JPH05329370A - アンモニア分解触媒 - Google Patents
アンモニア分解触媒Info
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- JPH05329370A JPH05329370A JP4162124A JP16212492A JPH05329370A JP H05329370 A JPH05329370 A JP H05329370A JP 4162124 A JP4162124 A JP 4162124A JP 16212492 A JP16212492 A JP 16212492A JP H05329370 A JPH05329370 A JP H05329370A
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- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B3/00—Hydrogen; Gaseous mixtures containing hydrogen; Separation of hydrogen from mixtures containing it; Purification of hydrogen
- C01B3/02—Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen
- C01B3/04—Production of hydrogen or of gaseous mixtures containing a substantial proportion of hydrogen by decomposition of inorganic compounds, e.g. ammonia
- C01B3/047—Decomposition of ammonia
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
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- C01B21/02—Preparation of nitrogen
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 液安の蒸気圧(26℃で10kg/cm2)を利用
してアンモニア分解反応を高圧低温条件下に行うことが
でき、従ってその際の圧力を利用しつつアンモニア分解
ガスからPSA法により水素を分離することができるア
ンモニア分解触媒を提供することを目的とする。 【構成】 コバルトが5〜50重量%、ランタンが酸化
ランタンとして2〜30重量%、残余が担体であるコバ
ルト−ランタン系触媒よりなるアンモニア分解触媒であ
る。また、コバルトが5〜50重量%、ランタンが酸化
ランタンとして2〜30重量%、白金族元素が0.01〜3
重量%、残余が担体であるコバルト−ランタン系触媒よ
りなるアンモニア分解触媒である。
してアンモニア分解反応を高圧低温条件下に行うことが
でき、従ってその際の圧力を利用しつつアンモニア分解
ガスからPSA法により水素を分離することができるア
ンモニア分解触媒を提供することを目的とする。 【構成】 コバルトが5〜50重量%、ランタンが酸化
ランタンとして2〜30重量%、残余が担体であるコバ
ルト−ランタン系触媒よりなるアンモニア分解触媒であ
る。また、コバルトが5〜50重量%、ランタンが酸化
ランタンとして2〜30重量%、白金族元素が0.01〜3
重量%、残余が担体であるコバルト−ランタン系触媒よ
りなるアンモニア分解触媒である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アンモニア分解を高圧
低温下で行うことのできるアンモニア分解触媒に関する
ものである。
低温下で行うことのできるアンモニア分解触媒に関する
ものである。
【0002】
〈アンモニア分解触媒〉コークス炉より発生するコーク
ス炉ガス中にはアンモニアが含まれており、コークス炉
ガスの精製工程において回収されている。このアンモニ
アは、従来は主として硫安の製造に用いられていたが、
このアンモニアをアンモニア分解触媒を用いて水素と窒
素とに分解し、さらにはその分解ガスから水素を分離す
れば、さらに付加価値の大きい用途が考えられる。
ス炉ガス中にはアンモニアが含まれており、コークス炉
ガスの精製工程において回収されている。このアンモニ
アは、従来は主として硫安の製造に用いられていたが、
このアンモニアをアンモニア分解触媒を用いて水素と窒
素とに分解し、さらにはその分解ガスから水素を分離す
れば、さらに付加価値の大きい用途が考えられる。
【0003】上記アンモニア分解触媒として、特開平2
−198639号公報には、希土類元素の少なくとも1
種の元素の化合物とニッケルを含有するアンモニア分解
用触媒が示されている。ここで希土類元素の化合物と
は、La2O3 、Y2O3、Nd2O3 、Sm2O3 、Gd2O3 、Dy2O3 、
Ho2O3 、Er2O3 などの酸化物、あるいは希土類元素の水
酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の無機塩、酢酸塩等の有機塩
である。担体としては、アルミナ、シリカゲル、シリカ
・アルミナ、チタニア、マグネシウム、活性炭などが用
いられ、特にアルミナが好ましいとされている。実施例
で用いている触媒は、Ni-La2O3-Al2O3、Ni-Y2O3-Al2O
3 、Ni-Ce2O3-Al2O3である(ちなみに、比較例で用いて
いる触媒は、Fe-Al2O3、Pt-Al2O3である)。反応温度は
300〜700℃、反応圧力は常圧でもよく、加圧、減
圧にすることもできるとしているが、実施例では大気圧
で反応を行っている。
−198639号公報には、希土類元素の少なくとも1
種の元素の化合物とニッケルを含有するアンモニア分解
用触媒が示されている。ここで希土類元素の化合物と
は、La2O3 、Y2O3、Nd2O3 、Sm2O3 、Gd2O3 、Dy2O3 、
Ho2O3 、Er2O3 などの酸化物、あるいは希土類元素の水
酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の無機塩、酢酸塩等の有機塩
である。担体としては、アルミナ、シリカゲル、シリカ
・アルミナ、チタニア、マグネシウム、活性炭などが用
いられ、特にアルミナが好ましいとされている。実施例
で用いている触媒は、Ni-La2O3-Al2O3、Ni-Y2O3-Al2O
3 、Ni-Ce2O3-Al2O3である(ちなみに、比較例で用いて
いる触媒は、Fe-Al2O3、Pt-Al2O3である)。反応温度は
300〜700℃、反応圧力は常圧でもよく、加圧、減
圧にすることもできるとしているが、実施例では大気圧
で反応を行っている。
【0004】特開平2−198638号公報には、銅族
元素、クロム族元素および鉄族元素のうちから選ばれた
少なくとも1種の元素の金属または化合物とニッケルを
含有するアンモニア分解用触媒が示されている。ここで
銅族元素とは銅、銀、金、クロム族元素とはクロム、モ
リブデン、タングステン、鉄族元素とは鉄、コバルトで
ある。担体としては、アルミナ、シリカゲル、シリカ・
アルミナ、チタニア、マグネシウム、活性炭などが用い
られ、特にアルミナが好ましいとされている。実施例で
用いている触媒は、Ni-Co-Al2O3 、Ni-Cu-Al2O3 、Ni-C
r2O3-Al2O3である(ちなみに、比較例で用いている触媒
は、Ni-Al2O3、Fe-Al2O3、Pt-Al2O3である)。反応温度
は300〜700℃、反応圧力は常圧でもよく、加圧、
減圧にすることもできるとしているが、実施例では大気
圧で反応を行っている。
元素、クロム族元素および鉄族元素のうちから選ばれた
少なくとも1種の元素の金属または化合物とニッケルを
含有するアンモニア分解用触媒が示されている。ここで
銅族元素とは銅、銀、金、クロム族元素とはクロム、モ
リブデン、タングステン、鉄族元素とは鉄、コバルトで
ある。担体としては、アルミナ、シリカゲル、シリカ・
アルミナ、チタニア、マグネシウム、活性炭などが用い
られ、特にアルミナが好ましいとされている。実施例で
用いている触媒は、Ni-Co-Al2O3 、Ni-Cu-Al2O3 、Ni-C
r2O3-Al2O3である(ちなみに、比較例で用いている触媒
は、Ni-Al2O3、Fe-Al2O3、Pt-Al2O3である)。反応温度
は300〜700℃、反応圧力は常圧でもよく、加圧、
減圧にすることもできるとしているが、実施例では大気
圧で反応を行っている。
【0005】上記の特開平2−198639号公報およ
び特開平2−198638号公報の従来法の説明の個所
には、従来、アンモニア分解触媒としてはFe2O3-Al2O
3 、NiO-SiO2・Al2O3 、Pt-Al2O3などが用いられている
こと、これらの触媒は500〜900℃、多くは700
〜1200℃で使用されていることなどの説明がなされ
ている。
び特開平2−198638号公報の従来法の説明の個所
には、従来、アンモニア分解触媒としてはFe2O3-Al2O
3 、NiO-SiO2・Al2O3 、Pt-Al2O3などが用いられている
こと、これらの触媒は500〜900℃、多くは700
〜1200℃で使用されていることなどの説明がなされ
ている。
【0006】特公昭53−7313号公報(特開昭52
−18485号公報)には、最終触媒におけるNi成分
の量がNiOに換算して 5.0〜30.0wt%になり、しかも
Mg/Niの原子比が0.03〜0.23の範囲になるよう同一
アニオンを有するNi塩とMg塩の混合溶液を調製し、
この混合溶液中に耐熱性担体を浸漬させ、乾燥後、30
0〜1100℃の温度で焼成することからなる炭化水素
およびアンモニアの分解用触媒の製造法が示されてお
り、アンモニアの分解にかかる使用例2には、600℃
または900℃で分解を行った例が示されている。
−18485号公報)には、最終触媒におけるNi成分
の量がNiOに換算して 5.0〜30.0wt%になり、しかも
Mg/Niの原子比が0.03〜0.23の範囲になるよう同一
アニオンを有するNi塩とMg塩の混合溶液を調製し、
この混合溶液中に耐熱性担体を浸漬させ、乾燥後、30
0〜1100℃の温度で焼成することからなる炭化水素
およびアンモニアの分解用触媒の製造法が示されてお
り、アンモニアの分解にかかる使用例2には、600℃
または900℃で分解を行った例が示されている。
【0007】この公報の従来法の説明の個所には、従
来、アンモニア分解触媒としてはNi系触媒が用いられ
ていること、その際にはNi系触媒に鉄、アルミナ、マ
グネシウム、銅、クロム、バナジウムなどの助触媒成分
を少量添加してNi系触媒の性能を向上させることが研
究されていること、反応温度は600〜1000℃程度
であることが記載されている。
来、アンモニア分解触媒としてはNi系触媒が用いられ
ていること、その際にはNi系触媒に鉄、アルミナ、マ
グネシウム、銅、クロム、バナジウムなどの助触媒成分
を少量添加してNi系触媒の性能を向上させることが研
究されていること、反応温度は600〜1000℃程度
であることが記載されている。
【0008】特開平2−284618号公報には、
(a)酸素含有ガス組成物とある量の無水アンモニアを
混合してガス混合物を得る工程;(b)前記ガス混合物
を加熱する工程;及び(c)前記加熱ガス混合物を、実
質的に全てのアンモニアを分解するための有効な触媒と
接触させて水素と窒素を生成させ、これによって水素が
酸素と反応して水を形成し、従って前記ガス組成物中の
酸素濃度が低減する工程;の各工程を含む、酸素含有ガ
ス組成物中の酸素濃度低減方法が示されている。好まし
い触媒としては、エンゲルハルト・インダストリーズ社
から市販されている「DEOXO LD(主要元素:A
l>>Pd>Ca,Ga,Re,Cr)」および「DE
OXO A(主要元素:Al>>Pd,Cu,Ga,R
e,Rh,Pt)」があげられており、そのほか、鉄
粉、白金、白金合金、ロジウム−白金合金、金−白金合
金、白金−パラジウム−ロジウム合金、Fe2O3-Mn2O3-Bi
2O3 触媒、酸化コバルト等を単独で、または酸化鉄や酸
化クロムのような他の酸化物類と併用して、担持状態ま
たは非担持状態(特に活性アルミナに担持させたもの、
たとえばペレット化活性アルミナ担持パラジウム)で使
用することができることが記載されている。分解反応工
程における圧力は大気圧〜約20psig(1.41気圧)、好
ましくは10〜15psig(0.70〜1.05気圧)であり、反
応温度は1500〜2000゜F(815〜1093
℃)であるとしている。
(a)酸素含有ガス組成物とある量の無水アンモニアを
混合してガス混合物を得る工程;(b)前記ガス混合物
を加熱する工程;及び(c)前記加熱ガス混合物を、実
質的に全てのアンモニアを分解するための有効な触媒と
接触させて水素と窒素を生成させ、これによって水素が
酸素と反応して水を形成し、従って前記ガス組成物中の
酸素濃度が低減する工程;の各工程を含む、酸素含有ガ
ス組成物中の酸素濃度低減方法が示されている。好まし
い触媒としては、エンゲルハルト・インダストリーズ社
から市販されている「DEOXO LD(主要元素:A
l>>Pd>Ca,Ga,Re,Cr)」および「DE
OXO A(主要元素:Al>>Pd,Cu,Ga,R
e,Rh,Pt)」があげられており、そのほか、鉄
粉、白金、白金合金、ロジウム−白金合金、金−白金合
金、白金−パラジウム−ロジウム合金、Fe2O3-Mn2O3-Bi
2O3 触媒、酸化コバルト等を単独で、または酸化鉄や酸
化クロムのような他の酸化物類と併用して、担持状態ま
たは非担持状態(特に活性アルミナに担持させたもの、
たとえばペレット化活性アルミナ担持パラジウム)で使
用することができることが記載されている。分解反応工
程における圧力は大気圧〜約20psig(1.41気圧)、好
ましくは10〜15psig(0.70〜1.05気圧)であり、反
応温度は1500〜2000゜F(815〜1093
℃)であるとしている。
【0009】結局、アンモニア分解触媒としては、Ni
系;Fe系;Pt系;Pd系;Ni−Mg系;Ni−C
o系;Ni−La系;Ni−Y系;Ni−Ce系;Ni
−Cu系;Ni−Cr系;などが知られているというこ
とができる。
系;Fe系;Pt系;Pd系;Ni−Mg系;Ni−C
o系;Ni−La系;Ni−Y系;Ni−Ce系;Ni
−Cu系;Ni−Cr系;などが知られているというこ
とができる。
【0010】〈アンモニア分解ガスからの水素ガスを分
離〉アンモニア分解ガスから水素ガスを分離する方法も
知られている。たとえば、特開昭54−126689号
公報の実施例には、液体アンモニアを気化させた後、減
圧弁で圧力調整してから、ニッケル触媒等を充填した分
解筒に導入して900〜950℃で反応させることによ
り水素と窒素とに分解し、ついで合成ゼオライト等の吸
着剤が充填された吸着筒に通して未分解アンモニアと水
分とを除去し、圧縮機により75kg/cm2G 以上、好まし
くは150kg/cm2G 以上に昇圧し、気液分離器に導入し
て液体窒素等の深冷剤により冷却して窒素を液化分離す
る方法が示されている。同公報の従来法の説明の個所に
は、アンモニア分解ガスからPSA法により水素以外の
不純物を除くことも考えられるとの記載もある。
離〉アンモニア分解ガスから水素ガスを分離する方法も
知られている。たとえば、特開昭54−126689号
公報の実施例には、液体アンモニアを気化させた後、減
圧弁で圧力調整してから、ニッケル触媒等を充填した分
解筒に導入して900〜950℃で反応させることによ
り水素と窒素とに分解し、ついで合成ゼオライト等の吸
着剤が充填された吸着筒に通して未分解アンモニアと水
分とを除去し、圧縮機により75kg/cm2G 以上、好まし
くは150kg/cm2G 以上に昇圧し、気液分離器に導入し
て液体窒素等の深冷剤により冷却して窒素を液化分離す
る方法が示されている。同公報の従来法の説明の個所に
は、アンモニア分解ガスからPSA法により水素以外の
不純物を除くことも考えられるとの記載もある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】アンモニア分解反応は
2容のアンモニアから3容の水素と1容の窒素とを生ず
る体積膨張反応でありかつ吸熱反応であることから、反
応平衡上は低圧高温反応が好ましい。また、一般に生成
した水素が強く反応抑制に働くため、反応速度上も低圧
高温反応が望ましい。従って加圧低温条件下での検討は
余りなされていないのが現状である。典型的なアンモニ
ア分解反応にあっては、ニッケル触媒を用い、800℃
程度の高温で常圧下に反応させる。
2容のアンモニアから3容の水素と1容の窒素とを生ず
る体積膨張反応でありかつ吸熱反応であることから、反
応平衡上は低圧高温反応が好ましい。また、一般に生成
した水素が強く反応抑制に働くため、反応速度上も低圧
高温反応が望ましい。従って加圧低温条件下での検討は
余りなされていないのが現状である。典型的なアンモニ
ア分解反応にあっては、ニッケル触媒を用い、800℃
程度の高温で常圧下に反応させる。
【0012】しかしながら、このような条件下での反応
は、高温であるため熱エネルギー的に不利であること、
高温であるため反応器にインコネルなどの特別の高価な
材質を用いなければならないこと、得られたアンモニア
分解ガスからPSA法により水素を分離しようとする
と、コンプレッサーにより昇圧する必要があるため、設
備投資やランニングコストなどの点で不利であることな
どの問題点があり、工業的見地からは必ずしも有利とは
言えなかった。
は、高温であるため熱エネルギー的に不利であること、
高温であるため反応器にインコネルなどの特別の高価な
材質を用いなければならないこと、得られたアンモニア
分解ガスからPSA法により水素を分離しようとする
と、コンプレッサーにより昇圧する必要があるため、設
備投資やランニングコストなどの点で不利であることな
どの問題点があり、工業的見地からは必ずしも有利とは
言えなかった。
【0013】特開平2−198639号公報および特開
平2−198638号公報の発明においては、ニッケル
をベースとして触媒活性を向上させているため、反応温
度を300〜700℃、殊に400〜600℃程度とい
う低温に設定できるという特長を有しているが、圧力の
点では実際には大気圧条件を採用しており、これを加圧
条件下で行おうとすると触媒活性をさらに改善する必要
がある。そのため、アンモニア分解ガスからPSA法に
より水素を分離しようとすると、依然として上記のよう
な問題点が残る。
平2−198638号公報の発明においては、ニッケル
をベースとして触媒活性を向上させているため、反応温
度を300〜700℃、殊に400〜600℃程度とい
う低温に設定できるという特長を有しているが、圧力の
点では実際には大気圧条件を採用しており、これを加圧
条件下で行おうとすると触媒活性をさらに改善する必要
がある。そのため、アンモニア分解ガスからPSA法に
より水素を分離しようとすると、依然として上記のよう
な問題点が残る。
【0014】特開平2−284618号公報においても
常圧高温反応を採用しており、特公昭53−7313号
公報においては、触媒に工夫をこらしているものの常圧
高温反応を採用しているものと考えられる。
常圧高温反応を採用しており、特公昭53−7313号
公報においては、触媒に工夫をこらしているものの常圧
高温反応を採用しているものと考えられる。
【0015】特開昭54−126689号公報において
は900〜950℃という高温反応を採用している上、
この反応は常圧反応であると推測され、しかもアンモニ
ア分解ガスの吸着操作を75kg/cm2G 以上、好ましくは
150kg/cm2G 以上に昇圧して深冷分離するという方法
を採用しており、工業的に不利である。
は900〜950℃という高温反応を採用している上、
この反応は常圧反応であると推測され、しかもアンモニ
ア分解ガスの吸着操作を75kg/cm2G 以上、好ましくは
150kg/cm2G 以上に昇圧して深冷分離するという方法
を採用しており、工業的に不利である。
【0016】本発明は、このような背景下において、液
安の蒸気圧(26℃で10kg/cm2(絶対圧))を利用し
てアンモニア分解反応を高圧低温条件下に行うことがで
き、従ってその際の圧力を利用しつつアンモニア分解ガ
スからPSA法により水素を分離することができるアン
モニア分解触媒を提供することを目的とするものであ
る。
安の蒸気圧(26℃で10kg/cm2(絶対圧))を利用し
てアンモニア分解反応を高圧低温条件下に行うことがで
き、従ってその際の圧力を利用しつつアンモニア分解ガ
スからPSA法により水素を分離することができるアン
モニア分解触媒を提供することを目的とするものであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のアンモニア分解
触媒の一つは、コバルトが5〜50重量%、ランタンが
酸化ランタンとして2〜30重量%、残余が担体である
コバルト−ランタン系触媒よりなるものである。
触媒の一つは、コバルトが5〜50重量%、ランタンが
酸化ランタンとして2〜30重量%、残余が担体である
コバルト−ランタン系触媒よりなるものである。
【0018】本発明のアンモニア分解触媒の他の一つ
は、コバルトが5〜50重量%、ランタンが酸化ランタ
ンとして2〜30重量%、白金族元素が0.01〜3重量
%、残余が担体であるコバルト−ランタン−白金族元素
系触媒よりなるものである。
は、コバルトが5〜50重量%、ランタンが酸化ランタ
ンとして2〜30重量%、白金族元素が0.01〜3重量
%、残余が担体であるコバルト−ランタン−白金族元素
系触媒よりなるものである。
【0019】以下本発明を詳細に説明する。
【0020】アンモニア分解触媒 本発明におけるアンモニア分解触媒は、コバルト−ラン
タン系触媒またはコバルト−ランタン−白金族元素系触
媒よりなる。白金族元素としては、白金、パラジウム、
イリジウム、ルテニウムなどがあげられるが、白金が特
に重要である。コバルト−ランタン系触媒とコバルト−
ランタン−白金族元素系触媒とを比較すると、後者の方
が効果が大きい。
タン系触媒またはコバルト−ランタン−白金族元素系触
媒よりなる。白金族元素としては、白金、パラジウム、
イリジウム、ルテニウムなどがあげられるが、白金が特
に重要である。コバルト−ランタン系触媒とコバルト−
ランタン−白金族元素系触媒とを比較すると、後者の方
が効果が大きい。
【0021】これらの金属成分の原料としては、コバル
ト、ランタンの場合は硝酸塩、酢酸塩、塩化物など、白
金族元素の場合は塩化物など溶媒に可溶なものが用いら
れる。
ト、ランタンの場合は硝酸塩、酢酸塩、塩化物など、白
金族元素の場合は塩化物など溶媒に可溶なものが用いら
れる。
【0022】担体としては、シリカ、アルミナ、シリカ
・アルミナ、チタニア、マグネシアなどが用いられる
が、シリカが特に重要である。シリカを用いる場合は、
シリカゾルまたはシリカの微粉担体コロイドなどの液状
担体成分を用いることが特に好ましく、これにより触媒
成分の担持量を顕著に増加させることができる。
・アルミナ、チタニア、マグネシアなどが用いられる
が、シリカが特に重要である。シリカを用いる場合は、
シリカゾルまたはシリカの微粉担体コロイドなどの液状
担体成分を用いることが特に好ましく、これにより触媒
成分の担持量を顕著に増加させることができる。
【0023】アンモニア分解触媒に占める触媒成分の割
合は、コバルトが5〜50重量%、殊に20〜50重量
%、ランタンが酸化ランタンとして2〜30重量%、殊
に10〜30重量%、白金族元素を用いるときは白金族
金属が0.01〜3重量%、殊に0.01〜1重量%であり、残
余は担体である。触媒成分の割合がこの範囲から外れる
と高圧低温条件下におけるアンモニア分解の触媒活性が
不充分となる。
合は、コバルトが5〜50重量%、殊に20〜50重量
%、ランタンが酸化ランタンとして2〜30重量%、殊
に10〜30重量%、白金族元素を用いるときは白金族
金属が0.01〜3重量%、殊に0.01〜1重量%であり、残
余は担体である。触媒成分の割合がこの範囲から外れる
と高圧低温条件下におけるアンモニア分解の触媒活性が
不充分となる。
【0024】触媒成分/担体の割合は高い方が活性に有
利であるが、通常の固体シリカ、固体アルミナ等を担体
に用いた場合は触媒成分の担持量は担体の細孔容積によ
って制限を受ける。しかしながら、先に述べたようにシ
リカゾルまたはシリカの微粉担体コロイドなどの液状担
体成分を用いると、触媒成分の担持量を飛躍的に増加さ
せ、活性を向上させることができる。
利であるが、通常の固体シリカ、固体アルミナ等を担体
に用いた場合は触媒成分の担持量は担体の細孔容積によ
って制限を受ける。しかしながら、先に述べたようにシ
リカゾルまたはシリカの微粉担体コロイドなどの液状担
体成分を用いると、触媒成分の担持量を飛躍的に増加さ
せ、活性を向上させることができる。
【0025】アンモニア分解触媒は、固体担体を用いる
場合は、通常の製法である含浸法が採用できる。具体的
には、触媒成分の原料をそれぞれ水溶液となし、担体に
別々に含浸担持させてから混合するか、全成分を混合し
た水溶液を担体に含浸担持させた後、90℃〜150℃
の空気中で約12〜24時間乾燥し、ついで400〜6
00℃の温度で空気中1〜10時間焼成する。
場合は、通常の製法である含浸法が採用できる。具体的
には、触媒成分の原料をそれぞれ水溶液となし、担体に
別々に含浸担持させてから混合するか、全成分を混合し
た水溶液を担体に含浸担持させた後、90℃〜150℃
の空気中で約12〜24時間乾燥し、ついで400〜6
00℃の温度で空気中1〜10時間焼成する。
【0026】液状担体を用いる場合は、上記触媒成分水
溶液を液状担体と混合してから蒸発乾固させた後、上記
と同様にして焼成すればよい。触媒成分−担体混合液を
蒸発乾固させる場合は、実験室的には通常の磁製蒸発皿
で電熱器等で加熱すればよく、工業的にはスプレードラ
イヤー等の設備を用いればよい。また触媒成分水溶液
は、液状担体と混合させる前にアンモニア等のアルカリ
で処理し、細かい沈殿(水酸化物)とした後、担体に添
加してもよく、また担体成分と混合後にアルカリで処理
し、担体と共に沈澱凝固させてもよい。
溶液を液状担体と混合してから蒸発乾固させた後、上記
と同様にして焼成すればよい。触媒成分−担体混合液を
蒸発乾固させる場合は、実験室的には通常の磁製蒸発皿
で電熱器等で加熱すればよく、工業的にはスプレードラ
イヤー等の設備を用いればよい。また触媒成分水溶液
は、液状担体と混合させる前にアンモニア等のアルカリ
で処理し、細かい沈殿(水酸化物)とした後、担体に添
加してもよく、また担体成分と混合後にアルカリで処理
し、担体と共に沈澱凝固させてもよい。
【0027】このようにして得られるアンモニア分解触
媒は、アンモニア分解反応を行う工程中で触媒が徐々に
還元されるため、還元処理を省略することができる。し
かしながら反応初期から高いアンモニア分解性能を得よ
うとするときには、反応に先立ち還元処理を行っておく
のが効果的である。還元処理は、たとえば400℃程度
の水素雰囲気中で1〜10時間処理することにより達成
できる。
媒は、アンモニア分解反応を行う工程中で触媒が徐々に
還元されるため、還元処理を省略することができる。し
かしながら反応初期から高いアンモニア分解性能を得よ
うとするときには、反応に先立ち還元処理を行っておく
のが効果的である。還元処理は、たとえば400℃程度
の水素雰囲気中で1〜10時間処理することにより達成
できる。
【0028】アンモニア分解ガスの製造 アンモニア分解反応は常法に従って行うことができる。
反応器の形式は固定床であるか流動床であるかを問わな
い。
反応器の形式は固定床であるか流動床であるかを問わな
い。
【0029】反応圧力は、少なくとも2kg/cm2以上(通
常は5kg/cm2以上)で12kg/cm2程度までとし、殊に1
0kg/cm2前後とすることが望ましい。このような圧力
は、液体アンモニアが26℃で10kg/cm2程度の蒸気圧
を有することを利用して、導入される液体アンモニアを
気化させることにより容易に得ることができる。圧力が
余りに小さいときは次工程であるPSA工程で昇圧を行
わなければならず、一方余りに高いときは、反応速度上
および反応平衡上、さらには装置上不利になる。なお上
に述べたアンモニア分解触媒は、活性が大きいため上記
のような高圧条件下でも用いることができるのである。
常は5kg/cm2以上)で12kg/cm2程度までとし、殊に1
0kg/cm2前後とすることが望ましい。このような圧力
は、液体アンモニアが26℃で10kg/cm2程度の蒸気圧
を有することを利用して、導入される液体アンモニアを
気化させることにより容易に得ることができる。圧力が
余りに小さいときは次工程であるPSA工程で昇圧を行
わなければならず、一方余りに高いときは、反応速度上
および反応平衡上、さらには装置上不利になる。なお上
に述べたアンモニア分解触媒は、活性が大きいため上記
のような高圧条件下でも用いることができるのである。
【0030】反応温度は、300〜700℃程度、殊に
400〜650℃程度に設定することが望ましい。温度
が余りに低いときには反応が円滑に進まず、一方余りに
高いときは熱エネルギー上および装置の材質上不利にな
る。
400〜650℃程度に設定することが望ましい。温度
が余りに低いときには反応が円滑に進まず、一方余りに
高いときは熱エネルギー上および装置の材質上不利にな
る。
【0031】空間速度(SV)は、反応温度と期待する
アンモニア分解率とによって決まるが、通常は1000
h-1〜10000h-1程度である。反応温度を上げるこ
とにより触媒の活性が向上するので、より高温条件下で
は高い空間速度でも反応を進行させることができる。た
とえば、反応温度を600℃とした場合はSV4000
h-1程度、反応温度を575℃とした場合はSV120
0h-1程度の負荷でも、10kg/cm2の圧力下に反応を平
衡まで進行させることができる。
アンモニア分解率とによって決まるが、通常は1000
h-1〜10000h-1程度である。反応温度を上げるこ
とにより触媒の活性が向上するので、より高温条件下で
は高い空間速度でも反応を進行させることができる。た
とえば、反応温度を600℃とした場合はSV4000
h-1程度、反応温度を575℃とした場合はSV120
0h-1程度の負荷でも、10kg/cm2の圧力下に反応を平
衡まで進行させることができる。
【0032】アンモニア分解ガスからの水素ガスの分離 上記アンモニア分解反応を行ってアンモニア分解ガスを
得る工程を実施した後は、前工程の圧力を実質的に維持
した状態でPSA工程に供してアンモニア分解ガス中の
水素を分離する。未反応アンモニアは、少量であれば前
処理なしにPSA工程で窒素と共に除去される。
得る工程を実施した後は、前工程の圧力を実質的に維持
した状態でPSA工程に供してアンモニア分解ガス中の
水素を分離する。未反応アンモニアは、少量であれば前
処理なしにPSA工程で窒素と共に除去される。
【0033】吸着分離剤としては、カーボンモレキュラ
ーシーブ、合成ゼオライト、天然ゼオライト、活性炭、
またはそれらを組み合わせたものなどがあげられる。
ーシーブ、合成ゼオライト、天然ゼオライト、活性炭、
またはそれらを組み合わせたものなどがあげられる。
【0034】PSA工程の実施にあたっては、複数の塔
を用い、各塔につき昇圧工程→吸着工程→減圧工程→再
生工程をサイクリックに行う。たとえば、ある塔が吸着
工程にある間は他の一つの塔は再生工程にあるようにす
る。再生は通常真空減圧により行う。塔の数は2〜6塔
式とすることが多い。
を用い、各塔につき昇圧工程→吸着工程→減圧工程→再
生工程をサイクリックに行う。たとえば、ある塔が吸着
工程にある間は他の一つの塔は再生工程にあるようにす
る。再生は通常真空減圧により行う。塔の数は2〜6塔
式とすることが多い。
【0035】
【作用】本発明におけるアンモニア分解触媒はコバルト
−ランタン系よりなる。ランタンを併用するとコバルト
の持つ触媒活性が向上し、高圧低温条件下において充分
な触媒作用が発揮される。そしてこの系にさらに白金族
元素を併用すると、高圧下におけるアンモニア分解反応
の触媒活性の低下を最小限に抑えることができる。
−ランタン系よりなる。ランタンを併用するとコバルト
の持つ触媒活性が向上し、高圧低温条件下において充分
な触媒作用が発揮される。そしてこの系にさらに白金族
元素を併用すると、高圧下におけるアンモニア分解反応
の触媒活性の低下を最小限に抑えることができる。
【0036】本発明のアンモニア分解触媒を用いてのア
ンモニア分解ガス反応は、たとえば液安の蒸気圧である
10kg/cm2程度で行われるが、この圧力はPSA工程に
おける最適圧力でもある。従って、PSA工程において
は特別の昇圧操作を行わなくても、アンモニア分解工程
の圧力を利用して昇圧を行うことができるので、昇圧に
要するコンプレッサーが不要になる上、そのコンプレッ
サーを動かすための電力も不要になる。
ンモニア分解ガス反応は、たとえば液安の蒸気圧である
10kg/cm2程度で行われるが、この圧力はPSA工程に
おける最適圧力でもある。従って、PSA工程において
は特別の昇圧操作を行わなくても、アンモニア分解工程
の圧力を利用して昇圧を行うことができるので、昇圧に
要するコンプレッサーが不要になる上、そのコンプレッ
サーを動かすための電力も不要になる。
【0037】PSA工程を経て得られる水素ガスは、こ
れを水素源として用いることができる。たとえば、この
水素をCOやCO2 と反応させることにより、メタノー
ル、さらにはガソリンの製造に用いることができる。
れを水素源として用いることができる。たとえば、この
水素をCOやCO2 と反応させることにより、メタノー
ル、さらにはガソリンの製造に用いることができる。
【0038】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
る。
【0039】〈使用試薬〉使用した試薬は次の通りであ
る。 ・Ni: 硝酸ニッケル Ni(NO3)2・6H2O ・Co: 硝酸コバルト Co(NO3)2・6H2O ・La: 硝酸ランタン La(NO3)2・6H2O ・Pt: 塩化白金(IV)酸 H2PtCl6・6H2O ・SiO2: No. 1〜3は触媒化成株式会社製シリカゾル
「キャタロイドS−20L」(20wt% SiO2/水) No. 4は不二見研磨材工業株式会社製シリカ担体「SM
−P31」 ・Al2O3:触媒化成工業株式会社製の活性アルミナ「AC
P−1」
る。 ・Ni: 硝酸ニッケル Ni(NO3)2・6H2O ・Co: 硝酸コバルト Co(NO3)2・6H2O ・La: 硝酸ランタン La(NO3)2・6H2O ・Pt: 塩化白金(IV)酸 H2PtCl6・6H2O ・SiO2: No. 1〜3は触媒化成株式会社製シリカゾル
「キャタロイドS−20L」(20wt% SiO2/水) No. 4は不二見研磨材工業株式会社製シリカ担体「SM
−P31」 ・Al2O3:触媒化成工業株式会社製の活性アルミナ「AC
P−1」
【0040】〈触媒の製造〉上記の試薬を原料として用
い、下記の2種の方法によりアンモニア分解触媒を製造
した。触媒組成および使用試薬量は表1の通りである。
い、下記の2種の方法によりアンモニア分解触媒を製造
した。触媒組成および使用試薬量は表1の通りである。
【0041】No. 1〜3(液状担体使用) 後述の表1の触媒成分塩を水に溶かし、その水溶液量を
100ccとした。この水溶液をシリカゾルと混合し、磁
製皿上、撹拌しつつ電熱器で加熱し、蒸発乾固した。乾
燥後、触媒は空気気流中500℃で2時間焼成した。
100ccとした。この水溶液をシリカゾルと混合し、磁
製皿上、撹拌しつつ電熱器で加熱し、蒸発乾固した。乾
燥後、触媒は空気気流中500℃で2時間焼成した。
【0042】No. 5〜7(固体担体使用) 後述の表1の触媒成分塩を水に溶かし、その水溶液量を
12ccとした。この水溶液を所定の担体に投入した後、
120℃乾燥器中で12時間乾燥後、空気中500℃で
2時間焼成した。
12ccとした。この水溶液を所定の担体に投入した後、
120℃乾燥器中で12時間乾燥後、空気中500℃で
2時間焼成した。
【0043】
【表1】 触 媒 組 成 使 用 試 薬 量 No. Ni Co La Pt SiO2 Al2O3 1 30Co-20La2O3-0.1Pt/SiO2 − 14.8 5.4 0.03 25 − 2 30Co-20La2O3/SiO2 − 14.8 5.4 − 25 − 3 30Co/SiO2 − 14.8 − − 35 − 4 10Ni-2La2O3/SiO2 5.0 − 0.5 − 8.8 − 5 10Ni-2La2O3/Al2O3 5.0 − 0.5 − − 8.8 6 15Ni/Al2O3 7.5 − − − − 8.5 (注1)No.1〜3の触媒は、SiO2として液状シリカを
使用して製造。 (注2)No.1,2の触媒は本発明に適用できる触媒、
他は比較のための触媒。 (注3)触媒組成の欄の各成分の前の数値は重量%、担
体の割合は残余。 (注4)使用試薬量の欄の金属元素の項の数値は原料塩
の重量(g) 、液状担体の数値は液としての重量(g) 、固
体担体の数値は担体そのものの重量(g)。
使用して製造。 (注2)No.1,2の触媒は本発明に適用できる触媒、
他は比較のための触媒。 (注3)触媒組成の欄の各成分の前の数値は重量%、担
体の割合は残余。 (注4)使用試薬量の欄の金属元素の項の数値は原料塩
の重量(g) 、液状担体の数値は液としての重量(g) 、固
体担体の数値は担体そのものの重量(g)。
【0044】〈アンモニア分解ガスの製造〉上記で得た
アンモニア分解触媒 1.0gをステンレス鋼製内径10mm
の反応管に充填し、100cc/minの水素気流中、400
℃で2時間還元処理した。
アンモニア分解触媒 1.0gをステンレス鋼製内径10mm
の反応管に充填し、100cc/minの水素気流中、400
℃で2時間還元処理した。
【0045】まず、上記の触媒の常圧におけるアンモニ
ア分解活性を見るために、反応管に常圧のアンモニアガ
スを33cc/minで流通させた。このときの空間速度は1
200h-1であった。触媒組成とアンモニア分解率との
関係を表2に示す。
ア分解活性を見るために、反応管に常圧のアンモニアガ
スを33cc/minで流通させた。このときの空間速度は1
200h-1であった。触媒組成とアンモニア分解率との
関係を表2に示す。
【0046】
【表2】 触 媒 組 成 反応温度とアンモニア分解率 (%) No. 400℃ 500℃ 550℃ 600℃ 1 30Co-20La2O3-0.1Pt/SiO2 17.9 97.2 99.8 99.9 2 30Co-20La2O3/SiO2 16.7 93.3 99.8 99.9 3 30Co/SiO2 13.4 83.3 99.6 99.9 4 10Ni-2La2O3/SiO2 11.2 67.7 − 99.3 5 10Ni-2La2O3/Al2O3 6.1 45.3 − 96.4 6 15Ni/Al2O3 6.9 45.2 − 98.8 (注1)No.1〜3の触媒は、SiO2として液状シリカを
使用して製造。 (注2)No.1,2の触媒は本発明に適用できる触媒、
他は比較のための触媒。 (注3)触媒組成の欄の各成分の前の数値は重量%、担
体の割合は残余。
使用して製造。 (注2)No.1,2の触媒は本発明に適用できる触媒、
他は比較のための触媒。 (注3)触媒組成の欄の各成分の前の数値は重量%、担
体の割合は残余。
【0047】表2においてNo. 1とNo. 2とを比較して
みると、白金を併用したNo. 1の方がアンモニア分解率
の点で効果が大きいことがわかる。
みると、白金を併用したNo. 1の方がアンモニア分解率
の点で効果が大きいことがわかる。
【0048】次に、反応圧力のアンモニア分解活性に及
ぼす影響を見るために、上記で得たアンモニア分解触媒
のうちNo. 1,2,4,6の触媒 1.0gをステンレス鋼
製内径10mmの反応管に充填し、100cc/minの水素気
流中、400℃で2時間還元処理してから、反応管に常
圧のアンモニアガス、液安を気化させた蒸気圧10kg/c
m2のアンモニアガス、あるいはそれを圧力調整した圧力
5kg/cm2のアンモニアガスをいずれも33cc/minで流通
させた。このときの空間速度は1200h-1であった。
触媒組成、圧力条件およびアンモニア分解率の関係を表
3に示す。
ぼす影響を見るために、上記で得たアンモニア分解触媒
のうちNo. 1,2,4,6の触媒 1.0gをステンレス鋼
製内径10mmの反応管に充填し、100cc/minの水素気
流中、400℃で2時間還元処理してから、反応管に常
圧のアンモニアガス、液安を気化させた蒸気圧10kg/c
m2のアンモニアガス、あるいはそれを圧力調整した圧力
5kg/cm2のアンモニアガスをいずれも33cc/minで流通
させた。このときの空間速度は1200h-1であった。
触媒組成、圧力条件およびアンモニア分解率の関係を表
3に示す。
【0049】
【表3】 触 媒 組 成 圧 反応温度とアンモニア分解率 (%) No. 力 400℃ 450℃ 500℃ 550℃ 600℃ 1 30Co-20La2O3-0.1Pt/SiO2 常 17.9 56.3 97.2 99.8 99.9 1 30Co-20La2O3-0.1Pt/SiO2 5 14.7 45.1 85.7 99.1 99.8 1 30Co-20La2O3-0.1Pt/SiO2 10 10.1 33.0 75.7 97.8 99.1 2 30Co-20La2O3/SiO2 常 16.7 48.8 93.3 99.8 99.9 2 30Co-20La2O3/SiO2 5 13.5 40.2 81.5 98.9 99.7 2 30Co-20La2O3/SiO2 10 10.0 30.1 70.6 97.0 99.1 4 10Ni-2La2O3/SiO2 常 11.2 − 67.7 − 99.3 4 10Ni-2La2O3/SiO2 10 7.6 − 41.4 − 98.1 6 15Ni/Al2O3 常 6.9 − 45.2 − 98.9 6 15Ni/Al2O3 10 4.1 − 27.3 − 96.4 (注1)圧力の項中、「常」は常圧、「 5」は5kg/c
m2、「10」は10kg/cm2。
m2、「10」は10kg/cm2。
【0050】表3から、500〜550℃程度の温度に
おいては、5kg/cm2、10kg/cm2といった高圧では、従
来の触媒よりも本発明の触媒の方がアンモニア分解率
(アンモニア転換率)が高いことがわかる。
おいては、5kg/cm2、10kg/cm2といった高圧では、従
来の触媒よりも本発明の触媒の方がアンモニア分解率
(アンモニア転換率)が高いことがわかる。
【0051】
【発明の効果】本発明のアンモニア分解触媒を用いれ
ば、高圧かつ低温というアンモニア分解の上では反応上
不利な条件を採用しても、効率良くアンモニア分解ガス
を製造することができる。
ば、高圧かつ低温というアンモニア分解の上では反応上
不利な条件を採用しても、効率良くアンモニア分解ガス
を製造することができる。
【0052】また本発明の触媒は活性が高いため、高S
V操業が可能であり、単位時間当りの処理量を大にした
り、装置のコンパクト化を図ったり、触媒使用量を少な
くしたりすることができる。
V操業が可能であり、単位時間当りの処理量を大にした
り、装置のコンパクト化を図ったり、触媒使用量を少な
くしたりすることができる。
【0053】アンモニア分解反応を液安の蒸気圧を利用
することによってたとえば10kg/cm2前後の高圧で行う
ことができることは、次工程であるPSA法による水素
分離を行う上で極めて有利であり、コンプレッサーコス
トの低減が図られる。また低温条件を採用できること
は、反応温度を維持する熱エネルギーの点および反応器
の材質の選択の点で有利である。
することによってたとえば10kg/cm2前後の高圧で行う
ことができることは、次工程であるPSA法による水素
分離を行う上で極めて有利であり、コンプレッサーコス
トの低減が図られる。また低温条件を採用できること
は、反応温度を維持する熱エネルギーの点および反応器
の材質の選択の点で有利である。
【0054】従って本発明の触媒を用いれば、アンモニ
ア分解ガスの製造、さらにはその分解ガスからの水素ガ
スの分離を工業的に有利に行うことができる。
ア分解ガスの製造、さらにはその分解ガスからの水素ガ
スの分離を工業的に有利に行うことができる。
Claims (2)
- 【請求項1】コバルトが5〜50重量%、ランタンが酸
化ランタンとして2〜30重量%、残余が担体であるコ
バルト−ランタン系触媒よりなるアンモニア分解触媒。 - 【請求項2】コバルトが5〜50重量%、ランタンが酸
化ランタンとして2〜30重量%、白金族元素が0.01〜
3重量%、残余が担体であるコバルト−ランタン−白金
族元素系触媒よりなるアンモニア分解触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4162124A JPH05329370A (ja) | 1992-05-27 | 1992-05-27 | アンモニア分解触媒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4162124A JPH05329370A (ja) | 1992-05-27 | 1992-05-27 | アンモニア分解触媒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05329370A true JPH05329370A (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=15748501
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4162124A Withdrawn JPH05329370A (ja) | 1992-05-27 | 1992-05-27 | アンモニア分解触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05329370A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009254979A (ja) * | 2008-04-17 | 2009-11-05 | Nippon Shokubai Co Ltd | アンモニア分解触媒の製造方法 |
WO2010114386A1 (en) * | 2009-03-30 | 2010-10-07 | Universitetet I Oslo | Thin films containing molybdenum oxide |
JP2010240646A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-10-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | 水素製造触媒およびそれを用いた水素製造方法 |
JP2010240644A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-10-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | 水素製造触媒およびそれを用いた水素製造方法 |
JP2011224556A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Nippon Shokubai Co Ltd | アンモニア分解用触媒及び該触媒の製造方法、並びに該触媒を用いた水素製造方法 |
JP2013237045A (ja) * | 2013-07-08 | 2013-11-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | アンモニアを窒素と水素に転化する触媒、当該触媒の製造方法及び当該触媒を用いたアンモニアの転化方法 |
WO2023111017A1 (en) * | 2021-12-15 | 2023-06-22 | Basf Se | High pressure nh3-reforming and combined reforming of nh3 as co-feed for hydrocarbon/co2-reforming |
-
1992
- 1992-05-27 JP JP4162124A patent/JPH05329370A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009254979A (ja) * | 2008-04-17 | 2009-11-05 | Nippon Shokubai Co Ltd | アンモニア分解触媒の製造方法 |
JP2010240646A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-10-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | 水素製造触媒およびそれを用いた水素製造方法 |
JP2010240644A (ja) * | 2009-03-17 | 2010-10-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | 水素製造触媒およびそれを用いた水素製造方法 |
WO2010114386A1 (en) * | 2009-03-30 | 2010-10-07 | Universitetet I Oslo | Thin films containing molybdenum oxide |
JP2011224556A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Nippon Shokubai Co Ltd | アンモニア分解用触媒及び該触媒の製造方法、並びに該触媒を用いた水素製造方法 |
JP2013237045A (ja) * | 2013-07-08 | 2013-11-28 | Nippon Shokubai Co Ltd | アンモニアを窒素と水素に転化する触媒、当該触媒の製造方法及び当該触媒を用いたアンモニアの転化方法 |
WO2023111017A1 (en) * | 2021-12-15 | 2023-06-22 | Basf Se | High pressure nh3-reforming and combined reforming of nh3 as co-feed for hydrocarbon/co2-reforming |
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