JPH07793A - 含フッ素界面活性剤の製造方法 - Google Patents

含フッ素界面活性剤の製造方法

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JPH07793A
JPH07793A JP5169623A JP16962393A JPH07793A JP H07793 A JPH07793 A JP H07793A JP 5169623 A JP5169623 A JP 5169623A JP 16962393 A JP16962393 A JP 16962393A JP H07793 A JPH07793 A JP H07793A
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polyether
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JP5169623A
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Yasushi Yamamoto
靖 山本
Hiromasa Yamaguchi
博正 山口
Masayuki Oyama
正行 大山
Hidehiko Aonuma
秀彦 青沼
Koichiro Kobayashi
孝一郎 小林
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記一般式: 【化1】 (式中、Rfは、パーフルオロアルキル基又はパーフル
オロポリエーテル基、p及びmは0又は1、nは1〜3
の整数)で示される有機ケイ素化合物と、下記一般式:
CH2 =CH−CH2 −Q−OR (式中、Qは、ポリエチレンオキシド鎖およびポリプロ
ピレンオキシド鎖から選ばれる少なくとも1種を有する
ポリエーテル基、Rは、水素原子、低級アルキル基又は
アシル基)で示されるポリエーテル化合物とを、白金系
触媒の存在下、非プロトン性溶媒中で一括混合してヒド
ロシリル化反応に供することにより含フッ素界面活性剤
を製造する。 【効果】 安定性に優れた出発原料を使用し、副反応を
生じることなく高い反応効率で且つ短時間で含フッ素界
面活性剤を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、含フッ素界面活性剤の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、含フッ素界面活性剤としては、電
解フッ素化により得られるパーフルオロアルキルスルホ
ニルフルオライド(C8 17SO3 F)及びパーフルオ
ロアルキルカルボニルフルオライド(C7 15COF)
などを出発原料とし、これらの化合物に、アミド基やエ
ステル基を介してポリエーテル基を結合させたものが知
られている。しかし、このようなポリエーテル基を導入
するための反応は、界面活性剤として有用な炭素原子数
が6以上のパーフルオロアルキル基を有する誘導体の収
率が非常に低いという問題がある。更に、パーフルオロ
アルキル基を有するカルボン酸のエステルは加水分解さ
れやすく、不安定であるという問題もある。
【0003】一方、パーフルオロアルキルカルビノール
にエチレンオキシドを反応させて得られるポリエーテル
系の界面活性剤もよく知られているが、この反応では、
エチレンオキシドの重合度の制御が困難であるため、満
足すべき製造方法であるとは言い難い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、最近、ヘキサ
フルオロプロピレン(HFP)の2〜4量体オリゴマー
とポリエーテルの末端水酸基とを塩基の存在下で反応さ
せて含フッ素界面活性剤を製造する方法(特公昭59−
1319号公報参照)が提案されている。しかし、HF
Pオリゴマーには、数種の異性体が混在しており、この
異性体の構造によってはポリエーテルの水酸基の付加が
進行しない場合があるため、反応効率が低いという問題
がある。
【0005】また、含フッ素有機基を有するエポキシド
と末端に水酸基を有するポリエーテルとを反応させるこ
とにより含フッ素界面活性剤を製造する方法が提案され
ている(特開昭61−133244号公報参照)。しか
し、この方法では、出発原料が高価であることに加え
て、エポキシドのエポキシ環が不安定であり、反応効率
の点からみても有利であるとは言い難い。
【0006】本発明者等は先に、含フッ素有機基を有す
るポリシロキサン化合物とアリルエーテル化合物とを、
白金系触媒の存在下において、pHが5〜7の条件下で
酸素を供給しながら反応させることにより含フッ素界面
活性剤を製造する方法をを提案した(特開平4−997
80号参照)。この方法は、従来の方法に比して反応効
率が高く、また用いる原料も安価で且つ安定であるとい
う利点を有している。しかし、この方法においても、反
応に時間がかかり、わずかではあるが副反応が生ずる等
の問題が残されている。
【0007】従って本発明の課題は、安定性に優れた出
発原料を使用し、副反応を生じることなく高い反応効率
で且つ短時間で含フッ素界面活性剤を製造する方法を提
供することにある。
【0008】
【問題点を解決する手段】本発明によれば、(A)下記
一般式(1):
【化3】 式中、Meは、メチル基であり、Rfは、炭素原子数4
〜10のパーフルオロアルキル基または炭素原子数5〜
14のパーフルオロポリエーテル基であり、p及びmは
それぞれ0または1であり、nは、1〜3の整数であ
る、で示される有機ケイ素化合物と、(B)下記一般式
(2): CH2 =CH−CH2 −Q−OR (2) 式中、Qは、ポリエチレンオキシド鎖およびポリプロピ
レンオキシド鎖から選ばれる少なくとも1種を有するポ
リエーテル基であり、Rは、水素原子、炭素原子数1〜
4のアルキル基、または炭素原子数2〜3のアシル基で
ある、で示されるポリエーテル化合物とを、白金系触媒
の存在下、非プロトン性溶媒中で一括混合してヒドロシ
リル化反応に供することを特徴とする、下記一般式
(3):
【化4】 式中、Me,Rf,Q,R,p,mおよびnは、前記の
通りである、で表される含フッ素界面活性剤の製造方法
が提供される。
【0009】
【作用】本発明の含フッ素界面活性剤の製造方法は、出
発原料として、活性なSi−H基を有する含フッ素有機
ケイ素化合物(A)と末端にアリル基を有するポリエー
テル化合物(B)とを使用し、白金系触媒の存在下で、
有機ケイ素化合物(A)のSi−H基とポリエーテル化
合物(B)のアリル基との間でヒドロシリル化反応を行
わせることにより、疎水性の含フッ素有機基と親水性の
ポリエーテル基とがケイ素原子を介して結合した含フッ
素界面活性剤を製造するものである。特に非プロトン性
溶媒中で、前記化合物(A)および(B)を一括混合し
てヒドロシリル化反応に供するという点に特徴を有す
る。
【0010】かかる製造方法においては使用する出発原
料は、化学的安定性が高く、また、これら出発原料を用
いて行なわれる合成反応の反応効率は極めて高いという
利点を有している。また本発明の製造方法によれば、反
応に要する時間がこれまでと比べて大幅に短縮されると
いう利点を有している。
【0011】
【発明の好適態様】(A)有機ケイ素化合物 本発明の製造方法において、出発原料の一つとして使用
される有機ケイ素化合物(A)は、前記一般式(1)で
表わされる。ここで含フッ素有機基Rfは、界面活性剤
に疎水性を発揮させるための疎水性基として導入するも
のであり、炭素原子数4〜10のパーフルオロアルキル
基または、炭素原子数5〜14のパーフルオロポリエー
テル基である。
【0012】かかるパーフルオロアルキル基は、例えば
下記一般式(1a): Ck 2k+1− (1a) 式中、kは4〜10の整数である、で表わされ、具体的
には、ノナフルオロブチル基、ウンデカフルオロペンチ
ル基、トリデカフルオロヘキシル基、ペンタデカフルオ
ロヘプチル基、ヘプタデカフルオロオクチル基、ノナデ
カフルオロノニル基、ヘンエイコサフルオロデシル基、
7−トリフルオロメチルヘキサデカフルオロオクチル
基、5−トリフルオロメチルドデカフルオロヘキシル基
等を例示することができる。これらのパーフルオロアル
キル基のうちで最も好適なものは炭素原子数4,6及び
8のものである。
【0013】また炭素原子数5〜14のパーフルオロエ
ーテル基としては、例えば下記一般式(1b):
【化5】 式中、yは1〜4の整数である、で表わされる基を例示
することができる。
【0014】上述した一般式(1)で表される有機ケイ
素化合物(A)は、例えば次の方法によって製造するこ
とができる。
【0015】前記一般式(1)におけるm=0である有
機ケイ素化合物について説明すると、例えばn=1の場
合には、これに対応するモノクロロシランを下記反応式
に示す様に金属水素化物によって還元することによっ
て製造される。(W.H. Herbergall, O.H. Johnson, J.A
m. Chem. Soc.,71, 4022(1949)参照)
【化6】
【0016】またn=2または3である有機ケイ素化合
物の場合も、前記モノクロロシランの代りに対応するジ
クロロシラン又はトリクロロシランを使用することで、
上記と同様に製造できる。
【0017】更に、前記一般式(1)におけるm=1で
ある有機ケイ素化合物については、例えば特開平3−1
97484号に開示された方法を用いて合成することが
できる。この方法は、下記反応式によって示される通
り、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンとパー
フルオロ基を置換基として有するクロロシランとの反応
によるものである。
【化7】
【0018】一般式(I)におけるm=2または3であ
り、n=1である有機ケイ素化合物は、例えば下記反応
式に示される通り、1,1,2,2,3,3−ヘキサ
メチルトリシロキサン、或いは1,1,2,2,3,
3,4,4−オクタメチルテトラシロキサンと、パーフ
ルオロ基を置換基として有するオレフィンとの部分付加
によって製造することができる。
【化8】
【0019】また、下記反応式に示される通り、2種
のジシロキサンの平衡化反応によっても製造することが
できる。
【化9】
【0020】(B)ポリエーテル化合物 本発明の製造方法において使用されるもう一方の出発原
料であるポリエーテル化合物は、前記一般式(2)、即
ち、 CH2 =CH−CH2 −Q−O−R (2) 式中、Q及びRは前記の通り、で表わされる。
【0021】該一般式(2)において、ポリエーテル基
Qは、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのうち
の1種または2種以上を構成単量体単位とする重合体鎖
である。即ち、ポリエーテル基Qはエチレンオキシドの
単独重合鎖、プロピレンオキシドの単独重合鎖及びこれ
ら両者の値も重合鎖の何れであってもよい。そして、両
者の共重合鎖とする場合は、ブロック重合鎖、ランダム
重合鎖の何れの形態でもよい。但し、このポリエーテル
基Qは界面活性剤に親水性を付与する目的で導入される
ものであるため、その重合度は前述の疎水基である含フ
ッ素有機基Rfを有する有機ケイ素化合物(A)との均
衡を考慮して決定する必要がある。
【0022】例えば、プロピレンオキシド単位は、エチ
レンオキシド単位に比べて親水性が相対的に低いのでポ
リエーテル基Qとして、プロピレンオキシドの単独重合
鎖を用いる場合は、相対的に高重合度の重合鎖を用いる
ことが望ましい。また、エチレンオキシドとプロピレン
オキシドの共重合鎖を用いる場合は、全体に占めるプロ
ピレンオキシド単位の含有量は、2〜10モル%の範囲
にあることが好適である。
【0023】また、該一般式(2)において、ポリエー
テル末端基Rは、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキ
ル基または炭素原子数2〜3のアシル基である。アルキ
ル基の例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。ま
た、アシル基の例としては、アセチル基、プロピオニル
基等が挙げられる。
【0024】反応 本発明の製造方法においては、前記有機ケイ素化合物
(A)とポリエーテル化合物(B)とを、白金系触媒の
存在下でヒドロシリル化反応させ、該化合物(A)のS
iH基を化合物(B)のアリル基に付加させることによ
って目的とする含フッ素界面活性剤を得る。
【0025】本発明においては、かかる反応を、非プロ
トン性溶媒、即ち活性水素を有していない溶媒を用いて
行うことが重要である。例えばポリエーテル化合物
(B)のうち、特に一般式(2)におけるRが水素原子
であるもの(分子末端に水酸基を有しているもの)につ
いては、前記有機ケイ素化合物(A)とポリエーテル化
合物(B)との間のヒドロシリル化反応は、単に両者を
混合して加熱する等の通常の方法では実施困難である。
即ち、通常の条件でヒドロキシル化反応を行うと、下記
式: ≡SiH+CH2 =CHCH2 −Q−OH → CH2 =CHCH2 −Q−OSi≡+H2 で表される副反応が生じ、生成物はゲル化してしまうの
である。
【0026】また、本発明者等が先に提案した特開平4
−99780号公報には、この副反応を防ぐ目的で、上
記ヒドロシリル化反応をpH5〜7の条件下で行うこと
が開示されている。しかし、この方法を用いても、依然
として副反応が生じており、十分満足し得る反応効率を
得られなかったのである。即ち、かかる方法では、溶媒
として、アルコールの如き活性水素を有するものが一般
的に使用されており、これに関連して、下記式: ≡SiH+R’−OH →R’−O−Si≡+H2 式中、R’は、水素原子もしくは炭素数1〜4の低級ア
ルキル基である、で表される副反応が、溶媒と有機ケイ
素化合物(A)との間で生じる。ここで生成したR’−
O−Si≡は、加水分解されやすく水溶液中での界面活
性剤としての安定性に影響を及ぼす恐れがある。
【0027】本発明においては、溶媒として非プロトン
性溶媒を使用することにより、このような副反応を完全
に抑制することが可能となり、反応効率をさらに高め、
しかも安定して良好な品質の含フッ素界面活性剤を得る
ことに成功したのである。本発明において使用される非
プロトン性溶媒としては、例えばジイソプロピルエーテ
ル、ジブチルエーテル等のエーテル類、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン等の飽和脂肪族炭化水素類等を挙げるこ
とができ、これらは1種単独でも、或いは2種以上を混
合した混合溶媒の形でも使用することができる。これら
の非プロトン性溶媒は、反応液全量に対して、通常、1
〜20重量%程度の量で使用されることが望ましい。
【0028】またヒドロシリル化反応を促進させるため
に使用される白金系触媒としては、特に限定されず、そ
れ自体公知のものを使用することができるが、一般的に
はアルコール変性白金酸、白金ビニルシロキサン、塩化
白金酸とオレフィンもしくはアルデヒドとの錯体などが
好適である。この白金系触媒の使用量は、通常、反応液
全体に対して、白金の重量に換算して0.1〜100ppm
、特に0.5〜20ppmの範囲が好適である。
【0029】また、本発明においては、ヒドロシリル化
反応に際して、上述した有機ケイ素化合物(A)とポリ
エーテル化合物(B)および非プロトン性溶媒を、全量
一括で混合して反応に供することも重要である。これら
の全量を一括で混合することにより、反応に要する時間
が短縮され、目的とする含フッ素界面活性剤を高収率で
得ることが可能となる。また一般に、白金系触媒の触媒
活性は反応時間の経過とともに低下し、反応の途中でヒ
ドロシリル化が進行しづらくなる。本発明によれば反応
を短時間で行うため、白金系触媒が不活性化される前
に、反応を終了することができる。また、これにより白
金系触媒の量を必要最小限にとどめることができるた
め、副反応の抑制や反応の後処理の簡略化等に対して極
めて有利となる。
【0030】上述したヒドロキシル化反応は、溶媒の種
類等によっても異なるが、一般的に60〜140℃、特
に90〜130℃の温度範囲で行われる。またこの反応
は、pH5〜7の範囲に設定して行うことが副反応を抑
制する上で好適であるが、このために、あらかじめ、用
いる白金触媒中のCl分を除去しておくことが望まし
い。
【0031】含フッ素界面活性剤 かくして得られる含フッ素界面活性剤は、前記一般式
(3)で表されるものであり、その代表例を以下に示
す。
【0032】
【化10】
【0033】
【化11】
【0034】
【化12】
【0035】
【化13】
【0036】本発明方法により得られた含フッ素界面活
性剤は、湿潤性、浸透性、展着性、泡安定性、流動性、
乳化性、分散性、撥水撥油性を付与または向上させる性
質を有しているため、種々の分野での応用が期待でき
る。具体的には、プラスチック及びゴム工業分野におけ
る重合用乳化剤、ラテックスの安定剤、粉末フルオロカ
ーボンポリマーの凝集物の調製助剤、展着、塗装むらを
コントロールするための発泡添加剤、グリースに撥水撥
油性を付与するための添加剤、ポリオレフィンの内部帯
電防止剤及び粘着防止剤;石油工業分野における油貯蔵
装置からの重質油回収に際しての流動性の改善用添加
剤、潤滑油の耐摩耗性向上のための添加剤、ガソリンの
気化器中での氷結防止用添加剤、フィルム形成によるガ
ソリン、ジェット燃料の蒸発抑制剤;繊維工業分野にお
ける溶融防止工程の改善のための流動性向上用添加剤、
羊毛の炭化助剤、紡糸サイジング工程での合成糊剤PV
A水溶液の表面張力低下用添加剤、マーセル化助剤、染
色仕上げ助剤;染料及び顔料工業分野における顔料の着
色性及び分散性向上用助剤、塗料欠陥是正のための流展
性及びへこみ防止性付与剤、塗料中の溶剤の蒸発速度の
調整剤;金属及び機械工業分野における光沢処理浴の添
加剤、金属エッチング用添加剤、はんだフラックス用添
加剤、腐食抑制剤、めっきのミスト防止剤;製薬及び農
薬分野における殺菌剤の浸透性改良剤、除草剤及び殺虫
剤の湿潤性改良剤、乳化、分散及び展着性改良剤;家庭
用品分野におけるクリーナ品への添加剤、艶出剤のレベ
リング向上剤、化粧品用添加剤、帯電防止剤;写真及び
印刷分野におけるインクの流動性及び流展性付与のため
の添加剤、写真乳剤のレベル剤、フィルムの帯電防止
剤、フィルム乾燥助長剤等である。
【0037】
【実施例】
実施例1 下記式に示す有機ケイ素化合物 800.0g
【化14】 分子各末端にアリル基と水酸基を有するポリエチレンオキシド(平均重合 度:3) 776.1g トルエン 175.6g を3リットルの四つ口フラスコ中に仕込み、これを11
0℃まで加熱する。次いで、予めCl分を除去した白金
ビニルシロキサンのトルエン溶液(白金含量:4.0×1
-3g) 0.80gを添加した。反応による発熱が少な
くなってきたら、反応液の温度を120℃まで上げ、そ
のまま、約2時間熟成し、ガスクロマトグラフィーによ
りシランの消費を確認した。この反応液を105℃/1
mmHgの条件でストリップし、反応混合物からトルエ
ン及び低沸点留分を除去した。
【0038】得られた液体に、活性炭約7.5gを加え、
50℃で約1.5時間攪拌した後、活性炭をろ過し、淡褐
色透明の液体1525.9g(収率96.8%)を得た。な
お、反応の全工程に要した時間は約7時間であった。こ
の生成物の赤外線吸収スペクトルを測定したところ、2
250cm-1のSiH基の吸収および1630cm-1
アリル基の吸収が消失しており、反応の進行が確認され
た。さらに、原料のポリエーテルと含フッ素シランは相
溶しないが、反応混合物は均一な液体であることから、
得られた化合物は、下記式、
【化15】 で表される化合物であることを確認した。
【0039】実施例2〜8 原料のポリエーテル化合物及び含フッ素有機ケイ素化合
物を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様
の方法で反応を行い、各種の界面活性剤を得た。各反応
における原料、生成物並びに収率を表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】比較例1 実施例1で用いた平均重合度3のポリエチレンオキシド 387.5g イソプロピルアルコール 472.5g 酢酸カリウム0.4gを含有するイソプロピルアルコール溶液 4.0g を3リットルの四つ口フラスコ中に仕込み、これに、塩
化白金酸0.11gを含有するイソプロピルアルコール溶
液5.6gを加えた。
【0042】このフラスコ内容物に空気を0.2リットル
/hrの速度でバブリングさせ、攪拌しながら80℃に
加熱した後、下記式:
【化16】 に示す有機ケイ素化合物 400.0g を滴下した。滴下後80〜86℃において約6時間反応
を行わせ、ガスクロマトグラフィーにより、シランの消
費量を確認した。この反応液を110〜115℃/3m
mHgの条件でストリップし、反応混合物からイソプロ
ピルアルコール及び低沸点留分を除去した。
【0043】得られた液体に活性炭約23gを加え、5
0℃にて約5時間攪拌した後、活性炭をろ過した。この
結果、淡褐色透明の液体740.2g(収率94%)を得
た。なお、反応の全工程に要した時間は約15時間であ
った。この生成物の赤外線吸収スペクトルを測定したと
ころ、2250cm-1のSiH基の吸収および1630
cm-1のアリル基の吸収が消失しており、反応の進行が
確認された。さらに原料のポリエーテルと含フッ素シラ
ンは相溶しないが、反応混合物は均一な液体であること
から、得られた化合物は下記式:
【化17】 で表される化合物であることを確認した。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、安定性に優れた出発原
料を使用し、副反応を生じることなく高い反応効率で且
つ短時間で含フッ素界面活性剤を製造することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大山 正行 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 青沼 秀彦 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内 (72)発明者 小林 孝一郎 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社群馬事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(1): 【化1】 式中、Meは、メチル基であり、 Rfは、炭素原子数4〜10のパーフルオロアルキル基
    または炭素原子数5〜14のパーフルオロポリエーテル
    基であり、 p及びmはそれぞれ0または1であり、 nは、1〜3の整数である、で示される有機ケイ素化合
    物と、 (B)下記一般式(2): CH2 =CH−CH2 −Q−OR (2) 式中、Qは、ポリエチレンオキシド鎖およびポリプロピ
    レンオキシド鎖から選ばれる少なくとも1種を有するポ
    リエーテル基であり、 Rは、水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、また
    は炭素原子数2〜3のアシル基である、で示されるポリ
    エーテル化合物とを、 白金系触媒の存在下、非プロトン性溶媒中で一括混合し
    てヒドロシリル化反応に供することを特徴とする、下記
    一般式(3): 【化2】 式中、Me,Rf,Q,R,p,mおよびnは、前記の
    通りである、で表される含フッ素界面活性剤の製造方
    法。
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