JP2001081009A - シリコーン共重合体を含有してなる化粧料 - Google Patents

シリコーン共重合体を含有してなる化粧料

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JP2001081009A JP25811799A JP25811799A JP2001081009A JP 2001081009 A JP2001081009 A JP 2001081009A JP 25811799 A JP25811799 A JP 25811799A JP 25811799 A JP25811799 A JP 25811799A JP 2001081009 A JP2001081009 A JP 2001081009A
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Akio Hayashi
昭男 林
Mitsuru Akashi
満 明石
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定のシリコーン素材を用いて、撥水性、潤
滑性、光沢付与性など、優れた効果を有する新規な化粧
料を提供する。 【解決手段】 下記の式[1] 【化1】 (式中、R1またはR3は2価の芳香族系有機残基、R2
は炭素数が1〜6のアルキレン基、R4及びR5は同一ま
たは異なる基であって炭素数が1〜7の炭化水素基、置
換炭化水素基、芳香族基または置換芳香族基を示す。ま
たmは10〜200の数、nは0.1〜50の数を示
す。)で表されるシリコーン共重合体を含有する化粧
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特定のシリコーン
共重合体を含有してなる化粧料に関する。より詳細に
は、皮膚用化粧料、口紅、ヘアオイルおよびマニキュア
等に優れた化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より化粧料として多用されているシ
リコーン素材は、ケイ素原子と酸素原子が交互に結合し
た無機質のシロキサン結合を有し、更にケイ素原子にメ
チル基やフェニル基などの有機基をもつため、無機と有
機の両方の特性をもつことで知られている。このような
シリコーン素材は、界面特性、耐熱性、耐薬品性、気体
透過性、あるいは電気絶縁性等の特性を持つことから、
化粧料を始め、多くの産業分野で使用されている。特に
化粧料用のシリコーン素材は、ストレートオイルや各種
変性シリコーン素材が、化粧品原料基準(粧原基)又は
化粧品原料基準外成分規格(粧外規)に従来から記載さ
れていることからもわかるように、これまでにも数多く
知られている。これはシリコーン素材が、化粧料に適し
た次のような特性をもっているためである。i)生理的
に不活性(安全性が高い)、ii)無色透明、無臭、ii
i)熱安定性、酸化安定性が高い、iv)撥水性、撥油性
に優れる(汗、皮脂による化粧くずれを抑える)、V)
潤滑性(炭化水素油に比べてベタツキ感が少なく、サラ
リとした感触)、Vi)低い表面張力(皮膚、髪への広
がり易さ)、vii)高気体透過性(皮膚呼吸を妨げな
い)、Viii)つや出し(髪に光沢を付与)などの特性で
ある。
【0003】この中でも、特にベタツキが無く、サラリ
とした軽い感触をもつことが、シリコーン素材が化粧料
として用いられる主な要因となっている。例えば、シリ
コーン素材は基本的に無色透明、無臭であるため、無香
性、微香性の特徴を持ち、化粧くずれせず、撥水性、潤
滑性にも優れたメイクアップ用のファンデーションの基
材として従来から利用されている。
【0004】その一方、シリコーン素材には、炭化水素
系化粧料原料との相溶性が悪いという欠点がある。これ
について、配合技術や組成をコントロールすることによ
り、また、有機変性することにより解決が試みられてき
た。これまでに知られているシリコーンと炭化水素系化
合物の組成物としては次のものが開示されている。特開
平8−208441号公報にはポリシロキサン−オキシ
アルキレン共重合体とビニルピロリドン−酢酸ビニル共
重合体とからなる組成物が知られている。また、特開平
9−059132号公報等にはポリエーテル変性シリコ
ーン素材およびその組成物が開示されている。また特開
平8−169810号公報には、パーフルオロアルキル
変性シリコーンが開示され、汚れ防止能も付与できるこ
とが知られている。更に、特開平9−175951号公
報には、シロキサンセグメントと従来のセット用樹脂分
子内に組み込んだシリコーンペンダントを有するポリオ
キシアルキレンエーテル化合物が開示されおり、また、
特開平9−157339号公報にはシロキサンセグメン
トとエチレン性不飽和カルボン酸単位からなるブロック
共重合体が開示されている。
【0005】また、特開平9−136901号公報で
は、セルロースにシロキサンをグラフト化させた素材が
開示されており、特開平8−253539号公報では、
洗髪料用にアミン変性のシリコーンが開示されている。
他方、紫外線を皮膚や頭髪から守るため、化粧料の成分
として紫外線吸収剤および紫外線散乱剤が従来から用い
られている。一般に化粧料に用いられているUV−A吸
収剤としては、ベンゾフェノン類、ジベンゾイルメタン
類が用いられ、UV−B吸収剤としてケイ皮酸類等が知
られている。特開平9−263520号公報には前記の
UV−A吸収剤用のシリコーン系ベンゾフェノン系誘導
体が、またさらに、特開平8−268856号公報、特
開平8−127519号公報には、前記のUV−B吸収
剤用のシリコーン系ケイ皮酸誘導体が開示されている。
また、特開平9−012425号公報には、化粧料用の
高付着性のポリシロキサングラフトを含有するポリウレ
タンやポリ尿素のブロック共重合体が開示されている。
【0006】この他、特開平9−12425号公報に
は、ウレタン結合または尿素結合にてポリシロキサン連
鎖と脂肪族または芳香族の炭化水素基とをブロック重縮
合させた共重合体が化粧料または皮膚科用組成物として
開示されている。このように従来から、シリコーン素材
は、シロキサンの長さや、アルキル基の組成を変えて、
硬い皮膜から柔らかい皮膜まで、特性を自由にデザイン
できる特徴を生かし、種々開発されてきた。しかしなが
ら、アルキル変性シリコーン、例えばポリエーテル変性
シリコーンなどは、ジメチルポリシロキサンをはじめと
する種々の化粧料原料との親和性に優れ、広範囲の化粧
料に処方されてはいるものの、アルデヒドをはじめとす
る不快な臭気があり、これらが経時変化によりさらに増
大するという問題点があった。換言すれば、すなわち、
無臭で経時的にも安定な炭化水素変性シロキサンポリマ
ー材料が求められていた。また、液状の、ポリエーテル
変性シリコーンオイルは、界面活性効果、潤滑性、整泡
性があり、また乳化剤としても使用できるので需要があ
るが、毛髪と親和性が高く、毛髪化粧料に適しているな
どの、特定の機能に対してより優れた効果をもつものが
求められていた。この様に、シリコーン素材が種々開発
され、その化粧料としての有用性は明確にされてきた。
しかしながら、化粧料の各用途に用いた場合、必ずしも
十分満足できる性能が得られていないのが現状である。
【0007】一方、最近ではシロキサンポリマーとアラ
ミドとをブロック共重合して複合化した重合体(特公平
1−23490号公報、特開平1−12384号公報)
が提案され、この重合体が生体適合性材料として優れる
こと(特開平2−203863号公報及び特開平5−2
85216号公報)、並びにこの重合体がコンタクトレ
ンズ用材料として利用できること(特開平6−3138
64号公報)が提案されている。しかし、このものを化
粧料として用いた例は、全く知られていなかった。これ
らの現状から、シリコーン材料が本来具備している優れ
た特性を失うことなく、人体や環境に対する安全性をた
もちつつ、従来のシリコーン素材の優れた機能を生かし
た、最適な化粧料が求められるようになってきており、
化粧料への適合化が十分なされたシリコーン素材からな
る、新規化粧料が強く求められるようになっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、日焼
け防止、撥水性、毛髪に対するべたつき感、すべり性、
つや等、マニキュアの付着性、光沢性、撥水性等に優れ
たシリコーン共重合体の化粧料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点に鑑み鋭意検討した結果、特定のシリコーン共重合体
が、化粧料として優れた特性を有することを見出し、本
発明を完成した。すなわち本発明は次の(1)および
(2)である。 (1)下記式[1]
【0010】
【化2】
【0011】(式中、R1およびR3は2価の芳香族系有
機残基、R2は炭素数が1〜6のアルキレン基、R4及び
5は同一または異なる基であって炭素数が1〜7の炭
化水素基、置換炭化水素基、芳香族基または置換芳香族
基を示す。またmは10〜200の整数、nは繰り返し
数の平均値で0.1〜50の数を示す。jは繰り返し単
位の数で、2〜100を示す。)で表されるシリコーン
共重合体を含有した化粧料。
【0012】(2)シリコーン共重合体が重量平均分子
量で、5,000〜5,000,000である前記の化
粧料。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の化粧料に用いるシリコー
ン共重合体は、下記の式[1]
【0014】
【化3】
【0015】で表されるシリコーン共重合体である。式
中、R1およびR3は2価の芳香族系有機残基を示し、好
ましくはp−フェニレン基、m−フェニレン基、o−フ
ェニレン基、4,4’−ジフェニレンエーテル基、4,
3’−ジフェニレンエーテル基、4,4’−ジフェニレ
ン基、4,3’−ジフェニレン基、4,4’−フェニレ
ンジメチレン基、4,4’−チオジフェニレン基、4,
3’−チオジフェニレン基、4,4’−プロピレンジフ
ェニレン基、4,3’−プロピレンジフェニレン基、
4,4’−メチレンジフェニレン基、4,3’−メチレ
ンジフェニレン基等である。R2は炭素数が1〜6のア
ルキレン基を示し、好ましくはメチレン基、エチレン
基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキサメチレン基等で
ある。R4及びR5は同一または異なる基であって炭素数
が1〜7の炭化水素基、置換炭化水素基、芳香族基また
は置換芳香族基を示し、具体的には、ヒドロキシフェニ
ル基、ビニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル
基、(メタ)アクリロイルオキシアルキル基、β−フェ
ニル(メタ)アクリロイルオキシアルキル基、アジドベ
ンゾイルオキシアルキル基、メルカプトアルキル基等で
ある。また、mは10〜200の範囲にある整数を示
し、好ましくは15〜100である。mが10未満の場
合は、シリコーンとしての特性が発現し難くなるので好
ましくない。mが200を越える場合は、芳香族基や炭
化水素基の特性が十分に表れないので好ましくない。ま
た、nは繰り返し数の平均値で0.1〜50の範囲にあ
る整数を示し、好ましくは10〜40である。nが50
を越える場合は、相溶性が劣り他の化粧料との混合が困
難となる。また、jは構成単位の繰り返し数で2〜10
0の数である。好ましくは10〜80である。jが2未
満の場合は、特性が現れにくくなる。jが100を越え
る場合は、潤滑性が低下する。
【0016】本発明で用いる化粧料のシリコーン共重合
体は、式[1]で表されるシリコーン共重合体であれば
いかなるシリコーン共重合体でも用いられるが、例えば
具体例としては、次の構造式A〜GおよびH〜Kで示さ
れるシリコーン共重合体が挙げられる。まず、構造式A
〜Gを以下に示す。
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】
【化8】
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】更に、構造式H〜Kを以下に示す。
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】
【化13】
【0028】
【化14】
【0029】前記のシリコーン共重合体は、通常知られ
る方法で適宜合成することができるが、例えば、特開平
1−123824号公報、特開平6−313864号公
報、あるいはMacromolecules,第2巻、
第4143頁(1989年)に示される製造方法に準じ
て合成することができる。具体的には、例えば式[1
2]
【0030】
【化15】
【0031】(式中、R2は炭素数が1〜6のアルキル
基、置換炭化水素基、芳香族基、または置換芳香族基で
あり、R4及びR5は同一および異なる基であって炭素数
が1〜7の炭化水素基、置換炭化水素基、芳香族基また
は置換芳香族基を示す。またmは10〜200の整数を
示す。)で表されるジアミノ化合物と、式[13]
【0032】
【化16】
【0033】(式中、R1は2価の芳香族系有機残基を
示す。)で表されるジカルボン酸クロリド、及び式[1
4]
【0034】
【化17】
【0035】(式中、R3は2価の芳香族系有機残基を
示す。)で表されるジアミノ化合物とを、脱塩化水素剤
の存在下で、適当な溶媒中で、乾燥条件下に−80〜6
0℃の適当な温度で反応させ、その後にアルコールや水
などを貧溶媒として沈殿、単離する方法でも前記のシリ
コーン共重合体を得ることができる。前記の溶媒として
は、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジグライム、
アセトニトリル、ジメトキシエタンなどが挙げられる。
【0036】次に、本発明のシリコーン共重合体を用い
た化粧料の具体的態様について記載するが、例えば、化
粧料一般、メーキャップ化粧料、口紅用化粧料、毛髪用
化粧料、マニキュア用化粧料等が挙げられる。式[1]
で表されるシリコーン共重合体は、前記の目的とする化
粧料にもよるが、シリコーン共重合体のシロキサンセグ
メントの組成が重量百分率でおおよそ1〜99重量%の
ものを用いることが好ましい。シリコーン共重合体のシ
ロキサンセグメントの組成は、20〜80重量%では皮
膜性に優れる。特に共重合体のシロキサンセグメントの
組成が、20〜70重量%ではべたつきがない。また、
80〜99重量%では、室温で流動性がある。一方、芳
香族アミドの成分が50〜99重量%の場合には、硬い
皮膜をつくる性質があり、その性質を効果的に利用する
ことが可能である。例えば、式[1]で表されるシリコ
ーン共重合体は、化粧料一般では、重量平均分子量が5
000〜5,000,000で、好ましくは重量平均分
子量が10000〜500,000である。メーキャッ
プ化粧料では、重量平均分子量が5,000〜5,00
0,000が好ましく、さらに好ましくは重量平均分子
量が10,000〜500,000である。また、その
配合量は、1〜50重量%、好ましくは、10〜40重
量%である。またさらに、シリコーン共重合体のシロキ
サンセグメントの組成は、80〜99重量%では化粧持
ちが悪くまた二次付着性が劣るので好ましくない。口紅
用化粧料では、式[1]で表されるシリコーン共重合体
の重量平均分子量は、10,000〜200,000が
望ましい。好ましくは配合量は、1〜20重量%であ
る。さらに好ましくは、0.01〜8重量%である。毛
髪用化粧料では、式[1]で表されるシリコーン共重合
体の重量平均分子量は、5,000〜5,000,00
0が好ましく、さらに好ましくは、10,000〜50
0,000である。式[1]で表されるシリコーン共重
合体の配合量は、0.1〜50重量%、より好ましく
は、0.2〜30重量%であり、特にリンス等の場合に
は、0.1〜10重量%、より好ましくは、0.2〜8
重量%である。一般の整髪料としては、0.1〜20重
量%で、より好ましくは、0.2〜10重量%である。
マニキュア用化粧料では、式[1]で表されるシリコー
ン共重合体の重量平均分子量は、5,000〜5,00
0,000が好ましく、さらに好ましくは、10,00
0〜500,000である。式[1]で表されるシリコ
ーン共重合体の配合量は、0.05〜50重量%、より
好ましくは、1〜30重量%である。
【0037】前記の化粧料一般とは、より詳細には、例
えば、パウダーファウンデーション、コンパクト、ツー
ウェイケーキ、フェイスパウダーなどの白粉類;アイシ
ャドー、パウダーブラシ、マスカラ、リップスティッ
ク、リップグロス、リップペンシル、アイライナー、ア
イブロウペンシルなどの部分化粧料類;乳化型ファウン
デーション、メーキャップベースなどの乳化型製品類;
粉末パック、クレンジングパック類;サンスクリーンク
リーム、クリーム、ハンドクリーム、制汗剤、ローショ
ン化粧水などの基礎化粧料類、ベビーパウダー、ボディ
ーパウダーなどの全身用化粧料などが挙げられる。また
皮膚用化粧剤としては、ファウンデーション、日焼け止
めクリーム、日焼け止めローション、ひげ剃りクリー
ム、ローション、制汗剤、ボディローション、ハンドク
リーム等が挙げられる。口紅用化粧料としては、液状口
紅、リップスティック、リップグロス、リップペンシル
等が挙げられる。毛髪用化粧料としては、ヘアフォーム
剤、シャンプー、リンス、リンスインシャンプー、毛髪
造形ローション、ヘアースプレー、ヘアムース、ヘアク
リーム、ヘアブロー、ヘアオイルなどの毛髪化粧料が挙
げられる。また、メーキャップ化粧料としては、粉末と
油分で構成される固形ファンデーション、油性ファンデ
ーション、頬紅、アイシャドーなど種々の形態と種類が
ある。さらに、マニキュア用化粧料としては、ネールエ
ナメルなどマニキュア類が挙げられる。
【0038】前記の化粧料であればいかなるものでもよ
く、その化粧料は、一般に知られる方法を用いて、式
[1]で表されるシリコーン共重合体の特定量を化粧料
に配合することにより製造できる。化粧料の形態は、特
に限定されず、通常知られているいづれであってもよ
く、極めて優れた効果を発揮する化粧料を簡便に得るこ
とができる。
【0039】前記の化粧料に配合する場合、例えば式
[1]で表されるシリコーン共重合体は、化粧料用剤で
ある低沸点環状シリコーンや低沸点イソパラフィン系炭
化水素に溶解したり、水溶性多価アルコールまたはノニ
オン、アニオン、カチオン型の各乳化剤でエマルジョン
として皮膚用化粧料にしたり、化粧料用剤である低粘度
シリコーン等と配合した組成物からなる口紅用化粧料に
したり、アラビアゴム、ヒドロキシセルロース、密ロ
ウ、黒色の酸化鉄等からなる組成物に配合したマスカラ
用化粧料にしたり、あるいは毛髪用化粧料などすること
もできる。
【0040】本発明に用いる式[1]で表されるシリコ
ーン共重合体は、分子内に芳香族基とアミド結合からな
るアラミドセグメントをもっているため、被膜形成能に
優れる。またさらに、本発明のシリコーン共重合体はレ
ジン状、ゴム状の形状を有し、揮発性油分と組み合わせ
て用いることにより、例えば、皮膚用化粧料、口紅等に
おいて乾燥後ベタツキがなく、触れても転写しない被膜
を形成することができる。また、従来のトリメチルシロ
キサンよりも、耐水性、耐油性をもった被膜剤として化
粧持ち向上に大きな効果を発揮できることから、あらゆ
る化粧料に用いることのできる汎用性のある化粧料原料
として使用することができる。
【0041】本発明の化粧料には、式[1]で表される
シリコーン共重合体に、目的に応じて本発明の効果を損
なわない範囲内で、オリーブ油、ヤシ油、サフラワー
油、ヒマシ油、綿実油などの油脂類;ラノリン、カルナ
バロウなどのロウ類;流動パラフィン、スクワラン、ワ
セリンなどの炭化水素油;脂肪酸類;アルコール類;ミ
リスチン酸イソプロピルなどのエステル類;ジメチルポ
リシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどのシ
リコーン油;シリコーン樹脂;プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、グリセリン、イソプレングリコール、ポリエチレン
グリコール、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロ
リドンカルボン酸塩、ポリ(2−メタクリロイルオキシ
エチルホスホリルコリン)等の保湿剤;トコフェロール
等酸化防止剤;メチルパラベン、ブチルパラベン等の防
腐剤;カオリン、タルク等の粉末;パール化剤;無機顔
料;界面活性剤;増粘剤;消炎剤;ビタミン;ホルモン
等の薬剤;香料などの成分を配合することができる。
【0042】以下に、これらのメーキャップ化粧料、口
紅用化粧料、毛髪用化粧料、マニキュア用化粧料につい
て、さらに詳細に記載する。
【0043】(メーキャップ化粧料について)本発明の
メーキャップ化粧料は、式[1]で表されるシリコーン
共重合体を通常知られる処方成分に適宜添加、または代
替え成分として配合して調製することで、簡便に得るこ
とができる。
【0044】また、シリコ−ン共重合体の配合量が1重
量%未満であるとき、化粧持ちを向上させ、衣類への二
次付着性の低減に対し、効果はほとんどない。さらに、
シリコ−ン共重合体の配合量が50重量%を超えた場合
も、化粧持ちを向上させる効果あるいは二次付着性の低
減に対する効果も変わらないばかりではなく、メ−キャ
ップ化粧料の塗布時の「のび」等の使用性も悪くなり、
化粧料としての基本機能を損なうことになり、好ましく
ない。
【0045】本発明のメーキャップ化粧料には、揮発性
油分が使用されるが、前記揮発性油分の具体例として
は、軽質イソパラフィン、デカメチルペンタシクロシロ
キサン、オクタメチルテトラシクロシロキサン、ヘキサ
メチルトリシクロシロキサン、ジメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、パ−フルオロ有機
化合物等が挙げられる。好ましくは、常圧における沸点
が60〜260℃の範囲である揮発性炭化水素油であ
る。
【0046】揮発性油分の配合量は化粧料に対して、1
〜90重量%、好ましくは、5〜50重量%である。配
合量が1重量%未満であるとき、期待する化粧持ち向上
および二次付着性の低減の効果は得られず、配合量が9
0重量%を超えるとメ−キャップ化粧料を構成するのに
必要な粉末などの配合量が減少し、メ−キャップ化粧料
としての機能を失ってしまい好ましくない。
【0047】本発明のメ−キャップ化粧料においては、
外観安定性や粘度、硬度などの効果を損なわない範囲内
で、メーキャップ化粧料に一般的に使用される各種の油
性成分、界面活性剤、着色剤、粉末、ワックス、紫外線
吸収剤、保湿成分、薬効成分、香料、安定化剤等を配合
することが可能である。
【0048】本発明のメーキャップ化粧料に使用される
油性成分としては、通常使用されるものが挙げられ、例
えば、液体油脂、固体油脂、ロウ類、炭化水素油等が挙
げられる。使用できるワックス類は化粧料に一般に用い
られるものでよい。界面活性剤としては、各種の親油性
非イオン界面活性剤が挙げられる。
【0049】本発明のメーキャップ化粧料に使用される
粉末としては、通常使用される有機あるいは無機の粉末
が挙げられる。また、各種の顔料等も配合しても構わな
い。前記のワックス成分の配合量は、一般的に1〜30
重量%である。
【0050】(口紅用化粧料について)本発明の口紅用
化粧料は、例えば、揮発性シリコーン油5〜60重量
%、式[1]で表されるシリコーン共重合体0.01〜
8重量%、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロ
キサン系界面活性剤0.1〜15重量%、有機変性粘土
鉱物0.1〜7重量%、水2〜60重量%、化粧料用粉
体2〜40重量%を混合して口紅用化粧料組成物とする
ことができる。
【0051】本発明の口紅用化粧料は、環状ジメチルポ
リシロキサンではオクタメチルシクロテトラシロキサン
(以下環状シリコーン(4量体)と略す)やデカメチル
シクロペンタシロキサン(以下環状シリコーン(5量
体)と略す)を使用してもよく、また直鎖状のジメチル
ポリシロキサンでは25℃での粘度が5cs以下のもの
を使用してよい。揮発性シリコーン油は直鎖、環状のも
のを組み合わせて使用することも可能で、その配合量は
5〜60重量%、好ましくは、10〜50重量%であ
り、配合量が少ない場合は系全体の粘度が高くなり、塗
布具での使用が困難となり使用性が悪化することがある
が、特に問題なく使用できる場合もある。また、環状シ
リコーン油を使用する場合、特に限定されないが、場合
により環状シリコーン(4量体)と環状シリコーン(5
量体)の比率を好ましくは8:2〜2:8の間にするこ
とができる。この割合であれば低温での安定性が良好で
適度な揮発速度となり、使用性が良好となることがあ
る。
【0052】本発明の口紅用化粧料で使用する水は、特
に限定されないが、場合により2〜60重量%、好まし
くは4〜50重量%を配合することができる。この範囲
より少ないと唇に潤いを与えることができず唇が乾燥
し、多いと内相比が高くなり過ぎ安定性が悪化すること
がある。内相の水系には水以外にアルコール、多価アル
コール、酸、その塩、アルカリ、水溶性高分子、色素、
保湿剤、防腐剤、水溶性薬効剤等の水溶性物質を本発明
の効果を損なわない程度に配合することも可能であり、
適宜選択できる。
【0053】化粧料用粉体の配合量は特に限定されない
が、2〜40重量%、好ましくは5〜30重量%であ
る。この範囲より少ないと口紅の乾燥速度が遅くなるこ
とがあり、また、発色も弱く口紅として適さない場合が
ある。配合量が多すぎると乾燥速度は速くなるが、粘度
が高くなり塗布具を使用したときの取れが悪化し、ま
た、塗布後の化粧膜が不均一となり、化粧映え、化粧持
ちが悪化することがある。
【0054】本発明の口紅用化粧料にはその効果を阻害
しない限りにおいて、化粧料に通常使用可能な成分を配
合することができる。例えば、天然色素、紫外線吸収
剤、保湿剤、冷感剤、防腐剤、酸化防止剤、界面活性
剤、香料、ビタミン、ホルモン等の薬効成分、油ゲル化
剤、pH調整剤等が挙げられる。
【0055】(毛髪用化粧料について)本発明の化粧料
は、毛髪用化粧料として特に優れている。本発明の毛髪
用化粧料は、式[1]で表されるシリコーン共重合体を
毛髪用化粧料として通常知られる処方成分に適宜添加、
または代替え成分として配合して調製することで、式
[1]で表されるシリコーン共重合体を含む毛髪用化粧
料を得ることができる。
【0056】本発明の毛髪用化粧料は、種々の使用形態
の組成物とすることができる。例えば、一般整髪料、シ
ャンプー剤、リンス剤、トリートメント剤、セット剤、
パーマネントウエーブ液など種々の使用形態とすること
ができる。剤型も、液状、クリーム状、水性エマルジョ
ン状、ゲル状等とすることができる。
【0057】本発明の毛髪用化粧料は、式[1]で表さ
れるシリコーン共重合体を唯一の重合体成分としても、
従来から知られているような整髪料用の天然重合体、天
然系変性重合体、合成系重合体と併用してもよい。さら
に、界面活性剤、増粘剤、ハドロトロープ、乳濁剤、コ
ンディショニング剤、油脂類、保湿剤、高級脂肪酸エス
テル、グリセリン、ポリエチレングリコールなどの可塑
剤、着色剤、殺菌剤、香料等の種々の添加剤を併用する
こともできる。本発明の毛髪化粧料の特に好ましい使用
態様は、エアゾール形式ヘアスプレー、ポンプ方式ヘア
スプレー、フォーム状エアゾール、ヘアミスト、セット
ローション、ヘアスタイリングジェル、ヘアリキッド、
ヘアクリーム、ヘアオイルなどの整髪料が含まれ、これ
らは、可溶化、乳化、粉末分散系、油−水の2層系、油
−水−粉末の3層系等のいずれでもかまわない。
【0058】式[1]で表されるシリコーン共重合体の
重量平均分子量が5,000未満であると油状で、毛髪
損傷防止効果が不十分であり、5,000,000を超
えるとシリコーン油等の他の原料に溶解しにくくなり、
配合することが難しいので好ましくない。
【0059】式[1]で表されるシリコーン共重合体を
毛髪用化粧料組成物に配合する場合、液状の油に溶解し
て配合することが好ましい。また、毛髪用組成物中に別
々に配合して系中で溶解させてもよい。液状油として
は、公知の鎖状シリコーンや環状シリコーンまたはイソ
パラフィン系炭化水素等を挙げることができる。
【0060】イソパラフィン系炭化水素としては、常圧
における沸点が60〜260℃の範囲にあるイソパラフ
ィン系炭化水素を挙げることができる。例えば、エクソ
ン社製の各種のアイソパー(登録商標)、シェル社のシ
ェルゾール71(登録商標)、フィリップ社のソルトー
ル100(登録商標)等を挙げることができる。
【0061】上記低沸点油は、任意の一種または二種以
上を用いることができ、合計の配合量が高分子シリコー
ンに対して1〜50倍(重量)が好ましく、毛髪化粧料
組成物全量中の10〜80重量%となるように選ぶこと
が好ましい。また毛髪用化粧料の中でも、洗浄用として
配合する際には、0.1〜20重量%が好ましい。
【0062】本発明の毛髪用化粧料には上記の構成成分
の他に、目的に応じて本発明の効果を損なわない範囲内
で、各種の配合物を加えてもよい。例えば、油分、水溶
性多価アルコール、保湿剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱
剤、樹脂類、蛋白または蛋白分解物、防腐剤、各種アミ
ノ酸、賦活剤、血行促進剤、抗脂漏剤、希釈剤、増粘
剤、薬剤、香料、色剤等が挙げられる。
【0063】本発明の式[1]で表されるシリコーン共
重合体は、また、シャンプー剤、リンス剤、トリートメ
ント剤、セット剤、パーマネントウェーブ剤などの場合
には、0.1重量%〜20重量%、好ましくは0.2〜
10重量%添加する。
【0064】(マニキュア用化粧料について)マニキュ
ア用化粧料に用いられる式[1]で表されるシリコーン
共重合体は、マニキュア液に通常用いられる溶媒系に溶
解させて用いてもよい。
【0065】この溶媒系は乾燥時間を比較的短かくする
ため、本質的には揮発性の種々の有機溶媒の混合物を配
合して用いる。これらの溶媒としては、通常知られる揮
発性有機溶媒の中から適宜選択されるものでよいが、例
えば、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸2−メ
トキシエチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、酢酸メチル、酢酸アミル及び酢酸イソプロピル
を挙げることができる。溶媒系は、また、ヘキサン又は
オクタン等の飽和直鎖又は分岐鎖炭化水素;トルエンま
たはキシレンの芳香族炭化水素等の希釈剤を含むことも
できる。また、揮発性溶媒として、例えば、エタノー
ル、n−ブタノール、n−プロパノール、イソプロパノ
ール又はそれらの混合物を配合してもよい。
【0066】また、マニキュア液中に被膜形成物質を含
ませてもよい。式[1]で表されるシリコーン共重合体
はもともと被膜形成能を持つが、その他の通常知られる
被膜形成物質を更に用いてもよい。例えば、ニトロセル
ロースのような被膜形成物質、ポリ酪酸ビニル等のポリ
ビニル誘導体をマニキュア液中に存在させてよい。
【0067】さらに可塑剤もマニキュア用化粧料の全重
量に対して2〜10重量%の濃度でマニキュア液中に含
ませることができる。可塑剤は被膜の物理的強さを低下
させることなしに被膜の可撓性の調節ができものであれ
ばいかなるものを用いてもよい。また、本発明のマニキ
ュア用化粧料には、一般にマニキュア用化粧料に使用さ
れている樹脂を含有させることができる。用いられる樹
脂としては、例えば、アリールスルホンアミドホルムア
ルデヒド樹脂またはアルキド樹脂のような樹脂をマニキ
ュア用化粧料の全重量に対して0.5〜15重量%の比
率で含むこともできる。使用できるアリールスルホンア
ミドホルムアルデヒド型樹脂としては、周知のトルエン
スルホンアミドホルムアルデヒド樹脂を挙るげることが
できる。これらの樹脂は被膜形成性能を向上させなが
ら、光沢及び付着を改良する。
【0068】本発明のマニキュア用化粧料のマニキュア
液を着色したものにしたいときは、公知の天然の有機又
は無機顔料の少なくとも1種以上を配合することもでき
る。用いられる顔料としては通常知られる化粧料用顔料
であればいかなるものでもよく、例えば、有機顔料、無
機顔料、添加剤等が挙げられる。顔料はマニキュア用化
粧料の用途に応じて適宜決定されうるが、通常はマニキ
ュア液の全重量に対して0.01〜2重量%の比率で含
有させることができる。本発明のマニキュア用化粧料
は、従来知られるマニキュア化粧料の公知の形状であれ
ばいずれでもよく、剤型は特に限定されない。
【0069】
【発明の効果】本発明の化粧料は、芳香族、アルキル基
をシロキサン連鎖中に組み込んだシリコーン素材を含有
するため、紫外線吸収剤として紫外線を皮膚や頭髪から
守る効果がある。また、シロキサンとアルキル基、芳香
族基等を化学結合させることによって、紫外線防止の持
続性、あるいは溶液に対する溶解性、安全性等の観点か
ら化粧品原料として有効である。また、本発明の化粧料
を配合した各種の処方では、光沢性、皮膜特性、毛髪に
対する使用性等に優れる。
【0070】
【実施例】以下に本発明を実施例によって詳細に説明す
る。次に用いた測定方法、条件を示す。 1.GPCによる分子量の測定条件; GPCシステム :東ソーSC-8020、SD-8013、CCPE-II、AS-8010、CO-8010、PS-8010 カラム :Polymer Laboratories社、Mixed-B×2本 RI検出器 :日立製 L-3300RIカラムオーフ゛ン 温度:60℃ 溶離液 :DMAc/MEK = 3/10(vol.) + 10mM LiCl 標準サンフ゜ル :標準ホ゜リスチレンの較正曲線を用いて、換算した 2.1H−NMRによる測定条件; NMRシステム :JEOL JNM-EX 270 FT-NMR 溶媒 :DMF-d6:CCl4=3:7(v:v) 基準ピーク :>Si(CH3)2由来のピークを、0.0749ppmにセットした。
【0071】合成例1;シリコーン共重合体PN−70
の合成(末端未処理) 3,4’−ジアミノジフェニルエーテル 1.00g
(0.005mol)、α,ω−ビス(3−アミノプロ
ピル)ポリジメチルシロキサン(分子量;1680)
4.2g(0.0025mol)、トリエチルアミン
1.52g(0.015mol)、イソフタル酸クロリ
ド 1.52g(0.0075mol)および溶媒であ
るDMAc:THF=1:1の混合溶媒50mlの混合
液を、0℃で反応開始させ、20分間攪拌した後、室温
で70分間反応させた。得られた反応溶液をメタノール
100ml中へ注ぎ重合体を単離した。これをDMAc
溶媒へ溶解した後、0.5μmのメンブランフィルター
を使って濾過し、更にメタノールへの再沈精製を2回繰
り返し、精製重合体5.81g(収率86%)を得た。
減圧下で乾燥してシリコーン共重合体を得た。得られた
重合体は仕込みのシロキサン成分約70重量%からPN
−70とした。続いて、GPCによってPN−70の分
子量分析を前記の条件に従い、行った。GPCによる重
量平均分子量は87,000であった。更に1H−NM
Rの分析結果は次の通りである。
【0072】1H−NMRによる測定結果;(δ)pp
m、0.0749ppm;s, >Si(CH3)2、0.6ppm;t, Si-CH2-C-
C-N<、1.6ppm;m, Si-C-CH2-C-N<、3.3ppm;m, Si-C-
C-CH2-N<、6.6-8.7ppm;m, -Ph、8.3, 10.3ppm;s,-NH
CO-、(2.74, 2.91, 7.91 DMF-d6)。 以上の結果から、式[1]において、R1=−m-C64
−、R2=−(CH2 3−、R3=−m-C64−O−p-
64−、R4=−CH3、R5=−CH3、m=20.
2、n=2.0、j=35.2のシリコーン共重合体が
得られたことを確認した。
【0073】合成例2;シリコーン共重合体P−70の
合成(末端処理) 3,4’−ジアミノジフェニルエーテル 10.0g
(0.05mol)、α,ω−ビス(3−アミノプロピ
ル)ポリジメチルシロキサン(分子量;1680) 4
2.0g(0.025mol)、トリエチルアミン 1
5.2g(0.15mol)、イソフタル酸クロリド
15.2g(0.075mol)および溶媒であるDM
Ac:THF=1:1の混合溶媒500mlの混合液
を、0℃で反応開始させ、20分間攪拌した後、室温で
70分間反応させた。その後、アセチルクロリド 0.
59g(0.0075mol)と前記混合溶媒10ml
との溶液を滴下し30分攪拌し、0℃でトリエチルアミ
ン 0.76g(0.0075mol)と前記混合溶媒
10mlとの溶液を加え30分攪拌、得られた反応溶液
をメタノール1000ml中へ注ぎ重合体を単離した。
DMAc溶媒へ溶解した後、0.5μmのメンブランフ
ィルターを使って濾過し、更にメタノールへの再沈精製
を2回繰り返し、精製重合体56.2g(収率82%)
を得た。減圧下で乾燥してシリコーン共重合体を得た。
得られた重合体は、仕込みのシロキサン成分が約70重
量%であることからP−70とした。続いて、前記のG
PC、1H−NMRの測定条件にしたがい合成例1と同
様にP−70の分子量分析、1H−NMRの測定を行っ
た。GPCによる重量平均分子量は87,000であっ
た。また1H−NMRによる測定結果は、以下の通りで
ある。
【0074】1H−NMRによる測定結果;(δ)pp
m、0.0749ppm;s, >Si(CH3)2、0.6ppm;t, Si-CH2-C-
C-N<、1.6ppm;m, Si-C-CH2-C-N<、3.3ppm;m, Si-C-
C-CH2-N<、6.6-8.7ppm;m, -Ph、8.3, 10.3ppm;s,-NH
CO-、(2.74, 2.91, 7.91 DMF-d6)。
【0075】合成例3;シリコーン共重合体PN−20
の合成(末端処理) 3,4’−ジアミノジフェニルエーテル 14.0g
(0.07mol)、α,ω−ビス(3−アミノプロピ
ル)ポリジメチルシロキサン(分子量;1680)
8.43g(0.005mol)、トリエチルアミン
15.2g(0.15mol)、イソフタル酸クロリド
15.2g(0.075mol)および溶媒であるD
MAc:THF=1:1の混合溶媒500mlの混合液
を、0℃で反応開始させ、20分間攪拌した後、室温で
70分間反応させた。その後、アセチルクロリド 0.
59g(0.0075mol)と前記混合溶媒10ml
との溶液を滴下し30分攪拌し、0℃でトリエチルアミ
ン 0.76g(0.0075mol)と前記混合溶媒
10mlとの溶液を加え30分攪拌、得られた反応溶液
をメタノール1000ml中へ注ぎ重合体を単離した。
DMAc溶媒へ溶解した後、0.5μmのメンブランフ
ィルターを使って濾過し、更にメタノールへの再沈精製
を2回繰り返し、精製重合体33.5g(収率、87
%)を得た。減圧下で乾燥してシリコーン共重合体を得
た。得られた重合体は、仕込みのシロキサン成分が約2
0重量%であることからPN−20とした。続いて、前
記のGPC、1H−NMRの測定条件に従って、確認し
た。PN−20のGPCによる重量平均分子量は45,
000であった。
【0076】合成例4;シリコーン共重合体PN−50
の合成(末端処理) 3,4’−ジアミノジフェニルエーテル 12.0g
(0.06mol)、α,ω−ビス(3−アミノプロピ
ル)ポリジメチルシロキサン(分子量;1680) 2
5.2g(0.015mol)、トリエチルアミン 1
5.2g(0.15mol)、イソフタル酸クロリド
15.2g(0.075mol)および溶媒であるDM
Ac:THF=1:1の混合溶媒500mlの混合液
を、0℃で反応開始させ、20分間攪拌した後、室温で
70分間反応させた。その後、アセチルクロリド 0.
59g(0.0075mol)と前記混合溶媒10ml
との溶液を滴下し30分攪拌し、0℃でトリエチルアミ
ン 0.76g(0.0075mol)と前記混合溶媒
10mlとの溶液を加え30分攪拌、得られた反応溶液
をメタノール1000ml中へ注ぎ重合体を単離した。
DMAc溶媒へ溶解した後、0.5μmのメンブランフ
ィルターを使って濾過し、更にメタノールへの再沈精製
を2回繰り返し、精製重合体34.2g(収率64%)
を得た。減圧下で乾燥してシリコーン共重合体を得た。
得られた重合体は、仕込みのシロキサン成分が約50重
量%であることからPN−50とした。続いて、前記の
GPC、1H−NMRの測定条件に従って、確認した。
PN−50のGPCによる重量平均分子量は67,00
0であった。
【0077】合成例5;シリコーン共重合体PN−80
の合成(末端処理) 3,4’−ジアミノジフェニルエーテル 5.00g
(0.025mol)、α,ω−ビス(3−アミノプロ
ピル)ポリジメチルシロキサン(分子量;1680)
84.1g(0.050mol)、トリエチルアミン
15.2g(0.15mol)、イソフタル酸クロリド
15.2g(0.075mol)および溶媒であるD
MAc:THF=1:1の混合溶媒500mlの混合液
を、0℃で反応開始させ、20分間攪拌した後、室温で
70分間反応させた。その後、アセチルクロリド 0.
59g(0.0075mol)と前記混合溶媒10ml
との溶液を滴下し30分攪拌し、0℃でトリエチルアミ
ン 0.76g(0.0075mol)と前記混合溶媒
10mlとの溶液を加え30分攪拌、得られた反応溶液
をメタノール1000ml中へ注ぎ重合体を単離した。
DMAc溶媒へ溶解した後、0.5μmのメンブランフ
ィルターを使って濾過し、更にメタノールへの再沈精製
を2回繰り返し、精製重合体18.3g(収率17%)
を得た。減圧下で乾燥してシリコーン共重合体を得た。
得られた重合体は、仕込みのシロキサン成分が約80重
量%であることからPN−80と命名した。続いて、前
記のGPC、1H−NMRの測定条件に従って、確認し
た。PN−80のGPCによる重量平均分子量は87,
000であった。以上の結果を表1にまとめて示す。
【0078】
【表1】
【0079】*末端処理
【0080】参考例1;シリコーン共重合体PN−70
の紫外線防止効果の測定試験 合成例1で得られたシリコーン共重合体PN−70を少
量取り、180℃の温度にしたホットプレス機にて加圧
成形し、238μmの厚さのフィルム形状に成形した。
このフィルムを紫外可視分光光度計に装着し、紫外線遮
蔽性を測定したところ、380nmの波長において透過
率(T%)が0%であった。シリコーン共重合体PN−
70は、ほとんどUV−A線をカットする素材であっ
た。このことから、シリコーン共重合体PN−70は、
如何なる化粧料に用いられた場合にも、効果的に紫外線
を防止するであろうことが示唆された。
【0081】実施例1;シリコーン共重合体PN−70
含有皮膚用化粧料の調製および評価試験 合成例1で得られたシリコーン共重合体PN−70を用
いて下記の皮膚化粧料の処方により調製した。 皮膚化粧料は、前記の(1)〜(10)に示す原料を、
前記に示される重量%で全量が100重量%になるよう
配合して得られる。まず(4)(5)(6)(7)
(8)(9)に示される原料を70〜80℃でかき混ぜ
て溶解させた後、原料(1)(2)(3)を添加して分
散させた。これを脱気後、更に原料(10)を加えて所
定の容器に充填してシリコーン共重合体PN−70含有
皮膚用化粧料100重量%を得た。次に、調製したシリ
コーン共重合体PN−70含有皮膚化粧料の性能を評価
するため、以下の評価試験を行った。
【0082】3.[転写試験] 2枚の濾紙を用意して、一方には水を、もう一方にはス
クワレンをしみ込ませた。この2枚の濾紙に対して、そ
れぞれ別個に試験用皮膚用化粧料を適量塗布して乾燥さ
せた無色のナイロン板を押し当てて、10回の上下動を
行った。上下動終了後に、ナイロン板から濾紙上への試
料の転写量を見積もるため、転写した化粧料の色の濃さ
を1名の実験観察者によって肉眼判定した。この時、全
く転写しない場合を1点、僅かに転写する場合を2点、
転写が著しい場合を3点とした。この転写試験は、水ま
たはスクワレンをしみ込ませた濾紙を、試験毎に新しい
ものに交換して、5回繰り返して行った。この時、5回
の転写試験の試験及び評価は同一人物によって行われ
た。水またはスクワレンをしみ込ませた濾紙に対する5
回の転写試験の評点の平均値をとり、結果を表2に示
す。
【0083】4.[日焼け防止試験] 日焼け防止試験は、動物を用いたSPF(Sun Pr
otection Factor)測定法にて行い、日
焼け防止効果を評価した。まず、背部毛を脱毛クリーム
にて除去したモルモットを準備した。これに、試験用皮
膚用化粧料を2μl/cm2になるように塗布した。1
5分後に紫外線ランプ(東芝FL−SE型)を用いて、
一定時間紫外線を照射した。照射後24時間経過した時
点で、試料塗布部及び試料無塗布部の江斑を観察し、か
すかな江斑を起こすのに要する最小の紫外線量を求め
た。求めた最小紫外線量から数式(1)に従いSPFを
計算した。
【0084】
【数1】
【0085】結果を表2に示す。日焼け防止試験の結果
から、PN−70含有皮膚用化粧料は日焼け防止効果に
優れていることがわかった。
【0086】実施例2;シリコーン共重合体P−70含
有皮膚用化粧料の調製および評価試験 実施例1で用いた原料のうち、(8)シリコーン共重合
体PN−70を合成例2で得たシリコーン共重合体P−
70に変えた以外は、実施例1と同様に行って皮膚用化
粧料の調製し、評価試験を行った。結果を表2に示す。
【0087】実施例3;シリコーン共重合体PN−20
含有皮膚化粧料の調製および評価試験 実施例1で用いた原料のうち、(8)シリコーン共重合
体PN−70を合成例3で得たシリコーン共重合体PN
−20に変えた以外は、実施例1と同様に行って、皮膚
用化粧料を調製し、評価試験を行った。結果を表2に示
す。
【0088】実施例4;シリコーン共重合体PN−50
含有皮膚化粧料の調製および評価試験 実施例1で用いた原料のうち、(8)シリコーン共重合
体PN−70を合成例4で得たシリコーン共重合体PN
−50に変えた以外は、実施例1と同様に行って、皮膚
用化粧料を調製し、評価試験を行った。結果を表2に示
す。
【0089】実施例5;シリコーン共重合体PN−80
含有皮膚化粧料の調製および評価試験 実施例1で用いた原料のうち、(8)シリコーン共重合
体PN−70を合成例5で得たシリコーン共重合体PN
−80に変えた以外は、実施例1と同様に行って、皮膚
用化粧料を調製し、評価試験を行った。結果を表2に示
す。
【0090】比較例1;ポリジメチルシロキサン含有皮
膚化粧料の調製および評価試験 実施例1で用いた原料のうち、(8)シリコーン共重合
体PN−70をポリジメチルシロキサン(信越化学工業
社製、商品名KF96A)に変えた以外は、実施例1と
同様に行って、皮膚用化粧料を調製し、評価試験を行っ
た。結果を表2に示す。
【0091】
【表2】
【0092】実施例6;シリコーン共重合体PN−70
含有液状口紅の調製および評価試験 ポリジメチルシロキサン(信越化学工業社製、商品名K
F96A)69重量%とシリコーン共重合体PN−70
(合成例1で得られたもの)15重量%を70〜80℃
で攪拌溶解したものと、別に、グリセリルトリイソステ
アテート5.0重量%と赤色226号を10.0重量%
とをローラ処理したものとを加えて分散した。これを脱
気後、適量の香料を加えて、全量100重量%の液状口
紅を得た。 次に、調製したシリコーン共重合体PN−
70含有液状口紅の性能を評価するため、以下の評価試
験を行った。
【0093】5.[転写試験] この方法は前記4.の[転写試験]の試料の代わりに、
作成した試料の液状口紅を適量塗って用いた以外は同様
にして評価した。結果を表3に示す。
【0094】実施例7;シリコーン共重合体P−70含
有液状口紅の調製および評価試験 実施例6で用いた原料のうち、シリコーン共重合体PN
−70を合成例2で得たシリコーン共重合体P−70に
変えた以外は、実施例6と同様に行って、口紅の調製
し、評価試験を行った。結果を表3に示す。
【0095】実施例8;シリコーン共重合体PN−20
含有液状口紅の調製および評価試験 実施例6で用いた原料のうち、シリコーン共重合体PN
−70を合成例3で得たシリコーン共重合体PN−20
に変えた以外は、実施例6と同様に行って、口紅の調製
し、評価試験を行った。結果を表3に示す。
【0096】実施例9;シリコーン共重合体PN−50
含有液状口紅の調製および評価試験 実施例6で用いた原料のうち、シリコーン共重合体PN
−70を合成例4で得たシリコーン共重合体PN−50
に変えた以外は、実施例6と同様に行って、口紅の調製
し、評価試験を行った。結果を表3に示す。
【0097】実施例10;シリコーン共重合体PN−8
0含有液状口紅の調製および評価試験 実施例6で用いた原料のうち、シリコーン共重合体PN
−70を合成例5で得たシリコーン共重合体PN−80
に変えた以外は、実施例6と同様に行って、口紅の調製
し、評価試験を行った。結果を表3に示す。
【0098】比較例2;比較試験用液状口紅の調製およ
び評価試験 実施例6で用いた原料のうち、シリコーン共重合体PN
−70をすべてポリジメチルシロキサン(信越化学工業
社製、商品名KF96A)に変えた以外は、実施例6と
同様に行って、口紅の調製し、評価試験を行った。結果
を表3に示す。
【0099】
【表3】
【0100】以上の評価の結果、実施例6〜10の液状
口紅は、比較例2に比べて耐水性及び耐油性に優れてい
ることが分かる。
【0101】実施例11;シリコーン共重合体PN−7
0含有ヘアオイルの調製および評価試験 前記の各成分を容器にとり、70〜80℃でかき混ぜ
て、溶解、混合させて、全量100重量%の粘性のある
透明性のよい液状ヘアオイルを得た。次に、調製したシ
リコーン共重合体PN−70含有ヘアオイルの性能を評
価するため、以下の評価試験を行った。
【0102】6.ヘアオイルの性能試験 6.1[手のべたつき評価試験] 手のひらにシリコーン共重合体PN−70含有ヘアオイ
ルを1gとり、30秒間手でこすったあと、1名の専門
評価員が手のべたつきを官能評価した。この時、全くべ
とつかない場合を○、ややべとつきがある場合を△、か
なりのべとつきがある場合を×とした。 6.2[くし通りやすさ評価試験] 毛髪ストランド(4g)にシリコーン共重合体PN−7
0含有ヘアオイル2gを塗布し、くしで形を整え、3時
間後にくし通りやすさを1名の専門評価員が官能評価し
た。この時、くし通りがよい場合を○、ややひっかかる
場合を△、ひっかかる場合を×とした。 6.2[なめらかさ評価試験] 毛髪ストランド(4g)にシリコーン共重合体PN−7
0含有ヘアオイル2gを塗布し、3時間後になめらかさ
を1名の専門評価員が手触りで官能評価した。この時、
なめらかな場合を○、ややなめらかな場合を△、なめら
かでない場合を×とした。 6.3[毛髪のつや評価試験] 毛髪ストランド(4g)にシリコーン共重合体PN−7
0含有ヘアオイル2gを塗布し、3時間後に毛髪のつや
を1名の専門評価員が、屋内蛍光灯下で目視で官能評価
した。この時、つやがある場合を○、ややつやがある場
合を△、つやがない場合を×とした。以上の試験結果を
表4に示す。
【0103】実施例12;シリコーン共重合体P−70
含有ヘアオイルの調製および評価試験 実施例11で用いた原料のうち、シリコーン共重合体P
N−70を合成例2で得たシリコーン共重合体P−70
に変えた以外は、ヘアオイルの調製および評価試験とも
実施例11と同様に行った。結果を表4に示す。
【0104】実施例13;シリコーン共重合体PN−2
0含有ヘアオイルの調製および評価試験 実施例11で用いた原料のうち、シリコーン共重合体P
N−70を合成例3で得たシリコーン共重合体PN−2
0に変えた以外は、ヘアオイルの調製および評価試験と
も実施例11と同様に行った。結果を表4に示す。
【0105】実施例14;シリコーン共重合体PN−5
0含有ヘアオイルの調製および評価試験 実施例11で用いた原料のうち、シリコーン共重合体P
N−70を合成例4で得たシリコーン共重合体PN−5
0に変えた以外は、ヘアオイルの調製および評価試験と
も実施例11と同様に行った。結果を表4に示す。
【0106】実施例15;シリコーン共重合体PN−8
0含有ヘアオイルの調製および評価試験 実施例11で用いた原料のうち、シリコーン共重合体P
N−70を合成例5で得たシリコーン共重合体PN−8
0に変えた以外は、ヘアオイルの調製および評価試験と
も実施例11と同様に行った。結果を表4に示す。
【0107】 比較例3;比較試験用ヘアオイルの調製および評価試験 実施例11で用いた原料のうち、シリコーン共重合体P
N−70をすべてポリジメチルシロキサン(信越化学工
業社製、商品名KF96A)に変えた以外は、ヘアオイ
ルの調製および評価試験とも実施例11と同様に行っ
た。結果を表4に示す。
【0108】
【表4】
【0109】実施例16;シリコーン共重合体PN−7
0含有着色マニキュア液の調製および評価試験 ニトロセルロース10.82重量%とトルエンスルホン
アミドホルムアルデヒド樹脂(アクゾ社製、商品名Ke
tjenflex MS80)9.74重量%とアセチ
ルクエン酸トリブチル(ファイザー社製、商品名CIT
ROFLEXA4)6.495重量%とトルエン30.
91重量%と酢酸ブチル21.64重量%と酢酸エチル
9.27重量%とイソプロピルアルコール7.72重量
%とステアラルコニウム−ヘクトライト(Steara
lkonium hectorite)1.35重量%
と顔料の1.0重量%と合成例1で得たシリコーン共重
合体PN−70、1.00重量%とクエン酸0.055
重量%とを混合溶解させ、全量100gの着色マニキュ
ア液を得た。次に、調製したシリコーン共重合体PN−
70含有着色マニキュア液の性能を評価するため、以下
の評価を行った。
【0110】7.1[付着性評価] 試料のマニキュア液を、年令(18〜35才の女性;平
均年齢23.2才)の女性7名に一週間使用してもら
い、その後に専門調査員が付着性について個別に質問を
行った。その時、付着性が良いと評価した場合を3点、
良くも悪くもないと評価した場合を2点、付着性が悪い
と評価した場合を1点として、全員の答えを合計した。 7.2[光沢評価] 試料のマニキュア液を、前記の平均年齢23.2才の一
般女性7名に一週間使用してもらい、その後に光沢の評
価について調査を行った。その時、光沢が良いと評価し
た場合を3点、良くも悪くもないと評価した場合を2
点、光沢が悪いと評価した場合を1点として、全員の答
えを合計した。以上の結果を表5に示す。
【0111】実施例17;シリコーン共重合体P−70
含有着色マニキュア液の調製および評価試験 実施例16で用いた原料のうち、シリコーン共重合体P
N−70を合成例2で得たシリコーン共重合体P−70
に変えた以外は、着色マニキュア液の調製および評価試
験とも実施例16と同様に行った。結果を表5に示す。
【0112】実施例18;シリコーン共重合体PN−2
0含有着色マニキュア液の調製および評価試験 実施例16で用いた原料のうち、シリコーン共重合体P
N−70を合成例3で得たシリコーン共重合体PN−2
0に変えた以外は、着色マニキュア液の調製および評価
試験とも実施例16と同様に行った。結果を表5に示
す。
【0113】実施例19;シリコーン共重合体PN−5
0含有着色マニキュア液の調製および評価試験 実施例16で用いた原料のうち、シリコーン共重合体P
N−70を合成例4で得たシリコーン共重合体PN−5
0に変えた以外は、着色マニキュア液の調製および評価
試験とも実施例16と同様に行った。結果を表5に示
す。
【0114】実施例20;シリコーン共重合体PN−8
0含有着色マニキュア液の調製および評価試験 実施例16で用いた原料のうち、シリコーン共重合体P
N−70を合成例5で得たシリコーン共重合体PN−8
0に変えた以外は、着色マニキュア液の調製および評価
試験とも実施例16と同様に行った。結果を表5に示
す。
【0115】比較例4;比較試験用着色マニキュア液の
調製および評価試験 実施例16で用いた原料のうち、シリコーン共重合体P
N−70をすべてポリジメチルシロキサン(信越化学工
業社製、商品名KF96A)に変えた以外は、着色マニ
キュア液の調製および評価試験とも実施例16と同様に
行った。結果を表5に示す。
【0116】
【表5】
【0117】参考例1;ファンデーション(重合体ビー
ズ)の製造例 合成例2で得られたP−70のシリコーン共重合体を実
験用ミルにて微粒子に粉砕(切断)した。ミル処理の過
程で一定時間毎に少量のサンプルを取りだし、光学顕微
鏡で観察し樹脂の粒径で100μmのオーダーのものが
観察されなくなるまで行った。ファンデーション用の微
粒子化も可能であることがわかる。
【0118】以上の結果から、本発明のシリコーン化合
物を用いた参考例1は、化合物が芳香族アルキル基をシ
ロキサン連鎖中に多く組み込んだシリコーン素材である
ため、紫外線吸収剤として紫外線を皮膚や頭髪から守る
効果に優れる。本発明のシリコーン化合物を用いた皮膚
用化粧料は、比較例1に比べて、実施例1〜5は、評価
試験の結果から、紫外線から守る効果の点で優れてい
る。本発明のシリコーン化合物を用いた口紅用化粧料
は、比較例2に比べて、実施例6〜10は、転写試験の
結果から、耐水性、耐油性の点で優れている。本発明の
式(1)で表されるシリコーン化合物を用いたヘアオイ
ルは、比較例3に比べて、実施例11〜15は、性能試
験の結果から、べたつき感、くし通りやすさおよび毛髪
のつやの点で優れている。また、本発明の式(1)で表
されるシリコーン化合物を配合したマニキュアは、比較
例4に比べて、実施例16〜20は、付着試験、塗膜の
光沢性評価が優れていることが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 77/455 C08G 77/455 Fターム(参考) 4C083 AB232 AB242 AB442 AC012 AC022 AC032 AC092 AC342 AC352 AC422 AC442 AC862 AD072 AD151 AD152 AD262 BB21 CC02 CC13 CC28 CC33 EE07 EE17 FF01 4J035 BA02 CA18M CA191 GA06 GB05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の式[1] 【化1】 (式中、R1およびR3は2価の芳香族系有機残基、R2
    は炭素数が1〜6のアルキレン基、R4及びR5は同一ま
    たは異なる基であって炭素数が1〜7の炭化水素基、置
    換炭化水素基、芳香族基または置換芳香族基を示す。ま
    たmは10〜200の整数、nは繰り返し数の平均値で
    0.1〜50の数を示す。jは繰り返し単位の数で2〜
    100を示す。)で表されるシリコーン共重合体を含有
    する化粧料。
  2. 【請求項2】 シリコーン共重合体が重量平均分子量
    で、5,000〜5,000,000である請求項1記
    載の化粧料。
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