JP5463120B2 - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、ポリエステル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等のプラスチックの基材表面に耐擦傷性や高い鉛筆硬度を付与し、かつ反り(カール)の少ないハードコート膜(以下、硬化膜ということがある。)を形成させる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。
現在、プラスチックは自動車業界、電気・電子業界を始めとしてあらゆる産業界で大量に使われている。その理由は、加工性、および透明性等の光学特性に優れることに加えて、軽量、安価であることにあるとされるが、通常、プラスチックはガラス等に比べて柔らかく、表面に傷が付きやすい等の欠点を有している。
そこでこれらの欠点を改良するために、表面にハードコート剤をコーティングすることが一般的な手段として行われており、該ハードコート剤としては、オルガノポリシロキサンやメラミン等の熱硬化型ハードコート剤、および多官能アクリレート等の活性エネルギー線硬化型ハードコート剤が知られている。
しかしながら、該熱硬化型ハードコート剤は硬化に長時間と多大なスペースを必要とすることから生産性等に問題があり、近年では活性エネルギー線硬化型ハードコート剤が主流となっている。該活性エネルギー線硬化型ハードコート剤としては、分子中に少なくとも2個のエチレン性不飽和基を有する多官能アクリレートからなるハードコート剤が広く知られている。(例えば、特許文献1、2参照)。
特公昭49− 22951号公報 特開昭56−135526号公報
上記の多官能アクリレートからなるハードコート剤は、架橋密度を増大させて硬化膜の表面硬度を上げ、耐擦傷性を付与するものであり、最も架橋密度の高い多官能(メタ)アクリレートとしては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが公知である。 しかしながら、プラスチック基材、とくに基材がプラスチックフィルムの場合はその厚みに制限がある中で、塗布した架橋密度の高い多官能(メタ)アクリレートを硬化させると、ハードコート膜の体積収縮が起こり、その結果フィルムが大きくカールしてしまうという問題があった。
本発明の目的は、表面硬度と耐擦傷性に優れ、かつ収縮率の小さいハードコート膜を与える、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供することにある。
本発明者等は、上記問題点を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、100〜300の(メタ)アクリロイル基当量(g/eq)、1〜18の水酸基価(mgKOH/g)および3,000〜30,000の数平均分子量を有するポリマー(a1)と、ポリイソシアネート(a2)からなるウレタン(メタ)アクリレート(A)、並びに(A)を除く多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)を含有してなり、(a1)がグリシジル(メタ)アクリレートの開環重合物である活性エネルギー線硬化型樹脂組成物である。ここおよび以下において、(メタ)アクリロイル基当量は、アクリロイル基および/またはメタアクリロイル基当量を表す。すなわち、アクリロイル基のみ含有する場合はアクリロイル基当量、メタアクリロイル基のみ含有する場合はメタアクリロイル基当量、アクリロイル基とメタアクリロイル基の両方を含有する場合はアクリロイル基とメタアクリロイル基の合計から求められる当量を表すものとする。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を硬化させてなるハードコート膜(硬化膜)および基材の少なくとも片面に該ハードコート膜を有するハードコート膜被覆物は下記の効果を奏する。
(1)該ハードコート膜は硬化時の収縮率が小さい。
(2)該ハードコート膜被覆物は表面硬度および耐擦傷性に優れる。
[ウレタン(メタ)アクリレート(A)]
本発明におけるウレタン(メタ)アクリレート(A)は、100〜300(好ましくは125〜250)の(メタ)アクリロイル基当量(g/eq、以下数値のみを示す。)、1〜18(好ましくは2〜15)の水酸基価(mgKOH/g、以下数値のみを示す。)および3,000〜30,000(好ましくは5,000〜10,000)の数平均分子量[以下Mnと略記。測定はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法による。]を有するポリマー(a1)と、ポリイソシアネート(a2)から形成される。
該ポリマー(a1)の(メタ)アクリロイル基当量が100未満のものは工業上得るのが困難であり、300を超えると後述のハードコート膜被覆物の耐擦傷性が低下する;(a1)の水酸基価が1未満では後述のハードコート膜の収縮率が大きくなり、18を超えるとウレタン化後に高粘度となりハンドリング性が悪くなり、また、ウレタン化時の架橋で三次元ゲルを生じやすく基材への塗布性が悪くなる;また、(a1)のMnが3,000未満では後述のハードコート膜の収縮率が大きくなり、30,000を超えると高粘度となりハンドリング性が悪くなる。
なお、ここにおいてウレタン(メタ)アクリレートとは、ウレタンアクリレートおよび/またはウレタンメタアクリレートを意味するものとし、以下においても同様である。
上記の(メタ)アクリロイル基当量、水酸基価およびMnは、以下の方法で測定することができる。
<(メタ)アクリロイル基当量の測定方法>
ポリマー(a1)1〜2g(サンプリング重量Sgとする)をアセトン20mlに溶解させ、モルホリンの20重量%メタノール溶液10mlを添加する。さらに75重量%酢酸水溶液1mlを加えて30分間反応させる。反応終了後、無水酢酸の40重量%アセトニトリル溶液25mlを加え、撹拌した後、0.5mol/L塩化水素メタノール溶液で滴定する(滴定量αml)。ポリマー(a1)を用いないブランク測定を同様に行い滴定する(滴定量α0ml)。(メタ)アクリロイル基当量は下式から求められる。

(メタ)アクリロイル基当量(g/eq)=2000×S/[(α0−α)×f]

但し f:0.5mol/L塩化水素メタノール溶液の力価
S:ポリマー(a1)の重量(単位g)
<水酸基価の測定方法>
ポリマー(a1)約10g(サンプリング重量Sgとする)を無水酢酸/ピリジン(体積比1/5)の混合液5mlに溶解させた後、100℃で1時間、無水酢酸と(a1)中の水酸基とを反応させる。さらに水を加えて100℃で10分間撹拌して、過剰の無水酢酸を分解する。その後0.5mol/Lの水酸化カリウム水溶液で滴定する(滴定量βml)。ポリマー(a1)を用いないブランク測定を同様に行い滴定する(滴定量β0ml)。水酸基価は下式から求められる。

水酸基価(mgKOH/g)=(β0−β)×f×28.05/S

但し f:0.5mol/L水酸化カリウム水溶液の力価
S:ポリマー(a1)の実採取重量(単位g)
<Mnの測定方法>
ポリマー(a1)10mgをジメチルホルムアミド8gに溶解させたものについて下記の条件でGPC測定する。なお検量線はMnが既知のポリスチレンで作成する。
(GPC測定条件)
装置 : HLC−8220GPC、東ソー(株)製
カラム : TSK gel α−M
Guard column α
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.125重量%のジメチルホルムアミド溶液
溶液注入量 : 100μl
検出装置 : 示差屈折計
標準 : ポリスチレン
(a1)には、環状エーテル基含有(メタ)アクリレート(e)の開環重合物(a11)、低分子OH末端化合物(f)を開始剤とする(e)の開環重合物(a12)、ポリエポキシドの(メタ)アクリル酸付加物(a13)、ハロアルキル基含有環状エーテル(g)の開環重合物(h)と(メタ)アクリル酸塩の反応から得られるポリマー(a14)および低分子OH末端化合物(f)を開始剤とする(g)の開環重合物(j)と(メタ)アクリル酸塩の反応から得られるポリマー(a15)、並びにこれらの2種以上の混合物が含まれる。なお、以下において(a11)と(a12)をまとめて(e)の開環重合物、(h)と(j)をまとめて(g)の開環重合物ということがある。
上記環状エーテル基含有(メタ)アクリレート(e)における環状エーテル基の個数は、重合物のゲル化抑制の観点から好ましくは1個である。また、(メタ)アクリレートの個数は、耐擦傷性および合成の容易さの観点から好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜3である。
(e)としては、下記のもの、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(e1)グリシジルエーテル基含有(メタ)アクリレート
炭素数(以下Cと略記)6〜20、例えばグリシジルエーテル基が1個のもの[グリシジル(メタ)アクリレート、グリセリンジアクリレートモノグリシジルエーテル等];
(e2)オキセタン基含有(メタ)アクリレート
C7〜20、例えばオキセタン基が1個のもの[3−メチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルモノオキセタン等];
(e3)テトラヒドロフルフリル基含有(メタ)アクリレート
C8〜20、例えばテトラヒドロフルフリル基が1個のもの[テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等]。
これらの(e)のうち、反応性の観点から好ましいのは(e1)、(e2)、さらに好ましいのはグリシジル(メタ)アクリレート、グリセリンジアクリレートモノグリシジルエーテル、3−メチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルオキセタンおよび3−エチル−3−(メタ)アクリロイロキシメチルモノオキセタンである。
上記低分子OH末端化合物(f)には、C1〜20の、1価アルコールおよび多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコール、並びに、250以下のOH当量を有し、好ましくは150〜1,000のMnを有する低分子OH末端ポリマーが挙げられる。(f)のうち副反応抑制の観点から好ましいのは、2−プロパノール、プロピレングリコールである。
1価アルコールとしては、C1〜20、例えばメタノール、エタノール、1−および2−プロパノール、ヘキサノール等;
2価アルコールとしては、C2〜20、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール(以下それぞれEG、PG、TMG、DEG、DPGと略記)等;
3価アルコールとしては、C3〜20、例えばグリセリン、トリメチロールプロパン(以下それぞれGR、TMPと略記)等;
4価またはそれ以上の多価アルコールとしては、C5〜20、例えばジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール(以下それぞれDTMP、PE、DPEと略記)等が挙げられる。
上記低分子OH末端ポリマーには、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等が含まれる。
ポリエーテルポリオールとしては、低重合度のアルキレンオキシド(以下AOと略記)開環重合物、前記多価(2価〜4価またはそれ以上)アルコールまたは、多価(2価〜4価またはそれ以上)フェノールの低モルAO付加物[ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール(以下それぞれPEG、PPG、PTMGと略記)、ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼンおよびビスフェノールAのエチレンオキシド(以下EOと略記)2〜4モル付加物等];
ポリエステルポリオールとしては、低縮合度の縮合ポリエステルポリオール[ポリ(2価〜4価)カルボン酸と過剰(カルボキシル基1個当り1モル)の多価(2価〜4価)アルコールとの縮合物(ジヒドロキシエチルアジペート等)等]および該多価アルコールの低モルラクトン(C4〜15、例えばカプロラクトン)付加物[EGのカプロラクトン1モル付加物等]が挙げられる。
(e)、または(f)を開始剤とする(e)の開環重合反応の際には、通常重合反応触媒としてルイス酸または金属錯体が用いられる。
ルイス酸としては、フッ化ホウ素化合物[三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素錯体(三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体等)等]、金属ハライド(三塩化アルミニウム、三塩化鉄、四塩化スズ、四塩化チタン等)等;金属錯体としては、アルミニウムポルフィリン錯体(エチルアルミニウムテトラフェニルポルフィリン錯体、塩化アルミニウムテトラフェニルポルフィリン錯体等)等が挙げられる。
これらの重合反応触媒のうち、副反応抑制の観点から好ましいのはフッ化ホウ素化合物、アルミニウムポルフィリン錯体、さらに好ましいのは三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素錯体およびアルミニウムポルフィリン錯体である。
該重合反応触媒の使用量は(e)、または(e)と(f)の合計重量に基づいて、反応性および副反応抑制の観点から好ましくは0.01〜3%、さらに好ましくは0.05〜2%である。
(e)、または(f)を開始剤とする(e)の開環重合反応は、副反応抑制の観点から、まず反応を阻害しない溶剤(トルエン、シクロヘキサン、クロロホルム等)に重合触媒を混合して触媒溶液[(f)を開始剤とする場合は、該溶液にさらに(f)を加えておく]とし、ここに(e)を徐々に加えていくことが望ましい。
溶剤の使用量は、(e)、または(e)と(f)の合計重量に基づいて通常5〜500%、混合物の取り扱い性および反応速度の観点から、好ましくは10〜300%である。
反応温度は、反応速度と副反応抑制の観点から好ましくは5〜65℃、さらに好ましくは10〜50℃、反応時間は反応率および生産性の観点から好ましくは1〜96時間、さらに好ましくは2〜72時間である。
(e)、または(f)を開始剤とする(e)の開環重合物(a11)または(a12)の製造において、該生成物の(メタ)アクリロイル基当量を調整するために、(メタ)アクリロイル基を有さない環状エーテル化合物(e’)を(e)とともに開環重合させてもよい。
(e’)としては、C2〜15、例えばAO[EO、プロピレンオキシド(以下POと略記)、ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、ヘキシレンオキシド等]、エピハロヒドリン[エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等]、オキセタン化合物[2−エチルヘキシルオキセタン等]、テトラヒドロフラン化合物[テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン等]、脂環含有エポキシ化合物[1,2−エポキシシクロペンタン、1,2−エポキシシクロヘキサン等]が挙げられる。
該(e’)を(e)とともに開環重合反応させるときの重合反応触媒や溶剤は前記と同様のものを使用することができ、また、それらの使用量は、(e)と(e’)の合計重量、または(e)、(e’)および(f)の合計重量に基づいた前記と同様の割合であり、その他の反応条件も前記と同様である。
前記のポリエポキシドの(メタ)アクリル酸付加物(a13)は、不飽和二重結合を有するエポキシ化合物の不飽和二重結合をラジカル重合、またはアニオン重合でポリマー化させたポリエポキシド[グリシジル(メタ)アクリレートの重合物等]とし、さらに該ポリエポキシドのエポキシ基に(メタ)アクリル酸を付加させた後、生じた水酸基を有するポリエポキシドにさらに(メタ)アクリル酸を反応させたものである。
上記の不飽和二重結合を有するエポキシ化合物の不飽和二重結合の重合は、公知の方法で行うことができるが、エポキシ基の重合を防止する観点から反応温度は好ましくは150℃以下である。
上記ポリエポキシドのエポキシ基と(メタ)アクリル酸の反応も公知の方法で行うことができるが、(メタ)アクリロイル基の重合を防止する観点から反応温度は好ましくは120℃以下である。該反応後の水酸基と(メタ)アクリル酸の反応も公知のエステル化触媒を用いて行うことができるが、ここでも(メタ)アクリロイル基の重合を防止する観点から反応温度は120℃以下が好ましい。
前記ポリマー(a14)および(a15)を構成するハロアルキル基含有環状エーテル(g)における環状エーテル基の個数は、重合物のゲル化抑制の観点から好ましくは1個である。またハロアルキル基中のハロゲンは、後述する(メタ)アクリル酸塩との反応で(メタ)アクリロイルオキシ基に置き換わることから、ハロアルキル基の個数は耐擦傷性および合成の容易さの観点から好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜3である。
(g)としては、下記のもの、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
(g1)ハロアルキル基含有オキシラン
C3〜4、例えばエピハロヒドリン[エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等]、1,2−エポキシクロロエタン
(g2)ハロアルキル基含有オキセタン
C5〜10、例えば3,3−ビス(クロロメチル)オキセタン、3−クロロメチル−3−メチルオキセタン、3−ブロモメチル−3−メチルオキセタン、3−クロロエチル−3−メチルオキセタン
(g3)ハロアルキル基含有オキソラン
C5〜10、例えばテトラヒドロフルフリルクロライド、テトラヒドロフルフリルブロマイド。
これらの(g)のうち、反応性の観点から好ましいのは(g1)、(g2)、さらに好ましいのはエピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、3,3−ビス(クロロメチル)オキセタンおよび3−クロロメチル−3−メチルオキセタンである。
(g)、または(f)を開始剤とする(g)の開環重合反応の際には、前記(e)の場合と同様に通常重合反応触媒としてルイス酸または金属錯体が用いられる。該重合反応触媒の使用量も前記(e)の場合と同様である。
(g)、または(f)を開始剤とする(g)の開環重合反応は、無溶剤でも溶剤中どちらでも反応させることができる。無溶剤の場合、少量の(g)に重合触媒を添加したのち、(g)を徐々に加えていくことが望ましい。(f)を使用する場合は、重合触媒を先に(f)と混合しておき、そこに(g)を徐々に加えていくことが望ましい。溶剤中で反応させる場合は、前記(e)の場合と同様である。
溶剤の使用量は、(g)、または(g)と(f)の合計重量に基づいて通常5〜500%、混合物の取り扱い性および反応速度の観点から、好ましくは10〜300%である。
反応温度は、反応速度と副反応抑制の観点から好ましくは5〜100℃、さらに好ましくは10〜90℃、反応時間は反応率および生産性の観点から好ましくは1〜96時間、さらに好ましくは2〜72時間である。
(g)の開環重合物(h)、または(f)を開始剤とする(g)の開環重合物(j)の製造において、該生成物のハロゲン当量を調整するために、(メタ)アクリロイル基を有さない環状エーテル化合物(e’)を(g)とともに開環重合させてもよい。該(e’)を(g)とともに開環重合反応させるときの重合反応触媒や溶剤は前記と同様のものを使用することができ、また、それらの使用量は、(g)と(e’)の合計重量、または(g)、(e’)および(f)の合計重量に基づいた前記と同様の割合であり、その他の反応条件も前記と同様である。
前記ポリマー(a14)または(a15)は、(g)の開環重合物(h)または(j)と(メタ)アクリル酸塩の反応から得ることができる。ここで用いる(メタ)アクリル酸塩としては(メタ)アクリル酸と塩基性化合物から得られる中和物が挙げられる。該中和の過程で水が発生する場合はそれを除去することが望ましい。該塩基性化合物としては、アルカリ金属化合物およびアミン化合物が挙げられる。
アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム等、またアミン化合物としては、C3〜15、例えばトリエチルアミン、トリプロピルアミン、ピリジン、ジアザビシクロアルケン{1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7〔DBU[サンアプロ(株)製、登録商標]〕等}が挙げられる。
(g)の開環重合物と(メタ)アクリル酸塩との反応は、副反応抑制の観点から反応を阻害しない溶剤(トルエン、シクロヘキサン、クロロホルム等)中で行うのが好ましい。
溶剤の使用量は(g)と(メタ)アクリル酸塩の合計重量に基づいて通常5〜500%、混合物の取り扱い性および反応速度の観点から、好ましくは10〜300%である。
反応温度は、反応速度と副反応抑制の観点から好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃、反応時間は反応率および生産性の観点から好ましくは1〜96時間、さらに好ましくは2〜72時間である。
前記ポリマー(a11)〜(a15)のうちウレタン(メタ)アクリレート(A)の低収縮性の観点から好ましいのは(a11)、(a12)、(a14)、(a15)、さらに好ましいのは(a11)、(a12)、(a15)、とくに好ましいのはグリシジル(メタ)アクリレートの開環重合物である。
本発明におけるポリイソシアネート(以下PIということがある。)(a2)には、下記のもの、およびこれらの2種以上の混合物が含まれる。
(a21)C6〜20(但しNCO基中の炭素原子の数を除く。以下同じ。)の芳香族PI
ジイソシアネート(以下、DIと略記)、例えば1,3−および/または1,4−フェニレンDI、2,4−および/または2,6−トリレンDI(2,4−および/または2,6−TDI)、4, 4’−および/または2,4’−ジフェニルメタンDI(4, 4’−および/または2,4’−MDI)、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニ ル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンDI、m−およびp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、および3官能以上のPI(トリイソシアネート等)等、例えば粗製TDI、粗製MDI(ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート)、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート;
(a22)C2〜18の脂肪族PI
DI、例えばエチレンDI、テトラメチレンDI、ヘキサメチレンDI(HDI)、ヘプタメチレンDI、オクタメチレンDI、ノナメチレンDI、デカメチレンDI、ドデカメチレンDI、2,2,4−および/または2,4,4 −トリメチルヘキサメチレンD
I、リジンDI、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、2,6−ジイソシアナトエチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネートおよびトリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、および3官能以上のPI(トリイソシアネート等)等、例えば1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネートおよびリジンエステルトリイソシアネート(リジンとアルカノールアミンの反応生成物のホスゲン化物、例えば2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、2−および/または3−イソシアナトプロピル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート);
(a23)C4〜45の脂環式PI
DI、例えばイソホロンDI(IPDI)、2,4−および/または2,6−メチルシクロヘキサンDI(2,4−および/または2,6−水添TDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−および/または2,4’−DI(4, 4’−および/または2,4’
−水添MDI)、シクロヘキシレンDI、メチルシクロヘキシレンDI、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキシレン−1,2−ジカルボキシレートおよび2,5−および/または2,6−ノルボルナンDI、ダイマー酸DI(DDI)、および3官能以上のPI(トリイソシアネート等)等、例えばビシクロヘプタントリイソシアネート;
(a24)C8〜15の芳香脂肪族PI
m−および/またはp−キシリレンDI(m−および/またはp−XDI)、ジエチルベンゼンDIおよびα,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンDI(α,α,α’,α’−TMXDI);
(a25)上記(a21)〜(a24)のヌレート化物。
これらのうち後述する本発明のハードコート膜(以下において硬化物ということがある。)の耐光性の観点から好ましいのは(a22)および(a23)である。
ポリマー(a1)とポリイソシアネート(a2)の反応におけるイソシアネート基(NCO基)とOH基との反応当量比(NCO/OH)は、硬化物の硬度および樹脂組成物の低収縮性の観点から好ましくは0.3/1〜0.95/1、さらに好ましくは0.5/1〜0.9/1である。
(a1)と(a2)から形成されてなるウレタン(メタ)アクリレート(A)の末端基は、(A)の貯蔵安定性の観点からOH基が好ましい。
ポリマー(a1)とポリイソシアネート(a2)の反応に際しては、ウレタン化触媒を用いてもよい。ウレタン化触媒には、金属化合物(有機ビスマス化合物、有機スズ化合物、有機チタン化合物等)、4級アンモニウム塩および3級アミンが含まれる。
金属化合物のうち、有機ビスマス化合物には、有機ビスマスカルボキシレート、有機ビスマスアルコキシド、およびジカルボニル基を有する化合物とビスマスとのキレート化合物が含まれる。
有機ビスマスカルボキシレートは、一般式Bi(OCOR)3 で表され、Rとしては1価の、脂肪族基[C1〜20、例えばアルキル(メチル、エチル、n−およびi−プロピル、n−、i−、sec−およびt−ブチル、オクチル、2−エチルヘキシル、デシルおよびドデシル等)基およびアルケニル(1−、2−およびi−プロペニル、1−、2−および3−ブテニル等)基]、芳香(脂肪)族(C6〜20、例えばフェニル、トルイル、キシリル、ヘキシルフェニル、キシレニル、ベンジルおよびフェニルエチル)基および脂環含有(C3〜10、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチルおよびシクロヘキシルメチル)炭化水素基等が挙げられる。
これらのRのうち耐加水分解性の観点から好ましいのはC2〜12の脂肪族基、およびC5〜10の脂環含有炭化水素基である。
有機ビスマスカルボキシレートの具体例としては、ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)、ビスマストリ(デカノエート)等が挙げられる。
有機ビスマスアルコキシドは、一般式Bi(OR)3で表され、Rは上記と同じで、耐
加水分解性の観点から好ましいRも上記と同じである。有機ビスマスアルコキシドの具体例としては、トリブトキシビスマス、トリ−2−エチルへキシロキシビスマス等が挙げられる。
ジカルボニル基を有する化合物とビスマスとのキレート化合物において、ジカルボニル基を有する化合物には、C4〜15、例えばアセチルアセトン、アセチル酢酸、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレートが含まれる。
該キレート化合物の具体例としては、ビス(アセチルアセトン)ビスマス等が挙げられる。
有機スズ化合物には、2価のスズ化合物(スタナスオクトエート等)および4価のスズ化合物(トリメチルチンラウレート、トリメチルチンヒドロキサイド、ジメチルチンジラウレート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチルチンマレエート等)が含まれる。
有機チタン化合物には、テトラアルキル(アルキル基はC4〜12)チタネート、アルキレンジカルボン酸(C4〜12)チタンが含まれる。
4級アンモニウム塩には、テトラアルキル(アルキル基はC1〜4)アンモニウムブロマイド、テトラアルキル(アルキル基はC1〜4)アンモニウムパークロレート等が含まれる。
アミン化合物には、C6〜20の3級アミン、例えばトリエチレンジアミン、テトラアルキル(アルキル基はC1〜3)アルキレン(C2〜6)ジアミン(テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルヘキシレンジアミン等)、ジアザビシクロアルケン{1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7〔DBU[サンアプロ(株)製、登録商標]〕}が含まれる。
ウレタン化触媒の使用量は、(a1)と(a2)の合計重量に基づいて通常1%以下、反応性および後述する硬化物の透明性の観点から好ましくは0.001〜0.5%、さらに好ましくは0.05〜0.2%である。
(a1)と(a2)のウレタン化反応の条件は、特に限定されず、例えば、(a1)と(a2)を一括混合して反応させてもよいし、(a1)と(a2)の混合物を必要により溶剤(酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン等)で希釈して反応させてもよい。溶
剤の使用量は、(a1)と(a2)の合計重量に基づいて通常5,000%以下、混合物の取り扱い性および反応速度の観点から好ましくは10〜1,000%である。
反応温度は、通常40〜100℃、反応性および(メタ)アクリロイル基の重合防止の観点から好ましくは60〜90℃である。
反応時間は、通常2〜20時間、反応率および生産性の観点から好ましくは3〜15時間である。
また、ウレタン化反応は、常圧、減圧または加圧のいずれでも行うことができる。ウレタン化反応の進行状況は、例えば反応系のNCO%および水酸基価を測定することにより判断することができる。
ウレタン(メタ)アクリレート(A)のMnは、硬化膜の低収縮性およびハンドリング性、塗工性の観点から好ましくは5,000〜100,000、さらに好ましくは7,000〜80,000である。
[多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)]
多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)には、C8以上かつMn3,000以下の、ジ(メタ)アクリレート(B1)、ポリ(3価〜6価またはそれ以上)(メタ)アクリレート(B2)およびこれらの2種類以上の混合物が含まれる。(B1)としては下記のものが挙げられる。
(B11)ポリオキシアルキレン(アルキレンはC2〜4)(分子量106以上かつMn3,000以下)ジ(メタ)アクリレート
PEG(Mn400)、PPG(Mn200)およびPTMG(Mn650)の各ジ(メタ)アクリレート等;
(B12)2価フェノール化合物のAO2〜30モル付加物のジ(メタ)アクリレート
2価フェノール化合物[C6〜18、例えば単環フェノール(カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン等)、縮合多環フェノール(ジヒドロキシナフタレン等)、ビスフェノール化合物]のAO付加物[レゾルシノールのEO4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ジヒドロキシナフタレンのPO4モル付加物のジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA、−Fおよび−Sの、EO2モル、およびPO4モル各付加物等]の各ジ(メタ)アクリレート等;
(B13)脂肪族2価アルコール(C2〜30)のジ(メタ)アクリレート
ネオペンチルグリコール(以下、NPGと略記)および1,6−ヘキサンジオール(以下、1,6−HDと略記)の各ジ(メタ)アクリレート等;
(B14)脂環含有2価アルコール(C6〜30)のジ(メタ)アクリレート
ジメチロールトリシクロデカンのジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールのジ(メタ)アクリレートおよび水素化ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート等;
(B15)2官能エポキシドと(メタ)アクリル酸の反応生成物
ビスフェノールA、−Fおよび−Sのジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸の反応生成物、ビスフェノールA、−Fおよび−SのAO付加物(EO2モルおよびPO4モル各付加物等)のジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸の反応生成物。
(B2)としては、ポリ(3価〜6価またはそれ以上)(メタ)アクリレート、すなわち、C3〜40の多価(3価〜6価またはそれ以上)アルコールおよびそのAO付加物のポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。具体的には、
TMPトリ(メタ)アクリレート、GRのトリ(メタ)アクリレート、TMPのEO3モルおよびPO3モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート、GRのEO3モルおよびPO3モル付加物の各トリ(メタ)アクリレート、PEのトリ(メタ)アクリレート、PEのテトラ(メタ)アクリレート、PEのEO4モル付加物のテトラ(メタ)アクリレート、DPEのペンタ(メタ)アクリレート、DPEのヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(B)のうち、硬化物の硬度の観点から好ましいのは(B2)、さらに好ましいのはPEのトリ(メタ)アクリレート、PEのテトラ(メタ)アクリレート、DPEのペンタ(メタ)アクリレート、DPEのヘキサ(メタ)アクリレートである。
本発明における(B)の(A)の重量に基づく割合は、硬化物の表面硬度および硬化物の反り(カール)の観点から好ましくは20〜200%、さらに好ましくは30〜100%である。
本発明の組成物には、活性エネルギー線の照射で硬化させるために、さらに光重合開始剤(C)を加えてもよい。
(C)としては、ベンゾイン化合物[C14〜18、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル];
アセトフェノン化合物〔C8〜18、例えばアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン〕;
アントラキノン化合物[C14〜19、例えば2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン];
チオキサントン化合物[C13〜17、例えば2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン];
ケタール化合物[C16〜17、例えばアセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール];
ベンゾフェノン化合物[C13〜21、例えばベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、4,4’−ビスメチルアミノベンゾフェノン];
ホスフィンオキシド[C22〜28、例えば2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド];
およびこれらの混合物等が挙げられる。
上記(C)のうち、活性エネルギー線照射後の硬化物が黄変しにくいという耐光性の観点から好ましいのは、アセトフェノン化合物およびホスフィンオキシド、さらに好ましいのは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシドおよびビス−(2、6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、とくに好ましいのは、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである。
(C)の使用量は、(A)と(B)の合計重量に基づいて、組成物の活性エネルギー線硬化性および硬化物の耐光性の観点から好ましくは0.5〜10%、さらに好ましくは1〜8%、とくに好ましくは2〜6%である。
本発明の組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により種々の添加剤(D)を含有させることができる。(D)には、充填剤(D1)、帯電防止剤(D2)、スリップ剤(D3)、分散剤(D4)、チクソトロピー性付与剤(増粘剤ということがある)(D5)、シランカップリング剤(D6)、顔料(D7)、レベリング剤(D8)、消泡剤(D9)、酸化防止剤(D10)および紫外線吸収剤(D11)からなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤が含まれる。
充填剤(D1)には無機および有機充填剤が含まれる。
無機充填剤としては、アルミナ[酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミナホワイト(アルミナ水和物)、シリカアルミナ(アルミナとシリカの融着物、アルミナの表面にシリカをコーティングしたもの等)]、ジルコニア、炭化タングステン、炭化チタン、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ダイヤモンド、カーボンブラック(チャンネルブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等)、シリカ(微粉ケイ酸、含水ケイ酸、ケイ藻、コロイダルシリカ等)、ケイ酸塩(微粉ケイ酸マグネシウム、タルク、ソープストーン、ステアライト、ケイ酸カルシウム、アルミノケイ酸マグネシウム、アルミノケイ酸ソーダ等)、炭酸塩[沈降性(活性、乾式、重質または軽質)炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等]、クレー(カオリン質クレー、セリサイト質クレー、バイロフィライト質クレー、モンモリロナイト質クレー、ベントナイト、酸性白土等)、硫酸塩[硫酸アルミニウム(硫酸バンド、サチンホワイト等)、硫酸バリウム(バライト粉、沈降性硫酸バリウム、リトポン等)、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム(石コウ)(無水石コウ、半水石コウ等)等]、鉛白、雲母粉、亜鉛華、酸化チタン、活性フッ化カルシウム、セメント、石灰、亜硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、アスベスト、ガラスファイバー、ロックファイバーおよびマイクロバルーン等が挙げられる。
これらのうち硬化物の耐擦傷性および樹脂組成物、硬化物の着色抑制の観点から好ましいのはアルミナ、シリカ、ケイ酸塩、炭酸塩、硫酸塩および酸化チタン、さらに好ましいのはシリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウムおよび酸化チタンである。
無機充填剤は、2種以上併用してもよく、また2種以上が複合化(例えばシリカに酸化チタンが融着)されたものでもよい。無機充填剤の形状は、特に限定されず、例えば不定形状、球状、中空状、多孔質状、花弁状、凝集状および粒状のいずれでもよい。
無機充填剤の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常50%以下、硬化物の耐擦傷性、耐熱性および可撓性の観点から好ましくは5〜30%、さらに好ましくは10〜25%である。
有機充填剤としては、アクリル、スチレン、シリコーン、ポリウレタン、アクリルウレタン、ベンゾグアナミン、ポリエチレンの各樹脂のビーズが挙げられる。これらのうち耐熱性の観点から、シリコーン樹脂のビーズが好ましい。
また、有機充填剤の数平均粒径(μm)は、塗工性および硬化物の光透過性の観点から、好ましくは0.01〜30、さらに好ましくは0.05〜10である。
有機充填剤の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常50%以下、硬化物の耐熱性および樹脂組成物の塗工性の観点から好ましくは5〜40%、さらに好ましくは10〜35%である。
帯電防止剤(D2)には、カチオン性帯電防止剤(D21)、アニオン性帯電防止剤(D22)および非イオン性帯電防止剤(D23)が含まれる。
カチオン性帯電防止剤(D21)としては、アミジニウム塩、グアニジニウム塩および4級アンモニウム塩等が挙げられる。該塩を構成するアニオンとしては、弱酸、強酸および超強酸の共役塩基が挙げられる。
(D21)のうち帯電防止性の観点から好ましいのは超強酸の共役塩基のアミジニウム塩とグアニジウム塩である。
アニオン性帯電防止剤(D22)としては、スルホン酸[C10以上かつMn1,000以下、例えばラウリルスルホン酸、ポリエチレンスルホン酸]塩、硫酸エステル[C10〜25、例えばラウリルアルコール硫酸エステル、ラウリルアルコールのEO3モル付加物硫酸エステル]塩、リン酸エステル[C10〜25、例えばオクチルアルコールリン酸エステル、ラウリルアルコールEO3モル付加物リン酸エステル]塩等が挙げられる。該塩を構成するカチオンとしてはアルカリ金属(Na、K等)イオンが挙げられる。
(D22)のうち帯電防止性の観点から好ましいのはスルホン酸塩である。
非イオン性帯電防止剤(D23)としては、高級アルコール(C8〜24、例えばオレイルアルコール、ラウリルアルコールおよびステアリルアルコール)のEO付加物、PEG脂肪酸エステル、多価(2〜3またはそれ以上)アルコール[GR、PE、ソルビトール(以下SOと略記)、ソルビタン等]の脂肪酸エステル等が挙げられ、帯電防止性の観点から好ましいのは多価アルコールの脂肪酸エステルである。
(D2)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常30%以下、帯電防止性および硬化物の光透過性の観点から好ましくは10〜25%である。
スリップ剤(D3)としては、高級脂肪酸エステル(C10〜30、例えばステアリン酸ブチル)、高級脂肪酸アミド(C8〜30、例えばエチレンビスステアリン酸アミド、オレイン酸アミド)、金属石けん(C18〜30、例えばステアリン酸カルシウム、オレイン酸アルミニウム等)、ワックス[Mn300〜10,000、例えばパラフィンワックス、ポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルボキシル基含有ポリエチレンワックス等)]およびシリコーンオイル(Mn500〜10,000、例えばジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイルおよびフルオロシリコーンオイル)等が挙げられる。
(D3)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.01〜2%である。
分散剤(D4)としては、有機分散剤[高分子分散剤(Mn2,000〜500,000)および低分子分散剤(分子量100以上かつMn2,000未満)]および無機分散剤が挙げられる。
高分子分散剤としては、ナフタレンスルホン酸塩[アルカリ金属(Li、Na、K等)塩、アンモニウム塩等]のホルマリン縮合物(Mn2,000〜100,000)、ポリスチレンスルホン酸塩(上記に同じ)(Mn2,000〜100,000)、ポリアクリル酸塩(上記に同じ)(Mn2,000〜100,000)、ポリ(2〜4)カルボン酸(マレイン酸/グリセリン/モノアリルエーテル共重合体等)塩(上記に同じ)(Mn2,000〜200,000)、カルボキシメチルセルロース(Mn2,000〜10,000)およびポリビニルアルコール(Mn2,000〜100,000)等が挙げられる。
低分子分散剤としては、下記のものが挙げられる。
(1)ポリオキシアルキレン型
脂肪族アルコール(C4〜30)、[アルキル(C1〜30)]フェノール、脂肪族(C4〜30)アミンおよび脂肪族(C4〜30)アミドの、AO1〜30モル付加物
脂肪族アルコールとしては、n−、i−、sec−およびt−ブタノール、オクタノール、2−エチルヘキシルアルコール、ドデカノール、オレイルアルコール等;(アルキル
)フェノールとしては、フェノール、メチルフェノールおよびノニルフェノール等;脂肪族アミンとしては、ラウリルアミンおよびメチルステアリルアミン等;および脂肪族アミドとしては、ステアリン酸アミド等が挙げられる。
(2)多価アルコール型
C4〜30の脂肪酸(オクチル酸、2−エチルヘキサン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸等)と多価(2価〜6価またはそれ以上)アルコール(例えばGR、PE、SOおよびソルビタン)のモノエステル化合物。
(3)カルボン酸塩型
C4〜30の脂肪酸(前記に同じ)のアルカリ金属(前記に同じ)塩。
(4)硫酸エステル型
C4〜30の脂肪族アルコール(前記に同じ)および脂肪族アルコールのAO(C2〜4)1〜30モル付加物の硫酸エステルアルカリ金属(前記に同じ)塩等。
(5)スルホン酸塩型
[アルキル(C1〜30)]フェノール(前記に同じ)のスルホン酸アルカリ金属(前記に同じ)塩
(6)リン酸エステル型
C4〜30の脂肪族アルコール(前記に同じ)および脂肪族アルコールのAO(C2〜4)1〜30モル付加物のリン酸モノ−およびジエステルの塩[アルカリ金属(前記に同じ)塩、4級アンモニウム塩等]
(7)1〜3級アミン塩型
C4〜30の脂肪族アミン[1級アミン(ラウリルアミン等)、2級アミン(ジブチルアミン等)および3級アミン(ジメチルステアリルアミン等)]塩酸塩、トリエタノールアミンとC4〜30の脂肪酸(前記に同じ)のモノエステルの無機酸(塩酸、硫酸、硝酸およびリン酸等)塩
(8)4級アンモニウム塩型
C4〜30の4級アンモニウム(ブチルトリメチルアンモニウム、ジエチルラウリルメチルアンモニウム、ジメチルジステアリルアンモニウム等)の無機酸(前記に同じ)塩等が挙げられる。
無機分散剤としては、ポリリン酸のアルカリ金属(前記に同じ)塩およびリン酸系分散剤[リン酸、モノアルキル(C8〜20)リン酸エステル、ジアルキルリン酸エステル等]等が挙げられる。
(D4)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.05〜3%である。
チクソトロピー性付与剤(D5)としては、無機チクソトロピー性付与剤(ベントナイト、有機処理ベントナイトおよび極微細表面処理炭酸カルシウム等)および有機チクソトロピー性付与剤(水添ヒマシ油ワックス、ステアリン酸カルシウム、オレイン酸アルミニウム、重合アマニ油等)が挙げられる。
(D5)の使用量は本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および硬化膜の透明性の観点から好ましくは0.5〜3%である。
シランカップリング剤(D6)としては、C6〜40以上、例えばアミン化合物(γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等)、ウレイド化合物(ウレイドプロピルトリエトキシシラン等)、ビニル化合物[ビニルエトキシシラン、ビニルメトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等]、メタクリロイル基含有化合物(γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等)、エポキシド(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等)、イソシアネート化合物(γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等)、ポリマー型(ポリ
メトキシジメチルシロキサン、ポリエトキシジメチルシロキサン等)、カチオン型[N−(N−ベンジル−β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等]等が挙げられる。
(D6)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、添加効果および硬化性の観点から好ましくは0.5〜3%である。
顔料(D7)には有機および無機顔料が含まれる。有機顔料としては、下記の(1)〜(4)が挙げられる。
(1)アゾ顔料
不溶性モノアゾ顔料(トルイジンレッド、パーマネントカーミンFB、ファストイエローG等)、不溶性ジスアゾ顔料(ジスアゾイエローAAA、ジスアゾオレンジPMP等)、アゾレーキ(溶性アゾ顔料)(レーキレッドC、ブリリアントカーミン6B等)、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等
(2)多環式顔料
フタロシアニンブルー、インダントロンブルー、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット等
(3)染つけレーキ
塩基性染料(ビクトリアピュアブルーBOレーキ等)、酸性染料(アルカリブルートーナー等)等
(4)その他
アジン顔料(アニリンブラック等)、昼光蛍光顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料等。
無機顔料としては、下記の(1)および(2)が挙げられる。
(1)金属酸化物(酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン等)
(2)カーボンブラック
(D7)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常5%以下、硬化物の着色性および可撓性の観点から好ましくは0.5〜4%、さらに好ましくは1〜3%である。
レベリング剤(D8)としては、分子量264以上かつMn5,000以下、例えばPEG型非イオン界面活性剤(ノニルフェノールEO1〜40モル付加物、ステアリン酸EO1〜40モル付加物等)、多価アルコール型非イオン界面活性剤(ソルビタンパルミチン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸モノエステル、ソルビタンステアリン酸トリエステル等)、フッ素含有界面活性剤(パーフルオロアルキルEO1〜50モル付加物、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルベタイン等)、変性シリコーンオイル[ポリエーテル変性シリコーンオイル、(メタ)アクリレート変性シリコーンオイル等]等が挙げられる。
(D8)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.1〜2%である。
消泡剤(D9)としては、低級アルコール(C1〜4、例えばメタノール、ブタノール)、高級アルコール(C6〜30、例えばオクチルアルコール、ヘキサデシルアルコール)、脂肪酸(C4〜30、例えばオレイン酸、ステアリン酸)、脂肪酸エステル(C7〜36、例えばグリセリンモノラウレート)、リン酸エステル(C6〜20、例えばトリブチルホスフェート)、金属石けん(C18〜30、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム)、鉱物油、ポリエーテル[Mn150〜1,500、例えばPEG、PPG]、シリコーンオイル[Mn100〜3,000、例えばジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル]等が挙げられる。
(D9)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.01〜2%である。
酸化防止剤(D10)としては、ヒンダードフェノール化合物〔トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネートジエチルエステル〕およびアミン化合物(n−ブチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルアミノメチルメタクリレート等)等が挙げられる。
(D10)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および塗工安定性の観点から好ましくは0.005〜2%である。
紫外線吸収剤(D11)としては、ベンゾトリアゾール化合物[2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等]、トリアジン化合物〔2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール〕、ベンゾフェノン(2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン等)、シュウ酸アニリド化合物(2−エトキシ−2’−エチルオキサリック酸ビスアニリド等)が挙げられる。
(D11)の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常3%以下、添加効果および硬化性の観点から好ましくは0.005〜2%である。
上記(D1)〜(D11)の間で添加剤が同一で重複する場合は、それぞれの添加剤が該当する添加効果を奏する量を他の添加剤としての効果に関わりなく使用するのではなく、他の添加剤としての効果も同時に得られることをも考慮し、使用目的に応じて使用量を調整するものとする。
(D)全体の使用量は、本発明の組成物の全重量に基づいて、通常60%以下、添加効果および塗工安定性、硬化性、光透過性等の観点から好ましくは0.005〜50%である。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、後述する基材への塗布に当たり有機溶剤で希釈して使用することもできる。
該有機溶剤としては、例えば、アルコール(C1〜10、例えばメタノール、エタノール、n−およびi−プロパノール、n−、sec−およびt−ブタノール、ベンジルアルコール、オクタノール)、ケトン(C3〜8、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、ジブチルケトン、シクロヘキサノン)、エステルまたはエーテルエステル(C4〜10、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、EGモノメチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルアセテート等、エーテル[C4〜10、例えばEGモノメチルエーテル(メチルセロソロブ)、EGモノエチルエーテル(エチルセロソロブ)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソロブ)、プロピレングリコールモノメチルエーテル]、芳香族炭化水素(C6〜10、例えばベンゼン、トルエン、キシレン)、アミド(C3〜10、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン)、ハロゲン化炭化水素(C1〜2、例えばメチレンジクロライド、エチレンジクロライド)、石油系溶剤(石油エーテル、石油ナフサ等)が挙げられる。これらは1種単独使用でも、2種以上併用してもよい。
有機溶剤の使用量は、有機溶剤を加える前の本発明の組成物の全重量に基づいて、通常400%以下、取り扱いの容易さおよび塗工安定性の観点から好ましくは25〜250、さらに好ましくは40〜150%である。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、(A)、(B)、および必要により(C)、(D)を配合しディスパーザー等で均一混合して製造することができ、基材への塗布に当たり必要により有機溶剤で希釈して使用される。
該組成物は、基材に塗工し必要により乾燥させ、活性エネルギー線を照射することで基材の表面および/または裏面の少なくとも一部にハードコート膜を有する被覆物を得ることができる。
該塗工に際しては、種々の装置、例えば塗工機[バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター(サイズプレスロールコーター、ゲートロールコーター等)、エアナイフコーター、スピンコーター、ブレードコーター等]が使用できる。
塗工膜厚は、乾燥硬化後の膜厚として、通常0.5〜250μm、耐摩耗性、耐溶剤性、耐汚染性および乾燥性、硬化性の観点から好ましくは1〜50μmである。
基材としては、通常の塗料が適用できるものであれば、材質、形状、寸法等は特に限定されることはなく、材質としては例えば紙、木材、金属、プラスチック、形状としては、例えばフィルム状、板状が挙げられる。
本発明の樹脂組成物の基材への塗工後の乾燥方法としては、例えば熱風乾燥(ドライヤー等)が挙げられる。乾燥温度は、通常10〜200℃、乾燥速度および硬化膜の表面平滑性の観点から好ましくは30〜150℃である。乾燥時間は通常10分以下、硬化膜の物性および生産性の観点から好ましくは30秒〜5分である。
本発明の樹脂組成物を硬化させる際に照射する活性エネルギー線には、紫外線、電子線、X線、赤外線および可視光線が含まれる。該樹脂組成物が光重合開始剤(C)を含む場合は、紫外線、電子線、X線、赤外線および可視光線を使用して硬化させることができる。電子線を使用する場合は(C)を含有していなくてもよい。これらの活性エネルギー線のうち硬化性と樹脂劣化抑制の観点から好ましいのは紫外線、電子線、さらに好ましいのは紫外線である。
本発明の組成物を紫外線照射で硬化させる場合は、種々の紫外線照射装置〔例えば、型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製〕、光源としてはキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等を使用することができる。
紫外線の照射量は、通常10〜10,000mJ/cm2、組成物の硬化性および硬化
物の劣化抑制の観点から好ましくは100〜5,000mJ/cm2である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。以下において、特に指定しない限り、「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を示す。(メタ)アクリロイル基当量、水酸基価およびMnは前記の方法で測定した。
製造例1
撹拌機、冷却管、滴下ロートおよび温度計を備えた反応容器に、クロロホルム5部、プロピレングリコール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで四塩化スズ(無水)[試薬、和光純薬(株)製、以下同じ。]0.52部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート[商品名「SR−378」、サートマー(株)製、以下同じ。]97.6部とクロロホルム45部の混合液を2時間かけて加え、15℃でさらに4時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液3.8部を加えて中和し、ついでクロロホルム50部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して、水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−1)を得た。(a1−1)のアクリロイル基当量は129、水酸基価は15、Mnは7,500であった。
製造例2
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム5部、2−プロパノール5部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体[試薬、和光純薬(株)製、以下同じ。]0.13部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート250.5部とクロロホルム145部の混合液を3時間かけて加え、15℃でさらに3時間反応させた。その後さらに三フッ化ホウ素ジエチルエーテル0.1部を添加して2時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液8.6部を加えて中和し、ついでクロロホルム100部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して、水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−2)を得た。(a1−2)のアクリロイル基当量は130.6、水酸基価は18、Mnは3,000であった。
製造例3
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム10部、2−プロパノール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで四塩化スズ(無水)0.25部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート499部とクロロホルム300部の混合液を4時間かけて加え、15℃でさらに3時間反応させた。その後さらに四塩化スズ(無水)0.1部を添加し3時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液2部を加えて中和し、ついでクロロホルム200部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して、水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−3)を得た。(a1−3)のアクリロイル基当量は128、水酸基価は2、Mnは30,000であった。
製造例4
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム30部、2−プロパノール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.41部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート42.6部とエピクロルヒドリン[試薬、和光純薬(株)製、以下同じ。]7.92部の混合液を滴下し、滴下終了後から1時間毎にエピクロルヒドリン7.92部ずつを4回、計31.68部を滴下した後、15℃でさらに2時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液6部を加えて中和し、ついでクロロホルム20部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−4)を得た。(a1−4)のアクリロイル基当量は250、水酸基価は11.2、Mnは5,000であった。
製造例5
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム60部、2−プロパノール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.83部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート71.2部とエピクロルヒドリン18.88部の混合液を滴下し、滴下終了後から1時間毎にエピクロルヒドリン18.88部ずつを4回、計75.52部を滴下した後、15℃で2時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液12.6部を加えて中和し、ついでクロロホルム50部を加えて分液し水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−5)を得た。(a1−5)のアクリロイル基当量は300、水酸基価は5.6、Mnは10,000であった。
製造例6
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム5部、プロピレングリコール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで四塩化スズ(無水)0.46部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート82部、グリシジルメタクリレート[商品名「ブレンマーG」、日油(株)製、以下同じ。]10.1部とクロロホルム45部の混合液を2時間かけて加え、15℃でさらに4時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液3.8部を加えて中和し、ついでクロロホルム50部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で除去して、水酸基、並びにアクリロイル基およびメタアクリロイル基を含有するポリマー(a1−6)を得た。(a1−6)のアクリロイル基とメタアクリロイル基の合計から求められる当量は130、水酸基価は15.9、Mnは7,050であった。
製造例7
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム10部、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体5部を添加して均一混合した。反応容器内を15℃に温度調整し、ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート248.7部とクロロホルム150部の混合液を4時間かけて加え、15℃でさらに1時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液36.5部を加えて中和し、ついでクロロホルム100部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して、水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1−7)を得た。(a1−7)のアクリロイル基当量は128.4、水酸基価は15.8、Mnは7,000であった。
製造例8
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム20部、2−プロパノール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.25部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート12.8部とエピクロルヒドリン7.3部の混合液を滴下し、滴下終了後から1時間毎にエピクロルヒドリン7.3部ずつを4回、計29.2部を滴下した後、15℃で2時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液3.8部を加えて中和し、ついでクロロホルム20部を加えて分液し水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1’−1)を得た。(a1’−1)のアクリロイル基当量は504、水酸基価は18.6、Mnは3,000であった。
製造例9
製造例1と同様の反応容器に、クロロホルム50部、2−プロパノール1部を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体0.7部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート193.5部とクロロホルム120部の混合液を3時間かけて加え、15℃でさらに3時間反応させた。その後さらに三フッ化ホウ素ジエチルエーテル0.1部を添加して2時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液10.5部を加えて中和し、ついでクロロホルム50部を加えて分液し水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1’−2)を得た。(a1’−2)のアクリロイル基当量は133、水酸基価は28、Mnは2,000であった。
製造例10
製造例1と同様の反応容器に、(a1−3)100部、クロロホルム50部、を仕込み、反応容器内を15℃に温度調整した。ついで四塩化スズ(無水)10部を添加して均一混合した。ここに滴下ロートからグリシジルアクリレート320部とクロロホルム200部の混合液を3時間かけて加え、15℃でさらに3時間反応させた。その後さらに四塩化スズ(無水)0.1部を添加し3時間反応させた。その後、3%水酸化ナトリウム水溶液135部を加えて中和し、ついでクロロホルム150部を加え分液して水層を除去した。さらにクロロホルムを減圧で留去して、水酸基を有するアクリロイル基含有ポリマー(a1’−3)を得た。(a1’−3)のアクリロイル基当量は128、水酸基価は0.4、Mnは125,000であった。
製造例11
撹拌機、冷却管および温度計を備えた反応容器に、(a1−1)100部、水添MDI[商品名「デスモジュールW」、住友バイエルウレタン(株)製、4, 4’−および/または2,4’−水添MDI、以下同じ。]2部、およびウレタン化触媒[ビスマストリ(2−エチルヘキサノエート)(2−エチルヘキサン酸50%溶液)、以下同じ。]0.2部を仕込み、80℃で6時間反応させて、両末端OH基のウレタンアクリレート(A−1)を得た。(A−1)のMnは18,000であった。
製造例12
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、(a1−2)80部、HDIのヌレート化物[商品名「デュラネートTLA−100」、旭化成ケミカルズ(株)製、以下同じ。]4部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A−2)を得た。(A−2)のMnは7,800であった。
製造例13
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、(a1−3)150部、HDIのヌレート化物0.6部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A−3)を得た。(A−3)のMnは40,000であった。
製造例14
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、(a1−4)150部、HDI[商品名「デュラネート50M」、旭化成ケミカルズ(株)製、以下同じ。]2.5部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A−4)を得た。(A−4)のMnは10,000であった。
製造例15
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、(a1−5)150部、HDI 2.2部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A−5)を得た。(A−5)のMnは80,000であった。
製造例16
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、ポリマー(a1−6)100部、HDI 1.6部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、両末端OH基のウレタン(メタ)アクリレート(A−6)を得た。(A−6)のMnは21,800であった。
製造例17
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部に代えて、ポリマー(a1−7)150部、水添MDI 4部、を用いたこと以外は製造例11と同様にして、両末端OH基のウレタンアクリレート(A−7)を得た。(A−7)のMnは25,000であった。
製造例18
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、ポリマー(a1’−1)150部、HDI 7部、ウレタン化触媒0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A’−1)を得た。(A’−1)のMnは18,800であった。
製造例19
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部、ウレタン化触媒0.2部に代えて、PEのトリアクリレート[商品名「ライトアクリレートPE−3A」、共栄社化学(株)製、アクリロイル基当量100、水酸基価115、Mn276、以下同じ。]322部、水添MDI 75.5部、メチルエチルケトン200部、ウレタン化触媒0.2部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A’−2)を得た。(A’−2)のMnは730であった。
製造例20
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部に代えて、ポリマー(a1’−2)150部、水添MDI 9.3部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A’−3)を得た。(A’−3)のMnは4,300であった。
製造例21
製造例11において、(a1−1)100部、水添MDI 2部に代えて、ポリマー(a1’−3)150部、HDI 0.1部を用いたこと以外は製造例11と同様にして、ウレタンアクリレート(A’−4)を得た。(A’−4)のMnは230,000であった。
実施例1〜13、比較例1〜7
表1の配合組成に従ってディスパーザーで混合撹拌し、実施例1〜13、比較例1〜7の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得た。下記の被覆物作成法に従い、該組成物をフィルム基材に塗布して、ハードコート膜被覆物を作成した。表中の配合成分は下記のとおりである。なお、実施例、比較例ではいずれも成分を一括配合し均一混合して組成物を作成した。
Figure 0005463120
DA−600:DPEヘキサアクリレート[商品名「ネオマーDA600」、三洋化成工
業(株)製]
TMP3MA:TMPトリメタクリレート[商品名「ライトエステルTMP」、共栄社化
学(株)製]
PE−3A :PEトリアクリレート[商品名「ライトアクリレートPE−3A」、共栄
社化学(株)製]
I184 :1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン[商品名「イルガキュア1
84」、チバスペシャルティケミカルズ(株)製]
MEK−ST:コロイダルシリカメチルエチルケトン溶液[商品名「スノーテックス M
EK−ST」、日産化学(株)製]
MEK :メチルエチルケトン
<被覆物作成法>
上記活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を厚さ100μmのPETフィルム[商品名「コスモシャインA4300」、東洋紡績(株)製]基材の片面にバーコーターを用い、乾燥硬化後の膜厚が5μmになるように塗布し、60℃で3分間乾燥させた後、紫外線照射装置[型番「VPS/I600」、フュージョンUVシステムズ(株)製]により、紫外線を250mJ/cm2照射し、基材フィルム表面にハードコート膜(硬化膜)を有する被覆物を作成した。該被覆物について下記の方法で性能評価を行った。結果を表1に示す。
<性能評価方法>
(1)耐擦傷性
スチールウール#0000を用い、250g/cm2荷重にてハードコート膜表面上を
10往復させ、傷付きの状況を目視により下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎ 全く傷が付かない。
○ 引っかき傷がわずかに認められる。
△ 引っかき傷が十数本〜数十本程度認められる。
× 多数の引っかき傷が認められ、表面が白化する。
(2)鉛筆硬度
JIS K5600に準じ、鉛筆を45度の角度で、ハードコート膜表面上から750gの荷重をかけて5mm程度引っかき、傷の付き具合を確認した。5回測定を行い、5回中4回以上傷がつかない鉛筆の硬さで一番硬いものを、硬化膜の鉛筆硬度とした。
(3)低収縮性
作成したハードコート膜被覆物を10cm×10cmにカットして、80℃の乾燥機中に1時間静置した後、室温で1時間静置した。水平なガラス板上にハードコート膜側を上にして被覆物を置いて、浮き上がった4辺それぞれの高さを測定し、4つの測定値の合計(単位:mm)から低収縮性を下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎ 40mm未満
○ 40mm以上60mm未満
△ 60mm以上80mm未満
× 80mm以上
表1の結果から、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(実施例1〜13)は、比較の組成物(比較例1〜7)に比べ、耐擦傷性、鉛筆硬度および低収縮性のいずれにおいても優れたハードコート膜被覆物を与えることがわかる。
本発明の組成物を硬化させてなるハードコート膜(塗膜)を有するハードコートフィルムは、耐擦傷性、鉛筆硬度(表面硬度)、低収縮性に優れるため、特にプラスチック光学部品、例えばフラットパネルディスプレイ、タッチパネル等、耐擦傷性、表面硬度等が必要とされる分野に好適に使用することができ、極めて有用である。

Claims (8)

  1. 100〜300の(メタ)アクリロイル基当量(g/eq)、1〜18の水酸基価(mgKOH/g)および3,000〜30,000の数平均分子量を有するポリマー(a1)と、ポリイソシアネート(a2)からなるウレタン(メタ)アクリレート(A)、並びに(A)を除く多官能(メタ)アクリレートモノマー(B)を含有してなり、(a1)がグリシジル(メタ)アクリレートの開環重合物である活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  2. (A)の重量に基づく(B)の割合が、20〜200%である請求項1記載の組成物。
  3. さらに、光重合開始剤(C)を含有させてなる請求項1または2記載の組成物。
  4. さらに、充填剤、帯電防止剤、スリップ剤、分散剤、チクソトロピー性付与剤、シランカップリング剤、顔料、レベリング剤、消泡剤、酸化防止剤および紫外線吸収剤からなる群から選ばれる1種または2種以上の添加剤を含有させてなる請求項1〜3のいずれか記載の組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の組成物を硬化させてなるハードコート膜。
  6. 請求項5記載のハードコート膜を基材の少なくとも片面の少なくとも一部に有するハードコート膜被覆物。
  7. 請求項6記載の被覆物を用いてなる、フラットパネルディスプレイまたはタッチパネル。
  8. 請求項1〜4のいずれか記載の組成物を基材の少なくとも片面の少なくとも一部に塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させることを特徴とするハードコート膜被覆物の製造方法。
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