JP5483705B2 - 水素製造触媒およびそれを用いた水素製造方法 - Google Patents

水素製造触媒およびそれを用いた水素製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アンモニアを原料とし水素を製造するために用いる触媒およびその水素製造方法に関するものである。
水素製造技術については、他の工業プロセス、例えば、鉄鋼製造プロセスからの副生水素や、石炭・石油の改質により製造される水素等がある。かかるプロセスから生じる水素は設備依存性が強く、適宜、簡便に水素を利用するという面では利便性が少ないものである。
一方、簡便に水素を得る手段として、アンモニアの分解反応を利用する方法がある。反応式はNH3 → 0.5N2 + 1.5H2である。この反応は10.9kcal/molの大きな吸熱反応であることから、系外からの反応熱供給が必要となる。この反応熱の供給方法として、原料であるアンモニアやアンモニア分解反応で生成した水素の一部を燃焼し、その燃焼熱をアンモニア分解の反応熱として用いるオートサーマルリフォーマー(ATR)がある(特許文献1,非特許文献1)。燃焼反応はNH3 + 0.75O2 → 0.5N2 + 1.5H2O;H2 + 0.5O2 → H2Oである。ATRに用いる触媒としては、Ruをアルミナに担持した触媒(特許文献1)、Pt、Rhをアルミナに担持した触媒(非特許文献1)がある。
しかし、これらの触媒を用いる場合、触媒組成によっては反応制御が難しく、定常的に一定濃度の水素を得ることは容易ではないことがある。また、触媒層温度が変化することでアンモニア改質器が損傷したり、触媒の劣化を招くことがある。
これらの要因からアンモニア分解反応が不安定となり、分解率が充分でないと、反応後のガスに多量のアンモニアが残存することとなり、水素燃料として質の良くない燃料を提供することになる。また、先に提案されている触媒は、いずれも希少金属で資源的制約のあるRu、Rh、Pt等の貴金属元素を触媒活性成分としたものであるため、触媒が高価なものとなりコスト面で実用上、問題が大きい。
国際公開第01/87770号パンフレット
室井高城著「工業貴金属触媒」幸書房、2003年5月26日、p297
本発明は、アンモニアの一部を燃焼し、当該燃焼熱をアンモニア分解反応に利用し、効率的にアンモニアから水素を製造することができる安価で実用的な触媒を見出すことを課題としている。また、当該触媒を用いて効率的にアンモニアから水素を製造する技術を提供することも課題としている。
本発明者らは、鋭意検討の結果、下記触媒および当該触媒を用いてアンモニアから水素を製造する方法を見出し、本発明を完成した。
本発明にかかる水素製造触媒は、アンモニアと酸素を含むガスから水素を得るための触媒であって、アンモニア燃焼触媒成分とアンモニア分解触媒成分とを含むことを特徴とする。
前記アンモニア燃焼触媒成分は、A成分としてマンガン酸化物を含有するものが好ましく、A成分としてマンガン−セリウム酸化物およびB成分として周期表8〜11族に属する金属元素の中から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を含有しており、マンガン−セリウム酸化物がマンガンを二酸化マンガン換算で1〜60質量%含有していることがより好ましく、A成分として含有されるマンガン−セリウム酸化物がX線回折測定にて二酸化セリウムの蛍石型構造を有していると同定されるマンガン−セリウム均密混合酸化物であることがさらに好ましい。
また、前記アンモニア燃焼触媒成分は、A成分としてマンガン−ランタン酸化物を含有していてもよい。この場合、A成分として含有されるマンガン−ランタン酸化物がX線回折測定にてペロブスカイト型構造を有していると同定されるものが好ましい。A成分として含有されるペロブスカイト型マンガン−ランタン酸化物が更にC成分としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、ランタノイド系希土類金属、および、周期表8〜11族に属する金属元素の中から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を結晶構造中に含有するものがより好ましい。
さらに、前記アンモニア燃焼触媒成分は、更にD成分としてアルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を含有することも好適である。
一方、前記アンモニア分解触媒成分は、周期表の6〜10族から選ばれる少なくとも一種の元素を含有するものが好ましい。更にE成分として酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、ゼオライト、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化イットリウム、酸化タングステン、二酸化ケイ素、シリカ−アルミナおよびチタン系複合酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物を含有するものがより好ましい。更にF成分としてアルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を含有するものがさらに好ましい。
本発明にかかる水素製造方法は、前記水素製造触媒を用いてアンモニアと酸素を含むガスから水素を製造することを特徴とするものである。この製造方法において、アンモニア1モルに対して酸素を0.05モル以上0.75モル未満添加することが好ましい。また、アンモニアと酸素を含むガスの流れに対して、前段にアンモニア燃焼触媒成分、後段にアンモニア分解触媒成分を配置し、アンモニアを分解して水素を得ることが好ましい。
本発明は、アンモニアを分解して水素を得る方法として、反応器外部からの過大な加熱をすることなく、アンモニアの一部を燃焼させて得た燃焼熱をアンモニア分解に利用することで自立的な反応を進行させ、効率的にアンモニアから水素を製造することができる安価で実用的な触媒を提供することができた。また、当該触媒を用いて効率的にアンモニアから水素を製造する技術を提供することができた。
本発明の水素製造触媒の使用態様の一つであり、ガス流れに対して前段にアンモニア燃焼触媒成分を、後段にアンモニア分解触媒成分を、別個の触媒として配した模式図である。 本発明の水素製造触媒の使用態様の一つであり、ガス流れに対して前段にアンモニア燃焼触媒成分を、後段にアンモニア分解触媒成分を、一つの耐火性三次元構造体に配した模式図である。 本発明の水素製造触媒の使用態様の一つであり、アンモニア燃焼触媒成分とアンモニア分解触媒成分とを混合した形態を示す模式図である。黒いものはアンモニア燃焼触媒成分を示し、白いものはアンモニア分解触媒成分を示す。 本発明の水素製造触媒の使用態様の一つであり、単一耐火性三次元構造体の上層にアンモニア燃焼触媒成分を、下層にアンモニア分解触媒成分を配した模式図である。
<水素製造方法>
本発明にかかる水素製造方法は、アンモニアを分解して水素を得るに際して、ATRを用いるものであり、アンモニア分解に必要な熱量をアンモニア燃焼反応で発生させた燃焼熱により供給して水素を製造するものである。詳しくは、アンモニアに所定量の酸素を加えて反応ガスとし、当該反応ガスをアンモニア燃焼触媒成分と接触させ、酸素を燃焼反応により実質的に完全に消費させて燃焼熱を得て、当該燃焼熱を利用し、アンモニア分解触媒成分を用いて残存アンモニアを分解して水素を製造するものである。
本発明の水素製造反応では、アンモニア分解に必要な熱量をアンモニア燃焼反応で発生させた燃焼熱により供給して水素を製造することができれば、アンモニア燃焼触媒成分とアンモニア分解触媒成分の配置はどのようなものであっても良く、反応ガス流れに対して入口側にアンモニア燃焼触媒成分を配置し、出口側にアンモニア分解触媒成分を配置する、アンモニア燃焼触媒成分とアンモニア分解触媒成分の双方の成分を含んだ混合触媒層に反応ガスを供給する、等を例示することができる(例えば、図1〜図4の1、2)。好ましい形態としては、反応ガス流れに対して入口側にアンモニア燃焼触媒成分を配置し、出口側にアンモニア分解触媒成分を配置する形態である(図1、2の1、2)。なお、以下においては、触媒入口側を前段、触媒出口側を後段と記載することがある。
アンモニア分解反応は吸熱反応であり、当該反応を効率良く進行させるには、外部から熱を供給することが必要である。しかし、単純に反応器外部から加熱すると部分的に、特に反応器外周部において過剰加熱が生じやすく、その結果、アンモニア分解反応が不均一なものとなり、定常的に一定濃度の水素を得ることが困難となる場合がある。また、部分的に過剰加熱された触媒の熱劣化が進行してアンモニア分解率が低下する等の問題もある。上記のような問題に対し、本発明の製造方法では、アンモニア分解反応に先立ち、当該アンモニアに所定量の酸素を加えて反応ガスとし、当該反応ガスをアンモニア燃焼触媒成分と接触させ、燃焼反応により実質的に酸素を完全に消費させて燃焼熱を得る。また、当該燃焼熱により温度上昇した無酸素状態の反応ガスを、アンモニア分解触媒成分に接触させ、当該ガス中のアンモニアを分解して水素を製造する。このようにアンモニアの一部を酸化し、反応器内で効率的に分解反応に必要な熱を供給することで、反応器外部からの熱供給時に発生しやすい部分過剰加熱に起因する問題を抑制し、アンモニアを水素と窒素に分解することを有効に行うことができる。
前記製造方法において、アンモニア分解触媒成分100容量部に対して、アンモニア燃焼触媒成分が5〜100容量部であることが好ましく、更に好ましくは10〜50容量部である。
本発明に用いるガスはアンモニアと酸素を含むものであれば良く、アンモニアに対する酸素のモル比率は、0.05以上0.75未満が好ましく、0.1以上0.5以下がより好ましく、もっとも好ましくは0.12以上0.3以下である。アンモニアに対して酸素を加える際、酸素添加量の増加にともない燃焼熱が増加するため、分解反応の速度は向上するが、過剰な酸素添加により触媒層が分解反応に必要な温度より過度に高い温度になると、触媒の熱劣化が引き起こされるため、触媒の性能や寿命を損なうことになり好ましくない。加えて、過剰な酸素添加は、アンモニアからの水素収率を低下させることとなるため、効率的な水素製造の観点からも好ましくない。
反応ガスの空間速度(SV)は、100〜700,000h-1が好ましく、より好ましくは1,000〜100,000h-1である。100h-1未満である場合は、反応器が大きすぎ非効率的となるおそれがある。700,000h-1を超える場合は、反応率が低下して水素収率が低下するおそれがある。
触媒層入口側に供給する反応ガスの温度は、100〜700℃が好ましく、より好ましくは120〜500℃である。反応ガスの圧力は特に限定されないが、アンモニア分解反応が分子数増加反応であるため平衡的には減圧から微加圧で実施することが好ましい。
反応ガスの流れに対して入口側にアンモニア燃焼触媒成分を、出口側にアンモニア分解触媒成分を配置してアンモニア分解による水素製造を実施する場合の、触媒出口側(後段)への供給反応ガス温度は300〜900℃が好ましく、より好ましくは400〜700℃である。反応ガスの圧力は特に限定されないが、後段でのアンモニア分解反応が分子数増加反応であるため平衡的には減圧から微加圧で実施することが好ましい。
<アンモニア燃焼触媒成分>
本発明のアンモニア燃焼触媒成分とは、50〜300℃の温度条件下でアンモニア燃焼反応を進行させ、供給酸素の実質的全量を消費できる触媒性能を有するものである。本発明のアンモニア燃焼触媒成分は、A成分としてマンガン酸化物を含有するものが好ましい。
A成分はマンガン−セリウム酸化物(以下、このアンモニア燃焼触媒成分を「Mn−Ce系燃焼成分」と省略する)とすることができる。このMn−Ce系燃焼成分において、マンガンを二酸化マンガン換算で1〜60質量%含有することが好ましい。
前記Mn−Ce系燃焼成分は、粉末X線回折測定にて二酸化セリウムの蛍石型構造を有していると同定されるマンガン−セリウム均密混合酸化物であることが好ましい。本発明のA成分の好ましい形態であるマンガン−セリウム均密混合酸化物とは、粉末X線回折にて測定した際に、酸化マンガンに由来する回折ピークは見られず、蛍石型の二酸化セリウムの結晶ピークを主ピークとして有するものである。粉末試料の結晶構造は格子面間隔(d値)を測定することにより確認することが可能である。X線回折の測定条件は、CuKα線源、電圧45KV、電流40mA、走査範囲10〜90°、走査速度0.198°/minで実施することができる。本発明により得られたマンガン−セリウム均密混合酸化物のX線回折の測定結果では、主ピークのd値は3.07〜3.15の範囲にあり、JCPDS(Joint Committee for Powder Diffraction Standards)カードに記載された二酸化セリウムの蛍石型構造のd値である3.12とほぼ一致する。また、カードに記載されている二酸化セリウムのd値は相対強度が高い順に、3.12、1.91、1.63、2.71等であり、主ピーク以外もほぼ一致した位置(d値±0.05)に結晶ピークが検出され、マンガン−セリウム均密混合酸化物の結晶構造は二酸化セリウム蛍石型構造にほぼ一致していると考えられる。
前記Mn−Ce系燃焼成分はマンガンを二酸化マンガン換算で1〜60質量%含有することが好ましい。より好ましくは2〜50質量%、さらに好ましくは5〜40質量%である。このように高い含有率でマンガンを含有するにも関わらず、マンガン−セリウム均密混合酸化物では、酸化マンガンに由来する回折ピークが見られないことから、酸化マンガンはアモルファスな状態で酸化セリウム上に高分散されていると推定される。
Mn−Ce系燃焼成分におけるマンガンの二酸化マンガン換算の含有率が1質量%未満である場合は、アンモニア燃焼活性が不十分となり効率的なアンモニア燃焼反応が行えなくなる。60質量%を超える場合は、酸化マンガンが粗大化しやすくなり耐熱性やアンモニア燃焼活性の低下を招くので好ましくない。
一般に酸化マンガンの結晶構造としてはMnO、MnO2、Mn23、Mn34などの形態があり、特にMnO2は活性二酸化マンガンと呼ばれ強い酸化力を有していることが知られている。しかしながら、MnO2は熱により相変化しやすいため、高温条件下で使用されるアンモニア燃焼触媒として使用することは困難であった。後述する製造方法により得られるMn−Ce系燃焼成分、特にマンガン−セリウム均密混合酸化物は900℃の高温で熱曝露しても、X線回折測定において、ほぼ二酸化セリウムの蛍石型の結晶ピークのみが検出されており、熱的安定性に関しても大幅な改善効果が得られることが判った。
次にMn−Ce系燃焼成分の製造方法について説明する。Mn−Ce系燃焼成分は、固相混合法、固液混合法、液相共沈法、アルコキシドを用いたゾルゲル法等により製造することができる。Mn−Ce系燃焼成分の好ましい形態であるマンガン−セリウム均密混合酸化物の調製法としては、特に安価な原料を用い、簡便な製造装置を用いて高活性な均密混合酸化物を製造することができる固液混合法が好ましい製造方法として挙げられる。固液混合法とは、マンガンまたはセリウムのどちらかを、使用する溶媒に不溶な固体原料として用いて、もう一方の金属塩を水などの溶媒に溶解した溶液とし、両者を混合して調製する方法である。セリウム源を固体原料とし、マンガン源を溶液として使用することが好ましい。
本発明のMn−Ce系燃焼成分の具体的な製造方法は、酸化セリウム、または酸化セリウムの前駆体と、マンガン化合物溶液を十分に混合し、乾燥後に空気中で300〜900℃で焼成する方法が好ましい。この製造方法により、20〜100m2/gの比表面積を有するマンガン−セリウム均密混合酸化物を調製することができる。セリウム源としては、結晶性の低い酸化セリウム、炭酸セリウム、水酸化セリウム等の酸化セリウムの前駆体が使用可能であり、特に多孔質で高比表面積なマンガン−セリウム均密混合酸化物を得ることができる炭酸セリウムをセリウム源として用いることが好ましい。マンガン源としては、硝酸マンガン、塩化マンガン、酢酸マンガン等の水などの溶媒に溶解可能なマンガン化合物の溶液を使用することができ、特に硝酸マンガン水溶液を使用することが好ましい。水などの溶媒の添加量は固液の均質な混合が可能な範囲とし、混合装置や乾燥装置の仕様に合わせて適宜変更できる。乾燥は水などの溶媒を除去するものであり、80〜200℃の範囲で1〜24時間実施し、その後空気中で300〜900℃、好ましくは500〜700℃で焼成することでマンガン−セリウム均密混合酸化物を調製することができる。
また、前記Mn−Ce系燃焼成分の製造工程において、マンガン化合物溶液に酢酸、クエン酸、マレイン酸、リンゴ酸、コハク酸等の有機酸を添加することにより、さらに高活性で微細構造を有したマンガン−セリウム均密混合酸化物を得ることができる。有機酸の添加量としてはマンガン化合物1モルに対して0.1〜2モルが好ましく、より好ましくは0.3〜1.5モル、さらに好ましくは0.5〜1モルである。有機酸の添加量が0.1モルより少ない場合は添加効果が得られず、2モルを超える場合は焼成時に還元雰囲気となりマンガン−セリウム均密混合酸化物の性状に悪影響を与える可能性があるため好ましくない。
本発明で用いるMn−Ce系燃焼成分は、B成分として周期表8〜11族に属する元素の中から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を含有することができる。8族の鉄、ルテニウム、オスミウム、9族のコバルト、ロジウム、イリジウム、10族のニッケル、パラジウム、白金および11族の銅、銀、金などが使用可能である。コスト面で好ましいB成分としては、鉄、コバルト、ニッケル、銅および銀から選ばれる少なくとも一種の元素である。尚、B成分は各元素の金属または金属酸化物として含有することが好ましい。
B成分として、銀および/または銅を含有させることで、アンモニア燃焼活性を向上させることができ、低温での高いアンモニア燃焼活性を得ることができる。また、鉄、ニッケル、コバルトから選ばれる少なくとも一種の金属元素を含有させることで、アンモニア燃焼触媒成分にアンモニア分解性能を具備させることができる。アンモニア分解活性を有するアンモニア燃焼触媒成分を用いることにより、アンモニア燃焼反応による発熱をアンモニア分解反応による吸熱に利用すると同時に、アンモニア燃焼触媒成分の過度な温度上昇を抑制でき、アンモニア燃焼触媒成分の熱による性能劣化を防止することができる。したがって、B成分としては、銀および/または銅と、鉄、ニッケル、コバルトから選ばれる少なくとも一種の金属元素の両方を含有させることが好ましい。
本発明のMn−Ce系燃焼成分は、前記A成分としてマンガン−セリウム酸化物を10〜99.95質量%、B成分として周期表8〜11族の金属元素を当該金属元素の酸化物換算で0.05〜80質量%含有することが好ましい。A成分であるマンガン−セリウム酸化物が10質量%未満である場合は、アンモニアの酸化速度が遅くなり高いアンモニア燃焼活性が得られ難くなる。好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上である。また、B成分である周期表8〜11族の金属元素が0.05質量%より少ない場合は、低温でのアンモニア酸化性能が不十分となり、80質量%を超えても性能向上効果はほとんど得られず分散性が低下して粒子成長する可能性があるので好ましくない。
本発明のMn−Ce系燃焼成分の製造方法においてB成分の添加方法は特に限定されるものではなく、例えば(1)〜(3)の方法が例示される。(1)Mn−Ce系燃焼成分の粉体に、B成分の金属元素の硝酸塩、硫酸塩などの水溶液を噴霧や浸漬して乾燥焼成して担持してから、これら触媒組成物を成形して乾燥焼成して製造する方法、(2)Mn−Ce系燃焼成分の粉末とB成分の金属塩溶液と混練して成形してから乾燥焼成して製造する方法、(3)Mn−Ce系燃焼成分を含有する触媒組成物を成形して乾燥焼成後に触媒B成分の金属塩溶液に含浸し、乾燥焼成する方法。前記触媒成分の焼成温度としては300〜900℃、好ましくは400〜600℃にて空気中で焼成することである。
本発明のアンモニア燃焼触媒成分は、他の態様としてマンガン−ランタン酸化物をA成分として含有することができる(以下、このアンモニア燃焼触媒成分を「Mn−La系燃焼成分」と省略する)。当該Mn−La系燃焼成分は、粉末X線回折測定にてペロブスカイト型構造を有していると同定されるものが好ましい。
前記ペロブスカイト型Mn−La系燃焼成分は、更にC成分としてリチウム等のアルカリ金属、カルシウム、ストロンチウム等のアルカリ土類金属、セリウム、プラセオジム等のランタノイド系希土類金属、および、周期表8〜11族に属する金属元素の中から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を結晶構造中に含有することが好ましい。当該ペロブスカイト型Mn−La系燃焼成分に含まれるマンガン含有量は、ペロブスカイト型結晶構造に組み込まれるC成分量との関係で変化するが、通常、マンガンを二酸化マンガン換算で10〜50質量%含有することが好ましい。
C成分として、銀および/または銅を含有させることで、アンモニア燃焼活性を向上させることができる。また、鉄、ニッケル、コバルトから選ばれる少なくとも一種の金属元素を含有させることで、当該アンモニア燃焼触媒成分にアンモニア分解性能を具備させることができる。したがって、C成分としては、銀および/または銅と、鉄、ニッケル、コバルトから選ばれる少なくとも一種の金属元素の両方を含有させることが好ましい。
マンガン−ランタン酸化物の好ましい形態であるペロブスカイト型マンガン−ランタン酸化物は、固相混合法、固液混合法、液相共沈法、アルコキシドを用いたゾルゲル法等により製造することができる。特に安価な原料を用い、簡便な製造装置で粒子サイズが小さく、ペロブスカイト構造以外の不純な結晶相の少ない高活性なペロブスカイト型酸化物を製造することができる液相共沈法が好ましい製造方法として挙げられる。液相共沈法とは、例えば、所定量のマンガン化合物とランタン化合物を含む水溶液を、過剰なアンモニアや水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等の塩基性物質を含む水溶液中に撹拌下、滴下して沈殿物を生成させ、当該沈殿物をろ過、水洗後、乾燥し、500〜900℃で熱処理して結晶化させればよい。
また、C成分の添加方法については、例えば、液相共沈法で結晶構造中にC成分を含むMn−La系燃焼成分を調製する場合は、所定量のマンガン化合物とランタン化合物を含む水溶液に所定量のC成分の水溶性塩を加えた混合水溶液を調製し、当該水溶液を、過剰なアンモニアやTMAH等の塩基性物質を含む水溶液中に撹拌下、滴下して沈殿物を生成させ、当該沈殿物をろ過、水洗後、乾燥し、500〜900℃で熱処理して結晶化させることで、C成分をペロブスカイト構造中に組み込むことができる。
本発明のアンモニア燃焼触媒成分(Mn−Ce系燃焼成分、Mn−La系燃焼成分の両方を含む、以下同じ)は、前述A成分およびB成分(またはC成分)に加えて、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、チタニア、ジルコニア、ゼオライト、マグネシア、カルシア、酸化ランタンおよびチタン系複合酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種の耐火性無機酸化物を含有することもできる。耐火性無機酸化物を含有させる場合は、0〜50質量%含有させることができる。耐火性無機酸化物を添加することによりA成分およびB成分(またはC成分)の分散性向上による活性向上や触媒の機械的強度の向上が得られる。耐火性無機酸化物が50質量%を超える場合は、A成分およびB成分(またはC成分)の含有量が少なくなり、十分な触媒活性が得られなくなるので好ましくない。
前記アンモニア燃焼触媒成分に、D成分として更にアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含有させることができる。D成分の添加により、アンモニア燃焼触媒成分に具備させたアンモニア分解能をさらに向上させることができる。D成分の含有量は、アンモニア燃焼触媒成分に対して0.1〜10質量%、より好ましくは、0.3〜7質量%である。D成分の含有量が0.1質量%未満であると、アンモニア分解能向上効果が得られない。10質量%を超えてD成分を添加すると、アンモニア燃焼活性が低下するため好ましくない。
D成分は、アンモニア燃焼触媒成分の調製工程で所定量を添加してもよく、調製後のアンモニア燃焼触媒成分に対して添加してもよい。
<アンモニア分解触媒成分>
アンモニア分解触媒成分としては、300〜900℃の温度条件下でアンモニア分解反応を進行させ、アンモニアから水素と窒素を製造できる触媒性能を有するものである。本発明のアンモニア分解触媒成分は、周期表の6〜10族に属する遷移金属元素から選ばれる少なくとも一種の元素を含有するものが好ましい。中でも、モリブデン、鉄、コバルト、ニッケルを含むものがより好ましい。これらの元素は金属であっても酸化物であってもよく、通常安定に存在するものであればよい。
当該周期表の6〜10族に属する遷移金属元素から選ばれる少なくとも一種の元素は、アンモニア分解触媒成分の必須成分であり、その含有量は、アンモニア分解触媒成分100質量%に対して、好ましくは5〜90質量%、より好ましくは10〜80質量%である。
当該元素は、それ単独で使用することもできるが、担体に担持して用いることもでき、担体としては酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、ゼオライト、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化イットリウム、酸化タングステン、二酸化ケイ素、シリカ−アルミナおよびチタン系複合酸化物を用いることができる(E成分)。
当該E成分の含有量は、アンモニア分解触媒成分100質量%に対して、好ましくは10〜95質量%、より好ましくは20〜90質量%である。
また、当該アンモニア分解触媒成分には、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム等の希土類金属を含有することもできる(F成分)。F成分はE成分である金属酸化物と複合化させた状態として添加する方法、触媒をE成分である金属酸化物に担持した後にF成分を添加する方法など、種々の添加方法を採用することができる。当該複合化とは、単に各成分同士の混合ばかりではなく、固溶体、複合酸化物を形成することなども包含する。
当該F成分の含有量は、アンモニア分解触媒成分100質量%に対して、0〜25質量%、好ましくは0.2〜15質量%、より好ましくは0.4〜10質量%未満である。
アンモニア分解触媒成分の調製方法としては、金属酸化物系や金属系の触媒を調製する通常の方法を用いることができ、例えば、(1)各成分の金属酸化物を所定の形状に成型して当該成分とし、必要であれば還元ガスで還元する方法、(2)担体となる金属酸化物(E成分)を、周期表の6〜10族に属する遷移金属元素から選ばれる少なくとも一種の元素を含有する溶液に浸して担持後、乾燥・焼成し、必要であれば還元ガスで還元する方法、(3)複数の触媒成分を混合するときに、各々の触媒成分を別個の担体となる金属酸化物(E成分)に含浸し、乾燥・焼成して粉体とし、粉体同士を混合し、必要であれば還元ガスで還元する方法、(4)各金属酸化物同士を混合し、所定の形状に成型後、必要であれば還元ガスで還元して当該成分とする方法、(5)金属や金属酸化物を他の成分である添加成分の水溶液に浸し、乾燥・焼成し、所定の形状に成型後、必要であれば還元ガスで還元する方法、(6)複合酸化物、固溶体酸化物などの金属酸化物を構成する元素の水溶性金属塩を所定量含む金属塩含有水溶液を調製し、当該水溶液をアンモニア、炭酸アンモニウム、水酸化カリウム、TMAHなどの塩基性物質を溶解した強塩基性水溶液中に加え、金属水酸化物を析出させ、当該金属水酸化物をろ過、水洗、回収して乾燥後、熱処理して目的とする複合酸化物、固溶体酸化物を調製する方法等を採用することができる。
アンモニア燃焼触媒成分、アンモニア分解触媒成分は、一定の形に成型して使用することができる。成型体の形状は、リング状、馬蹄形、ハニカム状等を例示することができる。またアンモニア燃焼触媒成分、アンモニア分解触媒成分を、ハニカムやコルゲート等のモノリス、球状、サドル状の不活性の構造体に被覆して用いることもできる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(アンモニア燃焼触媒成分の製造例)
(実験例1)
固液混合法によりA成分であるマンガン−セリウム均密混合酸化物を以下の方法で調製した。粉末状の炭酸セリウムおよび硝酸マンガンの水溶液を計量して、マンガン−セリウム均密混合酸化物中の酸化マンガンの含有率がMnO2換算で50質量%となるように十分に混合して、混合物を150℃で一晩乾燥して500℃で5時間焼成して、ハンマ−ミルで粉砕してマンガン−セリウム均密混合酸化物粉体を得た。得られたマンガン−セリウム均密混合酸化物をCuKα線源、電圧45KV、電流40mA、走査範囲10〜90°、走査速度0.198°/minでX線回折測定を実施した結果、二酸化セリウムの蛍石型結晶構造を示す位置に主ピークが検出されマンガン由来の結晶ピークは観察されなかった。またBET法で測定した比表面積は55m2/gであった。
上記で得られた粉体に硝酸銀の水溶液を加えて、得られる銀−マンガン−セリウム均密混合酸化物中の酸化銀の含有率がAg2O換算で10質量%となるように十分に混合し、この混合物を150℃で一晩乾燥した後、500℃で5時間焼成して、Mn−Ce系のアンモニア燃焼触媒成分である触媒1を得た。
(実験例2)
硝酸マンガン六水和物28.7g、硝酸銀4.25gおよび硝酸ランタン六水和物54.1gを純水1000mLに投入し、マンガン−銀−ランタン混合水溶液を調製した。次いで、25質量%TMAH水溶液1050gに純水を追加して液量約3Lとした希釈TMAH水溶液を激しく撹拌した中に、前記マンガン−銀−ランタン混合水溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、30分程度撹拌を継続することで熟成を行った。熟成後、ろ過し、純水で水洗後、110℃で乾燥し、乾燥物を粉砕後、空気雰囲気中、400℃で1時間、更に昇温して650℃で2時間焼成して、マンガン−銀−ランタン複合酸化物を得た(触媒2)。当該触媒2を、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、触媒2がペロブスカイト型構造を有する複合酸化物であることが確認された。またBET法で測定した触媒2の比表面積は31m2/gであった。
(実験例3)
硝酸マンガン六水和物6.6g、硝酸コバルト六水和物25.4gおよび硝酸銀1.47gを蒸留水に溶解させ、当該水溶液中に炭酸セリウム粉末19.6gを添加した。次いで、ホットスターラーで撹拌しながら昇温して水分を蒸発させて乾固物を得た。当該乾固物を150℃で一晩乾燥させた後、粉砕し、空気雰囲気下、500℃で2時間焼成して、コバルト−銀−マンガン−セリウム酸化物からなる粉体を調製した(触媒3)。当該触媒3について、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、二酸化セリウムの蛍石型結晶構造を示すピーク、および四三酸化コバルトの構造を示すピークのみが検出され、銀およびマンガン由来の結晶ピークは観察されず、マンガンはマンガン−セリウム均密混合酸化物として存在していることが確認された。またBET法で測定した触媒3の比表面積は51m2/gであった。
(実験例4)
実験例3における硝酸コバルト六水和物の使用量を14.5gに、炭酸セリウム粉末の使用量を25.4gに変更した以外は実験例3と同様にしてコバルト−銀−マンガン−セリウム酸化物からなる粉体を調製した(触媒4)。当該触媒4について、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、二酸化セリウムの蛍石型結晶構造を示すピーク、および四三酸化コバルトの構造を示すピークのみが検出され、銀およびマンガン由来の結晶ピークは観察されず、マンガンはマンガン−セリウム均密混合酸化物として存在していることが確認された。またBET法で測定した触媒4の比表面積は49m2/gであった。
(実験例5)
実験例3における硝酸コバルト六水和物の使用量を36.26gに、炭酸セリウム粉末の使用量を13.7gに変更した以外は実験例3と同様にしてコバルト−銀−マンガン−セリウム酸化物からなる粉体を調製した(触媒5)。当該触媒5について、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、二酸化セリウムの蛍石型結晶構造を示すピーク、および四三酸化コバルトの構造を示すピークのみが検出され、銀およびマンガン由来の結晶ピークは観察されず、マンガンはマンガン−セリウム均密混合酸化物として存在していることが確認された。またBET法で測定した触媒5の比表面積は34m2/gであった。
(実験例6)
実験例3における硝酸コバルト六水和物の使用量を47.14gに、炭酸セリウム粉末の使用量を7.82gに変更した以外は実験例3と同様にしてコバルト−銀−マンガン−セリウム酸化物からなる粉体を調製した(触媒6)。当該触媒6について、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、二酸化セリウムの蛍石型結晶構造を示すピーク、および四三酸化コバルトの構造を示すピークのみが検出され、銀およびマンガン由来の結晶ピークは観察されず、マンガンはマンガン−セリウム均密混合酸化物として存在していることが確認された。またBET法で測定した触媒6の比表面積は28m2/gであった。
(実験例7)
硝酸マンガン六水和物5.3g、硝酸コバルト六水和物54.4gおよび硝酸銀1.17gを蒸留水に溶解させ、当該水溶液中に炭酸セリウム粉末5.1gを添加した。次いで、ホットスターラーで撹拌しながら昇温して水分を蒸発させて乾固物を得た。当該乾固物を150℃で一晩乾燥させた後、粉砕し、空気雰囲気下、500℃で2時間焼成してコバルト−銀−マンガン−セリウム酸化物からなる粉体を調製した(触媒7)。当該触媒7について、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、二酸化セリウムの蛍石型結晶構造を示すピーク、および四三酸化コバルトの構造を示すピークのみが検出され、銀およびマンガン由来の結晶ピークは観察されず、マンガンはマンガン−セリウム均密混合酸化物として存在していることが確認された。またBET法で測定した触媒7の比表面積は27m2/gであった。
(実験例8)
実験例3における硝酸銀を硝酸銅三水和物3.04gに変更した以外は実験例3と同様にしてコバルト−銅−マンガン−セリウム酸化物からなる粉体を調製した(触媒8)。当該触媒8について、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、二酸化セリウムの蛍石型結晶構造を示すピーク、および四三酸化コバルトの構造を示すピークのみが検出され、銅およびマンガン由来の結晶ピークは観察されず、マンガンはマンガン−セリウム均密混合酸化物として存在していることが確認された。またBET法で測定した触媒8の比表面積は73m2/gであった。
(実験例9)
実験例3における硝酸コバルト六水和物を硝酸ニッケル六水和物27.3gに変更した以外は実験例3と同様にしてニッケル−銀−マンガン−セリウム酸化物からなる粉体を調製した(触媒9)。当該触媒9について、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、二酸化セリウムの蛍石型結晶構造を示すピーク、および酸化ニッケルの構造を示すピークのみが検出され、銀およびマンガン由来の結晶ピークは観察されず、マンガンはマンガン−セリウム均密混合酸化物として存在していることが確認された。またBET法で測定した触媒9の比表面積は47m2/gであった。
(実験例10)
実験例3で調製した触媒3に対して、水酸化セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で1質量%になるように水溶液を調製し、触媒3に対して均一になるように含浸した。含浸後、150℃で一晩乾燥させ、1質量%セシウム修飾コバルト−銀−マンガン−セリウム均密混合酸化物を得た(触媒10)。
(実験例11)
実験例3で調製した触媒3に対して、水酸化セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で0.5質量%になるように水溶液を調製し、触媒3に対して均一になるように含浸した。含浸後、150℃で一晩乾燥させ、0.5質量%セシウム修飾コバルト−銀−マンガン−セリウム均密混合酸化物を得た(触媒11)。
(実験例12)
実験例3で調製した触媒3に対して、水酸化セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で2質量%になるように水溶液を調製し、触媒3に対して均一になるように含浸した。含浸後、150℃で一晩乾燥させ、2質量%セシウム修飾コバルト−銀−マンガン−セリウム均密混合酸化物を得た(触媒12)。
(実験例13)
実験例3で調製した触媒3に対して、水酸化セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で5質量%になるように水溶液を調製し、触媒3に対して均一になるように含浸した。含浸後、150℃で一晩乾燥させ、5質量%セシウム修飾コバルト−銀−マンガン−セリウム均密混合酸化物を得た(触媒13)。
(実験例14)
実験例3で調製した触媒3に対して、水酸化セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で10質量%になるように水溶液を調製し、触媒3に対して均一になるように含浸した。含浸後、150℃で一晩乾燥させ、10質量%セシウム修飾コバルト−銀−マンガン−セリウム均密混合酸化物を得た(触媒14)。
(実験例15)
実験例3で調製した触媒3に対して、水酸化カリウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がカリウム換算で1質量%になるように水溶液を調製し、触媒3に対して均一になるように含浸した。含浸後、150℃で一晩乾燥させ、1質量%カリウム修飾コバルト−銀−マンガン−セリウム均密混合酸化物を得た(触媒15)。
(実験例16)
実験例3で調製した触媒3に対して、酢酸バリウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がバリウム換算で1質量%になるように水溶液を調製し、触媒3に対して均一になるように含浸した。含浸後、150℃で一晩乾燥させ、1質量%バリウム修飾コバルト−銀−マンガン−セリウム均密混合酸化物を得た(触媒16)。
(実験例17)
硝酸マンガン六水和物6.6g、硝酸銀0.98g、硝酸コバルト六水和物8.4gおよび硝酸ランタン六水和物24.9gを純水1000mLに投入し、マンガン−銀−コバルト−ランタン混合水溶液を調製した。次いで、25質量%TMAH水溶液500gに純水を追加して液量約3Lとした希釈TMAH水溶液を激しく撹拌した中に、前記マンガン−銀−コバルト−ランタン混合水溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、30分程度撹拌を継続することで熟成を行った。ブフナー漏斗を用いてろ過し、純水で水洗後、110℃で乾燥し、乾燥物を粉砕後、空気雰囲気中、400℃で1時間、更に昇温して650℃で2時間焼成して、マンガン−銀−コバルト−ランタン複合酸化物を得た(触媒17)。当該触媒17を、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、触媒17がペロブスカイト型構造を有する複合酸化物であることが確認された。またBET法で測定した触媒17の比表面積は18m2/gであった。
(アンモニア分解触媒成分の製造例)
(実験例18)
硝酸コバルト六水和物34.92g、硝酸セリウム六水和物5.21gおよびジルコゾール(登録商標)ZN(第一稀元素化学工業株式会社製のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液:酸化ジルコニウムとして25質量%含有)5.91gを蒸留水500mLに添加、混合し、均一水溶液を調製した。当該溶液を攪拌しながら、500mLの蒸留水に水酸化カリウム44.3gを溶解させた溶液に滴下して、沈殿物を生成させた。得られた沈殿物をろ過、水洗後、120℃で一晩乾燥させた。その後、乾燥固体を粉砕し、管状炉に充填して10容量%水素ガス(窒素希釈)を用いて450℃で1時間還元し、コバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒18)。BET法で測定した触媒18の比表面積は52m2/gであった。
(実験例19)
実験例18における硝酸セリウム六水和物の使用量を17.4gに、ジルコゾール(登録商標)ZN(第一稀元素化学工業株式会社製のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液:酸化ジルコニウムとして25質量%含有)の使用量を19.7gとし、水酸化カリウムの使用量を69.1gに変更した以外は実験例18と同様にしてコバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒19)。BET法で測定した触媒19の比表面積は83m2/gであった。
(実験例20)
実験例18における硝酸セリウム六水和物の使用量を2.6gに、ジルコゾール(登録商標)ZN(第一稀元素化学工業株式会社製のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液:酸化ジルコニウムとして25質量%含有)の使用量を2.96gとし、水酸化カリウムの使用量を39.0gに変更した以外は実験例18と同様にしてコバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒20)。BET法で測定した触媒20の比表面積は46m2/gであった。
(実験例21)
実験例18における硝酸コバルト六水和物34.92gを硝酸ニッケル六水和物34.89gに変更した以外は実験例18と同様にしてニッケル担持セリア−ジルコニアを得た(触媒21)。BET法で測定した触媒21の比表面積は60m2/gであった。
(実験例22)
実験例18における硝酸コバルト六水和物34.92gを硝酸鉄九水和物48.48gに変更した以外は実験例18と同様にして鉄担持セリア−ジルコニアを得た(触媒22)。BET法で測定した触媒22の比表面積は30m2/gであった。
(実験例23)
硝酸コバルト六水和物14.6g、硝酸ランタン六水和物21.7gを純水400mLに投入し、コバルト−ランタン混合水溶液を調製した。25質量%TMAH水溶液110gに純水を追加して液量約2Lとした希釈TMAH水溶液を激しく撹拌した中に、コバルト−ランタン混合水溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、30分程度撹拌を継続することで熟成を行った。熟成後、ろ過し、純水で水洗後、110℃で乾燥し、乾燥物を粉砕後、空気雰囲気中、400℃で1時間、更に昇温して650℃で2時間焼成して、コバルト−ランタン複合酸化物を得た(触媒23)。当該触媒23を、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、触媒23がペロブスカイト型構造を有する複合酸化物であることが確認された。またBET法で測定した触媒23の比表面積は25m2/gであった。
(実験例24)
実験例23における硝酸コバルト六水和物を硝酸ニッケル六水和物14.6gに変更した以外は実験例23と同様にしてニッケル−ランタン複合酸化物を得た(触媒24)。当該触媒24を、実験例1と同条件でX線回折測定を行ったところ、触媒24がペロブスカイト型構造を有する複合酸化物であることが確認された。またBET法で測定した触媒24の比表面積は23m2/gであった。
(実験例25)
実施例18で調製した触媒18に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で1質量%になるように水溶液を調製し、触媒18に対して均一になるように含浸した。含浸後、150℃で一晩乾燥させた。この乾燥物を粉砕し、管状炉に充填し、10容量%水素ガス(窒素希釈)を用いて、600℃で1時間還元処理し、1質量%セシウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒25)。
(実験例26)
実施例18で調製した触媒18に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で0.5質量%になるように水溶液を調製した以外は、実験例25と同様にして0.5質量%セシウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒26)。
(実験例27)
実施例18で調製した触媒18に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で2質量%になるように水溶液を調製した以外は、実験例25と同様にして2質量%セシウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒27)。
(実験例28)
実施例18で調製した触媒18に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で4質量%になるように水溶液を調製した以外は、実験例25と同様にして4質量%セシウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒28)。
(実験例29)
実施例18で調製した触媒18に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で6質量%になるように水溶液を調製した以外は、実験例25と同様にして6質量%セシウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒29)。
(実験例30)
実施例18で調製した触媒18に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で10質量%になるように水溶液を調製した以外は、実験例25と同様にして10質量%セシウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒30)。
(実験例31)
実施例18で調製した触媒18に対して、硝酸カリウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がカリウム換算で1質量%になるように水溶液を調製した以外は、実験例25と同様にして1質量%カリウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒31)。
(実験例32)
実施例18で調製した触媒18に対して、硝酸バリウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がバリウム換算で1質量%になるように水溶液を調製した以外は、実験例25と同様にして1質量%バリウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニアを得た(触媒32)。
(実験例33)
実施例21で調製した触媒21に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で1質量%になるように水溶液を調製し、触媒21に対して均一になるように含浸した。含浸後、150℃で一晩乾燥させた。この乾燥物を粉砕し、管状炉に充填し、10容量%水素ガス(窒素希釈)を用いて、600℃で1時間還元処理し、1質量%セシウム修飾ニッケル担持セリア−ジルコニアを得た(触媒33)。
(実験例34)
実施例23で調製した触媒23に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で5質量%になるように水溶液を調製し、触媒23に対して均一になるように含浸した。含浸後、150℃で一晩乾燥させた。この乾燥物を粉砕し、管状炉に充填し、10容量%水素ガス(窒素希釈)を用いて、600℃で1時間還元処理し、5質量%セシウム修飾コバルト−ランタン複合酸化物を得た(触媒34)。
(水素製造反応)
10mmφの石英反応管を用い実験例1〜17で調製したアンモニア燃焼触媒成分および実験例18〜34で調製したアンモニア分解触媒成分を使用し、99.9%容量以上の純度のアンモニアと空気を用いて、酸素/アンモニアのモル比0.156でアンモニア分解による水素製造反応を行った。
常圧下、SV=36,000h-1で、200℃に加温した反応ガスを触媒層に供給してアンモニア分解による水素製造反応を実施し、触媒層出口ガスを分析して水素収率を測定した。水素収率の測定結果を表1に示した。表1には、各試験時の触媒層最高温度についても併記した。
(反応例1〜14)
ガス流れ方向に対して上記反応管の出口側に触媒25を充填し、ガス流れ方向に対して上記反応管の入口側に充填する触媒を触媒1〜14に変更してアンモニア分解による水素製造反応を実施した。触媒充填量は、ガス流れ方向に対して入口側のアンモニア燃焼触媒成分を1mL、出口側のアンモニア分解触媒成分を4mLとした。反応条件は、前記の通りとした。水素収率および触媒層最高温度の測定結果を表1に示す。
(反応例15〜19)
ガス流れ方向に対して上記反応管の入口側に触媒10を充填し、ガス流れ方向に対して上記反応管の出口側に充填する触媒を触媒26〜30に変更してアンモニア分解による水素製造反応を実施した。触媒充填量は、ガス流れ方向に対して入口側のアンモニア燃焼触媒成分を1mL、出口側のアンモニア分解触媒成分を4mLとした。反応条件は、前記の通りとした。水素収率および触媒層最高温度の測定結果を表1に示す。
(反応例20〜22)
ガス流れ方向に対して上記反応管の出口側に触媒25を充填し、ガス流れ方向に対して上記反応管の入口側に充填する触媒を触媒15〜17に変更してアンモニア分解による水素製造反応を実施した。触媒充填量は、ガス流れ方向に対して入口側のアンモニア燃焼触媒成分を1mL、出口側のアンモニア分解触媒成分を4mLとした。反応条件は、前記の通りとした。水素収率および触媒層最高温度の測定結果を表2に示す。
(反応例23〜33)
ガス流れ方向に対して上記反応管の入口側に触媒10を充填し、ガス流れ方向に対して上記反応管の出口側に充填する触媒を触媒18〜24、31〜34に変更してアンモニア分解による水素製造反応を実施した。触媒充填量は、ガス流れ方向に対して入口側のアンモニア燃焼触媒成分を1mL、出口側のアンモニア分解触媒成分を4mLとした。反応条件は、前記の通りとした。水素収率および触媒層最高温度の測定結果を表2に示す。
(反応例34)
1mLの触媒3と4mLの触媒25を均一になるように物理的に混合し、アンモニア分解による水素製造反応を実施した。反応条件は、前記の通りとした。水素収率および触媒層最高温度の測定結果を表2に示す。
なお、水素収率(%)は以下の式で求めた。
本発明は水素製造方法に適用できるものである。更に水素は燃料電池用の燃料、水素エンジンの燃料等に用いることができる。
1:アンモニア燃焼触媒成分、2:アンモニア分解触媒成分、3:アンモニアと酸素を含むガス、4:アンモニア燃焼により温度上昇するとともに、実質的に酸素が完全消費された状態の反応ガス、5:水素と窒素とを含むガス

Claims (11)

  1. アンモニアと酸素を含むガスから水素を得るための触媒であって、アンモニア燃焼触媒成分とアンモニア分解触媒成分とを含み、前記アンモニア燃焼触媒成分が、A成分としてマンガン−セリウム酸化物およびB成分として周期表8〜11族に属する金属元素の中から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を含有し、前記マンガン−セリウム酸化物がマンガンを二酸化マンガン換算で1〜60質量%含有しているか、あるいは、前記アンモニア燃焼触媒成分が、A成分としてマンガン−ランタン酸化物を含有するものであることを特徴とする水素製造触媒。
  2. 前記アンモニア燃焼触媒成分にA成分として含有されるマンガン−セリウム酸化物が、X線回折測定にて二酸化セリウムの蛍石型構造を有していると同定されるマンガン−セリウム均密混合酸化物である請求項記載の水素製造触媒。
  3. 前記アンモニア燃焼触媒成分にA成分として含有されるマンガン−ランタン酸化物が、X線回折測定にてペロブスカイト型構造を有していると同定されるものである請求項記載の水素製造触媒。
  4. 前記アンモニア燃焼触媒成分にA成分として含有されるペロブスカイト型マンガン−ランタン酸化物が、更にC成分としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、ランタノイド系希土類金属、および、周期表8〜11族に属する金属元素の中から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を結晶構造中に含有するものである請求項記載の水素製造触媒。
  5. 前記アンモニア燃焼触媒成分が、更にD成分としてアルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を含有する請求項1〜のいずれか記載の水素製造触媒。
  6. 前記アンモニア分解触媒成分が、周期表の6〜10族から選ばれる少なくとも一種の元素を含有するものである請求項1〜のいずれか記載の水素製造触媒。
  7. 前記アンモニア分解触媒成分が、更にE成分として酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、ゼオライト、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、酸化イットリウム、酸化タングステン、二酸化ケイ素、シリカ−アルミナおよびチタン系複合酸化物からなる群から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物を含有するものである請求項記載の水素製造触媒。
  8. 前記アンモニア分解触媒成分が、更にF成分としてアルカリ金属およびアルカリ土類金属から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を含有する請求項または記載の水素製造触媒。
  9. 請求項1〜のいずれか記載の水素製造触媒を用いてアンモニアと酸素を含むガスから水素を製造することを特徴とする水素製造方法。
  10. 前記アンモニア1モルに対して酸素を0.05モル以上0.75モル未満添加する請求項記載の水素製造方法。
  11. アンモニアと酸素を含むガスの流れに対して、前段にアンモニア燃焼触媒成分、後段にアンモニア分解触媒成分を配置する請求項または10記載の水素製造方法。
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