JP3567958B2 - 固型粉末化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンとフッ素系油剤とを含有することにより、使用性、仕上がり及び化粧持ちに優れ、特にスポーツ、水泳等の実施時に化粧崩れせず、耐水性に優れた固型粉末化粧料を得ることに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来アイシャドウ、チーク等の固型粉末化粧料は、良好な使用性と化粧持ちを同時に満足することが難しく、使用性、仕上がりを重視したものは化粧持ちが悪く、水泳、スポーツ等を行なうと容易に化粧膜が崩れてしまうという欠点を有していた。
これらの欠点を解消するために、製品に高い耐水性、付着性を持たせるため数多くの研究がなされてきている。従来行われてきた方法としては、配合される体質粉体、着色顔料をシリコーン油やフッ素系油剤等で表面処理を行ったり、油系成分にこれらの成分を多く配合する等により化粧膜に耐水性を持たせたり、エステルガム、ポリブテンのような粘着性の高い成分を前者と同様の方法で配合し粘着性を向上させ化粧膜の持続性を高める方法がとられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単純にシリコーン油やフッ素系油剤等で表面処理を行った粉体を配合して耐水性を向上させても、これらの方法では化粧膜の皮膚に対する付着性が弱いため容易に化粧膜は崩れてしまう。逆に、後者の粘着性を向上させる方法は、化粧膜の持続という面では効果が高いが、小道具へのとれ、皮膚上でののびが重く、使用性を満足するものではない。これ以外の方法としてポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサンを配合し、これが皮膚上で水分を吸収して増粘することにより粘着性成分を配合したのと同様の効果を得ることができる。しかしながら、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサンだけでは、固型粉末化粧料の油剤としては粘度が高く官能が悪い。更に、経時でポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサンが水分を吸収して固化し使用性が極端に低下することもある。このため耐水性が強く、化粧持ちにも優れ、官能面でも満足のできる固型粉末化粧料の開発が望まれてきた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる実情において、本発明者は鋭意研究を行った結果、長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンとフッ素系油剤とを固型粉末化粧料に配合することにより、塗布時はのびの軽い良好な使用感であるが塗布後に空気中又は皮膚中の水分を吸収して増粘し、化粧膜強度が上がることにより化粧持ちが向上する効果が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、特定の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンとフッ素系油剤とを含有し、且つ粉体の含有量が65〜89重量%であることを特徴とする固型粉末化粧料を提供するものである。
【0005】
本発明で用いられる長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、長鎖アルキル基を含有する基とポリオキシアルキレン基とで共変性されたオルガノポリシロキサンであれば、いずれのものも使用することができ、好ましくは次の一般式(1)又は(3)で表されるものである。
【0006】
【化4】
【0007】
(式中R1は同一又は異なっても良く、炭素数1〜8のアルキル基、水素原子又はフェニル基を示し、式中R2は下記一般式(2)
−(C2H4O)x−(C3H6O)y−R3 …(2)
であり、式中R3は炭素数1〜4のアルキル基または水素原子であり、lは10〜200で、mは1〜25、そしてnは平均分子中においてn≧mでそしてnは1〜66であり、hは7〜17であり、そしてR2の分子量は250〜2000であり、その際xおよびyはオキシエチレン基とオキシプロピレン基との重量比が100:0〜20:80であるように選択されている。)
【0008】
【化5】
【0009】
(但し、式中R4は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はフッ素置換アルキル基、R5は下記一般式(4)
−CmH2m−O−(C2H4O)d(C3H6O)e−R7 …(4)
で示される有機基、R6は下記一般式(5)
−CnH2n−O−(C2H4O)f(C3H6O)g−R8 …(5)
で示される有機基(R7は水素原子もしくは炭素数1〜5のアルキル基又はR9−(CO)−で示される有機基、R8は炭素数12〜30の一価炭化水素基であり、R9は炭素数1〜5のアルキル基であり、dは2〜200の整数、eは0〜200の整数、且つd+eが3〜200であり、fは0〜50の整数、gは0〜50の整数、且つf+gが0〜50であり、m及びnは0〜5の整数である。)であり、a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。)
【0010】
本発明で用いる上記式(3)のシリコーン化合物は、下記一般式(7)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと下記一般式(8)で示されるポリオキシアルキレン化合物、及び下記一般式(9)で示されるアルキレン化合物とを白金触媒又はロジウム触媒の存在下に付加反応させることにより1段階で容易に合成することができる。
R4 aH(b+c)SiO(4−a−b−c)/2 …(7)
CmH(2m−1)−O−(C2H4O)d(C3H6O)e−R7 …(8)
CnH(2n−1)−O−(C2H4O)f(C3H6O)g−R8 …(9)
(但し、式中R4は炭素数1〜10のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はフッ素置換アルキル基、R7は水素原子若しくは炭素数1〜5のアルキル基又はR9−(CO)−で示される有機基、R8は炭素数12〜30の一価炭化水素基であり、R9は炭素数1〜5のアルキル基である。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。dは2〜200の整数、eは0〜200の整数、且つd+eが3〜200であり、fは0〜50の整数、gは0〜50の整数、且つf+gが0〜50であり、m及びnは0〜5の整数である。)
【0011】
ここで、上記式(7)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよいが、付加反応を円滑に進めるためには主として直鎖状であることが好ましい。上記式(7)のオルガノハイドロジェンポリシロキサンと上記式(8)のポリオキシアルキレン化合物、及び式(9)のアルキレン化合物との混合割合は、SiH基と末端不飽和基のモル比で0.5〜2.0、好ましくは0.8〜1.2である。
【0012】
また、上記付加反応は、白金触媒又はロジウム触媒の存在下で行うことが望ましく、具体的には塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸−ビニルシロキサン鎖体等が好適に使用される。尚、触媒の使用量は、触媒量とすることができるが、特に白金又はロジウム量で50ppm以下、好ましくは20ppm以下である。
【0013】
上記付加反応は、必要に応じて有機溶剤中で行っても良く、この有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール等の脂肪族アルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族または脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙げられるが、特に化粧品用途として用いるにはエタノール、2−プロパノールが好ましい。付加反応条件は特に限定されないが、還流下で1〜10時間反応させることが好ましい。
【0014】
本発明で用いられる長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、例えば、一般式(1)で表されるアビルEM−90、アビルB9806(共にゴールドシュミット社製)等市販されているものや、一般式(3)のシリコーン化合物(特開平04−036324、特願平07−217666記載のもの)を使用することができ、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
【0015】
本発明における長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンの配合量は、使用性、化粧持ち効果の点において全組成中に0.1〜30.0重量%(以下単に「%」で示す。)が好ましく、更に0.1〜20.0%がより好ましい。
【0016】
本発明におけるフッ素系油剤としては下記一般式(6)
【0017】
【化6】
【0018】
(式中、R10、R11、R12、R13及びR14は同一でも異なってもよく、それぞれフッ素原子、パーフルオロアルキル基又はパーフルオロアルキルオキシ基を示し、p、qおよびrは分子量が500〜100、000となる0以上の数を示す。但し、p=q=r=0となることはない。)で表わされるパーフルオロポリエーテルであり、具体的にはフォンブリンHC/04(FOMBLIN HC/04)、フォンブリンHC/25(FOMBLIN HC/25)、フォンブリンHC/R(FOMBLIN HC/R)(以上、モンテフルオス社製)等の市販品が挙げられる。フッ素系油剤の好ましい配合量は0.01〜25%であり、さらに0.1〜20%がより好ましい。
【0019】
本発明における粉体の疎水化処理としては、シリコーン類、フッ素化合物、油剤等による処理が挙げられる。
シリコーン処理としては、例えばメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の直鎖状ポリオルガノシロキサンやオクタメチルシクロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサンあるいはこれらの誘導体等の変性シリコーン等が挙げられ、被覆方法は焼き付け処理、気層重合法等の公知の方法で行うことができる。
【0020】
フッ素化合物処理としては、例えばパーフルオロアルキル基含有エステル、パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロアルキル基を有する重合体等が挙げられ、被覆方法はフッ素化合物をベンゼン、トルエン等の有機溶媒に加熱溶解し、その中に母体とする顔料を加えた後攪拌し、溶媒を除去した後乾燥して処理する方法や、母体とする顔料に水を加えてスラリー状態とすると共に、フルオロアルキル基を有する化合物に水を加えて攪拌しエマルジョン状態にして徐々に両者を混合し、これを酸性とした後常温または高温静置等によりエマルジョンを破壊して母体顔料の表面にフルオロアルキル基を有する化合物を被覆させた後、濾過、乾燥して処理する等の方法がある。
【0021】
油剤処理としては、例えば流動パラフィン、スクワラン等の常温で液状の油剤、ワセリン、ラノリン等の半固型油、マイクロクリスタリンワックス、ポリワックス等の固型油等が挙げられ、被覆方法は有機溶媒に加熱溶解して、その中に母体となる顔料を加え、攪拌した後、溶媒を除去した後、乾燥して処理する方法が一般的であるが、これ以外の公知の方法でもかまわない。
【0022】
これらの疎水化処理は、必要に応じて、シリコーン類、フッ素化合物、油剤等より選ばれる1種又は2種以上の油で処理することができる。
最適な処理量は処理を施す粉体にもよるが、0.01〜20%が好ましく、更に0.05〜15%がより好ましい。
【0023】
本発明における粉体は、通常メークアップ化粧料に用いられるものであれば、いずれのものも使用でき、例えばタルク、カオリン、セリサイト、マイカ、合成マイカ、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、無水ケイ酸、窒化ホウ素等の無機体質顔料;酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料;ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、紺青等の無機着色顔料;雲母チタン、酸化鉄雲母チタン、オキシ塩化ビスマス等のパール顔料;タール色素、カーボンブラック、天然色素等の有機着色顔料;ナイロンパウダー、シルクパウダー、ポリエチレンパウダー、シリコーンパウダー、ウレタンパウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン類等の有機粉体等が挙げられ、必要に応じて1種又は2種以上を用いる事ができる。粉体の配合量は65〜89%である。
【0024】
本発明の固型粉末化粧料は、上記必須成分の他、油性基剤を配合することができる。本発明で用いられる油性基剤としては、通常用いられる固体、半固体及び液体油であれば、特に限定されるものではないが、動物油、植物油、鉱物油、合成油を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、エステル類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、親油性界面活性剤類等が挙げられる。例えば、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、合成炭化水素ワックス、ホホバ油、モクロウ、ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、ジメチルポリシロキサン、メチル(デカメチル)シクロポリシロキサン、三次元架橋構造を有するジメチルポリシロキサン重合物、トリメチルシロキシケイ酸、メタクリル変性メチルポリシロキサン、モノ(ジ又はトリ)イソステアリン酸ポリグリセリル等を使用することができ、必要に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
【0025】
更に本発明の固型粉末化粧料には、上記成分の他、化粧品一般に使用される界面活性剤、酸化防止剤、高分子化合物、香料、防腐剤、紫外線吸収剤、保湿剤、美容成分等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の固型粉末化粧料には、口紅、アイシャドウ、アイブロウ、アイライナー、ファンデーション、ほほ紅、粉おしろい等が該当し、加熱、混合、撹拌等によって製造することができる。
【0027】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0028】
製造例1 長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン反応器に、下記平均組成式(10)
【0029】
【化7】
【0030】
で示されるオルガノハイドロジェンシロキサン183重量部、
下記平均組成式(11)
CH2=CHCH2O(C2H40)9H …(11)
で示されるポリオキシアルキレン182重量部、
下記平均組成式(12)
CH2=CHCH2O(C3H6O)3C18H35 …(12)
で示されるオレイルアルコール誘導体434重量部、及びエタノール160重量部を混合し、これに塩化白金酸2%のエタノール溶液0.1重量部を加え、溶剤の還流下に6時間反応させた。反応物を減圧下で加熱して溶剤を溜去、続いて濾過を行い、下記反応式(13)で示されるオルガノポリオシロキサンを得た。
【0031】
【化8】
【0032】
但し、R15:−C3H6O(C3H6O)3C18H35
R16:−C3H6O(C2H40)9H
【0033】
製造例2 長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン反応器に、前記平均組成式(10)で示されるオルガノハイドロジェンシロキサン183重量部と、下記平均組成式(14)
CH2=C(CH3)CH2CH2O(C2H40)9H …(14)
で示されるポリオキシアルキレン241重量部、
下記平均組成式(15)
CH2=CHCH2O(C3H6O)3C14H29 …(15)
で示されるミリスチルアルコール誘導体343重量部、及びエタノール160重量部を混合し、これに塩化白金酸2%のエタノール溶液0.1重量部を加え、溶剤の還流下に6時間反応させた。反応物を減圧下で加熱して溶剤を溜去、続いて濾過を行い、下記反応式(16)で示されるオルガノポリオシロキサンを得た。
【0034】
【化9】
【0035】
但し、R17:−C3H6O(C3H6O)3C14H29
R18:−CH2CH(CH3)CH2CH2O(C2H40)9H
【0036】
実施例1〜5及び比較例1〜3 <アイシャドウ>
表1に示す組成のアイシャドウを調製し、使用性、化粧持ち及び経時安定性について評価を行った。その結果も併せて表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
(製法)
A成分を混合攪拌した後、B成分を添加して均一に濡らし、これをバンタムミキサーにて粉砕処理したものを金皿にプレス成型してアイシャドウを得た。
【0039】
(評価方法)
(a)塗布具へのとれ(使用性)
各試料のアイシャドウチップへのつきの良さを評価した。
(b)のびの軽さ、スライド性の良さ(使用性)
各試料を目元に塗布し、のびの良さ、ぼかしやすさ(スライド性)を評価した。
(c)化粧膜の持続性(通常時の化粧持ち)
各試料を目元に塗布し、パネルに通常の生活をしてもらい、半日経過後化粧膜の状態を評価した。(a)〜(c)の評価はアイシャドウチップを使用して行った。
(d)化粧膜の持続性:耐水性(運動時の化粧持ち)
各試料を目元に塗布し、パネルに水泳をしてもらい、20分間ずつ2回泳いだ後の化粧膜の状態を評価した。
(a)〜(d)の評価はアイシャドウチップを使用して行った。
(e)経時安定性
各試料を2週間、高温多湿条件下(40℃、湿度70%)にセットし、標準品(デシケータ保管)と使用性(とれ)の差があるか評価した。
【0040】
(a)〜(d)の評価項目について、10名の官能検査パネルにより下記の7段階(0〜6)の絶対評価を行い、その平均点を更に4段階に分けて評価した。
評価基準
(1)絶対評価
6:非常に良い
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
(2)4段階評価
5点以上 :◎
4点以上5点未満:○
2点以上4点未満:△
2点未満 :×
(e)については以下の評価基準に従って行った。
標準品と差が無い :◎
標準品よりややとれが悪い :○
標準品に比べかなりとれが悪い:△
ほとんどとれない :×
【0041】
表1の結果から明らかなように、本発明品である実施例1〜5のアイシャドウは、比較例1〜3のアイシャドウに比較して、塗布具へのとれ、のび、スライド性等の使用性、通常時、運動時の化粧持ち及び経時安定性の全ての面で、はるかに優れた特性を有していることがわかる。
【0042】
実施例6:ファンデーション
(成分) (%)
(1)シリコーン処理タルク 40.0
(2)シリコーン処理セリサイト 残量
(3)シリコーン処理酸化チタン 10.0
(4)ナイロンパウダー 3.0
(5)シリコーン処理ベンガラ 1.0
(6)シリコーン処理黄酸化鉄 1.5
(7)シリコーン処理黒酸化鉄 0.5
(8)シリコーン油 1.0
(9)流動パラフィン 1.5
(10)ワセリン 1.0
(11)製造例1のシリコーン化合物 2.5
(12)フォンブリンHC/04 5.0
(13)香料 適量
【0043】
(製法)
成分(1)〜(7)を混合攪拌し、これに(8)〜(13)を加えて均一に濡らし、バンタムミキサーにて粉砕する。これを金皿にプレス成型してファンデーションを製造した。
【0044】
実施例7:パウダータイプ口紅
(成分) (%)
(1)シリコーン処理マイカ 残量
(2)油剤処理タルク 20.0
(3)ナイロンパウダー 5.0
(4)シリコーン処理雲母チタン 20.0
(5)シリコーン処理黒酸化鉄 0.5
(6)シリコーン処理群青 1.0
(7)シリコーン処理赤色202号 1.5
(8)シリコーン油 3.0
(9)ワセリン 2.0
(10)流動パラフィン 2.5
(11)製造例2のシリコーン化合物 10.0
(12)フォンブリンHC/25 4.0
(13)香料 適量
【0045】
(製法)
成分(1)〜(7)を混合攪拌し、これに(8)〜(13)を添加して均一に濡らす。更にバンタムミキサーにて粉砕した後、金皿にプレス成型し、パウダータイプ口紅を得た。
【0046】
実施例8:アイブロウ
(成分) (%)
(1)フッ素化合物処理タルク 20.0
(2)シリコーン処理セリサイト 残量
(3)シリコーン処理黒酸化鉄 35.0
(4)シリコーン処理ベンガラ 8.0
(5)シリコーン油 1.5
(6)流動パラフィン 2.0
(7)ワセリン 3.0
(8)フォンブリンHC/25 15.0
(9)アビルEM−90 4.0
【0047】
(製法)
成分(1)〜(4)を混合攪拌し、これに(5)〜(9)を添加して均一に濡れさせる。更にバンタムミキサーにて粉砕した後、金皿にプレス成型しアイブロウを得た。
【0048】
上記の実施例6〜8で得られた本発明品は、いずれも塗布具へのとれ、のび、スライド性等の使用性及び通常時、運動時の化粧持ちに優れるものであり、経時安定性も良好なものであった。
【0049】
【発明の効果】
本発明の固型粉末化粧料は、特定の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンとフッ素系油剤とを含有することにより、塗布具へのとれ、のび、スライド性等の使用性、通常時、運動時の化粧持ちにおいて優れるものであり、経時安定性も良好なものであった。
Claims (6)
- 長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンとフッ素系油剤とを含有し、且つ粉体の含有量が65〜89重量%であることを特徴とする固型粉末化粧料。
- 長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンを化粧料中に0.1〜30重量%配合することを特徴とする請求項1記載の固型粉末化粧料。
- 長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンが下記一般式(1)
−(C2H4O)x−(C3H6O)y−R3 …(2)
であり、式中R3は炭素数1〜4のアルキル基または水素原子であり、lは10〜200で、mは1〜25、そしてnは平均分子中においてn≧mでそしてnは1〜66であり、hは7〜17であり、そしてR2の分子量は250〜2000であり、その際xおよびyはオキシエチレン基とオキシプロピレン基との重量比が100:0〜20:80であるように選択されている。)
で表されるシリコーン化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の固型粉末化粧料。 - 長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンが下記一般式(3)
−CmH2m−O−(C2H4O)d(C3H6O)e−R7 …(4)
で示される有機基、R6は下記一般式(5)
−CnH2n−O−(C2H4O)f(C3H6O)g−R8 …(5)
で示される有機基(R7は水素原子もしくは炭素数1〜5のアルキル基又はR9−(CO)−で示される有機基、R8は炭素数12〜30の一価炭化水素基であり、R9は炭素数1〜5のアルキル基であり、dは2〜200の整数、eは0〜200の整数、且つd+eが3〜200であり、fは0〜50の整数、gは0〜50の整数、且つf+gが0〜50であり、m及びnは0〜5の整数である。)であり、a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。)
で表されるシリコーン化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の固型粉末化粧料。 - 配合される粉体の一部又は全部が疎水化処理されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の固型粉末化粧料。
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