JP5548479B2 - 単結晶微粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子、その製造方法、及びその用途に関する。
住宅やビル等の建物、および車両など移動体など、内部(室内、車両内)と外部環境との間で大きな熱交換が生じる箇所(例えば窓ガラス)において、省エネ性と快適性とを両立するため、サーモクロミック材料の適用が期待されている(例えば非特許文献1)。
「サーモクロミック材料」とは、例えば透明状態/反射状態等の光学的な性質を、温度により制御することが可能な材料である。例えば、建物の窓ガラスにそのような材料を適用した場合、夏には太陽光を反射させて熱を遮断し、冬には太陽光を透過させて熱を利用することが可能となる。
現在最も着目されているサーモクロミック材料の一つに、二酸化バナジウム(VO)を含む材料がある。この材料は、二酸化バナジウム(VO)の室温付近での相転移の際に、サーモクロミック特性(温度により、光学特性が可逆的に変化する性質)を示すことが知られている。従って、この特性を利用することにより、環境温度依存型のサーモクロミック特性を得ることができる。
このようなサーモクロミック材料を有するガラスは、例えば、ガラス基板に二酸化バナジウム(VO)をスパッタリングによりコーティング処理することにより、得ることができる。あるいは、ある基板上に、二酸化バナジウム(VO)薄膜をスパッタリングによりコーティングした後、この薄膜をフィルム側に転写し、さらにフィルムに転写された薄膜を、最終ガラス基板側に転写させることにより、サーモクロミック特性を有するガラスを得ることができる(例えば特許文献1−3)。
しかしながら、このようなスパッタリング処理によるサーモクロミック材料の形成方法では、結晶性の良い二酸化バナジウム(VO)膜を得るには、高価な真空設備を使うことと、成膜時に基板を例えば350℃〜650℃程度まで加熱する必要があり、製造装置及び工程が複雑で、コストが高くなるという問題がある。また、既設の建物の窓ガラスに、スパッタリング処理によるコーティングを適用することは、難しいという問題がある。
このため、別の方法として、二酸化バナジウム(VO)を含む微粒子またはその分散液を調製し、これを例えば接着材を介して、サーモクロミック特性を発現させたい部材に設置することにより、サーモクロミック特性を有する部材を製造することが検討されている(例えば特許文献4−7、非特許文献2−4)。
特許第3849008号明細書 特開2006−256902号公報 特開2007−326276号公報 特表平10−508573号公報 特開2004−346260号公報 特開2004−346261号公報 特開2010−031235号公報
「機能性ガラス・ナノガラスの最新技術」エヌ・ティー・エス社出版、第5編3節pp.304〜322(2006年) Jianqiu Shi, Shuxue Zhou, Bo You, LiminWu, Solar Energy Materials and Solar Cells 91(2007)1856 Hisao Suzuki, Kenji Yamamoto, HidetoshiMiyazaki, Composite Science and Technology 67(2007)3487 F.Guinneton, L. Sauques, J.C. Valmalette, F. Cros, J.R. Gavarri, Journal of Physicsand Chemistry of Solids 62(2001)1229 KinsonC. Kam, Anthony K. Cheetham, Materials Research Bulletin 41(2006)1015 Kai-FengZhang, Xiang Liu, Zhong-Xing Su, Hu-Lin Li, Materials Letters 61(2007)2644
ここで、二酸化バナジウム(VO)には、A相、B相、C相およびR相など、いくつかの結晶相の多形が存在するが、前述のようなサーモクロミック特性を示す結晶構造は、ルチル型の結晶相(以下、「R相」という)に限られる。このR相は、転移温度以下では、単斜晶系(monoclinic)の構造を有するため、M相とも呼ばれている。また、二酸化バナジウム(VO)粒子において、実質的に優良なサーモクロミック特性を発現させるためには、粒子が凝集していないこと、粒径がナノオーダー(100nm以下)であること、粒子が等方的な形状を有していることが望ましい。
前述の特許文献4−6などに記載の従来技術では、最初にバナジウム(V)を含む溶液から酸化バナジウム(VO)等の前駆体を合成し、この前駆体の粉末を、高温で還元焼成したり、熱分解したりすることにより、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)粒子を調製している。
しかしながら、そのような高温の熱処理を実施すると、固相反応が容易に発生し、粒子が成長したり粒子同士が凝集してしまうため、この方法では、最終的に得られる二酸化バナジウム(VO)粒子は、サイズが不均一でその寸法がミクロンオーダー以上となってしまう場合が多い。そして、ミクロンオーダー以上の粒子をナノオーダーまで均一に微細化するのは困難である。そのため、この方法で得られた二酸化バナジウム(VO)粒子では、十分良好なサーモクロミック特性が得られないなどの問題がある。
例えば、前述の非特許文献3に記載の微粒子を使用したフィルムでは、相転移前後の温度において、赤外領域(波長2500nm)での透過率の差は、12%程度に過ぎない。ここで、非特許文献3は、特許文献6とほぼ同様の技術に関するものである。また、前述の非特許文献2に記載の微粒子を使用したフィルムでは、相転移前後の温度において、赤外領域(波長2500nm)での透過率の差は、20数%程度に過ぎない。
また最近、水熱反応による二酸化バナジウム(VO)微粒子の製作方法について、幾つかの報告がされている(特許文献7、非特許文献5、6)。
しかしながら、特許文献7に示す水熱反応で得られる二酸化バナジウム(VO)微粒子は、二酸化チタン(TiO)微粒子上にエピタキシャル成長させたものであるので、得られる微粒子の純度が低いという問題がある。
一方、非特許文献5、6に示す水熱反応で得られる二酸化バナジウム(VO)の微粒子は、サーモクロミック特性を示さない結晶(例えば、B相の結晶)であり、微粒子に良好な調光性を発現させるためには、得られた微粒子をR相に変換するため、さらに高温(例えば500℃〜700℃)の雰囲気(NまたはAr)での制御した熱処理などの追加のプロセスが必要となる。
このように、微粒子を高温で熱処理すると、前述のように、固相反応が起きて、粒子が成長したり粒子同士が凝集してしまうため、最終的に均一なナノオーダーの微粒子を得ることは極めて難しい。従って前述のような方法で得られたVOを含む微粒子においても、サーモクロミック特性が劣るという問題が生じる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、良好なサーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子、及びその製造方法等を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子の製造方法であって、
五酸化二バナジウム(V )、およびバナジン酸アンモニウム(NH VO )のうちの少なくとも1つを含む物質Aと、ヒドラジン(N)またはその水和物(N・nHO)と、酸化性を有する物質と、水とを含み、二酸化チタン(TiO)の粒子含まない溶液を水熱反応させることにより直接に前記単結晶微粒子を得ることを特徴とする単結晶微粒子の製造方法が提供される。
本発明の一態様によれば、良好なサーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子の製造方法が提供できる。
本発明の実施例1に係る微粒子のXRDパターンである。 本発明の実施例1に係る微粒子のSEM写真である。 本発明の実施例1に係る微粒子のサーモクロミック特性を示す図である。 本発明の実施例2に係る微粒子のXRDパターンである。 本発明の実施例2に係る微粒子のSEM写真である。 本発明の実施例3に係る微粒子のXRDパターンである。 本発明の実施例3に係る微粒子のSEM写真である。 本発明の実施例3に係る微粒子TEM写真である。 本発明の実施例3に係る微粒子のサーモクロミック特性を示す図である。 本発明の実施例4に係る微粒子のTEM写真及び電子線回折パターンである。 本発明の実施例5に係る調光性インクのサーモクロミック特性を示す図である。 比較例1に係る二酸化バナジウム粉末のXRDパターンである。 比較例1に係る二酸化バナジウム粉末のSEM写真である。 比較例1に係る二酸化バナジウム粉末のサーモクロミック特性を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、以下の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、以下の実施形態に種々の変形および置換を加えることができる。
(単結晶微粒子の製造方法)
最初に、本発明による二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子の製造方法について説明する。
(1)まず、バナジウム(V)を含む物質Aと、ヒドラジン(N)またはその水和物(N・nHO)と、水とを混ぜて溶液を調製する。この溶液は、二酸化チタン(TiO)の粒子を実質的に含んでいない。この溶液は、物質Aが水中に溶解した水溶液であっても良いし、物質Aが水中に分散した懸濁液であっても良い。物質Aには、例えば、五酸化二バナジウム(V)、バナジン酸アンモニウム(NHVO)、三塩化酸化バナジウム(VOCl)、メタバナジン酸ナトリウム(NaVO)が含まれる。なお、物質Aは、五価のバナジウム(V)の化合物であれば、特に限定されない。ヒドラジン(N)及びその水和物(N・nHO)は、物質Aの還元剤として機能するものであって、水に容易に溶解する性質を有する。
この溶液は、最終的に得られる二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子に元素を添加するため、添加する元素を含む物質Bが更に混ざったものであって良い。添加する元素は、例えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、ゲルマニウム(Ge)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)、フッ素(F)およびリン(P)からなる群から選定された、少なくとも1つの元素であってよい。
これらの元素を、最終的に得られる二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子に添加することにより、該単結晶微粒子のサーモクロミック特性(特に、転移温度)を制御することができる。
また、この溶液は、酸化性または還元性を有する物質Cが更に混ざったものであって良い。物質Cには、例えば、過酸化水素(H)が含まれる。酸化性または還元性を有する物質Cを添加することにより、溶液のpHを調整したり、物質Aを均一に溶解させたりすることができる。
(2)次に、調製した溶液を用いて、水熱反応処理を行う。ここで、「水熱反応」とは、温度と圧力が、水の臨界点(374℃、22MPa)よりも低い熱水(亜臨界水)中において生じる化学反応を意味する。水熱反応処理は、例えば、オートクレーブ装置内で実施される。水熱反応処理により、二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子が得られる。
水熱反応処理の条件(反応物の量、処理温度、処理圧力、処理時間)は、適宜設定されるが、水熱反応処理の温度は、例えば250℃〜350℃(好ましくは、250℃〜300℃、より好ましくは、250℃〜280℃)である。温度を低くすることにより、得られる単結晶微粒子の粒径を小さくすることができるが、過度に粒径が小さいと、結晶性が低くなる。また、水熱反応処理の時間は、例えば1時間〜5日である。時間を長くすることにより、得られる単結晶微粒子の粒径等を制御することができるが、過度に長い処理時間では、エネルギー消費量が多くなる。
なお、水熱反応処理は、必ずしもバッチ式で実施する必要はなく、連続式に実施しても良い。
(3)さらに、必要に応じて、得られた単結晶微粒子の表面に、コーティング処理または表面改質処理を行っても良い。これにより、単結晶微粒子の表面が保護され、および/または表面改質された単結晶微粒子を得ることができる。また、これにより、単結晶微粒子の光学特性(調光特性)を制御することができる。コーティング処理または表面改質処理は、例えば、シランカップリング剤により実施されて良い。
以上の工程により、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子を含む懸濁液が得られる。その後、懸濁液から、ろ過、洗浄、乾燥などによって、本発明による単結晶微粒子が得られる。
このような方法では、従来のような追加の熱処理工程を含まないため、処理プロセスが簡略化される。また、追加の熱処理によって、単結晶微粒子が凝集されることもない。従って、均一で分散性の良い、良好なサーモクロミック特性を有する単結晶微粒子を得ることができる。
また、このような方法では、二酸化チタン(TiO)等の種結晶を用いないため、純度の高い二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子を得ることができる。従って、良好なサーモクロミック特性を有する単結晶微粒子を得ることができる。
さらに、このような方法では、粒子の異方成長が抑制されるので、平均アスペクト比が1〜3であり、平均粒径が10〜100nmである二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子を得ることができる。粒子の異方成長が抑制される理由は、十分には把握されていないが、水熱反応中の溶液のpH値が適切な範囲であることが、その理由の一つとして考えられる。即ち、ヒドラジン(N)及びその水和物(N・nHO)は、他の還元剤に比べて中性に近く、還元効果が強いことが、その理由の一つとして考えられる。
このような特徴を有する単結晶微粒子は、溶液中で沈殿しにくく、また、帯電によって反発し合うので、良好な分散性を示す分散液が得られる。分散液としては、水熱反応処理後の溶液をそのまま用いることができる。この場合、ろ過工程等が不要になるので、分散液を得るための処理プロセスが簡略化される。なお、水熱反応処理後の溶液をそのまま用いる代わりに、溶液に所定の溶媒を添加したり、溶液中の溶媒を所定の溶媒に置換したりすることもできる。
(単結晶微粒子)
本発明では、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子であって、
アスペクト比が1〜3であり、粒径が10〜100nmであることを特徴とする単結晶微粒子が提供される。
このような特徴をもつ単結晶微粒子では、アスペクト比が十分に小さく、形状が等方的であるので、溶液に添加した場合の分散性が良好である。加えて、単結晶の粒径が十分に小さいので、従来の微粒子に比べて、良好なサーモクロミック特性を発揮することができる。なお、「アスペクト比」および「粒径」の測定方法については、実施例で説明する。
また本発明の単結晶微粒子は、二酸化バナジウム(VO)の他、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、ゲルマニウム(Ge)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)、フッ素(F)およびリン(P)からなる群から選定された、少なくとも一つの元素を含んでいても良い。このような元素の添加により、単結晶微粒子の相転移特性(特に、調光温度)を制御することが可能となる。なお、最終的に得られる単結晶微粒子に対する、そのような添加物の総量は、バナジウム(V)原子に対して、0.1〜5.0原子%程度で十分であり、例えば、1.0原子%である。5.0原子%以上の量を添加すると、単結晶微粒子のサーモクロミック特性(例えば、調光前後の透過率の差)を劣化させてしまうおそれがあるからである。
また、本発明による単結晶微粒子の表面の少なくとも一部は、コーティング処理および/または表面改質処理されていても良い。これにより、単結晶微粒子の表面を保護したり、表面性状を改質したり、光学的特性を制御したりすることが可能となる。
さらに、本発明による単結晶微粒子をアルコールのような有機溶媒、あるいは水のような無機性の溶媒中に分散させた場合、サーモクロミック特性を有する単結晶微粒子を含む分散液を提供することができる。
(単結晶微粒子の用途)
本発明による単結晶微粒子は、例えば、サーモクロミック特性を有する塗料、サーモクロミック特性を有するフィルム、ならびにサーモクロミック特性を有するインクに適用することができる。例えば、サーモクロミック特性を有する塗料およびインクは、一般的な(例えば市販の)塗料となる材料に、本発明による単結晶微粒子を添加することにより、調製することができる。サーモクロミック特性を有するフィルムは、一般的な(例えば市販の)樹脂フィルム等の透明フィルムとなる原料に、本発明による単結晶微粒子をフィラーとして添加して、調製することができる。
以下に、実施例などにより本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
[実施例1]
(微粒子の製造)
まず、過酸化水素水(濃度35重量%、和光純薬社製)の10重量%水溶液50mlに、五酸化バナジウム(V、和光純薬社製、特級)1.5グラムを加え、これを4時間撹拌して澄んだ赤茶色のゾルを得た。得られたゾル10mlに、ヒドラジン水和物(N・HO、和光純薬社製、特級)の5重量%水溶液をゆっくり滴下し、pH値が4.0〜5.0(本実施例では、4.5)の溶液を調製した。調製した溶液を、市販の水熱反応処理用オートクレーブ(三愛科学社製、HU−25型)(SUS製本体に25ml容積のテフロン(登録商標)製内筒を備える)内に入れ、270℃で48時間、水熱反応させた。水熱反応後の溶液のpH値は、7.7であった。
次に、得られた反応生成物をろ過し、これを水およびエタノールで洗浄した。さらに、この反応生成物を、定温乾燥機を用いて、60℃で10時間乾燥させた。これにより、微粒子が得られた(以下に示すように、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)で構成されていることが確認された)。
(評価方法)
次に、得られた微粒子の各特性を評価した。
まず、得られた微粒子を、市販の高透明樹脂粘着テープの一表面に均一に塗布し、このテープをガラス基板に貼り付けた。これにより、評価用のガラス基板サンプル(寸法:縦25mm×横25mm×厚さ1mm)を得た。また、微粒子の塗布されていないテープをガラス基板に貼り付け、標準サンプルを用意した。
微粒子の結晶性は、得られた微粒子をそのまま用いて、粉末XRD装置(PHILIPS社製、X’Pert−MPD型)により評価した。
微粒子の微細構造は、得られた微粒子をそのまま用いて、走査型電子顕微鏡(FE−SEM)(日立社製、Hitachi S−4300型)および透過型電子顕微鏡(TEM)(日本電子社製、JEOL JEM2010型)により評価した。具体的には、SEM写真(1250nm×850nm)を用いて、各微粒子の粒径やアスペクト比の算出を行った。また、各微粒子が単結晶であることの確認は、TEM観察時の電子回折パターンの評価により行った。
ここで、各微粒子の粒径は、いわゆる面積円相当径を意味する。具体的には、SEM写真において、各微粒子の面積を測定し、同一の面積を有する円の直径を各微粒子の粒径とした。また、SEM写真において、寸法および形状が最も普遍的な微粒子10個を選定し、微粒子10個の平均粒径を算出した。
ここで、各微粒子のアスペクト比は、SEM写真における、微粒子の長軸の長さと、短軸の長さとの比を意味する。また、SEM写真において、寸法および形状が最も普遍的な微粒子10個を選定し、微粒子10個の平均アスペクト比を算出した。
微粒子のサーモクロミック特性は、ガラス基板サンプルを用いて、加熱可能な分光光度計(日本分光社製、V−570型、190−2500nm)により測定した。測定温度は、20℃および80℃とした。なお、標準サンプルを用いてテープやガラス基板の影響を予め調べ、これらの影響を測定結果から取り除く補正を行った。また、微粒子の赤外透過率の温度依存性を測定した。
(評価結果)
図1に、得られた微粒子をそのまま用いた粉末XRD測定の結果を、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)結晶の標準回折パターン(JCPDS82−0661)(図1の下側)とともに示す。図1に示すように、サンプルの回折ピークは、標準ピークと一致することがわかった。また得られた回折ピークは、鋭く、半値幅が狭くなっていることから、得られた微粒子は、ナノオーダーであるにも関わらず、極めて良好な結晶性を有することがわかった。
図2に、微粒子のSEM写真を示す。得られた微粒子は、ほとんどが凝集しておらず、アスペクト比が小さい、ほぼ等方的形状を有することがわかる。また、各微粒子の粒径がほぼ揃っており、粒径のばらつきが小さいことがわかる。微粒子10個の平均粒径は約40nmであり、微粒子10個の平均アスペクト比は、約1.4であった。なお、TEM観察時の電子回折パターンによって、得られた各微粒子が単結晶であることが確認された。
図3に、微粒子のサーモクロミック特性を示す。なお、図3には、標準サンプルを用いて補正を行った結果を示す。20℃から80℃への温度上昇による、二酸化バナジウム(VO)の半導体から金属への相転移によって、微粒子の透過率に大きな変化が観察された。例えば、波長2500nmでは、温度が20℃から80℃に上昇することにより、光透過率に47.5%(74.3%−26.8%)の差が生じた。前述のように、従来の方法で製造された微粒子の場合、同波長における光透過率の差は、約12%(非特許文献3)、または約20%(非特許文献2)に過ぎない。従って、本発明による単結晶微粒子の場合、極めて良好なサーモクロミック特性が得られることがわかる。
得られた微粒子の転移温度は、波長2000nmでの透過率変化曲線の測定により、約60℃と測定された。この測定値は、理論値(68℃)よりも約8℃低い。従って、本実施例によれば、タングステン(W)等の元素を微粒子に添加せずに、微粒子の転移温度を理論値よりも低下できることがわかる。なお、得られた微粒子の転移温度が理論値よりも低い理由は十分に把握されていないが、得られた微粒子の粒径が均一で小さく、且つ、アスペクト比が小さいことが、理由の一つとして考えられる。
[実施例2]
(微粒子の製造)
まず、純水10mlに、ヒドラジン水和物(N・HO、和光純薬社製、特級)の5重量%水溶液1.6グラムを滴下し、更に、五酸化バナジウム(V、和光純薬社製、特級)0.3グラムを加え、溶液を調製した。調製した溶液を、市販の水熱反応処理用オートクレーブ(三愛科学社製、HU−25型)(SUS製本体に25ml容積のテフロン(登録商標)製内筒を備える)内に入れ、270℃で48時間、水熱反応させた。
次に、得られた反応生成物をろ過し、これを水およびエタノールで洗浄した。さらに、この反応生成物を、定温乾燥機を用いて、60℃で10時間乾燥させた。これにより、微粒子が得られた(以下に示すように、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)で構成されていることが確認された)。
(評価結果)
図4に、得られた微粒子をそのまま用いた粉末XRD測定の結果を、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)結晶の標準回折パターン(JCPDS82−0661)(図4の下側)とともに示す。図4に示すように、得られた微粒子は、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)で構成されていることが確認された。
図5に、微粒子のSEM写真を示す。得られた微粒子は、ほとんどが凝集しておらず、アスペクト比が小さい、ほぼ等方的形状を有することがわかる。また、各微粒子の粒径がほぼ揃っており、粒径のばらつきが小さいことがわかる。微粒子10個の平均粒径は約50nmであった。なお、TEM観察時の電子回折パターンによって、得られた各微粒子が単結晶であることが確認された。
[実施例3]
(微粒子の製造)
まず、純水10mlに、バナジン酸アンモニウム(NHVO、和光純薬社製、特級)0.433グラムを混合し、更に、ヒドラジン水和物(N・HO、和光純薬社製、特級)の5重量%水溶液をゆっくり滴下し、pH値が9.0〜9.5(本実施例では、9.2)の溶液を調製した。調製した溶液を、市販の水熱反応処理用オートクレーブ(三愛科学社製HU−25型)(SUS製本体に25ml容積のテフロン(登録商標)製内筒を備える)内に入れ、100℃で8時間、引き続き270℃で24時間、水熱反応処理を実施した。
次に、得られた反応生成物をろ過し、これを水およびエタノールで洗浄した。さらに、この反応生成物を、定温乾燥機を用いて、60℃で10時間乾燥させた。これにより、微粒子が得られた(以下に示すように、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)で構成されていることが確認された)。
(評価結果)
図6に、得られた微粒子をそのまま用いた粉末XRD測定の結果を、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)結晶の標準回折パターン(JCPDS82−0661)(図6の下側)とともに示す。図6に示すように、得られた微粒子は、サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)で構成されていることが確認された。
図7に、微粒子のSEM写真を示す。得られた微粒子は、ほとんどが凝集しておらず、アスペクト比が小さい、ほぼ等方的形状を有することがわかる。また、各微粒子の粒径がほぼ揃っており、粒径のばらつきが小さいことがわかる。微粒子10個の平均粒径は約50nmであり、微粒子10個の平均アスペクト比は、約1.6であった。
図8に、微粒子のTEM写真を示す。TEM写真中央の一番大きな微粒子は、長軸の長さが90nm、短軸の長さが60nmであった。この微粒子は、粒径が約82nmであり、アスペクト比が1.5であった。なお、TEM写真上には、20〜50nmの粒径を有する微粒子が多数確認できる。なお、TEM観察時の電子回折パターンによって、各微粒子が単結晶であることが確認された。
図9に、微粒子のサーモクロミック特性を示す。なお、図9には、標準サンプルを用いて補正を行った結果を示す。20℃から80℃への温度上昇による、二酸化バナジウム(VO)の半導体から金属への相転移によって、微粒子の透過率に大きな変化が観察された。例えば、波長2500nmでは、温度が20℃から80℃に上昇することにより、光透過率に46.9%(82.7%−35.8%)の差が生じた。従って、本発明による単結晶微粒子の場合、従来に比べて、極めて良好なサーモクロミック特性が得られることがわかる。
得られた微粒子の転移温度は、波長2000nmでの透過率変化曲線の測定により、約60℃と測定された。この測定値は、理論値(68℃)よりも約8℃低い。従って、本実施例によれば、タングステン(W)等の元素を微粒子に添加せずに、微粒子の転移温度を理論値よりも低下できることがわかる。
[実施例4]
実施例4では、実施例3と同様にして得られた微粒子に、シランカップリング剤による表面処理コーティングを行った。具体的には、まず、エタノール(和光純薬社製、一級)20mlと、純水5mlとを混ぜた溶液に、アンモニア水(濃度28重量%、和光純薬社製、特級)を加え、pH値が11.8の溶液を作製した。この溶液に、実施例3と同様にして得られた二酸化バナジウム(VO)微粒子1.0グラムと、シランカップリング剤0.3グラムとを加え、4時間攪拌混合した。シランカップリング剤としては、オルトけい酸テトラエチル((CO)Si、和光純薬社製、特級)を用いた。次に、得られた懸濁液から、ろ過、洗浄によって、微粒子を回収した。回収した微粒子を110℃で1時間乾燥処理を行った。これにより、表面コーティングが施された二酸化バナジウム(VO)微粒子を得た。
図10に、表面コーティングが施された微粒子のTEM写真および電子線回折パターンを示す。図10中には、長軸の長さが80nm、短軸の長さが45nmである、二酸化バナジウム(VO)の微粒子が示されている。図10から、この微粒子の表面は、厚さ数nmのアモルファス状の薄膜(アモルファスシリカの薄膜と推定される)で覆われていることがわかる。この微粒子は、電子線回折パターンによって、単結晶であることが確認された。
[実施例5]
実施例5では、実施例1と同様にして得られた水熱反応後の溶液を用いて、調光性インクを作製した。具体的には、水熱反応後の溶液に純水を加え、超音波による分散処理を10分間行い、調光性インクを作製した。得られた調光性インクは、半透明で黄金色を呈していた。
実施例1で示したように、水熱反応により得られた複数の微粒子は、ほとんどが凝集しておらず、平均粒径が10〜100nmの範囲にあり、平均アスペクト比が1〜3の範囲にある。従って、微粒子は、溶液中で沈殿しにくく、また、帯電によって反発し合うので、良好な分散性を示す調光性インクが得られた。
なお、実施例1で示したように、水熱反応後の溶液のpH値は7.7であり中性に近いので、水熱反応後の溶液を、そのまま、調光性インクとして用いることも可能である。
得られた調光性インクを市販の栓付石英セル(2面透光型45×12.5×10mm)内に入れ、加熱可能な分光光度計(日本分光社製V−570型、190−2500nm)により、調光性インクの透過スペクトルを測定した。測定温度は、20℃および80℃とした。また、調光性インクの光透過率(波長1060nm)の温度依存性を測定した。
図11に、調光性インクの透過スペクトルの測定結果を、光透過率の温度依存性の測定結果(図11の右側)とともに示す。図11から、温度変化による透過率の変化が明らかである。なお、図11の透過スペクトル(図11の左側)における波長960nmおよび波長1150nm付近における吸収ピークは、水の影響である。また、図11から、得られた微粒子の転移温度は約60℃であるとわかる。
[実施例6]
実施例6では、タングステン(W)を添加した二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子の製造を行った。まず、純水10mlに、バナジン酸アンモニウム(NHVO、和光純薬社製、特級)0.433グラムと、タングステン酸アンモニウムパラ五水和物((NH101241・5HO、和光純薬社製)0.00957グラムとを混合した溶液を得た。得られた溶液に、ヒドラジン水和物(N・HO、和光純薬社製、特級)の5重量%水溶液をゆっくり滴下し、pH値が9.0〜9.5(本実施例では、9.2)の溶液を調製した。調製した溶液を、市販の水熱反応処理用オートクレーブ(三愛科学社製HU−25型)(SUS製本体に25ml容積のテフロン(登録商標)製内筒を備える)内に入れ、100℃で8時間、引き続き270℃で24時間、水熱反応処理を実施した。
次に、得られた反応生成物をろ過し、これを水およびエタノールで洗浄した。さらに、この反応生成物を、定温乾燥機を用いて、60℃で10時間乾燥させた。これにより、タングステン(W)を添加した二酸化バナジウム(VO)微粒子が得られた。
なお、本実施例において、タングステン酸アンモニウムパラ五水和物((NH101241・5HO)は、最終的に得られる微粒子の転移温度を低下させるために添加した。バナジウム(V)原子に対するタングステン(W)原子の割合は、1.0%である。
得られた各微粒子は、TEM観察時の電子回折パターンによって、単結晶であることが確認された。
得られた微粒子の転移温度は、波長2000nmでの透過率変化曲線の測定により、約45℃と測定された。この結果と実施例3の結果から明らかなように、タングステン(W)を微粒子に添加することで、微粒子の転移温度を低下できることがわかる。
(比較例1)
市販の二酸化バナジウム(VO)粉末(純度99.9%、メッシュ#180μm、株式会社高純度化学研究所製)を、市販の高透明樹脂粘着テープの表面に均一に塗布し、このテープをガラス基板に貼り付け、評価用のガラス基板サンプル(寸法:縦25mm×横25mm×厚さ1mm)を得た。
図12には、比較例1に係る粉末のXRD回折パターンを示す。当然のことながら、各回折ピークは、同図の下側に示したR相の二酸化バナジウム(VO)の標準ピークと一致した。
図13には、この市販の二酸化バナジウム(VO)粉末のSEM写真を示す。市販の二酸化バナジウム(VO)粉末では、粒径が不均一であるとともに、粒径の最大値がミクロンオーダーで、極めて大きいことがわかる。
図14には、この市販の二酸化バナジウム(VO)粉末のサーモクロミック特性を示す。なお、図14には、標準サンプルを用いて補正を行った結果を示す。この結果から、比較例1の二酸化バナジウム(VO)粉末では、粒径が大きく、不均一なため、良好なサーモクロミック特性が得られないことがわかる。
本発明は、サーモクロミック特性を有する多機能塗料およびそれを適用した被覆物、樹脂フィルム、ならびにインクおよびその印刷物等に適用することができる。また、本発明を、車両または建築物の窓、テント材、農業用温室フィルムに適用した場合、赤外線入射量の制御、過熱防止等の効果を得ることができる。

Claims (7)

  1. サーモクロミック特性を有する二酸化バナジウム(VO)の単結晶微粒子の製造方法であって、
    五酸化二バナジウム(V )、およびバナジン酸アンモニウム(NH VO )のうちの少なくとも1つを含む物質Aと、ヒドラジン(N)またはその水和物(N・nHO)と、酸化性を有する物質と、水とを含み、二酸化チタン(TiO)の粒子含まない溶液を水熱反応させることにより直接に前記単結晶微粒子を得ることを特徴とする単結晶微粒子の製造方法。
  2. 前記物質Aは五酸化二バナジウムであり、
    前記酸化性を有する物質は過酸化水素である、請求項1に記載の単結晶微粒子の製造方法。
  3. 前記水熱反応は、250℃〜350℃の温度で実施されることを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶微粒子の製造方法。
  4. 前記水熱反応は、1時間〜5日間の時間で実施されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の単結晶微粒子の製造方法。
  5. 前記溶液には、前記単結晶微粒子に添加する元素を含む物質Bが更に含まれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の単結晶微粒子の製造方法。
  6. 前記単結晶微粒子に添加する元素は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、ゲルマニウム(Ge)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)、フッ素(F)およびリン(P)からなる群から選定された、少なくとも1つの元素であることを特徴とする請求項5に記載の単結晶微粒子の製造方法。
  7. 前記水熱反応により製造される複数の前記単結晶微粒子は、平均アスペクト比が1〜3であり、平均粒径が10〜100nmであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の単結晶微粒子の製造方法。
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