働く前記酸または酸性塩は、硫酸などの硫黄含有酸、塩酸、過塩素酸、ギ酸、乳酸、酢酸、硝酸、およびその可溶性カルシウム酸性塩などのその酸性塩を含む群より好ましく選択される。
特に、前記酸または酸性塩は、硫酸などの硫黄含有酸、塩酸、酢酸、およびその可溶性カルシウム酸性塩などのその酸性塩を含む群より選択される。
好ましくは、スラリーに対する前記H3O+イオンの添加後に、以下の実施例の節に示す測定方法に従って測定されるこのスラリーのpHは、6.0未満の値まで一時的に低下する。
工程(c)の特徴づけ: PCC上に不溶性カルシウム結晶を形成するアニオン
本発明の方法の工程(c)によれば、水性媒体に可溶化され水不溶性カルシウム塩を形成可能である少なくとも1つのアニオンが供給される。前記不溶性の対応するカルシウム塩は、前記アニオンに加えて、OH-イオンおよび/または結晶水を含み得る。
工程(c)の前記アニオンを可溶性の中性塩もしくは酸性塩の形態または酸の形態で加えることができるが、但し工程(d)の前および/または工程(d)の際にそれを可溶化させる。
本方法に対して提供される添加剤のスペシエーションによって、前記アニオンを生成することができる。例えば、H3PO4またはH2PO4 -の塩の添加を経てPO4 3-およびHPO4 2-を生成することができる。
好ましくは、前記アニオンはPO4 3-およびHPO4 2-などのリン酸含有アニオン、シュウ酸アニオン(C2O4 2-)、CO3 2-の形態での炭酸含有アニオン、ホスホン酸アニオン、コハク酸アニオン、またはフッ化物アニオンのうち1つまたは複数より選択される。より好ましくは、前記アニオンはPO4 3-およびHPO4 2-などのリン酸含有アニオン、シュウ酸アニオン(C2O4 2-)、ホスホン酸アニオン、コハク酸アニオン、およびフッ化物アニオンより選択される。最も好ましくは、前記アニオンはPO4 3-およびHPO4 2-などのリン酸含有アニオンである。
炭酸含有アニオンが実行される態様では、スラリーに対するガス状CO2の導入を経て該炭酸含有アニオンをインサイチューで生成することができる。そのような場合では、例えば適切な温度の選択を通じてCO2からCO3 2-への変換を優先するためにどのようにしてこの導入を実行するかを、当業者には公知であると思われる。
好ましい一態様では、工程(a)において供給される前記PCCの重量に基づいた5〜50重量%、好ましくは15〜30重量%に対応する量で前記アニオンを加える。
工程(d)の特徴づけ: PCC含有顔料とアニオンとの接触
本発明の方法の工程(d)によれば、前記PCC含有顔料と前記H3O+イオンおよび前記可溶化アニオンとを水性スラリー環境中で同時にまたは別個の工程において接触させる。
好ましい一態様では、前記PCCと前記H3O+イオンとを接触させた後に前記アニオンと該PCCとを接触させる。
さらに、本発明の方法は、過剰の可溶化カルシウムイオンが工程(d)の際に供給されることを特徴とする。
前記過剰の可溶化カルシウムイオンが、以下の経路のうち1つまたは複数を経て供給されることが好ましい:
経路IA: 可溶性の中性または酸性カルシウム塩の添加;
経路IIA: インサイチューで可溶性の中性または酸性カルシウム塩を生成する酸または中性もしくは酸性非カルシウム塩の添加。
経路IAを経て前記過剰の可溶化カルシウムイオンが供給される場合、それを例えばCaCl2またはCa(NO3)2として加えることができる。
工程(a)において供給される前記PCCの重量に基づいた3重量%またはそれ以上、好ましくは5重量%またはそれ以上に対応する量で可溶化カルシウムイオンが供給されることが好ましい。
好ましい一態様では、50℃を超える、好ましくは60℃を超える温度で工程(d)を行う。
好ましい一態様では、工程(d)において本質的に層状の流れを発生させるようにスラリーを混合する。
任意の一態様では、工程(d)はシリケート、シリカ、アルカリ土類金属アルミネート、またはその混合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物の存在下で行われる。
この任意の態様では、前記シリケートはケイ酸アルミニウムまたはアルカリ土類金属シリケートより好ましく選択される。
任意の一態様では、スラリーにバブリングされる(bublle)不活性ガスの存在下で工程(d)が行われる。そのような1つのガスはCO2であり得るが、但し、当業者がCO2を不活性ガスとして実行する場合、当業者は可溶性炭酸塩へのこのCO2の変換を制限するようにスラリー条件を適応させる。
任意の一態様では、不活性非カルシウム塩などの、スラリーのイオン強度を増加させるさらなる添加剤の存在下で工程(d)が行われる。そのような塩としては例えばNaClまたはKNO3が挙げられる。
好ましい一態様では、得られる表面反応PCCスラリーの水相を脱イオン水で置き換えることができる。より好ましい一態様では、前記表面反応PCCスラリーの水相を収集し、可溶化カルシウムイオンの全部または一部を供給する手段として本発明に係る方法中に再循環させる。これは、本発明に係る方法が連続的プロセスである場合に特に関心の対象となる。
得られる表面反応PCCスラリーを、任意的には乾燥表面反応PCC製造物を得るに至るまで濃縮することができる。乾燥製造物の場合、この製造物を脂肪酸でさらに処理することができる。乾燥製造物の場合、この製造物を水でさらに洗浄することができる。
したがって、表面反応PCC含有顔料のスラリーが得られ、該表面反応PCCが、工程(a)において供給される該PCC含有顔料のPCCの少なくとも一部の表面から広がることが好ましい前記アニオンの不溶性で少なくとも部分的に結晶性のカルシウム塩を含む。
この表面反応PCCは、
・H3O+イオンが前記アニオンの添加のみを経て供給されるように、すなわち、該アニオンのイオン電荷を理論上平衡させるために必要なモル量またはそれ未満のモル量で該H3O+イオンが供給されるように;かつ
・経路IAも経路IBも実行されないように、
工程(a)において供給される同一のPCCと工程(b)の同一の可溶化アニオンおよびH3O+イオンとを同時にまたは別個の工程において接触させた後で得られるBET比表面積よりも大きいBET比表面積を特徴とする。
好ましい一態様では、得られる表面反応PCCは、工程(a)において供給されるPCC含有顔料中のPCCのBET比表面積よりも少なくとも3倍、より好ましくは7倍大きいBET比表面積を有する。
本発明に係る前記BET比表面積および全BET比表面積は、以下の実施例の節で定義する測定方法に従って決定される。
好ましい一態様では、表面反応PCCを含む得られるスラリーは、以下の実施例の節に記載の測定方法に従って測定される最大25重量%、好ましくは5〜20重量%の固形分を有する。
好ましい一態様では、分散剤を前記スラリーに加える。
好ましくは、以下の条件下での前記表面反応PCC含有顔料の湿式粉砕時に、湿式粉砕スラリーのpHはこの湿式粉砕プロセス中に少なくとも2上昇することが観察される:
(1) スラリーの水相を脱イオン水で置き換えることで、以下の実施例の節に示す測定方法に従って測定される15重量%の固形分を特徴とするスラリーを形成すること;
(2) 工程(1)のスラリーを粉砕室中で、粉砕室の容積の約80%を満たす量で加える1.0〜1.6mmの直径を有する酸化アルミニウム粉砕ビーズを使用して、700ml/分のスラリー再循環速度下、粉砕速度2500rpm、24℃で180分間粉砕すること。
好ましい一態様では、前記表面反応PCCは、以下の実施例の節に記載のTGA測定に従って決定される5:95〜95:5、好ましくは20:80〜60:40、より好ましくは25:75〜50:50のアニオンのカルシウム塩:炭酸カルシウム含有量質量比を有する。
前記表面反応PCCは、以下の実施例の節に示す測定方法に従って決定される1〜2.2cm3/gの細孔容積を有することが好ましい。
前記表面反応PCCは、以下の実施例の節に示す測定方法に従って決定される20〜120m2/g、好ましくは55〜115m2/g、より好ましくは60〜100m2/gのBET比表面積を有することが好ましい。
以下の実施例の節に示す測定方法に従う前記表面反応PCCのXRD分析時に、該XRD分析はアニオンの少なくとも部分的に結晶性のカルシウムに対応するピークを提示することが好ましい。好ましい一態様では、前記塩はリン酸八カルシウム(OCP)、ヒドロキシアパタイト(HAP)またはリン酸三カルシウム(TCP)のうち1つまたは複数を含む。
前記表面反応PCCスラリーは、紙、ティッシュペーパー、プラスチック、塗料、水処理において、およびEDC化合物を除去するために、使用することができる。
以下の実施例は本発明をその範囲を限定することなく例示する。
測定方法
以下の測定方法を使用して、実施例および特許請求の範囲に示すパラメータを評価する。
材料の親水性
材料を、親水性であるかまたは以下の試験に準拠しないものとして分類した。水:エタノールの以下の混合物各50mlを100mlビーカー中で調製する: 100:0、90:10、80:20、70:30、60:40、50:50、40:60、30:70、20:80、10:90、0:100。その後、試験する材料0.5gを、ビーカーの口の上に位置する篩に通し(この篩をわずかな攪拌下に置くことで材料の全部がそれを通過することが確実になり、この篩の開口はわずかな攪拌下での材料の遅い通過を可能にするサイズである)、液面上に自由落下させる。篩い分けが完了した瞬間から、液面での材料の挙動を5分間にわたって観察して、各ビーカー中の材料にグレードを以下のように割り当てる。
0 = 材料の本質的に全部が30秒以内に沈む;
0.25 = 材料の本質的に全部が5分以内に沈む;
0.5 = 材料の50%超が5分以内に沈む;
0.75 = 材料の25%超が5分以内に沈む;
1 = 充填剤の本質的に全部が5分以内には沈まない。
割り当てたグレードを水:エタノール比の関数としてプロットする。100:0〜50:50の水:エタノール混合物についてゼロ値が観察された、材料を親水性と分類した。
材料の細孔容積
試験する材料の懸濁液から錠剤を作製した。微細0.025μm濾過膜を通じた濾過により水を放出させるように懸濁液/スラリーに一定の圧力を数時間適用し、顔料の圧縮錠を得ることにより、錠剤を形成する。錠剤を装置から除去し、オーブン中80℃で24時間乾燥させる。
乾燥されると、錠剤ブロックの各々からの単一の部分を、Micromeritics Autopore IV水銀ポロシメーターを使用して多孔度と孔径分布との両方について水銀ポロシメトリーにより特徴づけた。水銀の最大適用圧力を、0.004μm(すなわちほぼnm)のラプラス喉直径と等価である414MPaとした。水銀圧入測定値を水銀の圧縮、針入度計の膨張、および試料の固相の圧縮率について補正した。測定方法のさらなる詳細はTransport in Porous Media (2006) 63: 239-259に記載されている。
材料の比表面積(SSA)
250℃で30分間の加熱による試料の状態調節後、窒素を使用するISO 9277に準拠するBET法によって比表面積を測定する。そのような測定の前に試料を濾過し、すすぎ、オーブン中110℃で少なくとも12時間乾燥させる。
粒子状材料の粒度分布(X未満の直径を有する粒子の質量%)および重量中央粒子径(d50)
粒子状材料の重量中央粒子径および粒子径質量分布を沈降法、すなわち重量測定場における沈降挙動の分析をによって決定する。Sedigraph(商標)5120によって測定を行う。
方法および計測器は当業者に公知であり、充填剤および顔料の粒子サイズを決定するために一般的に使用されているものである。0.1重量% Na4P2O7水溶液中で測定を行う。高速攪拌機および超音波を使用して試料を分散させた。
X線回折(XRD)
0.5秒/ステップの走査速度および0.01°2θのステップサイズで2〜70°2θ走査する、Brucker AXS:D8 Advance機器を使用するXRD分析技術に基づいて、材料の結晶構造を同定した。得られたスペクトルの分析を、国際回折データセンターが発行した参照スペクトルのPDF 2データベースに基づいて行った。
水性スラリーのpH
水性懸濁液のpHを約22℃で標準的pH測定計を使用して測定する。
材料の湿式粉砕時のpH上昇
材料の湿式粉砕時に観察されるpH上昇を以下のプロセスに従って評価する。
(1) スラリーの水相を脱イオン水で置き換えることで、以下の実施例の節に示す測定方法に従って測定される15重量%の固形分を特徴とするスラリーを形成する。
(2) 工程(1)のスラリーを粉砕室中で、粉砕室の容積の約80%を満たす量で加える1.0〜1.6mmの直径を有する酸化アルミニウム粉砕ビーズを使用して、700ml/分のスラリー再循環速度下、粉砕速度2500rpm、24℃で180分間粉砕し、pHを経時的に測定する。
水性スラリーの固形分
スラリーの固形分(「乾燥重量」としても知られる)を、Mettler-Toledoにより市販されている水分分析計HR73を以下の設定により使用して決定する: 温度120℃、自動スイッチオフ3、標準乾燥、スラリー5〜20g。
材料の試料中のカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比
材料の乾燥および洗浄した試料中の炭酸カルシウムの重量に基づいてカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比を評価した。この重量は、Mettler Toledo TGA 851を用いる熱重量分析(TGA)によって、500+/-50mgの試料および以下の走査温度を80ml/分の気流および15ml/分の窒素ガス流下で使用して決定する:
・20℃/分の速度で25〜200℃;
・200℃に15分間維持;
・20℃/分の速度で200〜400℃;
・400℃に15分間維持。
この測定は、試料から放出されるCO2ガスの質量を与え、これに対して炭酸カルシウムの質量が計算される。炭酸カルシウムのこの計算質量と与えられる試料の質量との間の差は、カルシウムアニオン塩の質量に対応している。
工程(a)のPCC含有顔料の調製
下記は、以下に記載の後続の試験で実行される工程(a)のPCC含有顔料の調製の説明である。
非分散偏三角面体晶系方解石PCC(PCC1)のスラリーの調製
上記測定方法に従って決定される表1に示す比表面積および重量中央粒径を特徴とし、かつXRD分析により決定される方解石相の偏三角面体晶系形態から本質的に形成されるスラリー状製造物を得るために、水酸化カルシウムのスラリーにCO2をバブリングすることで、PCC1を合成した。スラリーの固形分を17重量%に調整した。上記に示す測定方法に従って測定されるこのスラリーのpHは8〜9.5であった。
続いて、このPCCの試料を湿式粉砕して、上記に示す試験方法に従ってpHの斬新的変化を測定した。この粉砕中、スラリーのpHは、2を超えて上昇したことが観察され、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
このPCCの試料を上記で示す親水性試験にも供し、親水性であると決定された。
分散偏三角面体晶系方解石PCC(PCC2)のスラリーの調製
上記測定方法に従って決定される表1に示す比表面積および重量中央粒径を特徴とし、かつXRD分析により決定される方解石相の偏三角面体晶系形態から本質的に形成されるスラリー状製造物を得るために、水酸化カルシウムのスラリーにCO2をバブリングすることでPCC2を合成した。スラリーの固形分をポリアクレート系分散剤の存在下で40重量%に調整した。上記に示す測定方法に従って測定されるこのスラリーのpHは8〜9.5であった。
続いて、このPCCの試料を湿式粉砕して、上記に示す試験方法に従ってpHの斬新的変化を測定した。この粉砕中、スラリーのpHは、2を超えて上昇したことが観察され、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
このPCCの試料を上記で示す親水性試験にも供し、親水性であると決定された。
非分散アラレ石PCC(PCC3)のスラリーの調製
上記測定方法に従って決定される表1に示す比表面積および重量中央粒径を特徴とし、かつXRD分析により決定されるアラレ石形態から本質的に形成されるスラリー状製造物を得るために、水酸化カルシウムのスラリーにCO2をバブリングすることでPCC3を合成した。スラリーの固形分を17重量%に調整した。上記に示す測定方法に従って測定されるこのスラリーのpHは8〜9.5であった。
続いて、このPCCの試料を湿式粉砕して、上記に示す試験方法に従ってpHの斬新的変化を測定した。この粉砕中、スラリーのpHは、2を超えて上昇したことが観察され、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
このPCCの試料を上記で示す親水性試験にも供し、親水性であると決定された。
非分散菱面体晶系PCC(PCC4)のスラリーの調製
上記測定方法に従って決定される表1に示す比表面積および重量中央粒径を特徴とし、かつXRD分析により決定される菱面体晶系形態から本質的に形成されるスラリー状製造物を得ることために、水酸化カルシウムのスラリーにCO2をバブリングすることで、PCC4を合成した。スラリーの固形分を17重量%に調整した。上記に示す測定方法に従って測定されるこのスラリーのpHは8〜9.5であった。
続いて、このPCCの試料を湿式粉砕して、上記に示す試験方法に従ってpHの斬新的変化を測定した。この粉砕中、スラリーのpHは、2を超えて上昇したことが観察され、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
このPCCの試料を上記で示す親水性試験にも供し、親水性であると決定された。
実施例1
以下の実施例は先行技術を例示するものであり、PCC顔料とH3O+およびリン酸含有アニオンとをさらなる可溶性カルシウムイオンの非存在下で接触させることを包含する。
ステンレス鋼反応器中で、以下の表に記載のPCCの水性スラリーの固形分を調整して、得られるスラリーが10乾燥重量%の固形分を有するようにすることにより、水性スラリーを調製する。その後、このスラリーの温度を70℃にし、それを維持する。
本質的に層状の流れが確立されるような攪拌下で、PCC重量に対して30重量%およびPCC 1グラム当たり約3x10-3モルのH3PO4に対応する量のH3PO4をPCCスラリーに10分間かけて加える。この添加後、スラリーをさらに5分間攪拌する。
得られたスラリーを終夜そのまま置いた後、濾過し、得られた製造物を乾燥させる。この乾燥製造物の最終比表面積を測定し、以下の表において報告する。
Figure 0005592266
実施例2
以下の実施例は本発明を例示するものであり、PCC1とリン酸含有アニオン(酸の形態で供給される)とを過剰可溶性カルシウムイオンの存在下で接触させることを包含し、ここで可溶性カルシウムイオンはPCCと可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩との接触時に生成される。
ステンレス鋼反応器中で、先に記載のPCC1の水性スラリーの固形分を調整して、得られるスラリーが10乾燥重量%の固形分を有するようにすることにより、水性スラリーを調製する。その後、このスラリーの温度を以下の表において「Tスラリー」として定義される反応温度にし、それを維持する。
本質的に層状の流れが確立されるような攪拌下で、沈殿炭酸カルシウムの接触時のPCC 1グラム当たり所与のモル当量のH3O+イオンに対応する量(この量はPCC 1グラム当たり所与のモル当量の可溶化カルシウムイオンの生成に対応しており、これらの所与の値はいずれも以下の表において列挙する)の、可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩(添加剤1)をPCCスラリーに加える。
その後、PCC重量に対して30重量%およびPCC 1グラム当たり約3x10-3モルのH3PO4に対応する量のH3PO4をこのスラリーに10分間かけて加える。この添加後、スラリーをさらに5分間攪拌する。この期間中、スラリーのpHは6.0未満の値に一時的に減少したことが観察された。
得られたスラリーの最終固形分は8〜12重量%であった。
得られたスラリーを終夜そのまま置いた後、濾過し、得られた製造物を乾燥させる。この乾燥製造物の最終比表面積を測定し、以下の表において列挙する。実施例1の試験1も以下の表において参照として列挙する。
Figure 0005592266
**添加剤1の完全解離を想定
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を上記に示す方法に従って湿式粉砕した場合、湿式粉砕時のpHは、2を超えて上昇し、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を先に記載のようにTGAにより分析した場合、20:80〜60:40のカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比が観察された。
本発明の方法に従って得た製造物のXRD分析は、リン酸カルシウム無機物および炭酸カルシウムの存在を示した。
実施例3
以下の実施例は本発明を例示するものであり、PCC1とリン酸含有アニオン(酸の形態で供給される)とを過剰可溶性カルシウムイオンの存在下で接触させることを包含し、ここで可溶性カルシウムイオンはPCCと可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩との接触時に生成され、該酸または酸性塩はリン酸含有アニオンと同時に添加される。
ステンレス鋼反応器中で、先に記載のPCC1の水性スラリーの固形分を調整して、得られるスラリーが10乾燥重量%の固形分を有するようにすることにより、水性スラリーを調製する。その後、このスラリーの温度を以下の表において「Tスラリー」として定義される反応温度にし、それを維持する。
本質的に層状の流れが確立されるような攪拌下で、沈殿炭酸カルシウムの接触時のPCC 1グラム当たり所与のモル当量のH3O+イオンに対応する量(この量はPCC 1グラム当たり所与のモル当量の可溶化カルシウムイオンの生成に対応しており、これらの所与の値はいずれも以下の表において列挙する)の、可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩(添加剤1)をPCCスラリーに加え、一方、PCC重量に対して30重量%およびPCC 1グラム当たり約3x10-3モルのH3PO4に対応する量のH3PO4をこのスラリーに10分間かけて同時に加える。この添加後、スラリーをさらに5分間攪拌する。この期間中、スラリーのpHは6.0未満の値に一時的に減少したことが観察された。
得られたスラリーの最終固形分は8〜12重量%であった。
得られたスラリーを終夜そのまま置いた後、濾過し、得られた製造物を乾燥させる。この乾燥製造物の最終比表面積を測定し、以下の表において列挙する。
実施例1の試験1も以下の表において参照として列挙する。
Figure 0005592266
**添加剤1の完全解離を想定
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を上記に示す方法に従って湿式粉砕した場合、湿式粉砕時のpHは、2を超えて上昇し、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を先に記載のようにTGAにより分析した場合、20:80〜60:40のカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比が観察された。
本発明の方法に従って得た製造物のXRD分析は、リン酸カルシウム無機物および炭酸カルシウムの存在を示した。
実施例4
以下の実施例は本発明を例示するものであり、PCC1とリン酸含有アニオン(酸の形態で供給される)とを過剰可溶性カルシウムイオンの存在下で接触させることを包含し、ここで可溶性カルシウムイオンは可溶性中性カルシウム塩の添加により供給される。
ステンレス鋼反応器中で、先に記載のPCC1の水性スラリーの固形分を調整して、得られるスラリーが10乾燥重量%の固形分を有するようにすることにより、水性スラリーを調製する。その後、このスラリーの温度を以下の表において「Tスラリー」として定義される反応温度にし、それを維持する。
本質的に層状の流れが確立されるような攪拌下で、PCC 1グラム当たり所与のモル当量のCa2+イオンに対応する量(値は以下の表において列挙する)の可溶性中性カルシウム塩(添加剤1)をPCCスラリーに加える。
その後、PCC重量に対して30重量%およびPCC 1グラム当たり約3x10-3モルのH3PO4に対応する量のH3PO4をこのスラリーに10分間かけて加える。この添加後、スラリーをさらに5分間攪拌する。この期間中、スラリーのpHは6.0未満の値に一時的に減少したことが観察された。
得られたスラリーの最終固形分は8〜12重量%であった。
得られたスラリーを終夜そのまま置いた後、濾過し、得られた製造物を乾燥させる。この乾燥製造物の最終比表面積を測定し、以下の表において列挙する。実施例1の試験1も以下の表において参照として列挙する。
Figure 0005592266
**添加剤1の完全解離を想定
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を上記に示す方法に従って湿式粉砕した場合、湿式粉砕時のpHは、2を超えて上昇し、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を先に記載のようにTGAにより分析した場合、20:80〜60:40のカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比が観察された。
本発明の方法に従って得た製造物のXRD分析は、リン酸カルシウム無機物および炭酸カルシウムの存在を示した。
実施例5
以下の実施例は本発明を例示するものであり、PCC1とリン酸含有アニオン(塩の形態で供給される)とを過剰可溶性カルシウムイオンの存在下で接触させることを包含し、ここで可溶性カルシウムイオンはPCCと可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩との接触時に生成される。
ステンレス鋼反応器中で、先に記載のPCC1の水性スラリーの固形分を調整して、得られるスラリーが10乾燥重量%の固形分を有するようにすることにより、水性スラリーを調製する。その後、このスラリーの温度を以下の表において「Tスラリー」として定義される反応温度にし、それを維持する。
本質的に層状の流れが確立されるような攪拌下で、沈殿炭酸カルシウムの接触時のPCC 1グラム当たり所与のモル当量のH3O+イオンに対応する量(この量はPCC 1グラム当たり所与のモル当量の可溶化カルシウムイオンの生成に対応しており、これらの所与の値はいずれも以下の表において列挙する)の、可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩(添加剤1)をPCCスラリーに加える。
その後、PCC 1グラム当たり約3x10-3モルのNa(3-x)HxPO4に対応する量の、x = 0〜1(xの値は以下の表において示す)であるNa(3-x)HxPO4を、このスラリーに10分かけて加える。この添加後、スラリーをさらに5分間攪拌する。この期間中、スラリーのpHは6.0未満の値に一時的に減少したことが観察された。
得られたスラリーの最終固形分は8〜12重量%であった。
得られたスラリーを終夜そのまま置いた後、濾過し、得られた製造物を乾燥させる。この乾燥製造物の最終比表面積を測定し、以下の表において列挙する。実施例1の試験1も以下の表において参照として列挙する。
Figure 0005592266
**添加剤1の完全解離を想定
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を上記に示す方法に従って湿式粉砕した場合、湿式粉砕時のpHは、2を超えて上昇し、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を先に記載のようにTGAにより分析した場合、20:80〜60:40のカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比が観察された。
本発明の方法に従って得た製造物のXRD分析は、リン酸カルシウム無機物および炭酸カルシウムの存在を示した。
実施例6
以下の実施例は本発明を例示するものであり、PCC1またはPCC2とリン酸含有アニオン(酸の形態で供給される)とを過剰可溶性カルシウムイオンの存在下で接触させることを包含し、ここで可溶性カルシウムイオンはPCCと可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩との、スラリーのイオン強度を増加させるさらなる添加剤の存在下での接触時に生成される。
ステンレス鋼反応器中で、先に記載のPCC1またはPCC2の水性スラリーの固形分を調整して、得られるスラリーが10乾燥重量%の固形分を有するようにすることにより、水性スラリーを調製する。その後、このスラリーの温度を以下の表において「Tスラリー」として定義される反応温度にし、それを維持する。
本質的に層状の流れが確立されるような攪拌下で、沈殿炭酸カルシウムの接触時のPCC 1グラム当たり所与のモル当量のH3O+イオンに対応する量(この量はPCC 1グラム当たり所与のモル当量の可溶化カルシウムイオンの生成に対応しており、これらの所与の値はいずれも以下の表において列挙する)の、可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩(添加剤1)をPCCスラリーに加える。
連続攪拌下、スラリーのイオン強度を増加可能な中性可溶性塩(添加剤2)を、以下の表において列挙する量で加える。
その後、PCCに対して30重量%およびPCC 1グラム当たり約3x10-3モルのH3PO4に対応する量のH3PO4をこのスラリーに10分間かけて加える。この添加後、スラリーをさらに5分間攪拌する。この期間中、スラリーのpHは6.0未満の値に一時的に減少したことが観察された。
得られたスラリーの最終固形分は8〜12重量%であった。
得られたスラリーを終夜そのまま置いた後、濾過し、得られた製造物を乾燥させる。この乾燥製造物の最終比表面積を測定し、以下の表において列挙する。実施例1の試験1も以下の表において参照として列挙する。
Figure 0005592266
**添加剤1の完全解離を想定
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を上記に示す方法に従って湿式粉砕した場合、湿式粉砕時のpHは、2を超えて上昇し、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を先に記載のようにTGAにより分析した場合、20:80〜60:40のカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比が観察された。
本発明の方法に従って得た製造物のXRD分析は、リン酸カルシウム無機物および炭酸カルシウムの存在を示した。
実施例7
以下の実施例は本発明を例示するものであり、PCC3とリン酸含有アニオン(酸の形態で供給される)とを過剰可溶性カルシウムイオンの存在下で接触させることを包含し、ここで可溶性カルシウムイオンはPCCと可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩との接触時に生成される。
ステンレス鋼反応器中で、先に記載のPCC3の水性スラリーの固形分を調整して、得られるスラリーが10乾燥重量%の固形分を有するようにすることにより、水性スラリーを調製する。その後、このスラリーの温度を以下の表において「Tスラリー」として定義される反応温度にし、それを維持する。
本質的に層状の流れが確立されるような攪拌下で、沈殿炭酸カルシウムの接触時のPCC 1グラム当たり所与のモル当量のH3O+イオンに対応する量(この量はPCC 1グラム当たり所与のモル当量の可溶化カルシウムイオンの生成に対応しており、これらの所与の値はいずれも以下の表において列挙する)の、可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩(添加剤1)をPCCスラリーに加える。
その後、PCCに対して30重量%およびPCC 1グラム当たり約3x10-3モルのH3PO4に対応する量のH3PO4をこのスラリーに10分間かけて加える。この添加後、スラリーをさらに5分間攪拌する。この期間中、スラリーのpHは6.0未満の値に一時的に減少したことが観察された。
得られたスラリーの最終固形分は8〜12重量%であった。
得られたスラリーを終夜そのまま置いた後、濾過し、得られた製造物を乾燥させる。この乾燥製造物の最終比表面積を測定し、以下の表において列挙する。
実施例1の試験2も以下の表において参照として列挙する。
Figure 0005592266
**添加剤1の完全解離を想定
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を上記に示す方法に従って湿式粉砕した場合、湿式粉砕時のpHは、2を超えて上昇し、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を先に記載のようにTGAにより分析した場合、20:80〜60:40のカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比が観察された。
本発明の方法に従って得た製造物のXRD分析は、リン酸カルシウム無機物および炭酸カルシウムの存在を示した。
実施例8
以下の実施例は本発明を例示するものであり、PCC2とリン酸含有アニオン(酸の形態で供給される)とを過剰可溶性カルシウムイオンの存在下で接触させることを包含し、ここで可溶性カルシウムイオンはPCCと可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩との接触時に生成される。
ステンレス鋼反応器中で、先に記載のPCC2の水性スラリーの固形分を調整して、得られるスラリーが10乾燥重量%の固形分を有するようにすることにより、水性スラリーを調製する。その後、このスラリーの温度を以下の表において「Tスラリー」として定義される反応温度にし、それを維持する。
本質的に層状の流れが確立されるような攪拌下で、沈殿炭酸カルシウムの接触時のPCC 1グラム当たり所与のモル当量のH3O+イオンに対応する量(この量はPCC 1グラム当たり所与のモル当量の可溶化カルシウムイオンの生成に対応しており、これらの所与の値はいずれも以下の表において列挙する)の、可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩(添加剤1)をPCCスラリーに加える。
その後、PCCに対して30重量%およびPCC 1グラム当たり約3x10-3モルのH3PO4に対応する量のH3PO4をこのスラリーに10分間かけて加える。この添加後、スラリーをさらに5分間攪拌する。この期間中、スラリーのpHは6.0未満の値に一時的に減少したことが観察された。
得られたスラリーの最終固形分は8〜12重量%であった。
得られたスラリーを終夜そのまま置いた後、濾過し、得られた製造物を乾燥させる。この乾燥製造物の最終比表面積を測定し、以下の表において列挙する。
実施例1の試験2も以下の表において参照として列挙する。
Figure 0005592266
**添加剤1の完全解離を想定
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を上記に示す方法に従って湿式粉砕した場合、湿式粉砕時のpHは、2を超えて上昇し、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を先に記載のようにTGAにより分析した場合、20:80〜60:40のカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比が観察された。
本発明の方法に従って得た製造物のXRD分析は、リン酸カルシウム無機物および炭酸カルシウムの存在を示した。
実施例9
以下の実施例は本発明を例示するものであり、PCC4とリン酸含有アニオン(酸の形態で供給される)とを過剰可溶性カルシウムイオンの存在下で接触させることを包含し、ここで可溶性カルシウムイオンはPCCと可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩との接触時に生成される。
ステンレス鋼反応器中で、先に記載のPCC4の水性スラリーの固形分を調整して、得られるスラリーが10乾燥重量%の固形分を有するようにすることにより、水性スラリーを調製する。その後、このスラリーの温度を以下の表において「Tスラリー」として定義される反応温度にし、それを維持する。
本質的に層状の流れが確立されるような攪拌下で、沈殿炭酸カルシウムの接触時のPCC 1グラム当たり所与のモル当量のH3O+イオンに対応する量(この量はPCC 1グラム当たり所与のモル当量の可溶化カルシウムイオンの生成に対応しており、これらの所与の値はいずれも以下の表において列挙する)の、可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩(添加剤1)をPCCスラリーに加える。
その後、PCCに対して30重量%およびPCC 1グラム当たり約3x10-3モルのH3PO4に対応する量のH3PO4をこのスラリーに10分間かけて加える。この添加後、スラリーをさらに5分間攪拌する。この期間中、スラリーのpHは6.0未満の値に一時的に減少したことが観察された。
得られたスラリーの最終固形分は8〜12重量%であった。
得られたスラリーを終夜そのまま置いた後、濾過し、得られた製造物を乾燥させる。この乾燥製造物の最終比表面積を測定し、以下の表において列挙する。
実施例1の試験2も以下の表において参照として列挙する。
Figure 0005592266
**添加剤1の完全解離を想定
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を上記に示す方法に従って湿式粉砕した場合、湿式粉砕時のpHは、2を超えて上昇し、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を先に記載のようにTGAにより分析した場合、20:80〜60:40のカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比が観察された。
本発明の方法に従って得た製造物のXRD分析は、リン酸カルシウム無機物および炭酸カルシウムの存在を示した。
実施例10
以下の実施例は本発明を例示するものであり、PCC1とリン酸含有アニオン(酸の形態で供給される)とを過剰可溶性カルシウムイオンの存在下で接触させることを包含し、ここで可溶性カルシウムイオンはPCCと可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩との接触時に生成される。
ステンレス鋼反応器中で、先に記載のPCC1の水性スラリーの固形分を調整して、得られるスラリーが20乾燥重量%の固形分を特徴とするようにすることにより、水性スラリーを調製する。その後、このスラリーの温度を以下の表において「Tスラリー」として定義される反応温度にし、それを維持する。
層流が確立される攪拌下で、沈殿炭酸カルシウムの接触時のPCC 1グラム当たり所与のモル当量のH3O+イオンに対応する量(この量はPCC 1グラム当たり所与のモル当量の可溶化カルシウムイオンの生成に対応しており、これらの所与の値はいずれも以下の表において列挙する)の、可溶性の対応するカルシウム塩を有する酸または酸性塩(添加剤1)をPCCスラリーに加える。
その後、PCC重量に対して30重量%およびPCC 1グラム当たり約3x10-3モルのH3PO4に対応する量のH3PO4をこのスラリーに10分間かけて加える。この添加後、スラリーをさらに5分間攪拌する。この期間中、スラリーのpHは6.0未満の値に一時的に減少したことが観察された。
得られたスラリーの最終固形分は8〜12重量%であった。
得られたスラリーを終夜そのまま置いた後、濾過し、得られた製造物を乾燥させる。この乾燥製造物の最終比表面積を測定し、以下の表において列挙する。
実施例1の試験1も以下の表において参照として列挙する。
Figure 0005592266
**添加剤1の完全解離を想定
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を上記に示す方法に従って湿式粉砕した場合、湿式粉砕時のpHは、2を超えて上昇し、表面反応PCCがGCCで完全に置き換えられた対応するスラリーよりも大きかった。
いずれの場合でも、本発明の方法に従って得た製造物を先に記載のようにTGAにより分析した場合、20:80〜60:40のカルシウムアニオン塩:炭酸カルシウム質量比が観察された。
本発明の方法に従って得た製造物のXRD分析は、リン酸カルシウム無機物および炭酸カルシウムの存在を示した。

Claims (55)

  1. 表面反応沈殿炭酸カルシウム(PCC)を含む顔料の調製のための方法であって、
    過剰の可溶化カルシウムイオンが
    ・経路IA: 可溶性の中性または酸性カルシウム塩の添加;
    ・経路IIA: インサイチューで可溶性の中性または酸性カルシウム塩を生成する酸または中性もしくは酸性非カルシウム塩の添加、
    の経路のうち1つまたは複数を経て、工程(d)の際に供給されることを特徴とする、以下の工程を含む方法:
    (a) 少なくとも1つの沈殿炭酸カルシウム(PCC)含有顔料を供給する工程;
    (b) H3O+イオンを供給する工程;
    (c) 水性媒体に可溶化され水不溶性カルシウム塩を形成可能である少なくとも1つのアニオンを供給する工程;
    (d)表面反応PCCが、工程(a)において供給されるPCCの少なくとも一部の表面上に、不溶性で少なくとも部分的に結晶性のアニオンのカルシウム塩が形成されている表面反応PCCであり、該表面反応PCC含有顔料のスラリーを形成するために該PCC含有顔料と該H3O+イオンおよび該可溶化アニオンとを水性媒体中で接触させる工程。
  2. 工程(a)の前記PCC含有顔料が親水性であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 工程(a)の前記PCC含有顔料が、少なくとも1つの微粉砕工程を包含するプロセスから生じ、該微粉砕工程が湿式粉砕工程であることを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項記載の方法。
  4. PCC含有顔料の粉砕中に観察される湿式粉砕スラリーのpHが上昇する程度が、PCCが方解石GCCで完全に置き換えられた対応するスラリーの粉砕時に観察されるpHの上昇の程度よりも大きいことを特徴とする、請求項3記載の方法。
  5. PCC含有顔料の前記湿式粉砕スラリーのpHが粉砕中に2を超えて上昇することを特徴とする、請求項4記載の方法。
  6. 工程(a)の前記PCC含有顔料が0.01〜10μmの重量中央粒子径を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
  7. 工程(a)の前記PCC含有顔料が0.5〜2μmの重量中央粒子径を有することを特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. 工程(a)の前記PCC含有顔料がまた、タルク、粘土、プラスチック中空球顔料、または二酸化チタンのうち1つまたは複数を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項記載の方法。
  9. 工程(a)の前記PCC含有顔料がPCCのみからなることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項記載の方法。
  10. 工程(a)の前記PCC含有顔料が水性スラリーの形態で供給されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。
  11. 前記スラリーが工程(c)の前に11未満のpHを有することを特徴とする、請求項10記載の方法。
  12. 前記スラリーが工程(c)の前に10.5未満のpHを有することを特徴とする、請求項11記載の方法。
  13. 工程(b)の前記H3O+イオンが以下の経路のうち1つまたは複数を経て供給されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項記載の方法:
    ・経路IB: 前記アニオンの酸または酸性塩の添加;
    ・経路IIB: 前記過剰の可溶化カルシウムイオンの全部または一部を供給するよう同時に働く酸または酸性塩の添加であって、可溶性カルシウムイオンを直接加えることによる、および/またはカルシウムイオンを遊離させるためにPCC出発材料を溶解させることによる、酸または酸性塩の添加。
  14. 経路IIBの場合、前記過剰の可溶化カルシウムイオンの全部または一部を供給するよう同時に働く前記酸または酸性塩が、硫酸、塩酸、過塩素酸、ギ酸、乳酸、酢酸、および硝酸からなる群より選択される酸またはその可溶性カルシウム酸性塩であることを特徴とする、請求項13記載の方法。
  15. スラリーに対する前記H3O+イオンの添加後に、このスラリーのpHが6.0未満の値に一時的に低下することを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一項記載の方法。
  16. 工程(c)の前記アニオンを可溶性の中性塩もしくは酸性塩の形態または酸の形態で加えるが、但し工程(d)の前および/または工程(d)の際にそれを可溶化させることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一項記載の方法。
  17. 工程(c)の前記アニオンが、PO4 3-およびHPO4 2- からなる群より選択されるリン酸含有アニオン、シュウ酸アニオン(C2O4 2-)、CO3 2-の形態での炭酸含有アニオン、ホスホン酸アニオン、コハク酸アニオン、またはフッ化物アニオンのうち1つまたは複数より選択されることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一項記載の方法。
  18. 前記アニオンが炭酸含有アニオンである場合、スラリーに対するガス状CO2の導入を経て該炭酸含有アニオンをインサイチューで生成することを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一項記載の方法。
  19. 工程(a)において供給されるPCCの重量に基づいた5〜50重量%に対応する量で前記アニオンを加えることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一項記載の方法。
  20. 工程(a)において供給されるPCCの重量に基づいた15〜30重量%に対応する量で前記アニオンを加えることを特徴とする、請求項19記載の方法。
  21. 前記PCCと前記H3O+イオンとを接触させた後に前記アニオンと該PCCとを接触させることを特徴とする、請求項1〜20のいずれか一項記載の方法。
  22. 経路IAを経て前記過剰の可溶化カルシウムイオンが供給される場合、それがCaCl2またはCa(NO3)2のうち1つまたは複数より選択されることを特徴とする、請求項1〜21のいずれか一項記載の方法。
  23. 工程(a)において供給されるPCCの重量に基づいた3重量%またはそれ以上に対応する量で可溶化カルシウムイオンが供給されることを特徴とする、請求項1〜22のいずれか一項記載の方法。
  24. 工程(a)において供給されるPCCの重量に基づいた5重量%またはそれ以上に対応する量で可溶化カルシウムイオンが供給されることを特徴とする、請求項23記載の方法。
  25. 50℃を超える温度で工程(d)を行うことを特徴とする、請求項1〜24のいずれか一項記載の方法。
  26. 60℃を超える温度で工程(d)を行うことを特徴とする、請求項25記載の方法。
  27. 工程(d)において層流を発生させるようにスラリーを混合することを特徴とする、請求項1〜26のいずれか一項記載の方法。
  28. 工程(d)がシリケート、シリカ、アルカリ土類金属アルミネート、またはその混合物からなる群より選択される少なくとも1つの化合物の存在下で行われることを特徴とする、請求項1〜27のいずれか一項記載の方法。
  29. 前記シリケートが、ケイ酸アルミニウムまたはアルカリ土類金属シリケートより選択されることを特徴とする、請求項28記載の方法。
  30. スラリーにバブリングされる(bublle)不活性ガスの存在下で工程(d)が行われることを特徴とする、請求項1〜29のいずれか一項記載の方法。
  31. ラリーのイオン強度を増加させる添加剤の存在下で工程(d)が行われることを特徴とする、請求項1〜30のいずれか一項記載の方法。
  32. 前記添加剤がNaClもしくはKNO3、またはその混合物より選択されることを特徴とする、請求項31記載の方法。
  33. 前記表面反応PCCスラリーの水相を脱イオン水で置き換え、かつ除去した水相をカルシウムイオン源として方法中に再導入することを特徴とする、請求項1〜32のいずれか一項記載の方法。
  34. 工程(d)の表面反応PCCの前記スラリーを濃縮することを特徴とする、請求項1〜33のいずれか一項記載の方法。
  35. 工程(d)において形成される前記スラリーに分散剤を加えることを特徴とする、請求項1〜34のいずれか一項記載の方法。
  36. 乾燥表面反応PCC製造物を得るために工程(d)の表面反応PCCの前記スラリーを乾燥させることを特徴とする、請求項1〜35のいずれか一項記載の方法。
  37. 前記乾燥製造物を脂肪酸でさらに処理することを特徴とする、請求項36記載の方法。
  38. 請求項1〜35のいずれか一項記載の方法によって得られることを特徴とする、表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  39. 表面反応PCCが、工程(a)において供給されるPCCの少なくとも一部の表面上に形成されるカルシウム塩を含み、該カルシウム塩が不溶性で少なくとも部分的に結晶性のアニオンのカルシウム塩である、請求項38記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  40. 前記塩がリン酸八カルシウム(OCP)、ヒドロキシアパタイト(HAP)またはリン酸三カルシウム(TCP)のうち1つまたは複数を含むことを特徴とする、請求項39記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  41. 表面反応PCCが5:95〜95:5のアニオンのカルシウム塩:炭酸カルシウム含有量質量比を有することを特徴とする、請求項38または39記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  42. 表面反応PCCが20:80〜60:40のアニオンのカルシウム塩:炭酸カルシウム含有量質量比を有することを特徴とする、請求項41記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  43. 表面反応PCCが25:75〜50:50のアニオンのカルシウム塩:炭酸カルシウム含有量質量比を有することを特徴とする、請求項42記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  44. 表面反応PCCが、
    ・H3O+イオンが前記アニオンの添加のみを経て、該アニオンのイオン電荷を理論上平衡させるために必要なモル量またはそれ未満のモル量で供給されるように;かつ
    ・経路IAも経路IBも実行されないように、
    工程(a)において供給される同一のPCCと工程(b)の同一の可溶化アニオンおよび該H3O+イオンとを同時にまたは別個の工程において接触させた後で得られるBET比表面積よりも大きいBET比表面積を有することを特徴とする、
    請求項3843のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  45. 工程(a)において供給されるPCC含有顔料中のPCCのBET比表面積よりも少なくとも3倍大きいBET比表面積を表面反応PCCが有することを特徴とする、請求項3844のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  46. 工程(a)において供給されるPCC含有顔料中のPCCのBET比表面積よりも7倍大きいBET比表面積を表面反応PCCが有することを特徴とする、請求項45記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  47. 表面反応PCCが20〜120m2/gのBET比表面積を有することを特徴とする、請求項3846のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  48. 表面反応PCCが55〜115m2/gのBET比表面積を有することを特徴とする、請求項47記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  49. 表面反応PCCが60〜100m2/gのBET比表面積を有することを特徴とする、請求項48記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  50. 表面反応PCCを含むスラリーが最大25重量%の固形分を有することを特徴とする、請求項3849のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  51. 表面反応PCCを含むスラリーが5〜20重量%の固形分を有することを特徴とする、請求項50記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  52. 表面反応PCC含有顔料の湿式粉砕時に、湿式粉砕スラリーのpHが湿式粉砕プロセス中に少なくとも2上昇することが観察されることを特徴とする、請求項3851のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  53. 表面反応PCCが1〜2.2cm3/gの細孔容積を有することを特徴とする、請求項3852のいずれか一項記載の表面反応PCC含有顔料のスラリー。
  54. 請求項36または37のいずれか一項記載の方法による請求項3853のいずれか一項記載のスラリーから得られることを特徴とする、乾燥表面反応PCC含有顔料。
  55. 紙、ティッシュペーパー、プラスチック、塗料、または水処理における、請求項55記載の表面反応PCCまたは請求項3853のいずれか一項記載の表面反応PCCスラリーの使用。
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