JP6159351B2 - 波長変換部材、バックライトユニット、および液晶表示装置、ならびに波長変換部材の製造方法 - Google Patents

波長変換部材、バックライトユニット、および液晶表示装置、ならびに波長変換部材の製造方法 Download PDF

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本発明は、波長変換部材およびその製造方法に関する。また、本発明は上記波長変換部材を含むバックライトユニット、および上記バックライトユニットを含む液晶表示装置に関する。本発明はさらに上記波長変換部材の製造に使用できる量子ドット含有重合性組成物に関する。
液晶表示装置(以下、LCD(Liquid Crystal Display)とも言う)などのフラットパネルディスプレイは、消費電力が小さく、省スペースの画像表示装置として年々その用途が広がっている。液晶表示装置は、少なくともバックライトと液晶セルとから構成され、通常、更に、バックライト側偏光板、視認側偏光板などの部材が含まれる。
フラットパネルディスプレイ市場では、LCD性能改善として、色再現性の向上が進行している。この点に関し、近年、発光材料として、量子ドット(Quantum Dot、QD、量子点とも呼ばれる。)が注目を集めている(特許文献1参照)。例えば、バックライトから量子ドットを含む波長変換部材に励起光が入射すると、量子ドットが励起され蛍光を発光する。ここで異なる発光特性を有する量子ドットを用いることで、赤色光、緑色光、青色光の各輝線光を発光させて白色光を具現化することができる。量子ドットによる蛍光は半値幅が小さいため、得られる白色光は高輝度であり、しかも色再現性に優れる。このような量子ドットを用いた3波長光源化技術の進行により、色再現域は、現行のTV規格(FHD(Full High Definition)、NTSC(National Television System Committee)比72%から100%へと拡大している。
US2012/0113672A1
波長変換部材の加工の際、規定のサイズへの打ち抜き等を行うと、量子ドットを含む波長変換層の破断またはクラックが生じてしまうことがある。このような破断またはクラックは、波長変換部材の機能を損ない、例えば出射光を不均一にするという問題がある。
また、波長変換層の破断またはクラックによっては、波長変換層と隣接層との剥離を生じさせやすくなる。波長変換層と隣接層の剥離は、波長変換部材の耐光性を大幅に低下させる可能性がある。すなわち、量子ドットには、酸素が接触すると光酸化反応により発光強度が低下するという問題がある。この点に関し、特許文献1には、量子ドットを酸素等から保護するために、量子ドットを含む層にバリアフィルムを積層することが提案されている。しかし、上記のように剥離が生じると波長変換層は酸素と接触することになり、波長変換部材の発光強度が低下してしまう。
本発明の課題は、耐久性の高い波長変換部材およびその製造方法を提供することである。具体的には、本発明は破断しにくいまたはクラックを生じにくい波長変換層を含む波長変換部材およびその製造方法を提供することを課題とする。また、本発明の課題は、破断しにくいまたはクラックを生じにくい波長変換層を形成することができる組成物を提供することである。本発明はさらに耐久性の高いバックライトユニット、および液晶表示装置を提供することを課題とする。
上記課題の解決のため、本発明者らは、波長変換層の作製のための量子ドットを含む組成物に用いる重合化合物について鋭意検討を重ねて、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は
以下の[1]〜[18]を提供するものである。
[1]励起光により励起されて蛍光を発光する量子ドットを含む波長変換層を有する波長変換部材であって、
上記波長変換層は上記量子ドットと第1の重合性化合物と第2の重合性化合物とを含む量子ドット含有重合性組成物を硬化させてなる硬化層であり、
第1の重合性化合物は、2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーならびにエポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選択される官能基を2つ以上有するモノマーからなる群から選択される1つ以上の化合物であり、
第2の重合性化合物は、分子中に水素結合性を有する官能基を有し、かつ、第1の重合性化合物と重合反応できる重合性基を有するモノマーからなる群から選択される1つ以上の化合物である波長変換部材。
[2]上記量子ドット含有重合性組成物が単官能(メタ)アクリレートモノマーを含む[1]に記載の波長変換部材。
[3]上記量子ドット含有重合性組成物が炭素数4〜30の長鎖アルキル基を有する化合物を含む[1]または[2]に記載の波長変換部材。
[4]基材を含み、上記波長変換層の少なくとも一方の表面が上記基材に接している[1]〜[3]のいずれか1項に記載の波長変換部材。
[5]第1の基材、上記波長変換層、および第2の基材をこの順で含み、第1の基材および上記波長変換層が接しており、かつ上記波長変換層および第2の基材が接しており、
第1の基材および第2の基材がいずれも酸素透過度が1cm/(m2・day・atm)以下であるバリアフィルムである[1]〜[4]のいずれか1項に記載の波長変換部材。
[6]第1の基材および第2の基材の少なくともいずれか一方が、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素炭化物、またはアルミニウム酸化物を含む無機層を有するバリアフィルムであり、上記波長変換層の少なくとも一方の表面が上記無機層に直接接している[5]に記載の波長変換部材。
[7]第1の基材および第2の基材の少なくともいずれか一方が、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素炭化物、またはアルミニウム酸化物を含む無機層と有機層とを含むバリアフィルムであり、上記無機層と上記有機層とが直接接しており、上記波長変換層の少なくとも一方の片面が上記有機層に直接接している[5]に記載の波長変換部材。
[8]上記量子ドット含有重合性組成物が有機金属カップリング剤を含む[5]〜[7]のいずれか1項に記載の波長変換部材。
[9]上記量子ドット含有重合性組成物がボロン酸基を含む(メタ)アクリレートモノマーを含む[5]〜[8]のいずれか1項に記載の波長変換部材。
[10]上記量子ドットが、600nm〜680nmの波長帯域に発光中心波長を有し発光ピークの半値幅が70nm以下である量子ドット、520nm〜560nmの波長帯域に発光中心波長を有し発光ピークの半値幅が60nm以下である量子ドット、および430nm〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有し発光ピークの半値幅が50nm以下である量子ドットからなる群から選択される少なくとも一種である[1]〜[9]のいずれか1項に記載の波長変換部材。
[11][1]〜[10]のいずれか1項に記載の波長変換部材と青色発光ダイオードまたは紫外線発光ダイオードとを少なくとも含むバックライトユニット。
[12]導光板をさらに含み、上記波長変換部材が上記導光板から出射される光の経路上に配置されている[11]に記載のバックライトユニット。
[13]プリズムシートをさらに含む[11]または[12]に記載のバックライトユニット。
[14][11]〜[13]のいずれか1項に記載のバックライトユニットと液晶セルとを少なくとも含む液晶表示装置。
[15][4]に記載の波長変換部材の製造方法であって、上記基材の表面に上記量子ドット含有重合性組成物を塗布した後、上記量子ドット含有重合性組成物を硬化させることにより上記波長変換層を形成することを含む製造方法。
[16][5]〜[9]のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法であって、第1の基材および第2の基材を用意すること、第1の基材の表面に上記量子ドット含有重合性組成物を塗布し塗膜を形成すること、上記塗膜に第2の基材を重ね合わせて第1の基材と第2の基材とで上記塗膜を挟持すること、ならびに第1の基材と第2の基材とで挟持された上記塗膜を硬化することにより上記波長変換層を形成することを含む製造方法。
[17]上記塗膜の上記硬化の前に上記量子ドット含有重合性組成物を加熱することを含む、[15]または[16]に記載の製造方法。
[18]励起光により励起されて蛍光を発光する量子ドットと第1の重合性化合物と第2の重合性化合物とを含み、
第1の重合性化合物は、2官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、ならびにエポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選択される官能基を2つ以上有するモノマーからなる群から選択される1つ以上の化合物であり、
第2の重合性化合物は、分子中に水素結合性を有する官能基を有し、かつ、第1の重合性化合物と重合反応できる重合性基を有するモノマーからなる群から選択される1つ以上の化合物である量子ドット含有重合性組成物。
本発明により耐久性の高い波長変換部材が提供される。本発明の波長変換部材は、加工での破断やクラックの発生が少なく、その後の使用においても発光強度の経時的な低下が少ない。
図1(a)、(b)は、波長変換部材を含むバックライトユニットの一例の説明図である。 図2は、波長変換部材の製造装置の一例の概略構成図である。 図3は、図2に示す製造装置の部分拡大図である。 図4は、液晶表示装置の一例を示す。
以下の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書中、ピークの「半値幅」とは、ピーク高さ1/2でのピークの幅のことを言う。また、430〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を青色光と呼び、500〜600nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を緑色光と呼び、600〜680nmの波長帯域に発光中心波長を有する光を赤色光と呼ぶ。
また、本発明および本明細書において、「重合性組成物」とは、重合性化合物を少なくとも一種含む組成物であり、光照射、加熱等の重合処理を施されることにより硬化する性質を有する。また、「重合性化合物」とは、1分子中に1つ以上の重合性官能基を含む化合物である。重合性官能基とは、重合反応に関与し得る基であり、詳細は後述する。
なお本発明および本明細書において、積層状態に関して「接する」とは、他の層を介することなく直接接していることをいうものとする。「隣接」も同様である。
[波長変換部材]
波長変換部材は、入射光の少なくとも一部の波長を変換して、入射光の波長と異なる波長の光を出射する機能を有していればよい。波長変換部材の形状は特に限定されるものではなく、シート状、バー状等の任意の形状であることができる。波長変換部材は、波長変換層を少なくとも含む。波長変換部材は、例えば、液晶表示装置のバックライトユニットの構成部材として使用することができる。
図1は、波長変換部材を含むバックライトユニット1の一例の説明図である。図1中、バックライトユニット1は、光源1Aと、面光源とするための導光板1Bを備える。図1(a)に示す例では、波長変換部材は、導光板から出射される光の経路上に配置されている。一方、図1(b)に示す例では、波長変換部材は、導光板と光源との間に配置されている。
そして図1(a)に示す例では、導光板1Bから出射される光が、波長変換部材1Cに入射する。図1(a)に示す例では、導光板1Bのエッジ部に配置された光源1Aから出射される光2は青色光であり、導光板1Bの液晶セル(図示せず)側の面から液晶セルに向けて出射される。導光板1Bから出射された光(青色光2)の経路上に配置された波長変換部材1Cには、青色光2により励起され赤色光4を発光する量子ドット(A)と、青色光2により励起され緑色光3を発光する量子ドット(B)を、少なくとも含む。このようにしてバックライトユニット1からは、励起された緑色光3および赤色光4、ならびに波長変換部材1Cを透過した青色光2が出射される。こうして赤色光、緑色光および青色光を発光させることで、白色光を具現化することができる。
図1(b)に示す例は、波長変換部材と導光板の配置が異なる点以外は、図1(a)に示す態様と同様である。図1(b)に示す例では、波長変換部材1Cから、励起された緑色光3および赤色光4、ならびに波長変換部材1Cを透過した青色光2が出射され導光板に入射し、面光源が実現される。
(波長変換層)
波長変換部材は、少なくとも、量子ドットを含む波長変換層を有する。波長変換層は、量子ドットと第1の重合性化合物と第2の重合性化合物とを含む量子ドット含有重合性組成物を硬化させてなる硬化層である。波長変換層の形状は特に限定されるものではなく、シート状、バー状等の任意の形状であることができる。
量子ドットは、励起光により励起され蛍光を発光する。波長変換層は、少なくとも一種の量子ドットを含み、発光特性の異なる二種以上の量子ドットを含むこともできる。公知の量子ドットには、600nm〜680nmの範囲の波長帯域に発光中心波長を有する量子ドット(A)、500nm〜600nmの範囲の波長帯域に発光中心波長を有する量子ドット(B)、400nm〜500nmの波長帯域に発光中心波長を有する量子ドット(C)があり、量子ドット(A)は、励起光により励起され赤色光を発光し、量子ドット(B)は緑色光を、量子ドット(C)は青色光を発光する。例えば、量子ドット(A)と量子ドット(B)を含む波長変換層へ励起光として青色光を入射させると、図1に示すように、量子ドット(A)により発光される赤色光、量子ドット(B)により発光される緑色光と、波長変換層を透過した青色光により、白色光を具現化することができる。または、量子ドット(A)、(B)、および(C)を含む波長変換層に励起光として紫外光を入射させることにより、量子ドット(A)により発光される赤色光、量子ドット(B)により発光される緑色光、および量子ドット(C)により発光される青色光により、白色光を具現化することができる。
(量子ドット含有重合性組成物)
量子ドット含有重合性組成物は、量子ドットおよび第1の重合性化合物および第2の重合性化合物を含む。量子ドット含有重合性組成物は、重合開始剤、有機金属カップリング剤、ボロン酸基を含む(メタ)アクリレートモノマー等の他の成分を含んでいてもよい。
(量子ドット)
量子ドットについては、上記の記載に加えて、例えば特開2012−169271号公報段落0060〜0066を参照することができるが、ここに記載のものに限定されるものではない。量子ドットとしては、市販品を何ら制限なく用いることができる。量子ドットの発光波長は、通常、粒子の組成、サイズ、ならびに組成およびサイズにより調整することができる。一態様では、波長変換層には、600nm〜680nmの波長帯域に発光中心波長を有し発光ピークの半値幅が70nm以下である量子ドット、520nm〜560nmの波長帯域に発光中心波長を有し発光ピークの半値幅が60nm以下である量子ドット、および430nm〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有し発光ピークの半値幅が50nm以下である量子ドットからなる群から選択される少なくとも一種の量子ドットが含まれることが好ましい。
量子ドットは、上記重合性組成物に粒子の状態で添加してもよく、溶媒に分散した分散液の状態で添加してもよい。分散液の状態で添加することが量子ドットの粒子の凝集を抑制する観点から好ましい。ここで使用される溶媒は、特に限定されるものではない。量子ドットは、組成物の全量100質量部に対して、例えば0.01〜10質量部程度添加することができる。
(第1の重合性化合物)
第1の重合性化合物は、2官能以上の(メタ)アクリレートモノマー、ならびにエポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選択される官能基を2つ以上有するモノマーからなる群から選択される1つ以上の化合物である。なお本発明および本明細書においてモノマーとは、重合性化合物を意味するものであり、単量体に限定されるものではなく、同一または異なる繰り返し単位を2つ以上含む多量体であってもよい。多量体とは、同一または異なる繰り返し単位を含む化合物を意味し、ダイマー、トリマー、テトラマー等のオリゴマーおよびポリマーを包含する意味で用いるものとする。以下同様である。
2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーのうち、2官能の(メタ)アクリレートモノマーとしては、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート等が好ましい例として挙げられる。
また、2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーのうち、3官能以上の(メタ)アクリレートモノマーとしては、ECH(エピクロロヒドリン)変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、EO(エチレンオキサイド)変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、PO(プロピレンオキサイド)変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等が好ましい例として挙げられる。
量子ドット含有重合性組成物には、分子量Mwと、1分子当りの(メタ)アクリロイル基の数Fとの比、Mw/Fが200以下である(メタ)アクリレートモノマーが含まれていることが好ましい。Mw/Fは、150以下であることがさらに好ましく、100以下であることが最も好ましい。Mw/Fが小さい(メタ)アクリレートモノマーにより、量子ドット含有重合性組成物の硬化により形成される波長変換層内での重合体の架橋密度を高くすることができ、その結果波長変換層の破断を防止することができるためである。また、Mw/Fが小さい(メタ)アクリレートモノマーの利用により、波長変換層の酸素透過度を低減することができ、波長変換層に含まれる量子ドットが酸素に接触することをより一層抑制することができる点でも、好ましい。Mw/Fが200以下である(メタ)アクリレートモノマーとしては、具体的には、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート等が挙げられる。
なお分子量とは、多量体については重量平均分子量をいうものとする。重合平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)による測定値をポリスチレン換算して求めた重量平均分子量をいうものとする。GPCによる測定条件としては、例えば以下の条件を採用することができる。
GPC装置:HLC−8120(東ソー社製):
カラム:TSK gel Multipore HXL−M(東ソー社製7.8mmID(内径)×30.0cm)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
エポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選択される官能基を2つ以上有するモノマーとしては、例えば、脂肪族環状エポキシ化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジルエステル類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類;エポキシシクロアルカンを含む化合物;3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、2−エチルヘキシルオキセタン、キシリレンビスオキセタン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン等のオキセタン化合物等が本発明に好適に用いられる。
エポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選択される官能基を2つ以上有するモノマーとして好適に使用できる市販品としては、ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021P、セロキサイド8000、シグマアルドリッチ社製の4−ビニルシクロヘキセンジオキシド、東亜合成化学社製のOXT−101、OXY−121、OXT−221等が挙げられる。これらは、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
また、エポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選択される官能基を2つ以上有するモノマーはその製法は問わないが、例えば、丸善KK出版、第四版実験化学講座20有機合成II、213〜、平成4年、Ed.by Alfred Hasfner,The chemistry of heterocyclic compounds−Small Ring Heterocycles part3 Oxiranes,John & Wiley and Sons,An Interscience Publication,New York,1985、吉村、接着、29巻12号、32、1985、吉村、接着、30巻5号、42、1986、吉村、接着、30巻7号、42、1986、特開平11−100378号公報、特許第2906245号公報、特許第2926262号公報などの文献を参考にして合成できる。
(第2の重合性化合物)
第2の重合性化合物は、分子中に水素結合性を有する官能基を有し、かつ、第1の重合性化合物と重合反応できる重合性基を有する。
本明細書中、水素結合性を有する官能基に関し、水素結合とは、分子中で水素原子よりも電気陰性度が高い原子と共有結合している水素原子が、同じ分子中または異なる分子中の原子または原子群との間で引力的相互作用によって作る非共有結合性の結合をいう。そして水素結合性を有する官能基とは、上記の水素結合を生じさせることのできる水素原子を含む官能基であって、具体例としては、ウレタン基、ウレア基、またはヒドロキシル基等が挙げられる。
第1の重合性化合物と重合反応できる重合性基としては、例えば、第1の重合性化合物が2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーであるときは(メタ)アクリロイル基であればよく、第1の重合性化合物がエポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選択される官能基を2つ以上有するモノマーであるときはエポキシ基またはオキセタニル基であればよい。
ウレタン基を含む(メタ)アクリレートモノマーとしては、TDI(トリレンジイソシアネート)、MDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)等のジイソシアネートとポリ(プロピレンオキサイド)ジオール、ポリ(テトラメチレンオキサイド)ジオール、エトキシ化ビスフェノールA、エトキシ化ビスフェノールSスピログリコール、カプロラクトン変性ジオール、カーボネートジオール等のポリオール、および2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシドールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等のヒドロキシアクリレートを反応させて得られるモノマー、オリゴマーであり、特開2002−265650公報や、特開2002−355936号公報、特開2002−067238号公報等に記載の多官能ウレタンモノマーを挙げることができる。具体的には、TDIとヒドロキシエチルアクリレートとの付加物、IPDIとヒドロキシエチルアクリレートとの付加物、HDIとペンタエリスリトールトリアクリレート(PETA)との付加物、TDIとPETAとの付加物を作り残ったイソシアネートとドデシルオキシヒドロキシプロピルアクリレートを反応させた化合物、6,6ナイロンとTDIの付加物、ペンタエリスリトールとTDIとヒドロキシエチルアクリレートの付加物等をあげることができるが、これに限定されるものではない。
ウレタン基を含む(メタ)アクリレートモノマーとして好適に使用できる市販品としては、共栄社化学社製のAH−600、AT−600、UA−306H、UA−306T、UA−306I、UA−510H、UF−8001G、DAUA−167、新中村化学工業社製のUA−160TM、大阪有機化学工業社製のUV−4108F、UV−4117F、ダイセル・オルネクス社製EBECRYL230、EBECRYL600、EBECRYL3603等のEBECRYLシリーズ等が挙げられる。これらは、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
ヒドロキシル基を含む(メタ)アクリレートモノマーとしては、エポキシ基を有する化合物と(メタ)アクリル酸との反応により合成される化合物を挙げることができる。代表的なものは、エポキシ基を有する化合物により、ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールF型、エポキシ化油型、フェノールのノボラック型、脂環型に分類される。具体的な例としては、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの付加物に(メタ)アクリル酸を反応させた(メタ)アクリレート、フェノールノボラックにエピクロロヒドリンを反応させ、(メタ)アクリル酸を反応させた(メタ)アクリレート、ビスフェノールSとエピクロロヒドリンの付加物に(メタ)アクリル酸を反応させた(メタ)アクリレート、ビスフェノールSとエピクロロヒドリンの付加物に(メタ)アクリル酸を反応させた(メタ)アクリレート、エポキシ化大豆油に(メタ)アクリル酸を反応させた(メタ)アクリレート等を挙げることができる。また、ヒドロキシル基を含む(メタ)アクリレートモノマーとして他には、末端にカルボキシ基、またはリン酸基を有する(メタ)アクリレートモノマー等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
ヒドロキシル基を含む第2の重合性化合物として好適に使用できる市販品としては、共栄社化学社製のエポキシエステル、M−600A、40EM、70PA、200PA、80MFA、3002M、3002A、3000MK、3000A、日本化成社製の4−ヒドロキシブチルアクリレート、新中村化学工業社製の単官能アクリレートA−SA、単官能メタクリレートSA、ダイセル・オルネクス社製の単官能アクリレートβ−カルボキシエチルアクリレート、城北化学工業社製のJPA−514等が挙げられる。これらは、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
量子ドット含有重合性組成物中の第1の重合性化合物と第2の重合性化合物との質量比は10:90〜99:1であればよく、10:90〜90:10であることが好ましい。第2の重合性化合物の含有量に対し第1の重合性化合物の含有量が多いことも好ましく、具体的には(第1の重合性化合物の含有量)/(第2の重合性化合物の含有量)が2〜10であることが好ましい。
(単官能(メタ)アクリレートモノマー)
量子ドット含有重合性組成物は、さらに単官能(メタ)アクリレートモノマーを含むことが好ましい。単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、アクリル酸およびメタクリル酸、それらの誘導体、より詳しくは、(メタ)アクリル酸の重合性不飽和結合((メタ)アクリロイル基)を分子内に1個有するモノマーを挙げることができる。それらの具体例として以下に化合物を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル基の炭素数が1〜30であるアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート等のアラルキル基の炭素数が7〜20であるアラルキル(メタ)アクリレート;ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシアルキル基の炭素数が2〜30であるアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の(モノアルキルまたはジアルキル)アミノアルキル基の総炭素数が1〜20であるアミノアルキル(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールエチルエーテルの(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールブチルエーテルの(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノメチルエーテルの(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノメチルエーテルの(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ヘプタプロピレングリコールのモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールのモノエチルエーテル(メタ)アクリレート等のアルキレン鎖の炭素数が1〜10で末端アルキルエーテルの炭素数が1〜10のポリアルキレングリコールアルキルエーテルの(メタ)アクリレート;ヘキサエチレングリコールフェニルエーテルの(メタ)アクリレート等のアルキレン鎖の炭素数が1〜30で末端アリールエーテルの炭素数が6〜20のポリアルキレングリコールアリールエーテルの(メタ)アクリレート;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、メチレンオキシド付加シクロデカトリエン(メタ)アクリレート等の脂環構造を有する総炭素数4〜30の(メタ)アクリレート;ヘプタデカフロロデシル(メタ)アクリレート等の総炭素数4〜30のフッ素化アルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロールのモノまたはジ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基を有する(メタ)アクリレート;テトラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、オクタプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のアルキレン鎖の炭素数が1〜30のポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルホリン等の(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートモノマーは第1の重合性化合物と第2の重合性化合物との総質量100質量部に対して、1〜300質量部含まれていることが好ましく、50〜150質量部含まれていることがより好ましい。
量子ドット含有重合性組成物は炭素数4〜30の長鎖アルキル基を有する化合物を含むことが好ましい。具体的には第1の重合性化合物、第2の重合性化合物、または単官能(メタ)アクリレートモノマーの少なくともいずれかが、炭素数4〜30の長鎖アルキル基を有することが好ましい。上記長鎖アルキル基は炭素数12〜22の長鎖アルキル基であることがより好ましい。量子ドットの分散性が向上するからである。量子ドットの分散性が向上するほど、光変換層から出射面に直行する光量が増えるため、正面輝度および正面コントラストの向上に有効である。
炭素数4〜30の長鎖アルキル基を有する単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、具体的には、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリルアミド、オクチル(メタ)アクリルアミド、ラウリル(メタ)アクリルアミド、オレイル(メタ)アクリルアミド、ステアリル(メタ)アクリルアミド、ベヘニル(メタ)アクリルアミド等が好ましい。中でもラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(その他モノマー)
量子ドット含有重合性組成物は、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、パーフルオロブチル−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等のフッ素原子を有する化合物を含んでいてもよい。これらの化合物を含むことにより塗布性を向上させることができる。
また、量子ドット含有重合性組成物中の重合性化合物(モノマー)の総量は、量子ドット含有重合性組成物の全量100質量部に対して、90〜99.9質量部であることが好ましく、92〜99質量部であることがより好ましい。
先に記載したように、本発明および本明細書におけるモノマーとは、重合性化合物を意味するものであり、多量体も包含される。そして、その他のモノマーの好ましい一態様としては、多量体を挙げることもできる。そのような多量体の重量平均分子量は、波長変換層を形成する際の重合収縮を抑制する観点からは、1000以上であることが好ましく、2000以上であることがより好ましく、3000以上であることが更に好ましい。また、上記重量平均分子量は、第1の重合性化合物および第2の重合性化合物との溶解性ならびに重合性組成物の塗布適性(粘度)の観点から、100万以下であることが好ましい。
また、第2の重合性化合物が多量体である場合、繰り返し単位中にヒドロキシル基、ニトリル基等の極性基、塩素原子およびフッ素原子の1種または2種以上を含むことも好ましい。ヒドロキシル基、ニトリル基等は、架橋的な相互作用により波長変換層の酸素透過性を低減することに寄与することができると考えられる。また、塩素原子およびフッ素原子は、一般に有機化合物を構成する各種原子の中で原子半径の大きな原子であるため、重合性化合物が重合した重合体の構造の隙間を埋めることにより、重合体の運動を抑制することができると考えられる。これにより波長変換層の酸素透過性を低下させることができると推察される。
(樹脂)
量子ドット含有重合性組成物は、必要に応じて1種以上の樹脂を含んでいてもよい。樹脂の重量平均分子量は、波長変換層を形成する際の重合収縮を抑制する観点からは、1000以上であることが好ましく、2000以上であることがより好ましく、3000以上であることが更に好ましい。また、上記重量平均分子量は、第1の重合性化合物および第2の重合性化合物との溶解性ならびに重合性組成物の塗布適性(粘度)の観点から、100万以下であることが好ましい。好適な樹脂としては、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、ポリスチレン樹脂、フッ素樹脂樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ABS(アクリロニトリル (Acrylonitrile)、ブタジエン (Butadiene)、スチレン (Styrene))樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、エチレン−ビニルアルコール(EVOH)共重合樹脂、ポリビニルブチラート樹脂およびポリビニルアルコール樹脂が挙げられる。また樹脂は、上記樹脂の繰り返し単位の一部が異なる変性樹脂であってもよい。これらのうち、(メタ)アクリル樹脂、ポリビニルブチラート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂が波長変換層の酸素透過性を低下させる観点から好ましい。
市販品としては、クラレ社製モビタール(Mowital)、クラレポバール、日本合成化学社製ソアノール、ゴーセノール、三菱レイヨン社製のアクリペット、ダイヤナール、東亜合成化学社製ARUFON UPシリーズ、UCシリーズ、UFシリーズが挙げられる。
また、上記樹脂は、先にその他のモノマーとして使用可能な多量体について記載した理由と同様の理由により、繰り返し単位中にヒドロキシル基、ニトリル基等の極性基、塩素原子およびフッ素原子の1種または2種以上を含むことも好ましい。
(有機金属カップリング剤)
量子ドット含有重合性組成物は、密着性改良剤として有機金属カップリング剤を含んでいてもよい。有機金属カップリング剤は、熱硬化反応を促進させる効果も持つため有効である。有機金属カップリング剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、スズカップリング剤等の各種カップリング剤を使用できる。これら、有機金属カップリング剤は、特に金属、金属酸化物、金属窒化物自身や、樹脂中にこれら材料を含む基板を用いた場合に密着改良効果が大きい。
量子ドット含有重合性組成物に添加することのできるシランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミンとその部分加水分解物、3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミンとその部分加水分解物、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。なかでも、ビニル、エポキシ、(メタ)アクリロイルオキシ、アミノ、イソシアネート変性のシランカップリング剤が好ましく、特に好ましくは、(メタ)アクリロイルオキシ変性のシランカップリング剤である。これらシランカップリング剤は、1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。
好適に使用できるシランカップリング剤の市販品としては、信越化学工業社製のものを挙げることができる。例えば、信越化学工業社製KBM−502、KBM−503、KBM−5103、KBE−502、KBE−503、KBM−903、KBM−9103等が挙げられる。
また、シランカップリング剤としては、特開2013−43382号公報に記載の一般式(1)で表されるシランカップリング剤を挙げることができる。詳細については、特開2013−43382号公報段落0011〜0016の記載を参照できる。
チタンカップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等が挙げられる。
ジルコニウムカップリング剤としては、例えば、テトラ−n−プロポキシジルコニウム、テトラ−ブトキシジルコニウム、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムトリブトキシエチルアセトアセテート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等が挙げられる。
アルミニウムカップリング剤としては、例えば、アルミニウムイソプロピレート、モノsec−ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムsec−ブチレート、アルミニウムエチレート、エチルアセトアセテエートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトアセテート)等を挙げることができる。
以上記載したチタンカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤、ジルコニウムカップリング剤としては、市販品または公知の方法で合成したものを何ら制限なく用いることができる。スズカップリング剤も同様である。
有機金属カップリング剤は、無機層との密着性をより一層向上する観点からは、 量子ドット含有重合性組成物中に、量子ドット含有重合性組成物の総質量から量子ドットおよび溶媒の質量を除いた質量に対し1〜30質量%の範囲で含まれることが好ましく、3〜30質量%で含まれることがより好ましく、5〜25質量%で含まれることがさらに好ましい。
(ボロン酸基を含む(メタ)アクリレートモノマー)
ボロン酸基を含む(メタ)アクリレートモノマーは、下記式(1)で表されるボロン酸基を有する(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。
式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換の、脂肪族炭化水素基、アリール基、またはヘテロ環基を表す。
脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素数1〜20の置換もしくは無置換の直鎖もしくは分岐のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、iso−プロピル基等)、炭素数3〜20の置換もしくは無置換の環状アルキル基(例えば、シクロヘキシル基等)、炭素数2〜20のアルケニル基(例えば、ビニル基等)が挙げられる。
アリール基としては、例えば、炭素数6〜20の置換もしくは無置換のフェニル基(例えば、フェニル基、トリル基など)、炭素数10〜20の置換もしくは無置換のナフチル基等が挙げられる。
ヘテロ環基としては、例えば、少なくとも一つのヘテロ原子(例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等)を含む、置換もしくは無置換の5員もしくは6員環の基であり、例えば、ピリジル基、イミダゾリル基、フリル基、ピペリジル基、モルホリノ基等が挙げられる。R1およびR2は互いに連結して環を形成してもよく、例えば、R1およびR2のイソプロピル基が連結して、4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン環を形成してもよい。
式(1)中、R1およびR2として好ましくは、水素原子、炭素数1〜3の直鎖もしくは分岐のアルキル基、R1およびR2が連結して環を形成した場合であり、最も好ましくは、水素原子である。
式(1)中、Zは(メタ)アクリロイル基を表す。
なお、式(1)で表されるボロン酸基の数は特に制限されず、1つでも、複数(2つ以上)であってもよい。
ボロン酸基を含む(メタ)アクリレートモノマーは、無機層との密着性をより一層向上する観点から、量子ドット含有重合性組成物中に、量子ドット含有重合性組成物の総質量から量子ドットおよび溶媒の質量を除いた質量に対し、1〜30質量%の範囲で含まれることが好ましく、3〜30質量%で含まれることがより好ましく、5〜25質量%で含まれることがさらに好ましい。
(ゴム粒子)
量子ドット含有重合性組成物は、ゴム粒子を含んでいてもよい。ゴム粒子を含むことにより、波長変換層が脆くなることを防止できる。ゴム粒子としては、アクリル酸エステルを主な構成モノマーとするゴム状重合体、ブタジエンを主な構成モノマーとするゴム状重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。ゴム粒子は一種を単独で使用してもよく、二種以上を混合して使用してもよい。ゴム粒子については特開2014−35393号公報の0061〜0069の記載を参照できる。
(重合開始剤)
量子ドット含有重合性組成物は、重合開始剤として、公知の光ラジカル重合開始剤やカチオン重合開始剤を含んでいてもよい。重合開始剤については、例えば、特開2013−043382号公報段落0037、特開2011−159924号公報段落0040〜0042を参照できる。重合開始剤は、重合性組成物に含まれる重合性化合物の全量の0.1モル%以上であることが好ましく、0.5〜5モル%であることがより好ましい。また、重合開始剤が揮発性の溶媒を含む場合にはそれを除いて、重合性化合物の全量の100質量部当たり0.1〜10質量部含むことが好ましく、より好ましくは0.2〜8質量部、さらに好ましくは0.2〜5質量部含むことが好ましい。
(溶媒)
量子ドット含有重合性組成物は、必要に応じて溶媒を含んでいてもよい。この場合に使用される溶媒の種類および添加量は、特に限定されない。例えば溶媒として、有機溶媒を一種または二種以上混合して用いることができる。
(粘度調整剤)
量子ドット含有重合性成組成物は、必要に応じて粘度調整剤を含んでいてもよい。粘度調整剤は、粒径が5nm〜300nmであるフィラーであることが好ましい。また、粘度調整剤はチキソトロピー剤であることも好ましい。なお本明細書中、チキソトロピー性とは、液状組成物において、せん断速度の増加に対して粘性を減じる性質を指し、チキソトロピー剤とは、それを液状組成物に含ませることによって、組成物にチキソトロピー性を付与する機能を有する素材のことを指す。チキソトロピー剤の具体例としては、ヒュームドシリカ、アルミナ、窒化珪素、二酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、タルク、雲母、長石、カオリナイト(カオリンクレー)、パイロフィライト(ろう石クレー)、セリサイト(絹雲母)、ベントナイト、スメクタイト・バーミキュライト類(モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイトなど)、有機ベントナイト、有機スメクタイト等が挙げられる。
一態様では、量子ドット含有重合性組成物は、粘度がせん断速度500s−1の時に3〜100mPa・sであり、せん断速度1s−1の時に300mPa・s以上であることが好ましい。このように粘度調整するために、チキソトロピー剤を用いることが好ましい。また、量子ドット含有重合性組成物の粘度がせん断速度500s−1の時に3〜100mPa・sであり、せん断速度1s−1の時に300mPa・s以上であることが好ましい理由は、以下の通りである。
波長変換部材の製造方法の一例としては、後述するように、第1の基材に量子ドット含有重合性組成物を塗布したのちに、量子ドット含有重合性組成物の上に第2の基材を貼り付けてから、量子ドット含有重合性組成物を硬化して波長変換層を形成する工程を含む製造方法を挙げることができる。上記製造方法では、第1の基材に量子ドット重合性化合物を塗布する際に塗布スジが生じないように均一に塗布して塗膜の厚さを均一にすることが望ましく、そのためには塗布性とレベリング性の観点から塗布液(量子ドット含有重合性組成物)の粘度は低いことが好ましい。一方、第1の基材に塗布された塗布液の上に第2の基材を均一に貼り合せるためには貼り合せ時の圧力への抵抗力が高いことが好ましく、この点から高粘度の塗布液が好ましい。上記のせん断速度500s−1とは、第1の基材に塗布される塗布液に加わるせん断速度の代表値であり、せん断速度1s−1とは塗布液に第2の基材を貼り合せる直前に塗布液に加わるせん断速度の代表値である。なお、せん断速度1s−1とはあくまでも代表値に過ぎない。第1の基材に塗布された塗布液の上に第2の基材を貼り合せる際、第1の基材と第2の基材を同速度で搬送しつつ貼り合せるのであれば塗布液に加わるせん断速度はほぼ0s−1であり、実製造工程において塗布液に加わるせん断速度が1s−1に限定されるものではない。せん断速度500s−1も同様に代表値に過ぎず、実製造工程において塗布液に加わるせん断速度が500s−1に限定されるものではない。そして均一な塗布および貼り合せの観点から、量子ドット含有重合性組成物の粘度を、第1の基材に塗布液を塗布する際に塗布液に加わるせん断速度の代表値500s−1の時に3〜100mPa・sであり、第1の基材に塗布された塗布液上に第2の基材を貼り合せる直前に塗布液に加わるせん断速度の代表値1s−1の時に300mPa・s以上であるように調整することが好ましい。
(波長変換層の形成方法)
波長変換層は、量子ドット含有重合性組成物を、基材表面に塗布した後に光照射、または加熱により硬化させ、形成することができる。
塗布方法としてはカーテンコーティング法、ディップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コーティング法、スプレーコーティング法、スロットコーティング法、ロールコーティング法、スライドコーテティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、ワイヤーバー法等の公知の塗布方法が挙げられる。
硬化条件は、使用する重合性化合物の種類や重合性組成物の組成に応じて、適宜設定することができる。また、量子ドット含有重合性組成物が溶媒を含む組成物である場合には、硬化を行う前に、溶媒除去のために乾燥処理を施してもよい。
量子ドット含有重合性組成物の硬化は、量子ドット含有重合性組成物を2枚の基材間に挟持した状態で行ってもよい。かかる硬化処理を含む波長変換部材の製造工程の一態様を、図面を参照し以下に説明する。ただし、本発明は、下記態様に限定されるものではない。
図2は、波長変換部材の製造装置の一例の概略構成図であり、図3は、図2に示す製造装置の部分拡大図である。図2、3に示す製造装置を用いる波長変換部材の製造工程は、連続搬送される第1の基材(以下、「第1のフィルム」という。)の表面に量子ドット含有重合性組成物を塗布し塗膜を形成する工程と、塗膜の上に、連続搬送される第2の基材(以下、「第2のフィルム」ともいう。)をラミネートし(重ねあわせ)、第1のフィルムと第2のフィルムとで塗膜を挟持する工程と、第1のフィルムと第2のフィルムとで塗膜を挟持した状態で、第1のフィルム、および第2のフィルムの何れかをバックアップローラに巻きかけて、連続搬送しながら光照射し、塗膜を重合硬化させて波長変換層(硬化層)を形成する工程とを少なくとも含む。第1のフィルム、第2のフィルムのいずれか一方として酸素や水分に対するバリア性を有するバリアフィルムを用いることにより、片面がバリアフィルムにより保護された波長変換部材を得ることができる。また、第1のフィルムおよび第2のフィルムとして、それぞれバリアフィルムを用いることにより、波長変換層の両面がバリアフィルムにより保護された波長変換部材を得ることができる。
より詳しくは、まず、図示しない送出機から第1のフィルム10が塗布部20へと連続搬送される。送出機から、例えば、第1のフィルム10が1〜50m/分の搬送速度で送り出される。但し、この搬送速度に限定されない。送出される際、例えば、第1のフィルム10には、20〜150N/mの張力、好ましくは30〜100N/mの張力が加えられる。
塗布部20では、連続搬送される第1のフィルム10の表面に量子ドット含有重合性組成物(以下、「塗布液」とも記載する。)が塗布され、塗膜22(図3参照)が形成される。塗布部20では、例えば、ダイコーター24と、ダイコーター24に対向配置されたバックアップローラ26とが設置されている。第1のフィルム10の塗膜22の形成される表面と反対の表面をバックアップローラ26に巻きかけて、連続搬送される第1のフィルム10の表面にダイコーター24の吐出口から塗布液が塗布され、塗膜22が形成される。ここで塗膜22とは、第1のフィルム10上に塗布された硬化前の量子ドット含有重合性組成物をいう。
本実施の形態では、塗布装置としてエクストルージョンコーティング法を適用したダイコーター24を示したが、これに限定されない。例えば、カーテンコーティング法、エクストルージョンコーティング法、ロッドコーティング法またはロールコーティング法等、種々の方法を適用した塗布装置を用いることができる。
塗布部20を通過し、その上に塗膜22が形成された第1のフィルム10は、ラミネート部30に連続搬送される。ラミネート部30では、塗膜22の上に、連続搬送される第2のフィルム50がラミネートされ、第1のフィルム10と第2のフィルム50とで塗膜22が挟持される。なお量子ドット含有重合性組成物が溶媒を含む場合、ラミネート部30前の任意の位置に、溶媒除去のために、図示されていない乾燥ゾーンを設けてもよい。乾燥ゾーンにおける乾燥処理は、加熱雰囲気中を通過させること、乾燥風を吹きつけること等の公知の方法によって行うことができる。
ラミネート部30には、ラミネートローラ32と、ラミネートローラ32を囲う加熱チャンバー34とが設置されている。加熱チャンバー34には第1のフィルム10を通過させるための開口部36、および第2のフィルム50を通過させるための開口部38が設けられている。
ラミネートローラ32に対向する位置には、バックアップローラ62が配置されている。塗膜22の形成された第1のフィルム10は、塗膜22の形成面と反対の表面がバックアップローラ62に巻きかけられ、ラミネート位置Pへと連続搬送される。ラミネート位置Pは第2のフィルム50と塗膜22との接触が開始する位置を意味する。第1のフィルム10はラミネート位置Pに到達する前にバックアップローラ62に巻きかけられることが好ましい。仮に第1のフィルム10にシワが発生した場合でも、バックアップローラ62によりシワがラミネート位置Pに達するまでに矯正され、除去できるからである。したがって、第1のフィルム10がバックアップローラ62に巻きかけられた位置(接触位置)と、ラミネート位置Pまでの距離L1は長いことが好ましく、例えば、30mm以上が好ましく、その上限値は、通常、バックアップローラ62の直径とパスラインとにより決定される。
本実施の形態では硬化部60で使用されるバックアップローラ62とラミネートローラ32とにより第2のフィルム50のラミネートが行われる。即ち、硬化部60で使用されるバックアップローラ62が、ラミネート部30で使用するローラとして兼用される。ただし、上記形態に限定されるものではなく、ラミネート部30に、バックアップローラ62と別に、ラミネート用のローラを設置し、バックアップローラ62を兼用しないようにすることもできる。
硬化部60で使用されるバックアップローラ62をラミネート部30で使用することで、ローラの数を減らすことができる。また、バックアップローラ62は、第1のフィルム10に対するヒートローラとしても使用できる。
図示しない送出機から送出された第2のフィルム50は、ラミネートローラ32に巻きかけられ、ラミネートローラ32とバックアップローラ62との間に連続搬送される。第2のフィルム50は、ラミネート位置Pで、第1のフィルム10に形成された塗膜22の上にラミネートされる。これにより、第1のフィルム10と第2のフィルム50とにより塗膜22が挟持される。ラミネートとは、第2のフィルム50を塗膜22の上に重ねあわせ、積層することをいう。
ラミネートローラ32とバックアップローラ62との距離L2は、第1のフィルム10と、塗膜22を重合硬化させた波長変換層(硬化層)28と、第2のフィルム50と、の合計厚さの値以上であることが好ましい。また、L2は第1のフィルム10と塗膜22と第2のフィルム50との合計厚さに5mmを加えた長さ以下であることが好ましい。距離L2を合計厚さに5mmを加えた長さ以下にすることより、第2のフィルム50と塗膜22との間に泡が侵入することを防止することができる。ここでラミネートローラ32とバックアップローラ62との距離L2とは、ラミネートローラ32の外周面とバックアップローラ62の外周面との最短距離をいう。
ラミネートローラ32とバックアップローラ62の回転精度は、ラジアル振れで0.05mm以下、好ましくは0.01mm以下である。ラジアル振れが小さいほど、塗膜22の厚さ分布を小さくすることができる。
また、第1のフィルム10と第2のフィルム50とで塗膜22を挟持した後の熱変形を抑制するため、硬化部60のバックアップローラ62の温度と第1のフィルム10の温度との差、およびバックアップローラ62の温度と第2のフィルム50の温度との差は30℃以下であることが好ましく、より好ましくは15℃以下、最も好ましくは同じである。
バックアップローラ62の温度との差を小さくするため、加熱チャンバー34が設けられている場合には、第1のフィルム10、および第2のフィルム50を加熱チャンバー34内で加熱することが好ましい。例えば、加熱チャンバー34には、図示しない熱風発生装置により熱風が供給され、第1のフィルム10、および第2のフィルム50を加熱することができる。
第1のフィルム10が、温度調整されたバックアップローラ62に巻きかけられることにより、バックアップローラ62によって第1のフィルム10を加熱してもよい。
一方、第2のフィルム50については、ラミネートローラ32をヒートローラとすることにより、第2のフィルム50をラミネートローラ32で加熱することができる。
ただし、加熱チャンバー34、およびヒートローラは必須ではなく、必要に応じで設けることができる。
次に、第1のフィルム10と第2のフィルム50とにより塗膜22が挟持された状態で、硬化部60に連続搬送される。図面に示す態様では、硬化部60における硬化は光照射により行われるが、量子ドット含有重合性組成物に含まれる重合性化合物が加熱により重合するものである場合には、温風の吹き付け等の加熱により、硬化を行うことができる。
バックアップローラ62と、バックアップローラ62に対向する位置には、光照射装置64が設けられている。バックアップローラ62と光照射装置64と間を、塗膜22を挟持した第1のフィルム10と第2のフィルム50とが連続搬送される。光照射装置により照射される光は、量子ドット含有重合性組成物に含まれる光重合性化合物の種類に応じて決定すればよく、一例としては、紫外線が挙げられる。ここで紫外線とは、波長280〜400nmの光をいうものとする。紫外線を発生する光源として、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。光照射量は塗膜の重合硬化を進行させ得る範囲に設定すればよく、例えば、一例として100〜10000mJ/cmの照射量の紫外線を塗膜22に向けて照射することができる。
硬化部60では、第1のフィルム10と第2のフィルム50とにより塗膜22を挟持した状態で、第1のフィルム10をバックアップローラ62に巻きかけて、連続搬送しながら光照射装置64から光照射を行い、塗膜22を硬化させて波長変換層(硬化層)28を形成することができる。
本実施の形態では、第1のフィルム10側をバックアップローラ62に巻きかけて、連続搬送したが、第2のフィルム50をバックアップローラ62に巻きかけて、連続搬送させることもできる。
バックアップローラ62に巻きかけるとは、第1のフィルム10および第2のフィルム50の何れかが、あるラップ角でバックアップローラ62の表面に接触している状態をいう。したがって、連続搬送される間、第1のフィルム10および第2のフィルム50はバックアップローラ62の回転と同期して移動する。バックアップローラ62へ巻きかけは、少なくとも紫外線が照射されている間であればよい。
バックアップローラ62は、円柱状の形状の本体と、本体の両端部に配置された回転軸とを備えている。バックアップローラ62の本体は、例えば、φ200〜1000mmの直径を有している。バックアップローラ62の直径φについて制限はない。積層フィルムのカール変形と、設備コストと、回転精度とを考慮すると直径φ300〜500mmであることが好ましい。バックアップローラ62の本体に温度調節器を取り付けることにより、バックアップローラ62の温度を調整することができる。
バックアップローラ62の温度は、光照射時の発熱と、塗膜22の硬化効率と、第1のフィルム10と第2のフィルム50のバックアップローラ62上でのシワ変形の発生と、を考慮して、決定することができる。バックアップローラ62は、例えば、10〜95℃の温度範囲に設定することが好ましく、15〜85℃であることがより好ましい。ここでローラに関する温度とは、ローラの表面温度をいうものとする。
ラミネート位置Pと光照射装置64との距離L3は、例えば30mm以上とすることができる。
光照射により塗膜22は硬化層28となり、第1のフィルム10と硬化層28と第2のフィルム50とを含む波長変換部材70が製造される。波長変換部材70は、剥離ローラ80によりバックアップローラ62から剥離される。波長変換部材70は、図示しない巻取機に連続搬送され、次いで巻取機により波長変換部材70はロール状に巻き取られる。
以上、波長変換部材の製造工程の一態様について説明したが、本発明は上記態様に限定されるものではない。例えば、量子ドット含有重合性組成物を基材上に塗布し、その上に更なる基材をラミネートすることなく、必要に応じて行われる乾燥処理の後、硬化を施すことにより波長変換層(硬化層)を作製してもよい。作製された波長変換層には、無機層等の一層以上の他の層を、公知の方法により積層することもできる。
波長変換層の厚さは、好ましくは1〜500μmの範囲であり、より好ましくは10〜250μmの範囲であり、さらに好ましくは30〜150μmの範囲である。厚さが1μm以上であると、高い波長変換効果が得られるため、好ましい。また、厚さが500μm以下であると、バックライトユニットに組み込んだ場合に、バックライトユニットを薄くすることができるため、好ましい。
(基材)
波長変換部材は、強度向上、製膜の容易性等のため、基材を有していてもよい。基材は、波長変換層に直接接していてもよい。基材は、波長変換部材中に1つまたは2つ以上含まれていてもよく、波長変換部材は、基材、波長変換層、基材がこの順で積層された構造を有していてもよい。波長変換部材が2つ以上の基材を含む場合、かかる基材は同一であっても異なっていてもよい。基材は、可視光に対して透明であることが好ましい。ここで可視光に対して透明とは、可視光領域における光線透過率が、80%以上、好ましくは85%以上であることをいう。透明の尺度として用いられる光線透過率は、JIS−K7105に記載された方法、すなわち積分球式光線透過率測定装置を用いて全光線透過率および散乱光量を測定し、全光線透過率から拡散透過率を引いて算出することができる。
基材の厚さは、ガスバリア性、耐衝撃性等の観点から、10μm〜500μmの範囲内、中でも20〜400μmの範囲内、特に30〜300μmの範囲内であることが好ましい。
また、基材は上述の第1のフィルムおよび第2のフィルムのいずれか、または双方として用いることもできる。
基材は、バリアフィルムであることもできる。バリアフィルムは酸素分子を遮断するガスバリア機能を有するフィルムである。バリアフィルムが、水蒸気を遮断する機能を有していることも好ましい。
基材として使用可能なバリアフィルムは、公知のいずれのバリアフィルムであってもよく、例えば以下に説明するバリアフィルムであってもよい。
バリアフィルムは、通常、少なくとも無機層を含んでいればよく、支持体フィルムおよび無機層を含むフィルムであってもよい。支持体フィルムについては、例えば、特開2007−290369号公報段落0046〜0052、特開2005−096108号公報段落0040〜0055を参照できる。バリアフィルムは、支持体フィルム上に少なくとも上記の無機層1層と少なくとも1層の有機層を含むバリア積層体を含むものであってもよい。このように複数の層を積層することは、より一層バリア性を高めることができるため好ましい。他方、積層する層の数が増えるほど、波長変換部材の光透過率は低下する傾向があるため、良好な光透過率を維持し得る範囲で、積層数を増やすことが望ましい。具体的には、基材は、酸素透過度が1.00cm/(m・day・atm)以下であることが好ましい。また、記載の可視光領域における全光線透過率は、80%以上であることが好ましい。ここで、上記酸素透過度は、測定温度23℃、相対湿度90%の条件下で、酸素ガス透過率測定装置(MOCON社製OX−TRAN 2/20:商品名)を用いて測定した値である。また、可視光領域とは、380〜780nmの波長領域をいうものとし、全光線透過率とは、可視光領域にわたる光透過率の平均値を示す。
基材の酸素透過度は、より好ましくは、0.10cm/(m・day・atm)以下、さらに好ましくは、0.01cm/(m・day・atm)以下である。可視光領域における全光線透過率は、より好ましくは90%以上である。酸素透過度は低いほど好ましく、可視光領域における全光線透過率は高いほど好ましい。
−無機層−
「無機層」とは、無機材料を主成分とする層であり、好ましくは無機材料のみから形成される層である。これに対し、有機層とは、有機材料を主成分とする層であって、好ましくは有機材料が50質量%以上、更には80質量%以上、特に90質量%以上を占める層を言うものとする。
無機層を構成する無機材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金属、または無機酸化物、窒化物、酸化窒化物等の各種無機化合物を用いることができる。無機材料を構成する元素としては、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、チタン、スズ、インジウムおよびセリウムが好ましく、これらを一種または二種以上含んでいてもよい。無機化合物の具体例としては、酸化ケイ素、酸化窒化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウム合金、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、窒化チタンを挙げることができる。また、無機層として、金属膜、例えば、アルミニウム膜、銀膜、錫膜、クロム膜、ニッケル膜、チタン膜を設けてもよい。
上記の材料の中でも、窒化ケイ素、酸化ケイ素、または酸化窒化ケイ素が特に好ましい。これらの材料からなる無機層は、有機層との密着性が良好であることから、無機層にピンホールがある場合でも、有機層がピンホールを効果的に埋めることができ、バリア性をより一層高くすることができるからである。
無機層の形成方法としては、特に限定されず、例えば製膜材料を蒸発ないし飛散させ被蒸着面に堆積させることができる各種製膜方法を用いることができる。
無機層の形成方法の例としては、無機酸化物、無機窒化物、無機酸化窒化物、金属等の無機材料を、加熱して蒸着させる真空蒸着法;無機材料を原料として用い、酸素ガスを導入することにより酸化させて蒸着させる酸化反応蒸着法;無機材料をターゲット原料として用い、アルゴンガス、酸素ガスを導入して、スパッタリングすることにより蒸着させるスパッタリング法;無機材料にプラズマガンで発生させたプラズマビームにより加熱させて蒸着させるイオンプレーティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法)、酸化ケイ素の蒸着膜を製膜させる場合は、有機ケイ素化合物を原料とするプラズマ化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法)等が挙げられる。蒸着は、支持体フィルム、波長変換層、有機層などを基板としてその表面に行えばよい。
酸化ケイ素膜は、有機ケイ素化合物を原料として、低温プラズマ化学気相成長法を用いて形成することが好ましい。この有機ケイ素化合物としては、具体的には、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等が挙げられる。また、上記有機ケイ素化合物の中でも、テトラメトキシシラン(TMOS)、ヘキサメチルジシロキサン(HMDSO)を用いることが好ましい。これらは、取り扱い性や蒸着膜の特性に優れるからである。
無機層の厚さは、1nm〜500nmであればよく、5nm〜300nmであることが好ましく、特に10nm〜150nmのであることが好ましい。隣接無機層の厚さが、上述した範囲内であることにより、良好なバリア性を実現しつつ、無機層における反射を抑制することができ、光透過率がより高い波長変換部材を提供することができるからである。
波長変換部材において、波長変換層に隣接している、バリアフィルム中の層は、無機層でも有機層でもよく、特に限定されない。なお本明細書において、二層が「隣接している」とは、他の層を介して隣り合っているか、または他の層を介さずに直接接していることをいい、「接している」または「直接接している」とは、他の層を介することなく直接接触していることをいうものとする。
−有機層−
有機層としては、特開2007−290369号公報段落0020〜0042、特開2005−096108号公報段落0074〜0105を参照できる。なお有機層は、カルドポリマーを含むことが好ましい。これにより、有機層と隣接する層との密着性、特に、無機層とも密着性が良好になり、より一層優れたガスバリア性を実現することができるからである。カルドポリマーの詳細については、上述の特開2005−096108号公報段落0085〜0095を参照できる。有機層の厚さは、0.05μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、中でも0.5〜10μmの範囲内であることが好ましい。有機層がウェットコーティング法により形成される場合には、有機層の厚さは、0.5〜10μmの範囲内、中でも1μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。また、ドライコーティング法により形成される場合には、0.05μm〜5μmの範囲内、中でも0.05μm〜1μmの範囲内であることが好ましい。ウェットコーティング法またはドライコーティング法により形成される有機層の厚さが上述した範囲内であることにより、無機層との密着性をより良好なものとすることができるからである。
無機層、有機層のその他詳細については、上述の特開2007−290369号公報、特開2005−096108号公報、更にUS2012/0113672A1の記載を参照できる。
[散乱粒子]
波長変換部材は、量子ドットの蛍光を効率よく外部に取り出すために光散乱機能を有することができる。光散乱機能は、波長変換層内部に設けてもよいし、光散乱層として光散乱機能を有する層を別途設けてもよい。
一態様として、波長変換層内部に散乱粒子を添加することも好ましい。
また別の一態様として、波長変換層の表面に光散乱層を設けることも好ましい。光散乱層での散乱は、散乱粒子に依ってもよいし、表面凹凸に依ってもよい。
[バックライトユニット]
波長変換部材はバックライトユニットの構成部材として使用することができる。バックライトユニットは、波長変換部材と光源とを少なくとも含む。
(バックライトユニットの発光波長)
高輝度かつ高い色再現性の実現の観点からは、バックライトユニットとして、多波長光源化されたものを用いることが好ましい。例えば、430〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度のピークを有する青色光と、500〜600nmの波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度のピークを有する緑色光と、600〜680nmの波長帯域に発光中心波長を有し、半値幅が100nm以下である発光強度のピークを有する赤色光とを発光することが好ましい。
より一層の輝度および色再現性の向上の観点から、バックライトユニットが発光する青色光の波長帯域は、430〜480nmであることが好ましく、440〜460nmであることがより好ましい。
同様の観点から、バックライトユニットが発光する緑色光の波長帯域は、520〜560nmであることが好ましく、520〜545nmであることがより好ましい。
また、同様の観点から、バックライトユニットが発光する赤色光の波長帯域は、600〜680nmであることが好ましく、610〜640nmであることがより好ましい。
また同様の観点から、バックライトユニットが発光する青色光、緑色光および赤色光の各発光強度の半値幅は、いずれも80nm以下であることが好ましく、70nm以下であることがより好ましく、60nm以下であることが更に好ましく、50nm以下であることがいっそう好ましく、40nm以下であることがよりいっそう好ましく、30nm以下であることが更にいっそう好ましい。これらの中でも、青色光の各発光強度の半値幅が25nm以下であることが、特に好ましい。
バックライトユニットは、少なくとも、上記波長変換部材とともに、光源を含む。一態様では、光源として、430nm〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有する青色光を発光するもの、例えば、青色光を発光する青色発光ダイオードを用いることができる。青色光を発光する光源を用いる場合、波長変換層には、少なくとも、励起光により励起され赤色光を発光する量子ドットAと、緑色光を発光する量子ドットBが含まれることが好ましい。これにより、光源から発光され波長変換部材を透過した青色光と、波長変換部材から発光される赤色光および緑色光により、白色光を具現化することができる。
または他の態様では、光源として、300nm〜430nmの波長帯域に発光中心波長を有する紫外光を発光するもの、例えば、紫外線発光ダイオードを用いることができる。この場合、波長変換層には、量子ドットA、Bとともに、励起光により励起され青色光を発光する量子ドットCが含まれることが好ましい。これにより、波長変換部材から発光される赤色光、緑色光および青色光により、白色光を具現化することができる。
また他の態様では、発光ダイオードに替えてレーザー光源を使用することもできる。
(バックライトユニットの構成)
バックライトユニットの構成としては、導光板や反射板などを構成部材とするエッジライト方式であることができる。図1には、エッジライト方式のバックライトユニットの例を示したが、バックライトユニットは、直下型方式であっても構わない。導光板としては、公知のものを何ら制限なく使用することができる。
また、バックライトユニットは、光源の後部に、反射部材を備えることもできる。このような反射部材としては特に制限は無く、公知のものを用いることができ、特許3416302号、特許3363565号、特許4091978号、特許3448626号などに記載されており、これらの公報の内容は本発明に組み込まれる。
バックライトユニットは、その他、公知の拡散板や拡散シート、プリズムシート(例えば、住友スリーエム社製BEFシリーズなど)、導光器を備えていることも好ましい。その他の部材についても、特許3416302号、特許3363565号、特許4091978号、特許3448626号などに記載されており、これらの公報の内容は本発明に組み込まれる。
[液晶表示装置]
上述のバックライトユニットは液晶表示装置に応用することができる。液晶表示装置は上述のバックライトユニットと液晶セルとを少なくとも含む構成とすればよい。
(液晶表示装置の構成)
液晶セルの駆動モードについては特に制限はなく、ツイステットネマチック(TN)、スーパーツイステットネマチック(STN)、バーティカルアライメント(VA)、インプレインスイッチング(IPS)、オプティカリーコンペンセイテットベンドセル(OCB)等の種々のモードを利用することができる。液晶セルは、VAモード、OCBモード、IPSモード、またはTNモードであることが好ましいが、これらに限定されるものではない。VAモードの液晶表示装置の構成としては、特開2008−262161号公報の図2に示す構成が一例として挙げられる。ただし、液晶表示装置の具体的構成には特に制限はなく、公知の構成を採用することができる。
液晶表示装置の一実施形態では、対向する少なくとも一方に電極を設けた基板間に液晶層を挟持した液晶セルを有し、この液晶セルは2枚の偏光板の間に配置して構成される。液晶表示装置は、上下基板間に液晶が封入された液晶セルを備え、電圧印加により液晶の配向状態を変化させて画像の表示を行う。さらに必要に応じて偏光板保護フィルムや光学補償を行う光学補償部材、接着層などの付随する機能層を有する。また、カラーフィルター基板、薄層トランジスタ基板、レンズフィルム、拡散シート、ハードコート層、反射防止層、低反射層、アンチグレア層等とともに(またはそれに替えて)、前方散乱層、プライマー層、帯電防止層、下塗り層等の表面層が配置されていてもよい。
図4に、本発明の一態様にかかる液晶表示装置の一例を示す。図4に示す液晶表示装置51は、液晶セル21のバックライト側の面にバックライト側偏光板14を有する。バックライト側偏光板14は、バックライト側偏光子12のバックライト側の表面に、偏光板保護フィルム11を含んでいても、含んでいなくてもよいが、含んでいることが好ましい。
バックライト側偏光板14は、偏光子12が、2枚の偏光板保護フィルム11および13で挟まれた構成であることが好ましい。
本明細書中、偏光子に対して液晶セルに近い側の偏光板保護フィルムをインナー側偏光板保護フィルムと言い、偏光子に対して液晶セルから遠い側の偏光板保護フィルムをアウター側偏光板保護フィルムと言う。図4に示す例では、偏光板保護フィルム13がインナー側偏光板保護フィルムであり、偏光板保護フィルム11がアウター側偏光板保護フィルムである。
バックライト側偏光板は、液晶セル側のインナー側偏光板保護フィルムとして、位相差フィルムを有していてもよい。このような位相差フィルムとしては、公知のセルロースアシレートフィルム等を用いることができる。
液晶表示装置51は、液晶セル21のバックライト側の面とは反対側の面に、表示側偏光板44を有する。表示側偏光板44は、偏光子42が、2枚の偏光板保護フィルム41および43で挟まれた構成である。偏光板保護フィルム43がインナー側偏光板保護フィルムであり、偏光板保護フィルム41がアウター側偏光板保護フィルムである。
液晶表示装置51が有するバックライトユニット1については、先に記載した通りである。
液晶表示装置を構成する液晶セル、偏光板、偏光板保護フィルム等については特に限定はなく、公知の方法で作製されるものや市販品を、何ら制限なく用いることができる。また、各層の間に、接着層等の公知の中間層を設けることも、もちろん可能である。
以上説明した液晶表示装置は、優れた耐光性を発揮し得る波長変換部材を含むバックライトユニットを備えるため、高輝度かつ高い色再現性を長期にわたり実現することができる。
1.バリアフィルム10の作製
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム、東洋紡社製、商品名:コスモシャイン(登録商標)A4300、厚さ50μm)の片面側に以下の手順でバリア性積層体を形成した。
トリメチロールプロパントリアクリレート(ダイセルサイテック社製TMPTA)および光重合開始剤(ランベルティ社製、ESACURE KTO46)を用意し、質量比率として95:5となるように秤量し、これらをメチルエチルケトンに溶解させ、固形分濃度15%の塗布液とした。この塗布液を、ダイコーターを用いてロールトウロールにて上記PETフィルム上に塗布し、雰囲気温度50℃の乾燥ゾーンを3分間通過させた。その後、窒素雰囲気下で紫外線を照射(積算照射量約600mJ/cm)し、UV硬化にて硬化させ、巻き取った。支持体フィルム上に形成された第1有機層の厚さは、1μmであった。
次に、ロールトウロールのCVD(Chemical Vapor Deposition)装置を用いて、上記有機層の表面に無機層(窒化ケイ素層)を形成した。原料ガスとして、シランガス(流量160sccm)、アンモニアガス(流量370sccm)、水素ガス(流量590sccm)、および窒素ガス(流量240sccm)を用いた。電源として、周波数13.56MHzの高周波電源を用いた。製膜圧力は40Pa、到達厚さは50nmであった。このようにして有機層の表面に無機層が積層されたバリアフィルム10を作製した。
2.バリアフィルム11の作製
上記バリアフィルム10の無機層の表面に、第2の有機層を積層した。
ウレタン結合を含有するアクリルポリマー(大成ファインケミカル社製アクリット8BR500)と光重合開始剤(BASF社製Irgacure184)を質量比率として95:5となるように秤量し、これらをメチルエチルケトンに溶解させ、固形分濃度15%の塗布液とした。この塗布液を、ダイコーターを用いてロールトウロールにて上記バリアフィルム10の無機層の表面に塗布し、雰囲気温度100℃の乾燥ゾーンを3分間通過させ、巻き取った。支持体フィルム上に形成された第2有機層の厚さは、1μmであった。このようにして第1有機層の表面に無機層が積層され、さらに第2有機層が積層されたバリアフィルム11を作製した。
3.バリアフィルム12の準備
三井化学東セロ社製バリアフィルム「A−OP BH#20」をバリアフィルム12として使用した。
(実施例1に使用する量子ドット含有重合性組成物の作製)
下記の量子ドット含有重合性組成物1を調製し、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過した後、30分間減圧乾燥して塗布液として用いた。
──────────────────────────────────────
量子ドット含有重合性組成物1(実施例1で使用)
──────────────────────────────────────
量子ドット1のトルエン分散液(発光極大:530nm) 10質量部
量子ドット1:NN-labs社製INP530―10
量子ドット2のトルエン分散液(発光極大:620nm) 1質量部
量子ドット2:NN-labs社製INP620−10
ラウリルメタクリレート 40質量部
2官能メタクリレート(新中村化学工業社製4G) 20質量部
3官能アクリレート(ダイセルサイテック社製TMPTA) 20質量部
ウレタンアクリレート(新中村化学工業社製UA−160TM) 10質量部
シランカップリング剤(信越化学工業社製KBM−5103) 10質量部
光重合開始剤(BASF社製イルガキュア(登録商標)819) 1質量部
──────────────────────────────────────
(上記において、量子ドット1、2のトルエン分散液の量子ドット濃度は1質量%である。)
(その他の実施例および比較例に使用する量子ドット含有重合性組成物の作製)
表1に示す組成比(質量比)にて量子ドット含有重合性組成物を調製し、孔径0.2μmのポリプロピレン製フィルタでろ過した後、30分間減圧乾燥して塗布液として用いた。
(実施例1の波長変換部材の作製)
第1のバリアフィルム10を用意し、1m/分、60N/mの張力で連続搬送しながら、無機層面上に量子ドット含有重合性組成物1をダイコーターにて塗布し、50μmの厚さの塗膜を形成した。次いで、塗膜の形成された第1のバリアフィルム10をバックアップローラに巻きかけ、塗膜の上に第2のバリアフィルム10を無機層面が塗膜に接する向きでラミネートし、第1、および第2のバリアフィルム10で塗膜を挟持した状態で連続搬送しながら、雰囲気温度100℃の加熱ゾーンを3分間通過させた。その後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製)を用いて、紫外線を照射して硬化させ、量子ドットを含有する波長変換層1を形成した。紫外線の照射量は2000mJ/cmであった。
(実施例2〜13および比較例1〜5の波長変換部材の作製)
表1に記載のバリアフィルムおよび表1に示す組成の量子ドット含有重合性組成物(塗布液)を使用し、実施例1と同様にして波長変換部材を作製した。このとき、塗布液が有機金属カップリング剤を含まない場合には、第2のバリアフィルムをラミネートした後、上記100℃の加熱ゾーンを通過させることなく、紫外線を照射して硬化させた。
(実施例14、15の波長変換部材の作製)
表1に記載のバリアフィルムを使用し、表1に示す組成の量子ドット含有重合性組成物(塗布液)を使用し、かつ波長変換部材の作製において、ダイコーターによる塗布により100μmの厚さの塗膜を形成した後、搬送速度1m/分で雰囲気温度60℃および90℃の乾燥ゾーンを通過させ溶媒を除去した後、塗膜の形成された第1のフィルム(バリアフィルム10)をバックアップローラに巻きかけた点以外、実施例1と同様にして波長変換部材を作製した。
(剥離性の評価)
作製した各実施例および比較例の波長変換部材を内部雰囲気温度80℃の恒温恒湿槽に24時間入れた後、温度25℃相対湿度60%の部屋で調湿を1時間行った後に、4cm×4cmのトムソン刃による打ち抜き器によって5枚打ち抜きを行った。
打ち抜いた4cm×4cmの試料について、その各辺の剥がれ具合を、以下の基準に基づいて1試料当たり4点を最高点として点数化した。結果を表1に示す
0.00点:剥離またはクラックの発生がない。
0.25点:剥離、クラックの領域が、一辺の25%以下。
0.50点:剥離、クラックの領域が、一辺の25%超50%以下。
0.75点:剥離、クラックの領域が、一辺の50%超75%以下。
1.00点:剥離、クラックの領域が、一辺の75%超。
5枚の試料について点数を合計し、以下のように評価を行い、その結果を下記表1に記載した。
A:剥離性点数0.00点以上5.00点未満
B:剥離性点数5.00点以上10.00点未満
C:剥離性点数10.00点以上15.00点未満
D:剥離性点数15.00点以上20.00点以下
(剥離界面の評価)
上記剥離性評価において、剥離性点数がB以下(剥離が発生)であった場合、剥離部分を光学顕微鏡で観察し、剥離界面を特定した。剥離界面を以下のAまたはBに分類し、表1に記載した。
A:バリアフィルムと波長変換層との界面が剥離している。
B:波長変換層の内部が破壊されている。
(外周領域における輝度低下の評価)
各実施例および比較例の波長変換部材を4cm×4cmのトムソン刃による打ち抜き器によって打ち抜き、温度25℃相対湿度60%に保たれた部屋で、市販の青色光源(OPTEX−FA社製OPSM−H150X142B)上に並べて置き、波長変換部材に対して青色光を100時間連続で照射した。
次に、市販のタブレット端末(Amazon社製Kindle(登録商標) Fire HDX 7”)を分解してバックライトユニットを取り出し、導光板上に青色光を100時間連続で照射した後の波長変換部材を置き、その上にKindle Fire HDX 7”から取り出した2枚のプリズムシートを、表面凹凸パターンの向きが直交するように重ね置いた。バックライトユニットを点灯し、バックライトユニットの表面から740mmの距離に設置したイメージング色彩輝度計(プロメトリックラディアント イメージング社製)で輝度を測定した。測定結果から、外周領域(画面4辺の端から内側1cmまでの領域)において、画面中央部で測定される輝度から15%以上輝度が低下している領域の割合を求め、以下の評価基準により評価した。結果を下記表1に示す。
(評価基準)
AA:15%以上の輝度低下が発生している領域が、外周領域の10%未満。
A:15%以上の輝度低下が発生している領域が、外周領域の10%以上25%未満。
B:15%以上の輝度低下が発生している領域が、外周領域の25%以上50%未満。
C:15%以上の輝度低下が発生している領域が、外周領域の50%以上75%未満。
D:15%以上の輝度低下が発生している領域が、外周領域の75%以上。
1 バックライトユニット1
1A 光源
1B 導光板
100 製造設備
10 第1のフィルム
20 塗布部
22 塗膜
24 ダイコーター
26 バックアップローラ
28 硬化層
30 ラミネート部
32 ラミネートローラ
34 加熱チャンバー
50 第2のフィルム
60 硬化部
62 バックアップローラ
64 紫外線照射装置
70 積層フィルム
80 剥離ローラ

Claims (13)

  1. 励起光により励起されて蛍光を発光する量子ドットを含む波長変換層を有する波長変換部材であって、
    第1の基材、前記波長変換層、および第2の基材をこの順で含み、第1の基材と前記波長変換層が接しており、かつ前記波長変換層と第2の基材が接しており、
    第1の基材および第2の基材がいずれも酸素透過度が1.00cm /(m 2 ・day・atm)以下であるバリアフィルムであり、
    前記波長変換層は前記量子ドット第1の重合性化合物第2の重合性化合物およびボロン酸基を含む(メタ)アクリレートモノマーを含む量子ドット含有重合性組成物を硬化させてなる硬化層であり、
    第1の重合性化合物は、2官能以上の(メタ)アクリレートモノマーならびにエポキシ基およびオキセタニル基からなる群から選択される官能基を2つ以上有するモノマーからなる群から選択される1つ以上の化合物であり、
    第2の重合性化合物は、分子中に水素結合性を有する官能基を有し、かつ、第1の重合性化合物と重合反応できる重合性基を有するモノマーからなる群から選択される1つ以上の化合物である波長変換部材。
  2. 前記量子ドット含有重合性組成物が単官能(メタ)アクリレートモノマーを含む請求項1に記載の波長変換部材。
  3. 前記量子ドット含有重合性組成物が炭素数4〜30の長鎖アルキル基を有する化合物を含む請求項1または2に記載の波長変換部材
  4. 第1の基材および第2の基材の少なくともいずれか一方が、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素炭化物、またはアルミニウム酸化物を含む無機層を有するバリアフィルムであり、前記波長変換層の少なくとも一方の表面が前記無機層に直接接している請求項1〜3のいずれか1項に記載の波長変換部材。
  5. 第1の基材および第2の基材の少なくともいずれか一方が、ケイ素酸化物、ケイ素窒化物、ケイ素炭化物、またはアルミニウム酸化物を含む無機層と有機層とを含むバリアフィルムであり、前記無機層と前記有機層とが直接接しており、前記波長変換層の少なくとも一方の片面が前記有機層に直接接している請求項1〜3のいずれか1項に記載の波長変換部材。
  6. 前記量子ドット含有重合性組成物が有機金属カップリング剤を含む請求項のいずれか1項に記載の波長変換部材
  7. 前記量子ドットが、600nm〜680nmの波長帯域に発光中心波長を有し発光ピークの半値幅が70nm以下である量子ドット、520nm〜560nmの波長帯域に発光中心波長を有し発光ピークの半値幅が60nm以下である量子ドット、および430nm〜480nmの波長帯域に発光中心波長を有し発光ピークの半値幅が50nm以下である量子ドットからなる群から選択される少なくとも一種である請求項1〜のいずれか1項に記載の波長変換部材。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の波長変換部材と青色発光ダイオードまたは紫外線発光ダイオードとを少なくとも含むバックライトユニット。
  9. 導光板をさらに含み、前記波長変換部材が前記導光板から出射される光の経路上に配置されている請求項に記載のバックライトユニット。
  10. プリズムシートをさらに含む請求項またはに記載のバックライトユニット。
  11. 請求項10のいずれか1項に記載のバックライトユニットと液晶セルとを少なくとも含む液晶表示装置
  12. 請求項のいずれか1項に記載の波長変換部材の製造方法であって、第1の基材および第2の基材を用意すること、第1の基材の表面に前記量子ドット含有重合性組成物を塗布し塗膜を形成すること、前記塗膜に第2の基材を重ね合わせて第1の基材と第2の基材とで前記塗膜を挟持すること、ならびに第1の基材と第2の基材とで挟持された前記塗膜を硬化することにより前記波長変換層を形成することを含む製造方法。
  13. 前記塗膜の前記硬化の前に前記量子ドット含有重合性組成物を加熱することを含む、請求項12に記載の製造方法
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