JP5624343B2 - 水素製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は水素製造方法に関するものである。
水素製造技術については、他の工業プロセス、例えば、鉄鋼製造プロセスからの副生水素や、石炭・石油の改質により製造される水素等がある。かかるプロセスから生じる水素は設備依存性が強く、適宜、簡便に水素を利用するという面では利便性が少ないものである。
一方、簡便に水素を得る手段として、アンモニアの分解反応を利用する方法がある。反応式はNH3 → 0.5N2 + 1.5H2である。この反応は10.9kcal/molの大きな吸熱反応であることから、系外からの反応熱供給が必要となる。この反応熱の供給方法として、アンモニアやアンモニア分解反応で生成した水素の一部を燃焼し、その燃焼熱をアンモニア分解の反応熱として用いるオートサーマルリフォーマー(ATR)がある(特許文献1,非特許文献1)。燃焼反応はNH3 + 0.75O2 → 0.5N2 + 1.5H2O;H2 + 0.5O2 → H2Oである。ATRに用いる触媒としては、Ruをアルミナに担持した触媒(特許文献1)、Pt、Rhをアルミナに担持した触媒(非特許文献1)がある。
しかし、これらの触媒を用いるとき、触媒組成によっては反応制御が難しく、定常的に一定濃度の水素を得ることは容易ではないことがある。また、触媒層温度が変化することでアンモニア改質器が損傷したり、触媒の劣化を招くことがある。
これらの要因からアンモニア分解反応が不安定となり、分解率が充分でないと、反応後のガスに多量のアンモニアが残存することとなり、水素燃料として質の良くない燃料を提供することになる。
国際公開第01/87770号パンフレット
室井高城著「工業貴金属触媒」幸書房、2003年5月26日、p297
本発明は、アンモニアの一部を燃焼し、同時に発生した燃焼熱をアンモニア分解反応に利用し、効率的にアンモニアから水素を製造する技術を提供するものである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、下記の水素製造方法を見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明にかかる水素製造方法は、アンモニアと酸素を含むガスを、ガス流れに対して入口側に設置したアンモニア燃焼触媒に接触させ、アンモニアを酸素存在下で燃焼し実質的に全量の酸素を消費して燃焼熱を発生させ、次いで、燃焼熱により昇温したガスを、ガス流れに対して出口側に設置したアンモニア分解触媒に接触させ、アンモニアを分解して水素を得ることを特徴とするものである。
前記アンモニア分解触媒100容量部に対して、前記アンモニア燃焼触媒が5〜100容量部であることが好ましい。
前記アンモニア燃焼触媒が白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、およびルテニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含む貴金属触媒であることが好ましい。また、前記アンモニア分解触媒が周期表の6〜10族に属する遷移金属元素からなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含む金属触媒および/または金属酸化物触媒であることが好ましい。
さらに、前記アンモニア1モルに対して酸素を0.05モル以上0.75モル未満添加することが好ましい。また、前記アンモニア分解触媒への反応ガス供給温度を300〜1100℃として前記アンモニアを分解して水素を得ることが好ましい。
本発明は、アンモニアを分解して水素を得る方法として、反応器外部からの過大な加熱を必要とせず、前段でアンモニアの一部を燃焼させて得た燃焼熱を後段のアンモニア分解に利用することで自立的な反応を進行させ、効率的にアンモニアから水素を製造することができた。
本発明は、アンモニアを分解して水素を製造するに際し、当該アンモニアに所定量の酸素を加えて反応ガスとし、当該反応ガスをアンモニア燃焼触媒と接触させ、酸素を完全に燃焼反応により消費させて燃焼熱を発生させ、次いで、当該燃焼熱を利用し、アンモニア分解触媒を用いて残存アンモニアを分解して水素を製造するものである。詳しくは、アンモニアに所定量の酸素を加えた反応ガスを触媒入口側(前段)に供給し、アンモニア燃焼触媒と接触させ、燃焼反応により酸素を実質的に完全に消費させて燃焼熱を発生させ、ガス温度を上昇させ、引き続いて触媒出口側(後段)で無酸素状態にて残存アンモニアをアンモニア分解触媒と接触させることでアンモニアを水素と窒素に分解するものである。
後段のアンモニア分解反応は吸熱反応であり、当該反応を効率良く進行させるには、外部から熱を供給することが必要である。しかし、単純に反応器外部から加熱すると部分的に、特に反応器外周部において過剰加熱が生じやすく、その結果、アンモニア分解反応が不均一なものとなり、定常的に一定濃度の水素を得ることが困難となる場合がある。また、部分的に過剰加熱された触媒の熱劣化が進行してアンモニア分解率が低下する等の問題もある。上記のような問題に対し、本発明にかかる方法では、アンモニア分解反応に先立ち、当該アンモニアに所定量の酸素を加えて反応ガスとし、当該反応ガスをアンモニア燃焼触媒と接触させ、燃焼反応により実質的に酸素を完全に消費させると同時に燃焼熱を発生させる。次いで、アンモニア燃焼触媒の出口側に配置したアンモニア分解触媒に、先に発生させた燃焼熱により温度上昇した無酸素状態のアンモニア燃焼触媒出口ガスを接触させ、当該ガス中のアンモニアを分解して水素を製造する。このようにアンモニアガスに所定量の酸素を加えて反応ガスとして、アンモニアの一部を酸化し、反応器内で効率的に後段に必要な熱を供給することで、反応器外部からの熱供給時に発生しやすい部分過剰加熱に起因する問題を抑制し、アンモニアを水素と窒素に分解することを有効に行うことができる。なお、本発明において、触媒入口側を前段、触媒出口側を後段とも記載する。
本発明では、アンモニアを分解して水素を得るに際して、ATRを用いるが、上記の製造方法により水素を得るところに特徴を有する。すなわち、入口部にアンモニア燃焼触媒を配置し、出口部にアンモニア分解触媒を配置し、後段でのアンモニア分解に必要な熱量を前段でのアンモニア燃焼反応で発生させた燃焼熱により供給して水素を製造するものである。アンモニアに対して、酸素を加える際、酸素添加量の増加にともない燃焼熱が増加するため、後段での分解反応の速度は向上するが、過剰な酸素添加により触媒層が分解反応に必要な温度より過度に高い温度になると、触媒の熱劣化が引き起こされるため、触媒の性能や寿命を損なうことになり好ましくない。加えて、過剰な酸素添加は、アンモニアからの水素収率を低下させることとなるため、効率的な水素製造の観点からも好ましくない。本発明に用いる反応ガスはアンモニアと酸素とを含むものであればよく、アンモニアに対する酸素のモル比率は、0.05以上0.75未満が好ましく、0.1以上0.5以下がより好まく、もっとも好ましくは0.12以上0.3以下である。
反応ガスの空間速度(SV)は、100〜700,000h-1、好ましくは1,000〜100,000h-1の範囲にあるのがよい。100h-1未満である場合は、反応器が大きすぎ非効率的であり、700,000h-1を超える場合は、反応率が低下して水素収率が低下する。
触媒入口側(前段)で用いるアンモニア燃焼触媒としては、50〜300℃の温度条件下でアンモニア燃焼反応を進行させ、供給酸素の実質的全量を消費できる触媒性能を有するものであればどのようなものでも使用することができるが、好ましくは貴金属系の触媒であり、例えば白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム等を用いることができる。貴金属系の触媒は貴金属を担体に担持して用いることができ、担体としてはα−アルミナ、γ−アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア等の金属酸化物を用いることができる。
また、前記貴金属系の触媒には、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジウム等の希土類金属(これらを「添加成分1」とも称する)を添加することもできる。添加成分1の添加により、担体である金属酸化物の耐熱性を向上させること、貴金属成分の凝集を抑制すること、アンモニア燃焼活性を向上させること等ができ、アンモニア燃焼触媒としての性能をより優れたものとすることができる。
触媒調製方法としては、貴金属系の触媒を調製する際の通常の方法を用いることができる。例えば、(1)担体と貴金属の微粉体とを混合する方法、(2)貴金属の溶液を担体に含浸する方法、(3)複数の成分を混合するときは各々の成分を別個の担体に含浸後、乾燥・焼成して粉体とし、粉体同士を混合する方法、(4)ハニカムのような構造体を触媒担持基材として用い、貴金属を担持した担体を湿式粉砕してスラリーとし、スラリーを当該構造体に被覆して乾燥・焼成する方法等を用いることができる。
触媒入口側(前段)に供給する反応ガスの温度は100〜700℃が好ましく、より好ましくは120〜500℃である。反応ガスの圧力は特に限定されないが、後段でのアンモニア分解反応が分子数増加反応であるため、平衡的には減圧から微加圧で実施することが好ましい。
触媒出口側(後段)で用いるアンモニア分解触媒は、周期表の6〜10族に属する遷移金属元素から選ばれる少なくとも1種の元素を含有するものであり、中でも、モリブデン、鉄、コバルト、ニッケルを含有するものが好ましい。当該触媒は、それ単独で使用することもできるが、担体に担持して用いることもできる。担体としてはα−アルミナ、γ−アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、チタニア、ジルコニア、セリア、酸化ランタン、マグネシア、カルシア等の金属酸化物を用いることができる。
また、前記アンモニア分解触媒には、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム等の希土類金属を添加することもできる(これらを「添加成分2」とも称する)。添加成分2は、担体と複合化させた状態として添加する方法、触媒を担体に担持した後に添加成分2を添加する方法等、種々の添加方法を採用することができる。当該複合化とは、単に酸化物同士の混合ばかりではなく、固溶体、複合酸化物を形成することなどもいう。更に当該アンモニア分解触媒を、ハニカムやコルゲートなどのモノリス、球状、サドル状の不活性の構造体に被覆して用いることもできる。
触媒調製方法としては、金属酸化物系や金属系の触媒を調製する際の通常の方法を用いることができ、例えば、(1)各成分の金属酸化物を所定の形状に成型して触媒とし、必要であれば還元ガスで還元する方法、(2)担体を、金属や金属酸化物の前駆体となる元素を溶解させた溶液に浸し、乾燥・焼成し、金属や金属酸化物の前駆体を担体に担持した後、必要であれば還元ガスで還元し、触媒とする方法、(3)複数の触媒成分を混合する場合には、各々の成分を別個の担体に含浸し、乾燥・焼成して粉体とし、粉体同士を混合し、必要であれば還元ガスで還元する方法、(4)各金属酸化物同士を混合し、所定の形状に成型後、必要であれば還元ガスで還元し、触媒とする方法、(5)金属や金属酸化物を他の成分である添加成分の水溶液に浸し、乾燥・焼成し、所定の形状に成型後、必要であれば還元ガスで還元する方法、(6)複合酸化物、固溶体酸化物などの金属酸化物を構成する元素の水溶性金属塩を所定量含む金属塩含有水溶液を調製し、当該水溶液をアンモニア、炭酸アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)などの塩基性物質を溶解した強塩基性水溶液中に加え、金属水酸化物を析出させ、当該金属水酸化物をろ過、水洗、回収して乾燥後、熱処理して目的とする複合酸化物、固溶体酸化物を調製する方法等を採用することができる。
アンモニア燃焼触媒、アンモニア分解触媒は、一定の形に成型して使用することができる。成型体の形状は、リング状、馬蹄形、ハニカム状等を例示することができる。また、アンモニア燃焼触媒、アンモニア分解触媒を、ハニカムやコルゲート等のモノリス、球状、サドル状などの不活性の構造体に被覆して用いることもできる。
触媒出口側(後段)への反応ガス供給温度は300〜1100℃、好ましくは400〜950℃である。反応ガスの圧力は特に限定されないが、後段でのアンモニア分解反応が分子数増加反応であるため、平衡的には減圧から微加圧で実施することが好ましい。
前記アンモニア分解触媒100容量部に対して、前記アンモニア燃焼触媒が5〜100容量部であることが好ましく、更に好ましくは10〜50容量部である。
以下、実施例と比較例を用いて更に詳細に本発明の効果等を示すが、本発明の趣旨に反さない限り以下の実施例に限定されるものではない。
(触媒調製)
(触媒1)
白金含有率8.19質量%のジニトロジアンミン白金硝酸溶液4.37gとパラジウム含有率14.03質量%のジニトロジアンミンパラジウム硝酸溶液1.20gを混合し、γ−アルミナ(BET比表面積58.5m2/g)の担体10gに均一になるように含浸し、白金換算で3.4質量%、パラジウム換算で1.6質量%になるように調製後、90〜120℃で乾燥を行った。その後、500℃で1時間焼成、その後450℃で2時間の水素還元を行い、3.4質量%白金−1.6質量%パラジウム担持γ−アルミナを得た。
(触媒2)
硝酸コバルト六水和物34.92g、硝酸セリウム六水和物5.21gおよびジルコゾール(登録商標)ZN(第一稀元素化学工業株式会社製のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液:酸化ジルコニウムとして25質量%含有)5.91gを蒸留水500mLに添加、混合し、均一水溶液を調製した。当該溶液を、攪拌している500mLの蒸留水に水酸化カリウム88.6gを溶解させた溶液に、滴下して沈殿物を生成させた。得られた沈殿物をろ過、水洗後、120℃で一晩乾燥させた。その後、乾燥固体を粉砕し、管状炉に充填して10容量%水素ガス(窒素希釈)を用いて450℃で1時間還元し、コバルト担持セリア−ジルコニア触媒を得た。
(触媒3)
触媒2に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で1質量%になるように水溶液を調製し、触媒に対して均一になるように含浸した。600℃の水素処理を1時間実施し、セシウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニア触媒を得た。
(触媒4)
触媒2に対して、硝酸カリウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がカリウム換算で1質量%になるように水溶液を調製し、触媒に対して均一になるように含浸した。600℃の水素処理を1時間実施し、カリウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニア触媒を得た。
(触媒5)
触媒2に対して、硝酸バリウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がバリウム換算で2質量%になるように水溶液を調製し、触媒に対して均一になるように含浸した。600℃の水素処理を1時間実施し、バリウム修飾コバルト担持セリア−ジルコニア触媒を得た。
(触媒6)
硝酸ニッケル六水和物34.9g、硝酸セリウム六水和物5.21gおよびジルコゾール(登録商標)ZN(第一稀元素化学工業株式会社製のオキシ硝酸ジルコニウム水溶液:酸化ジルコニウムとして25質量%含有)5.91gを蒸留水500mLに添加、混合し、均一水溶液を調製した。当該溶液を、攪拌している500mLの蒸留水に水酸化カリウム88.9gを溶解させた溶液に、滴下して沈殿物を生成させた。得られた沈殿物をろ過、水洗後、120℃で一晩乾燥させた。その後、乾燥固体を粉砕し、管状炉に充填して10容量%水素ガス(窒素希釈)を用いて450℃で1時間還元し、ニッケル担持セリア−ジルコニア触媒を得た。
(触媒7)
触媒6に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で1質量%になるように水溶液を調製し、触媒に対して均一になるように含浸した。600℃の水素処理を1時間実施し、セシウム修飾ニッケル担持セリア−ジルコニア触媒を得た。
(触媒8)
硝酸コバルト六水和物14.6g、硝酸ランタン六水和物21.7gを純水400mLに投入し、コバルト−ランタン混合水溶液を調整した。7.7質量%TMAH水溶液589.1gに純水を追加して液量約2Lに希釈したTMAH水溶液を激しく撹拌した中に、コバルト−ランタン混合水溶液を1時間かけてゆっくりと滴下した。滴下終了後、30分程度撹拌を継続することで熟成を行った。熟成後、ろ過し、純水で水洗後、110℃で乾燥し、乾燥物を粉砕後、空気雰囲気中、400℃で1時間、更に昇温して650℃で2時間焼成して、ペロブスカイト構造を有するランタン−コバルト複合酸化物を得た。
(触媒9)
触媒8に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で5質量%になるように水溶液を調製し、触媒に対して均一になるように含浸した。含浸後、十分に乾燥し、次いで、600℃の水素処理を1時間実施し、セシウム修飾ランタン−コバルト複合酸化物を得た。
(触媒10)
硝酸ニッケル六水和物11.6g、硝酸ランタン六水和物17.3gを純水400mLに投入し、ニッケル−ランタン混合水溶液を調製した。7.7質量%TMAH水溶液435gに純水を追加して液量約2Lに希釈したTMAH水溶液を激しく撹拌した中に、ニッケル−ランタン混合水溶液を1時間かけてゆっくりと滴下した。滴下終了後、30分程度撹拌を継続することで熟成を行った。熟成後、ろ過し、純水で水洗後、110℃で乾燥し、乾燥物を粉砕後、空気雰囲気中、400℃で1時間、更に昇温して650℃で2時間焼成して、ペロブスカイト構造を有するランタン−ニッケル複合酸化物を得た。
(触媒11)
触媒10に対して、硝酸セシウムを用いて、乾燥した触媒の吸水量と同じ体積の含浸液がセシウム換算で5質量%になるように水溶液を調製し、触媒に対して均一になるように含浸した。含浸後、十分に乾燥し、次いで、600℃の水素処理を1時間実施し、セシウム修飾ランタン−ニッケル複合酸化物を得た。
(水素製造反応)
(実施例1)
10mmφの石英製反応管を用い、ガス流れに対して入口側に触媒1を1.5mL充填し、出口側に触媒2を3.5mL充填して、99.9容量%以上の純度のアンモニアと空気を用いて、酸素/アンモニアのモル比0.136でアンモニア分解による水素製造反応を行った。
なお、触媒の前処理として窒素で希釈した10容量%水素を毎分100mLで流通しながら600℃で1時間還元を行ってから水素製造反応を実施した。
反応ガスは、200℃に加熱して入口側(前段)に供給した。反応圧力は、常圧とし、SV=35,250h-1で水素収率を測定した。結果は表1に示した。
なお、水素収率(%)は以下の式で求めた。
Figure 0005624343
(実施例2)
実施例1において、出口側の触媒2を触媒3に変更した以外は実施例1と同様に反応した。結果は表1に示した。
(実施例3)
実施例1において、出口側の触媒2を触媒4に変更した以外は実施例1と同様に反応した。結果は表1に示した。
(実施例4)
実施例1において、出口側の触媒2を触媒5に変更した以外は実施例1と同様に反応した。結果は表1に示した。
(実施例5)
実施例1において、出口側の触媒2を触媒6に変更した以外は実施例1と同様に反応した。結果は表1に示した。
(実施例6)
実施例1において、出口側の触媒2を触媒7に変更した以外は実施例1と同様に反応した。結果は表1に示した。
(実施例7)
実施例1において、出口側の触媒2を触媒8に変更した以外は実施例1と同様に反応した。結果は表1に示した。
(実施例8)
実施例1において、出口側の触媒2を触媒9に変更した以外は実施例1と同様に反応した。結果は表1に示した。
(実施例9)
実施例1において、出口側の触媒2を触媒10に変更した以外は実施例1と同様に反応した。結果は表1に示した。
(実施例10)
実施例1において、出口側の触媒2を触媒11に変更した以外は実施例1と同様に反応した。結果は表1に示した。
以上の実施例1〜10におけるアンモニア分解触媒への反応ガス供給温度は、935〜950℃程度であった。
(比較例1)
実施例1において、出口側の触媒2も触媒1とした以外は実施例1と同様に反応した。結果は表1に示した。
Figure 0005624343
本発明は水素製造方法に適用できるものである。得られた水素は燃料電池用の燃料、水素エンジンの燃料等に用いることができる。

Claims (5)

  1. アンモニアと酸素を含むガスを、ガス流れに対して入口側に設置したアンモニア燃焼触媒に接触させ、アンモニアを酸素存在下で燃焼し実質的に全量の酸素を消費して燃焼熱を発生させ、次いで、燃焼熱により昇温したガスを、ガス流れに対して出口側に設置したアンモニア分解触媒に接触させ、アンモニアを分解して水素を得る水素製造方法であって、
    前記アンモニア分解触媒がコバルトまたはニッケルが担持され、かつ、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属を含むセリア−ジルコニア触媒であることを特徴とする水素製造方法。
  2. 前記アンモニア分解触媒100容量部に対して、前記アンモニア燃焼触媒が5〜100容量部である請求項1記載の水素製造方法。
  3. 前記アンモニア燃焼触媒が白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、およびルテニウムからなる群から選ばれる少なくとも一種の元素を含む貴金属触媒である請求項1または2記載の水素製造方法。
  4. 前記アンモニア1モルに対して酸素を0.05モル以上0.75モル未満添加する請求項1〜のいずれか記載の水素製造方法。
  5. 前記アンモニア分解触媒への反応ガス供給温度を300〜1100℃として前記アンモニアを分解して水素を得る請求項1〜のいずれか記載の水素製造方法。
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