JP5570841B2 - フッ素変性シリコーンを含有する化粧料 - Google Patents
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Description
で表されるポリシロキサン単位を有するフッ素変性シリコーン、その製造方法、及びそれを含有する化粧料を提供するものである。
また、本発明のフッ素変性シリコーンを含有する化粧料は、化粧持ちが良好で、かつ使用感に優れたものである。
式中、R1、R2及びR3で示される脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜20の直鎖又は分岐鎖のもので、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等の直鎖アルキル基;イソプロピル、sec−ブチル、tert−ブチル、ネオペンチル、3−ペンチル、2−エチルヘキシル等の分岐鎖アルキル基などが挙げられる。また、炭素数5〜10の脂環式又は芳香族の炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状アルキル基;フェニル、ナフチル等の芳香族炭化水素基などが挙げられる。特に、メチル基、フェニル基が好ましい。
また、mは2〜16であり、3〜12が好ましく、nは0〜6であり、1〜3が好ましい。
で表わされるポリシロキサン単位を有するシリコーン(6)と、下記一般式(7)
H2C=CH-(CH2)m-2-O-(CH2)n-RfO (7)
(式中、RfO、m及びnは、それぞれ前記と同じ意味を有する)
で表わされるパーフルオロポリエーテル化合物を反応させることにより、製造することができる。
すなわち、ハロゲン化アルケン(9)とフッ素含有アルコール(10)とを、塩基性条件下で反応させることにより、化合物(7)を得ることができる。この反応において、一般式(9)で表わされる化合物は、一般式(10)で表わされる化合物に対し1モル当量以上、特に1.1〜1.5モル用いるのが好ましい。また、塩基としては、アルカル金属、アルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水素化物、アルカリ土類金属水酸化物、第4級アンモニウムハイドロキサイドなどが挙げられる。上記反応は、必要に応じて溶媒を使用し、30〜150℃、特に40〜100℃の温度範囲で加熱攪拌することによって行われるのが好ましい。
温度計、攪拌機、滴下漏斗をつけたフラスコに、下記平均組成式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン24.5g及び塩化白金酸2%を含有するイソプロパノール溶液0.2gを入れ、110℃まで加熱した後、式CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)−CH2−O−CH2CH=CH2(特開昭63-253044号公報)で表されるパーフルオロアルキル化合物65.5gを、2時間かけて滴下した。滴下終了後、110℃で2時間加熱攪拌を続けた。
1/λ:2962cm-1(C-H伸縮)、1240cm-1、1035cm-1(C-O-C変角)、1201cm-1、1159cm-1(C-F伸縮)、993cm-1(Si-O伸縮)、804cm-1(Si-C伸縮)。
また、以下に、生成物の1H−NMR〔δppm, CDCl3中、CHCl3基準(7.24ppm)〕データを示す。
δ:-0.1〜0.1ppm(36H,-SiCH 3 ), 0.4〜0.5ppm(4H,Hp), 1.5〜1.7ppm(4H, Hq), 3.3〜3.5ppm(4H,Hs), 3.9〜4.0ppm(4H,Hr)
上記Hp〜Hsは上記式中の位置のプロトンであることを示す。
温度計、攪拌機、滴下漏斗をつけたフラスコに、下記平均組成式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン16.1g及び塩化白金酸2%を含有するイソプロパノール溶液0.1gを入れ、110℃まで加熱した後、式CF3CF2CF2(OCF(CF3)CF2)4OCF(CF3)−CH2−O−CH2CH=CH2で表されるパーフルオロアルキル化合物83.9gを2時間かけて滴下した。滴下終了後、110℃で2時間加熱攪拌を続けた。
δ:-0.1〜0.1ppm(36H,-SiCH 3 ), 0.4〜0.5ppm(4H,Hp), 1.5〜1.7ppm(4H, Hq), 3.3〜3.5ppm(4H,Hs), 3.9〜4.0ppm(4H,Hr)
上記Hp〜Hsは上記式中の位置のプロトンであることを示す。
表1に示す組成の油中水型乳液状ファンデーションを製造し、得られたファンデーションについて、粘度、安定性、撥油性、使用感、化粧くずれ、てかり及び耐色移り性を評価した。結果を表1に併せて示す。
(1)実施例3及び4;
表1に示した粉体成分(12)〜(16)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕した。油相成分(1)〜(5)及び(8)を混合し、油相成分とした。粉体成分を油相成分に添加し、ディスパーで分散した。粉体成分が均一になった後、水相成分(9)〜(11)を添加し、乳化を行った。最後にホモミキサーで分散し、油中水型乳液状ファンデーションを得た。
表1に示した粉体成分(12)〜(16)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕した。油相成分(1)〜(3)、及び(6)〜(8)を混合し、油相成分とした。粉体成分を油相成分に添加し、ディスパーで分散した。粉体成分が均一になった後、水相成分(9)〜(11)を添加し、乳化を行った。最後にホモミキサーで分散し、油中水型乳液状ファンデーションを得た。
(1)粘度;
各ファンデーションの粘度を、25℃において、東機産業社製TVB−10を用い、M−4ローター、6rpmの条件で測定した。
各ファンデーションを、50℃で1週間保存した後の状態を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○;変化なし。
△;表面に色ムラあり。
×;油浮き、分離あり。
各ファンデーションを1.5±0.1mg/cm2、低密度ポリエチレンシートに塗布し、ホットプレートに置いて40℃で4時間乾燥した後、スクワラン(日光ケミカルズ社製)を滴下し、30秒後の接触角(協和界面科学社製;FACE 接触角計CA−X型)を測定した。接触角の値としては、皮脂成分への濡れ性から、40°以上が好ましい。
女性専門パネル20名に、各ファンデーションを適量スポンジに取り、顔面に塗布させ、自己評価で使用感が良好であると判断した人数を記載した。
女性専門パネル20名に、各ファンデーションを顔面に塗布させ、27℃50%の環境下で6時間過ごした後の状態を自己評価させ、化粧くずれしにくいと答えた人数を記載した。
女性専門パネル20名に、各ファンデーションを顔面に塗布させ、27℃50%の環境下で6時間過ごした後の状態を自己評価させ、てかりにくいと答えた人数を記載した。
女性専門パネル20名に、各ファンデーションを顔面に塗布させ、27℃50%の環境下で6時間過ごした後、額の部分にティッシュを一定圧力(300gf/cm2:3cm2の円盤に900gfの荷重)で10秒間押し当てた(ティッシュオフ試験)。ティッシュオフ試験前後のティッシュの色相の変化(ΔE)を色差計にて測定し、その平均値をもって耐色移り性試験結果とした。この値が小さいほど耐色移り性が良好であることを意味しており、特に1以下であれば、ほとんど色変化は無い(すなわち色移りは無い)と認識される。
(組成)
(1)(ジメチコン/PEG−10/15)クロスポリマー 9.0(質量%)
(信越化学工業社製、KSG−210)
(2)ジメチルポリシロキサン・ポリ(オキシレチレン・オキシプロプレン共重合体
(東レダウコーニング社製、BY−11−030) 3.0
(3)シクロペンタシロキサン
(モメンティブパーフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製) 5.0
(4)メチルポリシロキサン
(信越化学社製、KF96L−2CS) 30.0
(5)フッ素変性シリコーン(実施例2) 7.0
(6)パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 2.0
(7)香料 微量
(8)1,3−ブチレングリコール 3.0
(9)精製水 残量
(10)5%フッ素処理酸化チタン 6.0
(11)5%フッ素処理ベンガラ 0.5
(12)5%フッ素処理黄酸化鉄 3.0
(13)5%フッ素処理黒酸化鉄 0.1
(14)5%フッ素処理マイカ 4.0
合計 100
粉体成分(10)〜(14)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕する。油相成分(1)〜(7)を混合し、油相成分とする。粉砕した粉体成分を油相成分に添加し、ディスパーで分散する。水相成分(8)〜(9)を混合し、油相成分に添加して乳化する。最後にホモミキサーで分散し、クリーム状ファンデーションを得る。
(組成)
(1)ポリアクリルアミド共重合体(SEPPIC社製、SPIGEL305) 2.0(質量%)
(2)精製水 残量
(3)グリセリン 1.5
(4)α−モノイソステアリルグリセリルエーテル(HLB1.8) 0.3
(5)フッ素変性シリコーン(実施例1) 17.0
(6)香料 微量
(7)エタノール 10.0
(8)5%フッ素処理マイカ 2.0
(9)5%フッ素処理酸化チタン 2.5
(10)5%フッ素処理黄酸化鉄 0.35
(11)5%フッ素処理ベンガラ 0.1
(12)5%フッ素処理黒酸化鉄 0.05
合計 100
粉体成分(8)〜(12)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕する。油相成分(4)〜(6)を混合し、油相成分とする。粉砕した粉体成分を油相成分に添加し、ディスパーで分散する。次に水相成分(1)、成分(7)、(3)の順に添加し、成分(2)加えて転相乳化をする。最後にホモキミサーで分散し、乳液状ファンデーションを得る。
(組成)
(1)5%フッ素処理マイカ 35.0(質量%)
(2)5%フッ素処理酸化チタン 15.0
(3)5%フッ素処理タルク 10.0
(4)5%フッ素処理黄酸化鉄 7.4
(5)5%フッ素処理セリサイト 5.0
(6)5%フッ素処理ナイロンパウダー 5.0
(7)5%フッ素処理 3.0
(8)5%フッ素処理ベンガラ 1.9
(9)5%フッ素処理黒酸化鉄 0.3
(10)パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 4.0
(11)フッ素変性シリコーン(実施例1) 13.0
(12)防腐剤 適量
(13)香料 微量
合計 100
粉体成分(1)〜(9)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕する。これをヘンシェルミキサーへ移し、成分(10)〜(12)を60〜70℃に加熱した後、混合粉砕した粉体に加えて攪拌し、成分(13)を加えて更に混合し、ふるいを通して粒度を揃えたのち、金皿等の容器中で圧縮成型して、パウダーファンデーションを得る。
(組成)
(1)5%フッ素処理タルク 39.0(質量%)
(2)5%フッ素処理マイカ 32.0
(3)5%フッ素処理酸化チタン 16.0
(4)5%フッ素処理黄酸化鉄 2.4
(5)5%フッ素処理ベンガラ 3.2
(6)5%フッ素処理黒酸化鉄 0.7
(7)有機顔料(赤色202号) 2.5
(8)フッ素変性シリコーン(実施例2) 4.0
(9)防腐剤 適量
(10)香料 微量
合計 100
粉体成分(1)〜(7)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕する。これをヘンシェルミキサーへ移し、成分(8)〜(10)を60〜70℃で攪拌混合したものを加えて混合し、ふるいを通して粒度を揃えたのち、金皿等の容器中で圧縮成型して、頬紅を得る。
(組成)
(1)5%フッ素処理雲母チタン(チミロン スーパーゴールド) 12.0(質量%)
(2)5%フッ素処理雲母チタン(チミロン MP−1005) 7.0
(3)5%フッ素処理セリサイト 32.0
(4)5%フッ素処理雲母マイカ 27.0
(5)5%フッ素処理黄酸化鉄 2.0
(6)5%フッ素処理ベンガラ 0.75
(7)5%フッ素処理黒酸化鉄 0.15
(8)5%フッ素処理群青 5.5
(9)5%フッ素処理紺青 6.4
(10)フッ素変性シリコーン(実施例1) 7.0
(11)防腐剤 適量
(12)香料 微量
合計 100
粉体成分(1)〜(9)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕する。これをヘンシェルミキサーへ移し、成分(10)〜(11)を60〜70℃で攪拌混合したものを加えて混合し、更に成分(12)を加えて混合し、ふるいを通して粒度を揃えたのち、金皿等の容器中で圧縮成型して、パウダーアイシャドウを得る。
(組成)
(1)ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン・パーフルオロアルキル
共重合体(信越化学工業社製、FPD4694) 2.5(質量%)
(2)ジメチルポリシロキサン・ポリオキシアルキレン・アルキル共重合体
(ゴールドシュミット社、ABIL EM90) 0.5
(3)デカメチルシクロペンタシロキサン
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、SH245) 35.0
(4)フッ素変性シリコーン(実施例1) 10.0
(5)パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 2.0
(6)香料 0.1
(7)グリセリン 2.0
(8)精製水 残量
(9)エタノール 5.0
(10)5%フッ素処理微粒子酸化チタン 2.0
(11)5%フッ素処理微粒子酸化亜鉛 3.5
(12)5%フッ素処理ナイロンパウダー 0.3
合計 100
粉体成分(10)〜(12)を粗混合した後、アトマイザー粉砕機(不二パウダル社製)を用いて混合粉砕する。油性成分(1)〜(6)を混合し、油相成分とする。粉砕した粉体成分を加熱した油相成分に添加し、ディスパーで分散する。水相成分(7)〜(9)を混合した後、油相成分に徐々に添加して乳化する。最後にホモミキサーを用いて乳化を行い、サンスクリーン乳液を得る。
(組成)
(1)パラフィンワックス 6.0(質量%)
(2)カルナバワックス 10.0
(3)キャンデリラワックス 11.0
(4)アクリルシリコーン(信越化学工業社製、KP−562P) 7.0
(5)アルキル変性シリコーン
(東レ・ダウコーニング社製、AMS−C30Wax 5.0
(6)イソパルミチン酸イソプロピル 4.0
(7)リンゴ酸ジイソステアリル 4.9
(8)フッ素変性シリコーン (実施例1) 40.0
(9)雲母チタン(チミロン スーパーレッド) 10.0
(10)赤色201号 1.0
(11)黄色4号Alレーキ 1.0
(12)酸化防止剤 0.1
合計 100
成分(1)〜(12)を90℃に加熱して均一に混合した後、成型金型に流し込み、冷却固化して、口紅を得る。
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