JPH0747529B2 - ペン型化粧具用メイクアップ液状化粧料 - Google Patents

ペン型化粧具用メイクアップ液状化粧料

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JPH0747529B2
JPH0747529B2 JP61070531A JP7053186A JPH0747529B2 JP H0747529 B2 JPH0747529 B2 JP H0747529B2 JP 61070531 A JP61070531 A JP 61070531A JP 7053186 A JP7053186 A JP 7053186A JP H0747529 B2 JPH0747529 B2 JP H0747529B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、優れた線描及び塗布性能を有するメイクアッ
プ化粧料に関し、特にペン型化粧用具として、ポリアミ
ドやポリエステルなど繊維収束体や連通多孔を有するペ
ン先よりの良好な吐出、ペン先における液状化粧料流通
路での目詰まりの少ないペン型化粧具用メイクアップ化
粧料に関するものである。
(従来の技術) 従来のアイライナー、アイブロー、アイシャドウ、マス
カラなどのメイクアップ化粧品は、高粘度の液を化粧容
器に収容させ、この容器内に刷毛を漬け込み、液を含ま
せて描くタイプや、粉末状の化粧料を刷毛やスポンジに
付けて塗布するタイプ、固形状の化粧料を芯とした鉛筆
タイプのものがある。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、高粘度の液状化粧料を使用するタイプは
液の続きが悪く使用中に何回も液を刷毛に付け直す必要
があり、また、塗布感も悪かった。
粉末タイプのものも同様に何回も刷毛やスポンジに付け
直す必要があり、また、塗布感も悪かった。更に鉛筆タ
イプのものは、目を傷つける恐れがあった。
(問題点を解決するための手段) そこで本発明者等は、液状化粧料をペン型化粧具に内蔵
することが出来れば上述せる問題が解消できるとの見地
に立ち、鋭意研究の結果以下の知見を得るに至った。
ペン型化粧具に液状化粧料を内蔵させ、毛細管力によっ
て、液をペン先に誘導させるには、液の粘度を50cps以
下と低くする方が好ましい。
粘度が50cpsより高いとペン先に液が浸透するとき液の
移動抵抗が強すぎて毛細管力では液を十分に移動させら
れない問題が生じ、液吐出が不充分となる。
液状化粧料の粘度を低くした場合に新たに発生する問題
として滲みがあり、これを解消するとともに塗布面の定
着性、柔軟性、耐水性なども実用上満足しなければなら
ない。
更には、ペン型化粧具に使用するため、ペン先からの吐
出、ペン先での目詰まり防止について検討する必要があ
る。
本発明は、上述した点に鑑み種々検討を行った結果、遂
に本発明を完成したものである。
即ち、本発明は、顔料と;水と;水溶性高分子と;プロ
ピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセ
リン、ポリエチレングリコールの単独もしくは混合物と
から少なくともなる液状化粧料において、前記水溶性高
分子として、疎水性不飽和モノマーと親水性不飽和モノ
マーとの共重合体及び/またはその塩を使用し、粘度が
1〜50cpsであることを特徴とするペン型化粧具用メー
クアップ液状化粧料を要旨とする。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明に使用する顔料は用途に応じて使用を許可された
通常使われているものが使用できるが、その一例を挙げ
ると、カーボンブラック、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、
酸化チタン、弁柄、紺青、水酸化クロム等の無機顔料や
アマランス(C.I.16185)、エリスロシン(C.I.4543
0)、ニューコクシン(C.I.16225)、フロキシンB(C.
I.45410)、ローズベンガル(C.I.45440)、アシッドレ
ッド(C.I.45100)、タートラジン(C.I.19140)、サン
セットエローCH(C.I.15985)、ファストグリーンFCF
(C.I.42053)、ブリリアントブルーFCF(C.I.4209
0)、インジゴカルミン(C.I.73015)等のアルミニウ
ム、バリウム、ジルコニウムレーキ、リソールレッド
(C.I.15630)のカルシウム、バリウム、ストロンチウ
ムレーキ、リソールルビンBCA(C.I.15850)、レーキレ
ッドC(C.I.15585)、レーキレッドCBA(C.I.1558
5)、ローダミンB(C.I.45170)、テトラクロロテトラ
ブロモフルオレセイン(C.I.45410)、ディープマルー
ン(C.I.15880)、スダン(III)(C.I.26100)、ヘリ
ンドンピンクCN(C.I.73360)、パーマネントレッド
(C.I.12085)、パーマネントオレンジ(C.I.12075)、
ベンチジンオレンジG(C.I.21110)、インジゴ(C.I.7
3000)、カルバンスレンブルー(C.I.69825)、ブリリ
アントファストスカーレット(C.I.12315)、パーマネ
ントレッドF5R(C.I.15865)、ハンザエロー(C.I.1168
0)、フタロシアニンブルー(C.I.74160)等の有機顔料
が挙げられ、その使用量は、顔料の種類によっても異な
るが、液状化粧料全量に対し、0.5〜20重量%が好まし
い。
水溶性高分子は、分散剤として使用するものであり、疎
水性不飽和モノマーと親水性不飽和モノマーとの共重合
体及び/又はその塩は、上記顔料を低粘度の液状化粧料
中に安定に分散させるものである。即ち、顔料粒子の回
りに疎水性部分が吸着し、外に向かって親水性部分を位
置させる形となり、親水性部分が媒体である水と強固な
水素結合を結び、その親和力によって安定な分散を形成
し、かつ互いに沈降を防止しあい、また、これにより顔
料粒子の表面に電荷の層が形成されることで顔料粒子同
士の電気的反発力が生じ、粒子同士の凝集が防止できる
ものと考えられる。
その具体例としては、スチレン−アクリル酸共重合体、
スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−ビニルピ
ロリドン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体
及びそのハーフエステル、メチルスチレン−アクリル酸
共重合体、アクリル酸エステル−アクリル酸共重合体、
アクリル酸エステル−メタクリル酸共重合体、メタクリ
ル酸エステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸エス
テル−メタクリル酸共重合体、メトキシエチレン−無水
マレイン酸共重合体及びそのハーフエステル等があげら
れ、その塩としてはナトリウム、カリウム、リチウム等
の1価のアルカリ金属塩、アンモニウム塩や、モノ−、
ジ−、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールア
ミン等のアルカノールアミン塩が挙げられる。
この共重合体及び/または塩の使用量は、使用する顔料
10重量部に対し、0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重
量部である。
プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グ
リセリン、ポリエチレングリコールの単独もしくは混合
物は保湿剤及び凍結防止剤として用いるものである。本
発明に係る液状化粧料は、ペン型化粧具に用いるもので
あり、ペン先部分での乾燥(特にキャップを取り外しペ
ン先部分を露出させたときの)や低温時での凍結凝集と
いった問題点を有する為、ペン先部分での液状化粧料の
乾燥を遅くしたり、凍結温度を低くする必要がある。
尚、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコー
ル、グリセリン、ポリエチレングリコールの単独もしく
は混合物の添加量は多い程効果は大きいが、液状化粧料
の粘度上昇が生じるためにペン先よりの吐出が著しく阻
害されることや塗布面の乾燥が遅くなり、手や衣服更に
はアイライナーの場合は上下瞼間での転写が起こるた
め、2〜30重量%が好ましい。
以上の必須成分の他に本発明においては必要に応じてペ
ン先での乾燥防止剤及び保湿剤の助剤として尿素及び/
又はその誘導体、分散助剤あるいは浸透剤として各種界
面活性剤、各種防腐防カビ剤、又、液粘度調整や顔料沈
降防止の目的として各種水溶性高分子を適宜添加するこ
ともできる。
本発明のペン型化粧具用メイクアップ液状化粧料は従来
公知の分散機器を用い、分散液を調製し、化粧料とした
後、従来公知の方法で加熱滅菌を行うことにより容易に
得ることが出来るが、顔料を粉砕および/又は分散させ
て化粧料とした後、粗大粒子を除くために遠心処理や濾
過をすることを行なうことでもよい。
(実施例) 以下に本発明を実施例により更に詳しく説明する。実施
例、比較例中単に「部」と有るのは「重量部」を示す。
実施例1(アイライナー) カルバンスレンブルー(C.I.69825) 10.0部 ジョンクリルJ−62(メチルスチレン−メタクリル酸共
重合体のアンモニウム塩の34%水溶液、ジョンソン
(株)製) 7.0部 プロピレングリコール 7.0部 尿素 8.0部 ニッコールNP−10(ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、浸透剤、日光ケミカルズ(株)製) 0.1部 ニューサイドSC(活性化デヒドロ酢酸ナトリウム、防カ
ビ剤、日本合成化学工業(株)製) 0.3部 精製水 64.9部 上記成分中まず精製水30部にジョンクリルJ−62全量を
加え溶解後、攪拌しながら少量ずつカルバンスレンブル
ーを添加して均一になるまで攪拌する。この全量を3本
ロールミルで5回通しを行い顔料を粉砕・分散させ顔料
ペーストを作成する。一方、残りの精製水34.9部に攪拌
しながら残りの成分を順次加え、均一な水溶液とした
後、前記3本ロールミルで粉砕・分散した顔料ペースト
全量を加え、1時間ホモミキサーで高速攪拌を行った。
この状態で顔料の粒子状態をグラインドゲージで確認し
たところ、粗大粒子が若干残っていたので、全量を回転
転半径15cmの遠心分離機で5000rpmで30分間遠心処理を
行い、デカンテーションで液を取り出し、青色のアイラ
イナー液を得た。この液の粘度は4.3cpsであった。
この青色のアイライナー液を加熱滅菌した後、エチレン
オキサイドガス滅菌を施した、試作の連続気孔を有する
ウレタンペン先を取り付けたアイライナーに充填して試
験用サンプルとした。
実施例2(アイシャドウ) ヘリンドンピンクCN(C.I.73360) 1.0部 カルバンスレンブルー(C.I.69825) 2.5部 ガントレッツAN(メトキシエチレン−無水マレイン酸共
重合体、GAF社製) 0.5部 ペプタイドPA−100(ポリペプタイド、沈降防止助剤、
(株)ニッピ製) 5.0部 グリセリン 8.0部 尿素 8.0部 P−オキシ安息香酸メチル(上野製薬(株)製、防腐防
黴剤) 0.5部 精製水 74.5部 上記成分中まず精製水7.0部にガントレッツAN全量を溶
解後、攪拌しながら少量ずつヘリンドンピンクCNとカル
バンスレンブルー全量を添加し、均一になったところで
この全量を3本のロールミルで5回通しを行い粉砕、分
散させ顔料ペーストを得る。
一方、残りの精製水67.5部に攪拌しながら残りの成分を
順次添加し均一な水溶液とした後、前記の顔料ペースト
の全量を加え1時間ホモミキサーで高速攪拌を行った。
この液全量を実施例1と同様に遠心処理を施し、紫色の
アイシャドウを得た。この液の粘度は6.8cpsであった。
この紫色のアイシャドウ液を加熱滅菌した後、エチレン
オキサイドガス滅菌を施した、試作の先付け加工したナ
イロン製のフィラメントを束ねたペン先を取り付けたペ
ン型化粧具に充填して試験用サンプルとした。
実施例3(アイブロー) カーボンブラック(大東化成工業(株)製) 8.0部 SMA−1000(スチレン−無水マレイン酸共重合体、アー
コケミカル製) 2.4部 1,3−ブチレングリコール 3.0部 プロピレングリコール 8.0部 ニューサイドSC 0.3部 水酸化ナトリウム 0.5部 PVA−105(ポリビニルアルコール、粘度調整剤、(株)
クラレ製) 1.0部 精製水 75.9部 上記成分のうち先ず精製水16部にSMA−1000全量と水酸
化ナトリウム全量を加え攪拌均一に溶解し、ナトリウム
塩とした後カーボンブラック全量を加え、均一になった
ところでこの全量を3本ロールミルで5回通しを行い、
粉砕、分散させ顔料ペーストを得た。また、残りの成分
のうち精製水9部にPVA−105全量を加え、加熱攪拌溶解
させる。一方、残った精製水に1,3−ブチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ニューサイドSCを加え、均
一に攪拌、溶解させた水溶液に前記で粉砕、分散させた
顔料ペーストの全量を加え、30分間ホモミキサーで高速
攪拌を行った後、先に溶解させたPVA−105水溶液を攪拌
しながら加え、更に30分間攪拌した。この液全量を実施
例1と同様に遠心処理を施し黒色のアイブロー液を得
た。この液の粘度は5.3cpsであった。
本実施例の黒色アイブロー液を加熱滅菌した後、エチレ
ンオキサイドガス滅菌を施した試作の連続気孔を有する
ウレタンペン先を取り付けたペン型化粧具に充填して試
験用サンプルとした。
実施例4(マスカラ) カーボンブラック 8.0部 ガントレッツES(ガントレッツANのハーフエステル、GA
F社製) 5.0部 トリエタノールアミン 0.4部 ポリエチレングリコール 3.0部 プロピレングリコール 2.0部 ニューサイドSC 0.4部 精製水 79.2部 上記成分のうち精製水25部にガントレッツES及びトリエ
タノールアミンの全量を加え攪拌し均一に溶解した後、
カーボンブラック全量を加え、均一になったところでこ
の全量を3本ロールミルで5回通しを行い、粉砕、分散
させ顔料ペーストを得た。一方、残りの精製水54.2部に
攪拌しながら順次残りの成分を加え、溶解させた後、前
記3本ロールミルで粉砕、分散させた顔料ペースト全量
を加え、1時間ホモミキサーで高速攪拌を行った。そし
て実施例1と同様に遠心処理を施し黒色のマスカラ液を
得た。この液の粘度は3.8cpsであった。
この黒色のマスカラ液を加熱滅菌した後、エチレンオキ
サイドガス滅菌を施した、試作の先付け加工したナイロ
ン製のフィラメントを束ねたペン先を取り付けたペン型
化粧具に充填して試験用サンプルとした。
実施例5(アイライナー) 紺青 9.0部 メタクリル酸エチル−メタクリル酸共重合体 4.0部 グリセリン 1.0部 プロピレングリコール 5.0部 ニューサイドSC 0.3部 水酸化ナトリウム 0.9部 尿素 3.0部 精製水 76.8部 メタクリル酸エチル−メタクリル酸共重合体はメタクリ
ル酸エチル2部とメタクリル酸2部をエタノール中でア
ゾビスイソブチロニトリルを開始剤として常法により重
合した後、エタノールを留去して得た。先ず精製水20部
に前記で得られたメタクリル酸エチル−メタクリル酸共
重合体と水酸化ナトリウムの全量を加え攪拌溶解した後
紺青の全量を加え、攪拌して均一になったところでこの
全量を3本ロールミルで5回通しを行い、粉砕、分散を
行った。一方、残りの精製水に残りの成分を攪拌しなが
ら順次添加し均一に溶解した後、前記で粉砕、分散させ
た顔料ペーストを加え、ホモミキサーで1時間高速攪拌
した後、実施例1と同様に遠心処理を施し青色のアイラ
イナー液を得た。この液の粘度は16.3cpsであった。
本実施例の黒色アイライナー液を加熱滅菌した後、エチ
レンオキサイドガス滅菌を施した試作の連続気孔を有す
るウレタンペン先を取り付けたアイライナーに充填して
試験用サンプルとした。
比較例1 市販の鉛筆タイプの青色アイライナーを試験用サンプル
とした。
比較例2 市販の粉末タイプの青色アイシャドウを試験用サンプル
とした。
比較例3 市販の鉛筆タイプの茶色アイブローを試験用サンプルと
した。
比較例4 市販の刷毛タイプの黒色マスカラを試験用サンプルとし
た。
(効果) 以下に試験結果及び試験方法を示す。
試験結果 また、本発明の試験用サンプルについて、上向き、下向
きで1週間静置した後、塗布を行ったが、目詰まりは発
生せず吐出は良好であった。
以上で説明した様に本発明のペン型化粧具用メイクアッ
プ液状化粧料は、優れた塗布性能を有し、ペン型化粧具
にての使用に好適であるメイクアップ用の液状化粧料で
あり、リップカラー、頬紅などのにも使用できるもので
ある。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−36406(JP,A) 特開 昭51−107290(JP,A) 特開 昭51−46586(JP,A) 特開 昭54−49338(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料と;水と;水溶性高分子と;プロピレ
    ングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリ
    ン、ポリエチレングリコールの単独もしくは混合物とか
    ら少なくともなる液状化粧料において、前記水溶性高分
    子として、疎水性不飽和モノマーと親水性不飽和モノマ
    ーとの共重合体及び/またはその塩を使用し、粘度が1
    〜50cpsであることを特徴とするペン型化粧具用メイク
    アップ液状化粧料。
JP61070531A 1986-03-28 1986-03-28 ペン型化粧具用メイクアップ液状化粧料 Expired - Lifetime JPH0747529B2 (ja)

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