JP5463120B2 - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents
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Description
そこでこれらの欠点を改良するために、表面にハードコート剤をコーティングすることが一般的な手段として行われており、該ハードコート剤としては、オルガノポリシロキサンやメラミン等の熱硬化型ハードコート剤、および多官能アクリレート等の活性エネルギー線硬化型ハードコート剤が知られている。
しかしながら、該熱硬化型ハードコート剤は硬化に長時間と多大なスペースを必要とすることから生産性等に問題があり、近年では活性エネルギー線硬化型ハードコート剤が主流となっている。該活性エネルギー線硬化型ハードコート剤としては、分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する多官能アクリレートからなるハードコート剤が広く知られている。(例えば、特許文献1、2参照)。
本発明の目的は、表面硬度と耐擦傷性に優れ、かつ収縮率の小さいハードコート膜を与える、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
(1)該ハードコート膜は硬化時の収縮率が小さい。
(2)該ハードコート膜被覆物は表面硬度および耐擦傷性に優れる。
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレート(A)は、100〜300(好ましくは125〜250)の(メタ)アクリロイル基当量(g/eq、以下数値のみを示す。)、1〜18(好ましくは2〜15)の水酸基価(mgKOH/g、以下数値のみを示す。)および3,000〜30,000(好ましくは5,000〜10,000)の数平均分子量[以下Mnと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による。]を有するポリマー(a1)と、ポリイソシアネート(a2)から形成される。
該ポリマー(a1)の(メタ)アクリロイル基当量が100未満のものは工業上得るのが困難であり、300を超えると後述のハードコート膜被覆物の耐擦傷性が低下する;(a1)の水酸基価が1未満では後述のハードコート膜の収縮率が大きくなり、18を超えるとウレタン化後に高粘度となりハンドリング性が悪くなり、また、ウレタン化時の架橋で三次元ゲルを生じやすく基材への塗布性が悪くなる;また、(a1)のMnが3,000未満では後述のハードコート膜の収縮率が大きくなり、30,000を超えると高粘度となりハンドリング性が悪くなる。
なお、ここにおいてウレタン(メタ)アクリレートとは、ウレタンアクリレートおよび/またはウレタンメタアクリレートを意味するものとし、以下においても同様である。
<(メタ)アクリロイル基当量の測定方法>
ポリマー(a1)1〜2g(サンプリング重量Sgとする)をアセトン20mlに溶解させ、モルホリンの20重量%メタノール溶液10mlを添加する。さらに75重量%酢酸水溶液1mlを加えて30分間反応させる。反応終了後、無水酢酸の40重量%アセトニトリル溶液25mlを加え、撹拌した後、0.5mol/L塩化水素メタノール溶液で滴定する(滴定量αml)。ポリマー(a1)を用いないブランク測定を同様に行い滴定する(滴定量α0ml)。(メタ)アクリロイル基当量は下式から求められる。
(メタ)アクリロイル基当量(g/eq)=2000×S/[(α0−α)×f]
但し f:0.5mol/L塩化水素メタノール溶液の力価
S:ポリマー(a1)の重量(単位g)
ポリマー(a1)約10g(サンプリング重量Sgとする)を無水酢酸/ピリジン(体積比1/5)の混合液5mlに溶解させた後、100℃で1時間、無水酢酸と(a1)中の水酸基とを反応させる。さらに水を加えて100℃で10分間撹拌して、過剰の無水酢酸を分解する。その後0.5mol/Lの水酸化カリウム水溶液で滴定する(滴定量βml)。ポリマー(a1)を用いないブランク測定を同様に行い滴定する(滴定量β0ml)。水酸基価は下式から求められる。
水酸基価(mgKOH/g)=(β0−β)×f×28.05/S
但し f:0.5mol/L水酸化カリウム水溶液の力価
S:ポリマー(a1)の実採取重量(単位g)
ポリマー(a1)10mgをジメチルホルムアミド8gに溶解させたものについて下記の条件でGPC測定する。なお検量線はMnが既知のポリスチレンで作成する。
(GPC測定条件)
装置 : HLC−8220GPC、東ソー(株)製
カラム : TSK gel α−M
Guard column α
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.125重量%のジメチルホルムアミド溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 示差屈折計
標準 : ポリスチレン
(e1)グリシジルエーテル基含有(メタ)アクリレート
炭素数(以下Cと略記)6〜20、例えばグリシジルエーテル基が1個のもの[グリシジル(メタ)アクリレート、グリセリンジアクリレートモノグリシジルエーテル等];
C7〜20、例えばオキセタン基が1個のもの[3−メチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルモノオキセタン等];
C8〜20、例えばテトラヒドロフルフリル基が1個のもの[テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等]。
2価アルコールとしては、C2〜20、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール(以下それぞれEG、PG、TMG、DEG、DPGと略記)等;
3価アルコールとしては、C3〜20、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン(以下それぞれGR、TMPと略記)等;
4価またはそれ以上の多価アルコールとしては、C5〜20、例えばジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール(以下それぞれDTMP、PE、DPEと略記)等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、低重合度のアルキレンオキシド(以下AOと略記)開環重合物、前記多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコールまたは、多価(2価〜4価またはそれ以上)フェノールの低モルAO付加物[ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール(以下それぞれPEG、PPG、PTMGと略記)、ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンおよびビスフェノールAのエチレンオキシド(以下EOと略記)2〜4モル付加物等];
ポリエステルポリオールとしては、低縮合度の縮合ポリエステルポリオール[ポリ(2価〜4価)カルボン酸と過剰(カルボキシル基1個当り1モル)の多価(2価〜4価)アルコールとの縮合物(ジヒドロキシエチルアジペート等)等]および該多価アルコールの低モルラクトン(C4〜15、例えばカプロラクトン)付加物[EGのカプロラクトン1モル付加物等]が挙げられる。
ルイス酸としては、フッ化ホウ素化合物[三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素錯体(三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体等)等]、金属ハライド(三塩化アルミニウム、三塩化鉄、四塩化スズ、四塩化チタン等)等;金属錯体としては、アルミニウムポルフィリン錯体(エチルアルミニウムテトラフェニルポルフィリン錯体、塩化アルミニウムテトラフェニルポルフィリン錯体等)等が挙げられる。
これらの重合反応触媒のうち、副反応抑制の観点から好ましいのはフッ化ホウ素化合物、アルミニウムポルフィリン錯体、さらに好ましいのは三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素錯体およびアルミニウムポルフィリン錯体である。
溶剤の使用量は、(e)、または(e)と(f)の合計重量に基づいて通常5〜500%、混合物の取り扱い性および反応速度の観点から、好ましくは10〜300%である。
反応温度は、反応速度と副反応抑制の観点から好ましくは5〜65℃、さらに好ましくは10〜50℃、反応時間は反応率および生産性の観点から好ましくは1〜96時間、さらに好ましくは2〜72時間である。
(e’)としては、C2〜15、例えばAO[EO、プロピレンオキシド(以下POと略記)、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、ヘキシレンオキシド等]、エピハロヒドリン[エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等]、オキセタン化合物[2−エチルヘキシルオキセタン等]、テトラヒドロフラン化合物[テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン等]、脂環含有エポキシ化合物[1,2−エポキシシクロペンタン、1,2−エポキシシクロヘキサン等]が挙げられる。
上記の不飽和二重結合を有するエポキシ化合物の不飽和二重結合の重合は、公知の方法で行うことができるが、エポキシ基の重合を防止する観点から反応温度は好ましくは150℃以下である。
(g1)ハロアルキル基含有オキシラン
C3〜4、例えばエピハロヒドリン[エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等]、1,2−エポキシクロロエタン
(g2)ハロアルキル基含有オキセタン
C5〜10、例えば3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、3−クロロメチル−3−メチルオキセタン、3−ブロモメチル−3−メチルオキセタン、3−クロロエチル−3−メチルオキセタン
(g3)ハロアルキル基含有オキソラン
C5〜10、例えばテトラヒドロフルフリルクロライド、テトラヒドロフルフリルブロマイド。
溶剤の使用量は、(g)、または(g)と(f)の合計重量に基づいて通常5〜500%、混合物の取り扱い性および反応速度の観点から、好ましくは10〜300%である。
反応温度は、反応速度と副反応抑制の観点から好ましくは5〜100℃、さらに好ましくは10〜90℃、反応時間は反応率および生産性の観点から好ましくは1〜96時間、さらに好ましくは2〜72時間である。
アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム等、またアミン化合物としては、C3〜15、例えばトリエチルアミン、トリプロピルアミン、ピリジン、ジアザビシクロアルケン{1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7〔DBU[サンアプロ(株)製、登録商標]〕等}が挙げられる。
溶剤の使用量は(g)と(メタ)アクリル酸塩の合計重量に基づいて通常5〜500%、混合物の取り扱い性および反応速度の観点から、好ましくは10〜300%である。
反応温度は、反応速度と副反応抑制の観点から好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃、反応時間は反応率および生産性の観点から好ましくは1〜96時間、さらに好ましくは2〜72時間である。
(a21)C6〜20(但しNCO基中の炭素原子の数を除く。以下同じ。)の芳香族PI
ジイソシアネート(以下、DIと略記)、例えば1,3−および/または1,4−フェニレンDI、2,4−および/または2,6−トリレンDI(2,4−および/または2,6−TDI)、4, 4’−および/または2,4’−ジフェニルメタンDI(4, 4’−および/または2,4’−MDI)、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニ ル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンDI、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、および3官能以上のPI(トリイソシアネート等)等、例えば粗製TDI、粗製MDI(ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート)、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート;
DI、例えばエチレンDI、テトラメチレンDI、ヘキサメチレンDI(HDI)、ヘプタメチレンDI、オクタメチレンDI、ノナメチレンDI、デカメチレンDI、ドデカメチレンDI、2,2,4−および/または2,4,4 −トリメチルヘキサメチレンD
I、リジンDI、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、2,6−ジイソシアナトエチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネートおよびトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、および3官能以上のPI(トリイソシアネート等)等、例えば1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートおよびリジンエステルトリイソシアネート(リジンとアルカノールアミンの反応生成物のホスゲン化物、例えば2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、2−および/または3−イソシアナトプロピル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート);
DI、例えばイソホロンDI(IPDI)、2,4−および/または2,6−メチルシクロヘキサンDI(2,4−および/または2,6−水添TDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−および/または2,4’−DI(4, 4’−および/または2,4’
−水添MDI)、シクロヘキシレンDI、メチルシクロヘキシレンDI、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキシレン−1,2−ジカルボキシレートおよび2,5−および/または2,6−ノルボルナンDI、ダイマー酸DI(DDI)、および3官能以上のPI(トリイソシアネート等)等、例えばビシクロヘプタントリイソシアネート;
m−および/またはp−キシリレンDI(m−および/またはp−XDI)、ジエチルベンゼンDIおよびα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンDI(α,α,α’,α’−TMXDI);
これらのうち後述する本発明のハードコート膜(以下において硬化物ということがある。)の耐光性の観点から好ましいのは(a22)および(a23)である。
(a1)と(a2)から形成されてなるウレタン(メタ)アクリレート(A)の末端基は、(A)の貯蔵安定性の観点からOH基が好ましい。
有機ビスマスカルボキシレートは、一般式Bi(OCOR)3 で表され、Rとしては1価の、脂肪族基[C1〜20、例えばアルキル(メチル、エチル、n−およびi−プロピル、n−、i−、sec−およびt−ブチル、オクチル、2−エチルヘキシル、デシルおよびドデシル等)基およびアルケニル(1−、2−およびi−プロペニル、1−、2−および3−ブテニル等)基]、芳香(脂肪)族(C6〜20、例えばフェニル、トルイル、キシリル、ヘキシルフェニル、キシレニル、ベンジルおよびフェニルエチル)基および脂環含有(C3〜10、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチルおよびシクロヘキシルメチル)炭化水素基等が挙げられる。
これらのRのうち耐加水分解性の観点から好ましいのはC2〜12の脂肪族基、およびC5〜10の脂環含有炭化水素基である。
有機ビスマスカルボキシレートの具体例としては、ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)、ビスマストリ(デカノエート)等が挙げられる。
加水分解性の観点から好ましいRも上記と同じである。有機ビスマスアルコキシドの具体例としては、トリブトキシビスマス、トリ−2−エチルへキシロキシビスマス等が挙げられる。
該キレート化合物の具体例としては、ビス(アセチルアセトン)ビスマス等が挙げられる。
4級アンモニウム塩には、テトラアルキル(アルキル基はC1〜4)アンモニウムブロマイド、テトラアルキル(アルキル基はC1〜4)アンモニウムパークロレート等が含まれる。
剤の使用量は、(a1)と(a2)の合計重量に基づいて通常5,000%以下、混合物の取り扱い性および反応速度の観点から好ましくは10〜1,000%である。
反応温度は、通常40〜100℃、反応性および(メタ)アクリロイル基の重合防止の観点から好ましくは60〜90℃である。
反応時間は、通常2〜20時間、反応率および生産性の観点から好ましくは3〜15時間である。
多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)には、C8以上かつMn3,000以下の、ジ(メタ)アクリレート(B1)、ポリ(3価〜6価またはそれ以上)(メタ)アクリレート(B2)およびこれらの2種類以上の混合物が含まれる。(B1)としては下記のものが挙げられる。
(B11)ポリオキシアルキレン(アルキレンはC2〜4)(分子量106以上かつMn3,000以下)ジ(メタ)アクリレート
PEG(Mn400)、PPG(Mn200)およびPTMG(Mn650)の各ジ(メタ)アクリレート等;
2価フェノール化合物[C6〜18、例えば単環フェノール(カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン等)、縮合多環フェノール(ジヒドロキシナフタレン等)、ビスフェノール化合物]のAO付加物[レゾルシノールのEO4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ジヒドロキシナフタレンのPO4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA、−Fおよび−Sの、EO2モル、およびPO4モル各付加物等]の各ジ(メタ)アクリレート等;
ネオペンチルグリコール(以下、NPGと略記)および1,6−ヘキサンジオール(以下、1,6−HDと略記)の各ジ(メタ)アクリレート等;
ジメチロールトリシクロデカンのジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールのジ(メタ)アクリレートおよび水素化ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート等;
ビスフェノールA、−Fおよび−Sのジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸の反応生成物、ビスフェノールA、−Fおよび−SのAO付加物(EO2モルおよびPO4モル各付加物等)のジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸の反応生成物。
TMPトリ(メタ)アクリレート、GRのトリ(メタ)アクリレート、TMPのEO3モルおよびPO3モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート、GRのEO3モルおよびPO3モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート、PEのトリ(メタ)アクリレート、PEのテトラ(メタ)アクリレート、PEのEO4モル付加物のテトラ(メタ)アクリレート、DPEのペンタ(メタ)アクリレート、DPEのヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(C)としては、ベンゾイン化合物[C14〜18、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル];
アセトフェノン化合物〔C8〜18、例えばアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン〕;
アントラキノン化合物[C14〜19、例えば2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン];
チオキサントン化合物[C13〜17、例えば2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン];
ケタール化合物[C16〜17、例えばアセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール];
ベンゾフェノン化合物[C13〜21、例えばベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノン];
ホスフィンオキシド[C22〜28、例えば2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド];
およびこれらの混合物等が挙げられる。
無機充填剤としては、アルミナ[酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミナホワイト(アルミナ水和物)、シリカアルミナ(アルミナとシリカの融着物、アルミナの表面にシリカをコーティングしたもの等)]、ジルコニア、炭化タングステン、炭化チタン、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ダイヤモンド、カーボンブラック(チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等)、シリカ(微粉ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ藻、コロイダルシリカ等)、ケイ酸塩(微粉ケイ酸マグネシウム、タルク、ソープストーン、ステアライト、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸ソーダ等)、炭酸塩[沈降性(活性、乾式、重質または軽質)炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等]、クレー(カオリン質クレー、セリサイト質クレー、バイロフィライト質クレー、モンモリロナイト質クレー、ベントナイト、酸性白土等)、硫酸塩[硫酸アルミニウム(硫酸バンド、サチンホワイト等)、硫酸バリウム(バライト粉、沈降性硫酸バリウム、リトポン等)、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム(石コウ)(無水石コウ、半水石コウ等)等]、鉛白、雲母粉、亜鉛華、酸化チタン、活性フッ化カルシウム、セメント、石灰、亜硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、アスベスト、ガラスファイバー、ロックファイバーおよびマイクロバルーン等が挙げられる。
無機充填剤は、2種以上併用してもよく、また2種以上が複合化(例えばシリカに酸化チタンが融着)されたものでもよい。無機充填剤の形状は、特に限定されず、例えば不定形状、球状、中空状、多孔質状、花弁状、凝集状および粒状のいずれでもよい。
無機充填剤の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常50%以下、硬化物の耐擦傷性、耐熱性および可撓性の観点から好ましくは5〜30%、さらに好ましくは10〜25%である。
また、有機充填剤の数平均粒径(μm)は、塗工性および硬化物の光透過性の観点から、好ましくは0.01〜30、さらに好ましくは0.05〜10である。
有機充填剤の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常50%以下、硬化物の耐熱性および樹脂組成物の塗工性の観点から好ましくは5〜40%、さらに好ましくは10〜35%である。
(D21)のうち帯電防止性の観点から好ましいのは超強酸の共役塩基のアミジニウム塩とグアニジウム塩である。
(D22)のうち帯電防止性の観点から好ましいのはスルホン酸塩である。
(D3)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.01〜2%である。
(1)ポリオキシアルキレン型
脂肪族アルコール(C4〜30)、[アルキル(C1〜30)]フェノール、脂肪族(C4〜30)アミンおよび脂肪族(C4〜30)アミドの、AO1〜30モル付加物
脂肪族アルコールとしては、n−、i−、sec−およびt−ブタノール、オクタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ドデカノール、オレイルアルコール等;(アルキル
)フェノールとしては、フェノール、メチルフェノールおよびノニルフェノール等;脂肪族アミンとしては、ラウリルアミンおよびメチルステアリルアミン等;および脂肪族アミドとしては、ステアリン酸アミド等が挙げられる。
(2)多価アルコール型
C4〜30の脂肪酸(オクチル酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸等)と多価(2価〜6価またはそれ以上)アルコール(例えばGR、PE、SOおよびソルビタン)のモノエステル化合物。
(3)カルボン酸塩型
C4〜30の脂肪酸(前記に同じ)のアルカリ金属(前記に同じ)塩。
(4)硫酸エステル型
C4〜30の脂肪族アルコール(前記に同じ)および脂肪族アルコールのAO(C2〜4)1〜30モル付加物の硫酸エステルアルカリ金属(前記に同じ)塩等。
(5)スルホン酸塩型
[アルキル(C1〜30)]フェノール(前記に同じ)のスルホン酸アルカリ金属(前記に同じ)塩
(6)リン酸エステル型
C4〜30の脂肪族アルコール(前記に同じ)および脂肪族アルコールのAO(C2〜4)1〜30モル付加物のリン酸モノ−およびジエステルの塩[アルカリ金属(前記に同じ)塩、4級アンモニウム塩等]
(7)1〜3級アミン塩型
C4〜30の脂肪族アミン[1級アミン(ラウリルアミン等)、2級アミン(ジブチルアミン等)および3級アミン(ジメチルステアリルアミン等)]塩酸塩、トリエタノールアミンとC4〜30の脂肪酸(前記に同じ)のモノエステルの無機酸(塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸等)塩
(8)4級アンモニウム塩型
C4〜30の4級アンモニウム(ブチルトリメチルアンモニウム、ジエチルラウリルメチルアンモニウム、ジメチルジステアリルアンモニウム等)の無機酸(前記に同じ)塩等が挙げられる。
(D4)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.05〜3%である。
(D5)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および硬化膜の透明性の観点から好ましくは0.5〜3%である。
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等)、エポキシド(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等)、イソシアネート化合物(γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等)、ポリマー型(ポリ
メトキシジメチルシロキサン、ポリエトキシジメチルシロキサン等)、カチオン型[N−(N−ベンジル−β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等]等が挙げられる。
(D6)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および硬化性の観点から好ましくは0.5〜3%である。
(1)アゾ顔料
不溶性モノアゾ顔料(トルイジンレッド、パーマネントカーミンFB、ファストイエローG等)、不溶性ジスアゾ顔料(ジスアゾイエローAAA、ジスアゾオレンジPMP等)、アゾレーキ(溶性アゾ顔料)(レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B等)、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等
(2)多環式顔料
フタロシアニンブルー、インダントロンブルー、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等
(3)染つけレーキ
塩基性染料(ビクトリアピュアブルーBOレーキ等)、酸性染料(アルカリブルートーナー等)等
(4)その他
アジン顔料(アニリンブラック等)、昼光蛍光顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料等。
(1)金属酸化物(酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン等)
(2)カーボンブラック
(D8)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.1〜2%である。
(D9)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.01〜2%である。
(D10)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.005〜2%である。
(D11)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および硬化性の観点から好ましくは0.005〜2%である。
該有機溶剤としては、例えば、アルコール(C1〜10、例えばメタノール、エタノール、n−およびi−プロパノール、n−、sec−およびt−ブタノール、ベンジルアルコール、オクタノール)、ケトン(C3〜8、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステルまたはエーテルエステル(C4〜10、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、EGモノメチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルアセテート等、エーテル[C4〜10、例えばEGモノメチルエーテル(メチルセロソロブ)、EGモノエチルエーテル(エチルセロソロブ)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソロブ)、プロピレングリコールモノメチルエーテル]、芳香族炭化水素(C6〜10、例えばベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(C3〜10、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン)、ハロゲン化炭化水素(C1〜2、例えばメチレンジクロライド、エチレンジクロライド)、石油系溶剤(石油エーテル、石油ナフサ等)が挙げられる。これらは1種単独使用でも、2種以上併用してもよい。
有機溶剤の使用量は、有機溶剤を加える前の本発明の組成物の全重量に基づいて、通常400%以下、取り扱いの容易さおよび塗工安定性の観点から好ましくは25〜250、さらに好ましくは40〜150%である。
該塗工に際しては、種々の装置、例えば塗工機[バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター(サイズプレスロールコーター、ゲートロールコーター等)、エアナイフコーター、スピンコーター、ブレードコーター等]が使用できる。
塗工膜厚は、乾燥硬化後の膜厚として、通常0.5〜250μm、耐摩耗性、耐溶剤性、耐汚染性および乾燥性、硬化性の観点から好ましくは1〜50μmである。
紫外線の照射量は、通常10〜10,000mJ/cm2、組成物の硬化性および硬化
物の劣化抑制の観点から好ましくは100〜5,000mJ/cm2である。
撹拌機、冷却管、滴下ロートおよび温度計を備えた反応容器に、クロロホルム5部、プロピレングリコール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで四塩化スズ(無水)[試薬、和光純薬(株)製、以下同じ。]0.52部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート[商品名「SR−378」、サートマー(株)製、以下同じ。]97.6部とクロロホルム45部の混合液を2時間かけて加え、15℃でさらに4時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液3.8部を加えて中和し、ついでクロロホルム50部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して、水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−1)を得た。(a1−1)のアクリロイル基当量は129、水酸基価は15、Mnは7,500であった。
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム5部、2−プロパノール5部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体[試薬、和光純薬(株)製、以下同じ。]0.13部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート250.5部とクロロホルム145部の混合液を3時間かけて加え、15℃でさらに3時間反応させた。その後さらに三フッ化ホウ素ジエチルエーテル0.1部を添加して2時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液8.6部を加えて中和し、ついでクロロホルム100部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して、水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−2)を得た。(a1−2)のアクリロイル基当量は130.6、水酸基価は18、Mnは3,000であった。
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム10部、2−プロパノール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで四塩化スズ(無水)0.25部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート499部とクロロホルム300部の混合液を4時間かけて加え、15℃でさらに3時間反応させた。その後さらに四塩化スズ(無水)0.1部を添加し3時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液2部を加えて中和し、ついでクロロホルム200部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して、水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−3)を得た。(a1−3)のアクリロイル基当量は128、水酸基価は2、Mnは30,000であった。
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム30部、2−プロパノール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.41部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート42.6部とエピクロルヒドリン[試薬、和光純薬(株)製、以下同じ。]7.92部の混合液を滴下し、滴下終了後から1時間毎にエピクロルヒドリン7.92部ずつを4回、計31.68部を滴下した後、15℃でさらに2時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液6部を加えて中和し、ついでクロロホルム20部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−4)を得た。(a1−4)のアクリロイル基当量は250、水酸基価は11.2、Mnは5,000であった。
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム60部、2−プロパノール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.83部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート71.2部とエピクロルヒドリン18.88部の混合液を滴下し、滴下終了後から1時間毎にエピクロルヒドリン18.88部ずつを4回、計75.52部を滴下した後、15℃で2時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液12.6部を加えて中和し、ついでクロロホルム50部を加えて分液し水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−5)を得た。(a1−5)のアクリロイル基当量は300、水酸基価は5.6、Mnは10,000であった。
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム5部、プロピレングリコール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで四塩化スズ(無水)0.46部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート82部、グリシジルメタクリレート[商品名「ブレンマーG」、日油(株)製、以下同じ。]10.1部とクロロホルム45部の混合液を2時間かけて加え、15℃でさらに4時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液3.8部を加えて中和し、ついでクロロホルム50部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で除去して、水酸基、並びにアクリロイル基およびメタアクリロイル基を含有するポリマー(a1−6)を得た。(a1−6)のアクリロイル基とメタアクリロイル基の合計から求められる当量は130、水酸基価は15.9、Mnは7,050であった。
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム10部、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体5部を添加して均一混合した。反応容器内を15℃に温度調整し、ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート248.7部とクロロホルム150部の混合液を4時間かけて加え、15℃でさらに1時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液36.5部を加えて中和し、ついでクロロホルム100部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して、水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−7)を得た。(a1−7)のアクリロイル基当量は128.4、水酸基価は15.8、Mnは7,000であった。
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム20部、2−プロパノール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.25部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート12.8部とエピクロルヒドリン7.3部の混合液を滴下し、滴下終了後から1時間毎にエピクロルヒドリン7.3部ずつを4回、計29.2部を滴下した後、15℃で2時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液3.8部を加えて中和し、ついでクロロホルム20部を加えて分液し水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1’−1)を得た。(a1’−1)のアクリロイル基当量は504、水酸基価は18.6、Mnは3,000であった。
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム50部、2−プロパノール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.7部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート193.5部とクロロホルム120部の混合液を3時間かけて加え、15℃でさらに3時間反応させた。その後さらに三フッ化ホウ素ジエチルエーテル0.1部を添加して2時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液10.5部を加えて中和し、ついでクロロホルム50部を加えて分液し水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1’−2)を得た。(a1’−2)のアクリロイル基当量は133、水酸基価は28、Mnは2,000であった。
製造例1と同様の反応容器に、(a1−3)100部、クロロホルム50部、を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで四塩化スズ(無水)10部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート320部とクロロホルム200部の混合液を3時間かけて加え、15℃でさらに3時間反応させた。その後さらに四塩化スズ(無水)0.1部を添加し3時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液135部を加えて中和し、ついでクロロホルム150部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して、水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1’−3)を得た。(a1’−3)のアクリロイル基当量は128、水酸基価は0.4、Mnは125,000であった。
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、(a1−1)100部、水添MDI[商品名「デスモジュールW」、住友バイエルウレタン(株)製、4, 4’−および/または2,4’−水添MDI、以下同じ。]2部、およびウレタン化触媒[ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50%溶液)、以下同じ。]0.2部を仕込み、80℃で6時間反応させて、両末端OH基のウレタンアクリレート(A−1)を得た。(A−1)のMnは18,000であった。
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、(a1−2)80部、HDIのヌレート化物[商品名「デュラネートTLA−100」、旭化成ケミカルズ(株)製、以下同じ。]4部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A−2)を得た。(A−2)のMnは7,800であった。
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、(a1−3)150部、HDIのヌレート化物0.6部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A−3)を得た。(A−3)のMnは40,000であった。
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、(a1−4)150部、HDI[商品名「デュラネート50M」、旭化成ケミカルズ(株)製、以下同じ。]2.5部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A−4)を得た。(A−4)のMnは10,000であった。
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、(a1−5)150部、HDI 2.2部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A−5)を得た。(A−5)のMnは80,000であった。
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、ポリマー(a1−6)100部、HDI 1.6部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、両末端OH基のウレタン(メタ)アクリレート(A−6)を得た。(A−6)のMnは21,800であった。
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部に代えて、ポリマー(a1−7)150部、水添MDI 4部、を用いたこと以外は製造例11と同様にして、両末端OH基のウレタンアクリレート(A−7)を得た。(A−7)のMnは25,000であった。
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、ポリマー(a1’−1)150部、HDI 7部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A’−1)を得た。(A’−1)のMnは18,800であった。
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、PEのトリアクリレート[商品名「ライトアクリレートPE−3A」、共栄社化学(株)製、アクリロイル基当量100、水酸基価115、Mn276、以下同じ。]322部、水添MDI 75.5部、メチルエチルケトン200部、ウレタン化触媒0.2部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A’−2)を得た。(A’−2)のMnは730であった。
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部に代えて、ポリマー(a1’−2)150部、水添MDI 9.3部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A’−3)を得た。(A’−3)のMnは4,300であった。
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部に代えて、ポリマー(a1’−3)150部、HDI 0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A’−4)を得た。(A’−4)のMnは230,000であった。
表1の配合組成に従ってディスパーザーで混合撹拌し、実施例1〜13、比較例1〜7の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得た。下記の被覆物作成法に従い、該組成物をフィルム基材に塗布して、ハードコート膜被覆物を作成した。表中の配合成分は下記のとおりである。なお、実施例、比較例ではいずれも成分を一括配合し均一混合して組成物を作成した。
業(株)製]
TMP3MA:TMPトリメタクリレート[商品名「ライトエステルTMP」、共栄社化
学(株)製]
PE−3A :PEトリアクリレート[商品名「ライトアクリレートPE−3A」、共栄
社化学(株)製]
I184 :1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア1
84」、チバスペシャルティケミカルズ(株)製]
MEK−ST:コロイダルシリカメチルエチルケトン溶液[商品名「スノーテックス M
EK−ST」、日産化学(株)製]
MEK :メチルエチルケトン
上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を厚さ100μmのPETフィルム[商品名「コスモシャインA4300」、東洋紡績(株)製]基材の片面にバーコーターを用い、乾燥硬化後の膜厚が5μmになるように塗布し、60℃で3分間乾燥させた後、紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を250mJ/cm2照射し、基材フィルム表面にハードコート膜(硬化膜)を有する被覆物を作成した。該被覆物について下記の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。
(1)耐擦傷性
スチールウール#0000を用い、250g/cm2荷重にてハードコート膜表面上を
10往復させ、傷付きの状況を目視により下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎ 全く傷が付かない。
○ 引っかき傷がわずかに認められる。
△ 引っかき傷が十数本〜数十本程度認められる。
× 多数の引っかき傷が認められ、表面が白化する。
JIS K5600に準じ、鉛筆を45度の角度で、ハードコート膜表面上から750gの荷重をかけて5mm程度引っかき、傷の付き具合を確認した。5回測定を行い、5回中4回以上傷がつかない鉛筆の硬さで一番硬いものを、硬化膜の鉛筆硬度とした。
作成したハードコート膜被覆物を10cm×10cmにカットして、80℃の乾燥機中に1時間静置した後、室温で1時間静置した。水平なガラス板上にハードコート膜側を上にして被覆物を置いて、浮き上がった4辺それぞれの高さを測定し、4つの測定値の合計(単位:mm)から低収縮性を下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎ 40mm未満
○ 40mm以上60mm未満
△ 60mm以上80mm未満
× 80mm以上
Claims (8)
- 100〜300の(メタ)アクリロイル基当量(g/eq)、1〜18の水酸基価(mgKOH/g)および3,000〜30,000の数平均分子量を有するポリマー(a1)と、ポリイソシアネート(a2)からなるウレタン(メタ)アクリレート(A)、並びに(A)を除く多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)を含有してなり、(a1)がグリシジル(メタ)アクリレートの開環重合物である活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
- (A)の重量に基づく(B)の割合が、20〜200%である請求項1記載の組成物。
- さらに、光重合開始剤(C)を含有させてなる請求項1または2記載の組成物。
- さらに、充填剤、帯電防止剤、スリップ剤、分散剤、チクソトロピー性付与剤、シランカップリング剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤および紫外線吸収剤からなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤を含有させてなる請求項1〜3のいずれか記載の組成物。
- 請求項1〜4のいずれか記載の組成物を硬化させてなるハードコート膜。
- 請求項5記載のハードコート膜を基材の少なくとも片面の少なくとも一部に有するハードコート膜被覆物。
- 請求項6記載の被覆物を用いてなる、フラットパネルディスプレイまたはタッチパネル。
- 請求項1〜4のいずれか記載の組成物を基材の少なくとも片面の少なくとも一部に塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させることを特徴とするハードコート膜被覆物の製造方法。
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