JP2720127B2 - フッ素変性シリコーン、その製造法及びこれを含有する化粧料 - Google Patents

フッ素変性シリコーン、その製造法及びこれを含有する化粧料

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JP2720127B2 JP5164092A JP5164092A JP2720127B2 JP 2720127 B2 JP2720127 B2 JP 2720127B2 JP 5164092 A JP5164092 A JP 5164092A JP 5164092 A JP5164092 A JP 5164092A JP 2720127 B2 JP2720127 B2 JP 2720127B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた撥水・撥油性を有
する新規なフッ素変性シリコーン誘導体、その製造法及
びこれを含有する化粧持ち及び使用感の良好な化粧料に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水や汗から皮膚を保護する目的
で、また水や汗による化粧くずれを防止する目的で種々
の撥水性化粧料が用いられている。例えばスキンクリー
ム、スキンローション等の皮膚保護化粧料やメイクアッ
プ化粧料には、撥水性成分としてシリコーン油やシリコ
ーン樹脂が配合されている。ところが、これらのシリコ
ーン油やシリコーン樹脂は撥水性についてはある程度の
効果を奏するものの撥油性については充分な効果を有す
るものではない。従って、これらの成分を配合した化粧
料は皮脂による化粧くずれを生じるという問題があっ
た。
【0003】そこで撥水性及び撥油性を有する化合物の
開発が求められ、例えば次の一般式(5)
【0004】
【化9】
【0005】〔式中、Rf″は炭素数1〜8のパーフル
オロアルキル基を示し、p及びqは平均数で、pは1〜
150、qは0〜150の数を示し、rは0〜5の整数
を示す〕で表わされる化合物を配合した耐水性及び耐皮
脂性に優れた化粧料が開発された(特開平2−2959
12号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記化
合物(5)は、化粧料基剤として用いるうえでいくつか
の欠点を有していた。すなわち、まず撥油性に関して未
だ充分満足できるものではない。これに対し、撥油性を
向上させるためパーフルオロアルキル基含有シロキサン
単位の重合度を高めることが考えられるが、このような
化合物は粘度が高くなり、化粧料に配合した場合乳化安
定性を低下させる等の欠点が生ずる。
【0007】また、化合物(5)は一般にパーフルオロ
アルキル基含有ジクロロシランとジオルガノジクロロシ
ランとの共加水分解重合反応、又はパーフルオロアルキ
ル基含有環状ポリシロキサンと環状ジオルガノシロキサ
ンとの開環重合反応によって製造されている。しかし、
これらの方法によると、シロキサン鎖長やフッ素含有量
の制御が困難であり、得られた化合物(5)は種々の鎖
長を有する混合物となってしまう。特に開環重合法で
は、原料のパーフルオロアルキル基含有環状ポリシロキ
サンにも制約があり、応用できる範囲は狭い。
【0008】従って、本発明の目的は優れた撥水・撥油
性を有し、化粧料への配合性の良好な新規化合物、及び
これを含有し、化粧持ち及び使用感の良好な化粧料を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】斯かる実状に鑑み、本発
明者らは鋭意研究を行った結果、後記一般式(1)及び
(2)で表わされるシロキサン単位を有するフッ素変性
シリコーン誘導体が、ケイ素原子1個に対し2個のパー
フルオロアルキル基を有していることから、撥水・撥油
性が良好であり、かつ化粧料への配合性が良いことを見
出し本発明を完成した。
【0010】すなわち本発明は、次の一般式(1)
【0011】
【化10】
【0012】〔式中、R1 は炭素数1〜10の直鎖若し
くは分岐鎖の脂肪族炭化水素基又は炭素数5〜10の脂
環式若しくは芳香族の炭化水素基を示し、Rf 及び
f′はそれぞれ炭素数1〜20のパーフルオロアルキ
ル基を示し、lは2〜16の整数を示し、m及びnはそ
れぞれ1又は2の整数を示す〕で表わされるシロキサン
単位及び次の一般式(2)
【0013】
【化11】
【0014】〔式中、R2 及びR3 はそれぞれ炭素数1
〜10の直鎖若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基又は炭
素数5〜10の脂環式若しくは芳香族の炭化水素基を示
す〕で表わされるシロキサン単位を有する重合度2〜2
00のフッ素変性シリコーン誘導体、その製造法及びこ
れを含有する化粧料を提供するものである。
【0015】本発明のシロキサン単位(1)及び(2)
を含む重合度2〜200のフッ素変性シリコーン誘導体
(以下「フッ素変性シリコーン誘導体(A)」という)
中、R1 、R2 及びR3 で示される炭化水素基としては
例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル等
の直鎖アルキル基;イソプロピル、sec−ブチル、t
ert−ブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、
2−エチルヘキシル等の分岐鎖アルキル基;シクロペン
チル、シクロヘキシル等の環状アルキル基;フェニルナ
フチル等の芳香族炭化水素基等が挙げられる。
【0016】シロキサン単位(1)においてRf 又はR
f′で示されるパーフルオロアルキル基は、直鎖でも分
岐鎖のものでも用いることができるが、合成上は直鎖の
ものが好ましく、例えばノナフルオロブチル基、ウンデ
カフルオロペンチル基、トリデカフルオロノニル基、ペ
ンタデカフルオロブチル基、ヘプタデカフルオロオクチ
ル基、ノナデカフルオロノニル基、ヘンエイコサフルオ
ロデシル基が挙げられる。
【0017】本発明のフッ素変性シリコーン誘導体
(A)は例えば次の如くして製造することができる。す
なわち、次の一般式(3)
【0018】
【化12】
【0019】(式中、R1 は前記と同じものを示す)で
表わされるシロキサン単位及び一般式(2)
【0020】
【化13】
【0021】(式中、R2 及びR3 は前記と同じものを
示す)で表わされるシロキサン単位を有する重合度2〜
200のシリコーン誘導体(以下「シリコーン誘導体
(B)」という)に、次の一般式(4)
【0022】
【化14】
【0023】(式中、Rf 、Rf′、l、m及びnは前
記と同じものを示す)で表わされるパーフルオロアルキ
ル化合物を反応させる方法が挙げられる。
【0024】上記製造方法に用いるシリコーン誘導体
(B)は、ポリシロキサン単位(3)を少なくとも1個
含有するものであれば、分子構造等に特に制限はなく、
また公知の種々のものを使用することができる。シリコ
ーン誘導体(B)の具体例としては、ペンタメチルジシ
ロキサン、トリデカメチルヘキサシロキサン等の片末端
ハイドロジェンメチルポリシロキサン、テトラメチルジ
シロキサン、ヘキサメチルトリシロキサン、オクタメチ
ルテトラシロキサン、ドデカメチルヘキサシロキサン等
の両末端ハイドロジェンジメチルポリシロキサン及び市
販のメチルハイドロジェンポリシロキサン、例えば東芝
シリコーン(株)製のTSF484、TSF483、信
越化学工業(株)製KF99等が挙げられる。
【0025】一方、一般式(4)で表わされる化合物
は、本発明者によって合成された新規な物質である。こ
の化合物(4)は例えば次式に従い製造することができ
る。
【0026】
【化15】
【0027】(式中、Xはハロゲン原子を示し、l、
m、n、Rf 及びRf′は前記と同じものを示す) すなわち、ハロゲン化アルケン(6)とフッ素含有アル
コール(7)とを塩基条件下、反応させることにより化
合物(4)を得ることができる。この反応において一般
式(6)で表わされる化合物は一般式(7)で表わされ
る化合物に対し、1モル当量以上、好ましくは1.5モ
ル当量以上用いる。また塩基としてはアルカリ金属、ア
ルカリ金属水素化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ
土類金属水素化物、アルカリ土類金属水酸化物、第4級
アンモニウム塩などが挙げられる。本反応は、必要に応
じて溶媒を使用し、30℃ないし150℃、好ましくは
40℃ないし100℃の温度範囲で加熱攪拌することに
よって行われる。
【0028】また、前記反応式中、一般式(7)で表わ
される化合物は次の一般式(8) Rf(CH2mOH (8) (式中、Rf及びmは前記と同じものを示す)とエピク
ロルヒドリンとをアルカリ金属水酸化物存在下反応させ
ることにより容易にしかも安価に得られる(特開平1−
193236号公報)。
【0029】このようにして得られた化合物(4)とシ
リコーン誘導体(B)との反応は、触媒の存在下におい
て行われる。ここで用いる触媒としては、一般にヒドロ
シリル化に用いられるもの、例えば遊離ラジカル開始
剤;光開始剤;ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オ
スミウム、イリジウム、白金等の金属の錯体化合物;こ
れらをシリカゲル又はアルミナに担持させたものなどが
挙げられる。これらのうち、特に塩化白金酸、spei
er試薬(塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液)
等が好ましい。触媒の使用量はシリコーン誘導体(B)
と化合物(4)との反応を促進するのに充分な量であれ
ばよく、特に限定されないが、使用される化合物(4)
1mol に対して10-6〜10-1mol の範囲が好ましい。
【0030】本反応においては反応溶媒の使用は必須で
はないが、必要に応じて適当な溶媒中で反応を行っても
よい。反応溶媒としては、反応を阻害しないものであれ
ば特に限定されず、例えばペンタン、ヘキサン、シクロ
ヘキサン等の炭化水素系溶媒;ベンゼン、トルエン、キ
シレン等のベンゼン系溶媒;ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル等のエーテル系溶媒;メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、ブタノール等のア
ルコール系溶媒などが挙げられる。ヒドロシリル化は、
0〜200℃で進行するが、反応速度や生成物の着色な
どを考え、50〜150℃で行うのが好ましい。また、
反応時間は0.5〜24時間程度とするのが好ましい。
【0031】なお、得られるフッ素変性シリコーン誘導
体(A)の、粘度、溶解性、乳化安定性等の諸性質をコ
ントロールするためには、シリコーン誘導体(B)と化
合物(4)の組み合せを変化させればよい。
【0032】このようにして得られたフッ素変性シリコ
ーン誘導体(A)は、撥水・撥油性に優れ、粘度等の諸
性質も目的により、コントロールされているため、化粧
料に油剤として用いると、化粧持ち、使用感に優れたも
のとすることができる。この場合フッ素変性シリコーン
誘導体(A)の配合量は特に制限されるものではない
が、通常0.001〜90重量%(以下、単に「%」で
示す)、好ましくは1〜50%である。フッ素変性シリ
コーン誘導体(A)を含有する本発明の化粧料には、更
に通常の化粧料に用いられる油剤を併用することができ
る。かかる油剤としては、例えばオクタメチルシクロテ
トラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、
ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコー
ン;メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、
メチルフェニルポリシロキサン等の不揮発性シリコー
ン;スクワラン、パーム油等の動植物性油脂;その他炭
化水素、高級脂肪酸エステル、流動パラフィン、イソ流
動パラフィンなどが挙げられる。更に、本発明の化粧料
には、必要に応じて通常の化粧料に配合される成分、例
えばワセリン、ラノリン、セレシン、マイクロクリスタ
リンワックス、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、高
級脂肪酸、高級アルコール等の固形・半固形油分;水溶
性及び油溶性ポリマー;無機及び有機顔料、シリコン又
はフッ素化合物で処理された無機及び有機顔料、有機染
料等の色剤;アニオン性活性剤、カチオン性活性剤、非
イオン性活性剤、ジメチルポリシロキサン・ポリオキシ
アルキレン共重合体、ポリエーテル変性シリコーン等の
界面活性剤;その他水、防腐剤、酸化防止剤、色素、増
粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促
進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤などを本発
明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができ
る。特にフッ素化合物で表面処理した顔料を用いた場
合、皮脂くずれがなく好ましい。本発明の化粧料は、そ
の剤型、種類等も特に制限はなく、また通常の方法に従
って製造することができ、例えば油性化粧料、乳化化粧
料、水性化粧料、口紅、頬紅、ファンデーション、皮膚
洗浄剤、毛髪洗浄剤、ヘアートニック、整髪剤、養毛
剤、育毛剤等として適用される。
【0033】
【発明の効果】本発明のフッ素変性シリコーン誘導体
(A)は、本発明方法により効率よく含フッ素量を調整
することができるため、従来知られているフッ素変性シ
リコーンに比べ、より高度な次元で諸物性を最適化する
ことが可能となった。更に本発明のフッ素変性シリコー
ン誘導体(A)は、(1)常温で液体であり、(2)高
い撥水・撥油性を有し、(3)低粘度でべとつかず、
(4)化学的に安定であり、(5)皮膚刺激性が極めて
低い等の特徴を有しているため、高持続性化粧料用油剤
として有用である。
【0034】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 化合物(4a)の合成((4)式中、l=
3、m=n=2の化合物):攪拌装置、還流冷却装置を
備えた1l三ツ口フラスコに窒素気流下テトラヒドロフ
ラン(250ml)−ジメチルホルムアミド(50ml)の
混合溶媒、60%水素化ナトリウム10.6g(26
5.9mmol)及び臭化アリル85.8g(709.2mm
ol)を仕込み、50℃で攪拌しながら化合物(7a)
〔(7)式中Rf=Rf′=C613,m=n=2のも
の〕139.0g(177.3mmol)のテトラヒドロフ
ラン溶液(180ml)を30分間で滴下した。5時間5
0℃で反応を行った後放冷し、冷水を加え有機層を分取
した後水層をクロロホルムで2回抽出し、有機層と合わ
せる。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後
溶媒を留去し粗生成物を得た。粗生成物を減圧蒸留する
ことにより含フッ素原料化合物(4a)を得た(11
5.7g,79.0%)。沸点130〜132℃/1.
8×10-2mmHg化合物(4a)の物性1 H−NMR(δppm,CDCl3中,CHCl3基準7.24ppm)
【0035】
【化16】
【0036】δ:2.20-2.45(m,4H,Hg), 3.49(d,J=3.0H
z,4H,He), 3.69(t,J=6.7Hz,4H,Hf),4.05(d,J=5.5Hz,2H,
Hc), 5.08-5.24(m,2H,Ha), 5.74-5.91(m,1H,Hb) HdはHeとHfのシグナルと重なっている。 実施例2
【0037】
【化17】
【0038】冷却管及び磁気攪拌子を備えた100ml二
ツ口フラスコに、窒素雰囲気下、トルエン20ml、トリ
デカメチルヘキサシロキサン(MD4H)10g(2
2.5mmol)、実施例1で製造した化合物(4a)2
2.3g(27.0mmol)、塩化白金酸の2%イソプロ
ピルアルコール溶液89.0μl (1.6×10-3mmo
l)を加え、110℃で15時間攪拌した。反応混合物
を室温まで冷却し、活性炭3.0g、ヘキサン80mlを
加え室温で1時間攪拌した後、活性炭を濾別し、溶媒を
留去した。未反応の化合物(4a)を減圧留去すること
で目的化合物(Aa)22.4gを無色透明油状物とし
て得た(収率78.4%)。 (フッ素変性シリコーン(Aa)の物性)1 H−NMR(δppm,CDCl3中,CHCl3基準7.24ppm)
【0039】
【化18】
【0040】δ:−0.06-0.12(m,39H), 0.41-0.53(m,2
H,Ha), 1.46-1.67(m,2H,Hb),2.20-2.58(m,4H,Hg), 3.48
-3.53(m,7H,Hc,Hd及びHe),3.77(t,J=6.6Hz,4H,Hf) 実施例3
【0041】
【化19】
【0042】実施例2で用いた装置に、トルエン20m
l、1,6−ジヒドリオドデカメチルヘキサシロキサン
HMD4H)6.5g(15.1mmol)、実施例1で
製造した化合物(4a)29.9g(36.3mmol)、
塩化白金酸の2%イソプロピルアルコール溶液119.
6μl (3.6×10-3mmol)を加え、実施例2と同様
の方法により目的化合物(Ab)29.9gを無色透明
油状物として得た(収率95.2%)。 (フッ素変性シリコーン(Ab)の物性)1 H−NMR(δppm,CDCl3中,CHCl3基準7.24ppm)
【0043】
【化20】
【0044】δ:−0.10-0.10(m,36H), 0.39-0.53(m,4
H,Ha), 1.42-1.66(m,4H,Hb),2.16-2.60(m,8H,Hg), 3.37
-3.58(m,14H,Hc,Hd及びHe),3.70(t,J=6.6Hz,8H,Hf) 実施例4
【0045】
【化21】
【0046】実施例2で用いた装置に、1,1,3,3
−テトラメチルジシロキサン(HMMH)2.3g(1
7.2mmol)、実施例1で製造した化合物(4a)3
3.9g(41.2mmol)、塩化白金酸の2%イソプロ
ピルアルコール溶液81.6μl (2.5×10-3mmo
l)を加え、実施例2と同様の方法により目的化合物
(Ac)27.0gを無色透明油状物として得た(収率
88.2%)。 (フッ素変性シリコーン(Ac)の物性)1 H−NMR(δppm,CDCl3中,CHCl3基準7.24ppm)
【0047】
【化22】
【0048】δ:0.02(s,12H), 0.36-0.53(m,4H,Ha),
1.43-1.65(m,4H,Hb),2.21-2.52(m,8H,Hg), 3.46-3.59
(m,14H,Hc,Hd及びHe),3.71(t,8H,Hf) 実施例5
【0049】
【化23】
【0050】実施例2で用いた装置に、下記一般式(B
d)で表わされるハイドロジェンポリシロキサン(MD
2H 2M)〔東芝シリコーン(株)製〕
【0051】
【化24】
【0052】〔式中、p=q=2〕6.0g(14.0
mmol)、実施例1で製造した化合物(4a)27.6g
(33.5mmol)、塩化白金酸の2%イソプロピルアル
コール溶液110.5μl (4.0×10-3mmol)を加
え、実施例2と同様の方法により目的化合物(Ad)2
3.2gを無色透明油状物として得た(収率80.0
%)。 (フッ素変性シリコーン(Ad)の物性)1 H−NMR(δppm,CDCl3中,CHCl3基準7.24ppm)
【0053】
【化25】
【0054】δ:−0.07-0.13(m,36H), 0.33-0.54(m,4
H,Ha), 1.42-1.65(m,4H,Hb),2.15-2.49(m,8H,Hg), 3.32
-3.57(m,14H,Hc,Hd及びHe),3.68(t,J=5.9Hz,8H,Hf) 実施例6
【0055】
【化26】
【0056】実施例2で用いた装置に、下記一般式(B
e)で表わされるハイドロジェンポリシロキサン(MD
3H 3M)〔東芝シリコーン(株)製〕
【0057】
【化27】
【0058】〔式中、p=q=3〕 6.0g(10.6mmol)、実施例1で製造した化合物
(4a)31.6g(38.3mmol)、塩化白金酸の2
%イソプロピルアルコール溶液126.0μl (3.8
×10-3mmol)を加え、実施例2と同様の方法により目
的化合物(Ae)26.1gを無色透明油状物として得
た(収率80.9%)。 (フッ素変性シリコーン(Ae)の物性)1 H−NMR(δppm,CDCl3中,CHCl3基準7.24ppm)
【0059】
【化28】
【0060】δ:−0.08-0.12(m,45H), 0.32-0.50(m,6
H,Ha), 1.41-1.64(m,6H,Hb),2.14-2.49(m,12H,Hg), 3.3
3-3.59(m,21H,Hc,Hd及びHe) 3.68(t,J=5.9Hz,12H,Hf) 試験例1 実施例2及び3で合成したフッ素変性シリコーンと従来
品との物性比較を行った。結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】実施例7 二層型液状ファンデーション:
下記表2に示す組成の二層型液状ファンデーションを下
記製法に従いそれぞれ製造し、これらのファンデーショ
ンについて化粧持ち、使用感触等を下記評価方法により
評価した。その結果を表3に示す。 <製法>油相を室温にて溶解した後、顔料をディスパー
で分散させる。これに水相を攪拌しながら添加して乳化
し、目的の液状ファンデーションを得た。
【0063】
【表2】
【0064】<評価方法>化粧持ち及び使用感触:10
人の専門パネラーにより、官能評価を行い、次の基準で
示した。 ○・・・8人以上良い △・・・4人〜7人良い ×・・・4人未満良い
【0065】
【表3】
【0066】表3より明らかなように、本発明の液状フ
ァンデーションは、従来のシリコーンを配合したものに
比べ、化粧持ちに優れ、しかも使用感触の優れたもので
あった。
【0067】実施例8 パウダーファンデーション:顔
料を混合し、粉砕機を通して粉砕する。これを高速ブレ
ンダーに移し、結合剤等を加熱混合し、均一にしたもの
を顔料に加えて更に混合し均一にする。これを粉砕機で
処理し、ふるいを通し、粒度をそろえた後、数日間放置
してから金皿などの容器中に圧縮成型してパウダーファ
ンデーションを得た。 % 1.撥水・撥油性粉体(下記製造例1と同様にして 処理したものを後から混合) 酸化チタン 10.0 セリサイト 30.0 マイカ バランス カオリン 5.0 ベンガラ 0.8 黄酸化鉄 2.5 黒酸化鉄 0.1 2.実施例3のフッ素変性シリコーン 8.0 3.ミツロウ 2.0 4.防腐剤 0.2 5.香料 微量
【0068】製造例1 セリサイト150gを丸底フラスコ(又はニーダー)に
入れる。これにC8F17CH2CH2OP(O)(OH)2と(C8F17CH2CH
2O)2P(O)OH のほぼ1:1の混合物7.5gをイソプロ
ピルアルコール1500gに加熱溶解(50℃)してお
いたものを加え、60℃で4時間混合する。その後、4
0〜50℃にてイソプロピルアルコールを減圧留去し、
乾燥して目的の粉体155gを得た。
【0069】実施例9 ほほ紅:実施例8と同様にし
て、目的のほほ紅を得た。 % 1.シリコーン処理顔料 (ポリメチル水素シロキサン処理顔料の市販品) カオリン バランス マイカ 13.0 酸化チタン 12.0 赤色202号 2.5 酸化鉄(赤、黄、黒) 5.0 2.実施例2のフッ素変性シリコーン 7.0 3.ジメチルポリシロキサン (信越化学工業(株)製、KF96A、6cs) 5.0 4.防腐剤 0.1 5.香料 微量
【0070】実施例10 パウダーアイシャドー:雲母
チタン以外の顔料を先に混合、粉砕した後、雲母チタン
を混合する。その他は実施例8と同様にして目的のパウ
ダーアシャドーを得た。 % 1.撥水・撥油性粉体(製造例1と同様にして 処理したものを後から混合) 雲母チタン 4.9 セリサイト バランス マイカ 25.0 酸化鉄(赤、黄、黒) 2.0 群青 9.0 紺青 12.0 2.実施例4のフッ素変性シリコーン 8.0 3.スクワラン 2.0 4.ワセリン 1.5 5.ソルビタントリオレエート 1.0 6.防腐剤 0.1 7.香料 微量
【0071】実施例11 両用パウダーファンデーショ
ン:実施例10と同様にして目的の両用パウダーファン
デーションを得た。 % 1.シリコーン処理顔料 (ポリメチル水素シロキサン処理顔料の市販品) マイカ バランス タルク 4.8 酸化チタン 14.0 雲母チタン 3.5 酸化鉄(赤、黄、黒) 8.2 酸化亜鉛 4.5 酸化アルミニウム 10.0 硫酸バリウム 5.0 2.実施例5のフッ素変性シリコーン 6.0 3.ラノリン 3.0 4.ワセリン 1.0 5.イソプロピルミリステート 1.0 6.防腐剤 1.5 7.香料 微量
【0072】実施例12 二層型サンスクリーン乳液:
実施例7と同様にして目的のサンスクリーン乳液を得
た。 % 1.オクタメチルシクロテトラシロキサン 25.0 2.実施例6のフッ素変性シリコーン 15.0 3.ジメチルポリシロキサン・ポリオキシ アルキレン共重合体 1.0 4.グリセリン 2.0 5.エタノール 12.0 6.精製水 バランス 7.メトキシ桂皮酸オクチル 2.0 8.シリコーン処理顔料 (ポリメチル水素シロキサン処理顔料の市販品) 酸化亜鉛 5.5 酸化チタン 2.0 タルク 5.0 9.香料 微量
【0073】実施例13 消毒用クリーム:成分6〜1
1を均一になるように混合する。これを攪拌下成分1〜
5の水性成分に添加して乳化し、目的のサンスクリーン
クリームを得た。 % 1.ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油 0.5 2.ポリオキシエチレン(20)ソルビタンパ ルミテート 1.0 3.グリセリン 6.0 4.1,3−ブチレングリコール 6.0 5.精製水 バランス 6.スクワラン 5.0 7.ホホバ油 5.0 8.オクタメチルシクロテトラシロキサン 18.0 9.メトキシ桂皮酸オクチル 2.0 10.実施例2のフッ素変性シリコーン 30.0 11.殺菌剤(イルガサンDP−300) 0.2 実施例6〜12で得られた化粧料はいずれも化粧持ちが
極めて良好で、使用感触及び安定性の優れたものであっ
た。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、Rは炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖の
    脂肪族炭化水素基又は炭素数5〜10の脂環式若しくは
    芳香族の炭化水素基を示し、R及びR′はそれぞれ
    炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基を示し、1は
    2〜16の整数を示し、m及びnはそれぞれ1又は2の
    整数を示す〕で表わされるシロキサン単位及び次の一般
    式(2) 【化2】 〔式中、R及びRはそれぞれ炭素数1〜10の直鎖
    若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基又は炭素数5〜10
    の脂環式若しくは芳香族の炭化水素基を示す〕で表わさ
    れるシロキサン単位を有する重合度2〜200のフッ素
    変性シリコーン誘導体。
  2. 【請求項2】 次の一般式(3) 【化3】 〔式中、Rは炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐鎖の
    脂肪族炭化水素基又は炭素数5〜10の脂環式若しくは
    芳香族の炭化水素基を示す〕で表わされるシロキサン単
    位及び次の一般式(2) 【化4】 〔式中、R及びRはそれぞれ炭素数1〜10の直鎖
    若しくは分岐鎖の脂肪族炭化水素基又は炭素数5〜10
    の脂環式若しくは芳香族の炭化水素基を示す〕で表わさ
    れるシロキサン単位を有する重合度2〜200のシリコ
    ーン誘導体に、次の一般式(4) 【化5】 〔式中、R及びR′はそれぞれ炭素数1〜20のパ
    ーフルオロアルキル基を示し、1は2〜16の整数を示
    し、m及びnはそれぞれ1又は2の整数を示す〕で表わ
    されるパーフルオロアルキル化合物を反応させることを
    特徴とする次の一般式(1) 【化6】 〔式中、R、R、R′、l、m及びnは前記と同
    じものを示す〕で表わされるシロキサン単位及び次の一
    般式(2) 【化7】 〔式中、R及びRは前記と同じものを示す〕で表わ
    されるシロキサン単位を有する重合度2〜200のフッ
    素変性シリコーン誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のフッ素変性シリコーン誘
    導体を含有する化粧料。
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