JP3588397B2 - 油性化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は口紅等の油性化粧料に関するものであり、更に詳しくは、使用性、使用感(潤い感)に優れ化粧崩れ防止機能(耐色移り性)が高く、また、仕上がり膜のきれいさ(化粧膜のつや)、安全性・安定性にも優れた新規な油性化粧料を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、油性化粧料は、固形状油分、半固形状油分、液状油分、及び着色剤を中心に構成されており、化粧品としての快適な使用性・使用感を得るために、種々の形状、性質を持つ油分や着色剤の配合検討がなされてきた。特に油性化粧料の化粧持ちをよくする方法として特開昭61−65809号に示されるような有機シリコーン樹脂と揮発性シリコーン油を用い、塗布後の揮発性シリコーン油の揮散により、残存成分を着色剤と樹脂成分のみとしたものなどがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように有機シリコーン樹脂と揮発性シリコーン油を用いたものは化粧崩れ防止機能に優れているものの、揮発成分が揮散後、使用部位の潤いが不足し、また化粧膜のつやもなくなるといった使用性・使用感の点で満足のいくものではなかった。使用後の潤い感を演出する方法としてエモリエント性の高い液状油剤の配合が考えられるが、液状油剤の配合は化粧崩れ防止機能の低下をまねくため、多量に配合することができないといった問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような油性化粧料の抱える問題点に鑑み、特に使用性、使用感(潤い感)、化粧崩れ防止機能(耐色移り性)、仕上がり膜のきれいさ(化粧膜のつや)を同時に満足するものを得んと鋭意検討を重ねた結果、有機シリコーン樹脂、揮発性シリコーン、固形ワックス、及びペースト状シリコーン組成物を必須成分として配合したものが、化粧崩れ防止効果、形状保持性、及び使用性・使用感、特に使用後の潤い感に優れ、化粧膜のつやも高いことを見いだし本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は次の(a)成分〜(d)成分;
(a)R SiO1/2単位(Rは炭素数1〜6までの炭化水素基又はフェニル基)とSiO単位との比が0.5/1〜1.5/1の範囲に存在する、R SiO1/2単位及びSiO単位からなる有機シリコーン樹脂
(b)揮発性シリコーン
(c)固形ワックス
(d)ペースト状シリコーン組成物
を含有することを特徴とする油性化粧料に関するものである。
【0005】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用される(a)成分である有機シリコーン樹脂としては、R SiO1/2単位(Rは炭素数1〜6までの炭化水素基又はフェニル基)とSiO単位との比が0.5/1〜1.5/1の範囲に存在する、R SiO1/2単位及びSiO単位からなる有機シリコーン樹脂で、対応する既知のシラン類を加水分解することによって得られるものである。市販品では、例えば、シリコーンオイルKF−7312J(揮発性シリコーン溶液)、シリコーンオイルKF−9001(揮発性シリコーン溶液)、シリコーンオイルKF−9002(揮発性シリコーン溶液)、シリコーンオイルX−21−5250(揮発性シリコーン溶液)(以上、信越化学工業社製)等を挙げることができる。
【0006】
本発明の有機シリコーン樹脂の配合量は、好ましくは3〜30重量%(以下、単に「%」で示す。)の範囲である。この範囲であれば、良好な使用感と柔軟性に富んだ化粧膜が得られ、良好な化粧持ち機能が得られる。
【0007】
本発明に使用される(b)成分である揮発性シリコーンとしては、例えば一般式(1)
【0008】
【化1】
Figure 0003588397
【0009】
(式中mは0〜3の整数を示す)
で示される低分子量の直鎖の有機シリコーンであるジメチルシロキサンや、一般式(2)
【0010】
【化2】
Figure 0003588397
【0011】
(式中nは4〜6の整数を示す)
で示される環状シリコーンであるオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンが挙げられる。
【0012】
本発明に使用される揮発性シリコーンの配合量は、10〜60%の範囲である。この範囲であれば良好な使用感と良好な化粧持ち機能が得られる。
【0013】
本発明に使用される(c)成分である固形ワックスとしては、通常油性化粧料に使用されるワックス類であり、例えば、キャンデリラワックス、ビーズワックス、カルナウバワックス、モクロウ、モンタンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリエチレンポリプロピレンコポリマー等が挙げられる。特にこれらのもののうち、融点が80〜105℃のワックスを用いると高温での安定性が保たれ、より好ましい。特に好ましい高融点ワックスとしては、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンポリプロピレンコポリマー等が挙げられる。
【0014】
本発明の固形ワックスの配合量は3〜30%の範囲である。この範囲であれば、充分な形状保持性が得られ、良好な使用感と柔軟な化粧膜が得られる。
【0015】
本発明に使用される(d)成分であるペースト状シリコーン組成物は、下記一般式(3)
SiO(4−a−b−c)/2 …(3)
{式中、Rは同種又は異種の炭素数1〜18の非置換、又は置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はハロゲン化炭化水素基、Rは一般式C2nO(CO)(CO)〔ここにRは水素原子又は炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化水素基もしくは−(CO)−R(Rは炭素数1〜5の飽和脂肪族炭化水素基)で示される基、dは2〜200の整数、eは0〜200の整数、d+eは3〜200の整数、nは2〜6をそれぞれ示す〕で示されるポリオキシアルキレン基、aは1.0≦a≦2.5、bは0.001≦b≦1.0、cは0.001≦c≦1.0をそれぞれ示す}で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び/又は一般式(4)
SiO(4−f−g)/2 …(4)
(式中、Rは上記と同じ、fは1.0≦f≦3.0、gは0.001≦g≦1.5をそれぞれ示す)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと一般式(A)
2m−1O(CO)(CO)2m−1 …(A)
(式中、hは2〜200の整数、iは0〜200の整数、h+iは3〜200の整数、mは2〜6をそれぞれ示す)で表わされるポリオキシアルキレン及び/又は一般式(B)
SiO(4−j−k)/2 …(B)
(式中、Rは前記に同じ、Rは末端に脂肪族不飽和基を有する炭素数2〜10の1価炭化水素基、jは1.0≦j≦3.0、kは0.001≦k≦1.5をそれぞれ示す)で表わされるオルガノポリシロキサンとの組合せにおいて、上記一般式(3)及び/又は一般式(A)で表わされる成分を必須成分とする合計量100重量部の組成物を、25℃における粘度が100cSt以下である低粘度のシリコーン油及び/又は多価アルコール3〜200重量部の存在又は不存在下に付加重合させて得られるシリコーン重合体100重量部と低粘度シリコーン油5〜1,000重量部とを剪断力下で混練して得られるものを指称する。
【0016】
本発明に使用のペースト状シリコーン組成物を構成する上記シリコーン重合体は、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと脂肪族不飽和基含有化合物とを25℃における粘度が100cSt以下であるシリコーン油及び/又は多価アルコールの存在又は不存在下で付加重合させたものであるが、オルガノハイドロジェンポリシロキサン及び脂肪族不飽和基含有化合物の少なくとも一方がポリオキシアルキレン基を含有することを要する。
【0017】
オルガノハイドロジェンポリシロキサンと脂肪族不飽和基含有化合物との組合せとしては、例えば、まず一方がポリオキシアルキレン基を含有する上記一般式(3)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンであって、Rがメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基、又はこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル基などから選択される同一又は異種の炭素数1〜18の非置換又は置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はハロゲン化炭化水素基、Rが前記一般式
2nO(CO)(CO)−R
で表わされ、かつRが水素原子又はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などの炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化水素基もしくは式−(CO)−R(Rは炭素数1〜5の飽和脂肪族炭化水素基)、dが2〜200の整数、eが0〜200の整数、d+eは3〜200の整数、さらにnが2〜6をそれぞれ示すものが挙げられる。さらに、得られた重合体をシリコーン油と剪断力下で混練処理して得られたペースト状組成物に水を十分に分散させるためにはd/e≧1であることが好ましい。
【0018】
なお、aは、1.0未満では得られた重合体がシリコーン油に対して十分に膨潤せず、2.5より大きいと得られる重合体をシリコーン油と剪断力下で混練処理して得られるペースト状組成物に水分を十分に分散させることができないので1.0≦a≦2.5、好ましくは1.0〜2.0とし、bは、0.001未満では得られる重合体をシリコーン油と剪断力下で混練処理して得たペースト状組成物に水が十分に分散せず、1.0より大きいと得られる重合体のシリコーン油への膨潤性が十分でなくなるので0.001≦b≦1.0、好ましくは0.005〜1.0とし、さらにcが、0.001未満では付加重合により得られる重合体において3次元構造体の形成が困難となるため、シリコーン油が増粘性に乏しいものとなり、1.0より大きいと付加重合により形成される3次元構造体の架橋密度が高くなりすぎるため、シリコーン油を安定に保持することができないので0.001≦c≦1.0、好ましくは0.005〜1.0とする。
【0019】
上記一般式(3)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと組合わされるものとしては前記一般式(B)で表わされるオルガノポリシロキサンであって、Rは前記と同じ、Rは末端にビニル基、アリル基などのような脂肪族不飽和基を有する炭素数が2〜10の1価炭化水素基であり、jは1.0未満では付加重合により形成される3次元構造体の架橋密度が高くなりすぎてシリコーン油を安定に保持する重合体が得られず、3.0より大きいと付加重合により得られる重合体中における3次元構造体の形成が不十分となり、シリコーン油が増粘性に乏しいものとなるので、1.0≦j≦3.0、好ましくは1.0〜2.5とし、kは、0.001未満であると目的とする重合体中における3次元構造体の形成が困難となるためシリコーン油が増粘性に乏しいものとなり、1.5より大きいと付加重合により形成される3次元構造体の架橋密度が高くなりすぎるため、シリコーン油を安定に保持することができる重合体を得ることができなくなるので0.001≦k≦1.5、好ましくは0.005〜1.0とする脂肪族不飽和基を含有するものが挙げられる。この一般式(3)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと一般式(B)で表わされるオルガノポリシロキサンとの混合物を以下混合物−Iと略記する。
【0020】
なお、一般式(3)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと一般式(A)で表わされるポリオキシアルキレンとの組合せを用いることもできる。
【0021】
また、一般式(3)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと脂肪族不飽和基含有化合物との他の組合せとしては、例えば一般式(4)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンであって、Rが前記と同じで、fは1.0未満では得られた重合体のシリコーン油への膨潤性が十分に得られず、3.0より大きいと付加重合により得られる重合体中に3次元構造を形成することが困難となるため、シリコーン油が増粘性に乏しいものとなるので1.0≦f≦3.0、好ましくは1.0〜2.5とし、gは0.001未満であると付加重合により得られる重合体中に3次元構造を形成することが困難となるため、シリコーン油が増粘性に乏しいものとなり、1.5より大きいと付加重合により形成される3次元構造の架橋密度が高くなりすぎて得られる重合体がシリコーン油を安定して保持しなくなるので0.001≦g≦1.5、好ましくは0.005〜1.0とするものと一般式(A)で表わされるポリオキシアルキレンであって、hは2〜200、好ましくは5〜100、iは0〜200、好ましくは0〜100であり、得られる重合体に水を十分に分散させるために好ましくはh/i≧1であり、mは2〜6、好ましくは3〜6であるものとの混合物(以下混合物−IIと略記する)が挙げられる。
【0022】
本発明において、混合物−I又は混合物−IIを付加重合する際に使用される25℃における粘度が100cSt以下である低粘度シリコーン油としては、直鎖状又は分岐状のメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エチルポリシロキサン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェニルポリシロキサン、またオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状ジメチルポリシロキサンなどが挙げられる。これらの25℃における粘度は100cSt以下であればよく、とくに50cSt以下とすることが好ましい。これらは単独で用いても2種以上の混合物であってもよい。
【0023】
多価アルコールとしてはエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリンなどが例示されるが、これらは単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
【0024】
低粘度シリコーン油及び/又は多価アルコールの量は、上記混合物−I又は混合物−IIを100重量部としたとき3〜200重量部が好ましい。低粘度シリコーン油及び/又は多価アルコールの存在下に付加重合を行うと、これらを含有した重合体が得られるが、このものはこれらの不存在下に付加重合して得られるものに比較して、シリコーン油に対し高い膨潤性を示し、かつ優れた増粘性を示す。
【0025】
なお、混合物−I又は混合物−IIの付加重合は、例えば塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸又は塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体などのような公知の白金化合物触媒又はロジウム化合物触媒の存在下に、室温又は50〜150℃の加温下に反応させて行えばよい。
【0026】
この場合には必要に応じ有機溶剤を使用してもよく、例えばメタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノールなどの脂肪族アルコール、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族又は脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、フッ化塩化炭化水素などのハロゲン化炭化水素が使用できる。
【0027】
このようにして得られたシリコーン重合体100重量部に、低粘度シリコーン油5〜1,000重量部、好ましくは20〜500重量部を分散混合したのち、剪断力下で混練処理するとペースト状の均一なシリコーン組成物が得られる。
【0028】
シリコーン重合体の量が上記範囲よりも少ないと安定で良好なゲル構造を維持できず、逆に上記範囲を超えると肌上で重さを感じ、使用性、使用感等が悪化するため好ましくない。
【0029】
ここで用いられるシリコーン油は直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、例えばメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エチルポリシロキサン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェニルポリシロキサン、またオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状のジメチルポリシロキサンなどが挙げられ、これらは単独でも2種以上の混合物であってもよい。
【0030】
本発明に用いられるペースト状シリコーン組成物の配合量は0.1〜10%の範囲である。この範囲であれば良好な使用性、使用感及びつやのあるきれいな化粧膜が得られる。
【0031】
本発明の油性化粧料には、上記必須成分の他に通常化粧料に使用される、例えば、スクワラン、流動パラフィン、ヒマシ油、液状ラノリン等の液状油分、ワセリン、ラノリン等の半固形状油分、有機粉末、パール剤、白色顔料、体質顔料、無機あるいは有機の着色顔料、これら粉体の処理物(シリコーン、テフロン等)、染料、界面活性剤、高分子化合物、ゲル化剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、多価アルコール類、水、香料、美容成分、マイクロカプセルなどの本発明の効果を損なわない範囲で適宜使用することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の油性化粧料としては、口紅、油性アイシャドウ、油性ファンデーション等が挙げられる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0034】
製造例 ペースト状シリコーン
反応器中に、平均組成式(5)
【0035】
【化3】
Figure 0003588397
【0036】
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン100g、エタノール62g、平均組成式が CH=CHCHO(CO)10CHCH=CH…(6)
で示されるポリオキシアルキレン23.6g及び塩化白金酸3重量%のエタノール溶液0.3gを仕込み、内温を70〜80℃に維持して2時間撹拌した後、減圧下で溶媒を除去し、粒状の重合体を得た。
得られた重合体33重量部と、ジメチルポリシロキサン(粘度6cSt)67重量部とを分散混合した後、三本ロールミルにより剪断力下で十分混練し、膨潤させてペースト状シリコーン組成物を作製した。
【0037】
実施例1〜6及び比較例1〜3 (口紅)
表1に示す組成の口紅を調製し、使用性、使用感(潤い感)、化粧崩れ防止機能(耐色移り性)、仕上がり膜のきれいさ(化粧膜のつや)に付いて下記の方法によりに評価を行った。その結果も併せて表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 0003588397
【0039】
(製造方法)
A.成分(1)〜(15)を均一に加熱溶解する。
B.Aに成分(16)〜(24)を加えて均一混合し、その後成分(25)を添加し均一混合する。
C.容器に充填し口紅とする。
【0040】
(評価方法)
化粧歴10年以上の女性50名をパネルとし、使用性、使用感(潤い感)、耐色移り性、化粧膜のつやについて、それぞれの評価項目について良いとした人数により以下の基準に従い評価した。
【0041】
(基準)
良いとした人数
40名以上:◎
30〜39名:○
20〜29名:△
10〜19名:×
9名以下:××
【0042】
表1の結果から明かなように、本発明品に係わる実施例1〜6の口紅は、比較例1〜3の口紅に比較して、使用性、使用感(潤い感)、耐色移り性、化粧膜のつやの全てにおいて優れたものであった。
【0043】
実施例7 (アイシャドウ)
(成分) (%)
1.キャンデリラワックス 5
2.マイクロクリスタリンワックス 3
3.ビーズワックス 2
4.トリオクタン酸グリセリル 3
5.流動パラフィン 3.3
6.有機シリコーン樹脂 5
((CHSiO1/2:SiO=1.5:1)
7.オクタメチルシクロテトラシロキサン 60
8.製造例のペースト状シリコーン組成物 5
9.マイカ 5
10.タルク 5
11.ナイロンパウダー 1
12.赤色226号 1
13.酸化鉄 1
14.紫外線吸収剤 0.5
15.香料 0.2
【0044】
(製造方法)
A.成分(1)〜(8)を均一に加熱溶解する。
B.成分(9)〜(13)を加え、均一に混合する。その後、成分(14)〜(15)を添加し均一に混合する。
C.容器に充填し、アイシャドウを得る。
以上のように得られたアイシャドウは、使用性、使用感(潤い感)、耐色移り性、化粧膜のつやに優れたものであった。
【0045】
実施例8 ファンデーション
(成分) (%)
1.カルナウバワックス 3
2.ポリエチレンポリプロピレンコポリマー 3
3.ワセリン 5
4.フラクトオリゴ糖脂肪酸エステル 3
5.トリオクタン酸セチル 5
6.流動パラフィン 2.3
7.有機シリコーン樹脂 10
((CHSiO1/2:SiO=0.5:1)
8.オクタメチルシクロテトラシロキサン 15
9.製造例のペースト状シリコーン組成物 5
10.二酸化チタン 10
11.微粒子二酸化チタン 15
12.酸化鉄 5
13.マイカ 10
14.タルク 5
15.無水ケイ酸 3
16.美容成分 0.1
17.紫外線吸収剤 0.5
18.香料 0.1
【0046】
(製造方法)
A.成分(1)〜(9)を均一に加熱溶解する。
B.成分(10)〜(15)を加え均一に混合する。その後、成分(16)〜(18)を添加し均一に混合する。
C.容器に充填してファンデーションを得る。
以上のようにして得られたファンデーションは、使用性、使用感(潤い感)、耐色移り性、化粧膜のつやに優れたものであった。
【0047】
【発明の効果】
本発明の油性化粧料は使用性、使用感(潤い感)、化粧崩れ防止機能(耐色移り性)、仕上がり膜のきれいさ(化粧膜のつや)に優れ、また安全性、安定性も良好な化粧料である。

Claims (3)

  1. 次の(a)成分〜(d)成分;
    (a)R SiO1/2単位(Rは炭素数1〜6までの炭化水素基又はフェニル基)とSiO単位との比が0.5/1〜1.5/1の範囲に存在する、R SiO1/2単位及びSiO単位からなる有機シリコーン樹脂
    (b)揮発性シリコーン
    (c)固形ワックス
    (d)一般式(3)
    SiO (4−a−b−c)/2 ・・・(3)
    [式中、R は同種又は異種の炭素数1〜18の非置換又は置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はハロゲン化炭化水素基、R は一般式−C 2n O(C O) (C O) (ここにR は水素原子又は炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化水素基もしくは−(CO)R (R は炭素数1〜5の飽和脂肪族炭化水素基)で示される基、dは2〜200の整数、eは0〜200の整数、d+eは3〜200の整数、nは2〜6をそれぞれ示す)で示されるポリオキシアルキレン基、aは1.0≦a≦2.5、bは0.001≦b≦1.0、cは0.001≦c≦1.0をそれぞれ示す]で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び/又は一般式(4)
    SiO (4−f−g)/2 ・・・(4)
    (式中、R は上記と同じ、fは1.0≦f≦3.0、gは0.001≦g≦1.5をそれぞれ示す)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサン と、
    一般式(A)
    2m−1 O(C O) (C O) 2m−1 ・・・(A)
    (式中、hは2〜200の整数、iは0〜200の整数、h+iは3〜200の整数、mは2〜6をそれぞれ示す)で表わされるポリオキシアルキレン及び/又は一般式(B)
    SiO (4−j−k)/2 ・・・(B)
    (式中、R は前記に同じ、R は末端に脂肪族不飽和基を有する炭素数2〜10の一価炭化水素基、jは1.0≦j≦3.0、kは0.001≦k≦1.5をそれぞれ示す)
    で表わされるオルガノポリシロキサン
    との組合せにおいて、上記一般式(3)及び/又は一般式(A)で表わされる成分を必須成分とする合計量100重量部の組成物を、25℃における粘度が100cSt以下である低粘度のシリコーン油及び/又は多価アルコール3〜200重量部の存在又は不存在下に付加重合させて得られるシリコーン重合体100重量部と低粘度シリコーン油5〜1000重量部とを剪断力下で混練して得られるペースト状シリコーン組成物
    を含有することを特徴とする油性化粧料。
  2. (a)成分を3〜30重量%、(b)成分を10〜60重量%、(c)成分を3〜30重量%、(d)成分を0.1〜10重量%配合することを特徴とする請求項1記載の油性化粧料。
  3. (c)成分が融点80℃〜105℃の高融点ワックスであることを特徴とする請求項1又は2記載の油性化粧料。
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