JP6928327B2 - アンモニア燃焼触媒の製造方法、及びアンモニア触媒燃焼によって生成する熱の利用方法 - Google Patents

アンモニア燃焼触媒の製造方法、及びアンモニア触媒燃焼によって生成する熱の利用方法 Download PDF

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Description

本発明は、担持触媒及びその製造方法、並びに、アンモニアの燃焼方法及び水素製造方法に関する。
現在、再生可能エネルギー社会への移行は、先進諸国に共通する重要な課題である。この課題に対し、水素(H)をエネルギー源とする技術基盤の構築が求められている。
水素は、クリーンな二次エネルギーの第一候補とされる。しかし、水素自体の液化が困難であるため、水素を生成し得る貯蔵・輸送し易い液体キャリアが望まれる。
その中で、アンモニア(NH)は、水素密度が高い上、液化が容易であること(液化条件:1MPa未満、室温)から、前記の液体キャリアとして有望視されている。
NHは、カーボンフリーなことから、石油等の代替燃料としても注目されている。NHは、オクタン価が高く、圧縮比を高められることから、本質的にコンパクトで低燃費な燃焼器への適用が可能である。
以下に、NH燃焼(発熱反応)に関する反応式を示す。
NH + 3/4O → 1/2N + 3/2HO ΔH°=−317kJ/mol
上式に示すように、NHは、可燃性ガスであり、ガソリン又は軽油などの代替燃料として自動車、航空機、火力発電所、製鉄所などの内燃・外燃機関で広く利用できる可能性がある。一方、NH燃焼においては、窒素(N)が生成し、加えてNOの生成を伴うという問題があった。
かかる問題に対し、例えば、特許文献1には、セラミック触媒担体表面に、第1群金属の酸化物と第2群金属の酸化物とを担持してなるアンモニア選択酸化分解用触媒が提案されている。
また、アンモニア燃焼用触媒として、特許文献2には、触媒A成分としてマンガン−セリウム酸化物及び触媒B成分として周期表8〜11族に属する非貴金属元素の中から選ばれる少なくとも1種以上の金属元素を含有するものが提案されている。
特開2000−140640号公報 特開2010−240645号公報
ところで、再生可能エネルギー社会への移行に際し、ゼロ・エミッションの実現も望まれる。
かかる実現に向けて、特許文献1、2等で提案されている従来の触媒を用いたNH燃焼においては、更なるNO生成の抑制、及び、N選択性の向上が必要である。
また、液体キャリアとしてのNHは、HとNとに分解する。以下に、NHの分解(吸熱反応)に関する反応式を示す。
NH → 1/2N + 3/2H ΔH°=46kJ/mol
上式に示すように、NHからHとNとへの分解は吸熱反応である。すなわち、NHからHを得るには、外部からNH分解に要する熱エネルギーを供給する必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、アンモニア燃焼において触媒活性が高く、かつ、NOの生成が抑制されて高いN選択性を示す担持触媒、及びこれを用いたアンモニアの燃焼方法、並びに、アンモニアから水素を製造する水素製造方法を提供することを課題とする。
燃料としてのNHを低温から燃焼させていく際、アンモニア燃焼用触媒として、汎用のAlからなる担体に触媒成分を担持させた担持触媒を用いた場合、触媒活性は高いものの、N選択性が不充分であり;アンモニア燃焼用触媒として、SiOからなる担体に触媒成分を担持させた担持触媒を用いた場合、N選択性は高いものの、触媒活性が不充分であり、これらの特性は互いに相反する関係であった。
これに対し、本発明者らは検討の中で、銅の酸化物を特定の材料からなる担体に担持させた担持触媒を採用することにより、燃料としてのNHを低温から燃焼させていった際、触媒活性が高く、かつ、フューエルNOの生成が著しく抑えられてNの選択性をより高められること、すなわち、触媒活性とN選択性との両立を図れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の担持触媒は、触媒組成物が担体に担持された担持体からなり、前記触媒組成物は、銅の酸化物を含有し、前記担体は、αAl・βSiO(α及びβはそれぞれ正の数である。)を含有することを特徴とする。
前記触媒組成物は、さらに、銅以外の金属を含有することが好ましい。
前記の銅以外の金属が、銀、金、イリジウム、白金、パラジウム及びロジウムからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
また、本発明の担持触媒の製造方法は、アルコキシド法によるシリコンアルコキシドと水との反応生成物と、酸化アルミニウムとを混合して、担体αAl・βSiOを得る担体調製工程と、前記担体調製工程で得られた担体αAl・βSiOに、触媒組成物として銅の酸化物を担持させる担持工程とを有することを特徴とする。
また、本発明のアンモニアの燃焼方法は、前記本発明の担持触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させることを特徴とする。
また、本発明の水素製造方法は、アンモニアから水素を製造する水素製造方法であって、前記本発明の担持触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させるアンモニア燃焼工程、及び、前記のアンモニアと酸素との反応により発生する熱を利用して、アンモニアを水素と窒素とに分解するアンモニア分解工程、を有することを特徴とする。
本発明によれば、アンモニア燃焼において触媒活性が高く、かつ、NOの生成が抑制されて高いN選択性を示す担持触媒、及びこれを用いたアンモニアの燃焼方法、並びに、アンモニアから水素を製造する水素製造方法を提供することができる。
水素製造装置の一実施形態を示す模式図である。 水素製造装置の他の実施形態を示す模式図である。 各例の担体、担持触媒及びこれに加熱処理を施したもの(aged)についてのX線回折パターンをそれぞれ示す図である。 試験例12の担持触媒(CuO/3Al・2SiO(aged))についてのX線吸収スペクトル、及びFT−EXAFSスペクトル(オペランド観測の結果)を示す図である。 試験例16の担持触媒(CuO/SiO(aged))についてのX線吸収スペクトル、及びFT−EXAFSスペクトル(オペランド観測の結果)を示す図である。 担持触媒の存在下でアンモニアを燃焼(アンモニアと酸素との反応)させた際の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。図6(a)は、担持触媒(CuO/3Al・2SiO)についてのグラフである。図6(b)は、CuO/Alについてのグラフである。図6(c)は、CuO/SiOについてのグラフである。 担持触媒の存在下でアンモニアと一酸化窒素とを燃焼(アンモニアと一酸化窒素と酸素との反応)させた際の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。図7(a)は、担持触媒(CuO/3Al・2SiO)についてのグラフである。図7(b)は、CuO/Alについてのグラフである。図7(c)は、CuO/SiOについてのグラフである。 各例の担体、担持触媒及びこれに加熱処理を施したもの(aged)についてのin−situ FT−IR(フーリエ変換型赤外分光光度計)による吸収スペクトルをそれぞれ示す図である。
(担持触媒)
本発明の担持触媒は、触媒組成物が担体に担持された担持体からなるものである。
<触媒組成物>
本発明における触媒組成物は、銅の酸化物を含有する。
銅の酸化物としては、CuO、CuO、CuAlO、CuAl等が挙げられる。より低い温度での触媒活性(低温活性)が高い点で、CuO、CuAlが好ましい。また、特にNOの生成がより抑えられやすい点から、CuOが好ましい。
触媒組成物に含まれる銅の酸化物は、1種単独でもよいし2種以上でもよい。
触媒組成物中、銅の酸化物の含有割合は、触媒組成物の総質量(100質量%)に対して50質量%以上であり、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%でもよい。
前記触媒組成物は、さらに、銅以外の金属を含有することが好ましい。銅に加えて銅以外の金属を併有することで、触媒活性がより高められやすくなる。
前記の銅以外の金属としては、例えば貴金属(銀、金、イリジウム、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、オスミウム)が挙げられ、中でも、銀、金、イリジウム、白金、パラジウム及びロジウムからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。その中でも、低温活性が高い点で、イリジウム、白金、パラジウム及びロジウムからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましい。
触媒組成物に含まれる銅以外の金属は、1種単独でもよいし2種以上でもよい。
触媒組成物が銅以外の金属を含有する場合、触媒組成物中、銅以外の金属の含有割合は、触媒組成物の総質量(100質量%)に対して20質量%以下が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%である。
触媒組成物が銅と銅以外の金属とを含有する場合、銅と銅以外の金属との比率は、銅以外の金属/銅で表される質量比(以下「銅以外/銅」と表す)で、銅以外/銅=0.05〜5が好ましく、0.05〜4がより好ましく、さらに好ましくは0.1〜2.5である。
銅以外/銅が前記の好ましい範囲内であれば、触媒活性がより高められ、特に低温活性が高められやすくなる。
好適な触媒組成物の具体例を以下に挙げる。各成分の割合は、触媒組成物に占める割合を示す。
(c1)CuO 100質量%
(c2)CuO 100質量%
(c3)CuOを80質量%と、Rhを20質量%との組合せ
(c4)CuOを80質量%と、PdOを20質量%との組合せ
(c5)CuOを80質量%と、IrOを20質量%との組合せ
(c6)CuOを80質量%と、Ptを20質量%との組合せ
(c7)CuOを80質量%と、Auを20質量%との組合せ
(c8)CuOを80質量%と、Agを20質量%との組合せ
(c9)CuOを80質量%と、Ruを20質量%との組合せ
(c10)CuOを6質量%と、Rhを1質量%との組合せ
(c11)CuOを6質量%と、PdOを1質量%との組合せ
(c12)CuOを6質量%と、IrOを1質量%との組合せ
(c13)CuOを6質量%と、Ptを1質量%との組合せ
(c14)CuOを6質量%と、Auを1質量%との組合せ
(c15)CuOを6質量%と、Agを10質量%との組合せ
<担体>
本発明における担体は、αAl・βSiO(α及びβはそれぞれ正の数である。)を含有する。α及びβは、それぞれモル数を示す。αAl・βSiOを含有する担体を採用したことで、触媒活性及びN選択性が共に高められる。
α/βで表されるモル比は、0.01〜100が好ましく、0.1〜10がより好ましく、0.5〜5がさらに好ましく、1〜3が特に好ましく、1.5が最も好ましい。
α/βが前記の好ましい範囲内であると、触媒活性が高められやすくなり、耐熱性もより向上する。
αは、正の数であり、例えば0.01〜20の範囲である。この中でも、好ましくは0.1〜10であり、より好ましくは0.5〜10であり、さらに好ましくは1〜5であり、特に好ましくは2又は3であり、最も好ましくは3である。
βは、正の数であり、例えば0.01〜10の範囲である。この中でも、好ましくは0.1〜5であり、より好ましくは0.5〜5であり、さらに好ましくは1〜3であり、特に好ましくは1又は2であり、最も好ましくは2である。
中でも、αとβとの組合せとしては、αが1〜5であり、βが1〜3である組合せが好ましい。
担体に含まれるαAl・βSiOは、1種単独でもよいし2種以上でもよい。
担体に占めるαAl・βSiOの割合は、担体の総質量(100質量%)に対して50質量%以上であり、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%でもよい。
担体の中でも、3Al・2SiOを含有するものがより好ましく、3Al・2SiOのみからなるものが最も好ましい。
尚、担体を構成するAl及びSiOはそれぞれ複数の結晶構造を取り得るが、担体としては、如何なる結晶構造を有するものも用いることができる。例えば、担体として、Mullite(ムライト)型結晶構造体であるαAl・βSiOを含有するものが好適に挙げられる。
前記担体は、αAl・βSiO以外の成分(任意成分)を含有していてもよい。前記任意成分としては、例えば、ゼオライト(NaY型)、Al、SiO、TiO(アナターゼ型)、ZrO、CeO等が挙げられる。
担体に含まれる前記任意成分は、1種単独でもよいし2種以上でもよい。
担体が前記任意成分を含有する場合、担体中、前記任意成分の含有割合は、担体の総質量(100質量%)に対して50質量%以下が好ましく、より好ましくは0質量%超、20質量%以下である。
好適な担体の具体例を以下に挙げる。
(s1)3Al・2SiO 100質量%
(s2)2Al・1SiO 100質量%
担持触媒に占める触媒組成物の割合は、担持触媒の総質量(100質量%)に対して1〜24質量%が好ましく、より好ましくは2〜12質量%である。
触媒組成物の割合が、前記の好ましい下限値以上であると、NOの生成の抑制、及びN選択性の向上の各効果が充分に得られやすくなる。一方、前記の好ましい上限値を超えても、前記の各効果は頭打ちの傾向にある。
本発明の担持触媒の形状としては、例えばペレット状、顆粒状、ハニカム状等が挙げられる。
本発明の担持触媒について、その比表面積は、例えば1〜150m・g−1程度であり、好ましくは2〜100m・g−1であり、より好ましくは5〜80m・g−1であり、特に好ましくは10〜50m・g−1である。
担持触媒の比表面積は、N吸着(BET)法により測定される。
かかる担持触媒の存在下でアンモニアを燃焼させた際の、燃焼活性(T10)は、例えば100〜400℃程度であり、好ましくは250〜350℃である。
ここでいう燃焼活性(T10)とは、アンモニアの転化率が10%に達する反応温度をいう。アンモニアの燃焼条件:酸素過剰率λ=2。
酸素過剰率λとは、{実際の混合気(アンモニアと酸素との混合気)の空燃比}/{理論空燃比}を意味する。
かかる担持触媒の存在下でアンモニアを燃焼させた際の、N選択率は、例えば85%以上であり、好ましくは90%以上である。
かかる担持触媒の存在下でアンモニアを燃焼させた際の、NO選択率は、例えば15%以下であり、好ましくは10%以下、より好ましくは6%以下である。
かかる担持触媒の存在下でアンモニアを燃焼させた際の、NO選択率は、例えば5%以下であり、好ましくは3%以下、より好ましくは1%未満である。
ここでいうN選択率、NO選択率、NO選択率とは、アンモニアの燃焼がほぼ完結している温度600℃における生成物選択率を示す。
以上説明したように、本発明の担持触媒は、銅の酸化物を含有する触媒組成物が、αAl・βSiOを含有する担体に担持された担持体からなるものである。本発明の担持触媒を用いることで、互いに相反する関係にある触媒活性とN選択性との両立を図ることができる。
また、本発明の担持触媒を用いることで、特に低酸素過剰率の条件下でのアンモニア燃焼において、一般的に用いられている担持触媒(例えば、PtがAlに担持された担持体)に比べても、NOの生成がより抑制され、高いN選択性が示される。
このように、本発明の担持触媒は、アンモニア燃焼触媒として有用なものである。
また、本発明の担持触媒によれば、アンモニア燃焼の開始温度の低下が図れる。
また、本発明の担持触媒は、耐熱性、耐水性の点でも優れる。
加えて、かかる担持触媒は、貴金属を用いる必要がなく安価での調製が可能である。さらに、かかる担持触媒は、触媒調製方法として汎用な例えば湿式含浸法を用いて簡易に調製できる。
(担持触媒の製造方法)
上述した本発明の担持触媒は、例えば、担体であるαAl・βSiOを得る担体調製工程と、前記担体調製工程で得られた担体αAl・βSiOに、触媒組成物として銅の酸化物を担持させる担持工程と、を有する製造方法を用いることによって製造できる。
[担体調製工程]
担体調製工程では、担体としてのαAl・βSiOが調製される。
担体調製工程において、担体の調製方法としては、例えば、アルコキシド法、共沈法などが用いられる。これらの中でも、触媒活性及びN選択性がいずれも良好な担持触媒を製造しやすいことから、アルコキシド法が好ましい。
アルコキシド法を用いて担体を調製する場合、例えば、シリコンアルコキシドと水との反応生成物と、酸化アルミニウムとを混合することにより、担体αAl・βSiOを得ることができる。
シリコンアルコキシドとしては、Si(OC、Si(OCH、Si(OCH(CHCHCHSH)等が挙げられる。
シリコンアルコキシドと水との反応(加水分解反応)は、例えば、シリコンアルコキシドをアルコールに溶解し、この溶液と水とを混合して行うことができる。
このアルコールとしては、メタノール、エタノール等が挙げられる。
シリコンアルコキシドと水との反応は、触媒の存在下で行うことが好ましい。ここでの触媒としては、酸、塩基を用いることができ、酸を用いることが好ましい。この酸としては、塩酸が好ましい。
シリコンアルコキシドと水との反応(加水分解反応)における温度条件は、例えば50〜100℃が好ましく、60〜80℃がより好ましく;反応時間は、10〜100時間が好ましく、40〜60時間がより好ましい。
酸化アルミニウム(Al)は、酸化アルミニウム自体を用いてもよいし、例えばアルミニウムの酸塩とアルコールとを混合して還流した反応液(Alを含む液)を用いてもよい。
次いで、シリコンアルコキシドと水との反応生成物と、酸化アルミニウムとを混合して、担体の前駆体含有物を得る。この後、水を加えて沈澱させ、この沈澱物を分離して乾燥することにより、担体としてのαAl・βSiOが調製される。
[担持工程]
担持工程では、上記の担体調製工程で得られた担体αAl・βSiOに、触媒組成物として銅の酸化物を担持させることにより、目的の担持触媒が製造される。
担持工程において、担体に触媒組成物を担持させる方法としては、例えば、湿式含浸法、イオン交換法、逆共沈法、ゾル−ゲル法、化学気相成長法などが用いられる。これらの中でも、低温活性及びN選択性がより良好な担持触媒が得られやすいことから、湿式含浸法が好ましい。
例えば湿式含浸法を用いて担持触媒を製造する場合、担体に、所定量の触媒組成物を供給する液体原料を含浸させる。例えば触媒組成物がCuOである場合には、例えば液体原料としてCu(NOを用い、これを担体に含浸させる。かかる含浸の後、好ましくは300〜700℃、1〜10時間で焼成することにより、目的とする担持触媒が得られる。
触媒組成物が担体に担持されているか否かについては、X線回折(XRD)法、蛍光X線元素分析(XRF)法、X線光電子分光(XPS)法、X線吸収微細構造(XAFS)法、可視・紫外分光法(UV−vis)、ラマン分光法又は透過型電子顕微鏡(TEM−EDX)による方法を用いて確認できる。
上述した製造方法によれば、例えば、全体の粒子径が10〜500nm程度の担持触媒が容易に得られる。また、担体に担持される触媒組成物の粒子径は、例えば0.1〜100nm程度である。
ここでの粒子径は、走査型透過電子顕微鏡により測定される値を意味する。
(アンモニアの燃焼方法)
本発明のアンモニアの燃焼方法は、上述した本発明の担持触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させる方法である。
かかるアンモニアの燃焼方法は、例えば、本発明の担持触媒が充填された反応器に、アンモニアと酸素とを含む供給ガスを、前記担持触媒に接触するように通流することにより行われる。
担持触媒の使用量は、流速100mL・min−1のアンモニア1.0%を含む供給ガスに対して1mg以上、1g以下が好ましく、より好ましくは10〜100mgである。
供給ガス中のアンモニアと酸素との比率は、上記の酸素過剰率λで1〜24が好ましく、より好ましくは1〜7、さらに好ましくは2〜6である。
供給ガスは、アンモニア及び酸素以外のガスを含んでいてもよく、例えば窒素、アルゴン等の希ガス、二酸化炭素などの、アンモニア燃焼に対して不活性なガスを含んでいてもよい。
反応温度(反応器内の温度)は、例えば200〜900℃に調整することが好ましい。
反応器内を通流する供給ガスの流速は、反応スケール等を勘案して設定すればよく、例えば1mL・min−1以上、100L・min−1以下が好ましく、10mL・min−1以上、10L・min−1以下がより好ましく、さらに好ましくは10mL・min−1以上、1L・min−1以下である。
以上説明した本発明のアンモニアの燃焼方法においては、本発明の担持触媒の存在下でアンモニアを燃焼させることにより、フューエルNO又はサーマルNOの生成が著しく抑えられ、窒素と水とが生成される。かかるアンモニアの燃焼方法によれば、NO生成及びNO生成の抑制効果並びにN選択性の高さが顕著であり、アンモニア燃焼においてゼロ・エミッションを実現することができる。
(水素製造方法)
本発明の水素製造方法は、アンモニアから水素を製造する方法である。
かかる水素製造方法は、上述した本発明の担持触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させるアンモニア燃焼工程、及び、前記のアンモニアと酸素との反応により発生する熱を利用して、アンモニアを水素と窒素とに分解するアンモニア分解工程を有する。
本発明の水素製造方法としては、例えば、以下に示す第1の実施形態、及び第2の実施形態がそれぞれ挙げられる。
以下、図面を参照しながら各実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
図1は、水素製造装置の一実施形態、いわゆる外燃型装置を示している。
図1に示す水素製造装置100は、円筒状の反応器本体110と、反応器本体110内に配置され、円筒状の反応器からなるアンモニア燃焼部120と、アンモニアが通流する流路140と、から概略構成される。
反応器本体110とアンモニア燃焼部120との間には、反応器本体110内周面に沿って設けられた支持部130が介在し、アンモニア燃焼部120を反応器本体110内に固定している。図1において、アンモニア燃焼部120の内部には、ハニカム構造化した担持触媒125が設置されている。担持触媒125には、アンモニア燃焼触媒として上述した本発明の担持触媒が適用されている。
流路140は、反応器本体110外周に沿って設けられている。
[アンモニア燃焼工程(1)]
アンモニア燃焼工程(1)の操作は、上述した本発明のアンモニアの燃焼方法を用いて行えばよい。
例えば、水素製造装置100においては、反応器本体110内に、一方の開口部112から他方の開口部114に向かって、アンモニアと空気とを供給する。これにより、アンモニア燃焼部120内を、アンモニアと空気とを含む供給ガスが担持触媒125に接触しながら通流する。この際、アンモニアと、アンモニアに対して過剰量の空気中の酸素と、が反応(燃焼)して、窒素と水とが生成し、この生成した窒素及び水と未反応の酸素とが他方の開口部114から流出する。このアンモニアと酸素との反応、すなわちアンモニア燃焼は発熱反応であり、熱の発生を伴い、反応器本体110の開口部114側の温度が例えば900℃程度まで上昇する。
[アンモニア分解工程(1)]
アンモニア分解工程(1)の操作は、アンモニア燃焼工程(1)の操作によって流路140内の温度が上昇したところで、流路140内に、反応器本体110内の供給ガスとは逆方向、すなわち反応器本体110の開口部114側から開口部112側に向かって、アンモニアを供給する。これにより、流路140内を通流するアンモニアは、前記のアンモニア燃焼により発生する熱によって加熱され、水素と窒素とに分解し、アンモニアから水素が製造される。ここでは、アンモニア燃焼により発生する熱を利用し、無触媒条件でもアンモニアが分解することから、外部からの熱供給を低減して水素製造が可能である(オートサーマル状態)。
<第2の実施形態>
図2は、水素製造装置の他の実施形態、いわゆる内燃型装置を示している。
図2に示す水素製造装置200は、アンモニアが通流する略円筒状の流路240と、流路240内に配置された円筒状の反応器本体210と、反応器本体210内に配置され、円筒状の反応器からなるアンモニア燃焼部220と、から概略構成される。
流路240は、一方の開口部242(円形状)に向かって狭くされている。
反応器本体210とアンモニア燃焼部220との間には、反応器本体210内周面に沿って設けられた支持部230が介在し、アンモニア燃焼部220を反応器本体210内に固定している。図2において、アンモニア燃焼部220の内部には、ハニカム構造化した担持触媒225が設置されている。担持触媒225には、アンモニア燃焼触媒として上述した本発明の担持触媒が適用されている。
[アンモニア燃焼工程(2)]
アンモニア燃焼工程(2)の操作は、上述したアンモニア燃焼工程(1)の操作と同様にして行えばよい。
例えば、水素製造装置200においては、反応器本体210内に、アンモニア供給口212からアンモニアと、空気供給口214から空気とが供給される。この際、好ましくは、空気中の酸素供給量を、アンモニア燃焼における化学量論量(アンモニア1モルに対して酸素3/4モル)とする。これにより、アンモニア燃焼部220内を、アンモニアと空気とを含む供給ガスが担持触媒225に接触しながら通流する。この際、アンモニアと空気中の酸素とが反応(燃焼)して、窒素と水とが生成し、この生成した窒素及び水とが流路240の開口部242側へ流出する。このアンモニア燃焼は発熱反応であり、熱の発生を伴い、流路240の開口部242側の温度が例えば900℃程度まで上昇する。
[アンモニア分解工程(2)]
アンモニア分解工程(2)の操作は、例えば以下のようにして行われる。
アンモニア燃焼工程(2)の操作によって流路240の開口部242側の温度が上昇したところで、流路240内に、反応器本体210内の供給ガスと同じ方向、すなわち反応器本体210のアンモニア供給口212側から、流路240の開口部242側に向かって、予め加熱されたアンモニアが供給される。これにより、流路240内を通流して開口部242側に達したアンモニアは、前記のアンモニア燃焼により発生する熱によってさらに加熱され、水素と窒素とに分解し、アンモニアから水素が製造される。
そして、アンモニア燃焼工程(2)で生成した窒素及び水と、アンモニア分解工程(2)で生成した水素及び窒素と、が流路240の開口部242から流出する。
以上説明した本発明の水素製造方法は、アンモニア燃焼工程、及び、アンモニア分解工程、を有しており、アンモニア燃焼とアンモニア分解との2つの反応が組み合わされていることで、外部からの熱供給を低減して水素を製造できる(オートサーマル状態)。
かかる水素製造方法においては、本発明の担持触媒の存在下でのアンモニア燃焼によって、例えばフューエルNOの生成量が数ppmで、かつ、900℃程度の発熱が得られ、その熱の利用によりアンモニアを分解して水素を製造することが可能である。
加えて、前記のアンモニア分解を無触媒条件とすれば、かかる水素製造方法は、気相分解反応によるものであることから、三次元の反応空間で、短時間に、大量の水素を容易に製造することができる。
本発明の水素製造方法について、第1の実施形態、及び第2の実施形態を説明したが、かかる水素製造方法は、これらに限定されず、その他実施形態で実施することも可能である。
例えば、上述した第1の実施形態では、アンモニア燃焼部120が反応器本体110内に配置されていたが、これに限定されず、流路140内にアンモニア燃焼部120を配置し、アンモニアと空気とを含む供給ガスを流路140に通流してアンモニアを燃焼させ、アンモニアを反応器本体110内に供給してアンモニアを分解させるような実施形態でもよい。
また、上述した第2の実施形態では、アンモニア燃焼部220が反応器本体210内に配置されていたが、これに限定されず、流路240内にアンモニア燃焼部220を配置し、アンモニアと空気とを含む供給ガスを流路240に通流してアンモニアを燃焼させ、アンモニアを反応器本体210内に供給してアンモニアを分解させるような実施形態でもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
本実施例において、アンモニア転化率、燃焼活性(T10)、燃焼活性(T90)、生成物選択率(NO選択率、NO選択率、N選択率)、最大NO生成量、比表面積(SBET)、還元温度、脱離するアンモニア量をそれぞれ以下のようにして求めた。
[アンモニア転化率]
アンモニア転化率は、株式会社堀場製作所製の赤外線ガス分析計EIA−51dを用いて、非分散型赤外線吸収法により測定した。
[燃焼活性(T10)]
上記のアンモニア転化率が10%に達した時の反応器内の温度(℃)を測定した。
[燃焼活性(T90)]
上記のアンモニア転化率が90%に達した時の反応器内の温度(℃)を測定した。
[生成物選択率(NO選択率、NO選択率、N選択率)]
O選択率(%)は、株式会社堀場製作所製の前記VA−3011を用いて、非分散型赤外線吸収法により測定した。
NO選択率(%)は、株式会社堀場製作所製の赤外線ガス分析計VA−3011を用いて、非分散型赤外線吸収法により測定した。
選択率(%)は、株式会社島津製作所製のガスクロマトグラフィーGC−8Aを用いて測定した。
[最大NO生成量]
最大NO生成量(ppm)は、株式会社堀場製作所製の前記VA−3011を用いて、非分散型赤外線吸収法により測定した。
[比表面積(SBET)]
担持触媒及び担体の比表面積(m・g−1)は、N吸着(BET)法により測定した。
[還元温度]
還元性ガスとして水素を用いた昇温反応法において、最初の水素消費ピークが認められる温度を、還元温度(℃)として測定した。
[脱離するアンモニア量]
昇温脱離法を用い、温度を100℃から500℃へ連続的に上昇させることによって脱離するアンモニア量(μmol・m−2)を測定した。
<担体の調製例>
担体(1)として3Al・2SiOを、アルコキシド法によって合成した。
シリコンアルコキシドSi(OCをエタノールに溶解し、この溶液と水と塩酸とを混合しつつ、70℃で50時間の反応を行い、反応液(a)を得た。
別途、アルミニウムのリン酸塩と、イソブタノールとを混合し、95℃で24時間の還流を行い、反応液(b)を得た。
次いで、反応液(a)と反応液(b)とを混合して、担体の前駆体含有液を得た。
次いで、前駆体含有液に水を加えて沈澱させ、この沈澱物を分離して乾燥(大気中、600℃、3時間)した。この後、さらに、各温度(1000℃、1200℃、1400℃)に調整した空気中で5時間の乾燥を行い、Mullite(ムライト)型結晶構造体である3Al・2SiOを得た。
担体(2)として3Al・2SiOを、共沈法によって合成した。
Al(NO・9HOと、シリコンアルコキシドSi(OCとを、モル比が前者:後者=3:2となるように量り採って、これらをイオン交換水に溶解させた。この溶液を、アンモニア水溶液に少しずつ滴下して沈澱させ、この沈澱物を分離して乾燥(大気中、600℃、3時間)した。この後、さらに、各温度(1000℃、1200℃、1400℃)に調整した空気中で5時間の乾燥を行い、Mullite(ムライト)型結晶構造体である3Al・2SiOを得た。
担体(3)として、市販品(共立マテリアル株式会社製)である3Al・2SiOを用意した。
その他担体(4)〜(6)として、Al、SiO、10Al・2Bをそれぞれ用意した。
<担持触媒の製造例(I)>
(試験例1〜10)
触媒組成物としてCuOと、前記の担体(1)〜(6)とを用いて、湿式含浸法により、以下のようにして各例の担持触媒を製造した。
それぞれの担体に、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物が6.0質量%となるようにCu(NOを含浸させて、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成して担持触媒を得た。
得られた担持触媒に対するキャラクタリゼーションには、XRD法、XRF法及びXPS法による方法を用いた。
各例の担持触媒を以下に示す。尚、試験例1〜7の担持触媒は、本発明を適用したものであって実施例1〜7の担持触媒である。
試験例1:CuO/3Al・2SiO(担体(1)、乾燥1000℃)
試験例2:CuO/3Al・2SiO(担体(1)、乾燥1200℃)
試験例3:CuO/3Al・2SiO(担体(1)、乾燥1400℃)
試験例4:CuO/3Al・2SiO(担体(2)、乾燥1000℃)
試験例5:CuO/3Al・2SiO(担体(2)、乾燥1200℃)
試験例6:CuO/3Al・2SiO(担体(2)、乾燥1400℃)
試験例7:CuO/3Al・2SiO(担体(3))
試験例8:CuO/Al
試験例9:CuO/SiO
試験例10:CuO/10Al・2B
XRD法によるキャラクタリゼーションの結果、いずれの試験例1〜10においても、CuOに帰属される回折線が出現し、CuOが担体に担持されていることが確認された。
<アンモニアの燃焼試験(I)>
反応器を備えた流通型反応装置を用い、各例の担持触媒がそれぞれ充填された反応器内に、アンモニア1.0%と酸素1.5%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=2)を、担持触媒に接触するように通流して、アンモニアの燃焼を行った。担持触媒の使用量を50mgとした。
アンモニアの燃焼、すなわち、アンモニアと酸素との反応は、反応器内の温度を、室温(25℃)から900℃まで、10℃/minで昇温させながら行った。反応器内を通流する供給ガスの流速を100mL・min−1とした。
本燃焼試験(I)に際し、アンモニア転化率、燃焼活性(T10)、燃焼活性(T90)、生成物選択率(NO選択率、NO選択率)、最大NO生成量、比表面積(SBET)をそれぞれ求めた。これらの結果を表1に示した。
Figure 0006928327
アルコキシド法によって合成した担体(1)を有する試験例1の担持触媒は、共沈法によって合成した担体(2)を有する試験例4の担持触媒に比べて、生成物選択率(NO選択率)、最大NO生成量のいずれもが低い値であった。
同様に、担体(1)を有する試験例2の担持触媒は、担体(2)を有する試験例5の担持触媒に比べて、生成物選択率(NO選択率、NO選択率)、最大NO生成量のいずれもが低い値であった。
また、試験例2の担持触媒は、試験例7の担持触媒に比べて、燃焼活性(T10)及び燃焼活性(T90)がいずれも低い値であった。
したがって、特に、試験例2の担持触媒は、NO及びNO生成の抑制効果が高いことに加えて、アンモニア燃焼において触媒活性がより高いことが確認できる。
<担持触媒の製造例(II)>
試験例2の担持触媒(CuO/3Al・2SiO)に対し、空気中、900℃で100時間の加熱処理を施したものを、試験例12の担持触媒(aged)とした。
試験例8の担持触媒(CuO/Al)に対し、空気中、900℃で100時間の加熱処理を施したものを、試験例14の担持触媒(aged)とした。
試験例9の担持触媒(CuO/SiO)に対し、空気中、900℃で100時間の加熱処理を施したものを、試験例16の担持触媒(aged)とした。
試験例11、試験例13、試験例15及び試験例17の触媒はいずれも担体のみからなるものである。
尚、試験例2及び試験例12の担持触媒は、それぞれ本発明を適用したものであって実施例2及び実施例8の担持触媒である。
試験例11:3Al・2SiO
試験例2:CuO/3Al・2SiO
試験例12:CuO/3Al・2SiO(aged)
試験例13:Al
試験例8:CuO/Al
試験例14:CuO/Al(aged)
試験例15:SiO
試験例9:CuO/SiO
試験例16:CuO/SiO(aged)
試験例17:10Al・2B
試験例10:CuO/10Al・2B
<アンモニアの燃焼試験(II)>
反応器を備えた流通型反応装置を用い、各例の担体のみ又は担持触媒がそれぞれ充填された反応器内に、アンモニア1.0%と酸素1.5%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=2)を、担体又は担持触媒に接触するように通流して、アンモニアの燃焼を行った。担持触媒の使用量を50mgとした。
アンモニアの燃焼、すなわち、アンモニアと酸素との反応は、反応器内の温度を、室温(25℃)から900℃まで、10℃/minで昇温させながら行った。反応器内を通流する供給ガスの流速を100mL・min−1とした。
本燃焼試験(II)に際し、アンモニア転化率、燃焼活性(T10)、燃焼活性(T90)、生成物選択率(N選択率、NO選択率、NO選択率)、比表面積(SBET)、還元温度、脱離するアンモニア量をそれぞれ求めた。これらの結果を表2に示した。
表2中、「Phase」には、「Catalyst」の存在状態(相)について、すなわち、担体を構成する物質又はその構造、担持触媒もしくはこれに加熱処理を施したもの(aged)を構成する物質又はその構造を示している。
例えば、試験例2の担持触媒は、CuOを含有する触媒組成物が担体(3Al・2SiO)に担持された担持体からなる(図3参照)。
試験例12の担持触媒は、CuAlを含有する触媒組成物が担体(3Al・2SiO)に担持された担持体からなる(図3参照)。
試験例8の担持触媒は、CuAlを含有する触媒組成物が担体(γ−Al)に担持された担持体からなる(X線吸収微細構造(XAFS)の解析により確認)。
試験例14の担持触媒は、CuAlを含有する触媒組成物が担体(α,γ−Al)に担持された担持体からなる(図3参照)。
Figure 0006928327
本発明を適用した試験例2の担持触媒は、N選択率が高く、他の試験例8、9及び10の担持触媒に比べて、燃焼活性(T10)が低い値であり、NO選択率も低い値であった。すなわち、試験例2の担持触媒は、アンモニア燃焼において特に低温活性が高く、かつ、NOの生成が抑制されて高いN選択性を示している。
加えて、加熱処理が施された試験例12の担持触媒は、他の試験例14及び16の担持触媒に比べて、N選択率が高く、NO選択率も低く維持され、耐熱性に優れている。
図3は、各例の担体、担持触媒及びこれに空気中、900℃で100時間の加熱処理を施したもの(aged)についてのX線回折パターンをそれぞれ示す図である。
・担体が3Al・2SiOである場合
試験例11、試験例2及び試験例12の対比から、試験例2において、担持触媒の表面にCuOのピークが認められる。加熱処理が施された試験例12において、担持触媒の表面にCuAlのピークが認められる。
加熱処理によって、CuOが担体3Al・2SiOと固相反応を引き起こして、CuAlを形成したと考えられる。また、その一部は担持触媒中に高分散状態で析出していること、をSTEM/EDX分析より確認した。
・担体がAlである場合
試験例13、試験例8及び試験例14の対比から、加熱処理が施された試験例14において、担持触媒の表面にCuAlのピークが認められる。
・担体がSiOである場合
試験例15、試験例9及び試験例16の対比から、試験例9及び試験例16の両方において、担持触媒の表面にCuOのピークが認められる。加熱処理が施された試験例16において、担持触媒の表面にCuAlのピークは認められない。
図4は、試験例12の担持触媒(CuO/3Al・2SiO(aged))についてのX線吸収スペクトル、及びFT−EXAFSスペクトル(オペランド観測の結果)を示す図である。上述した<アンモニアの燃焼試験(II)>と同じ条件、すなわち、アンモニア1.0%と酸素1.5%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=2)の通流下で、アンモニアを燃焼させつつX線吸収微細構造(XAFS)の解析を行った。
かかる構造解析の結果から、試験例12の担持触媒は、アンモニア燃焼中、その構造が維持(CuAl→CuAl)されており、全体として構造変化はほとんど生じていないことが示唆された。すなわち、試験例12の担持触媒の存在下でのアンモニア燃焼は、より安定に反応が進行する。
但し、エックス線吸収端近傍構造(XANES)の解析から、試験例12の担持触媒の表面に、若干の状態変化(還元)が認められた。
図5は、試験例16の担持触媒(CuO/SiO(aged))についてのX線吸収スペクトル、及びFT−EXAFSスペクトル(オペランド観測の結果)を示す図である。上述した<アンモニアの燃焼試験(II)>と同じ条件、すなわち、アンモニア1.0%と酸素1.5%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=2)の通流下で、アンモニアを燃焼させつつX線吸収微細構造(XAFS)の解析を行った。
かかる構造解析の結果から、試験例16の担持触媒は、アンモニア燃焼中、その構造全体が変化(CuO→CuO/CuO)していることが示唆された。
図6は、上述した<アンモニアの燃焼試験(II)>と同じ条件で、担持触媒の存在下でアンモニアを燃焼(アンモニアと酸素との反応)させた際の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。
図6(a)は、担持触媒(CuO/3Al・2SiO)についてのグラフであって、試験例2の担持触媒(as−prepared)及びこれに加熱処理を施した試験例12の担持触媒(aged)を用いた際の挙動を示すグラフである。図6(b)は、CuO/Alについてのグラフであって、試験例8の担持触媒(as−prepared)及びこれに加熱処理を施した試験例14の担持触媒(aged)を用いた際の挙動を示すグラフである。図6(c)は、CuO/SiOについてのグラフであって、試験例9の担持触媒(as−prepared)及びこれに加熱処理を施した試験例16の担持触媒(aged)を用いた際の挙動を示すグラフである。
図6(a)、図6(b)及び図6(c)の対比から、試験例2及び試験例12の担持触媒は、試験例8及び試験例14の担持触媒よりもN選択性が高いことを確認できる。さらに、試験例2及び試験例12の担持触媒は、N選択性が高いとされる試験例9及び試験例16の担持触媒と比べて、同等のN選択性を有していると言える。加えて、表2から、試験例2の担持触媒は、他の担持触媒と比べて、アンモニア燃焼において特に低温活性が高い。
図7は、担持触媒の存在下でアンモニアと一酸化窒素とを燃焼(アンモニアと一酸化窒素と酸素との反応)させた際の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。
かかるアンモニアと一酸化窒素と酸素との反応は、反応器を備えた流通型反応装置を用い、各例の担持触媒がそれぞれ充填された反応器内に、アンモニア0.8%と一酸化窒素0.2%と酸素1.4%とヘリウム残部とを含む供給ガスを、担持触媒に接触するように通流して、アンモニアの燃焼を行った。担持触媒の使用量を50mgとした。
アンモニアの燃焼、すなわち、アンモニアと酸素との反応は、反応器内の温度を、室温(25℃)から900℃まで、10℃/minで昇温させながら行った。反応器内を通流する供給ガスの流速を5.0×10−4g・min・cm−3とした。
図7(a)は、担持触媒(CuO/3Al・2SiO)についてのグラフであって、試験例2の担持触媒(as−prepared)及びこれに加熱処理を施した試験例12の担持触媒(aged)を用いた際の挙動を示すグラフである。図7(b)は、CuO/Alについてのグラフであって、試験例8の担持触媒(as−prepared)及びこれに加熱処理を施した試験例14の担持触媒(aged)を用いた際の挙動を示すグラフである。図7(c)は、CuO/SiOについてのグラフであって、試験例9の担持触媒(as−prepared)及びこれに加熱処理を施した試験例16の担持触媒(aged)を用いた際の挙動を示すグラフである。
図7(a)、図7(b)及び図7(c)の対比から、試験例2及び試験例12の担持触媒は、約300℃から600℃付近までの広い温度範囲で、アンモニアと一酸化窒素との反応性が良好であり、N選択性をより高められることが確認できる。すなわち、試験例2及び試験例12の担持触媒を用いた場合には、未燃NHと副生NOとの反応性が良いため、高N選択性を達成できる。
図8は、各例の担体、担持触媒及びこれに加熱処理を施したもの(aged)についてのin−situ FT−IR(フーリエ変換型赤外分光光度計)による吸収スペクトルをそれぞれ示す図である。
かかる吸収スペクトルは、反応器を備えた流通型反応装置を用い、各例の担体のみ又は担持触媒がそれぞれ充填された反応器内に、ヘリウムを、担体又は担持触媒に接触するように通流しつつ測定する(スペクトル(1))。次いで、各例の担体のみ又は担持触媒がそれぞれ充填された反応器内に、アンモニア0.3%とヘリウム残部とを含む供給ガスを、担体又は担持触媒に接触するように通流して、アンモニアを燃焼させつつ測定する(スペクトル(2))。そして、スペクトル(1)及びスペクトル(2)より、吸光度を適宜補正して、かかる吸収スペクトルとした。
アンモニアの燃焼において、NOの生成に関する反応式を以下に示す(Catalysis Today 90 (2004) 3-14;J.Phys.Chem.C 2012,116,16582-16592;J.Phys.Chem.C 2014,118,21500-21508 etc.)。
NH(イミド基)+ NO → NO + H
・担体が3Al・2SiOである場合
試験例11、試験例2及び試験例12の各吸収スペクトルにおいて、1458nm付近に吸収ピークは認められなかった。
・担体がAlである場合
試験例13の吸収スペクトルにおいては、1458nm付近に吸収ピークは認められなかった。
試験例8及び試験例14の各吸収スペクトルにおいて、1458nm付近に吸収ピークが認められた。すなわち、アンモニア燃焼中、担持触媒の表面にNH(イミド基)が形成されることが示唆された。これが、アンモニア燃焼の際、NOが生成しやすい要因の一つであると考えられる。
・担体がSiOである場合
試験例15、試験例9及び試験例16の各吸収スペクトルにおいて、1458nm付近に吸収ピークは認められなかった。
<担持触媒の製造例(III)>
(試験例18)
担持触媒の総質量(100質量%)に対してCuOが6質量%及びRhが1質量%となるように、Cu(NOと硝酸ロジウム(Rh(NO)とを含有する混合溶液に、温度1200℃に調整した空気中で5時間の乾燥を行って得られた担体(1)を浸漬して、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成して担持触媒(CuO−Rh/3Al・2SiO)を得た。
(試験例19)
担持触媒の総質量(100質量%)に対してCuOが6質量%及びPdOが1質量%となるように、Cu(NOと硝酸パラジウム(Pd(NO)とを含有する混合溶液に、温度1200℃に調整した空気中で5時間の乾燥を行って得られた担体(1)を浸漬して、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成して担持触媒(CuO−PdO/3Al・2SiO)を得た。
(試験例20)
担持触媒の総質量(100質量%)に対してCuOが6質量%及びIrOが1質量%となるように、Cu(NOと塩化イリジウム(IV)(IrCl)とを含有する混合溶液に、温度1200℃に調整した空気中で5時間の乾燥を行って得られた担体(1)を浸漬して、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成して担持触媒(CuO−IrO/3Al・2SiO)を得た。
(試験例21)
担持触媒の総質量(100質量%)に対してCuOが6質量%及びPtが1質量%となるように、Cu(NOとジニトロジアミン白金硝酸(Pt(NO・(NH)とを含有する混合溶液に、温度1200℃に調整した空気中で5時間の乾燥を行って得られた担体(1)を浸漬して、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成して担持触媒(CuO−Pt/3Al・2SiO)を得た。
(試験例22)
担持触媒の総質量(100質量%)に対してCuOが6質量%及びAuが1質量%となるように、Cu(NOとジシアノ金(I)酸カリウム(K[Au(CN)])とを含有する混合溶液に、温度1200℃に調整した空気中で5時間の乾燥を行って得られた担体(1)を浸漬して、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成して担持触媒(CuO−Au/3Al・2SiO)を得た。
(試験例23)
担持触媒の総質量(100質量%)に対してCuOが6質量%及びAgが10質量%となるように、Cu(NOとAgNOとを含有する混合溶液に、温度1200℃に調整した空気中で5時間の乾燥を行って得られた担体(1)を浸漬して、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成して担持触媒(CuO−Ag/3Al・2SiO)を得た。
各例の担持触媒を以下に示す。尚、試験例2及び試験例18〜23の担持触媒は、それぞれ本発明を適用したものであって実施例2及び実施例9〜14の担持触媒である。
試験例2:CuO/3Al・2SiO
試験例18:CuO−Rh/3Al・2SiO
試験例19:CuO−PdO/3Al・2SiO
試験例20:CuO−IrO/3Al・2SiO
試験例21:CuO−Pt/3Al・2SiO
試験例22:CuO−Au/3Al・2SiO
試験例23:CuO−Ag/3Al・2SiO
<アンモニアの燃焼試験(III)>
反応器を備えた流通型反応装置を用い、各例の担持触媒がそれぞれ充填された反応器内に、アンモニア1.0%と酸素1.5%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=2)を、担持触媒に接触するように通流して、アンモニアの燃焼を行った。担持触媒の使用量を50mgとした。
アンモニアの燃焼、すなわち、アンモニアと酸素との反応は、反応器内の温度を、室温(25℃)から900℃まで、10℃/minで昇温させながら行った。反応器内を通流する供給ガスの流速を100mL・min−1とした。
本燃焼試験(III)に際し、アンモニア転化率、燃焼活性(T10)、燃焼活性(T90)、生成物選択率(NO選択率、NO選択率)をそれぞれ求めた。これらの結果を表3に示した。
Figure 0006928327
酸化銅と、銅以外の金属としてロジウム、パラジウム、イリジウム又は白金と、を併有する触媒組成物が担体に担持された試験例18〜21の担持触媒は、酸化銅のみが担体に担持された試験例2の担持触媒に比べて、触媒活性が高められていることが確認できる。
酸化銅と、銅以外の金属として金と、を併有する触媒組成物が担体に担持された試験例22の担持触媒は、試験例2の担持触媒と同程度に、低温からアンモニアを燃焼できる(T10を低くできる)ことが確認できる。
酸化銅と、銅以外の金属として銀と、を併有する触媒組成物が担体に担持された試験例23の担持触媒は、生成物選択率(NO選択率、NO選択率)が低い値であり、NO及びNO生成の抑制効果が試験例2の担持触媒と同程度に高いことが確認できる。
アンモニアは、発熱を伴う可燃性ガスであり、ガソリン又は軽油などの代替燃料として自動車、航空機、火力発電所、製鉄所などの内燃・外燃機関で広く利用できる可能性がある。そして、このようなアンモニアを燃焼させる際に、本発明を適用することが有用である。
また、アンモニアの輸送形態として、水に溶解させる場合も想定され、この場合におけるアンモニアの燃焼は、水蒸気を含んだ燃焼反応となる。そして、このような水蒸気を含んだ燃焼反応に対し、本発明を適用することが有用である。
本発明は、例えば燃料電池、ガソリン自動車、ディーゼル自動車、火力発電、化成品製造、排ガス処理、暖房等での利用が可能である。
燃料電池:本発明の担持触媒を用いてアンモニアを水素へと分解し、得られた水素を燃料として利用して電力を取り出す。燃料電池自動車に搭載することで、オンサイトでアンモニア分解及び水素製造並びにその利用が可能になる。
ガソリン自動車:本発明の担持触媒を用いてアンモニアを燃焼し、この際に発生する熱を燃焼器へ利用する。
ディーゼル自動車:ディーゼル自動車におけるNO浄化触媒(NH−SCR)として用いることができる。
火力発電:本発明の担持触媒を用いてアンモニアを燃焼し、この際に発生する熱によってタービン(主にスチームタービン)を駆動する。
化成品製造:本発明の担持触媒を用いてアンモニアを燃焼し、この際に発生する熱を、常温から900℃程度の範囲で製造される化成品製造(エチレン製造、石油精製、天然ガスからの水素製造、重油脱硫など)へ利用する。
排ガス処理:微少量NHの無害化触媒として用いることができる。
暖房:本発明の担持触媒を用いてアンモニアを燃焼し、この際に発生する熱を暖房に利用する。
100 水素製造装置、110 反応器本体、120 アンモニア燃焼部、125 担持触媒、130 支持部、140 流路、200 水素製造装置、210 反応器本体、220 アンモニア燃焼部、225 担持触媒、230 支持部、240 流路。

Claims (6)

  1. アンモニア燃焼触媒であって、
    触媒組成物が担体に担持された担持体からなり、
    前記触媒組成物は、銅の酸化物を含有し、
    前記担体は、αAl・βSiO(α及びβはそれぞれ正の数である。)を含有し、
    前記αが1〜5であり、前記βが1〜3であり、
    α/βで表されるモル比が0.5〜5である、担持触媒。
  2. 前記触媒組成物は、さらに、銅以外の金属を含有する、請求項1に記載の担持触媒。
  3. 前記の銅以外の金属が、銀、金、イリジウム、白金、パラジウム及びロジウムからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項2に記載の担持触媒。
  4. アンモニア燃焼触媒である担持触媒の製造方法であって、
    アルコキシド法によるシリコンアルコキシドと水との反応生成物と、酸化アルミニウムとを混合して、担体αAl・βSiOを得る担体調製工程と、
    前記担体調製工程で得られた担体αAl・βSiOに、触媒組成物として銅の酸化物を担持させる担持工程と、
    を有する、担持触媒の製造方法。
  5. 請求項1〜3いずれかの担持触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させる、アンモニアの燃焼方法。
  6. アンモニアから水素を製造する水素製造方法であって、
    請求項1〜3いずれかの担持触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させるアンモニア燃焼工程、及び、
    前記のアンモニアと酸素との反応により発生する熱を利用して、アンモニアを水素と窒素とに分解するアンモニア分解工程、
    を有する、水素製造方法。
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