JP5270695B2 - 伸縮性光信号伝送ケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、伸縮性を有し光信号伝送性に優れた、伸縮性光信号伝送ケーブルに関する。
信号伝送ケーブルには、所謂電気信号を用いるものと光信号を用いるものがある。
電気信号を用いたものは取り扱いやすく汎用的である反面、高速伝送には限界があり、電磁波障害にも弱いという欠点がある。光信号は、高速伝送ができ電磁波障害も受けないという利点がある。光信号を伝送する媒体として光ファイバケーブルが用いられるが、一般に剛直で取り扱い性が悪い。このため、固定された配線として用いられることが多い。この欠点を改善したものとして、光ファイバカールコードがある(以下、特許文献1参照)。
しかし、カールコードは、外径が大きく、カール部分がひっかかりやすく、水平にすると垂れ下がりやすい、といった問題を抱えており、取り扱い性を十分に向上させたと言える物ではない。
一方、最近、ロボットやウエアラブル電子機器の発展が著しく、カメラにより得た画像(動画)を瞬時に演算機(コンピューター)とやりとりさせること(すなわち高速の信号伝送)が求められるケースが増えている。特に、ウエアラブル電子機器において、光ファイバは剛直で、動作に追随して変形しないため、身体にフィットした配線とすることができず、着用感が悪いといった問題がある。
これらの問題を解決するために、形態変形追随性があり、変形時に、ひっかかったり、からまったりすることが無く、変形時においても光信号が伝送でき、繰り返し伸長で使用できるストレート形状で伸縮性がある、光ファイバケーブルが求められている。
特許第4116935号公報
本発明が解決しようとする課題は、形態変形追随性があり、変形時も光伝送ができ、繰り返し使用ができる伸縮性光ファイバケーブルを提供することである。
本発明者等は、多彩な動きに追随して変形し、繰り返し使用に強い光伝送ケーブルについて鋭意研究した結果、10%以上の伸縮性を有し、光伝送ロスが弛緩状態において20dB/m未満である伸縮性光信号伝送ケーブルであって、10%以上の伸縮性を有する弾性円筒体および該弾性円筒体の周囲に捲回された少なくとも1本の光ファイバを含み、光ファイバの曲げ直径Rが限界曲げ直径Re以上であることを特徴とする伸縮性光信号伝送ケーブルが上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は下記の発明を提供する。
[1]10%以上の伸縮性を有し、光伝送ロスが弛緩状態において20dB/m未満である伸縮性光信号伝送ケーブルであって、10%以上の伸縮性を有する弾性円筒体および該弾性円筒体の周囲に捲回された少なくとも1本の光ファイバを含み、該光ファイバの曲げ直径Rが限界曲げ直径Re以上であることを特徴とする伸縮性光信号伝送ケーブル。
[2]光ファイバの外側に光ファイバと逆方向に捲回されている拘束糸状体をさらに含む、前記[1]に記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[3]光ファイバの外側と内側(弾性円筒体側)を交互に通って、光ファイバと逆方向に捲回されている拘束糸状体をさらに含み、曲げ直径のばらつきRr(Rr=Rmax−Rmin)が0≦Rr≦Raveである、前記[1]に記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[4]光ファイバの残留トルク率が70%以下である、前記「1」〜「3」のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[5]限界伸張までの任意の伸張状態において、Rmin>Reであり、かつ0≦Rr≦Raveである、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[6]光ファイバの捲回径が0.5〜30mmであり、光ファイバの捲回ピッチが0.5〜50mmである、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[7]少なくとも1本の導体線をさらに含む、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[8]少なくとも1本以上の導体線がさらに捲回されている、前記[1]〜[7]のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[9]少なくとも1本以上の光ファイバと、少なくとも1本以上の導体線とが、同心円状に捲回されている、前記[7]又は[8]に記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[10]少なくとも1本以上の光ファイバと、少なくとも1本以上の導体線とが、同一円周上に、かつ、並列に、捲回されている、前記[7]又は[8]に記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[11]光ファイバの外周に繊維からなる外部被覆層をさらに有する、前記[1]〜[10]のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[12]光ファイバの外周にゴム弾性を持つ樹脂からなる外部被覆層をさらに有する、前記[1]〜[11]のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[13]全長が光ファイバよりも短い抗伸張糸状体を1本以上含み、該糸状体を、下記式:
100×(L−Lk)/Lk[%]
{式中、Lは、光ファイバの全長であり、そしてLkは、抗伸張糸状体の全長である。}で定義される値まで伸張した時の、該糸状体合計の破断強度が10000cN以上である、前記[1]〜[12]のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[14]20%伸張荷重が5000cN未満であり、かつ、20%伸張回復率が80%以上である、前記[1]〜[13]のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブル。
[15]弾性円筒体を伸張する機能と、その周囲に複数の伝送線を並列に捲回する機能と、伝送線の捲回方向と逆方向に糸状体を捲回する機能を有する装置により、伸張した状態の弾性円筒体に少なくとも1本以上の光ファイバを捲回し、該光ファイバと反対方向に拘束糸状体を該光ファイバの外側に捲回することを特徴とする、前記[2]〜[14]のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブルの製造方法。
[16]弾性円筒体を伸張する機能と、該弾性円筒体の周囲に少なくとも1本の伝送線と少なくとも1本の糸状体とを同一方向に捲回する機能と、少なくとも1本の拘束糸状体を前記方向と逆方向に捲回する機能とを有する装置により、弾性円筒体を伸張した状態で、該弾性円筒体の周囲に少なくとも1本の光ファイバと少なくとも1本の糸状体とを同一方向に捲回し、さらに該光ファイバと逆方向に1本または複数本の光ファイバの外側と内側(弾性円筒体側)を交互に通って少なくとも1本の拘束糸条体を捲回することを特徴とする、前記[3]〜[15]のいずれかに記載の伸縮性光信号伝送ケーブルの製造方法。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、高速の信号を乱れず減衰せずに伝播でき、かつ伸縮性を有し、形態変形追随性があるので、ロボットやウエアラブル電子機器用の伝送ケーブルとして有用である。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルの弛緩時の模式図である。 本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルの伸張時の模式図である。 本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルの拘束糸状体の捲回方法の一例を示す図である。 本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルの拘束糸状体の捲回方法の別の一例を示す図である。 本発明における曲げ直径を説明する図である。 繰り返し伸縮性測定装置の模式図である。
本発明について、以下具体的に説明する。まず、本発明で用いる記号について以下に説明する。
光ファイバ 直径 : d(mm)。
光ファイバ捲回径 : D(mm)。最小をDmin、最大をDmaxで表す。
光ファイバ捲回外径 : Do(mm)。
光ファイバ捲回ピッチ: P(mm)。最小をPmin、最大をPmaxで表す。
光ファイバ曲げ直径 : R(mm)。最小をRmin、最大をRmax、平均をRave、限界曲げ直径をReで表す。
伝送ロス : L(dB)。伸張時伝送ロスをLsで表す。
伸張時伝送性 : I。
荷重 : T(cN)。
伸張率 : E(%)。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルにおいて、繰り返し使用しても、光信号が乱れず且つ減衰せずに伝播するためには伸縮しても、光ファイバの曲げ直径が全長に亘って変化が少ないことが肝要である。また、伸縮性を発現させるためには、柔軟性の高い光ファイバを伸縮性のある構造体と一体化することが必要である。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは10%以上の伸縮性を発現する必要がある。好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上である。10%未満の場合、変形追随性に乏しく、上記目的を達成することができない。ここでいう伸縮性とは、所定の程度、例えば10%伸張した後、弛緩することによる回復率が50%以上であるものを言う。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、多関節ロボットや、身体装着の電子機器の配線として使用されるために、関節に相当する部分を経由する配線として使用することを目的としている。このため、長さは1mを目安とする。また、高速の信号伝送として、光伝送ロスが20dB/m未満である必要がある。これ以上の場合は、伝送性が悪く光信号伝送に適さない。好ましくは10dB/m以下、より好ましくは6dB/m以下、特に好ましくは3dB/m以下である。本発明で言う伝送ロスとは、所謂カットバック法にて、求めた値を言う。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、図1および2に示すように、10%以上の伸縮性を有する弾性円筒体(1)および該弾性円筒体の周囲に同一方向に捲回されている少なくとも1本の光ファイバケーブル(2および3)を含む伝送体部からなる。さらに、伝送体部の外周に外部被覆層を有することが好ましい(外部被覆層は図示されていない)。
なお、光ファイバの少なくとも一部は弾性円筒体の表層内部に存在してもよい。
弾性円筒体は、弾性長繊維、弾性チューブまたはコイルバネ等から形成することができる。
また、弾性円筒体は内部に空隙を有していることが好ましい。空隙は、伸縮性を阻害せず、光ファイバの捲回径を大きくできるため、伸縮性を高める効果がある。空隙を形成する方法は、例えば、弾性長繊維の周囲に絶縁繊維を配置する方法、弾性長繊維または、弾性長繊維の周囲に絶縁繊維を配置した糸状体を編み組みする方法、弾性長繊維を発泡させる方法、弾性長繊維を中空にする方法、またはこれらを組み合わせた方法などがある。弾性チューブまたはコイルバネから形成した場合は当然中空になる。
弾性円筒体を形成するために用いる弾性長繊維は10%以上の伸縮性を有することが必要である。50%以上の伸縮性を有することが好ましい。伸縮性が50%未満の場合は、伸縮性能が乏しく、伸縮性光信号伝送ケーブルを伸縮させる際の荷重が大きくなる。100%以上の伸縮性を有する弾性長繊維を用いることがさらに好ましく、300%以上であることが特に好ましい。
本発明で用いる弾性長繊維は、上述した程度の伸縮性に富むものであればよく、ポリマーの種類は特に限定されない。例えば、ポリウレタン系弾性長繊維、ポリオレフィン系弾性長繊維、ポリエステル系弾性長繊維、ポリアミド系弾性長繊維、天然ゴム系弾性長繊維、合成ゴム系弾性長繊維および天然ゴムと合成ゴムの複合ゴム系弾性長繊維等を挙げることができる。
ポリウレタン系弾性長繊維は、伸びが大きく、耐久性にもすぐれるため本発明の弾性長繊維として最適である。
天然ゴム系長繊維は、断面積あたりの応力が他の弾性長繊維に対比して小さく、低応力で伸縮する伸縮性信号伝送ケーブルを得やすいという利点がある。しかし、劣化しやすいため、長期にわたり伸縮性を保持することが難しい。従って、短期の使用を目的とする用途に好適である。
合成ゴム系弾性長繊維は、耐久性に優れる。シリコンゴムは、伸び、耐久性双方良好で、好ましく用いられる。また、フッ素ゴムは、伸びは小さいが、耐久性および不燃性に優れる。用途に応じて、公知の合成ゴム系弾性長繊維を用いることができる。
弾性長繊維は、モノフィラメントでもマルチフィラメントでもよい。
弾性長繊維の直径は0.01〜30mmの範囲が好ましい。より好ましくは0.02〜20mmである。さらに好ましくは0.03〜10mmである。直径が0.01mm以下の場合、伸縮性が得られず、直径が30mmを超えると、伸張させるのに大きな力が必要となる。
弾性長繊維をあらかじめ、双糸もしくは多子撚りとしたもの、または、弾性長繊維を芯にしてその回りに別の弾性長繊維を捲回したものとすることで、弾性円筒体と伝送体部との一体化(伸縮した場合に伝送体部がずれないようにすること)を容易にすることもできる。
本発明において弾性円筒体を形成するために用いるコイルバネは、金属以外のコイルバネであっても、金属コイルバネであってもよい。金属のコイルバネは高温下でも劣化せず、高温環境下で使用される用途に適する。コイル形状のバネは、コイリングマシーンの選定と選定したコイリングマシーンの条件設定で任意に設計できる。
コイルバネ単独では、その周囲に導体線を捲回できないため、あらかじめコイルバネの周囲に絶縁繊維の編み組み等を形成することで弾性円筒体を得ることができる。
コイル直径Cdと伸線(コイルを形成する線材のこと)直径Sdが24>Cd/Sd>4であることが好ましい。Cd/Sdが24以上の場合は、安定な形態のバネが得られず、変形しやすく好ましくない。好ましくはCd/Sdが、16以下である。一方、Cd/Sdが4以下では、コイルを形成することが困難となると同時に、伸縮性が発現しにくい。Cd/Sdは、好ましくは6以上である。
伸線の直径Sdは3mm以下であることが好ましい。3mm以上となると、バネが重くなり、伸縮応力もコイル直径も大きくなるため好ましくない。一方、伸線の直径が0.01mm以下となると、形成できるバネが弱すぎて、横から力が加わると変形しやすく、実用的ではない。
コイルのピッチ間隔は1/2Cd以下であることが望ましい。これ以上の間隔であってもコイル状のバネを形成することはできるが、コイル外周への絶縁繊維の編み組み等の形成が困難となる。さらに、伸縮性が低下するとともに、外力により変形しやすくなるので好ましくない。コイルのピッチ間隔は、好ましくは1/10Cd以下である。
ピッチ間隔をほぼゼロとしたものは、伸縮性を最も高くすることができ、バネそのものがからまりにくく、巻き取ったバネを引き出しやすいという特徴があり、外力による変形にも強いという利点があり、好ましい。
コイル直径は0.02〜30mmの範囲が好ましい。より好ましくは0.05〜20mmであり、さらに好ましくは0.1〜10mmである。外径が0.02mm以下のコイルバネは製造が困難であり、30mmを越えると、光ファイバの捲回径が大きくなりすぎ、好ましくない。
コイルバネの材料は、公知の伸線から任意に選ぶことができる。線材の材料は、ピアノ線、硬鋼線、ステンレス鋼線、オイルテンパー線、燐青銅線、ベリウム銅線および洋白線などがある。耐食性および耐熱性に優れ、かつ入手しやすい点から、ステンレス鋼線が望ましい。
弾性チューブは、内部に空隙を有しており、そのままで弾性円筒体として用いることも、弾性チューブの外層に繊維層を形成し、弾性円筒体とすることもでききる。光ファイバと弾性チューブが直接接触すると、弾性チューブに傷が付きやすいため、弾性チューブの外層に繊維層を形成することが好ましい。
また、弾性チューブの中に光ファイバを埋め込むこともできる。例えば、ステンレス棒に光ファイバを捲回し、これをゴムラテックス中に浸漬または塗布した後、公知の方法(例えば、加硫処理、熱処理および乾燥処理等)を行った後、内部のステンレス棒を抜き去る等することにより、弾性チューブの中に光ファイバを埋め込むことができる。
弾性円筒体の伸縮性は10%以上必要であり、30%以上が好ましく、50%以上であると、より好ましい。伸縮性が30%未満と低い場合は、伝送体部および外部被覆層の被覆によって伸びが低下し伸縮性の低い伝送ケーブルになる場合がある。
弾性円筒体の20%伸長荷重は2000cN以下であることが好ましい。より好ましくは1000cN以下、さらに好ましくは500cN以下である。
弾性円筒体の直径は、30mm以下、好ましくは20mm以下、より好ましくは10mm以下である。直径が30mm以上となると、太く、重くなり、実用上好ましくない。
弾性円筒体の20%伸長応力は1〜500cN/mm2、より好ましくは1〜200cN/mm2、さらに好ましくは5〜100cN/mm2となるように設計する。
以上のような範囲に設計することで、良好な伸縮性を得ることができる。
本発明で用いられる光ファイバは、伝送性がよく、柔軟な光ファイバが好ましい。小さな曲げ半径でも伝送ロスが小さいものとして、コア周辺に、多数の空孔を有するホーリ型や、多数の細線に分割した、マルチコア型が知られている。本発明では、ガラス光ファイバとしてはホーリ型が好ましく用いられ、プラスチック光ファイバとしてはマルチ型が好ましく用いられる。
ガラス光ファイバは、透過性が高く、径を小さくできコネクターを小型化できるという利点がある。反面、曲げ半径が比較的大きく、破断しやすいという欠点がある。一方プラスチッック光ファイバは、やわらかく、曲げやすいという利点がある。反面透過性が比較的低く、径が太くなり、コネクター部分も大きくならざると得ないという欠点がある。各々の特徴を活かして、用途に応じて使い分けることができる。いずれの場合も、伝送性と柔軟性を兼ね備えたものを用いることが好ましい。
信号線を構成する光ファイバは裸線を単独で用いることもできるが、表面に傷がつくと伝送性が低下する。単芯の光ファイバを用いることもできるが、屈曲性が欠しい。
プラスチック光ファイバにおいては、細線の集合線で構成されるマルチコアタイプの光ファイバを用いることが好ましい。また、ガラス光ファイバにおいては、コアの周辺に複数の空気孔を持つホーリ型が好ましい。
マルチコアのマルチ本数の上限及びホーリ型の空気孔の本数の上限は特に無く、柔軟性と、伝送性を勘案して任意に決めることができる。本数を増やすと直径が大きくなるため、10000本以下が好ましく、より好ましくは1000本以下である。
マルチコアを構成する細線の単線直径は0.1mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.08mm以下であり、さらに好ましくは0.05mm以下である。細線化することにより、柔軟性を高めることができる。あまり細すぎると製造が困難となるため、0.001mm以上が好ましい。
マルチコアを作成するには様々な方法が知られており、本発明においても公知のいずれかの方法を用いてもよい。
例えば、身体装着用のケーブルとしては、1m程度の長さが求められ、近距離での伝送となるため、透過性が低くても伝送できる。このため、マルチコア(例えば37本)のプラスチック光ファイバで、直径が1mm以下のものを用いることで、捲回径を小さくすることができ、コンパクトで伸縮性に富み、繰り返し使用においても断線しにくい、伸縮性光信号伝送ケーブルを得ることができる。
光ファイバは直径d(mm)が3>d>0.1であり、限界曲げ直径Re(mm)が30>Re>0.5であることが好ましい。より好ましくは2>d>0.1、20>Re>0.5、さらに好ましくは1>d>0.1、10>Re>0.5である。
直径が細く、曲げ半径の小さいものが、コンパクトで伸縮性に富み、形態変形追随性が良く、繰り返し伸縮に対して強く、変形しても伝送性の変化が小さいという利点がある。
繊維の集合体により、光ファイバを覆うことにより、光ファイバのシースを保護することもできる。繊維は特に限定されるものでは無いが、安価で、強度が強く、取り扱い性に優れるものとして、ポリエステル繊維およびナイロン繊維が挙げられる。フッ素繊維、サラン繊維のように難燃性に優れた繊維を用いることも、アラミド繊維、ポリスルホン酸繊維のように高強度の繊維を用いることもポリプロピレン繊維等を用いることもできる。
あらかじめ、撥水加工や難燃加工を施した繊維を用いることもできる。
本発明の伸縮性信号伝送ケーブルは、10%以上の伸縮性を有する弾性円筒体の周囲に1本以上の光ファイバを捲回することにより得ることができる。
2本以上の光ファイバを用い、または後述するように1本以上の導体線と共に用いて、所謂多芯光ファイバケーブルまたは電気光複合ケーブルとすることもできる。
電気光複合ケーブルを得るためには、導体線は、弛緩時のケーブル長対比1.2倍以上の長さが含まれることが必要である。これ未満の場合は、ケーブルの伸縮性を阻害する。
伸縮性に富むケーブルとするため、導体線は螺旋状に捲回されていることが好ましい。
螺旋状を得るためには、例えばカバーリングマシーンにより1方向に捲回したものや、S/Zの双方向に捲回することができる。
導体線と光ファイバは、同一円周上に捲回することも、同心円状に、多層に捲回することもできる。
同一円周上に捲回する場合は、並列に捲回されていることが好ましい。
並列とは、伝送線(光ファイバおよび導体線)同志がクロスして重なり合うことが無く、好ましくは部分的にも重なり合うことがなく、同一方向に捲回されている状態を言う。重なりあう部分は、繰り返し伸縮における断線の原因となるため、好ましくない。また、並列に捲回することで、コンパクトで伸縮性に富んだ、伸縮性光信号伝送ケーブルが得やすくなる。
使用される光ファイバは1本以上が必要である。汎用で用いられるケースとしては、1本、2本、3本、4本、5〜10本などがある。上限は特に限定されるものでは無いが、10本以上となると、伸縮性が阻害されやすい。好ましくは8本以内である。より好ましくは1本〜4本である。
後述するように、光ファイバと共に導体線を含む場合は、光ファイバを信号ラインとし、導体線を電源ライン及びまたは信号ラインとすることができる。
汎用性が高いケーブルとして、信号ラインと電源ラインを併せ持つものが好まれる。例えば光信号ライン1本、電源ライン1本、グランドライン1本の合計3本とすることで、光通信による信号伝送と、電源供給を併せ持つ伸縮性光信号伝送ケーブルを得ることができる。導体線を信号ラインとして併用することもできる。信号ラインは、最低1本が必要となる。好ましくは2本である。2本の信号ラインにより、汎用の差動信号の伝送を行うこともできる。電力供給用に2本の導体線、高周波伝送用に2本の導体線、光ファイバを1〜2本含むことで、電力、高周波信号、光信号の全てを同時に伝送することもできる。
光ファイバ、後述するように導体線も用いる場合は光ファイバおよび導体線は捲回1周毎に1箇所以上、拘束糸状体で拘束されていることが好ましい。非拘束の場合は、伸縮により捲回ピッチが偏り、伝送性及びまたは伸縮性が低下しやすい。
拘束糸状体には、公知の糸状体を任意に用いることができる。例えば、マルチフィラメント、モノフィラメント、または、紡績糸を用いることができる。細く、柔らかく、拘束力が強く(高強度)、安価という観点からは、ポリエステル繊維、ナイロン繊維が挙げられる。誘電率が低いという観点からはフッ素繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維が挙げられる。難燃性の観点からは、塩化ビニル繊維、サラン繊維、ガラス繊維を挙げることができる。伸縮性の観点からは、ポリウレタン繊維または、ポリウレタン繊維の外部を他の絶縁繊維で被覆したもの等を挙げることができる。その他、絹、レーヨン繊維、キュプラ繊維、コットン紡績糸を用いることもできる。しかし、これらに限定されるものではなく、公知の繊維を任意に用いることができる。
光ファイバを1方向(例えばZ方向)に捲回し、その上から糸条体を逆方向(S方向)に捲回することで、光ファイバを拘束し、伸縮によるズレを防止することができる。
図3に示すように、カバーリングマシーンにより光ファイバの外側に拘束糸状体を捲回する場合は、捲回速度を高める(スピンドル回転数を上げる)ことで、捲回張力(バルーニング張力)が増し、拘束力を高めることができる。
さらに好ましくは、図4に示すように、光ファイバと逆方向に光ファイバの内側(弾性円筒体側)と外側を通って糸状体を捲回し光ファイバを拘束することである。光ファイバの内側と外側を交互に通って、光ファイバと逆方向に拘束糸状体を捲回することで、繰り返し伸縮や、伸縮を伴う屈曲動作によっても、伸張時と弛緩時の捲回ピッチの変化が少なく、かつ繰り返し伸縮によって捲回ピッチの変化が少ない伸縮性光信号伝送ケーブルを得ることができる。複数本の光ファイバの内側と外側を交互に通す場合、光ファイバ1本ずつ、交互に通してもよいし、複数の光ファイバを纏めて交互に通してもよい。
当該糸条体は、光ファイバより細いものが好ましい。太い糸状態を用いると、光ファイバそのものが、変形せざるをえなくなり、伸縮しにくくなる。
拘束力を高めるためには、1周につき1箇所以上、好ましくは4箇所以上、より好ましくは8箇所以上拘束点を持つように、糸状体を光ファイバの内側と外側を交互に通って捲回することが好ましい。
捲回する糸に荷重をかけることで、捲回張力を高めることができ、拘束力を増すことができる。荷重は捲回状態を見ながら調整することが好ましい。荷重が小さすぎると互いの拘束力が小さくなり、伸張により光ファイバの捲回ピッチが変動することがある。荷重を強くしすぎると、光ファイバそのものを側面から強く締め付けることになり、伝送性が低下することがある。
また、光ファイバの位置がずれないように、拘束糸状体を介在させて、光ファイバと介在させた糸状体を一緒にして、または別々に、それらの内側と外側を交互に通って前記拘束糸状体を捲回することもできる。この介在物により、光ファイバのピッチを制御することもできる。
一般に光ファイバは剛直であり、上記のように捲回して、拘束糸状体で拘束しても、伸縮により、撚りを解く力が生じ、捲回状態が乱れやすい。
このため、光ファイバの残留トルク率は70%以下であることが好ましい。より好ましくは、50%以下であり、さらに好ましくは30%以下である。残留トルク率とは、10ターン光ファイバを解いて、取り出し、室温下で10分間放置後のターン数をNとし 次式で求めた値をいう:
残留トルク率=100*(10−N)/10 (%)
残留トルクを減少させるためには、光ファイバを捲回した後に、熱処理を施すことが好ましい。
熱処理により光ファイバの捲回による歪を除去することができ、残留トルクを低減することができる。
残留トルクが低減することにより、形態が安定化し、繰り返し伸縮しやすくなり、かつ、繰り返し伸縮後も、もとの形態に戻りやすくなる。これにより、繰り返し伸縮による光ファイバの捲回状態の乱れを防ぐことができ、実用性が向上する。
熱処理条件は、光ファイバの残留トルク低減効果と、光ファイバの光透過性と伸縮性を考慮して設定される。効果的な温度は、残留トルク率、光透過性、伸縮性を測定して決められる。
高温で長時間処理すると、伝送性が低下する。さらに、弾性体の伸縮性が損なわれることがある。一方、低温では、歪除去の効果が乏しい。
温度は40℃以上で熱処理を行うことが好ましい。より好ましくは、60℃以上さらに好ましくは80℃以上である。
時間は、温度との関係で任意に設定される。1秒以上、好ましくは10秒以上より好ましくは、1分以上所定温度に保持することで、安定した熱処理を施すことができる。高温下に長時間保持すると、光ファイバの透過性が低下することがあるため、透過性の低減が50%以下の範囲で設定することが好ましい。より好ましくは30%以下、さらに好ましくは10%以下である。プラスチック光ファイバの場合、温度は150℃以下が好ましい。さらに好ましくは120℃以下である。ガラス光ファイバの場合、温度は200℃以下が好ましい。また、高温下で長時間保持すると伸縮性が低下することもある。弾性体として弾性長繊維を用いる場合は、例えばシリコンゴムでは180℃以下が好ましく、ポリウレタン系弾性長繊維では150℃以下が好ましく、天然ゴム系では130℃以下が好ましい。また、コイルバネの周囲を編み組みしたものを弾性体として用いる場合は温度を200℃以下とすることが好ましい。例えば、弾性体として、ポリウレタン弾性長繊維を用い、光ファイバとしてプラスチック光ファイバを用いる場合は80〜100℃下で、5分〜15分程度処理することにより、伝送性の低下がほとんど無く、残留トルク率を70%以下にすることができる。
ガラス製光ファイバを用いる場合は、残留トルク率低減のために、より高温が求められることがあるが、このような場合は、弾性体として耐熱性の高い、シリコンゴムや、コイルバネを用いることにより、伸縮性を損なうことなく、光ファイバの透過性を保持しながら、残留トルクを低減することができる。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、光ファイバと弾性円筒体が接着していてもよい。通常接着剤は伸縮性が乏しく、弾性円筒体全体を被覆するように塗布すると弾性円筒体の伸縮性が失われやすい。これを防ぐため、弾性のあるポリウレタンなどを用いて接着する方法や、光ファイバと弾性円筒体との接触面のみを接着させるなどの方法がある。
光ファイバは同一方向に一定のピッチで、捲回されていることが好ましい。長さ方向でピッチがばらつくと、光ファイバの屈曲率がばらつき、伝送性が低下しやすくなる。また、伸縮により、変形が1箇所に集中しやすくなり、光ファイバが伸びきる部分と、折れ曲がる部分が発生しやすくなる。
捲回される光ファイバのピッチP(mm)および捲回径D(mm)によって下式で表される光ファイバの曲げ直径R(mm)は、限界曲げ直径Re以上であり、伸長範囲のいずれにおいても、50≧R≧Reの範囲を逸脱しないことが好ましい。
図5は、本発明でいう曲げ直径を説明する図である。図5において、Aは本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルの模式図であり、Bはそのケーブルを長さ方向に切断して展開した図である。これらの図から分かるように、曲げ直径Rとは光ファイバの捲回角度θを考慮した捲回直径である。
Rが50mmを越えると外径が大きくなりすぎるか、または、伸縮性が損なわれ易い。より好ましくは30mm以下、さらに好ましくは20mm以下、特に好ましくは10mm以下である。
曲げ直径Rの下限は、光ファイバの限界曲げ直径Re以上であることが好ましい。より好ましくは2Re以上であり、さらに好ましくは3Re以上である。なお、光ファイバの限界曲げ直径Reの求め方は後述する。
本発明の伸縮性光伝送ケーブルは、伸張限界までの任意の伸張時においても、RがRe以上であることが好ましい。より好ましくは2Re以上、さらに好ましくは3Re以上である。繰り返し伸張によっても、この範囲を逸脱しないことが好ましい。この範囲を逸脱すると伝送性が低下するかまたは、伸縮性が失われる。なお、本発明で言う伸張限界とは、伸張回復率が80%未満となる伸張率に0.8をかけた値を言う。
弛緩状態で、任意の5箇所以上の捲回状態を観察し求めた平均曲げ直径Rave(mm)とばらつきRr(Rr=Rmax−Rmin)との関係が0≦Rr≦Raveであることが好ましい。Raveを超えたばらつきがある場合は、繰り返し伸張により、ピッチ間のばらつきが拡大し、伝送性不良と伸縮性不良が発生する。より好ましくはRaveの1/2以下、さらに好ましくはRaveの1/3以下である。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、光ファイバの捲回ピッチ(P)が0.5〜50mmであることが好ましい。0.5mm以下の場合は、捲回される光ファイバの長さが長くなりすぎ、伝送性が低下する。50mm以上の場合は、伸縮性が乏しくなる。より好ましくは、捲回ピッチが1〜20mmであり、さらに好ましくは捲回ピッチが2〜10mmである。
光ファイバの捲回径はRe〜30mmが好ましい。より好ましくはRe〜20mmであり、さらに好ましくはRe〜10mmである。30mm以上の場合は、できあがり外径が大きくなりすぎるため好ましくない。Re以下の場合は、伝送が困難となる。
近接する光ファイバの間隔(図1および2におけるtおよびt’)、後述するように導体線を含む場合は導体線も含めて近接する伝送線(光ファイバおよび/または導体線)の間隔は、0.01〜20mmであることが好ましい。0.01mm未満の場合は、伸縮により光ファイバのシースを傷つけやすく、伝送性が低下する危険性がある。20mm以上の場合は、伸縮性が乏しくなる。より好ましくは0.1〜10mmであり、さらに好ましくは0.1〜5mmである。
光ファイバのピッチ、間隔および捲回径を上記のような範囲にすると、コンパクトで伸縮性の良い伸縮性光信号伝送ケーブルを得やすく、かつ、繰り返し伸縮において、曲げ直径Rを50≧R≧Reの範囲に維持でき、繰り返し使用に適した伸縮性光信号伝送ケーブルを得やすい。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは外部被覆層を有していてもよい。外部被覆層を有することにより、物理的な刺激や、化学的な刺激から保護され、耐久性が向上する。外部被覆層は繊維またはゴム弾性を持つ弾性樹脂により形成することが好ましい。
繊維による被覆は伸縮性を阻害しにくく、ソフトな伸縮性を求める用途に適する。繊維は、導電性繊維または、絶縁性繊維を用いることができる。後述するように、導体線を併用する場合は絶縁性繊維を用いることが好ましい。導電性繊維は、外部シールド層または静電気対策用として用いることもできる。
撥水性の絶縁繊維は、誘電率の高い水の浸入を防ぐ効果があり、好ましい。具体的には、フッ素繊維や、ポリプロピレン繊維などの撥水性の絶縁繊維を用いることも、ポリエステル繊維や、ナイロン繊維に撥水加工を施して用いることもできる。撥水加工剤は、公知の加工剤から任意に選定することができる。具体的にはフッ素系、シリコン系の撥水加工剤等を挙げることができる。
また、難燃加工を行うこともできる。外部被覆用のポリエステルまたはナイロンの染色時に、臭素系やリン酸エステル系の加工剤(本剤に限定するものではない)を用いて難燃加工を行うことができる。難燃加工を付与することも、伸縮性光信号伝送ケーブルを難燃加工することもできる。使用する繊維をあらかじめ難燃加工しておくことが好ましい。
繊維は、マルチフィラメント、モノフィラメント、または紡績糸を用いることができる。マルチフィラメントは、被覆性が良く、毛羽も発生しにくく好ましい。
繊維は、伸縮伝送ケーブルの用途や想定される使用条件に合わせて、公知の繊維から任意に選ぶことができる。繊維は生糸のままでも良いが、意匠性や劣化防止の観点から原着糸や先染め糸を用いることもできる。仕上げ加工により、柔軟性や摩擦性の向上を図ることもできる。さらに、難燃加工、撥油加工、防汚加工、抗菌加工、制菌加工および消臭加工など、公知の繊維の加工を施すことにより、実用時の取り扱い性を向上させることもできる。
耐熱性と耐磨耗性を両立させる繊維としては、アラミド繊維、ポリスルホン繊維およびフッ素繊維が挙げられる。耐火性の観点からは、ガラス繊維、耐炎化アクリル繊維、フッ素繊維およびサラン繊維、アラミド繊維等が挙げられる。耐磨耗性や強度の観点からは、高強力ポリエチレン繊維およびポリケトン繊維が付加される。コストと耐熱性の観点からは、ポリエステル繊維、ナイロン繊維およびアクリル繊維がある。これらに、難燃性を付与した難燃ポリエステル繊維、難燃ナイロン繊維および難燃アクリル繊維(モダクリル繊維)なども好適である。摩擦熱による局部的な劣化に対しては、非溶融繊維を用いることが好ましい。その例としては、アラミド繊維、ポリスルホン繊維、コットン、レーヨン、キュプラ、ウール、絹およびアクリル繊維を挙げることができる。強度を重視する場合は、高強力ポリエチレン繊維、アラミド繊維およびポリフェニレンサルファイド繊維が挙げられる。摩擦性を重視する場合は、フッ素繊維、ナイロン繊維およびポリエステル繊維が挙げられる。
意匠性を重視する場合は、発色の良いアクリル繊維を用いることもできる。
さらに、人との接触による触感を重視する場合は、キュプラ、アセテート、コットンおよびレーヨンなどのセルロース系繊維や、絹または繊度の細い合成繊維を用いることができる。
弾性樹脂による被覆、または、ゴムチューブによる被覆は、液体が内部に侵入する危険性のある用途に好ましく用いられる。
弾性樹脂は、様々な弾性の絶縁樹脂から任意に選ぶことができ、伸縮性光伝送ケーブルの用途及び同時に使用する他の繊維との相性を考慮しながら、選定することができる。
考慮すべき性能として、伝送性、伸縮性、耐磨耗性、耐熱性および耐薬品性などが挙げられる。
伸縮性に優れるものとしては、所謂天然ゴム系の弾性樹脂、スチレンブタジエン系の弾性樹脂、シリコン系弾性樹脂が挙げられる。
耐磨耗性、耐熱性、耐薬品性に優れるものとしては合成ゴム系弾性体が挙げられ、フッ素系ゴム、シリコーン系ゴム、エチレン・プロピレン系ゴム、クロロプレン系ゴムおよびブチル系ゴムが好ましい。
外部被覆層は、繊維により編組されたものと弾性樹脂とを組み合わせることもできる。
伸縮伝送ケーブルは小さい力で伸縮させることを望むケースが多いが、弾性樹脂のみでの被覆の場合は、弾性樹脂の厚みが厚くなる傾向があり、伸縮させる力が大きくなりやすい。このような場合は、厚みの薄い弾性樹脂と、絶縁繊維による編組を組み合わせることで、被覆性と伸縮性を両立させることができる。
弾性樹脂として、所謂ゴムチューブで被覆することもできる。ゴムチューブは一般に摩擦性が悪いため、これを補うために、さらに外部を繊維被覆することもできる。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、シールドされていてもよい。シールドは、電磁波の放射及び浸入を防ぐ目的で用いられる。このため、導体線を併用する場合に好ましく用いられる。シールドの方法は、電気伝導性のある有機繊維または、電気伝導性の良い金属細線により編み組すること、電気伝導性の良いテープ状物(例えばアルミ箔)を捲回することなどにより得ることができる。
弾性円筒体の周囲に光ファイバを捲回した後、繊維により、被覆層を構成し、その外周にシールド層を形成する。シールド層は電気伝導性のある有機繊維又は電気伝導性の良い金属細線又はその組み合わせで編み組することにより得ることができる。シールド層を保護する目的から、シールド層の外層に外部被覆層を形成ことが好ましい。
電気伝導性のある有機繊維とは、比抵抗1Ω・cm以下のものを言う。例えばメッキ繊維や、導電性フィラを充填した繊維が上げられる。より具体的には銀メッキ繊維などが挙げられる。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、過伸長による光ファイバの断線を防ぐために、全長が光ファイバ(光ファイバ全長:L0)よりも短い抗伸張糸状体(抗伸張糸状体全長:Lk)を1本以上含むことが好ましい。そして、抗伸張糸状体を100×(L0−Lk)/Lk[%]まで伸張した時の、抗伸張糸状体合計の破断強度が10000cN以上となるように設計することが好ましい。
例えば数kgの電子機器に本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルを接続した状態で、電子機器を誤って落下した場合、急激な荷重がケーブルにかかることがある。このような場合でも、上記のように設計することで、光ファイバに過大な荷重が及ぶことを防ぐことができ、伸縮性光信号伝送ケーブルの伝送性の低下や、伸縮性の低下を防ぐことができる。
光ファイバよりも短い抗伸張糸状体は、光ファイバの捲回角度よりも小さい捲回角度で外部被覆を行うか、または、芯部の弾性円筒体に光ファイバよりも小さい捲回角度で、抗伸張糸状体を捲回するか、または、光ファイバ捲回時に、伸張された芯部の弾性円筒体に沿わせて抗伸張糸状体を挿入するか、いずれかの方法により、本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルに含めることができる。また、その条件を選定することで、光ファイバよりも短く設定することができる。例えば、捲回を設計する場合は、ピッチ間隔が仮想三角形の底辺となり、捲回直径に円周率をかけた値が仮想三角形の高さになり、該仮想三角形の斜辺が1仮想三角形単位あたりの光ファイバ長さになる。捲回された光ファイバの仮想三角形の斜辺が、捲回された抗伸張糸状体の斜辺より目標以上短くなるように、設計することで実現できる。
また、伸張した芯部の弾性円筒体に抗伸張糸状体を沿わせる場合は、伸張倍率を1.1倍以上とし、抗伸張糸状体を捲回することなく沿わせ、その周囲に光ファイバを捲回することにより実現することができる。
抗伸張糸状体は、芯部の弾性円筒体に沿わせる場合は、少ない本数で破断荷重を実現するために、高強度繊維を用いることが好ましい。アラミド繊維、ポリケトン繊維、PPS繊維、高強度PE繊維、高強度PP繊維などを挙げることができる。
捲回角度をコントロールすることにより抗伸張糸状体を配置する場合は、外部被覆を兼ねることもでき、複数本を用いることにより、合計破断強度を10000cN以上にすることもできる。高強度繊維に加え、ポリエステル繊維や、ナイロン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、キュプラ繊維、ポリラクトロン繊維、コットン、シルクなどの公知の繊維を用いることができる。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、光ファイバの他に導体線を配置することもできる。
導体線は、弛緩状態における伸縮性光信号伝送ケーブル1m当たり、導体線の電気抵抗は100Ω/m以下であることが好ましい。より好ましくは10Ω/m以下である。特に好ましくは5Ω/m以下である。
本発明で用いられる導体線は、導電性のよい物質からなる細線の集合線であることが好ましい。金属細線の集合線は、やわらかく、断線しにくいため、伸縮性信号伝送ケーブルの伸縮性や、耐久性の向上に寄与する。
信号線を構成する導体線として細線を単独で用いることもできるが、電気抵抗が大きくなると、伝送性が低下する。このため、細線を2本以上集合して1つの導体線として用いることが好ましい。集合本数の上限は特に無いが、柔軟性と、電気抵抗を勘案して任意に決めることができる。集合本数を増やすと生産性が低下するため、10000本以下が好ましい。より好ましくは1000本以下である。
導電性の良い物質とは比抵抗が1×10-4Ω・cm以下の電気伝導体を言う。より好ましくは1×10-5Ω・cm以下の金属を言う。具体的な例としては、所謂銅(比抵抗が0.2×10-5Ω・cm)アルミ(比抵抗が0.3×10-5Ω・cm)などを挙げることができる。
銅線は、比較的安価で電気抵抗が低く細線化も容易であるため好ましい。アルミニウム線は軽量であるから、銅線に続いて好ましい。銅線は軟銅線または錫銅合金線が一般的であるが、強力を高めた強力銅合金(例えば、無酸素銅に鉄、燐およびインジウム等を添加したもの)、錫、金、銀または白金などでメッキして酸化を防止したもの、電気信号の伝送特性を向上させるために金その他の元素で表面処理したものなどを用いることもできるが、これに限定されるものではない。
導体線を構成する細線の単線直径は0.1mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.08mm以下であり、さらに好ましくは0.05mm以下である。細線化することにより、柔軟性を高めることができる。さらに、高周波特有の表皮効果に対して、細線化により、表面積が高まり伝送性を高めることができる。あまり細すぎると加工時に断線し易いため、0.01mm以上が好ましい。
細線を集合させるには様々な方法が知られており、本発明においても公知のどのような方法で集合させてもよい。しかし、ストレートにひきそろえるだけでは捲回しづらいため、撚り線とすることが好ましい。また、可撓性を発揮するために、集合線を絶縁繊維で捲回したものを用いることもできる。
本発明で用いられる導体線は、細線各々または導体線として、絶縁されていることが好ましい。絶縁層の厚みや種類は伸縮性信号伝送ケーブルの用途により任意に設計される。
絶縁材は、絶縁性、伝送性および柔軟性を加味して選択される。絶縁材は、公知の絶縁材料から任意に選ぶことができる。伝送性の観点からは、誘電率の低い素材が好ましく、フッ素系およびポリオレフィン系等の絶縁材が挙げられる。柔軟性の点からは、塩化ビニール系およびゴム系等の絶縁材が挙げられる。
空気を含んだ絶縁材を用いることもできる。空気を含んだ絶縁材を得るためには、上記絶縁材を発泡させたものを用いることもできる。空気は誘電率が低く、誘電率を下げる効果がある。
絶縁性の繊維の集合体により、導体線を覆うことにより、空気を含んだ絶縁層を形成することもできる。絶縁性の繊維は特に限定されるものでは無いが、安価で、強度が強く、取り扱い性に優れるものとして、ポリエステル繊維およびナイロン繊維が挙げられる。送性を高めるために、誘電率の低いフッ素繊維、ポリプロピレン繊維を用いることもできる。
水分の影響を受けにくくするために、撥水加工を施した繊維を用いることもできる。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、光ファイバ及び導体線の各々の間に空気を保有することもできる。空気は、絶縁性があり、誘電率の低い媒体であり、伝送性を高める効果がある。空気を保有させるために、絶縁繊維からなる糸状体を介在させることも、中空チューブを介在させることも、また全体を発泡性の樹脂で覆うこともできる。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、伸張限界までの任意の伸張において光信号の伝送ロスが20dB/m以下であることが好ましい。この範囲を超えると、信号伝送が低く、信号伝送が困難となる。より好ましくは伝送ロスが10dB/m以下である。さらに好ましくは6dBm以下、特に好ましくは3dB/m以下である。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは信号ラインとして用いる光ファイバは、限界曲げ直径の小さな光ファイバであることが好ましい。さらに好ましくは柔軟で、破断しにくい光ファイバである。このような例として、ガラス光ファイバにおいては、ホーリ型、プラスチック光ファイバに置いてはマルチコア型が例示される。また、コアとグリッドの材質により限界曲げ直径を小さくしたり、耐変形性を向上させたものを用いることもできる。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、伸張回復率の高いものが好ましい。20%伸張後の回復率(20%伸張回復率)は80%以上が好ましい。20%伸張した後に80%以上回復しないものは、形態変形追随性が低下する。より好ましくは30%伸張後に80%以上回復するものである。さらに好ましくは40%以上伸張した後に80%以上回復するものである。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、容易に伸張するものが好ましい。20%伸張荷重は5000cN未満が好ましい。より好ましくは2000cN未満、さらに好ましくは1000cN以下、特に好ましくは500cN以下である。5000cN以上のものは、伸張させるために大きな負荷が必要となり好ましくない。
本発明の伸縮性信号伝送ケーブルは、使用時の所定伸張を、1万回以上好ましくは10万回以上、より好ましくは20万回以上繰り返しても断線せず、伝送性の低下が少ないものが好ましい。本発明は、耐繰り返し性に優れ、実用に適した伸縮性光信号伝送ケーブルを提供するものである。
本発明の伸縮性信号伝送ケーブルは、弾性円筒体を伸張する機能と、その周囲に複数の伝送線を並列に捲回する機能と、伝送線の捲回方向と逆方向に拘束糸状体を捲回する機能を有する装置により、伸張した状態の弾性円筒体に少なくとも1本以上の光ファイバを捲回し、該光ファイバと反対方向に拘束糸状体を該光ファイバの外側に捲回することによって製造することができる。
より好ましくは、光ファイバの捲回方向と逆方向に拘束糸状体を捲回する機能を、拘束糸状体を光ファイバの内側(弾性円筒体側)と外側を交互に通って捲回できる機能とし、1本以上の伝送線を並列に捲回し、かつ、伝送線と反対方向に1本以上の伝送線の内側と外側を交互に通って拘束糸状体を捲回し、伝送線を拘束する構造とすることである。上記機能を有する装置であれば、用いる装置は特に限定されない。
上記機能を有する装置が備える主たる機構は次の通りである:
(1)弾性円筒体を供給する機構、
(2)弾性円筒体を把持し、一定速度でフィードする機構(好ましくはニップせずに把持して一定速度でフィードする機構、例えば複数のV溝を有する2連のロールのV溝に8の字掛けに沿わせて把持し、フィードする機構)、
(3)弾性円筒体を把持し、一定速度で巻き取る機構(好ましくはニップせずに把持して一定速度で巻き取る機構、例えば複数のV溝を有する2連のロールのV溝に8の字掛けに沿わせて把持し、巻き取る機構か、または、V溝を持った直径の大きなドラムのV溝に複数回巻き付けて巻き取る機構)、
(4)弾性円筒体を伸張した状態で、少なくとも1本以上の光ファイバを含む伝送線を弾性円筒体に並列に捲回する機構(例えば光ファイバまたは糸状体を巻いたボビンを把持された弾性円筒体の周囲を旋回させる機構、把持された弾性円筒体を回転させて光ファイバまたは糸状体を弾性円筒体の周囲に捲回する機構、または、光ファイバまたは糸状体を巻いた複数の中空ボビンを直列に配置し、弾性円筒体を中空ボビンの中空部を通過させつつ、中空ボビンを回転させる機構)、
(5)弾性円筒体を伸張した状態で、拘束糸状体を光ファイバの捲回方向と逆方向に弾性円筒体に並列に捲回する機構、特に好ましくは、弾性円筒体を伸張した状態で、光ファイバの捲回方向と逆方向に光ファイバの内側と外側を交互に通って拘束糸状体を捲回する機構(例えば、光ファイバを巻いた1本以上のボビンと絶縁性糸状体を巻いた1本以上のボビンが、前後または上下に移動し、相互に逆方向に弾性円筒体の回りを旋回する機構)。
以下に、本発明を実施例および比較例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
本発明で用いた評価方法は以下の通りであった。
(1)伸縮性
伸縮性光信号伝送ケーブルに20cm間隔で印をつける。その外側を手で持ち印の位置が、22cmになるまで引き伸ばしたのち、弛緩して長さを測定する。下記基準で区別し、22cmまで引き伸ばすことができ、かつ弛緩後21cm未満に回復したもの(A)を10%以上の伸縮性があると判断した:
A:22cmまで伸張させることができ、弛緩させると21cm未満に回復したもの、
B:22cmまで伸張させることができないか、または、22cmまで伸張させることができたが、弛緩しても21cm未満に回復しないもの。
(2)捲回径
光ファイバ捲回後、弛緩状態で、ノギスにより3箇所の捲回外径を測定し、その平均値を求めDoとした。また、光ファイバの外径をノギスにより3箇所測定し平均値を求めdとし、次式:
D=Do−d
により捲回径D(mm)を求めた。
(3)ピッチ間隔
同一光ファイバの任意のピッチの距離を、定規をあて測定し、ピッチ間隔P(mm)とした。
(4)曲げ直径R(mm)
次式:
R=(√(P2+(πD)2)/π
により求めた。
(5)限界曲げ直径(Re)
長さ1mの光ファイバをオプトパワーメータ(Photom 205A クレイテクノス株式会社製)につなぎ、曲げ前の光出力を検出し、この値を基準にする。
次ぎに、所定の直径の鉄心に、光ファイバを隙間がないように、10回巻きつけ、ビニールテープで固定し、オプトパワーメータにより、基準対比の伝送ロスを測定する。伝送ロスが、3dB未満の場合、鉄心を細いものに変え、再度伝送ロスを測定する。
鉄心直径が5mm以上の場合は1mm刻み、5mm未満2mm以上の場合は0.5mm刻み、2mm未満は0.2mm刻みで、太いものから細いものへ変更してゆき、3〜5dBの伝送ロスを示した直径又は、最初に破断した直径のいずれか大きい方の直径をDeとした。このDeに光ファイバの直径dを加えた値をReとした。
(6)20%伸張荷重
標準状態(温度20℃、相対湿度65%)に試料を2時間以上静置した後、標準状態下でテンシロン万能試験機((株)エーアンドディ社製)を用い、試料を把持長100mm、引張り速度100mm/minで引張り、20%伸張時の荷重T20(cN)を求めた。
(7)伸張の回復性
標準状態(温度20℃、相対湿度65%)に試料を2時間以上静置した後、標準状態下でテンシロン万能試験機((株)エーアンドディ社製)を用い、試料を把持長100mm、引張り速度100mm/minで引張り、所定伸張率伸張後リターンし、荷重がゼロになる距離(Amm(伸張ゼロ位置から当該位置までの距離))を求め、次式:
回復率(%)=((100−A)/100)×100
により、回復率を求めた。回復性は下記基準により、判定した:
A:回復率≧80%
B:80%>回復率≧50%
C:50%>回復率。
(8)伸張限界
10%刻みで上記伸張回復率を測定し80%未満となった伸張率(E80)を求め、下記式:
伸張限界=0.8×E80
により伸張限界を求めた。
(9)30%伸張時の評価
標準状態(温度20℃、相対湿度65%)に試料を2時間以上静置した後、標準状態下でテンシロン万能試験機((株)エーアンドディ社製)を用い、試料を把持長100mm、引張り速度100mm/minで引張り、30%まで伸張した時点で停止させ、次のデータを採取した。
1)伸長時捲回径 Dx(mm):ノギスより光ファイバの捲回外径を測定し、上記(2)と同様にして捲回径を求めた。
2)伸長時ピッチPx(mm):定規をあて、ピッチ間隔を測定した。
3)伸長時曲げ直径Rx(mm):捲回径とピッチより(4)と同様にして、曲げ直径を求めた。
(10)耐繰り返し伸縮性
図6に示すデマッチャー試験機((株)大栄科学精機製作所製)のチャック部(21)およびチャック部(22)を試料(20)の長さ20cmにセットした。あらかじめコネクターを両端に装着した50cmの試料の中央部をチャック部(21)およびチャック部(22)にセットし、ピッチ間隔を測定してピッチ間ばらつきPr1を求めた。次に、図6に示すようにチャック部(21)およびチャック部(22)の中間に直径1.27cmのステンレス棒(23)を配置した。この状態でオプトパワーメーター(photom205A、光源650nm)に両端を接続し、出力P1を測定した。
次に、チャック部(22)の可動位置を試料の伸張時である26cmに設定し、室温で、初期伸張11%および引っ張り時伸張40%で100回/minで10万回伸縮を繰り返した後、初期伸張位置で停止させ、出力P2を測定した。次に、ステンレス棒を取り外し、光ファイバのピッチ間隔のばらつきPr2を測定した。耐繰り返し伸縮性を下記基準によって評価した。
ピッチ間隔のばらつき 伝送性の低下
(Pr2−Pr1) 伝送ロス(dB)
A 0.1以下 かつ 3dB以下
B 0.1より大きく0.5以下 または 3dBより大きく10dB以下
C 0.5より大 または 10dBより大
なお、伝送ロス(dB)は下式:
伝送ロス(dB)=10×(Log(P2/P1))
によって求めた。
(11)耐捩り性
把持長100mmで試料の両端を把持し、一方を右に135°回転し、他方を左に135°回転する捩りを1分間に175回繰り返す捩り試験を10分間行なった後、形体異常(ピッチの偏り、光ファイバの飛び出し)を目視によって観察し、捩り試験前後での伝送性の低下を上記(10)と同様の方法で測定し、耐捩り性を次の基準で評価した。
耐捩り性 形体異常 伝送性の低下
A : 無し かつ 3dB以下
B : 無し かつ 3dBより大きく10dB以下
C : 有り または 10dBより大
(12)耐落下伸張性
長さ50cmの試料の一端に荷重5kgを結びつけ、他端を100cmの高さに固定し、荷重を取りつけた側を自由落下させた。落下後の状態を観察し、耐落下性を下記基準によって評価した。
A:光ファイバの断線が無く、長さの伸びが10%未満。
B:光ファイバの断線が無く、長さの伸びが10%以上。
C:光ファイバが断線。
(13)伸縮時伝送性
弛緩状態で、あらかじめ両端にコネクターを取りつけた長さ1mの試料の中央200mmの両側に印を取りつけた(ビニールテープを巻く)。この状態で、両端のコネクターをオプトパワーメータ(photom205A(グレイテクノス株式会社製)、光源 650nm 310−065CF(グレイテクノス株式会社製))に取り付け、W/dBmボタンを押し、出力P0(μW)を測定した。
次ぎに、印部を手で持ち、210mm、220mm・・・と10mm刻みで伸ばし、出力Ps10、Ps20、・・・を測定する。伸張限界まで伸張した後、10mm刻みで縮めながら、・・・、Pr20、Pr10の出力を測定する。伸縮時伝送性Iを下式:
I=(Pmax−Pmin)/Pave
{式中、Pmax:最大出力、Pmin:最小出力、Pave:平均出力。なお、Pave=(Ps10+Ps20+・・・+Pr20+Pr10)/測定点数である。}によって求め、下記基準によって伸縮時伝送性を評価した。
A : 0<I≦0.3
B : 0.3<I≦3
C : 3<I
(14)伝送ロス(L(dB))
測定装置:オプトパワーメータ:photom205A(グレイテクノス(株)製)
光源:650nm 310−065CF(グレイテクノス株式会社製)
コネクタアダプタ:180−HTL
測定方法:カットバック法
(弛緩時長さL1(m)の伸縮性光信号伝送ケーブルを測定装置に装着し、出力P1を測定した。次ぎに光源からL2(m)のところで該ケーブルを切断し、測定装置に装着し、出力P2を測定した。次式:
伝送ロス(dB/m)=10×(Log(P2/P1))/(L1−L2))
により伝送ロスを求めた。
(15)電気抵抗
弛緩状態において、長さ1mの試料を切り取り、その両端の導体線の先端を約5mm引き出し、先端約3mmをハンダ浴に浸漬し細線間の導通を高めた後、ミリオームハイテスター3540(日置電機(株))により電気抵抗(Ω)を測定した。
(16)残留トルク率
標標準状態(温度20℃、相対湿度65%)に試料を2時間以上静置した後、試料より10ターン(1ターンは1ピッチのことをいう)の光ファイバを切り出し、光ファイバを引き伸ばすこと無く、捲回を解き、標準状態下に静置した。
10分後、ターンの数(N)を測定し、次式より残留トルク率を求めた:
残留トルク率=100*(10−N)/10 (%)
(実施例1〜5および比較例1)
1)弾性円筒体の作製
940dtexのポリウレタン弾性長繊維(旭化成せんい(株)製、商品名:ロイカ)を芯にして、伸張倍率を4.2倍下で、230dtexのウーリーナイロン(黒染め糸)を700T/Mの下撚りおよび500T/Mの上撚りで捲回し、ダブルカバー糸を得た。得られたダブルカバー糸を製紐用ボビンに巻き取り、当該ボビン4本を、8本打ち製紐機((有)桜井鉄工製)のS方向に2本、Z方向に2本、均等に配置して組み紐を作製し、直径1.8mmの弾性円筒体(A)を得た。
当該弾性円筒体を芯部にし、16本打ち製紐機で、2.4倍伸張下で、ウーリーナイロン230dtexを用いて被覆を行い、直径2.4mmの弾性円筒体(B)を得た。上記ダブルカバー糸8本を、8本打製紐機を用いて編み組みを行い、弾性円筒体中間体を得た。当該弾性円筒体中間体を芯にし、16本打ち製紐機を用いて2.4倍伸張下で、ウーリーナイロン230dtexを2本引きそろえて巻き取ったボビン16本用いて外部被覆を行い、直径3.2mmの弾性円筒体(C)を得た。さらに、当該弾性円筒体を芯部にし、2.2倍伸張下で、ウーリーナイロン230dtexを3本引きそろえて巻き取ったボビン16本用いて外部被覆を行い、直径4mmの弾性円筒体(D)を得た。天然ゴム(No8)を芯にして、32本打ち製紐機を用いて3倍伸張下で、ウーリーナイロン(230dtex)3本引きそろえたボビンを用いて被覆を行い、直径5mmの弾性円筒体(E)を得た。
2)光ファイバ捲回
上記弾性円筒体を、特殊製紐機((1)弾性円筒体を芯部として供給する機構、(2)弾性円筒体を、複数のV溝を有する2連のロールのV溝に8の字掛けに沿わせて把持し、フィードする機構、(3)弾性円筒体を、複数のV溝を有する2連のロールのV溝に8の字掛けに沿わせて把持し、巻き取る機構、(4)弾性円筒体を伸張した状態で、光ファイバを弾性円筒体に並列に捲回する機構、および(5)弾性円筒体を伸張した状態で、光ファイバの捲回方向と逆方向に光ファイバの内側と外側を交互に通って糸状体を捲回する機構を備えた特殊製紐機)により、2.0倍伸張下で、弾性円筒体に光ファイバ(ルミナスTM 品名 SMCN-400P-6 旭化成エレクトロニクス(株)社製、直径0.4mm、0.05〜0.06mmφ×37本)1本とエステルウーリー(330dtex)3本をS方向に、エステルウーリー(330dtex)4本をZ方向に、相互に内側と外側通して捲回して本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルを得た。得られた伸縮性光信号伝送ケーブルの構成および評価結果を、以下の表1に示す。
(実施例6)
特殊カバーリングマシーン(有限会社カタオカテクノ社製型式SP−D−400:(1)弾性円筒体を芯部として供給する機構、(2)弾性円筒体を、複数のV溝を有する2連のロールのV溝に8の字掛けに沿わせて把持し、フィードする機構、(3)弾性円筒体を、複数のV溝を有する2連のロールのV溝に8の字掛けに沿わせて把持し、巻き取る機構、(4)弾性円筒体を伸張した状態で、光ファイバを弾性円筒体に並列に捲回する機構、および(5)弾性円筒体を伸張した状態で、光ファイバの捲回方向と逆方向に拘束糸状体を捲回する機構を備えたカバーリング装置)の下段に光ファイバを前巻きしたボビンをセットした。弾性円筒体Bを芯部として、当該特殊カバーリングマシーンを用いて、当該芯部を3倍に伸張しつつ、光ファイバを下撚りZ方向に160T/Mで捲回した。次いで、弛緩率70%で連続的に紙管に巻き取り、紙管に巻かれた状態のまま、熱風乾燥機に入れ、85℃、5分間熱処理を行った。放冷後、紙管から取り外し、本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルを得た。得られた伸縮性光信号伝送ケーブルの構成および評価結果を、以下の表1に併せて示す。
Figure 0005270695
表1から、本発明の伸縮性光伝送ケーブルは、繰り返し伸縮して使用することができ、伸縮時も光信号伝送性が伝送でき、捩りにも強い、光信号伝送ケーブルであることが分かる。
(実施例7)
実施例6と同様に、弾性円筒体Bを芯にして光ファイバ下撚りZ方向に130T/M、上撚りS方向に、エステルウーリー330dtexを170T/Mで捲回した。次いで、これを、弛緩率70%で連続的に紙管に巻き取り、紙管に巻かれた状態のまま、熱風乾燥機に入れ、85℃、5分間熱処理を行った。放冷後、これを、紙管から取り外し、本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルを得た。
熱処理前後の残留トルク率を調べた結果、熱処理前は70%、熱処理後は20%であった。このことから、残留トルク率を大幅に下げるためには熱処理が有効であることが分かる。
(実施例8)
実施例1に記載の特殊製紐機を用いて、実施例2で得られた伸縮性光信号伝送ケーブルを芯部にし、1.2倍伸張下で、エステルウーリー300dtexにて、90T/m(m当り捲回数90回)で外部被覆を行い、外部被覆層を持った伸縮性光信号伝送ケーブルを得た。当該ケーブルを100mmきり出し、分解し、光ファイバとエステルウーリーの長さを調べた。光ファイバは171mm、エステルウーリーは155mmであった。なお、該エステルウーリー1本の10%(100×(171−155)/155)伸張時の荷重は1800Nであった。従って、16本の合計荷重は28800Nであった。
(実施例9)
弾性円筒体Bを、実施例1に記載の特殊製紐機を用いて、1.6倍伸張し、該伸張状態の芯部へアラミド繊維(ケブラーType961 440dtex)を3本沿わせて、給糸し、弾性円筒体とアラミド繊維を合わせて芯部とし、該芯部の周囲に、実施例1と同様にして、光ファイバおよびエステル繊維を捲回し本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルを得た。該ケーブルを100mm切り出し、分解し、光ファイバとアラミド繊維の長さを調べた。光ファイバは174mm、アラミド繊維は151mmであった。アラミド繊維は光ファイバより9%短いことが分かる。なお、該アラミド繊維は破断伸度5%で、破断荷重は8300cNであった。3本の5%破断荷重は24900cNであった。従って、光ファイバに伸張荷重が及ぶ前に、アラミド繊維に伸張荷重がかかり、抗伸張効果を発揮していることが分かる。
実施例7〜9の試料の耐落下伸張性の評価結果を、以下の表2に示す。
Figure 0005270695
表2より、抗伸張糸状体を有することで、耐落下伸張性が向上し、一時的な急激な力によっても破断しない光ファイバを得ることができることが分かる。
(実施例10〜12)
所定の弾性円筒体を芯部にして、実施例1に記載の特殊製紐機を用いて1.6倍伸長下で、所定本数の光ファイバとエステルウーリー330dtexを均等にS方向に、エステルウーリー330dtex4本を均等にZ方向に、交互に上、下を通って捲回し、本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルを得た。
得られた伸縮性光信号伝送ケーブルの評価結果を、以下の表3に示す。
Figure 0005270695
(実施例13〜16)
所定の弾性円筒体を芯部にして、実施例1に記載の特殊製紐機を用いて1.6倍伸長下で、所定本数の光ファイバと所定本数の導体線((有)竜野電線製2USTC(30μ*90本)、所定本数のエステルウーリー330dtexを光ファイバ、導体腺、エステルウーリー、導体線の順にS方向に、エステルウーリー4本をZ方向に、交互に上下を通って捲回し、本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルを得た。光信号と電力及び電気信号を同時に供給できる伸縮性光信号伝送ケーブルが得られた。
得られた伸縮性光信号伝送ケーブルの評価結果を、以下の表4に示す。
Figure 0005270695
(実施例17)
実施例2で得られた伸縮性光信号伝送ケーブルを熱風乾燥機(80℃)下で10分熱処理を施した。該試料を室温下で18時間放冷し、本発明の伸縮性光信号伝送ケーブル(実施例17)を得た。実施例17と実施例2のサンプルの残留トルク率測定したところ、実施例2では50%、実施例17では20%であった。20%伸張回復性は、実施例2では92%であったが、実施例17では95%であった。このことから、熱処理により伸張回復性も向上することが分かる。
本発明の伸縮性光信号伝送ケーブルは、ロボット分野をはじめとして、身体装着機器および衣服装着機器等の曲げ伸ばしなどの屈曲部を有する装置の信号配線として好適であり、特にヒューマノイド型ロボット(内部配線及び外皮配線)、パワーアシスト装置およびウエアラブル電子機器等に好適である。その他、各種ロボット(産業用ロボット、家庭用ロボット、ホビーロボット等)、リハビリ用補助具、バイタルデータ測定機器、モーションキャプチャー、電子機器付き防護服、ゲーム用コントローラー(人体装着型を含む)およびマイクロヘッドフォン等の分野に好適に利用できる。
1 弾性円筒体
2 光ファイバ
3 光ファイバ
4 拘束糸状体
20 試料
21 チャック部
22 チャック部

Claims (12)

  1. 弾性円筒体を伸張する機能と、その周囲に複数の伝送線を並列に捲回する機能と、伝送線の捲回方向と逆方向に糸状体を捲回する機能を有する装置により、伸張した状態の弾性円筒体に少なくとも1本以上の光ファイバを捲回し、該光ファイバと反対方向に拘束糸状体を該光ファイバの外側に捲回することを特徴とする、10%以上の伸縮性を有し、光伝送ロスが弛緩状態において20dB/m未満である伸縮性光信号伝送ケーブルであって、10%以上の伸縮性を有する弾性円筒体および該弾性円筒体の周囲に捲回された少なくとも1本の光ファイバを含み、該光ファイバの曲げ直径Rが限界曲げ直径Re以上であり、光ファイバの外側に光ファイバと逆方向に捲回されている拘束糸状体をさらに含むことを特徴とする伸縮性光信号伝送ケーブルの製造方法。
  2. 光ファイバの残留トルク率が70%以下である、請求項1に記載の方法
  3. 限界伸張までの任意の伸張状態において、Rmin>Reであり、かつ、曲げ直径のばらつきRr(Rr=Rmax−Rmin)が0≦Rr≦Raveである、請求項1又は2に記載の方法
  4. 光ファイバの捲回径が0.5〜30mmであり、光ファイバの捲回ピッチが0.5〜50mmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法
  5. 少なくとも1本の導体線をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法
  6. 少なくとも1本以上の導体線がさらに捲回されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法
  7. 少なくとも1本以上の光ファイバと、少なくとも1本以上の導体線とが、同心円状に捲回されている、請求項に記載の方法
  8. 少なくとも1本以上の光ファイバと、少なくとも1本以上の導体線とが、同一円周上に、かつ、並列に、捲回されている、請求項に記載の方法
  9. 光ファイバの外周に繊維からなる外部被覆層をさらに有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法
  10. 光ファイバの外周にゴム弾性を持つ樹脂からなる外部被覆層をさらに有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法
  11. 全長が光ファイバよりも短い抗伸張糸状体を1本以上含み、該糸状体を、下記式:
    100×(L−Lk)/Lk[%]
    {式中、Lは、光ファイバの全長であり、そしてLkは、抗伸張糸状体の全長である。}で定義される値まで伸張した時の、該糸状体合計の破断強度が10000cN以上である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法
  12. 20%伸張荷重が5000cN未満であり、かつ、20%伸張回復率が80%以上である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法
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