JP5218465B2 - シリカ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、新規なシリカ及びその製造方法に関する。詳しくは、耐水熱性に優れ、且つ、比較的大きな細孔径の細孔を有する、新規なポーラス状シリカ及びその製造方法に関する。
シリカは、古くから乾燥剤として広く用いられてきたポーラス材料であるが、最近ではその用途が触媒担体,分離剤,吸着剤等へと広がっており、こうした用途の広がりに応じて、シリカの性能に対する要求も多様化している。シリカの性能は、シリカの表面積、細孔径、細孔容積、細孔径分布等の物性によって決定されるが、これらの物性はシリカの製造条件によって大きく影響される。
「シリカ」とは、無水ケイ酸と含水ケイ酸の両方を示す。例えば無水ケイ酸としては、石英、トリディマイト、クリストバル石、コーサイト、スティショフ石、石英ガラスなどが挙げられる。そして含水ケイ酸としては、シリカヒドロゾルをゲル化し乾燥させて得られる、いわゆる非晶質の「シリカゲル」以外に、コロイダルシリカ、シリケートオリゴマー、そして有機物等を鋳型として形成された、例えばモービル社製:MCM-41のようなタイプのシリカ(いわゆる、ミセルテンプレート型シリカ)等が挙げられる。また「シリカゲル」の原料としては、水ガラスやアルコキシシラン類が挙げられる。
ポーラス材料であるシリカの製造方法としては、これまでシリカヒドロゲルを水熱処理して細孔特性を制御する方法等が広く知られている。このシリカヒドロゲルの原料としては、例えばケイ酸ソーダ、いわゆる水ガラスを用いる方法が広く行なわれてきた。
最頻細孔直径(Dmax)が例えば15nm以上と、細孔直径が比較的大きなシリカを製造する際には、一般的に、シリカヒドロゲルを高温または高pHの条件下で水熱処理する方法等が知られている。シリカのアルカリ金属やアルカリ土類金属等の不純物(以下「アルカリ金属不純物」と総称する。)は、主として原料の水ガラスに由来するものであり、水ガラスを硫酸等の酸で中和し、中和塩を含んだヒドロゲルとした段階で水洗により洗浄除去される。しかし、完全に除去することは不可能であり、シリカヒドロゲル中には数十〜数百ppmのアルカリ金属不純物が残存してしまう。
そして、この水洗の後に行なう細孔制御のための水熱処理のpH条件が、比較的小さな細孔直径のシリカを得る条件である酸性又は中性の時には、水熱処理時においても幾らかのアルカリ金属不純物が抽出除去され、製品であるポーラスシリカ中に残存するアルカリ金属不純物含有量は、数十ppm程度まで下げることが出来る。
しかし、先述した様な、比較的大きな細孔直径のシリカを得る際の水熱処理のpH条件はアルカリ性である為、シリカヒドロゲル中のアルカリ金属不純物は抽出除去され難い。そして、この水熱処理時のpH調整にNaOH等のアルカリ成分が使用された場合、更にこの水熱処理系内にアルカリ金属やアルカリ土類金属が持ち込まれることになり、ポーラスシリカ製品中のアルカリ金属不純物量も非常に高くなるという課題があった。また、アンモニア水等のアルカリ金属を含まないpH調整剤を使用した場合でも、高温・高pHの水熱処理条件においてはシリカ表面の溶解析出反応が非常に活発となるために、シリカヒドロゲルに残存していた原料由来のアルカリ金属不純物がシリカヒドロゲルより溶出する前にシリカのミクロ細孔が封孔し、製品中にアルカリ金属不純物が残留してしまうという課題があった。
なお、この不純物を、後にポーラスシリカ製品を酸洗浄するなどの方法によって除去しようとしても、アルカリ金属不純物をほぼ完全に除去することは非常に困難である。更に、水熱処理時のpH調整剤としてアルカリ金属やアルカリ土類金属の化合物を用いた場合の残留アルカリ金属不純物も、同様の方法による除去は困難である。
このように、従来の細孔直径が比較的大きなポーラスシリカは、細孔直径の小さなポーラスシリカと比較して、アルカリ金属不純物量が多いという課題があった。アルカリ金属不純物は、高温・高圧等の厳しい条件下でポーラスシリカを使用した際に、シリカ骨格中のシロキサン結合を開裂・再結合させる触媒として作用し、焼結温度の低下や高水熱条件下でのシリカ溶解・析出を促進させる触媒として作用し、果ては細孔構造を変化させるため、結果的にアルカリ金属不純物の多いシリカは物性変化しやすくなり、細孔特性の早期の劣化を招くという課題があった。
これに対し、金属不純物含有量の低い高純度なポーラスシリカを得る方法として、シリコンアルコキシドを加水分解してシリカヒドロゲルとし、これを水熱処理する方法が知られている(例:非特許文献1)。この方法だと、原料由来の不純物量を低く抑えることが可能となるので、先述のようなアルカリ金属不純物による影響も低減される。しかし、この様なシリコンアルコキシド由来のポーラスシリカの製造方法でも、細孔直径分布の広がりを抑えた、細孔制御されたポーラスシリカを得ることは出来ていなかった。
また、その他、高純度のポーラスシリカの製造方法として、有機または無機テンプレートを使用する方法が知られており、この方法では細孔分布制御性に優れ、先述の様な、Dmaxが15nm以上のポーラスシリカ(ミセルテンプレートシリカ)が得られる(例:非特許文献2)。しかし、この方法によって得られたポーラスシリカは、細孔分布は制御されておりシャープであるものの、細孔壁が非常に薄く耐水熱性の面で課題があり、更には製造工程が複雑である為、生産性が低いという課題があった。
Colloids Surfaces 63,33(1992) Langmuir 16(2), 356 (2000)
この様に、Dmaxが比較的大きく、細孔径分布が狭く制御され、高純度で且つ耐水熱性に優れたポーラス材料、とりわけポーラスシリカとその製造方法が望まれていたが、未だ満足のゆくポーラスシリカ及びその製造方法は提供されていなかった。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、最頻細孔直径(Dmax)が15nm以上と比較的大きく、制御された細孔特性を有し、不要な金属不純物の含有量が少なく、且つ耐水熱性にも優れたポーラスシリカ、及びその製造方法を提供することに存する。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の細孔特性を有し、且つシリカ骨格に於ける固体Si−NMRでのQ4/Q3値の値が特定以上であるポーラスシリカが、上記課題を解決するとの知見を得た。更には、原料にシリコンアルコキシドを用い、これを加水分解して得られたヒドロを、実質的に熟成すること無しに、特定条件下の水熱処理工程へ供することにより、上述したような優れた性質を有する新規なシリカを、生産性良く工業的に提供出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の要旨は、以下の特性を備えたことを特徴とする、シリカゲルに関する。
(a)細孔容積が0.6ml/g以上、1.6ml/g以下
(b)比表面積が50〜600m2/g
(c)最頻細孔直径(Dmax)が15nm以上
(d)固体Si−NMRでのQ4/Q3値が3以上
(e)非結晶質であること
(f)金属不純物の含有量が100ppm以下
(ただし、最頻細孔直径(Dmax)が20nm以下であるものを除く。また、水熱処理す
ることなしに乾燥してシリカとした際に測定した広角X線散乱スペクトルパターンにおいて、0.7≦q値≦1.3と、1.3<q値≦2.0の2つのq値の領域にそれぞれピークを有し、シリコンアルコキシドを加水分解すると共に得られたシリカヒドロゾルを縮合する加水分解・縮合工程を経て得られ、前記加水分解・縮合工程が触媒の不存在下に行なわれ、前記加水分解・縮合工程において、30℃以上の温度で、シリコンアルコキシド1モルに対して20モル以下の水を用いて加水分解することを特徴とする、シリカヒドロゲルであるものを除く。)
本発明のシリカは、従来からのシリカと比較して、細孔直径が大きいため、高い吸着・吸収容量を有する。また、シリコンアルコキシドを原料とした比較的簡単な工程で製造できる上に、所望の範囲に制御された望ましい物性を備えており、耐熱性や耐水性等に優れることから安定性が高く、且つ高純度である。
以下、本発明につき詳細に説明する。
(1) 本発明のシリカの特徴
本発明において「シリカ」とは含水ケイ酸のことを指す。含水ケイ酸は、SiO2・nH2Oの示性式で表される。本発明では後述するように、シリカの中でもいわゆる「シリカゲル」やミセルテンプレート型シリカ等に於いて、その効果が顕著である。
本発明のシリカは、細孔容積及び比表面積が通常の値よりも大きい範囲に存在することを特徴とする。具体的には、細孔容積の値が、通常0.6ml/g以上、中でも好ましくは0.7ml/g以上であり、また、通常1.6ml/g以下、中でも好ましくは1.5ml/g以下である。
また、比表面積の値は、通常50m2/g以上、更に好ましくは100m2/g以上、中でも好ましくは200m2/g以上、また、通常600m2/g以下、更に好ましくは450m2/g以下、中でも好ましくは350m2/g以下、特に好ましくは290m2/g以下である。これらの細孔容積及び比表面積は、窒素ガス吸脱着によるBET法で測定される。
更に、本発明のシリカは、窒素ガス吸脱着法で測定した等温脱着曲線から、E.P. Barrett, L. G. Joyner, P. H. Haklenda, J. Amer. Chem. Soc., vol. 73,373 (1951) に記載のBJH法により算出される細孔分布曲線、即ち、細孔直径d(nm)に対して微分窒素ガス吸着量(ΔV/Δ(logd);Vは窒素ガス吸着容積)をプロットした図上での最頻細孔直径(Dmax)が、15nm以上であることを特徴とする。このことは、本発明のシリカゲルの最頻直径(Dmax)が、通常のシリカゲルより大きい範囲のものであることを意味する。中でも16nm以上が好ましく、特に17nm以上が好ましい。上限は特に制限されないが、通常は50nm以下、好ましくは40nm以下、特に好ましくは30nm以下である。
加えて、本発明のシリカは、上記の最頻直径(Dmax)の値の±20%の範囲にある細孔の総容積が、全細孔の総容積の通常50%以上、好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上である。このことは、本発明のシリカが有する細孔の直径が、最頻直径(Dmax)付近の細孔で揃っていること、つまり細孔径の分布が極めて狭い(シャープである)ことを意味する。なお、この比の値の上限は特に制限されないが、通常は90%以下である。
かかる特徴に関連して、本発明のシリカは、上記のBJH法により算出された最頻直径(Dmax)における微分細孔容積ΔV/Δ(logd)が、通常2ml/g以上、中でも3ml/g以上、特に5ml/g以上であることが好ましく、通常20ml/g以下、中でも12ml/g以下であることが好ましい(なお、上式において、dは細孔直径(nm)であり、Vは窒素ガス吸着容積である)。微分細孔容積ΔV/Δ(logd)が前記範囲に含まれるものは、最頻直径(Dmax)の付近に揃っている細孔の絶対量が極めて多いものと言える。
また、本発明のシリカは、以上の細孔構造の特徴に加えて、その三次元構造を見るに、非結晶質である、即ち、結晶性構造が認められないという特徴を有する。このことは、本発明のシリカがいわゆる「シリカゲル」に該当するものであって、X線回折で分析した場合に、結晶性ピークが実質的に認められないことを意味する。なお、本明細書において非結晶質でないシリカとは、X線回折パターンで6オングストローム(Å Units d-spacing)を越えた位置に、少なくとも一つの結晶構造のピークを示すものを指す。非結晶質のシリカは、結晶性のシリカに較べて、水中熱安定性が高い上に、極めて生産性に優れている。
更に、本発明のシリカの構造に関しては、固体Si−NMR測定による分析でも特徴ある結果が得られる。即ち、固体Si−NMR測定では、本発明のシリカの、−OSiが3個結合したSi(Q3)と−OSiが4個結合したSi(Q4)とのモル比を示すQ4/Q3の値が、通常3以上、好ましくは3.5以上である。なお、上限値は特に制限されないが、通常は10以下である。一般に、この値が高い程、シリカの熱安定性が高いことが知られており、ここから本発明のシリカは、熱安定性に極めて優れていることが判る。これに対して、結晶性のミセルテンプレートシリカの中には、Q4/Q3の値が1.2を下回るものがあり、熱安定性、特に水熱安定性が低い。
4/Q3の値は、実施例の説明において後述する方法を用いて固体Si−NMR測定を行ない、その結果に基づいて算出することができる。また、測定データの解析(ピーク位置の決定)は、例えば、ガウス関数を使用した波形分離解析等により、各ピークを分割して抽出する方法で行なう。
また、本発明のシリカは、シリカの骨格を構成するケイ素を除いた金属元素(金属不純物)の合計の含有率が、通常100ppm以下、好ましくは50ppm以下、更に好ましくは10ppm以下、特に好ましくは5ppm以下、最も好ましくは1ppm以下と、非常に低く抑えられ、極めて高純度であることである。このように不純物の影響が少ないことが、本発明のシリカが高い耐熱性や耐水性などの優れた性質を発現できる大きな要因の一つである。
また、本発明のシリカは、水中での加熱処理(耐水熱試験)を施されても、細孔特性の変化が少ないことが、その特徴の一つとして挙げられる。耐水熱試験後におけるシリカの細孔特性の変化は、例えば比表面積、細孔容積、細孔径分布などの多孔性に関する物性の変化として観察される。例えば、本発明のシリカにおいては、280℃、24時間の耐水熱試験をした際、該試験後の比表面積が該試験前の比表面積に対して20%以上(比表面積残存率が20%以上)であることが好ましい。この様な特性を有する本発明のシリカは、例えば触媒担体等として長時間の厳しい使用条件下においても、多孔性の特徴が失われないので好ましい。この比表面積の残存率は、中でも35%以上、特に50%以上であることが好ましい。
そして、本発明のシリカは、この耐水熱処理試験後においても、細孔径分布がシャープであるという特性の劣化が極めて少なく、且つ、細孔容積の変化が極めて少ないか、或いは、細孔容積が増加するという、従来のシリカにはない特徴を有する。
なお、本発明に於ける耐水熱試験とは、密閉系内に於いて、特定温度(200℃)の水とシリカを一定時間(6時間)接触させることであり、本発明のシリカの全てが水中に存在するのであれば、密閉系内が全て水で満たされていても、また、系内の一部が加圧下の気相部を有し、この気相部に水蒸気があってもよい。この場合の気相部の圧力は、例えば60000hPa以上、好ましくは63000hPa以上であればよい。なお、特定温度の誤差は通常±5℃以内、中でも±3℃以内、特に±1℃以内とするのが好ましい。
(2) 本発明のシリカの製造方法
以上説明した物性を有する本発明のシリカは、シリカヒドロゲルを実質的に熟成することなくそのまま水熱処理するとともに、後述する様な特定条件の下で水熱処理を行なうことによって得られる。
本発明のシリカゲルを製造するに際し、その原料となるシリカヒドロゲルを得る方法としては、任意のものが使用できる。例えば、珪酸アルカリ塩を加水分解して得る方法、またはシリコンアルコキシドを加水分解して得る方法が挙げられる。中でも、シリコンアルコキシドを加水分解して得られるシリカヒドロゲルは、その原料であるシリコンアルコキシドの高純度化が可能であり、シリカヒドロゲルへの不純物の混入を容易に防止できるので好ましい。
本発明のシリカの原料として使用されるシリコンアルコキシドの具体例としては、トリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリエトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等の炭素数1〜4の低級アルキル基を有するトリ又はテトラアルコキシシラン或いはそれらのオリゴマーが挙げられる。中でも、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン及びそれらのオリゴマー、特にテトラメトキシシランやそのオリゴマーを用いると、良好な細孔特性を有するシリカが得られるので好ましい。その主な理由としては、シリコンアルコキシドは蒸留により容易に精製し、高純度品が得られるので、高純度のシリカの原料として好適であることが挙げられる。シリコンアルコキシド中のアルカリ金属又はアルカリ土類金属に属する金属元素(金属不純物)の総含有量は、通常100ppm以下、中でも50ppm以下、更には10ppm以下、特に1ppm以下が好ましい。これらの金属不純物の含有率は、一般的なシリカ中の不純物含有率の測定法と同じ方法で測定できる。
本発明では、先ず、加水分解・縮合工程において、触媒の不存在下にシリコンアルコキシドを加水分解すると共に得られたシリカヒドロゾルを縮合してシリカヒドロゲルを形成する。
シリコンアルコキシドの加水分解は、シリコンアルコキシド1モルに対して、通常2モル倍以上、好ましくは3モル倍以上、特に好ましくは4モル倍以上、また、通常20モル倍以下、好ましくは10モル倍以下、特に好ましくは8モル倍以下の水を用いて行なう。シリコンアルコキシドの加水分解により、シリカのヒドロゲルとアルコールとが生成し、生成したシリカヒドロゾルは逐次縮合してシリカヒドロゲルとなる。
加水分解時の温度は、通常室温以上、100℃以下であるが、加圧下で液相を維持することで、より高い温度で行なうことも可能である。加水分解に要する反応時間は反応液組成(シリコンアルコキシドの種類や、水とのモル比)並びに反応温度に依存し、ゲル化するまでの時間が異なるので、一概には規定されない。この反応時間は、本発明のシリカのように細孔特性に優れたシリカを得る為には、ヒドロゲルの破壊応力が6MPaを越えない時間であることが好ましい。
なお、この加水分解反応系に、触媒として、酸、アルカリ、塩類などを添加することで加水分解を促進させることができる。しかしながら、かかる添加物の使用は、後述のように、生成したヒドロゲルの熟成を引き起こすことになるので、本発明のシリカゲルの製造においてはあまり好ましいことではない。
上述したシリコンアルコキシドの加水分解に際しては、攪拌を充分に行なうことが重要となる。例えば、回転軸に攪拌翼を備えた攪拌装置を用いた場合、その攪拌速度(回転軸の回転数)としては、攪拌翼の形状・枚数・液との接触面積等にもよるが、通常は30rpm以上、好ましくは50rpm以上である。
また、この攪拌速度は、一般的に速過ぎると、槽内で生じた飛沫が各種のガスラインを閉塞させたり、また反応器内壁に付着して熱伝導を悪化させ、物性制御に重要な温度管理に影響を及ぼしたりする場合がある。更に、この内壁の付着物が剥離し、製品に混入して品質を悪化させる場合もある。この様な理由から、攪拌速度は2000rpm以下、中でも1000rpm以下であることが好ましい。
本発明に於いて、分液している二液相(水相、及びシリコンアルコキシド相)の攪拌方法は、反応を促進させる方法であれば任意の攪拌方法を用いることが出来る。中でも、この二液相をより混合させるような装置としては、例えば以下の(i)、(ii)が挙げられる。
(i):回転軸が液面に対し垂直又は僅かに角度を持って挿入され、上下に液の流動が生じる攪拌翼を有する装置。
(ii):回転軸方向を二液相の界面と略平行に設け、二液相間に攪拌を生じさせる攪拌翼を有する攪拌装置。
上述した(i)、(ii)の様な装置を用いた際の攪拌翼の回転速度は、攪拌翼の周速度(攪拌翼先端速度)で、0.05〜10m/s、中でも0.1〜5m/s、さらには0.1〜3m/sであることが好ましい。
攪拌翼の形状や長さ等は任意であり、攪拌翼としては例えばプロペラ型、平羽根型、角度付平羽根型、ピッチ付平羽根型、平羽根ディスクタービン型、湾曲羽根型、ファウドラー型、ブルマージン型等が挙げられる。
翼の幅、枚数、傾斜角等は反応器の形状、大きさ、目的とする攪拌動力に応じて適宜選定すればよい。たとえば反応器の槽内径(回転軸方向に対して垂直面を形成する液相面の最長径)に対する翼幅(回転軸方向の翼の長さ)の比率(b/D)は0.05〜0.2、傾斜角(θ)90゜±10゜、翼枚数3〜10枚の攪拌装置が好適な例として挙げられる。
中でも、上述の回転軸を反応容器内の液面よりも上に設け、この回転軸から伸ばした軸の先端部分に攪拌翼を設ける構造が、攪拌効率及び設備メンテナンスの観点から好適に使用される。
なお、結晶構造を有するシリカは、水中熱安定性に乏しくなる傾向にあり、ゲル中に細孔を形成するのに用いられる界面活性剤等のテンプレートの存在下でシリコンアルコキシドを加水分解すると、ゲルは容易に結晶構造を含むものとなる。従って、本発明においては、界面活性剤等のテンプレートの非存在下で、すなわち、これらがテンプレートとしての機能を発揮するほどの量は存在しない条件下で加水分解するのが好ましい。
上記のシリコンアルコキシドの加水分解反応では、シリコンアルコキシドが加水分解してシリカヒドロゾルが生成するが、引き続いて該シリカヒドロゾルの縮合反応が起こり、反応液の粘度が上昇し、最終的にゲル化してシリカヒドロゲルとなる。
次いで、本発明では、物性調節工程として、上記の加水分解により生成したシリカヒドロゲルの硬さが上昇しないように、実質的に熟成することなく、シリカヒドロゲルの水熱処理を行なう。シリコンアルコキシドを加水分解すると、軟弱なシリカヒドロゲルが生成する。従来技術にあるように、このヒドロゲルの物性を安定させるべく、熟成、あるいは乾燥させ、次いで水熱処理を施すという方法では、本発明のシリカを製造することは困難である。
上記にある、加水分解により生成したシリカヒドロゲルを、実質的に熟成することなく、直ちに水熱処理を行なうということは、シリカヒドロゲルが生成した直後の軟弱な状態が維持されたままで、次の水熱処理に供するようにするということを意味する。
具体的には、シリカヒドロゲルが生成した時点から、一般的には10時間以内に水熱処理することが好ましく、中でも8時間以内、更には6時間以内、特に4時間以内にシリカヒドロゲルを水熱処理することが好ましい。
また、工業用プラント等に於いては、大量に生成したシリカヒドロゲルを一旦サイロ等に貯蔵し、その後水熱処理を行なう場合が考えられる。この様な場合、シリカヒドロゲルは、シリカヒドロゲルが生成してから水熱処理に供されるまでの時間、いわゆる放置時間が、上述の範囲を超える場合が考えられる。この様な場合には、熟成が実質的に生じないように、サイロ内での静置中に、例えばシリカヒドロゲル中の液体成分が乾燥しないようにすればよい。
具体的には、例えば、サイロ内を密閉したり、湿度を調節したりすればよい。また、水やその他の溶媒にシリカヒドロゲルを浸した状態で、シリカヒドロゲルを静置してもよい。
静置の際の温度は、できるだけ低くすることが好ましく、例えば50℃以下、中でも35℃以下、特に30℃以下で静置することが好ましい。また、熟成が実質的に生じないようにする別の方法としては、シリカヒドロゲル中のシリカ濃度が低くなるように、予め原料組成を制御してシリカヒドロゲルを調製する方法が挙げられる。
シリカヒドロゲルを実質的に熟成せずに水熱処理することにより奏する効果と、この効果が得られる理由を考察すると、以下のことが考えられる。
まず、シリカヒドロゲルを熟成させると、−Si−O−Si−結合によるマクロ的網目構造が、シリカヒドロゲル全体に形成されると考えられる。この網目構造がシリカヒドロゲル全体に有ることで、水熱処理の際、この網目構造が障害となり、メソポーラスの形成が困難となることが考えられる。またシリカヒドロゲル中のシリカ濃度が低くなるように、予め原料組成を制御して得られたシリカヒドロゲルは、静置中に生ずるシリカヒドロゲルにおける架橋の進行を抑制できる。その為、シリカヒドロゲルが熟成しないと考える。
よって、本発明では、シリカヒドロゲルを熟成することなく、水熱処理を行なうことが重要である。
シリコンアルコキシドの加水分解反応系に酸、アルカリ、塩類等を添加すること、又は該加水分解反応の温度を厳しくし過ぎることなどは、ヒドロゲルの熟成を進行させるという点からも好ましくない。また、加水分解後の後処理における水洗、乾燥、放置などにおいて、必要以上に温度や時間をかけるべきではない。
更に、シリコンアルコキシドの加水分解で得られたシリカヒドロゲルは、水熱処理を行なうまえに、これを平均粒径1mm以下、中でも0.5mm以下となるよう、粉砕処理等を施すことが好ましい。
水熱処理に供するシリカヒドロゲルの粒子径が大きすぎると、水熱処理が均一に進行せず、細孔径分布がブロードになったり、また細孔容積が小さくなったりする場合がある。
また、逆に粒子径が小さすぎると、粉砕によってシリカヒドロゲルの均一構造が破壊されるため、水熱処理の適正な効果が得られず、細孔径分布がブロードになったり、細孔容積が小さくなったりする場合がある。
例えば、塔や管に本発明のシリカゲルを充填し、有害物質の吸着剤や触媒等の用途では、粒径1mm以上の粒子が、塔や管内部に気体や液体を流通させた際の流れを妨げず、例えば気体などの際には圧力損失を小さくできるので好ましい。
この様に粒子径の大きなシリカゲルを所望する際には、先述したシリカヒドロゲルの粉砕処理によって、粉砕後の粒径を、所望の大きさとしておき、次いでこれを水熱処理することが好ましい。
上述の通り、本発明のシリカの製造方法としては、シリカヒドロゲルの生成の直後に、直ちにこれを水熱処理する方法が重要である。但し、本発明の製造方法に於いては、水熱処理するシリカヒドロゲルが熟成していなければよいので、例えば暫時低温下で静置した後に水熱処理するなど、必ずしもシリカヒドロゲルの生成直後、直ちにこれを水熱処理することを必要としない。
このように、シリカヒドロゲルの生成の直後、直ちにこれを水熱処理しない場合には、例えばシリカヒドロゲルの熟成状態を具体的に確認してから水熱処理を行なえばよい。ヒドロゲルの熟成状態を具体的に確認する手段は任意であるが、例えば、後述の実施例に示すような方法で測定したヒドロゲルの硬度を参考にする方法が挙げられる。即ち、先述したとおり、この破壊応力が通常6Mpa以下、好ましくは3MPa以下、特に好ましくは2MPa以下の柔らかい状態のヒドロゲルを水熱処理することで、本発明で規定する物性範囲のシリカを得ることができる。
この水熱処理の条件としては、水の状態が液体、気体のいずれでもよいが、中でも、液体の水を使い、シリカヒドロゲルに加えてスラリー状として、水熱処理を行なうことが好ましい。水熱処理においては、まず、処理するシリカヒドロゲルに、シリカヒドロゲルの重量に対して通常0.1重量倍以上、好ましくは0.5重量倍以上、特に好ましくは1重量倍以上、また、通常10重量倍以下、好ましくは5重量倍以下、特に好ましくは3重量倍以下の水を加えてスラリー状とする。そしてこのスラリーを、通常150℃以上、好ましくは200℃以上、また、通常250℃以下、好ましくは240℃以下の温度で、通常0.1時間以上、好ましくは1時間以上、また、通常100時間以下、好ましくは10時間以下にわたって、水熱処理を行なう。水熱処理の温度が低すぎると、細孔径の分布がシャープになり難く、また、細孔径を大きくすることも困難となる場合がある。
本発明においては、シリカの細孔径を大きなものとするために、水熱処理を行なう際の条件として、シリカ周辺の水濃度(水熱処理液における水濃度)を高くして水熱処理を行なうことが重要となる。
本発明のシリカを得るための水熱処理条件としては、シリカ周辺の水濃度を、通常80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上と、通常よりも高い値とすることが好ましい。
例えば、シリコンアルコキシドを用いて得られたヒドロゲルを水熱処理する場合、このようなヒドロゲルには、シリコンアルコキシドの加水分解によって生じたアルコール類がヒドロゲル中に存在する。よって、この様なヒドロゲルを水熱処理する際には、水熱処理前にこれらのアルコール類を除去することが好ましい。具体的には、この様なヒドロゲルを水洗した後に水熱処理に供すればよい。
水熱処理液の水濃度が高いと細孔径が大きくなる理由は明らかではないが、大凡、以下の様に考えることができる。
水熱処理によってヒドロゲル中のシリカ成分は凝集し縮合する。この変化における水の働きは、シリカと液体成分を相分離させることにある。水は強い水素結合によってシリカ同士を結びつけて近づける働きがあるのに加え、水同士で集まる傾向がある。こうした水の働きによって、径の大きな細孔が形成されるものと推測される。
但し、アルコールはこうした水の働きを阻害する働きがあるので、水熱処理液中にはこの様なアルコール類は出来る限り存在しない方が好ましい。
また、メンブランリアクターなどを作る目的で、シリカを膜状あるいは層状に粒子、基板、あるいは管などの基体上に形成させた材料の場合にも、この水熱処理方法は適用される。なお、加水分解反応の反応器を用い、続けて温度条件変更により水熱処理を行なうことも可能であるが、加水分解反応とその後の水熱処理では最適条件が通常は異なっているため、この様に水を新たに加えないで行なう方法では、本発明のシリカを得ることは一般的には難しい。
以上の水熱処理の条件において、温度を高くすると、得られるシリカの径、細孔容積が大きくなる傾向がある。水熱処理温度としては、100〜200℃の範囲であることが好ましい。また、処理時間とともに、得られるシリカの比表面積は、一度極大に達した後、緩やかに減少する傾向がある。以上の傾向を踏まえて、所望の物性値に応じて条件を適宜選択する必要があるが、水熱処理は、シリカの物性を変化させる目的なので、通常、前記の加水分解の反応条件より高温条件とすることが好ましい。
なお、ミクロ構造的な均質性に優れる本発明のシリカを製造するためには、水熱処理の際に、反応系内の温度が5時間以内に目的温度に達する様に、速い昇温速度条件とすることが好ましい。具体的には、槽に充填して処理される場合、昇温開始から目標温度到達までの平均昇温速度として、0.1〜100℃/min、中でも0.1〜30℃/min、特に0.2〜10℃/minの範囲の値を採用するのが好ましい。
熱交換器などを利用した昇温方法や、あらかじめ作っておいた熱水を仕込む昇温方法なども、昇温速度を短縮することができて好ましい。また、昇温速度が上記範囲であれば、段階的に昇温を行なってもよい。反応系内の温度が目的温度に達するまでに長時間を要した場合には、昇温中にシリカヒドロゲルの熟成が進み、ミクロ構造的な均質性が低下する恐れがある。
上記の目的温度に達するまでの昇温時間は、好ましくは4時間以内、更に好ましくは3時間以内である。昇温時間の短縮化のため、水熱処理に使用する水を予熱することもできる。
水熱処理の温度、時間を上記範囲外に設定すると、本発明のシリカを得ることが困難となる。例えば、水熱処理の温度が高すぎると、シリカの細孔径、細孔容積が大きくなりすぎ、また、細孔分布も広がる。逆に、水熱処理の温度が低過ぎると、生成するシリカは、架橋度が低く、熱安定性に乏しくなり、細孔分布にピークが発現しなくなったり、前述した固体Si−NMRにおけるQ4/Q3値が極端に小さくなったりする。
なお、本発明に於いては、シリコンアルコキシドを原料とし、これを塩酸等の触媒を用いない条件下(触媒不存在下)で加水分解して得られたシリカヒドロゲルを、アンモニア水中にて水熱処理することでも、先述した様な、細孔径の大きい、本発明のシリカゲルを得ることが出来る。
水熱処理をアンモニア水中で行なうと、純水中で行なう場合よりも低温で同様の効果が得られる。また、アンモニア水中で水熱処理すると、アンモニアを含まない水を用いた水熱処理と比較して、最終的に得られるシリカは一般に疎水性となる。この際、水熱処理の温度を30℃以上、好ましくは40℃以上、また、250℃以下、好ましくは200℃以下という比較的高温とすると、特に疎水性が高くなる。ここでのアンモニア水のアンモニア濃度としては、好ましくは0.001%以上、特に好ましくは0.005%以上、また、好ましくは10%以下、特に好ましくは5%である。
得られたシリカは、通常40℃以上、好ましくは60℃以上、また、通常200℃以下、好ましくは120℃以下で乾燥する。乾燥方法は特に限定されるものではなく、バッチ式でも連続式でもよく、且つ、常圧でも減圧下でも乾燥することができる。中でも、真空乾燥を行なうことで、乾燥が迅速に行なえるのみならず、得られるシリカの細孔容積、比表面積が大きくなるので好ましい。
必要に応じ、原料のシリコンアルコキシドに由来する炭素分が含まれている場合には、通常400〜600℃で焼成除去することができる。また、表面状態をコントロールするため最高900℃の温度で焼成することもある。更に、必要に応じて粉砕、分級することで、最終的に目的としていた本発明のシリカを得る。
(3) 本発明のシリカの用途
本発明の新規なシリカは、従来のシリカと比較して、耐熱性、耐水性に優れることから安定性が高く、且つ高純度である。また、本発明のシリカの製造方法によれば、シリコンアルコキシドを原料とした比較的簡単な工程で、且つ、所望の物性範囲に制御されたシリカを製造することができる。
本発明のシリカは、従来のシリカの各種用途において利用できるが、特に、触媒担体、メンブランリアクターなどとして用いた場合に、性能劣化が少なく、より安定に長時間使用することができる。
本発明のシリカは、従来からのシリカの用途の他、いかなる用途においても利用することができる。このうち従来の用途としては、以下のようなものが挙げられる。
例えば、産業用設備で製品の製造及び処理に用いられる用途分野においては、各種触媒及び触媒担体(酸塩基触媒、光触媒、貴金属触媒等)、廃水・廃油処理剤、臭気処理剤、ガス分離剤、工業用乾燥剤、バイオリアクター、バイオセパレーター、メンブランリアクター等の用途が挙げられる。建材用途では、調湿剤、防音・吸音材、耐火物、断熱材等の用途が挙げられる。また、空調分野の用途では、デシカント空調機用調湿剤、ヒートポンプ用蓄熱剤等が挙げられる。塗料・インク用途分野においては、艶消し剤、粘度調整剤、色度調整剤、沈降防止剤、消泡剤、インク裏抜け防止剤、スタンピングホイル用、壁紙用等の用途が挙げられる。樹脂用添加剤用途分野においては、フィルム用アンチブロッキング剤(ポリオレフィンフィルム等)、プレートアウト防止剤、シリコーン樹脂用補強剤、ゴム用補強剤(タイヤ用・一般ゴム用等)、流動性改良材、パウダー状樹脂の固結防止剤、印刷適性改良剤、合成皮革やコーティングフィルム用の艶消し剤、接着剤・粘着テープ用充填剤、透光性調整剤、防眩性調整剤、多孔性ポリマーシート用フィラー等の用途が挙げられる。また、製紙用途分野においては、感熱紙用フィラー(カス付着防止剤等)、インクジェット紙画像向上用フィラー(インク吸収剤等)、ジアゾ感光紙用フィラー(感光濃度向上剤等)、トレーシングペーパー用筆記性改良剤、コート紙用フィラー(筆記性、インク吸収性、アンチブロッキング性改良剤等)、静電記録用フィラー等の用途が挙げられる。食品用途分野においては、ビール用濾過助剤、醤油・清酒・ワイン等発酵製品のおり下げ剤、各種発酵飲料の安定化剤(混濁因子タンパクや酵母の除去等)、食品添加剤、粉末食品の固結防止剤等の用途が挙げられる。医農薬分野においては、薬品等の打錠助剤、粉砕助剤、分散・医薬用担体(分散・徐放・デリバリー性改善等)、農薬用担体(油状農薬キャリア・水和分散性改善、徐放・デリバリー性改善等)、医薬用添加剤(固結防止剤・粉粒性改良剤等)・農薬用添加剤(固結防止剤・沈降防止剤等)等が挙げられる。分離材料分野では、クロマトグラフィー用充填剤、分離剤、フラーレン分離剤、吸着剤(タンパク質・色素・臭等)、脱湿剤等の用途が挙げられる。農業用分野では、飼料用添加剤、肥料用添加剤が挙げられる。さらにその他の用途として、生活関連分野では、調湿剤、乾燥剤、化粧品添加剤、抗菌剤、消臭・脱臭・芳香剤、洗剤用添加剤(界面活性剤粉末化等)、研磨剤(歯磨き用等)、粉末消火剤(粉粒性改良剤・固結防止剤等)、消泡剤、バッテリーセパレーター等が挙げられる。
特に、本発明のシリカは、従来のシリカと比較して細孔直径が大きいため、高い吸着・吸収容量を有する。従って、上に挙げた用途の中でも、特に大きな細孔直径や優れた耐水熱性が要求されるとともに、制御された細孔特性や、長期にわたって物性変化の少ないことが要求される分野において、好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
(1) シリカの分析方法:
1-1) 細孔容積、比表面積、微分細孔容積:
カンタクローム社製AS−1にてBET窒素吸着等温線を測定し、細孔容積、比表面積を求めた。具体的には、細孔容積は相対圧P/P0=0.98のときの値を採用し、比表面積はP/P0=0.1,0.2,0.3の3点の窒素吸着量よりBET多点法を用いて算出した。また、BJH法で細孔分布曲線及び最頻直径(Dmax)における微分細孔容積を求めた。測定する相対圧の各点の間隔は0.025とした。
1-2) 粉末X線回折:
理学電機社製RAD-RB装置を用いて、CuKαを線源として測定を行なった。発散スリット1/2deg、散乱スリット1/2deg、受光スリット0.15mmとした。
1-3) 金属不純物の含有量:
試料2.5gにフッ酸を加えて加熱し、乾涸させたのち、水を加えて50mlとした。この水溶液を用いてICP発光分析を行った。なお、ナトリウム及びカリウムはフレーム炎光法で分析した。
1-4) 固体Si−NMR測定:
Bruker社製固体NMR装置(「MSL300」)を使用するとともに、共鳴周波数59.2MHz(7.05テスラ)、7mmのサンプルチューブを用いたCP/MAS(Cross Polarization / Magic Angle Spinning)プローブの条件下で測定した。試料の回転数は5000rpsとした。
測定データの解析(Q4ピーク位置の決定)は、ピーク分割によって各ピークを抽出する方法で行なう。具体的には、ガウス関数を使用した波形分離解析を行なう。この解析には、サーモガラテック(Thermogalatic)社製の波形処理ソフト「GRAMS386」を使用することができる。
この様にピーク分割により求めたQ4及びQ3の各ピークの面積を用い、その比(Q4/Q3)を求めた。
1-5)平均粒子径
レーザー式粒度分布測定装置(セイシン企業社製 LMS−30)により測定した。
1-6) 水中熱安定性試験:
試料に純水を加えて40重量%のスラリーを調製した。容積60mlのステンレススチール製のミクロボンベに、上記で調製したスラリー約40mlを入れて密封し、280±1℃のオイルバス中に24時間浸漬した。ミクロボンベからスラリーの一部を抜出し、濾紙(No.5A)で濾過した。濾滓を100℃で5時間真空乾燥した後、残った試料の比表面積を測定した。
(2) シリカの製造及び評価:
・実施例1:
<加水分解・ゲル化反応>
ガラス製で、上部に大気開放の水冷コンデンサが取り付けてある5Lセパラブルフラスコ(ジャケット付き)に、純水1000gを仕込んだ。攪拌速度としては、攪拌翼先端速度2.5m/sで撹拌しながら、これにテトラメトキシシラン1400gを3分間かけて仕込んだ。用いたテトラメトキシシラン1モルに対する水のモル数(水/テトラメトキシシランのモル比)は6である。セパラブルフラスコのジャケットには50℃の温水を通水した。引き続き撹拌を継続し、内容物が沸点に到達した時点で、撹拌を停止した。引き続き約0.5時間、ジャケットに50℃の温水を通水して生成したゾルをゲル化させた。
<粉砕反応>
その後、速やかにゲルを取り出し、目開き600ミクロンのナイロン製網を通してゲルを粉砕し、所定の平均粒子径を有する粉体状のウェットゲル(シリカヒドロゲル)を得た。
<シリカヒドロゲルの水熱処理工程>
このシリカヒドロゲル450gと0.56%のアンモニア水450gを1Lのガラス製オートクレーブに仕込み、200℃、3時間の密閉系水熱処理を実施した。得られたシリカを濾紙(No.5A)で濾過し、濾滓を水洗することなく、100℃で恒量となるまで減圧乾燥して、実施例1のシリカとした。
実施例1のシリカにおける金属不純物量は合計0.5ppm{うち:Na:0.2、カルシウム(Ca):0.2、カリウム(K):0.1、いずれも単位はppm}であった。
・参考例1:
<加水分解・ゲル化反応・粉砕工程>
実施例1と同様の手順でシリカヒドロゲルを製造した後、やはり実施例1と同様の手順でシリカヒドロゲルを粉砕し、所定の平均粒子径を有する粉体状のシリカヒドロゲルを得た。
<シリカヒドロゲルの水洗工程>
この粉砕後のシリカヒドロゲル450gと水675gをビーカーに入れて10分間攪拌後、デカンテーションによって固液分離した。この操作を合計2回繰り返した後、同量の水を加え室温で一昼夜静置し、デカンテーションによって固液分離した。
<水熱処理工程>
このシリカヒドロゲルと水500gを、1Lのガラス製オートクレーブに仕込み、200℃で3時間の密閉系水熱処理を実施した。水熱処理後のスラリーをデカンテーションして固液分離し、液中のメタノール濃度をガスクロマトグラフィーで分析した。
<乾燥工程>
水熱処理後、No.5A濾紙で濾過し、濾滓を水洗することなく100℃で恒量となるまで減圧乾燥し、得られたシリカを参考例1のシリカとした。このシリカにおける金属不純物量は合計0.9ppm{うち:Na:0.2、カルシウム(Ca):0.2、鉄(Fe)0.4、カリウム(K):0.1、いずれも単位はppm}であった。
・実施例2:
参考例1の粉砕工程で、ナイロン網の目開きを8mmとした以外は、参考例1と同様の手順にてシリカ(実施例2のシリカ)を得た。このシリカにおける金属不純物量は合計0.3ppm{うち:Na:0.1、カルシウム(Ca):0.1、カリウム(K):0.1、いずれも単位はppm}であった。
・参考例2:
参考例1の加水分解・ゲル化工程で、テトラメトキシシラン1モルに対する水のモル数を10倍とした以外は、参考例1と同様の手順にてシリカ(参考例2のシリカ)を得た。このシリカにおける金属不純物量は合計0.8ppm{うち:Na:0.2、カルシウム(Ca):0.2、 鉄(Fe):0.4、いずれも単位はppm}であった。
得られた実施例1〜2、参考例1〜2のシリカについて、上述の分析方法により測定した諸物性を表1に示す。何れのシリカも粉末X線回折図には結晶性のピークは出現しておらず、また、周期的構造による低角度側(2θ≦5deg)のピークも認められなかった。
・比較例1:
市販のシリカゲル[水澤化学社製:ゲルタイプシリカゲルP−707、金属不純物量は合計626ppm{うち:Na:120、マグネシウム(Mg):26、アルミニウム(Al):38、K:10、Ca:78、チタン(Ti):260、クロム(Cr):3、鉄(Fe):61、ジルコニウム(Zr):30、いずれも単位はppm}、粉末X線回折図に結晶性ピーク無し。周期的構造による低角度側ピークも認められず。]]を用いて実施例1と同様に水中熱安定性試験を行なった結果を表1に示す。
Figure 0005218465
・結果:
表1より明らかな通り、本発明のシリカは、水熱安定性に優れており、様々な厳しい使用条件下でも比表面積の残存が多い(つまり減少が少ない)ので、安定した性能を長期に亘り維持できる。

Claims (7)

  1. 以下の特性を備えたことを特徴とする、シリカゲル。
    (a)細孔容積が0.6ml/g以上、1.6ml/g以下
    (b)比表面積が50〜600m/g
    (c)最頻細孔直径(Dmax)が15nm以上
    (d)固体Si−NMRでのQ/Q値が3以上
    (e)非結晶質であること
    (f)金属不純物の含有量が100ppm以下
    (ただし、最頻細孔直径(Dmax)が20nm以下であるものを除く。また、水熱処理することなしに乾燥してシリカとした際に測定した広角X線散乱スペクトルパターンにおいて、0.7≦q値≦1.3と、1.3<q値≦2.0の2つのq値の領域にそれぞれピークを有し、シリコンアルコキシドを加水分解すると共に得られたシリカヒドロゾルを縮合する加水分解・縮合工程を経て得られ、前記加水分解・縮合工程が触媒の不存在下に行なわれ、前記加水分解・縮合工程において、30℃以上の温度で、シリコンアルコキシド1モルに対して20モル以下の水を用いて加水分解することを特徴とする、シリカヒドロゲルであるものを除く。)
  2. 比表面積が100m2/g以上、450m2/g以下であることを特徴とする、請求項1記載のシリカゲル。
  3. 金属不純物含有量が10ppm以下であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のシリカゲル。
  4. 最頻細孔直径(Dmax)における微分細孔容積が2ml/g以上、20ml/g以下であることを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載のシリカゲル。
  5. 280℃、24時間の条件下での密閉水中熱処理後の比表面積残存率が20%以上であることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載のシリカゲル。
  6. シリコンアルコキシドを加水分解し、得られたヒドロゲルを実質的に熟成することなしに水熱処理することにより、請求項1〜5の何れか一項に記載のシリカゲルを製造する方法であって、該水熱処理を、200℃以上の条件下にて行なうことを特徴とする、シリカゲルの製造方法。
  7. シリコンアルコキシドを触媒不存在下で加水分解し、得られたヒドロゲルをアンモニア水を用いて水熱処理することにより、請求項1〜5の何れか一項に記載のシリカゲルを製造することを特徴とする、シリカゲルの製造方法。
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