JP5183371B2 - プラスチック基材被覆金属膜用ハードコート組成物 - Google Patents

プラスチック基材被覆金属膜用ハードコート組成物 Download PDF

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本発明はプラスチック基材被覆金属膜用の活性エネルギー線硬化型ハードコート樹脂組成物、および該組成物を硬化させてなるハードコート膜を表面の少なくとも一部に有する金属膜で被覆されたプラスチック基材被覆物に関するものである。
従来から、携帯電話、デジタルカメラ、パーソナルコンピュータ等の部品には、表面が金属膜で被覆されたものが多く使用されている。しかしながら、該金属膜の表面は傷が目立ちやすいため、通常耐擦傷性の付与と光沢や高級感等の意匠性の付与を目的に、ハードコートされている。
ハードコート材としては、二液硬化型のポリウレタン樹脂やメラミン樹脂等の熱硬化型ハードコート材、または多官能(メタ)アクリレート等の活性エネルギー線硬化型ハードコート材が使用されている。このうち活性エネルギー線硬化型は硬化が数秒で完了するという特徴があり、熱硬化型に比べ生産性の観点から有利である。
このため近年は活性エネルギー線硬化型が主流になりつつあり、とくに多官能(メタ)アクリレートを使用したハードコート材が用いられている(例えば、特許文献1参照)
特開2006−169308
しかしながら、該多官能(メタ)アクリレートを使用したハードコート材は、活性エネルギー線で硬化する際の体積収縮が大きく、硬化後のひずみが大きいため、金属膜表面から簡単に剥がれるという問題や、金属膜との密着性が耐湿熱性で劣るという問題がある。
本発明の目的は、種々のプラスチック基材を被覆する金属膜の表面に容易に塗布でき、該金属膜との密着性に優れ、耐擦傷性優れたハードコート膜を与える活性エネルギー線硬化型ハードコート組成物を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、下記の(A)、(B)、(C)および(D)を含有してなることを特徴とする、プラスチック基材被覆金属膜用ハードコート組成物である。
(A)水酸基含有(メタ)アクリレート(a2)、ホモポリマーのガラス転移点が80〜200℃で(a2)と反応性の官能基を有しないエチレン性不飽和モノマー(a1)、および(a2)と反応性の官能基を有する、(a1)以外のエチレン性不飽和モノマー(a3)を構成単位とし、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する数平均分子量2,000〜100,000の共重合体
(B)該(A)と異なりリン酸基を有し、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー
(C)リン酸基およびウレタン基を有さず、(メタ)アクリロイル基を2〜6個有する数平均分子量1,500以下の多官能(メタ)アクリレートモノマー
(D)光重合開始剤
本発明のプラスチック基材被覆金属膜用ハードコート組成物は下記の効果を奏する。
(1)活性エネルギー線で短時間硬化しハードコート膜の生産性に優れる。
(2)該ハードコート膜は、金属膜との密着性および該密着性の耐湿熱性、並びに耐擦傷性に優れる。
本発明における(A)は、水酸基含有(メタ)アクリレート(a2)、ホモポリマーのガラス転移点(以下Tgと略記)が80〜200(好ましくは105〜150)℃で(a2)と反応性の官能基を有しないエチレン性不飽和モノマー(a1)、および(a2)と反応性の官能基を有する、(a1)以外のエチレン性不飽和モノマー(a3)を構成単位とし、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する数平均分子量[以下Mnと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による。]2,000〜100,000(好ましくは5,000〜30,000)の共重合体である。
(a1)のホモポリマーのTgが80℃未満では後述するハードコート膜(以下において硬化膜または硬化物ということがある)の耐擦傷性が低下し、200℃を超えると該ハードコート膜の可撓性が低くなり基材への密着性が低下する。また、(A)のMnが2,000未満では硬化収縮が大となって基材への密着性が低下し、100,000を超えると高粘度となって取り扱いが困難となる。
なお、本発明においてTgは示差走査熱量測定(以下DSCと略記)法による熱分析から得られる値であり、測定方法は下記のとおりである。
<Tg測定方法>
(1)測定機器
示差走査熱量計、例えば「RDC−220」、セイコー電子工業(株)製
(2)測定手順およびTgの求め方
JIS C6481 DSC法に準拠した。
(a1)には、炭素数(以下Cと略記)2〜40、例えば芳香環含有ビニル化合物(a11)、環状オレフィン(a12)、シアノ基含有脂肪族ビニル化合物(a13)、(メタ)アクリロイル基含有化合物(a14)およびこれらの混合物が含まれる。
芳香環含有ビニル化合物(a11)には、単環[C8〜40、例えばスチレン、アルキル(C1〜36)スチレン(o−、m−およびp−メチルスチレン、α−およびβ−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等)、o−、m−およびp−クロルスチレン、p−t−ブトキシスチレン、ジメチルアミノメチルスチレン、ジメチルアミノエチルスチレン]および多環[C12〜40、例えばビニルナフタレン、4−メチルチオ−1−ビニルナフタレン、1−(3−ナフト−1−イルチオ)プロピルチオ−4−ビニルナフタレン、N−ビニルカルバゾール]化合物が含まれる。
これらのうち後述する硬化物の光透過性の観点から好ましいのは、スチレン、α−およびβ−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、o−、m−およびp−クロルスチレンである。
環状オレフィン(a12)には、C5〜30で、環構造中および/または環構造外にエチレン性不飽和結合を有する非芳香族環状炭化水素が含まれ、それぞれ下記一般式(1)〜(4)で表される環状オレフィン[(a121)、(a122)、(a123)および(a124)]が挙げられる。
[式中、複数のR1は同一でも異なっていてもよいHまたはC1〜4のアルキル基;複数のR2は同一でも異なっていてもよいHまたはC1〜12の炭化水素基、COOR4基(但し、R4はC1〜4のアルキル基)、ハロゲン原子、シアノ基、ベンゾイル基;R3はHまたはC1〜12の炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ベンゾイル基を表し、R2とR3は結合して環を形成してもよい。;hは0〜2の整数を表し、繰り返し単位の6員環は二重結合を有していてもよい。]
[(2)〜(4)式中、R1およびhは上記に同じ。(2)、(3)式における繰り返し単位の6員環は二重結合を有していてもよい。]
上記R1のうちのアルキル基としては、メチル、エチル、n−およびi−プロピルおよびn−、i−、sec−およびt−ブチル基が挙げられる。
1のうち硬化物の硬度の観点から好ましいのはH、メチル基およびエチル基である。
上記R2とR3のうちの炭化水素基としては、脂肪族基[アルキル基(C1〜4、例えばメチル、エチル、n−およびi−プロピルおよびn−、i−、sec−およびt−ブチル基)、アルケニル基(C2〜5、例えばエテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル)、脂環基(C4〜6、例えばシクロブチル、シクロヘキシルおよびシクロヘキセニル基)および芳香族基(C6〜12、例えばフェニルおよびナフチル基)が挙げられ、R2とR3が結合して形成される環としては、アルキリデン基(C2〜5、例えばエチリデン、プロピリデンおよびブチリデン基)、アルケニリデン基(C2〜5、例えばビニリデン、プロペニリデンおよびブテニリデン基)等が挙げられる。
これらのうち耐熱性の観点から好ましいのは、R2および/またはR3がH、メチル基、エチル基、R2とR3から環が形成される場合はエチリデン基およびビニリデン基である。また、hは、硬化物の硬度の観点から好ましくは0または1である。
(a121)の具体例としては、2−ノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネンおよび2−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン等が挙げられる。
これらのうち、硬化物の光透過性の観点から好ましいのは、2−エチリデン−1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレン。およびさらに好ましいのは2−ノルボルネン、1,4,5,8−ジメタノ−1,2,3,4,4a,5,8,8a−オクタヒドロナフタレンおよび5−エチリデン−2−ノルボルネンである。
(a122)としては、インデン化合物(テトラヒドロインデン、ヘキサヒドロインデン、1−メチルインデン等)等が挙げられ、これらのうち硬化物の光透過性の観点から好ましいのはテトラヒドロインデンおよびヘキサヒドロインデンである。
(a123)としては、ポリシクロアルカジエン(ジシクロ−、トリシクロ−およびテトラシクロペンタジエン等)等が挙げられ、これらのうち硬化物の光透過性の観点から好ましいのはジシクロ−およびトリシクロペンタジエンである。
(a124)としては、ノルボルナジエンおよび2,5−ノルボルナジエン等が挙げられ、これらのうち硬化物の光透過性の観点から好ましいのはノルボルナジエンである。
シアノ基含有脂肪族ビニル化合物(a13)には、C3〜10、例えばアクリロニトリル、1−アセトキシ−1−シアノエチレンが含まれ、硬化物の光透過性の観点から好ましいのは1−アセトキシ−1−シアノエチレンである。
(メタ)アクリロイル基含有化合物(a14)には、C3〜40、例えば芳香環含有(メタ)アクリレート(a141)、脂環含有(メタ)アクリレート(a142)、シアノ基含有(メタ)アクリレート(a143)および(メタ)アクリルアミド化合物(a144)が含まれる。
これらのうち、硬化物の光透過性および表面硬度の観点から好ましいのは脂環式(メタ)アクリレートである。
芳香環含有(メタ)アクリレート(a141)には、フェニル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、アントラニル(メタ)アクリレート等が含まれ、硬化物の光透過性の観点から好ましいのはナフチル(メタ)アクリレートである。
脂環含有(メタ)アクリレート(a142)には、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、3,5−ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が含まれ、表面硬度の観点から好ましいのはイソボルニル(メタ)アクリレートである。
シアノ基含有(メタ)アクリレート(a143)には、シアノメチル−、2−シアノエチル−、2−シアノブチル−、2−シアノヘキシル−および2−シアノヘプチル(メタ)アクリレート等が含まれ、表面硬度の観点から好ましいのはシアノメチル(メタ)アクリレートである。
(メタ)アクリルアミド化合物(a144)には、(メタ)アクリルアミド、N−sec−および−ter−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルおよび−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリルモルホリド、N−(メタ)アクリルピペリジド等が含まれ、硬化物の光透過性および表面硬度の観点から好ましいのは、N−(メタ)アクリルモルホリドである。
本発明における水酸基含有(メタ)アクリレート(a2)としては、C5〜30、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート[例えば、(ポリ)カプロラクトン(n=1〜5)と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの反応物]およびこれらの混合物が挙げられる。
上記(a2)のうち硬化物の表面硬度の観点から好ましいのはヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである。
本発明における(a3)としては、(a1)以外のエチレン性不飽和モノマーで(a2)と反応性の官能基を有するもの、例えばカルボキシル基含有(メタ)アクリロイル基含有化合物(a31)、エポキシ基含有(メタ)アクリレート(a32)、イソシアネート基含有(メタ)アクリレート(a33)、および(メタ)アクリロイル基を含有しない(無水)不飽和カルボン酸(a34)が含まれる。
カルボキシル基含有(メタ)アクリロイル基含有化合物(a31)には、C3〜20、例えば、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−コハク酸、−ヘキサヒドロフタル酸および−フタル酸が含まれ、硬化物の表面硬度の観点から好ましいのは2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸である。
エポキシ基含有(メタ)アクリレート(a32)には、C6〜20、例えばグリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル−α−エチル−、−α−n−プロピル−および−α−n−ブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチル、α−エチル(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチルが含まれ、後述する硬化物の表面硬度の観点から好ましいのは、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−6,7−エポキシヘプチルである。
イソシアネート基含有(メタ)アクリレート(a33)には、C6〜20、例えば1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネートが含まれ、反応性の観点から好ましいのは、1,1−(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネートである。
(メタ)アクリロイル基を含有しない(無水)不飽和カルボン酸(a34)には、C4〜20、例えばフマル酸、(無水)イタコン酸および(無水)マレイン酸が含まれ、硬化物の表面硬度の観点から好ましいのは(無水)マレイン酸である。
(A)の重量に基づく構成単位(a1)の割合は、硬化物の硬度および可撓性の観点から好ましくは40〜75%、さらに好ましくは45〜70%;(a2)の割合は、硬化物の硬度および硬化物の反りの観点から好ましくは8〜30%、さらに好ましくは10〜25%;(a3)の割合は、硬化物の硬度および硬化物の反りの観点から好ましくは20〜40%、さらに好ましくは25〜35%である。
本発明における、上記(A)と異なりリン酸基を有し少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー(B)としては、C5〜20、例えば2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルアシッドホスフェート、ポリ(メタ)アクリロイルオキシアシッドホスフェート[ペンタエリスリトール(以下PEと略記)トリアクリレートと五酸化二リンの反応物、ジペンタエリスリトール(以下DPEと略記)ペンタアクリレートと五酸化二リンの反応物等] およびこれらの混合物が挙げられる。
上記(B)のうち金属膜との密着性の観点から好ましいのは、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートである。
本発明における多官能(メタ)アクリレートモノマー(C)は、リン酸基およびウレタン基を有さず、(メタ)アクリロイル基を2〜6(好ましくは3〜6)個、1,500以下(好ましくは250〜1,000)のMnを有する。(メタ)アクリロイル基が2個未満では後述する硬化物の耐擦傷性が悪くなり、6個を超えると硬化収縮が大きくなり基材への密着性が悪くなる。また、Mnが1,500を超えると硬化物の耐擦傷性が悪くなる。
(C)としては、以下のものが挙げられる。
(1)ジ(メタ)アクリレート
(1−1)ポリオキシアルキレン(アルキレン基がC2〜4)(分子量106以上かつMn1,000以下)のジ(メタ)アクリレート
ポリエチレングリコール(以下PEGと略記)(Mn400)、ポリプロピレングリコール(以下PPGと略記)(Mn200)およびポリテトラメチレングリコール(以下PTMGと略記)(Mn650)の各ジ(メタ)アクリレート等;
(1−2)2価フェノール化合物のアルキレンオキシド(以下AOと略記)(2〜30モル)付加物のジ(メタ)アクリレート
2価フェノール化合物[C6〜18、例えば単環フェノール(カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン等)、縮合多環フェノール(ジヒドロキシナフタレン等)、ビスフェノール化合物(ビスフェノールA、−F、−S等)]のAO付加物[レゾルシノールのエチレンオキシド(以下EOと略記)4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ジヒドロキシナフタレンのプロピレンオキシド(以下POと略記)4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA、−Fおよび−Sの、EO2モル、およびPO4モル各付加物等]の各ジ(メタ)アクリレート等;
(1−3)脂肪族2価アルコール(C2〜30)のジ(メタ)アクリレート
エチレングリコール(以下EGと略記)、ネオペンチルグリコール(以下NPGと略記)および1,6−ヘキサンジオール(以下1,6−HDと略記)の各ジ(メタ)アクリレート等;
(1−4)脂環含有2価アルコール(C6〜30)のジ(メタ)アクリレート
ジメチロールトリシクロデカンのジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールのジ(メタ)アクリレートおよび水素化ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート等
(2)3〜6官能のポリ(メタ)アクリレート
C14以上かつMn1,000以下、例えばトリメチロールプロパン(以下TMPと略記)トリ(メタ)アクリレート、TMPのEO3モルおよびPO3モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート、グリセリン(以下、GRと略記)のトリ(メタ)アクリレート、GRのEO3モルおよびPO3モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート、PEトリ(メタ)アクリレート、PEテトラ(メタ)アクリレート、PEのEO4モル付加物のテトラ(メタ)アクリレート、DPEペンタ(メタ)アクリレート、DPEヘキサ(メタ)アクリレート、およびこれらの混合物等が挙げられる。
上記(C)のうち、硬化物の表面硬度の観点から好ましいのは3〜6官能のポリ(メタ)アクリレート、さらに好ましいのはPEトリ(メタ)アクリレートおよびDPEヘキサ(メタ)アクリレートである。
本発明における光重合開始剤(D)としては、ベンゾイン化合物[C14〜18、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル];アセトフェノン化合物〔C8〜18、例えばアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン〕;アントラキノン化合物[C14〜19、例えば2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン];チオキサントン化合物[C13〜17、例えば2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン];ケタール化合物[C16〜17、例えばアセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール];ベンゾフェノン化合物[C13〜21、例えばベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノン];ホスフィンオキシド[C22〜28、例えば2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド]、およびこれらの混合物等が挙げられる。
上記(D)のうち、活性エネルギー線照射後の硬化物が黄変しにくいという耐光性の観点から好ましいのは、アセトフェノン化合物およびホスフィンオキシド、さらに好ましいのは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドおよびビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、とくに好ましいのは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである。
上記(A)〜(D)の各含有量は、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、(A)は、硬化物の反りおよび耐擦傷性の観点から好ましくは35〜50%、さらに好ましくは40〜45%;(B)は、硬化塗膜(ハードコート膜)の金属膜密着性および耐擦傷性の観点から好ましくは4〜10%、さらに好ましくは5〜8%;(C)は、硬化塗膜の耐擦傷性および硬化物の反りの観点から好ましくは43〜55%、さらに好ましくは45〜52%;(D)は、組成物の活性エネルギー線硬化性および塗膜の耐光性の観点から好ましくは1〜15%、さらに好ましくは3〜10%である。
また本発明の組成物には、さらに、ポリイソシアネート、ポリオールおよび水酸基含有(メタ)アクリレートから形成されるウレタン(メタ)アクリレートを含有させることができる。
該ウレタン(メタ)アクリレートとしては、ポリ(2官能〜3官能またはそれ以上)イソシアネート、ポリオール(2価〜6価またはそれ以上)および水酸基含有(メタ)アクリレートのウレタン化反応により得られる、少なくとも2個の(メタ)アクリロイル基を有するウレタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
該ポリイソシアネートとしては、C6〜33(NCO基の炭素を除く)、例えば脂肪族ポリイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート等)、芳香(脂肪)族ポリイソシアネート[2,4−および/または2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等]、脂環式ポリイソシアネート[イソホロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(HMDI)等]が挙げられる。
該ポリオールとしては、分子量62以上かつMn3,000以下、例えばEG、1,4−および1,3−ブタンジオール(以下BDと略記)、NPG、ポリエーテルポリオール(PEG、PPG、PTMG等)、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールが挙げられる。
該水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、C5〜30、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、PEトリ(メタ)アクリレート、DPEペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
該ウレタン(メタ)アクリレートの含有量は、(A)〜(D)の合計重量に基づいて、後述するハードコート膜の強靭性および金属膜との密着性の観点から好ましくは1〜10%、さらに好ましくは5〜8%である。
本発明の組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により種々の添加剤(E)を含有させることができる。(E)には、レベリング剤(E1)、スリップ剤(E2)、紫外線吸収剤(E3)、消泡剤(E4)、分散剤(E5)、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)(E6)、酸化防止剤(E7)、シランカップリング剤(E8)、無機微粒子(E9)、有機微粒子(E10)、有機顔料(E11)および帯電防止剤(E12)からなる群から選ばれる1種または2種以上が含まれる。
レベリング剤(E1)としては、PEG型非イオン界面活性剤(ノニルフェノールEO1〜40モル付加物、ステアリン酸EO1〜40モル付加物等)、多価アルコール型非イオン界面活性剤(ソルビタンパルミチン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸トリエステル等)、フッ素含有界面活性剤(パーフルオロアルキルEO1〜50モル付加物、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルベタイン等)、変性シリコーンオイル[ポリエーテル変性シリコーンオイル、(メタ)アクリレート変性シリコーンオイル等]等が挙げられる。
(E1)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.1〜2%である。
スリップ剤(E2)としては、高級脂肪酸エステル(ステアリン酸ブチル等)、高級脂肪酸アミド(エチレンビスステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等)、金属石けん(ステアリン酸カルシウム、オレイン酸アルミニウム等)、ワックス[パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルボキシル基含有ポリエチレンワックス等)等]およびシリコーンオイル(例えばジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイルおよびフルオロシリコーンオイル)等が挙げられる。
(E2)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.01〜2%である。
紫外線吸収剤(E3)としては、ベンゾトリアゾール化合物[2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等]、トリアジン化合物〔2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール〕、ベンゾフェノン(2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等)、シュウ酸アニリド化合物(2−エトキシ−2’−エチルオキサリック酸ビスアニリド等)が挙げられる。
(E3)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および硬化性の観点から好ましくは0.005〜2%である。
消泡剤(E4)としては、低級アルコール(C1〜4、例えばメタノール、ブタノール)、高級アルコール(C6〜30、例えばオクチルアルコール、ヘキサデシルアルコール)、脂肪酸(C4〜30、例えばオレイン酸、ステアリン酸)、脂肪酸エステル(C7〜36、例えばグリセリンモノラウレート)、リン酸エステル(C6〜20、例えばトリブチルホスフェート)、金属石けん(C18〜30、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、鉱物油、ポリエーテル(例えばPEG、PPG)、シリコーンオイル[例えばジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル]等が挙げられる。
(E4)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.01〜2%である。
分散剤(E5)としては、有機分散剤[高分子分散剤(Mn2,000〜500,000)および低分子分散剤(分子量100以上かつMn2,000未満)]および無機分散剤が挙げられる。
高分子分散剤としては、ナフタレンスルホン酸塩[アルカリ金属(Li、Na、K等)塩、アンモニウム塩等]のホルマリン縮合物(Mn2,000〜100,000)、ポリスチレンスルホン酸塩(上記に同じ)(Mn2,000〜100,000)、ポリアクリル酸塩(上記に同じ)(Mn2,000〜100,000)、ポリ(2〜4)カルボン酸(マレイン酸/グリセリン/モノアリルエーテル共重合体等)塩(上記に同じ)(Mn2,000〜200,000)、カルボキシメチルセルロース(Mn2,000〜10,000)およびポリビニルアルコール(Mn2,000〜100,000)等が挙げられる。
低分子分散剤としては、下記のものが挙げられる。
(1)ポリオキシアルキレン型
脂肪族アルコール(C4〜30)、[アルキル(C1〜30)]フェノール、脂肪族(C4〜30)アミンおよび脂肪族(C4〜30)アミドの、AO1〜30モル付加物
脂肪族アルコールとしては、n−、i−、sec−およびt−ブタノール、オクタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ドデカノール、オレイルアルコール等;(アルキル)フェノールとしては、フェノール、メチルフェノールおよびノニルフェノール等;脂肪族アミンとしては、ラウリルアミンおよびメチルステアリルアミン等;および脂肪族アミドとしては、ステアリン酸アミド等が挙げられる。
(2)多価アルコール型
C4〜30の脂肪酸(オクチル酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸等)と多価(2価〜6価またはそれ以上)アルコール(例えばGR、PE、ソルビトールおよびソルビタン)のモノエステル化合物。
(3)カルボン酸塩型
C4〜30の脂肪酸(前記に同じ)のアルカリ金属(前記に同じ)塩。
(4)硫酸エステル型
C4〜30の脂肪族アルコール(前記に同じ)および脂肪族アルコールのAO(C2〜4)1〜30モル付加物の硫酸エステルアルカリ金属(前記に同じ)塩等。
(5)スルホン酸塩型
[アルキル(C1〜30)]フェノール(前記に同じ)のスルホン酸アルカリ金属(前記に同じ)塩
(6)リン酸エステル型
C4〜30の脂肪族アルコール(前記に同じ)および脂肪族アルコールのAO(C2〜4)1〜30モル付加物のリン酸モノ−およびジエステルの塩[アルカリ金属(前記に同じ)塩、4級アンモニウム塩等]
(7)1〜3級アミン塩型
C4〜30の脂肪族アミン[1級アミン(ラウリルアミン等)、2級アミン(ジブチルアミン等)および3級アミン(ジメチルステアリルアミン等)]塩酸塩、トリエタノールアミンとC4〜30の脂肪酸(前記に同じ)のモノエステルの無機酸(塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸等)塩
(8)4級アンモニウム塩型
C4〜30の4級アンモニウム(ブチルトリメチルアンモニウム、ジエチルラウリルメチルアンモニウム、ジメチルジステアリルアンモニウム等)の無機酸(前記に同じ)塩等が挙げられる。
無機分散剤としては、ポリリン酸のアルカリ金属(前記に同じ)塩およびリン酸系分散剤(リン酸、モノアルキルリン酸エステル、ジアルキルリン酸エステル等)等が挙げられる。
(E5)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.05〜3%である。
チクソトロピー性付与剤(E6)としては、無機チクソトロピー性付与剤(ベントナイト、有機処理ベントナイトおよび極微細表面処理炭酸カルシウム等)および有機チクソトロピー性付与剤(水添ヒマシ油ワックス、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸アルミニウム、重合アマニ油等)が挙げられる。
(E6)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および塗膜の透明性の観点から好ましくは0.5〜3%である。
酸化防止剤(E7)としては、ヒンダードフェノール化合物〔トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル〕およびアミン化合物(n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミノメチルメタクリレート等)等が挙げられる。
(E7)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.005〜2%である。
シランカップリング剤(E8)としては、アミン化合物(γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等)、ウレイド化合物(ウレイドプロピルトリエトキシシラン等)、ビニル化合物[ビニルエトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等]、メタクリロイル基含有化合物(γ−メタクリロキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等)、エポキシド(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等)、イソシアネート化合物(γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等)、ポリマー型(ポリメトキシジメチルシロキサン、ポリエトキシジメチルシロキサン等)、カチオン型[N−(N−ベンジル−β−ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等]等が挙げられる。
(E8)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および硬化性の観点から好ましくは0.5〜3%である。
無機微粒子(E9)としては、アルミナ[酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミナホワイト(アルミナ水和物)、シリカアルミナ(アルミナとシリカの融着物、アルミナの表面にシリカをコーティングしたもの等)]、ジルコニア、炭化タングステン、炭化チタン、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ダイヤモンド、カーボンブラック(チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等)、シリカ(微粉ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ藻、コロイダルシリカ等)、ケイ酸塩(微粉ケイ酸マグネシウム、タルク、ソープストーン、ステアライト、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸ソーダ等)、炭酸塩[沈降性(活性、乾式、重質または軽質)炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等]、クレー(カオリン質クレー、セリサイト質クレー、バイロフィライト質クレー、モンモリロナイト質クレー、ベントナイト、酸性白土等)、硫酸塩[硫酸アルミニウム(硫酸バンド、サチンホワイト等)、硫酸バリウム(バライト粉、沈降性硫酸バリウム、リトポン等)、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム(石コウ)(無水石コウ、半水石コウ等)等]、鉛白、雲母粉、亜鉛華、酸化チタン、活性フッ化カルシウム、セメント、石灰、亜硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、アスベスト、ガラスファイバー、ロックファイバーおよびマイクロバルーン等が挙げられる。
これらのうち硬化物(膜)の耐擦傷性および組成物、硬化物の着色抑制の観点から好ましいのはアルミナ、シリカ、ケイ酸塩、炭酸塩、硫酸塩および酸化チタン、さらに好ましいのはシリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウムおよび酸化チタンである。
(E9)は、2種以上併用してもよく、また2種以上が複合化(例えばシリカに酸化チタンが融着)されたものでもよい。(E9)の形状は、特に限定されず、例えば不定形状、球状、中空状、多孔質状、花弁状、凝集状および粒状のいずれでもよい。
(E9)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常50%以下、硬化物の耐熱性および可撓性の観点から好ましくは5〜30%、さらに好ましくは10〜25%である。
有機微粒子(E10)としては、アクリル、スチレン、シリコーン、ポリウレタン、アクリルウレタン、ベンゾグアナミン、ポリエチレンの各樹脂のビーズが挙げられる。これらのうち耐熱性の観点から、シリコーン樹脂のビーズが好ましい。
また、(E10)の数平均粒径(μm)は、硬化物の光透過性および塗工性の観点から、好ましくは0.01〜30、さらに好ましくは0.05〜10である。
(E10)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常50%以下、耐熱性および塗工性の観点から好ましくは5〜40%、さらに好ましくは10〜35%である。
有機顔料(E11)としては、下記の(1)〜(4)が挙げられる。
(1)アゾ顔料
不溶性モノアゾ顔料(トルイジンレッド、パーマネントカーミンFB、ファストイエローG等)、不溶性ジスアゾ顔料(ジスアゾイエローAAA、ジスアゾオレンジPMP等)、アゾレーキ(溶性アゾ顔料)(レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B等)、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等
(2)多環式顔料
フタロシアニンブルー、インダントロンブルー、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等
(3)染つけレーキ
塩基性染料(ビクトリアピュアブルーBOレーキ等)、酸性染料(アルカリブルートーナー等)等
(4)その他
アジン顔料(アニリンブラック等)、昼光蛍光顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料等
(E11)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、硬化物の着色性および可撓性の観点から好ましくは0.5〜4%、さらに好ましくは1〜3%である。
帯電防止剤(E12)としては、カチオン性帯電防止剤(E121)とアニオン性帯電防止剤(E122)、非イオン性帯電防止剤(E123)が挙げられる。
(E121)としては、アミジニウム塩、グアニジニウム塩および4級アンモニウム塩等が挙げられる。該塩を構成するアニオンとしては、メチル炭酸アニオンおよびエチル炭酸アニオンが挙げられる。(E121)のうち低着色の観点から好ましいのはアミジニウムアルキル(C1〜3)炭酸塩とグアニジウムアルキル(C1〜3)炭酸塩、さらに好ましいのはイミダゾリニウムメチル炭酸塩とイミダゾリニウム骨格を有するグアニジウムメチル炭酸塩である。
(E122)としては、スルホン酸(ポリエチレンスルホン酸、ラウリルスルホン酸等)塩、硫酸エステル(ラウリルアルコール硫酸エステル、ラウリルアルコールEO3モル付加物硫酸エステル等)塩、リン酸エステル(オクチルアルコールリン酸エステル、ラウリルアルコールEO3モル付加物リン酸エステル等)塩等が挙げられる。(スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩だけでは全く具体性に欠ける。いくつか例示すること。)該塩を構成するカチオンとしてはナトリウムイオン、カリウムイオン等が挙げられる。(E122)のうち帯電防止性の観点から好ましいのはスルホン酸塩である。
(E123)としては、高級アルコール(オレイルアルコール、ラウリルアルコールおよびステアリルアルコール)のEO付加物、PEG脂肪酸エステル、多価アルコール(GR、PE、ソルビトールおよびソルビタン)脂肪酸エステル等が挙げられ、帯電防止性の観点から好ましいのは、多価アルコール脂肪酸エステルである。
(E12)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常30%以下、帯電防止性および光透過性の観点から好ましくは10〜25%である。
上記(E1)〜(E12)の間で添加剤が同一で重複する場合は、それぞれの添加剤が該当する添加効果を奏する量を他の添加剤としての効果に関わりなく使用するのではなく、他の添加剤としての効果も同時に得られることをも考慮し、使用目的に応じて使用量を調整するものとする。
(E)全体の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常100%以下、各添加剤の添加効果および光透過性の観点から好ましくは20〜80%、さらに好ましくは30〜60%である。
また、本発明のハードコート組成物は、後述する基材への塗布に当たり有機溶剤で希釈して使用することもできる。該有機溶剤としては、例えば、アルコール(C1〜10、例えばメタノール、エタノール、n−およびi−プロパノール、n−、sec−およびt−ブタノール、ベンジルアルコール、オクタノール)、ケトン(C3〜8、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステルまたはエーテルエステル(C4〜10、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、EGモノメチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルアセテート等、エーテル[C4〜10、例えばEGモノメチルエーテル(メチルセロソロブ)、EGモノエチルエーテル(エチルセロソロブ)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソロブ)、プロピレングリコールモノメチルエーテル]、芳香族炭化水素(C6〜10、例えばベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(C3〜10、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン)、ハロゲン化炭化水素(C1〜2、例えばメチレンジクロライド、エチレンジクロライド)、石油系溶剤(石油エーテル、石油ナフサ等)が挙げられる。これらは1種単独使用でも、2種以上併用してもよい。
有機溶剤の使用量は、有機溶剤を加える前の本発明の組成物の全重量に基づいて、通常400%以下、取り扱いの容易さおよび塗工安定性の観点から好ましくは25〜250、さらに好ましくは40〜150%である。
本発明のハードコート組成物は、(A)〜(D)および必要により(E)を配合しディスパーザー等で均一混合して製造することができ、基材への塗布に当たり必要により有機溶剤で希釈して使用される。
本発明の組成物は、プラスチック基材を金属膜で被覆したものに塗工し必要により乾燥させ、活性エネルギー線を照射することでプラスチック基材被覆金属膜の表面の少なくとも一部に硬化膜(ハードコート膜)を有する被覆物を得ることができる。
該塗工に際しては、種々の装置、例えば塗工機[バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター(サイズプレスロールコーター、ゲートロールコーター等)、エアナイフコーター、スピンコーター、ブレードコーター、スプレーコーター等]が使用できる。塗工膜厚は、乾燥後の膜厚として、通常0.5〜100μm、耐摩耗性、耐溶剤性、耐汚染性および乾燥性、硬化性の観点から好ましくは1〜50μmである。
金属膜被覆基材としては、上述のようにプラスチック基材を金属膜で被覆したものが挙げられる。プラスチック基材としては、各種の合成樹脂、例えば、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂が挙げられる。
また、プラスチック基材はその形状、寸法等は特に限定されない。プラスチック基材を被覆する金属膜の金属としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、金、銀、銅、すず、クロム、ニッケル、セレン、フッ化マグネシウム、硫化亜鉛、一酸化ケイ素が挙げられる。
金属膜の被覆方法は、特に限定されるものではなく、例えばプラスチック基材表面に金属を真空蒸着させる方法が挙げられる。金属膜の厚みは通常200nm以下、好ましくは50〜100nmである。
本発明の組成物の金属膜被覆基材への塗工後の乾燥方法としては、例えば熱風乾燥(ドライヤー等)が挙げられる。乾燥温度は、通常10〜200℃、乾燥速度および塗膜の表面平滑性の観点から好ましくは30〜150℃である。乾燥時間は通常10分以下、硬化膜(ハードコート膜)の物性および生産性の観点から好ましくは1〜5分である。
本発明における活性エネルギー線には、紫外線、電子線、X線、赤外線および可視光線が含まれる。これらの活性エネルギー線のうち硬化性および安全性の観点から好ましいのは紫外線である。
本発明の組成物を紫外線照射で硬化させる場合は、種々の紫外線照射装置[例えば型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]、光源としてはキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を使用することができる。紫外線の照射量は、通常10〜10,000mJ/cm2、組成物の硬化性および硬化物(硬化膜)の可撓性の観点から好ましくは100〜5,000mJ/cm2である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。以下において、特に指定しない限り、「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を示す。
製造例1
冷却管、撹拌装置、温度計を取り付けた反応容器にスチレン−無水マレイン酸共重合樹脂[商品名「SMA1000」、サートマー(株)製、スチレン/無水マレイン酸共重合比(モル比)1/1。スチレンのホモポリマーのTgは109℃。]50部とメチルエチルケトン(以下MEKと略記)40部を仕込み、80℃で加熱撹拌して均一に溶解させた。この溶液に2−ヒドロキシエチルアクリレート[商品名「ライトエステルHOA」、共栄社化学(株)製、以下同じ。]24.3部、ハイドロキノン0.1部を加え、30時間加熱撹拌して還流させた。放冷して固形分65%の共重合体(A−1)の溶液を得た。該溶液の酸価は130mgKOH/gであった。(A−1)のMnは2,000であった。
製造例2
製造例1と同様の反応容器にスチレン−無水マレイン酸共重合樹脂[商品名「SMA−EF40」、サートマー(株)製、スチレン/無水マレイン酸共重合比(モル比)4/1。]50部とMEK40部を仕込み、80℃で加熱撹拌して均一に溶解させた。この溶液に2−ヒドロキシエチルアクリレート9.9部、ハイドロキノン0.1部を加え、30時間加熱撹拌して還流させた。放冷して固形分60%の共重合体(A−2)の溶液を得た。該溶液の酸価は58mgKOH/gであった。(A−2)のMnは7,000であった。
製造例3
冷却管、撹拌装置、滴下装置および温度計を取り付けた反応容器に、MEK200部を仕込み80℃に加熱した後、イソボルニルアクリレート[商品名「ライトアクリレートIB−XA」、共栄社化学(株)製、ホモポリマーのTgは88℃。]210部、2−ヒドロキシエチルアクリレート115.7部、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)[商品名「V−65」、和光純薬工業(株)製、以下同じ。]のMEK溶液(V−65/MEK重量比=1/9、以下同じ。)19.3部を、6時間かけてそれぞれを同時滴下し、その後5時間加熱撹拌し還流させた。60℃まで放冷した後、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート[商品名「カレンズAOI」、昭和電工(株)製、以下同じ。]140.6部、ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50%溶液)[以下ビスマス触媒溶液と略記]0.2部、ハイドロキノン0.1部を加え、70℃で8時間加熱撹拌し反応させた。放冷して固形分68.3%%の共重合体(A−3)の溶液を得た。(A−3)のMnは30,000であった。
製造例4
製造例3において、MEK200部を300部に、イソボルニルアクリレート210部をイソボルニルメタアクリレート[商品名「ライトエステルIB−X」、共栄社化学(株)製、ホモポリマーのTgは180℃。]224部に、2−ヒドロキシエチルアクリレート115.7部を2−ヒドロキシエチルメタクリレート[商品名「ライトエステルHO−250」、共栄社化学(株)製]123.5部に、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)のMEK溶液13.4部を5.9部に、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート140.6部を133.3部に代えたこと以外は、製造例3と同様に行い、固形分61.2%の共重合体(A−4)の溶液を得た。(A−4)のMnは100,000であった。
製造例5
製造例3において、イソボルニルアクリレート210部をN−アクリルモルホリド[商品名「ACMO」、興人(株)製、ホモポリマーのTgは145℃。]180部に、2−ヒドロキシエチルアクリレート115.7部を100部に、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)のMEK溶液13.4部を88.4部に、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート140.6部を121.5部に代えたこと以外は、製造例3と同様に行い、固形分59.5%の共重合体(A−5)の溶液を得た。(A−5)のMnは5,000であった。
製造例6
製造例1と同様の反応容器に、PTMG[商品名「PTMG1000」三菱化学(株)製、以下同じ。]200部、EG26.7部を仕込み、50℃で加熱撹拌して均一に溶解させた。この溶液にIPDI 153.3部、ビスマス触媒溶液0.1部を仕込み、80℃で2時間反応させた。さらに2−ヒドロキシエチルアクリレート18.6部、ビスマス触媒溶液0.1部、MEK100部を仕込み80℃で10時間撹拌して還流させた。放冷して固形分79.9%のウレタンアクリレート(UA−1)の溶液を得た。
製造例7
製造例6において、2−ヒドロキシエチルアクリレート18.6部を2−ヒドロキシエチルメタクリレート20.8部に代えたこと以外は製造例6と同様に行い、固形分80.0%のウレタンアクリレート(UA−2)の溶液を得た。
実施例1〜15、比較例1〜5
表1の配合組成に従ってディスパーザーで混合撹拌して、実施例1〜15、比較例1〜5のハードコート組成物を得た。なお、表1では配合成分中の溶液成分[(A−1)〜(A−5)、(UA−1)〜(UA−2)の各溶液]の配合量は固形分量で表記した。
下記の被覆物作成方法に従い、プラスチック基材面、またはプラスチック基材を被覆した金属膜上に該組成物を塗布して、該金属膜の表面にハードコート膜を有する被覆物を作成した。表中の配合成分は下記のとおりである。なお、該組成物はいずれも各配合成分を一括配合し均一混合して作成した。
P−1M :2−メタアクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート[商品名「ライト
エステルP−1M」、共栄社化学(株)製]
DA600:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート[商品名「ネオマーDA−60
0」、三洋化成工業(株)製、Mn400]
PE3A :ペンタエリスリトールトリアクリレート[商品名「ライトアクリレートPE
3A」、共栄社化学(株)製、Mn200]
BA641:ビスフェノールAのEO2モル付加物のジアクリレート[商品名「ネオマー
BA−641」、三洋化成工業(株)製、Mn400]
I184 :1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア18
4」、チバスペシャルティケミカルズ(株)製]
164B :メタクリル変性シリコーンオイル[商品名「X−22−164B」、信越化
学(株)製]
MEK :メチルエチルケトン
<被覆物作成法>
上記ハードコート組成物を厚さ100μmのPETフィルム[商品名「コスモシャインA4300」、東洋紡績(株)製]基材の片面にバーコーターを用い、乾燥硬化後の膜厚が10μmになるように塗布し、60℃で3分間乾燥させた後、紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を500mJ/cm2照射し、PETフィルム表面に硬化膜(ハードコート膜)を有する被覆物試験片を作成した。該試験片について下記の(1)の方法で透明性の評価を行った。
また、基材表面にアルミを蒸着(厚みは50nm)させたABS板に変更して、上記と同様の方法でアルミ蒸着面上に硬化膜(ハードコート膜)を有する被覆物試験片を作成し、下記(2)、(3)の方法で耐擦傷性と密着性の評価を行った。結果を表2に示す。
<性能評価方法>
(1)透明性
(1−1)光線透過率
JIS−K7361−1に準拠し、全光線透過率測定装置[商品名「haze−gard dual」BYK gardner(株)製]を用いて光線透過率を測定した。単位は%。
(1−2)ヘーズ
JIS−K7105(1981年制定)に準拠し、ヘーズメータ[型番「haze−gard dual」、BYK gardner(株)製]を用いてヘーズ(%)を測定し、下記の基準で評価した。

◎ ヘーズが1.5未満
○ ヘーズが1.5〜3.0未満
△ ヘーズが3.0〜5.0未満
× ヘーズが5.0以上
(2)耐擦傷性
テープ[商品名「シンワファスナーマジクロス」、伸和(株)製、型1K2L、面A(オス)]を用い、300g/cm2荷重にて、被覆物の塗膜表面を50往復擦傷後、目視による外観を下記の基準で評価した。

◎ 全く擦り傷が付かない
○ 擦り傷が数本程度認められる
△ 擦り傷が10数本程度認められる
× 多数の擦り傷が認められ、表面が白化する
(3)密着性
(3−1)初期密着性
被覆物試験片を作成後直ちに、JIS K5400に準じ、碁盤目試験により下記の基準で評価した(隙間間隔1mm)。

◎ 残ったマス目数が100
○ 残ったマス目数が90〜99
△ 残ったマス目数が50〜89
× 残ったマス目数が0〜49
(3−2)耐湿熱密着性
被覆物試験片を、65℃、95%RHの条件で72時間静置後、さらに23℃、湿度50%RHの条件で24時間静置した後、JIS K5400に準じ、碁盤目試験により下記の基準で評価した(隙間間隔1mm)。

◎ 残ったマス目数が100
○ 残ったマス目数が90〜99
△ 残ったマス目数が50〜89
× 残ったマス目数が0〜49
本発明のハードコート組成物をプラスチック基材被覆金属膜の表面に塗布し活性エネルギー線を照射して硬化させてなる硬化膜(ハードコート膜)は、耐擦傷性、透明性、金属膜との密着性および該密着性の耐湿熱性等に優れるため、特に携帯電話、デジタルカメラ等に幅広く使用されている、金属膜で被覆された部品の傷つき防止を目的として好適に使用することができ、極めて有用である。

Claims (8)

  1. 下記の(A)、(B)、(C)および(D)を含有してなることを特徴とする、プラスチック基材被覆金属膜用ハードコート組成物。
    (A)水酸基含有(メタ)アクリレート(a2)、ホモポリマーのガラス転移点が80〜200℃で(a2)と反応性の官能基を有しないエチレン性不飽和モノマー(a1)、および(a2)と反応性の官能基を有する、(a1)以外のエチレン性不飽和モノマー(a3)を構成単位とし、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する数平均分子量2,000〜100,000の共重合体
    (B)該(A)と異なりリン酸基を有し、少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有するモノマー
    (C)リン酸基およびウレタン基を有さず、(メタ)アクリロイル基を2〜6個有する数平均分子量1,500以下の多官能(メタ)アクリレートモノマー
    (D)光重合開始剤
  2. (A)〜(D)の合計重量に基づく割合が、(A)が35〜50%、(B)が4〜10%、(C)が43〜55%、(D)が1〜15%である請求項1記載の組成物。
  3. さらに、ポリイソシアネート、ポリオールおよび水酸基含有(メタ)アクリレートから形成されるウレタン(メタ)アクリレートを含有させてなる請求項1または2記載の組成物。
  4. ウレタン(メタ)アクリレートの含有量が、(A)〜(D)の合計重量に基づいて1〜10%である請求項3記載の組成物。
  5. さらに、有機溶剤を含有させてなる請求項1〜4のいずれか記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか記載の組成物を、プラスチック基材を被覆する金属膜の表面の少なくとも一部に塗布し活性エネルギー線を照射して硬化させてなるハードコート膜。
  7. 請求項6記載のハードコート膜を、プラスチック基材を被覆する金属膜の表面の少なくとも一部に有するプラスチック基材被覆物。
  8. 請求項1〜5のいずれか記載の組成物を、プラスチック基材を被覆する金属膜の表面の少なくとも一部に塗布し活性エネルギー線を照射して硬化させることを特徴とするプラスチック基材被覆物の製造方法。
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