JP5241239B2 - 液体化粧料 - Google Patents

Description

本発明は、液体化粧料、特に水性液体化粧料に関する。より具体的には、本発明は、液体化粧料塗布具用容器に充填し、筆穂様の塗布用部分を用いて塗布される化粧用途に適した液体化粧料であって、耐水性及び肌密着性に優れた液体化粧料に関する。

従来、塗布具に内蔵されて使用するタイプの液体化粧料は、着色剤として、染料を水及び水溶性有機溶剤などに溶解したものや、顔料を界面活性剤や水溶性の樹脂と共に水及び水溶性有機溶剤などに分散させたものが知られている。これらの液体化粧料に染料を使用した場合は、一般に液体化粧料による描線跡の耐久性が乏しいので、顔料を色材とし、界面活性剤を分散剤として用いると共に、水溶性の樹脂を液体化粧料に配合することによって、顔料の分散性と定着性を向上させて、液体化粧料による描線跡の色濃度の均一化と耐水性の向上が図られてきている。

特許文献１、特許文献２、特許文献３は、いずれも本出願人自身による特許出願に係るものであるが、これらは、水性分散液からなるアイメイクアップ化粧料および該アイメイクアップ化粧料を塗布容器に内蔵した液体化粧料塗布具を提示している。これらに開示された化粧料は、いずれも塗布性能に優れ、十分な描線が得られるものである。しかしながら、これらに開示された化粧料は、レシチンや非イオン性界面活性剤を多く含み、ウェットティッシュで完全に拭き取れる点においては好ましいが、その反面、特に耐水固着性能に劣るという欠点があった。

特許文献４も、本出願人自身による特許出願に係るものであり、特にパール顔料を使用した液状アイライナー化粧料を内蔵した液体化粧料塗布具が提示されている。当該液体化粧料塗布具においては、美麗なアイライナー液が充填されており、その安定化を図るために特定のズリ速度による粘度を所定の数値範囲に設定し、さらに分散安定剤として水添レシチンやポリエチレングリコール脂肪酸エステル等を使用している。ここに開示された液体化粧料は、美麗なアイラインを描くことが可能だが、大きな粒子を使用することもあり、また、安定化剤として、水添レシチンを０．５％ならびにポリエチレングリコール脂肪酸エステルを０．５％添加していることもあって、耐水固着性能に劣るという欠点があった。

特許文献５には、顔料、水、水溶性高分子、及びグリコール類とからなる液状化粧料であって、粘度が１〜５０ｍＰａ・ｓであることを特徴とする液状化粧料が開示されている。しかしながら、該液状化粧料には、このような低粘度を実現するために、エマルジョン等の添加はなく、低粘度であるが故に、耐滲み性や耐水性に難があることが容易に推察される。

特許文献６には、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、及びそれらの塩で無機顔料を分散し、更にポリマーエマルジョンを配合したアイライナー化粧料が開示されている。ここに開示されているアイライナー化粧料は、良好な分散性を有する旨記載されている。しかしながら、該アイライナー化粧料には、分散剤としてアニオン系の界面活性剤であるポリアスパラギン酸塩が多量配合され、また、液の粘度を低く抑えた化粧料であるが故に、耐滲み性や強固な耐水性を付与することは難しいと推察される。この点に関し、特許文献７も同様である。

特許文献８に記載された液体化粧料は、低粘度範囲に属する粘度値を有するものであり、無機顔料を成分として含む液体化粧料では、比重の高い無機顔料の殆どは速やかに沈降し、実使用に耐えないものである。さらに、特許文献８に開示されている液体化粧料においては、含有される分散剤が、ベタイン型両性樹脂に限定されていることから、耐水性についてもなお十分なものとは言えない。
特公平２−１２９２４号公報 特公平４−６６４４７号公報 特開平１０−２３１２３３号公報 特開２０００−２４７８３３号公報 特公平７−４７５２９号公報 特開２００４−１７５７０９号公報 特開２００３−２３１６１４号公報 特開２００３−７３２２０号公報

上記のように、従来の着色剤に顔料を用いて定着用の水溶性樹脂を添加した液状化粧料や分散剤に水溶性樹脂を用いた液状化粧料は、耐水性が不十分で、汗をかいた時など化粧料が徐々に化粧落ちして無くなるという問題点があった。本発明は、上記従来技術の問題点が克服された、耐水性に優れた液状化粧料の提供を課題とする。

本発明は、少なくとも無機顔料、分散剤、被膜形成剤及び水とからなる液体化粧料であって、該分散剤が、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの（Ｃ_１〜Ｃ_４およびＣ_８）アルキルエステルのうちから選択される１種又は２種以上の化合物を原料モノマーとする単独重合体もしくは共重合体であり、該被膜形成剤が、アクリル酸、メタクリル酸、それらの（Ｃ_１〜Ｃ_４およびＣ_８）アルキルエステル、又はスチレンのうちから選択される１種又は２種以上の化合物を原料モノマーとする単独重合体（但し、ポリスチレンのみのホモポリマーを除く）もしくは共重合体のエマルジョンからなることを特徴とする液体化粧料である。

本発明の液体化粧料は、液体化粧料塗布用容器に充填し、筆穂状の塗布部分によって塗布される化粧用途に適した液体化粧料であって、耐水性、肌密着性、沈降安定性、塗布性のいずれにも優れている。

以下、本発明の液体化粧料について詳細に説明する。
本発明の液体化粧料において、分散剤は、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの（Ｃ_１〜Ｃ_４およびＣ_８）アルキルエステルのうちから選択される１種又は２種以上の化合物を原料モノマーとする単独重合体もしくは共重合体である。望ましくは、その単独重合体もしくは共重合体は、その繰り返し構造中、側鎖として酸性残基を有するものであって、中和によって水に溶解し得るアクリル樹脂が良い。特に望ましいアクリル樹脂としては、ｔｅｒｔ−ブチルアクリレート、エチルアクリレート及びメタクリル酸からなる混合物の共重合体（下式）が例示される。具体的には、例えばＢＡＳＦ社製Ｌｕｖｉｍｅｒ １００Ｐ等が挙げられる。

中和による水への溶解に際しては、遊離した嵩高い有機基を有する有機酸残基と対となり、塩を形成し得る２−アミノ−２−メチル−１−プロパノール、２−アミノ−２−メチル−１，３−プロパンジオール、Ｌ−アルギニン等の有機の塩基性化合物や、アンモニア水、水酸化ナトリウム等の無機の塩基性化合物を好適に使用し得る。これらのうちで特に好ましい塩基性化合物は、２−アミノ−２−メチル−１−プロパノールである。

本発明の液体化粧料においては、これらの塩基性化合物を前記単独重合体または共重合体に作用させて塩構造の重合体構造を形成せしめた後、溶解させるのに必要最少量の精製水を加えて水溶液としたものを該分散剤として用いる。

なお、ここで、本発明液体化粧料において分散剤として用いる上記アクリル樹脂系の重合体は、特開２００３−７３２２０号に記載された液体化粧料において顔料分散剤として用いられているベタイン型アクリル酸系両性樹脂とは構造の異なった重合体である。

本発明の液体化粧料において、該分散剤の配合量は、液体化粧料全体の０．５〜５質量％であることが好ましく、２〜４質量％であることがより好ましい。０．５質量％未満では顔料の分散安定性が不十分となり、一方、５質量％を超えて添加しても粘度が高くなり過ぎて分散安定性の向上は見られず、経済的ではない。

被膜形成剤は、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの（Ｃ_１〜Ｃ_４およびＣ_８）アルキルエステルならびにスチレンの１種又は２種以上から選択される化合物を原料モノマーとする単独重合体（但し、ポリスチレンのみからなるホモポリマーを除く）もしくは共重合体のエマルジョン（単独重合体、共重合体のいずれの場合であっても、モノマーを重合溶媒としての水の中で乳化重合させて得られたものであって、水懸濁液）を意味する。

本発明において、該被膜形成剤としてのエマルジョンとしては、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの（Ｃ_１〜Ｃ_４およびＣ_８）アルキルエステルのうちから選択される１種又は２種以上のモノマーからなる単独重合体もしくは共重合体のエマルジョンが好適に使用できる。具体的には、例えば日本ＮＳＣ社製ヨドゾール ＧＨ８００や大東化成工業社製ＣＯＶＡＣＲＹＬ ＭＳ１１等が使用できる。エマルジョンの配合量は、固形分換算で液体化粧料全体の２〜１５質量％が好ましい。２質量％未満では耐水性が悪く、１５質量％を超えると塗布具の塗布部が乾燥して塗布不能となる虞れがある。

なお、被膜形成剤のエマルジョンについて、これらのエマルジョン自体を安定化させる目的で界面活性剤が用いられることがある。ここでの界面活性剤は、本発明の液体化粧料の性能である耐水性および肌密着性への影響が少ないため、添加量は特に限定されない。耐水性および肌密着性への影響が少ないことの考えられる理由として、おそらくは、界面活性剤が遊離したままの状態で存在し、エマルジョンとの静電的ないしは立体電子的な相互作用を起こし難いことによるものと推測される。

本発明において、無機顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、酸化クロム、黒酸化鉄、黄酸化鉄等の酸化物や、チタンブラック、チタン酸リチウムコバルト、チタン・酸化チタン焼結物等の焼結顔料、紺青、群青、カーボンブラック等の顔料が好適に使用できる。一次粒子径は、例えば黒酸化鉄の場合０．２μｍ〜１μｍ程度、ベンガラの場合０．０２〜０．７μｍ程度である。これらの顔料を含有した本発明の液体化粧料の比重は大きく、含有する顔料の量にもよるが、アイライナー用化粧液として調製する場合には、その比重はおよそ１〜１．４の範囲となる。本発明の液体化粧料において、無機顔料の配合量は、液体化粧料全体の１〜３０質量％の範囲内であることが好ましく、５〜２５質量％の範囲内であることがより好ましい。１質量％未満では発色が薄くて化粧料として不十分であり、３０質量％を超えて添加しても発色の向上はさほどでもなく、製造コストが増大するため経済性に欠ける。

本発明において、界面活性剤としては、ノニオン系、カチオン系、アニオン系のいずれの種類の界面活性剤が使用可能である。具体的には、レシチン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸（燐酸エステル）、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル・アルキル硫酸塩（スルホン酸エステル）、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩等が挙げられる。

界面活性剤の量は、液体化粧料全体の０．５質量％以下であることが好ましく、０．５質量％を超えて添加すると耐水性に劣り、充分な固着力を得ることが出来ない。

[液体化粧料の粘度値]
本発明の液体化粧料の粘度値（２５℃）は、５０〜２００ｍＰａ・ｓの範囲内であり、より好ましくは８０〜１５０ｍＰａ・ｓの範囲内である。なお、ここでの粘度値は、トキメック社製 ＥＭＤ型粘度計 標準コーンローター ２０ｒｐｍ（ずり速度７６．８ｓ^−１）によって測定した値である。液体化粧料の粘度値が５０ｍＰａ・ｓ未満では、固形の成分の経時的な沈降を引き起こし、塗布具に充填された液体化粧料が均一に塗布できなくなったり、塗布具内で塊を生じて塗布が不可能になることすらあり得るので好ましくない。一方、液体化粧料の粘度値が２００ｍＰａ・ｓを超えると、その高い粘性により塗布具に充填された液体化粧料の塗布に伴う追従性に欠けるため、スムーズな塗布がし難くなる場合も生じ好ましくない。
特開２００３−７３２２０号（特許文献８）では、５０ｍＰａ・ｓ未満の粘度値である場合には、（株）トキメック製 ＥＬＤ型粘度計標準コーンローター１０ｒｐｍ、すなわち測定時のズリ速度３８．３ｓ^−１で、５０ｍＰａ・ｓ以上６００ｍＰａ・ｓ未満の粘度値である場合には、標準コーンローター１ｒｐｍ、すなわち測定時のズリ速度３．８３ｓ^−１によって粘度値を計測したものである。
本発明の液体化粧料を特許文献８において用いられている粘度値測定条件の１つであるズリ速度３．８３ｓ^−１で粘度値を測定すると、４００ｍＰａ・ｓ〜２０００ｍＰａ・ｓの値になるという結果が得られた。このように特許文献８に記載の液体化粧料と比較して、本発明の液体化粧料は、数十〜数百倍も粘度値が大きい。
表１に、本発明の液体化粧料と特許文献８に記載された液体化粧料についての、各ズリ速度値における粘度値［ｍＰａ・ｓ］を比較のために示す。

上記したように、ズリ速度３．８３ｓ^−１における粘度値が４００ｍＰａ・ｓより小さいと、液体化粧料中の無機顔料等の沈降速度が大となって、保存による経時によって沈降した粒子がハードケイキ化を起こしたり、再均一分散化が困難であるとう不利がある。又、ズリ速度３．８３ｓ^−１における粘度値が２０００ｍＰａ・ｓより大きいと、液体化粧料中の無機顔料等の沈降は抑えられるものの、塗布感が悪くなるといった不利がある。
これに対して本発明液体化粧料は、粘度を前記所定範囲とすることで、耐水性に優れた比重の高い無機顔料を好適に使用し得る点において、特許文献８に記載の液体化粧料とは顕著に相違している。

[液体化粧料の塗布性能]
本発明の液体化粧料は、少なくとも、無機顔料、分散剤、被膜形成剤および水とからなる液体化粧料であって、更に所望により、界面活性剤を配合されてなることを特徴とする。ここで、分散剤は、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの（Ｃ_１〜Ｃ_４およびＣ_８）アルキルエステルのうちから選択される１種又は２種以上の化合物を原料モノマーとする単独重合体もしくは共重合体に塩基性化合物を作用して塩構造とし、水溶液にしたものを意味する。又、被膜形成剤は、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの（Ｃ_１〜Ｃ_４およびＣ_８）アルキルエステルならびにスチレンのうちから選択される１種又は２種以上の化合物を原料モノマーとする単独重合体（但し、ポリスチレンのみからなるホモポリマーを除く）もしくは共重合体のエマルジョン（単独重合体、共重合体のいずれも、モノマーを重合溶媒としての水の中で乳化重合させて得られたものであって、水懸濁液）を意味する。上記の構成からなる本発明の液体化粧料は、耐水固着性に非常に優れ、かつ、細線が描きやすく、このため、アイライナーやアイブローなどのアイメイクアップ化粧料に好適に使用し得る。

以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例、比較例中の各液体化粧料の粘度は、測定時温度２５℃で、トキメック社製 ＥＭＤ型粘度計 標準コーンローター ２０ｒｐｍ（ずり速度７６．８ｓ^−１）にて測定した。なお、以下で単に「部」とあるのは「質量部」を意味する。

［実施例１］
黒酸化鉄 １０．０部
アクリル酸アルキル共重合体 ０．６部
アクリル酸アルキル共重合体エマルジョン ２０．０部
（上記エマルジョン中の樹脂分） ９．０部
エデト酸二ナトリウム ０．３部
１，３−ブチレングリコール ８．０部
キサンタンガム ０．３部
メチルパラベン ０．４部
デヒドロ酢酸ナトリウム ０．１部
精製水 残余（５１．３部）
合計 １００．０部
上記成分を混合し、室温下、３時間撹拌して、粘度８４ｍＰａ・ｓの黒色の液体化粧料を得た。こうして得た液体化粧料は、固着性、沈降性、塗布性のいずれにおいても優れた性状ものであった。

上記の実施例１と同様にして、表２及び表３に記載の各混合比率で液体化粧料を製造し、本発明の実施例・比較例に該当する各液体化粧料について、粘度測定および下記基準により評価を行い、表２及び３に示す結果を得た。
なお、上記表２および表３中、分散剤の配合量については、用いた分散剤中に含まれる樹脂分の量（液体化粧料全体に対する質量％）に換算して表している。

[評価基準]
（固着性）評価
固着性については、液体化粧料を手の甲に塗布し、１０分間自然乾燥させた後に、塗布部に流水をあて、指で擦過し、塗布物の落ち具合を目視と指先の感触で官能評価した。
◎：塗布部の剥がれが全くなく、極めて良好である。
○：塗布部の剥がれが少なく、良好である。
△：部分的に塗布部の剥がれがある。
×：塗布部がほとんど剥がれてしまう。

（沈降性）評価
沈降性については、ペン型液状化粧料塗布用容器に、上記実施例および比較例で得られた液体化粧料を充填し、１ヶ月間，垂直に立てて静置した後の、塗布容器内の液体化粧料の状態を目視によって評価した。
沈降性の評価としては、容器内の化粧料が全く層分離を生じない場合を優、
層分離が生じたとしても容器内の化粧料の上部に上澄みとして生じた透明の溶液状の層が２ｍｍ未満であった場合を沈降性良好、
容器内の化粧料に色分かれや層分離などが若干観察され、使用する前にほんの少し容器を振れば問題なく使用できる場合を沈降性普通とし、
容器内の化粧料に色分かれや層分離などが明確に観察され、使用する前に多少容器を振っても、色や濃度のムラが生じて化粧料としての実使用に適しないものである場合を沈降性不良とした。
◎：全く層分離が生じない。
○：容器内の化粧料の上部に上澄みとして生じた層分離が２ｍｍ未満である。
△：容器内の化粧料に色分かれや層分離が若干観測されるが、少し容器を振れば問題なく使用できる。
×：容器内の化粧料に色分かれや層分離が観測され、多少容器を振っても、生じた濃度ムラが改善されず、実使用に適さない。

（塗布性）評価
上記の実施例、比較例で得られた各液体化粧料を化粧経験５年以上の女性パネラー２０人に実際に使用して、塗布時の使用感（なめらかさ、べたつき感等）を感応評価した。
◎：パネラー２０人中、１５人以上が、使用感に優れると回答したもの。
○：パネラー２０人中、１０人以上１４人以下が、使用感に優れると回答したもの。
△：パネラー２０人中、６人以上９人以下が使用感に優れると回答したもの。
×：パネラー２０人中、５人以下しか、使用感に優れると回答しなかったもの。

特開２００３−７３２２０（特許文献８）において、顔料分散剤として用いられているベタイン型アクリル酸系両性樹脂である三菱化学（株）製のユカフォーマーを本発明の液体化粧料における分散剤として代用した場合が比較例７である。その結果から明らかなように、本発明において分散剤として、該ベタイン型アクリル酸系両性樹脂を用いると、固着性の評価は低いものとなった。

本発明により、耐水性及び肌密着性に優れた水性液体化粧料であって、液体化粧料塗布具用容器に充填し、筆穂様の塗布用部分を用いて塗布される化粧用途に適した水性液体化粧料が提供される。本発明の液体化粧料は、水溶性でありながら耐水性および耐滲み性に優れており、そのうえ固着性に優れ、同時に顔料の沈降性や塗布感にも優れており、化粧品としての実使用上、その使いやすさや快適な使い心地から化粧料としての利用価値が高い。

Claims (8)

1. 少なくとも無機顔料、分散剤、中和剤、被膜形成剤及び水とからなる液体化粧料であって、該分散剤が、ｔｅｒｔ−ブチルアクリレート、エチルアクリレート及びメタクリル酸からなる混合物の共重合体の該中和剤による水への溶解物であり、該被膜形成剤が、アクリル酸、メタクリル酸又はそれらの（Ｃ_１〜Ｃ_４およびＣ_８）アルキルエステル、又はスチレンのうちから選択される１種又は２種以上の化合物を原料モノマーとする単独重合体もしくは共重合体のエマルジョンであり、界面活性剤を更に添加しないか、または、０．５質量％以下含んでなることを特徴とする液体化粧料。
2. 分散剤の配合量が液体化粧料全体の０．５〜５質量％であることを特徴とする請求項１に記載の液体化粧料。
3. 被膜形成剤の配合量が固形分換算で液体化粧料全体の２〜１５質量％であることを特徴とする請求項１又は２に記載の液体化粧料。
4. 中和剤が２−アミノ−２−メチル−１−プロパノール、２−アミノ−２−メチル−１，３−プロパンジオール、Ｌ−アルギニン、アンモニア水、水酸化ナトリウムからなる群から選ばれることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載の液体化粧料。
5. ２５℃における粘度が５０ｍＰａ・ｓ〜２００ｍＰａ・ｓであることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載の液体化粧料。
6. 請求項１〜５のいずれか一項に記載の液体化粧料からなるアイライナー。
7. 請求項１〜５のいずれか一項に記載の液体化粧料からなるアイブロー。
8. 請求項１〜５のいずれか一項に記載の液体化粧料の塗布具用容器。