JP2020008183A - アンモニアの燃焼方法及び水素製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】要求される特性(燃焼活性、NOx生成の抑制、N2選択性)を備え、特に高温域でのNOの生成を抑制できるアンモニアの燃焼方法、及びアンモニアから水素を製造する水素製造方法を提供する。【解決手段】触媒組成物として銅の酸化物、銅、白金、イリジウム及びロジウムからなる群から選ばれる1種以上を含有し、担体としてαAl2O3・βSiO2(α及びβはそれぞれ正の数である)、γAl2O3・δB2O3(γ及びδはそれぞれ正の数である)及びAl2O3からなる群から選ばれる1種以上を含有する担持触媒の存在下、酸素過剰率λ<1.0の条件下で、アンモニアと酸素とを反応させる、アンモニアの燃焼方法。【選択図】図4

Description

本発明は、アンモニアの燃焼方法及び水素製造方法に関する。
現在、再生可能エネルギー社会への移行は、先進諸国に共通する重要な課題である。この課題に対し、水素(H)をエネルギー源とする技術基盤の構築が求められている。
水素は、クリーンな二次エネルギーの第一候補とされる。しかし、水素自体の液化が困難であるため、水素を生成し得る貯蔵・輸送し易い液体キャリアが望まれる。
その中で、アンモニア(NH)は、水素密度が高い上、液化が容易であること(液化条件:1MPa未満、室温)から、前記の液体キャリアとして有望視されている。
NHは、カーボンフリーなことから、石油等の代替燃料としても注目されている。NHは、オクタン価が高く、圧縮比を高められることから、本質的にコンパクトで低燃費な燃焼器への適用が可能である。
以下に、NH燃焼(発熱反応)に関する反応式を示す。
NH + 3/4O → 1/2N + 3/2HO ΔH°=−317kJ/mol
上式に示すように、NHは、可燃性ガスであり、ガソリン又は軽油などの代替燃料として自動車、航空機、火力発電所、製鉄所などの内燃・外燃機関で広く利用できる可能性がある。一方、NH燃焼においては、窒素(N)が生成し、加えてNOの生成を伴うという問題があった。
かかる問題に対し、例えば、特許文献1には、セラミック触媒担体表面に、第1群金属の酸化物と第2群金属の酸化物とを担持してなるアンモニア選択酸化分解用触媒、及びこれを用いたアンモニア含有物のアンモニアの選択酸化分解方法が提案されている。
また、アンモニア燃焼用触媒として、特許文献2には、触媒A成分としてマンガン−セリウム酸化物及び触媒B成分として周期表8〜11族に属する非貴金属元素の中から選ばれる少なくとも1種以上の金属元素を含有するアンモニア選択酸化分解用触媒、及びこれを用いたアンモニア含有物のアンモニアの選択酸化分解方法が提案されている。
さらに、特許文献3には、Ru等の触媒金属と、前記触媒金属を担持しているゼオライト担体とを有するアンモニア酸化分解触媒及びこれを用いた水素製造方法が提案されている。
特開2000−140640号公報 特開2010−240645号公報 特開2016−164109号公報
ところで、再生可能エネルギー社会への移行に際し、ゼロ・エミッションの実現も望まれる。かかるゼロ・エミッションの実現に向けて、特許文献1〜3等で提案されている従来の触媒を用いたNH燃焼においては、要求される特性(燃焼活性、NO生成の抑制、N選択性)の更なる向上が必要である。
これまで本発明者らは、水素エネルギーキャリア及び石油代替燃料としてのアンモニア(NH)を低温から燃焼分解させ、NO/NOxの生成を抑えてNとHとを選択的に生成する触媒を系統的に評価してきた。その中で、NH燃焼反応の完結後の高温域(約600℃以上)で、NOx、特にNOが生成しやすいという問題があることを見出した。
また、液体キャリアとしてのNHは、HとNとに分解する。以下に、NHの分解(吸熱反応)に関する反応式を示す。
NH → 1/2N + 3/2H ΔH°=46kJ/mol
上式に示すように、NHからHとNとへの分解は吸熱反応である。すなわち、NHからHを得るには、外部からNH分解に要する熱エネルギーを供給する必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、アンモニア燃焼において、要求される特性(燃焼活性、NO生成の抑制、N選択性)を備え、特に高温域でのNOの生成を抑制できるアンモニアの燃焼方法、及びアンモニアから水素を製造する水素製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは検討の中で、アンモニアと酸素との混合比率を制御し、かつ、その雰囲気で有効な特定の担持触媒を採用することにより、燃料としてのNHを低温から燃焼させていく際、NOxの生成が抑えられ、特に高温域(約600℃以上)でのNOの生成が抑えられることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させる、アンモニアの燃焼方法であって、前記触媒は、触媒組成物が担体に担持された担持体からなる担持触媒であり、前記触媒組成物は、銅の酸化物、銅、白金、イリジウム及びロジウムからなる群から選ばれる1種以上を含有し、前記担体は、αAl・βSiO(α及びβはそれぞれ正の数である)、γAl・δB(γ及びδはそれぞれ正の数である)及びAlからなる群から選ばれる1種以上を含有し、アンモニアと酸素との実際の混合気の空燃比/アンモニアと酸素との理論空燃比、で表される酸素過剰率λ<1.0の条件下で、アンモニアと酸素とを反応させることを特徴とする。
前記触媒組成物は、さらに銀を含有することが好ましい。
本発明のアンモニアの燃焼方法は、600〜900℃の温度範囲で用いることが好ましい。
また、本発明は、アンモニアから水素を製造する水素製造方法であって、前記本発明のアンモニアの燃焼方法を用いて、触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させるアンモニア燃焼工程、及び、前記のアンモニアと酸素との反応により発生する熱を利用して、アンモニアを水素と窒素とに分解するアンモニア分解工程、を有することを特徴とする。
本発明によれば、アンモニア燃焼において、要求される特性(燃焼活性、NO生成の抑制、N選択性)を備え、特に高温域でのNOの生成を抑制できるアンモニアの燃焼方法、及びアンモニアから水素を製造する水素製造方法を提供することができる。
アンモニアと酸素との反応における、酸素過剰率λに対するエンタルピー(△H°)変化を示すグラフである。 水素製造装置の一実施形態を示す模式図である。 水素製造装置の他の実施形態を示す模式図である。 担持触媒1:Cu/3Al・2SiO(3A2S)の存在下、及び酸素過剰率λ=2.0、0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例1)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒2:Cu/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=2.0、0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例2)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒3:Pt/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=2.0、0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例3)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒4:Ir/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=2.0、0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例4)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒5:Rh/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=2.0、0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例5)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒6:Cu/10Al・2B(10A2B)の存在下、及び酸素過剰率λ=2.0、0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例6)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒7:Cu/Ag/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=2.0、0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例7)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒8:Cu/Pt/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=2.0、0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例8)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒9:Cu/SiOの存在下、及び酸素過剰率λ=2.0、0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例9)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒10:Ni/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例10)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒11:Ru/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例11)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒12:Pd/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例12)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒13:Ag/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例13)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒14:Au/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=0.90、0.75、0.60の各条件で、アンモニアを燃焼させた際(試験例14)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 製造後(反応前)及びアンモニアと酸素との反応後の担持触媒1〜3及び9〜11についてのX線回折パターンをそれぞれ示す図である。 製造後(反応前)及びアンモニアと酸素との反応後の担持触媒4、5及び12〜14についてのX線回折パターンをそれぞれ示す図である。 担持触媒1:Cu/3Al・2SiO(3A2S)の存在下、及び酸素過剰率λ=0.9の条件で、アンモニアの燃焼試験を5回繰り返した際(試験例15)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒2:Cu/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=0.75の条件で、アンモニアの燃焼試験を5回繰り返した際(試験例16)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 担持触媒3:Pt/Alの存在下、及び酸素過剰率λ=0.75の条件で、アンモニアの燃焼試験を5回繰り返した際(試験例17)の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。 製造後(反応前)及びアンモニア燃焼の5回繰り返し反応後の担持触媒1〜3についてのX線回折パターンをそれぞれ示す図である。
(アンモニアの燃焼方法)
本発明のアンモニアの燃焼方法は、触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させる方法である。
<触媒>
本発明における触媒は、触媒組成物が担体に担持された担持体からなる担持触媒である。
・触媒組成物
本発明における触媒組成物は、銅の酸化物、銅、白金、イリジウム及びロジウムからなる群から選ばれる1種以上を含有する。
銅の酸化物としては、CuO、CuO、CuAlO、CuAl等が挙げられる。より低い温度での触媒活性(低温活性)が高い点で、CuO、CuAlが好ましい。
触媒組成物に含まれる銅の酸化物、銅、白金、イリジウム及びロジウムは、それぞれ1種単独でもよいし、これらの2種以上でもよい。これらの2種以上の組合せは、特に限定されず、例えば、銅の酸化物と白金との組合せが挙げられる。
触媒組成物中、銅の酸化物、銅、白金、イリジウム及びロジウムからなる群から選ばれる1種以上の含有割合は、触媒組成物の総質量(100質量%)に対して50質量%以上であり、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%でもよい。
前記触媒組成物は、銅、白金、イリジウム及びロジウム以外の金属をさらに含有していてもよい。銅、白金、イリジウム及びロジウム以外の金属を併有することで、触媒活性がより高められやすくなる。
銅、白金、イリジウム及びロジウム以外の金属としては、例えば貴金属(銀、金、パラジウム、ルテニウム、オスミウム)等が挙げられ、中でも、銀が好ましい。
触媒組成物に含まれる銅、白金、イリジウム及びロジウム以外の金属は、1種単独でもよいし2種以上でもよい。
触媒組成物が銅、白金、イリジウム及びロジウム以外の金属を含有する場合、触媒組成物中、銅、白金、イリジウム及びロジウム以外の金属の含有割合は、触媒組成物の総質量(100質量%)に対して70質量%以下が好ましく、より好ましくは0.5〜70質量%である。
・担体
本発明における担体は、αAl・βSiO(α及びβはそれぞれ正の数である)、γAl・δB(γ及びδはそれぞれ正の数である)及びAlからなる群から選ばれる1種以上を含有する。
・・αAl・βSiOについて
前記の担体αAl・βSiOにおいて、α及びβは、それぞれモル数を示す。αAl・βSiOを含有する担体を採用することで、触媒活性及びN選択性が共に高められる。
α/βで表されるモル比は、0.01〜100が好ましく、0.1〜10がより好ましく、0.5〜5がさらに好ましく、1〜3が特に好ましく、1.5が最も好ましい。
α/βが前記の好ましい範囲内であると、触媒活性が高められやすくなり、触媒としての耐熱性もより向上する。
αは、正の数であり、例えば0.01〜20の範囲である。この中でも、好ましくは0.1〜10であり、より好ましくは0.5〜10であり、さらに好ましくは1〜5であり、特に好ましくは2又は3であり、最も好ましくは3である。
βは、正の数であり、例えば0.01〜10の範囲である。この中でも、好ましくは0.1〜5であり、より好ましくは0.5〜5であり、さらに好ましくは1〜3であり、特に好ましくは1又は2であり、最も好ましくは2である。
中でも、αとβとの組合せとしては、αが1〜5であり、βが1〜3である組合せが好ましい。
・・γAl・δBについて
担体に含まれるαAl・βSiOは、1種単独でもよいし2種以上でもよい。その中でも、3Al・2SiOを含有する担体がより好ましく、3Al・2SiOのみからなる担体が特に好ましい。
尚、担体を構成するAl及びSiOはそれぞれ複数の結晶構造を取り得るが、担体としては、いかなる結晶構造を有するものも用いることができる。例えば、担体として、Mullite(ムライト)型結晶構造体であるαAl・βSiOを含有するものが好適に挙げられる。
前記の担体γAl・δBにおいて、γ及びδは、それぞれモル数を示す。γAl・δBを含有する担体を採用することで、低温活性及びN選択性が共に高められる。
αは、正の数であり、2〜20が好ましく、より好ましくは2〜10、特に好ましくは10である。
βは、正の数であり、1〜5が好ましく、より好ましくは1又は2、特に好ましくは2である。
担体に含まれるγAl・δBは、1種単独でもよいし2種以上でもよい。その中でも、10Al・2Bを含有する担体がより好ましく、10Al・2Bのみからなる担体が特に好ましい。
・・Alについて
Alを含有する担体を採用することで、低温活性及びN選択性が共に高められる。
担体に占めるαAl・βSiO、γAl・δB及びAlからなる群から選ばれる1種以上の割合は、担体の総質量(100質量%)に対して50質量%以上であり、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、100質量%でもよい。
前記担体は、αAl・βSiO、γAl・δB及びAl以外の成分(任意成分)を含有していてもよい。前記任意成分としては、例えば、ゼオライト(NaY型)、SiO、TiO(アナターゼ型)、ZrO、CeO等が挙げられる。
担体に含まれる前記任意成分は、1種単独でもよいし2種以上でもよい。
担体が前記任意成分を含有する場合、担体中、前記任意成分の含有割合は、担体の総質量(100質量%)に対して50質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましい。
本発明で用いられる触媒として好適な担持触媒を以下に挙げる。
(1)銅の酸化物又は銅と、3Al・2SiO、10Al・2B又はAlとからなる担持触媒;具体例としてCu/3Al・2SiO、Cu/Al、Cu/10Al・2Bが挙げられる。
(2)白金、イリジウム又はロジウムと、Alとからなる担持触媒;具体例としてPt/Al、Ir/Al、Rh/Alが挙げられる。
前記担持触媒に占める触媒組成物の割合は、担持触媒の総質量(100質量%)に対して1〜24質量%が好ましく、より好ましくは1〜20質量%、さらに好ましくは1〜15質量%である。
担持触媒に占める触媒組成物の割合が、前記の好ましい下限値以上であると、NOの生成の抑制、及びN選択性の向上の各効果が充分に得られやすくなる。一方、前記の好ましい上限値を超えても、前記の各効果は頭打ちの傾向にある。
本発明で用いられる担持触媒の形状としては、例えばペレット状、顆粒状、ハニカム状等が挙げられる。
前記担持触媒について、その比表面積は、例えば1〜150m・g−1であり、好ましくは2〜100m・g−1であり、より好ましくは5〜80m・g−1であり、特に好ましくは10〜50m・g−1である。
担持触媒の比表面積は、N吸着(BET)法により測定される。
[担持触媒の製造方法]
上述した本発明で用いられる担持触媒は、担体に触媒組成物を担持させる従来公知の製造方法によって製造できる。かかる担持触媒の製造方法としては、例えば、湿式含浸法、イオン交換法、逆共沈法、ゾル−ゲル法、化学気相成長法などが挙げられ、これらの中でも、低温活性及びN選択性がより良好なことから、湿式含浸法が好ましい。
例えば湿式含浸法を用いて担持触媒を製造する場合、担体に、所定量の触媒組成物を供給する液体原料を含浸させる。例えば、触媒組成物がCuOである場合には、液体原料としてCu(NOを用い、これを担体に含浸させる方法が挙げられる。かかる含浸の後、好ましくは300〜700℃、1〜10時間で焼成することにより、目的とする担持触媒が得られる。
触媒組成物が担体に担持されているか否かについては、X線回折(XRD)法、蛍光X線元素分析(XRF)法、X線光電子分光(XPS)法、X線吸収微細構造(XAFS)法、可視・紫外分光法(UV−vis)、ラマン分光法又は透過型電子顕微鏡(TEM−EDX)による方法を用いて確認できる。
上述した製造方法によれば、例えば、全体の粒子径が10〜500nm程度の担持触媒が容易に得られる。また、担体に担持される触媒組成物の粒子径は、例えば0.1〜100nm程度である。
ここでの粒子径は、走査型透過電子顕微鏡により測定される値を意味する。
<アンモニアと酸素との反応>
本発明におけるアンモニアと酸素との反応は、上述した触媒(担持触媒)の存在下で、かつ、アンモニアと酸素との実際の混合気の空燃比/アンモニアと酸素との理論空燃比、で表される酸素過剰率λ<1.0の条件下で行う。
かかるアンモニアと酸素との反応(アンモニアの燃焼)は、例えば、上述した担持触媒が充填された反応器に、アンモニアと酸素とを含む供給ガス(酸素過剰率λ<1.0)を、前記担持触媒に接触するように通流することにより行われる。
供給ガスは、アンモニア及び酸素以外のガスを含んでいてもよく、例えば窒素、アルゴン等の希ガス、又は、二酸化炭素などのアンモニア燃焼に対して不活性なガスを含んでいてもよい。
・酸素過剰率λについて
酸素過剰率λは、アンモニアを燃焼するのに必要な酸素量に対する、供給されるガス中の酸素量の比率(倍率)であり、アンモニアと酸素との実際の混合気の空熱比/アンモニアと酸素との理論空燃比、で表される。完全燃焼後に酸素が余る条件では酸素過剰率が1.0以上となり、酸素が不足して不完全燃焼となる条件では酸素過剰率が1.0未満となる。
図1は、アンモニアと酸素との反応における、酸素過剰率λに対するエンタルピー(△H°)変化を示すグラフである。
図1中、酸素過剰率λ=1の場合、供給されるガス組成は、1.0%NH、0.75%O、ヘリウム(He)バランスである。このときのNH燃焼(発熱反応)に関する反応式を以下に示す。
NH+0.75O→0.5N+1.5H
ΔH°=−317kJ/mol
酸素過剰率λ=0.90の場合、供給されるガス組成は、1.0%NH、0.68%O、ヘリウム(He)バランスである。ΔH°=−283kJ/mol
酸素過剰率λ=0.75の場合、供給されるガス組成は、1.0%NH、0.56%O、ヘリウム(He)バランスである。ΔH°=−225kJ/mol
酸素過剰率λ=0.60の場合、供給されるガス組成は、1.0%NH、0.45%O、ヘリウム(He)バランスである。このときのNH燃焼(発熱反応)に関する反応式を以下に示す。この場合のNH燃焼も発熱反応であり、加えて、NH燃焼において水素も得られる。
NH+0.45O→0.5N+0.6H+0.9H
ΔH°=−172kJ/mol
本発明におけるアンモニアと酸素との反応は、酸素過剰率λが1.0未満の条件下で行う。酸素過剰率λは、0.1<λ<1.0の条件とすることが好ましく、0.5<λ<1.0の条件とすることがより好ましく、0.6≦λ≦0.9の条件とすることがさらに好ましい。
酸素過剰率λを、前記の範囲内の条件としてアンモニアの燃焼を行うことにより、特に高温域でのNO生成を抑制することができる。
本発明におけるアンモニアと酸素との反応は、温度(反応器内の温度)を、例えば室温(25℃付近)から900℃まで昇温させながら行う。
本発明のアンモニア燃焼方法は、特に高温域でのNO生成の抑制効果に優れることから、600℃〜900℃の温度範囲内で用いる燃焼方法として有用である。
反応器内を通流する供給ガスの流速は、反応スケール等を勘案して設定すればよく、例えば1mL・min−1以上、100L・min−1以下が好ましく、10mL・min−1以上、10L・min−1以下がより好ましく、10mL・min−1以上、1L・min−1以下がさらに好ましい。
担持触媒の使用量は、流速100mL・min−1のアンモニア1.0%を含む供給ガスに対して1mg以上、1g以下が好ましく、より好ましくは10〜100mgである。
以上説明した本発明のアンモニアの燃焼方法においては、特定の担持触媒の存在下で、供給ガスの酸素過剰率をλ<1.0の条件に制御して、アンモニアと酸素とを反応させる。かかるアンモニアの燃焼方法によれば、アンモニア燃焼において、要求される特性(燃焼活性、NO生成の抑制、N選択性)を備え、特に高温域でのNOの生成を抑制することができる。すなわち、アンモニア燃焼においてゼロ・エミッションを実現することができる。
(水素製造方法)
本発明の水素製造方法は、アンモニアから水素を製造する方法である。
かかる水素製造方法は、上述した本発明のアンモニアの燃焼方法を用いて、触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させるアンモニアの燃焼工程、及び、前記のアンモニアと酸素との反応により発生する熱を利用して、アンモニアを水素と窒素とに分解するアンモニア分解工程を有する。
本発明の水素製造方法としては、例えば、以下に示す第1の実施形態、及び第2の実施形態がそれぞれ挙げられる。
以下、図面を参照しながら各実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
図2は、水素製造装置の一実施形態、いわゆる外燃型装置を示している。
図2に示す水素製造装置100は、円筒状の反応器本体110と、反応器本体110内に配置され、円筒状の反応器からなるアンモニア燃焼部120と、アンモニアが通流する流路140と、から概略構成される。
反応器本体110とアンモニア燃焼部120との間には、反応器本体110内周面に沿って設けられた支持部130が介在し、アンモニア燃焼部120を反応器本体110内に固定している。図2において、アンモニア燃焼部120の内部には、ハニカム構造化した担持触媒125が設置されている。担持触媒125には、上述した本発明のアンモニアの燃焼方法において用いられる特定の担持触媒が適用されている。
流路140は、反応器本体110外周に沿って設けられている。
[アンモニア燃焼工程(1)]
アンモニア燃焼工程(1)の操作は、上述した本発明のアンモニアの燃焼方法を用いて行えばよい。
例えば、水素製造装置100においては、反応器本体110内に、一方の開口部112から他方の開口部114に向かって、酸素過剰率λ<1.0となるように調整したアンモニアと空気とを供給する。これにより、アンモニア燃焼部120内を、アンモニアと空気とを含む供給ガスが担持触媒125に接触しながら通流する。この際、アンモニアと空気中の酸素とが反応(燃焼)して、窒素と水とが生成し、この生成した窒素及び水と未反応の酸素とが他方の開口部114から流出する。このアンモニアと酸素との反応、すなわちアンモニア燃焼は発熱反応であり、熱の発生を伴い、反応器本体110の開口部114側の温度が例えば900℃程度まで上昇する。
[アンモニア分解工程(1)]
アンモニア分解工程(1)の操作は、アンモニア燃焼工程(1)の操作によって流路140内の温度が上昇したところで、流路140内に、反応器本体110内の供給ガスとは逆方向、すなわち反応器本体110の開口部114側から開口部112側に向かって、アンモニアを供給する。これにより、流路140内を通流するアンモニアは、前記のアンモニア燃焼により発生する熱によって加熱され、水素と窒素とに分解し、アンモニアから水素が製造される。ここでは、アンモニア燃焼により発生する熱を利用し、無触媒条件でもアンモニアが分解することから、外部からの熱供給を低減して水素製造が可能である(オートサーマル状態)。
<第2の実施形態>
図3は、水素製造装置の他の実施形態、いわゆる内燃型装置を示している。
図3に示す水素製造装置200は、アンモニアが通流する略円筒状の流路240と、流路240内に配置された円筒状の反応器本体210と、反応器本体210内に配置され、円筒状の反応器からなるアンモニア燃焼部220と、から概略構成される。
流路240は、一方の開口部242(円形状)に向かって狭くされている。
反応器本体210とアンモニア燃焼部220との間には、反応器本体210内周面に沿って設けられた支持部230が介在し、アンモニア燃焼部220を反応器本体210内に固定している。図3において、アンモニア燃焼部220の内部には、ハニカム構造化した担持触媒225が設置されている。担持触媒225には、上述した本発明のアンモニアの燃焼方法において用いられる特定の担持触媒が適用されている。
[アンモニア燃焼工程(2)]
アンモニア燃焼工程(2)の操作は、上述したアンモニア燃焼工程(1)の操作と同様にして行えばよい。
例えば、水素製造装置200においては、反応器本体210内に、アンモニア供給口212からアンモニアと、空気供給口214から空気とが供給される。この際、酸素過剰率λ<1.0となるように調整する。これにより、アンモニア燃焼部220内を、アンモニアと空気とを含む供給ガスが担持触媒225に接触しながら通流する。この際、アンモニアと空気中の酸素とが反応(燃焼)して、窒素と水とが生成し、この生成した窒素及び水とが流路240の開口部242側へ流出する。このアンモニア燃焼は発熱反応であり、熱の発生を伴い、流路240の開口部242側の温度が例えば900℃程度まで上昇する。
[アンモニア分解工程(2)]
アンモニア分解工程(2)の操作は、例えば以下のようにして行われる。
アンモニア燃焼工程(2)の操作によって流路240の開口部242側の温度が上昇したところで、流路240内に、反応器本体210内の供給ガスと同じ方向、すなわち反応器本体210のアンモニア供給口212側から、流路240の開口部242側に向かって、予め加熱されたアンモニアが供給される。これにより、流路240内を通流して開口部242側に達したアンモニアは、前記のアンモニア燃焼により発生する熱によってさらに加熱され、水素と窒素とに分解し、アンモニアから水素が製造される。
そして、アンモニア燃焼工程(2)で生成した窒素及び水と、アンモニア分解工程(2)で生成した水素及び窒素と、が流路240の開口部242から流出する。
以上説明した本発明の水素製造方法は、アンモニア燃焼工程、及び、アンモニア分解工程、を有しており、アンモニア燃焼とアンモニア分解との2つの反応が組み合わされていることで、外部からの熱供給を低減して水素を製造できる(オートサーマル状態)。
かかる水素製造方法においては、本発明のアンモニアの燃焼方法における、特定の担持触媒の存在下、かつ、酸素過剰率λ<1.0の条件下でアンモニアを燃焼することにより、例えばフューエルNOの生成量が数ppmで、かつ、900℃程度の発熱が得られ、その熱の利用によりアンモニアを分解して水素を製造することが可能である。加えて、特に、NH燃焼反応の完結後の高温域(約600℃以上)でのNOの生成が抑えられる。
前記のアンモニア分解を無触媒条件とすれば、かかる水素製造方法は、気相分解反応によるものであることから、三次元の反応空間で、短時間に、大量の水素を容易に製造することができる。
本発明の水素製造方法について、第1の実施形態、及び第2の実施形態を説明したが、かかる水素製造方法は、これらに限定されず、その他実施形態で実施することも可能である。
例えば、上述した第1の実施形態では、アンモニア燃焼部120が反応器本体110内に配置されていたが、これに限定されず、流路140内にアンモニア燃焼部120を配置し、アンモニアと空気とを含む供給ガスを流路140に通流してアンモニアを燃焼させ、アンモニアを反応器本体110内に供給してアンモニアを分解させるような実施形態でもよい。
また、上述した第2の実施形態では、アンモニア燃焼部220が反応器本体210内に配置されていたが、これに限定されず、流路240内にアンモニア燃焼部220を配置し、アンモニアと空気とを含む供給ガスを流路240に通流してアンモニアを燃焼させ、アンモニアを反応器本体210内に供給してアンモニアを分解させるような実施形態でもよい。
また、上述した図2又は図3に示す水素製造装置において、アンモニア分解工程で生成した水素が流出する先に、タービンをさらに接続した形態とし、生成した水素及び熱を利用してタービンを駆動し、発電することも可能である。この水素製造装置とタービンとを組み合わせた形態は、低温域からNHを触媒燃焼可能で、かつ、高温域(特に600℃以上)でのNO生成を抑制することができ、NHエネルギーキャリア及びHエネルギー利用システムとして有用な実施形態である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
本実施例において、アンモニア転化率、燃焼活性(T10)、燃焼活性(T90)、生成物選択率(N選択率、NO選択率、NO選択率)をそれぞれ以下のようにして求めた。
[アンモニア転化率]
アンモニア転化率は、株式会社堀場製作所製の赤外線ガス分析計EIA−51dを用いて、非分散型赤外線吸収法により測定した。
[燃焼活性(T10)]
上記のアンモニア転化率が10%に達した時の反応器内の温度(℃)を測定した。
[燃焼活性(T90)]
上記のアンモニア転化率が90%に達した時の反応器内の温度(℃)を測定した。
[生成物選択率(N選択率、NO選択率、NO選択率、)]
選択率(%)は、株式会社島津製作所製のガスクロマトグラフィーGC−8Aを用いて測定した。
O選択率(%)は、株式会社堀場製作所製の前記VA−3011を用いて、非分散型赤外線吸収法により測定した。
NO選択率(%)は、株式会社堀場製作所製の赤外線ガス分析計VA−3011を用いて、非分散型赤外線吸収法により測定した。
<担体の調製例>
担体として3Al・2SiOを、アルコキシド法によって合成した。
シリコンアルコキシドSi(OCをエタノールに溶解し、この溶液と水と塩酸とを混合しつつ、70℃で50時間の反応を行い、反応液(a)を得た。
別途、アルミニウムのリン酸塩と、イソブタノールとを混合し、95℃で24時間の還流を行い、反応液(b)を得た。
次いで、反応液(a)と反応液(b)とを混合して、担体の前駆体含有液を得た。
次いで、前駆体含有液に水を加えて沈澱させ、この沈澱物を分離して乾燥(大気中、600℃、3時間)した。この後、さらに、各温度(1000℃、1200℃、1400℃)に調整した空気中で5時間の乾燥を行い、Mullite(ムライト)型結晶構造体である3Al・2SiOを得た。
その他担体として、Al、SiO、10Al・2Bをそれぞれ用意した。
<担持触媒の製造例>
触媒組成物としてCu(Cuの酸化物)、Pt、Ir、Rh、Ni、Ru、Pd、Ag及びAuと、前記の担体とを用いて、湿式含浸法により、以下のようにして担持触媒1〜14をそれぞれ製造した。
(担持触媒1)
担体として3Al・2SiOに、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が5.0質量%となるようにCu(NO(和光純薬社製)を含浸させて、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成し、さらに、900℃に調整した空気中で100時間焼成して担持触媒1を得た。
(担持触媒2)
担体を3Al・2SiOからAlに変更したこと以外は、担持触媒1の製造方法と同様にして担持触媒2を得た。
(担持触媒3)
担体としてAlに、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が1.0質量%となるように[Pt(NH(NO](田中貴金属社製)を含浸させて、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成し、さらに、900℃に調整した空気中で100時間焼成して担持触媒3を得た。
(担持触媒4)
[Pt(NH(NO](田中貴金属社製)をIrCl(和光純薬社製)に変更し、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が1.0質量%となるように含浸させたこと以外は、担持触媒3の製造方法と同様にして担持触媒4を得た。
(担持触媒5)
[Pt(NH(NO](田中貴金属社製)をRh(NO(田中貴金属社製)に変更し、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が1.0質量%となるように含浸させたこと以外は担持触媒3の製造方法と同様にして担持触媒5を得た。
(担持触媒6)
担体を3Al・2SiOから10Al・2Bに変更したこと以外は、担持触媒1の製造方法と同様にして担持触媒6を得た。
(担持触媒7)
担体としてAlに、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が5.0質量%となるようにCu(NO(和光純薬社製)と、担持量が10質量%となるようにAgNO(和光純薬社製)とを含侵させて、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成し、さらに、800℃に調整した空気中で100時間焼成して担持触媒7を得た。
(担持触媒8)
担体としてAlに、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が5.0質量%となるようにCu(NO(和光純薬社製)と、担持量が1.0質量%となるように[Pt(NH(NO](田中貴金属社製)とを含侵させて、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成し、さらに、1000℃に調整した空気中で5時間焼成して担持触媒8を得た。
(担持触媒9)
担体を3Al・2SiOからSiOに変更したこと以外は、担持触媒1の製造方法と同様にして担持触媒9を得た。
(担持触媒10)
担体としてAlに、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が5.0質量%となるようにNi(NO・6HO(和光純薬社製)を含浸させて、含浸体を得た。その後、得られた含浸体を、600℃に調整した空気中で3時間焼成し、さらに、900℃に調整した空気中で100時間焼成して担持触媒10を得た。
(担持触媒11)
Ni(NO・6HO(和光純薬社製)をRu(NO(田中貴金属社製)に変更し、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が1.0質量%となるように含浸させたこと以外は、担持触媒10の製造方法と同様にして担持触媒12を得た。
(担持触媒12)
Ni(NO・6HO(和光純薬社製)をPd(NO(和光純薬社製)に変更し、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が1.0質量%となるように含浸させたこと以外は、担持触媒10の製造方法と同様にして担持触媒12を得た。
(担持触媒13)
Ni(NO・6HO(和光純薬社製)をAgNO(和光純薬社製)に変更し、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が10質量%となるように含浸させたこと以外は、担持触媒10の製造方法と同様にして担持触媒13を得た。
(担持触媒14)
Ni(NO・6HO(和光純薬社製)をK[Au(CN)](キシダ化学社製)に変更し、担持触媒の総質量(100質量%)に対して触媒組成物の担持量が1.0質量%となるように含浸させたこと以外は、担持触媒10の製造方法と同様にして担持触媒14を得た。
各担持触媒を以下に示す。得られた担持触媒に対するキャラクタリゼーションには、X線回折法(XRD法)、XRF法及びXPS法をそれぞれ適宜用いた。
担持触媒1:Cu/3Al・2SiO(3A2S)
担持触媒2:Cu/Al
担持触媒3:Pt/Al
担持触媒4:Ir/Al
担持触媒5:Rh/Al
担持触媒6:Cu/10Al・2B(10A2B)
担持触媒7:Cu/Ag/Al
担持触媒8:Cu/Pt/Al
担持触媒9:Cu/SiO
担持触媒10:Ni/Al
担持触媒11:Ru/Al
担持触媒12:Pd/Al
担持触媒13:Ag/Al
担持触媒14:Au/Al
<アンモニアの燃焼試験(1)>
(試験例1〜14)
反応器を備えた流通型反応装置を用い、各例の担持触媒がそれぞれ充填された反応器内に、アンモニア1.0%と酸素0.45%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=0.60)、アンモニア1.0%と酸素0.56%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=0.75)、アンモニア1.0%と酸素0.68%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=0.90)、アンモニア1.0%と酸素1.5%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=2.0)を、それぞれ担持触媒に接触するように通流して、各試験例に示すアンモニアの燃焼を行った。担持触媒の使用量を50mgとした。
アンモニアの燃焼、すなわち、アンモニアと酸素との反応は、反応器内の温度を、室温(25℃)から900℃まで、10℃/minで昇温させながら行った。尚、担持触媒11を用いた試験例11においては、反応器内の温度を、室温(25℃)から600℃まで、10℃/minで昇温させながら行った。いずれの試験例においても、反応器内を通流する供給ガスの流速を100mL・min−1とした。
尚、試験例1〜8のアンモニアの燃焼試験は、それぞれ、本発明のアンモニアの燃焼方法を適用した実施例である。
図4〜17は、担持触媒の存在下、及びそれぞれの酸素過剰率λの条件で、アンモニアを燃焼(アンモニアと酸素との反応)させた際の、温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。
図4〜17は、それぞれ、担持触媒1〜14を用いた際の各挙動を示している。
図4より、担持触媒1を用いた試験例1のアンモニアの燃焼試験においては、酸素過剰率λ=2.0の条件ではNH燃焼反応の完結後の約600℃付近からNOが生成し始めていたが、酸素過剰率λ=0.90の条件では、約600℃付近からのNO生成が抑制されていることが確認できる。加えて、酸素過剰率λ=0.75及び0.60の条件では、約600℃以上の高温域全体に渡ってNO生成が抑制されていることが確認できる。
図5〜11より、担持触媒2〜8を用いた試験例2〜8のアンモニアの燃焼試験においても、試験例1と同様、酸素過剰率λ=2.0の条件と比較し、酸素過剰率λ=0.90、0.75及び0.60の条件で、約600℃以上の高温域でのNO生成が抑制されていることが確認できる。
図12より、担持触媒9を用いた試験例9のアンモニアの燃焼試験においては、酸素過剰率λ=2.0の条件と比較し、酸素過剰率λが0.90、0.75、0.60と低い条件になると、約600℃以上の高温域でのNO生成が抑制される傾向が確認できる。
図13、15〜17より、担持触媒10、12〜14を用いた試験例10、12〜14のアンモニアの燃焼試験においても、試験例9と同様、酸素過剰率λが0.90、0.75、0.60と低い条件になると、約600℃以上の高温域でのNO生成が抑制される傾向が確認できる。
図14が示すように、担持触媒11を用いた試験例11のアンモニアの燃焼試験については、Ruが約600℃以上で揮散してしまうため、室温(25℃)から600℃までの温度範囲では用いることができるが、それ以上の高温域で用いる方法としては適さない。
以下に示す表1〜2は、試験例1〜14の各アンモニアの燃焼試験で用いられた担持触媒;かかるアンモニアの燃焼試験の際の酸素過剰率λ、燃焼活性(T10)、燃焼活性(T90)、生成物選択率(N選択率、NO選択率、NO選択率)をそれぞれ示している。
表1〜2中、「Phase」は、担持触媒の組成(相状態)を示す。
「Before reaction」は、製造後(反応前)のものについての組成を示している。「After reaction」は、酸素過剰率λ=0.60の条件下でのアンモニアと酸素との反応後のものについての組成を示している。
担持触媒の組成(相状態)は、X線回折法(XRD法)により決定することができる。
図18〜19は、製造後(反応前)及び酸素過剰率λ=0.60の条件下でのアンモニアと酸素との反応後の担持触媒1〜5、9〜14についてのX線回折パターンをそれぞれ示す図である。
例えば、担持触媒1:Cu/3Al・2SiO(3A2S)について、製造後(反応前)のものは、CuAlを含有する触媒組成物が担体(3Al・2SiO)に担持された担持体からなる。酸素過剰率λ=0.60の条件下でのアンモニアと酸素との反応後のものは、反応前と同様、CuAlを含有する触媒組成物が担体(3Al・2SiO)に担持された担持体からなる。
例えば、担持触媒2:Cu/Alについて、製造後(反応前)のものは、CuAlを含有する触媒組成物が担体(α,γ−Al)に担持された担持体からなる。酸素過剰率λ=0.60の条件下でのアンモニアと酸素との反応後のものは、金属Cu単体を含有する触媒組成物が担体(α,γ−Al)に担持された担持体からなる。すなわち、反応により、触媒組成物の組成が変化している。
例えば、担持触媒5:Rh/Alについて、製造後(反応前)のものは、金属Rh単体とRhとを含有する触媒組成物が担体(γ,θ−Al)に担持された担持体からなる。酸素過剰率λ=0.60の条件下でのアンモニアと酸素との反応後のものは、反応前と同様である。
例えば、担持触媒12:Pd/Alについて、製造後(反応前)のものは、金属Pd単体とPdOとを含有する触媒組成物が担体(γ,θ−Al)に担持された担持体からなる。酸素過剰率λ=0.60の条件下でのアンモニアと酸素との反応後のものは、金属Pd単体を含有する触媒組成物が担体(γ,θ−Al)に担持された担持体からなる。すなわち、反応により、触媒組成物の組成が変化している。
Figure 2020008183
Figure 2020008183
表1〜2に示す結果から、試験例1〜8は、試験例9、10及び12〜14に比べて、酸素過剰率λ<1.0の条件下でアンモニアを燃焼させる際、相対的に、燃焼活性(T10)及び燃焼活性(T90)がいずれも低い値を示し、N選択率が高く、その他生成物選択率(NO選択率、NO選択率)が低い値であった。
表2に示す結果から、試験例9は、酸素過剰率λ<1.0の条件下でアンモニアを燃焼させる際、アンモニア燃焼において要求される特性、特に燃焼活性の点で劣っていた。
試験例10及び12〜14は、酸素過剰率λ<1.0の条件下でアンモニアを燃焼させる際、アンモニア燃焼において要求される特性(燃焼活性、NO生成の抑制、N選択性)の点で劣っていた。
図4〜17及び表1〜2より、本発明を適用したアンモニアの燃焼方法によれば、アンモニア燃焼において要求される特性(燃焼活性、NO生成の抑制、N選択性)を充分に備え、特に高温域でのNOの生成を抑制できること、が確認された。
また、試験例2と試験例7との対比から、Cu(CuAl)に加えて、さらにAgを含有する触媒組成物を担持させたことによって、特に、N選択率を高められ、その他生成物選択率(NO選択率、NO選択率)をより低く抑えられることが確認できる。
試験例7と試験例13との対比から、Agを含有する触媒組成物を担持させた場合(試験例13)では、特に、高温域でのNO生成の抑制効果及び生成物選択率(NO選択率、NO選択率)が不充分であったが、AgとCuとを併有する触媒組成物を担持させた場合(試験例7)では、いずれの特性も向上していることが確認できる。
図4〜11及び表1より、本発明を適用した試験例1〜8のうち、試験例1のアンモニアの燃焼試験は、特に酸素過剰率λ=0.90の条件下で用いることが、高温域でのNO生成の抑制効果及び要求特性(燃焼活性、NO生成の抑制、N選択性)の点から好適である。
試験例2、3、5〜8のアンモニアの燃焼試験は、特に酸素過剰率λ=0.75の条件下で用いることが、高温域でのNO生成の抑制効果及び要求特性(燃焼活性、NO生成の抑制、N選択性)の点から好適である。
試験例4のアンモニアの燃焼試験は、特に酸素過剰率λ=0.60の条件下で用いることが、高温域でのNO生成の抑制効果及び要求特性(燃焼活性、NO生成の抑制、N選択性)の点から好適である。
<アンモニアの燃焼試験(2)〜繰り返し反応試験〜>
(試験例15)
上記<アンモニアの燃焼試験(1)>において、反応器内に、アンモニア1.0%と酸素0.68%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=0.90)を、担持触媒1:Cu/3Al・2SiO(3A2S)に接触するように通流した以外は、同様にしてアンモニアの燃焼を行った。かかるアンモニアの燃焼試験を、5回繰り返して行った。
(試験例16)
上記<アンモニアの燃焼試験(1)>において、反応器内に、アンモニア1.0%と酸素0.56%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=0.75)を、担持触媒2:Cu/Alに接触するように通流した以外は、同様にしてアンモニアの燃焼を行った。かかるアンモニアの燃焼試験を、5回繰り返して行った。
(試験例17)
上記<アンモニアの燃焼試験(1)>において、反応器内に、アンモニア1.0%と酸素0.56%とヘリウム残部とを含む供給ガス(酸素過剰率λ=0.75)を、担持触媒3:Pt/Alに接触するように通流した以外は、同様にしてアンモニアの燃焼を行った。かかるアンモニアの燃焼試験を、5回繰り返して行った。
図20〜22は、試験例15〜17で、5回繰り返してアンモニアを燃焼(アンモニアと酸素との反応)させた際の、1〜5回それぞれについての温度に対するアンモニア濃度比、N濃度比、NO濃度比、NO濃度比の各変化を示すグラフである。
図20は、担持触媒1を用いた際の各挙動を示している。図21は、担持触媒2を用いた際の各挙動を示している。図22は、担持触媒3を用いた際の各挙動を示している。
以下に示す表3は、試験例15〜17の各アンモニアの燃焼試験で用いられた担持触媒;かかるアンモニアの燃焼試験の際の酸素過剰率λ、繰り返し回数、燃焼活性(T10)、燃焼活性(T90)、生成物選択率(N選択率、NO選択率、NO選択率)をそれぞれ示している。
表3中、「Phase」は、担持触媒の組成(相状態)を示す。
「Before reaction」は、製造後(反応前)のものについての組成を示している。「After reaction」は、それぞれの酸素過剰率λの条件下でのアンモニアと酸素との反応を5回繰り返して行った後のものについての組成を示している。
担持触媒の組成(相状態)は、X線回折法(XRD法)により決定することができる。
図23は、製造後(反応前)及びアンモニア燃焼の5回繰り返し反応後の担持触媒1〜3についてのX線回折パターンをそれぞれ示す図である。
試験例15における担持触媒1:Cu/3Al・2SiOについて、製造後(反応前)のものは、CuAlを含有する触媒組成物が担体(3Al・2SiO)に担持された担持体からなる。酸素過剰率λ=0.90の条件下でのアンモニアと酸素との5回繰り返し反応後のものは、反応前と同様である。
試験例16における担持触媒2:Cu/Alについて、製造後(反応前)のものは、CuAlを含有する触媒組成物が担体(α,γ−Al)に担持された担持体からなる。酸素過剰率λ=0.75の条件下でのアンモニアと酸素との5回繰り返し反応後のものは、金属Cu単体とCuOとを含有する触媒組成物が担体(α−Al)に担持された担持体からなる。
試験例17における担持触媒3:Pt/Alについて、製造後(反応前)のものは、Ptを含有する触媒組成物が担体(γ−Al)に担持された担持体からなる。酸素過剰率λ=0.75の条件下でのアンモニアと酸素との5回繰り返し反応後のものは、反応前と同様である。
Figure 2020008183
図20〜22及び表3より、試験例15〜17のアンモニアの燃焼試験においては、繰り返し反応試験を行った際でも、高温域でのNO生成の抑制効果が安定に得られていた。また、試験例15〜17のアンモニアの燃焼試験においては、N選択率は高い値が維持され、その他生成物選択率(NO選択率、NO選択率)は低い値が維持されており、燃焼活性もほぼ維持されていた。
したがって、本発明を適用したアンモニアの燃焼方法は、耐久性に優れていること、が確認された。
アンモニアは、発熱を伴う可燃性ガスであり、ガソリン又は軽油などの代替燃料として自動車、航空機、火力発電所、製鉄所などの内燃・外燃機関で広く利用できる可能性がある。そして、このようなアンモニアを燃焼させる際に、本発明を適用することが有用であり、NH燃焼反応の完結後の高温域(約600℃以上)で本発明を適用することが特に有用である。
また、アンモニアの輸送形態として、水に溶解させる場合も想定され、この場合におけるアンモニアの燃焼は、水蒸気を含んだ燃焼反応となる。そして、このような水蒸気を含んだ燃焼反応に対し、本発明を適用することが有用である。
本発明は、例えば燃料電池、ガソリン自動車、ディーゼル自動車、火力発電、化成品製造、排ガス処理、暖房等での利用が可能である。
燃料電池:本発明の水素製造方法を適用してアンモニアを水素へと分解し、得られた水素を燃料として利用して電力を取り出す。燃料電池自動車に搭載することで、オンサイトでアンモニア分解及び水素製造並びにその利用が可能になる。
ガソリン自動車:本発明の燃焼方法を用いてアンモニアを燃焼し、この際に発生する熱を燃焼器へ利用する。
ディーゼル自動車:ディーゼル自動車におけるNO浄化用として用いることができる。
火力発電:本発明の燃焼方法を用いてアンモニアを燃焼し、この際に発生する熱によってタービン(主にスチームタービン)を駆動する。又は、本発明の水素製造方法を適用してアンモニアを水素へと分解し、得られた水素によってタービン(Hガスタービン)を駆動する。
化成品製造:本発明の燃焼方法を用いてアンモニアを燃焼し、この際に発生する熱を、常温から900℃程度の範囲で製造される化成品製造(エチレン製造、石油精製、天然ガスからの水素製造、重油脱硫など)へ利用する。
排ガス処理:微少量NHの無害化方法として用いることができる。
暖房:本発明の燃焼方法を用いてアンモニアを燃焼し、この際に発生する熱を暖房に利用する。
100 水素製造装置、110 反応器本体、120 アンモニア燃焼部、125 担持触媒、130 支持部、140 流路、200 水素製造装置、210 反応器本体、220 アンモニア燃焼部、225 担持触媒、230 支持部、240 流路。

Claims (4)

  1. 触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させる、アンモニアの燃焼方法であって、
    前記触媒は、触媒組成物が担体に担持された担持体からなる担持触媒であり、
    前記触媒組成物は、銅の酸化物、銅、白金、イリジウム及びロジウムからなる群から選ばれる1種以上を含有し、
    前記担体は、αAl・βSiO(α及びβはそれぞれ正の数である)、γAl・δB(γ及びδはそれぞれ正の数である)及びAlからなる群から選ばれる1種以上を含有し、
    アンモニアと酸素との実際の混合気の空燃比/アンモニアと酸素との理論空燃比、で表される酸素過剰率λ<1.0の条件下で、アンモニアと酸素とを反応させる、アンモニアの燃焼方法。
  2. 前記触媒組成物は、さらに銀を含有する、請求項1に記載のアンモニアの燃焼方法。
  3. 600〜900℃の温度範囲で用いる、請求項1又は2に記載のアンモニアの燃焼方法。
  4. アンモニアから水素を製造する水素製造方法であって、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のアンモニアの燃焼方法を用いて、触媒の存在下でアンモニアと酸素とを反応させるアンモニア燃焼工程、及び、
    前記のアンモニアと酸素との反応により発生する熱を利用して、アンモニアを水素と窒素とに分解するアンモニア分解工程、
    を有する、水素製造方法。
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