JP5320074B2 - 航空機の乗客へ配膳するギャレーおよび方法 - Google Patents

Description

本発明は、航空機の乗客に配膳を行うギャレーおよびその方法に関する。

航空機の限られた閉鎖空間では、洗面所ユニットやギャレー・ユニットのような共用空間のための余地が殆ど残されていない状況が生じることがしばしばある。この問題は、長距離飛行ではそのような共用空間の必要性が相対的に増加するので、航空機が長い距離を飛ぶことができるようになるほど難しくなりつつある。特に、ギャレーは、航空機の客席用の空間を減らすことなく、十分なスペースを提供するべきである。

他方、航空機上のギャレーおよび他の同様なユニットは、より高度な料理および配膳サービスを全面的に可能にすることを期待されている。

米国特許出願公開第２００１／００５０５１９号によれば、カウンタ、化粧壁、およびキャビネットを備え付けた航空機用ギャレー・ユニットが公知である。これらの装備は、ボックス本体（収納室）の少なくとも１つの壁面に設けられ、また、少なくともその外壁面が特別な耐火材製のドア部材が設けられている。ドア部材は、前記共用機構が備え付けられた壁面を覆う第１の位置と、その壁面を開放する第２の位置との間で移動可能である。ドア部材は折り畳むことができ、第２の位置にあるとき、カウンタまたはキャビネットは移動されて側壁面に配置される。

国際公開２００４／００９４４４号により、航空機または列車用のモジュール式ギャレーが公知である。モジュール式ギャレーは、アンダーカットを有し垂直方向に延在する複数の案内機構が設けられた壁、ならびに、そのアンダーカット式スロットに受け入れることができる走行子を背面に有する本質的にブロック形状の複数のモジュールを備える。モジュール式ギャレーは、前記アンダーカット式スロットにその走行子が受け入れられた前記モジュールを、壁上で上昇させまたは下降させる昇降手段をさらに備える。

国際公開２００５／０６６０２２号により、ギャレー領域を画定する複数の接合壁を有する、移動台ギャレー・カートの保管および取出しシステムが公知である。複数の移動カートが、少なくとも第１の並列するカートの副集団と、第１の副集団の上に配置された第２の並列するカートの副集団とを含むギャレー領域に保管される。任意選択の第３の副集団が、第２の副集団上に配置される。自動移送システムが、上に揚げられたカートの各副集団を支持するラック上の所定の保管位置まで、カートを持ち上げ、水平方向に移動させる。カートは、ランダムに出し入れ可能な配置、または先入れ先出し配置のいずれにも保管できる。

しかし、上記の例示的従来技術のギャレーは、作業性が十分でなく、機上サービスに対して責任がある乗員がそれを扱うには相応の欠点を有する。さらに、従来技術のギャレーには、標準化されていない極めて様々な要素、すなわち容器、ボックス、サービス・カート、器具などがあるので、それに対応する多数のサービス手順を客室乗務員は習得する必要がある。ある場合には、容器またはボックスが、それらの搬送カート、すなわちワゴンに対して系統立てて運用されることすらないので、その結果、料理ボックスがワゴンに嵌り込まず、またはその上に固定することができない。その結果、物品を１つ１つボックスとワゴンとの間で移し替える必要が生じる。したがって、ギャレー要素の標準化が望ましく、ギャレー要素をスペースの利用および品物の分類に関してより効率的にするためにもそうである。さらに、ある場合には、貯蔵容量に関して望むよりも効率の悪い先入れ後出しの積み重ね順序のみが可能とされる。

さらに、殆どの従来技術のギャレーでは、加熱／冷却手段がワゴン中に設けられるので、ギャレー中の加熱または冷却領域の配置に関する柔軟性が低下する。その結果、従来技術では、冷却および加熱は、ワゴンが配置される下側の区画に限定される。他方、下側の区画のレイアウトは、これら下側の区画がワゴンを収納することによって決定され、下側部分の区画には、上側の区画に空気を供給するパイプおよびダクトのためのスペースがない。ギャレーの構想に対する設計上の別の制約が、たとえばギャレー中のワゴン区画への接近性の要件によって課せられる。

さらに、従来技術のギャレーは、特別仕様に関する柔軟性の欠如を示す。航空会社にとって、その航空機に他の航空会社とは異なる内装デザインをすることが望ましいことがしばしばある。従来技術のギャレーでは、そのような特別仕様は、ギャレー全体を設計し直してはじめて実現可能になる。
米国特許出願公開第２００１／００５０５１９号 国際公開２００４／００９４４４号 国際公開２００５／０６６０２２号

本発明の目的は、航空機の客席用のスペースを減少させることなく、また上記の制約を克服する、高度な調理および配膳サービスの全ての可能性をもたらす装備の整ったギャレーを提供することである。

この目的は、請求項１によるギャレーおよび請求項１７による配膳方法それぞれによって達成される。従属請求項は、本発明の好ましい実施形態を対象とする。

本発明によるギャレーは、複数の垂直方向レベルを有するギャレー本体を備える。そのレベルは、横方向に配置される複数の保管区画にさらに分割される。複数の垂直方向レベルは、互いに実質的に等間隔である。最下層レベルはギャレーの床から僅かに上にあり、その結果、空気供給用の吸入／排出口を最下層の垂直方向レベルの下側に収容することができる。吸入／排出口は、所定の区画に接続されており、それにより、それぞれの区画と外部との空気の交換が可能になる。

本発明によれば、複数の貯蔵ボックス、器具、および少なくとも１つのサービス・カートを収納する、キャビンの床に固定されたギャレー本体と、品物を貯蔵するための複数の貯蔵ボックスと、品物を搬送するためのサービス・カートとを備える航空機用ギャレー・ユニットが提供される。前記ギャレー・ユニットは、前記ギャレー本体が、互いに実質的に等距離の複数の垂直方向レベルを有し、それぞれの前記垂直方向レベルが、複数の側方に隣接する複数の区画にさらに分割され、その区画の水平方向および垂直方向の寸法が、単一の前記貯蔵ボックスのそれぞれの寸法の整数倍に等しく、前記複数の区画のそれぞれに到達するために、移送テーブルが、前記ギャレー本体の前面に移動可能に設けられていることを特徴とする。

本発明によるギャレー・ユニットは、１つまたは適切であれば複数の以下の特徴を実現することができる。その特徴とは、
前記ギャレー本体が、上側部分と下側部分とに分割され、所定の上側部分の区画が下側部分の区画の奥行より小さい奥行を有し、それにより、前記下側部分の区画上に作業用凹所が画定され、
互いに上下の少なくとも２つの異なる垂直方向レベル上の所定の区画が組み合わされて合成区画を形成し、
前記合成区画が、複数のボックスを収容するための区画フレームと、前記フレームの下にフレーム基部とを備え、それにより、前記合成区画をサービス・アイランドとして前記ギャレー本体から引出し可能にし、
前記互いに上下の少なくとも２つの異なるレベルは、前記ギャレー本体中の２つの最下層のレベルであり、前記フレーム基部が、キャビンの床上に前記フレームを支持するようになされており、
前記複数の垂直方向レベルの最下層が、少なくとも部分的に、前記床上の所定の距離に配置され、それにより、少なくとも１つの吸入／排出口を前記最下層レベルの下側に収容し、その吸入／排出口が空気供給のために少なくとも１つの所定の区画に接続されており、
２つの最下層のレベルの前記合成区画が、床に対して開放されており、その結果、サービス・カートを前記合成区画に挿入することができ、
所定の区画のそれぞれが、区画ドアを有する扉口を備え、その区画ドアが、閉位置ではギャレー本体と面一に閉じ、開位置では前記扉口を開放し、
所定の数の区画のそれぞれが、前後に続いて配置された２つのボックスを収納するようになされ、区画の前側のボックスが取り出されたとき区画の後側のボックスを自動的に送り出すためのプッシュ／プル機構を有する１対のレールを備え、
前記移送テーブルが、前記ギャレー本体の前面に、垂直および水平方向にスライド可能に取り付けられ、
前記移送テーブルが単一の支持体に取り付けられ、
前記移送テーブルが、前記ギャレー本体に対して実質的に水平である作動位置と、実質的に垂直である休止位置とを有し、
前記サービス・カートが、折畳み状態または広げられた状態のいずれをも取ることができ、少なくとも１つの区画が、その折畳み状態にある前記サービス・カートを収納するようになされ、
電気器具が所定の区画中に設置され、前記器具が、電熱器、電気冷凍庫、電気オーブンなどのグループから選択され、
前記電気器具が「プラグ・アンド・プレイ」器具であり、
標準化された電気、水、および熱パイプ接続部が、所定の数の区画中に設けられている
ことである。

それに対応する、ギャレー内で航空機の乗客用に配膳する方法であって、複数の貯蔵ボックスに品物を貯蔵するステップと、複数の前記貯蔵ボックスを、少なくとも１つのサービス・カートによって前記ギャレーへ、またそこから搬送するステップと、キャビンの床に固定されたギャレー本体中のギャレー中に、複数の前記貯蔵ボックス、器具、および少なくとも１つのサービス・カートを収納するステップとを有する方法は、貯蔵ボックスとして、所定の幅、所定の奥行、および所定の高さを有する標準ボックスを充当するステップと、前記標準ボックスを前記少なくとも１つのサービス・カート中に配置し、前記標準ボックスを前記サービス・カートによって前記ギャレーへ搬送するステップであって、前記サービス・カートの水平および垂直方向寸法が、単一の前記標準ボックスのそれぞれの寸法の整数倍に等しいステップと、前記標準ボックスを前記少なくとも１つのサービス・カートから取り出し、それら標準ボックスを移送テーブル上に搭載するステップと、前記標準ボックスを、前記ギャレー本体中のそれら標準ボックスそれぞれの行先区画に移送し、その中にそれら標準ボックスを格納するステップであって、前記区画それぞれの水平方向および垂直方向寸法が、単一の前記標準ボックスのそれぞれの寸法の整数倍に等しいステップとを特徴とする。

好ましくは、全ての標準ボックスが詰め込まれおよび抜き取られた後に、それぞれ、前記サービス・カートを折り畳みおよび広げるステップと、その折畳み状態にある前記サービス・カートを所定の区画に収納し、その折畳み状態にある前記サービス・カートを前記所定の区画から取り出すそれぞれのステップとがさらに実施される。

本発明により、従来技術を超える幾つもの利点が実現される。とりわけ、ギャレー要素の標準化が実現可能である。その結果、構成要素の取扱いが簡単になり、乗員に対する教育課程および訓練労力が削減される。特に、ボックスおよびワゴンの標準化は、それらの取扱いおよび保管作業を簡単化する。また、ギャレーの設計も容易になる。それは、上側貯蔵領域でもサービス・ボックスの効率的な冷却／加熱が今や実現可能になり、充填密度が、従来技術によるよりもより向上し、容器／ボックスがワゴンに対して系統立てて運用され、サービス・ボックスがワゴンの上部に嵌めこまれ、またはスライドし固定され、ギャレー本体が上側領域のエンド・キャップの特別仕様に対応可能であり、底部棚およびスライド・ドアに依って、第１および第２層の貯蔵領域は熱効率を大きく向上させることが可能になり、底部棚を有する下側区画の構成により、航空機内でのギャレー本体の据付の柔軟性が増し、レベル１の下の底部棚によって、ギャレー複合体の床領域に近接して加熱ダクトを配置することが可能になってギャレー内の熱的快適性が向上するからである。

本発明を実施するための最良の形態が、図面を参照して以下に説明される。図面の縮尺は不定である。図面中の同一参照番号は、同一または同等な手段を示す。

図１に本発明によるギャレーが、ギャレー・ユニットの設置レール（図示せず）またはハードポイント（図示せず）に固定されたギャレー本体１（モニュメントとも呼ばれる）によって示される。以下に、本体１は床２に固定されているとして説明されるが、本体１は、実際には、見えている床パネルの下側の設置レールおよびハードポイントを用いて前記床構造に取り付けられていることは当業者にとって明らかである。本体１は、キャビンの天井（図示せず）を保持する上部機体構造（図示せず）まで延びて固定されているか、または、本体１は、キャビンの天井とは独立にそれ自体の天井（図示せず）が設けられ、キャビンの天井とは独立して立っているかのいずれでもよい。

ギャレー本体１は、一般に、耐火パネル材から構成され、貯蔵ボックス、器具、および１つまたは複数のサービス・カートを収納することができる。貯蔵ボックスには品物を貯蔵することができ、器具は、たとえば、電気冷凍庫、電熱器、電気オーブン等を含むグループから選択されるが、とりわけ電子レンジである。サービス・カートは、前記ギャレー本体１へ、またそこから品物を搬送するために備え付けることができる。

本発明によるギャレー本体１は、実質的に互いに等距離の複数の垂直方向レベル３を有する。一般に、これらの垂直方向に分けられたレベルは棚として具体化される。各レベル３は、図１に水平破線によって示されている。図１の実施形態では、３ａから３ｅの５つの垂直方向レベルがあり、３ａが最下層のレベルであり、３ｅが最上層のレベルである。

垂直方向レベル３は、必要に応じて、側方に隣接する複数の区画４にさらに分割される。そのような区画４には、ある寸法の貯蔵ボックスを収納するスペースがある。言い換えれば、区画は標準化され、用いられている貯蔵ボックスに適合されており、すなわち、それら区画の水平方向および垂直方向寸法は、単一の貯蔵ボックスのそれぞれの寸法の整数倍に等しい。したがって、本発明による区画は、１つの保管ユニットまたは複数の保管ユニットのいずれをも提供する。これは、さらに以下により詳細に説明される。

一方、区画４はそれらの寸法によって貯蔵ボックスに適合されているが、ギャレー本体１には、搬送ボックスのような時間的に変化する積載物を収納するのではなく、恒久的な装備を収納する区画が設けられている。たとえば、電気器具のために特定の区画を確保することができる。これらの区画は、４ａによって示され、図１ではそれらの影付き前面によって区別されている。電気器具は、「プラグ・アンド・プレイ」器具であり、故障した場合に航空機の次のターン・アラウンドでそれぞれの器具を簡単に交換することができることが好ましい。したがって、器具（図示せず）の電気、熱、および水の接続部は標準化されており、それにより、オーブンと冷凍庫、飲料製造設備とボックスなど様々な器具の交換が可能になる。好ましくは、接続部は、電源ユニット（図示せず）によって給電されるそれぞれの区画の背部の個々のボード（図示せず）上に設けられており、その電源ユニットは、好都合には、たとえばギャレーの最上層の区画の１つなど、主に使用される区画から離れた位置に配置されている。

器具が１つの区画より大きなスペースを必要とする場合には、２つ以上の区画を一体に連結することができることは理解されよう。明らかに、これは貯蔵ボックス専用に設けられている区画についても適用され、その結果、２倍の大きさ、３倍の大きさなどのボックスであっても使用することができる。

特に電気器具については、しばしば熱交換の問題が起きる。本発明の好ましい実施形態では、それぞれの区画から熱を取り去るために熱パイプが設けられている（図示せず）。その第１の側で、熱パイプは、好ましくはギャレー本体１の背面で、それぞれの区画に接続されている。その他方の側で、熱パイプは、最下層の棚３ａの下側でキャビンの床２の直ぐ上、ギャレー本体１の前面下方のグリル６の背後の空間を終端とし、それにより、それぞれの区画と外部との円滑な空気の交換が確実に行われる。吸入パイプおよび排出パイプ中の必要な空気流は、ポンプおよびバルブなどの適切な手段（図示せず）によって強化し制御することができる。

区画４は、それぞれそれ自体の前面ドアによって覆われていてもよく、または、それらドアが複数の区画用の共通な前面ドアであってもよい。連結式区画の詳細は以下に示される。

サービス・カートで届けられる貯蔵ボックスは、高い方の棚にあり得るそれらボックスのそれぞれの区画へ移送する必要がある。この移送のために、前記ギャレー本体１の前面を移動可能な移送テーブル７が、設けられている。移送テーブル７は支持体８に取り付けられており、その支持体は図１の実施形態では単一の支持体８である。任意の前記区画４に到達するために、移送テーブル７は、前記支持体８上を垂直方向に昇降する。支持体８はレール（図示せず）に取り付けられており、その結果、支持体８はギャレー本体１の前面に沿って水平方向に移動可能である。この構成によって、ギャレー本体１の全ての区画４が、それらの中にボックスを格納するために移送テーブル７によって到達可能になる。支持体８は、第１組のレール（図示せず）に取り付けられている。この第１組のレールは、ギャレー本体１の上部またはギャレー本体１の足元に設けることができる。レールがギャレー本体の足元に配置される場合には、それらレールは床２またはギャレー本体１自体のいずれかに埋め込むことができる。さらに、支持体８は、それをその垂直方向に安定させ、それが本体１から引き離されるのを防止するために、ギャレー本体１にある第２組のレール（図示せず）に固定される。言い換えれば、補助的な固定機構が、移送テーブル用支持体８の中間部または下端部のいずれかに配置される。移送テーブル支持体８の他の構成もまた、この発明の原理から逸脱することなく考案することができ、特に、１つより多い支持体８、すなわちテーブルが固定された平行な２つまたは３つの支持体８が存在し得る。

図１、２、４、５、および７の実施形態では、ギャレー本体１は、上側部分９と下側部分１０とに分割されている。好ましくは、下側部分１０の高さは、互いに上下の２つの区画に対応し、上側部分９の高さは、互いに上下の３つの区画に対応する。それにより、取扱い易さを満足するギャレー本体１の分割が達成され、下側部分１０の高さは、７０ｃｍ〜１１０ｃｍの範囲、好ましくは８０ｃｍ〜１００ｃｍの範囲、より好ましくは８５ｃｍ〜９５ｃｍの範囲である。正確な高さは、単一の標準ボックスの垂直方向寸法に依る。

本体１のより詳細な図が、図２に示されている。図２に、ギャレー本体１の上側部分９が拡大されて示されており、複数のボックスを保管することができる区画が図２の左側に存在する。この実施形態では、互いに上下の３つの区画が一体に結合されており、それにより、本体１の上側部分９に、３つのレベルに亘る保管空間を有する１つの合成区画が実現する。３つの区画には、１つの共通ドア１４が備え付けられている。各レベルには、互いに前後の１対の標準ボックス用の空間がある。

区画用の標準ボックス１２が、説明のために図３に示されている。本発明によるギャレー用の標準ボックス１２は、幅「ｗ」、高さ「ｈ」、および奥行「ｄ」を有する。ボックスの取扱いのために、簡単な穴、開口、凹所などのボックス把手１３が設けられている。そのような標準ボックスの高さは、２０ｃｍ〜３５ｃｍの範囲にあり、その高さが、上記で説明したように、上側および下側部分の本体１の高さを７０ｃｍ〜１１０ｃｍに定める。

図２に戻って参照すると、区画寸法とボックス寸法のこの関係を用いて、左側の合成区画には６つのボックスが配置されている。したがって、その合成区画は、標準ボックス１２の幅ｗに対応する幅ｗ、標準ボックス１２の高さｈの３倍に対応する高さ３×ｈ、標準ボックス１２の奥行ｄの２倍に対応する奥行２×ｄを有する。図２では、３つのレベルのボックスが見られる。最上層のレベルには、互いに前後の２つのボックスがあり、そのうち前側のボックス１２ａのみが図示されている。下側の２つのレベルには、後側に１つのボックス１２ｂのみがあり、前側のボックスは取り出されており、前側のボックス用のスペースが今は空いている。

２つ以上のボックスを互いに前後に重ねて収納するこれらの区画は、前側のボックスが取り出された場合に、後側のボックスを送り出すためにプッシュ／プル機構（図示せず）を装備することが好ましい。プッシュ／プル機構は、スライド機構と組み合わされる。言い換えれば、区画ユニット間には棚が無くて、その代わりにスライド・レール／ブラケットのみが設けられている。これによって、ギャレー本体の重量が削減される。その上にボックスが載るレールまたはブラケットが、図２に参照符号１６として示されている。これらのレールまたはブラケットは、区画内のボックスの荷重に耐えるように設計されている。

これに関連して、区画に対して標準ボックスを使用することができるだけではなく、２倍の長さまたは３倍の長さのボックスなど、より大きな寸法のボックスを採用することもできることに留意するべきである。これらは、たとえば当初は飲料製造設備およびオーブン・ユニット用に設計された区画（以下を参照）などの合成区画に使用するのに特に向いている。

ボックスは、扉口１１を通って合成区画に積み込まれる。扉口１１は、出発および着陸に際しては区画ドア１４によって閉じられ、それにより、挿入されたボックスを固定すると共に、ギャレー本体１の全体の外観を美しく見せる。そのために、区画ドアには装飾を施すことができる。図２の実施形態では、区画ドア１４は、本体１にあるレール（図示せず）にスライド可能に装着され、その閉鎖位置ではギャレー本体１の前面と面一に閉じる。他方、扉口１１が、区画内に配置されるボックスおよび他の品目を受け入れるために開いているときは、ドア１４は、ギャレー本体の前面から僅かに突出している。これは、開いているドア１４の左縁が識別できる図２に示されている。

乗務員がドア１４を操作できるようにするために、ドア・グリップ１５または別のタイプの把手がドア１４上に設けられる。主として、ドアには、使い勝手を考慮した上で、その下端または外側の上端のいずれかに１つだけのドア・グリップ１５が設置される。しかし、それが適切であれば、ドアに２つ以上のドア・グリップ、たとえばドアの頭部に１つ、ドア１４の基部に１つを設置することもできる。２つのグリップ１５をその上端およびその基端に有するそのようなドア１４が、図２の右半分に示されている。

図２にはまた、それらの１つが１８として示されている複数のポット、水差し、およびカラフを有する飲料製造設備ユニット用の保管空間として機能する区画１７が示されている。たとえば、この飲料製造設備ユニットは、たとえばコーヒまたはお茶を所望の温度にし、維持する加熱設備を備え得る。水差し１８の取扱いを容易にするために、飲料製造設備１７には、引き出すことができ、したがって適切な把手またはグリップがやはり設置された１組のスライド・トレイ１９が備え付けられている。図２の実施形態では、飲料製造設備１７は、同一レベル上で互いに隣接する２つの区画ユニット（それぞれがその幅に関して標準ボックス１２に対応する室）に亘っている。飲料製造設備１７は、３つのトレイ１９が横に並ぶスペースを設けるように仕切られる。この実施形態から、区画の内部では、標準ボックスの寸法によって厳密に支配された仕切り方を維持する必要は無くて、任意の他の適切な仕切り方を行うことができることが明らかである。

ボックス１２は、ギャレー本体１に積み込まれるとき、通常、満杯で重いので、ボックスをその行先区画に移送するために多能な移送機構が必要とされる。他方、移送機構は、特に使用されていないときには、それ自体に多くの空間を要するべきではない。そのような移送機構が、図１の移送テーブル７によって実現され、その作動位置にあるところを図４に水平板２０として示されている。以前に既に述べたように、移送テーブル２０は、好ましくは、単一の柱８からなる支持体に取り付けられる。実際の板２０は垂直方向に移動可能であるが、柱自体は、ギャレーの床２に埋め込まれているか、ギャレー本体１の上部に配設されているレール（図示せず）中を水平方向に移動可能である。さらに、板２０は、柱に垂直で、実質的にギャレー本体１の前面の面内にある軸周りに回転することができる。板を、水平と垂直との間でその姿勢を変化させるように回転可能に取り付けることの利点は、板はその垂直姿勢において、ギャレー本体１の前面と面一になるので、より邪魔にならないことである。ただし、他の構成もまた考案することができる。たとえば、板は、前記ギャレー本体の前面に垂直で柱を通る軸の周りに９０°だけ回転させることができ得、その結果、その後、板はまだギャレー前面から突出しており、ここではまだ垂直姿勢である。次いで、板は、やはり柱に垂直だがギャレー前面の面内にある別の軸の周りに１８０°だけ回転させることができ得る。そのような操作によって、板は、離陸および着陸中、ギャレー本体１のスロット（図示せず）に完全に埋め込むことができる。配膳サービスに際しては、板２０は、収納位置から本体前面に垂直な方向に再び引き出される。

さらに、板は、その引き込み位置でより小さなスペースしか必要としないように、その長手方向の寸法に沿ってジグザグ形に折り畳むことができる。

その休止位置ではなく、すなわち、移送テーブル２０がその垂直位置にあり、その上にボックスまたは他の構成要素を担持していないとき、両傾動機構を用いてその水平位置に設定されると、移送テーブル２０は、バー・カウンタ・ボードとしても使用することができ、それにより、さらに以下に説明する作業面を提供しかつ／または拡張することができる。

移送板２０用ならびに支持体８の柱用の駆動機構（図示せず）は、油圧式または電気式でよい。油圧機構は、適切なダンパおよびばねと組み合わせ、人力だけを補助するように設計することができ、電気機構は必要な力をその一杯まで提供することができる。両方の場合とも、駆動機構には、デッド・マンズ・ハンドルのような安全手段が備え付けられていることが好ましい。さらに、テーブル上の要素を水平飛行中の航空機の傾斜、振動、または他の突然の動きによる落下から確実に護るように、板２０の周囲に縁を配設することができる。

上側部分９では、ギャレー本体１の前面に垂直な寸法が下側部分１０の対応する寸法よりも小さい場合、下側部分１０のそれぞれの区画の上に作業空間が設けられる。言い換えれば、上側部分９の所定の区画が、対応する下側部分１０の区画より奥行が小さい場合、作業性の良い床上約７０ｃｍ〜９５ｃｍに作業面が生じる。上側部分９の最下層の区画のみの奥行が小さく、その上に下側部分の区画と同じ奥行の他の区画が再び存在する場合、上方が閉じられた作業用凹所が提供される。本発明のそのような実施形態が図５に示されている。この実施形態では、ギャレー本体１は、やはり上側部分９と下側部分１０とに分けられている。ただし、この実施形態では、所定の数の上側部分の区画が、下側部分の区画の奥行より小さな奥行を有する。たとえば、下側本体１０には３個の標準ボックスに対応する奥行が与えられ、上側本体９には、それに代わって、１個の標準ボックスのみに対応する奥行が与えられている。上側部分本体９の区画４は、図５で後方にずれているのが分かる。このようにして、下側部分のそれぞれの区画上に作業面２２を有する作業用凹所２１が画定される。作業用凹所の奥行は、下側部分本体１０の上に残された区画に依存する。実際には、上側部分の区画を完全に取り除くことすらでき、その結果、凹所の奥行は下側部分本体１０の奥行と等しくなり、それにより凹所２１の背面はギャレー本体１の背面と一致する。要するに、作業用凹所２１は、上方に開放される場合、または、１列または２列の区画が同じ奥行または異なる奥行でその上に配置される場合のいずれかであり、たとえば、区画の最上層の列が最も突出し、最上層から２番目の列が１ボックス・ユニットだけ少なく本体１の背面から突出する。そのとき、凹所２１の上のそのような上側区画２１は、ドア付きのバー区画として使用することができ、内側に瓶やばらばらの品物を収納することができる。このバー区画は、内容物へ容易に直接手が届き、一方、乱気流が発生したときには極めて短時間で閉め切ることができるという利点を提供する。

作業用凹所には、様々な作業場（図示せず）および流し（図示せず）を設け、水（湯）蛇口（図示せず）を流しの上の凹所２１後壁または凹所側壁の１つに設け、湯を湯蛇口に供給するための、電熱器を有する湯供給ユニット（図示せず）を区画４ａの１つの中に設けることができる。さらに、凹所２１を照明するために、適切な照明装置（図示せず）が、凹所２１の天井および／または凹所の１つまたは複数の側壁に取り付けられている。

凹所２１には、その休止中ギャレー本体１をより装飾的にし、凹所２１中の器具を隠すために、航空機の離陸および着陸中に凹所２１を覆うための（垂直）覆い（図示せず）を備え付けることができる。覆いは、そうできるなら凹所の上の区画から吊り下げてもよい。ギャレー・ユニットが、水平飛行中再び調理施設として使用されるとき、覆いは開かれ、巻き上げられるか（凹所上の区画から吊り下げられているとき）、またはカーテン様式で凹所の側部に収納されるかのいずれでもよい。そのとき、カウンタ・ボード２０も引き出され、ボックス、容器、水差しなどを移送するのに用いられ、または、追加のカウンタもしくは作業面として用いられる。

図５の実施形態は、別の特徴、すなわちギャレー本体１から引き出すことのできるサービス・アイランド２３を示す。このサービス・アイランド２３をギャレー本体１から引き出すことによって、作業面２２を拡張することができ、さらに、アイランド２３の作業面２２の下方の貯蔵空間に側方から手が届くようになる。したがって、サービス・アイランド２３に貯蔵すると、より効率的でより便利になる。サービス・アイランド２３のために、所定の区画が組み合わされて、合成区画２４を形成する。それら区画は、２つの最下層垂直レベル３ａおよび３ｂにおいて互いに上下に重なっている。合成区画２４の両区画４は、それらを取り囲むフレーム２５によって一体に保持されている。フレーム２５の下には、フレーム２５をキャビンの床２上に支持するようになされたフレーム基部２６が設けられている。このフレーム基部２６は、アイランド２３を本体１から引き出すのを容易にするローラ（図示せず）または同等の手段を備え得る。他の区画と同様に、サービス・アイランド２３にもやはり、適切な取扱い用把手１５が備え付けられている。

アイランド２３は、完全に本体１から独立している場合と、本体１から半ばだけ分離しており、その結果、引き出すことはできるが、完全に引き出しても、図５に示されるように依然として本体に結合されている場合とがある。完全に独立したサービス・アイランド２３では、その柔軟性が向上し、アイランドを、着座している乗客に配膳するためのサービス・カートとして使用することができる。他方、半分離型アイランド２３は常に本体１に固定されており、予期せぬ航空機の飛行運動の場合にも、アイランド２３は固定され、その結果、アイランド２３が引き離されて勝手に動き回ることはない。

図５に示されるように、最下層レベル３ａの下側にある、上の区画からの吸入および排出パイプ（図示せず）用のグリル６は、本体の全体幅の一部がこの実施形態のアイランド２３によって取られてしまうので、それに相応して狭くなる。本体１は、両側にあるギャレー本体台５上に据え付けることができ（図５に示されるように）、ギャレー本体台５は、設置レール（図示せず）およびハードポイント（図示せず）によって下側の床構造に固定されている。他方で、ギャレー本体１の設置面全体に亘って分散された多数の柱（図示せず）を有するフレーム構造を設置することもでき、そのフレーム構造に本体１が載る。

本発明による貯蔵効率の向上にも拘らず、ギャレー本体１内の貯蔵空間が限られているので、本ギャレーには、折畳み可能なサービス・カート２７が設けられている。カートの折畳み方および広げ方が、図６Ａ、６Ｂ、６Ｃに示されている。図６Ａには、広げた状態、すなわち使用または運用状態のカートが示されている。カート２７は、複数のローラ２９が取り付けられた底板２８を備え、通常、各コーナに１個ずつ４個のローラが板２８に設けられる。しかし、荷重によっては３個のローラでも十分であり得、または、逆に、カート２７の重量を支えるために追加のローラが必要になり得る。カートは、底板２８に実質的に垂直な第１の側壁３０をさらに備える。底板２８の他方の側、第１の側板３０の向かい側に、下部板３３および取外し可能な上部板３２からなる第２の側板３１が延在する。最後に、カート２７の内部を覆う上板３４がある。さらに、カートの内部を覆う前板および後板を設けてもよい（図示せず）。

図６Ｂでは、カート２７は部分的に折り畳まれている。下部板３３は底板２８に連接しているが、上部板３２は、完全に取り外されるか、またはカートの内側に織り込まれるかのいずれかであり得る（図示せず）。図６Ｂの実施形態では、上部側板３２は取り外されている。上板３４は、折畳みのプロセスを示すために半ば傾けられている。

図６Ｃでは、カート２７が、その完全に折り畳まれた状態で示されている。この状態では、底板２８は、第１の側板３０に向かって、それらの共通な軸周りに９０°だけ回転し、その結果、その後両方の板は互いに平行である。従って、第２の側板３１の下部板３３が、底板２８と共通な軸に関してやはり９０°だけ、ただし反対の向きに回転し、それにより第１の側板３０とやはり平行になる。上板３４は、カート２７が折り畳まれた状態では、第１の側板３０と下部板３３との間に挟まれる。

両側板３０と３３との連結を強化するために、補強板３５が両側板３０と３３との間に配設され、補強板自体が両方の板３０と３３に連接されている。補強板３５には、ローラ（図示せず）を備え付けてもよい。ローラ２９は、ローラ２９がカート２７に対して常に上から下向きに配向されるようにカートの底板２８に固定することができる。

図６Ａ〜６Ｃはカート２７の折畳み方の原理を示すだけなので、明確化のために、様々な手段が図から省略されている。たとえば、カートには通常、カートを操作するために把手が取り付けられ、把手にはデッド・マンズ・ハンドルと同様な自動ブレーキ制御機構を取り付けることができる。さらに、把手は、カート２７の本体に対するその傾斜を調節可能にすることができる。最後に、カートには、たとえばカートの側面ごとに１つずつ、２つ以上の把手があってもよい。

折畳み式カートの利点は、図７を参照すると直ちに理解されるであろう。そのようなカート２７は、使用されていないとき、従来のワゴンと比較して保管スペースがはるかに小さく、その結果、本発明によるギャレーでは、折り畳まれたカートを収納するのに１つだけの合成区画で足り、他の区画を占拠せず他の品物に利用可能に残す。折り畳まれたカートが残した幅に依って、１つの区画だけで２つ以上ものカートを収納することができる。ここで、従来技術のギャレーでは、ワゴン用の保管スペースは下部ギャレー本体の半分までも必要とし得ることが指摘されるべきである。図７の実施形態では、本発明により折り畳まれたカートは、上記の合成区画と同等な単一の標準区画４ｂに格納される。すなわち区画４ｂは互いに上下の異なる棚３ａと３ｂ上の２つの区画ユニットまたはユニット・セルを備え、やはり１標準幅「ｗ」のみを必要とする。したがって、サービス・カート用の区画４ｂは、図２および３に関して上記で説明した区画４と同じ大きさを有する。ただし、この実施形態では、合成区画４ｂは前記サービス・カート２７をその折畳み状態で収納するようになされており、したがって合成区画４ｂは床２に対して開放されており、その結果、折り畳まれたカートは、持ち上げる必要なくそのローラ２９上で前記区画４ｂに搬入することができる。さらに、折り畳まれたカート２７を区画４ｂに搬入するときカート２７の邪魔にならないように、区画４ｂには、ギャレー本体１の前面にある垂直軸周りに回転させることによって開くことができるヒンジ式ドア３６（その側部にヒンジがある）が備え付けられている。代替形態として、ドアはスライド式でもよい。

図７では、本体台５は左側部に１つだけあり、図７の右側部の対応する台は、カート区画４ｂと一致している。この実施形態では、その右側部のギャレー本体１の荷重は、区画４ｂの残った側壁、または、当然その場合には適切に設計する必要のある隣接するフレーム（図示せず）によって受け持たれる。

このように、本発明によるギャレー本体１は、客席および他の装置用のスペースを減少し、または全体重量を増加させることなく、新たなサービス設備をまかなうことができる。

上記のギャレー構成によって、航空機の飛行客への配膳が大幅に改善される。一般に、飛行客用の配膳作業は、主に配膳業者の施設で実施される複数のワゴンおよびボックスに品物を詰め込む基本ステップを含む。詰め込まれ準備のできたワゴンおよびボックスは、次いで、特定の航空機に届けるために、小型トラックなどの車両によってそれぞれの空港へ搬送される。ワゴンは、ボックスと共に航空機に搭載され、ボックスをギャレー本体内のギャレー・ユニットならびに保管容器へ、およびそこから搬送する手段として使用される。特に、ワゴンは全体的に冷却してもよい。しかし、これにより、冷却設備を下側区画に配置することが決定的に必要になる。多数のワゴンが必要とされ、それによりまた、キャビン内でのギャレーの設置面積が大きくなり、それに応じた追加重量を伴う。さらに従来技術のワゴンは、大型で扱いにくいので、乗員は、ワゴンへの接近性が限られるために、ワゴンを貯蔵用に効率的に使用することができない。さらに、ボックスを積み込むとき、かなり大きな労力が必要であり、ボックスは乗員にとって取扱いが難しく、それがやはり不経済になる。これにより上記のように、品物を詰めたり詰め直したりするなど乗員にとって時間が掛かりうんざりする極めて様々な個々の作業プロセスが発生する。

本発明によるギャレーでは、ワゴンの数の多さの問題は、ボックスに貯蔵されている品物を機上の乗客に配達するのに何度も使用することができる折畳み式カートを有することによって解決される。さらに、冷却設備をやはり上側区画に導入すること、および瓶をより効率的に保管することによって、ギャレーの設置面積をより小さくすることができる。

移送テーブルを導入することによって、上側区画を貯蔵目的のためにより効率的に使用することができるようになる。本発明による全ての態様が、著しいキャビン空間の節約および重量の低減を生じさせ、作業環境におけるより良い作業性に寄与する。基本的に、これらの利点は、全ての貯蔵および搬送手段が標準化されていることに起因する。すなわち、区画４がそれらの形状および大きさにおいて最適化され、それらの水平および垂直方向寸法が、前記標準ボックス１２の単一のそれぞれの寸法の整数倍に等しくなっている。

本発明の好ましい実施形態では、サービス・カート２７が、全ての標準ボックス１２が積み込まれ、取り卸された後に、それぞれ、折り畳まれ、また、折畳み状態のサービス・カート２７は、最終的には、所定の区画４ｂに収納され、ボックスが機体から降ろされるときに前記所定の区画４ｂから取り出されることがそれぞれ行われる。

本発明は、上記の実施形態に限定されないことに留意するべきである。たとえば、ボックス２つだけの代わりに、３（またはそれを超す）ボックスの奥行のギャレー本体１を有することができる。そのような実施形態は、利用可能な貯蔵空間が作業性上の要件より重要な後尾貨物倉ギャレー配置において特に有利になり得る。

本発明によるギャレー・ユニットのギャレー本体の概略全体透視図である。 区画内の複数の箱および飲料容器を示す、本発明によるギャレー・ユニットの別の部分透視図である。 説明的に半透明にした本発明による標準搬送／貯蔵ボックスの透視図である。 その作動位置にある移送テーブルを示す、本発明によるギャレー・ユニットのギャレー本体の部分透視図である。 その引き出された位置にあるサービス・アイランドを示す、本発明によるギャレー・ユニットのさらに別の部分透視図である。 図６Ａ、６Ｂ、６Ｃに組立ステップそれぞれを示す、折畳み式サービス・カートの広げ方および折畳み方の説明図である。 ギャレー本体に部分的に収納された折畳み状態のサービス・カートを示す、本発明によるギャレー・ユニットのギャレー本体の別の概略全体透視図である。

符号の説明

１ ギャレー本体（モニュメント）
２ キャビンの床
３ 垂直方向レベル（３ａ〜３ｅ）
４ 区画、４ａ電気器具を有する区画、４ｂサービス・カート区画
５ ギャレー本体台
６ 換気スロット
７ 休止位置にある移送テーブル
８ 移送テーブル用単一支持体
９ 上側ギャレー本体部分
１０ 下側ギャレー本体部分
１１ ボックス用扉口
１２ 標準搬送／貯蔵ボックス、１２ａ前側のボックス、１２ｂ後側のボックス
１３ ボックスの把手
１４ 水平方向にスライド可能な区画ドア
１５ 区画ドア・グリップ
１６ 前記区画中のスライド機構（２０）を有する、ボックス用レール
１７ 好ましくは垂直な覆いによって閉じられる、ポット、水差し、およびカラフ用開放区画
１８ 飲料用ポット、水差し、カラフ
１９ ポット用引出し式トレイ
２０ 作動位置にある移送テーブル（６）
２１ 開放作業用凹所／ニッチ
２２ ニッチ中の、下側ギャレー本体部分上の作業面／作業用上面
２３ サービス・アイランド
２４ 合成区画
２５ 合成区画フレーム
２６ フレーム基部
２７ 組み上がり状態、半折畳み状態、折畳み状態のサービス・カート
２８ 底板
２９ ローラ
３０ 第１の側板
３１ 第２の側板
３２ 第２の側板の取外し可能な上側部分
３３ 第２の側板の下側部分
３４ 上板
３５ 補強板／スペーサ
３６ ヒンジ式区画ドア

Claims (19)

1. 複数の貯蔵ボックス、および器具を収納するための、キャビンの床（２）に固定されたギャレー本体（１）と、
   品物を貯蔵するための複数の貯蔵ボックス（１２）と、
   を備える航空機用のギャレー・ユニットにおいて、
   前記ギャレー本体（１）が、互いに実質的に等距離にある複数の垂直方向レベル（３ａ〜３ｅ）を有し、それぞれの前記垂直方向レベル（３ａ〜３ｅ）が、前記貯蔵ボックス（１２）を収納するための側方に隣接する複数の区画（４）に分割され、前記区画（４）の水平方向および垂直方向の寸法が、単一の前記貯蔵ボックス（１２）のそれぞれの寸法の整数倍に等しいものであり、移送テーブル（７）が、前記ギャレー本体（１）の前面に、垂直および水平方向にスライド可能に取り付けられていることを特徴とするギャレー・ユニット。
2. 前記ギャレー本体（１）が、上側部分（９）と下側部分（１０）とに分割され、所定の上側部分の区画が前記下側部分の区画の奥行より小さい奥行を有し、それにより、前記下側部分の区画（１０）上に作業用凹所（２１）が画定される、請求項１に記載のギャレー・ユニット。
3. 互いに上下の少なくとも２つの異なる垂直方向レベル（３ａ〜３ｅ）上の所定の区画が組み合わされて合成区画（２４）を形成する、請求項１または２に記載のギャレー・ユニット。
4. 前記合成区画（２４）が、複数のボックス（１２）を収容するための区画フレーム（２５）と、前記フレーム（２５）の下にフレーム基部（２６）とを備え、それにより、前記合成区画（２４）をサービス・アイランド（２３）として前記ギャレー本体（１）から引出し可能にする、請求項３に記載のギャレー・ユニット。
5. 前記互いに上下の少なくとも２つの異なるレベル（３ａ、３ｂ）が、前記ギャレー本体（１）中の２つの最下層のレベルであり、前記フレーム基部（２６）が、キャビンの床（２）上に前記フレーム（２５）を支持するようになされている、請求項３および４に記載のギャレー・ユニット。
6. 前記複数の垂直方向レベル（３ａ〜３ｅ）の最下層（３ａ）が、少なくとも部分的に、前記床（２）上所定の距離に配置され、それにより、少なくとも１つの吸入／排出口を前記最下層レベル（３ａ）の下側に収容し、その吸入／排出口が空気供給のために少なくとも１つの所定の区画に接続されている、請求項１から４のいずれか一項に記載のギャレー・ユニット。
7. ２つの最下層のレベルの前記合成区画（２４）が、床（２）に対して開放されており、その結果、サービス・カート（２７）を前記合成区画（２４）に挿入することができる、請求項３に記載のギャレー・ユニット。
8. 所定の区画のそれぞれが、区画ドア（１４）を有する扉口（１１）を備え、前記区画ドア（１４）が、閉位置では前記ギャレー本体（１）と面一に閉じ、開位置では前記扉口（１１）を開放する、前記請求項のいずれか一項に記載のギャレー・ユニット。
9. 所定の数の区画のそれぞれが、前後に続いて配置された２つのボックス（１２ａ、１２ｂ）を収納するようになされ、前記区画の前側のボックス（１２ａ）が取り出されたとき前記区画の後側のボックス（１２ｂ）を自動的に送り出すためのプッシュ／プル機構を有するスライド機構（１６）を備える、前記請求項のいずれか一項に記載のギャレー・ユニット。
10. 前記移送テーブル（７）が単一の支持体（８）に取り付けられている、請求項１に記載のギャレー・ユニット。
11. 前記移送テーブル（７）が、前記ギャレー本体（１）に対して実質的に水平である作動位置と、実質的に垂直である休止位置とを有する、請求項１および１０に記載のギャレー・ユニット。
12. 前記サービス・カート（２７）が、折畳み状態または広げられた状態のいずれをも取ることができ、少なくとも１つの区画（４ｂ）が、その折畳み状態にある前記サービス・カート（２７）を収納するようになされた、請求項７から１１のいずれか一項に記載のギャレー・ユニット。
13. 電気器具が所定の区画（４ａ）中に設置され、前記器具が、電熱器、電気冷凍庫、電気オーブンなどのグループから選択される、前記請求項のいずれか一項に記載のギャレー・ユニット。
14. 前記電気器具が「プラグ・アンド・プレイ」器具である、請求項１３に記載のギャレー・ユニット。
15. 標準化された電気、水、および熱パイプ接続部が、所定の数の区画中に設けられている、前記請求項のいずれかに記載のギャレー・ユニット。
16. ギャレー内で、航空機上の乗客用に配膳する方法であって、
    複数の貯蔵ボックスに品物を貯蔵するステップと、
    複数の前記貯蔵ボックスを、前記ギャレーへ、またそこから搬送するステップと、
    キャビンの床（２）に固定された前記ギャレーのギャレー本体（１）中に、複数の前記貯蔵ボックス、器具を収納するステップと
    を含む方法において、
    前記ギャレーは請求項１に記載のギャレー・ユニットであり、
    前記貯蔵ボックスとして、所定の幅（ｗ）、所定の奥行（ｄ）、および所定の高さ（ｈ）を有する標準ボックス（１２）を充当するステップと、
    前記標準ボックス（１２）を、前記ギャレー本体（１）中のそれら標準ボックス（１２）それぞれの行先区画（４）に移送し、その中にそれら標準ボックス（１２）を格納するステップであって、前記区画（４）それぞれの水平方向および垂直方向寸法が、単一の前記標準ボックス（１２）のそれぞれの寸法の整数倍に等しいステップと
    を特徴とする方法。
17. その水平方向および垂直方向寸法が単一の前記標準ボックス（１２）のそれぞれの寸法の整数倍に等しい少なくとも１つのサービス・カートを装備するステップと、
    前記標準ボックス（１２）を前記少なくとも１つのサービス・カート（２７）中に配置するステップと、
    前記標準ボックス（１２）を前記サービス・カート（２７）によって前記ギャレー（１）へ搬送するステップと、
    移送するために前記少なくとも１つのサービス・カートから前記標準ボックス（１２）を取り出すステップと
    をさらに含む、請求項１６に記載の方法。
18. 前記標準ボックス（１２）の移送のために少なくとも１つの移送テーブル（７）を設けるステップと、
    移送するために、前記標準ボックス（１２）を前記少なくとも１つのサービス・カートから前記移送テーブル（７）上に搭載するステップと
    をさらに含む、請求項１６および１７のいずれかに記載の方法。
19. 全ての標準ボックス（１２）が詰め込まれおよび抜き取られた後に、それぞれ、前記サービス・カート（２７）を折り畳みおよび広げるステップと、
    その折畳み状態にある前記サービス・カート（２７）を所定の区画（４ｂ）に収納し、その折畳み状態にある前記サービス・カート（２７）を前記所定の区画（４ｂ）から取り出すそれぞれのステップと
    をさらに含む、請求項１６から１８のいずれかに記載の方法。
    

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